JP2018120749A - 照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光ファイバを装備する照明装置において、光ファイバの光入射端の入射光面積の確保と出射光の輝度増大を図る。【解決手段】光ファイバとしてダブルクラッドファイバを使用する。ダブルクラッドファイバ3の光入射端37では、CANレーザ21のレーザ光はダブルクラッドファイバ3のコア31及び内部クラッド32に入射される。波長変換部5は、ダブルクラッドファイバ3のコア31コア31からの出射光を拡散層52で拡散、蛍光体層53波長変換してから、出射する。【選択図】図1
Description
本発明は、光源からの光を光ファイバにより導いて出射する照明装置に関する。
照射光の出射部と光源とが離れている照明装置では、光源と出射部とを光ファイバで接続し、光源から光を光ファイバにより出射部に導いている。
特許文献1は、ライトガイド(シングルクラッドファイバ)を装備し、内視鏡やファイバースコープ等に使用される照明装置を開示する。該照明装置は、ライトガイドの光出射端側に拡散部材と波長変換部材とを備え、ライトガイドから出射した光は、拡散部材により拡散されてから、波長変換部材に波長変換され、対象物に向かって出射する。
また、光ファイバとしてはシングルクラッドファイバ以外にダブルクラッドファイバが知られている。ダブルクラッドファイバは、ビーム品質の低い高出力レーザの品質を改善するために、加工装置や溶接装置において利用されている。また、光アンプや、ファイバレーザに利用されている(特許文献2−6)。
ランバーシアン発光の光源を使用する照明装置においては、光束が同一である場合、出射光面積が小さいほど、出射光面の輝度が増大して、照射光の照射点の輝度が増大する。したがって、照射点の輝度を増大するために、波長変換部の出射光面積は小さい方が望ましい。一方、レーザ光源の出射光を光ファイバに入射させる場合、光ファイバに入射できなかった光は無駄になるとともに、レーザ光源の出射光の径を細くするには限界がある。したがって、光ファイバの光入射端の入射光面積は広い方が有利となる。
特許文献1の照明装置では、光ファイバは、シングルクラッドファイバであり、光入射端の入射光面積と光出射端の出射光面積とは等しい。したがって、該照明装置は、光入射端の大きな入射光面積を確保しつつ、光出射端の出射光面積を小さくすることは困難である。
本発明の目的は、光ファイバの光入射端の入射光面積を大きく確保しつつ、出射光の輝度を増大できる照明装置を提供することである。
本発明の照明装置は、
径方向に中心から外側へ順にコア、内部クラッド及び外部クラッドの層を同軸に有しかつ屈折率が前記コア、前記内部クラッド及び前記外部クラッドの順に低下し、一端を光入射端とし、他端を光出射端としているダブルクラッドファイバと、
前記ダブルクラッドファイバの前記光入射端の前記コア及び前記内部クラッドに入射する励起光を生成する光源と、
前記ダブルクラッドファイバの前記光出射端の前記コアからの入射光を波長変換して出射する波長変換部とを備えることを特徴とする。
径方向に中心から外側へ順にコア、内部クラッド及び外部クラッドの層を同軸に有しかつ屈折率が前記コア、前記内部クラッド及び前記外部クラッドの順に低下し、一端を光入射端とし、他端を光出射端としているダブルクラッドファイバと、
前記ダブルクラッドファイバの前記光入射端の前記コア及び前記内部クラッドに入射する励起光を生成する光源と、
前記ダブルクラッドファイバの前記光出射端の前記コアからの入射光を波長変換して出射する波長変換部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、光源の光を波長変換部へ導く光ファイバとしてダブルクラッドファイバが使用される。ダブルクラッドファイバは、コアと共に内部クラッドも導波路として機能する。この結果、ダブルクラッドファイバの光入射端では、コアと内部クラッドとの両方で光をダブルクラッドファイバ内に導入可能になるので、入射光面積を大きく確保することができる。
ダブルクラッドファイバにおいて光が光入射端から光出射端へ向かう途中、内部クラッドを進む光がコアを進む光の励起光として作用することにより、光出射端におけるコアからの出射光の出力は、光入射端におけるコアへの入射光の入力と内部クラッドへの入射光の入力との合計に近付く。これにより、波長変換部の出射光面積を絞って、照明装置からの出射光の輝度を増大することができる。
