JP2022165183A - 冷蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザの手間を増やすことなく解凍対象を効率良く解凍する【解決手段】冷蔵庫は、貯蔵室と、貯蔵室に設けられ解凍対象を載置可能な解凍用載置部と、解凍用載置部に振動を加えて解凍用載置部を振動させる超音波振動装置と、解凍用載置部に載置された解凍対象を解凍する場合に解凍対象に当てる風を発生させる送風機と、を備える。【選択図】図2
Description
本発明の実施形態は、冷蔵庫に関する。
従来、冷凍品等を解凍する際に解凍の効率を向上させるために、超音波による振動を冷凍品に付加して解凍を促進させる技術が提案されている。しかしながら、超音波を被解凍品に超音波を効率良く付加するためには、水等の伝達媒体が必要となる。そのため、従来構成では、例えば水等の伝達媒体と冷凍品とを特定の容器内に収納する等の準備作業が必要となり、手間がかかる。
そこで、ユーザの手間を増やすことなく解凍対象を効率良く解凍することができる冷蔵庫を提供する。
本実施形態の冷蔵庫は、貯蔵室と、前記貯蔵室に設けられ解凍対象を載置可能な解凍用載置部と、前記解凍用載置部に振動を加えて前記解凍用載置部を振動させる超音波振動装置と、前記解凍用載置部に載置された前記解凍対象を解凍する場合に前記解凍対象に当てる風を発生させる送風機と、を備える。
以下、複数の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各実施形態において同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
第1実施形態について図1から図4を参照しながら説明する。図1に示す冷蔵庫10は、前面が開口した縦長矩形箱状の冷蔵庫本体20内に、複数の貯蔵室を有して構成されている。以下の説明では、冷蔵庫本体20の開口側を、冷蔵庫10の前面側とし、開口とは反対側を、冷蔵庫10の背面側とする。また、冷蔵庫10を図1の姿勢で床面に設置した場合における重力方向に対する上下方向を、冷蔵庫10の上下方向とする。また、図1の冷蔵庫10を前側から見た場合における左右方向を、冷蔵庫10の左右方向とする。
第1実施形態について図1から図4を参照しながら説明する。図1に示す冷蔵庫10は、前面が開口した縦長矩形箱状の冷蔵庫本体20内に、複数の貯蔵室を有して構成されている。以下の説明では、冷蔵庫本体20の開口側を、冷蔵庫10の前面側とし、開口とは反対側を、冷蔵庫10の背面側とする。また、冷蔵庫10を図1の姿勢で床面に設置した場合における重力方向に対する上下方向を、冷蔵庫10の上下方向とする。また、図1の冷蔵庫10を前側から見た場合における左右方向を、冷蔵庫10の左右方向とする。
冷蔵庫本体20は、前面が開口した断熱性を有する箱体で構成されており、貯蔵物を貯蔵可能な複数の貯蔵室を内部に有している。冷蔵庫本体20は、箱体を構成する各壁部内に発泡ウレタンや真空断熱パネル等の高い断熱性を有する部材が設けられて構成されている。冷蔵庫本体20は、貯蔵物を貯蔵するための複数の貯蔵室として、例えば冷蔵室21、野菜室22、上段冷凍室23、下段冷凍室24、及び図示しない製氷室を備えている。冷蔵室21の大部分及び野菜室22は、冷蔵温度帯つまりプラス温度帯の貯蔵室である。また、上段冷凍室23、下段冷凍室24、及び図示しない製氷室は、冷凍温度帯つまりマイナス温度帯の貯蔵室である。
本実施形態の場合、冷蔵温度帯及び冷凍温度帯とは、食品等を冷蔵や冷凍して収納するために適した温度帯であり、冷蔵庫10の出荷時に既に設定されていたり冷蔵庫10の運転に際してユーザが任意に設定したりすることで、冷蔵庫10の運転時に予め設定されている温度帯である。本実施形態の場合、冷蔵温度帯は、食品が凍らない程度つまり0℃以上に設定された温度帯である。冷蔵温度帯は、例えば一般的な冷蔵温度帯である0℃~5℃又は3℃~5℃に設定することができる。また、冷凍温度帯は、食品が凍り始める又は完全に凍る程度の温度帯つまり0℃未満に設定された温度帯である。冷凍温度帯は、例えば一般的な冷凍温度帯である-18℃以下に設定することができる。
冷蔵室21は、冷蔵庫本体20の最上部に設けられている。野菜室22は、冷蔵室21の下方に設けられている。上段冷凍室23及び図示しない製氷室は、野菜室22の下方に設けられて、左右に並べて配置されている。下段冷凍室24は、上段冷凍室23及び図示しない製氷室の下方、つまり冷蔵庫本体20の最下部に設けられている。
この場合、冷蔵庫本体20は、断熱仕切り壁25及び非断熱仕切り壁26、27を有している。断熱仕切り壁25は、断熱性を有する部材で構成されており、冷蔵庫本体20内を、冷蔵温度帯の貯蔵室21、22が設けられる空間と、冷凍温度帯の貯蔵室23、24が設けられる空間とに仕切っている。非断熱仕切り壁26、27は、それぞれ冷蔵温度帯の空間及び冷凍温度帯の空間を断熱せずに上下に仕切り、各貯蔵室21、22、23、24を区画している。この場合、同一温度帯の貯蔵室はそれぞれ熱的に相互に繋がっている。
冷蔵庫10は、図1に示すように、冷蔵用冷却器111、冷蔵用送風機112、冷凍用冷却器121、及び冷蔵用送風機112を備えている。冷蔵用冷却器111及び冷蔵用送風機112は、冷蔵温度帯の貯蔵室である冷蔵室21及び野菜室22の後方に設けられている。冷蔵用冷却器111及び冷蔵用送風機112は、冷蔵室21及び野菜室22を冷却するための冷気を生成し、その冷気を冷蔵室21及び野菜室22内へ供給する機能を有する。
