JP2022167456A - 燃料フィルタの取付構造 - Google Patents

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Kazuaki Sotozono
友和 村上
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Abstract

【課題】車両側突時に、フロアパネルの下面に燃取り付けられた燃料フィルタが破損することを抑制する。【解決手段】フロアパネルの下面に、ブラケットを介して燃料フィルタを取り付ける燃料フィルタの取付構造であって、フロアパネルの下面における燃料フィルタよりも車幅方向の外側の部分には、車両前後方向に延びるフロアフレームが設けられ、ブラケットは、燃料フィルタが下面に取り付けられるフィルタ取付部と、フィルタ取付部から車幅方向の内側に延び、フロアパネルの下面に固定される第1取付部と、フィルタ取付部から車幅方向の外側に延び、前記フロアフレームの底部に固定される第2取付部と、を備える。第2取付部は、フィルタ取付部から下方向に延び、下側端部がフロアフレームの底部よりも下方に位置する延設部と、延設部の下側端部から、底部に対する固定位置に向けて立ち上がった立上り部と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、燃料フィルタの取付構造に関する。
一般に、車両前部に設けられたエンジンルーム内に交換可能に装備される燃料フィルタが知られている。この燃料フィルタは、エンジンの燃焼室に供給される燃料に含まれるゴミや異物の捕捉除去を行うためのものである。この燃料フィルタにはエンジンの駆動中に燃料が流入している。このため、例えば車両衝突時の衝撃により燃料フィルタが破損して燃料が漏れることがないように、この燃料フィルタを保護する機能が必要とされている。
特許文献1には、エンジンルーム内に燃料フィルタを取り付けるためのブラケットが記載されている。このブラケットは、燃料フィルタと燃料フィルタに接続される燃料パイプとの保護性を向上させるためのものである。
特開2014-8940号公報
ところで、燃料フィルタの処理能力は、エンジンの排気量に比例して設定する必要がある。このため、大きな排気量のエンジンを搭載した車両においては、大型の燃料フィルタを装備する必要がある。しかし、この大型の燃料フィルタを装備するスペースをエンジンルーム内に確保することは難しい。
そこで、車両のフロアパネルの下面に燃料フィルタを配置することが提案されている。しかし、地上高を確保するために、燃料フィルタを直接フロアパネルの下面に取り付けた場合、車両側突時の衝撃によってフロアパネルが変形した際に、燃料フィルタが破損する恐れがある。
本発明は、その点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところはフロアパネルの下面に取り付けられた燃料フィルタが、車両側突時に破損することを防ぐことにある。
上記目的を達成するために、車両側突時にフィルタが車幅方向の内側へ回転移動するようにした。
具体的に、ここに開示する燃料フィルタの取付構造は、
車両のフロアパネルの下面に、ブラケットを介して燃料フィルタを取り付ける燃料フィルタの取付構造であって、
前記フロアパネルの下面における前記燃料フィルタよりも車幅方向の外側の部分には、車両前後方向に延びるフロアフレームが設けられ、
前記ブラケットは、
前記フロアパネルの下面に沿って車幅方向に延び、前記燃料フィルタが下面に取り付けられるフィルタ取付部と、
前記フィルタ取付部から車幅方向の内側に延び、前記フロアパネルの下面に固定される第1取付部と、
前記フィルタ取付部から車幅方向の外側に延び、前記フロアフレームの底部に固定される第2取付部と、を備え、
前記第1取付部の前記フロアパネルに対する固定位置が、前記第2取付部の前記フロアフレームの前記底部に対する固定位置よりも高い位置に設けられ、
前記第2取付部は、
前記フィルタ取付部から下方向に延び、下側端部が前記フロアフレームの前記底部よりも下方に位置する延設部と、
前記延設部の下側端部から、前記底部に対する固定位置に向けて立ち上がった立上り部と、を有することを特徴とする。
