JP2022163508A - 車両用電池の温度管理装置 - Google Patents

車両用電池の温度管理装置 Download PDF

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敏貴 ▲高▼橋
Toshitaka Takahashi
潔 大路
Kiyoshi Omichi
沙絵子 富岡
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Abstract

【課題】エンジンルームへの外気導入用のファンの作動頻度を少なくしながら電池温度の上昇を抑制することが可能な車両用電池の温度管理装置を提供する。【解決手段】車両用電池の温度管理装置50は、エンジンルーム3に配設され、電池本体11および筐体12を備える電池ユニット6と、エンジンルーム3の外気導入口7aを開閉するシャッタ10aおよびシャッタ駆動部10bを備えるシャッタユニット10と、外気をエンジンルーム3に送り込む第1ファン9と、電池温度に基づいてシャッタユニット10および第1ファン9の動作を制御する制御装置21とを備える。制御装置21は、車両停車時において、電池温度が所定の冷却要求温度より高い場合にはシャッタ10aを開いて第1ファン9を作動させ、電池温度が冷却要求温度以下の場合にはシャッタを10a閉じて第1ファン9を停止させるように、シャッタユニット10および第1ファン9を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用電池の温度管理装置に関する。
ガソリン車などの車両では、車両に搭載される12V鉛蓄電池などの車両用電池は、エンジンのセルモータ、点火プラグまたは制御用マイコンなどの電源として用いられる関係上、一般的にエンジンルームに配置されている。
この電池を熱害から守る対策として、特許文献1記載の車両では、電池が配設されたエンジンルーム内が車両停車時に所定温度以上の高温になった場合には、グリルシャッタを開きラジエータファンを作動させる制御を行う。これにより、エンジンルーム内に外気を導入して電池を冷却することが可能である。
特開2016-98650号公報
しかし、グリルシャッタを開きラジエータファンを作動させる上記制御の場合、車両停車時ごとに常にラジエータファンを作動させることが求められる場合があり、電力使用量が増大する。
ここで、ラジエータファンの作動による電池の冷却の代わりに、電池本体を筐体に収容し、筐体内に外気を導入する方法が考えられる。この方法では電池を効率的に冷却でき、また、停車時にラジエータファンを作動させなくても筐体内の空気による空気断熱によりある程度の時間は電池温度の上昇を抑制できると考えられる。しかし、この方法であっても、エンジンルーム内の空気の自然対流によって筐体の温度が徐々に上昇し、それに伴って電池温度が上昇する場合があり、さらなる改善が求められる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、エンジンルームへの外気導入用のファンの作動頻度を少なくしながら停車時のエンジンルーム内の自然対流を抑制して電池温度の上昇を抑制することが可能な車両用電池の温度管理装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の車両用電池の温度管理装置は、外気導入口を通して車両外部と連通するエンジンルームに配設され、電池本体と、電池本体を収容する筐体とを備える電池ユニットと、前記外気導入口を開閉するシャッタと、前記シャッタを駆動するシャッタ駆動部とを備えるシャッタユニットと、前記外気導入口を通して外気を前記エンジンルームに送り込む第1ファンと、前記電池本体の温度である電池温度を検出する電池温度センサと、前記電池温度に基づいて前記シャッタユニットおよび前記第1ファンの動作を制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、車両停車時において、前記電池温度が所定の冷却要求温度より高い場合には前記シャッタを開いて前記第1ファンを作動させ、前記電池温度が冷却要求温度以下の場合には前記シャッタを閉じて前記第1ファンを停止させるように、前記シャッタユニットおよび前記第1ファンを制御することを特徴とする。
かかる構成によれば、車両停車時において、電池温度が所定の冷却要求温度より高い場合にはシャッタユニットのシャッタを開いて第1ファンを作動させることにより、エンジンルームへ外気を導入して電池ユニットの電池本体を筐体ととともに冷却する。一方、電池温度が冷却要求温度以下の場合にはシャッタを閉じて第1ファンを停止させることにより、エンジンルームへの外気の導入を止める。これにより、エンジンルーム内の自然対流を抑制し、筐体外壁の温度の上昇を抑制することが可能である。その結果、エンジンルームへの外気導入用の第1ファンの作動頻度を少なくしながら電池温度の上昇を抑制することが可能である。
上記の車両用電池の温度管理装置において、前記制御装置は、前記電池温度が前記冷却要求温度より低い熱気排出要求温度以下の際には前記シャッタを開くように、前記シャッタユニットを制御するのが好ましい。
かかる構成によれば、電池温度が冷却要求温度より低い熱気排出要求温度以下の際には、電池温度を下げることよりもエンジンルーム内の熱気を排出することを優先して、シャッタを開くことが可能である。これにより、エンジンルーム内の熱気排出性能を向上することが可能である。
上記の車両用電池の温度管理装置において、前記電池ユニットは、前記筐体の内部と前記エンジンルームの外部とを連通して当該エンジンルームの外部の空気を前記筐体の内部に導入可能な導入路と、前記筐体の内部の空気を排出可能な排出路と、をさらに備えているのが好ましい。
かかる構成によれば、エンジンルーム外部の空気を導入路を通して筐体の内部に導入することにより筐体内部の電池本体を冷却し、それとともに電池本体から熱を受けた筐体内部の空気を排出路を通して排出することが可能である。その結果、電池温度の上昇をさらに抑制することが可能である。
上記の車両用電池の温度管理装置において、前記電池ユニットは、前記導入路を開閉する開閉弁をさらに備えているのが好ましい。
かかる構成によれば、開閉弁が導入路を開閉することにより筐体内の空気流動を制御することが可能になり、筐体から筐体内の空気への伝熱の促進および抑制の両方の制御が可能になる。
上記の車両用電池の温度管理装置において、前記導入路は、車室内に連通する導入口を有するのが好ましい。
車室内の空気は、エンジンルーム内の空気よりも相対的に低温であり、かつ、車体外部の空気のように温度の変動が少ない。そこで、上記の構成によれば、車室内の空気を導入口から導入路を介して筐体へ導入することにより、電池温度の上昇を確実に抑制することが可能である。
上記の車両用電池の温度管理装置において、前記排出路は、前記エンジンルーム外部における車両走行中において負圧が発生する位置に配置された排出口を有するのが好ましい。
かかる構成によれば、筐体内部の空間に対するエンジンルーム内の空気の対流による影響を抑制することが可能である。しかも、車両走行中に発生する負圧により、排出路内部の空気がエンジンルーム外部へ排出されるとともに導入路から筐体へ空気を導入することが可能になり、筐体内への空気導入用のファンが不要になる。
上記の車両用電池の温度管理装置において、前記温度管理装置は、前記導入路から前記筐体を経由して前記排出路への空気の流れを生成する第2ファンをさらに備え、前記制御装置は、前記電池温度が前記冷却要求温度より高い場合に、前記第2ファンを作動させ、前記第2ファンの作動後に前記電池温度が前記冷却要求温度以下に下がらない場合に、前記シャッタを開いて前記第1ファンを作動させるように、前記第2ファン、前記シャッタユニット、および前記第1ファンを制御するのが好ましい。
