JP2022162231A - 導光装置、光ファイバアセンブリ、および光学装置 - Google Patents

導光装置、光ファイバアセンブリ、および光学装置 Download PDF

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Ayato Okada
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Abstract

【課題】不要な光を他の部材へ導いて処理することができるより簡素な構成の導光装置、光ファイバアセンブリ、および光学装置を提供する。【解決手段】導光装置100は、コア21aとクラッド21bとを有した芯線21と芯線の周囲を取り囲む被覆21cとを有し第一方向Xに延びた光ファイバ20の芯線中を伝送される光に対して透明な材料で作られ、光ファイバのうち芯線が露出した露出区間20aに沿って延びるベース41と、ベースに第一方向に間隔をあけて設けられ露出区間において芯線の外周と接する複数の接触面42aと、を有した導光部材40と、接触面のそれぞれが外周を押圧するよう、導光部材を第一方向と交差した第二方向Zに押圧する押圧機構と、を備え、芯線から複数の接触面を介してベースに結合した光を導光する。【選択図】図4

Description

本発明は、導光装置、光ファイバアセンブリ、および光学装置に関する。
従来、空間的に多重化されたレーザ光が光ファイバの芯線の端部(入力端)に結合されるレーザ装置において、当該端部と接するように当該端部の前段に緩和部材が設けられるとともに、緩和部材の後段に光処理部が設けられた、レーザ装置が知られている(例えば、特許文献1)。
国際公開第2017/134911号
光学装置において、例えば漏洩光のような光の処理は重要な課題の一つである。よって、例えば不要な光を他の部材へ導いて処理することができるより簡素な構成の導光装置のような、改善された新規な導光装置が得られれば、有益である。
そこで、本発明の課題の一つは、例えば、改善された新規な導光装置、光ファイバアセンブリ、および光学装置を得ること、である。
本発明の導光装置は、例えば、コアとクラッドとを有した芯線と当該芯線の周囲を取り囲む被覆とを有し第一方向に延びた光ファイバの前記芯線中を伝送される光に対して透明な材料で作られ、前記光ファイバのうち前記芯線が露出した露出区間に沿って延びるベースと、当該ベースに前記第一方向に間隔をあけて設けられ前記露出区間において前記芯線の外周と接する複数の接触面と、を有した導光部材と、前記接触面のそれぞれが前記外周を押圧するよう、前記導光部材を前記第一方向と交差した第二方向に押圧する押圧機構と、を備え、前記芯線から前記複数の接触面を介して前記ベースに結合した光を導光する。
前記導光装置にあっては、前記芯線中を伝送される光の波長がλ、前記クラッドの屈折率がn1、前記導光部材の屈折率がn2である場合に、前記複数の接触面が前記第一方向に沿って次の式(1)
P=λ/|n1-n2| ・・・(1)
で示される周期Pで配置されてもよい。
前記導光装置にあっては、前記押圧機構は、前記光ファイバに対して前記導光部材とは反対側で、前記光ファイバを支持する支持部材と、前記支持部材に取り付けられ、前記導光部材を前記支持部材に向けて押圧する押圧部材と、を有してもよい。
前記導光装置にあっては、前記支持部材は、前記複数の接触面と隙間をあけて面した第一面と、前記第一面に設けられ、前記光ファイバの前記第一方向および前記第二方向と交差する第三方向への位置ずれを抑制する位置決め構造と、を有してもよい。
前記導光装置にあっては、前記芯線中を伝送される光の波長は、400[nm]以上かつ600[nm]以下であってもよい。
前記導光装置にあっては、前記芯線中を伝送される光のパワーは、100[W]以上であってもよい。
また、本発明の光ファイバアセンブリは、例えば、前記導光装置と、前記導光装置が前記露出区間と隣接して設けられた前記光ファイバと、を備える。
前記光ファイバアセンブリは、前記芯線の端部に接続され、当該端部とは反対側に空間からの光を受光し面積が前記芯線の断面積よりも大きい受光面を有した緩和部材を備え、前記導光装置が、前記端部に対して前記緩和部材の反対側に位置されてもよい。