本発明の照明装置は、
前記ダブルクラッドファイバの前記光出射端側の端部に装着され、前記波長変換部の端面が取付けられる載置面、及び該載置面に開口し前記ダブルクラッドファイバの前記光出射端の前記コアから前記拡散部に入射させる光を通過させる通孔を有する端部装着体とを備えることが好ましい。
前記ダブルクラッドファイバの前記光出射端側の端部に装着され、前記波長変換部の端面が取付けられる載置面、及び該載置面に開口し前記ダブルクラッドファイバの前記光出射端の前記コアから前記拡散部に入射させる光を通過させる通孔を有する端部装着体とを備えることが好ましい。
波長変換部では、光を波長変換する時の発熱が問題になる。発熱は消光の原因になる。この構成では、ダブルクラッドファイバの光出射端からの出射光の径は細くできるので、端部装着体の通孔も細くできる。通孔が細くなれば、その分、積層体と端部装着体の載置面との接触面積を増大させて、積層体から端部装着体への熱伝導量を増大させ、波長変換部の冷却効果を高めることができる。
本発明の照明装置は、車両用灯具として車両に搭載されることが好ましい。
この構成によれば、車両用灯具からの出射光の輝度を増大することができる。
本発明の照明装置において、前記車両用灯具は、前記波長変換部からの出射光を前照灯のハイビームの光として出射することが好ましい。
この構成によれば、前照灯のハイビームの輝度を増大することができる。
(実施例1)
図1は照明装置1の全体図である。照明装置1は、光源モジュール2、ダブルクラッドファイバ3、キャップユニット4及び波長変換部5を備える。
図1は照明装置1の全体図である。照明装置1は、光源モジュール2、ダブルクラッドファイバ3、キャップユニット4及び波長変換部5を備える。
光源モジュール2は、光源としてのCANレーザ21と、CANレーザ21が出射した光を平行に調整するコリメートレンズ22とを備えている。光源モジュール2はダブルクラッドファイバ3とのカプラを兼ね、コリメートレンズ22からの出射光はダブルクラッドファイバ3に導入される。
該出射光は、レーザ光であるので、励起光としても作用可能である。また、CANレーザ21のレーザ光は例えば青色とされる。
図2は、ダブルクラッドファイバ3の縦断面図である。ダブルクラッドファイバ3は、一端を光入射端37とし、他端を光出射端38としている。ダブルクラッドファイバ3は、光入射端37において光源モジュール2と結合し、光出射端38においてキャップユニット4と結合する。
ダブルクラッドファイバ3は、円形の横断面を有し、径方向に中心から外側へ順にコア31、内部クラッド32、外部クラッド33及び被覆材34の層を同軸に有している。図2の上側に横軸をダブルクラッドファイバ3の光出射端38の直径方向に揃えて示しているグラフは、ダブルクラッドファイバ3の内部構造の位置Pと屈折率nとの関係を示している。位置Pはダブルクラッドファイバ3の円形横断面の直径方向位置に対応している。このグラフから分かるように、屈折率nは、コア31、内部クラッド32及び外部クラッド33の順に段階的に低下する。すなわち、ダブルクラッドファイバ3の屈折率nは、中心に近い層ほど高くなっている。各層の外径は、例えば、コア31は10μm、内部クラッド32は100μm、外部クラッド33は125μmである。
外部クラッド33が内部クラッド32の外側に設けられることにより、内部クラッド32は、コア31のクラッドの役目と共に、導波路としても使用可能になる。この結果、ダブルクラッドファイバ3の光入射端37において確保できる入射光面積を大きくすることができる(この例では入射光面の直径は100μmとなる)。
コア31の材料には、励起光に対し発振して発光する活性元素としての例えば希土類元素が含められている。内部クラッド32内を光入射端37から光出射端38へ進む励起光としてのCANレーザ21からのレーザ光は、コア31の希土類元素を励起する。この結果、光のエネルギが、内部クラッド32内の光からコア31内の光に移行して、光出射端38でコア31のみから出射される光の出力は、光入射端37でコア31及び内部クラッド32の両方に入射した光の出力の合計に近付く。