かかる構成によれば、電池温度が冷却要求温度より高い場合に、まず、第2ファンを作動させて、電池ユニットの導入路、筐体、および排出路を通る空気流れを生成することにより、導入路を通して筐体内部へエンジンルーム外の空気を送り込み、電池本体を冷却する。そして、第2ファンの作動後に電池温度が冷却要求温度以下に下がらない場合には、シャッタユニットのシャッタを開いて第1ファンを作動させることにより、エンジンルームへ外気を導入して電池ユニットの電池本体を筐体ととともに冷却する。これにより、第1ファンの作動頻度をさらに低減でき、電力消費をさらに抑制することが可能である。
本発明の車両用電池の温度管理装置によれば、エンジンルームへの外気導入用のファンの作動頻度を少なくしながら停車時のエンジンルーム内の自然対流を抑制して電池温度の上昇を抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る車両用電池の温度管理装置が適用される車両の主要な構成を簡略的に示す説明図である。 図1の電池ユニットの斜視説明図である。 エンジンルーム内における基準風速と対流熱伝導率との関係を示すグラフである。 図1の車両のアイドリングストップ時におけるラジエータファン、グリルシャッタ、および電磁開閉弁の制御を示すフローチャートである。 図1の車両の走行中におけるラジエータファン、グリルシャッタ、および電磁開閉弁の制御を示すフローチャートである。 図1の車両の走行中または停車中において冷却要求時のグリルシャッタおよびラジエータファンの動作を示す説明図である。 図1の車両の停車中かつ冷却不要時のグリルシャッタおよびラジエータファンの動作を示す説明図である。 図1のラジエータファンのON―OFF、グリルシャッタの開閉、電池温度、筐体内空気温度、筐体外壁温度のタイムチャートである。 本発明の第2実施形態に係る車両用電池の温度管理装置が適用される車両の主要な構成を簡略的に示す説明図である。 図1の電池ユニットの斜視説明図である。 図9の車両のアイドリングストップ時における電池専用ファン、ラジエータファン、グリルシャッタ、および電磁開閉弁の制御を示すフローチャートである。 図9の車両の走行中における電池専用ファン、ラジエータファン、グリルシャッタ、および電磁開閉弁の制御を示すフローチャートである。 (a)~(c)は、電池ユニットの筐体外の環境温度をそれぞれ変えて設定した場合の、筐体外壁、筐体内壁、筐体内空間、電池表面および電池内部のそれぞれの温度の時間的変化を示すグラフである。 (a)~(c)は、電池ユニットの筐体外側のエンジンルーム内の対流熱伝導率をそれぞれ変えて設定した場合の、筐体外壁、筐体内壁、筐体内空間、電池表面および電池内部のそれぞれの温度の時間的変化を示すグラフである。 (a)~(c)は、電池ユニットの筐体内側の空間の対流熱伝導率をそれぞれ変えて設定した場合の、筐体外壁、筐体内壁、筐体内空間、電池表面および電池内部のそれぞれの温度の時間的変化を示すグラフである。 (a)~(c)は、電池ユニットの筐体の容積(具体的には、筐体壁面と電池本体との距離)をそれぞれ変えて設定した場合の、筐体外壁、筐体内壁、筐体内空間、電池表面および電池内部のそれぞれの温度の時間的変化を示すグラフである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施の一形態について詳述する。
(第1実施形態)
本発明の車両用電池の温度管理装置50が適用された車両の一例として、本発明の第1実施形態として図1に示される車両1は、車体2における車室4の前方側X1にエンジンルーム3が配置され、当該エンジンルーム3の内部にガソリンエンジンなどの車輪駆動用のエンジン5とともに電池ユニット6が収容された構成を有する。電池ユニット6は、12V鉛蓄電池などの車両用電池としての電池本体11を含み、エンジン5のセルモータ、点火プラグまたは制御用マイコンなどの電源として用いられる。
エンジンルーム3の前方側X1には、車両前方X1に開口する外気導入口7aを有する筒状のシュラウド7と、シュラウド7の内部にそれぞれ配置された、グリルシャッタ10aを有するシャッタユニット10、ラジエータ8、およびラジエータファン9(第1ファン)とを有する。エンジンルーム3は、外気導入口7a通して車両1の外部と連通している。シャッタユニット10およびラジエータファン9の動作は、制御装置21によって制御される。
図1~2に示されるように、電池ユニット6は、電池本体11と、電池本体11を収容する空間12aを有する筐体12と、筐体12への空気導入路となる導入パイプ13と、筐体12からの空気排出路となる排出パイプ14と、導入パイプ13に設けられた電磁開閉弁15と、筐体12の空間12aに収容され、電池本体11の下面と筐体12との間を断熱する発泡材料(例えば、発泡樹脂)などの断熱材16とを備える。
導入パイプ13は、筐体12の内部とエンジンルーム3の外部とを連通し、当該エンジンルーム3の外部の空気を筐体12の内部に導入可能な導入路として機能する。本実施形態では、導入パイプ13は、車室4内に連通する導入口13aを有する。
排出パイプ14は、筐体12の内部の空気を排出可能な排出路として機能する。本実施形態では、排出パイプ14は、エンジンルーム3外部における車両走行中において負圧が発生する位置(例えば、図1に示されるように車体2におけるエンジンルーム3の上側の位置など)に配置された排出口14aを有する。
電磁開閉弁15は、導入パイプ13の内部に配置され、導入パイプ13内部の流路(導入路)を開閉する開閉弁である。電磁開閉弁15は、後述する制御装置21からの信号に基づいて電磁力によって弁を開閉する。なお、本発明では、導入路の開閉弁として、上記の電磁開閉弁15以外にも空気や油圧などを用いた開閉弁を採用することが可能である。
シャッタユニット10は、シュラウド7の外気導入口7aを開閉するグリルシャッタ10a(シャッタ)と、グリルシャッタ10aを開閉駆動するシャッタ駆動部10bとを備える。なお、シャッタ駆動部10bは、シュラウド7の外部に配置してもよい。
ラジエータファン9(第1ファン)は、シュラウド7の外気導入口7aを通して外気をエンジンルーム3に送り込むとともにラジエータ8を空気で冷却する。ラジエータファン9は、プロペラファンだけでなく、種々の送風手段であればよい。
なお、本実施形態では、本発明のシャッタユニットおよび第1ファンの一例として、シュラウド7内部にラジエータ8とともに配置されたグリルシャッタ10aを有するシャッタユニット10およびラジエータファン9を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、本発明のシャッタユニットおよび第1ファンは、ラジエータ8の冷却に関係するグリルシャッタ10aおよびラジエータファン9とは別に設けられたエンジンルーム3への空気導入路に設けてもよい。
本実施形態の車両1には、図1に示されるように、電池ユニット6およびエンジンルーム3における温度や空気の流速を検出するために、以下の複数のセンサ23~26が設けられている。
電池温度センサ23は、電池本体11の温度である電池温度を検出するセンサであり、電池本体11に取り付けられている。
外壁温度センサ24は、筐体12の外壁の温度を検出するセンサであり、筐体12の外壁に取り付けられている。
車室内温度センサ25は、車室4の内部の温度を検出するセンサであり、車室4の内部に取り付けられている。
