JP2014023815A - 光源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】拡散する照明光、及び拡散が低減された照明光を射出する光源装置を提供する。
【解決手段】1次光を出射する光源と、1次光を導光する導光部材と、入射面と射出面とを備え、導光部材から入射された1次光の配光特性を変換し2次光として射出する拡散部材を有する1次照明ユニットと、2次光が入射するアダプタ入射側開口と、2次光の光学特性を変換し照明光として射出する光変換部材と、光変換部材で変換された照明光を射出するアダプタ射出側開口とを有し、1次照明ユニットに着脱されるアダプタと、を具備する光源装置であり、アダプタを1次照明ユニットに装着したときの拡散部材の射出面と光変換部材との間に、拡散部材の配光特性を変換する機能を低下させ、1次照明ユニットから射出される2次光の広がり角がアダプタ装着時にアダプタ未装着時よりも小さな広がり角となるように変化させる拡散機能打消し部が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、光源から出射された1次光を所望の光学特性を有する2次光に変換して射出する光源装置に関する。
光源から出射された1次光を導光部材によって導光し、導光された光を光変換部材により所望の光学特性を有する2次光、例えば、拡散光に変換して射出する光源装置が一般に知られている。
例えば、特許文献1には、レーザ光源から出射されたレーザ光を挿入部の先端部で拡散照射する拡散光学部材と、挿入部の先端部に着脱可能に構成されたアダプタとを組み合わせた内視鏡装置が開示されている。
特許文献1に記載の内視鏡装置は、蛍光体を備えたアダプタを挿入部の先端部に着脱可能であるため、アダプタの着脱のみによって、450nm以下の特定波長光の照射と白色光の照射とを容易に切り換えることができる。即ち、アダプタを取り外したときには、レーザ光源から出射された特定波長光がライトガイドの射出端から拡散光学部材によって拡散され、拡散光として内視対象物に照射される。また、挿入部にアダプタを取り付けたときには、ライトガイドの射出端から拡散光学部材に入っていったん拡散された特定波長光がアダプタの円筒反射部材によって集光され、集光されたほぼ全量の光が蛍光体を通過する。このとき、特定波長光が蛍光体の励起光となり、白色光となって内視対象物に照射される。
特許第4370199号公報
特許文献1に記載の内視鏡装置では、レーザ光源から出射され、拡散光学部材で拡散された拡散光に対し、円筒反射部材を組み合わせることで、拡散光を蛍光体に導くように構成されている。しかしながら、このような構成では、拡散レンズ等の拡散光学部材により大きな広がりを有する拡散光を放射するように構成されているため、円筒反射部材のような有限の入射開口を有する部材に効率よく入射させることは困難である。
そこで、本発明は、アダプタ未装着時には拡散する照明光を照射し、アダプタ装着時には拡散光をアダプタに効率よく結合させて照明光を照射する光源装置を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態は、1次光を出射する光源と、前記光源から出射された1次光を導光する導光部材と、入射面と射出面とを備え、前記導光部材から入射された前記1次光の配光特性を変換し、2次光として射出する拡散部材を有する1次照明ユニットと、前記2次光が入射するアダプタ入射側開口と、前記2次光の光学特性を変換し、照明光として射出する光変換部材と、前記光変換部材で変換された前記照明光を射出するアダプタ射出側開口とを有し、前記1次照明ユニットに着脱されるアダプタと、を具備し、前記アダプタを前記1次照明ユニットに装着したときの前記1次照明ユニットの前記拡散部材の前記射出面と前記アダプタの前記光変換部材との間に、前記拡散部材の配光特性を変換する機能を低下させ、前記1次照明ユニットから射出される前記2次光の広がり角が、前記アダプタ装着時に前記アダプタ未装着時よりも小さな広がり角となるように変化させる拡散機能打消し部が設けられていることを特徴とする光源装置である。
本発明によれば、アダプタ未装着時には拡散する照明光を照射し、アダプタ装着時には拡散光をアダプタに効率よく結合させて照明光を照射する光源装置を提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態の光源装置を示す概略的な断面図である。 図2は、図1に示す光源装置を示す概略的な斜視図である。 図3は、1次照明ユニットとアダプタとが分離された状態での、本発明の第2の実施形態の光源装置を示す概略的な断面図である。 図4は、1次照明ユニットとアダプタとが接続された状態での、本発明の第2の実施形態の光源装置を示す概略的な断面図である。 図5は、本発明の第3の実施形態の光源装置を示す概略的な断面図である。
