JP2022164554A - 自動運転制御装置、及び自動運転制御プログラム - Google Patents

自動運転制御装置、及び自動運転制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】自動運転についてのユーザの利便性を向上可能な自動運転制御装置等の提供。【解決手段】自動運転ECU50bは、自動運転機能による自車両Amの走行を可能にする自動運転制御装置として機能する。自動運転ECU50bは、自車両Am周囲を走行する他車両のうちで、自車両Amと同じ自車レーンを走行する前方車両及び後方車両を把握し、前方車両及び後方車両の両方が把握される場合に、ドライバによる周辺監視義務のない自律走行制御の開始を許可する。加えて自動運転ECU50bは、自律走行制御への移行後に後方車両の把握が中断した場合でも、自律走行制御の継続を許可する。【選択図】図1

Description

この明細書における開示は、自動運転機能による自車両の走行を可能にする自動運転制御装置、及び自動運転制御プログラムに関する。
特許文献1に開示の車両制御装置は、渋滞が発生しており、かつ、渋滞区間の長さが所定値以上であると自動運転を開始させる。加えて、車両制御装置は、自動運転が開始された後に、自動運転停止条件が満たされると自動運転を停止させる。例えば、自車両の前方の数台の車両が互いに距離を空けて走行している場合等に、自動運転停止条件が満たされると判定され、自動運転が停止される。
特開2005-324661号公報
特許文献1のような自車両前方の状況把握に加えて、自車両後方の状況把握も行い、自動運転の開始の可否を判断することが考えられる。その一例として、前方車両及び後方車両の両方が把握されていた場合に、自動運転の開始を許可する自動運転制御装置が想到され得る。しかし、自動運転の開始後、後方車両の不検知によって実施中の自動運転が解除されてしまうと、自動運転が継続され難くなり、ユーザの利便性を損なう虞があった。
本開示は、自動運転についてのユーザの利便性を向上可能な自動運転制御装置、及び自動運転制御プログラムの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、開示された一つの態様は、自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御装置であって、自車両の周囲を走行する他車両のうちで、自車両と同じレーン(Lns)を走行する前方車両(Af)及び後方車両(Ab)を把握する他車両把握部(74)と、他車両把握部によって前方車両及び後方車両の両方が把握される場合に、自車両のドライバによる周辺監視義務のない自律走行制御の開始を許可する制御切替部(78)と、を備え、制御切替部は、自律走行制御への移行後に後方車両の把握が中断した場合でも、自律走行制御の継続を許可する自動運転制御装置とされる。
また開示された一つの態様は、自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御プログラムであって、自車両の周囲を走行する他車両のうちで、自車両と同じレーン(Lns)を走行する前方車両(Af)及び後方車両(Ab)を把握し(S32,S33,S332,S334)、前方車両及び後方車両の両方が把握される場合に、自車両のドライバによる周辺監視義務のない自律走行制御の開始を許可し(S34,S14,S335,S314,S416,S515,S517)、自律走行制御への移行後に後方車両の把握が中断した場合でも、自律走行制御の継続を許可する(S47,S51)、ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(51)に実行させる自動運転制御プログラムとされる。
これらの態様では、前方車両及び後方車両の両方の把握によって許可される自律走行制御は、後方車両の把握が中断された場合でも、継続を許可される。このように、自律走行制御の開始条件よりも、自律走行制御の解除条件が緩和されていれば、周辺監視義務のない自律走行制御が継続され易くなる。したがって、自動運転についてのユーザの利便性が向上可能となる。
また開示された一つの態様は、自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御装置であって、自車両の周囲を走行する他車両のうちで、自車両と同じレーン(Lns)を走行する前方車両(Af)及び後方車両(Ab)を把握する他車両把握部(74)と、他車両把握部による前方車両及び後方車両の把握の有無に応じて、自車両のドライバによる周辺監視義務のない自律走行制御の開始及び解除を決定する制御切替部(78)と、を備え、他車両把握部は、自律走行制御の開始後に、後方車両として把握する他車両の把握条件を緩和する自動運転制御装置とされる。
また開示された一つの態様は、自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御プログラムであって、自車両の周囲を走行する他車両のうちで、自車両と同じレーン(Lns)を走行する前方車両(Af)及び後方車両(Ab)を把握し(S32,S33,S243,S244)、前方車両及び後方車両の把握の有無に応じて、自車両のドライバによる周辺監視義務のない自律走行制御の開始及び解除を決定し(S34,S14,S242,S20)、自律走行制御の開始後に、後方車両として把握する他車両の把握条件を緩和する(S251,S253)、ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(51)に実行させる自動運転制御プログラムとされる。
これらの態様では、自律走行制御の開始後に後方車両として把握される他車両の把握条件が緩和される。故に、後方車両が把握されなくなったことに起因する自律走行制御の解除が実施され難くなる。以上によれば、周辺監視義務のない自律走行制御が継続され易くなるので、自動運転についてのユーザの利便性が向上可能となる。
尚、上記及び特許請求の範囲における括弧内の参照番号は、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、技術的範囲を何ら制限するものではない。
本開示の第一実施形態による自動運転ECUを含む車載ネットワークの全体像を示す図である。 自動運転ECUの詳細を示すブロック図である。 HCUの詳細を示すブロック図である。 自車両と自車周囲の他車両との位置関係の一例を示す図である。 自動運転ECUにて実施される運転制御切替処理の詳細を、図6と共に示すフローチャートである。 運転制御切替処理の詳細を、図5と共に示すフローチャートである。 自動運転ECUにて実施される渋滞判定処理の詳細を示すフローチャートである。 自動運転ECUにて実施される渋滞解消判定処理の詳細を示すフローチャートである。 第二実施形態の自動運転ECUにて実施される渋滞解消判定処理の詳細を示すフローチャートである。 渋滞把握部にて実施される後方車両の把握基準変更処理の詳細を示すフローチャートである。 第三実施形態による運転制御切替処理の詳細を、図6と共に示すフローチャートである。 渋滞判定処理の詳細を示すフローチャートである。 第四実施形態による運転制御切替処理の詳細を、図6と共に示すフローチャートである。 第五実施形態による運転制御切替処理の詳細を、図6及び図15と共に示すフローチャートである。 運転制御切替処理の詳細を、図6及び図14と共に示すフローチャートである。
以下、複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合せることができる。
(第一実施形態)
本開示の第一実施形態による自動運転制御装置の機能は、図1に示す自動運転ECU(Electronic Control Unit)50bによって実現されている。自動運転ECU50bは、運転支援ECU50aと共に車両(以下、自車両Am)に搭載されている。自動運転ECU50bは、運転支援ECU50a等と共に自車両Amの自動運転システム50を構成している。自動運転システム50の搭載により、自車両Amは、自動運転機能を備えた自動運転車両となる。
運転支援ECU50aは、自動運転システム50において、ドライバの運転操作を支援する運転支援機能を実現させる車載ECUである。運転支援ECU50aは、米国自動車技術会の規定する自動運転レベルにおいて、レベル2程度の高度運転支援又は部分的な自動運転を可能にする。運転支援ECU50aによって実施される自動運転は、ドライバの目視による自車周辺の監視が必要な周辺監視義務のある自動運転となる。
自動運転ECU50bは、ドライバの運転操作を代行可能な自律走行機能を実現させる車載ECUである。自動運転ECU50bは、システムが制御主体となるレベル3以上の自律走行を実施可能である。自動運転ECU50bによって実施される自動運転は、自車周囲の監視が不要となる、即ち、周辺監視義務のないアイズオフの自動運転となる。
自動運転システム50では、運転支援ECU50aによる周辺監視義務のある自動運転制御と、自動運転ECU50bによる周辺監視義務のない自動運転制御とを少なくとも含む複数のうちで、自動運転機能の走行制御状態が切り替えられる。以下の説明では、運転支援ECU50aによるレベル2以下の自動運転制御を「運転支援制御」と記載し、自動運転ECU50bによるレベル3以上の自動運転制御を「自律走行制御」と記載する。尚、自動運転ECU50bは、レベル4以上の自動運転を実施可能であってよい。
自動運転ECU50bによる自律走行制御によって自車両Amが走行する自動走行期間では、予め規定された運転以外の特定の行為(以下、セカンドタスク)がドライバに許可され得る。セカンドタスクは、自動運転ECU50bが後述するHCU(Human Machine Interface Control Unit)100と連携して行う運転操作の実施要求、即ち、運転交代の要請が発生するまで、ドライバに法規的に許可される。例えば、動画コンテンツ等のエンターテイメント系のコンテンツの視聴、スマートフォン等のデバイス操作及び食事等の行為が、セカンドタスクとして想定される。
運転支援ECU50a及び自動運転ECU50bは、自車両Amに搭載された車載ネットワーク1の通信バス99に、通信可能に接続されている。通信バス99には、図1~図3に示すように、ドライバモニタ29、周辺監視センサ30、ロケータ35、車載通信機39、走行制御ECU40及びHCU100等が接続されている。通信バス99に接続されたこれらのノードは、相互に通信可能である。これらECU等のうちの特定のノード同士は、相互に直接的に電気接続され、通信バス99を介することなく通信可能であってもよい。
ドライバモニタ29は、近赤外光源及び近赤外カメラと、これらを制御する制御ユニットとを含む構成である。ドライバモニタ29は、運転席のヘッドレスト部分に近赤外カメラを向けた姿勢にて、例えばステアリングコラム部の上面又はインスツルメントパネルの上面等に設置されている。近赤外カメラは、後述するメータディスプレイ21又はセンターインフォメーションディスプレイ(以下、CID)22と一体的に構成され、いずれかの画面に設けられていてもよい。
ドライバモニタ29は、近赤外光源によって近赤外光を照射されたドライバの頭部を、近赤外カメラによって撮影する。近赤外カメラによる撮像画像は、制御ユニットによって画像解析される。制御ユニットは、ドライバのアイポイントの位置及び視線方向等の情報を撮像画像から抽出する。ドライバモニタ29は、制御ユニットによって抽出されたドライバステータス情報をHCU100及び自動運転ECU50b等に提供する。
周辺監視センサ30は、自車両Amの周辺環境を監視する自律センサである。周辺監視センサ30は、自車周囲の検出範囲から移動物体及び静止物体を検出可能である。周辺監視センサ30は、自車両Amの周囲を走行する他車両、具体的には、前方車両Af、後方車両Ab及び側方車両As(図4参照)等を少なくとも検出可能である。周辺監視センサ30は、自車周囲の物体の検出情報を運転支援ECU50a及び自動運転ECU50b等に提供する。
