JP2021060175A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Katsura Nanbu
桂 南部
森 貴代志
Kiyoshi Mori
貴代志 森
平井 剛樹
Tsuyoki Hirai
剛樹 平井
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Abstract

【課題】解凍機能を備えた冷蔵庫において、解凍のエネルギー効率を最大化しつつ、ユーザの視認性、保存品へのアクセス性を確保する。【解決手段】貯蔵室内に発振電極及び対向電極に挟まれた加熱空間を形成し、この加熱空間は冷蔵庫本体全体の中央高さよりも上側に設けた構成としてある。このような構成とすることで、ユーザの視認性や保存品へのアクセス性を確保しつつ、解凍の長時間化も抑制できる高効率な冷蔵庫とすることができる。【選択図】図1

Description

本開示は、冷凍機能を備えた冷蔵庫であって、冷凍品を解凍することが可能な貯蔵室を有する冷蔵庫に関する。
特許文献1は、冷凍室内に解凍装置を備えたサイドバイサイド型冷蔵庫が示されている。この冷蔵庫は左右両開き構造を有し、その片側全体が冷凍室であり、冷凍室の一部に高周波発生方式の解凍装置を備えたものである。解凍装置は、解凍スペースの天面に設けた発振電極、底面に設けた対向電極、高周波発生部により構成される。特に、冷凍室の下から2段目に解凍装置を設ける構成が好ましいと記載されている。
中国特許出願公開第109000400号明細書
本開示は、冷蔵庫内に備えられた高周波発生方式解凍装置のエネルギー効率を最大化するための構成を提供する。また、ユーザの視認性、アクセス性とエネルギー効率最大化を両立するためのレイアウトを備えた冷蔵庫を提供する。
本開示における冷蔵庫は、保存物を収納可能で冷却可能な貯蔵空間を有する少なくとも一つの貯蔵室と、冷気を形成する冷却機構と、前記保存物加熱用の高周波電界を前記貯蔵室内に形成する発振電極及び対向電極と、前記発振電極及び対向電極とで前記貯蔵室内に高周波電界を形成させる制御部と、を備え、前記発振電極及び対向電極に挟まれ高周波電界が形成される加熱空間は冷蔵庫本体全体の中央高さよりも上側に設けられるようにしたものである。
本発明によれば、加熱空間に配置された食品等の保存品は視認性、アクセス性が良好である。そして、(一対の発信・対向両電極間距離)−(食品等の保存品の高さ)をユーザの手の厚み程度にすることが出来るので、発振・対向両電極と食品等の保存品間のエアギャップを最小化することができ、高周波加熱のエネルギー効率が最大化できる。
実施の形態1の冷蔵庫の正面断面図 図1の冷蔵庫のA−A断面図 図2の冷蔵庫における冷凍/解凍室の正面断面図 図3の冷凍/解凍室のB−B断面図(側断面図) 実施の形態1の冷蔵庫における発振電極及び対向電極の背面からの見取り図 実施の形態1の冷蔵庫における発振電極及び対向電極の上からの見取り図 実施の形態1の冷蔵庫に設けられた誘電加熱機構の構成を示すブロック図 実施の形態1の冷蔵庫における高周波解凍中の冷気導入制御を示す波形図り図 実施の形態2の冷蔵庫の正面断面図 図9のC−C断面図 実施の形態2の冷蔵庫における誘電加熱機構の構成を示すブロック図
(本開示の基礎となった知見等)
発明者らが本開示に想到するに至った当時、特許文献1に記載された冷蔵庫が知られていた。この冷蔵庫は、冷凍室内の低い位置に冷気吐出口と解凍装置を有し、解凍装置内の保存品を急速に冷却することが出来るメリットがあるものの、ユーザの目線高さから相当に低い位置にあるため収納状態では視認性、アクセス性が良くない。
また、解凍装置(室)を低い位置に設けると、ユーザが容易に食品等の保存品を出し入れしたり確認したりするためには、引き出し式扉として食品等の保存品を電極間の空間から前に引き出すことが必須である。スムーズに引き出せる引出構造を電極間に設けるためには、食品等の保存品を配置する引出を解凍室底面から浮かせた構造とする必要がある。その結果、食品等の保存品と電極との間のエアギャップが増大しがちで、解凍時間が長くなったり消費エネルギーが増大したりして効率が低減するという課題が生じる。
発明者らはこのような課題を見出し、その課題を解決するために、本開示の主題を構成するに至った。
そこで本開示は、ユーザの視認性、アクセス性を確保しつつ、エアギャップを最小化することによって、高周波解凍のエネルギー効率を最大化して解凍時間の長時間化を抑制した冷蔵庫を提供する。
以下、本発明の冷蔵庫に係る実施の形態として、冷凍機能を備えた冷蔵庫について、添付の図面を参照しながら説明する。なお、本発明の冷蔵庫は、以下の実施の形態において説明する冷蔵庫の構成に限定されるものではなく、冷凍機能のみを有する冷凍庫においても適用可能であり、以下の実施の形態において説明する技術的特徴を有する各種冷蔵庫及び冷凍庫を含むものである。従って、本発明において、冷蔵庫とは、冷蔵室、及び/または冷凍室を備える構成である。
