JP2022157731A - グレーチング - Google Patents

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隆男 三浦
Takao Miura
隆尚 川口
Takanao Kawaguchi
万里 ▲高▼橋
Mari Takahashi
雄也 高木
Yuya Takagi
顕一郎 嶋崎
Kenichiro Shimazaki
純一 千崎
Junichi Senzaki
剛司 山下
Goji Yamashita
隆祥 平川
Takayoshi Hirakawa
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Abstract

【課題】晴天時だけでなく雨天時においても歩行者や自動車が滑ることなく通行することができるグレーチングを提供する。【解決手段】グレーチング1は、複数の主部材3と当該各主部材3を連結する複数の横部材4とが等間隔で格子状に延びるように構成され、各主部材3の上面3aには、上方に向かって突出する滑り止め用の第1突部6及び第2突部7が多数設けられている。主部材3の上面3aの両側縁部には、主部材3と直交する水平方向外側に行くにつれて次第に下方に位置する滞水防止用の傾斜面8が設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、道路脇の溝蓋や、或いは、橋梁、道路、工場等の床版等に用いられるグレーチングに関する。
従来より、溝蓋等に用いられるグレーチングは、歩行者や自動車等が通行時に滑らないように上面部分が滑り止め構造になっている。例えば、特許文献1に開示されているグレーチングは、所定の方向に延びる断面略I字形状をなす複数の主部材と、該各主部材を連結する複数の横部材とが格子状に延びていて、各主部材の上面には、円錐台形状や角推台形状をなす複数の突部が上方に向かって突設されている。各突部は、平面視で主部材上面の長手方向に千鳥状か、或いは、格子状に配置されていて、これにより各主部材上面が滑り抵抗の高い凹凸形状になっている。
実願昭62-44943号(実開昭63-151505号)のマイクロフィルム
ところで、上述の如きグレーチングは、雨が降ると、雨水が各主部材上面の各突部を除く平坦な領域に滞水する。このとき、滞水した雨水は、表面張力により主部材における幅方向中央部分が盛り上がった状態になるので、各主部材上面に設けられた各突部の全領域を覆うか、或いは、大部分を覆ってしまう。そうすると、例えば、グレーチングの上を歩行者や自動車が通行する際に、靴やタイヤに多くの雨水が付着して各主部材上面との間の摩擦力が小さくなってしまい、晴天時においては各主部材上面の凹凸形状により歩行者等が滑り難く通行し易い構造であったとしても、雨天時には一転して歩行者等が滑り易くなってしまうという問題があった。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、晴天時だけでなく雨天時においても歩行者や自動車が滑ることなく通行することができるグレーチングを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、主部材上面に滞水する雨水の表面張力が小さくなるよう工夫を凝らしたことを特徴とする。
具体的には、所定の水平方向に延びる複数の主部材と該各主部材を連結する複数の横部材とが平面視で格子状に延びるように構成され、前記各主部材の上面に上方に向かって突出する滑り止め用の突部が多数設けられたグレーチングを対象とし、次のような対策を講じた。
すなわち、第1の発明では、前記主部材上面の少なくとも一方の側縁部には、前記主部材と直交する水平方向外側に行くにつれて次第に下方に位置する滞水防止用の傾斜面又は湾曲面が設けられていることを特徴とする。
第2の発明では、第1の発明において、前記各突部は、角錐形状、角錐台形状、半球形状及び円錐台形状のいずれかの形状をなすとともに、前記主部材上面の幅方向中央において当該主部材の長手方向に所定の間隔をあけて一列に並設された第1突部と、前記主部材上面の少なくとも一方の側部において当該主部材の長手方向に所定の間隔をあけて並設された第2突部とで構成され、前記主部材上面の平面視における各第1突部の占有面積の合計は、前記主部材上面の平面視における各第2突部の占有面積の合計よりも広くなるよう設定されていることを特徴とする。