周辺監視センサ30には、例えばカメラユニット31、ミリ波レーダ32、ライダ33及びソナー34のうちの1つ又は複数が含まれている。カメラユニット31は、単眼カメラを含む構成であってもよく、又は複眼カメラを含む構成であってもよい。カメラユニット31は、自車両Amの前方範囲を撮影可能なように自車両Amに搭載されている。自車両Amの側方範囲及び後方範囲を撮影可能なカメラユニット31が、自車両Amに搭載されていてもよい。カメラユニット31は、自車周囲を撮影した撮像データ及び撮像データの解析結果の少なくとも一方を、検出情報として出力する。
ミリ波レーダ32は、ミリ波又は準ミリ波を自車周囲へ向けて照射する。ミリ波レーダ32は、移動物体及び静止物体等で反射された反射波を受信する処理によって生成した検出情報を出力する。ライダ33は、自車周囲へ向けてレーザ光を照射する。ライダ33は、照射範囲に存在する移動物体及び静止物体等で反射されたレーザ光を受信する処理によって生成した検出情報を出力する。ソナー34は、自車周囲へ向けて超音波を発射する。ソナー34は、自車近傍に存在する移動物体及び静止物体等で反射された超音波を受信する処理によって生成した検出情報を出力する。
ロケータ35は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機及び慣性センサ等を含む構成である。ロケータ35は、GNSS受信機で受信する測位信号、慣性センサの計測結果、及び通信バス99に出力された車速情報等を組み合わせ、自車両Amの自車位置及び進行方向等を逐次測位する。ロケータ35は、測位結果に基づく自車両Amの位置情報及び方角情報を、ロケータ情報として通信バス99に逐次出力する。
ロケータ35は、地図データを格納した地図データベース(以下、地図DB)36をさらに有している。地図DB36は、多数の3次元地図データ及び2次元地図データを格納した大容量の記憶媒体を主体とする構成である。3次元地図データは、道路の3次元形状情報及び各レーンの詳細情報等、高度運転支援及び自動運転に必要な情報を含んでいる。ロケータ35は、現在位置周辺の地図データを地図DB36から読み出し、運転支援ECU50a及び自動運転ECU50b等にロケータ情報と共に提供する。
車載通信機39は、自車両Amに搭載された車外通信ユニットであり、V2X(Vehicle to Everything)通信機として機能する。車載通信機39は、道路脇に設置された路側機との間で無線通信によって情報を送受信する。一例として、車載通信機39は、自車両Amの現在位置周辺及び進行方向の渋滞情報を路側機から受信する。渋滞情報は、VICS(登録商標)情報等である。車載通信機39は、受信した渋滞情報を自動運転ECU50b等に提供する。
走行制御ECU40は、マイクロコントローラを主体として含む電子制御装置である。走行制御ECU40は、ブレーキ制御ECU、駆動制御ECU及び操舵制御ECUの機能を少なくとも有している。走行制御ECU40は、ドライバの運転操作に基づく操作指令、運転支援ECU50aの制御指令及び自動運転ECU50bの制御指令のいずれか一つに基づき、各輪のブレーキ力制御、車載動力源の出力制御及び操舵角制御を継続的に実施する。加えて走行制御ECU40は、各輪のハブ部分に設けられた車輪速センサの検出信号に基づき、自車両Amの現在の走行速度を示す車速情報を生成し、生成した車速情報を通信バス99に逐次出力する。
HCU100は、複数の表示デバイス、オーディオ装置24、アンビエントライト25及び操作デバイス26等と共にHMI(Human Machine Interface)システム10を構成している。HMIシステム10は、自車両Amのドライバ等の乗員による操作を受け付ける入力インターフェース機能と、ドライバへ向けて情報を提示する出力インターフェース機能とを備えている。
表示デバイスは、画像表示等により、ドライバの視覚を通じて情報を提示する。表示デバイスには、メータディスプレイ21、CID22及びヘッドアップディスプレイ(以下、HUD)23等が含まれている。CID22は、タッチパネルの機能を有しており、ドライバ等による表示画面へのタッチ操作を検出する。オーディオ装置24は、運転席を囲む配置にて車室内に設置された複数のスピーカを有しており、報知音又は音声メッセージ等をスピーカによって車室内に再生させる。アンビエントライト25は、インスツルメントパネル、ステアリングホイール及びドアトリム等に設けられている。アンビエントライト25は、発光色を変化させるアンビエント表示により、ドライバの周辺視野を利用した情報提示を行う。
操作デバイス26は、ドライバ等によるユーザ操作を受け付ける入力部である。操作デバイス26には、例えば自動運転機能の作動及び停止に関連するユーザ操作等が入力される。一例として、運転支援制御から自律走行制御への移行を指示するドライバ入力が操作デバイス26には入力される。ステアリングホイールのスポーク部に設けられたステアスイッチ、ステアリングコラム部に設けられた操作レバー、及びドライバの発話内容を認識する音声入力装置等が、操作デバイス26に含まれる。
HCU100は、提示制御装置として機能し、自動運転に関連する情報等のドライバへ向けた提示を統合的に制御する。HCU100は、自動運転ECU50bによる運転操作の実施要求に基づき、ドライバに運転交代を要請する。加えてHCU100は、自動運転ECU50bと連携してドライバによるセカンドタスクの実施を許容し、運転交代要請を妨げないかたちでセカンドタスクに関連した動画コンテンツ等を再生可能である。
HCU100は、処理部11、RAM12、記憶部13、入出力インターフェース14及びこれらを接続するバス等を備えた制御回路を主体として含む構成である。処理部11は、RAM12と結合された演算処理のためのハードウェアである。処理部11は、CPU(Central Processing Unit)及びGPU(Graphics Processing Unit)等の演算コアを少なくとも一つ含む構成である。処理部11は、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、NPU(Neural network Processing Unit)及び他の専用機能を備えたIPコア等をさらに含む構成であってよい。RAM12は、映像データ生成のためのビデオRAMを含む構成であってよい。処理部11は、RAM12へのアクセスにより、提示制御処理のための種々の処理を実行する。記憶部13は、不揮発性の記憶媒体を含む構成である。記憶部13には、処理部11によって実行される種々のプログラム(提示制御プログラム等)が格納されている。
HCU100は、記憶部13に記憶された提示制御プログラムを処理部11によって実行することで、ドライバへの情報提示を統合制御する複数の機能部を有する。具体的に、HCU100には、情報取得部81、情報連携部82、ドライバ行動把握部86及び提示制御部88(図3参照)等の機能部が構築される。
情報取得部81は、自車両Amの状態を示す車両情報を通信バス99から取得する。車両情報には、例えば走行制御ECU40によって通信バス99に提供される車速情報等が含まれる。加えて情報取得部81は、ユーザ操作の内容を示す操作情報をCID22及び操作デバイス26等から取得する。
情報連携部82は、自動運転ECU50bの情報連携部61(後述する)と連携し、自動運転システム50及びHCU100間での情報の共有を可能にする。情報連携部82は、情報取得部81にて把握される操作情報、及びドライバ行動把握部86にて把握されるドライバ行動情報(後述する)等を、自動運転ECU50bに提供する。
情報連携部82は、自動運転機能の状態を示す制御ステータス情報の取得により、自動運転システム50による自動運転の動作状態を把握する。情報連携部82は、制御ステータス情報に基づき、実施中の走行制御が運転支援制御及び自律走行制御のいずれであるか、言い替えれば、自動運転機能によって実施される走行制御にドライバによる周辺監視義務があるか否かを把握する。
情報連携部82は、自動運転ECU50bの報知要求部72(後述する)によって出力される報知の実施要求を取得する。情報連携部82は、ドライバへの運転交代要請の実施要求、運転支援制御から自律走行制御への移行に関連した制御移行報知の実施要求等を自動運転ECU50bから取得する。情報連携部82は、各報知の実施要求に基づき、提示制御部88と連携して、各報知の内容及び実施タイミングを制御する。
ドライバ行動把握部86は、ドライバモニタ29から取得するドライバステータス情報に基づき、ドライバの状態及び行動を把握する。一例として、ドライバ行動把握部86は、ドライバが実施中のセカンドタスクの内容を示すタスク情報等を把握する。例えばタスク情報は、スマートフォンを操作している、CID22の画面を注視している、CID22のタッチパネルを操作している等の情報である。ドライバ行動把握部86は、ドライバが自車両Amの周囲を監視しているか否かを示す監視情報、及びドライバの運転姿勢の適否を示す姿勢情報等をさらに把握してもよい。加えて、ドライバ行動把握部86は、ドライバによるステアリング操作、アクセル操作及びブレーキ操作等の操作を示す運転操作情報、並びにシートベルトの着脱情報等をさらに取得可能であってよい。ドライバ行動把握部86は、タスク情報等を含むドライバ行動情報を、提示制御部88及び情報連携部82に提供する。
提示制御部88は、各表示デバイス、オーディオ装置24及びアンビエントライト25を用いたドライバへの情報の提供を統合制御する。提示制御部88は、情報連携部82にて取得される制御ステータス情報及び実施要求、並びにドライバ行動把握部86にて把握されるドライバ行動情報等に基づき、自動運転の動作状態に合わせたコンテンツ提供及び情報提示を実施する。具体的に、提示制御部88は、自動運転ECU50bによる自律走行制御の実施が情報連携部82によって把握されると、動画コンテンツ等の再生を可能にする。さらに、提示制御部88は、周辺監視義務のない自律走行制御の解除が予定されると、運転交代をドライバに要請する報知を実施する。
次に、運転支援ECU50a及び自動運転ECU50bの各詳細を順に説明する。
運転支援ECU50aは、処理部、RAM、記憶部、入出力インターフェース及びこれらを接続するバス等を備えた制御回路を主体として含むコンピュータである。運転支援ECU50aは、処理部でのプログラムの実行により、ACC(Adaptive Cruise Control)、LTC(Lane Trace Control)及びLCA(Lane Change Assist)等の運転支援機能を実現する。一例として、運転支援ECU50aは、ACC及びLTCの各機能の連携により、自車両Amを走行中の自車レーンLnsに沿って走行させる運転支援制御を実施する。
自動運転ECU50bは、運転支援ECU50aよりも高い演算能力を備えており、ACC、LTC及びLCAに相当する走行制御を少なくとも実施できる。自動運転ECU50bは、処理部51、RAM52、記憶部53、入出力インターフェース54及びこれらを接続するバス等を備えた制御回路を主体として含むコンピュータである。処理部51は、RAM52へのアクセスにより、本開示の自動運転制御方法を実現するための種々の処理を実行する。記憶部53には、処理部51によって実行される種々のプログラム(自動運転制御プログラム等)が格納されている。処理部51によるプログラムの実行により、自動運転ECU50bには、自動運転機能を実現するための複数の機能部として、情報連携部61、環境認識部62、行動判断部63及び制御実行部64等が構築される(図2参照)。
情報連携部61は、HCU100の情報連携部82への情報提供と、情報連携部82からの情報取得とを行う。これら情報連携部61,82の連携により、自動運転ECU50b及びHCU100は、それぞれが取得した情報を共有する。情報連携部61は、自動運転機能の動作状態を示す制御ステータス情報を生成し、生成した制御ステータス情報を情報連携部82に提供する。情報連携部61は、情報連携のためのサブ機能部として、HMI情報取得部71及び報知要求部72を有する。