また、以下の実施の形態において示す数値、形状、構成、ステップ、及びステップの順序などは、一例を示すものであり、本発明を限定するものではない。以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。なお、実施の形態においては、変形例においても同じ要素には同じ符号を付して、説明を省略する場合がある。また、図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示している。
(実施の形態1)
以下、本開示の冷蔵庫に係る実施の形態1について、図面を参照しながら説明する。尚、本開示の冷蔵庫の説明に当たっては、理解を容易にするため項目ごとに区切って説明していく。
[1−1.冷蔵庫の全体構成]
図1は実施の形態1の冷凍冷蔵庫10の正面断面、図2は図1の冷蔵庫のA−A断面図である。
図1、図2において、冷凍冷蔵庫10は左右に両開きの回転扉を持ち、中央に断熱隔壁を有するサイドバイサイド型冷蔵庫である。冷凍冷蔵庫10は、主に鋼板により形成された外箱1と、ABSなどの樹脂で成形された内箱2と、外箱1と内箱2との間の空間に充填発泡された断熱材(例えば、硬質発泡ウレタン)40とにより形成された断熱箱体で構成されている。
冷凍冷蔵庫10の断熱箱体は冷蔵室3、冷凍/解凍室5、冷凍室6を備えており、それぞれの貯蔵室の正面側開口には回転扉が配設されている。それぞれの貯蔵室は扉の閉成により冷気が漏洩しないように密閉される。実施の形態1の冷凍冷蔵庫10においては、右側の貯蔵室が冷蔵室3であり、その下部に野菜収納ケース7を備える。冷凍冷蔵庫10の左側においては、高さ方向の中央線Bよりも上に冷凍/解凍室5を、その下に冷凍室6を備える。実施の形態1の冷凍冷蔵庫10における各貯蔵室は、上記の構成を有しているが、この構成は一例であり、各貯蔵室の配置構成は仕様などに応じて設計時に適宜変更可能である。
冷蔵室3は、食品などの保存物を冷蔵保存するために凍らない温度、具体的な温度例としては1℃〜5℃の温度帯で維持される。野菜収納ケース7は、冷蔵室3と同等もしくは若干高い温度帯、例えば2℃〜7℃に維持される。冷凍室6は、冷凍保存のために冷凍温度帯、具体的な温度例としては、例えば−22℃〜−15℃に設定される。冷凍/解凍室5は、通常は冷凍室6と同じ冷凍温度帯に維持され、ユーザの解凍指令に応じて、収納されている保存物(冷凍品)を解凍するための解凍処理が行われる。冷凍/解凍室5の構成、及び解凍処理に関する詳細については後述する。
冷凍冷蔵庫10の上部には、機械室8が設けられている。機械室8には、圧縮機9及び冷凍サイクル中の水分除去を行うドライヤ等の冷凍サイクルを構成する部品などが収容されている。なお、機械室8の配設位置としては冷凍冷蔵庫10の上部に特定されるものではなく、冷凍サイクルの配設位置などに応じて適宜決定されるものであり、冷凍冷蔵庫10の下部などの他の領域に配設してもよい。
冷凍冷蔵庫10の下側領域にある冷凍室6の背面側には、冷却室11が設けられている。冷却室11には、冷気を生成する冷凍サイクルの構成部品であって冷却機構としての冷却器12、及び冷却器12が生成した冷気を各貯蔵室(3、5、6、7)に送風する冷却ファン13が設けられている。
冷却器12が生成した冷気は、冷却ファン13により各貯蔵室に繋がる風路18を流れて、各貯蔵室に供給される。それぞれの貯蔵室に繋がる風路18にはダンパー19が設けられており、圧縮機9と冷却ファン13の回転数制御とダンパー19の開閉制御により、それぞれの貯蔵室が所定の温度帯に維持される。冷却室11の下部には、冷却器12やその周辺に付着する霜や氷を除霜するための除霜ヒータ14が設けられている。除霜ヒータ14の下部には、ドレンパン15、ドレンチューブ16、蒸発皿17が設けられており、除霜時などに生じる水分を蒸発させる構成を有する。
実施の形態1の冷凍冷蔵庫10には操作部47(後述の図7参照)が備えられている。ユーザが操作部47において冷凍冷蔵庫10に対する各種の指令(例えば、各貯蔵室の温度設定、急冷指令、解凍指令、製氷停止指令など)を行うことができる。また、操作部47には異常の発生などを報知する表示部を有している。なお、冷凍冷蔵庫10においては、無線通信部を備えて無線LANネットワークに接続して、ユーザの持つ外部端末から各種指令を入力する構成としてもよい。また、ユーザの外部端末のGPS機能により検知したユーザ位置や予想される帰宅時間に基づいて指令を入力する構成としてもよい。また、冷凍冷蔵庫10においては音声認識部を備えて、ユーザが音声による指令を入力する構成としてもよい。
[1−2.冷凍/解凍室の概略構成]
図3は冷蔵庫正面側から見た第1の実施形態の冷凍/解凍室の正面断面図、図4は図3の冷凍/解凍室のB−B断面図(側断面図)である。
冷凍/解凍室5は、冷凍/解凍室5内に収納された食品等の保存物を冷凍温度帯で保持する冷凍庫であると共に、冷凍冷蔵庫10において当該保存物に対する解凍指令が入力されたときには、誘電加熱により解凍処理を行う解凍室となる。
冷凍/解凍室5において貯蔵空間の内面を構成する天面、背面、両側面、及び底面は、電気絶縁性の材料で成形された樹脂材の内面部材32(32a〜32d)で形成されている。また、冷凍/解凍室5の正面側開口には回転扉29が設けられており、回転扉29の閉成により冷凍/解凍室5の貯蔵空間が密閉される。