図3は照明装置1の先端部の縦断面図、図4は照明装置1の先端部をその中心軸線の方向で見た図である。キャップユニット4は、端部装着体として、フェルール41及びキャップ43を有している。キャップユニット4の中心軸線に沿って、フェルール41には挿通孔42が形成され、キャップ43には凹所44及び通孔45が形成されている。なお、凹所44は省略可能である。
キャップ43の先端面は、キャップユニット4の中心軸線に対して直角の平面で形成され、波長変換部5の底面が取付けられる載置面46を構成する。通孔45は、両端おいてそれぞれ凹所44及び載置面46に開口している。
ダブルクラッドファイバ3の先端部(光出射端38側の端部)は、フェルール41の挿通孔42に挿通される。キャップ43は、フェルール41の先端部に嵌着され、フェルール41を径方向に圧縮する。これにより、ダブルクラッドファイバ3の先端部は、フェルール41において圧着状態になって、キャップユニット4からの抜けを阻止される。
ダブルクラッドファイバ3は、先端部において光出射端38から凹所44の深さの長さ分だけ被覆材34を削除され、キャップ43の凹所44内に挿入されている。コア31は、ダブルクラッドファイバ3の光出射端38において通孔45に接近した位置で通孔45に対峙している。通孔45の径は、コア31の径よりわずかに大きいので、コア31からの出射光は、十分な量が通孔45に入射して、全量が通孔45を通過する。
波長変換部5は、拡散層52とその上の蛍光体層53との積層構造をケース51の内側に収納した構造を有している。また、拡散層52を設けず蛍光体層53のみをケース51の内側に収納した構造としてもよい。拡散層52及び蛍光体層53は、波長変換部5の厚み方向の各端面の側に露出している。図4において、光出射面54は、波長変換部5からの光の出射面として蛍光体層53の露出面である。光出射面54の輪郭及び拡散層52の露出面の輪郭は、共に正方形に設定されているが、円形や矩形であってもよい。また、ケース51の周輪郭も、正方形に設定されているが、円形や矩形であってもよい。
拡散層52の材料は、外部から照射された光に対する拡散性を有し、かつ熱伝導性の高い材料が選択される。このような材料として例えばAl2O3である。蛍光体層53の材料は、波長変換効率の高い材料として、例えば、YAG/Ceである。
拡散層52及び蛍光体層53を包囲しているケース51の内周壁には、光の反射層が形成される。波長変換部5の入射光面としての拡散層52の露出面は、通孔45からの拡散前の光が入射する部位を除き光の反射層が形成される。これら反射層は、例えばTiO2を含んだシリコーン樹脂やセラミックの材料で形成される。拡散層52の入射光面に反射層を形成する代わりに、載置面46に反射層を形成することもできる。載置面46の反射層は、通孔45の部位を除き、拡散層52の入射光面全体をキャップ43側から覆う。これらの反射層は、通孔45から拡散層52に入射した光が、蛍光体層53の蛍光体で散乱して、キャップユニット4の方へ戻るのを防止する。これら反射層で反射した光は、再度蛍光体層53に向かい、光出射面54から出射する。
ダブルクラッドファイバ3の光出射端のコア31から出射した光は、キャップ43の通孔45を通過し、波長変換部5の入射面としての拡散層52側の面に入射する。拡散層52に進入した光は、拡散層52を通過中、進行方向に対して直角方向に広がって、径を増大する。こうして、径が広がった光が、蛍光体層53に進入する。拡散層52による光の径の広がりは、蛍光体層53への該光の入射時において蛍光体層53の断面積、すなわち光出射面54の大きさに達している。したがって、蛍光体層53から出射される光は、光出射面54全体から一様な輝度で出射される。
蛍光体層53へ入射する時には青色であった光は、蛍光体層53では、蛍光体(例:YAG/Ce)との衝突により一部が黄色に変換され、蛍光体層53の露出面としての光出射面54から白色(青色の光と黄色の光とを混合した光の色としての白色)の光として出射する。
次の(式1)は光出射面54における出射光の関係式である。
(式1):F=π・L・S
ただし、Fは光束[lm]、Lは輝度[cd/m2]である。Sは、光の断面積であり、光出射面54の面積に等しい。
(式1):F=π・L・S
ただし、Fは光束[lm]、Lは輝度[cd/m2]である。Sは、光の断面積であり、光出射面54の面積に等しい。