HMI情報取得部71は、操作情報及びドライバ行動情報等を情報連携部82から取得する。HMI情報取得部71は、操作情報に基づき、CID22及び操作デバイス26等へ入力されるユーザ操作を把握する。一例として、HMI情報取得部71は、運転支援制御から自律走行制御への移行を指示するレベル3移行操作を把握する。加えてHMI情報取得部71は、ドライバ行動情報に基づき、運転支援期間及び自動走行期間におけるドライバの行動を把握する。HMI情報取得部71は、ドライバによる周囲監視の実施の有無(監視情報)、ドライバの運転姿勢の適否(姿勢情報)、及びドライバによって実施されるセカンドタスクの内容(タスク情報)等を把握する。
HMI情報取得部71は、HCU100のドライバ行動把握部86と同様の機能を備えていてもよい。詳記すると、HMI情報取得部71は、ドライバステータス情報をドライバモニタ29から取得し、ドライバ行動把握部86と同様に、ドライバの行動の詳細を把握可能であってよい。
報知要求部72は、情報連携部82へ向けた報知の実施要求の出力により、自動運転機能の動作状態に同期したHCU100による報知を可能にする。上述したように、報知要求部72は、自動運転に関連した報知の実施要求として、運転交代要請の実施要求、及び制御移行報知の実施要求等を、情報連携部82へ向けて送信する。
環境認識部62は、ロケータ35より取得するロケータ情報及び地図データと、周辺監視センサ30より取得する検出情報とを組み合わせ、自車両Amの走行環境を認識する。環境認識部62は、走行環境認識のためのサブ機能部として、車両情報取得部73、他車両把握部74、道路情報把握部75及び渋滞把握部76を有する。
車両情報取得部73は、自車両Amの状態を示す車両情報を通信バス99から取得する。一例として、車両情報取得部73は、自車両Amの現在の走行速度を示す車速情報を取得する。
他車両把握部74は、例えば自車両Amの周囲を走行する他車両等、自車周囲の動的な物標の相対位置及び相対速度等を把握する。他車両把握部74は、自車両Amと同一レーン(以下、自車レーンLns,図4参照)を走行する前方車両Af及び後方車両Abと、自車レーンLnsに隣接する隣接レーンLna(図4参照)を走行する側方車両As等を少なくとも把握する。一例として、他車両把握部74は、自車両Amからの距離が所定距離以下であり、かつ、自車両Amに対する相対速度が所定速度以下である前方の他車両を、前方車両Afとして把握する。同様に、他車両把握部74は、自車両Amからの距離が所定距離以下であり、かつ、自車両Amに対する相対速度が所定速度以下である後方の他車両を、後方車両Abとして把握する。自車前後の他車両を前方車両Af及び後方車両Abとして把握する上述の所定距離及び所定速度は、前後方向で互いに異なっていてもよい。
加えて他車両把握部74は、前方車両Af及び後方車両Abの隣接レーンLnaへの車線変更、並びに側方車両Asの自車レーンLnsへの車線変更等を把握する。尚、自車レーンLns及び隣接レーンLnaと対向レーンLno(図4参照)との間に中央分離帯が存在する道路環境下では、他車両把握部74による対向レーンLnoの他車両の把握は、実施されなくてもよい。
道路情報把握部75は、自車両Amが走行する道路に関する情報を把握する。道路情報把握部75は、例えば自車両Amが走行する道路の道路形状を把握する。具体的に、道路情報把握部75は、自車両Amが走行する道路のカーブ区間の曲率、及び道路の勾配等を把握する。
加えて道路情報把握部75は、自車両Amの走行する道路又は走行予定の道路が予め設定された許可エリア又は制限付き許可エリア内か否かを把握する。許可エリア及び制限付き許可エリアか否かを示す情報は、地図DB36に格納された地図データに記録されていてもよく、車載通信機39によって受信する受信情報に含まれていてもよい。
許可エリア及び制限付き許可エリアは、ドライバによる周辺監視義務のない自動運転が法規的に許可される運行設計領域(Operational Design Domain)に相当し得る。詳記すると、周辺監視義務のない自動運転には、複数の実施モードとして、渋滞中の走行に限定して実施される渋滞限定制御(以下、渋滞時レベル3)と、特定の許可エリア内に限定して実施されるエリア限定制御(以下、エリアレベル3)とが含まれている。許可エリア内の道路では、渋滞時レベル3及びエリアレベル3の両方の実施が許可され、制限付きエリア内の道路では、渋滞時レベル3のみが実施を許可される。許可エリア及び制限付き許可エリアのいずれにも含まれない道路(以下、不許可エリア)では、周辺監視義務のない自動運転での走行は、禁止される。許可エリア及び制限付き許可エリアは、例えば高速道路又は自動車専用道路等に設定される。
渋滞把握部76は、他車両把握部74にて把握される他車両の情報と、車両情報取得部73にて把握される車速情報等とを組み合わせて、自車両Amの周囲の渋滞を把握する。渋滞把握部76は、自車周囲の渋滞の把握に、車載通信機39によって受信される渋滞情報を用いてもよい。渋滞把握部76は、自車周囲が渋滞状態になったか否かを判定する渋滞判定処理(図7参照)と、自車周囲の渋滞が解消されたか否かを判定する渋滞解消判定処理(図8参照)とを実施する。渋滞把握部76は、渋滞の解消を予測する解消予測判定をさらに実施してもよい。
行動判断部63は、HCU100と連携し、自動運転システム50及びドライバ間での運転交代を制御する。行動判断部63は、自動運転システム50に運転操作の制御権がある場合、環境認識部62による走行環境の認識結果に基づき、自車両Amを走行させる予定走行ラインを生成し、生成した予定走行ラインを制御実行部64に出力する。行動判断部63は、自動運転機能の動作状態を制御するためのサブ機能部として、制御切替部78を有する。
制御切替部78は、後述する運転制御切替処理(図5参照)の実施により、運転支援ECU50aと連携して、ドライバによる周辺監視義務のある運転支援制御と、ドライバによる周辺監視義務のない自律走行制御とを切り替える。加えて制御切替部78は、自律走行制御によって自車両Amを走行させる場合、エリアレベル3及び渋滞時レベル3を含む複数のうちで走行制御状態を切り替える。例えば制御切替部78は、ドライバによるレベル3移行操作の入力がHMI情報取得部71によって把握された場合、自律走行制御の開始条件(後述する)の成立に基づき、運転支援制御から自律走行制御へと走行制御状態を切り替える。さらに、自律走行制御への移行後、この自律走行制御の解除条件(後述する)が成立した場合、制御切替部78は、自律走行制御から運転支援制御へと走行制御状態を切り替える。
制御実行部64は、自動運転ECU50bに運転操作の制御権がある場合、走行制御ECU40との連携により、行動判断部63にて生成された予定走行ラインに従って、自車両Amの加減速制御及び操舵制御等を実行する。具体的に、制御実行部64は、予定走行ラインに基づく制御指令を生成し、生成した制御指令を走行制御ECU40へ向けて逐次出力する。
次に、制御切替部78によって実施される運転支援制御及び渋滞時レベル3の切り替えの詳細を説明する。
制御切替部78では、後方車両Abに関連して、運転支援制御から渋滞時レベル3へと移行させる条件(開始条件)よりも、渋滞時レベル3から運転支援制御へと移行させる条件(解除条件)が緩和されている。その結果、渋滞時レベル3へ移行した後では、運転支援制御への移行が生じ難くなる。具体的に、制御切替部78は、他車両把握部74によって前方車両Af及び後方車両Abの両方が把握される場合に、周辺監視義務のない自律走行制御の開始を許可する。即ち、制御切替部78では、他車両把握部74による前方車両Af及び後方車両Abの両方の把握が、渋滞時レベル3の自律走行制御の開始条件に含まれている。
一方で、制御切替部78は、自律走行制御への移行後に後方車両Abの把握が中断した場合でも、前方車両Afの把握が継続していれば自律走行制御の継続を許可できる。即ち、制御切替部78では、他車両把握部74による後方車両Abの把握の中断のみをもって自律走行制御の解除条件を成立させない。以下、後方車両Abが不検知となった場合でも、制御切替部78が渋滞時レベル3の自律走行制御の解除を保留する複数のシーンを順に説明する。
<シーン1:非低速走行時における渋滞時レベル3の継続>
制御切替部78は、渋滞時レベル3の自律走行制御への移行後、後方車両Abの把握が中断された場合に渋滞時レベル3の継続を許可するか否かの判断を、車両情報取得部73にて取得される現在の自車両Amの走行速度に応じて変更する。制御切替部78は、自車両Amの走行速度が所定の速度閾値(例えば、50km/h程度)を超えている場合、走行速度が速度閾値未満である場合よりも、後方車両Abの把握の中断に基づく解除条件を緩和する。
以上により、自車両Amの走行速度が速度閾値を超える(速度閾値以上である)場合の「シーン1」にて、制御切替部78は、後方車両Abが不検知となっても、渋滞時レベル3の継続を決定する。一方で、自車両Amの走行速度が速度閾値未満である場合、制御切替部78は、他の条件が満たされると、後方車両Abが不検知となったことに基づき、渋滞時レベル3の終了を決定する。
ここで、自車両Amが許可エリアを走行している場合、制御切替部78は、渋滞時レベル3からエリアレベル3に制御状態を切り替えることが可能である。故に、制御切替部78は、自車両Amの走行速度が速度閾値を超えた状態下、後方車両Abが不検知となった場合に、エリアレベル3への移行により、周辺監視義務のない自律走行制御を維持してもよい。
<シーン2:再発進後における渋滞時レベル3の継続>
制御切替部78は、渋滞時レベル3への移行後に、自車両Amの停止及び再発進の有無を把握する。制御切替部78は、自車両Amの再発進があった場合、自車両Amの再発進がない場合よりも、後方車両Abの把握の中断に基づく解除条件を緩和する。以上により、自車両Amが停止とその後の再発進を行っていた場合の「シーン2」にて、制御切替部78は、後方車両Abが不検知となった場合でも、渋滞時レベル3の継続を決定する。一方で、自車両Amが停止や再発進を行っていない場合、制御切替部78は、他の条件が満たされると、後方車両Abが不検知となったことに基づき、渋滞時レベル3の終了を決定する。
上記の「シーン2」では、自車両Am及び後方車両Abは、渋滞によって停止及び発進を繰り返している。そのため、後方車両Abの再発進が、自車両Amに対して大きく遅れる可能性がある。こうしたケースでは、自車両Amと後方車両Abとの間隔(以下、後方車間距離Db)があいてしまい、ドライバの意図しない渋滞時レベル3の解除が生じ得た。こうした問題に対し、後方車両Abの不検知を再発進後に無視する上述の処理は、後方車両Abの発進遅れに起因する渋滞時レベル3の解除の回避に有効となる。
<シーン3:車線変更の把握に基づく渋滞時レベル3の継続>
他車両把握部74は、渋滞時レベル3への移行後に、後方車両Abの隣接レーンLnaへの車線変更を把握する。そして、制御切替部78は、隣接レーンLnaへの車線変更に起因して後方車両Abの把握が中断した場合の「シーン3」にて、渋滞時レベル3の継続を決定する。以上により、後方車両Abの車線変更により、後方車両Abが一時的に不検知(不存在)となったとしても、渋滞時レベル3による走行が継続される。
ここで、後方車両Abの把握されない状態が所定時間(例えば、5~10秒程度)継続した場合、制御切替部78は、渋滞時レベル3の終了を決定する。その結果、隣接レーンLnaに移動した他車両の代わりとなる後方車両Abが現れなければ、制御切替部78は、渋滞時レベル3から運転支援制御へと走行制御状態を移行させる。
<シーン4:道路形状の把握に基づく渋滞時レベル3の継続>
道路情報把握部75は、渋滞時レベル3への移行後に、自車両Amが走行する道路の道路形状を把握する。そして、制御切替部78は、後方車両Abの把握が中断された場合に渋滞時レベル3の継続を許可するか否かの判断を、道路情報把握部75にて把握される道路形状、具体的には、カーブ曲率及び道路勾配に応じて変更する。
