以下、図面を参照して実施の形態について説明する。なお、各図において共通する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を簡略化または省略する。本開示は、以下の各実施の形態で説明する構成のうち、組み合わせ可能な構成のあらゆる組み合わせを含み得る。また、以下の説明において、「水」との表記は、その温度にかかわらず、冷水から熱湯まで、液状の水全般を含みうるものとする。また、以下の説明において、断水とは、災害等によって水道の送水が止まることを意味する。
実施の形態1.
図1を用いて、実施の形態1の貯湯式給湯機100の構成を説明する。図1は、実施の形態1の貯湯式給湯機100を示す構成図である。
図1に示すように、実施の形態1の貯湯式給湯機100は、加熱装置1、タンクユニット2、リモコン装置3および制御装置4を備える。本実施の形態において、制御装置4は、タンクユニット2の内部に設置される。なお、制御装置4は、タンクユニット2の内部でなく、タンクユニット2の外部に設置されていてもよい。
加熱装置1は、タンクユニット2から導かれた水を加熱する。本実施の形態において、加熱装置1は、ヒートポンプサイクルを利用して水を加熱するヒートポンプ式の加熱装置である。なお、加熱装置1は、ヒートポンプ式の加熱装置でなく、例えば燃料式または電気ヒータ式の加熱装置であってもよい。
タンクユニット2は、貯湯タンク5、各種配管6~16、循環ポンプ17、流路切替弁18、減圧弁19、一般用混合弁20、ふろ用混合弁21、一般用流量センサ22、ふろ用流量センサ23、ふろ用電磁弁24、水抜き栓25および逃がし弁26を備える。
貯湯タンク5は、加熱装置1により加熱された水を貯留する。貯湯タンク5内には、温度による水の密度の違いにより、上側が高温で下側が低温の温度成層が形成される。
貯湯タンク5の下部には、第一加熱配管6の一端が接続される。第一加熱配管6の他端は、加熱装置1の入口に接続される。第一加熱配管6には、循環ポンプ17が設けられる。循環ポンプ17は、貯湯タンク5の下部の水を加熱装置1へ送る。
加熱装置1の出口には、第二加熱配管7の一端が接続される。第二加熱配管7の他端は、流路切替弁18に接続される。流路切替弁18は、三方弁であり、入口18a、第一出口18bおよび第二出口18cを有する。入口18aには、第二加熱配管7が接続される。第一出口18bには、第三加熱配管8の一端が接続される。第三加熱配管8の他端は、貯湯タンク5の上部に接続される。第二出口18cには、第四加熱配管9の一端が接続される。第四加熱配管9の他端は、貯湯タンク5の下部に接続される。流路切替弁18は、入口18aと第一出口18bとが連通した流路および入口18aと第二出口18cとが連通した流路の2つの流路の間で流路を切替可能である。
第三加熱配管8の途中には、第一給湯配管10の一端が接続される。第一給湯配管10の他端は途中で分岐し、一方は一般用混合弁20に接続され、他方はふろ用混合弁21に接続される。
また、一端が水源200に接続される第一給水配管11の他端は途中で分岐し、一方は一般用混合弁20に接続され、他方はふろ用混合弁21に接続される。水源200は、例えば水道である。第一給水配管11の途中には、第二給水配管12の一端が接続される。第二給水配管12の他端は、貯湯タンク5の下部に接続される。第一給水配管11において第二給水配管12が接続された部分と水源200との間には、減圧弁19が設けられる。減圧弁19は、第一給水配管11を流れる水の圧力を調整する。
一般用混合弁20は、三方弁であり、湯側入口20a、水側入口20bおよび出口20cを有する。湯側入口20aには、第一給湯配管10が接続される。水側入口20bには、第一給水配管11が接続される。出口20cには、第二給湯配管13の一端が接続される。第二給湯配管13の他端は、給湯負荷である一般給湯端末300に接続される。一般給湯端末300は、手動で開閉可能なものである。一般給湯端末300が開状態になると一般給湯端末300からの出湯が開始し、一般給湯端末300が閉状態になると一般給湯端末300からの出湯が停止する。一般給湯端末300は、例えば蛇口またはシャワーである。
一般用混合弁20の湯側入口20aには、貯湯タンク5の上部から供給される水が流入する。水側入口20bには、水源200から供給される水が流入する。すなわち、水側入口20bには、湯側入口20aから流入する水よりも低温の水が流入する。出口20cからは、湯側入口20aから流入した水と水側入口20bから流入した水とが混合した水が一般給湯端末300へ向けて流出する。一般用混合弁20は、湯側入口20aから流入する水と水側入口20bから流入する水との混合比を調整することにより、出口20cから流出する水の温度を調整する。
本実施の形態において、一般用混合弁20は、ステッピングモータにより回転する弁体(図示省略)を備える。一般用混合弁20は、弁体の回転によって湯側入口20aの開口面積と水側入口20bの開口面積の比を変えることにより、湯側入口20aから流入する水と水側入口20bから流入する水との混合比を調整する。本実施の形態において、一般用混合弁20の開度は、ステッピングモータの回転位置に対応した数値で表されるものである。一般用混合弁20は、開度を変更することにより、湯側入口20aから流入する水と水側入口20bから流入する水との混合比を変更可能である。
第二給湯配管13には、一般用流量センサ22が設けられる。一般用流量センサ22は、一般用混合弁20から一般給湯端末300へ向かう流体の流量を検出する。本実施の形態において、一般用流量センサ22は、羽根車式の流量センサであり、羽根車の回転速度を検出することによって流体の流量を検出する。なお、本実施の形態において、流体とは、水または空気である。
ふろ用混合弁21は、三方弁であり、湯側入口21a、水側入口21bおよび出口21cを有する。湯側入口21aには、第一給湯配管10が接続される。水側入口21bには、第一給水配管11が接続される。出口21cには、第三給湯配管14の一端が接続される。第三給湯配管14の他端は、給湯負荷である浴槽(図示省略)に接続される。
ふろ用混合弁21の湯側入口21aには、貯湯タンク5の上部から供給される水が流入する。水側入口21bには、水源200から供給される水が流入する。すなわち、水側入口21bには、湯側入口21aから流入する水よりも低温の水が流入する。出口21cからは、湯側入口21aから流入した水と水側入口21bから流入した水とが混合した水が浴槽へ向けて流出する。ふろ用混合弁21は、湯側入口21aから流入する水と水側入口21bから流入する水との混合比を調整することにより、出口21cから流出する水の温度を調整する。
