JP2022161703A - スイッチング電源装置と、そのスイッチング電源装置を備えたインクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】入力される商用電源の電圧値に応じて、スイッチング素子に駆動信号の最高周波数を制御することにより駆動素子やスナバ素子などの発熱を抑えることができるスイッチング電源装置及びそのスイッチング電源装置を備えたインクジェット記録装置を提供する。【解決手段】商用電源401を入力して直流電圧Voutを生成するスイッチング電源装置であって、トランスの一次側を駆動してトランスの二次側に出力電圧を発生させるスイッチング素子406と、二次側の出力電圧に応じてスイッチング素子の駆動信号の周波数を制御する制御IC405と、を有する。制御ICは、商用電源の電圧値に応じて駆動信号の周波数の最高周波数を制御する。【選択図】図4
Description
本発明は、商用電源から直流電圧を生成するスイッチング電源装置と、そのスイッチング電源装置を備えたインクジェット記録装置に関する。
商用電源から機器に適した電源を生成する電源装置は、使用者の安全性の確保や装置の故障を防ぐため、電源装置の負荷が想定以上に増大した場合に、その電源出力を停止させる機能を有する。記録装置の電源装置としてはスイッチング電源が多く用いられている。このようなスイッチング電源では、異常を検出するとスイッチング動作を停止させることで電源出力を停止させている。
スイッチング電源において、負荷が想定以上に増大したことを検出する手法として、スイッチング電源のスイッチング素子を流れる電流IDが一定期間、基準値以上となっていることを検出する方法がある。この場合、二次側の出力電圧をシャントレギュレータやフォトカプラを介してフィードバック信号(以下、FB信号)として一次側へ伝達する。そして、このFB信号を、制御に適した基準電圧(FB電圧)へ変換し、この変換されたFB電圧と、スイッチング素子を流れる電流IDで発生する電圧とが一致するとスイッチング素子をオフさせる。こうしてスイッチング素子を流れる電流IDが最大になったことを検出することにより、二次側の出力電流が最大になったことを検出できる。尚、瞬時的な過電流状態を異常と判断しないようにするため、電流IDが異常状態となっても、この状態が一定期間継続しなければ異常状態と判定しないように制御される。
スイッチング素子を流れる電流IDは、商用電源を整流した電圧HVと、この電圧HVとスイッチング素子に接続されるトランスのインダクタンス値により、その増加の特性が決定される。即ち、電流IDは、商用電源が100Vの場合よりも240Vの場合の方が急峻に増加する。
スイッチング素子を流れる電流IDを検出する際は、その電流IDを電流検出抵抗を用いて電圧Vcsへ電圧変換し、この電圧VcsとFB電圧とを比較器で比較し、これらが一致するとスイッチング素子をオフさせる。この比較器の出力は時間的な遅れを持つ。よって電流IDは、比較器の遅れの間は、制御値を越えて増加を続ける。このため商用電源の電圧が高い場合の方が電流IDが急峻に増加し、その電流値は商用電源の電圧が高い場合の方が大きい値となる。そのためスイッチング素子を流れる電流IDを検出してこれと基準値との比較で異常を検出する場合、商用電源の電圧によって、異常と判定される二次側の負荷電力に違いが生じる。即ち、商用電源の電圧が高い方が、異常と判定される二次側の負荷電力が大きくなる。
また商用電源の電圧が高い場合は、スイッチング素子や、大電流が流れるダイオードのスイッチング損が増大する。スナバ回路では、構成部品のコンデンサへの充放電は商用電源の電圧が高い方が大きく、更に、駆動周波数に比例して増大する。この対策として、電源装置の負荷電力に応じてスイッチング周波数を変化させる方法がある。しかし、異常と判断する状況では負荷電力が大きいため、駆動周波数は高くなってスナバ回路の消費電力が大きくなる。更に、商用電源の電圧が高い場合はスイッチング損も大きい。よって、この電力に耐え得る素子を選択する必要があり、コストアップや基板面積の増大の原因となっている。
特許文献1は、電源ラインに直列に介在する低抵抗の両端電圧により過電流を検出する過電流検出手段、過電流の検知に応答して通常の発振周波数より低くする発振周波数低下手段を有する電源装置を記載している。この構成により、過電流時の保護動作の遅れを考慮できるとともに、定常負荷時の周波数を高周波化できることが記載されている。
しかしながら上記従来技術は、過電流を検出した後に発振周波数を低減させる構成であるため、過電流保護の動作直前の駆動周波数を変更することができない。従って、過電流を検出したときは、既にスイッチング素子や、大電流が流れるダイオードのスイッチング損が増大している。よって過電流保護の動作直前、即ち、発振周波数が高い状態で、且つ、入力電圧が高い場合の損失に耐える部品を選定しなければならない。従って、電源装置のコストが上昇し、装置全体のコストアップにつながるという課題がある。
本発明の目的は、上記従来技術の課題の少なくとも一つを解決することにある。
本発明の目的は、入力される商用電源の電圧値に応じて、スイッチング素子に駆動信号の最高周波数を制御することにより駆動素子やスナバ素子などの発熱を抑える技術を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の一態様に係るスイッチング電源装置は以下のような構成を備える。即ち、