また、本発明の光学装置は、例えば、前記光ファイバアセンブリと、前記光ファイバと光学的に接続された光学系と、を備える。
前記光学装置は、前記光ファイバと前記光学系を介して光学的に接続された光源を備えてもよい。
本発明によれば、例えば、改善された新規な導光装置、光ファイバアセンブリ、および光学装置を得ることができる。
図1は、第1実施形態の光ファイバアセンブリの例示的かつ模式的な斜視図である。 図2は、第1実施形態の導光装置の例示的かつ模式的な斜視図である。 図3は、図2のIII-III断面図である。 図4は、図2のIV-IV断面図である。 図5は、変形例の導光装置の図3と同等位置での例示的かつ模式的な断面図である。 図6は、第2実施形態の光学装置の例示的な概略構成図である。 図7は、第3実施形態の光学装置の例示的な概略構成図である。
以下、本発明の例示的な実施形態および変形例が開示される。以下に示される実施形態および変形例の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および結果(効果)は、一例である。本発明は、以下の実施形態および変形例に開示される構成以外によっても実現可能である。また、本発明によれば、構成によって得られる種々の効果(派生的な効果も含む)のうち少なくとも一つを得ることが可能である。
以下に示される実施形態および変形例は、同様の構成を備えている。よって、各実施形態および変形例の構成によれば、当該同様の構成に基づく同様の作用および効果が得られる。また、以下では、それら同様の構成には同様の符号が付与されるとともに、重複する説明が省略される場合がある。
各図において、X方向を矢印Xで表し、Y方向を矢印Yで表し、Z方向を矢印Zで表す。X方向、Y方向、およびZ方向は、互いに交差するとともに直交している。X方向は、長手方向あるいは延び方向とも称されうる。
また、本明細書において、序数は、部品や、部材、部位等を区別するために便宜上付与されており、優先度や順番を示すものではない。
[第1実施形態]
[光ファイバアセンブリ]
図1は、第1実施形態の光ファイバアセンブリ10の斜視図である。光ファイバアセンブリ10は、種々の光学機器において、主に、レーザ光を出力する出力光ファイバとしての光ファイバ20の、端部の支持に、適用される。光ファイバアセンブリ10は、端部構造や、支持構造、支持部とも称されうる。
図1に示されるように、光ファイバアセンブリ10は、光ファイバ20と、支持ベース11と、カバー12と、エンドキャップ13と、集光レンズ33gと、導光装置100と、を備えている。
支持ベース11は、X方向に延びた直方体状の形状を有しており、X方向に延びた光ファイバ20を支持している。支持ベース11は、ベースや、支持部材、ボディとも称されうる。X方向は、第一方向の一例である。
支持ベース11は、Z方向の反対方向の端部に位置された面11aと、Z方向の端部に位置された面11bと、を有している。
面11aは、Z方向の反対方向を向き、Z方向と交差しかつ直交している。面11aは、四角形状の平面であって、X方向に長い長方形状の平面である。
面11bは、Z方向を向き、Z方向と交差しかつ直交している。面11bは、Z方向にずれた三つの面11b1,11b2,11b3を有している。面11b1,11b2,11b3は、いずれもZ方向を向き、Z方向と交差しかつ直交している。面11b1,11b2,11b3は、いずれも四角形状の平面である。面11b2は、面11b1からZ方向の反対方向にずれて位置され、面11b3は、面11b2からZ方向の反対方向にずれて位置されている。面11b1,11b2,11b3は、段差を構成している。面11a、面11b1、面11b2、および面11b3は、平行である。
カバー12は、Z方向と交差しかつ直交している。カバー12は、X方向に長い長方形状かつ板状の形状を有している。
支持ベース11およびカバー12は、いずれも、例えば、銅系材料やアルミニウム系の材料のような、熱伝導性の高い材料で作られうる。
