JP2022168962A - シートの吊り込み構造及びその組付方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】曲部を有する吊り込み構造に於いて、部材の相対的位置が安定して、表皮材の吊り込み縁部を吊り込み溝の正しい位置に取り付けることのできる吊り込み構造及びその組付方法を提供する。【解決手段】表皮材6の吊り込み縁部12の曲部9に相当する部分は、ループ部材13及び吊り込み部材15を介してパッド5の吊り込み溝11に吊り込まれる。ループ部材13は、吊り込み縁部12に連結し、吊り込み部材15は、ループ部材13内に挿入されてループ部材13に連結されるとともに、吊り込み溝11の底部に固定された係合部材14に固定される。ループ部材13は、係合部材14に吊り込み部材15を直接に係合させるために切り欠き部21を含む。【選択図】図3

Description

本開示は、パッドとパッドを覆う表皮材とを含み、吊り込み部が設けられたシートに於ける、吊り込み構造及びその組付方法に関する。
乗り物用シートのようにパッドとパッドを覆う表皮材とを備えるシートに於いて、シートクッション及びシートバックにおける着座面に、外観形状を維持するために線状に窪んだ吊り込み部を設けることがある。表皮材はこの吊り込み部に吊り込まれてパッドに固定された係合部材に固定される。
吊り込み溝は、シートの表面側から見て側方に湾曲又は屈曲した曲部を有することがある。従来、曲部を有する吊り込み溝に吊り込み構造を対応させるため、様々な工夫がなされてきた。特許文献1には、表皮材の吊り込み縁部に連結した袋状の吊布と、吊布内に挿通され、かつ吊り込み溝内に固定される紐とを備える吊り込み構造であって、吊布に於ける吊り込み溝の曲部に挿通される部分に切り欠きが設けられた吊り込み構造が記載されている。袋状の吊布が曲部に対応する位置に切り欠きを有することによって、袋状の吊布の内側と外側の長さの差が調整され、吊布にしわが生じない。また、特許文献2には、パッドの吊り込み溝の底部に固定されたクリップと、表皮材の吊り込み縁部に縫製によって連結される第1縁部及びクリップに係合する第2縁部を含む吊り込み部材とを備える吊り込み構造に於いて、第1縁部にスリットを設けることが記載されている。スリットによって、曲部に対応するように吊り込み部材を曲げることができる。
実開昭62-066600号公報 実開平2-092800号公報
特許文献1に記載の吊り込み構造では、紐が吊布に固定されていないため、吊り込み構造の組付中に、吊布が紐に対して吊り込み溝の長手方向(延在方向)に滑り、表皮材の吊り込み縁部が正しい位置からずれて取り付けられるおそれがあった。また、特許文献2に記載の吊り込み構造では、スリットを設ける必要があるため作業効率が悪く、また、第2縁部がクリップに係合可能な程度の剛性を有するため曲げ難く、吊り込み部材を曲げた状態で表皮材の吊り込み縁部に縫製等により連結することが難しかった。
このような問題に鑑み、本発明は、曲部を有する吊り込み構造に於いて、部材の相対的位置が安定して、表皮材の吊り込み縁部を吊り込み溝の正しい位置に取り付けることのできる吊り込み構造及びその組付方法を提供することを目的とする。また、本発明のある実施形態は、曲げ変形しにくい吊り込み部材を用いる吊り込み構造の組付方法に於いて、吊り込み部材を曲げた状態で表皮材の吊り込み縁部に容易に連結できる組付方法を提供することを目的とする。
本発明のある実施形態は、シート(1)の吊り込み構造(10)であって、屈曲或いは湾曲する曲部(9)を含むように表面に沿って延在する吊り込み溝(11)を有するパッド(5)と、前記吊り込み溝(11)に於ける前記曲部(9)を含む区間内を前記吊り込み溝(11)の長手方向に沿って延在する吊り込み縁部(12)を含み、前記パッド(5)の前記表面を覆う表皮材(6)と、前記吊り込み縁部(12)に連結されたループ部材(13)と、前記吊り込み溝(11)の底部にて前記パッド(5)に固定された係合部材(14)と、前記吊り込み縁部(12)を前記係合部材(14)に係止するべく、前記ループ部材(13,30)内に挿通され、前記係合部材(14)に係合する吊り込み部材(15)とを備え、前記吊り込み部材(15)が、布状の第1縁部(19)と、前記係合部材(14)に係合し、かつ前記第1縁部(14)よりも高い曲げ剛性を有する第2縁部(20)とを含み、前記第1縁部(14)が前記ループ部材(13,30)に連結されたことを特徴とする。
