以下に、本発明の一実施形態における保険システム10について、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形し、または各実施例を組み合わせるなどして実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付して表している。
===保険システム10の概要===
<<構成の概要>>
保険システム10は、保険事業者とユーザとの間の保険契約にかかる事象がユーザに生じた場合、ユーザに対して保険契約の補償の範囲内で利用可能なモビリティおよびサービスを提示するシステムである。これにより、保険システム10は、ユーザが補償の範囲外のモビリティやサービスを利用することによる、ユーザの不利益を回避させることができる。また、保険システム10は、ユーザがモビリティやサービスの利用にあたり、ユーザに対して簡易な決済手段を提供する。これにより、保険システム10は、保険による補償を利用するユーザの利便性を向上できる。
図1を参照して、本実施形態における保険システム10の構成の概要を説明する。図1は、本実施形態における保険システム10の構成を示す図である。図1に示すように、保険システム10では、ネットワークNを介して、保険サーバ100と、ユーザ端末200と、交通事業者サーバ300と、サービス提供事業者サーバ400とが接続される。保険サーバ100は、ネットワークNを介して、複数のユーザ端末200に対して各種情報の提供を実現するサービスを提供する。
保険サーバ100は、例えば、ユーザの事故などの内容および保険の契約内容に基づいて、ユーザ端末200を介して、ユーザが締結している保険契約の補償の範囲内における交通経路や、ユーザが受けることができるサービスの内容を提示する装置である。また、保険サーバ100は、例えば、ユーザ端末200を介して、支払われる保険金をユーザに提示してもよい。ユーザ端末200は、例えば、その表示部205aに保険サーバ100から送信される各種情報を表示させる装置である。交通事業者サーバ300は、例えば、ユーザが利用した交通手段の履歴および利用料金を管理する装置である。サービス提供事業者サーバ400は、例えば、ユーザ利用したサービスの履歴および利用料金を管理する装置である。
ここで、保険サーバ100、交通事業者サーバ300、及びサービス提供事業者サーバ400は、例えば、サーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ(例えば、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(例えば、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(例えば、PDA、電子メールクライアントなど)、あるいは他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームを含む。
また、ユーザ端末200は、各実施形態における機能を実現できる情報処理装置(コンピュータ)であればよい。ユーザ端末200は、例えば、スマートフォン、携帯電話(フィーチャーフォン)、パーソナルコンピュータ(例えば、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(例えば、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(例えば、PDA・(personal digital assistant)、電子メールクライアントなど)、ウェアラブル端末(メガネ型デバイス、時計型デバイスなど)、AI(Artificial Intelligence)スピーカー、他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームを含む。
<<処理の概要>>
次に、図2を参照して、保険システム10の処理の概要を説明する。図2は、保険システム10の処理の概要を示す図である。以下、一例として、ユーザに事象が生じてから、保険の契約で補償される交通手段およびサービスが保険システム10によってユーザに提供されるまでの処理について説明する。
まず、S10において、ユーザ端末200は、例えば、保険サーバ100と連携するアプリケーションプログラムを起動させて、ユーザの手動操作あるいは自動による入力を受け付けることで、事故、災害、病気などの保険契約にかかる事象の内容に関する情報(以下、事象情報という)を生成する。ユーザ端末200は、例えば、ユーザIDとともに事象情報を、保険サーバ100に送信する。なお、ユーザの操作入力によって事象情報が生成されることに限定されない。例えば、ユーザ端末200とは異なる装置(不図示)が、例えば、事故などに関する、音声、加速度、又は画面などの情報を取得して、この情報に基づき事象情報を生成してもよい。この場合、ユーザ端末200とは異なる装置は、ユーザIDを紐づけて、事象情報を保険サーバ100に送信する。
次に、S11において、保険サーバ100は、例えば、ユーザID、事象情報、及び保険の契約内容に基づいて、ユーザに生じた事象に対する補償の内容(以下、補償内容という)を特定する。S12において、保険サーバ100は、例えば、補償内容に基づいて、保険金に対応する価値を示す情報(以下、価値情報という)を生成する。ここで、価値情報は、例えば、保険金額を示す情報、タクシーなどのモビリティに乗車するための電子チケットを示す情報、デリバリーサービスを受けられる電子チケット、訪問診療を受けられる電子チケットを示す情報などを含んでいてもよい。S13において、保険サーバ100は、例えば、ユーザIDと紐づけて価値情報を記憶部110に記憶する。保険サーバ100は、価値情報をユーザ端末200に送信する。
次に、S14において、ユーザ端末200は、価値情報を表示部205aに表示させる。なお、ユーザ端末200は、価値情報をスピーカ205bで出力させてもよい。これにより、ユーザは、事象の発生により保険事業者が支給可能な保険金額を把握することができる。S15において、ユーザ端末200は、出発地点から目的地点までの交通経路に関する情報(以下、経路情報という)を保険サーバ100に要求する。さらに、ユーザ端末200は、事象の内容に対応する補償内容に含まれ、当該交通経路の所定の地点でユーザが受けることができるサービスに関する情報(以下、サービス情報という)を、保険サーバ100に要求する。すなわち、ユーザは、補償内容に含まれるサービスであって、交通経路に含まれる地点で受けることができるサービスを容易に知ることができる。
サービスは、例えば、ユーザがモビリティを利用して所定の地点に移動することで受けられるサービス(以下、第1サービスという)と、サービスの提供者がユーザのところに移動することでユーザに提供されるサービス(以下、第2サービスという)とを含んでいてもよい。第1サービスは、例えば、通院診療を受けられるサービス、移動先(例えば、目的地点)で車いすなどの物品を借りられるサービスなどを含んでいてもよい。第2サービスは、例えば、宅配を受けられるサービス、フードデリバリーを受けられるサービス、訪問診療を受けられるサービスなどを含んでいてもよい。なお、第1サービスと第2サービスとは互いに排他的な関係ではなく、互いを組み合わせたサービスがユーザに提供されてもよい。すなわち、第2サービスは、ユーザが選択した経路に含まれる所定の地点において、サービスの提供者がユーザのところに移動することでユーザが提供されるサービスを含んでいてもよい。より具体的には、第2サービスは、ユーザが選択した経路の出発地点、目的地点、又は出発地点と目的地点との間の経由地点において、フードデリバリーを受けるサービスを含んでいてもよい。以下、便宜上、第1サービスおよび第2サービスをまとめて「サービス」ということもある。なお、「サービス」は、上述したサービスに限定されるものではなく、商品(DVD、ソフトウェア、洋服、家具、車両など)やサービス(動画、音楽、書籍等のコンテンツ配信など)を一定の期間、一定の金額で利用できるようなサブスクリプション方式、定額方式などのサービスを含んでいてもよい。
次に、S16において、保険サーバ100は、ユーザ端末200から経路情報の要求を取得すると、例えば、交通事業者サーバ300または経路探索装置(不図示)に、出発地点、目的地点、及び時刻に関する情報を送信する。保険サーバ100は、例えば、交通事業者サーバ300または経路探索装置(不図示)から、経路を検索した結果を示す経路情報を受信する。保険サーバ100は、例えば、経路情報が示す経路のうち、補償内容に含まれる制限のうち経路に関する制限を充たす経路(以下、候補経路という)を特定する。また、保険サーバ100は、ユーザ端末200からサービス情報の要求を取得すると、例えば、事象の内容に対応する補償内容に含まれる制限のうちサービスに関する制限を充たすサービスの内容を特定する。保険サーバ100は、候補経路に関する情報(以下、候補経路情報という)および特定されたサービスの内容を示すサービス情報をユーザ端末200に送信する。
次に、S17において、ユーザ端末200は、候補経路情報およびサービス情報を表示部205aに表示させる。なお、ユーザ端末200は、候補経路情報およびサービス情報をスピーカ205bで出力させてもよい。これにより、ユーザは、ユーザ端末200を介して補償内容に含まれる交通経路を確認できるため、補償内容に含まれない交通を利用してしまい、自己負担が生じるなどの不利益を解消できる。また、ユーザは、ユーザ端末200を介して補償内容に含まれるサービスの内容を確認できるため、補償内容でカバーされるサービスについて自己負担で提供されることを解消できる。
以下、保険システム10を構成する各装置の機能構成について説明する。
===保険システム10の構成===
<<保険サーバ100>>
図3を参照して、保険サーバ100の機能構成について説明する。図3は、本実施形態に係る保険サーバ100の機能構成の一例を示す図である。保険サーバ100は、例えば保険契約によってユーザに提供される価値情報を管理する。また、保険サーバ100は、例えば、補償内容に含まれる制限のうち所定の制限を充たす、候補経路およびサービスを特定する。また、保険サーバ100は、例えば各種決済手段(例えば、第1の決済手段~第5の決済手段)による決済処理を実行する。
図3に示すように、保険サーバ100は、例えば、記憶部110と、取得部120と、補償特定部130aと、経路特定部130bと、サービス特定部130cと、判定部140と、価値調整部150と、出力処理部160と、送信部170と、決済特定部180と、決済処理部190との機能部を含む。
記憶部110は、例えば、契約関連情報D111と、補償情報D112と、履歴情報D113とを記憶する。
図4は、契約関連情報D111の一例を示す図である。図4に示すように、契約関連情報D111は、例えば、[ユーザID]、[契約内容]、[事象内容]、 [補償情報]、及び[経過]の項目を含む。[ユーザID]は、例えばユーザの識別符号であるユーザIDを含む項目である。ユーザIDは、例えば、ユーザ端末200に保険システム10に関するアプリケーションプログラムをインストールする際に割り振られる。[契約内容]は、 [ユーザID]の項目に対応付けられ、例えばユーザと保険事業者との間における保険契約の内容を含む項目である。保険契約の内容には、例えば、自動車保険、傷害保険、火災保険、生命保険など、保険を区別する種別や、ユーザに生じた事象に対して、どのようなモビリティをどのような範囲で利用できるか、怪我を対象にするか、タクシーなどの代替交通手段を利用できるか、レッカーを利用できるか、第1サービスを利用できるか、第2サービスを利用できるかなどの補償内容などが定められている。[事象内容]は、[ユーザID]の項目に対応付けられ、例えばユーザに生じた事象に関する内容を含む項目である。例えば、事象内容には、ユーザが怪我を生じているか、自動車が損壊しているかなどの事故の状況や、災害によってユーザが被った被害の状況、病気によるユーザの症状や状態などのユーザの状況などが含まれる。また、事象内容には、例えば、被害の有無にかかわらず一定規模の災害が観測された状況(例えば、震度5以上で保険金が支払われる保険類似商品、津波予報が出たときに支払われる保険商品などに対応)、所定の期間ユーザに事故が発生しないなどの特定の条件(保険金の支払い条件)を達成した状況(例えば、一定期間に病気にかからなかったときに達成ボーナス支給や、健康診断で問題がない場合にお祝い金を支払う場合などに対応)などが含まれる。[事象内容]の項目には、例えば、ユーザ端末200から事象情報を受信した際に、事象内容が入力される。[補償情報]は、[ユーザID]の項目に対応付けられ、例えばユーザの事故に対する補償内容を示す補償情報を含む項目である。例えば、補償内容には、毎日定額が支給される補償、一度に一定額が支給される補償、生じた事象から一定期間定額が支給される補償、移動のための電子チケットが支給される補償、病気や怪我のためにユーザが必要とする所定のサービスが提供される補償などが含まれる。[補償情報]の項目には、例えば補償特定部130aで補償内容が特定された際に、補償内容が入力される。[経過]は、[ユーザID]の項目に対応付けられ、例えばユーザに生じた事象の経過を含む項目である。例えば、経過には、事故や災害などによるユーザの怪我などの状況、示談交渉の状況、モビリティの修理が完了したか否かなどが含まれる。[経過]の項目には、例えばユーザ端末200から経過に関する情報を受信した際に、経過が入力される。