第1の発明では、各主部材上面における各突部を除く平坦な領域が狭くなるので、各主部材上面に滞水する雨水の表面張力が小さくなる。すると、各主部材上面に滞水する雨水が各主部材の側縁部を乗り越えるとともに滞水防止用の傾斜面若しくは湾曲面を伝ってグレーチング下方に流れ落ち易くなり、各主部材上面に滞水する雨水の量が減るようになる。したがって、例えば、グレーチング上を歩行者や自動車が通行する際に靴やタイヤに雨水が付着し難くなり、各突部による各主部材上面の凹凸形状によって各主部材上面との間の滑り抵抗を高めることができるので、晴天時だけでなく雨天時おいても歩行者や自動車が足やタイヤを滑らせることなく通行することができる。
第2の発明では、各主部材の上面に雨が降る際、主部材の幅方向中央部分を広く占有する各第1突部によって雨水が各主部材上面の幅方向中央の領域に溜まり難くなり、各第2突部が位置する各主部材上面の側方へと移動するようになる。したがって、雨水が各主部材上面の側方から滞水防止用の傾斜面若しくは湾曲面を伝ってグレーチング下方に流れ落ち易くなり、効率良く各主部材上面に滞水する雨水の量を減らすことができる。
本発明の実施形態1に係るグレーチングの一部構造を示す斜視図である。 本発明の実施形態1に係るグレーチングの主部材の一部を示す斜視図である。 図2のIII矢視図である。 図2のVI矢視図である。 図3のV部拡大図である。 図2のVI-VI線における断面図である。 本発明の実施形態2に係る図2相当図である。 本発明の実施形態3に係る図2相当図である。 本発明の実施形態4に係る図8相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎない。
《発明の実施形態1》
図1は、本発明の実施形態1に係るグレーチング1を示す。該グレーチング1は、例えば、道路の排水路に掛け渡される溝蓋として用いられるものであり、所定の間隔をあけて水平方向に互いに平行に延びる一対の帯板状をなすエンドプレート2と、該両エンドプレート2の長手方向に所定の間隔をあけて複数並設され、且つ、当該両エンドプレート2と直交する水平方向に延びて両エンドプレート2を繋ぐ帯板状の主部材3と、角鋼を捩って製造され、且つ、各主部材3の長手方向に所定の間隔をあけて複数並設されるとともに、当該各主部材3と直交する水平方向に延びて各主部材3の上側部分を連結する複数の横部材4とを備え、各主部材3と各横部材4とは、平面視で格子状に延びる配置になっている。
主部材3は、図2に示すように、両側面が内側に窪む断面略I字形状をなしており、主部材3の上面3aには、滑り止め用の多数の突部5が上方に向かって突設されている。
該突部5は、主部材3における上面3aの幅方向中央において当該主部材3の長手方向に等間隔となるように一列に並設された多数の第1突部6と、主部材3における上面3aの各側部において主部材3の長手方向に等間隔となるように並設された多数の第2突部7とで構成され、各第2突部7は、図3及び図4に示すように、平面視及び側面視で各第1突部6の間にそれぞれ位置している。
第1突部6は、正六角錐台形状であり、その突出高さH1は、第2突部7の突出高さh1よりも高く設定されている。尚、本発明の実施形態では、第1突部6の突出高さH1は、1~2.5mmに設定され、第1突部6の最大幅寸法D1は、2~4mmに設定されている。このように、第1突部6と第2突部7とで主部材3の上面3aが凹凸形状になるので、歩行者の靴や自動車のタイヤ等が各主部材3における上面3aに引っ掛かり易くなって滑り抵抗を高くすることができる。特に、第1突部6と第2突部7との突出高さを変えることで、突出高さが均一な場合に比べて各主部材3における上面3aの凹凸形状が複雑になるので、歩行者の靴や自動車のタイヤ等が各主部材3の上面3aに引っ掛かり易くなって滑り抵抗をさらに高くすることができる。
第1突部6の6つの側面6aは、平面視において主部材3の長手方向と直交する方向に向く配置になっている。
すなわち、各側面6aは、図5の矢印Z1~Z6のように、雨水を主部材3の幅方向外側へと案内する方向に向く配置になっていて、矢印Y1,Y2のような主部材3の長手方向に向く配置とならないよう設定されている。
第1突部6における中心線を境に対称に位置する一対3組の側面6aのうちの1組の各側面6aは、平面視において主部材3の長手方向と直交する水平方向に向く配置になっていて、本発明の排水ガイド面6Aを構成している。
図6に示すように、主部材3の上面3aにおける主部材3の幅方向の寸法D2に対する第1突部6における主部材3の幅方向の寸法D1の比率P1は、0.25以上に設定されている。
第2突部7は、正三角錐形状であり、図3に示すように、主部材3における上面3aの一方の側部に並ぶ各第2突部7と他方の側部に並ぶ各第2突部7とは、主部材3の幅方向中央部分を中心として対称な形状になっている。
第2突部7の3つの側面7aは、図5の矢印z1~z3のように、雨水を主部材3の幅方向外側に案内する方向に向く配置になっていて、矢印Y1,Y2のような主部材3の長手方向に向く配置とならないよう設定されている。
