JP2022159941A - 半導体装置 - Google Patents

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Ryota Tanaka
哲也 林
Tetsuya Hayashi
啓一郎 沼倉
Keiichiro Numakura
威 倪
Akira Gei
俊治 丸井
Toshiharu Marui
裕一 岩▲崎▼
Yuichi Iwasaki
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Abstract

Figure 2022159941000001
【課題】ショットキーバリアダイオードをトレンチ構造にすることによりゲート電極の端部にかかる電界集中を緩和して耐圧の低下を抑制する半導体装置を提供する。
【解決手段】半導体装置は、アノード電極は、ドリフト領域に形成された溝に埋め込まれており、ソース電極と電気的に接続され、ドリフト領域とショットキー接合を形成し、かつ、ドリフト領域とユニポーラ型のダイオードをなす。また、ゲート電極が有するプレーナ部の端部のうちアノード電極に最も近接している端部とアノード電極との距離が、端部とドリフト領域に隣接するウェル領域との距離よりも小さい。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置に関するものである。
n型の電流拡散層及びJFET(接合型電界効果トランジスタ)領域と、金属層とはショットキー接合からなるショットキーバリアダイオードを備えたSiCパワーMISFETが知られている(特許文献1参照)。トレンチ内にゲート絶縁膜を介して埋め込まれたゲート電極を備えたSiCパワーMISFETにおいて、トレンチと隣り合うN型の電流拡散層の上面に対しショットキー接合を形成する金属層を有することによって信頼性及び性能を向上させている。
特開2019-125760号公報
特許文献1では、SiCパワーMISFETをオフ状態にするためにゲートオフ電圧をゲート電極に印加する際、ゲート電極の端部に最も電界がかかり、電界集中が発生しやすく、当該箇所の耐圧が低下し、ゲート絶縁膜が破壊されるおそれがある。
本発明は、上記のような事情に鑑み成されたものであり、ショットキーバリアダイオードをトレンチ構造にすることによりゲート電極の端部にかかる電界集中を緩和して耐圧の低下を抑制する半導体装置を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明の一態様に係る半導体装置において、アノード電極は、ドリフト領域に形成された溝に埋め込まれており、ソース電極と電気的に接続され、ドリフト領域とショットキー接合を形成し、かつ、ドリフト領域とユニポーラ型のダイオードをなす。また、ゲート電極が有するプレーナ部の端部のうちアノード電極に最も近接している端部とアノード電極との距離が、端部とドリフト領域に隣接するウェル領域との距離よりも小さい。
本発明の一態様によれば、ショットキーバリアダイオードをトレンチ構造にすることによりゲート電極の端部にかかる電界集中を緩和して耐圧の低下を抑制する半導体装置を提供することができる。
図1は、本実施形態に係る半導体装置の構成を示す模式的な断面図である。 図2は、図1に示す半導体装置の製造方法の工程を示す断面図である(その1)。 図3は、図1に示す半導体装置の製造方法の工程を示す断面図である(その2)。 図4は、図1に示す半導体装置の製造方法の工程を示す断面図である(その3)。 図5Aは、本実施形態に係る他の半導体装置の構成を示す模式的な俯瞰図であり、ゲート電極4の上面を基準にしたときの俯瞰図である。 図5Bは、図5Aに示すA-A線に沿う断面図である。 図5Cは、図5Aに示すB-B線に沿う断面図である。 図5Dは、図5Aに示すC-C線に沿う断面図である。 図6は、図5B及び図5Cに示す半導体装置の製造方法の工程を示す断面図である(その1)。 図7は、図5B及び図5Cに示す半導体装置の製造方法の工程を示す断面図である(その2)。 図8Aは、図5Bに示す半導体装置の製造方法の工程を示す断面図である(その3)。 図8Bは、図5Cに示す半導体装置の製造方法の工程を示す断面図である(その3)。 図9Aは、図5Bに示す半導体装置の製造方法の工程を示す断面図である(その4)。 図9Bは、図5Cに示す半導体装置の製造方法の工程を示す断面図である(その4)。 図10Aは、図5Bに示す半導体装置の製造方法の工程を示す断面図である(その5)。 図10Bは、図5Cに示す半導体装置の製造方法の工程を示す断面図である(その5)。