冷凍/解凍室5は、図3に示すように内部が上下二段に分割され、上段冷凍/解凍室5aはより高さの低い食材Xの、下段冷凍/解凍室5bはより高さの高い食材Yのための冷凍/解凍空間である。一例として上段の電極間隔は80mm程度、下段の電極間隔は150mm程度である。
本発明の上段冷凍/解凍室5aと下段冷凍/解凍室5bは、冷凍室6との間に断熱隔壁1a(図1、図2参照)を有し、専用のダンパー19を有するため、冷凍室6とは個別の温度制御が可能である。食品の凍結作業中及び解凍予定の食品を保存中は冷凍室として使用し、被解凍品が解凍されてから取り出されるまでの間は微凍結温度(約−3℃)〜チルド温度(約0℃)として使用し、被解凍品が取り出されてからは再び冷凍温度帯(約−18℃)として使用することができる。トータルとしては冷凍温度帯で使用される時間が最も長いと考えられるので、冷凍室6に隣接して配置することにより冷却エネルギーを最小化することができる。
[1−3.冷凍品解凍のための誘電加熱機構]
次に、冷凍/解凍室5に冷凍保存されている保存物に対して、解凍処理を行うために誘電加熱を行う誘電加熱機構について説明する。
図7は、実施の形態1の冷凍冷蔵庫10に設けられた誘電加熱機構の構成を示すブロック図である。実施の形態1における誘電加熱機構は、電源部48からの電力が入力されて所定の高周波信号を形成する発振回路22、整合回路23、発振電極24、対向電極25(25a、25b)、及び制御部50を備えている。半導体素子を用いて構成された発振回路22は、小型化されており、整合回路23ともに冷凍/解凍室5の背面側の空間である電極保持領域30(図4参照)の電極保持基板52に形成されている。
発振回路22及び整合回路23は、発振電極24と対向電極25との電極間に印加する高周波電界を形成するための高周波電界形成部となる。なお、上記発振回路22と整合回路23とは別々にしてリード線や同軸ケーブルで電気的に接続する等してもよく、このようにすることで、例えば空きスペースの大きな機械室8を利用して発振回路22を設置するなど冷蔵庫内の空きスペースを活用して合理的な配置構成とすることもできる。 発振電極24は、図1〜図4に示しているように冷凍/解凍室5を上段冷凍/解凍室5aと下段冷凍/解凍室5bとに仕切る上下仕切り内に配設された電極である。上対向電極25aは上側の上段冷凍/解凍室5aの天面側に配設された電極であり、下対向電極25bは下側の下段冷凍/解凍室5bの底面側に配設された電極である。発振電極24と上対向電極25a、下対向電極25bは、冷凍/解凍室5の上段冷凍/解凍室5aと下段冷凍/解凍室5b(解凍空間)を介して対向に、かつ対向間隔が予め設定された所定の間隔に設定されている。
この結果、実施の形態1における誘電加熱機構においては、発振電極24と上対向電極25a,下対向電極25bとが略平行に配設される。なお、本発明において、「略平行」とは、本質的に平行の状態を示すものであるが、加工精度などのばらつきに起因する誤差を含むことを示している。
誘電加熱機構を構成する背面側の整合回路23、発振電極24、及び上対向電極25a,下対向電極25bは、内面部材32(図3、図4参照)により覆われており、保存物の接触による焼け(食品のジュール加熱)を確実に防止することができる。
なお、実施の形態1の構成においては、上対向電極25a、と下対向電極25b(以下、上対向電極25a、下対向電極25bの両方を指す場合は単に対向電極25(25a、25b)と略称する場合がある)は上段冷凍/解凍室5aと下段冷凍/解凍室5bの収納面積の大半を覆うように設けられているが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、発振電極24と対向電極25が冷凍/解凍空間を介して対向する構成であればよく、貯蔵空間の一部に電極を設けても構わない。
発振回路22は、VHF帯の高周波(実施の形態1においては40.68MHz)の電圧を出力する。発振回路22が高周波電圧を出力することにより、発振回路22が接続された発振電極24と対向電極25との間に電界が形成され、冷凍/解凍室5の発振電極24と対向電極25(25a、25b)との間の冷凍/解凍空間に配置された誘電体である保存物が誘電加熱され解凍される。
整合回路23は、発振電極24と対向電極25(25a、25b)と冷凍/解凍室5に収容された保存物とによって形成される負荷インピーダンスが、発振回路22の出力インピーダンスと整合するように調節するものである。整合回路23は、インピーダンスを整合させることにより、出力した電磁波に対する反射波を最小化している。