前記取付構造において、ブラケットのフロアフレームに対する固定位置はフロアパネルに対する固定位置よりも低い位置にある。従って、車両の側突によって、フロアフレームが車幅方向の内側に向かって変形移動するときは、ブラケットの第2取付部の延設部をフロアパネルに対する固定位置の下方へ向かって押し込むような状態になる。そのため、ブラケットにフロアパネルに対する固定位置を支点として下方に回転する力が加わる。
また、ブラケットの第2取付部は、フィルタ取付部から下方に延びる延設部とフロアフレームから下方に延びる立上り部とを備えて下方に凸の形になっている。従って、フロアフレームの車幅方向内側への移動に伴って第2取付部の立上り部が延設部に近づいていくとき、第2取付部は、その凸形状の下端が下方に突き出す形で押し潰されることになる。これに伴って、第2取付部の延設部に下方への力が付加されて、ブラケットのフロアパネルに対する固定位置を支点とする下方への回転が助長される。
このように、車両側突時には、ブラケットがフロアパネルに対する固定位置を支点として下方へ回転することにより、このブラケットに取り付けられた燃料フィルタが下方へ回転して車幅方向の内側に移動していく。よって、燃料フィルタは、側突時に受ける衝撃が小さくなるため、破損することから免れる。
一実施形態では、前記第2取付部の前記延設部は、
前記フィルタ取付部から下方に延びる下り部と、
前記下り部に続いて前記フロアフレームの前記底部の下方まで車幅方向の外側に延びる下側端部と、を有し、
前記立上り部は、前記延設部の前記車幅方向の外側に延びる下側端部から前記フロアフレームの前記底部に向かって立ち上がっていることを特徴とする。
この構成によれば、延設部の下側端部が車幅方向の外側に延びているため、車両側突時に第2取付部が押し潰されるときの前記下側端部の下方への突き出しが大きくなる。これにより、ブラケットのフロアパネルに対する固定位置を支点とする下方への回転がより助長される。
一実施形態では、前記フィルタ取付部から前記第2取付部の前記延設部にわたる部分の曲げ強度が、
前記延設部の下側端部から前記立上り部にわたる部分の曲げ強度よりも高いことを特徴とする。
このようにすれば、フロアフレームの車幅方向の内側への移動に伴って立上り部が延設部に近づいていくときに、延設部はその下端部に内側へ向けて力が付加される。このとき、フィルタ取付部から延設部にわたる部分の曲げ強度が、延設部の下側端部から立上り部にわたる部分の曲げ強度よりも高いため、延設部の下側部分から立上り部にわたる部分の変形によって衝撃緩和効果を得ながら、延設部がフィルタ取付部に対して内側に折れ曲がることを抑えることができる。これにより、延設部が側突荷重を受けたときに、延設部から燃料フィルタに大きな力が加わることが避けられる。そして、その側突荷重が延設部を介してフィルタ取付部に下方へ回転させる力として伝わりやすくなり、ブラケットのフロアパネルに対する固定位置を支点とする回転が助長される。
一実施形態では、前記第1取付部は、前記フロアパネルに対する固定位置よりも車幅方向の外側に車両正面視で車両下側が凸となる凸部を有し、
前記ブラケットが前記第1取付部の前記フロアパネルに対する固定位置を支点として前記第2取付部が車両下側へ移動するように回転したときに、前記凸部と接触することにより、前記回転を停止させるストッパ部を備えていることを特徴とする。
このようにすれば、側突時にブラケットの回転による燃料フィルタの移動量や停止位置をストッパ部によって規制することができる。これにより、燃料フィルタがブラケットの回転に伴って移動したときに、燃料フィルタを車両構造物に衝突しない位置に停止させることができる。従って、燃料フィルタの破損を防ぐことができる。
一実施形態では、前記燃料フィルタは、車両前後方向の前端部と後端部とに燃料パイプ接続部を有し、
前記燃料パイプ接続部各々に接続された燃料パイプ夫々は、該燃料パイプ接続部から前記燃料フィルタよりも車幅方向の内側に延びて、そこから前記燃料フィルタよりも車幅方向の外側に延びる折返部を有することを特徴とする。
このように、折返部によって燃料パイプの長さに余裕を持たせているため、ブラケットの回転移動に伴って燃料フィルタが回転移動しても、燃料パイプ接続部や燃料パイプに大きな負荷がかかることを防げる。これにより、燃料パイプ接続部や燃料パイプの破損を避けることができる。
本発明によれば、車両のフロアパネルの下側に設けられた燃料フィルタが、車両側突時の衝撃によって破損することを防ぐことができる。