対流速度センサ26は、エンジンルーム3の内部の空気の対流速度を検出するセンサであり、エンジンルーム3の内部に取り付けられている。
制御装置21は、少なくとも電池温度センサ23で検出された電池温度に基づいて、シャッタユニット10およびラジエータファン9の動作を制御する。本実施形態では、制御装置21は、上記のセンサ23~26によって検出された4つのパラメータである電池温度、筐体外壁温度、車室内温度、および対流速度に基づいて、シャッタユニット10、ラジエータファン9および電磁開閉弁15の動作を制御する。
以上のように構成された本実施形態の車両1における車両用電池の温度管理装置50は、主要な構成として、電池ユニット6と、シャッタユニット10と、ラジエータファン9(第1ファン)と、電池温度に基づいてシャッタユニット10およびラジエータファン9の動作を制御する制御装置21とを備えている。
ここで、エンジンルーム3内の空気流れと対流熱伝達率との関係について図3のグラフを参照しながら検証する。
車両停車時のエンジンルーム3の内部は、グリルシャッタ10aが開き、ラジエータファン9が作動した状態では、空気流れが発生する。図3に示されるように、エンジンルーム3の内部において風速0~10m/sの空気流れが生じている状態では、風速にほぼ比例して対流熱伝導率が増減する。また、ラジエータファン9を停止していても、グリルシャッタ10aが開いている状態では、エンジンルーム3への空気の出入は若干残るため、自然対流域(風速2.5m/s以下)に示されるように対流熱伝導率が10W/(m・K)以下の若干の自然対流がエンジンルーム3内に存在する。そのため、エンジンルーム3内のエンジン5などの熱源から発生する熱が自然対流を介して電池ユニット6の筐体12へ伝熱しやすいので、筐体12の外壁温度の上昇を抑制することは難しく、ラジエータファン9の作動頻度を低減できない。
そこで、本発明者らはこの課題を克服するために鋭意研究した結果、ラジエータファン9の作動頻度を少なくしながら電池温度の上昇を抑制するために、本実施形態に係る温度管理装置50は、車両停車時において電池温度が冷却要求温度以下である場合にエンジンルーム3内の自然対流を抑制して電池温度の上昇を抑制する構成を有する。
具体的には、制御装置21は、車両停車時において、電池温度が所定の冷却要求温度より高い場合にはグリルシャッタ10aを開いてラジエータファン9を作動させ(後述の図4のフローチャートのステップS3~5および動作モード<1>参照)、電池温度が冷却要求温度以下の場合にはグリルシャッタ10aを閉じてラジエータファン9を停止させるように、シャッタユニット10およびラジエータファン9を制御する(同ステップS3でNoの場合の動作モード<3>、<5>、<6>参照)。これにより、ラジエータファン9の作動頻度を少なくしながら電池温度の上昇を抑制することが可能になる。
さらに、本実施形態では、制御装置21は、電池温度が冷却要求温度より低い熱気排出要求温度以下の際にはグリルシャッタ10aを開くように、シャッタユニット10を制御する(後述の図4のフローチャートのステップS8、S11、S12のフローおよび動作モード<4>参照)。これにより、エンジンルーム3内の熱気排出性能を向上することが可能である。
(動作説明)
つぎに、図4~5のフローチャートを参照しながら、第1実施形態の車両用電池の温度管理装置50の動作説明として、車両1のアイドリングストップ時および走行時の2つの場合における本実施形態のラジエータファン9、グリルシャッタ10aを有するシャッタユニット10、および電磁開閉弁15の制御について説明する。
<アイドリングストップ時の制御>
まず、車両1のアイドリングストップ時における温度管理装置50におけるラジエータファン9、シャッタユニット10、および電磁開閉弁15の制御について説明する。
図4のフローチャートのステップS1に示されるように、まず、電池温度センサ23、外壁温度センサ24、車室内温度センサ25、および対流速度センサ26を用いて、電池温度Tb、筐体外壁温度To、車室内温度Ti、およびエンジンルーム3内の対流速度(Eルーム対流速)Vを計測する。
ついで、ステップS2において、制御装置21は、エンジン5がアイドリングストップしているか判定する。
アイドリングストップしている場合には、ステップS3へ進み、アイドリングストップしていない場合、すなわち、走行中の場合には、図5の走行中の場合のフローチャートへ移行してステップS16へ進む。
ステップS3では、制御装置21は、電池温度Tbが所定の冷却要求温度T1より高いか(すなわち、Tb>T1であるか)判定する。Tb>T1の場合には、ステップS4へ進み、Tb>T1でない場合、すなわち、Tb≦T1の場合には、ステップS7へ進む。
ステップS4では、制御装置21は、筐体外壁温度Toが冷却要求温度T1より高いか(すなわち、To>T1であるか)判定する。To>T1の場合には、ステップS5へ進み、To>T1でない場合、すなわち、To≦T1の場合には、ステップS6へ進む。
ステップS5では、動作モード<1>として、制御装置21は、ラジエータファン9を作動し(ラジFAN作動)、グリルシャッタ10aを開き、電磁開閉弁15を閉じるように、ラジエータファン9、シャッタユニット10、および電磁開閉弁15を制御する。これにより、電池温度Tbおよび筐体外壁温度Toがいずれも冷却要求温度T1より高い場合に、エンジンルーム3に外気を導入してエンジンルーム3を冷却し、それとともに当該エンジンルーム3内部の電池ユニット6の電池本体11および筐体12の両方を速やかに冷却することが可能である(図6参照)。
一方、ステップS6では、動作モード<2>として、制御装置21は、ラジエータファン9を停止し(ラジFAN停止)、グリルシャッタ10aを開き、電磁開閉弁15を閉じるように、ラジエータファン9、シャッタユニット10、および電磁開閉弁15を制御する。これにより、電池温度Tbが冷却要求温度T1より高く、筐体外壁温度ToがT1以下である状態で、ラジエータファン9を停止してグリルシャッタ10aを開くことにより、エンジンルーム3から外部へ放熱しながら電池本体11および筐体12を冷却することが可能である(図7参照)。
ステップS7では、制御装置21は、筐体外壁温度Toがエンジンルーム3内の機器に熱害を及ぼす温度T0より高いか(すなわち、To>T0であるか)判定する。To>T0の場合には、上記のステップS5へ進み、上記の動作モード<1>を実行する。To>T0でない場合、すなわち、To≦T0の場合には、ステップS8へ進む。
ステップS8では、制御装置21は、電池温度Tbが冷却要求温度T1より低い所定の熱気排出要求温度T2より高いか(すなわち、Tb>T2であるか)判定する。Tb>T2の場合には、ステップS9へ進み、Tb>T2でない場合、すなわち、Tb≦T2の場合には、ステップS11へ進む。
ステップS9では、制御装置21は、Eルーム対流速Vがエンジンルーム3内の空気粒子の衝突により伝熱が顕著になる速度V1より高いか(すなわち、V>V1であるか)判定する。V>V1の場合には、ステップS10へ進み、V>V1でない場合、すなわち、V≦V1の場合には、ステップS12へ進む。
ステップS10では、動作モード<3>として、制御装置21は、ラジエータファン9を停止し(ラジFAN停止)、グリルシャッタ10aを閉じ、電磁開閉弁15を閉じるように、ラジエータファン9、シャッタユニット10、および電磁開閉弁15を制御する。この動作モード<3>では、電池温度Tbが冷却要求温度T1と熱気排出要求温度T2との間にある(T1>Tb>T2)ので電池本体11をすぐに冷却する必要はないが、Eルーム対流速Vが空気粒子の衝突により伝熱が顕著になる速度V1より高いので、ラジエータファン9を停止するとともにグリルシャッタ10aを閉じることにより、エンジンルーム3内の空気流動を低減し、自然対流が生じないようにして、電池温度の上昇を抑制することが可能である(図1参照)。