実施の形態1における誘電加熱機構には、発振回路22から発振電極24へと出力される入射波と、発振電極24から発振回路22の方へ戻る反射波とを検出する入反射波検出部51が設けられている。従って、発振回路22は入反射波検出部51及び整合回路23を介して発振電極24に電気的に接続されている。制御部50は、入反射波検出部51が検出した入射波と反射波とに基づいて、入射波出力に対する反射波出力の割合(反射率)を算出し、その算出結果に基づいて後述するように各種制御を行っている。或いは、整合回路23においてインピーダンス整合されて発振回路22から出力される電磁波の設定値と、入反射波検出部51が検出した反射波とに基づいて、電磁波出力に対する反射波出力の割合(反射率)を算出し、その算出結果に基づいて各種制御が行われるようにしても良い。また、電磁波の出力設定値や入射波の検出値によらず、反射波出力のみで後述の各制御を行っても良い。
なお、制御部50は、冷凍、解凍はもちろん、いったん全ての前記発振電極24に高周波を印加して、高周波の反射率の情報に基づいて、発振電極24に相対する位置に保存物があるかどうかも検知している。
図7のブロック図に示すように、誘電加熱機構においては、制御部50が、ユーザによる設定操作を行う操作部47や庫内温度を検出する温度センサ49などの信号に基づいて、発振回路22及び整合回路23を駆動制御している。制御部50はCPUで構成されており、ROM等のメモリに格納された制御プログラムが実行されて各種制御を行っている。
[1−4.冷凍/解凍室と被解凍品との関係]
上段、下段の冷凍/解凍室5a、5bは冷凍冷蔵庫10の中央高さBよりも高い位置に設けられているので、ユーザの目線高さに近くなって回転扉構成でも(引出扉構成でなくても)、十分な視認性とアクセス性が確保される。引出扉構成とすると(一対の発信・対向両電極間距離)−(食品高さ)=(エアギャップ)が最低でも20mm、通常は70mm程度生じてしまう。対して、回転扉構成の場合、エアギャップは最低10mm〜通常50mmに抑えることが出来て、かつエアギャップのほぼ全てをユーザの手を入れる空間として確保できる。エアギャップは小さいほど高周波の反射を抑制できるため、本発明の構成とすることで、より低い位置に設けるよりも解凍のエネルギー効率を向上できる。
図3の上段、下段冷凍/解凍室5a、5bへの被解凍品の投入パターンごとに電界の形成とエネルギー効率向上効果について説明する。
第1のパターンとして、比較的高さの低い被解凍品を上段冷凍/解凍室5aに、比較的高さの高い被解凍品を下段冷凍/解凍室5bに投入する場合、例えばエアギャップd1、d2が概ね50mm以下でd1とd2に大きな差が無ければ、電界は上段及び下段の冷凍/解凍室5a、5b間で均一に形成されて、どちらの被解凍品も解凍される。
解凍が進行すると、重量の小さい被解凍品Xは当初被解凍品Yよりも速く温度が上昇し誘電率が変化して、上段冷凍/解凍室5aの反射率が5bの反射率よりも増大する。整合回路23は全体としての反射率を低減させるように制御するため、高周波は被解凍品Xよりも重量の大きな被解凍品Yにより多く吸収されるようになる。そのため、被解凍品XとYの解凍速度はバランスするようになり、結果的に概ね同じタイミングで解凍が完了する。
このように高さの異なる冷凍/解凍室5a、5bを備えることにより、高さが単一(例えば下段冷凍/解凍室5bの高さの冷凍/解凍室が2室)の場合に比べて、エアギャップを縮小できるので解凍のエネルギー効率が向上し、より短時間で解凍できるようになる。また、解凍完了タイミングがバラつかず、ユーザの利便性が向上する。
第2のパターンとして、1個の被解凍品を解凍する場合、例えば比較的高い被解凍品Yを下段冷凍/解凍室5bに投入する場合について述べる。下段冷凍/解凍室5bのエアギャップd2は、上段冷凍/解凍室5aのエアギャップ(≒電極間距離)よりも小さくなるため、高周波電界は主に下段冷凍/解凍室5b側に形成されて、上段冷凍/解凍室5a側にはほとんど形成されない。このため、高周波回路を切替えたりすることなく、被解凍品の投入された側の冷凍/解凍室を主に加熱することが出来る。被解凍品Xを上段冷凍/解凍室5aに投入した場合も同様である。
第3のパターンとして、比較的高さの低い被解凍品Xを下段冷凍/解凍室5bに投入して、エアギャップd2が比較的大きくなった場合について述べる。整合回路23は高周波出力の反射率を検知し所定値を上回った場合、制御部50は上段及び下段冷凍/解凍室5a、5bいずれにも被解凍物が存在しないと判定する。発振回路22は高周波の発振を停止して、ユーザに警告音などで解凍不能であることを通知する。また、被解凍品をより高さの近い上段冷凍/解凍室5aに移すことを促してもよい。このような制御とすることで、被解凍品のアクセス性と解凍のエネルギー効率を両立させて、結果的により短時間で解凍を完了することが可能になる。
[1−5.解凍中の着霜防止制御]
実施の形態1の冷凍冷蔵庫10において、解凍指令が入力されると、冷凍/解凍室5の発振電極24と対向電極25との間の保存物(冷凍品)に対する解凍処理が行われる。実施の形態1における解凍処理は、制御部50が発振回路22、入反射波検出部51、及び整合回路23を有する誘電加熱機構を制御すると共に、圧縮機9及び冷却器12などの冷凍サイクルを含む冷却機構、及び冷却ファン13及びダンパー19などを含む冷気導入機構を制御して、冷気を供給しながら解凍する。この時、保存物(冷凍品)からは解凍に伴って水蒸気が発生し、これが冷凍/解凍室5に供給される冷気のため内壁面に着霜する場合がある。