この場合、冷蔵室21の背面の壁には複数の冷気供給口131、132、133、134が設けられている。そして、冷蔵用冷却器111で冷却された冷気は、冷蔵用送風機112の送風作用によって、各冷気供給口131、132、133、134から冷蔵室21内へ供給され、その後更に冷蔵室21内を巡って野菜室22に供給される。
冷凍用冷却器121及び冷凍用送風機122は、冷凍温度帯の貯蔵室である上段冷凍室23、図示しない製氷室、及び下段冷凍室24の後方に設けられている。冷凍用冷却器121及び冷凍用送風機122は、上段冷凍室23、図示しない製氷室、及び下段冷凍室24を冷却するための冷気を生成し、その冷気を上段冷凍室23、図示しない製氷室、及び下段冷凍室24内へ供給する機能を有する。
この場合、例えば上段冷凍室23及び図示しない製氷室の背面の壁には冷気供給口14が設けられている。そして、冷凍用冷却器121で冷却された冷気は、冷凍用送風機122の送風作用によって、冷気供給口14から上段冷凍室23及び図示しない製氷室内へ供給され、その後更に冷気供給口14から上段冷凍室23から下段冷凍室24に供給される。
冷蔵庫10は、冷蔵室扉31、野菜室扉32、上段冷凍室扉33、下段冷凍室扉34、及び図示しない製氷室扉を備えている。冷蔵室扉31は、例えば片開又は両開きのヒンジ開閉式の扉であって、冷蔵室21の前側の開口を開閉する。野菜室扉32、上段冷凍室扉33、下段冷凍室扉34、及び図示しない製氷室扉は、いずれも引き出し式であって、それぞれ野菜室22、上段冷凍室23、下段冷凍室24、及び製氷室の前側の開口を開閉する。
この場合、冷蔵庫10は、野菜室容器321、上段冷凍室容器331、図示しない製氷室容器、及び下段冷凍室容器341、342を備えている。野菜室容器321は、貯蔵物を収容可能な引き出し式の容器であり、野菜室扉32に取り付けられて野菜室扉32と一体的に出し入れ可能に構成されている。上段冷凍室容器331は、貯蔵物を収納可能な引き出し式の容器であり、上段冷凍室扉33に取り付けられて上段冷凍室扉33と一体的に出し入れ可能に構成されている。同様に、図示しない製氷室容器も、氷等の貯蔵物を収容可能な引き出し式の容器であり、製氷室扉と一体的に出し入れ可能に構成されている。そして、下段冷凍室容器341、342も、貯蔵物を収納可能な引き出し式の容器であり、下段冷凍室扉34と一体的に出し入れ可能に構成されている。
また、冷蔵庫10は、操作パネル15を備えている。操作パネル15は、ユーザから冷蔵庫10の運転に関する設定の入力を受け付けるとともに、ユーザに対して冷蔵庫10の運転に関する情報等を提示する機能を有する。操作パネル15は、例えば機械式のスイッチと表示装置とを組み合わせたものや、タッチパネルディスプレイ等で構成することができる。操作パネル15は、例えば冷蔵室扉31に設けられている。
冷蔵庫10は、解凍室28を備えている。解凍室28は、冷凍品等の解凍対象を貯蔵してその解凍対象の解凍を通常の冷蔵温度帯の貯蔵室に比べて促進させることが可能な貯蔵室である。解凍室28は、湿気の多い貯蔵室又は領域若しくは区画の下流側に設けることが好ましい。解凍室28は、例えば冷蔵室21の一部、この場合冷蔵室21の最下部に設けることができる。本実施形態の場合、解凍室28は、例えば冷蔵室21に設けられた複数の棚板211、212、213のうち最下部に配置された棚板211と、冷蔵室21と野菜室22とを仕切る非断熱仕切り壁26とで区画された空間に設けられている。すなわち、解凍室28は、冷蔵室21内において湿気が溜まり易い最下部に設けられている。
解凍室28は、例えば内部の温度帯を0℃以上に設定された温度帯と0℃未満に設定された温度帯とに切替可能な貯蔵室いわゆる温度切替室として構成することができる。この場合、0℃以上の温度帯は冷蔵温度帯又はプラス温度帯と称することができ、0℃未満の温度帯は冷凍温度帯又はマイナス温度帯と称することができる。本実施形態の場合、冷蔵庫10は、操作パネル15に対するユーザからの操作を受けて、解凍室28内の温度帯を、3℃~5℃の冷蔵温度帯と-18℃以下の冷凍温度帯とに切り替える。なお、解凍室28は、0℃以上の温度帯つまりプラス温度帯にのみ維持可能な構成としても良いし、-3℃~3℃程度の温度帯に維持可能な構成としても良い。
本実施形態の場合、冷蔵室21の背面に設けられた冷気供給口131、132、133、134のうち一部この場合、最下部の冷気供給口131は、解凍室28に連通している。そして、冷蔵庫10は、例えば開閉装置16を更に備えている。開閉装置16は、例えば電気で駆動するダンパで構成することができ、解凍室28に連通した冷気供給口131を開閉可能に構成されている。冷蔵庫10は、開閉装置16によって冷気供給口131を開閉させることにより、解凍室28内に対する冷気の供給と、冷蔵室21のうち解凍室28以外に対する冷気の供給とを、異なる態様で行うことができる。すなわち、これにより、冷蔵庫10は、解凍室28内の温度帯を、冷蔵室21のうち解凍室28以外の部分とは異なる温度帯に調整することができる。
また、冷蔵庫10は、解凍用載置部40、超音波振動装置50、及び解凍用送風機60を更に備えている。解凍用載置部40、超音波振動装置50、及び解凍用送風機60は、解凍室28内に貯蔵された解凍対象の解凍を促進させる機能を有する。本実施形態の場合、解凍用載置部40、超音波振動装置50、及び解凍用送風機60は、解凍室28内に設けられている。
解凍用載置部40は、図1及び図2に示すように、解凍対象90を載置可能に構成されている。解凍用載置部40は、例えば解凍室28に対して出し入れ可能な引き出し式の容器で構成することができる。なお、解凍用載置部40は、必ずしも引き出し式の容器である必要はなく、例えば解凍室28内に固定されていても良い。
