JP2022161041A - 光透過性部材、レンズ及び光透過性部材の製造方法 - Google Patents

光透過性部材、レンズ及び光透過性部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】眼にとって有害な光に対する遮蔽性を示し、かつ、色味を良好に維持することができる光透過性部材、レンズ、及び前記光透過性部材の製造方法を提供することである。【解決手段】基材と、前記基材の少なくとも一方の主面に設けられた、光吸収剤を含む機能性層と、を備え、光透過性部材の中央部である部位Bにおける前記機能性層の厚さTbに対する、光透過性部材の周辺部である部位Aにおける前記機能性層の厚さTaの比(Ta/Tb)が、1.00超2.00以下である光透過性部材である。【選択図】なし

Description

本開示は、光透過性部材、レンズ及び光透過性部材の製造方法に関する。
プラスチックメガネレンズに所望の特性を付与する方法としては、レンズ基材に、有機色素化合物、フォトクロ化合物、紫外線吸収剤などの機能性付与剤を添加する方法(いわゆるインマス法)や、機能性付与剤をレンズ基材上に積層される成分層中に添加する方法が挙げられる。
例えば特許文献1には、有機色素化合物と、樹脂と、レベリング剤とを含むハードコート液を機能性層上にコートし、次いで乾燥等する、有機色素化合物を含むハードコート層の製造方法が開示されている。
特許文献2には、特定のプラスチックレンズウェーハと、1つ又は2つ以上のコンポーネント層と、を含むプラスチック眼鏡レンズが開示されている。
特開2008-134618号公報 米国特許第7506977号
機能性層、ハードコート層等に光吸収剤を添加することで、眼にとって有害な光を遮蔽する技術が開発されている。
光透過性部材中の光吸収剤の添加量を増やすことで、眼にとって有害な光の遮蔽性を向上させることができると考えられる。しかし、一般的に光吸収剤の添加量を増やした場合には光透過性部材の色味が悪化する傾向にある。つまり、光透過性部材中の光吸収剤の添加量を増やすことで眼にとって有害な光を遮蔽すること、及び、光透過性部材の色味を良好に維持することはトレードオフの関係にあると考えられる。
特許文献1及び特許文献2において、眼にとって有害な光を遮蔽すること、及び、光透過性部材の色味を良好に維持することを両立することについては考慮されていない。
本開示の一実施形態が解決しようとする課題は、眼にとって有害な光に対する遮蔽性を示し、かつ、色味を良好に維持することができる光透過性部材及びレンズを提供することである。
本開示の他の一実施形態が解決しようとする課題は、眼にとって有害な光に対する遮蔽性を示し、かつ、色味を良好に維持することができる光透過性部材の製造方法を提供することである。
上記課題を解決する手段には、以下の態様が含まれる。
<1>基材と、前記基材の少なくとも一方の主面に設けられた、光吸収剤を含む機能性層と、を備え、光透過性部材の中央部である部位Bにおける前記機能性層の厚さTbに対する、光透過性部材の周辺部である部位Aにおける前記機能性層の厚さTaの比(Ta/Tb)が、1.00超2.00以下である光透過性部材。
<2>前記Ta/Tbが、1.02~1.25である<1>に記載の光透過性部材。
<3>前記中央部と前記周辺部との距離が、10mm~40mmである<1>又は<2>に記載の光透過性部材。
<4>前記機能性層の厚さが、前記周辺部から前記中央部に向かう方向において連続的に減少している<1>~<3>のいずれか1つに記載の光透過性部材。
<5>前記光吸収剤が、ポルフィリン系化合物、スクアリリウム系化合物及びフタロシアニン系化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種である<1>~<4>のいずれか1つに記載の光透過性部材。
<6>前記機能性層の厚さが、少なくとも一方の主面において0.3μm~5.0μmである<1>~<5>のいずれか1つに記載の光透過性部材。
<7>さらにハードコート層を備え、前記ハードコート層と、前記機能性層と、前記基材とをこの順に備える<1>~<6>のいずれか1つに記載の光透過性部材。
<8><1>~<7>のいずれか1つに記載の光透過性部材を備えるレンズ。
<9>光吸収剤を含む機能性層用組成液を準備する第1工程と、板状の基材を前記機能性層用組成液に浸漬させる第2工程と、前記基材の幅方向が鉛直方向に対して交差する状態、又は、前記基材の幅方向が鉛直方向に対して平行な状態で、前記基材を前記機能性層用組成液の液面から引き上げる第3工程と、をこの順で有し、前記第3工程において、前記基材を引き上げる際に、前記基材の幅と鉛直下方向とによって形成される角度を変更することによって、前記基材の面のうち、小さい角度A1で前記液面から引き上げられた部位Poよりも、角度A1よりも大きい角度A2で前記液面から引き上げられた部位Pcに、前記機能性層用組成液を厚く付与して<1>~<7>のいずれか1つに記載の光透過性部材を製造する光透過性部材の製造方法。