すなわち、実施の形態1における解凍処理は、発振電極24と対向電極25との間に所定の高周波電圧を印加して、電極間の高周波電界により誘電体である冷凍品を誘電加熱している。この誘電加熱中において、冷凍/解凍室5に繋がるダンパー19の開閉制御を行って間欠的に冷気導入が行われている。図8は、解凍処理における誘電加熱機構(発振回路22)及び冷気導入機構(冷凍/解凍室5に繋がるダンパー19)の制御信号の波形を示すと共に、そのときの保存物温度、冷凍/解凍室5の室温、及び冷凍/解凍室5の湿度を示している。
図8に示すように、解凍処理においては、解凍指令が入力されると(解凍開始)、発振回路22がオン状態となり、例えば40.68MHzの高周波電圧が発振電極24と対向電極25との間に印加される。このとき、冷凍/解凍室5に繋がるダンパー19は開成状態であるため、冷凍/解凍室5の室温は冷凍温度t1(例えば−20℃)に維持されている。解凍開始から所定期間経過後に冷凍/解凍室5に繋がるダンパー19が閉成される。
冷凍品が高周波電界を吸収して加熱されると、冷凍品の温度が上昇して表面の飽和水蒸気圧が上昇する。冷凍品から蒸発した水蒸気は、温まった空気と共に冷凍/解凍室5内の天面に向けて上昇する。高周波による加熱効果は冷凍品に集中的に吸収されるため、冷凍/解凍室5の天面や他の内面部材32の温度は解凍中の食品温度よりも常に低い。そのため結露対策なしの場合は、冷凍/解凍室5の天面で着霜や結露が生じ、着霜が成長すると送風経路を埋めて温度調整や冷凍運転できなくなる恐れがある。
そこでこの実施の形態の冷蔵庫では、整合回路23で整合されて発振電極24と対向電極25との間に供給された電磁波に対する、入反射波検出部51で検出された入射波に対する反射波の割合(反射率)に基づいて、制御部50が着霜防止のため冷凍/解凍室5に繋がるダンパー19を開閉制御する。制御部50は、反射率が予め設定された閾値に達して、反射率が大きくなったとき、冷凍/解凍室5に繋がるダンパー19を開成して冷凍/解凍室5の庫内湿度を低下させる。
このように、解凍期間中にあえて冷凍/解凍室5に繋がるダンパー19を開閉制御して、冷凍/解凍室5に間欠的に冷気を導入することにより、着霜を防止して冷蔵庫としての信頼性を確保するようにしている。そして、上記着霜防止を効率よく行えるように次のような風路構成としてある。以下、その構成を説明する。
[1−6.着霜防止のための風路構成と送風方向]
着霜防止を効率よく確実に実現するための風路構成と送風方向については図3、図4を用いて説明する。
図3、図4に示すように、発振電極24から発振される電磁波を解凍空間以外の他室に漏らさないための電磁波シールド26のうち天面側電磁波シールド26aは発振電極24から所定の距離離して設ける必要があるので、発振電極24と対をなす上段対向電極25aと天面側電磁波シールド26aとの間にはシールド空間27が形成される。このシールド空間27の背面側には冷凍/解凍室吐出口28が位置する。また、シールド空間27と冷凍/解凍室5(5a、5b)の貯蔵空間との間を仕切る壁面、すなわち天面側内面部材32aには多数の冷気導入孔20が均等に設けられ、シールド空間27と冷凍/解凍室5(5a、5b)の貯蔵空間とは、天面側内面部材32aの全面に均等に設けられた上記冷気導入孔20で連通する。
つまり、前記シールド空間27と冷気導入孔20とで冷凍/解凍室5(5a、5b)への冷気の分散導入風路が構成される形となり、冷凍/解凍室吐出口28から供給される冷気がシールド空間27によって上段冷凍/解凍室5aの上面全域に拡散した後、冷気導入孔20から上段冷凍/解凍室5a内へと分散供給される。冷気導入孔20は、発振電極24も貫通して設けられており、下段冷凍/解凍室5bにも分散供給される。なお、食材と発振電極24が冷気導入孔20で接触する可能性を無くすため、発振電極24の電極孔41(図6参照)の方が冷気導入孔20よりも大孔径に設けられている。
また、本実施形態の冷凍/解凍室5(5a、5b)は収納ケース31を引出し自在に設けているため各収納ケース31は図3に示すように底部にスライド用のレール37を有する。そのため冷凍/解凍室5(5a、5b)内の底部にレール空間38が存在する。そして下側のレール空間38の底面側は、冷気の排出部となる冷気排気口21、21aが設けられて、冷凍室6に連通している。
上記構成により、冷凍/解凍室用ダンパーが開成される間、冷却器12で生成した冷気は冷凍冷蔵庫10の背面側の風路18を通って冷凍/解凍室吐出口28を通り、シールド空間27で水平方向に面的に広がりながら前方に吐出拡散され、多数の冷気導入孔20を通って図4の矢印で示すように上段冷凍/解凍室5a内に向けて流下する。
上段冷凍/解凍室5aから溢れた冷気は、前方の空間やレール空間38の冷気導入孔20を通って下段冷凍/解凍室5bに流下し、下段冷凍/解凍室5b下方のレール空間38の冷気排気口21、21aに吸い込まれ、冷却器12に戻される。よって、冷凍/解凍室5内の天面近くに広がった水蒸気を残さずに排出することが可能となり、解凍室の天面や背面側の隅などに着霜するのを防止できる。