図5は、補償情報D112の一例を示す図である。図5に示すように、補償情報D112は、例えば、[ユーザID]、[ポイント]、[電子チケット]、[移動手段]、[移動制限]、及び[サービス]の項目を含む。保険サーバ100は、例えば、補償情報D112を参照して、ユーザに生じた事象に対する契約内容において、ユーザに付与される保険金や電子チケット、ユーザが利用可能なモビリティ、所定のモビリティで移動可能な範囲、及びユーザが提供され得るサービスを特定することができる。以下において、ここで特定された内容を「補償内容に含まれる制限」ということもある。[ユーザID]は、例えばユーザの識別符号であるユーザIDを含む項目である。[ポイント]は、 [ユーザID]の項目に対応付けられ、例えばユーザに付与される保険金に対応するポイントを含む項目である。具体的には、例えば、「ユーザA」は「7,000」のポイントを有している。すなわち、「ユーザA」には「7,000」円の保険金が支給されることが示されている。保険サーバ100は、例えば、事象が生じた後にユーザが交通手段やサービスを利用した場合、[ポイント]の項目に含まれるポイントを調整する。[電子チケット]は、[ユーザID]の項目に対応付けられ、例えばユーザがモビリティを利用するための電子チケットやサービスを利用するための電子チケットを含む項目である。[電子チケット]の項目には、例えばユーザが電子チケットを利用できる回数が入力される。図5では、例えば、「ユーザC」は「10」枚の電子チケットを有している。図5における「10」枚の電子チケットには、例えば、モビリティ(例えば、タクシー、バスなど)を利用するための電子チケットが「5」枚、デリバリーサービスなどを利用するための電子チケットが「5」枚が含まれていてもよい。一方、「ユーザC」はポイントを有していない。このように、保険サーバ100は、例えば、電子チケットが付与されたユーザに、ポイントを付与しないよう設定してもよい。ユーザは、例えばユーザ端末200の表示部205aに電子チケットを表示させて利用する。[移動手段]は、[ユーザID]の項目に対応付けられ、例えば補償内容においてユーザが利用できる移動手段を含む項目である。移動手段には、例えば、自動運転車両、電車、タクシー、バス、レンタカー、及びレンタサイクルなどのモビリティを利用することが含まれる。また、移動手段には、駐車場やガソリンスタンドなど、モビリティ関連サービスも対象として含んでいてもよい。図5では、例えば、「ユーザB」が利用できるモビリティは「電車」と「タクシー」である。[移動制限]は、[ユーザID]の項目に対応付けられ、例えば補償内容においてユーザがモビリティを利用できるエリアや回数などを含む項目である。図5では、例えば、「ユーザD」は「東京駅から川崎駅の間」を「電車」で利用できる補償が適用され、「ユーザG」は「無制限」に「タクシー」を利用できる補償が適用されている。[サービス]は、[ユーザID]の項目に対応付けられ、例えば補償内容においてユーザが利用できるサービスの内容及び地域を含む項目である。図5では、例えば、「ユーザC」が利用できるサービス内容は、「全地域」で「フードデリバリー」と「訪問診療」である。
図6は、履歴情報D113の一例を示す図である。図6に示すように、履歴情報D113は、例えば、[ユーザID]、[利用日時]、[電子マネーID]、[チケットID]、[コードID]、[領収書ID]、[料金1]、[交通手段]、[経路]、[料金2]及び[サービス]の項目を含む。以下、履歴情報D113における[ユーザID]に対応づけられるユーザIDごとの情報を「履歴情報」ということがある。[ユーザID]は、例えばユーザの識別符号であるユーザIDを含む項目である。[利用日時] は、[ユーザID]の項目に対応付けられ、例えばユーザがモビリティを利用した時間、またはサービスを利用した日時を含む項目である。利用した時間は、例えば、モビリティの利用を開始した時刻でもよいし、モビリティの利用を終了した時刻でもよいし、モビリティの利用を開始した時刻から利用を終了した時刻までの期間であってもよいし、利用したサービスを依頼した時刻であってもよいし、利用したサービスが完了した日時であってもよい。[電子マネーID] は、[ユーザID]の項目に対応付けられ、例えばユーザが利用した電子マネーの識別符号を含む項目である。図6では、例えば、「ユーザA」、「ユーザB」、及び「ユーザH」が電子マネーを利用したことが示されている。なお、「ユーザH」は、「電子マネーX」の電子マネーを利用している。これは、例えば「ユーザH」が保険事業者の電子マネーを利用したことを示すものとする。[チケットID] は、[ユーザID]の項目に対応付けられ、例えばユーザが利用した電子チケットの識別符号を含む項目である。図6では、例えば「ユーザC」が電子チケットを利用したことが示されている。[コードID] は、[ユーザID]の項目に対応付けられ、例えばユーザが利用したコードの識別符号を含む項目である。図6では、例えば「ユーザF」がコードを利用したことが示されている。コードとは、例えば、一次元バーコードや二次元バーコードなどである。[領収書ID] は、[ユーザID]の項目に対応付けられ、例えばユーザの支払いによって発行された領収書の画面、又は画面に含まれるテキストを含む項目である。図6では、「ユーザG」が領収書を利用して立替払いをしたことが示されている。[料金1] は、[ユーザID]の項目に対応付けられ、例えばユーザが移動に利用した支払い手段(電子マネー、電子チケット、コード、又は領収書など)に対応する価値を含む項目である。図6では、「ユーザA」が「電子マネーA」を「1200」円利用したことが示され、「ユーザC」が「電子チケットC」を「1」枚利用したことが示されている。[交通手段] は、[ユーザID]の項目に対応付けられ、例えばユーザが利用した交通手段(モビリティ)を含む項目である。[経路] は、[ユーザID]の項目に対応付けられ、例えばモビリティの出発地点から目的地点までの経路を含む項目である。なお、[経路]の項目には、走行距離や緯度経度などの情報が入力されてもよい。すなわち、[経路]の項目には、ユーザが移動した経路に関する情報が入力されていればよい。[料金2] は、[ユーザID]の項目に対応付けられ、例えばユーザが利用したサービスの支払い手段(電子マネー、電子チケット、コード、又は領収書など)に対応する価値を含む項目である。図6では、「ユーザA」が「電子マネーA」を「1000」円利用したことが示されている。[サービス] は、[ユーザID]の項目に対応付けられ、例えばユーザが利用したサービスの内容及び地点(地域)を含む項目である。図6では、「ユーザD」が「東京都」で「4000」円の「訪問診療」を利用したことが示され、「ユーザG」が「6000」円を費やして「タクシー」を利用して「東京都」で「A会社のデリバリーサービス」を利用したことが示され、「ユーザA」が「1200」円を費やして「電車」を利用して「日本橋駅」で「車いす貸与」のサービスを提供されたことが示されている。
なお、記憶部110に記憶されている、契約関連情報D111、補償情報D112、及び履歴情報D113は、保険サーバ100に格納されていなくてもよく、例えば保険サーバ100とは異なる装置に格納されていてもよい。この場合、保険サーバ100は、当該装置から契約関連情報D111、補償情報D112、及び履歴情報D113を取得する。
取得部120は、例えば記憶部110または各種装置から各種情報を取得する。
補償特定部130a(第1特定部)は、例えば、契約関連情報D111を参照して、保険事業者とユーザとの間のユーザに生じた事象に関する保険契約の内容を示す情報(以下、契約情報という)と、ユーザに生じた事象の内容を示す情報(以下、事象情報という)とに基づいて、ユーザに生じた事象に対する補償内容を特定する。補償特定部130aは、補償内容を示す情報(以下、補償情報という)を記憶部110に記憶する。また、補償特定部130aは、例えば、補償情報に基づいて、ユーザに付与する保険金を特定してもよい。また、補償特定部130aは、例えば、補償情報に基づいて、ユーザが提供され得るサービス内容を特定してもよい。また、補償特定部130aは、例えば、補償情報に基づいて、事象が生じた後のユーザの移動料金やサービスにかかるサービス料金のうち、補償内容の範囲内の移動料金やサービス料金を特定してもよい。補償特定部130aは、例えば、特定された移動料金やサービス料金を示す価値情報を記憶部110に記憶する。
経路特定部130b(第2特定部)は、例えば、ユーザの出発地点と目的地点とに関する経路情報に基づいて、経路検索装置(不図示)によって検索された少なくとも一つ以上の経路のうち、補償内容に含まれる制限のうち経路に関する制限を充たす候補経路を特定する。経路情報には、時刻に関する情報、移動料金に関する情報などが含まれていてもよい。経路に関する制限とは、例えば、補償情報D112に示すような、使用可能な移動手段(駐車場の利用可否を含んでいてもよい)、使用可能な交通の経路(駐車場の場所に関する情報を含んでいてもよい)、移動料金(ポイント数や電子チケットの個数)などの制限である。これにより、保険サーバ100は、ユーザが保険契約の範囲外の交通手段や経路を利用することを防止できる。また、経路特定部130bは、例えば、ユーザ端末200から送信される、候補経路のうちユーザによって選択された移動経路(以下、選択経路という)に関する情報(以下、選択経路情報という)に基づいて、ユーザが選択した移動経路を特定する。
サービス特定部130c(第2特定部)は、例えば、候補経路に含まれる所定の地点において、補償内容に含まれる制限のうちサービスに関する制限を充たすユーザに提供可能なサービスの内容を特定する。サービスに関する制限とは、例えば、サービスの提供地点、サービスの提供地域、サービスの提供時間、ユーザが設定したサービスの内容(例えば、「食事」、「診療」など)などの制限である。これにより、保険サーバ100は、ユーザが補償内容に含まれないサービスを利用することを防止できる。また、サービス特定部130cは、例えば、サービスの内容のうちユーザによって選択されたサービス(以下、選択サービスという)に関する情報(以下、選択サービス情報という)に基づいて、ユーザが選択したサービスを特定する。
判定部140は、例えば、選択経路と、ユーザの実際の移動経路とを比較して、当該移動経路が選択経路の範囲内か否かを判定する。また、判定部140は、例えば、選択サービスと、ユーザの実際に利用したサービスの内容とを比較して、当該サービスの内容が選択サービスの範囲内か否かを判定してもよい。これにより、保険サーバ100は、ユーザが移動した経路やユーザが利用したサービスのうち、ユーザに対して補償する範囲を特定することができる。また、判定部140は、例えば、ユーザに生じた事象の経過を示す情報(以下、経過情報という)に基づいて、ユーザの保険会社から補償を受ける権利が消滅したか否かを判定する。これにより、ユーザの保険会社から補償を受ける権利が消滅したことを契機に、ユーザが本サービスを利用しないよう設定できるため、適切な補償を実行できる。
価値調整部150は、例えば、決済手段によってユーザの移動料金やサービス料金を決済した結果に基づいて、補償情報D112におけるユーザに紐づく価値を調整する。決済手段(第1の決済手段~第5の決済手段)、及びそれに対応する価値調整部150の処理については、詳細に後述する。また、価値調整部150は、例えば、判定部140においてユーザに生じた事象に対する補償すべき状況が解消されたと判定された場合、補償情報D112におけるユーザに紐づく価値情報を消去する。これにより、保険サーバ100は、保険契約で補償される状況が解消された場合、ユーザの移動に対して保険金が支給されないことにつき、ユーザに認知させることができる。
出力処理部160は、例えば、ユーザ端末200の表示部205aに表示させる各種画面を生成する。また、出力処理部160は、例えば画面表示用のコードを生成してもよい。すなわち、ユーザ端末200において画面をブラウザで表示させる場合、保険サーバ100は、画面表示用のコードをユーザ端末200のブラウザに送信してもよい。また、出力処理部160は、例えば、ユーザ端末200のスピーカ205bに出力させるための音声情報を生成してもよい。すなわち、保険システム10には、例えば、AIスピーカのようなユーザ端末200のスピーカ205bから、価値情報および補償情報に関する音声情報を出力させる態様も含まれる。以下、便宜上、出力処理部160は、画面を生成することとして説明する。また、以下、出力処理部160において生成された画面または画面表示用のコードを含むデータを「画面データ」ということもある。
以下、出力処理部160において生成される各種画面について説明する。出力処理部160は、例えば、価値表示画面T1と、検索条件設定画面T2と、経路選択画面T3と、選択経路表示画面T4と、サービス選択画面T5と、決済選択画面T6と、決済選択画面T7、電子マネー決済画面T8とを生成する。なお、電子マネー決済画面T8(図24を参照)については、<<第2の決済手段>>において説明する。
図7は、価値表示画面T1の一例を示す図である。価値表示画面T1は、ユーザが補償を受けられる保証金の範囲が示される画面である。出力処理部160は、例えば、補償情報D112に基づいて価値表示画面T1を生成する。図7に示すように、価値表示画面T1は、例えば、価値表示部T11と、第1検索実行部T12と、第2検索実行部T13とを含む。価値表示部T11は、ユーザが利用可能なポイントが表示される表示領域である。価値表示部T11には、例えば、保険サーバ100の補償情報D112の[ポイント]の項目に入力されているポイントが表示される。図7では、ユーザ端末200のユーザが交通費として「7,000円」利用できることが示されている。なお、価値表示部T11には、例えば、タクシーの電子チケット、フードデリバリーや訪問診療を受けるための電子チケットなどの枚数(利用回数)が表示されていてもよい。これにより、ユーザは利用できる保険の範囲(例えば、利用料金や利用回数)を容易に把握することができるため、保険サーバ100はユーザの利便性を向上できる。第1検索実行部T12は、例えば、ユーザに生じた事象に対する補償の範囲内における移動経路およびサービスを検索させるためのボタンである。ユーザ端末200は、第1検索実行部T12に対して、ユーザの操作入力が受け付けられた場合、保険サーバ100に対して、補償の範囲内で移動経路およびサービスの検索を要求する。これにより、ユーザは補償内容の範囲内で経路検索およびサービス検索の結果を得ることができるため、保険サーバ100はユーザの利便性を向上できる。第2検索実行部T13は、例えば、価値表示部T11に表示されるポイントに関係なく、全ての移動経路を検索させるためのボタンである。ユーザ端末200は、第2検索実行部T13に対して、ユーザの操作入力が受け付けられた場合、保険サーバ100に対して、全ての移動経路の検索を要求する。これにより、ユーザは保険金に関係なく利便性の高い経路検索の結果を得ることができるため、保険サーバ100はユーザの利便性を向上できる。
図8は、検索条件設定画面T2の一例を示す図である。検索条件設定画面T2は、検索の対象とするモビリティやサービスをユーザによって選択可能に表示する画面である。出力処理部160は、例えば、価値表示画面T1の第1検索実行部T12にユーザの操作入力を受け付けた場合に、検索条件設定画面T2を表示部205aに表示させる。図8に示すように、検索条件設定画面T2は、例えば、目的入力部T21と、モビリティ選択部T22と、サービス選択部T23と、検索実行部T24とを含む。