詳記すると、走行中の道路のカーブ区間の曲率が大きくなると、後方車両Abが実際には存在するケースでも、周辺監視センサ30が後方車両Abをロストし易くなる。同様に、走行中の道路の勾配又は勾配変化が大きくなると、後方車両Abが実際には存在するケースでも、周辺監視センサ30が後方車両Abをロストし易くなる。故に、周辺監視センサ30による不検知発生の蓋然性が高くなるカーブ曲率及び道路勾配が、周辺監視センサ30の後方検知の性能に応じて予め設定可能となる。
制御切替部78は、走行中の道路のカーブ曲率が予め設定された曲率閾値を超えた場合、後方車両Abが不検知となっても、渋滞時レベル3の継続を決定する。同様に、走行中の道路の勾配が予め設定された勾配閾値を超えた場合、後方車両Abが不検知となっても、渋滞時レベル3の継続を決定する。以上のように、道路形状によって後方車両Abが一時的に不検知となる「シーン4」では、渋滞時レベル3の自律走行制御の継続が可能となる。但し、カーブ曲率又は道路勾配が各閾値未満となった後も、後方車両Abの把握されない状態が継続した場合、制御切替部78は、渋滞時レベル3の自律走行制御を終了させる。尚、曲率閾値及び勾配閾値は、互いに独立した閾値として設定されてもよく、又は複合的な閾値として設定されてもよい。
<シーン5:渋滞継続推定に基づく渋滞時レベル3の継続>
渋滞把握部76は、渋滞時レベル3への移行後も、自車両Amの周囲の渋滞を把握する。制御切替部78は、自車両Amの周囲の渋滞が渋滞把握部76によって把握されている場合、後方車両Abの把握が中断しても自律走行制御の継続を許可する。この場合、渋滞把握部76は、後方車両Abの把握が中断しても、隣接レーンLnaを並走する側方車両Asが検知されていること、又は車載通信機39によって渋滞情報が受信されていること等を条件に、渋滞継続を判定する。以上により、渋滞の継続が推定される「シーン5」でも、後方車両Abの発進遅れ又は車線変更に起因する一時的な不検知が、渋滞時レベル3の解除に反映されなくなる。その結果、自車周囲の渋滞が解消するまで、渋滞時レベル3が継続され易くなる。尚、後方車両Abの把握されない状態が所定時間(例えば、5~10秒程度)継続した場合、渋滞時レベル3の自律走行制御は終了される。
次に、特定条件下にて渋滞時レベル3の終了を保留しつつ、運転支援制御と渋滞時レベル3とを切り替える運転制御切替処理の詳細を、渋滞判定処理及び渋滞解消判定処理の各詳細と共に、図5~図8に基づき、図1~図4を参照しつつ、以下説明する。
図5及び図6に示す運転制御切替処理は、HMI情報取得部71によるレベル3移行操作の把握に基づき、制御切替部78を主体として開始される。同様に、図7に示す渋滞判定処理は、レベル3移行操作の把握に基づき、渋滞把握部76を主体として開始され、渋滞時レベル3への移行が実施されるまで繰り返される。一方、図8に示す渋滞解消判定処理は、渋滞時レベル3への移行に基づき、渋滞把握部76を主体として開始され、運転支援制御への移行が実施されるまで繰り返される。
図5及び図6に示す運転制御切替処理のS11では、自車両Amの走行する道路が許可エリア又は制限付き許可エリア内か否かを判定する。S11にて、不許可エリアを走行中であると判定した場合、S15に進み、レベル2の運転支援制御となるハンズオフ走行を継続する。一方で、S11にて、許可エリア又は制限付き許可エリアを走行中であると判定した場合、S12に進む。
S12では、渋滞判定処理(図7参照)に基づき、渋滞判定が成立しているか否かを判定する。S12にて、渋滞判定が不成立であると判定した場合、S15に進み、レベル2の運転支援制御を継続する。一方で、S12にて、渋滞判定が成立していると判定した場合、S13に進む。
S13では、ドライバが正常な運転姿勢をとっているか否かを判定する。S13にて、ドライバの姿勢が正常な運転姿勢の範囲から外れていると判定した場合、渋滞時レベル3への移行を禁止する。この場合、S15に進み、レベル2の運転支援制御を継続するか、又は運転支援制御を終了させる。一方で、S13にて、ドライバが正常な運転姿勢をとっていると判定した場合、S14に進み、渋滞時レベル3への移行を実施する。
渋滞時レベル3に移行した後のS16では、許可エリア又は制限付き許可エリアからの退出予定を把握する。S16にて、許可エリア等からの退出予定があると判定した場合、S20に進み、レベル2の運転支援制御となるハンズオン走行への移行を実施する。一方で、S16にて、許可エリア等からの退出予定がないと判定した場合、S17に進む。
S17では、渋滞解消判定処理(図8参照)に基づき、渋滞解消判定が成立しているか否かを判定する。S17にて、渋滞解消判定が成立していると判定した場合、S20に進み、レベル2の運転支援制御となるハンズオン走行への移行を実施する。一方で、S17にて、渋滞解消判定が不成立であると判定した場合、S18に進む。
S18では、S13と同様に、ドライバが正常な運転姿勢をとっているか否かを判定する。S18にて、渋滞時レベル3において許可されていない姿勢をドライバがとっていると判定した場合、S20に進み、レベル2の運転支援制御となるハンズオン走行への移行を実施する。例えば、運転席のバックレストを後方に大きく倒している場合、又はシートベルトを外している場合等にて、渋滞時レベル3の解除が実施される。一方で、S18にて、ドライバの姿勢が渋滞時レベル3での許容範囲内であると判定した場合、S19に進む。
S19では、ドライバによるオーバーライド操作の有無を判定する。S19にて、ドライバによるオーバーライド操作があると判定した場合、S20に進み、渋滞時レベル3を終了し、手動運転への切り替えを実施する。一方、S19にて、オーバーライド操作がないと判定した場合、S16に戻る。以上のS16~S19の繰り返しにより、渋滞時レベル3が継続される。
図7に示す渋滞判定処理のS31では、現在の自車両Amの走行速度が渋滞速度(例えば、10km/h程度)以下であるか否かを判定する。S31にて、自車両Amの走行速度が渋滞速度を超えていると判定した場合、S35に進み、非渋滞判定を行う。この場合、渋滞判定が不成立となるため、渋滞時レベル3の開始条件も不成立となる。一方、S31にて、自車両Amの走行速度が渋滞速度以下であると判定した場合、S32に進む。
S32では、自車レーンLnsを走行する前方車両Afが把握されているか否かを判定する。S32にて、前方車両Afを把握していないと判定した場合、S35に進み、非渋滞の判定を行う。以上により、渋滞時レベル3の開始条件は、不成立となる。一方、S32にて、前方車両Afを把握していると判定した場合、S33に進む。
S33では、自車レーンLnsを走行する後方車両Abが把握されているか否かを判定する。S33にて、後方車両Abを把握していないと判定した場合、S35に進み、非渋滞の判定を行う。この場合でも、渋滞時レベル3の開始条件は、不成立となる。一方、S33にて、後方車両Abを把握していると判定した場合、S34に進み、渋滞判定を行う。S34での渋滞判定に基づき、渋滞時レベル3での自律走行制御の開始条件が成立となる。
図8に示す渋滞解除判定処理のS41では、現在の自車両Amの走行速度が渋滞解消速度(例えば、60km/h程度)を超えているか否かを判定する。S41にて、自車両Amの走行速度が渋滞解消速度を超えていると判定した場合、S42に進み、渋滞解消判定を行う。この場合、渋滞時レベル3の解除条件が成立する。一方、S41にて、自車両Amの走行速度が渋滞解消速度以下であると判定した場合、S43に進む。
S43では、自車レーンLnsを走行する前方車両Afが把握されているか否かを判定する。S43にて、前方車両Afを把握していないと判定した場合、S42に進み、渋滞解消判定を行う。以上により、渋滞時レベル3の終了条件が成立する。一方、S43にて、前方車両Afを把握していると判定した場合、S44に進む。
S44では、上述の「シーン1」に該当するか否かの判定を実施する。具体的に、S44では、自車両Amの走行速度が所定の速度閾値以上であるか否かを判定する。S44にて、自車両Amの走行速度が速度閾値以上であると判定した場合、S51に進み、渋滞継続判定を行う。この場合、渋滞解消判定が不成立となるため、渋滞時レベル3の解除条件も不成立となる。以上により、「シーン1」では、後方車両Abが不検知となっても、渋滞時レベル3が継続される。一方、S44にて、自車両Amの走行速度が所定の速度閾値未満であると判定した場合、S45に進む。
S45では、上述の「シーン2」に該当するか否かの判定を実施する。具体的に、S45では、渋滞中での停止及び再発進を実施したか否かを判定する。S45にて、自車両Amの再発進があったと判定した場合、S51に進み、渋滞継続判定を行う。この場合でも、渋滞解消判定が不成立となるため、渋滞時レベル3の解除条件は不成立となる。以上により、「シーン2」では、後方車両Abが不検知となっても、渋滞時レベル3が継続される。一方、S45にて、自車両Amの再発進がないと判定した場合、S46に進む。
S46では、上述の「シーン4」に該当するか否かの判定を実施する。具体的に、S46では、曲率閾値を超えるようなカーブ区間、又は勾配閾値を超えるような勾配区間を走行しているか否かを判定する。S46にて、曲率閾値又は勾配閾値を超える道路を走行していると判定した場合、S51に進み、渋滞継続判定を行う。この場合でも、渋滞時レベル3の解除条件は不成立となる。以上により、「シーン4」では、後方車両Abが不検知となっても、渋滞時レベル3が継続される。一方、S46にて、曲率閾値及び勾配閾値のいずれも超えていないと判定した場合、S47に進む。
S47では、自車レーンLnsを走行する後方車両Abが把握されているか否かを判定する。S47にて、後方車両Abを把握していると判定した場合、S51に進み、渋滞継続判定を行う。一方、S47にて、後方車両Abを把握していないと判定した場合、S48に進む。
S48では、上述の「シーン3」に該当するか否かの判定を実施する。具体的に、S48では、後方車両Abの車線変更が把握されたか否かを判定する。S48にて、直前に後方車両Abの車線変更があったと判定した場合、「シーン3」に該当すると判定し、S50に進む。一方、S48にて、直前に後方車両Abの車線変更がなかったと判定した場合、S49に進む。
S49では、上述の「シーン5」に該当するか否かの判定を実施する。具体的に、S49では、自車両Amの周辺の渋滞状況を確認する。S49にて、自車周囲が渋滞していないと判定した場合、S42に進み、渋滞解消判定を行う。一方、S49にて、自車周囲が渋滞していると判定した場合、「シーン5」に該当すると判定し、S50に進む。
S50では、後方車両Abをロストした後の経過時間が所定時間を超えたか否かを判定する。S50にて、後方車両Abのロスト後の継続時間が所定時間を超えたと判定した場合、S42に進み、渋滞解消判定を行う。以上により、渋滞時レベル3の解除条件が成立し、ハンズオンの運転声援制御への移行が実施される(S20参照)。一方、S50にて、後方車両Abのロスト後の経過時間が所定時間以下であると判定した場合、S51に進み、渋滞継続判定を行う。S51での渋滞継続判定に基づき、渋滞時レベル3での自律走行制御が継続実施可能となる。
ここまで説明した第一実施形態において、前方車両Af及び後方車両Abの両方の把握によって許可される自律走行制御は、後方車両Abの把握が中断された場合でも、継続を許可される。このように、自律走行制御の開始条件よりも、自律走行制御の解除条件が緩和されていれば、周辺監視義務のない自律走行制御が継続され易くなる。したがって、自動運転についてのユーザの利便性が向上可能となる。
加えて第一実施形態では、他車両把握部74による前方車両Af及び後方車両Abの両方の把握が、自律走行制御の開始条件に含まれている。一方で、他車両把握部74による後方車両Abの把握の中断のみをもって、制御切替部78は、自律走行制御の解除条件を成立させない。以上のように、渋滞時レベル3への移行後は、後方車両Abの追突リスクが移行前よりも低くなるので、後方車両Abの要件を下げても、ドライバの不安が惹起され難い。加えて、自律走行制御の解除条件の緩和によれば、自律走行制御が継続され易くなるので、自動運転の利便性は、確実に向上し得る。