この構成によれば、ループ部材が吊り込み縁部に連結され、吊り込み部材がループ部材に連結されるため、吊り込み部材のループ部材及び吊り込み縁部に対する位置が安定し、吊り込み縁部を吊り込み溝の正しい位置に取り付けることができる。
本発明のある実施形態は、上記構成に於いて、前記ループ部材(13)は、前記長手方向に延在し、かつ前記第2縁部(20)及び/又は前記係合部材(14)が挿通された切り欠き部(21)を有する袋状布を含むことを特徴とする。
この構成によれば、ループ部材の布地を介さずに直接に係合部材が第2縁部に係合するため、ループ部材は係合部材と第2縁部との互いの係合を損なわない。
本発明のある実施形態は、上記構成に於いて、前記切り欠き部(21)は、前記係合部材(14)が前記第2縁部(20)に係合する部分を露出するように、その位置及び大きさが定められていることを特徴とする。
この構成によれば、ループ部材の布地が第2縁部の係合部材への係合作業を阻害せず、ループ部材を使用しても、作業性が損なわれない。
本発明のある実施形態は、前記第1縁部(19)が、前記ループ部材(13)に、前記長手方向に沿って連続的となるように縫製により連結されたことを特徴とする。
この構成によれば、連続的な縫製によって、第1縁部とループ部材との互いの連結が強固になる。
本発明のある実施形態は、上記構成に於いて、前記第1縁部(19)の前記ループ部材(13)への連結の縫製ライン(22)は前記切り欠き部を横切っていることを特徴とする。
この構成によれば、縫製ラインが切り欠き部を横切っているため、第1縁部とループ部材との互いの連結状態の確認が容易となる。
本発明のある実施形態は、上記構成に代えて、前記第1縁部の前記ループ部材への連結の縫製ラインは、前記切り欠き部の前記表皮材側の縁部又はその僅かに表皮材側に設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、第1縁部とループ部材とが連続して縫製されているため、第1縁部とループ部材との互いの結合が強固になる。
本発明のある実施形態は、上記の第1の構成に於いて、前記ループ部材(30)は、複数のテープ布を含み、複数の前記テープ布が、前記第2縁部(20)を前記ループ部材(30)から露出させる切り欠き部(31)を画定するべく、互いに前記長手方向に間隔をおいて前記吊り込み縁部(12)に縫製により連結されたことを特徴とする。
この構成によれば、切り欠き部を最も曲がりの大きな部分又は長手方向に於ける曲がりの中心に対応させることにより、その部分を避けて第1縁部とループ部材との縫製を行えるため、この連結作業が容易となる。
本発明のある実施形態は、上記構成の何れかに於いて、前記第1縁部(19)は、前記ループ部材(13,30)と異なる色を有することを特徴とする。
この構成によれば、切り欠き部から露出する第1縁部の色が、ループ部材の色と異なるため、第1縁部の視認性が高まり、作業性が向上する。
本発明のある実施形態は、上記構成の何れかに於いて、前記吊り込み溝(11)の前記区間は直線部(8)を含み、前記吊り込み縁部(12)は、前記直線部(8)に吊り込まれる直線区間(23)を含み、当該シート(1)の吊り込み構造(10)は、前記直線区間(23)を前記係合部材(14)に係止するべく、前記係合部材(14)に係合する直線部吊り込み部材(24)を更に備え、前記直線部吊り込み部材(24)は、布状の直線部第1縁部(25)と、前記係合部材(14)に係合可能となる剛性を有する直線部第2縁部(26)とを含み、前記直線部第1縁部(25)が、前記直線区間(23)に直接に連結されていることを特徴とする。