目的入力部T21は、例えば、経路検索およびサービス検索の条件であるユーザの行動に関する情報が入力される表示領域である。目的入力部T21は、例えば、やりたいこと設定領域T211、出発地入力領域T212、目的地設定領域T213、及び開始時刻設定領域T214を含んでいてもよい。やりたいこと設定領域T211には、例えば、ユーザの行動内容が設定される。やりたいこと設定領域T211は、例えば、プルダウンでユーザが受けたいサービスの内容に関するワードが設定されてもよい。換言すると、やりたいこと設定領域T211には、例えばユーザが所望するサービスに関する情報が設定される。これにより、保険サーバ100は、ユーザが所望するサービスを適切に検索することができる。出発地設定領域T212は、例えば、移動の出発地点またはサービスを利用する地点が設定される。目的地設定領域T213は、例えば、移動の目的地点またはサービスを利用する地点が入力される。開始時刻設定領域T214は、例えば、移動の開始時刻またはサービスを利用する開始時刻が設定される。
すなわち、保険サーバ100は、例えば、目的入力部T21に入力された情報に基づいて、経路に関する制限を充たす候補経路(例えば、現在地から目的地までの経路)および候補経路に含まれる地点においてサービスに関する制限を充たすユーザが利用可能なサービスを特定する。候補経路に含まれる地点とは、例えば、「出発地」、「目的地」、および「出発地と目的地の間の地点」を含んでいてもよい。具体的には、保険サーバ100は、例えば、やりたいこと設定領域T211に「食事」が設定された場合、食事に関するサービスを特定する。また、保険サーバ100は、例えば、出発地設定領域T212に「A駅」が設定され、目的地設定領域T213に「B駅」と設定された場合、A駅からB駅までの候補経路を特定し、A駅またはB駅でユーザが利用可能なサービスを特定する。また、保険サーバ100は、例えば、出発地設定領域T212に「A駅」が設定され、目的地設定領域T213が設定されない場合、A駅でユーザが利用可能なサービスを特定してもよい。また、保険サーバ100は、例えば、出発地設定領域T212に「A駅」が設定され、目的地設定領域T213にも「A駅」と設定された場合、A駅でユーザが利用可能なサービスを特定してもよい。また、保険サーバ100は、例えば、開始時刻設定領域T214に「11時00分」が設定された場合、11時00分から移動可能な候補経路を特定し、11時00分頃にユーザが利用可能なサービスを特定してもよい。これにより、保険サーバ100は、ユーザに対して適切な移動経路やサービスを提供できるため、ユーザの利便性を向上できる。なお、保険サーバ100は、ユーザによって目的入力部T21に各種情報が設定されていない場合、ユーザ端末200から受信した事象情報、後述するモビリティ選択部T22で選択されたモビリティ、または後述するサービス選択部T23で選択されたサービスに基づいて、ユーザの目的を予測することで、候補経路およびサービスを特定してもよい。これにより、ユーザは少ない手順で移動経路やサービスを提供されるため、ユーザの利便性を向上できる。
モビリティ選択部T22は、例えば、経路検索の条件である、移動時に利用するモビリティが選択設定される表示領域である。モビリティ選択部T22は、例えば、モビリティを利用するか否かを選択するためのチェックボックスT221と、それぞれのモビリティに対応するオブジェクトT222と、当該オブジェクトに対応づけられるチェックボックスT223とを含む。モビリティ選択部T22は、例えば、チェックボックスT221,T223に対して、ユーザの操作入力があった場合、当該チェックボックスがオン状態となる。ユーザ端末200は、例えば、オン状態のチェックボックスに対応づけられるモビリティを経路検索の条件とするための情報(以下、モビリティ情報という)を、保険サーバ100に送信する。図8では、「電車」、「路線バス」、「タクシー」が選択されている。よって、保険サーバ100は、補償内容に含まれる、少なくともこれらのモビリティのうち一つのモビリティを含む候補経路を特定する。これにより、ユーザは所望のモビリティによる候補経路を容易に検索できるため、保険サーバ100はユーザの利便性を向上できる。なお、モビリティ選択部T24は、保険サーバ100によって検索条件設定画面T2が生成される際に、補償内容に含まれないモビリティに対応づけられるチェックボックスをユーザが選択できないよう設定されてもよい。これにより、保険サーバ100は、補償内容の範囲外のモビリティを排除した経路検索を実行できるため、ユーザの利便性を向上できる。
サービス選択部T23は、例えば、サービス検索の条件である、ユーザが所望するサービスが選択設定される表示領域である。サービス選択部T23は、例えば、サービスを利用するか否かを選択するためのチェックボックスT231と、それぞれのサービスに対応するオブジェクトT232と、当該オブジェクトに対応づけられるチェックボックスT233とを含む。サービス選択部T23は、例えば、チェックボックスに対して、ユーザの操作入力があった場合、当該チェックボックスがオン状態となる。ユーザ端末200は、例えば、オン状態のチェックボックスに対応づけられるサービスをサービス検索の条件とするための情報(以下、サービス情報という)を、保険サーバ100に送信する。図8では、「フードデリバリーA」が選択されている。よって、保険サーバ100は、補償内容に含まれるフードデリバリーAを特定する。これにより、ユーザは所望のサービスを容易に検索できるため、保険サーバ100はユーザの利便性を向上できる。さらに、サービス選択部T23は、保険サーバ100によって検索条件設定画面T2が生成される際に、補償内容に含まれないサービスに対応づけられるチェックボックスをユーザが選択できないよう設定されてもよい。これにより、保険サーバ100は、補償内容の範囲外のサービスを排除したサービス検索を実行できるため、ユーザの利便性を向上できる。
以上、まとめると、保険サーバ100は、図8に示すように、一例として、やりたいこと設定領域T211に「食事」が設定され、出発地設定領域T212に「川崎」が設定され、目的地設定領域T213に「日本橋」が設定され、開始時刻に「19:00」が設定され、モビリティ選択部T22で「電車」「路線バス」「タクシー」が選択され、サービス選択部T23で「フードデリバリーA」が選択された場合、出発時刻「19:00」における「川崎」から「日本橋」までの「電車」「路線バス」「タクシー」による候補経路と、開始時刻「19:00」頃における「食事」に関するサービスであって、「フードデリバリーA」を含むサービスとを特定してもよい。
なお、上記では、検索条件設定画面T2において、目的入力部T21は、やりたいこと設定領域T211、出発地入力領域T212、目的地設定領域T213、及び開始時刻設定領域T214を含むこととして説明したが、これに限定されない。例えば、目的入力部T21は、少なくとも目的地設定領域T213が含まれていればよい。この場合、保険サーバ100は、ユーザ端末200の位置情報に基づいて出発地を特定してもよい。また、保険サーバ100は、予め設定されているユーザの住所情報に基づいて出発地を特定してもよい。また、保険サーバ100は、現在時刻を開始時刻として特定してもよい。
また、上記では、検索条件設定画面T2において、モビリティ選択部T22とサービス選択部T23とを含むこととして説明したが、これに限定されない。例えば、モビリティ選択部T22およびサービス選択部T23に代えて、移動時に利用するモビリティとユーザが所望するサービスとをまとめて選択設定される表示領域を設けてもよい。
以下、便宜上、やりたいこと設定領域T211に設定されたワードを「目的情報」といい、出発地設定領域T212および目的地設定領域T213に設定された出発地および目的地を示す情報を「地点情報」といい、開始時刻入力領域T213に表示された時刻を示す情報を「時刻情報」という。また、以下、便宜上、目的情報、地点情報、及び時刻情報をまとめて「検索情報」ということもある。
検索実行部T24は、例えば、検索条件設定画面T2において設定された情報に基づいて、保険サーバ100に経路およびサービスを検索させるためのボタンである。ユーザ端末200は、検索実行部T24に対して、ユーザの操作入力が受け付けられた場合、保険サーバ100に対して、移動経路および移動経路に含まれる地点でユーザが利用可能なサービスを検索させるための情報(例えば、目的情報、地点情報、時刻情報、モビリティ情報、及びサービス情報)を送信する。
図9A、図9Bは、経路選択画面T3の一例を示す図である。経路選択画面T3は、検索の結果、特定された選択経路およびサービスをユーザによって選択可能に表示する画面である。出力処理部160は、例えば、検索条件設定画面T2の検索実行部T24にユーザの操作入力を受け付けた場合に、経路サービス選択画面T3を表示部205aに表示させる。出力処理部160は、例えば、補償情報D112および検索情報に基づき経路サービス選択画面T3を生成する。図9Aに示すように、経路サービス選択画面T3は、例えば、切替タブT31と、経路表示部T32と、経路選択部T33とを含む。また、図9Bに示すように、経路選択画面T3は、サービス表示部T34と、サービス選択部T35とを含む。切替タブT31は、例えば、経路表示部T32と、サービス表示部T34とを切り替えるためのタブである。図9Aに示す経路表示部T32は、例えば、候補経路に関する、モビリティと、そのモビリティを利用した場合の所要時間を含む経路とを表示する表示領域である。経路選択部T33は、例えば、経路表示部T31に表示される各候補経路に対応づけられるボタンである。ユーザ端末200は、経路選択部T33に対して、ユーザの操作入力が受け付けられた場合、選択された選択経路を含む選択経路表示画面T4(後述する図10を参照)を、保険サーバ100に要求する。図9Bに示すサービス表示部T34は、例えば、候補経路に含まれる地点(例えば、出発地、目的地、出発地と目的地との間の地点など)において、サービスに関する制限を充たすサービスを表示する表示領域である。サービス選択部T35は、例えば、サービス表示部T34に表示される各サービスに対応づけられるボタンである。ユーザ端末200は、サービス選択部T35に対して、ユーザの操作入力が受け付けられた場合、選択されたサービスに対する決済手法を選択するための決済選択画面T7(後述する図13を参照)を、保険サーバ100に要求する。すなわち、図9Aでは、ユーザが経路選択部T33を選択したときに選択経路の各地点に対応するサービスを表示する(後述する図11を参照)、一方、図9Bでは、経路を表示することなくサービスに関する制限を充たすサービスの一覧を表示する。これにより、保険システム10は、候補経路においてサービスのみを所望するユーザの利便性を向上できる。
また、上記では、経路選択画面T3において、切替タブT31によって経路表示部T32とサービス表示部T34とを切り替えて表示させるよう説明したが、これに限定されない。例えば、切替タブT31を設けず、補償内容に含まれるモビリティとその経路を表示する表示領域と、補償内容に含まれるユーザが利用可能なサービスを表示する表示領域とを同じ画面で表示させてもよい。
図10は、選択経路表示画面T4の一例を示す図である。選択経路表示画面T4は、選択経路を表示するとともに、選択経路の各地点でユーザが利用可能なサービスを表示する画面である。出力処理部160は、例えば、経路選択画面T3の経路選択部T33(図9A参照)にユーザの操作入力を受け付けた場合に、選択経路表示画面T4を表示部205aに表示させる。出力処理部160は、例えば、補償情報D112および検索情報に基づき選択経路表示画面T4を生成する。図10に示すように、選択経路表示画面T4は、例えば、選択経路表示部T41と、サービス案内部T42と、決定部T43とを含む。選択経路表示部T41は、例えば、ユーザによって選択された経路選択部T33に対応する選択経路が表示される表示領域である。サービス案内部T42は、例えば、当該選択経路のうち少なくともいずれかの地点における、ユーザが利用可能なサービスが表示される表示領域である。サービス案内部T42に表示されるサービスは、例えば、図8に示す目的入力部T21に設定された条件を充たすサービスであってもよいし、当該条件に関係なく、補償内容に含まれる選択経路の所定の地点でユーザに提供可能なサービスであってもよい。サービス案内部T42は、例えば、当該地点に対応づけてサービスの内容を表示してもよい。具体的には、図10では、「東京駅」地点において、当該ユーザが補償内容に含まれる「電動車いす貸与」サービスを利用できることが示されている。また、図10では、「日本橋駅」地点において、当該ユーザが補償内容に含まれる複数のサービスを利用できることが示されている。これにより、保険サーバ100は、ユーザに対して、補償内容に含まれる経路を示しつつ、経路中の各地点において補償内容に含まれるサービスを提示できるため、ユーザの利便性を向上できる。サービスの内容を地点に対応づけて表示する方法は、例えば、地点をタッチしたことに応じて吹き出し表示する方法、地点を長押ししたことに応じて吹き出し表示する方法、地点をダブルクリックしたことに応じて表示する方法、地点をマウスオーバしたことに応じて吹き出し表示する方法などであってもよい。なお、選択経路表示画面T4に表示されるサービスは、図9Bに示すサービスと同様のサービスであってもよいが、選択経路表示画面T4では、上述したように候補経路とサービスとを対応づけて表示しているため、ユーザの利便性をより向上できる。ユーザ端末200は、サービス案内部T42またはサービス案内部T42と対応付けられる地点を示すオブジェクトに対して、ユーザの操作入力が受け付けられた場合、保険サーバ100に、選択されたサービス案内部T42に対応するサービスの内容を含むサービス選択画面T5(後述する図11を参照)を要求する。決定部T43は、選択された経路においてサービスを利用しない場合に、ユーザによって選択されるボタンである。ユーザ端末200は、決定部T43に対して、ユーザの操作入力が受け付けられた場合、保険サーバ100に対して、選択された経路に対応する経路の決済手段を選択するための画面(不図示)を要求する。
図11は、サービス選択画面T5の一例を示す図である。サービス選択画面T5は、選択経路の所定の地点に対応づけられるサービスの一覧を表示する画面である。出力処理部160は、例えば、選択経路表示画面T4のサービス案内部T42にユーザの操作入力を受け付けた場合に、サービス選択画面T5を表示部205aに表示させる。一例として、図11に示すサービス選択画面T5は、図10における「日本橋駅」地点に対応づけるサービス案内部T42(ここでは、「保険で利用できるサービスが複数あります」)に対して、ユーザの操作入力を受け付けた場合に表示される画面とする。図11に示すように、サービス選択画面T5は、例えばサービス選択部T51を含む。サービス選択部T51は、例えば、サービスの内容それぞれを選択可能に表示する表示領域である。また、サービス選択部T51には、例えば、各サービスの内容の詳細が表示されていてもよい。図11に示すサービス選択画面T5においては、例えば、「サービス1」~「サービス3」を含むサービス選択部T51が選択可能に表示されている。ユーザ端末200は、いずれかのサービス選択部T51に対して、ユーザの操作入力が受け付けられた場合、保険サーバ100に対して、選択されたサービス選択部T51に対応するサービスの内容を含む決済選択画面T6(後述する図12を参照)を要求する。これにより、保険サーバ100は、ユーザに対して利用可能なサービスを漏れなく提示できるため、ユーザの利便性を向上できる。