本開示の一実施形態によれば、眼にとって有害な光に対する遮蔽性を示し、かつ、色味を良好に維持することができる光透過性部材及びレンズを提供することができる。
本開示の他の一実施形態によれば、眼にとって有害な光に対する遮蔽性を示し、かつ、色味を良好に維持することができる光透過性部材の製造方法を提供することができる。
以下において、本開示の内容について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本開示の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本開示はそのような実施態様に限定されるものではない。
本開示において、数値範囲を示す「~」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
本開示において段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本開示において、組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する複数の物質の合計量を意味する。
≪光透過性部材≫
本開示の光透過性部材は、基材と、前記基材の少なくとも一方の主面に設けられた、光吸収剤を含む機能性層と、を備え、光透過性部材の中央部である部位Bにおける前記機能性層の厚さTbに対する、光透過性部材の周辺部である部位Aにおける前記機能性層の厚さTaの比(Ta/Tb)が、1.00超2.00以下である。
なお、本開示において、「光透過性部材の中央部」とは、光透過性部材における主面の面積重心を含み、かつ、光透過性部材における周囲を含まない領域であって、面積が0.5cm~1.0cmである領域を意味する。
また、本開示において、「光透過性部材の周辺部」とは、光透過性部材の中央部及び光透過性部材における周囲を含まず、かつ、光透過性部材における主面の面積重心を囲う領域であって、面積が3.0cm~8.0cmである領域を意味する。
上述の通り、光透過性部材中の光吸収剤の添加量を増やすことで眼にとって有害な光(例えば、波長585nmの光)を遮蔽すること、及び、光透過性部材の色味を良好に維持することはトレードオフの関係にあると考えられる。
上記トレードオフを解消し、眼にとって有害な光を遮蔽すること、及び、光透過性部材の色味を良好に維持することを両立する観点から、本開示の発明者らは、光透過性部材における機能性層の厚さに着目した。
本開示の光透過性部材の属する技術分野において、色味などの観点から、機能性層の厚さは均一とすることが一般的である。
本開示の発明者らは、光透過性部材における機能性層の厚さを部分的に変更することで当該部分から主に眼に侵入する有害な光を遮蔽すること、及び、光透過性部材の色味を良好に維持することを両立し得るとの知見に至った。
即ち、本開示の光透過性部材では、光透過性部材の中央部である部位Bにおける前記機能性層の厚さTbに対する、光透過性部材の周辺部である部位Aにおける前記機能性層の厚さTaの比(Ta/Tb)が、1.00超2.00以下であることで、眼にとって有害な光を遮蔽すること、及び、光透過性部材の色味を良好に維持することを両立することができる。
例えば、本開示の光透過性部材の一実施形態として、前記部位Bが光透過性部材の中央部であり、前記部位Aが光透過性部材の周辺部である場合には、光透過性部材の中央部(部位B)における前記機能性層の厚さTbに対する、光透過性部材の周辺部(部位A)における前記機能性層の厚さTaの比(Ta/Tb)が、1.00超2.00以下であることで、機能性層の厚さが厚い部位Aと機能性層の厚さが薄い部位Bが光透過性部材上に存在し、それぞれの部位における機能性層の厚さの比であるTa/Tbが一定の範囲内となるために、光透過性部材全体として、眼にとって有害な光を遮蔽すること、及び、光透過性部材の色味を良好に維持することを両立することができる。
Ta/Tbが、1.00超2.00以下であることで、より透明性が求められる光透過性部材の中央部における光吸収剤を含む機能性層の厚さに対して、光透過性部材の周辺部における機能性層の厚さを所定の範囲内で厚くすることができる。従って、例えば、光透過性部材がレンズである場合に、光透過性部材の周辺部から侵入する太陽光、太陽光の反射光等に含まれる眼にとって有害な光を良好に遮蔽しつつ、光透過性部材の色味を良好に維持することができることに加え、さらに、視認性の観点から良好な透明性が求められる光透過性部材の中央部において透明性を維持することができる。