以下に、図面を参照して実施形態を説明する。図面の記載において同一部分には同一符号を付して説明を省略する。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率などは現実のものとは異なる部分を含んでいる。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
また、本明細書等において、「電気的に接続」とは、「何らかの電気的作用を有するもの」を介して接続されている場合が含まれる。ここで、「何らかの電気的作用を有するもの」は、接続対象間での電気信号の授受を可能とするものであれば、特に限定されない。例えば、「何らかの電気的作用を有するもの」には、電極、配線、スイッチング素子、抵抗素子、インダクタ、容量素子、その他の各種機能を有する素子などが含まれる。
(第1実施形態)
図1を参照して、本実施形態に係る半導体装置の構成を説明する。本実施形態に係る半導体装置は、基板1を備える。基板1は、主面1Aと、主面1Aに対向する主面1Bと、を有する。基板1の内部には、一部が主面1Aに表出した、第1導電型のドリフト領域5と、ドリフト領域5に隣接し、かつ、一部が主面1Aに表出した、第2導電型のウェル領域6と、一部が主面1Bに表出した、第1導電型のドレイン領域8と、が形成されている。また、ウェル領域6の内部には、一部が主面1Aに表出した、第1導電型のソース領域7が形成されている。なお、第1導電型と第2導電型とは互いに異なる導電型である。すなわち、第1導電型がP型であれば、第2導電型はN型であり、第1導電型がN型であれば、第2導電型はP型である。以下では、第1導電型がN型、第2導電型がP型の場合を説明する。
ドリフト領域5には、溝9が形成されており、溝9にアノード電極10が埋め込まれている。アノード電極10は、ソース電極11と電気的に接続され、ドリフト領域5とショットキー接合を形成し、かつ、ドリフト領域5とユニポーラ型のダイオードをなしている。また、ソース電極11は、ソース領域7及びウェル領域6とオーミック接続している。ドレイン電極12は、ドレイン領域8とオーミック接続している。ソース電極11とドレイン電極12とが基板1における異なる主面上に形成されるため、ソース電極11とドレイン電極12との距離が大きくなり、ソース電極11とドレイン電極12との間の耐圧が向上する。
また、ソース領域7、ウェル領域6、及びドリフト領域5に亘って溝2が形成されており、溝2には、ゲート絶縁膜3の一部及びゲート電極4の一部が埋め込まれていてもよい。つまり、ゲート電極4は、ゲート絶縁膜3を介してソース領域7、ウェル領域6、及びドリフト領域5と接している。ゲート絶縁膜3及びゲート電極4は層間絶縁膜13で覆われていてもよい。このようにすることにより、溝2の側面にチャネルが形成されてチャネル幅を拡張でき、チャネル抵抗を低減できる。
ゲート電極4は、主面1Aの上方に配置されているプレーナ部16を有する。プレーナ部16は、表面が完全な平坦でなくてもよい。アノード電極10に最も近接しているプレーナ部16の端部17とアノード電極10との距離が端部17とウェル領域6との距離よりも小さく、また、下記式で表されるXよりも小さいと好ましい。なお、本明細書等において、「端部」とは、パターン形成されたものの中央部から各単一方向において最も離れた部分をいう。
Figure 2022159941000002
上式において、qは素電荷[C]、Nはドリフト領域の不純物濃度[/cm]、εはドリフト領域の誘電率[F/m]、Vbiはドリフト領域とアノード電極との間に発生する内蔵電位[eV]、Vdsmaxはソース電極とドリフト電極との間の最大印加電圧[eV]を表す。Xは、最大印加電圧がソース電極とドリフト電極との間に印加されたときにアノード電極とドリフト領域との間に拡がる空乏層の幅を意味している。
図1に示すように、端部17とアノード電極10との距離を端部17とウェル領域6との距離よりも小さくすることにより、端部17に対して、ウェル領域6とドリフト領域5との界面よりも、アノード電極10とドリフト領域5との界面の方が近くなるため、内蔵するダイオードの逆方向に電圧を印加したとき端部17に発生する電界集中が、アノード電極10から伸びる空乏層により緩和され、ドレイン電極12とゲート電極4との間の耐圧が向上する。これにより、良好な耐圧を有する半導体装置を得ることができる。