図1は、車両の下面図である。 図2は、車両の下面図である。 図3は、ミッションマウントと燃料フィルタとの下面図である。 図4は、上下を反転させたミッションマウントと燃料フィルタとの背面図である。 図5は、ミッションマウントと燃料フィルタとの背面図である。 図6は、ブラケットの下面図である。 図7は、ブラケットの斜視図である。 図8は、第1ブラケットの下面図である。 図9は、第1ブラケットの正面図である。 図10は、燃料フィルタへのパイプの配管を示す下面図である。 図11は、車両側突の直前を示す図である。 図12は、車両側突後を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
<燃料フィルタの取付構造の構成>
図1は、車両を下側からみた図である。この車両は、ディーゼルエンジンとモータとを組み合わせたハイブリット車である。図1においては、上下方向が車幅方向、左側が車両前方、右側が車両後方、紙面奥側が上側、紙面手前側が下側である。車両の車幅方向両端には、車両前後方向に延びるサイドシルSSが設けられている。サイドシルSSには、空気抵抗を抑えたり、機材を保護したりするためのアンダーカバー1が固定されている。このアンダーカバー1により、車両の下側の全面が覆われている。図1では、車幅方向における略中央部に設けられた、車両前後方向に延びるプロペラシャフトPSを図示するために、部分的にアンダーカバー1が取り外されている。
図2は、図1のアンダーカバー1を部分的に取り外した図である。これにより、車両のフロアパネル2とアンダーカバー1との間の構成が示されている。図2に示すように、サイドシルSSの内側には、車両前後方向に延び且つフロアパネル2の下面に取り付けられたフロアフレーム3が設けられている。フロアフレーム3は、上側に開口を持ったU字状であり、その下側面が底部31になっている。
プロペラシャフトPSは、トランスミッションTMから延びている。プロペラシャフトPS及びトランスミッションTMは、フロアパネル2のトンネル部2aに収容されている。このトランスミッションTMは、その下側からミッションマウントMMによって支持されている。ミッションマウントMMは、車幅方向の両側がフロアパネル2に固定されている。ミッションマウントMMは、図3に示すように、その車幅方向の(図3で左右方向)両端がボルトよってフロアパネル2のトンネル部2aの両側部下面に締結されている。また、ミッションマウントMMは、図4に示すように上側(図4で下側)に開口を持つU字状であり、上側に向けて開口が広がるように形成されている。
図2に示すように、この車両には車両前側(図2で左側)から車両後側(図2で右側)へ、電力コンバータ4、燃料フィルタ5及びモータ駆動用バッテリ6が並べて配置されている。また、燃料フィルタ5は、車幅方向において、ミッションマウントMMと並ぶように配置されている。
モータ駆動用バッテリ6は、例えばリチウムイオンバッテリである。このモータ駆動用バッテリ6は、高電圧の直流電源である。モータ駆動用バッテリ6からは、車両走行用モータ(図示せず)を駆動するための電力が供給される。
電力コンバータ4は、直流電流を変圧するためのものである(いわゆるDC/DCコンバータ)。電力コンバータ4の内部には、IGBT等、複数のスイッチング素子、コンデンサ、コイルを含む降圧回路が設けられている。電力コンバータ4は、スイッチング素子をオンオフ制御することによって、直流電流の電圧を降圧させることができる。電力コンバータ4には、モータ駆動用バッテリ6から電力が供給される。電力コンバータ4により降圧させられた電力により、ヘッドライトやオーディオ等の電装品や車両の電気装置等が作動する。
燃料フィルタ5は、エンジンの燃焼室に供給される燃料に含まれるゴミや異物の捕捉除去を行うためのものである。燃料フィルタ5は、金属製の楕円筒形状のケースに、補強材やフィルタ要素等を収容することで形成されている。この燃料フィルタ5内を燃料が経由することで、フィルタ要素に燃料中のゴミや異物が捕捉される。燃料フィルタ5には、その前側端部と後側端部とに燃料パイプ接続部51が設けられている。この燃料フィルタ5は、ブラケット7を介してフロアパネル2の下面に取り付けられている。このため、大型の燃料フィルタ5を車両に搭載することができる。
<ブラケットの構成>