本発明の各実施形態について、図面を参照して説明する。以下、全ての実施形態の光源装置において、光源からの1次光が、1次照明ユニット内の拡散部材を通過することにより、1次光の配光特性を変換させた2次光である拡散光に変換される。また、アダプタ内の光変換部材は、スペクトル変換部材である蛍光体である。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態の光源装置1について、図1及び図2を参照して説明する。
図1は、第1の実施形態の光源装置1を示す概略的な断面図である。図2は、図1に示す光源装置を示す概略的な斜視図である。光源装置1は、光源としての半導体レーザ2と、導光部材としての光ファイバ3と、1次照明ユニット100と、1次照明ユニット100と組み合わせて利用されるアダプタ200とを有している。なお、図1は、光ファイバ3の中心軸を通る面における断面図である。
半導体レーザ2には、光ファイバ3の基端側が接続されている。光ファイバ3の先端側は、保持部材としてのフェルール4により保持されており、また、光ファイバ3の先端側には、1次照明ユニット100が接続されている。
1次照明ユニット100は、拡散部材5と、第1のホルダ6とを有している。拡散部材5は、半導体レーザ2から出射され、光ファイバ3により導光された1次光(例えば、所定の波長を有するレーザ光)の配光特性を変換して2次光とする機能を有している。本実施形態では、拡散部材5は、2次光の進行方向を照射領域が広がるように変換する第1の光学部品として、凹レンズを用いている。
第1のホルダ6には、円筒状の貫通孔7が形成されている。貫通孔7の一端側(光軸方向基端側)は、光ファイバ3の射出端3aと光学的に接続される入射側開口6aであり、また、その他端側(光軸方向先端側)は、2次光を射出する射出側開口6bである。貫通孔7の円筒の中心軸は、光ファイバ3の中心軸と略一致している。また、入射側開口6aの径は、光ファイバ3の外径よりも大きいか略等しく設定されている。
貫通孔7の内周面には、第1の反射部材8が設けられている。第1の反射部材8は、例えば、貫通孔7の内周面に銀、アルミ等の金属を成膜することにより形成されている。あるいは、貫通孔7の内周面に誘電体多層膜を成膜することにより形成されてもよい。
凹レンズ5は、凹面状の入射面5aと、平面状の射出面5bとを有している。凹レンズ5は、第1のホルダ6の貫通孔7内に、その射出面5bが射出側開口6bの開口面と面一になるように配置されている。また、第1のホルダ6の貫通孔7の内部のうち、凹レンズ5を除く領域は、透明部材9で充填されている。透明部材9は、例えば、1次光に対して透明な樹脂やガラスである。
凹レンズ5は、光ファイバ3の射出端3aから射出され、光ファイバ3の開口数NAに応じて広がる1次光の略全てがその入射面5aに照射されるように、光ファイバ3の中心軸上に、光ファイバ3の射出端(射出端面)3aと離間して配置されている。また、凹レンズ5の射出面5bは、光ファイバ3の中心軸に対して略垂直に配置されている。
アダプタ200は、1次照明ユニット100の射出側開口6bの側に、不図示の着脱機構により着脱可能に構成されている。アダプタ200は、後述のように拡散機能打消し部として機能する第2の光学部品である凸レンズ10と、光変換部材11と、第2のホルダ12とを有している。
第2のホルダ12には、第1のホルダ6と同様に、円筒状の貫通孔13が形成されている。貫通孔13の一端側(光軸方向基端側)は、アダプタ入射側開口12aであり、また、その他端側(光軸方向先端側)は、アダプタ射出側開口12bである。貫通孔13は、1次照明ユニット100とアダプタ200とが接続された状態において、貫通孔13の円筒の中心軸が、光ファイバ3の中心軸の延長線上に位置されるように構成されている。
貫通孔13の内周面にも、第2の反射部材14が設けられている。第2の反射部材14は、第1の反射部材8と同様の方法で、貫通孔13の内周面に成膜することにより形成されている。
凸レンズ10は、平面状の入射面10aと、凸面状の射出面10bとを有している。凸レンズ10は、第2のホルダ12の貫通孔13内に、その入射面10aが、1次照明ユニット100の凹レンズ5の射出面5bから射出される2次光が入射するアダプタ入射側開口12aの開口面と面一になるように配置されている。凸レンズ10は、2次光の進行方向を照射領域が狭められるように変換する第2の光学部品である。凸レンズ10の中心は、光ファイバ3の中心軸と略一致している。
光変換部材11は、入射面11aと射出面11bとを有している。光変換部材11は、第2のホルダ12の貫通孔13内に、その射出面11bがアダプタ射出側開口12bの開口面と面一になるように配置されている。光変換部材11の中心は、凸レンズ10の焦点位置に略等しく配置されている。