本実施形態の解凍用載置部40は、本体部41及び手掛け部42を有している。本体部41は、解凍用載置部40の外殻を構成するものであり、例えば金属や樹脂等の剛性を有する部材を有して構成することができる。本実施形態の場合、本体部41は、例えば上部が開放された矩形の箱状に形成されている。これにより、本実施形態の解凍用載置部40は、解凍対象90から生じた液体91、例えば解凍対象90の解凍により生じる結露水等の液体91を貯留可能に構成されている。
本実施形態の場合、解凍用載置部40の底面つまり解凍対象90との接触面は、傾斜を有さない水平でかつ凹凸若しくは溝形状等の構造物を有しない平坦な面に形成されている。これにより、解凍対象90の解凍によって生じた液体91は、解凍用載置部40の底面にまんべんなく貯留して、解凍対象90の広範囲にわたって接触する。なお、解凍用載置部40の底面は、水平に対して傾斜していても良いし、例えば凹凸や溝形状等の構造物を有していても良い。
本体部41は、通風口411を有している。通風口411は、本体部41を構成する壁部のうち解凍用送風機60側の壁部、この場合、本体部41の後側の壁部を貫いて形成されており、本体部41の後側の壁部を水平方向でかつ前後方向に連通している。通風口411は、本体部41の後方から供給された風を本体部41内に取り入れる機能を有する。
手掛け部42は、本体部41の前側の壁部に設けられている。手掛け部42は、ユーザ等が解凍室28に対して解凍用載置部40を出し入れする際に、ユーザ等の手を掛けるためのものである。手掛け部42は、本体部41と別体に構成しても良いし、一体に構成しても良い。本実施形態の場合、手掛け部42は、例えば樹脂成型や曲げ加工等によって本体部41と一体に構成されている。
超音波振動装置50は、解凍用載置部40に超音波帯の振動つまり超音波振動を与えて解凍用載置部40を超音波帯で振動させる機能を有する。本実施形態の場合、超音波振動装置50は、解凍用載置部40に例えば20kHz以上の周波数の振動を与えることができる。超音波振動装置50による超音波振動の発生原理は特に限定されないが、その発生原理には、例えば圧電素子や磁力を用いることができる。解凍用載置部40は、解凍室28に収容された場合に、超音波振動装置50に接触、この場合、直接接触する。これにより、超音波振動装置50で発生した超音波振動が解凍用載置部40に直接伝達される。
冷蔵庫10は、防振部材51を更に備えている。超音波振動装置50は、防振部材51を介して冷蔵室21の底部この場合非断熱仕切り壁26に固定されている。防振部材51は、例えばゴム等の弾性部材で構成されており、超音波振動装置50で発生した振動を吸収することができる。これにより、超音波振動装置50で発生した振動が非断熱仕切り壁26を介して冷蔵庫本体20に伝わることが抑制される。
解凍用送風機60は、解凍用載置部40に載置された解凍対象90に当てる風を発生させる機能を有する。解凍用送風機60は、解凍用載置部40に載置された解凍対象90に送風するための専用の装置である。すなわち、本実施形態の場合、冷蔵庫10は、解凍室28を含む冷蔵室21及び野菜室22に冷気を供給するための冷蔵用送風機112及び上段冷凍室23、図示しない製氷室、及び下段冷凍室24に冷気を供給するための冷凍用送風機122とは別に、解凍用送風機60を備えている。
解凍用送風機60は、解凍用載置部40に載置された解凍対象90に対して直接的かつ直線的に風を送風可能に構成されている。この場合、直接的とは、解凍用送風機60で発生した風つまり解凍用送風機60から出た風が、他の部材等に阻害されることなく、また他の部材等によって冷却されることなく、解凍対象90に当たることを意味する。また、直線的とは、解凍用載置部40に載置された解凍対象90と解凍用送風機60とが直線上に配置されること、つまり解凍用載置部40の延長線上に解凍用送風機60が配置されていることを意味する。
本実施形態の場合、解凍用送風機60は、解凍用載置部40の本体部41に設けられた通風口411に隣接して配置されている。この場合、解凍用送風機60から出た風の流れの方向つまり送風方向は、通風口411を介して解凍用載置部40に載置された解凍対象90を向いている。そして、解凍用送風機60と通風口411との間には、解凍用送風機60の送風を阻害するような他の部品は存在していない。そのため、解凍用送風機60で発生した風は、風量がほとんど低下することなく解凍用載置部40の本体部41に設けられた通風口411から本体部41内に取り込まれて、解凍用載置部40に載置されている解凍対象90に直接当たる。
この場合、解凍用送風機60は、解凍用送風機60で生成された風により、例えば解凍室28内の空気を循環させたり、冷蔵室21のうち解凍室28以外の領域や野菜室22から取り込んだ空気を解凍用載置部40の本体部41内に供給したりするなどして、0℃以上でかつ湿気を多く含む風を当てることができる。
冷蔵庫10は、図3にも示すように、圧縮機17、解凍室温度センサ18、載置検出部19、及び制御装置70を更に備えている。圧縮機17は、冷蔵用冷却器111及び冷凍用冷却器121に冷媒を供給するためのものである。解凍室温度センサ18は、解凍室28内の温度を検出することができる。載置検出部19は、解凍用載置部40に解凍対象90が載置されたことを検出可能に構成されている。
本実施形態の場合、載置検出部19は、解凍用載置部40に解凍対象90が載置された状態で解凍用載置部40が解凍室28内に収容されたことを検出することができる。載置検出部19は、例えば解凍室28の天井面つまり棚板211の裏面に設けることができる。なお、載置検出部19は、載置検出部19に解凍対象90が載置されていることを検出できれば、解凍室28の天井面以外の場所に設けられていても良い。載置検出部19は、例えばレーザセンサ、光電センサ、赤外線センサ、超音波センサ、カメラ、重量計等の各種の装置を用いることができる。また、本実施形態において、載置検出部19は、解凍用載置部40が解凍室28に収容されたか否かも検出することができる。なお、冷蔵庫10は、解凍用載置部40が解凍室28に収容されたか否かを検出するために、載置検出部19とは別の検出部を備えていても良い。