この構成によれば、直線区間では、ループ部材を使用せずに、直線部吊り込み部材が直接に吊り込み縁部に連結するため、部品点数の増加を抑制できる。
本発明のある実施形態は、屈曲或いは湾曲する曲部(9)を含むように表面に沿って延在する吊り込み溝(11)を有するパッド(5)と、前記吊り込み溝(11)に於ける前記曲部(9)を含む区間内を前記吊り込み溝(11)の長手方向に沿って延在する吊り込み縁部(12)を含み、前記パッド(5)の前記表面を覆う表皮材(6)と、前記吊り込み縁部(12)に配置されたループ部材(13,30)と、前記吊り込み溝(11)の底部にて前記パッド(5)に固定された係合部材(14)と、布状の第1縁部(19)、及び前記吊り込み縁部(12)を前記係合部材(14)に係止するべく前記係合部材(14)に係合可能となる剛性を有し、前記ループ部材(13,30)及び前記第1縁部(19)よりも高い曲げ剛性を有する第2縁部(20)を含む、吊り込み部材(15)とを備えるシート(1)の吊り込み構造(10)の組付方法であって、前記吊り込み縁部(12)に、前記長手方向の周りに環状をなし、前記長手方向の少なくとも一方に開口部(16)を有するように、前記ループ部材(13,30)を連結するステップと、前記開口部(16)から前記ループ部材(13,30)内に、前記第2縁部(20)が前記第1縁部(19)に対して前記吊り込み縁部(12)の反対側に位置するように前記吊り込み部材(15)を挿入するステップと、前記ループ部材(13,30)に前記第1縁部(19)を連結するステップと、前記係合部材(14)に前記第2縁部(20)を係合させるステップとを備えることを特徴とする。
この構成によれば、ループ部材が吊り込み縁部に連結され、吊り込み部材がループ部材に連結されるため、吊り込み部材のループ部材及び吊り込み縁部に対する位置が安定し、吊り込み縁部を吊り込み溝の正しい位置に取り付けることができる。また、吊り込み縁部にループ部材を連結した後に、ループ部材に吊り込み部材を連結するため、ループ部材に連結される前の状態の吊り込み部材は、ループ部材内に於いて曲がった状態で安定する。このため、ループ部材に吊り込み部材を連結させる作業が容易となる。
本発明に係るシートの吊り込み構造によれば、ループ部材が吊り込み縁部に連結され、吊り込み部材がループ部材に連結されるため、吊り込み部材のループ部材及び吊り込み縁部に対する位置が安定し、吊り込み縁部を吊り込み溝の正しい位置に取り付けることができる。
本発明のある実施形態によれば、切り欠き部を設けることによって、ループ部材の布地を介さずに直接に係合部材が第2縁部に係合するため、ループ部材は係合部材と第2縁部との互いの係合を損なわない。
本発明のある実施形態によれば、切り欠き部がループ部材の布地が第2縁部の係合部材への係合作業を阻害しない大きさ及び位置に設定されるため、ループ部材を使用しても、作業性が損なわれない。
本発明のある実施形態によれば、連続的な縫製によって、第1縁部とループ部材との互いの連結が強固になる。
本発明のある実施形態によれば、縫製ラインが切り欠き部を横切っているため、第1縁部とループ部材との互いの連結状態の確認が容易となる。
本発明のある実施形態によれば、第1縁部とループ部材とが連続して縫製されているため、第1縁部とループ部材との互いの結合が強固になる。
本発明のある実施形態によれば、ループ部材が複数のテープ布を含み、その間に切り欠き部が画定されるため、切り欠き部を最も曲がりの大きな部分又は長手方向に於ける曲がりの中心に対応させることにより、その部分を避けて第1縁部とループ部材との縫製を行えるため、この連結作業が容易となる。
本発明のある実施形態によれば、切り欠き部から露出する第1縁部の色が、ループ部材の色と異なるため、第1縁部の視認性が高まり、作業性が向上する。
本発明のある実施形態によれば、直線区間では、ループ部材を使用せずに、直線部吊り込み部材が直接に吊り込み縁部に連結するため、部品点数の増加を抑制できる。