第2突部7の1つの側面7aは、平面視において主部材3の長手方向と直交する水平方向に向く配置になっていて、本発明の排水ガイド面7Aを構成している。
図5に示すように、主部材3の上面3aの平面視における各第1突部6の占有面積F1の合計は、図4に示すように、主部材3の上面3aの平面視における各第2突部7の占有面積f1の合計よりも広くなるよう設定されている。
主部材3上面の各側縁部には、主部材3と直交する水平方向外側に行くにつれて次第に下方に位置する滞水防止用の傾斜面8がそれぞれ設けられている。
該滞水防止用の傾斜面8の傾斜角度αは、図6に示すように、30~80度に設定されている。滞水防止用の傾斜面8は、斜め下方に直線状に延びる形状をなしているので、滞水防止用の傾斜面8を主部材3に設けると、滞水防止用の傾斜面8と主部材3の上面3aとの連続部分に角部8aができるようになる。したがって、角部8aが通行時における歩行者の靴等に引っ掛かり易くなるので、雨天時においても歩行者等が通行し易いグレーチング1にすることができる。また、滞水防止用の傾斜面8は、斜め下方に直線状に延びる形状をなしているので、簡単な加工で主部材3に形成可能であり、製造コストを低く抑えることができるというメリットもある。
主部材3の幅方向一側に位置する滞水防止用の傾斜面8は、主部材3の幅方向一側に位置する排水ガイド面6A,7Aと平面視において同方向を向いており、主部材3の幅方向他側に位置する滞水防止用の傾斜面8は、主部材3の幅方向他側に位置する排水ガイド面6A,7Aと平面視において同方向を向いている。
図6に示すように、主部材3の幅寸法D3に対する滞水防止用の各傾斜面8における主部材3の幅方向の寸法D4の比率P2は、0.1~0.3に設定されている。尚、本発明の実施形態では、主部材3の幅寸法D3は、7~10mmに設定されている。
次に、雨天時におけるグレーチング1の各主部材3周りの状態について詳述する。
図5及び図6に示すように、雨天時において各主部材3の第1突部6及び第2突部7上に降り注ぐ雨水は、第1突部6の各側面6a及び第2突部7の各側面7aを伝って流れ落ちて主部材3上面の平坦領域に到達して滞水する(図6の滞水部9参照)。このとき、本発明の各主部材3には、滞水防止用の傾斜面8が設けられているので、各主部材3の上面3aにおける各第1突部6及び各第2突部7を除く平坦な領域が狭くなり、各主部材3の上面3aに滞水する雨水の表面張力が小さくなる。すると、各主部材3の上面3aに滞水する雨水が各主部材3の側縁部を乗り越えるとともに滞水防止用の傾斜面8を伝ってグレーチング1下方に流れ落ち易くなり、各主部材3の上面3aに滞水する雨水の量が減るようになる。したがって、例えば、グレーチング1上を歩行者や自動車が通行する際に靴やタイヤに雨水が付着し難くなり、各第1突部6及び各第2突部7による各主部材3における上面3aの凹凸形状によって各主部材3の上面3aとの間の滑り抵抗を高めることができるので、晴天時だけでなく雨天時おいても歩行者や自動車が足やタイヤを滑らせることなく通行することができる。
また、主部材3の上面3aの平面視における各第1突部6の占有面積F1の合計は、主部材3の上面3aの平面視における各第2突部7の占有面積f1の合計よりも広くなるよう設定されているので、雨水が各第1突部6によって各主部材3における上面3aの幅方向中央の領域に溜まり難くなり、各第2突部7が位置する各主部材3における上面3aの側方へと移動するようになる。したがって、雨水が各主部材3の上面3aの側方から滞水防止用の傾斜面8を伝ってグレーチング1の下方に流れ落ち易くなり、効率良く各主部材3の上面3aに滞水する雨水の量を減らすことができる。
また、図5に示すように、第1突部6の各側面6a及び第2突部7の各側面7aが平面視で主部材3の長手方向と交差する方向に向いているので、各側面6a,7aは、その雨水を主部材3の上面3aにおける側方に向けて移動させるようになる。したがって、雨水を各主部材3の上面3aの側方から滞水防止用の傾斜面8を伝ってグレーチング1の下方にさらに流れ落ち易くすることができる。
特に、第1突部6及び第2突部7には、平面視で滞水防止用の傾斜面8と同方向に向く排水ガイド面6A,7Aが設けられているので、各第1突部6及び各第2突部7に降り注いだ雨水が、排水ガイド面6A,7Aを流れると、その雨水は、勢いそのままで滞水防止用の傾斜面8を伝ってグレーチング1の下方に流れ落ちるようになる。したがって、各主部材3の上面3aに滞水する雨水を効率良く取り除くことができる。
《発明の実施形態2》