本実施の形態において、ふろ用混合弁21は、一般用混合弁20と同様、ステッピングモータにより回転する弁体(図示省略)を備える。ふろ用混合弁21は、弁体の回転によって湯側入口21aの開口面積と水側入口21bの開口面積の比を変えることにより、湯側入口21aから流入する水と水側入口21bから流入する水との混合比を調整する。本実施の形態において、ふろ用混合弁21の開度は、ステッピングモータの回転位置に対応した数値で表されるものである。ふろ用混合弁21は、開度を変更することにより、湯側入口21aから流入する水と水側入口21bから流入する水との混合比を変更可能である。
第三給湯配管14には、ふろ用流量センサ23およびふろ用電磁弁24が設けられる。ふろ用流量センサ23は、ふろ用混合弁21から浴槽へ向かう流体の流量を検出する。本実施の形態において、ふろ用流量センサ23は、羽根車式の流量センサであり、羽根車の回転速度を検出することによって流体の流量を検出する。なお、本実施の形態において、流体とは、水または空気である。ふろ用電磁弁24は、浴槽とふろ用混合弁21との間の流路を開閉する開閉弁である。
また、第一加熱配管6の途中には、水抜き配管15の一端が接続される。水抜き配管15の他端は、水抜き栓25に接続される。水抜き栓25は、水抜き配管15内の流路を開閉する。水抜き栓25は、手動で開閉可能である。水抜き栓25が開くと、貯湯タンク5内の水が水抜き栓25からタンクユニット2の外部に排出される。水抜き栓25が閉じると、水抜き栓25からの水の排出が停止する。
また、貯湯タンク5の上部には、逃がし配管16の一端が接続される。逃がし配管16の他端は、逃がし弁26に接続される。逃がし弁26は、貯湯タンク5内の圧力が所定の圧力を超えた場合に自動で開く。また、本実施の形態の逃がし弁26は、負圧作動弁としての機能も有する。すなわち、逃がし弁26は、貯湯タンク5内が負圧状態になった場合にも自動で開く。
リモコン装置3は、ユーザインタフェースである。リモコン装置3は、例えば台所、リビングまたは浴室の壁面に取り付けられる。リモコン装置3は、表示部31および操作部32を有する。表示部31は、貯湯式給湯機100の状態に関する情報を表示する。表示部31は、例えば液晶ディスプレイによって構成される。表示部31は、使用者に情報を報知する報知手段の一例である。操作部32は、貯湯式給湯機100に関する使用者からの操作を受け付ける。操作部32は、例えばボタンまたはキーによって構成される。
なお、表示部31は、操作部の機能を兼ね備えたタッチパネルであってもよい。また、報知手段として表示部31ではなくスピーカ等の音声装置を備え、音声によって使用者に情報を報知するようにしてもよい。また、例えばスマートフォンのような携帯情報端末がユーザインタフェースとしての機能を有するようにしてもよい。
制御装置4は、貯湯式給湯機100が備える各機器と電気的に接続される。具体的には、制御装置4は、加熱装置1、リモコン装置3、循環ポンプ17、流路切替弁18、一般用混合弁20、ふろ用混合弁21、一般用流量センサ22、ふろ用流量センサ23およびふろ用電磁弁24と電気的に接続される。
図2は、実施の形態1の貯湯式給湯機100の機能を示すブロック図である。図2に示すように、制御装置4には、一般用流量センサ22、ふろ用流量センサ23および操作部32からの情報が入力される。制御装置4は、入力されたこれらの情報に基づいて、加熱装置1、循環ポンプ17、流路切替弁18、一般用混合弁20、ふろ用混合弁21、ふろ用電磁弁24および表示部31の動作を制御する。制御装置4は、断水復旧情報取得部41、制御部42および記憶部43を備える。
断水復旧情報取得部41は、断水から復旧したことを示す断水復旧情報を取得する。本実施の形態において、断水復旧情報取得部41は、使用者が操作部32によって断水から復旧したことを入力することにより、断水復旧情報を取得する。なお、断水復旧情報取得部41は、インターネット等の情報源から断水復旧情報を取得するようにしてもよい。
制御部42は、一般用流量センサ22、ふろ用流量センサ23および操作部32から入力された情報と、断水復旧情報取得部41により取得した断水復旧情報と、に基づいて、加熱装置1、循環ポンプ17、流路切替弁18、一般用混合弁20、ふろ用混合弁21、ふろ用電磁弁24および表示部31の動作を制御する。本実施の形態において、制御部42は、断水復旧情報取得部41により断水復旧情報を取得した場合、一般用混合弁20の湯側入口20aが開いた状態となるように一般用混合弁20の開度を変更する。これにより、一般給湯端末300が開くことで、一般給湯端末300から貯湯タンク5内の空気を排出することができる。
記憶部43は、貯湯式給湯機100の運転に関する各種情報を記憶する。
なお、断水復旧情報取得部41および制御部42の機能は、例えばプロセッサがメモリに記憶された制御プログラムを実行することにより実現される。また、記憶部43の機能は、例えばメモリにデータが記憶されることにより実現される。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)である。メモリは、例えばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の不揮発性または揮発性の半導体メモリである。
次に、貯湯式給湯機100の動作について説明する。まず、貯湯式給湯機100の沸上運転について説明する。沸上運転は、加熱装置1により加熱された水を貯湯タンク5に貯留する運転である。
沸上運転において、制御部42は、加熱装置1及び循環ポンプ17を駆動する。また、制御部42は、流路切替弁18を、入口18aと第一出口18bとが連通した流路に切り替える。これにより、貯湯タンク5の下部から取り出された低温の水は、第一加熱配管6を通って加熱装置1に送られる。加熱装置1で加熱された水は、第二加熱配管7および第三加熱配管8を通って、貯湯タンク5の上部に流入する。なお、沸上運転では、水が加熱されることによって体積膨張し、貯湯タンク5内の圧力が上昇する。貯湯タンク5内の圧力が上昇すると、逃がし弁26が開いて、体積膨張の分に相当する量の水がタンクユニット2の外部に排出される。これにより、貯湯タンク5内の圧力が過度に上昇することを防止することができる。