本発明に係るシートの吊り込み構造の組付方法によれば、ループ部材が吊り込み縁部に連結され、吊り込み部材がループ部材に連結されるため、吊り込み部材のループ部材及び吊り込み縁部に対する位置が安定し、吊り込み縁部を吊り込み溝の正しい位置に取り付けることができる。また、吊り込み縁部にループ部材を連結した後に、ループ部材に吊り込み部材を連結するため、ループ部材に連結される前の状態の吊り込み部材は、ループ部材内に於いて曲がった状態で安定し、このため、ループ部材に吊り込み部材を連結させる作業が容易となる。
実施形態に係る車両用シートを示す斜視図 実施形態に係る吊り込み構造の断面図 実施形態に係る吊り込み構造を示す分解斜視図 実施形態に係る吊り込み構造の組付方法を示す説明図 実施形態に係る吊り込み構造の組付方法を示す説明図 実施形態の変形例に係るループ部材を示す斜視図
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、実施形態に係る車両用シート1(以下、「シート1」と記す)の斜視図である。シート1は、車体に支持されるシートクッション2と、シートクッション2に連結されたシートバック3と、シートバック3に連結されたヘッドレスト4とを備える。シートクッション2、シートバック3及びヘッドレスト4の各々は、発泡ウレタン等の発泡樹脂からなるパッド5(図2参照)と、パッド5の着座面側を覆う表皮材6とを備える。シートクッション2及びシートバック3の着座面側の表面には、表皮材6がパッド5内に吊り込まれることによって線状に凹んだ複数の吊り込み部7,7aが形成されている。シートクッション2に於ける、後部を横方向に延在してその両端部から前方に延出し、その前端部で左右外方に曲がる吊り込み部7aは、着座面に直交する方向から見て、略直線状に延在する直線部8と直線部8に対して側方に屈曲又は湾曲した曲部9とを有する。曲部9を有する吊り込み部7aは、図示する例ではシートクッション2に設けられているが、シートバック3に設けられてもよい。
図2は、実施形態に係るシート1の吊り込み構造10を示す。吊り込み構造10は、屈曲或いは湾曲する曲部9(図1参照)を含むように、その表面に沿って延在する吊り込み溝11を有するパッド5と、吊り込み溝11に於ける曲部9を含む区間内を吊り込み溝11の長手方向(以下、特に説明した場合を除き、「長手方向」は吊り込み溝11の長手方向(曲部9を含む延在方向)を意味する)に沿って延在する吊り込み縁部12を含み、パッド5の表面を覆う表皮材6と、吊り込み縁部12に配置されたループ部材13と、吊り込み溝11の底部にてパッド5に固定された係合部材14と、吊り込み縁部12を係合部材14に係止するべく、ループ部材13内に挿通され、係合部材14に係合する吊り込み部材15とを備える。
パッド5は、発泡ウレタン等の発泡樹脂によって構成される。吊り込み溝11は、着座面に向かって開口している。
表皮材6の吊り込み縁部12は、2枚の表皮材6の端部を互いの表面を互いの端縁が整合するように当接させ、縫製等によって連結することによって形成されている。なお、吊り込み縁部12は、1枚の表皮材6を表面側が谷になるように折り、互いに当接した部分を縫製等によって連結して形成されてもよい。
図3に示すように、ループ部材13は、長手方向の両端部が開口部16となった袋状布によって構成される。ループ部材13は、長手方向に沿って縫製等(符号「13a」は縫製ラインを示す)により吊り込み縁部12に連結される。開口部16は、吊り込み部材15をループ部材13内に挿入できる大きさに設定される。ループ部材13における長手方向の両端部間の距離が吊り込み縁部12側から吊り込み溝11の底部に向かうにつれて短くなるように、ループ部材13の長手方向の両端部は傾斜している。
係合部材14は、吊り込み溝11の底部に埋め込まれた基板17と、基板17から吊り込み溝11内に延出する1対の係止爪18とを含むクリップである。クリップからなる係合部材14は、パッド5を発泡する際にパッド5内に埋め込まれる。