図12は、決済選択画面T6の一例を示す図である。決済選択画面T6は、選択経路および選択サービスを利用する際の決済手段をユーザが選択するための画面である。出力処理部160は、例えば、サービス選択画面T5のサービス選択部T51にユーザの操作入力を受け付けた場合に、決済選択画面T6を表示部205aに表示させる。図12に示すように、決済選択画面T6は、例えば、選択サービス表示部T61と、選択経路表示部T62と、決済手段選択部T63と、決定実行部T64と、残額表示部T65と、自己負担表示部T66とを含む。選択サービス表示部T61は、例えば、選択サービスが表示される表示領域である。選択サービス表示部T61には、例えば、選択サービスの内容、当該選択サービスの利用料金に関する情報が含まれていてもよい。選択経路表示部T62は、例えば、選択経路が表示される表示領域である。選択経路表示部T62には、例えば、利用するモビリティ、出発地点、目的地点、及び利用料金に関する情報が含まれていてもよい。決済手段選択部T63は、例えば、後述する第1の決済手段~第5の決済手段を選択するための表示領域である。これにより、ユーザは所望の決済手段を選択できるため、保険サーバ100はユーザの利便性を向上できる。決済手段選択部T63には、例えば、各決済手段に対応する表題T631~T635と、それぞれの表題に対応するボタンとを含む。表題T631~T635は、各決済手段の内容の概略がわかるように記載されている。これにより、ユーザは容易に目的の決済手段を特定できるため、保険サーバ100はユーザの利便性を向上できる。ボタンは、例えば、ラジオボタンであり、複数のボタンのうち一つが選択されるボタンである。また、決済手段選択部T63は、例えば、ユーザの過去の選択履歴に基づいて、ユーザの使用頻度が高い表題が強調表示されていてもよい。強調表示とは、例えば、表題T631~T635を太字にする表示、表題T631~T635を点滅させる表示、表題T631~T635に光るオブジェクトを付加する表示などである。これにより、ユーザは使用頻度が高い決済手段を容易に把握することができるため、保険システム10はユーザの利便性を向上できる。経路サービス決定実行部T64は、例えば、経路サービス決定画面T6で選択された情報に基づいて、保険サーバ100に決済処理を実行させるためのボタンである。また、経路サービス決定実行部T64は、例えば、保険サーバ100を通じて、選択サービスをサービス提供事業者サーバ400に依頼するための依頼処理を実行させるためのボタンである。ユーザ端末200は、経路サービス決定実行部T64に対して、ユーザの操作入力が受け付けられた場合、保険サーバ100に、選択経路および選択サービスに対して選択された決済手段における決済処理の実行を要求する。残額表示部T65は、例えば、選択サービス表示部T61に表示された選択サービスおよび選択経路表示部T62に表示された選択経路を、仮にユーザが利用した場合、その後、ユーザが利用可能なポイントが表示される表示領域である。残額表示部T65には、例えば、保険サーバ100において選択サービス情報および選択経路情報に基づいて算出されたポイントが表示されてもよいし、ユーザ端末200において選択される対象のサービス情報および経路情報に基づいて算出されたポイントが表示されてもよい。これにより、ユーザは、仮に選択した選択サービスおよび選択経路(モビリティ)を利用した場合、利用可能な保険金を容易に把握することができるため、保険システム10はユーザの利便性を向上できる。自己負担表示部T66は、例えば、選択サービス表示部T61に表示された選択サービスおよび選択経路表示部T62に表示された選択経路で、仮にユーザが移動した場合、保険契約の補償内容に含まれない移動について、ユーザが負担する金額が表示される表示領域である。自己負担表示部T45には、例えば、保険サーバ100で選択経路情報に基づいて算出されたユーザが負担する金額が表示されてもよいし、ユーザ端末200で選択経路情報に基づいて算出されたユーザが負担する金額が表示されてもよい。これにより、ユーザは、仮に選択した経路(モビリティ)を利用した場合、自己負担する金額を容易に把握することができるため、保険システム10はユーザの利便性を向上できる。
なお、上記では、図9Aの経路選択部T33にユーザの操作入力を受け付けた場合について説明した。ここで、図13を参照して、図9Bに示すサービス選択部T35にユーザの操作入力を受け付けた場合に、表示部205aに表示される決済選択画面T7の一例について説明する。図13は、決済選択画面T7の一例を示す図である。決済選択画面T7は、選択サービスを利用する際の決済手段の項目を選択可能に示す画面である。出力処理部160は、例えば、経路選択画面T3のサービス選択部T35にユーザの操作入力を受け付けた場合に、決済選択画面T7を表示部205aに表示させる。すなわち、決済選択画面T7は、例えば、候補経路のうちいずれの経路もユーザによって選択されずに表示される画面であるため、経路に関する情報を含まない。図13に示すように、決済選択画面T7は、例えば、選択サービス表示部T71と、決済手段選択部T72と、サービス決定実行部T73と、残額表示部T74と、自己負担表示部T75とを含む。すなわち、決済選択画面T7は、ユーザが移動するか否かに関係なく、ユーザが所望するサービスに対する決済手段をユーザに選択させるための画面である。なお、選択サービス表示部T71、決済手段選択部T72、サービス決定実行部T73、残額表示部T74、及び自己負担表示部T75は、選択サービス表示部T61、決済手段選択部T63、決定実行部T64、残額表示部T65、及び自己負担表示部T66と同様であるためその説明を省略する。
送信部170は、例えば、各種情報をユーザ端末200、交通事業者サーバ300、及びサービス提供事業者サーバ400に送信する。
決済特定部180は、例えば、選択された決済手段に関する情報(以下、決済手段情報という)に基づいて、ユーザが選択した決済手段を特定する。
決済処理部190は、例えば、特定された決済手段により、保険事業者と、サービスを提供するサービス提供事業者またはモビリティを提供する交通事業者との間で、利用料金を決済するための決済手段(第1の決済手段~第5の決済手段)を実行する。決済手段(第1の決済手段~第5の決済手段)については詳細に後述する。
<<ユーザ端末200>>
次に、図14を参照して、ユーザ端末200の機能構成について説明する。図14は、本実施形態に係るユーザ端末200の構成の一例を示す図である。ユーザ端末200は、例えば、保険サーバ100から取得した情報に基づき、各種画面を表示部205aに表示させる。また、ユーザ端末200は、例えば、保険サーバ100から取得した情報に基づき、音声情報をスピーカ205bから出力させてもよい。
ユーザ端末200は、例えば、記憶部210と、取得部220と、出力処理部230と、送信部240との機能部を含む。記憶部210は、例えば各種情報を記憶する。取得部220は、例えば各種情報を保険サーバ100又は他の装置から取得する。出力処理部230は、例えば、取得した各種情報(画面、音声など)を表示部205aやスピーカ205bに表示させる。送信部240は、例えばユーザの操作入力に基づき各種情報を保険サーバ100や他の装置に送信する。
<<交通事業者サーバ300>>
次に、図15を参照して、交通事業者サーバ300の機能構成について説明する。図15は、本実施形態に係る交通事業者サーバ300の構成の一例を示す図である。交通事業者サーバ300は、例えば、各種情報を生成して、各種情報を保険サーバ100に送信する。交通事業者サーバ300は、例えば、記憶部310と、取得部320と、送信部330との機能部を含む。記憶部310は、例えば、交通履歴情報D311と、電マネー情報D312とを含む。
図16は、交通履歴情報D311の一例を示す図である。交通履歴情報D311は、例えば、モビリティを利用したユーザに関する履歴を記憶している。図16に示すように、交通履歴情報D311は、例えば、[ユーザID]、[利用時間]、[利用料金]、及び[経路]の項目を含む。以下、交通履歴情報D311における[ユーザID]に対応づけられるユーザIDごとの情報を「交通履歴情報」ということがある。[ユーザID]は、例えばユーザの識別符号であるユーザIDを含む項目である。[利用時間] は、[ユーザID]の項目に対応付けられ、例えばユーザがモビリティを利用した時刻を含む項目である。利用した時刻は、例えば、モビリティの利用を開始(ここでは、入場)した時刻でもよいし、モビリティの利用を終了(ここでは、退場)した時刻でもよいし、モビリティの利用を開始した時刻から利用を終了した時刻までの期間であってもよい。[利用料金]は、[ユーザID]の項目に対応付けられ、例えばユーザがモビリティを利用したことによる利用料金を含む項目である。[経路]は、[ユーザID]の項目に対応付けられ、例えばユーザがモビリティを利用した交通経路を含む項目である。
図17は、電子マネー情報D312の一例を示す図である。電子マネー情報D312は、交通事業者が管理するデータベースであって、ユーザの電子マネーに関する情報を記憶している。図17に示すように、電子マネー情報D312は、例えば、[ユーザID]、[電子マネーID]、及び[電子マネー]の項目を含む。[ユーザID]は、例えばユーザの識別符号であるユーザIDを含む項目である。[電子マネーID]は、[ユーザID]の項目に対応付けられ、例えば電子マネーを識別する電子マネー番号を含む項目である。[電子マネー]は、[電子マネーID]の項目に対応付けられ、例えば電子マネーの価値を含む項目である。なお、電子マネー情報D312は、例えば、交通事業者サーバ300の記憶部310において、保険事業者に対して設けられた専用の記憶領域に記憶されているデータベースであってもよい。この場合、電子マネー情報D312は、保険サーバ100によって管理されていてもよい。以下、便宜上、電子マネー情報D312は、交通事業者が管理するデータベースであるものとして説明する。
取得部320は、例えば、各種情報を保険サーバ100およびユーザ端末200から取得する。送信部330は、例えば、各種情報を保険サーバ100、ユーザ端末200、及び他の装置に送信する。
<<サービス提供事業者サーバ400>>
次に、図18を参照して、サービス提供事業者サーバ400の機能構成について説明する。図18は、本実施形態に係るサービス提供事業者サーバ400の構成の一例を示す図である。サービス提供事業者サーバ400は、例えば、各種情報を生成して、各種情報を保険サーバ100に送信する。サービス提供事業者サーバ400は、例えば、記憶部410と、取得部420と、送信部430との機能部を含む。記憶部410は、例えば、サービス履歴情報D411を含む。
図19は、サービス履歴情報D411の一例を示す図である。サービス履歴情報D411は、例えば、サービスを利用したユーザに関する履歴を記憶している。図19に示すように、サービス履歴情報D411は、例えば、[ユーザID]、[利用日時]、[利用料金]、及び[サービス]の項目を含む。以下、サービス履歴情報D411における[ユーザID]に対応づけられるユーザIDごとの情報を「サービス履歴情報」ということがある。[ユーザID]は、例えばユーザの識別符号であるユーザIDを含む項目である。[利用日時] は、[ユーザID]の項目に対応付けられ、例えばユーザがサービスを利用した時刻を含む項目である。利用した時刻は、例えば、サービスの利用を開始した時刻でもよいし、サービスの利用を終了した時刻でもよいし、サービスの利用を開始した時刻から利用を終了した時刻までの期間であってもよい。[利用料金]は、[ユーザID]の項目に対応付けられ、例えばユーザがサービスを利用したことによる利用料金を含む項目である。[サービス]は、[ユーザID]の項目に対応付けられ、例えば所定の地点でユーザが利用したサービスの内容(ここでは、「日本橋で、車いす貸与」、「東京都で、A会社のデリバリーサービス」)を含む項目である。
取得部420は、例えば、各種情報を保険サーバ100およびユーザ端末200から取得する。送信部430は、例えば、各種情報を保険サーバ100、ユーザ端末200、及び他の装置に送信する。
===保険システム10の処理手順===
次に、図20を適宜参照して、保険システム10の情報処理の手順について詳細に説明する。図20は、保険システム10の情報処理の手順を示すフローチャートである。以下、便宜上、図20では、例えば、事故を起こしたユーザのユーザIDを「ユーザA」とし、保険の契約内容を「自動車事故により歩行に支障があり、完治するまで、東京都、神奈川県、埼玉県内において、7,000円/日のモビリティ(例えば、電車、バス、タクシーなど)の利用と、フードデリバリー、車いす貸与、DVDレンタル、及び病院診療のサービスを提供する」とし、事故内容を「自動車事故による全治1ケ月」とする。また、以下、一例として、図9Aの経路選択部T33が選択され、図10のサービス案内部T42が選択されることで、図12の決済選択画面T6が表示されることとして説明する。なお、図9Bのサービス選択部T35が選択されて図13の決済選択画面T7が表示される手順については、その説明を省略する。
まず、S101において、ユーザ端末200は、例えば、ユーザの操作入力よって、「自動車事故による全治1ケ月」を示す事象情報を生成する。ユーザ端末200は、ユーザIDおよび事象情報を保険サーバ100に送信する。なお、上述したように、例えば、ユーザ端末200とは異なる装置が、事象に関する、音声、加速度、又は画面などに関する情報を取得して、この情報に基づき事象情報を生成してもよい。また、例えば、ユーザ端末200とは異なる装置が、医師の診断結果を示す情報を取得して、この情報に基づき事象情報を生成してもよい。この場合、ユーザ端末200とは異なる装置は、ユーザIDと紐づけて、事象情報を保険サーバ100に送信する。
次に、S102において、保険サーバ100は、例えば、契約関連情報D111を参照して、ユーザID(ユーザA)に対応する契約情報を特定する。保険サーバ100は、例えば、契約関連情報D111を参照して、契約情報と事象情報とに基づき事象に対する補償内容を特定する。