次に、貯湯式給湯機100の給湯動作について説明する。給湯動作は、貯湯タンク5内に貯留された高温の水を利用して、シャワー、蛇口等の一般給湯端末300へ湯を供給する動作である。給湯動作は、一般給湯端末300が使用者により開状態とされることにより開始する。
一般給湯端末300が開状態になると、水源200からの水が、第一給水配管11および第二給水配管12を通って、貯湯タンク5の下部に流入する。貯湯タンク5の下部に水が流入すると、貯湯タンク5の上部から高温の水が取り出される。貯湯タンク5の上部から取り出された高温の水は、第一給湯配管10を通って、一般用混合弁20の湯側入口20aに流入する。また、水源200からの水は、第一給水配管11を通って、一般用混合弁20の水側入口20bに流入する。一般用混合弁20では、貯湯タンク5の上部から供給された高温の水と、水源200から供給された低温の水とが混合される。一般用混合弁20で混合されて温度調整された水は、出口20cから流出し、第二給湯配管13を通って、一般給湯端末300から排出される。給湯動作は、使用者が一般給湯端末300を閉状態とすることにより、停止する。
次に、貯湯式給湯機100の湯張り運転について説明する。湯張り運転は、貯湯タンク5内に貯留された高温の水を利用して、浴槽への湯張りを行う運転である。湯張り運転は、例えば操作部32により湯張り運転の開始指令が入力されたときに実行される。
湯張り運転において、制御部42は、ふろ用電磁弁24を開く。これにより、水源200からの水が、第一給水配管11および第二給水配管12を通って、貯湯タンク5の下部に流入する。貯湯タンク5の下部に水が流入すると、貯湯タンク5の上部から高温の水が取り出される。貯湯タンク5の上部から取り出された高温の水は、第一給湯配管10を通って、ふろ用混合弁21の湯側入口21aに流入する。また、水源200からの水は、第一給水配管11を通って、ふろ用混合弁21の水側入口21bに流入する。ふろ用混合弁21では、貯湯タンク5の上部から供給された高温の水と、水源200から供給された低温の水とが混合される。ふろ用混合弁21で混合されて温度調整された水は出口21cから流出し、第三給湯配管14を通って、浴槽に供給される。湯張り運転は、例えば操作部32により設定された設定湯量が浴槽に供給された場合に、制御部42がふろ用電磁弁24を閉じることで終了する。
次に、貯湯タンク5内の水を外部に取り出す取水動作について説明する。取水動作は、使用者が水抜き栓25を開くことによって行われる。
水抜き栓25が開くと、貯湯タンク5内の水が、第一加熱配管6および水抜き配管15を通って、タンクユニット2の外部へ排出される。これにより、使用者は、災害時等の断水時において、貯湯タンク5内の水を非常用生活用水として取り出すことができる。取水動作は、使用者が水抜き栓25を閉じることにより、停止する。なお、断水時において貯湯タンク5内の水を外部に取り出すと、水源200から水が供給されないため、貯湯タンク5内が負圧状態となる。貯湯タンク5内が負圧状態となると、逃がし弁26が開いて、貯湯タンク5から取水した分に相当する量の空気が貯湯タンク5内に入る。これにより、貯湯タンク5内が過度に負圧となることを防止することができる。
上述したように、断水時に貯湯タンク5内の水を取り出すと、貯湯タンク5内に空気が入る。貯湯タンク5内に空気が入ると、貯湯タンク5内の上部に空気が溜まる。空気が溜まると貯湯タンク5の上部から高温の水が取り出せなくなる。このため、断水から復旧した後において、貯湯タンク5内の上部に残存した空気を外部に排出する必要がある。本実施の形態では、断水から復旧した後において、貯湯タンク5内の上部に残存した空気を排出する空気排出動作を実施する。
図3は、実施の形態1に係る貯湯式給湯機100の空気排出動作を示すフローチャートである。実施の形態1では、貯湯タンク5内の空気を一般給湯端末300から外部に排出する例を説明する。図3の制御は、例えば、貯湯式給湯機100の電源が入ったときに開始する。
ステップS1において、制御部42は、断水復旧情報取得部41により断水復旧情報を取得したか否かを判定する。制御部42は、断水復旧情報取得部41により断水復旧情報を取得していない場合にはステップS1で待機し、断水復旧情報取得部41により断水復旧情報を取得した場合にはステップS2に進む。
ステップS2において、制御部42は、一般用混合弁20の湯側入口20aが開いた状態となるように一般用混合弁20の開度を変更する。本実施の形態において、制御部42は、湯側入口20aから流入する水の混合比が水側入口20bから流入する水の混合比よりも大きくなるように一般用混合弁20の開度を変更する。具体的には、制御部42は、湯側入口20aから流入する水と水側入口20bから流入する水との混合比が60:40となるようにしてもよいし、100:0すなわち湯側入口20aが全開で水側入口20bが全閉となるようにしてもよい。
ステップS3において、制御部42は、一般給湯端末300により貯湯タンク5内の空気を排出することができる状態である旨の報知を表示部31に実施させる。これにより、使用者は、貯湯タンク5内の排気のために一般給湯端末300を開くタイミングを知ることができる。
ステップS4において、制御部42は、一般用流量センサ22によって一般用混合弁20から一般給湯端末300へ向かう流体の流れが検出されたか否かを判定する。一般用流量センサ22によって流体の流れが検出された場合には、一般給湯端末300が開状態になった状態であり、一般給湯端末300から貯湯タンク5内の空気が排出されている状態であると考えられる。このため、制御部42は、一般用流量センサ22によって流体の流れが検出された場合には空気の排出が開始したと判断し、ステップS5に進む。一方、一般用流量センサ22によって流体の流れが検出されていない場合には、一般給湯端末300が閉状態になった状態であると考えられるため、制御部42は、空気の排出が開始していないと判断し、ステップS4で待機する。