<Ta/Tb>
本開示の光透過性部材は、光透過性部材の中央部である部位Bにおける前記機能性層の厚さTbに対する、光透過性部材の周辺部である部位Aにおける前記機能性層の厚さTaの比(Ta/Tb)が、1.00超2.00以下である。
Ta/Tbが、1.00超であることによって、眼にとって有害な光に対する遮蔽性を向上させることができる。
Ta/Tbが、2.00以下であることによって、色味を良好に維持することができる。
上記の観点から、本開示の光透過性部材は、Ta/Tbが、1.01~1.70であることが好ましく、1.02~1.50であることがより好ましく、1.02~1.25であることがさらに好ましい。
本開示において、機能性層の厚さは、ETA-ARC(AudioDev社製)を用いて測定する。
1つの主面にのみ機能性層を設ける場合、中央部の機能性層の厚さは、主面の面積重心における機能性層の厚さを意味する。
1つの主面にのみ機能性層を設ける場合、周辺部の機能性層の厚さは、以下の2点における機能性層の厚さの平均値を意味する。
・主面の周辺部の任意の主面測定点
・主面の面積重心を基準とした場合における、上記主面測定点とは反対側の周辺部の1点
主面及び主面とは反対の面(以下、反対面ともいう。)に機能性層を設ける場合、中央部の機能性層の厚さは、主面の面積重心における機能性層の厚さ、及び、反対面の面積重心における機能性層の厚さの平均値を意味する。
主面及び反対面に機能性層を設ける場合、周辺部の機能性層の厚さは、以下の4点における機能性層の厚さの平均値を意味する。
・主面の周辺部の任意の主面測定点
・主面の面積重心を基準とした場合における、上記主面測定点とは反対側の周辺部の1点
・反対面における周辺部の任意の反対面測定点
・反対面の面積重心を基準とした場合における、上記反対面測定点とは反対側の周辺部の1点
(中央部と周辺部との距離)
本開示の光透過性部材は、光透過性部材の中央部と光透過性部材の周辺部との距離が、10mm~40mmであることが好ましい。
なお、本開示における「光透過性部材の中央部と光透過性部材の周辺部との距離」とは、中央部の面積重心と、中央部の面積重心から周辺部へと向かう線上における周辺部の内周と外周との間の中央部と、の距離の最大値及び最小値の平均値を意味する。
前記中央部と前記周辺部との距離が10mm以上であることで、より良好な外観を得ることができる。例えば、中央部と周辺部との間の色味が異なる場合に、中央部と周辺部との距離が10mm以上であることで、色味のグラデーションが急激に変化することを抑制できるため、より良好な外観を得ることができる。
前記中央部と前記周辺部との距離が40mm以下であることで、眼に侵入する有害光を、より良好に遮蔽することができる。
上記同様の観点から、前記中央部と前記周辺部との距離が、20mm~40mmであることがより好ましく、22.5mm~35mmであることがさらに好ましい。
なお、光透過性部材の中央部と光透過性部材の周辺部との距離は、巻尺を用いて測定することができる。
本開示の光透過性部材は、外観を良好に維持する(色むらの抑制など)観点から、前記機能性層の厚さが、光透過性部材の周辺部から光透過性部材の中央部に向かう方向において連続的に減少していることが好ましい。
「光透過性部材の周辺部から光透過性部材の中央部に向かう方向において連続的に減少している」とは、本開示の光透過性部材において、光透過性部材の中央部における機能性層の厚さと比較して光透過性部材の周辺部における機能性層の厚さが厚く、上記中央部における機能性層と上記周辺部における機能性層とが連続的に連なっており、かつ、上記連なっている部分における機能性層の厚さが、上記周辺部から上記中央部に向かう方向において漸減していることを意味する。
本開示の光透過性部材は、前記機能性層の厚さが、少なくとも一方の面において0.3μm~5.0μmであることが好ましい。
前記機能性層の厚さが、少なくとも一方の面において0.3μm以上であることによって、眼にとって有害な光に対する遮蔽性を向上させることができる。
前記機能性層の厚さが、少なくとも一方の面において5.0μm以下であることによって、色味を良好に維持することができる。
上記の観点から、本開示の光透過性部材は、前記機能性層の厚さが、少なくとも一方の面において、1.0μm~4.0μmであることがより好ましく、2.2μm~3.4μmであることがさらに好ましい。
機能性層の厚さは上述の方法により測定する。
(光透過率)
本開示の光透過性部材は、585nmにおける光透過率が、60%以下であることが好ましい。
