JP2022166383A - 分電盤測定作業支援システム、測定作業管理装置、測定作業端末装置、測定作業管理プログラム、及び、測定作業端末プログラム - Google Patents

Abstract

【課題】分電盤の測定作業における作業効率の向上と作業ミスの低減を図ることが可能な分電盤測定作業支援システム、測定作業管理装置及びプログラムを提供する。【解決手段】分電盤測定作業支援システム１は、分電盤１０の測定作業を管理する測定作業管理装置２と、分岐ブレーカ１０１の電気特性値を測定する分電盤測定器４と通信可能な測定作業端末装置３と、を備える。測定作業管理装置は、盤図１１に対して画像処理を行い、分岐ブレーカ配置情報と、回路番号画像データ及び負荷名称画像データとを取得し、測定作業シート情報１２を作成するとともに、測定結果情報１４を測定作業端末装置から取得し、測定作業シート情報及び測定結果情報に基づいて測定結果シート情報１５を作成する。測定作業端末装置は、測定作業シート情報に基づいて測定作業シート画面を表示部に表示させ、分電盤測定器から電気特性値を受信したとき、測定結果情報を作成する。【選択図】図１

Description

本発明は、分電盤測定作業支援システム、測定作業管理装置、測定作業端末装置、測定作業管理プログラム、及び、測定作業端末プログラムに関する。

従来、建物に設置された分電盤の試験や点検を実施する際、絶縁抵抗等の電気特性値を測定する測定装置が使用されている（例えば、特許文献１参照）。

特開２０１３－１４５１８５号公報

測定装置を用いた分電盤の測定作業は、施工業者の事務所等で行われる作業と、分電盤の施工現場で行われる作業とがある。具体的には、事務所等にて、分電盤の施工図として作成された盤図から回路番号や負荷名称を記録用紙に転記することで、分電盤の記録用紙が事前に用意される。施工現場では、測定装置により電気特性値を測定する測定者と、その測定した測定結果を事前に用意された記録用紙に記録する記録者の２名体制で実施される。そして、その記録用紙に記載された盤図の情報（回路番号や負荷名称等）や測定結果が、事務所等に設置されたコンピュータでデータ入力されることで、所定の様式に沿った試験成績表が作成される。そのため、記録用紙を用意し、分電盤の電気特性値を測定し、試験成績表を作成するという一連の測定作業は、多くの人手と手間を要し、転記ミス、測定ミス、記録ミス、データ入力ミス等の人為的な作業ミスが発生しやすい、という問題点があった。

本発明は、上記のような事情を鑑みてなされたものであって、分電盤の測定作業における作業効率の向上と作業ミスの低減を図ることが可能な分電盤測定作業支援システム、測定作業管理装置、測定作業端末装置、測定作業管理プログラム、及び、測定作業端末プログラムを提供することを目的とする。

本発明は、上記課題を解決するものであって、本発明の一実施形態に係る分電盤測定作業支援システムは、
複数の分岐ブレーカを有する分電盤の測定作業を管理する測定作業管理装置と、
前記測定作業にて使用され、前記分岐ブレーカの電気特性値を測定する分電盤測定器と通信可能に構成された測定作業端末装置とを備える分電盤測定作業支援システムであって、
前記測定作業管理装置は、
前記分電盤の施工図として作成されたイメージデータ形式の盤図に対して画像処理を行い、複数の前記分岐ブレーカが配置された配置状態を示す分岐ブレーカ配置情報と、複数の前記分岐ブレーカにそれぞれ付された回路番号及び負荷名称を含むイメージ領域をそれぞれ切り出した複数の回路番号画像データ及び複数の負荷名称画像データとを取得する盤図情報取得部と、
前記分岐ブレーカ配置情報、複数の前記回路番号画像データ及び複数の前記負荷名称画像データを含む測定作業シート情報を作成する測定作業シート情報作成部と、
前記分電盤測定器により前記電気特性値が測定された測定結果を示す測定結果情報を、前記測定作業端末装置を介して取得する測定結果情報取得部と、
前記測定作業シート情報及び前記測定結果情報に基づいて、測定結果シート情報を作成する測定結果シート情報作成部とを備え、
前記測定作業端末装置は、
前記測定作業管理装置により作成された前記測定作業シート情報を、前記測定作業管理装置から取得する測定作業シート情報取得部と、
前記測定作業シート情報に含まれる前記分岐ブレーカ配置情報に従って複数の前記回路番号画像データ及び複数の前記負荷名称画像データが並べられて配置されるとともに、複数の前記分岐ブレーカに対する前記測定結果の入力欄がそれぞれ設けられた測定作業シート画面を表示部に表示させる表示処理部と、
前記測定作業シート画面において測定対象の前記分岐ブレーカが特定された状態で、前記分電盤測定器から前記電気特性値を受信したとき、当該電気特性値を当該分岐ブレーカに対する前記入力欄に表示させるとともに、当該分岐ブレーカに対する前記測定結果として取得する測定器連携処理部と、
前記測定結果に基づいて、前記測定結果情報を作成する測定結果情報作成部とを備える。

本発明の一実施形態に係る分電盤測定作業支援システムによれば、まず、測定作業管理装置が、イメージデータ形式の盤図に対して画像処理を行い、分岐ブレーカ配置情報と、複数の回路番号画像データ及び複数の負荷名称画像データとを取得し、測定作業シート情報を作成する。次に、測定作業端末装置が、その測定作業シート情報に含まれる分岐ブレーカ配置情報に従って複数の回路番号画像データ及び複数の負荷名称画像データが並べられて配置されるとともに、複数の分岐ブレーカに対する電気特性値の測定結果の入力欄がそれぞれ設けられた測定作業シート画面を表示部に表示させ、分電盤測定器から電気特性値を受信したとき、当該電気特性値を分岐ブレーカに対する入力欄に表示させるとともに、当該分岐ブレーカに対する測定結果として取得し、測定結果情報を作成する。そして、測定作業管理装置が、測定作業シート情報及び測定結果情報に基づいて、測定結果シート情報を作成する。