制御装置70は、図示しないCPUや、ROM、RAM、不揮発性メモリなどの記録領域を有するマイクロコンピュータを主体として構成されている。制御装置70は、冷蔵庫10全体の動作を管理する。操作パネル15、冷蔵用送風機112、冷凍用送風機122、超音波振動装置50、解凍用送風機60、開閉装置16、圧縮機17、解凍室温度センサ18、及び載置検出部19は、制御装置70に電気的に接続されており、制御装置70によって駆動制御される。
この場合、制御装置70は、操作パネル15、冷蔵用送風機112、冷凍用送風機122、超音波振動装置50、解凍用送風機60、開閉装置16、圧縮機17、解凍室温度センサ18、及び載置検出部19の各構成の駆動を制御する制御部として機能する。なお、制御装置70は、1つの装置として構成する必要はなく、複数の装置を組み合わせて、又は独立した複数の装置で構成することができる。すなわち、操作パネル15、冷蔵用送風機112、冷凍用送風機122、超音波振動装置50、解凍用送風機60、開閉装置16、圧縮機17、解凍室温度センサ18、及び載置検出部19の制御は、それぞれ別の制御部によって制御されても良い。
次に、解凍室28内で解凍対象90を解凍する際に実行される制御内容の一例について図4も参照して説明する。例えば冷蔵庫10は、解凍室28の冷却の制御に関して、通常モードと解凍モードとを切替可能に構成することができる。ユーザは、例えば操作パネル15を操作することにより、通常モードと解凍モードとを選択することができる。通常モードが選択されると、制御装置70は、冷蔵用送風機112、開閉装置16、及び圧縮機17等の駆動を制御して、解凍室28内を予め設定された温度帯又はユーザが設定した温度帯に維持する。
解凍モードが実行されると、制御装置70は、冷蔵用送風機112、開閉装置16、及び圧縮機17の一部又は全部の駆動を制御して解凍室28の温度を解凍に適した温度、例えば0℃以上の温度に維持するとともに、解凍用載置部40に解凍対象90が載置されている場合には、超音波振動装置50及び解凍用送風機60を駆動させて、解凍用載置部40に載置された解凍対象90の解凍を促進させる。一方で、制御装置70は、解凍用載置部40に解凍対象90が載置されていない場合には、解凍モードが選択されたとしても、超音波振動装置50を駆動させないように制御する。
この解凍モードの実行に際して、解凍室28が冷凍温度帯と冷蔵温度帯とに切り替え可能な温度切替室で構成されている場合には、解凍室28内の温度が0℃以上になった後に超音波振動装置50の駆動を開始すると良い。更にこの場合、解凍室28内の温度が0℃以上で所定の温度に到達してから、若しくは0℃以上となって所定時間経過してから、超音波振動装置50の駆動を開始すると良い。また、解凍室28が温度切替室であるか否かにかかわらず、超音波振動装置50の駆動を開始するのと同時又は開始した後に解凍用送風機60の駆動を開始しても良いが、超音波振動装置50の駆動を開始する前に解凍用送風機60の駆動を開始することが好ましい。これらによれば、いずれも解凍対象90に結露等が生じることを促進できるからである。
制御装置70は、冷蔵庫10の運転に関し、図4の制御内容を実行する。制御装置70は、解凍モードへの切り替えを検出していない場合(図4のステップS11でOFF)、つまり通常モードが選択されている場合、ステップS23へ処理を移行し、冷蔵用送風機112、開閉装置16、及び圧縮機17等を通常モードで制御する。そして、制御装置70は、解凍モードが選択されるまで、ステップS11とステップS23とを繰り返す。
また、ユーザが解凍対象90を解凍する場合、ユーザは、解凍用載置部40を解凍室28から引き出し、解凍用載置部40に解凍対象90を載置した後、解凍対象90とともに解凍用載置部40を解凍室28に押し入れる。このとき、ユーザは、水等の超音波を伝達するための媒体を解凍対象90とともに解凍用載置部40に投入する必要はない。そして、ユーザは、例えば操作パネル15を操作して解凍モードを選択する。
ユーザにより解凍モードが選択されると(ステップS11でON)、制御装置70は、ステップS12へ処理を移行させる。制御装置70は、ステップS12において、載置検出部19の検出結果に基づいて、解凍室28に収容された解凍用載置部40に解凍対象90が載置されているか否かを判断する。このとき、制御装置70は、載置検出部19の検出結果に基づいて、解凍用載置部40が解凍室28内に収容されているか否かも合わせて判断しても良い。
解凍室28に解凍用載置部40が収容されていない場合、又は解凍室28に解凍用載置部40が収容されたがその解凍用載置部40に解凍対象90が載置されていない場合(ステップS12でNO)、制御装置70は、通常モードから解凍モードへ異常な態様で切り替えられたと判断し、ステップS24へ処理を移行させる。そして、制御装置70は、ステップS24において、異常が発生したことつまり解凍室28に解凍用載置部40が収容されていないこと又は解凍室28に解凍用載置部40が収容されたがその解凍用載置部40に解凍対象90が載置されていないことを、操作パネル15等を用いてユーザに報知する処理を実行する。この報知は、例えば操作パネル15が有するスピーカから音を発したり表示パネルに表示させたりすることで行うことができる。その後、制御装置70は、ステップS11に処理を戻し、ステップS11以降を再度実行する。