図5は、各種の光ファイバにおける光入射領域の径と輝度Lの分布(光の強度の分布でもある)との関係を示している。図5において、左側から順にダブルクラッドファイバ3(本発明の実施例)、シングルクラッドファイバ11(比較例1),12(比較例2)の縦断面が示されている。図5に付加されているグラフの横軸は、図2のグラフの横軸と同じく、各光ファイバの内部構造の位置Pを示し、各光ファイバの円形横断面の直径方向位置に対応している。
説明の便宜上、シングルクラッドファイバ11,12の各要素について、ダブルクラッドファイバ3の要素と対応するものは、ダブルクラッドファイバ3の対応要素に付けた符号と同一の符号で指示する。ただし、シングルクラッドファイバ11,12は、クラッドを1つしか有していないので、該唯一のクラッドには、符号14を付けた。また、Diは、各光ファイバの光入射端37における光入射部の直径を示す。
シングルクラッドファイバ11,12は、クラッドを1層しか有しない光ファイバである。シングルクラッドファイバ11,12では、コア31に、励起光に対し発振して発光する活性元素が成分として含まれていない。シングルクラッドファイバ11のコア31の径>シングルクラッドファイバ12のコア31の径の関係がある。
ダブルクラッドファイバ3から説明する。ダブルクラッドファイバ3では、コア31及び内部クラッド32の両方が導波路として機能するので、光入射部径Diは、内部クラッド32の径に一致し、大きな値が確保される。内部クラッド32を光入射端37から光出射端38に方へ向かう光は、コア31の希土類元素を励起し、この結果、内部クラッド32を進行する光は弱まり、コア31を進行する光は強まる。
これにより、ダブルクラッドファイバ3の光出射端38では、輝度L(光の強度と相対関係がある)は、コア31に集中して、大きな値となる。したがって、(式1)に照らすと、光束Fが増大し、光の断面積Sが低下するので、光出射面54の輝度Lは大幅に増大する。このことは、照明装置1からの出射光の照射先の輝度Lも増大することを意味する。
シングルクラッドファイバ11,12では、光入射部径Diは、コア31の径に等しい。シングルクラッドファイバ11では、光入射部径Diが大きいので、入射光量は増大するものの、光出射端38における輝度Lは、広範囲に小さい値で広がる。
これに対し、シングルクラッドファイバ12では、光入射部径Diが小さいので、入射光量は小さく、光出射端38における輝度Lは、小さい値で狭範囲に集中する。
その他として、蛍光体層53の蛍光体は、光を波長変換するときに発熱する。蛍光体層53が高温になると、消光が生じるので、蛍光体層53の冷却が必要になる。拡散層52は、蛍光体層53に積層方向に隣接しているとともに、Al2O3等の熱伝導性の高い材料から成る。この結果、蛍光体層53の熱は、拡散層52を介してキャップ43の載置面46に伝導する。
一方、前述したように、照明装置1では、ダブルクラッドファイバ3の光出射端38における光の出射はコア31のみにおいて行われるので、キャップ43の通孔45は細くできる。通孔45が細くされた分、拡散層52と載置面46との接触面積が増大するので、接触面からキャップ43に伝導した熱は、表面積の大きいキャップ43から放出される。これにより、蛍光体層53の冷却効果を高めることができる。
(実施例2)
図6は照明装置61の全体図である。照明装置61は、光源モジュール2a,2b、ダブルクラッドファイバ3a,3b、キャップユニット64及び波長変換部65を備える。
図6は照明装置61の全体図である。照明装置61は、光源モジュール2a,2b、ダブルクラッドファイバ3a,3b、キャップユニット64及び波長変換部65を備える。
光源モジュール2a,2bは、照明装置1の光源モジュール2と同一の構成を有する。ダブルクラッドファイバ3a,3bは、照明装置1のダブルクラッドファイバ3と同一の構成を有する。ダブルクラッドファイバ3a,3bは、束ねられて、キャップユニット64に結合されている。
図7は照明装置61の先端部の縦断面図、図8は照明装置61の先端部をその中心軸線の方向で見た図である。照明装置61は、先端部においてキャップユニット64及び波長変換部65を備えている。図1の照明装置1のキャップユニット4及び波長変換部5が1本のダブルクラッドファイバ3のみに対応していたのに対し、キャップユニット64及び波長変換部65は、2本のダブルクラッドファイバ3a,3bに対応する必要があるため、キャップユニット64のフェルール41u及びキャップ43uの径がキャップユニット4のフェルール41及びキャップ43の径に対して増大されるとともに、通孔等の個数が1つから2つに変更されている。