ステップS5において、制御部42は、一般用流量センサ22によって検出された流量が予め設定された設定流量を下回ったか否かを判定する。この設定流量は、記憶部43に予め記憶されている。ここで、本実施の形態の一般用流量センサ22は羽根車式の流量センサである。このため、一般用流量センサ22を空気が通過する場合は、一般用流量センサ22を空気が通過せず水のみが通過する場合と比較して、羽根車が回転する際の抵抗が小さいため、一般用流量センサ22はより大きい値を検出する。したがって、一般用流量センサ22によって検出された流量が設定流量を下回った場合には、貯湯タンク5内の空気の排出が完了したと考えられる。このため、制御部42は、一般用流量センサ22によって検出された流量が設定流量を下回った場合には空気の排出が完了したと判断し、ステップS6に進む。一方、制御部42は、一般用流量センサ22によって検出された流量が設定流量以上である場合には空気の排出が完了していないと判断し、ステップS5で待機する。
ステップS6において、制御部42は、一般用混合弁20の開度を元に戻す。すなわち、制御部42は、一般用混合弁20の開度を変更する前の開度に戻す。例えば、制御部42は、一般給湯端末300から出湯される水の温度が、操作部32により設定された設定給湯温度となるように一般用混合弁20の開度を制御する。これにより、貯湯タンク5内の空気の排出が完了した後に、設定給湯温度より高い温度の湯が一般給湯端末300から排出されることを抑制することができ、貯湯タンク5内の高温の水を節約することができる。
ステップS7において、制御部42は、一般給湯端末300の閉止を促す報知を表示部31に実施させる。これにより、貯湯タンク5内の空気を排出した後も一般給湯端末300から水が排出され続けることを抑制することができ、貯湯タンク5内の高温の水および水源200の水を節約することができる。ステップS7の処理が終了すると、制御部42は図3に示す処理を終了する。
実施の形態1の貯湯式給湯機100によれば、水を加熱する加熱装置1と、加熱装置1により加熱された水を貯留する貯湯タンク5と、貯湯タンク5の上部から供給される水が流入する湯側入口20a、湯側入口20aから流入する水よりも低温の水が流入する水側入口20b、および湯側入口20aから流入した水と前記水側入口20bから流入した水とが混合した水が一般給湯端末300へ向けて流出する出口20cを有し、開度を変更することにより湯側入口20aから流入する水と水側入口20bから流入する水との混合比を変更可能な一般用混合弁20と、断水から復旧したことを示す断水復旧情報を取得する断水復旧情報取得部41と、断水復旧情報取得部41により断水復旧情報を取得した場合、湯側入口20aが開いた状態となるように一般用混合弁20の開度を変更する制御部42と、を備える。断水から復旧した場合、一般用混合弁20の湯側入口20aが開いた状態となるように一般用混合弁20の開度を変更されるので、使用者が一般給湯端末300を開くことにより、貯湯タンク5内の空気を排出することができる。また、使用者が屋内に設けられた一般給湯端末300を開くことにより貯湯タンク5内の空気を排出することができるので、例えば屋外に設けられた逃がし弁26を開ける等の操作を使用者が行う必要がなく、利便性を向上させることができる。
また、実施の形態1の貯湯式給湯機100によれば、制御部42は、断水復旧情報取得部41により断水復旧情報を取得した場合、湯側入口20aから流入する水の混合比が水側入口20bから流入する水の混合比よりも大きくなるように一般用混合弁20の開度を変更する。このため、湯側入口20aから流入する水の混合比が水側入口20bから流入する水の混合比よりも小さい場合と比較して、貯湯タンク5内の空気を短い時間で排出することができる。また、湯側入口20aから流入する水の混合比が水側入口20bから流入する水の混合比よりも小さい場合と比較して、一般用混合弁20から排出される水の量を抑制することができるので、水を節約することができる。
なお、制御部42は、湯側入口20aから流入する水と水側入口20bから流入する水との混合比が100:0、すなわち湯側入口20aが全開で水側入口20bが全閉となるようにすれば、水側入口20bを開く場合と比較して、貯湯タンク5内の空気をより短い時間で排出することができる。また、制御部42は、湯側入口20aから流入する水と水側入口20bから流入する水との混合比が例えば60:40となるようにし、水側入口20bが開くようにすれば、水側入口20bが全閉となる場合と比較して、高温の湯が一般給湯端末300から出湯されることを防止することができる。
また、実施の形態1の貯湯式給湯機100によれば、制御部42は、一般用流量センサ22により検出された流量が予め設定された設定流量を下回った場合、一般用混合弁20の開度を変更する前の開度に戻す。これにより、貯湯タンク5内の空気の排出が完了した後に、例えば設定給湯温度より高い温度の湯が一般給湯端末300から排出されることを抑制することができ、貯湯タンク5内の高温の水を節約することができる。
また、実施の形態1の貯湯式給湯機100によれば、制御部42は、一般用流量センサ22により検出された流量が予め設定された設定流量を下回った場合、一般給湯端末300の閉止を促す報知を表示部31に実施させる。これにより、貯湯タンク5内の空気を排出した後も一般給湯端末300から水が排出され続けることを抑制することができ、貯湯タンク5内の高温の水および水源200の水を節約することができる。
また、実施の形態1の貯湯式給湯機100によれば、制御部42は、湯側入口20aが開いた状態となるように一般用混合弁20の開度を変更した場合、一般給湯端末300から貯湯タンク5内の空気を排出することができる状態である旨の報知を表示部31に実施させる。これにより、使用者は、貯湯タンク5内の排気のために一般給湯端末300を開くタイミングを知ることができ、使い勝手を向上させることができる。
なお、実施の形態1において、制御部42は、湯側入口20aが開いた状態となるように一般用混合弁20の開度を変更した場合であって、一般用流量センサ22により一般用混合弁20から一般給湯端末300へ向かう流体の流れが検出されている場合、一般給湯端末300から貯湯タンク5内の空気が排出されている旨の報知を表示部31に実施させるようにしてもよい。すなわち、本実施の形態のステップS4とステップS5の間において、一般給湯端末300から貯湯タンク5内の空気が排出されている旨の報知を表示部31に実施させるようにしてもよい。これにより、一般給湯端末300を開いた操作者以外の人も一般給湯端末300から空気が排出されていることを確認することができ、誤って一般給湯端末300が閉止されることを抑制することができる。
実施の形態2.