支持ベース11とカバー12との間には、X方向に延びる収容室Sが設けられ、当該収容室S内に、導光部材40が収容されている。収容室Sは、支持ベース11の面11b1と、カバー12の面12aに設けられた凹部12bと、によって形成された略角筒状の空間である。光ファイバ20は、導光部材40と支持ベース11との間でX方向に延びている。導光部材40の構成については、後述する。
光ファイバ20は、コアおよび当該コアを取り囲むクラッドを含む芯線21と、当該芯線21を取り囲む被覆22と、を有している。芯線21は、例えば、石英系ガラス材料で作られうる。また、被覆22は、例えば、合成樹脂材料で作られうる。
光ファイバ20の被覆22は、導光部材40に沿う区間の全部または大半において、除去されている。
カバー12は、例えば、支持ベース11に取り付けられるねじのような固定具16によって、当該支持ベース11と固定されている。なお、支持ベース11とカバー12とは、固定具16による結合とは異なる結合方式によって一体化されてもよい。
エンドキャップ13は、例えば、光ファイバ20のコアと同程度の屈折率を有する材料で作られうる。一例として、エンドキャップ13は、光ファイバ20のコアと同じ石英系ガラス材料で作られうる。
エンドキャップ13は、剥離端部20aの先端、すなわち芯線21のX方向の先端に対して、X方向に隣接し、当該先端と融着接続されている。エンドキャップ13のX方向の端面13a1の面積は、芯線21の断面積よりも広い。このような構成において、集光レンズ33gからの光は、端面13a1からエンドキャップ13内に入射し、当該エンドキャップ13を介して、剥離端部20aの先端に光学的に結合される。
仮に、エンドキャップ13が設けられていない構成において、剥離端部20aの先端に向けて集光レンズ33g等によって集光された光が到来すると、界面となる先端においてビーム径が小さくなるのに伴ってパワー密度が過度に大きくなり、これにより過度な温度上昇が生じ、ひいては当該先端が損傷してしまう虞がある。そこで、本実施形態では、剥離端部20aの先端にエンドキャップ13を接続することにより、界面の拡大を図っている。このような構成によれば、光は、当該先端よりも広いエンドキャップ13の端面13a1に、ビーム径がより大きくパワー密度がより小さい状態で到達するため、界面となる端面13a1ならびに導光部材の途中となる剥離端部20aの先端の双方において、過度な温度上昇ひいては損傷を、抑制することができる。エンドキャップ13は、緩和部材とも称され、端面13a1は、受光面とも称されうる。
エンドキャップ13は、面11b上に載置された状態で、支持ベース11に取り付けられている。エンドキャップ13は、例えば、接着によって支持ベース11に固定されてもよいし、支持ベース11とキャップカバー(不図示)との間に挟まれた状態で当該支持ベース11およびキャップカバーに固定あるいは支持されてもよい。
光ファイバ20およびエンドキャップ13は、支持ベース11に設けられた凹凸構造によって支持あるいは位置決めされている。本実施形態では、一例として、光ファイバ20およびエンドキャップ13は、それぞれ、支持ベース11の面11b1または面11b2に設けられた凹部11cに収容されることにより、当該支持ベース11に支持されるとともに位置決めされている。凹部11cは、面11b1または面11b2からZ方向の反対方向に凹み、X方向に延びている。凹部11cのX方向と交差する断面の形状は、例えば、V字状やU字状である。なお、凹凸構造は、このような構成には限定されず、例えば、それぞれX方向に延びて互いにY方向に一定間隔で離間した二本の凸条のような構造であってもよい。
また、導光部材40は、カバー12に設けられた凹部12b、すなわち収容室Sによって位置決めされている。
図2は、導光装置100の斜視図である。図2に示されるように、導光装置100は、導光部材40を有している。導光部材40は、光ファイバ20の剥離端部20aを覆い、当該剥離端部20aと接している。なお、導光部材40によって覆われる区間の一部において、芯線21は被覆22で覆われていてもよい。