商用電源を入力して直流電圧を生成するスイッチング電源装置であって、
前記商用電源の電圧を検知する検知手段と、
トランスの一次側を駆動して前記トランスの二次側に出力電圧を発生させるスイッチング素子と、
前記二次側の出力電圧に応じて前記スイッチング素子の駆動信号の周波数を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記検知手段が検知した前記電圧に応じて前記周波数の最高周波数を制御することを特徴とする。
商用電源を入力して直流電圧を生成するスイッチング電源装置であって、
前記商用電源の電圧を検知する検知手段と、
トランスの一次側を駆動して前記トランスの二次側に出力電圧を発生させるスイッチング素子と、
前記二次側の出力電圧に応じて前記スイッチング素子の駆動信号の周波数を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記検知手段が検知した前記電圧に応じて前記周波数の最高周波数を制御することを特徴とする。
本発明によれば、入力される商用電源の電圧値に応じて、スイッチング素子に駆動信号の最高周波数を制御することにより駆動素子やスナバ素子などの発熱を抑えることができるという効果がある。
本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照とした以下の説明により明らかになるであろう。なお、添付図面においては、同じ若しくは同様の構成には、同じ参照番号を付す。
添付図面は明細書に含まれ、その一部を構成し、本発明の実施形態を示し、その記述と共に本発明の原理を説明するために用いられる。
実施形態に係るインクジェット記録装置の斜視図。
一般的なスイッチング電源において、入力電圧が過電流保護機能へ与える影響を説明する図。
従来のスイッチング電源で、負荷によりスイッチング周波数を変化させる制御例を説明する図。
本発明の実施形態1に係るスイッチング電源装置の構成を説明する図。
実施形態1に係るスイッチング電源装置の駆動周波数と出力電圧の関係を説明する図。
実施形態1に係るスイッチング電源装置において、商用電源を整流して得られる電圧Vinとその時の出力電圧Woutの関係を説明する図。
実施形態1に係るスイッチング電源装置の動作タイミングを説明する図。
実施形態1に係るスイッチング電源装置の動作を説明するフローチャート。
実施形態2に係るスイッチング電源装置において、商用電源を整流して得られる電圧Vinとその時の出力電圧Woutの関係を説明する図。
実施形態2に係るスイッチング電源装置の制御部の構成を説明するブロック図(a)と、実施形態2に係るV/F変調の構成を説明するブロック図(b)。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これら複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一もしくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
尚、以下で説明する実施形態において、「記録」には、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、又は媒体の加工を行う場合も含まれ、人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わない。また、本実施形態では「記録媒体」としてシート状の紙を想定するが、布、プラスチック・フィルム等であってもよい。
最初に、実施形態を適用するインクジェット記録装置の説明をする。
図1は、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置101の斜視図である。
このインクジェット記録装置101(以下、記録装置)は、インクジェット方式に従ってインクを吐出して記録を行う記録ヘッド103をキャリッジ102に搭載している。キャリッジ102には、キャリッジモータ108によって発生する駆動力を伝達機構104より伝え、キャリッジ102を矢印A方向に往復移動させる。記録時には、例えば、記録媒体(例えば、記録紙)Pを給紙機構105により給紙し、記録位置まで搬送する。そして、その記録位置において、記録ヘッド103を走査させて、記録ヘッド103から記録媒体Pにインクを吐出することで記録を行う。搬送ローラ107は、記録媒体Pを搬送するためのローラで、搬送モータ109によって駆動される。記録ヘッド106の走査と走査の間で、記録媒体Pは搬送される。
上述のインクジェット記録装置101では、全ての動作は制御されているので、動作電力も設計範囲内にある。よって、そこから外れた電力が生じた場合は、装置内の部品故障の可能性があるため、電源供給を停止するのが望ましい。
図2は、一般的なスイッチング電源において、入力電圧が過電流保護機能へ与える影響を説明する図である。図2は横軸が時間の経過で、縦軸がスイッチング素子を流れる電流IDを示している。