次に、S103において、保険サーバ100は、例えば、補償内容に基づいて、価値情報、移動手段に関する情報、及び移動条件に関する情報を生成する。具体的には、例えば、保険サーバ100は、「7,000」ポイント/日を示す価値情報、「電車」、「タクシー」、及び「バス」を示す移動手段に関する情報、「東京都、神奈川、埼玉」の移動制限に関する情報、「移動制限内で、フードデリバリー、車いす貸与、DVDレンタル、病院診療」のサービスに関する情報を生成する。保険サーバ100は、例えば、価値情報、移動手段に関する情報、移動制限に関する情報、サービスに関する情報を「ユーザA」に対応づけて、補償情報D112に記憶する。保険サーバ100は、例えば、価値情報を含む価値表示画面T1を表示させるための画面データをユーザ端末200に送信する。
次に、S104において、ユーザ端末200は、例えば、図7に示す価値表示画面T1を表示部205aに表示させる。ユーザは、価値表示部T11を確認することによって、保険金により補償される金額を把握できる。
次に、S105において、ユーザ端末200は、例えば、第1検索実行部T12または第2検索実行部T13に対して、ユーザの操作入力を受け付けた場合、選択されたコンテンツに対応する画面(ここでは、図8に示す検索条件設定画面T2)を表示部205aに表示する。ユーザ端末200は、例えば、目的入力部T21に対してユーザの操作入力を受け付けることで、目的情報、地点情報、及び時刻情報を生成する。また、ユーザ端末200は、例えば、モビリティ選択部T22に対してユーザの操作入力を受け付けることでモビリティ情報を生成する。また、ユーザ端末200は、例えば、サービス選択部T23に対して、ユーザの操作入力を受け付けることでサービス情報を生成する。ここでは、例えば、図8に示すように、やりたいことを「食事」とし、出発地点を「川崎」とし、目的地点を「日本橋」とし、開始時刻を「19:00」とし、選択されたモビリティを「電車」、「路線バス」、及び「タクシー」とし、選択されたサービスを「フードデリバリーA」として説明する。そして、ユーザ端末200は、例えば、検索実行部T24に対して、ユーザの操作入力を受け付けた場合、目的情報、地点情報、時刻情報、モビリティ情報、及びサービス情報を保険サーバ100に送信する。
次に、S106において、保険サーバ100は、例えば、地点情報、時刻情報、及びモビリティ情報に基づき経路検索装置(不図示)で検索された移動経路を特定する。そして、保険サーバ100は、例えば、移動経路のうち、補償内容に含まれる制限のうち経路に関する制限を充たす候補経路を特定する。ここでは、保険サーバ100は、特定した移動経路のうち、保険金「7,000」円の範囲内で、「東京都、神奈川、埼玉」の範囲内の候補経路を特定する。
また、保険サーバ100は、例えば、目的情報、地点情報、時刻情報、及びサービス情報に基づいて、補償内容に含まれる制限のうちサービスに関する制限を充たすサービスを特定する。ここでは、保険サーバ100は、補償情報D112を参照して、ユーザの保険金「7,000」円の範囲内で、「東京都、神奈川、埼玉」の範囲内で「フードデリバリーA」に関するサービスを特定する。そして、保険サーバ100は、例えば、特定された候補経路およびサービスの内容を含む経路サービス選択画面T3に関するデータをユーザ端末200に送信する。
次に、S107において、ユーザ端末200は、例えば、図9A、図9Bに示す経路サービス選択画面T3を表示部205aに表示させる。ユーザは、図9Aに示す経路表示部T32によって、保険金の範囲内で移動可能な候補経路を確認できる。また、ユーザは、図9Bに示すサービス表示部T34によって、利用可能なサービスを確認できる。ここで、ユーザは、例えば、選択経路の所定の地点で利用可能なサービス(例えば、第1サービス)を知りたい場合、図9Aに示す経路選択部T33を選択する。また、ユーザは、例えば、移動に関係なくサービス提供事象者からサービス(例えば、第2サービス)の提供を受けたい場合、図9Bに示すサービス選択部T35を選択する。以下、一例として、ユーザは、図9Aに示す経路選択部T33を選択したものとして説明する。
次に、S108において、ユーザ端末200は、例えば、選択された経路選択部T33に対応する選択経路を含むサービス案内画面T4を表示部205aに表示させる。ユーザ端末200は、例えば、図10に示す選択経路表示画面T4において、選択経路に含まれる地点に対応づけて、利用可能なサービスの内容を示すサービス案内部T42を表示させる。これにより、保険サーバ100は、候補経路に含まれる各地点において、補償内容に含まれるサービスの有無をユーザに提示できるため、ユーザの利便性を向上できる。
次に、S109において、ユーザ端末200は、例えば、サービス案内部T42(又は選択経路に含まれる各地点を示すオブジェクト)に対してユーザの操作入力を受け付けた場合、選択されたサービス案内部T42に対応するサービスの内容を含むサービス選択画面T5を表示部205aに表示させる。一例として、図11に示すサービス選択画面T5は、補償内容の範囲内において「ユーザA」が「日本橋」地点で利用可能な「サービス1」~「サービス3」を示すサービス選択部T51を選択可能に表示する。以下、便宜上、ユーザは、「サービス1」のサービス選択部T51を選択したものとして説明する。
次に、S110において、ユーザ端末200は、例えば、選択されたサービス選択部T51に対応するサービスの内容と、選択されたサービス選択部T51に対応する選択経路とを含む、決済選択画面T6を表示部205aに表示させる。ここでは、図12に示す決済選択画面T6において、選択サービス表示部T61には「サービス1」のサービスの内容(ここでは、「施設内利用限定の電動車いす」)が表示され、選択経路表示部T62には選択経路(ここでは、「川崎駅→日本橋駅」)が表示される。また、保険サーバ100は、例えば、選択サービス情報および選択経路情報に基づいて、ユーザの価値情報に対応する価値に対し、選択サービス情報が示す利用料金(ここでは、「1000円」)、選択経路情報が示す経路における利用料金(ここでは、「1200円」)を合計した価値を調整した場合の結果(ここでは、「4800円」)を、決済選択画面T6の残額表示部T65に表示させてもよい。これにより、ユーザは選択経路およびサービスを決定した場合における保険金の残額を容易に把握することができるため、保険サーバ100はユーザの利便性を向上できる。次に、ユーザ端末200は、例えば、決済選択画面T6の決済手段選択部T63に対して、ユーザの操作入力を受け付けた場合、選択された決済手段(図12では、自動決済)を示す決済手段情報を生成する。そして、ユーザ端末200は、例えば、決済選択画面T6の決定部T64に対して、ユーザの操作入力を受け付けた場合、選択サービス情報、選択経路情報、及び決済手段情報を保険サーバ100に送信する。
次に、S111において、保険サーバ100は、例えば、ユーザによる移動およびサービスの利用を終えた後、決済手段情報に基づき決済処理を実行する。決済手段(第1の決済手段~第5の決済手段)については後述する。これにより、保険サーバ100は、補償内容に含まれるユーザの移動および利用したサービスに関する利用料金を、交通事業者サーバ300およびサービス提供事業者サーバ400との間で決済できる。
次に、S112において、保険サーバ100は、例えば、決済された利用料金(以下、「保険事業者に対する請求額」ということもある)に基づいて、補償情報D112に記憶されている価値を調整する。具体的には、保険サーバ100は、例えば、補償情報D112に記憶されている価値から、利用料金に対応する価値を差し引いて調整する。保険サーバ100は、例えば、調整された価値を示す価値情報を含む価値表示画面T1に関するデータを、ユーザ端末200に送信する。次に、S113において、ユーザ端末200は、価値表示画面T1を表示部205aに表示させる。これにより、ユーザが選択経路を移動してサービスを利用した場合、ユーザは保険金の残額を確認することができる。よって、保険サーバ100はユーザの利便性を向上できる。
なお、S111,S112において、決済処理が実行された後、決済処理で調整された価値を補償情報D112に記憶するように説明したがこれに限定されない。例えば、保険サーバ100は、決済処理が実行される前に、補償情報D112におけるユーザに対応する価値に対し、選択サービス情報が示すサービスの利用料金および選択経路情報が示す経路の利用料金に対応する価値を調整してもよい。すなわち、この場合、ユーザ端末200の表示部205aに、図12に示す自己負担表示部T66を表示させてもよい。これにより、精算処理を実行する前に、ユーザは保険金の残金を予測できるため、保険サーバ100はユーザの利便性を向上できる。
次に、図21~図27を参照して、第1の決済手段~第5の決済手段のそれぞれについて説明する。第1の決済手段~第5の決済手段のそれぞれは、例えば、支払い時の媒体(電子マネー、コード、アプリケーションなど)の種別、及びユーザによる支払いの立替えの有無によって区分けされる。
<<第1の決済手段>>
まず、図21を参照して、第1の決済手段について説明する。図21は、保険システム10における第1の決済手段の手順を示すフローチャートである。以下、便宜上、図21では、例えば、ユーザのユーザIDを「ユーザA」とし、選択されたサービスが「車いす貸与」(利用料金1000円とする)とし、選択された経路が「電車:川崎駅から日本橋駅」(利用料金1200円とする)とし、利用料金の合計が「2,200」円とする。なお、以下では「電車」を利用することとして説明するが、「タクシー」や「バス」などの複数の交通事業者のモビリティを利用することも可能である。また、以下ではモビリティを利用することとして説明するが、モビリティを利用せず、利用したサービス(例えば、第2サービス)のみについて決済することも可能である。
第1の決済手段(例えば、図12の「自動決済」)による決済処理は、例えば、選択された移動経路の移動履歴に基づいて、移動の利用料金について、ユーザの電子マネーで、選択された経路における利用料金を立替え払いした後に、保険サーバ100と交通事業者サーバ300との間で自動的に決済する処理である。そして、例えば、保険サーバ100と交通事業者サーバ300との間で決済が完了した場合、交通事業者サーバ300(ここでは、電子マネーを管理する事業者のサーバとする)は、ユーザに対して、ユーザが立替え払いした電子マネーをチャージする(返金する)。
また、第1の決済手段による決済処理は、例えば、選択されたサービスの利用履歴に基づいて、サービスの利用料金を、保険サーバ100とサービス提供事業者サーバ400との間で自動的に決済する。すなわち、保険サーバ100は、第1の決済手段を実行することにより、ユーザが経路及びサービスを選択した後において、選択経路内の移動及びサービスに対するユーザの支払い手続きが不要となる。これにより、保険サーバ100はユーザの利便性を向上できる。
まず、ステップS201において、保険サーバ100は、例えば、交通事業者サーバ300からユーザのモビリティの交通履歴情報を取得し、サービス提供事業者サーバ400からユーザのサービスのサービス利用履歴を取得する。なお、S201は、ユーザの電子マネーなどを利用して選択経路により出発地点から目的地点まで移動し、選択サービスを利用した後のステップとする。
次に、ステップS202において、保険サーバ100は、例えば、選択経路情報が示す経路(ここでは、出発地点が「川崎駅」で目的地点が「日本橋駅」)と、交通履歴情報が示す利用履歴とを比較する。保険サーバ100は、ユーザの実際の移動経路が選択経路の範囲内か否かを判定する。保険サーバ100は、例えば、ユーザの移動経路が選択経路の範囲内であった場合、移動経路における利用料金を保険事業者への請求額として示す請求情報を生成する。一方、保険サーバ100は、例えば、ユーザの移動経路が選択経路の範囲外を含む場合(例えば、出発地点が「浦和駅」となっている場合など)、選択経路の範囲内の移動経路における利用料金を保険事業者への請求額とし、選択経路の範囲外の移動経路(例えば、「浦和駅」から「東京駅」まで)における利用料金をユーザへの請求額として示す請求情報を生成する。保険サーバ100は、請求情報を交通事業者サーバ300に送信する。
ここで、保険サーバ100は、例えば、選択サービス情報が示すサービス(ここでは、「車いす貸与」)と、サービス履歴情報が示す利用履歴とを比較してもよい。また、保険サーバ100は、例えば、ユーザの実際の移動経路が選択経路の範囲内か否かを判定してもよい。この場合、保険サーバ100は、例えば、ユーザが利用したサービスが選択サービスの範囲内であった場合、利用したサービスにおける利用料金を保険事業者への請求額として示す請求情報を生成してもよい。また、保険サーバ100は、例えば、ユーザが利用したサービスが選択サービスの範囲外を含む場合(例えば、利用したサービスが「デリバリーサービス」となっている場合など)、選択サービスの範囲外のサービスにおける利用料金をユーザへの請求額として示す請求情報を生成してもよい。保険サーバ100は、請求情報をサービス提供事業者サーバ400に送信する。
さらに、ステップS202において、保険サーバ100は、例えば、選択経路の範囲内のモビリティの利用料金および選択サービスの範囲内のサービスの利用料金が、ユーザの保険金(ここでは、7,000円)の範囲内か否かを判定してもよい。そして、保険サーバ100は、例えば、ユーザのモビリティの利用料金(ここでは、1,200円)およびユーザが利用したサービス(ここでは、1,000円)が[ポイント]の範囲内であった場合、移動経路およびサービスについての利用料金を保険事業者への請求額として示す請求情報を生成してもよい。一方、保険サーバ100は、例えば、ユーザの利用料金が[ポイント]の範囲外であった場合(例えば、利用料金が8,000円)、[ポイント]の範囲内の利用料金を保険事業者への請求額とし、[ポイント]の範囲外の移動経路およびサービスについての利用料金をユーザへの請求額として示す請求情報を生成してもよい。
次に、ステップS203において、交通事業者サーバ300およびサービス提供事業者サーバ400は、例えば、請求情報に基づいて、保険事業者への請求額と、ユーザへの請求額とを特定する。
次に、ステップS204において、交通事業者サーバ300は、決済処理を実行する。保険事業者に対する決済処理は、例えば、保険事業者と交通事業者との間で口座振替による支払いや、交通事業者サーバ300に登録されている保険事業者の電子マネー(例えば、図15の電子マネー情報D312を保険事業者の専用の記憶領域とした場合の「保険事業者X」に対応する[電子マネー])からの引き落としによる支払いなどである。ユーザに対する決済処理は、例えば、ユーザに対応する電子マネー(例えば、図15の電子マネー情報D312の「ユーザA」に対応する[電子マネー])からの引き落としによる支払いなどである。これにより、ユーザは、選択した移動経路(選択経路でもよい)を利用した場合に、保険金の給付手続きを経ることなく、保険金を利用することができる。そのため、保険サーバ100はユーザの利便性を向上できる。なお、ステップS202において、保険サーバ100は、例えば、ユーザAに対して、口座振替などにより保険の範囲内の移動料金を返金する決済処理を実行してもよい。