実施の形態2の貯湯式給湯機100の構成は実施の形態1と同様である。実施の形態2の貯湯式給湯機100は、貯湯タンク5内の空気排出動作が実施の形態1と異なる。図4は、実施の形態2に係る貯湯式給湯機100の空気排出動作を示すフローチャートである。実施の形態2では、実施の形態1と同様、貯湯タンク5内の空気を一般給湯端末300から外部に排出する例を説明する。
図4に示すように、実施の形態2では、ステップS1とステップS5の間の動作が実施の形態1とは異なる。
ステップS1において、制御部42は、断水復旧情報取得部41により断水復旧情報を取得した場合にはステップS11に進む。
ステップS11において、制御部42は、一般用流量センサ22によって一般用混合弁20から一般給湯端末300へ向かう流体の流れが検出されたか否かを判定する。一般用流量センサ22によって流体の流れが検出された場合には、一般給湯端末300が開状態になった状態であり、一般給湯端末300から貯湯タンク5内の空気が排出されている状態であると考えられる。このため、制御部42は、一般用流量センサ22により流体の流れが検出された場合には空気の排出が開始したと判断し、ステップS12に進む。
ステップS12において、制御部42は、一般用混合弁20の湯側入口20aが開いた状態となるように一般用混合弁20の開度を変更する。実施の形態2において、制御部42は、実施の形態1と同様、湯側入口20aから流入する水の混合比が水側入口20bから流入する水の混合比よりも大きくなるように一般用混合弁20の開度を変更する。
また、ステップS11において、一般用流量センサ22により流体の流れが検出されていない場合には、一般給湯端末300が閉状態になった状態であるか、もしくは一般給湯端末300が開状態になった状態ではあるが第二給湯配管13内を流れる流体の流量が一般用流量センサ22の検出可能な最低流量より少ない流量である状態と考えられる。第二給湯配管13内を流れる流体の流量が一般用流量センサ22の検出可能な最低流量より少ない流量である場合には、一般給湯端末300が開状態になったとしても、貯湯タンク5の上部の空気が一般用混合弁20まで到達できず、一般給湯端末300から空気が排出できない状態であると考えられる。一般給湯端末300から空気が排出できない状態でステップS12に進み、一般用混合弁20の湯側入口20aが開いた状態となるように一般用混合弁20の開度を変更すると、貯湯タンク5内の空気が排出されないのにもかかわらず、貯湯タンク5の上部の高温の水が一般給湯端末300から排出されることになる。このため、制御部42は、一般用流量センサ22によって流体の流れが検出されていない場合には空気の排出が開始していないと判断し、ステップS11で待機する。
ステップS5以降の動作については実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
実施の形態2の貯湯式給湯機100によれば、制御部42は、断水復旧情報取得部41により断水復旧情報を取得し、一般用流量センサ22により一般用混合弁20から一般給湯端末300へ向かう流体の流れが検出された場合に、一般用混合弁20の湯側入口20aが開いた状態となるように一般用混合弁20の開度を変更する。これにより、一般給湯端末300が開状態になった状態ではあるが第二給湯配管13内を流れる流体の流量が一般用流量センサ22の検出可能な最低流量より少ない流量である状態において、一般用混合弁20の開度が変更され、貯湯タンク5内の空気が排出されないのにもかかわらず、貯湯タンク5の上部の高温の水が一般給湯端末300から排出されることを抑制することができる。
なお、実施の形態2において、制御部42は、実施の形態1と同様、湯側入口20aが開いた状態となるように一般用混合弁20の開度を変更した場合であって、一般用流量センサ22により一般用混合弁20から一般給湯端末300へ向かう流体の流れが検出されている場合、一般給湯端末300から貯湯タンク5内の空気が排出されている旨の報知を表示部31に実施させるようにしてもよい。すなわち、実施の形態2のステップS12とステップS5の間において、一般給湯端末300から貯湯タンク5内の空気が排出されている旨の報知を表示部31に実施させるようにしてもよい。これにより、一般給湯端末300を開いた操作者以外の人も一般給湯端末300から空気が排出されていることを確認することができ、誤って一般給湯端末300が閉止されることを抑制することができる。
実施の形態3.