一方、制御装置70は、載置検出部19の検出結果に基づいて、解凍室28に解凍用載置部40が収容されかつその解凍用載置部40に解凍対象90が載置されていることを検出した場合(ステップS12でYES)、ステップS13へ処理を移行させて解凍モードに切り替える。制御装置70は、解凍モードを実行すると、冷蔵用送風機112、開閉装置16、及び圧縮機17等を制御して、解凍室28内を解凍対象90の解凍が可能な0℃以上の温度帯例えば冷蔵温度帯に維持する。
制御装置70は、解凍モードを実行すると、開閉装置16によって冷気供給口131を閉じて、解凍室28に対する冷気の供給を停止する。これにより、解凍室28内の温度が上昇し、解凍室28内を解凍対象90の解凍が可能な温度帯例えば冷蔵温度帯に維持することができる。なお、制御装置70は、解凍室28内の温度を、冷蔵室21のうち解凍室28以外の部分の温度よりも高い温度に維持するように、冷蔵用送風機112、開閉装置16、及び圧縮機17等を制御しても良い。
そして、制御装置70は、解凍モードを実行すると、解凍用送風機60を駆動させて送風を所定期間行った後に、超音波振動装置50を駆動させて解凍用載置部40に超音波帯の振動を加える処理を実行する。すなわち、制御装置70は、ステップS13で解凍モードに切り替えると、次にステップS14において、超音波振動装置50を動作させない状態で、解凍用送風機60の駆動を開始する。そして、制御装置70は、ステップS15に処理を移行し、解凍用送風機60の駆動を開始してから所定期間が経過するまで解凍用送風機60の駆動を維持する(ステップS15でNO)。
このステップS14、S15の処理は、解凍対象90に風を当てることで、解凍対象90の解凍に伴って生じる液体91、例えば解凍対象90の表面に生じる結露水等の発生を促進するための処理である。これにより、解凍対象90の解凍に伴って生じる液体91の生成が促進され、解凍用載置部40の底部に貯留する。この解凍対象90の解凍に伴って生じた液体91は、超音波振動装置50から解凍用載置部40に伝達された超音波振動を、解凍対象90に効率良く伝達するための伝達媒体として機能する。
ステップS15における所定期間つまり解凍用送風機60の駆動を開始してから超音波振動装置50の駆動を開始するまでの期間は、例えば数分から数十分程度に設定することができる。この場合、制御装置70は、ステップS15の所定期間を、解凍室28内の温度や解凍対象90の大きさ又は重量に関係なく画一的に設定することができる。また、制御装置70は、ステップS15の所定期間を、解凍室28内の温度や解凍対象90の大きさ又は重量に相関した値に設定することができる。
この場合、制御装置70は、例えば解凍モードに切り替えられた時点の解凍室28の温度が低いほど、又は解凍対象90のサイズが大きいほど、若しくは解凍対象90の重量が重いほど、ステップS15の所定期間を長く設定することができる。換言すれば、制御装置70は、例えば解凍モードに切り替えられた時点の解凍室28の温度が高いほど、又は解凍対象90のサイズが小さいほど、若しくは解凍対象90の重量が軽いほど、ステップS15の所定期間を短く設定しても良い。
ステップS14で解凍用送風機60の駆動を開始してから所定期間が経過すると(ステップS15でYES)、制御装置70は、ステップS16に処理を移行し、超音波振動装置50の駆動を開始して解凍用載置部40に超音波振動を与える。これにより、超音波振動装置50で発生した超音波振動は、解凍用載置部40及び液体91を介して、解凍用載置部40に載置された解凍対象90に伝達される。その結果、超音波振動を受けた解凍対象90の解凍が促進される。
次に、制御装置70は、ステップS17において、解凍が終了したか否かを判断する。制御装置70は、解凍が終了したと判断するまでステップS17の処理を繰り返す(ステップS17でNO)。この場合、制御装置70は、解凍モードに切り替えてからの経過時間によって解凍が終了したか否かを判断しても良いし、解凍室28内の温度変化によって解凍が終了したか否かを判断しても良い。そして、制御装置70は、解凍が終了したと判断すると(ステップS17でYES)、ステップS18移行の処理を実行する。
制御装置70は、ステップS18において解凍用送風機60の駆動を停止させ、また、ステップS19において超音波振動装置50の駆動を停止させる。その後、制御装置70は、ステップS20において、操作パネル15等を用いて解凍が終了したことをユーザに報知する。この報知は、例えば操作パネル15が有するスピーカから音を発したり表示パネルに表示させたりすることで行うことができる。その後、制御装置70は、ステップS21において、冷蔵用送風機112、開閉装置16、及び圧縮機17等の駆動を制御して、解凍室28内を解凍した解凍対象90が再度凍結せず、かつ痛んでしまわない程度の温度、例えば冷蔵温度帯に維持する。
制御装置70は、ユーザから通常モードへ変更する操作を受けるまで解凍室28内の温度を冷蔵温度帯に維持する(ステップS22でNO)。そして、制御装置70は、ユーザが操作パネル15等に対して通常モードへ変更する操作を入力したことを検出すると、ステップS11へ処理を戻し、ステップS11以降を繰り返す。
以上説明した実施形態によれば、冷蔵庫10は、貯蔵室である解凍室28と、解凍用載置部40と、超音波振動装置50と、を備える。解凍用載置部40は、解凍室28に設けられて、解凍対象90を載置可能に構成されている。超音波振動装置50は、解凍用載置部40に超音波帯の振動を加えて解凍用載置部40を振動させる機能を有する。