光変換部材11は、例えば、2次光を受光し、そのスペクトルを長波長に変換するスペクトル変換部材である蛍光体である。光変換部材11は、入射面11aに入射した2次光の光学特性を変換して照明光とし、照明光を射出面11bから外部に照射する。光変換部材11は、樹脂、ガラス等、2次光及び照明光に対し、透過性を有する部材に、セリウム賦活のYAG蛍光体や、シリケート系などの蛍光物質を添加して形成されている。
1次照明ユニット100にアダプタ200が装着されたとき、アダプタ入射側開口12aは、1次照明ユニット100の射出側開口6bと隣接して配置されるか、略当接される。アダプタ入射側開口12aは、1次照明ユニット100の射出側開口6bの径に略等しいか、それより大きな開口径を有している。
また、1次照明ユニット100の射出側開口6bに配置された凹レンズ5の焦点距離と、アダプタ200のアダプタ入射側開口12aに配置された凸レンズ10の焦点距離とは、これら2つのレンズを通過した2次光が略平行光となるように設定されている。
第2のホルダ12の貫通孔13の内部のうち、凸レンズ10及び光変換部材11を除く領域は、第1のホルダ6の貫通孔7の内部と同様の透明部材15で充填されている。
次に、光源装置1が外部に照明光を照射する動作について説明する。本実施形態では、1次照明ユニット100とアダプタ200とは、着脱可能に構成されており、1次照明ユニット100単体でも、1次照明ユニット100とアダプタ200とを組み合わせても光源装置として利用することができる。
1次照明ユニット100とアダプタ200とは、図示しない着脱機構により、その中心軸が略一致するように装着される。また、1次照明ユニット100とアダプタ200とは、1次照明ユニット100とアダプタ200とを接続した状態において、1次照明ユニット100の射出側開口6bとアダプタ200のアダプタ入射側開口12aとが略当接するように、図示しない着脱機構により保持される。
半導体レーザ2から出射され、光ファイバ3により導光され、光ファイバ3の射出端3aから射出された1次光は、光ファイバ3の開口数NAと透明部材9の屈折率とに応じた広がり角で凹レンズ5に向かって進行する。
光ファイバ3の射出端3aから射出された1次光は、透明部材9を透過して凹レンズ5の入射面5aに照射され、凹レンズ5により配光特性が変換されて2次光となる。そして、2次光の広がり角が大きくなり、拡散光として、1次照明ユニット100の射出側開口6bから外部に射出される。
1次照明ユニット100にアダプタ200が接続されていない場合、外部に向けて射出された2次光がそのまま照明光として利用される。このとき、外部に向けて射出される2次光は、レーザ光であるが、凹レンズ5により照射領域が広げられて射出されるため、光ファイバ3から直接射出される場合のレーザ光と比較して、安全性が高められている。
1次照明ユニット100とアダプタ200とが接続されている場合、1次照明ユニット100の射出側開口6bから射出された2次光は、アダプタ200のアダプタ入射側開口12aに入射される。アダプタ入射側開口12aの径は、1次照明ユニット100の射出側開口6bの径に略等しいか、これよりも大きく形成されている。また、1次照明ユニット100の射出側開口6bとアダプタ入射側開口12aとは、接続時に近接している。この結果、1次照明ユニット100の射出側開口6bから射出した2次光は、アダプタ入射側開口12aに効率良く入射する。
アダプタ入射側開口12aから入射した2次光は、凸レンズ10の入射面10aに入射する。そして、2次光は、凸レンズ10内を進行する。凸レンズ10内を進行する拡散した2次光は、拡散機能を抑えられ、広がりを狭められ、その射出面10bから射出されて、透明部材15内を進行する。つまり、拡散機能打消し部としての第2の光学部品である凸レンズ10は、拡散部材5の配光特性を変換する機能を低下させ、1次照明ユニット100から射出される2次光の広がり角が、アダプタ装着時にアダプタ未装着時よりも小さな広がり角となるように変化させる。
本実施形態では、1次照明ユニット100には凹レンズ5が搭載されており、2次光は、凹レンズ5のパワーに応じた配光特性で射出される。1次照明ユニット100にアダプタ200を装着したとき、凹レンズ5から射出された2次光は、凸レンズ10のパワーにより、凸レンズ10がない場合、即ちアダプタ200を装着していないときよりも小さな広がり角となるような配光特性を有する光となり、透明部材15を透過して光変換部材11に向けて進行する。