燃料フィルタ5を支持するブラケット7は、その車幅方向における内側(図2で下側)がフロアパネル2の下面に、外側(図2で上側)が、フロアフレーム3の底部31に、夫々ボルトによって締結されている。燃料フィルタ5、ブラケット7及び上述のミッションマウントMMが、図3~図5に示されている。図3に示すように、燃料フィルタ5を取り付けるためのブラケット7とミッションマウントMMとが、車幅方向(図3で左右方向)に並べて設けられている。
図6及び図7に示すように、ブラケット7は、第1ブラケット71と第2ブラケット72とから構成されている。第1ブラケットは、車幅方向(図6で上下方向)にフロアパネル2の下面に沿って延びる平板状の、燃料フィルタ5を取り付けるためのフィルタ取付部713を有している。このフィルタ取付部713の車幅方向内側(図6で上側)からは第1取付部711が延びている。この第1取付部711を介して、ブラケット7がフロアパネル2の下面に固定されている。また、フィルタ取付部713の車幅方向外側(図6で下側)からは第2取付部712が延びている。この第2取付部712を介して、ブラケット7がフロアフレーム3の底部31に固定されている。フロアパネル2の下面はフロアフレーム3の底部31よりも高い位置にあるため、第1取付部711のフロアパネル2に対する固定位置が、第2取付部712のフロアフレーム3の底部31に対する固定位置よりも高い位置になる。
第1ブラケット71のフィルタ取付部713には、第2ブラケット72を介して燃料フィルタ5が取り付けられる。第2ブラケットは、第1ブラケット71のフィルタ取付部713に溶接される溶接部721を有している。この溶接部721はフィルタ取付部713にスポット溶接されている。この溶接部721には、車幅方向に延びるビードBが形成されている。この溶接部721は、車両前側(図6で右側)が部分的に切り欠かれている。第2ブラケット72の車幅方向両端には、下側方向(図6で紙面手前側)に向けて延びる燃料フィルタ5を締結するためのフィルタ締結部722が設けられている。
図8及び図9には、第1ブラケット71が示されている。図8に示すように、第1取付部711は、その車幅方向内側(図8で上側)の端部に、車両前後方向(図8で左右方向)に延びる第1固定部7111を有している。第1固定部7111は、フィルタ取付部713に対して車両後側(図8で左側)にオフセットした位置に設けられている。この第1固定部7111が、ボルトによって2か所、フロアパネル2の下面に締結されている。
図9に示すように、第1取付部711は、第1固定部7111とフィルタ取付部713との間に、車両正面視で車両下側(図9で下側)が凸となる凸部7112を有している。凸部7112は、前後方向(図9で紙面垂直方向)に延び、上方に開口した溝状になっている。その溝は、ブラケットの前方と後方とに開口している。凸部7112は、フィルタ取付部713の車幅方向内側(図9で左側)から、下側に向けて内側に傾斜して延び、そこから第1固定部7111に向けて上側(図9で上側)に延びる形状である。この凸部7112には、下側へ突出する車幅方向に延びるビードBが形成されている。
図8に示すように、凸部7112のビードBは、車両前後方向(図8で左右方向)に間隔をおいて2つ形成されている。前側(図8で右側)のビードBは、凸部7112の車幅方向の外側端部(図8で下側)から内側端部(図8で上側)にわたって形成されている。後側(図8で左側)のビードBは、凸部7112の外側端部から第1固定部7111の近傍まで形成されている。後側のビードBは、車幅方向内側(図8で上側)の端部が、第1固定部7111を締結するボルトに対して車幅方向に間隔をあけるように形成されている。
図8に示すように、第2取付部712は、その外側端部に第2固定部7121を有している。この第2固定部7121が、ボルトによってフロアフレーム3の底部31に固定されている。
図9に示すように、第2取付部712はフィルタ取付部713から、車両上下方向(図9で上下方向)に対して下側(図9で下側)へ向かって外側(図9で右側)に傾斜して延びる延設部7122を有している。この延設部7122は、フィルタ取付部713から車幅方向の外側に向かって斜め下方に延びる下り部7123と、下り部7123に続いて車幅方向の外側に延びる下側端部としての水平部7124とを有している。水平部7124は、フロアフレーム3の底部31よりも下方に位置している。この延設部7122には、フィルタ取付部713の外側端部近傍から延設部7122の下り部7123にわたるように、下側に突出する車幅方向(図9で左右方向)に延びるビードBが形成されている。この延設部7122の水平部7124の車幅方向外側端部からは、フロアフレーム3の底部31に向けて立ち上がる立上り部7125が形成されている。第2取付部712の下り部7123と立上り部7125とは、互いの間隔が下側に向けて狭くなる略U字状に形成されている。