ここで、超音波振動は、固体から固体への伝達効率が悪いことが知られている。そのため、例えばある対象に超音波振動を加える場合、振動の発生源と振動を加える対象との間に、超音波振動の伝達媒体として水等の液体を介在させることが一般的である。本実施形態の場合、例えば解凍用載置部40に単に解凍対象90を載せて解凍用載置部40に超音波振動を加えただけでは、超音波振動装置50で発生させた超音波振動を、解凍用載置部40から解凍対象90へ効率良く伝達させることができない。しかしながら、例えば水等の伝達媒体をユーザに準備させることは、ユーザの手間となり好ましくない。
そこで、本実施形態では、冷蔵庫10は、解凍用送風機60を更に備えている。解凍用送風機60は、解凍用載置部40に載置された解凍対象90を解凍する場合に、その解凍対象90に当てる風を発生させる機能を有する。これによれば、解凍用送風機60によって解凍対象90に風を当てることで、解凍対象90の表面に主に結露による液体91の生成を促すことができる。そして、解凍対象90の表面に生じた液体91が、解凍用載置部40の底部へ滴り落ちて結露が解凍用載置部40と解凍対象90との間に介在すると、その液体91は超音波振動を伝達するための媒体となる。これにより、超音波振動の伝達媒体として水等をユーザに準備させることなく、超音波振動により解凍対象の解凍を促進させることができる。その結果、ユーザの手間を増やすことなく解凍対象を効率良く解凍することができる。
また、本実施形態によれば、冷蔵庫10は、冷蔵用送風機112を更に備える。冷蔵用送風機112は、解凍対象90を解凍するために解凍対象90に当てる風を発生させる解凍用送風機60とは別体に構成されており、冷蔵室21に冷気を供給するためのものである。これによれば、冷蔵庫10は、冷蔵用送風機112及び冷凍用送風機122や冷蔵用冷却器111及び冷凍用冷却器121の動作状態に係わらず解凍用送風機60を任意のタイミングで駆動させることができる。すなわち、冷蔵庫10は、冷蔵室21のうち解凍室28以外の領域や野菜室22への冷気の供給を止めることなく解凍対象90に風を当てることができる。これにより、冷蔵室21のうち解凍室28以外の領域や野菜室22に冷気の供給が止まってしまって解凍室28以外の領域や野菜室22に貯蔵されている貯蔵物が温まってしまう等の影響が生じることを抑制できる。
解凍用載置部40は、解凍対象90から生じた結露等の液体91を貯留可能に構成されている。これによれば、解凍対象90から生じた結露等の液体91を解凍用載置部40に貯留することで、超音波振動装置50で発生させた超音波振動を、解凍用載置部40及び解凍用載置部40に貯留された液体91を介して効率良く解凍対象90に伝達することができる。その結果、解凍対象90の解凍効率を更に向上させることができる。
ここで、例えば解凍用載置部40に解凍対象90が載置されていない状態で超音波振動装置50が駆動すると、超音波振動装置50は、発生させた超音波振動によるエネルギーが放出されずに超音波振動装置50の内部に蓄積されてしまう。すると、超音波振動装置50の故障等の不具合の原因となり得る。
そこで、冷蔵庫10は、制御部としての制御装置70を更に備える。制御装置70は、超音波振動装置50及び解凍用送風機60の駆動を制御可能である。制御装置70は、解凍用送風機60を駆動させて送風を所定期間行った後に超音波振動装置50を駆動させて解凍用載置部40に超音波帯の振動を加える制御を実行可能である。これによれば、制御装置70は、超音波振動装置50を駆動させる前に、解凍用送風機60を駆動させることで解凍対象90に結露等の液体91を生じさせることができる。
これによれば、超音波振動装置50で発生した超音波振動は、液体91を介して解凍対象90に効率良く伝達させることができる。その結果、超音波振動装置50で発生した超音波振動によるエネルギーが放出されずに超音波振動装置50の内部に蓄積されてしまうことを抑制でき、ひいては超音波振動装置50の故障等の不具合の発生を抑制することができる。
また、冷蔵庫10は、載置検出部19を更に備える。載置検出部19は、解凍用載置部40に解凍対象90が載置されたことを検出可能である。そして、制御部としての制御装置70は、超音波振動装置50の駆動を制御可能であって、解凍用載置部40に解凍対象90が載置されたことを載置検出部19が検出していない場合には、超音波振動装置50において超音波帯の振動の発生を行わないように制御する。これによれば、解凍用載置部40の解凍対象90が載置されていない状態で超音波振動装置50が駆動されてしまうことを抑制できる。その結果、超音波振動装置50で発生した超音波振動によるエネルギーが解凍対象90に吸収されずに超音波振動装置50の内部に蓄積されてしまうことを更に確実に抑制でき、ひいては超音波振動装置50の故障等の不具合の発生を更に確実に抑制することができる。
また、解凍用載置部40は、内部の温度帯を0℃以上に設定された温度帯と0℃未満に設定された温度帯とに切替可能な貯蔵室である解凍室28に設けられている。すなわち、解凍用載置部40が設けられた解凍室28は、内部の温度帯を例えば0℃~5℃の範囲内に設定された冷蔵温度帯と、例えば-18℃以下に設定された冷凍温度帯と、に切替可能な温度切替室で構成することができる。これによれば、制御装置70は、解凍対象90を冷凍保存する場合には解凍室28を0℃未満に維持し、超音波振動装置50及び解凍用送風機60を駆動させて解凍対象90を解凍する際には解凍室28を0℃以上に維持することができる。これにより、ユーザは、解凍対象90を入れ替えることなく解凍させることができ、その結果、ユーザの手間を省いて利便性を向上させることができる。