本開示の光透過性部材は、例えば、前記中心部及び周辺部の機能性層の厚さを適宜調整することで、585nmにおける光透過率を60%以下に調整してもよい。
前記光透過率が60%以下であることで、より良好に眼にとって有害な光を遮蔽することができる。
上記の観点から、本開示の光透過性部材は、585nmにおける光透過率が、50%以下であることがより好ましい。
また、本開示の光透過性部材は、585nmにおける光透過率が10%以上であることが好ましい。
585nmにおける光透過率が10%以上であることで、機能性層に含まれる光吸収剤の量を軽減することができ、光透過性部材の色味をより良好に維持することができる。
上記同様の観点から、本開示の光透過性部材は、585nmにおける光透過率が15%以上であることがより好ましい。
なお、光透過性部材の585nmにおける光透過率は、分光光度計(UV-1800、株式会社島津製作所製)を用いて測定する。
<機能性層>
本開示における機能性層は、前記基材の少なくとも一方の主面に設けられた、光吸収剤を含む層である。
本開示における機能性層は、前記基材の少なくとも一方の主面に設けられ、かつ、少なくとも光透過性部材の中央部及び周辺部に設けられた層であってもよい。
機能性層は、光吸収剤と、必要に応じてプライマー剤とを含む機能性層用組成液を用いて形成することができる。
(光吸収剤)
本開示の機能性層用組成液は、光吸収剤を含む。
光吸収剤としては、ポルフィリン系化合物、スクアリリウム系化合物及びフタロシアニン系化合物等が挙げられる。
上記の中でも、光吸収剤としては、波長585nmの光吸収性の観点から、ポルフィリン系化合物、スクアリリウム系化合物及びフタロシアニン系化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、ポルフィリン系化合物であることがより好ましい。
光吸収剤としては、市販品を用いてもよい。例えば、PD-311S(三井化学(株)製)が挙げられる。
(プライマー剤)
本開示における機能性層は、プライマー剤を含んでもよく、上記プライマー剤は、樹脂を含むことが好ましい。
これによって、基材と機能性層との密着性を向上させることができる。
上記樹脂としては、ウレタン系樹脂、チオウレタン樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、ポリビニルアセタール、アクリル樹脂から選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。
機能性層がこれらの樹脂を含むことにより、光吸収剤の含浸性に優れるため、光吸収剤が備える特定波長の遮蔽効果を向上させることができる。
(溶媒)
本開示における機能性層用組成液は溶媒を含んでもよい。
機能性層用組成液は溶媒を含むことにより、機能性層用組成液における光吸収剤の溶解性及び保存安定性に優れる。
機能性層用組成液に含まれる溶媒としては、1-メトキシ-2-プロパノール、ブタノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、n-メチルピロリドン(NMP)等を挙げることができ、好ましくは1-メトキシ-2-プロパノール、ブタノール、及び、エチレングリコールモノブチルエーテルを挙げることができる。
<ハードコート層>
本開示の光透過性部材は、さらに、ハードコート層を備え、前記ハードコート層と、前記機能性層と、前記基材とをこの順に備えることが好ましい。
ハードコート層は、ハードコート剤を含むハードコート液を用いて形成することができる。
(ハードコート剤)
ハードコート液は、ハードコート剤を含む。
ハードコート剤としては、酸化ケイ素;酸化チタン;酸化ジルコニウム;酸化スズ;酸化アルミニウム;酸化タングステン;酸化アンチモン;アルキル基、アリル基、アルコキシ基、メタクリルオキシ基、アクリルオキシ基、エポキシ基、アミノ基、イソシアナト基、およびメルカブト基より選ばれる少なくとも1種の官能基を有するシラン化合物;および前記シラン化合物の加水分解物から選択される少なくとも1種の化合物を挙げることができる。
(樹脂)
ハードコート液は、さらに樹脂を含んでもよい。
上記樹脂としては、ウレタン系樹脂、チオウレタン樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、ポリビニルアセタール、アクリル樹脂等の樹脂を含むことができる。これにより、ハードコート層と機能性層との接着性により優れる。
ハードコート剤は市販品を用いてもよく、例えば、金属酸化物およびシラン化合物の加水分解物を含む、SDC Technologies Inc.製のハードコート材含有液MP-1154D、MP-1179、MP-2020B等を挙げることができる。
ハードコート液は、光吸収剤を含んでもよい。