実施の形態1および2では、貯湯タンク5内の空気を一般給湯端末300から外部に排出する例を説明した。実施の形態3では、貯湯タンク5内の空気を浴槽から外部に排出する例を説明する。
実施の形態3において、制御部42は、断水復旧情報取得部41により断水復旧情報を取得した場合、ふろ用混合弁21の湯側入口21aが開いた状態となるようにふろ用混合弁21の開度を変更する。これにより、ふろ用電磁弁24が開くことによって、浴槽から貯湯タンク5内の空気を排出することができる。
図5は、実施の形態3に係る貯湯式給湯機100の空気排出動作を示すフローチャートである。図5の制御は、例えば、貯湯式給湯機100の電源が入ったときに開始する。
ステップS21において、制御部42は、断水復旧情報取得部41により断水復旧情報を取得したか否かを判定する。制御部42は、断水復旧情報取得部41により断水復旧情報を取得していない場合にはステップS21で待機し、断水復旧情報取得部41により断水復旧情報を取得した場合にはステップS22に進む。
ステップS22において、制御部42は、ふろ用混合弁21の湯側入口21aが開いた状態となるようにふろ用混合弁21の開度を変更する。実施の形態3において、制御部42は、湯側入口21aから流入する水の混合比が水側入口21bから流入する水の混合比よりも大きくなるようにふろ用混合弁21の開度を変更する。具体的には、制御部42は、湯側入口21aから流入する水と水側入口21bから流入する水との混合比が60:40となるようにしてもよいし、100:0すなわち湯側入口21aが全開で水側入口21bが全閉となるようにしてもよい。
ステップS23において、制御部42は、ふろ用電磁弁24を開く。これにより、貯湯タンク5の上部に溜まった空気が浴槽から排出される。
ステップS24において、制御部42は、浴槽から貯湯タンク5内の空気が排出されている旨の報知を表示部31に実施させる。これにより、使用者が浴槽から空気交じりの水が出ていることに違和感を抱くことを防止することができる。
ステップS25において、制御部42は、ふろ用流量センサ23によって検出された流量が予め設定された設定流量を下回ったか否かを判定する。この設定流量は、記憶部43に予め記憶されている。制御部42は、ふろ用流量センサ23によって検出された流量が設定流量以上である場合には空気の排出が完了していないと判断し、ステップS25で待機する。また、制御部42は、ふろ用流量センサ23によって検出された流量が設定流量を下回った場合には空気の排出が完了したと判断し、ステップS26に進む。
ステップS26において、制御部42は、ふろ用混合弁21の開度を元に戻す。すなわち、制御部42は、浴槽へ供給される水の温度が、操作部32により設定された設定ふろ温度となるようにふろ用混合弁21の開度を制御する。これにより、貯湯タンク5内の空気の排出が完了した後に、設定ふろ温度より高い温度の湯が浴槽へ排出されることを抑制することができ、貯湯タンク5内の高温の水を節約することができる。
ステップS27において、制御部42は、ふろ用電磁弁24を閉じる。ステップS27の処理が終了すると、制御部42は図5に示す処理を終了する。
実施の形態3の貯湯式給湯機100によれば、水を加熱する加熱装置1と、加熱装置1により加熱された水を貯留する貯湯タンク5と、貯湯タンク5の上部から供給される水が流入する湯側入口21a、湯側入口21aから流入する水よりも低温の水が流入する水側入口21b、および湯側入口21aから流入した水と水側入口21bから流入した水とが混合した水が浴槽へ向けて流出する出口21cを有し、開度を変更することにより湯側入口21aから流入する水と水側入口21bから流入する水との混合比を変更可能なふろ用混合弁21と、断水から復旧したことを示す断水復旧情報を取得する断水復旧情報取得部41と、断水復旧情報取得部41により断水復旧情報を取得した場合、湯側入口21aが開いた状態となるようにふろ用混合弁21の開度を変更する制御部42と、を備える。断水から復旧した場合、ふろ用混合弁21の湯側入口21aが開いた状態となるようにふろ用混合弁21の開度が変更されるので、ふろ用電磁弁24が開くことにより、貯湯タンク5内の空気を浴槽から排出することができる。
また、実施の形態3の貯湯式給湯機100によれば、制御部42は、断水復旧情報取得部41により断水復旧情報を取得した場合、ふろ用混合弁21の開度を変更し、ふろ用電磁弁24を開く。これにより、貯湯タンク5内の空気を自動で浴槽から排出することができるので、利便性を向上させることができる。
また、実施の形態3の貯湯式給湯機100によれば、制御部42は、断水復旧情報取得部41により断水復旧情報を取得した場合、湯側入口21aから流入する水の混合比が水側入口21bから流入する水の混合比よりも大きくなるようにふろ用混合弁21の開度を変更する。このため、湯側入口21aから流入する水の混合比が水側入口21bから流入する水の混合比よりも小さい場合と比較して、貯湯タンク5内の空気を短い時間で排出することができる。また、湯側入口21aから流入する水の混合比が水側入口21bから流入する水の混合比よりも小さい場合と比較して、ふろ用混合弁21から排出される水の量を抑制することができるので、水を節約することができる。
なお、制御部42は、湯側入口21aから流入する水と水側入口21bから流入する水との混合比が100:0、すなわち湯側入口21aが全開で水側入口21bが全閉となるようにすれば、水側入口21bを開く場合と比較して、貯湯タンク5内の空気をより短い時間で排出することができる。また、制御部42は、湯側入口21aから流入する水と水側入口21bから流入する水との混合比が例えば60:40となるようにし、水側入口21bが開くようにすれば、水側入口21bが全閉となる場合と比較して、高温の湯が浴槽から出湯されることを防止することができる。
また、実施の形態3の貯湯式給湯機100によれば、制御部42は、ふろ用流量センサ23により検出された流量が予め設定された設定流量を下回った場合、ふろ用混合弁21の開度を変更する前の開度に戻す。これにより、貯湯タンク5内の空気の排出が完了した後に、例えば設定ふろ温度より高い温度の湯が浴槽に排出されることを抑制することができ、貯湯タンク5内の高温の水を節約することができる。
また、実施の形態3の貯湯式給湯機100によれば、制御部42は、ふろ用流量センサ23により検出された流量が予め設定された設定流量を下回った場合、ふろ用電磁弁24を閉止する。これにより、貯湯タンク5内の空気の排出が完了した場合には、ふろ用電磁弁24が自動で閉まるので、利便性を向上させることができる。
また、実施の形態3の貯湯式給湯機100によれば、制御部42は、湯側入口21aが開いた状態となるようにふろ用混合弁21の開度を変更した場合であって、ふろ用電磁弁24を開いた場合、浴槽から貯湯タンク5内の空気が排出されている旨の報知を表示部31に実施させる。これにより、使用者が浴槽から空気交じりの水が出ていることに違和感を抱くことを防止することができる。
実施の形態4.