図2(a)は、スイッチング素子が周期的に与えられるタイミング信号Fsw_trgによりオンされると電流IDが流れ始め、この電流IDが基準値Ref Levelに達すると、比較器の遅れ時間Tdlyだけ遅れてスイッチング素子がオフされる。これにより電流IDもオフされて電流が流れなくなる様子を示している。また各周期において、入力電圧Vinが高い場合と低い場合の波形が示されており、入力電圧Vinが低い場合は電流IDは緩やかに上昇し、入力電圧Vinが高い場合は電流IDは急峻に上昇する。比較器の遅れ時間Tdlyは、この入力電圧Vinによらず一定であるため、電流IDの上昇が急峻な場合、即ち、入力電圧Vinが高い場合、電流IDが基準値Ref Levelを超える量は、入力電圧Vinが低い場合に比べて大きくなる。
このとき二次側に供給される電力は、各周期のエネルギーに駆動周波数Fswを乗じたものである。よって、入力電圧Vinが低い場合の供給電力をWout_a、この時の電流IDのピーク値をIaとする。また入力電圧Vinが高い場合の供給電力をWout_b、この時の電流IDのピーク値をIb、トランスのインダクタンスをLとすると、これらの関係は次式となる。
Wout_a=1/2×L×Ia2×Fsw
Wout_b=1/2×L×Ib2×Fsw
ここで、Ia<Ibであるから、Wout_a<Wout_b
となる。
Wout_b=1/2×L×Ib2×Fsw
ここで、Ia<Ibであるから、Wout_a<Wout_b
となる。
駆動周波数Fswが負荷により変化する制御を行う電源装置では、過電流保護が動作する状況は、最高周波数に達しているので、入力電圧Vinによらず同じ周波数となっている。よって、入力電圧Vinが高い場合は、低い場合に比べて過電流保護が動作する負荷が大きくなる。
図2(b)は、図2(a)で説明した入力電圧Vinによる過電流保護が動作する負荷の差を補正する従来技術の説明図である。
図2(b)は、図2(a)と比較して基準値Ref Levelが異なる。図2(b)では、基準値Ref Levelは一定ではなく、低いレベルから開始して徐々に上昇する特性を持つ。よって電流IDが急峻に立ち上がる場合は、低い状態の基準値Ref Levelによりスイッチング素子がオフされる。ここで電流IDが急峻に立ち上がる場合とは、入力電圧Vinが高い場合であるため、入力電圧が高い場合、スイッチング素子は、低い状態の基準値Ref Levelで制限されることになる。尚、この基準値Ref Levelの特性は、比較器の遅れ時間Tdlyを経過した時点の電流IDが、入力電圧Vinが低い状態での電流IDとほぼ同一になるように決定される。
入力電圧Vinが高く、徐々に上昇する特性の基準値Ref Levelにより制限される電流IDのピーク値をIb′とすると、供給電力をWout_b′は次の通りである。
Wout_b′=1/2×L×Ib′2×Fsw
ここでIa≒Ib′であるから、Wout_a≒Wout_b′
となる。
ここでIa≒Ib′であるから、Wout_a≒Wout_b′
となる。
図3は、従来のスイッチング電源で、負荷によりスイッチング周波数を変化させる制御例を説明する図である。
図3のグラフの縦軸は、スイッチング素子の駆動周波数Fswである。また横軸は、二次側の出力電圧に応じて変化するフィードバック信号(以下、FBと略す)であるが、制御上は出力電力と同等として扱うので、横軸名に「Wout」を併記している。トランスのインダクタンスは固定であり、また、スイッチング素子に流れる電流IDが一定の場合、出力電力は駆動周波数Fswに比例する。またスイッチング素子のスイッチング損は、駆動周波数Fswに比例するので、軽負荷時の電源効率を向上させる場合は、駆動周波数Fswを低くしたほうが良い。図3のa点、b点の周波数を各々fa,fb、スイッチング損を各々SWloss(fa),SWloss(fb)とすると次の関係となる。
SWloss(fa)<SWloss(fb)
尚、スイッチング素子などの特性により上限Fswmaxがあり、これは一般的には60kHz程度とする場合が多い。また最低周波数Fswminは、トランスの音響ノイズを押さえるために可聴周波数までは下げないことが望ましいので、一般的には20kHz程度とする場合が多い。
尚、スイッチング素子などの特性により上限Fswmaxがあり、これは一般的には60kHz程度とする場合が多い。また最低周波数Fswminは、トランスの音響ノイズを押さえるために可聴周波数までは下げないことが望ましいので、一般的には20kHz程度とする場合が多い。
[実施形態1]
次に図4を参照して、本発明の実施形態1に係るスイッチング電源装置の構成を説明する。
次に図4を参照して、本発明の実施形態1に係るスイッチング電源装置の構成を説明する。
図4(a)は、スイッチング電源装置の構成を説明する回路図である。
図4(a)において、商用電源401はダイオードブリッジ402と平滑コンデンサ403を含む整流回路で整流され、トランス404を介してスイッチング素子406、電流検出抵抗407を経由してグランドへ至る。制御IC405用のVccは、トランス404の補助巻線の出力をダイオード409とコンデンサ410で整流し、更に補助巻線電圧の変動をトランジスタ411とトランジスタ411のベースに設けられているツェナーダイオード413及び抵抗412により一定化した電圧として供給される。コンデンサ414は、制御IC405用のVccコンデンサである。スイッチング素子406は、トランス404の一次側をスイッチング駆動してトランス404の二次側に出力電圧Voutを発生させる。