ステップS11では、制御装置21は、電池温度Tbが電池本体11の暖機が必要な温度(暖機必要温度)T3より高いか(すなわち、Tb>T3であるか)判定する。Tb>T3の場合には、ステップS12へ進み、Tb>T3でない場合、すなわち、Tb≦T3の場合には、ステップS13へ進む。
ステップS12では、動作モード<4>として、制御装置21は、ラジエータファン9を停止し(ラジFAN停止)、グリルシャッタ10aを開き、電磁開閉弁15を閉じるように、ラジエータファン9、シャッタユニット10、および電磁開閉弁15を制御する。これにより、ステップS8、S11、S12のフローのように、電池温度Tbが冷却要求温度T1より低い熱気排出要求温度T2以下の際には、電池冷却に対する余裕がある状態であるので、電池温度Tbを下げることよりもエンジンルーム3内の熱気を排出することを優先して、ラジエータファン9を停止してグリルシャッタ10aを開くことが可能である(図7参照)。また、ステップS8、S9、S12のフローのように、電池温度Tbが熱気排出要求温度T2より高いが、Eルーム対流速Vが空気粒子の衝突により伝熱が顕著になる速度V1以下の場合も、グリルシャッタ10aを開くことにより、エンジンルーム3から外部へ放熱することが可能である。
なお、上記の動作モード<1>~<4>では、電磁開閉弁15を閉じることにより、空気流動による筐体12から筐体12内の空気への伝熱を防止する。
ステップS13では、制御装置21は、筐体外壁温度Toが電池温度Tbより高いか(すなわち、To>Tbであるか)判定する。To>Tbの場合には、ステップS15へ進み、To>Tbでない場合、すなわち、To≦Tbの場合には、ステップS14へ進む。
ステップS14では、動作モード<5>として、制御装置21は、ラジエータファン9を停止し(ラジFAN停止)、グリルシャッタ10aを閉じ、電磁開閉弁15を閉じるように、ラジエータファン9、シャッタユニット10、および電磁開閉弁15を制御する。これにより、電池温度Tbが暖機必要温度T3以下の場合(ステップS11、S13のフロー)であり、かつ、筐体外壁温度Toが電池温度Tb以下である場合に、ラジエータファン9を停止するとともにグリルシャッタ10aを閉じることにより、エンジンルーム3内の空気流動を低減することが可能である(図1参照)。しかも、電磁開閉弁15を閉じることにより、空気流動による筐体12から筐体12内の空気への伝熱を防止するので、電池本体11の熱が電池本体11よりも冷たい筐体12へ移動することを抑制し、電池本体11の暖機を行うことが可能である。
ステップS15では、動作モード<6>として、制御装置21は、ラジエータファン9を停止し(ラジFAN停止)、グリルシャッタ10aを閉じ、電磁開閉弁15を開くように、ラジエータファン9、シャッタユニット10、および電磁開閉弁15を制御する。これにより、電池温度Tbが暖機必要温度T3以下の場合(ステップS11、S13のフロー)で、かつ、筐体外壁温度Toが電池温度Tbよりも高い場合に、ラジエータファン9を停止するとともにグリルシャッタ10aを閉じることにより、エンジンルーム3内の空気流動を低減することが可能である(図1参照)。それとともに、電磁開閉弁15を開くことにより、空気流動による筐体12から筐体12内の空気への伝熱を促進し、筐体12の熱を利用して電池本体11の暖機を行うことが可能である。
<走行時の制御>
上記のアイドリングストップ時の制御に引き続き、車両1の走行時における温度管理装置50におけるラジエータファン9、シャッタユニット10、および電磁開閉弁15の制御について説明する。
上記のように、図4のステップS3においてアイドリングストップしていない場合、すなわち、走行中と判定された場合には、図5の走行中の場合のフローチャートへ移行してステップS16へ進む。
図5のフローチャートのステップS16では、上記のステップS3と同様に、制御装置21は、Tb>T1であるか判定する。Tb>T1の場合には、ステップS17へ進み、Tb>T1でない場合(Tb≦T1の場合)には、ステップS19へ進む。
ステップS17では、上記のステップS4と同様に、制御装置21は、To>T1であるか判定する。To>T1の場合には、ステップS18へ進み、To>T1でない場合(To≦T1の場合)には、ステップS20へ進む。
ステップS18では、動作モード<7>として、制御装置21は、ラジエータファン9を停止し(ラジFAN停止)、グリルシャッタ10aを開き、電磁開閉弁15を開くように、ラジエータファン9、シャッタユニット10、および電磁開閉弁15を制御する。これにより、電池温度Tbおよび筐体外壁温度Toがいずれも冷却要求温度T1より高い場合に、グリルシャッタ10aを開けて走行風をエンジンルーム3内に導入するとともに車室4内の空気を筐体12内部に導入することにより、ラジエータファン9を停止していても、エンジンルーム3を冷却し、それとともに当該エンジンルーム3内部の電池ユニット6の電池本体11および筐体12の両方を速やかに冷却することが可能である(図6参照)。さらに、電磁開閉弁15を開け、走行時に排出口14aで発生する負圧を利用して車室4内の空気を筐体12内部に導入することにより、電池本体11のさらなる冷却が可能である。
ステップS19では、制御装置21は、上記のステップS11と同様に、Tb>T3であるか判定する。Tb>T3の場合には、ステップS20へ進み、Tb>T3でない場合(Tb≦T3の場合)には、ステップS21へ進む。
ステップS20では、動作モード<8>として、制御装置21は、ラジエータファン9を停止し(ラジFAN停止)、グリルシャッタ10aを閉じ、電磁開閉弁15を開くように、ラジエータファン9、シャッタユニット10、および電磁開閉弁15を制御する。これにより、電池温度Tbが冷却要求温度T1と暖機必要温度T3の間の場合(T1>Tb>T3の場合(ステップS19、S20のフロー))に、ラジエータファン9を停止するとともにグリルシャッタ10aを閉じることにより、エンジンルーム3内の空気流動を低減することが可能である(図1参照)。それとともに、電磁開閉弁15を開くことにより、空気流動による筐体12から筐体12内の空気への伝熱を促進する。これにより、電池本体11を適温に維持することが可能である。また、電池温度Tbが冷却要求温度T1より高いが、筐体外壁温度Toが冷却要求温度T1以下の場合(ステップS17、S20のフロー)も、上記と同様に、エンジンルーム3内の空気流動を低減するとともに、電池本体11を適温に維持することが可能である。
ステップS21では、制御装置21は、車室内温度Tiが電池温度Tbより高いか(すなわち、Ti>Tbであるか)判定する。Ti>Tbの場合には、ステップS20へ進み、Ti>Tbでない場合、すなわち、Ti≦Tbの場合には、ステップS22へ進む。
ステップS21、S20のフローの場合、動作モード<9>として、制御装置21は、ラジエータファン9を停止し(ラジFAN停止)、グリルシャッタ10aを閉じ、電磁開閉弁15を開くように、ラジエータファン9、シャッタユニット10、および電磁開閉弁15を制御する。ラジエータファン9を停止するとともにグリルシャッタ10aを閉じることにより、エンジンルーム3内の空気流動を低減することが可能である(図1参照)。それとともに、電磁開閉弁15を開くことにより、車室4内の空気を導入パイプ13を通して筐体12内へ導入し、電池本体11よりも高い車室4内の熱を利用して電池本体11を暖機することが可能である。