1次照明ユニット100の射出側開口6bとアダプタ200のアダプタ入射側開口12aとが略当接している場合、光ファイバ3の射出端面を凹レンズ5と凸レンズ10との組合せ焦点位置に配置することで、アダプタ入射側開口12aから入射した2次光は、透明部材15内を略平行光として進行し、光変換部材11に照射される。
そして、光変換部材11に照射された2次光の一部は、光変換部材11に吸収されて異なるスペクトル形状の照明光に変換される。変換された照明光の一部は、光軸方向前方のアダプタ射出側開口12bから外部に照射される。また、照明光の別の一部は、光軸方向後方の透明部材15内に再入射し、透明部材15内を進行する。透明部材15内を進行する照明光の一部は、再び光変換部材11に照射され、これを透過してアダプタ射出側開口12bから外部に照射される。透明部材15内を後方に進行し、1次照明ユニット100へ入射した照明光は、貫通孔7の内面の第1の反射部材8へ入射される。第1の反射部材8で反射された照明光は、方向を変えて、その一部は、アダプタ200へ再入射し、光変換部材11に再入射し、透過して、その一部がアダプタ射出側開口12bから照明光として射出される。
本実施形態によれば、1次照明ユニット100の拡散部材である凹レンズ5により2次光の進行方向を照射領域が広がるように変換された2次光を、アダプタ200の入射側に設けられた拡散機能打消し部である凸レンズ10により拡散機能を低下させる、即ち凹レンズ5に対して照射領域を狭めることによって、1次照明ユニット100とアダプタ200との光学的な接続効率を高めることが可能となる。
また、1次照明ユニット100とアダプタ200とを接続していない状態においても、1次照明ユニット100から射出される光は、凹レンズ5である拡散部材を経由した2次光であるため、安全性が高められている。
また、本実施形態では、凹レンズ5の射出面5b及び凸レンズ10の入射面10aが平面状であることにより、1次照明ユニット100とアダプタ200とを接続したときに、これらの接続部にゴミが付着するのを防いだり密着性を良くしたりすることができる。
なお、本実施形態では、1次照明ユニットの光変換部材を拡散部材とし、アダプタに配置された光変換部材を蛍光体としているが、これに限定されない。即ち、アダプタに配置される光変換部材として、配光変換部材や蛍光体などを含むスペクトル形状を変換するスペクトル変換部材を選択して用いてもよい。
また、光変換部材として、下記1)〜5)に示すようなさまざまな部材を組み合わせて用いることができる。
1)配光変換部材として、凹レンズのほか、凸レンズや、凸レンズと凹レンズの組合せのように放射角を変換する放射角変換部材や、ホログラムレンズ、回折格子、フレネルレンズなどのように、放射角を変えたり、又は、放射する光の方向を変換したりする配光変換部材を用いることができる。
2)配光変換部材として、アルミナなど高屈折率、高反射率の粒子を樹脂やガラス中に分散させたもの、屈折率の異なる複数の透明な部材を混合したものや、すりガラス等の散乱板、表面に微小な凹凸を設けた拡散板などを用いることができる。
3)スペクトル変換部材として、蛍光体のほかに、光半導体やSHG(2次高調波)、エレクトロルミネッセンス材料などを用いることができる。
4)光源光の一部を透過し、一部を遮断する光透過変調部材として、さまざまな光学フィルタや、色素、光共振器(エタロン)などを用いることができる。
5)光源光の一部を透過し、一部を遮断する光透過変調部材として、光スイッチやエレクトロクロミック、液晶デバイスなどを用いることができる。
例えば、レーザ光源の安全性やスペックル除去に対しては、2)が好適である。また、ランプやLED光の放射角を調整する場合には、1)や2)を用いることが可能である。即ち、アダプタに配置される光変換部材として、配光変換部材や、蛍光体などを含むスペクトル形状を変換するスペクトル変換部材を選択して用いることもできる。
以下、本発明の第2並びに第3の実施形態について説明する。以下の説明では、第1の実施形態と共通の構成部材には、同じ参照符号を付してその説明を省略し、主に、第1の実施形態と異なる部分を説明する。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態について、図3並びに図4を参照して説明する。
図3並びに図4は、第2の実施形態の光源装置20を示す概略的な断面図である。光源装置20は、半導体レーザ2と、光ファイバ3と、1次照明ユニット101と、1次照明ユニット101と組み合わせて利用されるアダプタ201とを有している。なお、図3並びに図4は、光ファイバ3の中心軸を通る面における断面図である。
第1の実施形態では、拡散部材として凹レンズ5が設けられていたが、本実施形態では、拡散部材は、第1のホルダ6に固定された第1の光学部材21と、可動部23に取り付けられた第2の光学部材22との2つの光学部材で構成されている。第1の光学部材21及び第2の光学部材22の中心は、光ファイバ3の射出端3aの中心軸と略一致している。