また第一実施形態では、自車両Amの走行速度が車両情報取得部73によって取得される。そして、制御切替部78は、自律走行制御への移行後、後方車両Abの把握が中断された場合に自律走行制御の継続を許可するか否かの判断を、車両情報取得部73にて取得される走行速度に応じて変更する。以上によれば、走行速度に応じて増減する追突リスクを考慮し、自律走行制御の継続及び解除が判断されるので、ユーザの安心感を損なうことなく利便性の向上を図ることが可能になる。
さらに第一実施形態の制御切替部78は、走行速度が所定値を超えている場合、走行速度が所定値未満である場合よりも、後方車両Abの把握の中断に基づき自律走行制御を解除する条件を緩和する。具体的に、制御切替部78は、走行速度が所定値を超えている(所定値以上の)場合、他車両把握部74による後方車両Abの把握が中断しても、自律走行制御の継続を決定する。
以上のように、自車両Am及び後方車両Ab等の走行速度が高くなるほど、自車両Amから後方車両Abまでの後方車間距離Dbが広がるため、周辺監視センサ30による後方車両Abの不検知が発生し易くなる。これにより、他車両把握部74による後方車両Abの把握の中断も生じ易くなる。こうした事態を考慮し、自車両Amの走行速度が所定値を超えている場合、後方車両Abの把握が中断しても自律走行制御の継続が決定される。その結果、周辺監視センサ30における後方検出の能力が前方検出の能力より低くても、自律走行制御が適切に継続されるようになるため、ユーザの利便性の確保が可能になる。
加えて第一実施形態の制御切替部78は、自律走行制御への移行後における自車両Amの停止及び再発進の有無を把握する。そして、制御切替部78は、自車両Amの再発進があった場合、自車両Amの再発進がない場合よりも、後方車両Abの把握の中断に基づき自律走行制御を解除する条件を緩和する。具体的に、制御切替部78は、自車両Amが再発進した後、後方車両Abが不検知となった場合には、自律走行制御を継続する。
以上によれば、渋滞中を低速で走行する場合には、後方車両Abの把握中断に起因する自律走行制御の解除が発生し難くなる。故に、停止及び再発進を繰り返す渋滞シーンにおいても、周辺監視義務の走行制御状態が継続され得る。その結果、自動運転についてのユーザの利便性がいっそう向上可能となる。
また第一実施形態の他車両把握部74は、後方車両Abの隣接レーンLnaへの車線変更を把握する。そして、制御切替部78は、隣接レーンLnaへの車線変更に起因して後方車両Abの把握が中断した場合に、自律走行制御の継続を決定する。以上によれば、車線変更に伴う後方車両Abの一時的な不検知に起因した自律走行制御の解除は、発生し難くなる。その結果、自動運転の利便性は、いっそう向上し得る。
さらに第一実施形態では、道路情報把握部75によって自車両Amが走行する道路の道路形状が把握される。そして、制御切替部78は、自律走行制御への移行後、後方車両Abの把握が中断された場合に自律走行制御の継続を許可するか否かの判断を、道路情報把握部75にて把握される道路形状に応じて変更する。以上によれば、例えばカーブ形状又は道路勾配等に起因して後方車両Abが一時的に不検知になるシーンでも、周辺監視義務のない自律走行制御が継続され得る。その結果、自動運転についてのユーザの利便性は、いっそう向上し得る。
加えて第一実施形態では、自車両Amの周囲の渋滞が渋滞把握部76によって把握される。そして、制御切替部78は、自車両Amの周囲の状態が渋滞把握部76によって把握されている場合、後方車両Abの把握が中断しても自律走行制御の継続を許可する。以上によれば、自車周囲の渋滞が継続している期間では、後方車両Abの一時的な不検知に起因した自律走行制御の解除が生じ難く成る。その結果、渋滞から脱出するまで周辺監視義務のない状態が継続され易くなるため、自動運転についてのユーザの利便性は、いっそう向上し得る。
また第一実施形態では、後方車両Abの把握の中断が所定時間以上継続した場合、制御切替部78は、自律走行制御の解除を決定する。以上によれば、周辺監視センサ30の性能、後方車両Abの挙動及び走行環境等を要因とした自律走行制御の解除を回避しつつ、後方車両Abが確実に不存在となるシーンでは、自律走行制御が安定的に解除される。以上によれば、後方車両Abの衝突リスクの低減と、ユーザの利便性の向上とを、高度に両立させることが可能になる。
尚、上記第一実施形態において、自動運転ECU50bが「自動運転制御装置」に相当し、道路情報把握部75が「道路形状把握部」に相当し、自車レーンLnsが「レーン」に相当し、隣接レーンLnaが「別レーン」に相当する。
(第二実施形態)
本開示の第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。図1~図4に示すように、第二実施形態でも、上記第一実施形態と同様に、自車レーンLnsを走行する前方車両Af及び後方車両Abの両方が他車両把握部74によって把握される。制御切替部78は、他車両把握部74による前方車両Af及び後方車両Abの把握の有無に応じて、渋滞時レベル3の自律走行制御の開始及び解除を、運転制御切替処理(図5及び図6参照)に基づき決定する。
第二実施形態の渋滞解消判定処理(図9参照)は、第一実施形態の渋滞解消判定処理(図8参照)とは異なっている。渋滞把握部76は、自車両Amの走行速度が渋滞解消速度を超えた場合(S241:NO)、渋滞の解消を判定する(S242)。加えて渋滞把握部76は、前方車両Afが把握されなくなった場合(S243:NO)、及び後方車両Abが把握されなくなった場合(S244:NO)においても、渋滞の解消を判定する(S242)。以上により、渋滞時レベル3の解除条件が成立し、渋滞時レベル3から運転支援制御への移行が実施される(図6 S20参照)。
一方、渋滞把握部76は、自車両Amの走行速度が渋滞解消速度以下であり(S241:YES)、前方車両Af及び後方車両Abが共に把握されている場合(S243及びS244:YES)、渋滞の継続を判定する(S245)。この場合、渋滞時レベル3の解除条件が不成立となるため、周辺監視義務のない自律走行制御での走行が継続される。
さらに第二実施形態では、自車後方の他車両を後方車両Abとして把握する際の把握条件が、自律走行制御の実施に応じて変更される。他車両把握部74は、把握基準変更処理(図10参照)に基づき、渋滞時レベル3の開始後において、後方車両Abが把握され易くなるような条件変更を実施する。具体的に、他車両把握部74は、渋滞時レベル3が実施中か否かを判定し(S251)、渋滞時レベル3が実施されていない場合(S251:NO)には、後方車両Abを把握する基準を通常の状態に設定する(S252)。一方、渋滞時レベル3が実施されている場合(S251:YES)、他車両把握部74は、後方車両Abを把握する基準を、通常よりも緩和した状態に設定する(S253)。
他車両把握部74は、把握条件(把握基準)の緩和により、例えば後方車両Abとして把握する他車両までの後方車間距離Db(図4参照)を拡張し、通常時よりも自車両Amから離れた後方の他車両を後方車両Abとして認識する。具体的には、後方を撮影するカメラユニット31の撮像画像に小さく又は不鮮明に写る他車両であって、通常状態では後方車両Abとして把握しない他車両を、他車両把握部74は、緩和状態にて後方車両Abとして把握する。同様に、後方を検知範囲とするミリ波レーダ32にて検知される移動物体であって、通常状態では後方車両Abとして把握しない移動物体を、他車両把握部74は、緩和状態にて後方車両Abとして把握する。
ここまで説明した第二実施形態では、渋滞時レベル3の開始後に後方車両Abとして把握される他車両の把握条件が緩和される。故に、後方車両Abが把握されなくなったことに起因する渋滞時レベル3の自律走行制御の解除が実施され難くなる。以上によれば、周辺監視義務のない自律走行制御が継続され易くなるので、自動運転についてのユーザの利便性が向上可能となる。
(第三実施形態)
本開示の第三実施形態は、第一実施形態の別の変形例である。図1~図3に示す第三実施形態の自動運転システム50では、運転支援制御から自律走行制御への移行に2回のレベル3移行操作が必要とされる。
1回目のレベル3移行操作(以下、レベル3起動操作)は、運転支援制御から自律走行制御への移行を指示する起動操作に相当する。自動運転ECU50bは、HMI情報取得部71によるレベル3起動操作の把握に基づき、運転制御切替処理(図11及び図6参照)を開始する。レベル3起動操作は、第一実施形態のレベル3移行操作と実質同一である。
2回目のレベル3移行操作(以下、レベル3開始操作)は、自律走行制御の開始を指示するトリガー操作に相当する。第一実施形態では、レベル3開始操作の入力が省略されている。自動運転ECU50bは、HMI情報取得部71によるレベル3開始操作の把握に基づき、自律走行制御(渋滞時レベル3)による走行を開始する。
以上のように、制御切替部78は、ドライバによるレベル3起動操作の入力が把握され、その後に自律走行制御の開始条件が成立し、かつ、レベル3開始操作の入力がさらに把握された場合に、運転支援制御から渋滞時レベル3へと走行制御状態を切り替える。第三実施形態でも、渋滞時レベル3の開始条件は、第一実施形態と同様に、解除条件よりも厳しくされており、前方車両Af(図4参照)及び後方車両Ab(図4参照)の両方の把握を含んでいる。但し、開始条件が成立し、渋滞時レベル3の開始を許可した後であれば、ドライバがレベル3開始操作を入力する前までの間に後方車両Abが不検知となっても、制御切替部78は、レベル3開始操作によって渋滞時レベル3への移行を実行する。
以下、制御切替部78によって実施される第三実施形態の運転制御切替処理及び渋滞判定処理の各詳細を、図11及び図12に基づき、図6及び図1~図4を参照しつつ説明する。尚、運転制御切替処理におけるS311~S313,S317,S318の内容は、第一実施形態のS11~S15(図5参照)の内容と実質的に同一である。また、渋滞判定操作におけるS331,S332,S334~S336の内容は、第一実施形態のS31~S35(図5参照)の内容と実質的に同一である。
図11に示す運転制御切替処理のS311~S313にて、渋滞時レベル3の開始条件が成立したと判定した場合、制御切替部78は、S314にて、渋滞時レベル3への移行を許可する。さらに、制御切替部78は、S315にて、渋滞時レベル3への移行が許可されたことを示すフラグ(以下、移行許可フラグ)をオン状態とする。移行許可フラグがオン状態となることにより、図12に示す渋滞判定処理にて、渋滞判定の成立条件が変更される。
具体的に、渋滞判定処理のS333では、移行許可フラグがオン状態か否かを判定する。移行許可フラグがオフ状態であれば、S334にて、後方車両Abが把握されているか否かを判定する。以上により、移行許可フラグがオフ状態の場合、前方車両Af及び後方車両Abが共に検知されている場合に限り、S335にて、渋滞判定が実施される。一方、移行許可フラグがオン状態の場合、S334による後方車両Ab判定は、スキップされる。故に、移行許可フラグがオン状態となった後に後方車両Abが不検知となった場合でも、S335による渋滞判定が継続される。
図11に示す運転制御切替処理のS316にて、制御切替部78は、ドライバによるレベル3開始操作がHMI情報取得部71によって把握されたか否かを判定する。S316にて、レベル3開始操作があったと判定すると、制御切替部78は、S317にて、渋滞時レベル3へと制御を移行させる。一方、S316にて、レベル3開始操作がないと判定すると、S311~S313によって開始条件が再判定される。このとき、移行許可フラグのオフ状態への切り替えにより、後方車両Abが不検知となっても、渋滞判定は継続されるため(S312:YES)、制御切替部78は、開始条件の成立継続に基づき、S316にてレベル3開始操作の有無判定を継続する。これにより、レベル3開始操作が行われるまでの間に、後方車両Abの把握が中断された場合でも、制御切替部78は、ドライバによるレベル3開始操作が把握された場合には、S317にて、渋滞時レベル3を開始させる。