上記解凍時の着霜を効果的に防止するためには、冷凍/解凍室5(5a、5b)内の全体を冷気が通過するように均一に送風して水蒸気の滞留箇所を四隅などに残さないようにすることが重要である。本実施の形態で示すシールド空間27は貯蔵空間の全体を覆う面積を持つ空間となっており、多数の冷気導入孔20から冷気を分散供給するので冷気を均一に広げる機能を果たす分散導入風路の好適な例の一つとなる。
また、本実施の形態では貯蔵空間内を略上下方向(上→下)に送風する構成としているが、そのメリットの一つは、冷気は暖気と比べて比重が大きいために冷却ファン13の必要送風能力を最小限にできることである。さらに他の送風形態として、冷凍/解凍室吐出口28と冷気排気口21の送風方向を逆にすることにより、略下→上方向に送風することが考えられる。この場合のメリットは、貯蔵空間天面付近に集まった高湿空気を収納ケース31内で分散することなく直接排出することが可能であるため、解凍中の冷却ファン13稼働時間を短縮できることであり、冷凍/解凍空間内の温度低減を抑制できる。
また、均一な分散冷気導入を実現する上記本実施の形態で示す風路構成は、冷凍運転の際に少ない冷気量でムラなく均一に速く冷凍することができ、解凍時間が長くなったり消費エネルギーが増大したりして効率が低減するのを抑制することも可能となる。
[1−7.発振電極及び対向電極]
発振電極24及び対向電極25には、図6に示しているように電極孔41,42が設けられる。電極孔41,42は、第一に均一加熱のための手段であるが、均一加熱を実現することにより着霜防止にも作用する。以下これを説明する。
図5は冷凍/解凍室5の天面側の発振電極24と対向電極25とを側面から見た概略図、図6は冷凍/解凍室5の天面側の発振電極24と対向電極25とを上方から見た平面図である。
図6に示すように、発振電極24のサイズは対向電極25よりもやや小さい面積で構成されている。また、発振電極24、及び対向電極25には複数の電極孔41,42が形成されており、複数の電極孔41,42は、図5、図6に示す正極端子24t1〜24t3、及び対向電極25の陰極端子25t1〜25t3が設けられた庫内背面側から前面側に向けた縦長のスリット形状となっている。このような形状とすることで、正極端子24t1〜24t3側から入力された高周波電流が庫内背面側から前面側に向けて流れやすくなり、両電極間に発生する電界強度が強くなる。
一般に対向する2枚の電極間で高周波を発生させると、電極の周辺部で電界が強く形成される(周辺効果)が現れて、均一な加熱が出来ないという課題がある。そのような場合、加熱の強い箇所で被加熱物表面の飽和水蒸気圧が上昇し、水蒸気が発生してより低温の箇所(冷凍/解凍室吐出口28周辺など)で着霜が発生しがちである。
そのような課題を防ぐため、発振電極24、及び対向電極25に設けられた電極孔41,42は、それぞれ上下対称位置ではなく、図6に示すように電極孔41の短径の約半分程度ずらして配置されている。発振電極24の電極面に複数の電極孔41が形成されているため、発振電極24の電極面において電界が強く形成される領域が均一的に分散されることになり、水蒸気の発生を抑制して保存物に対する誘電加熱を均一に行うことが可能な構成となる。即ち、電極孔41における開口部分の縁部が電界集中領域となる。
なお、図6に示した電極孔41の形状及び配置は例示であり、電極孔41の形状及び配置は、冷蔵庫の仕様、構成などに応じて、効率、製造コストを考慮して適宜設計される。例えば電極孔41の形状は真円でもよく、発振電極24と対向電極25のそれぞれの電極孔41,42が上下対称位置になく、穴径の半分程度がずらされて配置されていることが望ましい。
なお、実施の形態1の構成においては、発振電極24の電極孔41の形状及び配置としては、複数が配置された構成で説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、例えば、発振電極24に少なくとも1つの開口部分が形成された形状であってもよく、その開口部分の縁部が発振電極24の電極面において、電界が集中する電界集中領域となる。
即ち、本発明としては、発振電極24の電極面において、電界集中領域が分散される構成であればよい。また、実施の形態1においては、対向電極25の電極面に複数の電極孔42を設けた構成について説明したが、本発明としては、対向電極25に複数の電極孔42を設けた構成に特定されるものではなく、発振電極24との電極間に所望の電界が形成されるよう形成された開口であればよい。
上記のように、本開示の冷蔵庫においては、発振電極及び対向電極に挟まれ高周波電界が形成される解凍空間(保存物を解凍するだけではなく冷凍されていない保存物を単に加熱するだけの場合もあるのでその場合は加熱空間となり、解凍空間は加熱空間として総称する場合もある)を冷蔵庫本体全体の中央高さよりも上側に設けているので、加熱空間に配置された食品に対する視認性、アクセス性が良好である。そして、食品に対する視認性、アクセス性が良好であるから、解凍加熱用の(一対の発信・対向両電極間距離)−(食品の高さ)をユーザの手の厚み程度にして一対の発信・対向両電極と食品間のエアギャップを最小化することができ、高周波加熱のエネルギー効率を最大化できる。