実施の形態3では、断水復旧情報取得部41が断水復旧情報を取得した場合、ふろ用電磁弁24が開き、自動で貯湯タンク5内の空気が浴槽から排出される例を説明した。実施の形態4では、使用者が空気の排出を開始する指令を行った場合に、貯湯タンク5内の空気が浴槽から排出される例を説明する。
図6は、実施の形態4に係る貯湯式給湯機100の空気排出動作を示すフローチャートである。図6に示すように、実施の形態4では、ステップS22とステップS25の間の動作が実施の形態3とは異なる。
ステップS22において、制御部42は、ふろ用混合弁21の湯側入口21aが開いた状態となるようにふろ用混合弁21の開度を変更すると、ステップS31に進む。
ステップS31において、制御部42は、浴槽から貯湯タンク5内の空気を排出することができる状態である旨の報知を表示部31に実施させる。これにより、使用者は、貯湯タンク5内の排気を開始させるタイミングを知ることができる。
ステップS32において、制御部42は、空気排出指令を受信したか否かを判定する。空気排出指令とは、貯湯タンク5内の空気の排出を開始させる指令であり、操作部32により入力される。制御部42は、空気排出指令を受信していない場合にはステップS32で待機し、空気排出指令を受信した場合にはステップS33に進む。
ステップS33において、制御部42は、ふろ用電磁弁24を開く。これにより、貯湯タンク5の上部に溜まった空気が浴槽から排出される。ステップS33の処理後は、ステップS25に進む。
ステップS25以降の処理については、実施の形態3と同様であるため、説明を省略する。
実施の形態4の貯湯式給湯機100によれば、制御部42は、湯側入口21aが開いた状態となるようにふろ用混合弁21の開度を変更した場合、浴槽から貯湯タンク5内の空気を排出することができる状態である旨の報知を表示部31に実施させる。これにより、使用者は、貯湯タンク5内の排気を開始させるタイミングを知ることができ、使い勝手を向上させることができる。
なお、実施の形態4において、制御部42は、実施の形態3と同様、湯側入口21aが開いた状態となるようにふろ用混合弁21の開度を変更した場合であって、ふろ用電磁弁24を開いた場合、浴槽から貯湯タンク5内の空気が排出されている旨の報知を表示部31に実施させるようにしてもよい。すなわち、実施の形態4のステップS33とステップS25の間において、浴槽から貯湯タンク5内の空気が排出されている旨の報知を表示部31に実施させるようにしてもよい。これにより、空気排出指令を操作部32により入力した操作者以外の人も浴槽から空気が排出されていることを確認することができ、誤って空気排出動作が停止されることを抑制することができる。
実施の形態5.
実施の形態4では、制御部42は、ステップS21において、断水復旧情報取得部41により断水復旧情報を取得したと判定した場合に、ステップS22に進み、ふろ用混合弁21の開度を変更していた。実施の形態5では、制御部42は、断水復旧情報取得部41により断水復旧情報を取得し、空気排出指令を受信した場合に、ふろ用混合弁21の開度を変更する。
図7は、実施の形態5に係る貯湯式給湯機100の空気排出動作を示すフローチャートである。図7に示すように、実施の形態5では、ステップS21とステップS25の間の動作が実施の形態4とは異なる。
図7に示すように、ステップS21において、断水復旧情報取得部41により断水復旧情報を取得したと判定すると、ステップS41に進む。
ステップS41において、制御部42は、空気排出指令を受信したか否かを判定する。制御部42は、空気排出指令を受信していない場合にはステップS41で待機し、空気排出指令を受信した場合にはステップS42に進む。
ステップS42において、制御部42は、ふろ用混合弁21の湯側入口21aが開いた状態となるようにふろ用混合弁21の開度を変更する。
ステップS43において、制御部42は、ふろ用電磁弁24を開く。これにより、貯湯タンク5の上部に溜まった空気が浴槽から排出される。ステップS43の処理後は、ステップS25に進む。
ステップS25以降の処理については、実施の形態4と同様であるため、説明を省略する。
実施の形態5の貯湯式給湯機100によれば、実施の形態3および4と同様、断水から復旧した場合、ふろ用混合弁21の湯側入口21aが開いた状態となるようにふろ用混合弁21の開度が変更されるので、ふろ用電磁弁24が開くことにより、貯湯タンク5内の空気を浴槽から排出することができる。
なお、実施の形態5において、制御部42は、実施の形態3と同様、湯側入口21aが開いた状態となるようにふろ用混合弁21の開度を変更した場合であって、ふろ用電磁弁24を開いた場合、浴槽から貯湯タンク5内の空気が排出されている旨の報知を表示部31に実施させるようにしてもよい。すなわち、実施の形態5のステップS43とステップS25の間において、浴槽から貯湯タンク5内の空気が排出されている旨の報知を表示部31に実施させるようにしてもよい。これにより、空気排出指令を操作部32により入力した操作者以外の人も浴槽から空気が排出されていることを確認することができ、誤って空気排出動作が停止されることを抑制することができる。
実施の形態6.