ここまで説明した第三実施形態でも、第一実施形態と同様の効果を奏し、自動運転についてのユーザの利便性が向上可能となる。詳記すると、第三実施形態では、渋滞時レベル3の開始条件が一旦成立した後、レベル3開始操作の入力待機期間において、後方車両Abの不検知が無視される。故に、レベル3開始操作が受け付けられ、渋滞時レベル3を開始できる確率が高くなる。したがって、渋滞時レベル3の開始に複数回のユーザ操作が必要な自動運転システム50であっても、ユーザの利便性は、確保可能となる。
尚、上記第三実施形態では、レベル3開始操作が「開始指示操作」に相当する。加えて第三実施形態は、次の技術的特徴1,2を開示している。
<技術的特徴1>
自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御装置であって、
前記自車両の周囲を走行する他車両のうちで、前記自車両と同じレーン(Lns)を走行する前方車両(Af)及び後方車両(Ab)を把握する他車両把握部(74)と、
前記他車両把握部によって前記前方車両及び前記後方車両の両方が把握される場合に、前記自車両のドライバによる周辺監視義務のない自律走行制御の開始を許可する制御切替部(78)と、を備え、
前記制御切替部は、
前記前方車両及び前記後方車両の両方の把握に基づき前記自律走行制御の開始を許可した後、前記ドライバによる開始指示操作に基づき前記自律走行制御を開始し、
前記自律走行制御の開始を許可した後、前記開始指示操作が行われるまでの間に、前記後方車両の把握が中断された場合でも、前記開始指示操作に基づき前記自律走行制御を開始する自動運転制御装置。
<技術的特徴2>
自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御プログラムであって、
前記自車両の周囲を走行する他車両のうちで、前記自車両と同じレーン(Lns)を走行する前方車両(Af)及び後方車両(Ab)を把握し(S332,S334)、
前記前方車両及び前記後方車両の両方が把握される場合に、前記自車両のドライバによる周辺監視義務のない自律走行制御の開始を許可し(S335,S314)、
当該自律走行制御の開始を許可した後、前記ドライバによる開始指示操作に基づき前記自律走行制御を開始し(S316,S317)、
前記自律走行制御の開始を許可した後、前記開始指示操作が行われるまでの間に、前記後方車両の把握が中断された場合でも、前記開始指示操作に基づき前記自律走行制御を開始する、
ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(51)に実行させる自動運転制御プログラム。
(第四実施形態)
本開示の第四実施形態は、第一実施形態のさらに別の変形例である。図13に示す第四実施形態の運転制御切替処理でも、上記第一実施形態と同様に、前方車両Af及び後方車両Abの両方が検知されている場合(S412:YES)、自律走行制御(渋滞時レベル3)の開始が許可される。但し、第四実施形態では、後方車両Abが自車両Amに過度な接近している場合、言い替えれば、後方車両Abにあおり運転の疑いがある場合、渋滞時レベル3の開始が許可されない。以下、第四実施形態の運転制御切替処理の詳細を、図13に基づき、図1~図4を参照しつつ説明する。尚、運転制御切替処理におけるS411~S413,S415,S416の内容は、第一実施形態のS11~S15(図5参照)の内容と実質的に同一である。
他車両把握部74は、自車両Amから後方車両Abまでの後方車間距離Db(図4参照)に基づき、後方車両Abの自車両Amに対する近接状態を判定する(S414)。他車両把握部74には、あおり運転を推定するための近接閾値(例えば、渋滞中において数メートル程度)及び所定時間(例えば、5秒程度)が設定されている。近接閾値及び所定時間は、予め設定された一定の値であってもよく、自車両Amの走行速度に応じて調整されてもよい。加えて、近接閾値及び所定時間は、ユーザ操作に基づき予め調整可能であってもよい。他車両把握部74は、後方車間距離Dbが近接閾値未満となる状態が所定時間を超えて継続した場合に、後方車両Abが近接状態にあると判定する。
他車両把握部74は、後方車両Abが近接状態にあると判定した場合(S414:YES)、後方車両Abにおいて車間制御が機能しているか否かを判定する(S415)。他車両把握部74は、例えば後方車両Abの検出情報を継続的に参照し、後方車間距離Dbの推移に基づいて後方車両Abの加減速の様子を把握する。他車両把握部74は、後方車両Abの加減速の様子から、運転支援制御(ACC)又は自律走行制御が継続的に動作していると推定できる場合には、車間制御が機能していると判定する。
制御切替部78は、他車両把握部74にて後方車両Abが近接状態にないと判定された場合(S414:NO)、渋滞時レベル3への移行を実施する(S416)。加えて、後方車両Abが近接状態にあると判定されても(S414:YES)、後方車両Abにて車間制御が機能中であると判定された場合(S415:YES)には、渋滞時レベル3への移行が実施される(S416)。一方、後方車両Abが自車両Amに対し近接状態にあると判定され(S414:YES)、かつ、後方車両Abにて車間制御が機能していない場合(S415:NO)、制御切替部78は、渋滞時レベル3の開始の不許可とする。この場合、制御切替部78は、レベル2の運転支援制御による走行を継続させる(S417)。
ここまで説明した第四実施形態でも、第一実施形態と同様の効果を奏し、自動運転についてのユーザの利便性が向上可能となる。詳記すると、第四実施形態では、後方車両Abが自車両Amに過度に接近している場合には、渋滞時レベル3の開始が不許可となる。故に、後方車両Abにあおり運転の疑いがある状態下で、自律走行制御が開始されてしまう事態は、回避される。以上によれば、後方車両Abの挙動に起因した自律走行制御の中断が回避されるので、ユーザの利便性が確保可能となる。
加えて第四実施形態では、後方車間距離Dbが近接閾値未満となる状態が所定時間を超えて継続した場合に、後方車両Abが近接状態にあると判定される。故に、例えば渋滞区間への進入直後等に伴う自車両Amの減速に起因して一時的に後方車両Abが自車両Amに接近するシーンでは、後方車両Abが近接状態にあると判定され難くなる。以上によれば、あおり運転の誤判定が回避され得るため、あおり運転の場合に渋滞時レベル3の開始を不許可とする制御が実施される自動運転システム50であっても、ユーザの利便性は損なわれ難くなる。
また第四実施形態では、後方車両AbにおいてACC等による車間制御が機能しているか否かが推定される。そして、後方車両Abが自車両Amに対し近接状態にあっても、後方車両Abにて車間制御が機能している場合には、渋滞時レベル3の開始が許可される。以上によれば、あおり運転の状態ではなく、かつ、車間制御の実施によって後方車両Abの追突のリスクが実質的にない場合、後方車両Abの接近に起因して渋滞時レベル3の開始が制限される事態は、回避され得る。したがって、あおり運転の場合に渋滞時レベル3の開始を不許可とする制御が実施される自動運転システム50であっても、ユーザの利便性は損なわれ難くなる。
さらに、ここまで説明した第四実施形態は、次の技術的特徴3,4を開示している。
<技術的特徴3>
自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御装置であって、
前記自車両の周囲を走行する他車両のうちで、前記自車両と同じレーン(Lns)を走行する前方車両(Af)及び後方車両(Ab)を把握する他車両把握部(74)と、
前記他車両把握部によって前記前方車両及び前記後方車両の両方が把握される場合に、前記自車両のドライバによる周辺監視義務のない自律走行制御の開始を許可する制御切替部(78)と、を備え、
前記他車両把握部は、前記自車両から前記後方車両までの後方車間距離(Db)に基づき、前記後方車両の前記自車両に対する近接状態を判定し、
前記制御切替部は、前記後方車両が前記自車両に対し前記近接状態にある場合、前記前方車両及び前記後方車両の両方が把握されていても、前記自律走行制御の開始の不許可とする自動運転制御装置。
<技術的特徴4>
自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御プログラムであって、
前記自車両の周囲を走行する他車両のうちで、前記自車両と同じレーン(Lns)を走行する前方車両(Af)及び後方車両(Ab)を把握し(S32,S33)、
前記前方車両及び前記後方車両の両方が把握される場合に、前記自車両のドライバによる周辺監視義務のない自律走行制御の開始を許可し(S34,S416)、
前記自車両から前記後方車両までの後方車間距離(Db)に基づき、前記後方車両の前記自車両に対する近接状態を判定し(S414)、
記後方車両が前記自車両に対し前記近接状態にある場合、前記前方車両及び前記後方車両の両方が把握されていても、前記自律走行制御の開始の不許可とする(S417)、
ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(51)に実行させる自動運転制御プログラム。
(第五実施形態)
本開示の第五実施形態は、第一実施形態のさらに別の変形例である。図14及び図15に示す第五実施形態の運転制御切替処理では、渋滞時レベル3の開始に加えて、エリアレベル3の開始が許可される。以下、第五実施形態の運転制御切替処理の詳細を、図14及び図15に基づき、図6及び図1~図4を参照しつつ説明する。
運転制御切替処理のS511では、HMI情報取得部71にて把握される姿勢情報に基づき、ドライバが正常な運転姿勢をとっているか否かを判定する。S511にて、ドライバの姿勢が正常な運転姿勢の範囲から外れていると判定した場合、制御切替部78は、自律走行制御への移行を禁止し、S516にて、運転支援制御の継続を決定する。一方、S511にて、ドライバが正常な運転姿勢をとっていると判定した場合、S512にて、自車両Amの走行する道路の属するエリアが道路情報把握部75によって判別される。
S512にて、自車両Amが不許可エリアを走行中であると判別した場合、制御切替部78は、自律走行制御での走行を禁止し、S516にて、運転支援制御の継続を決定する。対して、自車両Amが制限付き許可エリアを走行中であると判別した場合、制御切替部78は、S513にて、渋滞把握部76による渋滞判定(図7 S34参照)が成立しているか否かを判定する。渋滞判定が成立していない場合、制御切替部78は、S516にて、運転支援制御の継続を決定する。一方、渋滞判定が成立している場合、即ち、他車両把握部74によって前方車両Af及び後方車両Abの両方が把握される場合、制御切替部78は、S515にて、渋滞時レベル3への移行を実施する。
ここで、渋滞時レベル3への移行後に後方車両Abの不検知となった場合でも(図8 S47:NO)、所定の条件が満たされた場合には、渋滞継続判定が行われる(図8 S51)。故に、制御切替部78は、後方車両Abの把握が中断した場合でも、渋滞継続判定に基づき(図6 S17:NO)、渋滞時レベル3の継続を許可できる。また、後方車両Abの不検知時間が所定時間(例えば、数秒~十数秒程度)以内である場合、他車両把握部74は、後方車両Abの把握が中断したとの判定を回避してもよい。即ち、他車両把握部74は、後方車両Abの不検知が所定時間を超えて継続した場合に、後方車両Abの把握が中断したと判定してもよい。