具体的には、キャップユニット64における挿通孔42u及び凹所44uは、ダブルクラッドファイバ3a,3bの並び方向の径のみをキャップユニット4の挿通孔42及び凹所44の径の2倍になっている。通孔45a,45bは、凹所44の通孔45を2個としたものである。
波長変換部65における拡散層52u及び蛍光体層53uも、ダブルクラッドファイバ3a,3bの並び方向の寸法を2倍とされただけである。したがって、拡散層52u及び蛍光体層53uの中心軸線に沿う方向視の形状は、拡散層52及び蛍光体層53の同方向視の正方形を2つ連ねた矩形になっている。ケース51uは、拡散層52u及び蛍光体層53uの拡大に合わせて、寸法を拡大されている。照明装置61の光出射面54uは、正方形の光出射面54を2個連ねた矩形とされる。したがって、光出射面54uは、光出射面54に対し、面積は2倍で、輝度Lは等しいものになる。
(実施例3)
図9は照明装置71の構成図である。照明装置71は、照明装置1の光源モジュール2が光源モジュール72に置き換えられているだけで、他の構成は照明装置1と同一である。光源モジュール72について説明する。
図9は照明装置71の構成図である。照明装置71は、照明装置1の光源モジュール2が光源モジュール72に置き換えられているだけで、他の構成は照明装置1と同一である。光源モジュール72について説明する。
光源モジュール72は、CANレーザ21及びコリメートレンズ22の組を2個、備えている。光源モジュール72は、さらに、偏光ビームスプリッタ75と集光レンズ76とを備える。各CANレーザ21からレーザ光は、各コリメートレンズ22を通って偏光ビームスプリッタ75に入射され、偏光ビームスプリッタ75において1つのレーザ光に合成されてから、集光レンズ76に出射される。合成されたレーザ光は、断面径が各コリメートレンズ22の出射光の断面径に等しく、光束Fが2倍となる。
合成光は、集光レンズ76によりダブルクラッドファイバ3の光入射端37のコア31及び内部クラッド32に入射される。こうして、照明装置71が照射先で生成する照射スポットは、照明装置1の照射スポットに対して面積が等しく、輝度Lは2倍となる。
(使用例)
図10は照明装置1の使用例としての前照灯装置100の構成図である。前照灯装置100は、照明装置1を2つ備える。各照明装置1において、CANレーザ21は、青色レーザ光を生成し、蛍光体層53の蛍光体として、青色の波長を黄色の波長に変換する蛍光体をもつ。これにより、照明装置1からの出射光(波長変換部5からの出射光)は、青色の光と黄色の光とが混合した白色の光となる。
図10は照明装置1の使用例としての前照灯装置100の構成図である。前照灯装置100は、照明装置1を2つ備える。各照明装置1において、CANレーザ21は、青色レーザ光を生成し、蛍光体層53の蛍光体として、青色の波長を黄色の波長に変換する蛍光体をもつ。これにより、照明装置1からの出射光(波長変換部5からの出射光)は、青色の光と黄色の光とが混合した白色の光となる。
前照灯装置100は、さらに、車体の前部に取付けられる前照灯101を備える。通常の自動車では、前照灯101は、車体の前部の左右に1つずつ配備されるが、図10の前照灯装置100は、その一方のみを示している。
前照灯装置100は、ハイビーム系111aとロービーム系111bとに分けられる。ハイビーム系111aとロービーム系111bとは、前照灯101から前方に出射する光をハイビーム用に斜め上方に向けるか、ロービーム用に斜め下方に向けるかの相違であり、構成要素は同一である。すなわち、ハイビーム系111a及びロービーム系111b共に、1個の照明装置1と、ハウジング103内に配設される1個のリフレクタ112とを備える。
各照明装置1において、光源モジュール2は、前照灯101から離れた場所に配設され、照明装置1の先端部のキャップユニット4及び波長変換部5は、ハウジング103内に配設されるか、又は波長変換部5からの出射光がハウジング103内のリフレクタ112に当たるように、ハウジング103に取付けられる。
リフレクタ112は、波長変換部5から入射した光を照明装置1の前方に反射する。これにより、反射光が、レンズ104を通過し、車両前方の所定の照射領域を照射する。
(変形例)