制御IC405内では、周期的にスイッチング素子406を駆動するVDR信号をオンし、フォトカプラ408のフォトトランジスタ408aの出力VFB(FB電圧)と電流検出抵抗407の電圧Vcsを制御IC405で比較している。そして、電流検出抵抗407の電圧Vcsがフォトカプラ408のフォトトランジスタ408aの電圧VFBに到達するとVDR信号をオフする。尚、VFB端子は、制御IC405内でVccへプルアップされている。
次に二次側の構成を説明する。
ダイオード415とコンデンサ416は、トランス404の二次側出力を整流して出力電圧Vout(直流電圧)を生成し、このVoutを抵抗422と423で分圧し、シャントレギュレータ419のリファレンス端子に接続される。またVoutは、電流制限抵抗417を介してフォトカプラ408のフォトダイオード408bへ接続され、フォトダイオード408bのカソードはシャントレギュレータ419へ接続される。抵抗421とコンデンサ420は、帰還回路のゲインを決定している。また抵抗418は、シャントレギュレータ419へのバイアス電流を供給するためのものである。
シャントレギュレータ419のリファレンス端子には、Voutを抵抗422と423で分圧した電圧が供給され、シャントレギュレータ419内の基準電圧との差分がフォトカプラ408(408a,408b)を介して制御IC405へ伝達される。Voutを分圧する片方の抵抗423と並列に抵抗424が接続され、更にこの抵抗424をオン/オフするためのトランジスタ425を有している。このトランジスタ425のベースへは、外部から信号Vcontが印加される。
この構成において、Vcontがロウレベル(L)の場合は、抵抗424の片端は解放状態となるため、シャントレギュレータ419のリファレンス端子へはVoutを抵抗422と423で分圧した電圧が供給される。一方、Vcontがハイレベル(H)の場合は、抵抗424の片端はグランド電位となる。このため、抵抗424と抵抗423との合成抵抗と、抵抗422により分圧された電圧がシャントレギュレータ419のリファレンス端子へ印加される。このとき抵抗423が抵抗424と合成されることにより抵抗値が小さい値となるため、シャントレギュレータ419のリファレンス端子へ印加される電圧が低下する。これによりシャントレギュレータ419のカソードのシンク電流が減少してフォトカプラ408のフォトダイオード408bの発光が弱まり、フォトトランジスタ408aのVce電圧が上昇してVFB(FB電圧)が上昇する。これによりVDR信号をオフするVcsも上昇する。こうして、出力電圧Voutが低下すると、より多くの電流がトランス404へ供給され、二次側への供給電流も増えて出力電圧Voutをより高い電圧とすることができる。このようにフォトカプラ408は、二次側の出力電圧Voutを一次側にフィードバックしている。
図4(b)は、制御IC405の内部構成を示すブロック図である。この図4(b)で示される各ブロックは、CPU447と通信ができる。よって、これ以後の説明では、CPU447が各ブロックの動作、及びブロック間のタイミングを制御する。尚、このときの通信形態は、実施形態1では説明で重要ではないので、不図示とする。
図4(b)の430~433は、商用電源401が接続され、制御IC405用の電源Vccを生成する起動回路である。商用電源401が接続されるとダイオードブリッジ402とトランス404を介してVD端子に電源が供給される。このVD端子とVcc端子は、スイッチ430とダイオード431を介して接続されている。スイッチ430は、初期状態はオン状態で、スイッチ430のオン/オフを制御する端子にはアンプ434が接続されている。そして、アンプ434の正端子と負端子は、抵抗432で接続されており正端子はVccへも接続されている。また負端子は、ツェナーダイオード433を介してGNDへ接続されている。
この構成で商用電源401が供給されると、VD端子からVcc端子へ電流が流れてコンデンサ414が充電される。コンデンサ414の電圧が上昇してツェナーダイオード433が導通すると抵抗432の両端に電位差が生じ、アンプ434の出力はロウレベル(L)からハイレベル(H)へ反転する。これによりスイッチ430はオフされ、以後はVD端子とVcc端子は遮断される。この後、遅延回路(ディレイ)437による時間の経過後、制御IC405は発振を開始する。こうして図4(a)で説明したとおり、トランス404の補助巻線から電力が得られる。このディレイ437による遅延時間は、商用電源401が投入されて平滑コンデンサ403が充電され、平滑コンデンサ403の電圧が安定するまでの時間、或いはそれ以上とする。
次に駆動周波数の上限を決定するための商用電源の電圧を得る構成を説明する。これは図4(b)の点線で囲っている部分に相当する。