導光部材40は、ベース41を有している。ベース41は、Z方向と交差するとともに直交している。ベース41は、X方向に延びている。すなわち、ベース41は、剥離端部20aに沿って延びている。ベース41は、Y方向にも延びている。
ベース41は、Z方向の反対方向の端部に位置された面41aを有している。面41aには、Y方向に延びた凸条42とY方向に延びた凹溝43とがX方向に交互に設けられている。なお、凸条42は、凸部とも称され、凹溝43は、凹部とも称されうる。
導光部材40は、光ファイバ20の芯線21中を伝送される光に対して透明な材料で作られる。導光部材40は、例えば、石英系ガラス材料で作られうる。導光部材40は、屈折率が光ファイバ20のクラッドの屈折率よりも低い材料で作られる。また、上述したような、ベース41と、凸条42とを有し、凹溝43が設けられた導光部材40は、例えば、エッチング等の微細加工技術を用い、ガラス基板表面に凹溝43を形成することにより、製作することができる。
図3は、図2のIII-III断面図である。図3に示されるように、支持ベース11の面11b1には、Z方向の反対方向に凹みX方向に延びた凹部11cが設けられている。凹部11cは、一例として、断面V字状の凹溝である。
凹部11cには、剥離端部20aが収容されている。凹部11cの側面、すなわち支持ベース11は、剥離端部20aに対して導光部材40とは反対側で、当該剥離端部20aをZ方向に支持している。また、凹部11cの側面は、当該凹部11cに収容された剥離端部20aのY方向への位置ずれを抑制している、言い換えると、Y方向に位置決めしている。面11b1は、第一面の一例であり、凹部11c(の側面)は、位置決め構造の一例である。また、Y方向は、第三方向の一例である。なお、位置決め構造は、このような構造には限定されず、例えば突起や凸条のような、他の構造であってもよい。
また、剥離端部20aは、凹部11c内に部分的に収容されている。言い換えると、剥離端部20aの一部は、面11b1よりもZ方向に突出している。なお、剥離端部20aでは、被覆22が除去されることにより、コア21aとクラッド21bとを有した芯線21の外周面21cが露出している。剥離端部20aは露出区間の一例であり、外周面21cは、外周の一例である。
ここで、導光部材40は、支持ベース11に対してZ方向に離間している。すなわち、導光部材40の凸条42の頂面42aと支持ベース11の面11b1とは、Z方向に離間している。また、導光部材40は、剥離端部20aに対してZ方向に隣接している。すなわち、頂面42aは、外周面21cと接している。そして、剥離端部20aは、凸条42には接しているが、凹溝43には接していない。このような構成において、剥離端部20aは、頂面42aと、凹部11cの側面との間に挟まれている。
図4は、図2のIV-IV断面図である。図4に示されるように、剥離端部20aにおいて、芯線21の外周面21cは、凸条42の頂面42aと接している。頂面42aは、Z方向と交差するとともに直交した平面である。すなわち頂面42aは、X方向およびY方向に延びている。
固定具16(図1参照)によるカバー12の支持ベース11に対するZ方向の反対方向への押圧によって、カバー12は導光部材40をZ方向の反対方向に押圧する。これにより、複数の頂面42aが、外周面21cと接触した状態が維持される。固定具16の設置位置や締め付けトルクは、複数の頂面42aと外周面21cとの所要の接触状態が得られるよう、適宜に設定される。頂面42aは、接触面の一例である。支持ベース11は、支持部材の一例である。固定具16およびカバー12は、押圧部材の一例である。支持ベース11、固定具16、およびカバー12は、押圧機構の一例である。また、Z方向の反対方向は、第二方向の一例である。
複数の頂面42aは、X方向に沿った一定の幅を有するとともに、X方向に空間的な一定の周期Pで配置されている。ここで、周期Pは、以下の式(1)を満たすように設定されている。
P=λ/|n1-n2| ・・・(1)
ここに、λは、芯線21を伝送される光の波長、n1は、クラッド21bの屈折率、n2は、導光部材40の屈折率である。式(1)は、位相整合条件や波数整合条件と呼ばれる。