そのため、測定作業端末装置の表示部には、測定作業管理装置によりイメージデータ形式の盤図から取得された測定作業シート情報（分岐ブレーカ配置情報と、複数の回路番号画像データ及び複数の負荷名称画像データとを含む）に基づく測定作業シート画面が表示されるので、作業者は、その測定作業シート画面を視認しながら分電盤測定器により複数の分岐ブレーカに対する電気特性値の測定作業を行うことで、実物の分電盤における分岐ブレーカの配置と、測定作業シート画面上の分岐ブレーカの配置とを対比しつつ、測定作業シート画面の入力欄に表示された電気特性値の測定結果を確認することができる。そして、その測定結果が、測定作業端末装置により測定結果情報として自動的に取得（記録）されるとともに、例えば、試験成績表として利用可能な測定結果シート情報が、測定作業管理装置により測定作業シート情報及び測定結果情報に基づいて作成されるので、作業者は、測定結果の記録やデータ入力といった作業を省略することができる。したがって、分電盤の測定作業における作業効率の向上と作業ミスの低減を図ることができる。

上記以外の課題、構成及び効果は、後述する発明を実施するための形態にて明らかにされる。

本発明の実施形態に係る分電盤測定作業支援システム１の一例を示す全体図である。 分電盤１０の一例を示す概略図である。 盤図１１の一例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る測定作業管理装置２の一例を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る測定作業端末装置３の一例を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る測定作業管理装置２における測定作業シート情報１２の作成処理の一例を示すフロー図である。 本発明の実施形態に係る測定作業管理装置２における測定作業シート情報１２の作成処理（図６の続き）の一例を示すフロー図である。 本発明の実施形態に係る測定作業端末装置３における測定結果情報１４の作成処理の一例を示すフロー図である。 本発明の実施形態に係る測定作業端末装置３における測定結果情報１４の作成処理（図８の続き）の一例を示すフロー図である。 本発明の実施形態に係る測定作業管理装置２における測定結果シート情報１５の作成処理の一例を示すフロー図である。

以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。

図１は、本発明の実施形態に係る分電盤測定作業支援システム１の一例を示す全体図である。図２は、分電盤１０の一例を示す概略図である。図３は、図２の分電盤１０を表す盤図１１の一例を示す概略図である。

分電盤測定作業支援システム１は、分電盤１０の測定作業を管理する測定作業管理装置２と、測定作業にて使用されるとともに、分電盤測定器４と通信可能に構成された測定作業端末装置３とを備える。なお、図１では、測定作業端末装置３及び分電盤測定器４が１つずつ図示されているが、分電盤測定作業支援システム１は、複数の測定作業管理装置２、複数の測定作業端末装置３又は複数の分電盤測定器４を備えるものでもよい。

分電盤１０は、図２に示すように、外部の系統電源に接続される主幹ブレーカ１００と、複数の分岐ブレーカ１０１とを有する。複数の分岐ブレーカ１０１の各々は、主幹ブレーカ１００から分岐された分岐回路１０３（詳細は不図示）が接続される電源端子部１０１ａと、各種の負荷が接続される負荷端子部１０１ｂとを備える。複数の分岐ブレーカ１０１は、分岐回路１０３を挟んで両側に配置されており、分岐回路１０３の左側に対して縦方向（上下方向）に並べられて配置された左側ブロック１０２Ｌと、分岐回路１０３の右側に対して縦方向（上下方向）に並べられて配置された右側ブロック１０２Ｒとが設けられる。

盤図１１は、例えば、分電盤１０の製作会社が、分電盤１０が設置される建物の設計図書に基づいて分電盤１０の施工図として作成したものであり、イメージデータ形式のデジタルデータとして提供される。盤図１１は、図３に示すように、複数の分岐ブレーカ１０１の配置状態が、左側ブロック１０２Ｌに対応する左側表領域１１０Ｌと、右側ブロック１０２Ｒに対応する右側表領域１１０Ｒとに表されるとともに、分岐回路１０３の結線状態が、結線領域１１３に表される。左側表領域１１０Ｌ及び右側表領域１１０Ｒには、各分岐ブレーカ１０１にそれぞれ付された回路番号１１１及び負荷名称１１２が表される。盤図１１は、例えば、ＣＡＤシステムから所定のイメージデータ形式で出力されたものでもよいし、用紙に印刷出力された図面がスキャナ等の画像読取装置により読み取られることでイメージデータ形式のデジタルデータに変換されたものでもよい。

分電盤測定器４は、主幹ブレーカ１００及び分岐ブレーカ１０１の電気特性値を測定する測定器である。分電盤測定器４は、その構成として、図１に示すように、測定器本体４０と、測定器本体４０に接続された測定プローブ４１とを備える。電気特性値は、分岐ブレーカ１０１から負荷までの配線状態や、主幹ブレーカ１００及び分岐ブレーカ１０１の機能を確認するために測定される電気的なパラメータであり、例えば、絶縁抵抗、電流値、電圧値等である。本実施形態では、分電盤測定器４は、分岐ブレーカ１０１の電気特性値として、負荷端子部１０１ｂ側の絶縁抵抗を測定する場合を中心に説明する。

測定器本体４０は、作業者が測定プローブ４１を把持して分岐ブレーカ１０１の負荷端子部１０１ｂに接触させることで、絶縁抵抗等の電気特性値を測定する測定機能と、そのときの測定結果を表示する測定結果表示機能を有する。また、測定器本体４０は、例えば、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）、ＷｉＦｉ（登録商標）、赤外線等の通信規格に基づく無線通信機能を有し、測定作業端末装置３との間で各種のデータ（測定値や測定時の設定値等）を送受信する。例えば、測定器本体４０は、絶縁抵抗等の電気特性値を測定したときの測定値１３を測定作業端末装置３に送信する。

測定作業管理装置２は、汎用又は専用のコンピュータで構成され、例えば、据置型コンピュータや携帯型コンピュータが使用される。測定作業管理装置２は、イメージデータ形式の盤図１１が入力されてその盤図１１に対して画像処理を行い、測定作業シート情報１２を作成し、測定作業端末装置３に出力する。また、測定作業管理装置２は、測定結果情報１４が入力されて、測定作業シート情報１２及び測定結果情報１４に基づいて測定結果シート情報１５を作成する。測定結果シート情報１５は、例えば、試験成績表と呼ばれる所定の様式に沿って作成されて、例えば、用紙に印刷出力されてもよいし、デジタルデータとして提供されてもよい。

測定作業端末装置３は、汎用又は専用のコンピュータで構成され、例えば、タブレット端末やスマートフォン等の携帯型コンピュータが使用される。測定作業端末装置３は、測定作業管理装置２から測定作業シート情報１２が入力されて、その測定作業シート情報１２に基づく測定作業シート画面を表示する。また、測定作業端末装置３は、作業者が分電盤測定器４を使用して測定作業を行うことで分電盤測定器４により測定された各分岐ブレーカ１０１に対する測定値１３を分電盤測定器４から順次受信し、その受信した各分岐ブレーカ１０１の測定値１３に基づく測定結果情報１４を作成し、測定作業管理装置２に出力する。