ラッチ436は、A/D変換器435によりデジタル化されたVD端子の電圧を保持(ラッチ)するが、上述の通り平滑コンデンサ403の電圧が安定するまでの時間後の電圧値をラッチする。この時点では、制御IC405は発振開始直前であり、VD端子に入力されるVD電圧は安定していて、平滑コンデンサ403の電圧と一致している。このときの平滑コンデンサ403の電圧は、商用電源401を整流しただけの電圧なので、理想的には商用電源401の√2倍となる。よってこの手順で検知されたVD電圧は、商用電源401の電圧値として扱うことができる。こうしてラッチ436によりラッチされたVD電圧値LTH_VD(商用電源の電圧値)は、スイッチング素子406の駆動信号の周波数に制限を加えるMax_limit440へ出力される。
次にスイッチング素子406を駆動するVDR信号の生成について説明する。
図3で説明したFB信号は、図4(b)の抵抗446によりVccでプルアップされており、フォトカプラ408のフォトトランジスタ408aの飽和の程度、即ち、出力電圧Voutに応じて上下する。このFB信号は、V/F変調438に接続される。V/F変調438は、アナログのFB信号をデジタルの周波数情報とするため、駆動周波数に応じた駆動周期Tswを出力する。この駆動周期Tswは、Soft_Start439に接続される。Soft_Start439は、起動時の突入電流から素子を保護するもので、起動時のみ、低い周期から駆動周期Tswまで徐々に上昇させる。そして駆動周期Tswまで達すると、それ以後は機能せず、V/F変調438が出力する駆動周期Tswを、無加工でMax_limit440へ伝達する。Max_limit440は、その駆動周期Tswを、ラッチ436からの信号LTH_VD(VD値)に応じた周波数Fsw_MAXに制限する。駆動周期Tswが、周波数Fsw_MAXに応じた周期Tsw_max 未満であった場合は周期Tsw_maxに置き換え、駆動周波数の上限を制御する。この駆動周期Tswの周期に従ってトリガ生成回路443が生成する信号は、フリップフロップ442のセット端子に入力される。
このようにして、一次側に入力される商用電源の電圧値に応じて、駆動周期Tswの最高駆動周波数を制御する。即ち、商用電源の電圧値が、所定の電圧値よりも高い場合は、低い場合に比べて最高駆動周波数を低くする。このように入力される電圧値が高い場合に、駆動周波数を低く抑えることができるため、スイッチング素子やスナバ素子などの損失を軽減できるとともに、それらの発熱を抑えることができ、低コストの部品の使用が可能となる。
またFB信号は、ゲイン445を介して比較器444の負端子へ接続される。一方、比較器444の正端子には、図4(a)のスイッチング素子406の電流IDを電流検出抵抗407により電圧変換した信号が接続される。この構成により、負荷に応じた電流IDが決定される。尚、比較器444の出力は、起動時にデューティを制限するDuty_limit441に接続され、起動時のみDutyが制限される。そして一定時間が経過した後は、比較器444の出力は、デューティが制限されることなくフリップフロップ442のリセット端子に入力される。
この構成により、二次側の出力電圧に応じてスイッチング素子406の駆動が制御される。
次に図5を参照して、実施形態1に係るスイッチング電源装置の駆動周波数と出力電圧について説明する。
実施形態1では、過電流保護が動作する負荷、或いはこれに近い負荷について説明しているので、スイッチング素子に流れる電流IDは、電流検出抵抗407で決定される上限値に到達しており、即ち、一定であるという前提である。ここでの上限値はスイッチング素子が安全に動作できる電流IDの上限値である。この状態では出力電力Woutは次式で表され、駆動周波数Fswに比例する。
Wout=1/2×L×I2×Fsw
図6は、実施形態1に係るスイッチング電源装置において、商用電源401を整流して得られる電圧Vinとその時の出力電圧Woutの関係を説明する図である。ここでも図3と同様に、グラフの縦軸は、スイッチング素子の駆動周波数Fswで、横軸は二次側の出力電圧に応じて変化するフィードバック信号(FB)である。
図6は、実施形態1に係るスイッチング電源装置において、商用電源401を整流して得られる電圧Vinとその時の出力電圧Woutの関係を説明する図である。ここでも図3と同様に、グラフの縦軸は、スイッチング素子の駆動周波数Fswで、横軸は二次側の出力電圧に応じて変化するフィードバック信号(FB)である。
図2で説明した通り、入力電圧Vinが高い場合は、低い場合に比べて電流IDは急峻に上昇する。ここで入力電圧がVin1の時の電流IDのピーク値をIDe1、出力電力をWout1とする。また入力電圧がVin2の時の電流IDのピーク値をIDe2、出力電力をWout2とし、入力電圧がVin3の時の電流IDのピーク値をIDe3、出力電力をWout3とすると、各々の出力電力は次式となる。
Wout1=1/2×L×IDe12×Fsw1
Wout2=1/2×L×IDe22×Fsw2
Wout3=1/2×L×IDe32×Fsw3
ここでVin1<Vin2<Vin3、且つ、Fsw1=Fsw2=Fsw3であれば、Wout1<Wout2<Wout3となる。
Wout2=1/2×L×IDe22×Fsw2
Wout3=1/2×L×IDe32×Fsw3
ここでVin1<Vin2<Vin3、且つ、Fsw1=Fsw2=Fsw3であれば、Wout1<Wout2<Wout3となる。