このような構成によれば、芯線21中を伝送される光のうち、クラッド21b内で伝送される波長λの光を、外周面21cと周期Pで接触した複数の頂面42aによって構成される回折格子構造によって、導光部材40内にエネルギを漏洩する放射モードに光学的に結合することができる。なお、回折格子の周期Pが式(1)の位相整合条件を満たしている場合には、クラッド伝搬光から放射モードへの変換が効率的に行われる。クラッド21bから導光部材40に漏洩した光は速やかに導光部材40内に拡散され、エネルギ密度が低下した状態で不図示の光処理機構へ向けて導光される。光処理機構は、導光部材40からの光を散乱したり光エネルギを熱エネルギに変換したりすることによって、当該光を処理することができる。光処理機構と導光部材40とを光学部材を介して光学的に接続することにより、光処理機構のレイアウトの自由度を高めることができる。なお、導光部材40で導光された光をカバー12に結合し、当該カバー12が当該光を吸収し放熱してもよい。この場合、カバー12は光処理機構の一例である。
以上、説明したように、本実施形態では、導光装置100は、ベース41と、X方向(第一方向)に間隔をあけて設けられ芯線21の外周面21c(外周)と接する複数の頂面42a(接触面)と、を有した導光部材40と、頂面42aのそれぞれが外周面21cを押圧するよう、導光部材40をZ方向の反対方向(第二方向)に押圧する固定具16(押圧機構)と、を備えている。導光装置100は、芯線21から複数の頂面42aを介してベース41に結合した光を導光する。
このような構成によれば、例えば、芯線21から不要な光を導光する導光装置100を、芯線21と他の部材との間の接着材等を有しない比較的簡素な構成によって実現することができる。導光装置100が接着材を有する場合、当該接着材の信頼性の確保が必要となるが、本実施形態によっては、接着材の信頼性の確保は不要となる。また、クラッド伝搬光を除去するために芯線21の周囲に有機接着剤や放熱樹脂を塗布する構造においては、クラッド伝搬光のパワーが強い場合に有機接着剤や放熱樹脂が燃焼する虞がある。本実施形態では燃焼しやすい有機物の使用を回避することができ、かつ導光部材40中に光を拡散させエネルギ密度を下げた状態で光の処理を行うことができるため、クラッド伝搬光のパワーが比較的大きい場合にも適用することができる。
また、本実施形態のように、芯線21中を伝送される光の波長がλ、クラッド21bの屈折率がn1、導光部材40の屈折率がn2である場合に、複数の頂面42aは、X方向に沿って次の式(1)
P=λ/|n1-n2| ・・・(1)
で示される空間的な周期Pで配置されてもよい。
このような構成によれば、例えば、波長λの光を、クラッド21bから、外周面21cと周期Pで接触した複数の頂面42aによって構成される回折格子構造を介して、導光部材40に光学的に結合することができる。また、屈折率n1,n2および周期Pの適宜な設定により、所期の波長λの光を導光部材40に結合することができる。また、凹溝43の深さや、凸条42と凹溝43の面積比を変化させることにより、導光部材40に漏洩するクラッド伝搬光の量を調整することができる。これにより、導光部材40の過度な発熱を防ぐことができる。
また、本実施形態では、導光装置100は、導光部材40に結合される光の波長が、400[nm]以上かつ600[nm]以下となるよう、構成されてもよい。
波長が400[nm]以上かつ600[nm]以下の光は、銅のような金属材料に対する吸収率が他の波長帯の光に比べて高い。このため、例えば、当該光が所定の光路から外れて吸収率の高い金属材料で構成された周辺部品に照射されると、当該周辺部品が不本意に加熱される虞がある。この点、導光部材40に400[nm]以上かつ600[nm]以下の波長の光が結合されるよう、導光装置100が構成された場合にあっては、所定の光路から外れた当該波長の光の照射による周辺部品の不本意な加熱を、抑制することができる。
また、本実施形態では、光ファイバ20により伝送される光のパワーは、100[W]以上であってもよい。