また、端部17とアノード電極10との距離を上式のXよりも小さくすることにより、端部17が空乏層内に入るため、端部17に発生する電界集中が空乏層により緩和され、ドレイン電極12とゲート電極4との間の耐圧が向上するため好ましい。
溝9の深さがウェル領域6の深さより浅いと、アノード電極10の深さがウェル領域6の深さよりも浅いため、内蔵するダイオードの逆方向に電圧を印加したときウェル領域6とドリフト領域5との界面から伸びる空乏層が、アノード電極10の深さ方向の端部を覆い、ドレイン領域8とアノード電極10との間で発生する電界における、アノード電極10の深さ方向の端部の電界集中を緩和でき、ドレイン電極12とアノード電極10との間の耐圧が向上するため好ましい。
また、溝2の深さが溝9の深さより浅いと、内蔵するダイオードの逆方向に電圧を印加したときアノード電極10から伸びる空乏層が、ゲート電極4の深さ方向の端部を覆い、当該端部の電界集中を緩和でき、ドレイン電極12とゲート電極4との間の耐圧が向上するため好ましい。
また、アノード電極10はドリフト領域5の深さよりも浅く形成されており、アノード電極10の直下のドリフト領域5を電流が流れるようになっている。アノード電極10の底部には第2導電型の電界緩和領域14が形成されていてもよい。電界緩和領域14により、ドレイン電極12とアノード電極10との間で発生する電界における、アノード電極10の深さ方向の端部の電界集中を緩和でき、ドレイン電極12とアノード電極10との間の耐圧が向上するため好ましい。
次に、本実施形態に係る半導体装置における基本的な動作の一例について説明する。
図1に示す構成の半導体装置は、ソース電極11の電位を基準として、ドレイン電極12に正の電位を印加した状態でゲート電極4の電位を制御することにより、トランジスタとして機能する。すなわち、ゲート電極4とソース電極11との間の電圧を所定の閾値電圧以上にするとゲート電極4側面のウェル領域6のチャネル部に反転層が形成されてオン状態となり、ドレイン電極12からソース電極11へ電流が流れる。このとき、ゲート電極4を溝2の内部に埋め込むように形成することで、溝2側面にも反転層が形成され、チャネル抵抗を低減することができる。
一方、ゲート電極4とソース電極11との間の電圧を所定の閾値電圧以下にすると、反転層が消滅してオフ状態となり、電流が遮断される。
本実施形態に係る半導体装置のオフ時の動作(電流の流れ)について説明する。ソース電極11に正電圧が印加され、ドレイン電極12に負電圧が印加されたとき(MOSFETのオフ時)、ウェル領域6とドリフト領域5との間のpn界面及びアノード電極10とドリフト領域5との界面から空乏層が伸びる。このとき、ドレイン電極12とゲート電極4との電位差によりゲート絶縁膜3に電界が生じ、ドリフト領域5上のゲート絶縁膜3の端部に電界が集中する。ゲート絶縁膜3の端部は、ウェル領域6とドリフト領域5との界面に近接する場合は、pn界面から伸びる空乏層によりその電界集中を緩和することができるが、この場合はオン動作時のチャネルとドリフト領域5との間の電流抵抗が大きくなってしまう。ゲート電極4のプレーナ部16の端部17をpn界面から十分離れたアノード電極10に近接することで、電気抵抗を増大することなく、端部17の電界集中を緩和できる。アノード電極10は、端部17の付近に、ドレイン領域8に向かって溝状に形成されているため、アノード電極10を表面に形成するよりも電界緩和効果はより大きい。また、端部17とアノード電極10との距離は、前述したXよりも小さくすることで、電界緩和効果を大きくすることができる。
さらに、ゲート電極4が埋め込まれている溝2の深さはウェル領域6の深さよりも浅く形成されており、溝2がウェル領域6よりも深く形成された場合に比べて、ドレイン電極12とゲート電極4との間の電位差に由来するゲート電極4の底部の電界集中が緩和され、耐圧が向上する。
さらに、アノード電極10の底部を覆うように形成されている電界緩和領域14は、ドリフト領域5と異なるP型の不純物がドープされている領域であり、アノード電極10に負の電圧、ドレイン電極12に正の電圧を印加したときに、電界緩和領域14とドリフト領域5との間に空乏層が拡がる。このため、アノード電極10の底部の電界集中を緩和し、耐圧が向上する。