なお、測定作業管理装置２と測定作業端末装置３との間のデータの受け渡しは、有線又は無線の通信網を介して行われてもよいし、外部の記憶装置や記憶媒体を介して行われてもよい。また、分電盤測定作業支援システム１において、複数種類の盤図１１の各々について、測定作業シート情報１２、測定結果情報１４及び測定結果シート情報１５等が作成される場合には、例えば、分電盤１０の名称等に基づいて固有のファイル名を付与することで識別可能に管理される。

図４は、本発明の実施形態に係る測定作業管理装置２の一例を示すブロック図である。

測定作業管理装置２は、ＨＤＤ、ＳＳＤ、メモリ等により構成される記憶部２０と、ＣＰＵ、ＧＰＵ等のプロセッサにより構成される制御部２１と、キーボード、マウス等により構成される入力部２２と、ディスプレイ、スピーカ等により構成される表示部２３と、所定の通信規格（有線及び無線のいずれでもよい）に基づく通信網とのインターフェースである通信部２４と、プリンタ、スキャナ、ＵＳＢメモリ、外付ＨＤＤ等の外部機器とのインターフェースである外部機器インターフェース（Ｉ／Ｆ）部２５と、ＣＤ、ＤＶＤ等の記憶媒体とのインターフェースであるメディア入出力部２６とを備える。なお、入力部２２及び表示部２３は、タッチパネル等の共用の装置で構成されていてもよい。

記憶部２０には、基本プログラムであるオペレーティングシステム（ＯＳ）、測定作業管理装置２の動作を制御する測定作業管理プログラム２００、測定作業管理プログラム２００にて使用される各種のデータ（盤図１１、測定作業シート情報１２、測定結果情報１４及び測定結果シート情報１５等）、表計算処理を実行する表計算ソフトウエア、文書作成処理を実行する文書作成ソフトウエア、及び、ウェブブラウザソフトウェア等が記憶されている。

なお、測定作業管理プログラム２００及び測定作業管理プログラム２００で使用される各種のデータは、基本的には記憶部２０に記憶されているが、これらのプログラムやデータは、通信部２４や外部機器Ｉ／Ｆ部２５を介して外部の記憶装置から取得されてもよいし、メディア入出力部２６を介して記憶媒体から取得されてもよい。また、測定作業管理プログラム２００で使用される各種のデータは、表計算ソフトウエアや文書作成ソフトウエア及びウェブブラウザソフトウェアにて表示・編集可能な形式で作成されるのが好ましい。

制御部２１は、測定作業管理プログラム２００を実行することにより、盤図情報取得部２１０、測定作業シート情報作成部２１１、表示処理部２１２、測定結果情報取得部２１３、測定結果シート情報作成部２１４、代用データ受付部２１５、基準値受付部２１６、及び、基準値判定部２１７として機能する。各部の詳細は後述する。

図５は、本発明の実施形態に係る測定作業端末装置３の一例を示すブロック図である。

測定作業端末装置３は、測定作業管理装置２と同様に構成される。すなわち、測定作業端末装置３は、ＨＤＤ、ＳＳＤ、メモリ等により構成される記憶部３０と、ＣＰＵ、ＧＰＵ等のプロセッサにより構成される制御部３１と、キーボード、マウス等により構成される入力部３２と、ディスプレイ等により構成される表示部３３と、所定の通信規格（有線及び無線のいずれでもよい）に基づく通信網とのインターフェースである通信部３４と、プリンタ、スキャナ、ＵＳＢメモリ等の外部機器とのインターフェースである外部機器インターフェース（Ｉ／Ｆ）部３５と、ＣＤ、ＤＶＤ等の記憶媒体とのインターフェースであるメディア入出力部３６とを備える。なお、入力部３２及び表示部３３は、タッチパネル等の共用の装置で構成されていてもよい。

記憶部３０には、基本プログラムであるオペレーティングシステム（ＯＳ）、測定作業端末装置３の動作を制御する測定作業端末プログラム３００、測定作業端末プログラム３００にて使用される各種のデータ（盤図１１、測定作業シート情報１２、測定結果情報１４及び測定結果シート情報１５等）、表計算処理を実行する表計算ソフトウエア、文書作成処理を実行する文書作成ソフトウエア、及び、ウェブブラウザソフトウェア等が記憶されている。

なお、測定作業端末プログラム３００及び測定作業端末プログラム３００で使用される各種のデータは、基本的には記憶部３０に記憶されているが、これらのプログラムやデータは、通信部３４や外部機器Ｉ／Ｆ部３５を介して外部の記憶装置から取得されてもよいし、メディア入出力部２６を介して記憶媒体から取得されてもよい。また、測定作業端末プログラム３００で使用される各種のデータは、表計算ソフトウエア、文書作成ソフトウエア及びウェブブラウザソフトウェアにて表示・編集可能な形式で作成されるのが好ましい。

制御部３１は、測定作業端末プログラム３００を実行することにより、測定作業シート情報取得部３１０、表示処理部３１１、測定器連携処理部３１２、測定結果情報作成部３１３、代用データ受付部３１４、基準値受付部３１５、及び、基準値判定部３１６として機能する。各部の詳細は後述する。

以下、測定作業管理装置２及び測定作業端末装置３の各部の機能と、測定作業管理装置２及び測定作業端末装置３による一連の動作について、図６乃至図１０を参照して説明する。その際、具体例については、図２に示す分電盤１０、及び、図３に示す盤図１１を参照して説明する。

（１）測定作業シート情報１２の作成処理
図６は、本発明の実施形態に係る測定作業管理装置２における測定作業シート情報１２の作成処理の一例を示すフロー図である。測定作業シート情報１２の作成処理として、作業者が、測定作業管理装置２を操作して、図３に示す盤図１１に対する測定作業シート情報１２が作成される場合について説明する。

盤図情報取得部２１０は、分電盤１０を表すイメージデータ形式の盤図１１に対して画像処理を行い、複数の分岐ブレーカ１０１が配置された配置状態を示す分岐ブレーカ配置情報と、複数の分岐ブレーカ１０１にそれぞれ付された回路番号１１１及び負荷名称１１２を含むイメージ領域をそれぞれ切り出した複数の回路番号画像データ１１４及び複数の負荷名称画像データ１１５とを取得する。