実施の形態1から5では、使用者が水抜き栓25を開くことにより、貯湯タンク5内の水を外部に取り出す例を説明した。実施の形態6では、給湯負荷である一般給湯端末300から貯湯タンク5内の水を取り出す例を説明する。
実施の形態6において、断水復旧情報取得部41は、断水中であることを示す断水中情報を取得可能である。本実施の形態において、断水復旧情報取得部41は、使用者が操作部32によって断水中であることを入力することにより、断水中情報を取得する。なお、断水復旧情報取得部41は、インターネット等の情報源から断水中情報を取得するようにしてもよい。
また、本実施の形態において、制御部42は、断水復旧情報取得部41により断水中情報を取得し、貯湯タンク5内の水を一般給湯端末300へ供給する指令を受けた場合、湯側入口20aが開いた状態となるように一般用混合弁20の開度を変更し、循環ポンプ17を駆動する。これにより、貯湯タンク5内の水を一般給湯端末300から取り出すことができる。
次に、一般給湯端末300から貯湯タンク5内の水を取り出す際の動作について、図8を用いて説明する。図8は、実施の形態6に係る貯湯式給湯機100の取水動作を示すフローチャートである。図8の制御は、例えば、貯湯式給湯機100の電源が入ったときに開始する。
ステップS51において、制御部42は、断水復旧情報取得部41により断水中情報を取得したか否かを判定する。制御部42は、断水復旧情報取得部41により断水中情報を取得していない場合にはステップS51で待機し、断水復旧情報取得部41により断水中情報を取得した場合にはステップS52に進む。
ステップS52において、制御部42は、取水指令を受けたか否か判定する。取水指令とは、貯湯タンク5内の水を一般給湯端末300へ供給する指令であり、操作部32により入力される。制御部42は、取水指令を受信していない場合にはステップS52で待機し、取水指令を受信した場合にはステップS53に進む。
ステップS53において、制御部42は、一般用混合弁20の湯側入口20aが開いた状態となるように一般用混合弁20の開度を変更する。本実施の形態において、制御部42は、湯側入口20aから流入する水の混合比が水側入口20bから流入する水の混合比よりも大きくなるように一般用混合弁20の開度を変更する。具体的には、制御部42は、湯側入口20aから流入する水と水側入口20bから流入する水との混合比が60:40となるようにしてもよいし、100:0すなわち湯側入口20aが全開で水側入口20bが全閉となるようにしてもよい。
ステップS54において、制御部42は、循環ポンプ17を駆動する。また、このとき、制御部42は、流路切替弁18を、入口18aと第一出口18bとが連通した流路に切り替える。これにより、貯湯タンク5の下部から取り出された水は、第一加熱配管6、第二加熱配管7、第三加熱配管8、第一給湯配管10および第二給湯配管13を通って、一般給湯端末300から排出される。また、貯湯タンク5の上部へは、逃がし弁26から空気が流入するので、負圧になることなく貯湯タンク5の上部に空気が溜まる。
ステップS55において、制御部42は、取水停止指令を受けたか否か判定する。取水停止指令とは、一般給湯端末300からの水の排出を停止する指令であり、操作部32により入力される。制御部42は、取水停止指令を受信していない場合にはステップS55で待機し、取水停止指令を受信した場合にはステップS56に進む。
ステップS56において、制御部42は、循環ポンプ17の駆動を停止する。ステップS56の処理が終了すると、制御部42は図8に示す処理を終了する。
実施の形態6の貯湯式給湯機100によれば、貯湯タンク5内の水を一般給湯端末300へ送る循環ポンプ17を備え、断水復旧情報取得部41は、断水中であることを示す断水中情報を取得可能であり、制御部42は、断水復旧情報取得部41により断水中情報を取得し、貯湯タンク5内の水を一般給湯端末300へ供給する指令を受けた場合、湯側入口20aが開いた状態となるように一般用混合弁20の開度を変更し、循環ポンプ17を駆動する。これにより、断水中において、使用者は屋内に設けられた一般給湯端末300から貯湯タンク5内の水を取り出すことができるので、水抜き栓25を開けるために屋外に出る必要がなく、利便性を向上させることができる。
また、実施の形態6の貯湯式給湯機100によれば、制御部42は、断水復旧情報取得部41により断水中情報を取得し、貯湯タンク5内の水を一般給湯端末300へ供給する指令を受けた場合、湯側入口20aから流入する水の混合比が水側入口20bから流入する水の混合比よりも大きくなるように一般用混合弁20の開度を変更する。このため、湯側入口20aから流入する水の混合比が水側入口20bから流入する水の混合比よりも小さい場合と比較して、時間当たりの取水量を増やすことができ、利便性を向上させることができる。
なお、実施の形態6では、一般給湯端末300から貯湯タンク5内の水を取り出す例を説明したが、別の給湯負荷である浴槽から貯湯タンク5内の水を取り出すことが可能となっていてもよい。すなわち、制御部42は、断水復旧情報取得部41により断水中情報を取得し、貯湯タンク5内の水を浴槽へ供給する指令を受けた場合、湯側入口21aが開いた状態となるようにふろ用混合弁21の開度を変更し、循環ポンプ17を駆動するようにしてもよい。この場合であっても、断水中において、使用者は屋内に設けられた浴槽に貯湯タンク5内の水を取り出すことができるので、水抜き栓25を開けるために屋外に出る必要がなく、利便性を向上させることができる。
以上、本開示の貯湯式給湯機について実施の形態を挙げて説明したが、本開示の貯湯式給湯機は上述した実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上述した実施の形態では、水抜き配管15は、第一加熱配管6の途中に接続されていたが、第一加熱配管6でなく、貯湯タンク5の下部に接続されていてもよい。
また、上述した実施の形態では、逃がし配管16は、貯湯タンク5の上部に接続されていたが、貯湯タンク5の上部ではなく、第三加熱配管8と第一給湯配管10との接続部と貯湯タンク5との間の第三加熱配管8に接続されていてもよい。
また、上述した実施の形態では、逃がし弁26は、貯湯タンク5内の圧力が所定の圧力を超えた場合または貯湯タンク5内が負圧状態になった場合に自動で開くものとして説明したが、例えば貯湯タンク5内の圧力を検出する圧力センサを備え、圧力センサによって検出された圧力を用いて制御部42が逃がし弁26を開閉するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、逃がし弁26が負圧作動弁としての機能を有するものとして説明したが、逃がし弁26とは別に負圧作動弁を設けるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、一般用混合弁20の水側入口20bに水源200から供給される水が流入する例を説明したが、一般用混合弁20の水側入口20bには貯湯タンク5の中間部から供給される水が流入するように構成されていてもよい。一般用混合弁20の水側入口20bには、湯側入口20aから流入する水よりも低温の水が流入するようになっていればよい。
同様に、上述した実施の形態では、ふろ用混合弁21の水側入口21bに水源200から供給される水が流入する例を説明したが、ふろ用混合弁21の水側入口21bには貯湯タンク5の中間部から供給される水が流入するように構成されていてもよい。ふろ用混合弁21の水側入口21bには、湯側入口21aから流入する水よりも低温の水が流入するようになっていればよい。