図7は、本発明の実施形態2のグレーチング1を示す。この実施形態2では、主部材3の両側面が平坦で、且つ、断面略帯状をなしている点以外は実施形態1と同様であるので、実施形態1と同様の部分には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
以上より、本発明の実施形態2によると、主部材3の両側面の形状が平坦であっても、実施形態1と同様の効果を得ることができる。
《発明の実施形態3》
図8は、本発明の実施形態3のグレーチング1を示す。この実施形態3では、主部材3の構造が実施形態1と異なっている以外は実施形態1と同様であるので、実施形態1と同様の部分には同じ符号を付し、その他、異なる部分のみを説明する。
実施形態3の主部材3の上面3aにおける突部5は、円錐台形状をなしており、主部材3の長手方向に沿って当該主部材3の幅方向の一側と他側とに交互に千鳥状にずれて配置されている。
以上より、本発明の実施形態3によると、主部材3の上面3aにおける突部5の外形を円錐台形状にしたとしても、実施形態1と同様の効果を得ることができる。
《発明の実施形態4》
図9は、本発明の実施形態4のグレーチング1を示す。この実施形態4では、各突部5の構造が実施形態1と異なっている以外は実施形態3と同様であるので、実施形態3と同様の部分には同じ符号を付し、その他、異なる部分のみを説明する。
実施形態3の主部材3の上面3aにおける突部5は、半球形状をなしており、主部材3の長手方向に沿って当該主部材3の幅方向の一側と他側とに交互に千鳥状にずれて配置されている。
以上より、本発明の実施形態4によると、主部材3の上面3aにおける突部5の外形を半球形状にしたとしても、実施形態3と同様の効果を得ることができる。
尚、本発明の実施形態1~4では、主部材3の上面3aの両側縁部に滞水防止用の傾斜面8が設けられているが、主部材3における上面3aの一方の側縁部にのみ滞水防止用の傾斜面8が設けられた構造であってもよい。
また、本発明の実施形態1,2では、第1突部6の突出高さH1を第2突部7の突出高さh1よりも高く設定しているが、これに限らず、同じ高さに設定してもよいし、低く設定してもよい。
また、本発明の実施形態1~4では、主部材3の上面3aの排水性を高めるために主部材3の上面3aの両側縁部に斜め下方に直線状に延びる滞水防止用の傾斜面8が形成されているが、これに限らず、主部材3の上面3aの両側縁部に斜め下方に湾曲しながら延びる滞水防止用の湾曲面を形成して主部材3の上面3aの排水性を高めるようにしてもよい。
また、本発明の実施形態1,2では、第1突部6が正六角錐台形状をなし、第2突部7が正三角錐形状をなしているが、これに限らず、角の数のことなる角錐台形状や角錐形状であってもよいし、円錐台形状や円錐形状であってもよい。
また、本発明の実施形態3,4の主部材3は、断面が略I字形状をなしているが、実施形態2のように、断面が略帯状をなしていてもよい。
また、本発明の実施形態1~4では、各突部5が主部材3の長手方向に等間隔に設けられているが、これに限らず、それぞれ主部材3の長手方向に所定の間隔で設けられていればよい。
本発明は、例えば、道路脇の溝蓋や、或いは、橋梁、道路、工場等の床版等に用いられるグレーチングに適している。
1 グレーチング
3 主部材
3a 主部材の上面
4 横部材
5 突部
6 第1突部
6A 排水ガイド面
6a 第1突部の側面
7 第2突部
7A 排水ガイド面
7a 第2突部の側面
8 滞水防止用の傾斜面

Claims (2)

  1. 所定の水平方向に延びる複数の主部材と該各主部材を連結する複数の横部材とが平面視で格子状に延びるように構成され、前記各主部材の上面に上方に向かって突出する滑り止め用の突部が多数設けられたグレーチングであって、
    前記主部材上面の少なくとも一方の側縁部には、前記主部材と直交する水平方向外側に行くにつれて次第に下方に位置する滞水防止用の傾斜面又は湾曲面が設けられていることを特徴とするグレーチング。
  2. 請求項1に記載のグレーチングにおいて、
    前記各突部は、角錐形状、角錐台形状、半球形状及び円錐台形状のいずれかの形状をなすとともに、前記主部材上面の幅方向中央において当該主部材の長手方向に所定の間隔をあけて一列に並設された第1突部と、前記主部材上面の少なくとも一方の側部において当該主部材の長手方向に所定の間隔をあけて並設された第2突部とで構成され、
    前記主部材上面の平面視における各第1突部の占有面積の合計は、前記主部材上面の平面視における各第2突部の占有面積の合計よりも広くなるよう設定されていることを特徴とするグレーチング。
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