このような構成によれば、例えば、所定の光路から外れた比較的パワーの大きい光の照射による周辺部品の不本意な加熱を、抑制することができる。
また、本実施形態のように、導光装置100は、芯線21の端部に対してエンドキャップ13(緩和部材)の反対側に位置されてもよい。
このような構成によれば、例えば、エンドキャップ13を介してクラッド21bに入力された不要な光を、当該クラッド21bから導光部材40に結合することができる。
[導光部材の変形例]
図5は、本変形例の導光装置100Aの図3と同等位置における断面図である。本変形例の導光装置100Aは、導光装置100に替えて、光ファイバアセンブリ10に組み込むことができる。
図5に示されるように、本変形例では、導光部材40Aの面41aは、支持ベース11の面11b1に対してZ方向に離間した平面である。面41aには、剥離端部20aに沿って、Z方向に凹むとともにX方向に延びた半円筒状の凹溝41bが設けられている。凹溝41bの内周面において、円弧状の凸条42と凹溝43とが設けられている。凸条42と凹溝43とはX方向に交互に設けられ、複数の凸条42は、空間的な一定の周期Pで配置されている。すなわち、本変形例でも、複数の凸条42の頂面42a(接触面)は、剥離端部20aにおける芯線21の外周面21cと、X方向に沿った空間的な一定の周期Pで、接している。
このような構成によっても、上記第1実施形態と同様に、芯線21中を伝送される光のうち、クラッド21b内で伝送される波長λの光を、外周面21cと接触した頂面42aから導光部材40Aに結合することができる。
また、本変形例によれば、頂面42aと外周面21cとの接触面積をより大きくすることができるため、例えば、光をクラッド21bから導光部材40Aへより効率よく結合することができる。
[第2実施形態]
図6は、第2実施形態の発光装置30Aの概略構成図であって、カバーを取り外した状態で発光装置30Aの内部をZ方向の反対方向に見た平面図である。発光装置30Aは、光学装置の一例であって、半導体レーザモジュールとも称されうる。
図6に示されるように、発光装置30Aは、ベース31と、当該ベース31と固定された光ファイバ20と、複数の発光ユニット32と、複数の発光ユニット32からの光を合成する光合成部33と、を有している。
光ファイバ20は、出力光ファイバであって、第1実施形態の光ファイバアセンブリ10を介して、ベース31と固定されている。
光ファイバアセンブリ10は、ベース31の一部として当該ベース31と一体的に構成されてもよいし、ベース31とは別部材として構成された光ファイバアセンブリ10が、例えばねじのような固定具を介してベース31に取り付けられてもよい。
ベース31は、例えば、銅系材料やアルミニウム系材料のような、熱伝導性の高い材料で作られる。ベース31は、カバー(不図示)で覆われている。光ファイバ20、発光ユニット32、光合成部33、および光ファイバアセンブリ10は、ベース31とカバーとの間に形成された収容室内に収容され、封止されている。
ベース31には、X方向に複数の発光ユニット32が所定間隔(例えば一定間隔)で並ぶアレイA1,A2のそれぞれについて、X方向に向かうにつれて、発光ユニット32の位置がZ方向にずれるよう、段差面(不図示)が設けられている。段差面は、X方向およびY方向に延びている。発光ユニット32は、それぞれ、段差面上に載置されている。X1方向は、第一方向の一例である。また、段差面は、載置面とも称されうる。また、このような構成により、発光ユニット32、コリメートレンズ33b、およびミラー33cが設けられる部位において、ベース31のZ方向の厚さは、X方向に向かうにつれて厚くなっている。
発光ユニット32は、一例として、チップオンサブマウントである。発光ユニット32は、それぞれ、サブマウント32aと、当該サブマウント32a上に実装された発光素子32bと、を有している。発光素子32bは、例えば、半導体レーザチップである。複数の発光素子32bは、例えば、同じ波長(単一の波長)の光を出力する。発光素子32b(発光ユニット32)は、光源の一例である。