また、本実施形態に係る半導体装置がオン時には、ウェル領域6とドリフト領域5とで形成される寄生pnダイオードを介さずに、溝2の側壁に形成された寄生ショットキーダイオードを介してソース電極11側からドレイン電極12側へ電流が流れる。すなわち、オン時には、基板1に形成されるボディダイオードのうち、寄生ショットキーダイオードのみが動作し、寄生pnダイオードは動作しない。このため、寄生pnダイオードがオンしてバイポーラ動作することによる経年劣化が生じない。
次に、図面を参照して、本実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を説明する。
まず、N型の不純物が高濃度添加されている基板1を用意する。次に、図2に示すように、エピタキシャル成長によってN型のドリフト領域5を形成する。ドリフト領域5の不純物の濃度は、例えば、1×1015/cm~1×1019/cm程度である。ドリフト領域5を形成する際、ドリフト領域5より高濃度のN型の不純物が添加されている基板1の領域(基板1の主面1B側の領域)がドレイン領域8となる。
基板1には、半絶縁性基板又は絶縁性基板を用いることができる。これにより、主面1Aから主面1Bへのリーク電流を低減できる。ここで、半絶縁性基板とは、基板の抵抗率が数kΩ・cm以上のことをいう。
例えば、基板1に炭化珪素基板(SiC基板)を用いることができる。SiCはワイドバンドギャップ半導体であり、真性キャリア数が少ないため、高い絶縁性を得やすく、耐圧の高い半導体装置を実現できる。SiCにはいくつかのポリタイプ(結晶多形)が存在するが、代表的な4HのSiC基板を基板1として用いることができる。基板1にSiC基板を用いることにより、基板1の絶縁性を高く、かつ、熱伝導率を高くできる。ワイドバンドギャップのSiC基板を用いることによりドレイン電極12とソース11との耐圧が向上する。
また、基板1は、SiC基板に限らず、バンドギャップの広い半導体材料からなる半導体基板を使用してもよい。バンドギャップの広い半導体材料には、例えばGaN、ダイヤモンド、ZnO、AlGaNなどが挙げられる。
次に、基板1の主面1A上に形成したマスク材をパターニングして、基板1内部にP型のウェル領域6、高濃度のN型のソース領域7それぞれをイオン注入によって形成する。このとき、ドリフト領域5及びウェル領域6の不純物の濃度は、例えば、1×1015/cm~1×1019/cm程度である。一般的なマスク材としては、シリコン酸化膜を用いることができ、堆積方法としては熱CVD法やプラズマCVD法を用いることができる。パターニングの方法としては、フォトリソグラフィ法を用いることができる。
なお、本実施形態におけるN型の不純物としては、例えば、窒素(N)を用いることができ、P型の不純物としては、例えば、アルミニウム(Al)、又はボロン(B)を用いることができる。なお、基板1の温度を600℃程度に加熱した状態でイオン注入することにより、イオン注入した領域に結晶欠陥が生じるのを抑制することができる。
なお、イオン注入した不純物は、熱処理することで活性化させることができる。例えば、アルゴン雰囲気中や窒素雰囲気中で、1700℃程度の熱処理を行う。
次に、図3に示すように、基板1の主面1A上に形成したマスク材を用いて、ソース領域7、ウェル領域6、及びドリフト領域5をエッチングすることにより溝2を形成する。エッチング方法としては、例えば、フッ酸を用いたウェットエッチングや反応性イオンエッチングなどのドライエッチングを用いる。次に、溝2に埋め込むようにゲート絶縁膜3及びゲート電極4を形成する。ゲート電極4は、ゲート絶縁膜3を介してソース領域7、ウェル領域6、及びドリフト領域5と接している。ゲート絶縁膜3は、例えば、熱酸化法、又は堆積法を用いて形成することができる。一例として、熱酸化の場合、基板1を酸素雰囲気下で1100℃程度に加熱することで、基板1が酸素に触れるすべての部分において、シリコン酸化膜が形成される。
ゲート絶縁膜3を形成した後、ウェル領域6とゲート絶縁膜3との界面における界面準位を低減するために、窒素、アルゴン、NOなどの雰囲気下で1000℃程度のアニールを行ってもよい。また、直接NO又はNO雰囲気下での熱酸化も可能である。その場合の温度は1100℃~1400℃が好適である。ゲート絶縁膜3の厚さは数十nm程度である。