ステップS22では、動作モード<10>として、制御装置21は、ラジエータファン9を停止し(ラジFAN停止)、グリルシャッタ10aを閉じ、電磁開閉弁15を閉じるように、ラジエータファン9、シャッタユニット10、および電磁開閉弁15を制御する。これにより、電池温度Tbが暖機必要温度T3以下の場合(ステップS19、S21のフロー)であるが、車室内温度Tiが電池温度Tb以下である場合に、ラジエータファン9を停止するとともにグリルシャッタ10aを閉じることにより、エンジンルーム3内の空気流動を低減することが可能である(図1参照)。しかも、電磁開閉弁15を閉じることにより、冷たい車室4内の空気により電池本体11の温度が低下することを抑制し、電池本体11の暖機を行うことが可能である。
<タイムチャートについての説明>
つぎに、図8のラジエータファン9のON―OFF、グリルシャッタ10aの開閉、電池温度I、筐体内空気温度II、筐体外壁温度IIIのタイムチャートについて説明する。
まず、電池温度の前提条件として、電池温度は、図13のグラフに示されるように、筐体12外の環境温度(すなわち、エンジンルーム3内の温度)に対する感度が高い傾向が有る。なお、図13(a)~(c)は、電池ユニット6の筐体12外の環境温度をそれぞれ変えて設定した場合の、筐体外壁、筐体内壁、筐体内空間、電池表面および電池内部のそれぞれの温度の時間的変化を示すグラフである。図13では、T1:筐体外壁温度、T2:筐体内壁温度、T3:筐体内空間温度、T4:電池表面温度、T5:電池内部温度、バッテリ上限温度TAを示す。図13(a)~(c)では、環境温度が70℃、80℃、90℃と上昇するにつれて、電池表面および内部の温度T4、T5が早期にバッテリ上限温度TAに達する。
同様に、電池温度は、図14~15のグラフに示されるように、筐体12の外部および内部における空気の対流に対する感度も高い傾向が有る(すなわち、対流想定の対流熱伝達率の上昇つれて電池表面および内部の温度T4、T5が早期にバッテリ上限温度TAに達する。)。なお、電池温度は、図16のグラフに示されるように、筐体内の容積(具体的には、筐体壁面と電池本体との距離)に対する感度は非常に低い傾向が有る。
したがって、上記の傾向を考慮すれば、図8の電池温度Iは、筐体内空気温度IIおよび筐体外壁温度III(=エンジンルーム3内の空気の温度)の両方に影響される。
上記の本実施形態の車両用電池の温度管理装置50では、図8に示されるように、電池温度Iが熱気排出要求温度T2に達するまでの間(時点t1より前)は、上記の図4のステップS12の動作モード<4>のように、ラジエータファン9は停止した状態で、グリルシャッタ10aを開けておき、電池温度の冷却よりもエンジンルーム3の放熱を優先させている。時点t1より前の段階では、電池温度Iの上昇とともに筐体内空気温度IIおよび筐体外壁温度IIIも上昇する。
なお、筐体内空気温度IIと車室4内側の温度との温度差が大きく、空気の入れ替えによる自然対流が生じるため、電磁開閉弁15は常時閉じ続けておく。
電池温度Iが熱気排出要求温度T2以上になった時(時点t1~t2の間)には、上記の図4のステップS13の動作モード<3>のように、グリルシャッタ10aを閉じてエンジンルーム3内部の自然対流を抑制して、電池ユニット6の電池本体11および筐体12の温度上昇を抑制する。この時には、まだラジエータファン9を作動させないでおく。この時点t1~t2の間では、電池温度I、筐体内空気温度IIおよび筐体外壁温度IIIの上昇の勾配が緩やかになる。
さらに、電池温度Iが冷却要求温度T1以上になった時(時点t2以降)には、図4のステップS5の動作モード<1>のように、グリルシャッタ10aを開けてラジエータファン9を作動することにより、エンジンルーム3に外気を導入してエンジンルーム3を冷却し、それとともに当該エンジンルーム3内部の電池ユニット6の電池本体11および筐体12の両方を速やかに冷却することが可能である。その結果、電池温度Iが電池の動作限界であるバッテリ上限温度に達することを回避することができる。
一方、エンジンルーム3内部で何らかの異常が発生して、筐体外壁温度III(=エンジンルーム3内の空気の温度)がエンジンルーム3内の機器に熱害を及ぼす温度T0に達した場合(曲線III’および時点t3参照)には、電池温度Iが冷却要求温度T1になる時点t2よりも前に、グリルシャッタ10aを開けてラジエータファン9を作動する(図4のステップS3、S7、S5のフロー参照)。これにより、エンジンルーム3に外気を導入してエンジンルーム3を速やかに冷却することが可能である。
(第1実施形態の特徴)
(1)
第1実施形態の車両用電池の温度管理装置50は、外気導入口7aを通して車両1の外部と連通するエンジンルーム3に配設され、電池本体11と、電池本体11を収容する筐体12とを備える電池ユニット6と、外気導入口7aを開閉するグリルシャッタ10a(シャッタ)と、グリルシャッタ10aを駆動するシャッタ駆動部10bとを備えるシャッタユニット10と、外気導入口7aを通して外気をエンジンルーム3に送り込むラジエータファン9(第1ファン)と、電池本体11の温度である電池温度を検出する電池温度センサ23と、電池温度に基づいてシャッタユニット10およびラジエータファンの動作を制御する制御装置21とを備えている。
制御装置21は、車両停車時において、電池温度が所定の冷却要求温度より高い場合にはグリルシャッタ10aを開いてラジエータファン9を作動させ(図4のフローチャートのステップS3~S5および動作モード<1>参照)、電池温度が冷却要求温度以下の場合にはグリルシャッタ10aを閉じてラジエータファン9を停止させるように、シャッタユニット10およびラジエータファン9を制御する(同ステップS3でNoの場合の動作モード<3>、<5>、<6>参照)。
かかる構成によれば、車両停車時において、電池温度が所定の冷却要求温度より高い場合にはシャッタユニット10のグリルシャッタ10aを開いてラジエータファン9を作動させることにより、エンジンルーム3へ外気を導入して電池ユニット6の電池本体11を筐体12ととともに冷却する。一方、電池温度が冷却要求温度以下の場合にはグリルシャッタ10aを閉じてラジエータファン9を停止させることにより、エンジンルーム3への外気の導入を止める。これにより、エンジンルーム3内の自然対流を抑制し、筐体12の外壁の温度の上昇を抑制することが可能である。その結果、エンジンルーム3への外気導入用のラジエータファン9の作動頻度を少なくしながら電池温度の上昇を抑制することが可能である。
(2)
第1実施形態の車両用電池の温度管理装置50では、制御装置21は、電池温度が冷却要求温度より低い熱気排出要求温度以下の際にはグリルシャッタ10aを開くように、シャッタユニット10を制御する(図4のステップS8、S11、S12のフローおよび動作モード<4>参照)。
かかる構成によれば、電池温度が冷却要求温度より低い熱気排出要求温度以下の際には、電池冷却に対する余裕がある状態であるので、電池温度を下げることよりもエンジンルーム3内の熱気を排出することを優先して、グリルシャッタ10aを開くことが可能である。これにより、エンジンルーム3内の熱気排出性能を向上することが可能である。
(3)
第1実施形態の車両用電池の温度管理装置50では、電池ユニット6は、筐体12の内部とエンジンルーム3の外部とを連通して当該エンジンルーム3の外部の空気を筐体12の内部に導入可能な導入パイプ13(導入路)と、筐体12の内部の空気を排出可能な排出パイプ14(排出路)とをさらに備えている。