さらに、S512にて、自車両Amが許可エリアを走行中であると判別した場合、制御切替部78は、他車両把握部74にて、S514にて、前方車両Af及び後方車両Abが共に把握されているか否かを判定する。許可エリアを走行する場合、前方車両Af及び後方車両Abとして認識する他車両までの所定距離は、渋滞判定処理(図7参照)にて前方車両Af及び後方車両Abとして認識する他車両までの所定距離よりも、長く設定される。S514にて、前方車両Af及び後方車両Abの少なくとも一方が把握されていない場合、制御切替部78は、S516にて、運転支援制御の継続を決定する。一方、前方車両Af及び後方車両Abが共に把握されている場合、制御切替部78は、S517にて、エリアレベル3への移行を実施する。尚、S514による前方車両Af及び後方車両Abの検知判定は、省略されてもよい。この場合、制御切替部78は、許可エリアを走行中であるとの判定に基づき、エリアレベル3への移行を実施する。
エリアレベル3へ移行した後のS521にて、制御切替部78は、許可エリアからの退出予定を把握する。許可エリアからの退出予定がある場合、制御切替部78は、S525にて、エリアレベル3の終了(解除)を決定する。一方、許可エリアからの退出予定がない場合、制御切替部78は、S522にて、他車両把握部74による後方車両Abの把握が継続しているか否かを判定する。後方車両Abの把握が中断している場合、制御切替部78は、S525にて、エリアレベル3の終了を決定する。この場合、制御切替部78は、ハンズオンの運転支援制御又は手動運転への移行を実施する。対して、後方車両Abの把握が継続している場合、S523及びS524にてドライバの異常姿勢又はオーバーライド操作が検知されるまで、制御切替部78は、エリアレベル3の継続を許可する。
尚、S522でも、後方車両Abの不検知時間が所定時間以内である場合、他車両把握部74は、後方車両Abの把握が中断したとの判定を回避する。即ち、他車両把握部74は、後方車両Abの不検知時間が所定時間を超えて継続した場合に、後方車両Abの把握が中断したと判定する。
ここまで説明した第五実施形態でも、第一実施形態と同様に、渋滞時レベル3の解除条件が緩和されており、後方車両Abの把握が中断された場合でも、渋滞時レベル3の継続が許可される。故に、渋滞時レベル3及びエリアレベル3が自律走行制御として実施可能な形態であっても、第一実施形態と同様の効果を奏し、自動運転についてのユーザの利便性が向上可能となる。
尚、上記第五実施形態では、エリアレベル3が許可される許可エリアが「特定エリア」に相当する。加えて第五実施形態は、次の技術的特徴5,6を開示している。
<技術的特徴5>
自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御装置であって、
前記自車両の周囲を走行する他車両のうちで、前記自車両と同じレーン(Lns)を走行する前方車両(Af)及び後方車両(Ab)を把握する他車両把握部(74)と、
前記他車両把握部によって前記前方車両及び前記後方車両の両方が把握される場合に、前記自車両のドライバによる周辺監視義務のない自律走行制御の開始を許可する制御切替部(78)と、を備え、
前記自律走行制御には、渋滞中の走行に限定して実施される渋滞限定制御と、特定エリア内の走行に限定して実施されるエリア限定制御とが含まれており、
前記制御切替部は、
前記渋滞限定制御への移行後に前記後方車両の把握が中断した場合、前記渋滞限定制御の継続を許可し、
前記エリア限定制御への移行後に前記後方車両の把握が中断した場合、前記エリア限定制御の解除を決定する自動運転制御装置。
<技術的特徴6>
自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御プログラムであって、
前記自車両の周囲を走行する他車両のうちで、前記自車両と同じレーン(Lns)を走行する前方車両(Af)及び後方車両(Ab)を把握し(S32,S34)、
前記前方車両及び前記後方車両の両方が把握される場合に、前記自車両のドライバによる周辺監視義務のない自律走行制御の開始を許可し(S515,S517)、
前記自律走行制御には、渋滞中の走行に限定して実施される渋滞限定制御と、特定エリア内の走行に限定して実施されるエリア限定制御とを含み、
前記渋滞限定制御への移行後に前記後方車両の把握が中断した場合、前記渋滞限定制御の継続を許可し(S47,S51)、
前記エリア限定制御への移行後に前記後方車両の把握が中断した場合、前記エリア限定制御の解除を決定する(S522,S525)、
ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(51)に実行させる自動運転制御プログラム。
(第六実施形態)
本開示の第六実施形態は、第五実施形態の変形例である。第六実施形態でも、自動運転ECU50bにて実施される自律走行制御に、渋滞時レベル3とエリアレベル3とが含まれている。制御切替部78は、渋滞時レベル3への移行後に後方車両Abの把握が中断した場合、渋滞時レベル3の解除を決定する。一方で、制御切替部78は、エリアレベル3への移行後に後方車両Abの把握が中断した場合でも、エリアレベル3の継続を許可する。
詳記すると、第六実施形態の渋滞解消判定処理(図8参照)では、後方車両Abの把握の有無を判定するS47の処理が省略される一方で、S43にて、前方車両Af及び後方車両Abの両方の把握の有無が判定される。S43にて、前方車両Af及び後方車両Abの少なくとも一方の把握が中断されていると判定した場合、S42にて、渋滞把握部76が渋滞解消判定を行う。その結果、渋滞時レベル3への移行後に後方車両Abの把握が中断した場合、制御切替部78は、運転制御切替処理(図6参照)のS17での渋滞解消判定に基づき、S20にて、渋滞時レベル3の終了(解消)を決定する。この場合、制御切替部78は、ハンズオンの運転支援制御又は手動運転への移行を実施する。尚、第六実施形態でも、他車両把握部74は、後方車両Abが不検知となっただけでは後方車両Abの把握が中断したと判定せず、後方車両Abの不検知時間が所定時間を超えて継続した場合に、後方車両Abの把握が中断したと判定してもよい。
また、第六実施形態の運転制御切替処理(図14及び図15参照)では、前方車両Af及び後方車両Abを把握するS514の処理と、後方車両Abの把握継続を判定するS522の処理とが省略される。その結果、制御切替部78は、エリアレベル3への移行後は、後方車両Abの把握の有無に関わらず、エリアレベル3の継続を許可できる。
ここまで説明した第六実施形態では、渋滞時レベル3の解除条件に対してエリアレベル3の解除条件が緩和されており、後方車両Abの把握が中断された場合でも、エリアレベル3の継続が許可される。その結果、第六実施形態でも、第一,第五実施形態等と同様の効果を奏し、自動運転についてのユーザの利便性が向上可能となる。
さらに、第六実施形態は、次の技術的特徴7,8を開示している。
<技術的特徴7>
自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御装置であって、
前記自車両の周囲を走行する他車両のうちで、前記自車両と同じレーン(Lns)を走行する前方車両(Af)及び後方車両(Ab)を把握する他車両把握部(74)と、
前記他車両把握部によって前記前方車両及び前記後方車両の両方が把握される場合に、前記自車両のドライバによる周辺監視義務のない自律走行制御の開始を許可する制御切替部(78)と、を備え、
前記自律走行制御には、渋滞中の走行に限定して実施される渋滞限定制御と、特定エリア内の走行に限定して実施されるエリア限定制御とが含まれており、
前記制御切替部は、
前記渋滞限定制御への移行後に前記後方車両の把握が中断した場合、前記渋滞限定制御の解除を決定し、
前記エリア限定制御への移行後に前記後方車両の把握が中断した場合、前記エリア限定制御の継続を許可する自動運転制御装置。
<技術的特徴8>
自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御プログラムであって、
前記自車両の周囲を走行する他車両のうちで、前記自車両と同じレーン(Lns)を走行する前方車両(Af)及び後方車両(Ab)を把握し(S32,S34)、
前記前方車両及び前記後方車両の両方が把握される場合に、前記自車両のドライバによる周辺監視義務のない自律走行制御の開始を許可し(S515,S517)、
前記自律走行制御には、渋滞中の走行に限定して実施される渋滞限定制御と、特定エリア内の走行に限定して実施されるエリア限定制御とを含み、
前記渋滞限定制御への移行後に前記後方車両の把握が中断した場合、前記渋滞限定制御の解除を決定し(S17,S20)、
前記エリア限定制御への移行後に前記後方車両の把握が中断した場合、前記エリア限定制御の継続を許可する、
ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(51)に実行させる自動運転制御プログラム。
(他の実施形態)
以上、本開示の複数の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
上記第二実施形態でも、第一実施形態の「シーン1」から「シーン5」に相当する各シーンにおいて、後方車両Abの把握条件を緩和する処理が実施されてよい。例えば、上記第二実施形態の変形例1にて、他車両把握部74は、渋滞時レベル3への移行後、自車両Amの走行速度が所定の速度閾値を超えている場合に、後方車両Abの把握条件を緩和する。また上記第二実施形態の変形例2にて、他車両把握部74は、渋滞時レベル3への移行後、自車両Amが停止とその後の再発進を行っていた場合に、後方車両Abの把握条件を緩和する。
さらに、上記第二実施形態の変形例3にて、他車両把握部74は、渋滞時レベル3への移行後、後方車両Abの隣接レーンLnaへの車線変更を把握していた場合に、後方車両Abの把握条件を緩和する。加えて、上記第二実施形態の変形例4にて、他車両把握部74は、渋滞時レベル3への移行後、走行中の道路のカーブ曲率又は勾配が予め設定された各閾値を超えた場合に、後方車両Abの把握条件を緩和する。また、上記第二実施形態の変形例5にて、他車両把握部74は、渋滞時レベル3への移行後、自車周囲の渋滞が継続すると推定される場合に、後方車両Abの把握条件を緩和する。
上記第一実施形態では、予め想定された複数のシーンにて渋滞継続の判定がなされるように、渋滞解消判定処理が構築されていた。一方で、渋滞解消判定処理は、第一実施形態よりも簡素化されてよい。また、渋滞時レベル3及びエリアレベル3の開始条件及び終了条件のうちで、前方車両Af及び後方車両Abの把握に関連するもの以外の条件は、適宜変更されてよい。
例えば、上記第一実施形態の変形例6では、後方車両Abの有無が、渋滞解消の判定に反映されない。また、上記実施形態の変形例7では、所定時間の制限が省略されており、後方車両Abの不検知が所定時間を超えて継続しても、渋滞解消判定は、実施されない。
さらに、上記第一実施形態の変形例8,9では、それぞれ一つのシーン判定のみが実施される。具体的に、変形例8の制御切替部78は、渋滞時レベル3の開始後、自車両Amの走行速度が所定の速度閾値を超えていれば、後方車両Abが把握されなくなっても、渋滞時レベル3の継続処理を実施する。一方、自車両Amの走行速度が所定の速度閾値よりも低い場合、後方車両Abが把握されなくなると、制御切替部78は、渋滞時レベル3の中断処理を実施する。
また変形例9の制御切替部78は、渋滞時レベル3の開始後、自車両Amの停止後、再発進していれば、後方車両Abが不検知となったとしても、渋滞時レベル3の継続を決定する。一方、渋滞時レベル3の開始後、自車両Amが停止することなく走行している場合、制御切替部78は、後方車両Abが不検知となったことに基づき、渋滞時レベル3の解除を決定する。
上記第四実施形態の変形例10では、後方車両Abにあおり運転の虞がある場合、渋滞時レベル3の開始を回避する制御に加えて、渋滞時レベル3の解除を決定する制御が実施される。以上によれば、ドライバの判断により、あおり運転の虞がある後方車両Abから離れることができる。また、後方車両Abにて車間制御が機能しているか否かの情報は、車車間通信等によって取得されてもよい。さらに、車間制御が機能しているか否かの判定は、省略されてもよい。