ゲート電極4は、溝2の内部に、堆積するように形成される。ゲート電極4の材料は、例えば、ポリシリコンを用いることができる。本実施形態では、ゲート電極4にポリシリコン膜を用いる場合を説明する。ポリシリコン膜の堆積方法としては、減圧CVD法などを用いることができる。例えば、堆積させるポリシリコン膜の厚さを溝2の幅の2分の1よりも大きな値にして、溝2をポリシリコン膜で完全に埋める。溝2の内壁面からポリシリコン膜が形成されていくため、上記のようにポリシリコン膜の厚さを設定することにより、溝2をポリシリコン膜によって埋めることができる。例えば、溝2の幅が2μmの場合は、膜厚が1μmよりも大きくなるようにポリシリコン膜を形成する。また、ポリシリコン膜を堆積した後に、オキシ塩化リン(POCl)中で950℃のアニール処理することで、N型のポリシリコン膜が形成され、ゲート電極4に導電性を付与する。
次に、図4に示すように、層間絶縁膜13を形成する。層間絶縁膜13は、例えば、シリコン酸化膜を用いることができる。シリコン酸化膜の堆積方法としては、熱CVD法又はプラズマCVD法を用いることができる。また、層間絶縁膜13にシリコン窒化膜を用いてもよい。
次に、パターニングしたレジスト材15をマスクとして、層間絶縁膜13をエッチングし、ドリフト領域5(主面1A)を表出させ、さらにドリフト領域5(主面1A)をエッチングすることにより溝9を形成する。エッチング方法としては、溝2の説明を援用できる。
次に、アノード電極10とドリフト領域5との界面となるコンタクトを形成する。アノード電極10となる金属材料を基板1の主面1Aに堆積する。層間絶縁膜13でのエッチングに用いたレジスト材15を残した状態で、主面1Aに金属材料を堆積する。次に、基板1を、例えば、アセトンに浸し、レジスト材15とともに、レジスト材15上の金属材料を除去するリフトオフ処理を行う。アノード電極10には、例えば、チタン、モリブデン、ニッケルなどを用いることができる。その後、レジスト材15によるパターニング及びドライエッチングによりソース電極11のコンタクトを形成する。次に、溝9の内部及びソース電極11のコンタクトを埋め込むように、主面1A上に、例えば、アルミニウムからなる金属材料を堆積し、パターニングによりアノード電極10及びソース電極11を形成する。金属材料は、チタン、ニッケル、又はモリブデンであってもよい。また、チタン/ニッケル/銀(Ti/Ni/Ag)などの積層膜をアノード電極10及びソース電極11に用いてもよい。次に、基板1の主面1Bにドレイン電極12を形成する。ドレイン電極12は、ソース電極11で用いた材料を用いることができる。
以上の工程により、図1に示す半導体装置を製造することができる。
(第2実施形態)
図5(図5A~5D)を参照して、本実施形態に係る半導体装置の構成を説明する。図5Aは、ゲート電極4の上面を基準にしたときの俯瞰図である。図5Bは、図5Aに示すA-A線に沿う断面図である。図5Cは、図5Aに示すB-B線に沿う断面図である。図5Dは、図5Aに示すC-C線に沿う断面図である。本実施形態では、第1実施形態と共通する点は前述の説明を援用し、以下、異なる点について説明する。
本実施形態に係る半導体装置は、基板1を備える。基板1は、主面1Aを有する。基板1の内部には、一部が主面1Aに表出した、第1導電型のドリフト領域5と、ドリフト領域5に隣接し、かつ、一部が主面1Aに表出した、第2導電型のウェル領域6と、一部が主面1Aに表出した、第1導電型のドレイン領域8と、が形成されている。また、ウェル領域6の内部には、一部が主面1Aに表出した、第1導電型のソース領域7が形成されている。
ソース電極11とドレイン電極12とが基板1の主面1A上に形成されるため、他の主面での電極形成が不要となり、半導体装置における電極の取り出し構造を簡素化することができる。
また、アノード電極10が後の工程で形成されるゲート電極4形成時の熱処理に対する耐熱性を有する材料、例えば、ポリシリコン等からなる場合、ゲート電極4が有するプレーナ部16の端部17は、ゲート絶縁膜3を介してアノード電極10の直上にあるとドレイン電極12とゲート電極4との間の電位差に由来する電界集中が発生しないため好ましい。また、ポリシリコンからなるアノード電極10又はゲート電極4を用いると溝2又は溝9への埋め込み性(被覆性)が向上し、溝への埋め込み不良による歩留まり悪化を抑制することができる。
溝2の深さがウェル領域6の深さより深いと、ゲート電極4の深さがウェル領域6の深さよりも深いため、ゲート電極4の深さ方向の端部が半絶縁性領域(半絶縁性基板)に覆われ、ゲート電極4の深さ方向の端部の電界集中を緩和でき、ドレイン電極12とゲート電極4との間の耐圧が向上するため好ましい。