ハードコート液に含まれ得る光吸収剤としては、上述の機能性層用組成液における光吸収剤と同様である。
ハードコート液は、さらに、溶媒を含んでもよい。
ハードコート液に含まれ得る溶媒としては、上述の機能性層用組成液における溶媒と同様である。
(他の添加剤)
また、本実施形態のハードコート液は、さらに他の機能付与材を含むことができる。他の機能付与材としては、防曇性付与材、防汚染性付与材、撥水性付与材、耐候性を向上するための紫外線吸収剤(UVA)又はヒンダードアミン系光安定剤(HALS)、塗膜を均一にするためのレベリング剤、色を調整するための色素等を挙げることができる。なお、これらの機能付与材からなる各種機能層や反射防止層は、ハードコート層上に形成することもできる。
また、硬化を促進する目的で硬化剤が含まれてもよい。硬化剤の具体例としては、無機酸、有機酸、アミン、金属錯体、有機酸金属塩、金属塩化物等が挙げられる。
<基材>
本開示の光透過性部材は、基材を備える。
基材の形状としては、特に制限はないが、例えば、板状、柱状等が挙げられる。
上記の中でも板状の記載が好ましい。
板状は、平板状、板状における対向する2つの主面の少なくとも一方が外側に歪曲した形状、板状における対向する2つの主面の少なくとも一方が内側に歪曲した形状等を含む。
上記基材としては、一眼の安全眼鏡などのレンズ基材、光学機器用平行板、窓ガラスなどの建材、ゴーグル、ヘルメットシールド、自動車、建機などに用いられる窓ガラス、フロントスクリーン等が挙げられる。
上記の中でも、本開示の光透過性部材は、レンズ基材を好適に用いることができる。
上記レンズ基材としては、ガラス又はプラスチックレンズ基材を用いてもよい。
プラスチックレンズ基材は、ポリ(チオ)ウレタン、ポリ(チオ)ウレタンウレア、ポリスルフイド、エポキシ、ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリレート、ADC(アリルジグリコールカーボネート)、ポリオレフィン、環状ポリオレフィン、ポリエンーポリチオール重合体、開環メタセシス重合体、ポリエステル、ポリ(チオ)エーテル、ポリアミド及びポリイミドから選ばれる少なくとも1種を含むことができるが、これらに限定されるものではない。
<他の層>
本開示の光透過性部材は、必要に応じて他の層を設けてもよい。
他の層としては、例えば、反射率を抑えてさらに透明性を向上させる反射防止層、滑り性を付与する撥水層、或いは防曇性を付与する親水層および吸水層等の様々な層が挙げられる。
≪レンズ≫
本開示のレンズは、本開示の光透過性部材を備える。
本開示の光透過性部材はレンズに用いることが好ましい。
上記レンズの種類としては、特に制限はなく、例えばプラスチック眼鏡レンズ、ゴーグル、視力矯正用眼鏡レンズ、撮像機器用レンズ、液晶プロジェクター用フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、コンタクトレンズなどの各種プラスチックレンズ等を挙げることができる。
≪製造方法≫
本開示の光透過性部材の製造方法は、光吸収剤を含む機能性層用組成液を準備する第1工程と、板状の基材を前記機能性層用組成液に浸漬させる第2工程と、前記基材の幅方向が鉛直方向に対して交差する状態、又は、前記基材の幅方向が鉛直方向に対して平行な状態で、前記基材を前記機能性層用組成液の液面から引き上げる第3工程と、をこの順で有し、前記第3工程において、前記基材を引き上げる際に、前記基材の幅と鉛直下方向とによって形成される角度を変更することによって、前記基材の面のうち、小さい角度A1で前記液面から引き上げられた部位Poよりも、角度A1よりも大きい角度A2で前記液面から引き上げられた部位Pcに、前記機能性層用組成液を厚く付与する。
前記機能性層用組成液は、さらにプライマー剤を含んでもよい。即ち、前記機能性層用組成液は、光吸収剤とプライマー剤とを含む機能性層用組成液であってもよい。
<第1工程>
第1工程は、光吸収剤を含む機能性層用組成液を準備する工程である。
第1工程は、以下の(1)~(3)のいずれの態様であってもよい。
(1)光吸収剤と、必要に応じてプライマー剤と、必要に応じて溶媒と、を一括で混合して機能性層用組成液を調製する態様。
(2)光吸収剤と、必要に応じて溶媒とを混合して混合液を調製した後、この混合液と必要に応じてプライマー剤とを混合して機能性層用組成液を調製する態様。
(3)光吸収剤と、溶媒とを混合して混合液1を調製し、必要に応じてプライマー剤と、溶媒とを混合して混合液2を調製した後、混合液1および混合液2を混合して機能性層用組成液を調製する態様。なお、混合液1に含まれる溶媒と、混合液2に含まれる溶媒とは同一でも異なっていてもよいが、光吸収剤の溶解性および保存安定性の観点から、何れも上記の溶媒を含むことが好ましい。