上記実施形態の変形例11では、運転支援ECU50a及び自動運転ECU50bの各機能は、一つの自動運転ECUによって提供されている。即ち、変形例11の自動運転ECU50bには、運転支援ECU50aの機能が実装されている。
また、上記実施形態の変形例12では、運転支援ECU50a、自動運転ECU50b及びHCU100の各機能が、一つの統合ECUによって提供されている。こうした変形例11では、統合ECUが「自動運転制御装置」に相当する。さらに、自動運転ECU50b及びHCU100の連携により、本開示による自動運転制御装置の機能が実現されてもよい。こうした形態では、自動運転ECU50b及びHCU100を含むシステムが「自動運転制御装置」に相当する。
上記実施形態にて、自動運転ECU及びHCUによって提供されていた各機能は、ソフトウェア及びそれを実行するハードウェア、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの複合的な組合せによっても提供可能である。さらに、こうした機能がハードウェアとしての電子回路によって提供される場合、各機能は、多数の論理回路を含むデジタル回路、又はアナログ回路によっても提供可能である。
上述の実施形態の各処理部は、プリント基板に個別に実装された構成であってもよく、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)及びFPGA等に実装された構成であってもよい。また、各種プログラム等を記憶する記憶媒体(持続的有形コンピュータ読み取り媒体,non-transitory tangible storage medium)の形態も、適宜変更されてよい。さらに、記憶媒体は、回路基板上に設けられた構成に限定されず、メモリカード等の形態で提供され、スロット部に挿入されて、自動運転ECU又はHCU等の制御回路に電気的に接続される構成であってよい。また、記憶媒体は、自動運転ECU又はHCUへのプログラムのコピー基となる光学ディスク及びのハードディスクドライブ等であってもよい。
上記の自動運転システム及びHMIシステムを搭載する車両は、一般的な自家用の乗用車に限定されず、レンタカー用の車両、有人タクシー用の車両、ライドシェア用の車両、貨物車両及びバス等であってもよい。また、自動運転システム及びHMIシステムを搭載する車両は、右ハンドル車両であってもよく、又は左ハンドル車両であってもよい。さらに、車両が走行する交通環境は、左側通行を前提とした交通環境であってもよく、右側通行を前提とした交通環境であってもよい。本開示による自動運転制御及び情報提示は、それぞれの国及び地域の道路交通法、さらに車両のハンドル位置等に応じて適宜最適化されてよい。
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサを構成する専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の装置及びその手法は、専用ハードウェア論理回路により、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の装置及びその手法は、コンピュータプログラムを実行するプロセッサと一つ以上のハードウェア論理回路との組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
Am 自車両、Af 前方車両、Ab 後方車両、Db 後方車間距離、Lns 自車レーン(レーン)、Lna 隣接レーン(別レーン)、50b 自動運転ECU(自動運転制御装置)、51 処理部、73 車両情報取得部、74 他車両把握部、75 道路情報把握部(道路形状把握部)、76 渋滞把握部、78 制御切替部

Claims (18)

  1. 自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御装置であって、
    前記自車両の周囲を走行する他車両のうちで、前記自車両と同じレーン(Lns)を走行する前方車両(Af)及び後方車両(Ab)を把握する他車両把握部(74)と、
    前記他車両把握部によって前記前方車両及び前記後方車両の両方が把握される場合に、前記自車両のドライバによる周辺監視義務のない自律走行制御の開始を許可する制御切替部(78)と、を備え、
    前記制御切替部は、前記自律走行制御への移行後に前記後方車両の把握が中断した場合でも、前記自律走行制御の継続を許可する自動運転制御装置。
  2. 前記制御切替部は、
    前記他車両把握部による前記前方車両及び前記後方車両の両方の把握を、前記自律走行制御の開始条件に含み、
    前記他車両把握部による前記後方車両の把握の中断のみをもって前記自律走行制御の解除条件を成立させない請求項1に記載の自動運転制御装置。
  3. 前記制御切替部は、
    前記前方車両及び前記後方車両の両方の把握に基づき前記自律走行制御の開始を許可した後、前記ドライバによる開始指示操作に基づき前記自律走行制御を開始し、
    前記自律走行制御の開始を許可した後、前記開始指示操作が行われるまでの間に、前記後方車両の把握が中断された場合でも、前記開始指示操作に基づき前記自律走行制御を開始する請求項1又は2に記載の自動運転制御装置。
  4. 前記他車両把握部は、前記自車両から前記後方車両までの後方車間距離(Db)に基づき、前記後方車両の前記自車両に対する近接状態を判定し、
    前記制御切替部は、前記後方車両が前記自車両に対し前記近接状態にある場合、前記前方車両及び前記後方車両の両方が把握されていても、前記自律走行制御の開始の不許可とする請求項1~3のいずれか一項に記載の自動運転制御装置。
  5. 前記他車両把握部は、前記後方車間距離が近接閾値未満となる状態が所定時間を超えて継続した場合に、前記後方車両が前記近接状態にあると判定する請求項4に記載の自動運転制御装置。
  6. 前記他車両把握部は、前記後方車両において前方の車間制御が機能しているか否かを判定し、
    前記制御切替部は、前記後方車両が前記自車両に対し前記近接状態にあっても、前記後方車両にて前記車間制御が機能している場合には、前記自律走行制御の開始を許可する請求項4又は5に記載の自動運転制御装置。
  7. 前記自車両の走行速度を取得する車両情報取得部(73)、をさらに備え、
    前記制御切替部は、前記自律走行制御への移行後、前記後方車両の把握が中断された場合に前記自律走行制御の継続を許可するか否かの判断を、前記車両情報取得部にて取得される前記走行速度に応じて変更する請求項1~6のいずれか一項に記載の自動運転制御装置。
  8. 前記制御切替部は、
    前記走行速度が所定値を超えている場合、前記走行速度が前記所定値未満である場合よりも、前記後方車両の把握の中断に基づき前記自律走行制御を解除する条件を緩和する請求項7に記載の自動運転制御装置。
  9. 前記制御切替部は、
    前記自律走行制御への移行後における前記自車両の停止及び再発進の有無を把握し、
    前記自車両の前記再発進があった場合、前記自車両の前記再発進がない場合よりも、前記後方車両の把握の中断に基づき前記自律走行制御を解除する条件を緩和する請求項1~8のいずれか一項に記載の自動運転制御装置。
  10. 前記他車両把握部は、前記後方車両の別レーン(Lna)への車線変更を把握し、
    前記制御切替部は、前記別レーンへの車線変更に起因して前記後方車両の把握が中断した場合に、前記自律走行制御の継続を決定する請求項1~9のいずれか一項に記載の自動運転制御装置。
  11. 前記自車両が走行する道路の道路形状を把握する道路形状把握部(75)、をさらに備え、
    前記制御切替部は、前記自律走行制御への移行後、前記後方車両の把握が中断された場合に、前記自律走行制御の継続を許可するか否かの判断を、前記道路形状把握部にて把握される前記道路形状に応じて変更する請求項1~10のいずれか一項に記載の自動運転制御装置。
  12. 前記自車両の周囲の渋滞を把握する渋滞把握部(76)、をさらに備え、
    前記制御切替部は、前記自車両の周囲の渋滞が前記渋滞把握部によって把握されている場合、前記後方車両の把握が中断しても前記自律走行制御の継続を許可する請求項1~11のいずれか一項に記載の自動運転制御装置。
  13. 前記制御切替部は、前記後方車両の把握の中断が所定時間以上継続した場合、前記自律走行制御の解除を決定する請求項1~12のいずれか一項に記載の自動運転制御装置。
  14. 前記自律走行制御には、渋滞中の走行に限定して実施される渋滞限定制御と、特定エリア内の走行に限定して実施されるエリア限定制御とが含まれており、
    前記制御切替部は、
    前記渋滞限定制御への移行後に前記後方車両の把握が中断した場合、前記渋滞限定制御の継続を許可し、
    前記エリア限定制御への移行後に前記後方車両の把握が中断した場合、前記エリア限定制御の解除を決定する請求項1~13のいずれか一項に記載の自動運転制御装置。
  15. 前記自律走行制御には、渋滞中の走行に限定して実施される渋滞限定制御と、特定エリア内の走行に限定して実施されるエリア限定制御とが含まれており、
    前記制御切替部は、
    前記渋滞限定制御への移行後に前記後方車両の把握が中断した場合、前記渋滞限定制御の解除を決定し、
    前記エリア限定制御への移行後に前記後方車両の把握が中断した場合、前記エリア限定制御の継続を許可する請求項1~13のいずれか一項に記載の自動運転制御装置。
  16. 自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御プログラムであって、
    前記自車両の周囲を走行する他車両のうちで、前記自車両と同じレーン(Lns)を走行する前方車両(Af)及び後方車両(Ab)を把握し(S32,S33,S332,S334)、
    前記前方車両及び前記後方車両の両方が把握される場合に、前記自車両のドライバによる周辺監視義務のない自律走行制御の開始を許可し(S34,S14,S335,S314,S416,S515,S517)、
    前記自律走行制御への移行後に前記後方車両の把握が中断した場合でも、前記自律走行制御の継続を許可する(S47,S51)、
    ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(51)に実行させる自動運転制御プログラム。
  17. 自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御装置であって、
    前記自車両の周囲を走行する他車両のうちで、前記自車両と同じレーン(Lns)を走行する前方車両(Af)及び後方車両(Ab)を把握する他車両把握部(74)と、
    前記他車両把握部による前記前方車両及び前記後方車両の把握の有無に応じて、前記自車両のドライバによる周辺監視義務のない自律走行制御の開始及び解除を決定する制御切替部(78)と、を備え、
    前記他車両把握部は、前記自律走行制御の開始後に、前記後方車両として把握する前記他車両の把握条件を緩和する自動運転制御装置。
  18. 自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御プログラムであって、
    前記自車両の周囲を走行する他車両のうちで、前記自車両と同じレーン(Lns)を走行する前方車両(Af)及び後方車両(Ab)を把握し(S32,S33,S243,S244)、
    前記前方車両及び前記後方車両の把握の有無に応じて、前記自車両のドライバによる周辺監視義務のない自律走行制御の開始及び解除を決定し(S34,S14,S242,S20)、
    前記自律走行制御の開始後に、前記後方車両として把握する前記他車両の把握条件を緩和する(S251,S253)、
    ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(51)に実行させる自動運転制御プログラム。
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