次に、サービス提供事業者サーバ400は、決済処理を実行する。保険事業者に対する決済処理は、例えば、保険事業者とサービス提供事業者との間で口座振替による支払いなどである。
第1の決済手段による決済処理が実行された場合、保険サーバ100は、例えば、補償情報D112の[ユーザID]に対応する[ポイント]から、交通事業者およびサービス提供事業者から保険事業者に対する請求金額を調整する。具体的には、例えば、保険サーバ100は、「ユーザA」に対応する「7,000」を、「7,000」から「2,200」を減じて、「4,800」とする
なお、ステップS202において、保険サーバ100がユーザの実際の移動経路が選択経路の範囲内か否かを判定することとして説明したが、これに限定されない。例えば、交通事業者サーバ300がユーザの実際の移動経路が選択経路の範囲内か否かを判定してもよい。
次に、図22を参照して、第1の決済手段の変形例について説明する。図22は、保険システム10における第1の決済手段の変形例の手順を示すフローチャートである。第1の決済手段の変形例(例えば、図12の「自動決済」)は、選択された経路およびサービスにおける利用料金を、ユーザが利用する前に、保険サーバ100と、交通事業者サーバ300およびサービス提供事業者サーバ400との間で自動的に決済する処理である。すなわち、ユーザは、立替払いをせずに、例えばユーザの電子マネーICを利用して、モビリティを利用することができる。保険サーバ100は、第1の決済手段の変形例による決済処理を実行することにより、ユーザが経路を選択した後においてユーザによる支払い手続きが不要となる。これにより、保険サーバ100はユーザの利便性を向上できる。
まず、ステップS211において、保険サーバ100は、例えば、選択経路情報を交通事業者サーバ300に送信する。また、保険サーバ100は、例えば、選択サービス情報をサービス提供事業者サーバ400に送信する。次に、S212において、交通事業者サーバ300は、例えば、選択経路情報に基づいて、ユーザの選択経路(ここでは、出発地点が「川崎駅」で目的地点が「日本橋駅」)を移動するために要する料金(以下、請求料金という)(ここでは、1,200円」)を算出する。また、サービス提供事業者サーバ400は、例えば、選択サービス情報に基づいて、ユーザが選択したサービス(ここでは、「車いす貸与」)を利用するために要する請求料金(ここでは、1,000円」)を算出する。S213において、交通事業者サーバ300およびサービス提供事業者サーバ400は、例えば、請求料金に関する情報(以下、請求情報という)を生成して、請求情報を保険サーバ100に送信する。次に、S214において、保険サーバ100は、例えば、請求情報に基づいて、交通事業者およびサービス提供事業者に対して請求料金の支払い処理を実行する。支払い処理とは、例えば、保険事業者と、交通事業者およびサービス提供事業者との間で口座振替による支払いや、交通事業者サーバ300に登録されている保険事業者の電子マネーからの引き落としによる支払いなどである。
<<第2の決済手段>>
次に、図23を参照して、第2の決済手段について説明する。図23は、保険システム10における第2の決済手段の手順を示すフローチャートである。以下、便宜上、図23では、例えば、選択されたサービスが「車いす貸与」(利用料金1000円とする)とし、選択された経路が「電車:川崎駅から日本橋駅」とし、利用した経路が「電車:川崎駅から千葉駅」とし、利用料金が「1,200」円とする。なお、以下では「電車」を利用することとして説明するが、「タクシー」や「バス」などの複数の交通事業者のモビリティを利用することも可能である。また、以下ではモビリティを利用することとして説明するが、モビリティを利用せず、利用したサービス(例えば、第2サービス)のみについて決済することも可能である。
第2の決済手段(例えば、図12の「保険事業者電子マネー決済」)による決済処理は、保険事業者に紐づく電子マネーで、ユーザによって選択された経路においてユーザが利用した利用料金を、決済する処理である。第2の決済手段において、例えば、ユーザは、保険事業者と紐づく電子マネー決済用のアプリケーションを利用する。これにより、ユーザは自分の電子マネーを利用する態様と同じ態様で保険金を利用することができるため、ユーザの利便性が向上される。以下、第2の決済手段によるユーザの移動にかかる利用料金の決済処理について説明し、その後、ユーザが利用したサービスの利用料金の決済処理について説明する。
まず、ステップS301において、ユーザ端末200は、例えば、保険事業者に紐づく電子マネー決済用のアプリケーションを起動する。ステップS302において、ユーザ端末200は、例えば、ユーザの操作入力によって、表示部205aに例えば電子マネーカードを模した電子マネーカード表示部T51を表示させる。なお、ユーザ端末200は、例えば、電子マネー決済用のアプリケーションを、事象情報を保険サーバ100に送信したことを契機に取得してもよいし、予めインストールしていてもよい。ここで、図24を参照して、電子マネーカード表示部T81を含む電子マネー決済画面T5について説明する。
図24は、電子マネー決済画面T8の一例を示す図である。出力処理部160は、例えば、補償情報D112に基づいて、電子マネー決済画面T8を生成する。電子マネー決済画面T8は、例えば、電子マネーカード表示部T81と、チャージ金額表示部T82と、残額表示部T83と、チャージ実行部T84とを含む。電子マネーカード表示部T81は、例えば、電子マネーに対応する電子マネーカードを模した画面が表示される表示領域である。チャージ金額表示部T82は、例えば、ユーザが利用可能な電子マネーIDに対応づけられる金額が表示される表示領域である。チャージ金額表示部T82は、例えば、金額が入力されるテキストボックスであってもよいし、プルダウンで金額が選択される入力領域であってもよい。残額表示部T83は、例えば、チャージ金額表示部T82に表示された金額の電子マネーがチャージされた場合、その後、ユーザが利用可能なポイントが表示される表示領域である。チャージ実行部T84は、例えば、チャージ金額を決定するためのボタンである。ユーザ端末200は、チャージ実行部T84に対して、ユーザの操作入力が受け付けられた場合、保険サーバ100に対して、交通事業者サーバ300の電子マネー情報D312を更新させるための情報を送信する。
図23に戻り、ステップS302において、ユーザは、例えば、ユーザ端末200の電子マネーカード表示部T81を、例えば交通事業者側に設置される電子マネーICを認識する認識部(不図示)に接近させる。認識部は、ユーザ端末200と通信し、当該アプリケーションに関する識別情報を読み取る。ここで、認識部は、ユーザが入場するとき及び退場するときに、ユーザ端末200から上記の識別情報を読み取る。認識部は、例えば、鉄道事業者の改札機に設けられる機器であってもよいし、タクシーやバスなどに設けられる電子マネーICを認識する機器であってもよく、特に限定されない。以下、便宜上、認識部が鉄道事業者の改札機に設けられる機器であるとして説明する。次に、交通事業者サーバ300は、例えば、ユーザが改札内に入場した駅から退場した駅までの履歴を交通履歴情報D311に記憶する。
次に、ステップS303において、交通事業者サーバ300は、例えば、交通履歴情報D311を参照して、保険事業者に対する請求料金を特定する。具体的には、図16に示す交通履歴情報D311における「保険事業者X」に対応する[利用料金]の「1,200」を請求料金として特定する。交通事業者サーバ300は、例えば、交通履歴情報とともに請求料金を示す請求情報を保険サーバ100に送信する。
次に、ステップS304において、保険サーバ100は、例えば、選択経路情報が示す選択経路(ここでは、出発地点が「川崎駅」で目的地点が「日本橋駅」)と、交通履歴情報が示す利用履歴(ここでは、出発地点が「川崎駅」で目的地点が「千葉駅」)とを比較する。保険サーバ100は、ユーザの実際の移動経路が選択経路の範囲内か否かを判定する。そして、保険サーバ100は、例えば、ユーザの移動経路が選択経路の範囲内であった場合、交通事業者サーバ300から取得した請求情報に基づいて、移動経路における利用料金を保険事業者から交通事業者への支払い額とする支払情報を生成する。一方、保険サーバ100は、例えば、ユーザの移動経路が選択経路の範囲外を含む場合(ここでは、例えば「日本橋駅」から「千葉駅」)、交通事業者サーバ300から取得した交通履歴情報および請求情報に基づいて、選択経路の範囲内の移動経路における利用料金を保険事業者から交通事業者への支払い額とし、選択経路の範囲外の移動経路における利用料金をユーザから交通事業者への支払い額とする支払情報を生成する。保険サーバ100は、支払情報を交通事業者サーバ300に送信する。なお、保険サーバ100は、例えば、ユーザの移動経路が選択経路の範囲外を含む場合、当該ユーザの移動経路が事故に対する契約内容の範囲内であり、且つ、保険金の範囲内であるか否かを判定してもよい。この場合、保険サーバ100は、契約内容の範囲内であり、且つ、保険金の範囲内であると判定された場合、移動経路における利用料金を保険事業者から交通事業者への支払い額とする支払情報を生成する。また、保険サーバ100は、契約内容の範囲内でなく、又は、保険金の範囲外であると判定された場合、移動経路における利用料金をユーザから交通事業者への支払い額とする支払情報を生成する。
次に、ステップS305において、交通事業者サーバ300は、例えば、決済処理を実行する。保険事業者に対する決済処理は、例えば、保険事業者と交通事業者との間で口座振替による支払いであってもよいし、交通事業者サーバ300に登録されている保険事業者の電子マネー(例えば、図17の電子マネー情報D312を保険事業者の専用の記憶領域とした場合の「保険事業者X」に対応する「電子マネーX」)からの引き落としによる支払いであってもよい。ユーザに対する決済処理は、例えば、ユーザに対応する電子マネー(例えば、図17の電子マネー情報D312の「ユーザA」に対応する「電子マネーA」)からの引き落としによる支払いなどである。これにより、ユーザは、選択した移動経路(選択経路でもよい)を利用した場合に、保険金の給付手続きを経ることなく、保険金を利用することができるため、ユーザの利便性を向上できる。
次に、第2の決済手段によるサービスを利用した利用料金の決済処理について説明する。サービスを利用した利用料金の決済処理では、例えば、ユーザが、サービス提供事業者が提供するアプリケーションを利用して決済する。具体的には、例えば、保険サーバ100は、サービス提供事業者サーバ400に、選択サービスをユーザに利用させるための要求を送信する。サービス提供事業者サーバ400は、当該要求に応じて、選択サービスをユーザが利用可能となる識別コード(一次元バーコードや二次元バーコードなど)などを、ユーザ端末200に送信する。ユーザ端末200は、当該識別コードを表示部205aに表示させる。ユーザ端末200は、識別コードが使用されたことに応じて、サービス履歴情報(ユーザの識別情報を含む)を、サービス提供事業者サーバ400に送信する(ステップS302に相当)。サービス提供事業者サーバ400は、サービス履歴情報に基づいて、保険サーバ100に請求情報を送信する(ステップS303に相当)。これにより、ユーザは、選択したサービスを利用した場合に、保険金の給付手続きを経ることなく、保険金を利用することができるため、ユーザの利便性を向上できる。
第2の決済手段による決済処理が実行された場合、保険サーバ100は、例えば、補償情報D112の[ユーザID]に対応する[ポイント]から、保険事業者に対する決済処理における請求金額を調整する。
なお、上記のステップS304において、保険サーバ100がユーザの実際の移動経路が選択経路の範囲内か否かを判定することとして説明したがこれに限定されない。例えば、交通事業者サーバ300がユーザの実際の移動経路が選択経路の範囲内か否かを判定してもよい。
また、上記において、ユーザ端末200にインストールされるアプリケーションを利用することとして説明したがこれに限定されない。例えば、保険システム10は、ユーザの電子マネーIDと、保険事業者の電子マネーIDとを紐づけて、ユーザの電子マネーの利用料金を、保険事業者の電子マネーから減額してもよい。具体的には、保険サーバ100(又は交通事業者サーバ300)は、例えば、図17に示す電子マネー情報D312における、「ユーザA」の「電子マネーA」と、「保険事業者X」の「電子マネーX」とを紐づける。そして、保険サーバ100(又は交通事業者サーバ300)は、例えば、ユーザ(ユーザA)が利用した電子マネー「400」円を、「電子マネーX」から減額する。これにより、ユーザ端末200にアプリケーションをインストールする必要がなくなるため、簡易なシステム構成で実現できる。
また、ステップS301とステップS302の間において、ユーザは、図24に示すように、電子マネー決済画面T8のチャージ金額表示部T82にチャージ金額を入力してもよい。そして、ユーザ端末200は、チャージ実行部T84に対して、ユーザの操作入力を受け付けた場合、保険サーバ100に対して、交通事業者サーバ300の電子マネー情報D312の[電子マネー]の価値を調整するための信号を送信してもよい。これにより、ユーザは、保険金から利用したい金額に相当する電子マネーをチャージすることで、利用料金の無駄使いなどを抑制できる。
<<第3の決済手段>>
次に、図25を参照して、第3の決済手段について説明する。図25は、保険システム10における第3の決済手段の手順を示すフローチャートである。以下、便宜上、図25では、例えば、選択されたサービスが「車いす貸与」(利用料金1000円とする)とし、選択された経路が「電車:川崎駅から日本橋駅」とし、利用した経路が「電車:川崎駅から千葉駅」とし、利用料金が「1,200」円とする。なお、以下では「電車」を利用することとして説明するが、「タクシー」や「バス」などの複数の交通事業者のモビリティを利用することも可能である。また、以下ではモビリティを利用することとして説明するが、モビリティを利用せず、利用したサービス(例えば、第2サービス)のみについて決済することも可能である。
第3の決済手段(例えば、図12の「QRコード(登録商標)」)による決済処理は、ユーザが保険事業者に紐づく決済用のコードを利用して、ユーザが移動したことによる利用料金およびユーザが利用したサービスの利用料金を、交通事業者サーバ300およびサービス提供事業者サーバ400が決済する処理である。
まず、ステップS401において、保険サーバ100は、例えば、保険事業者に紐づくコード(一次元バーコードや二次元バーコードなど)を示すコード情報を生成する。保険サーバ100は、コード情報をユーザ端末200に送信する。