例えば、盤図情報取得部２１０は、データ指定用のダイアログ等を表示部２３に表示させて、測定作業の対象とする盤図１１を指定する指定操作を入力部２２を介して受け付けることで、その盤図１１を読み込んで、盤図情報取得画面１６を表示部２３に表示させる。盤図情報取得画面１６には、図６に示すように、測定作業の対象とする盤図１１を表示する表示領域１６０と、盤図１１の左側表領域１１０Ｌの範囲を指定する左側表領域指定ボタン１６１Ｌと、盤図１１の右側表領域１１０Ｒの範囲を指定する右側表領域指定ボタン１６１Ｒと、盤図１１に対する画像処理の実行を指示する盤図情報取得実行ボタン１６２と設けられる。

図６に示す盤図情報取得画面１６では、表示領域１６０に、図３に示す盤図１１の左側表領域１１０Ｌが部分的に表示されている。盤図情報取得画面１６において、左側表領域指定ボタン１６１Ｌ又は右側表領域指定ボタン１６１Ｒが押下操作された場合、盤図情報取得部２１０は、例えば、範囲指定ボックス１６３を表示部２３に表示させて、その範囲指定ボックス１６３内に左側表領域１１０Ｌ又は右側表領域１１０Ｒが収まるように範囲指定ボックス１６３の位置やサイズが調節されることで、左側表領域１１０Ｌ又は右側表領域１１０Ｒの範囲指定を受け付ける。

盤図情報取得部２１０は、盤図情報取得実行ボタン１６２が押下操作されることで、範囲指定を受け付けた左側表領域１１０Ｌ及び右側表領域１１０Ｒに対して画像処理を行い、左側表領域１１０Ｌの枠線の配置状態と、右側表領域１１０Ｒの枠線の配置状態とをそれぞれ取得する。枠線の配置状態は、例えば、縦方向に分割された枠の行数（図３の例では、左側表領域１１０Ｌは６行、右側表領域１１０Ｒは６行）が、分岐ブレーカ１０１の数として取得される。また、枠線の配置状態は、横方向に分割された枠のうち、回路番号１１１が記載された枠の列位置（図３の例では、左側表領域１１０Ｌの第４列目及び５列目、右側表領域１１０Ｒの第１列目及び２列目）と、負荷名称１１２が記載された枠の列位置（図３の例では、左側表領域１１０Ｌの第１列目、右側表領域１１０Ｒの第５列目）とが取得される。

そして、盤図情報取得部２１０は、左側表領域１１０Ｌ及び右側表領域１１０Ｒのそれぞれにて回路番号１１１が記載された列位置に対して６行分の枠内の画像を切り出すことで、複数の回路番号画像データ１１４を取得する。本実施形態では、２列分の枠内の画像がそれぞれ切り出されることで１組の画像として回路番号画像データ１１４が取得される。また、盤図情報取得部２１０は、左側表領域１１０Ｌ及び右側表領域１１０Ｒのそれぞれにて負荷名称１１２が記載された列位置に対して６行分の枠内の画像を切り出すことで、複数の負荷名称画像データ１１５を取得する。その際、盤図情報取得部２１０は、回路番号画像データ１１４及び負荷名称画像データ１１５をそれぞれ切り出したブロック位置、行位置及び列位置を、分岐ブレーカ配置情報に記憶する。

なお、盤図情報取得部２１０は、範囲指定ボックス１６３が作業者により調節させることで左側表領域１１０Ｌ及び右側表領域１１０Ｒの範囲指定を受け付ける代わりに、画像処理により左側表領域１１０Ｌ及び右側表領域１１０Ｒを特定するようにしてもよい。

図７は、本発明の実施形態に係る測定作業管理装置２における測定作業シート情報１２の作成処理（図６の続き）の一例を示すフロー図である。

測定作業シート情報作成部２１１は、盤図情報取得部２１０により盤図１１から取得された分岐ブレーカ配置情報、複数の回路番号画像データ１１４及び複数の負荷名称画像データ１１５を含む測定作業シート情報１２を作成する。そして、測定作業シート情報作成部２１１は、その測定作業シート情報１２を、通信網又は外部の記憶装置や記憶媒体を介して測定作業端末装置３に出力する。

表示処理部２１２は、測定作業シート情報作成部２１１により作成された測定作業シート情報１２に基づいて、盤図情報取得結果画面１７を表示部２３に表示させる。盤図情報取得結果画面１７には、図７に示すように、測定作業シート情報１２に含まれる分岐ブレーカ配置情報に従って複数の回路番号画像データ１１４及び複数の負荷名称画像データ１１５が並べられて配置されるとともに、複数の分岐ブレーカ１０１に対する電気特性値の測定結果が入力される入力欄１７０（測定前のため、空欄）がそれぞれ設けられる。なお、表示処理部２１２は、盤図情報取得部２１０から分岐ブレーカ配置情報、複数の回路番号画像データ１１４及び複数の負荷名称画像データ１１５を受け取ることで、盤図情報取得結果画面１７を表示部２３に表示させるようにしてもよい。

代用データ受付部２１５は、回路番号画像データ１１４又は負荷名称画像データ１１５に対して、当該回路番号画像データ１１４又は当該負荷名称画像データ１１５の代用データとなる回路番号テキストデータ又は負荷名称テキストデータを受け付ける。例えば、代用データ受付部２１５は、盤図情報取得結果画面１７にて、対象となる回路番号画像データ１１４又は負荷名称画像データ１１５が選択されて、削除キー等による削除操作が行われた場合、その回路番号画像データ１１４又は負荷名称画像データ１１５を削除してテキスト入力ボックスを表示させることで、回路番号テキストデータ又は負荷名称テキストデータを受け付ける。

基準値受付部２１６は、絶縁抵抗に対する基準値として複数の設定基準値を受け付ける。例えば、基準値受付部２１６は、設定基準値の入力欄１７１Ａ～１７１Ｃが盤図情報取得結果画面１７に設けられて、法定に定められた法定基準値、施主により定められた施主基準値、施工業者により定められた施工業者基準値等のように、各設定基準値の入力や変更を受け付ける。設定基準値には、初期値が予め設定されていてもよい。基準値受付部２１６により受け付けられた複数の設定基準値は、測定作業シート情報１２に含まれるようにすることで測定作業端末装置３に引き継がれる。

なお、測定作業シート情報１２には、分電盤１０の名称、分電盤１０が設置される建物や場所、測定作業に関する付加情報、分電盤測定器４に関する付加情報等が、属性情報として含まれていてもよい。この場合、属性情報は、回路番号画像データ１１４及び負荷名称画像データ１１５と同様に、盤図１１に対する画像処理により取得されてもよいし、属性情報の入力欄が、盤図情報取得結果画面１７に設けられてもよい。