第1の光学部材21は、平面状の入射面21aと、凹凸が形成された射出面21bとを有している。また、第2の光学部材22は、凹凸が形成された入射面22aと、平面状の射出面22bとを有している。第1の光学部材21の凹凸が形成された射出面21bは、第2の光学部材22の凹凸が形成された入射面22aに対向して配置されている。射出面21bと入射面22aとは、対応する凹凸形状を有しており、互いに当接したときに嵌め合い構造となる。即ち、本実施形態では、第1の光学部材21の射出面21bと第2の光学部材22の入射面22aとの凹凸が、嵌め合い構造となり、拡散機能が打ち消されるように構成されている。第1及び第2の光学部材21、22は、ガラスや透明樹脂で円柱又は円板状であり、熱伝導率の高い部材が望ましい。
可動部23は、1次照明ユニット101の貫通孔7に、第2の光学部材22を光軸方向に摺動可能に保持している。可動部23は、1次照明ユニット101にアダプタ201を装着した状態において、アダプタ201の装着に伴う圧力により、自身が変形する。即ち、アダプタ201が可動部23を1次照明ユニット101側に押し込むことにより、可動部23が光ファイバ3の方向に向かって変形し、これにより、第2の光学部材22が移動し、第1の光学部材21に押し付け当接し、第1の光学部材21と第2の光学部材22との間を嵌合する。
本実施形態では、アダプタ201の第2のホルダ12の貫通孔13は、光軸方向先端側に向かって広がっているテーパ形状となっている。また、アダプタ201のアダプタ入射側開口12aには、透明部材15が配置されている。アダプタ入射側開口12aの径は、1次照明ユニット101の射出側開口6bの径に略等しいか、これよりも大きく形成されている。第2のホルダ12は、1次照明ユニット101とアダプタ201とを接続した状態において、テーパ形状の貫通孔13の中心軸が光ファイバ3の射出端3aの中心軸上に位置するように構成されている。
アダプタ201の射出側開口12bには、第1の実施形態と同様に、光変換部材11が配置されている。第2の光変換部材11は、その形状が第2のホルダ12を有するテーパ形状の貫通孔の内面に係合するように変更されている他は、第1の実施形態と同様である。
まず、図3を参照して、第1の光学部材21と第2の光学部材22とが可動部23により離間されて、アダプタ201が1次照明ユニット101から取り外されたときの、光源装置20が外部に照明光を照射する動作について説明する。
光ファイバ3の射出端3aから射出された1次光は、透明部材9内を進行して第1の光学部材21に入射される。入射された1次光は、第1の光学部材21の射出面21bの凹凸構造により、配光特性が変換され、2次光の広がり角が大きくなる。
第1の光学部材21の射出面21bと第2の光学部材22の入射面22aとは、アダプタ201を接続しない状態では、離間されている。従って、第1の光学部材21の射出面21bを射出した2次光は、図3に示すように、第2の光学部材22の入射面22aでさらに拡散され、第2の光学部材22の射出面22bから外部に射出される。
次に、図4を参照して、第1の光学部材21と第2の光学部材22とが可動部23の摺動により当接されて、アダプタ201が1次照明ユニット101に装着されたときの、光源装置20が外部に照明光を照射する動作について説明する。
光ファイバ3の射出端3aから射出された1次光は、透明部材9内を進行して第1の光学部材21に入射される。入射された1次光は、第1の光学部材21の射出面21bと第2の光学部材22の入射面22aとの嵌め合い構造により、略当接部分でレーザ光の散乱が生じるが、拡散機能が打ち消される。つまり、第1の光学部材21と第2の光学部材22の嵌め合い状態では、これら光学部材は一体の透明部材とみなすことができ、入射された1次光をほとんど拡散することなく、1次光の特性を保ったまま2次光となる。そして、この2次光が、1次照明ユニット101の射出側開口6bから射出される。
1次照明ユニット101とアダプタ201とが接続されている場合、1次照明ユニット101の射出側開口6bから射出された2次光は、アダプタ201のアダプタ入射側開口12aに入射される。アダプタ入射側開口12aの径は、1次照明ユニット101の射出側開口6bの径に略等しいか、これよりも大きく形成されている。また、1次照明ユニット101の射出側開口6bとアダプタ201の入射側開口12aとは、接続時に近接している。この結果、1次照明ユニット101の射出側開口6bから射出した2次光は、アダプタ入射側開口12aに効率良く入射する。