次に、S402において、ユーザ端末200は、例えば、ユーザの操作入力によって、表示部205aにコードを含む画面(以下、コード画面という)を表示させる。ユーザは、ユーザ端末200のコード画面を、交通事業者およびサービス提供事業者のコードを認識する認識部(不図示)に接近させる。認識部は、ユーザ端末200と通信し、コード情報を読み取る。認識部は、一例としてユーザの移動において、ユーザが入場するとき及び退場するときに、接近されたユーザ端末200からコード情報を読み取る。認識部は、例えば、鉄道事業者の改札機に設けられる機器であってもよいし、タクシー事業者のコードを読み取るリーダ機器であってもよいし、サービス提供事業者のコードを読み取るリーダ機器であってもよく、特に限定されない。次に、交通事業者サーバ300は、ユーザが改札内に入場した駅から退場した駅までの履歴を交通履歴情報D311に記憶する。また、サービス提供事業者サーバ400は、ユーザがサービスを利用した履歴をサービス履歴情報D411に記憶する。なお、上記において、コード画面を対向させる機器は、改札機に限定されず、例えばタクシーやバスにおけるコードを認識する機器であってもよい。
なお、S403~S405については、S303~S305と同様であるため、その説明を省略する。これにより、ユーザは、選択した移動経路(選択経路でもよい)および選択したサービスを利用した場合に、保険金の給付手続きを経ることなく、保険金を利用することができるため、保険サーバ100はユーザの利便性を向上できる。
<<第4の決済手段>>
次に、図26を参照して、第4の決済手段について説明する。図26は、保険システム10における第4の決済手段の手順を示すフローチャートである。以下、便宜上、図26では、例えば、選択されたサービスが「車いす貸与」(利用料金1000円とする)とし、選択された経路が「電車:川崎駅から日本橋駅」とし、利用した経路が「電車:川崎駅から日本橋駅」とし、利用料金が「1200」円とする。なお、以下では「電車」を利用することとして説明するが、「タクシー」や「バス」などの複数の交通事業者のモビリティを利用することも可能である。また、以下ではモビリティを利用することとして説明するが、モビリティを利用せず、利用したサービス(例えば、第2サービス)のみについて決済することも可能である。
第4の決済手段(例えば、図12の「立替払い(現金)」および「立替払い(電子マネー)」)による決済処理は、ユーザがユーザ端末200に表示された保険事業者に紐づく決済用のコードを利用して交通履歴およびサービス履歴を記憶することにより、ユーザが移動したことによる利用料金およびユーザがサービスを利用したことによる利用料金を、ユーザの立替え払いにより、後で自動的に決済する処理である。
まず、ステップS501において、保険サーバ100は、例えば、保険事業者およびサービス提供事業者に紐づくコードを示すコード情報を生成する。コードとは、例えば、一次元バーコードや二次元バーコードなどである。なお、コードは、例えば、ユーザが電子チケットを使用する態様を選択したことを契機に、表示されるコードであってもよい。保険サーバ100は、コード情報をユーザ端末200に送信する。
次に、ステップS502において、ユーザ端末200は、例えば、ユーザの操作入力によって、表示部205aにコードを含むコード画面を表示させる。ユーザは、ユーザ端末200のコード画面を、交通事業者またはサービス提供事業者のコードを認識する認識部(不図示)に接近させる。認識部は、ユーザ端末200と通信し、コード情報を読み取る。認識部は、例えば、コード情報を認識すると、利用料金に関する情報とともにコード情報を交通事業者サーバ300またはサービス提供事業者サーバ400に送信する。なお、ユーザは、交通事業者およびサービス提供事業者に対して、利用料金を、現金または電子マネーなどで立て替えて支払いをする。以下、便宜上、ユーザが電子マネーで立て替えて支払いをすることとする。また、以下、第4の決済手段によるユーザの移動にかかる利用料金の決済処理について説明し、ユーザが利用したサービスの利用料金の決済処理については、ステップS505以外のステップは同様とし、ステップS505についてのみ説明することとする。
次に、ステップS503において、交通事業者サーバ300は、例えば、交通履歴情報D311を参照して、ユーザの移動経路を特定する。交通事業者サーバ300は、ユーザの交通履歴情報を保険サーバ100に送信する。具体的には、交通履歴情報D311における「ユーザF」に対応する[経路]の「川崎駅→千葉駅」を特定する。交通事業者サーバ300は、例えば交通履歴情報を保険サーバ100に送信する。
次に、ステップS504において、保険サーバ100は、例えば、選択経路情報が示す選択された経路(ここでは、出発地点が「川崎駅」で目的地点が「日本橋駅」)と、交通履歴情報が示す利用履歴(ここでは、出発地点が「川崎駅」で目的地点が「千葉駅」)とを比較する。保険サーバ100は、ユーザの実際の移動経路が選択経路の範囲内か否かを判定する。そして、保険サーバ100は、例えば、ユーザの移動経路が選択経路の範囲内であった場合、交通事業者サーバ300から取得した交通履歴情報に基づいて、移動経路における利用料金をユーザへの返金額とする返金情報を生成する。一方、保険サーバ100は、例えば、ユーザの移動経路が選択経路の範囲外を含む場合(ここでは、「千葉駅」から「東京駅」)、交通事業者サーバ300から取得した交通履歴情報に基づいて、選択経路の範囲外の移動経路における利用料金をユーザの支払額とする支払情報を生成する。なお、保険サーバ100は、例えば、ユーザの移動経路が選択経路の範囲外を含む場合、当該ユーザの移動経路が事故に対する契約内容の範囲内であり、且つ、保険金の範囲内であるか否かを判定してもよい。この場合、保険サーバ100は、契約内容の範囲内であり、且つ、保険金の範囲内であると判定された場合、移動経路における利用料金を保険事業者から交通事業者への支払い額とする支払情報を生成する。また、保険サーバ100は、契約内容の範囲内でなく、又は、保険金の範囲外であると判定された場合、移動経路における利用料金をユーザから交通事業者への支払い額とする支払情報を生成する。保険サーバ100は、返金情報および支払情報を交通事業者サーバ300に送信する。
次に、ステップS505において、交通事業者サーバ300は、ユーザの移動にかかる利用料金の決済処理を実行する。決済処理においては、例えば、返金情報が示す返金額を、ユーザに対応する電子マネー(例えば、図17の電子マネー情報D312の「ユーザA」に対応する「電子マネーA」)へのチャージにより返金される。また、決済処理においては、例えば、返金情報が示す返金額を、保険事業者に対応する電子マネー(例えば、図17の電子マネー情報D312の「保険事業者X」に対応する「電子マネーX」)から減額する。なお、保険サーバ100は、例えば、ユーザAに対して、口座振替などにより返金額を返金する決済処理を実行してもよい。
また、ステップS505において、サービス提供事業者サーバ400は、ユーザのサービスの利用にかかる利用料金の決済処理を実行する。決済処理においては、例えば、返金情報が示す返金額を、ユーザへの口座振替やユーザに所定のポイントなどを付与することにより返金される。
これにより、ユーザは、選択した移動経路(選択経路でもよい)および選択したサービスを利用した場合に、立替払いをして、後に電子マネーや口座振替により自動的に返金されることから、保険金を簡易に利用することができる。
<<第5の決済手段>>
次に、図27を参照して、第5の決済手段について説明する。図27は、保険システム10における第5の決済手段の手順を示すフローチャートである。以下、便宜上、図27では、例えば、選択されたサービスが「車いす貸与」(利用料金1000円とする)とし、選択された経路が「電車:川崎駅から日本橋駅」とし、利用した経路が「電車:川崎駅から日本橋駅」とし、利用料金が「1,200」円とする。なお、以下では「電車」を利用することとして説明するが、「タクシー」や「バス」などの複数の交通事業者のモビリティを利用することも可能である。また、以下ではモビリティを利用することとして説明するが、モビリティを利用せず、利用したサービス(例えば、第2サービス)のみについて決済することも可能である。
第5の決済手段(例えば、図12の「立替払い(現金)」)は、ユーザ端末200によって撮影された領収書やレシート、切符や搭乗券等の画面、キャッシュレス決済の利用履歴を示す例えばキャプチャー画面あるいは交通事業者またはサービス提供事業者から提供される利用履歴に関する情報に基づいて、ユーザが立替え払いした金額を、後に決済する処理である。これにより、ユーザは簡易な方法で保険金を利用することができるため、保険サーバ100はユーザの利便性を向上できる。
まず、S601において、ユーザ端末200は、例えば、保険事業者に紐づく決済用のアプリケーションを起動する。次に、S602において、ユーザ端末200は、例えば、保険事業者に紐づくアプリケーションを起動する。S602において、ユーザ端末200は、例えば、ユーザの操作入力によって、表示部205aに例えば領収書を撮影するための画面(以下、撮影画面という)を表示させる。ユーザは、撮影画面に領収書が写るように、ユーザ端末200のカメラを操作する。ユーザ端末200は、ユーザの操作入力によって、領収書の画面を取得する。ユーザ端末200は、領収書の画面を保険サーバ100に送信する。なお、ユーザは、交通事業者およびサービス提供事業者に対して、利用料金を、現金または電子マネーなどで立て替えて支払いをする。
次に、S603において、保険サーバ100は、例えば、領収書の画面を判別部(不図示)に入力する。判別部は、例えば、保険サーバ100が備える機能部であってもよいし、他の装置が備える機能部であってもよい。判別部は、例えば、画面から、画面に含まれるテキスト情報を判別する機能部である。保険サーバ100は、例えば、判別部から領収書の画面に含まれる金額に関する情報を取得する。また、判別部は、例えば、判別したテキスト情報に基づいて、ユーザが移動した移動経路が保険内容の範囲内であるか否かを判別してもよい。さらに、判別部は、例えば、当該テキスト情報に基づいて、ユーザが移動した移動経路の移動料金が保険金の範囲内であるか否かを判定してもよい。
次に、S604において、保険サーバ100は、例えば、取得した金額に関する情報に基づいて、ユーザに対する支払い処理を実行する。支払い処理は、例えば、保険事業者とユーザとの間で口座振替による支払いなどである。なお、支払い処理は、保険事業者が交通事業者サーバ300に登録されているユーザの電子マネーにチャージすることによる支払いであってもよい。
===保険システム10のハードウェア構成===
図28、図29を参照して、保険システム10に含まれる各装置のHW構成について説明する。図28は、保険サーバ100のハードウェア構成の一例を示す図である。図29は、ユーザ端末200のハードウェア構成の一例を示す図である。なお、交通事業者サーバ300は、保険サーバ100と同様の構成であるため、その説明を省略する。
図28に示すように、保険サーバ100は、制御部(CPU)101、記憶装置102、通信I/F(インタフェース)103、入力装置104、出力装置105を備える。保険サーバ100のHWの各構成要素は、例えば、バスB1を介して相互に接続される。なお、保険サーバ100のHWは、保険サーバ100のHWの構成として、全ての構成要素を含むことは必須ではない。例えば、保険サーバ100のHWは、出力装置105を取り外すことが可能な構成であってもよいし、そうでなくてもよい。
制御部101は、プログラム内に含まれたコードまたは命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、例えば、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。制御部101は、代表的には中央処理装置(CPU)、であり、その他にマイクロプロセッサ、プロセッサコア、マルチプロセッサ、ASIC、FPGAであってもよいし、そうでなくてもよい。本開示において、制御部101は、これらに限定されない。
記憶装置102は、保険サーバ100が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶装置102は、HDD、SSD、フラッシュメモリなど各種の記憶媒体により実現される。ただし、本開示において、記憶装置102は、これらに限定されない。また、記憶装置102は、メモリ(memory)と表現されてもよいし、されなくてもよい。
通信I/F103は、ネットワークNを介して各種データの送受信を行う。通信I/F103による通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信I/F103は、ネットワークNを介して、ユーザ端末200などの他の装置との通信を実行する機能を有する。通信I/F103は、各種データを制御部101からの指示に従って、他の装置に送信する。また、通信I/F103は、他の装置から送信された各種データを受信し、制御部101に伝達する。また、通信I/F103を単に通信部と表現する場合もある。また、通信I/F103が物理的に構造化された回路で構成される場合には、通信回路と表現する場合もある。
入力装置104は、保険サーバ100に対する各種操作を入力する装置により実現される。入力装置104は、ユーザからの入力を受け付けて、受け付けた入力に係る情報を制御部101に伝達できる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。入力装置104は、代表的にはキーボード等に代表されるハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイスで実現される。なお、入力装置104は、例えば、タッチパネルやカメラ(動画面を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)を含んでいてもよいし、そうでなくてもよい。ただし、本開示において、入力装置104は、これらに限定されない。
出力装置105は、例えば、表示部を含む。表示部は、代表的にはモニタ(例えば、液晶ディスプレイやOELD)で実現される。なお、表示部は、ヘッドマウントディスプレイ(HDM)などであってもよいし、そうでなくてもよい。なお、これらの表示部は、3Dで表示データを表示可能であってもよいし、そうでなくてもよい。ただし、本開示において、表示部13aは、これらに限定されない。