ウェル領域6の深さは、ドリフト領域5の深さよりも深く形成されており、内蔵するダイオードの逆方向に電圧を印加したとき基板1の深さ方向の端部の電界集中が緩和できる。
次に、本実施形態に係る半導体装置における基本的な動作の一例について説明する。
本実施形態に係る半導体装置のオフ時の動作(電流の流れ)について説明する。ソース電極11に正電圧が印加され、ドレイン電極12に負電圧が印加されたとき(MOSFETのオフ時)、ウェル領域6とドリフト領域5との間のpn界面及びアノード電極10とドリフト領域5との界面から空乏層が伸びる。このとき、ドレイン電極12とゲート電極4との電位差によりゲート絶縁膜3に電界が生じるが、ゲート電極4のプレーナ部16の端部17が、ゲート絶縁膜3を介してアノード電極10の直上にあるため、電界集中が生じず、耐圧が向上する。本実施形態に係る半導体装置がオン時のとの説明は第1実施形態の説明を援用できる。
次に、図面を参照して、本実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を説明する。
まず、低不純物濃度の基板1を用意する。次に、図6に示すように、基板1の主面1A上に形成したマスク材をパターニングして、基板1内部にP型のウェル領域6、N型のドリフト領域5、高濃度のN型のソース領域7、高濃度のN型のソース領域8それぞれをイオン注入によって形成する。
次に、図7に示すように、基板1の主面1A上に形成したマスク材を用いて、ドリフト領域5をエッチングすることにより溝9を形成する。次に、溝9の内部に、後の工程で形成されるゲート電極4形成時の熱処理に対する耐熱性を有する材料、例えば、ポリシリコン等からなるアノード電極10を形成する。本実施形態では、アノード電極10にポリシリコン膜を用いる場合を説明する。ポリシリコン膜の堆積方法等は、第1実施形態のゲート電極4の説明を援用できる。
次に、異方性エッチングにより基板1の主面1Aのポリシリコン膜を除去し、溝9の内部にのみポリシリコン膜が残るようにする。
次に、図8A及び図8Bに示すように、基板1の主面1A上に形成したマスク材を用いて、ソース領域7、ウェル領域6、及びドリフト領域5をエッチングすることにより溝2を形成する。次に、溝2に埋め込むようにゲート絶縁膜3及びゲート電極4を形成する。溝2、ゲート絶縁膜3、及びゲート電極4の形成方法等は、第1実施形態の説明を援用できる。
次に、図9A及び図9Bに示すように、ゲート電極4上に形成したマスク材を用いて、ゲート絶縁膜3及びゲート電極4をドライエッチングによってパターニングする。ゲート電極4が有するプレーナ部16の端部17はゲート絶縁膜3を介してアノード電極10の直上にある。
次に、図10A及び図10Bに示すように、層間絶縁膜13を形成する。次に、パターニングしたレジスト材15をマスクとして、層間絶縁膜13をエッチングし、ソース領域7、アノード電極10、及びドレイン領域8と各電極が接するためのコンタクトホールを形成する。
次に、レジスト材15を残した状態で、主面1Aに金属材料を堆積し、パターニングによりソース電極1及びドレイン電極12を形成する。ソース電極11は、コンタクトホールを介してアノード電極10と電気的に接続する。
以上の工程により、図5に示す半導体装置を製造することができる。
上述の実施形態によれば、アノード電極は、ドリフト領域に形成された溝に埋め込まれており、ゲート電極が有するプレーナ部の端部のうちアノード電極に最も近接している端部とアノード電極との距離を、端部とドリフト領域に隣接するウェル領域との距離よりも小さくすることにより、内蔵するダイオードの逆方向に電圧を印加したとき端部に発生する電界集中が、アノード電極から伸びる空乏層により緩和され、半導体装置の耐圧を向上させることができる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態は、本発明を実施する形態の例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、これ以外の形態であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計などに応じて種々の変更が可能であることは言うまでもない。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態などを含むことはもちろんである。