実施形態のダブルクラッドファイバ3では、コア31の活性元素として希土類元素が使用されているが、本発明のダブルクラッドファイバにおけるコアの活性元素は、希土類元素に限定されない。
実施形態のダブルクラッドファイバ3では、コア31の活性元素として希土類元素が使用されているが、本発明のダブルクラッドファイバにおけるコアの活性元素は、希土類元素に限定されない。
実施形態のキャップユニット4の蛍光体層53は、例えば青色の波長を黄色の波長に変換して、青色の光と黄色の光とを混合した白色の光を出射する。本発明の波長変換部は、青色以外の色の光の波長を変換して、白色以外の色の光を出射するものであってもよい。
前照灯装置100は、照明装置1の1つの使用例であるが、本発明の照明装置は、車両に装備されることなく、屋内又は屋外に配設される一般的な照明装置(例:室内灯や街路灯等)や、遠方を照らすための投光器であってもよい。また、本発明の照明装置は、前照灯装置100以外の車両用灯具(例:ブレーキランプやバックランプ)であってもよい。
前照灯装置100では、ロービーム系111bにも、ダブルクラッドファイバ3を用いる照明装置1が使用されている。ロービーム系111bの照射距離は、ハイビーム系111aの照射距離よりも短くていいので、すなわち輝度Lが低くてもよいので、ロービーム系111bの光ファイバは、シングルクラッドファイバ11(図5)を使用してもよい。
キャップユニット4,64から成る端部装着体は本発明において省略可能である。なお、端部装着体は、ダブルクラッドファイバの光出射端側の端部に装着して、積層体を載置面に取付けて、かつ放熱性のよい材料からできていれば、キャップユニット4,64のように、フェルール41,41u及びキャップ43,43uの2つの部品から成る構造に限定されない。単体の部品や、3以上の部品から構成される端部装着体であってもよい。
キャップユニット4の載置面46は、キャップユニット4の端面として一様な平面に形成されている。本発明の載置面は、キャップユニット4の端面において、積層体を載置する部分のみ隆起した隆起部の頂面であってり、該部分のみ陥没した底面であったりしてもよい。
実施形態では、波長変換部5,65等は、蛍光体層53,53uと共に拡散層52,52uを有している。本発明の波長変換部は、波長変換層としての蛍光体層のみを有し、拡散層を省略することができる。
1,61,71・・・照明装置、3,3a,3b・・・ダブルクラッドファイバ、4,64・・・キャップユニット(端部装着体)、5,65・・・波長変換部、21・・・CANレーザ(光源)、31・・・コア、32・・・内部クラッド、33・・・外部クラッド、37・・・光入射端、38・・・光出射端、45・・・通孔、46・・・載置面、53・・・波長変換部、54・・・光出射面、100・・・前照灯装置(照明装置又は車両用灯具)、111a・・・ハイビーム系。
Claims (4)
- 径方向に中心から外側へ順にコア、内部クラッド及び外部クラッドの層を同軸に有しかつ屈折率が前記コア、前記内部クラッド及び前記外部クラッドの順に低下し、一端を光入射端とし、他端を光出射端としているダブルクラッドファイバと、
前記ダブルクラッドファイバの前記光入射端の前記コア及び前記内部クラッドに入射する励起光を生成する光源と、
前記ダブルクラッドファイバの前記光出射端の前記コアからの入射光を波長変換して出射する波長変換部とを備えることを特徴とする照明装置。 - 請求項1の照明装置において、
前記ダブルクラッドファイバの前記光出射端側の端部に装着され、前記波長変換部の端面が取付けられる載置面、及び該載置面に開口し前記ダブルクラッドファイバの前記光出射端の前記コアから前記波長変換部に入射させる光を通過させる通孔を有する端部装着体とを備えることを特徴とする照明装置。 - 請求項1又は2記載の照明装置において、
該照明装置は、車両用灯具として車両に搭載されることを特徴とする照明装置。 - 請求項3記載の照明装置において、
前記車両用灯具は、前記波長変換部からの出射光を前照灯のハイビームの光として出射することを特徴とする照明装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2017-01-25 JP JP2017011386A patent/JP2018120749A/ja active Pending
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