拡散されずに1次光の特性を保ち、アダプタ入射側開口12aに入射した2次光は、透明部材15内を進行する。この2次光の一部は、第2の反射部材14で反射され、再び透明部材15内を進行する。また、この2次光の別の一部は、光変換部材11に照射される。さらに別の一部は、アダプタ入射側開口12aへ射出され、1次照明ユニット101側に照射される。このとき、第2の反射部材14は、アダプタ射出側開口12b側に開いた、即ち光軸方向先端側に向かって広がっているテーパ形状を有しているため、1次照明ユニット101側に射出される成分は比較的少なくなっている。
光変換部材11に照射された2次光の一部は、光変換部材11により吸収されて異なるスペクトル形状の照明光に変換される。この照明光の一部は、光軸方向前方のアダプタ射出側開口12bから外部に照射される。また、この照明光の別の一部は、光軸方向後方の透明部材15内に再入射し、透明部材15内を進行する。透明部材15内を進行する照明光は、側面に配置された反射部材14に入射され、反射部材14で反射され、進行方向を変換され、一部は再び光変換部材11に照射され、これを透過してアダプタ射出側開口12bから外部に照射される。
本実施形態によれば、第1の光学部材21と第2の光学部材22との表面に形成された凹凸構造が嵌め合い構造となっており、これらが略当接することにより拡散機能が打ち消されるため、2次光は1次光の特性を温存して、1次照明ユニット101の射出側開口6bから射出される。1次照明ユニット101の射出側開口6bの径とアダプタ201のアダプタ入射側開口12aの径とが適切に設定されていることにより、拡散機能を抑えた2次光がアダプタ201に設けられた光変換部材11の入射面11aに照射されるため、1次照明ユニット102とアダプタ201との間の接続効率を高効率にすることが可能となる。
また、第1の光学部材21と第2の光学部材22とを互いに離間させ、アダプタ201を接続していない状態では、1次照明ユニット101から射出される光は、第1の光学部材21及び第2の光学部材22と2段経由した2次光であるため、安全性が第1の実施形態よりもさらに高められることができる。
本実施形態では、第1の光学部材21と第2の光学部材22の表面の凹凸構造を示したが、第1の光学部材21の射出面21bを凹レンズアレイとし、これに嵌め合う凸レンズアレイを第2の光学部材22の入射面22aとする組合せ構成であっても、上述の動作及び効果を実現することができる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態について、図5を参照して説明する。
図5は、第3の実施形態の光源装置30を示す概略的な断面図である。光源装置30は、半導体レーザ2と、光ファイバ3と、1次照明ユニット102と、1次照明ユニット101と組み合わせて利用されるアダプタ202とを有している。なお、図5は、光ファイバ3の中心軸を通る面における断面図である。
第1の実施形態では、1次照明ユニット100には、拡散部材として凹レンズ5が設けられていたが、本実施形態では、1次照明ユニット102には、拡散部材としての凹レンズアレイ31が設けられている。凹レンズアレイ31の中心は、光ファイバ3の中心軸に略一致しており、凹レンズアレイ31は、光ファイバ3の射出端3aから離間され、第1の反射部材8に接して配置されている。
凹レンズアレイ31は、凹レンズ形状が形成されている領域を含む入射面31aと、平面状の射出面31bとを有している。前記領域は、少なくとも光ファイバ3のNAと1次光が進行する透明部材9の屈折率とで決まる広がり角で決まるスポット径の領域をカバーしている。
第1の実施形態では、アダプタ200には、拡散機能打消し部として凸レンズ10が設けられていたが、本実施形態では、アダプタ202には、1次照明ユニット102の拡散部材である凹レンズアレイ31に対応する、拡散機能打消し部としての凸レンズアレイ32が設けられている。凸レンズアレイ32の中心は、光ファイバ3の中心軸と略一致している。さらに、凹レンズアレイ31を構成する各凹レンズの中心軸と凸レンズアレイ32の各凸レンズの中心軸が、夫々略一致して配置されている。凸レンズアレイ32は、平面状の入射面32aと、凸レンズ形状が形成されている領域を含む射出面32bとを有している。
凹レンズアレイ31及び凸レンズアレイ32は、ガラス部材や透明樹脂にパターニング技術とエッチング技術で、互いに反転する形状で形成されるため、各レンズの形状や焦点距離を一定に形成することが可能である。
次に、光源装置30が外部に照明光を照射する動作について説明する。
光ファイバ3の射出端3aから射出された1次光は、光ファイバ3の開口数NAと透明部材9の屈折率とに応じた広がり角で凹レンズアレイ31に向かって進行する。凹レンズアレイ31に入射した1次光は、各凹レンズにより配光特性が変換され、照射領域の広がり角が大きくなり、互いの凹レンズの広がりが重なり強度が均一な拡散光として、1次照明ユニット100の射出側開口6bから外部に射出される。