図8に示すように、フィルタ取付部713から延設部7122の下り部7123にわたるように形成されたビードBは、車両前後方向(図8で左右方向)に間隔をおいて2つ形成されている。また、延設部7122の水平部7124は、その車両前後方向(図8で左右方向)の長さが、車幅方向内側(図8で上側)よりも車幅方向外側(図8で下側)が短くなっている。これにより、下り部7123に比べて立上り部7125は、車両前後方向の長さが短くなっている。
図10に示すように、燃料フィルタ5は、その車幅方向(図10で上下方向)の両側が、ボルトによって第2ブラケット72のフィルタ締結部722に締結されている。これにより、燃料フィルタ5は第2ブラケット72を介して、第1ブラケット71のフィルタ取付部713の下面に取り付けられている。燃料フィルタ5は、前端部(図10で右側)と後端部(図10で左側)とに、燃料パイプ8を接続するための燃料パイプ接続部を有している。燃料フィルタ5の前端部には、燃料フィルタ5に燃料を流入する流入側パイプ81を接続するための流入側接続部51が設けられている。また、燃料フィルタ5の後端部には、燃料フィルタから燃料を流出する流出側パイプ82を接続するための流出側接続部52が設けられている。流入側パイプ81から燃料フィルタ5に供給された燃料は、燃料フィルタ5によってゴミや異物が除去された後、流出側パイプ82を介してエンジンの燃焼室に供給される。
燃料フィルタ5の車両前側(図10で右側)に設けられた流入側接続部51は、車幅方向の内側(図10で上側)に向けられている。この流入側接続部51には、車幅方向の内側に延びる流入側パイプ81が接続されている。この流出側パイプ81には、車幅方向内側に延びてから、車両前側に延び、そこから車幅方向の外側(図10で下側)方向に向けて延びるように折り返された前側折返部811が設けられている。流入側接続部51に接続された流入側パイプ81は、前側折返部811によって折り返され、第1ブラケット71の第2取付部712の上側を経由して、車両後側へ配管される。
燃料フィルタ5の車両後側(図10で左側)に設けられた流出側接続部52は、車両後側に向けられている。この流出側接続部52には、車両後側に延びる流出側パイプ82が接続されている。この流出側パイプ82には、後側に延びてから、車幅方向内側における燃料フィルタ5よりも内側にまで伸び、そこから車両前側(図10で右側)に伸びて、車幅方向の外側に向けて延びるように折り返された後側折返部821が設けられている。この後側折返部821の車幅方向の外側に向けて延びる部分は、燃料フィルタ5の上側を通っている。流出側接続部52に接続された流出側パイプ82は、後側折返部821によって折り返され、第1ブラケット71の第2取付部712の上側を経由して、車両前側へ配管される。
<燃料フィルタの保護>
ブラケット7による燃料フィルタ5の保護について、図11及び図12を用いて説明する。図11及び図12は、上下を反転させて図示したものである。このため、図11及び図12において、図で上側は車両下側、図で下側は車両上側となっている。また図11及び図12において、図で右側は車幅方向内側、図で左側は車幅方向外側となっている。
本発明に係るブラケット7は、車両側突時における衝撃から燃料フィルタ5を保護するためのものである。図11は、ポールPに対し車両が側突する直前を示す。車両がポールPに側突するとき、まずサイドシルSSとポールPとが衝突する。次いで、フロアフレーム3にこの衝突の衝撃による荷重が加わる。フロアフレーム3はこの荷重により、車幅方向内側に向けて変形させられる。このフロアフレーム3の変形に伴って、フロアフレーム3の底部31に固定されたブラケット7の第2取付部712が変形させられる。
第2取付部712は、第2固定部7121に向かって立ち上がる立上り部7125が、フロアフレーム3の車幅方向内側への変形移動に伴い、内側へ移動させられる。立上り部7125が内側へ移動すると、ブラケット7をフロアパネル2に固定する第1固定部7111がフロアフレーム3に固定する第2固定部7121よりも高い位置にあるために、第2取付部712の延設部7122を第1固定部711の下方へ向かって押し込むような状態になる。そのため、ブラケット7に対して、第1固定部711を支点として下方に回転する力が加わる。