上記の測定作業シート情報１２の作成処理において、測定作業シート情報１２に含まれる回路番号画像データ１１４及び負荷名称画像データ１１５は、盤図１１において回路番号１１１及び負荷名称１１２がそれぞれ記載された領域の画像が盤図情報取得部２１０によりそのまま切り出されたものである。そのため、例えば、回路番号１１１及び負荷名称１１２に対して光学的文字認識処理（ＯＣＲ）を行ったような場合、ＯＣＲの誤認識に起因する表記ミスの可能性が懸念されるが、盤図情報取得部２１０により取得された回路番号画像データ１１４及び負荷名称画像データ１１５を用いる場合には、表記ミスの懸念がなく、盤図１１との整合性を担保することができる。また、回路番号画像データ１１４及び負荷名称画像データ１１５に対する代用データが代用データ受付部２１５により受け付けられるため、作業者は、必要に応じて回路番号１１１及び負荷名称１１２を変更することができる。

（２）測定結果情報１４の作成処理
図８は、本発明の実施形態に係る測定作業端末装置３における測定結果情報１４の作成処理の一例を示すフロー図である。測定結果情報１４の作成処理として、作業者が、測定作業端末装置３及び分電盤測定器４を操作して、図２に示す分電盤１０における各分岐ブレーカ１０１の電気特性値（絶縁抵抗）を測定することで、測定結果情報１４が作成される場合について説明する。

測定作業シート情報取得部３１０は、測定作業管理装置２により作成された測定作業シート情報１２を、測定作業管理装置２から通信網又は外部の記憶装置や記憶媒体を介して取得する。

表示処理部３１１は、測定作業シート情報取得部３１０により取得された測定作業シート情報１２に基づいて、測定作業シート画面１８を表示部２３に表示させる。測定作業シート画面１８には、測定作業管理装置２の盤図情報取得結果画面１７（図７参照）と同様の情報が表示される。したがって、測定作業シート画面１８には、図８に示すように、分岐ブレーカ配置情報に従って複数の回路番号画像データ１１４及び複数の負荷名称画像データ１１５が並べられて配置されるとともに、複数の分岐ブレーカ１０１に対する電気特性値の測定結果の入力欄１８０がそれぞれ設けられる。また、測定作業シート画面１８には、測定作業の対象とする分電盤１０が新設か改修かを指定する新設改修指定ボタン１８１と、測定作業が施工業者による自主検査か施主等の立会による立会検査かを指定する検査態様指定ボタン１８２と、複数の分岐ブレーカ１０１に対する電気特性値を測定するときの測定順序を横移動か縦移動かで指定する測定順序指定ボタン１８３と、定格測定電圧を選択する測定電圧指定リストボックス１８４と、絶縁抵抗に対する基準値を選択する絶縁抵抗基準値選択ボタン１８５と、測定作業の開始を指示する測定開始ボタン１８６とが設けられる。

図８に示す測定作業シート画面１８では、新設改修指定ボタン１８１にて「新設」、検査態様指定ボタン１８２にて「自主検査」、測定順序指定ボタン１８３にて「横移動」、測定電圧指定リストボックス１８４にて「一般:５００Ｖ 機器損傷：２５０Ｖ」、絶縁抵抗基準値選択ボタン１８５にて「施工業者基準値：１０ＭΩ」がそれぞれ指定又は選択されている。また、絶縁抵抗基準値選択ボタン１８５には、絶縁抵抗の設定基準値がそれぞれ表示されている。

代用データ受付部３１４は、測定作業管理装置２の代用データ受付部２１５と同様の機能を有し、回路番号画像データ１１４又は負荷名称画像データ１１５に対して、当該回路番号画像データ１１４又は当該負荷名称画像データ１１５の代用データとなる回路番号テキストデータ又は負荷名称テキストデータを受け付ける。例えば、代用データ受付部３１４は、測定作業シート画面１８にて、対象となる回路番号画像データ１１４又は負荷名称画像データ１１５が選択されて、削除キー等による削除操作が行われた場合、その回路番号画像データ１１４又は負荷名称画像データ１１５を削除してテキスト入力ボックスを表示させることで、回路番号テキストデータ又は負荷名称テキストデータを受け付ける。

基準値受付部３１５は、測定作業管理装置２の基準値受付部２１６と同様の機能を有し、絶縁抵抗に対する基準値として複数の設定基準値を受け付ける。例えば、基準値受付部３１５は、絶縁抵抗基準値選択ボタン１８５のいずれかが長押しのタップ操作等により押下操作された場合、数値入力ボックスを表示させることで、当該絶縁抵抗基準値選択ボタン１８５に対応する設定基準値の入力や変更を受け付ける。なお、測定作業シート情報１２が、複数の設定基準値を含む場合には、それらを引き継ぐようにしてもよい。

図９は、本発明の実施形態に係る測定作業端末装置３における測定結果情報１４の作成処理（図８の続き）の一例を示すフロー図である。

測定器連携処理部３１２は、測定作業シート画面１８において測定対象の分岐ブレーカ１０１が特定された状態で分電盤測定器４から電気特性値（測定値１３）を受信したとき、当該電気特性値を当該分岐ブレーカ１０１に対する入力欄１８０に表示させるとともに、当該分岐ブレーカ１０１に対する測定結果として取得する。また、測定器連携処理部３１２は、測定対象の分岐ブレーカ１０１を示す測定対象識別情報１８７を測定作業シート画面１８に表示させ、分電盤測定器４から電気特性値（測定値１３）を受信することで当該分岐ブレーカ１０１に対する測定結果を取得したとき、当該分岐ブレーカ１０１に対して縦方向又は横方向に隣接する分岐ブレーカ１０１に対して測定対象識別情報１８７を表示させる。

例えば、測定器連携処理部３１２は、測定開始ボタン１８６が押下操作されることで測定作業を開始し、測定順序指定ボタン１８３にて選択された測定順序に従って次の測定対象の分岐ブレーカ１０１を順に特定するとともに、分電盤測定器４からの測定値１３の受信待ち状態に移行する。その際、測定器連携処理部３１２は、測定対象の分岐ブレーカ１０１を示す測定対象識別情報１８７を測定作業シート画面１８に表示させる。図９に示す測定作業シート画面１８では、「事務所コンセント」の「測定２」の入力欄１８０に対して、測定対象識別情報１８７が太枠にて表示されている。なお、測定対象識別情報１８７は、太枠に限られず、他と区別可能な表示態様であればよく、例えば、枠線又は枠内の色や模様等を適宜変更してもよい。