図2に示すように、吊り込み部材15は、不織布等の布状の部材によって構成され、長手方向に延在して縫製等によってループ部材13に連結される第1縁部19と、樹脂等によって構成され、長手方向に延在して第1縁部19の吊り込み溝11側の端部に連結する第2縁部20とを含む。吊り込み部材15は、力が加わっていない状態では直線状に延在するが、曲げ変形可能である。第2縁部20は、係合部材14の係止爪18に係合されるように、第1縁部19に対して第1縁部19の厚さ方向の両側に膨出し、係止爪18が係合できる程度の剛性を有する。第2縁部20は、ループ部材13及び第1縁部19よりも高い曲げ剛性を有する。第2縁部20は、射出成形によって形成され、第1縁部19は、第2縁部20の成形時に金型のキャビティに装着されることによって第2縁部20に連結される。なお、第1縁部19及び第2縁部20を互いに同じ樹脂によって形成する場合は、吊り込み部材15は押し出し成形によって形成されてもよい。
図3~図5に示すように、第2縁部20が直接に係合部材14に係合するため、ループ部材13は、吊り込み縁部12との連結部分とは反対側に切り欠き部21を有する。係合部材14が切り欠き部21に挿通されて第2縁部20に係合する。なお、係合部材14が切り欠き部21に挿通されることに代えて又は加えて、第2縁部20が部分的に切り欠き部21に挿通されるように構成されてもよい。切り欠き部21は、曲部9に対応する位置に設けられる。
切り欠き部21は、係合部材14が第2縁部20に係合する部分を露出し、第1縁部19に於ける第2縁部20に隣接する部分を露出するように、その位置及び大きさが定められていることが好ましい。この場合、第1縁部19は、ループ部材13と異なる色を有することが好ましい。ループ部材13に第1縁部19を連結する縫製ライン22は、長手方向に延在し、切り欠き部21を横切ってもよく(図3及び図5に於いて破線で示した線)、切り欠き部21の表皮材6側の縁部又はその僅かに表皮材6側に設けられてよい(図3及び図5に於いて二点鎖線で示した線)。縫製ライン22は、長手方向に沿って連続的であってもよく、断続的であってもよい。
図3に示すように、吊り込み縁部12は、曲部9だけでなく、直線部8に対応する直線区間23を含む。直線区間23には、直線部吊り込み部材24が連結している。直線部吊り込み部材24は、布状の直線部第1縁部25と、係合部材14に係合する直線部第2縁部26とを含む。直線部第1縁部25は、吊り込み縁部12の直線区間23に直接に縫合等により連結される。符号27は、その縫製ラインを示す。直線部第2縁部26は、直線部第1縁部25に於ける吊り込み溝11側の端縁に結合している。直線部第2縁部26は、係合部材14の係止爪18に係合されるように、直線部第1縁部25に対して直線部第1縁部25の厚さ方向の両側に膨出し、係止爪18が係合できる程度の剛性を有する。直線部第2縁部26は、直線部第1縁部25よりも高い曲げ剛性を有する。直線部吊り込み部材24は、吊り込み部材15と同一の構成の部材であってもよい。
図2~図5を参照して、吊り込み構造10の組付け方法について説明する。まず、作業員は、図3に示すように、吊り込み縁部12の直線区間23に直線部吊り込み部材24を縫製等によって連結し、図4に示すように、吊り込み縁部12の曲部9(図3参照)に対応する部分にループ部材13を直接に縫製等によって連結する。次に、作業員は、ループ部材13内に開口部16から吊り込み部材15を挿入する。吊り込み部材15は、第2縁部20が第1縁部19に対して吊り込み縁部12とは反対側に位置するようにループ部材13内に挿入される。次に、作業員は、図5に示すように、第1縁部19とループ部材13とを互いに縫製等によって連結する。次に、作業員は、図2及び3に示すように、吊り込み縁部12を吊り込み溝11内に挿入して、第2縁部20を曲部9の係合部材14に係合させ、直線部第2縁部27を直線部8の係合部材14に係合させる。なお、上記の手順に於いて、直線部吊り込み部材24を吊り込み縁部12に連結するステップは、係合部材14への係合前であればいつ行ってもよい。
上記実施形態の作用効果について説明する。