また、凹レンズアレイ31では、2次光の一部は、光ファイバ3の中心軸方向に対して、直交する方向、即ち、凹レンズアレイ31の周方向に進行する。周方向に進行した2次光は、凹レンズアレイ31の周囲及び第1のホルダ6の内周面に形成された第1の反射部材8に入射する。第1の反射部材8に入射した2次光は、反射され、進行方向を変えられ、反射された2次光の一部は、1次照明ユニット102の射出側開口6bに向けて進行し、外部に射出される。
1次照明ユニット102にアダプタ202が接続されていない場合、外部に向けて射出された2次光がそのまま照明光として利用される。このとき、外部に向けて射出される2次光は、レーザ光であるが、凹レンズアレイ31により、各々の凹レンズで広げられて強度が均一な拡散光を外部に射出されるため、光ファイバ3から直接射出される場合のレーザ光と比較して、安全性が高められている。
1次照明ユニット102とアダプタ202とが接続されている場合、1次照明ユニット102の射出側開口6bから射出された2次光は、アダプタ202のアダプタ入射側開口12aに入射される。アダプタ入射側開口12aの径は、1次照明ユニット102の射出側開口6bの径に略等しいか、これよりも大きく形成されている。また、1次照明ユニット102の射出側開口6bとアダプタ入射側開口12aとは、接続時に近接している。この結果、1次照明ユニット102の射出側開口6bから射出した2次光は、アダプタ入射側開口12aに効率良く入射する。
アダプタ入射側開口12aから入射した2次光は、凸レンズアレイ32内を進行する。そして、2次光は、凸レンズアレイ32内を進行することにより、拡散機能を低下するように、各凸レンズの焦点に向けて、照射領域が狭められ、2次元配置された凸レンズの重なり効果から、略平行光に変換されて、アダプタ202の透明部材15内を進行する。透明部材15内を進行する略平行光な2次光は、光変換部材11の入射面11a全体に照射される。
そして、光変換部材11に照射された2次光の一部は、光変換部材11に吸収されて異なるスペクトル形状の照明光に変換される。変換された照明光の一部は、光軸方向前方のアダプタ射出側開口12bから外部に照射される。また、照明光の別の一部は、光軸方向後方の透明部材15内に再入射し、透明部材15内を進行する。透明部材15内を進行する照明光の一部は、側方の第2の反射部材14に入射する。第2の反射部材14で反射した光の一部は、アダプタ射出側開口12bの方向に進行する。また、照明光の一部は、1次照明ユニット102へ戻り、第1の反射部材8により、再びアダプタ202に戻され、一部は再び光変換部材11に照射され、これを透過して外部に照射される。
本実施形態によれば、1次照明ユニット102の凹レンズアレイ31で拡散された2次光をアダプタ202の入射側に設けられた凸レンズアレイ32で拡散機能を低下させることにより、照射領域を狭める。即ち、凹レンズアレイと、広がりを狭める凸レンズアレイとの組合せにより、アダプタ202の透明部材15を進行する2次光を略平行光に変換することができるため、第1の実施形態よりもアダプタ202の厚さを厚くすることができる。
また、本実施形態においても、1次照明ユニット102とアダプタ202とを接続していない状態においても、1次照明ユニット102から射出される光は、凹レンズアレイ31である拡散部材を経由した2次光であるため、安全性が高められている。
以上説明した実施形態では、光源として半導体レーザを用いているが、本発明は、これに限定されない。導光部材と光学的に接続可能な光源であれば、どのような光源も用いることができる。例えば、LEDやさまざまなランプ光源、半導体以外のさまざまなレーザを用いることができる。
さらに、導光部材として単線光ファイバを用いているが、本発明は、これに限定されず、導光部材は、バンドルファイバやライトパイプでもよい。導光部材として、例えば、屈折率の高い光路を屈折率の低い部材で取り囲んださまざまな導光路を用いることができる。また、スラブ型導光路やフレキシブルな導光路などを用いることができる。
以上、本発明の実施形態及び変形例について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内でさまざまな改良及び変更が可能である。
1…光源装置、2…半導体レーザ(光源)、3…光ファイバ(導光部材)、4…フェルール、5…凹レンズ(拡散部材)、6…第1のホルダ、6a…入射側開口、6b…射出側開口、7…貫通孔、8…第1の反射部材、9…透明部材、10…凸レンズ(拡散機能打消し部)、11…光変換部材、12…第2のホルダ、12a…アダプタ入射側開口、12b…アダプタ射出側開口、13…貫通孔、14…第2の反射部材、15…透明部材、20…光源装置、21…第1の光学部材、22…第2の光学部材、23…可動部、31…凹レンズアレイ、32…凸レンズアレイ、100,101,102…1次照明ユニット、200,201,202…アダプタ。