作業者が、図９に示す測定作業シート画面１８に表示された測定対象識別情報１８７を視認し、その測定対象識別情報１８７が示す分岐ブレーカ１０１（「事務所コンセント」の「測定２」）に分電盤測定器４の測定プローブ４１を当接させて絶縁抵抗を測定することで、分電盤測定器４は、その絶縁抵抗の測定値１３を測定作業端末装置３に送信する。その結果、受信待ち状態の測定器連携処理部３１２は、分電盤測定器４から絶縁抵抗の測定値１３を受信し、その絶縁抵抗の測定値１３である「１０」を「事務所コンセント」の「測定２」の入力欄１８０に表示させる。なお、図９では、絶縁抵抗の測定値１３が、施工業者基準値の「１０ＭΩ」を超える場合には、「１０」と表示するようにしている。

そして、図９に示す測定作業シート画面１８では、測定順序指定ボタン１８３にて「横移動」が指定されているため、測定器連携処理部３１２は、「事務所コンセント」の「測定２」に対して横方向（右方向）に隣接する「事務所コンセント」の「線間」を、次の測定対象の分岐ブレーカ１０１として特定し、当該分岐ブレーカ１０１（「事務所コンセント」の「線間」）に対して測定対象識別情報１８７を表示させる。

上記のような分岐ブレーカ１０１に対する測定作業が繰り返し行われて、全ての分岐ブレーカ１０１に対する測定作業が行われると、各分岐ブレーカ１０１の入力欄１８０には、絶縁抵抗の測定値１３がそれぞれ表示される。その際、測定器連携処理部３１２は、測定対象識別情報１８７を横方向（又は縦方向）に順次移動させることになるが、最も右側の列（又は最も下側の行）まで移動した場合には、測定対象識別情報１８７を次の行の最も左側の列（又は次の列の最も上側の行）に移動させるようにすればよい。なお、作業者が、任意の分岐ブレーカ１０１に対して測定作業を行いたい場合には、測定器連携処理部３１２は、例えば、タップ操作等により作業者が測定作業を行いたい分岐ブレーカ１０１の指定を受け付けることで、当該分岐ブレーカ１０１に対して測定対象識別情報１８７を移動させるようにすればよい。

基準値判定部３１６は、分岐ブレーカ１０１に対する測定結果として取得された絶縁抵抗と、複数の設定基準値から選択された設定基準値とを比較し、絶縁抵抗が設定基準値以上であるか否かを判定する。そして、基準値判定部３１６は、その判定結果を、例えば、絶縁抵抗が設定基準値以上であることを示す「良」（良判定情報１８８Ａ）、及び、絶縁抵抗が設定基準値未満であることを示す「否」（否判定情報１８８Ｂ）として、測定作業シート画面１８に表示させる。

図９に示す測定作業シート画面１８では、絶縁抵抗基準値選択ボタン１８５にて「施工業者基準値：１０ＭΩ」が選択されているため、基準値判定部３１６は、分電盤測定器４から受信した絶縁抵抗の測定値１３と、施工業者基準値である「１０ＭΩ」とを比較する。そして、絶縁抵抗の測定値１３が１０ＭΩ以上である場合には、例えば、「トイレ照明（２００Ｖ）」の「測定２」のように、入力欄１８０の背景を白色とする良判定情報１８８Ａが表示され、１０ＭΩ未満である場合には、例えば、「事務所照明（２００Ｖ）」の「測定２」のように、入力欄１８０の背景をグレー色とする否判定情報１８８Ｂが表示される。なお、良判定情報１８８Ａ及び否判定情報１８８Ｂは、上記の例に限られず、良否が区別可能な表示態様であればよく、例えば、枠線又は枠内の色や模様等を適宜変更してもよい。

測定結果情報作成部３１３は、分電盤測定器４により各分岐ブレーカ１０１の電気特性値が測定されたときの測定結果（絶縁抵抗等の測定値１３）に基づいて、測定結果情報１４を作成する。そして、測定結果情報作成部３１３は、その測定結果情報１４を、通信網又は外部の記憶装置や記憶媒体を介して測定作業管理装置２に出力する。

上記の測定結果情報１４の作成処理において、表示処理部３１１により表示された測定作業シート画面１８には、盤図１１から取得された分岐ブレーカ配置情報に従って回路番号画像データ１１４及び負荷名称画像データ１１５が並べられて配置される。そのため、作業者は、実物の分電盤１０における分岐ブレーカ１０１の配置と対比しながら測定作業を行うことができる。また、測定器連携処理部３１２により、分電盤測定器４からの測定値１３の取得（受信）と、入力欄１８０への測定値１３の表示や測定対象識別情報１８７の表示とが連携されるので、作業者は測定作業の進捗状況を容易に把握することができる。そして、基準値判定部３１６により測定値１３と設定基準値とが比較されて、その比較の結果として良判定情報１８８Ａ及び否判定情報１８８Ｂが表示されるので、作業者は、測定値１３の良否を容易に把握することができる。

（３）測定結果シート情報１５の作成処理
図１０は、本発明の実施形態に係る測定作業管理装置２における測定結果シート情報１５の作成処理の一例を示すフロー図である。

測定結果情報取得部２１３は、分電盤測定器４により各分岐ブレーカ１０１の電気特性値が測定された測定結果（絶縁抵抗等の測定値１３）を示す測定結果情報１４を、測定作業端末装置３を介して取得する。

測定結果シート情報作成部２１４は、測定作業シート情報作成部２１１により作成された測定作業シート情報１２と、測定結果情報取得部２１３により取得された測定結果情報１４とに基づいて、測定結果シート情報１５を作成する。なお、測定結果シート情報１５は、例えば、試験成績表と呼ばれる所定の様式に沿って作成されたものであり、例えば、用紙に印刷出力されてもよいし、デジタルデータとして提供されてもよい。

表示処理部２１２は、測定作業シート情報作成部２１１により作成された測定作業シート情報１２と、測定結果情報取得部２１３により取得された測定結果情報１４とに基づいて、測定結果シート画面１９を表示部２３に表示させる。測定結果シート画面１９は、盤図情報取得結果画面１７（図７参照）と同様の情報が表示されるとともに、各分岐ブレーカ１０１に対する電気特定値の測定結果が表示される。したがって、測定結果シート画面１９には、図１０に示すように、分岐ブレーカ配置情報に従って複数の回路番号画像データ１１４及び複数の負荷名称画像データ１１５が並べられて配置されるとともに、複数の分岐ブレーカ１０１に対する電気特性値の測定結果が入力された入力欄１９０（測定結果情報１４に含まれる絶縁抵抗等の測定結果が入力済み）がそれぞれ設けられる。なお、表示処理部２１２は、測定結果シート情報作成部２１４から測定結果シート情報１５を受け取ることで、測定結果シート画面１９を表示部２３に表示させるようにしてもよい。