第1縁部19がループ部材13に縫製等によって連結されているため、吊り込み部材15がループ部材13及び吊り込み縁部12対してずれず、吊り込み溝11の正しい位置に吊り込み縁部12を取り付けることができる。特に、縫製ライン22が長手方向に連続する場合は、吊り込み部材15がループ部材13に対して長手方向に更にずれ難くなる。
吊り込み縁部12にループ部材13を連結させた後に、ループ部材13に吊り込み部材15を連結させるため、ループ部材13に連結される前の状態の吊り込み部材15は、ループ部材13内に於いて曲がった状態で安定する。このため、ループ部材に吊り込み部材15を連結させる作業が容易となる。
ループ部材13が切り欠き部21を有するため、吊り込み部材15の第2縁部20は、切り欠き部21を介して直接に係合部材14に係合する。この係合は、ループ部材13の布地を介して係合する場合に比べて、強固である。係合部材14が第2縁部20に係合する部分を露出するように、切り欠き部21の位置及び大きさが定められていることによって、第2縁部20を係合部材14に係合させる作業が、ループ部材13の布地に阻害されずに容易となる。切り欠き部21から露出する第1縁部19の色が、ループ部材13の色と異なるため、切り欠き部21から露出する第1縁部19の視認性が高まり、作業性が向上する。
縫製ライン22が切り欠き部21を横切る場合は、第1縁部19とループ部材13との互いの連結状態の確認が容易となる。また、縫製ライン22が切り欠き部21を横切らずに、切り欠き部21の縁部又はその近傍を通る場合は、第1縁部19とループ部材13との互いの連結が強固になる。
直線区間23では、ループ部材13を使用せずに、直線部吊り込み部材24が直接に吊り込み縁部12に連結するため、部品点数の増加を抑制できる。
図6を参照して、上記実施形態の変形例に係るループ部材30を説明する。説明に当たって、上記実施形態と共通する構成は、その説明を省略して同一の符号を付す。
吊り込み縁部12には、2つのループ部材30が連結されている。各々のループ部材30は、テープ布を含む。テープ布の縦方向の両端部が重なって吊り込み縁部12に縫製等によって連結されることにより、ループ部材30はループ状になり、かつ長手方向(テープ布の横方向)の両側に開口部16が形成される。符号30aは、吊り込み縁部12にループ部材30を連結する縫製ラインを示す。各々のループ部材30における長手方向の両端部間の距離が吊り込み縁部12側から吊り込み溝11(図2参照)の底部に向かうにつれて短くなるように、各々のループ部材30の長手方向の両端部は傾斜している。
2つのループ部材30は、長手方向に所定の間隔を置いて配置されるため、2つのループ部材30の間は、吊り込み部材15を露出させる切り欠き部31となっている。吊り込み部材15は、長手方向の両端部に於いてループ部材30に受容され、長手方向の中央部においてループ部材30から露出している。
切り欠き部31を最も曲がりの大きな部分又は長手方向に於ける曲がりの中心に対応させることにより、その部分を避けて第1縁部19とループ部材30との縫製等による互いの連結作業を行えるため、この連結作業が容易となる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。本発明は、パッド及び表皮材を備えるシートであれば、車両用シートだけでなく、他の乗物用のシートや、家屋等に置かれるシートにも適用できる。
1:シート
5:パッド
6:表皮材
8:直線部
9:曲部
10:吊り込み構造
11:吊り込み溝
12:吊り込み縁部
13,30:ループ部材
14:係合部材
15:吊り込み部材
16:開口部
19:第1縁部
20:第2縁部
21,31:切り欠き部
22:縫製ライン
23:直線区間
24:直線部吊り込み部材
25:直線部第1縁部
26:直線部第2縁部

Claims (10)

  1. 屈曲或いは湾曲する曲部を含むように表面に沿って延在する吊り込み溝を有するパッドと、