また、一対の発信・対向両電極を設けた貯蔵室は、冷気供給が可能な冷凍室で構成しているから、冷気を導入しながら解凍することができ、均一で良好な解凍が可能となる。
しかも、前記一対の発信・対向両電極間に形成する加熱空間は、発振電極に対し電極間距離が異なる複数の対向電極を有する形で形成しているので、高さの異なる食品を効率よく最適状態に解凍することができる。
また、前記一対の発信・対向両電極間の加熱空間が形成される貯蔵室には冷気を分散して供給する構成としているので、解凍の際に発生する水蒸気も効果的に排出することができ、着霜課題を解決できる。 (実施の形態2)
図9は冷蔵庫前面側から見た第2の実施形態の冷凍庫の正面断面図、図10は図9のC−C断面図である。
本実施の形態については、第1の実施の形態と異なる点を中心に説明する。
実施の形態2の冷凍冷蔵庫10は、最上部に冷凍室6を有し、冷凍/解凍室5を冷凍室6と冷蔵室3の中間に有する3ドア冷蔵庫である。冷凍/解凍室5を冷凍室6内に設けたり、冷蔵室3内に設けたりすることも可能であるが、断熱隔壁で分離された独立室とすることにより解凍完了後の保存品を微凍結温度やチルド温度で保存することが出来て、取出し後にすぐ調理できるようになる。
発振電極24は冷凍/解凍室5の天面側に設けられ、対向電極25は冷凍/解凍室5の底面側に設けられる。この実施の形態の冷凍/解凍室5には、発振電極24、対向電極25ともに左側と右側の2対分けて設けられる。発振回路22、入反射波検出部51、整合回路23は、それぞれの電極対を個別に制御する。また、天面側電磁波シールド26aは冷凍室6内に設けられたアルミプレートであり、食品を載せて凍結を促進するための手段を兼ねる。なお、冷凍/解凍室5は冷蔵庫内の中央線Xよりも高い位置に設けることで、視認性とアクセス性を確保しやすく、エアギャップを縮小できるために解凍エネルギー効率が高い点は実施の形態1と同様である。
図9の冷凍/解凍室5への被解凍品の投入パターンごとに電界の形成とエネルギー効率向上効果について説明する。なお、以下の説明では冷凍/解凍室5の左側に設けた発振・対向電極用の発振回路22、入反射波検出部51、整合回路23にはL、右側の発振・対向電極用の発振回路22、入反射波検出部51、整合回路23にはRを追記して説明する(図11参照)。
第1のパターンとして、冷凍/解凍室5の全体に被解凍物が投入されて、ユーザがその全てを解凍したい場合について説明する。ユーザは操作部47から全ての被解凍物を解凍したいことを入力する。制御部50は発振回路22L、22R、整合回路23L、22R、反射波検出部51L、51Rを作動させて、反射率の検知によって、左右両スペースに被解凍物が存在することを確認する。そして、左右両方の電極対に高周波を出力して解凍する。投入された被解凍物のサイズが左右で異なる場合(一方に偏っておかれた場合など)、解凍の進行に伴って左右で反射率が異なり、それぞれ独立に整合が調整されることになる。
一方が早く解凍完了すると、残りの一方のみの解凍運転を解凍完了まで継続する。左右両方の解凍が完了すると、ユーザに解凍完了を報知した後、被解凍物が調理されやすい微凍結状態を保つように冷凍/解凍室5の温度は微凍結温度(例えば−3℃)に調整される。
第2のパターンとして、冷凍/解凍室5の左右それぞれに被解凍物が投入されて、ユーザがその一方(例えば左)のみ解凍したい場合について説明する。ユーザは操作部47から左側の被解凍物のみ解凍したいこと及び右側を冷凍状態に維持したいことを入力する。制御部50は発振回路22L、22R、整合回路23L、22R、反射波検出部51L、51Rを作動させて、反射率の検知によって、両側に被解凍物が存在することを確認した後、左の電極対に高周波を出力して解凍する。所定状態に解凍完了すると、ユーザに解凍完了を報知した後、右側の保存物が冷凍状態を保つように冷凍/解凍室5の温度は冷凍温度(例えば−10〜―20℃)に調整される。
第3のパターンとして、冷凍/解凍室5の一方のみ(例えば左側)に被解凍物が投入されて、解凍する場合について説明する。ユーザは操作部47から左側の被解凍物のみ解凍したいことを入力する。制御部50は発振回路22L、22R、整合回路23L、22R、反射波検出部51L、51Rを作動させて、反射率の検知によって、左側にのみ被解凍物が存在することを確認した後、左の電極対に高周波を出力して解凍する。所定状態に解凍を完了すると、ユーザに解凍完了を報知した後、被解凍物が調理し易い微凍結状態を保つように冷凍/解凍室5の温度は微凍結温度(例えば−3℃)に調整される。
第3のパターンにおいて、反射率の検知によって左右両方に被解凍物が存在したり、右側にしか被解凍物が存在しなかったりした場合は、解凍を開始せず冷凍温度を継続する。制御部50はユーザにアラームを報知して再度入力を促したり、冷凍/解凍室5内の在庫状況を確認するように促したりする。