ここで図4で説明した構成により、Fsw1>Fsw2>Fsw3、且つ、図2で説明した電流IDのオフの遅れによる余剰電力を相殺するようにスイッチング素子の駆動周波数Fswを設定すると、
Wout1≒Wout2≒Wout3
となる。
Wout1≒Wout2≒Wout3
となる。
尚、電流IDのオフの遅れによる余剰電力を相殺する駆動周波数Fswは、予め図4のMax_limit440に周波数Fsw_MAXとして設定しておき、ラッチ436にラッチされたVD値である信号LTH_VD(入力電圧VD)に従ってハード的に選択する構成としておけばよい。
図7は、実施形態1に係るスイッチング電源装置の動作タイミングを説明する図である。
商用電源401が投入されるとダイオードブリッジ402、平滑コンデンサ403、トランス404を介してスイッチング素子406のドレイン電圧VDが上昇する。図4を参照して前述したように、初期は、この電圧VDにより電圧Vccが出力されてコンデンサ414が充電される。そしてタイミングT1で、Vccが規定値に達するとSW430がオフされる。そして遅延回路437で設定されている遅延時間が経過すると、VDR信号は、ソフトスタート機能(Soft_Start)439により、一定期間は、通常動作より低い動作周波数で、またDuty_limit441により、そのデューティが段階的に増加されるように駆動される。
遅延回路437により遅延時間が決められており、この遅延時間後のタイミングT2で、VD電圧はA/D変換されてラッチ436にラッチされる。この時点ではVDR信号の駆動は開始していない。従って、スイッチング素子406のドレイン電圧VDは、整流後の商用電源401の電圧と一致する。こうして商用電源401の電圧を検知することができる。
図8は、実施形態1に係るスイッチング電源装置の動作を説明するフローチャートである。
図8(a)は、商用電源401が投入されてからソフトスタートするまでの流れを説明するフローチャートである。
この処理はS801で商用電源401が投入されることにより開始され、これによりVccの電圧が上昇する。そしてS802で、このVccの電圧が、ツェナーダイオード433で規定される基準電圧値Vcc_ref以上になるまで待つ。この基準電圧値Vcc_refは、発振開始に必要な電圧以上とし、予め設定して置けば良い。こうしてVcc電圧が基準電圧値Vcc_ref以上になるとS803に進み、スイッチ430をオフしてVDからVccへの電力供給を遮断する。これにより電圧Vccは、トランス404の補助巻線から効率よく供給される。
次にS804で、遅延回路437による遅延時間が開始され、この遅延時間が経過するとS805からS806に進んで、A/D変換されたVD値をラッチ436にラッチする。尚、この遅延回路437での遅延時間は、商用電源401を整流した後、その電圧が安定するまでの時間とすれば良い。これにより整流後の電圧が安定し、且つ、駆動によるリップルの無い状態でVD電圧をラッチすることができる。この後、S807に進んでソフトスタートを行い、通常の動作状態となる。
図8(b)は、スイッチング電源の駆動周波数Fswの上限を制限するフローチャートである。
S811で、V/F変調438から出力される駆動周期Tswが、ラッチしたVD値LTH_VDにより決定されるlimit(LTH_VD)以上の場合は、V/F変調438から出力される駆動周期Tswを加工せずにスイッチング素子406の駆動制御に用いる。
一方、V/F変調438から出力される駆動周期Tswが、VD値LTH_VDにより決定されるlimit(LTH_VD)未満の場合は、スイッチング素子406の駆動周波数が高くOCP(過電流保護(Over Current Protection))の動作点がずれると判定してS812に進み、駆動周期Tswをlimit(LTH_VD)とする。
以上説明したように実施形態1によれば、スイッチング素子のドレイン端子に印加される電圧に基づいて、商用電源の電圧を検知することができる。そして、この電圧に基づいて、スイッチング電源の最高駆動周波数を求めて、最高駆動周波数を制限することにより、入力電圧による過電流保護の動作点のずれを軽減できる。且つ、スイッチング損を軽減できるという効果がある。
尚、ここでは制御を行うためにCPUを用いたが、回路のみで制御を行う構成としても同様である。
[実施形態2]
上述の実施形態1では、図6を参照して説明したように、電圧VinがOCP動作に与える影響を、駆動周波数Fswの上限を抑えることで軽減させている。しかしこの状態では、通常の負荷においては、同一負荷の場合、駆動周波数も入力電圧Vinによらず一定である。このため、入力電圧Vinが高い場合は駆動素子のスイッチング損が高くなり、これに耐え得る素子を選択せねばならなかった。これに対して実施形態2では、この課題を解決する手法について説明する。
上述の実施形態1では、図6を参照して説明したように、電圧VinがOCP動作に与える影響を、駆動周波数Fswの上限を抑えることで軽減させている。しかしこの状態では、通常の負荷においては、同一負荷の場合、駆動周波数も入力電圧Vinによらず一定である。このため、入力電圧Vinが高い場合は駆動素子のスイッチング損が高くなり、これに耐え得る素子を選択せねばならなかった。これに対して実施形態2では、この課題を解決する手法について説明する。
