JP2022157243A - 積層体及びエポキシ樹脂シートの製造方法 - Google Patents

積層体及びエポキシ樹脂シートの製造方法 Download PDF

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丹娜 銭
Danna Qian
勝司 池田
Katsushi Ikeda
健太 山本
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伊織 土井
Iori Doi
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Abstract

【課題】低温環境下においても伸縮性に優れ、かつ、耐衝撃性に優れるエポキシ樹脂シートを提供する。【解決手段】本発明の一態様に係る積層体は、エポキシ樹脂シート(A)と、該エポキシ樹脂シート(A)の少なくとも片面にキャリアシート(B)とを備えた積層体であって、該エポキシ樹脂シート(A)の周波数1Hzの引張モードで動的粘弾性測定により得られる損失正接(tanδ)の極大値が-100℃~10℃の範囲に少なくとも1つあり、該エポキシ樹脂シート(A)の引張伸びが50%以上である。【選択図】なし

Description

本発明は積層体及びエポキシ樹脂シートの製造方法に関する。
エポキシ樹脂は、耐熱性、接着性、耐水性、機械的強度及び電気特性等に優れていることから、様々な分野で使用されている。特に、電気・電子分野では、近年、電気・電子部品の小型化、精密化、高性能化に伴い、使用されるエポキシ樹脂に高度な成形性が要求されるようになってきた。最近では、フレキシブル積層板やストレッチャブル積層板等、より柔軟性を重視する用途への適応性も要求されるようになってきている。
特許文献1には、特定の高可撓性エポキシ樹脂が開示されており、当該エポキシ樹脂を配合した樹脂組成物が、接着性及び電気特性をバランス良く備えながら、高い可撓性も有する硬化物を与えると記載されている。
特開2005-320477号公報
高可撓性のエポキシ樹脂硬化物を薄膜化して単層シートに成形すると、当該単層シートはフレキシブル性や伸縮性に優れるという利点を有する。しかしながら、当該単層シートは、特に低温環境下で伸縮性が不十分である場合があった。
また、エポキシ樹脂シートは、更なる用途展開が期待されているため、様々な条件下に耐え得るように耐衝撃性に優れるエポキシ樹脂シートの実現が望まれている。
そこで、本発明は、低温環境下においても伸縮性に優れ、かつ、耐衝撃性に優れるエポキシ樹脂シートを含む積層体及びエポキシ樹脂シートの製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定の構成を有する積層体を用いれば、上述の課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。