以上のように、本開示の冷蔵庫においては、制御部は、全ての発振電極に高周波を印加して、高周波の反射率の情報に基づき各発振電極に相対する位置に保存物(被解凍物)があるかどうかを検知するので、解凍したい被解凍物が存在する空間だけに高周波を出力することによって、被解凍物周辺の高周波電界密度を高レベルに維持しながら、被解凍物から離れた空間に無駄な電界を形成することを避けることが出来る。その結果、高周波解凍のエネルギー効率を高めることが出来る。また、冷凍/解凍室5内に解凍したくない保存品(非解凍物)が共存する場合に、非解凍物を冷凍状態に保つことが出来る。
なお、上記、電極対を左右に設けた場合について説明したが、前後に複数設けた場合でも同様の作用と効果が期待できる。 以上、本発明をある程度の詳細さをもって実施の形態において説明したが、実施の形態の開示内容は構成の細部において変化してしかるべきものであり、実施の形態における要素の置換、組合せ、及び順序の変更は請求された本発明の範囲及び思想を逸脱することなく実現し得るものである。
[2−1.効果等]
以上のように、本開示の態様における冷蔵庫は、保存物を収納可能で冷却可能な貯蔵空間を有する少なくとも一つの貯蔵室と、冷気を形成する冷却機構と、前記保存物加熱用の高周波電界を前記貯蔵室内に形成する発振電極及び対向電極と、前記発振電極及び対向電極とで前記貯蔵室内に高周波電界を形成させる制御部と、を備え、前記発振電極及び対向電極に挟まれ高周波電界が形成される加熱空間は冷蔵庫本体全体の中央高さよりも上側に設けているので、加熱空間に配置された食品等の保存品に対する視認性、アクセス性が良好である。そして、一対の発信・対向両電極と食品等の保存品間のエアギャップを最小化することができるので、高周波加熱のエネルギー効率を最大化できる。
本発明の冷蔵庫は、被解凍品と電極との間のエアギャップを最小化して解凍のエネルギー効率を向上することが出来るので、解凍時間の長時間化を抑制した高効率な冷蔵庫とすることができる。そして、本開示の冷蔵庫においては高周波解凍装置を組み込んだ家庭用冷凍冷蔵庫への応用を念頭に説明したが、それ以外にも業務用冷凍/解凍庫、産業用の解凍装置、産業用の高周波加熱装置において発生する解凍時間の短縮課題に対しても有用性を発揮するもので適用可能である。
1 外箱
2 内箱
3 冷蔵室
5 冷凍/解凍室(貯蔵室)
5a 上段冷凍/解凍室
5b 下段冷凍/解凍室
6 冷凍室
7 野菜収納ケース
8 機械室
9 圧縮機
10 冷凍冷蔵庫
11 冷却室
12 冷却器(冷気生成機構)
13 冷却ファン
14 除霜ヒータ
15 ドレンパン
16 ドレンチューブ
17 蒸発皿
18 風路
19 ダンパー(開閉手段)
20 冷気導入孔
21 冷気排気口(排出部)
22 発振回路
23 整合回路
24 発振電極
25 対向電極
26 電磁波シールド
26a 天面側電磁波シールド
26b 背面側電磁波シールド
26c 底面側電磁波シールド
27 シールド空間
28 冷凍/解凍室吐出口
29 回転扉
30 電極保持領域
32 内面部材
32a 天面側内面部材
32b 側面内面部材
32bb 背面側内面部材
32c 底面側内面部材
33 間隔規定部
34 戻り風路
40 断熱材
41 電極孔(発振電極孔)
42 電極孔(対向電極孔)
47 操作部
48 電源部
49 温度センサ
50 制御部
51 入反射波検出部
52 電極保持基板

Claims (6)

  1. 保存物を収納可能で冷却可能な貯蔵空間を有する少なくとも一つの貯蔵室と、冷気を形成する冷却機構と、前記保存物加熱用の高周波電界を前記貯蔵室内に形成する発振電極及び対向電極と、前記発振電極及び対向電極とで前記貯蔵室内に高周波電界を形成させる制御部と、を備え、前記発振電極及び対向電極に挟まれ高周波電界が形成される加熱空間は冷蔵庫本体全体の中央高さよりも上側に設けられるようにした冷蔵庫。
  2. 前記貯蔵室は、冷凍温度帯で保存物を収納する冷凍室とし、前記冷凍室の内部全体或いは一部に発振電極と対向電極に挟まれ高周波電界が形成される加熱空間を形成した請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記加熱空間は、発振電極に対し電極間距離が異なる複数の対向電極を有するように形成した請求項1または2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記加熱空間は、複数対の発振電極及び対向電極を有するように形成した請求項1〜3のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
  5. 前記制御部は、加熱対象の保存物に相対する前記発振電極のみに高周波を印加するようにした請求項3または4に記載の冷蔵庫。
  6. 前記制御部は、全ての前記発振電極に高周波を印加して、高周波の反射率の情報に基づき各発振電極に相対する位置に保存物があるかどうかを検知するようにした請求項1〜5のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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