    前記吊り込み溝に於ける前記曲部を含む区間内を前記吊り込み溝の長手方向に沿って延在する吊り込み縁部を含み、前記パッドの前記表面を覆う表皮材と、
    前記吊り込み縁部に連結されたループ部材と、
    前記吊り込み溝の底部にて前記パッドに固定された係合部材と、
    前記吊り込み縁部を前記係合部材に係止するべく、前記ループ部材内に挿通され、前記係合部材に係合する吊り込み部材とを備え、
    前記吊り込み部材が、布状の第1縁部と、前記係合部材に係合し、かつ前記第1縁部よりも高い曲げ剛性を有する第2縁部とを含み、
    前記第1縁部が前記ループ部材に連結されたことを特徴とするシートの吊り込み構造。
  2. 前記ループ部材は、前記長手方向に延在し、かつ前記第2縁部及び/又は前記係合部材が挿通された切り欠き部を有する袋状布を含むことを特徴とする請求項1に記載のシートの吊り込み構造。
  3. 前記切り欠き部は、前記係合部材が前記第2縁部に係合する部分を露出するように、その位置及び大きさが定められていることを特徴とする請求項2に記載のシートの吊り込み構造。
  4. 前記第1縁部が、前記ループ部材に、前記長手方向に沿って連続的となるように縫製により連結されたことを特徴とする請求項3に記載のシートの吊り込み構造。
  5. 前記第1縁部の前記ループ部材への連結の縫製ラインは前記切り欠き部を横切っていることを特徴とする請求項4に記載のシートの吊り込み構造。
  6. 前記第1縁部の前記ループ部材への連結の縫製ラインは、前記切り欠き部の前記表皮材側の縁部又はその僅かに表皮材側に設けられていることを特徴とする請求項4に記載のシートの吊り込み構造。
  7. 前記ループ部材は、複数のテープ布を含み、複数の前記テープ布が、前記第2縁部を前記ループ部材から露出させる切り欠き部を画定するべく、互いに前記長手方向に間隔をおいて前記吊り込み縁部に縫製により連結されたことを特徴とする請求項1に記載のシートの吊り込み構造。
  8. 前記第1縁部は、前記ループ部材と異なる色を有することを特徴とする請求項3~7の何れか一項に記載のシートの吊り込み構造。
  9. 前記吊り込み溝の前記区間は直線部を含み、
    前記吊り込み縁部は、前記直線部に吊り込まれる直線区間を含み、
    当該シートの吊り込み構造は、前記直線区間を前記係合部材に係止するべく、前記係合部材に係合する直線部吊り込み部材を更に備え、
    前記直線部吊り込み部材は、布状の直線部第1縁部と、前記係合部材に係合可能となる剛性を有する直線部第2縁部とを含み、前記直線部第1縁部が、前記直線区間に直接に連結されていることを特徴とする請求項1~8の何れか一項に記載のシートの吊り込み構造。
  10. 屈曲或いは湾曲する曲部を含むように表面に沿って延在する吊り込み溝を有するパッドと、
    前記吊り込み溝に於ける前記曲部を含む区間内を前記吊り込み溝の長手方向に沿って延在する吊り込み縁部を含み、前記パッドの前記表面を覆う表皮材と、
    前記吊り込み縁部に配置されたループ部材と、
    前記吊り込み溝の底部にて前記パッドに固定された係合部材と、
    布状の第1縁部、及び前記吊り込み縁部を前記係合部材に係止するべく前記係合部材に係合可能となる剛性を有し、前記ループ部材及び前記第1縁部よりも高い曲げ剛性を有する第2縁部を含む、吊り込み部材とを備えるシートの吊り込み構造の組付方法であって、
    前記吊り込み縁部に、前記長手方向の周りに環状をなし、前記長手方向の少なくとも一方に開口部を有するように、前記ループ部材を連結するステップと、
    前記開口部から前記ループ部材内に、前記第2縁部が前記第1縁部に対して前記吊り込み縁部の反対側に位置するように前記吊り込み部材を挿入するステップと、
    前記ループ部材に前記第1縁部を連結するステップと、
    前記係合部材に前記第2縁部を係合させるステップと
    を備えることを特徴とする組付方法。
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