(第2実施形態)
次に、図5及び図6を参照して第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態において、図5及び図6に記載されていない構成や制御装置70による具体的な制御内容は、上記第1実施形態と同様のものとすることができる。第2実施形態では、解凍用載置部40の具体的構成が異なる。本実施形態の冷蔵庫10は、第1実施形態の解凍用載置部40に換えて、図5に示す解凍用載置部401又は図6に示す解凍用載置部402を備える。
次に、図5及び図6を参照して第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態において、図5及び図6に記載されていない構成や制御装置70による具体的な制御内容は、上記第1実施形態と同様のものとすることができる。第2実施形態では、解凍用載置部40の具体的構成が異なる。本実施形態の冷蔵庫10は、第1実施形態の解凍用載置部40に換えて、図5に示す解凍用載置部401又は図6に示す解凍用載置部402を備える。
図5に示す解凍用載置部401及び図5に示す解凍用載置部402は、それぞれ伝達部材43を更に有している。伝達部材43は、柔軟性を有する袋体431に伝達物質432を封入して構成されており、解凍対象90が接触する位置、この場合、直接接触する位置に配置されている。伝達部材43には、解凍対象90が載置される。伝達部材43は、解凍対象90が載置されることによって、解凍対象90との接触面に沿って沈むように変形する。このため、伝達部材43も、解凍対象90の解凍に伴って生じる結露等の液体を貯留することができる。
図5及び図6の例では、伝達部材43は、本体部41内に設けられており、解凍用載置部401の底部を構成する。この場合、伝達部材43は、本体部41に固定されていても良いし、本体部41に対して着脱可能に構成されていても良い。図5の例において、伝達部材43は、本体部41の底部を介して超音波振動装置50に接触する。一方、図6の例では、伝達部材43は、超音波振動装置50に接触可能、この場合、直接接触可能に構成されている。すなわち、図6の解凍用載置部402において、本体部41には、本体部41の底部を貫通させた貫通部412が形成されている。そして、伝達部材43は、貫通部412を通して超音波振動装置50に接触、この場合、直接接触することができる。
袋体を構成する袋体431は、例えばシリコーンゴムやポリエチレン等の柔軟性を有する材料で構成することができるが、袋体431の材料はこれらに限られない。また、伝達物質432は、超音波振動を伝達可能な物質である。伝達物質432は、例えば純水よりも融点が低い、つまり解凍室28で使用される温度帯では凍結しないことが好ましい。これにより、解凍室28内の温度や凍った解凍対象90の影響で伝達物質432が凍ってしまい超音波振動の伝達が阻害されることを抑制できる。また、伝達物質432は、袋体431から漏れた場合でも人体に害を与えることがない物質することが好ましい。伝達物質432は、例えば一般的な保冷剤に使用されるゲル剤等のようにゲル状又はジェル状の物質、若しくは水や食塩水等の液体で構成することができる。
このように、本実施形態によれば、袋体431の内部に伝達物質432を封入して構成された伝達部材43を、超音波振動装置50と解凍対象90との間に介在させることができる。更に、解凍対象90と接触する袋体431は柔軟性を有する部材で構成されているため、袋体431は解凍対象90との接触部分に沿って変形することができる。このため、解凍対象90との接触面積を増大させることができる。これらにより、超音波振動装置50で発生した超音波振動を、伝達物質432を介して更に効率良く解凍対象90に伝達させることができ、その結果、更に効率良く解凍対象90の解凍を行うことができる。
(第3実施形態)
次に、図7を参照して第3実施形態について説明する。なお、第3実施形態において、図7に記載されていない構成や制御装置70による具体的な制御内容は、上記第1実施形態又は第2実施形態と同様のものとすることができる。また、第3実施形態では、第1実施形態の解凍用載置部40を用いた例について説明するが、第2実施形態の解凍用載置部401、402を用いることもできる。
次に、図7を参照して第3実施形態について説明する。なお、第3実施形態において、図7に記載されていない構成や制御装置70による具体的な制御内容は、上記第1実施形態又は第2実施形態と同様のものとすることができる。また、第3実施形態では、第1実施形態の解凍用載置部40を用いた例について説明するが、第2実施形態の解凍用載置部401、402を用いることもできる。
第3実施形態では、解凍用送風機60の配置が上記第1実施形態と異なる。本実施形態において、解凍用送風機60は、解凍室28と野菜室22との間を繋ぐ連通ダクト29内に設けられている。例えば解凍室28を冷却する通常モードでは、制御装置70は、解凍用送風機60の駆動を停止させるか、解凍室28側から野菜室22側へ向かって送風するように解凍用送風機60を駆動させる。一方、解凍室28内の解凍対象90を解凍する解凍モードでは、制御装置70は、図7の矢印で示すように、野菜室22側から解凍室28側へ向かって送風するように解凍用送風機60を駆動させる。なお、解凍用送風機60の駆動及び停止のタイミングについては、上記第1実施形態で説明した制御内容と同様にすることができる。
これによれば、解凍対象90を解凍する際に、解凍室28よりも温度及び湿度が高い野菜室22内の空気を解凍室28に送り込むことができるため、解凍対象90に結露を生じ易くすることができる。これにより、超音波振動の伝達媒体となる液体91を効率良く生成することができる。その結果、超音波振動装置50で発生させた超音波振動を更に効率良く解凍対象90に伝達できて、解凍の効率を更に向上させることができる。