第1工程は、上記(2)又は(3)の態様により行うことが好ましい。光吸収剤を溶媒と予め混合して混合液を調製することにより、光吸収剤の分散性がより改善され、光吸収剤の溶解性および保存安定性により優れた機能性層用組成液を得ることができる。
<第2工程>
第2工程は、板状の基材を前記機能性層用組成液に浸漬させる工程である。
これによって、基材上に機能性層用組成液を付与することができる。そして、付与した機能性層用組成液を硬化させることで、機能性層を形成することができる。
板状の基材を前記機能性層用組成液に浸漬させる方法としては、例えば、塗布法、乾式法等を用いてもよい。
塗布法では、機能性層用組成液をスピンコート、ディップコートなど公知の塗布方法で塗布した後、固化させることにより機能性層が形成される。
乾式法では、CVD法や真空蒸着法などの公知の乾式法を用いることができる。機能性層を形成するに際し、密着性の向上を目的として、必要に応じて、基材の表面に対してアルカリ処埋、プラズマ処理、紫外線処理などの前処理を行ってもよい。
機能性層用組成液は、無溶媒での使用も可能であるが、機能性層用組成液の粘度を調整する等の目的で適当な溶媒を用いてもよい。
前記基材を前記機能性層用組成液に浸漬させる浸漬時間は、3秒~60秒であってもよく、10秒~30秒であってもよい。
<第3工程>
第3工程は、前記基材の幅方向が鉛直方向に対して交差する状態、又は、前記基材の幅方向が鉛直方向に対して平行な状態で、前記基材を前記機能性層用組成液の液面から引き上げる工程であり、
第3工程において、前記基材を引き上げる際に、前記基材の幅と鉛直下方向とによって形成される角度を変更することによって、前記基材の面のうち、小さい角度A1で前記液面から引き上げられた部位Poよりも、角度A1よりも大きい角度A2で前記液面から引き上げられた部位Pcに、前記機能性層用組成液を厚く付与する。
第3工程において、前記基材を引き上げる際に、前記基材の幅と鉛直下方向とによって形成される角度が、A2よりも小さいA1である場合には、前記角度がA2である場合と比較して、基材の幅方向の傾きが大きく、重力によって基材に付与された機能性層用組成液が流れおちやすくなる。そうすると、基材の面のうち、小さい角度A1にて液面から引き上げられた部位Poにおいて付与される機能性層用組成液の量が少なくなり、結果的に部位Poにおける機能性層の厚さは小さくなる。
一方、前記基材を引き上げる際に、前記角度が、A1よりも大きいA2である場合には、前記角度がA1である場合と比較して、基材の幅方向の傾きが小さく、重力によって基材に付与された機能性層用組成液が流れ落ち難い。そうすると、基材の面のうち、角度A2で前記液面から引き上げられた部位Pcにおいて付与される機能性層用組成液の量が多くなり、結果的に部位Pcにおける機能性層の厚さは大きくなる。
上記のように、基材を引き上げる際に、前記基材の幅と鉛直下方向とによって形成される角度(A1及びA2)を適宜調整することで、基材の表面に付与される機能性層用組成液の量を調整することができ、結果として機能性層の厚さを部分的に変更することができる。例えば、光透過性部材の中央部における機能性層の厚さは薄く、かつ、光透過性部材の周辺部における機能性層の厚さは厚くすることができる。
基材を引き上げる際の引き上げ速度としては、特に制限はないが、0.1mm/s~3.0mm/sとしてもよく、0.2mm/s~1.5mm/sとしてもよい。
前記基材の幅と鉛直下方向とによって形成される角度を変更しながら基材を引き上げる作業の時間を確保する観点から、基材を引き上げる際の引き上げ速度としては、0.4mm/s~1.0mm/sが好ましい。
上記で得られた、機能性層用組成液が付与された基材について、基材上の機能性層用組成液を硬化させることで、基材上に機能性層を形成することができる。
硬化方法としては、乾燥硬化、熱硬化、紫外線や可視光線などのエネルギ一線照射による硬化方法等が挙げられる。加熱硬化する場合は、例えば、15℃~130℃にて、3分~2時間で実施してもよい。
<ハードコート工程>
本開示の光透過性部材の製造方法は、ハードコート層を形成するハードコート工程を含んでもよい。
ハードコート層を形成する工程は、ハードコー卜剤を含むハードコート液を調製する工程aと、少なくとも一方の面に機能性層を備えるレンズ基材の前記機能性層上に、前記ハードコート液をコートする工程bと、前記機能性層上にコートされた前記ハードコート液を硬化してハードコート層を形成する工程cと、を含む工程であってもよい。
(工程a)
工程aは、ハードコー卜剤を含むハードコート液を調製する工程である。
工程aは、上述の機能性層用組成液の層さと同様にして行うことができる。