保険サーバ100は、プログラムP1と各種データベースとを記憶装置102に記憶する。保険サーバ100において、制御部101がこのプログラムP1を実行することで、制御部101に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、記憶装置102に記憶されるプログラム15aは、保険サーバ100に、制御部101が実行する各機能を実現させる。このプログラムP1は、プログラムモジュールと表現されてもよいし、されなくてもよい。
図29に示すように、ユーザ端末200は、制御部(CPU:central processing unit(中央処理装置))201、記憶装置202、通信I/F(インタフェース)203、入力装置204、出力装置205を備える。ユーザ端末200のHWの各構成要素は、例えば、バスB2を介して相互に接続される。なお、ユーザ端末200のHW構成として、すべての構成要素を含むことは必須ではない。例えば、ユーザ端末200は、入力装置204、出力装置205等、個々の構成要素、または複数の構成要素を取り外すことが可能な構成であってもよいし、そうでなくてもよい。
制御部201は、プログラム内に含まれたコードまたは命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、例えば、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。そのため、制御部201は、制御回路と表現されてもよいし、されなくてもよい。制御部201は、例えば、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、プロセッサコア、マルチプロセッサ、ASIC(application-specific integrated circuit)、またはFPGA(field programmable gate array)を含む。
記憶装置202は、ユーザ端末200が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶装置202は、例えば、HDD(hard disk drive)、SSD(solid state drive)、フラッシュメモリ、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)など各種の記憶媒体を含む。また、記憶装置202は、メモリと表現されてもよいし、されなくてもよい。
通信I/F203は、ネットワークNを介して各種データの送受信を行う。通信I/F203による通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信I/F203は、ネットワークNを介して、保険サーバ100との通信を実行する機能を有する。通信I/F203は、各種データを制御部201からの指示に従って、保険サーバ100に送信する。また、通信I/F203は、保険サーバ100から送信された各種データを受信し、制御部201に伝達する。また、通信I/F203を単に通信部と表現する場合もある。また、通信I/F203が物理的に構造化された回路で構成される場合には、通信回路と表現する場合もある。
入力装置204は、ユーザ端末200に対する各種操作を入力する装置を含む。出力装置205は、ユーザ端末200で処理された処理結果を出力する装置を含む。入力装置204および出力装置205を入出力部として特定してもよいし、特定しなくてもよい。入出力部として特定した場合、入出力部は、入力装置204と出力装置205が一体化していてもよいし、入力装置204と出力装置205に分離されていてもよい。
入力装置204は、ユーザからの入力を受け付けて、受け付けた入力に係る情報を制御部201に伝達できる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。入力装置204は、例えば、操作部、マイク、カメラを含む。操作部は、例えば、タッチパネル、タッチディスプレイ、キーボード等のハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイスを含む。マイクは、例えば、音声を入力するデバイスを含む。マイクは、音声データの入力に利用される。カメラは、例えば、画面を入力するデバイスを含む。カメラは、画面データの取得に利用される。
出力装置205は、制御部201で処理された処理結果を出力することができる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。出力装置205は、例えば、表示部205aおよびスピーカ(音声出力)205bを含んでいてもよい。なお、ユーザ端末200は、例えばAIスピーカなど、表示部205aを含まないものであってもよい。出力装置205は、さらに、例えば、タッチパネル、タッチディスプレイ、レンズ(例えば3D(three dimensions)出力や、ホログラム出力)、プリンターなどを含んでいてもよい。
表示部205aは、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、画面を表示することができる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。表示部205aは、例えば、タッチパネル、タッチディスプレイ、モニタ(例えば、液晶ディスプレイやOELD(organic electroluminescence display))、ヘッドマウントディスプレイ(HDM:Head Mounted Display)、プロジェクションマッピング、ホログラム、空気中など(真空であってもよいし、そうでなくてもよい)に画面やテキスト情報等を表示可能な装置を含む。なお、これらの表示部205aは、3Dで表示データを表示可能であってもよいし、そうでなくてもよい。スピーカ205bは、音声データの出力に利用される。
ユーザ端末200は、プログラムP2とデータベースとを記憶装置202に記憶する。ユーザ端末200において、制御部201がこのプログラムP2を実行することで、制御部201に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、記憶装置202に記憶されるプログラムP2は、ユーザ端末200に、制御部201が実行する各機能を実現させる。また、このプログラムP2は、プログラムモジュールと表現されてもよいし、されなくてもよい。
本開示の各実施形態は、ユーザ端末200および/または保険サーバ100のCPUがプログラムを実行することにより、実現されるものとして説明する。
また、本開示の各実施形態のプログラム(例えば、ソフトウェアプログラム、コンピュータプログラム、またはプログラムモジュール)は、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよいし、されなくてもよい。記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、各実施形態のプログラムを記憶可能である。また、各実施形態のプログラムは、本開示の各実施形態の機能の一部を実現するためのものであってもよいし、そうでなくてもよい。さらに、本開示の各実施形態の機能を記憶媒体にすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよいし、そうでなくてもよい。
保険サーバ100および/またはユーザ端末200は、記憶媒体に記憶されたプログラムを読み出し、読み出したプログラムを実行することによって、各実施形態に示す複数の機能部の機能を実現することができる。
また、本開示のプログラムは、プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、保険サーバ100および/またはユーザ端末200に提供されてもよいし、されなくてもよい。保険サーバ100および/またはユーザ端末200は、例えば、インターネット等を介してダウンロードしたプログラムPを実行することにより、各実施形態に示す複数の機能部の機能を実現する。
また、本開示の各実施形態は、プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。保険サーバ100および/またはユーザ端末200における処理の少なくとも一部は、1以上のコンピュータ(例えば、1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティング)により実現されていてもよいし、そうでなくてもよい。
ユーザ端末200における処理の少なくとも一部を、保険サーバ100により行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。この場合、ユーザ端末200の制御部201の各機能部の処理のうち少なくとも一部の処理を、保険サーバ100で行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。
保険サーバ100における処理の少なくとも一部を、ユーザ端末200により行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。この場合、保険サーバ100の制御部101の各機能部の処理のうち少なくとも一部の処理を、ユーザ端末200で行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。
交通事業者サーバ300における処理の少なくとも一部を、保険サーバ100、ユーザ端末200により行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。この場合、交通事業者サーバ300の制御部の各機能部の処理のうち少なくとも一部の処理を、保険サーバ100、ユーザ端末200で行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。
===まとめ===
本実施形態における保険システム10は、保険事業者とユーザとの間の保険契約の内容を示す契約情報と、ユーザに生じた事象の内容を示す事象情報と、を取得する取得部120と、契約情報と、事象情報と、に基づいて、ユーザに生じた事象に対する保険契約に含まれる補償の内容を特定する補償特定部130a(第1特定部)と、ユーザの出発地点と目的地点とに関する情報に基づき経路検索部(不図示)によって検索された少なくとも一つ以上の経路と、当該経路に含まれる所定の地点において、補償の内容に含まれる制限のうちサービスに関する制限を充たすユーザに提供可能なサービスの内容と、を特定する経路特定部130bおよびサービス特定部130c(第2特定部)と、経路と、サービスの内容と、をユーザによって選択可能に表示部に表示させる出力処理部160と、を備える。これにより、保険システム10は、ユーザに対して、所定の経路の所定の地点に対応する、保険契約における補償内容に含まれる制限のうちサービスに関する制限を充たすサービスの内容を提供することができる。
本実施形態における保険システム10の経路特定部130bおよびサービス特定部130c(第2特定部)は、ユーザの出発地点と目的地点とに関する情報に基づき経路検索部によって検索された少なくとも一つ以上の経路のうち、補償の内容に含まれる制限のうち経路に関する制限を充たす経路である候補経路と、候補経路に含まれる所定の地点において、補償の内容に含まれる制限のうちサービスに関する制限を充たすサービスの内容と、を特定し、出力処理部160は、候補経路と、サービスの内容と、をユーザによって選択可能に表示部205aに表示させる。これにより、保険システム10は、ユーザに対して、補償の範囲内の候補経路の所定の地点に対応する、保険事業者による補償の内容に含まれるサービスの内容を提供することができるため、ユーザが保険の補償外のサービスを利用することによる不利益を防止できる。
本実施形態における保険システム10の経路特定部130bおよびサービス特定部130c(第2特定部)は、ユーザが所望するサービスに関する情報(例えば、「やりたいこと設定領域T21に入力された情報」)に基づいて、候補経路に含まれる所定の地点において、補償の内容に含まれる制限のうちサービスに関する制限を充たすユーザに提供可能なサービスの内容を特定する。これにより、保険システム10は、ユーザが所望するサービスを適切に提示することができるため、ユーザの利便性を向上できる。
本実施形態における保険システム10において、サービスは、ユーザが所定の地点に移動することで受けられる第1サービスと、サービスの提供者がユーザのところに移動することで提供される第2サービスと、の少なくともいずれかを含む。これにより、ユーザは状況に応じたサービスを選択できるため、ユーザの利便性を向上できる。
本実施形態における保険システム10の出力処理部160は、経路に含まれる所定の地点とサービスの内容に関する情報とを対応づけて表示部205aに表示させる。これにより、保険サーバ100は、ユーザに対して補償の範囲内の経路を示しつつ、経路中の各地点において補償の範囲内で受けられるサービスを適切に把握することができるため、ユーザの利便性を向上できる。
本実施形態における保険システム10の取得部120は、ユーザを識別するユーザID(ユーザ識別情報)を取得し、ユーザID(ユーザ識別情報)と、ユーザに生じた事象に対する補償の内容に対応する価値を示す価値情報と、を対応づけて記憶する記憶部110をさらに備え、出力処理部160は、価値情報を、サービスの内容に対応づけて表示部205aに表示させる。これにより、ユーザは、保険事業者から提供される保険金、及び契約の補償内容に応じたサービスを容易に把握することができるため、ユーザによる補償の範囲外に及ぶサービスの利用を防止できる。
本実施形態における保険システム10の取得部120は、サービスのうちユーザによって選択されたサービスを示す選択サービス情報を取得し、ユーザID(ユーザ識別情報)と、ユーザに生じた事象に対する補償の内容に対応する価値を示す価値情報と、を対応づけて記憶する記憶部110をさらに備え、出力処理部160は、選択サービス情報に基づき、価値情報に対応する価値に対して、選択サービス情報が示すサービスの内容の利用料金に対応する価値を調整した場合の結果を、表示部205aに表示させる。これにより、ユーザは選択したサービスを決定した場合における保険金の残額を容易に把握することができるため、保険サーバ100はユーザの利便性を向上できる。
本実施形態における保険システム10は、表示部205aに表示される画面(例えば、図12に示す決済選択画面T6)に対するユーザの操作入力に応じて、保険事業者と、サービスの提供者と、の間でユーザが利用したサービスの利用料金を決済するための決済手段を実行する決済処理部190をさらに備える。これにより、保険システム10は、ユーザが選択した移動経路を利用した場合に、保険金の給付手続きを経ることなく保険金を利用することができるため、ユーザの利便性を向上できる。