基準値判定部２１７は、測定作業端末装置３の基準値判定部３１６と同様の機能を有し、分岐ブレーカ１０１に対する測定結果として取得された絶縁抵抗と、設定基準値の入力欄１９１Ａ～１９１Ｃにて複数の設定基準値から選択された設定基準値とを比較し、絶縁抵抗が設定基準値以上であるか否かを判定する。そして、基準値判定部２１７は、その判定結果を、例えば、絶縁抵抗が設定基準値以上であることを示す「良」、及び、絶縁抵抗が設定基準値未満であることを示す「否」として、測定結果シート画面１９に表示させる。

上記の測定結果シート情報１５の作成処理において、測定結果シート情報１５は、測定結果シート情報作成部２１４により、盤図１１に対する画像処理により取得された測定作業シート情報１２と、その測定作業シート情報１２に基づいて測定作業シート画面１８を表示する測定作業端末装置３及び分電盤測定器４が連携することで取得された測定結果情報１４とを組み合わせることで作成される。そのため、作業者は、分電盤１０の測定作業に際して記録用紙を用意したり、測定結果を記録用紙に記録したり、測定結果をデータ入力したりといった煩雑な作業を行うことなく、測定結果シート情報１５に基づく試験成績表を短時間で正確に作成することができる。

以上のように、本実施形態に係る分電盤測定作業支援システム１によれば、測定作業端末装置３の表示部３３には、測定作業管理装置２によりイメージデータ形式の盤図１１から取得された測定作業シート情報１２（分岐ブレーカ配置情報と、複数の回路番号画像データ１１４及び複数の負荷名称画像データ１１５とを含む）に基づく測定作業シート画面１８（図８、図９参照）が表示されるので、作業者は、その測定作業シート画面１８を視認しながら分電盤測定器４により複数の分岐ブレーカ１０１に対する電気特性値の測定作業を行うことで、実物の分電盤１０における分岐ブレーカ１０１の配置と、測定作業シート画面１８上の分岐ブレーカ１０１の配置とを対比しつつ、測定作業シート画面１８の入力欄１８０に表示された電気特性値の測定結果を確認することができる。そして、その測定結果が、測定作業端末装置３により測定結果情報１４として自動的に取得（記録）されるとともに、例えば、試験成績表として利用可能な測定結果シート情報１５が、測定作業シート情報１２及び測定結果情報１４に基づいて測定作業管理装置２により作成されるので、作業者は、測定結果の記録やデータ入力といった作業を省略することができる。したがって、分電盤１０の測定作業における作業効率の向上と作業ミスの低減を図ることができる。

（他の実施形態）
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。

例えば、上記実施形態では、測定作業管理装置２及び測定作業端末装置３が、代用データ受付部をそれぞれ備えるものとして説明したが、測定作業管理装置２及び測定作業端末装置３の少なくとも一方が、代用データ受付部を備えていればよい。また、上記実施形態では、測定作業管理装置２及び測定作業端末装置３が、基準値受付部及び基準値判定部をそれぞれ備えるものとして説明したが、測定作業管理装置２及び測定作業端末装置３の少なくとも一方が、基準値受付部及び基準値判定部を備えていればよい。

また、上記実施形態では、分電盤１０が有する複数の分岐ブレーカ１０１が、図２に示すように、分岐回路１０３の左右両側に配置される場合について説明したが、分岐ブレーカ１０１の配置や数は適宜変更されてもよい。例えば、複数の分岐ブレーカ１０１は、上下両側に設けられていてもよいし、左右片側にだけ設けられていてもよいし、上下片側にだけ設けられていてもよい。

また、上記実施形態では、盤図情報取得結果画面１７、測定作業シート画面１８及び測定結果シート画面１９の入力欄が、各分岐ブレーカ１０１に対して１行ずつ用意されているが、例えば、自主検査時の測定値と、立会検査時の測定値とを別々に入力できるように、各分岐ブレーカ１０１に対して２行ずつ用意されるようにしてもよい。

また、上記実施形態では、測定作業管理プログラム２００及び測定作業端末プログラム３００は、記憶部２０及び記憶部３０に記憶されたものとして説明した。これに対し、測定作業管理プログラム２００及び測定作業端末プログラム３００は、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでＣＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤ等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記録されて提供されてもよい。また、測定作業管理プログラム２００及び測定作業端末プログラム３００は、インターネット等のネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供されてもよい。

１…分電盤測定作業支援システム、２…測定作業管理装置、３…測定作業端末装置、
４…分電盤測定器、１０…分電盤、１１…盤図、１２…測定作業シート情報、
１３…測定値、１４…測定結果情報、１５…測定結果シート情報、
１６…盤図情報取得画面、１７…盤図情報取得結果画面、
１８…測定作業シート画面、１９…測定結果シート画面、
２０…記憶部、２１…制御部、２２…入力部、２３…表示部、２４…通信部、
２５…外部機器Ｉ／Ｆ部、２６…メディア入出力部、
３０…記憶部、３１…制御部、３２…入力部、３３…表示部、３４…通信部、
３５…外部機器Ｉ／Ｆ部、３６…メディア入出力部、
４０…測定器本体、４１…測定プローブ、
１００…主幹ブレーカ、１０１…分岐ブレーカ、１０１ａ…電源端子部、
１０１ｂ…負荷端子部、１０２Ｌ…左側ブロック、１０２Ｒ…右側ブロック、
１０３…分岐回路、１１０Ｌ…左側表領域、１１０Ｒ…右側表領域、
１１１…回路番号、１１２…負荷名称、１１３…結線領域、
１１４…回路番号画像データ、１１５…負荷名称画像データ、１６０…表示領域、
１６１Ｌ…左側表領域指定ボタン、１６１Ｒ…右側表領域指定ボタン、
１６２…盤図情報取得実行ボタン、１６３…範囲指定ボックス
１８１…新設改修指定ボタン、１８２…検査態様指定ボタン、
１８３…測定順序指定ボタン、１８４…測定電圧指定リストボックス、
１８５…絶縁抵抗基準値選択ボタン、１８６…測定開始ボタン、
１８７…測定対象識別情報、１８８Ａ…良判定情報、１８８Ｂ…否判定情報、
２００…測定作業管理プログラム、２１０…盤図情報取得部、
２１１…測定作業シート情報作成部、２１２…表示処理部、
２１３…測定結果情報取得部、２１４…測定結果シート情報作成部、
２１５…代用データ受付部、２１６…基準値受付部、２１７…基準値判定部、
３００…測定作業端末プログラム、３１０…測定作業シート情報取得部、
３１１…表示処理部、３１２…測定器連携処理部、３１３…測定結果情報作成部、
３１４…代用データ受付部、３１５…基準値受付部、３１６…基準値判定部