ハードコート剤と、必要に応じて光吸収剤と溶媒と、を混合することで行うことができる。
混合の態様としては、上述の機能性層用組成液を準備する工程における(1)~(3)と同様の態様にて行うことができる。
(工程b)
工程bは、少なくとも一方の面に機能性層を備えるレンズ基材の前記機能性層上に、前記ハードコート液をコートする工程である。
工程bにおいて、ハードコート液を機能性層上にコートするコート方法としては、スピンコート法、デイップコート法、フローコート法、スプレーコート法などの方法が挙げられる。
工程bにおいて、ハードコート液に光吸収剤が含まれる場合には、ハードコート液に含まれる光吸収剤が、機能性層におけるハードコート層に接する面から、機能性層の厚さ方向に光吸収剤が含浸される。
工程bにおいて、ハードコート液に光吸収剤及び溶媒が含まれる場合には、ハードコート液に含まれる光吸収剤の、前記樹脂を含む機能性層への含浸性が顕著に向上する。
工程bにおいて、コート方法としては浸漬法が好ましい。
(工程c)
工程cは、前記機能性層上にコートされた前記ハードコート液を硬化してハードコート層を形成する工程である。
工程cにおける硬化方法としては、上述の機能性層用組成液を硬化させる際の方法と同様の方法を用いることができる。
また、干渉縞の発生を抑制するため、ハードコート層の屈折率は、光透過性部材との屈折率の差が±0.1の範囲にあることが好ましい。
本開示の光透過性部材は、用途に合わせて様々な機能性を付与する加工を行ってもよい。
上記加工としては、例えば、ファッション性付与のための染色処理、表面およびエッジの研磨等の処理、偏光性を付与する目的で偏光フィルムを内部に挿入する、又は、表面に貼り付ける処理などが挙げられる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
(実施例1)
[機能性層用組成液の作製]
光吸収剤としてPD-311S(三井化学(株)製)0.1質量部に、エチレングリコールモノn-ブチルエーテル(EGBE)9.9質量部、プライマー剤としてPR-795(SDC Technologies Inc製)の100質量部及びメタノール50質量部を加え、25℃で3時間撹袢し、機能性層用組成液を作製した。
[機能性層の作製]
超音波発生装置を備えた容器中に10%水酸化ナトリウム水溶液を装入した。これにレンズ基材(RAV7-AX、Shanghai Conant Optics社製、直径70mm、プラノーレンズ)を浸潰して、50℃で5分間超音波を照射した。超音波照射後、レンズ基材を取り出して流水で3分間洗浄し、表面に付着した水酸化ナトリウム水溶液を取り除いた。
続いて、このレンズ基材を、イオン交換水が装入された超音波発生装置を備える容器中に浸漬して、45℃で3分間超音波を照射した。超音波照射後、レンズ基材を取り出して、セラミックヒーターで加熱して乾燥し、室温で5分以上放置してレンズ基材を冷却した。
次に、上記で得た機能性層用組成液を容器に装入して、これにレンズ基材を浸潰した。卓上型ディップコート装置DT-0303-S3(SDI社製)を使用し、引き上げ速度0.5mm/secにて、得られるレンズにおける、後述の機能性層の中央部の厚さ、周辺部(トップ)の厚さ及び周辺部(ボトム)の厚さが表1に記載の通りになるように、レンズ基材の幅と鉛直下方向とによって形成される角度を適宜調整して、レンズ基材に機能性層用組成液を塗布した。続いて、レンズ基材を80℃のオーブン中に10分間静置して乾燥した後、室温で5分間以上放置して冷却して機能性層を有するレンズを得た。
なお、前記得られるレンズにおける機能性層の中央部の厚さ、周辺部(トップ)の厚さ及び周辺部(ボトム)の厚さは、レンズ基材をオーブンを用いて乾燥し、室温にて冷却して得られたレンズにおける機能性層の厚さである。
(実施例2)
機能性層を作製する際の引き上げ速度を、表1に記載の通りに変更した以外は実施例1と同様にしてレンズを得た。
(実施例3)
実施例1で得られたレンズに対して、以下の方法によりハードコート処理を行った。
ハードコート液であるMP-2020B(SDCTechnologiesInc.製)を容器に装入して、これに実施例1で得られた機能性層を有するレンズを浸潰した。卓上型ディップコート装置DT-0303-S3(SDI社製)を使用し、引き上げ速度2.0mm/secで機能性層を有するレンズにハードコート液を塗布した。続いて、得られたレンズを110℃のオーブン中に3時間静置して乾燥した後、室温で5分間以上放置して冷却してハードコート層及び機能性層を有するレンズを得た。
(実施例4)
機能性層を作製する際の引き上げ速度を表1に記載の通りに変更した以外は実施例3と同様にしてレンズを得た。