また、例えば冷却器111の除霜時には、湿気を多く含む空気が野菜室22に流入する。そのため、冷却器111の除霜時に解凍用送風機60を駆動させることによって、除霜により湿気を多く含んだ空気を、野菜室22を介して解凍室28に供給することができる。この場合、制御装置70は、解凍モードを実行する際、例えば冷蔵用冷却器111による冷却を停止するとともに冷蔵用送風機112を逆回転させて野菜室22側へ送風し、これにより冷蔵用冷却器111の除霜を行う。そして、制御装置70は、上述した解凍モードの制御を実行する。
なお、上記各実施形態は、それぞれ一部又は全部を抽出して組み合わせることができる。
また、解凍対象90の解凍によって生じる液体91は、結露水のみならず解凍対象90から生じるドリップ等を含んでいても良い。
また、上記実施形態では、解凍室28を冷蔵室21の最下部に設けた例について説明したが、解凍室28の位置は上述したものに限られない。例えば解凍室28は、冷蔵室21の中段位置又は最上段の位置に設けることもできる。
また、解凍室28は、冷蔵室21内ではなく、断熱壁又は非断熱壁で区画された独立した別の貯蔵室として構成することもできる。
また、解凍用載置部40と超音波振動装置50と解凍用送風機60とを、解凍室28として区画された空間ではなく単に冷蔵室21や野菜室22に設ける構成としても良い。
また、解凍対象90の解凍によって生じる液体91は、結露水のみならず解凍対象90から生じるドリップ等を含んでいても良い。
また、上記実施形態では、解凍室28を冷蔵室21の最下部に設けた例について説明したが、解凍室28の位置は上述したものに限られない。例えば解凍室28は、冷蔵室21の中段位置又は最上段の位置に設けることもできる。
また、解凍室28は、冷蔵室21内ではなく、断熱壁又は非断熱壁で区画された独立した別の貯蔵室として構成することもできる。
また、解凍用載置部40と超音波振動装置50と解凍用送風機60とを、解凍室28として区画された空間ではなく単に冷蔵室21や野菜室22に設ける構成としても良い。
また、上記実施形態において、冷蔵庫10は、冷蔵室21に冷気を送風するための冷蔵用送風機112とは別に、解凍対象90に当てる風を送風するための解凍用送風機60を備える構成としたが、これに限られない。すなわち、解凍用送風機60と冷蔵用送風機112とを兼用した構成、つまり解凍用送風機60と冷蔵用送風機112とを一体に構成することで、解凍対象90を解凍する際に冷蔵用送風機112で生成される風を解凍対象90に当てる構成とすることもできる。
上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態およびその変形は、発明の範囲および要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…冷蔵庫、112…冷蔵用送風機(送風機)、19…載置検出部、21、22、23、24、28…貯蔵室、40、401、402…解凍用載置部、43…伝達部材、431…袋体、432…伝達物質、50…超音波振動装置、60…解凍用送風機(送風機)、70…制御装置(制御部)、90…解凍対象、91…液体
Claims (7)
- 貯蔵室と、
前記貯蔵室に設けられ解凍対象を載置可能な解凍用載置部と、
前記解凍用載置部に超音波帯の振動を加えて前記解凍用載置部を振動させる超音波振動装置と、
前記解凍用載置部に載置された前記解凍対象を解凍する場合に前記解凍対象に当てる風を発生させる送風機と、
を備えた冷蔵庫。 - 前記解凍対象に当てる風を発生させる前記送風機とは別体に構成されて前記貯蔵室に冷気を供給するための送風機を更に備える、
請求項1に記載の冷蔵庫。 - 前記解凍用載置部は、前記解凍対象から生じた液体を貯留可能に構成されている、
請求項1又は2に記載の冷蔵庫。 - 前記解凍用載置部は、柔軟性を有する袋体に超音波振動を伝達可能な伝達物質を封入して構成され前記解凍対象が接触する位置に配置された伝達部材を更に有している、
請求項1から3のいずれか一項に記載の冷蔵庫。 - 前記超音波振動装置及び前記解凍対象に当てる風を発生させる前記送風機の駆動を制御可能であって、前記解凍対象に当てる風を発生させる前記送風機を駆動させて送風を所定期間行った後に前記超音波振動装置を駆動させて前記解凍用載置部に超音波帯の振動を加える制御を実行可能な制御部を更に備える、
請求項1から4のいずれか一項に記載の冷蔵庫。 - 前記解凍用載置部に前記解凍対象が載置されたことを検出可能な載置検出部と、
前記超音波振動装置の駆動を制御可能であって、前記解凍用載置部に前記解凍対象が載置されたことを前記載置検出部が検出していない場合には前記超音波振動装置において超音波帯の振動の発生を行わないように制御する制御部と、を更に備える、
請求項1から5のいずれか一項に記載の冷蔵庫。 - 前記解凍用載置部は、内部の温度帯を0℃以上に設定された温度帯と0℃未満に設定された温度帯とに切替可能な貯蔵室に設けられている、
請求項1から6のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
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- 2021-04-19 JP JP2021070426A patent/JP2022165183A/ja active Pending
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