図9は、実施形態2に係るスイッチング電源装置において、商用電源を整流して得られる電圧Vinとその時の出力電力Woutとの関係を説明する図である。ここでも図6と同様に、グラフの縦軸はスイッチング素子の駆動周波数Fswで、横軸は二次側の出力電圧に応じて変化するフィードバック信号(FB)である。
ここでは、商用電源401を整流して得られる電圧Vinにより決定される駆動周波數Fswと、FswとFB信号の関係を示している。尚、各々の最高駆動周波数と出力電力Woutとの関係は図6の説明と同一である。また、電圧VinからそのVinにおける駆動周波数Fswの上限の決定方法は、前述の実施形態1と同様であるため、ここではその説明を省略する。
軽負荷時の消費電力を軽減するために、FB信号に応じて駆動周波数を決定させているが、実施形態2では、Vinにより決定された駆動周波数Fswの上限に至るまでの特性もVinに応じて変更する。即ち、各入力電圧Vinに対応する駆動信号の周波数Fswは、同じFB信号で、各Vinに対応する上限の駆動周波数に達するものとする。即ち、入力電圧Vinが高い場合は、低い場合に比べて電流IDは急峻に上昇する。ここで入力電圧がVin1の時の電流IDのピーク値をIDe1、出力電力をWout1とする。また入力電圧がVin2の時の電流IDのピーク値をIDe2、出力電力をWout2とし、入力電圧がVin3の時の電流IDのピーク値をIDe3、出力電力をWout3とすると、各々の出力電力は次式となる。
Wout1=1/2×L×IDe12×Fsw1
Wout2=1/2×L×IDe22×Fsw2
Wout3=1/2×L×IDe32×Fsw3
ここでVin1<Vin2<Vin3、且つ、IDe1<IDe2<IDe3で、Fsw3<Fsw2<Fsw3であれば、Wout1≒Wout2≒Wout3となる。
Wout2=1/2×L×IDe22×Fsw2
Wout3=1/2×L×IDe32×Fsw3
ここでVin1<Vin2<Vin3、且つ、IDe1<IDe2<IDe3で、Fsw3<Fsw2<Fsw3であれば、Wout1≒Wout2≒Wout3となる。
この制御により、上限の駆動周波数へ至る前の状態では、実施形態1よりも駆動周波数を低く抑えることができる。これにより、スイッチング素子のスイッチング損を軽減できるという効果がある。
図10(a)は、実施形態2に係るスイッチング電源装置の制御部の構成を説明するブロック図である。これは実施形態1で説明した図4の制御IC405に相当する。図10(a)では前述の図4(b)と共通する部分は同じ参照番号を付し、それらの説明を省略する。
図10(a)の制御IC405では、図4(b)の構成からMax_limit440を削除し、駆動周波数Fswに関する制御をV/F変調438に集約している。そのほかの構成は、前述の図4(b)と同じである。
図10(b)は、実施形態2に係るV/F変調438aの構成を説明するブロック図である。
FB信号は、A/D変換器1001によりデジタル化される。テーブル群1002は、FB信号に応じた駆動周波数となる駆動周期Tswを記憶した複数のテーブル群を示す。FB信号は、A/D変換器1001を介して各テーブルに接続されている。テーブル群1002の各テーブルは、図9で説明したグラフの各々のFB-Fsw特性を記述している。セレクタ1003は、ラッチ回路436にラッチされたVD値LTH_VDに応じて、テーブル群1002の中から一つのテーブルを選択し、それを駆動周期Tswとして出力する。こうして駆動周期Tswが出力された後は、前述の実施形態1と同様であるため、その説明を省略する。
以上説明したように実施形態2によれば、商用電源の電圧値(LTH_VD)に応じたFB-Fsw特性の駆動周期Tswが出力される。これにより、図9で説明したような制御が可能となる。
尚、ここでは制御を行うためにCPUを用いたが、回路のみで制御を行う構成としても同様に実現できる。
以上説明したように実施形態によれば、入力される商用電源の電圧によってスイッチング素子の駆動信号の最高周波数を制限できるため、必要な電力の供給を維持しつつ、比較器などの遅延により生じる電流IDの増加による素子の損失を軽減できる。
特に、入力電圧が高い場合は、駆動周波数を低く抑えることができるため、駆動素子のスイッチング損やスナバ素子の損失による発熱を抑えることができ、低コストの部品の使用が可能となる。
更に、スイッチング素子が導通していない期間に駆動素子のドレイン端子電圧を検出することにより、駆動素子とコントローラが1パッケージに収められているICにおいては入力電圧を検出するための専用ピンが不要となり、端子数の少ないICパッケージを選択できる。
また出力電力が同じである場合、入力電圧が高い場合は、入力電圧が低い場合に比べてスイッチング素子が低い駆動周波数で駆動するため、駆動素子やスナバ素子の損失を軽減できるという効果がある。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は上記実施形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、本発明の範囲を公にするために、以下の請求項を添付する。