(実施例5~実施例7及び比較例3)
光吸収剤の添加量、各溶媒の添加量及び機能性層を作製する際の引き上げ速度を表1に記載の通りに変更した以外は、実施例4と同様にしてレンズを得た。
(比較例1及び比較例2)
光吸収剤及び溶媒の添加量、並びに機能性層を作製する際の引き上げ速度を、表1に記載の通りに変更した以外は、実施例1と同様にしてレンズを得た。
各実施例又は比較例にて得られたレンズについて、レンズの中央部、周辺部(トップ)及び周辺部(ボトム)の585nmにおける光透過率と、
レンズの中央部、周辺部(トップ)及び周辺部(ボトム)の機能性層の厚さと、
レンズの中央部と周辺部との距離とは、上述の方法により測定した。結果を表1に示す。
また、周辺部(トップ)とは、基材を機能性層用組成液から引き上げた際に最初に機能性層用組成液の液面を通過した側のレンズの周辺部を意味し、周辺部(ボトム)とは、基材を機能性層用組成液から引き上げた際に、最後に機能性層用組成液の液面を通過した側のレンズの周辺部を意味する。
-評価-
(外観)
各実施例又は比較例において得られたレンズの外観について、目視によって、以下の評価基準に従って評価した。
~評価基準~
A:色むら及びコートむらが確認できなかった。
B:わずかな色むら又はわずかなコートむらが確認できるが、実用上問題ない程度であった。
C:明らかな色むら、又は明らかなコートむらが確認できた。
Figure 2022161041000001

表1の記載についての詳細は、以下の通りである。
PR-795 SDC Technologies Inc.製
PD-311S 山本化成株式会社製
EGBE エチレングリコールモノn-ブチルエーテル、関東化学株式会社製
表1に示す通り、実施例に係るレンズは、波長585nmの透過率が低く抑えられており、目にとって有害な光に対して良好な遮蔽性を示していた。また、実施例に係るレンズは、色味を良好に維持することができていた。

Claims (9)

  1. 基材と、
    前記基材の少なくとも一方の主面に設けられた、光吸収剤を含む機能性層と、を備え、
    光透過性部材の中央部である部位Bにおける前記機能性層の厚さTbに対する、光透過性部材の周辺部である部位Aにおける前記機能性層の厚さTaの比(Ta/Tb)が、1.00超2.00以下である光透過性部材。
  2. 前記Ta/Tbが、1.02~1.25である請求項1に記載の光透過性部材。
  3. 前記中央部と前記周辺部との距離が、10mm~40mmである請求項1又は請求項2に記載の光透過性部材。
  4. 前記機能性層の厚さが、前記周辺部から前記中央部に向かう方向において連続的に減少している請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の光透過性部材。
  5. 前記光吸収剤が、ポルフィリン系化合物、スクアリリウム系化合物及びフタロシアニン系化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の光透過性部材。
  6. 前記機能性層の厚さが、少なくとも一方の主面において0.3μm~5.0μmである請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の光透過性部材。
  7. さらにハードコート層を備え、前記ハードコート層と、前記機能性層と、前記基材とをこの順に備える請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の光透過性部材。
  8. 請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の光透過性部材を備えるレンズ。
  9. 光吸収剤を含む機能性層用組成液を準備する第1工程と、
    板状の基材を前記機能性層用組成液に浸漬させる第2工程と、
    前記基材の幅方向が鉛直方向に対して交差する状態、又は、前記基材の幅方向が鉛直方向に対して平行な状態で、前記基材を前記機能性層用組成液の液面から引き上げる第3工程と、をこの順で有し、
    前記第3工程において、前記基材を引き上げる際に、前記基材の幅と鉛直下方向とによって形成される角度を変更することによって、前記基材の面のうち、小さい角度A1で前記液面から引き上げられた部位Poよりも、角度A1よりも大きい角度A2で前記液面から引き上げられた部位Pcに、前記機能性層用組成液を厚く付与して請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の光透過性部材を製造する光透過性部材の製造方法。
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