Claims (8)

1. 複数の分岐ブレーカを有する分電盤の測定作業を管理する測定作業管理装置と、
   前記測定作業にて使用され、前記分岐ブレーカの電気特性値を測定する分電盤測定器と通信可能に構成された測定作業端末装置とを備える分電盤測定作業支援システムであって、
   前記測定作業管理装置は、
   前記分電盤の施工図として作成されたイメージデータ形式の盤図に対して画像処理を行い、複数の前記分岐ブレーカが配置された配置状態を示す分岐ブレーカ配置情報と、複数の前記分岐ブレーカにそれぞれ付された回路番号及び負荷名称を含むイメージ領域をそれぞれ切り出した複数の回路番号画像データ及び複数の負荷名称画像データとを取得する盤図情報取得部と、
   前記分岐ブレーカ配置情報、複数の前記回路番号画像データ及び複数の前記負荷名称画像データを含む測定作業シート情報を作成する測定作業シート情報作成部と、
   前記分電盤測定器により前記電気特性値が測定された測定結果を示す測定結果情報を、前記測定作業端末装置を介して取得する測定結果情報取得部と、
   前記測定作業シート情報及び前記測定結果情報に基づいて、測定結果シート情報を作成する測定結果シート情報作成部とを備え、
   前記測定作業端末装置は、
   前記測定作業管理装置により作成された前記測定作業シート情報を、前記測定作業管理装置から取得する測定作業シート情報取得部と、
   前記測定作業シート情報に含まれる前記分岐ブレーカ配置情報に従って複数の前記回路番号画像データ及び複数の前記負荷名称画像データが並べられて配置されるとともに、複数の前記分岐ブレーカに対する前記測定結果の入力欄がそれぞれ設けられた測定作業シート画面を表示部に表示させる表示処理部と、
   前記測定作業シート画面において測定対象の前記分岐ブレーカが特定された状態で、前記分電盤測定器から前記電気特性値を受信したとき、当該電気特性値を当該分岐ブレーカに対する前記入力欄に表示させるとともに、当該分岐ブレーカに対する前記測定結果として取得する測定器連携処理部と、
   前記測定結果に基づいて、前記測定結果情報を作成する測定結果情報作成部とを備える、
   分電盤測定作業支援システム。
2. 前記測定作業管理装置及び前記測定作業端末装置の少なくとも一方は、
   前記回路番号画像データ又は前記負荷名称画像データに対して、当該回路番号画像データ又は当該負荷名称画像データの代用データとなる回路番号テキストデータ又は負荷名称テキストデータを受け付ける代用データ受付部をさらに備える、
   請求項１に記載の分電盤測定作業支援システム。
3. 前記電気特性値は、
   絶縁抵抗であり、
   前記測定作業管理装置及び前記測定作業端末装置の少なくとも一方は、
   前記絶縁抵抗に対する基準値として複数の設定基準値を受け付ける基準値受付部と、
   前記分岐ブレーカに対する前記測定結果として取得された前記絶縁抵抗と、複数の前記設定基準値から選択された前記設定基準値とを比較し、前記絶縁抵抗が前記設定基準値以上であるか否かを判定する基準値判定部とをさらに備える、
   請求項１又は請求項２に記載の分電盤測定作業支援システム。
4. 前記測定器連携処理部は、
   前記測定対象の前記分岐ブレーカを示す測定対象識別情報を前記測定作業シート画面に表示させ、
   前記分電盤測定器から前記電気特性値を受信することで当該分岐ブレーカに対する前記測定結果を取得したとき、当該分岐ブレーカに対して縦方向又は横方向に隣接する前記分岐ブレーカに対して前記測定対象識別情報を表示させる、
   請求項１乃至請求項３のいずれか一項に記載の分電盤測定作業支援システム。
5. 複数の分岐ブレーカを有する分電盤の施工図として作成されたイメージデータ形式の盤図に対して画像処理を行い、複数の前記分岐ブレーカが配置された配置状態を示す分岐ブレーカ配置情報と、複数の前記分岐ブレーカにそれぞれ付された回路番号及び負荷名称を含むイメージ領域をそれぞれ切り出した複数の回路番号画像データ及び複数の負荷名称画像データとを取得する盤図情報取得部と、
   前記分岐ブレーカ配置情報、複数の前記回路番号画像データ及び複数の前記負荷名称画像データを含む測定作業シート情報を作成する測定作業シート情報作成部とを備える、
   測定作業管理装置。
6. 複数の分岐ブレーカを有する分電盤の施工図として作成されたイメージデータ形式の盤図から取得された測定作業シート情報であって、複数の前記分岐ブレーカが配置された配置状態を示す分岐ブレーカ配置情報と、複数の前記分岐ブレーカにそれぞれ付された回路番号及び負荷名称を含むイメージ領域がそれぞれ切り出された複数の回路番号画像データ及び複数の負荷名称画像データとを含む前記測定作業シート情報を取得する測定作業シート情報取得部と、
   前記測定作業シート情報に含まれる前記分岐ブレーカ配置情報に従って複数の前記回路番号画像データ及び複数の前記負荷名称画像データが並べられて配置されるとともに、複数の前記分岐ブレーカに対する測定結果の入力欄がそれぞれ設けられた測定作業シート画面を表示部に表示させる表示処理部と、
   前記測定作業シート画面において測定対象の前記分岐ブレーカが特定された状態で、前記分岐ブレーカの電気特性値を測定する分電盤測定器から前記電気特性値を受信したとき、当該電気特性値を当該分岐ブレーカに対する前記入力欄に表示させるとともに、当該分岐ブレーカに対する前記測定結果として取得する測定器連携処理部とを備える、
   測定作業端末装置。
7. コンピュータを、
   請求項１乃至請求項４のいずれか一項に記載の測定作業管理装置が備える各部として機能させる、
   測定作業管理プログラム。
8. コンピュータを、
   請求項１乃至請求項４のいずれか一項に記載の測定作業端末装置が備える各部として機能させる、
   測定作業端末プログラム。

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