401…商用電源、402…ダイオードブリッジ、404…トランス、405…制御IC,406…スイッチング素子、408…フォトカプラ、435…A/D変換器、436…ラッチ回路、438…V/F変調、440…Max_limit、441…Duty_limit、442…フリップフロップ、447…CPU、1002…テーブル群
Claims (12)
- 商用電源を入力して直流電圧を生成するスイッチング電源装置であって、
前記商用電源の電圧を検知する検知手段と、
トランスの一次側を駆動して前記トランスの二次側に出力電圧を発生させるスイッチング素子と、
前記二次側の出力電圧に応じて前記スイッチング素子の駆動信号の周波数を制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、前記検知手段が検知した前記電圧に応じて前記周波数の最高周波数を制御することを特徴とするスイッチング電源装置。 - 前記二次側の出力電圧を前記一次側にフィードバックするフィードバック手段を、更に有し、
前記制御手段は、前記フィードバック手段が発生する電圧に応じて、前記スイッチング素子の駆動信号の周波数を制御することを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源装置。 - 前記制御手段は、前記二次側の出力電圧が所定の電圧よりも高い場合は、前記駆動信号の周波数の特性を、前記出力電圧が前記所定の電圧よりも低い場合に比べて変更することを特徴とする請求項1又は2に記載のスイッチング電源装置。
- 前記商用電源の電圧に対応して、前記二次側の出力電圧に対する前記スイッチング素子の駆動信号の周波数の特性を記憶した記憶手段を、更に有し、
前記制御手段は、前記商用電源の電圧に対応する、前記二次側の出力電圧に応じた前記駆動信号の周波数の特性を前記記憶手段から読み出し、当該特性に基づいて前記スイッチング素子の駆動信号の周波数を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のスイッチング電源装置。 - 前記検知手段は、
前記商用電源を整流する整流回路と、
前記整流回路で整流された電圧により充電されるコンデンサの電圧が所定の電圧になった後、一定の遅延時間を経過して前記整流された電圧の電圧値を保持する保持手段と、を有し、
前記保持手段が前記電圧値を保持するタイミングは、前記スイッチング素子が駆動される前であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のスイッチング電源装置。 - 前記整流回路で整流された電圧は、前記スイッチング素子のドレインに供給されることを特徴とする請求項5に記載のスイッチング電源装置。
- 前記制御手段は、前記保持手段に保持された前記電圧値に応じて前記駆動信号の周波数の最高周波数を制限することを特徴とする請求項5又は6に記載のスイッチング電源装置。
- 前記制御手段は、更に、前記一定の遅延時間の間、前記スイッチング素子の駆動信号のデューティを制御することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載のスイッチング電源装置。
- 商用電源を入力して直流電圧を生成するスイッチング電源装置であって、
トランスと、
前記トランスの一次側で前記商用電源の電圧を検知して、その電圧値を保持する検知手段と、
前記トランスの一次側を駆動して前記トランスの二次側に出力電圧を発生させるスイッチング素子と、
前記二次側の出力電圧を前記一次側にフィードバックするフィードバック手段と、
前記フィードバック手段のフィードバック信号に応じて前記スイッチング素子の駆動信号の周波数を制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段はさらに、前記検知手段で保持された前記商用電源の電圧値に応じて、前記駆動信号の周波数の上限を制限することを特徴とするスイッチング電源装置。 - 前記商用電源を整流する整流回路を、更に有し、
前記検知手段は、前記整流回路で整流された電圧により充電されるコンデンサの電圧が所定の電圧になった後、一定の遅延時間を経過して前記整流された電圧の電圧値を保持し、前記検知手段が前記電圧値を保持するタイミングは、前記スイッチング素子が駆動される前であることを特徴とする請求項9に記載のスイッチング電源装置。 - 前記商用電源の電圧に対応して、前記二次側の出力電圧に対する前記スイッチング素子の駆動信号の周波数の特性を記憶したテーブルを、更に有し、
前記制御手段は、前記テーブルに記憶された、前記商用電源の電圧に対応する、前記二次側の出力電圧に応じた前記駆動信号の周波数の特性に基づいて前記スイッチング素子の駆動信号の周波数を制御することを特徴とする請求項9又は10に記載のスイッチング電源装置。 - 請求項1乃至11のいずれか1項に記載のスイッチング電源装置を有するインクジェット記録装置。
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JP2021066713A JP2022161703A (ja) | 2021-04-09 | 2021-04-09 | スイッチング電源装置と、そのスイッチング電源装置を備えたインクジェット記録装置 |
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