1 基板
1A、1B 主面
2、9 溝
3 ゲート絶縁膜
4 ゲート電極
5 ドリフト領域
6 ウェル領域
7 ソース領域
8 ドレイン領域
10 アノード電極
11 ソース電極
12 ドレイン電極
13 層間絶縁膜
14 電荷緩和領域
15 レジスト材
16 プレーナ部
17 端部

Claims (12)

  1. 第1の主面及び第1の主面に対向する第2の主面を有する基板と、
    前記基板の内部に形成され、かつ、その一部が前記第1の主面に表出した、第1導電型のドリフト領域と、
    前記基板の内部に前記ドリフト領域に隣接して形成され、かつ、その一部が前記第1の主面に表出した第2導電型のウェル領域と、
    前記ウェル領域の内部に形成され、かつ、その一部が前記第1の主面に表出した第1導電型のソース領域と、
    前記ソース領域とオーミック接続しているソース電極と、
    前記基板の内部に前記ドリフト領域に隣接して形成された第1導電型のドレイン領域と、
    前記ドレイン領域とオーミック接続しているドレイン電極と、
    前記ソース領域、前記ウェル領域、及び前記ドリフト領域に絶縁膜を介して接しているゲート電極と、
    前記第1の主面から前記ドリフト領域に形成された第1の溝に埋め込まれたアノード電極であって、前記ソース電極と電気的に接続され、前記ドリフト領域とショットキー接合を形成し、かつ、前記ドリフト領域とユニポーラ型のダイオードをなす前記アノード電極と、を有し、
    前記ゲート電極は前記第1の主面の上方に配置されているプレーナ部を有し、
    前記プレーナ部の端部のうち前記アノード電極に最も近接している前記端部と前記アノード電極との距離が、前記端部と前記ウェル領域との距離よりも小さい、
    半導体装置。
  2. 前記第1の主面から前記ソース領域、前記ウェル領域、及び前記ドリフト領域に形成された第2の溝に前記絶縁膜を介して前記ゲート電極が埋め込まれている、
    請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記基板は導電性を有し、
    前記ドレイン電極が前記第2の主面に形成されている、
    請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記第1の溝の深さが前記ウェル領域の深さよりも浅い、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 前記第2の溝の深さが前記第1の溝の深さよりも浅い、
    請求項2~4のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 前記第1の溝の底部に面する前記ドリフト領域に形成された電界緩和領域を有する、
    請求項1~5のいずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 前記ドレイン領域の一部が前記基板の第1の主面に表出している、
    請求項1又は2に記載の半導体装置。
  8. 前記アノード電極がポリシリコンからなり、
    前記端部は前記アノード電極の上方にある、
    請求項1、2、及び7のいずれか1項に記載の半導体装置。
  9. 前記第2の溝の深さが前記ウェル領域の深さよりも深い、
    請求項7又は8に記載の半導体装置。
  10. 前記端部と前記第1の溝との距離が下記の式で定義されるXよりも小さい、
    請求項1~9のいずれか1項に記載の半導体装置。
    Figure 2022159941000003
    (上式において、qは素電荷[C]、Nは前記ドリフト領域の不純物濃度[/cm]、εは前記ドリフト領域の誘電率[F/m]、Vbiは前記ドリフト領域と前記アノード電極との間に発生する内蔵電位[eV]、Vdsmaxは前記ソース電極と前記ドリフト電極との間の最大印加電圧[eV]を表す。)
  11. 前記基板が半絶縁性及び絶縁性からなる群から選択されるいずれかを有する、
    請求項1~10のいずれか1項に記載の半導体装置。
  12. 前記基板が炭化珪素からなる、
    請求項1~11のいずれか1項に記載の半導体装置。
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