複数の発光素子32bから出力された光は、光合成部33によって合成される。光合成部33は、コリメートレンズ33a,33b、ミラー33c,33d、コンバイナ33e、集光レンズ33f,33g等の光学部品を有している。光合成部33に含まれる光学部品は、複数の発光素子32b(発光ユニット32)と光ファイバ20とを光学的に接続する光学系の一例である。
コリメートレンズ33aは、光をZ方向(速軸方向)にコリメートし、コリメートレンズ33bは、光をX2方向(遅軸方向)にコリメートする。コリメートレンズ33aは、例えば、サブマウント32aに取り付けられ、発光ユニット32と一体化されている。コリメートレンズ33bは、対応する発光ユニット32が実装されている段差面上に載置されている。
ミラー33cは、コリメートレンズ33bからの光をコンバイナ33eに向かわせる。ミラー33cは、対応する発光ユニット32およびコリメートレンズ33bが実装されている段差面上に載置されている。すなわち、発光ユニット32、当該発光ユニット32が有する発光素子32bからの光が通るコリメートレンズ33b、および当該コリメートレンズ33bからの光を反射するミラー33cは、同一の段差面上に実装されている。すなわち、アレイA1,A2毎に、Y方向に並ぶ発光ユニット32、コリメートレンズ33b、およびミラー33cは、同一の段差面上に実装されている。なお、段差面のZ方向の位置およびミラー33cのZ方向のサイズは、他のミラー33cからの光と干渉しないように設定されている。また、以下では、段差面上に実装されている発光ユニット32、コリメートレンズ33b、およびミラー33cは、単に実装部品と称することがある。また、発光ユニット32、コリメートレンズ33b、およびミラー33cは、同一の段差面(平面)上に実装されなくてもよい。
コンバイナ33eは、二つのアレイA1,A2からの光を合成して集光レンズ33fに向けて出力する。アレイA1からの光は、ミラー33dおよび1/2波長板33e1を介してコンバイナ33eに入力され、アレイA2からの光は、コンバイナ33eに直接入力される。1/2波長板33e1は、アレイA1からの光の偏波面を回転させる。コンバイナ33eは、偏波合成素子とも称されうる。
集光レンズ33fは、光をZ方向(速軸方向)に集光する。集光レンズ33gは、集光レンズ33fからの光をY方向(遅軸方向)に集光し、光ファイバ20の端部に光学的に結合する。なお、集光レンズ33gは、光ファイバアセンブリ10に設けられてもよいし、ベース31上に設けられてもよい。また、集光レンズ33fは、光ファイバアセンブリ10上に設けられてもよい。
上記第1実施形態および変形例の効果は、本実施形態の発光装置30Aにおいても得られる。
[第3実施形態]
図7は、第3実施形態の発光装置30Bの平面図である。発光装置30Bは、光学装置の一例であって、半導体レーザモジュールとも称されうる。本実施形態では、段差面31cが、X方向およびY方向に延びるとともに、Z方向にずれており、階段状に形成されている。ミラー33cからの光は、集光レンズ33f、ローパスフィルタ33h、および集光レンズ33gを経由して、光ファイバアセンブリ10に支持された光ファイバ20の芯線21の先端に結合される。本実施形態でも、ベース31のZ方向の厚さは、X方向に向かうにつれて、厚くなっている。上記第1実施形態および変形例の効果は、本実施形態の発光装置30Bにおいても得られる。
以上、本発明の実施形態および変形例が例示されたが、上記実施形態および変形例は一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態および変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、等のスペック(構造や、種類、方向、型式、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
例えば、露出区間は、光ファイバの長手方向の端部には限定されず、当該端部から離れた長手方向の中間部分に位置されてもよい。
また、光ファイバアセンブリは、半導体レーザモジュールとは異なる光学装置に適用可能である。また、光ファイバアセンブリを備える光学装置は、光源を有しなくてもよい。