即ち、本発明は、下記の[1]~[18]に関する。
[1] エポキシ樹脂シート(A)と、該エポキシ樹脂シート(A)の少なくとも片面にキャリアシート(B)とを備えた積層体であって、
該エポキシ樹脂シート(A)の周波数1Hzの引張モードで動的粘弾性測定により得られる損失正接(tanδ)の極大値が-100℃~10℃の範囲に少なくとも1つあり、該エポキシ樹脂シート(A)の引張伸びが50%以上である、積層体。
[2] 前記エポキシ樹脂シート(A)の周波数1Hzの引張モードで動的粘弾性測定により得られる-100℃~10℃の範囲に存在する損失正接(tanδ)の極大値が0.10以上である、上記[1]に記載の積層体。
[3] 前記エポキシ樹脂シート(A)の周波数1Hzの引張モードで動的粘弾性測定により得られる-40℃~40℃の損失正接(tanδ)が0.03以上である、上記[1]又は[2]に記載の積層体。
[4] 前記エポキシ樹脂シート(A)の-20~100℃の引張貯蔵弾性率が5.0×10~1.0×10Paである、上記[1]~[3]のいずれか1つに記載の積層体。
[5] 前記積層体の20~100℃の引張貯蔵弾性率が6.0×10~5.0×1010Paである、上記[1]~[4]のいずれか1つに記載の積層体。
[6] 前記エポキシ樹脂シート(A)と前記キャリアシート(B)との剥離強度が5N/15mm幅以下である、上記[1]~[5]のいずれか1つに記載の積層体。
[7] 前記キャリアシート(B)が、ポリエステルフィルムを含む、上記[1]~[6]のいずれか1つに記載の積層体。
[8] 前記キャリアシート(B)が、離型層を含む、上記[1]~[7]のいずれか1つに記載の積層体。
[9] 前記エポキシ樹脂シート(A)が、ポリエーテルアミン及び/又は脂環式構造を含む硬化剤に由来する構造を有する、上記[1]~[8]のいずれか1つに記載の積層体。
[10] 前記エポキシ樹脂シート(A)を構成するエポキシ樹脂が、ゴム成分を有するエポキシ樹脂である、上記[1]~[9]のいずれか1つに記載の積層体。
[11] 前記エポキシ樹脂シート(A)を構成するエポキシ樹脂が、剛直成分と柔軟成分とのブロック構造を有する、上記[1]~[9]のいずれか1つに記載の積層体。
[12] 前記エポキシ樹脂シート(A)の厚さが10~500μmである、上記[1]~[11]のいずれか1つに記載の積層体。
[13] 前記エポキシ樹脂シート(A)の両面に前記キャリアシート(B)を備える、上記[1]~[12]のいずれか1つに記載の積層体。
[14] 上記[13]に記載の積層体の片面から前記キャリアシート(B)を剥がした積層体。
[15] 上記[1]~[14]のいずれか1つに記載の積層体のエポキシ樹脂シート(A)を用いたフレキシブル積層板又はストレッチャブル積層板。
[16] 上記[1]~[14]のいずれか1つに記載の積層体のエポキシ樹脂シート(A)を用いた繊維強化複合材。
[17] 上記[16]に記載の繊維強化複合材を用いてなる、航空機、自動車、船舶及び鉄道車両である移動体、スポーツ用品、家電製品並びに建築資材。
[18] 上記[1]~[14]のいずれか1つに記載の積層体から前記キャリアシート(B)を剥がすことにより前記エポキシ樹脂シート(A)を得る工程を含む、エポキシ樹脂シートの製造方法。
本発明の積層体によれば、低温環境下においても伸縮性に優れ、かつ、耐衝撃性に優れるエポキシ樹脂シートを提供できる。
以下、実施の形態例に基づいて本発明を説明する。但し、本発明が次に説明する実施形態に限定されるものではない。
[本発明の概要]
本発明の積層体は、エポキシ樹脂シート(A)と、該エポキシ樹脂シート(A)の少なくとも片面にキャリアシート(B)とを備え、該エポキシ樹脂シート(A)の周波数1Hzの引張モードで動的粘弾性測定により得られる損失正接(tanδ)の極大値が-100℃~10℃の範囲に少なくとも1つあり、該エポキシ樹脂シート(A)の引張伸びが50%以上である。
本発明の積層体は、エポキシ樹脂シート(A)の少なくとも片面に対してキャリアシート(B)を設けることで、例えばRoll to Rollのような連続二次加工工程を行った場合に、エポキシ樹脂シート(A)に伸び、撓み、シワ等が生じないようにすることができる。
本発明のエポキシ樹脂シート(A)の引張伸びは50%以上である。一方、一般的なエポキシ樹脂シートの引張伸びは10%程度である。したがって、本発明が対象とするエポキシ樹脂シート(A)は、一般的なエポキシ樹脂シートに比べて遥かに柔軟であり、特殊なエポキシ樹脂シートと位置付けることができる。
本発明のエポキシ樹脂シート(A)の周波数1Hzの引張モードで動的粘弾性測定により得られる損失正接(tanδ)の極大値が-100℃~10℃の範囲に少なくとも1つあることで、低温環境下においても伸縮性に優れる。
以下、本発明の積層体が備えるエポキシ樹脂シート(A)及びキャリアシート(B)の詳細について説明する。
<エポキシ樹脂シート(A)>
1.物性
本発明に係るエポキシ樹脂シート(A)(以下、「エポキシ樹脂シート(A)」又は樹脂シート(A)ともいう)は、周波数1Hzの引張モードで動的粘弾性測定により得られる損失正接(tanδ)の極大値が-100℃~10℃の範囲に少なくとも1つあり、引張伸びが50%以上であり、伸縮性に優れるシートである。