Claims (10)

  1. 1次光を出射する光源と、
    前記光源から出射された1次光を導光する導光部材と、
    入射面と射出面とを備え、前記導光部材から入射された前記1次光の配光特性を変換し、2次光として射出する拡散部材を有する1次照明ユニットと、
    前記2次光が入射するアダプタ入射側開口と、前記2次光の光学特性を変換し、照明光として射出する光変換部材と、前記光変換部材で変換された前記照明光を射出するアダプタ射出側開口とを有し、前記1次照明ユニットに着脱されるアダプタと、を具備し、
    前記アダプタを前記1次照明ユニットに装着したときの前記1次照明ユニットの前記拡散部材の前記射出面と前記アダプタの前記光変換部材との間に、前記拡散部材の配光特性を変換する機能を低下させ、前記1次照明ユニットから射出される前記2次光の広がり角が、前記アダプタ装着時に前記アダプタ未装着時よりも小さな広がり角となるように変化させる拡散機能打消し部が設けられていることを特徴とする光源装置。
  2. 前記拡散部材は、前記拡散部材から射出される前記2次光の進行方向を、照射領域が広がるように変換する第1の光学部品であり、
    前記拡散機能打消し部は、前記2次光の進行方向を、照射領域が狭められるように変換する第2の光学部品であることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記拡散部材は、第1の光学部材と第2の光学部材とを有し、
    前記第1の光学部材及び前記第2の光学部材は、互いに当接された状態において嵌め合い構造となるような、対応する凹凸構造を有し、
    前記第1の光学部材と前記第2の光学部材とは、前記アダプタの未装着時に互いに離間し、前記凹凸構造により、前記1次光を拡散して2次光として射出するように構成されており、また、前記アダプタの装着時に、前記第1の光学部材と前記第2の光学部材とが略当接することで前記凹凸構造が嵌合して拡散機能が打ち消されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  4. 前記第1の光学部品は、少なくとも1つの凹レンズであり、
    前記第2の光学部品は、前記アダプタ入射側開口に配置された少なくとも1つの凸レンズであり、
    前記凹レンズの中心軸は、前記導光部材の中心軸の延長線上に対して、前記凸レンズの中心軸に略一致していることを特徴とする請求項2に記載の光源装置。
  5. 前記拡散部材は、凹レンズアレイであり、
    前記拡散機能打消し部は、前記アダプタ入射側開口に配置された凸レンズアレイであり、
    前記凹レンズアレイの各凹レンズの中心軸と前記凸レンズアレイの各凸レンズの中心軸とは、夫々略一致して配置されていることを特徴とする請求項4に記載の光源装置。
  6. 前記凹レンズの出射面は、平面であり、前記凸レンズの入射面は、平面であることを特徴とする請求項4又は5に記載の光源装置。
  7. 前記凹レンズの焦点距離と前記凸レンズの焦点距離との関係は、前記2次光がこれら2つのレンズを通過したときに、略平行光となるように設定されていることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1に記載の光源装置。
  8. 前記拡散部材は、
    前記入射面と、前記入射面と対向し、凹凸が形成された面とを有する第1の光学部材と、
    前記凹凸が形成された面と嵌め合い構造となる、対応する凹凸が形成された面と、前記対応する凹凸が形成された面と対向している前記射出面とを有する第2の光学部材とを有することを特徴とする請求項3に記載の光源装置。
  9. 前記第1の光学部材の入射面及び前記第2の光学部材の射出面は、平面であることを特徴とする請求項8に記載の光源装置。
  10. 前記1次照明ユニットは、ホルダと、前記拡散部材と、を有し、
    前記ホルダには、一端に前記導光部材の射出端と光学的に接続された入射側開口を、他端に前記2次光を射出する射出側開口を有する円筒状の貫通孔が形成されており、
    前記入射側開口を除いて、前記貫通孔の内面には、前記第1の反射部材が設けられ、
    前記ホルダの貫通孔のうち、前記拡散部材を除く領域は、透明部材で充填されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の光源装置。
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