10…光ファイバアセンブリ
11…支持ベース(支持部材、押圧機構)
11a…面
11b,11b2,11b3…面
11b1…面(第一面)
11c…凹部(位置決め構造)
12…カバー(押圧部材、押圧機構)
12a…面
12b…凹部
13…エンドキャップ(緩和部材)
13a1…端面
16…固定具(押圧部材、押圧機構)
20…光ファイバ
20a…剥離端部(露出区間)
21…芯線
21a…コア
21b…クラッド
21c…外周面(外周)
22…被覆
30A,30B…発光装置(光学装置)
31…ベース
31c…段差面
32…発光ユニット(光源)
32a…サブマウント
32b…発光素子(光源)
33…光合成部
33a…コリメートレンズ
33b…コリメートレンズ
33c…ミラー
33d…ミラー
33e…コンバイナ
33e1…1/2波長板
33f…集光レンズ
33g…集光レンズ
33h…ローパスフィルタ
40,40A…導光部材
41…ベース
41a…面
41b…凹溝
42…凸条
42a…頂面(接触面)
43…凹溝
100,100A…導光装置
A1,A2…アレイ
P…周期
n1,n2…屈折率
S…収容室
X…方向(第一方向)
Y…方向(第三方向)
Z…方向(第二方向の反対方向)
λ…波長

Claims (10)

  1. コアとクラッドとを有した芯線と当該芯線の周囲を取り囲む被覆とを有し第一方向に延びた光ファイバの前記芯線中を伝送される光に対して透明な材料で作られ、前記光ファイバのうち前記芯線が露出した露出区間に沿って延びるベースと、当該ベースに前記第一方向に間隔をあけて設けられ前記露出区間において前記芯線の外周と接する複数の接触面と、を有した導光部材と、
    前記接触面のそれぞれが前記外周を押圧するよう、前記導光部材を前記第一方向と交差した第二方向に押圧する押圧機構と、
    を備え、前記芯線から前記複数の接触面を介して前記ベースに結合した光を導光する導光装置。
  2. 前記芯線中を伝送される光の波長がλ、前記クラッドの屈折率がn1、前記導光部材の屈折率がn2である場合に、前記複数の接触面が前記第一方向に沿って次の式(1)
    P=λ/|n1-n2| ・・・(1)
    で示される周期Pで配置された、請求項1に記載の導光装置。
  3. 前記押圧機構は、
    前記光ファイバに対して前記導光部材とは反対側で、前記光ファイバを支持する支持部材と、
    前記支持部材に取り付けられ、前記導光部材を前記支持部材に向けて押圧する押圧部材と、
    を有した、請求項1または2に記載の導光装置。
  4. 前記支持部材は、
    前記複数の接触面と隙間をあけて面した第一面と、
    前記第一面に設けられ、前記光ファイバの前記第一方向および前記第二方向と交差する第三方向への位置ずれを抑制する位置決め構造と、
    を有した、請求項3に記載の導光装置。
  5. 前記芯線中を伝送される光の波長は、400[nm]以上かつ600[nm]以下である、請求項1~4のうちいずれか一つに記載の導光装置。
  6. 前記芯線中を伝送される光のパワーは、100[W]以上である、請求項1~5のうちいずれか一つに記載の導光装置。
  7. 請求項1~6のうちいずれか一つに記載の導光装置と、
    前記導光装置が前記露出区間と隣接して設けられた前記光ファイバと、
    を備えた、光ファイバアセンブリ。
  8. 前記芯線の端部に接続され、当該端部とは反対側に空間からの光を受光し面積が前記芯線の断面積よりも大きい受光面を有した緩和部材を備え、
    前記導光装置が、前記端部に対して前記緩和部材の反対側に位置された、請求項7に記載の光ファイバアセンブリ。
  9. 請求項7または8に記載の光ファイバアセンブリと、
    前記光ファイバと光学的に接続された光学系と、
    を備えた、光学装置。
  10. 前記光ファイバと前記光学系を介して光学的に接続された光源を備えた、請求項9に記載の光学装置。
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