かかる構成によれば、エンジンルーム3外部の空気を導入パイプ13を通して筐体12の内部に導入することにより筐体12内部の電池本体11を冷却し、それとともに電池本体11から熱を受けた筐体12内部の空気を排出パイプ14を通して排出することが可能である。その結果、電池温度の上昇をさらに抑制することが可能である。
例えば、車両走行時において、電磁開閉弁15が開いた状態では(図5のステップS18、S20および動作モード<7>~<9>参照)、図1の排出パイプ14の排出口14aで発生する負圧を利用して、導入パイプ13を通してエンジンルーム3外部である車室4内の空気を筐体12の内部に導入することにより筐体12内部の電池本体11を冷却し、それとともに電池本体11から熱を受けた筐体12内部の空気を排出パイプ14を通して排出することが可能である。また、停車時では、走行時に筐体12内部に導入された(エンジンルーム3内部よりも)低温の空気が、筐体12内部に滞留していることにより、電池温度の上昇を抑制することが可能である。
なお、本実施形態では、電池ユニット6は、導入パイプ13(導入路)および排出パイプ14(排出路)を備えているが、本発明ではこれに限定されるものではなく、導入パイプ13(導入路)および排出パイプ14(排出路)を備えていなくてもよい。すなわち、本発明の電池ユニットは、必須の構成として、電池本体および筐体を備えていればよい。また、筐体12内部の冷却のために、上記の導入パイプ13(導入路)および排出パイプ14(排出路)の代わりに、電池本体11を冷却する手段(ウォータージャケットやペルチェ素子など)を設けてもよい。
(4)
第1実施形態の車両用電池の温度管理装置50では、電池ユニット6は、導入パイプ13を開閉する電磁開閉弁15(開閉弁)をさらに備えている。
かかる構成によれば、電磁開閉弁15が導入パイプ13を開閉することにより筐体12内の空気流動を制御することが可能になり、筐体12から筐体12内の空気への伝熱の促進および抑制の両方の制御が可能になる。
(5)
第1実施形態の車両用電池の温度管理装置50では、導入パイプ13(導入路)は、車室4内に連通する導入口13aを有する。
車室4内の空気は、エンジンルーム3内の空気よりも相対的に低温であり、かつ、車体外部の空気のように温度の変動が少ない。そこで、上記の構成によれば、車室4内の空気を導入口13aから導入パイプ13を介して筐体12へ導入することにより、電池温度の上昇を確実に抑制することが可能である。
(6)
第1実施形態の車両用電池の温度管理装置50では、排出パイプ14(排出路)は、エンジンルーム3外部における車両走行中において負圧が発生する位置に配置された排出口14aを有する。
かかる構成によれば、筐体12内部の空間に対するエンジンルーム3内の空気の対流による影響を抑制することが可能である。しかも、車両走行中に発生する負圧により、排出パイプ14内部の空気がエンジンルーム3外部へ排出されるとともに導入パイプ13から筐体12へ空気を導入することが可能になり、筐体12内への空気導入用のファンが不要になる。
(第2実施形態)
本発明の車両用電池の温度管理装置50の第2実施形態として、図9~10に示される温度管理装置50は、導入パイプ13(導入路)から筐体12を経由して排出パイプ14(排出路)への空気の流れを生成する第2ファンとして、電池専用ファン27をさらに備えている点、および制御装置21による電池専用ファン27、シャッタユニット10、およびラジエータファン9の制御が異なる点で、図1~2に示される上記第1実施形態の温度管理装置50と異なっているが、その他の点の構成は共通している。
具体的には、第2実施形態では、電池専用ファン27は、例えば、排出パイプ14に配置され、導入パイプ13、筐体12、および排出パイプ14への一連の空気の流れを生成することが可能である。なお、本発明の第2ファンである電池専用ファン27は、導入パイプ13、筐体12、および排出パイプ14への一連の空気の流れを生成することができればよく、排出パイプ14以外の場所、例えば、導入パイプ13などに配置してもよい。
また、第2実施形態では、制御装置21は、電池温度が冷却要求温度より高い場合に、第2ファンを作動させ、第2ファンの作動後に電池温度が冷却要求温度以下に下がらない場合に、グリルシャッタ10aを開いてラジエータファン9を作動させるように、第2ファン、シャッタユニット10、およびラジエータファン9を制御する(後述の図11のフローチャートのS33~S36および動作モード<1>参照)。
この第2実施形態の温度管理装置50の構成によれば、電池温度が冷却要求温度より高い場合に、まず、電池専用ファン27を作動させて、電池ユニット6の導入パイプ13、筐体12、および排出パイプ14を通る空気流れを生成することにより、導入パイプ13を通して筐体12内部へエンジンルーム3外の空気を送り込み、電池本体11を冷却する。そして、電池専用ファン27の作動後に電池温度が冷却要求温度以下に下がらない場合には、シャッタユニット10のグリルシャッタ10aを開いてラジエータファン9を作動させることにより、エンジンルーム3へ外気を導入して電池ユニット6の電池本体11を筐体12ととともに冷却する。これにより、ラジエータファン9の作動頻度をさらに低減でき、電力消費をさらに抑制することが可能である。
(動作説明)
つぎに、図11~12のフローチャートを参照しながら、第2実施形態の車両用電池の温度管理装置50の動作説明として、車両1のアイドリングストップ時および走行時の2つの場合における、電池専用ファン27、ラジエータファン9、シャッタユニット10、および電磁開閉弁15の制御について説明する。
<アイドリングストップ時の制御>
車両1のアイドリングストップ時では、まず、図11のフローチャートのステップS31に示されるように、図1のステップS1と同様に、電池温度センサ23、外壁温度センサ24、車室内温度センサ25、および対流速度センサ26を用いて、電池温度Tb、筐体外壁温度To、車室内温度Ti、およびエンジンルーム3内の対流速度(Eルーム対流速)Vを計測する。
ついで、同ステップS2と同様に、ステップS32において、制御装置21は、エンジン5がアイドリングストップしているか判定する。
アイドリングストップしている場合には、ステップS33へ進み、アイドリングストップしていない場合、すなわち、走行中の場合には、図12の走行中の場合のフローチャートへ移行してステップS49へ進む。
ステップS33では、同ステップS3と同様に、制御装置21は、Tb>T1であるか判定する。Tb>T1の場合には、ステップS34へ進み、Tb≦T1の場合には、ステップS38へ進む。
ステップS34では、制御装置21は、電池専用ファン27を作動し、電磁開閉弁15開き、筐体12内部に車室4内部の空気を引き込み、電池本体11を冷却する。
ついで、ステップS35では、所定時間経過しても電池温度Tbが所定温度(例えば、T1)より低い温度まで下がらないか判定する。電池温度が下がらない場合には、ステップS36へ進み、下がった場合には、ステップS37へ進む。
ステップS36では、動作モード<1>として、制御装置21は、電池専用ファン27の作動および電磁開閉弁15の開状態を維持したまま、ラジエータファン9を作動し(ラジFAN作動)、グリルシャッタ10aを開くように、ラジエータファン9、およびシャッタユニット10を制御する。これにより、電池温度Tbが冷却要求温度T1より高い場合に、エンジンルーム3に外気を導入してエンジンルーム3を冷却し、それとともに当該エンジンルーム3内部の電池ユニット6の筐体12を冷却する。さらに、筐体12の内部が空気流動状態で対流熱伝達率が高くなっているので、電池本体11を速やかに冷却することが可能である。