また、ブラケット7の第2取付部712は、フィルタ取付部から下方に延びる延設部7122と、フロアフレーム3の底部31に固定された第2固定部7121から下方に延びる立上り部7125とを備えて下方に凸の形状になっている。従って、フロアフレーム3の車幅方向内側への移動に伴って、第2取付部712の立上り部7125が延設部7122の下り部7123に近づいていくとき、第2取付部712は、その凸形状の下端である水平部7124が下方に突き出す形で押し潰されることになる。これに伴って、第2取付部712の延設部7122に下方への力が付加されて、ブラケット7の第1固定部711を支点とする下方への回転が助長される。
このように、車両側突時には、ブラケット7が第1固定部711を支点として下方へ回転することにより、このブラケット7に取り付けられた燃料フィルタ5が下方へ回転して車幅方向の内側に移動していく。よって、燃料フィルタ5は、側突時に受ける衝撃が小さくなるため、破壊することから免れる。
第2取付部712の立上り部7125が内側へ押し潰されたとき、延設部7122にも内側へ荷重が加わる。延設部7122には、フィルタ取付部713の外側端部近傍から延設部7122の下り部7123にわたるビードBが形成されている。一方、第2取付部712の下端部である水平部7124から立上り部7125にわたる部分にはビードが形成されていない。このため、フィルタ取付部713から下り部7123にわたる部分の曲げ強度が、水平部7124から立上り部7125にわたる部分の曲げ強度に比べ高くなっている。
これにより、立上り部7125が内側へ移動したときには、曲げ強度の高いフィルタ取付部713から延設部7122にわたる部分よりも、水平部7124から立上り部7125にわたる部分が変形しやすくなっている。このため、延設部7122の下側部分である水平部7124から立上り部7125にわたる部分の変形によって衝撃緩和効果を得ながら、延設部7122がフィルタ取付部713に対して内側に折れ曲がることを抑えることができる。これにより、延設部7122が側突荷重を受けたときに、延設部7122から燃料フィルタ5に大きな力が加わることが避けられる。そして、その側突荷重が延設部7122を介してフィルタ取付部713に下方へ回転させる力として伝わりやすくなり、ブラケット7の第1固定部711を支点とする回転が助長される。
車両側突によってブラケット7が回転移動した後が図12に示されている。この回転移動時にブラケット7は、第1取付部711の凸部7112に形成されたビードBと第1固定部をフロアパネル2の下面に締結するボルトとの間から折れ曲がる。このように、ブラケット7の変形が、フィルタ取付部713から離れた位置で生じるようになっている。このため、側突によってフィルタ取付部713が変形することが抑制される。これにより、フィルタ取付部713の変形のよって燃料フィルタ5が破損することが抑制されている。
図12には、ポールPに車両側突した後が示されている。ブラケット7の回転移動は、図12に示すように、第1取付部711の凸部7112とミッションマウントMMとが接触することによって停止させられる。このように、ミッションマウントMMがブラケット7の回転移動を停止させるためのストッパ部として機能している。ミッションマウントMMによって回転移動が停止させられることで、ブラケット7の回転移動によって移動した燃料フィルタ5がミッションマウントMM等に衝突し破損することが抑制される。また、車両側突後に、燃料フィルタ5をミッションマウントMM近傍の車両構造物の無い空間に退避させることができる。
上述のように、ミッションマウントMMをストッパ部として機能させるためには、第1取付部711の凸部7112と、ミッションマウントMMとの距離がある程度近いことが好ましい。具体的には、第1取付部711のフロアパネル2に対する固定位置と凸部7112の下側の頂点とを結ぶ直線を、第1固定部7111を中心として回転させたときに描かれる円の中に、少なくともミッションマウントMMの外側端部が位置していることが好ましい。