一方、ステップS37では、動作モード<2>として、制御装置21は、電池専用ファン27の作動および電磁開閉弁15の開状態を維持したまま、ラジエータファン9を停止し(ラジFAN停止)、グリルシャッタ10aを開くように、ラジエータファン9およびシャッタユニット10を制御する。これにより、電池温度Tbが冷却要求温度T1より高い状態で、ラジエータファン9を停止してグリルシャッタ10aを開くことにより、エンジンルーム3から外部へ放熱しながら筐体12を冷却する。さらに、筐体12の内部が空気流動状態で対流熱伝達率が高くなっているので、電池本体11を速やかに冷却することが可能である。
ステップ38では、図1のステップS7と同様に、制御装置21は、To>T0であるか判定する。To>T0の場合には、上記のステップS36へ進み、上記の動作モード<1>を実行する。To≦T0の場合には、ステップS39へ進む。
ステップS39では、同ステップS8と同様に、制御装置21は、Tb>T2であるか判定する。Tb>T2の場合には、ステップS40へ進み、Tb≦T2の場合には、ステップS42へ進む。
ステップS40では、同ステップS9と同様に、制御装置21は、V>V1であるか判定する。V>V1の場合には、ステップS41へ進み、V≦V1の場合には、ステップS43へ進む。
ステップS41では、動作モード<3>として、制御装置21は、ラジエータファン9を停止し(ラジFAN停止)、グリルシャッタ10aを閉じ、電池専用ファン27を停止し、電磁開閉弁15を閉じるように、ラジエータファン9、シャッタユニット10、電池専用ファン27および電磁開閉弁15を制御する。この動作モード<3>では、電池温度Tbが冷却要求温度T1と熱気排出要求温度T2との間にある(T1>Tb>T2)ので電池本体11をすぐに冷却する必要はないが、Eルーム対流速Vが空気粒子の衝突により伝熱が顕著になる速度V1より高いので、ラジエータファン9を停止するとともにグリルシャッタ10aを閉じることにより、エンジンルーム3内の空気流動を低減し、エンジンルーム3内の自然対流が生じないようにする。さらに、電池専用ファン27を停止するとともに電磁開閉弁15を閉じることにより、筐体12内部の自然対流を生じないようにする。これにより、電池温度の上昇を抑制することが可能である。
ステップS42では、同ステップS11と同様に、制御装置21は、Tb>T3であるか判定する。Tb>T3の場合には、ステップS43へ進み、Tb≦T3の場合には、ステップS44へ進む。
ステップS43では、動作モード<4>として、制御装置21は、ラジエータファン9を停止し(ラジFAN停止)、グリルシャッタ10aを開き、電池専用ファン27を停止し、電磁開閉弁15を閉じるように、ラジエータファン9、シャッタユニット10、電池専用ファン27、および電磁開閉弁15を制御する。これにより、ステップS39、S42、S43のフローのように、電池温度Tbが冷却要求温度T1より低い熱気排出要求温度T2以下の際には、電池冷却に対する余裕がある状態であるので、電池温度Tbを下げることよりもエンジンルーム3内の熱気を排出することを優先して、ラジエータファン9を停止してグリルシャッタ10aを開くことが可能である。また、ステップS39、S40、S43のフローのように、電池温度Tbが熱気排出要求温度T2より高いが、Eルーム対流速Vが空気粒子の衝突により伝熱が顕著になる速度V1以下の場合も、グリルシャッタ10aを開くことにより、エンジンルーム3から外部へ放熱することが可能である。
なお、上記の動作モード<3>~<4>では、電磁開閉弁15を閉じることにより、空気流動による筐体12から筐体12内の空気への伝熱を防止する。
ステップS44では、図5のステップS21と同様に、制御装置21は、Ti>Tbであるか判定する。Ti>Tbの場合には、ステップS45へ進み、Ti≦Tbの場合には、ステップS46へ進む。
ステップS45では、動作モード<5>として、制御装置21は、ラジエータファン9を停止し(ラジFAN停止)、グリルシャッタ10aを閉じ、電池専用ファン27を作動し、電磁開閉弁15を開くように、ラジエータファン9、シャッタユニット10、電池専用ファン27、および電磁開閉弁15を制御する。これにより、電池温度Tbが暖機必要温度T3以下の場合(ステップS42、S44のフロー)で、かつ、車室内温度Tiが電池温度Tbよりも高い場合に、ラジエータファン9を停止するとともにグリルシャッタ10aを閉じることにより、エンジンルーム3内の空気流動を低減することが可能である。それとともに、電磁開閉弁15を開くとともに電池専用ファン27を作動することにより、車室4内の空気を筐体12内部に送り込み、車室4内の熱を利用して電池本体11の暖機を行うことが可能である。
ステップS46では、同ステップS13と同様に、制御装置21は、To>Tbであるか判定する。To>Tbの場合には、ステップS48へ進み、To≦Tbの場合には、ステップS47へ進む。
ステップS47では、動作モード<6>として、制御装置21は、ラジエータファン9を停止し(ラジFAN停止)、グリルシャッタ10aを閉じ、電池専用ファン27を停止し、電磁開閉弁15を閉じるように、ラジエータファン9、シャッタユニット10、電池専用ファン27、および電磁開閉弁15を制御する。これにより、電池温度Tbが暖機必要温度T3以下の場合(ステップS42、S44、S46のフロー)であり、かつ、筐体外壁温度Toが電池温度Tb以下である場合に、ラジエータファン9を停止するとともにグリルシャッタ10aを閉じることにより、エンジンルーム3内の空気流動を低減することが可能である。しかも、電磁開閉弁15を閉じて電池専用ファン27を停止することにより、空気流動による筐体12から筐体12内の空気への伝熱を防止するので、電池本体11の熱が電池本体11よりも冷たい筐体12へ移動することを抑制し、電池本体11の暖機を行うことが可能である。
ステップS48では、動作モード<7>として、制御装置21は、ラジエータファン9を停止し(ラジFAN停止)、グリルシャッタ10aを閉じ、電池専用ファン27を停止し、電磁開閉弁15を開くように、ラジエータファン9、シャッタユニット10、電池専用ファン27、および電磁開閉弁15を制御する。これにより、電池温度Tbが暖機必要温度T3以下の場合(ステップS42、S44、46のフロー)で、かつ、筐体外壁温度Toが電池温度Tbよりも高い場合に、ラジエータファン9を停止するとともにグリルシャッタ10aを閉じることにより、エンジンルーム3内の空気流動を低減することが可能である。それとともに、電磁開閉弁15を開くことにより、空気流動による筐体12から筐体12内の空気への伝熱を促進し、筐体12の熱を利用して電池本体11の暖機を行うことが可能である。
<走行時の制御>
上記のアイドリングストップ時の制御に引き続き、車両1の走行時における温度管理装置50における電池専用ファン27、ラジエータファン9、シャッタユニット10、および電磁開閉弁15の制御について説明する。
上記のように、図11のステップS32においてアイドリングストップしていない場合、すなわち、走行中と判定された場合には、図12の走行中の場合のフローチャートへ移行してステップS49へ進む。
図5のフローチャートのステップ49では、電池専用ファン27を停止する。走行中であれば、電池専用ファン27を停止していても、排出口14aで発生する負圧により、車室4内の空気を導入パイプ13を通して筐体12内部に導入して電池本体11の冷却をすることが可能である。
ついで、ステップS50では、図5のステップS16と同様に、制御装置21は、Tb>T1であるか判定する。Tb>T1の場合には、ステップS51へ進み、Tb≦T1の場合には、ステップS53へ進む。
ステップS51では、同ステップS17と同様に、制御装置21は、To>T1であるか判定する。To>T1の場合には、ステップS52へ進み、To≦T1の場合には、ステップS54へ進む。
ステップS52では、動作モード<8>として、制御装置21は、ラジエータファン9を停止し(ラジFAN停止)、グリルシャッタ10aを開き、電磁開閉弁15を開くように、ラジエータファン9、シャッタユニット10、および電磁開閉弁15を制御する。これにより、電池温度Tbおよび筐体外壁温度Toがいずれも冷却要求温度T1より高い場合に、グリルシャッタ10aを開けて走行風をエンジンルーム3内に導入するとともに車室4内の空気を筐体12内部に導入することにより、ラジエータファン9を停止していても、エンジンルーム3を冷却し、それとともに当該エンジンルーム3内部の電池ユニット6の電池本体11および筐体12の両方を速やかに冷却することが可能である。
ステップS53では、同ステップS19と同様に、制御装置21は、Tb>T3であるか判定する。Tb>T3の場合には、ステップS54へ進み、Tb≦T3の場合には、ステップS55へ進む。
ステップS54では、動作モード<9>として、制御装置21は、ラジエータファン9を停止し(ラジFAN停止)、グリルシャッタ10aを閉じ、電磁開閉弁15を開くように、ラジエータファン9、シャッタユニット10、および電磁開閉弁15を制御する。これにより、電池温度Tbが冷却要求温度T1と暖機必要温度T3の間の場合(T1>Tb>T3の場合(ステップS50、S53のフロー))に、ラジエータファン9を停止するとともにグリルシャッタ10aを閉じることにより、エンジンルーム3内の空気流動を低減することが可能である。それとともに、電磁開閉弁15を開くことにより、空気流動による筐体12から筐体12内の空気への伝熱を促進する。これにより、電池本体11を適温に維持することが可能である。また、電池温度Tbが冷却要求温度T1より高いが、筐体外壁温度Toが冷却要求温度T1以下の場合(ステップS51、S54のフロー)も、上記と同様に、エンジンルーム3内の空気流動を低減するとともに、電池本体11を適温に維持することが可能である。
ステップS55では、同ステップS21と同様に、制御装置21は、Ti>Tbであるか判定する。Ti>Tbの場合には、ステップS54へ進み、Ti≦Tbの場合には、ステップS56へ進む。
ステップS55、S54のフローの場合、動作モード<10>として、制御装置21は、ラジエータファン9を停止し(ラジFAN停止)、グリルシャッタ10aを閉じ、電磁開閉弁15を開くように、ラジエータファン9、シャッタユニット10、および電磁開閉弁15を制御する。ラジエータファン9を停止するとともにグリルシャッタ10aを閉じることにより、エンジンルーム3内の空気流動を低減することが可能である。それとともに、電磁開閉弁15を開くことにより、車室4内の空気を導入パイプ13を通して筐体12内へ導入し、電池本体11よりも高い車室4内の熱を利用して電池本体11を暖機することが可能である。
ステップS56では、動作モード<11>として、制御装置21は、ラジエータファン9を停止し(ラジFAN停止)、グリルシャッタ10aを閉じ、電磁開閉弁15を閉じるように、ラジエータファン9、シャッタユニット10、および電磁開閉弁15を制御する。これにより、電池温度Tbが暖機必要温度T3以下の場合(ステップS53、S55のフロー)であるが、車室内温度Tiが電池温度Tb以下である場合に、ラジエータファン9を停止するとともにグリルシャッタ10aを閉じることにより、エンジンルーム3内の空気流動を低減することが可能である。しかも、電磁開閉弁15を閉じることにより、冷たい車室4内の空気により電池本体11の温度が低下することを抑制し、電池本体11の暖機を行うことが可能である。
1 車両
2 車体
3 エンジンルーム
4 車室
5 エンジン
6 電池ユニット
7 シュラウド
7a 外気導入口
9 ラジエータファン(第1ファン)
10 シャッタユニット
10a クリルシャッタ
10b シャッタ駆動部
11 電池本体
12 筐体
13 導入パイプ(導入路)
13a 導入口
14 排出パイプ(排出路)
14a 排出口
15 電磁開閉弁(開閉弁)
21 制御装置
23 電池温度センサ
24 外壁温度センサ
25 車室内温度センサ
26 対流速度センサ
27 電池専用ファン

Claims (7)

  1. 車両用電池の温度管理装置であって、
    外気導入口を通して車両外部と連通するエンジンルームに配設され、電池本体と、電池本体を収容する筐体とを備える電池ユニットと、
    前記外気導入口を開閉するシャッタと、前記シャッタを駆動するシャッタ駆動部とを備えるシャッタユニットと、
    前記外気導入口を通して外気を前記エンジンルームに送り込む第1ファンと、
    前記電池本体の温度である電池温度を検出する電池温度センサと、
    前記電池温度に基づいて前記シャッタユニットおよび前記第1ファンの動作を制御する制御装置と
    を備え、
    前記制御装置は、車両停車時において、前記電池温度が所定の冷却要求温度より高い場合には前記シャッタを開いて前記第1ファンを作動させ、前記電池温度が冷却要求温度以下の場合には前記シャッタを閉じて前記第1ファンを停止させるように、前記シャッタユニットおよび前記第1ファンを制御する
    ことを特徴とする車両用電池の温度管理装置。
  2. 請求項1に記載の車両用電池の温度管理装置において、
    前記制御装置は、前記電池温度が前記冷却要求温度より低い熱気排出要求温度以下の際には前記シャッタを開くように、前記シャッタユニットを制御する、
    ことを特徴とする車両用電池の温度管理装置。
  3. 請求項1または2に記載の車両用電池の温度管理装置において、
    前記電池ユニットは、
    前記筐体の内部と前記エンジンルームの外部とを連通して当該エンジンルームの外部の空気を前記筐体の内部に導入可能な導入路と、
    前記筐体の内部の空気を排出可能な排出路と、
    をさらに備えている、
    ことを特徴とする車両用電池の温度管理装置。
  4. 請求項3に記載の車両用電池の温度管理装置において、
    前記電池ユニットは、前記導入路を開閉する開閉弁をさらに備えている、
    ことを特徴とする車両用電池の温度管理装置。
  5. 請求項3または4に記載の車両用電池の温度管理装置において、
    前記導入路は、車室内に連通する導入口を有する、
    ことを特徴とする車両用電池の温度管理装置。
  6. 請求項3~5のいずれか1項に記載の車両用電池の温度管理装置において、
    前記排出路は、前記エンジンルーム外部における車両走行中において負圧が発生する位置に配置された排出口を有する、
    ことを特徴とする車両用電池の温度管理装置。
  7. 請求項3~6のいずれか1項に記載の車両用電池の温度管理装置において、
    前記温度管理装置は、前記導入路から前記筐体を経由して前記排出路への空気の流れを生成する第2ファンをさらに備え、
    前記制御装置は、前記電池温度が前記冷却要求温度より高い場合に、前記第2ファンを作動させ、前記第2ファンの作動後に前記電池温度が前記冷却要求温度以下に下がらない場合に、前記シャッタを開いて前記第1ファンを作動させるように、前記第2ファン、前記シャッタユニット、および前記第1ファンを制御する、
    ことを特徴とする車両用電池の温度管理装置。
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