ブラケット7の回転移動に伴って、ブラケット7に取り付けられた燃料フィルタ5も回転移動する。このとき、燃料フィルタ5に接続された流入側パイプ81と流出側パイプ82とが、燃料フィルタ5の移動方向に引っ張られる。流入側パイプ81及び流出側パイプ82は、前側折返部811と後側折返部821とによって長さに余裕をもたせている。このため、燃料フィルタ5が移動しても、流入側接続部51、流出側接続部52、流入側パイプ81及び流出側パイプ82に大きな負荷がかかることを防げる。これにより、流入側接続部51、流出側接続部52、流入側パイプ81及び流出側パイプ82の破損を防ぐことができる。
また、流出側パイプ82の後側折返し部821の車幅方向の外側に向けて延びる部分のように、燃料パイプ8は燃料フィルタ5の下側に位置しないように配管されている。これにより、燃料フィルタ5がその移動によって燃料パイプ8と接触し破損することが抑制される。
1 アンダーカバー
2 フロアパネル
3 フロアフレーム
4 電力コンバータ
5 燃料フィルタ
6 モータ駆動用バッテリ
7 ブラケット
8 燃料パイプ
51 燃料パイプ接続部
711 第1取付部
712 第2取付部
713 フィルタ取付部
811 前側折返部
821 後側折返部
7112 凸部
7122 延設部
7123 下り部
7124 水平部
7125 立上り部

Claims (5)

  1. 車両のフロアパネルの下面に、ブラケットを介して燃料フィルタを取り付ける燃料フィルタの取付構造であって、
    前記フロアパネルの下面における前記燃料フィルタよりも車幅方向の外側の部分には、車両前後方向に延びるフロアフレームが設けられ、
    前記ブラケットは、
    前記フロアパネルの下面に沿って車幅方向に延び、前記燃料フィルタが下面に取り付けられるフィルタ取付部と、
    前記フィルタ取付部から車幅方向の内側に延び、前記フロアパネルの下面に固定される第1取付部と、
    前記フィルタ取付部から車幅方向の外側に延び、前記フロアフレームの底部に固定される第2取付部と、を備え、
    前記第1取付部の前記フロアパネルに対する固定位置が、前記第2取付部の前記フロアフレームの前記底部に対する固定位置よりも高い位置に設けられ、
    前記第2取付部は、
    前記フィルタ取付部から下方向に延び、下側端部が前記フロアフレームの前記底部よりも下方に位置する延設部と、
    前記延設部の下側端部から、前記底部に対する固定位置に向けて立ち上がった立上り部と、を有することを特徴とする燃料フィルタの取付構造。
  2. 請求項1に記載の燃料フィルタの取付構造において、
    前記第2取付部の前記延設部は、
    前記フィルタ取付部から下方に延びる下り部と、
    前記下り部に続いて前記フロアフレームの前記底部の下方まで車幅方向の外側に延びる下側端部と、を有し、
    前記立上り部は、前記延設部の前記車幅方向の外側に延びる下側端部から前記フロアフレームの前記底部に向かって立ち上がっていることを特徴とする燃料フィルタの取付構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の燃料フィルタの取付構造において、
    前記フィルタ取付部から前記第2取付部の前記延設部にわたる部分の曲げ強度が、
    前記延設部の下側端部から前記立上り部にわたる部分の曲げ強度よりも高いことを特徴とする燃料フィルタの取付構造。
  4. 請求項1~3のいずれか1つに記載の燃料フィルタの取付構造において、
    前記第1取付部は、前記フロアパネルに対する固定位置よりも車幅方向の外側に車両正面視で車両下側が凸となる凸部を有し、
    前記ブラケットが前記第1取付部の前記フロアパネルに対する固定位置を支点として前記第2取付部が車両下側へ移動するように回転したときに、前記凸部と接触することにより、前記回転を停止させるストッパ部を備えていることを特徴とする燃料フィルタの取付構造。
  5. 請求項1~4のいずれか1つに記載の燃料フィルタの取付構造において、
    前記燃料フィルタは、車両前後方向の前端部と後端部とに燃料パイプ接続部を有し、
    前記燃料パイプ接続部各々に接続された燃料パイプ夫々は、該燃料パイプ接続部から前記燃料フィルタよりも車幅方向の内側に延びて、そこから前記燃料フィルタよりも車幅方向の外側に延びる折返部を有することを特徴とする燃料フィルタの取付構造。
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