(tanδの極大値)
エポキシ樹脂シート(A)は、周波数1Hzの引張モードで動的粘弾性測定により得られる損失正接(tanδ)の極大値が-100℃~10℃の範囲に少なくとも1つある。tanδの極大値が少なくとも1つ存在する温度範囲は、好ましくは-80℃~10℃、より好ましくは-60℃~10℃、さらに好ましくは-40℃~10℃の範囲である。エポキシ樹脂シート(A)のtanδの極大値が上記温度範囲に少なくとも1つあることにより、上述したように、低温環境下においても伸縮性に優れる。
エポキシ樹脂シート(A)の周波数1Hzの引張モードで動的粘弾性測定により得られる損失正接(tanδ)の極大値は、具体的には実施例に記載の方法で測定することができる。
エポキシ樹脂シート(A)の周波数1Hzの引張モードで動的粘弾性測定により得られる-100℃~10℃の範囲に存在する損失正接(tanδ)の極大値は、好ましくは0.10以上、より好ましくは0.30以上、さらに好ましくは0.50以上、よりさらに好ましくは0.80以上、よりさらに好ましくは1.0以上であり、その数値が大きいほど衝撃吸収に優れ、その上限値は、特に限定されないが、好ましくは5である。
(tanδ)
エポキシ樹脂シート(A)の周波数1Hzの引張モードで動的粘弾性測定により得られる-40℃~40℃の損失正接(tanδ)は、好ましくは0.03以上、より好ましくは0.04以上である。エポキシ樹脂シート(A)の-40℃~40℃のtanδが上記範囲であることにより、耐衝撃性に優れる。上記損失正接(tanδ)の上限値は、特に限定されないが、好ましくは5である。
エポキシ樹脂シート(A)の周波数1Hzの引張モードで動的粘弾性測定により得られる-40℃~40℃の損失正接(tanδ)は、具体的には実施例に記載の方法で測定することができる。
(引張伸び)
エポキシ樹脂シート(A)は伸縮性に優れ、エポキシ樹脂シート(A)の引張伸びは50%以上であり、好ましくは80%以上、より好ましくは100%以上、さらに好ましくは150%以上、よりさらに好ましくは160%以上、よりさらに好ましくは170%以上である。上限値については、好ましくは500%以下である。
エポキシ樹脂シート(A)の引張伸びは、具体的には実施例に記載の方法で測定することができる。
(引張伸びが50%の時の応力)
エポキシ樹脂シート(A)は、フレキシブル性(伸縮性)が良好である観点から、引張伸びが50%の時の応力が、好ましくは0.80MPa以上、より好ましくは0.90MPa以上であり、そして、その上限は、好ましくは50.0MPa以下である。
20℃における引張伸びが50%の時の応力に対する-20℃における引張伸びが50%の応力時の応力の比は、省エネルギーの観点から、好ましくは20以下、より好ましくは15以下、さらに好ましくは10以下である。また、下限については、通常0.95以上である。
エポキシ樹脂シート(A)の引張伸びが50%の時の応力は、具体的には実施例に記載の方法で測定することができる。
(引張貯蔵弾性率)
エポキシ樹脂シート(A)の-20~100℃の引張貯蔵弾性率は、好ましくは5.0×10~1.0×10Paであり、より好ましくは1.0×10~9.0×10Paであり、さらに好ましくは2.0×10~7.0×10Paである。なお、「-20~100℃の引張貯蔵弾性率が5.0×10~1.0×10Pa」とは、-20~100℃の全温度範囲において、引張貯蔵弾性率が5.0×10Pa以上、かつ、1.0×10Pa以下の値を維持することを意味する。他の数値範囲の場合についても同様に取り扱うものとする。エポキシ樹脂シート(A)の-20~100℃の引張貯蔵弾性率が上記範囲であると、使用環境温度の変化による機械特性の急激な変化を受けにくく、特に低温環境下で伸縮性が保つことができる。
エポキシ樹脂シート(A)の引張貯蔵弾性率は、具体的には実施例に記載の方法で測定することができる。
(厚さ)
エポキシ樹脂シート(A)の厚さは、好ましくは10~500μmであり、より好ましくは20~400μmであり、さらに好ましくは30~300μmであり、よりさらに好ましくは50~200μmである。
エポキシ樹脂シート(A)の厚さ(平均厚さ)は、マイクロメータによって測定され、それらの算術平均により求められる。
2.エポキシ樹脂シート(A)の形態
エポキシ樹脂シート(A)は、エポキシ樹脂組成物を硬化した硬化物よりなるシート状の成形体である。ここでいう「硬化」とは、熱及び/又は光等によってエポキシ樹脂組成物中のエポキシ樹脂を意図的に硬化させることを意味するものであり、例えば硬化前のエポキシ樹脂シート(A)を長期に保管することによって、熱や光による経時的な影響で徐々に硬化するような場合も包含する。
なお、本明細書において「エポキシ樹脂」という用語は、硬化前の原料樹脂と、硬化後の樹脂(硬化物)の双方をいう。硬化反応によってエポキシ基は消費されるため、硬化後の樹脂はエポキシ基(エポキシ構造)を有していない場合があるが、本明細書においてはこれらを区別しない。
エポキシ樹脂シート(A)は、ポリエーテルアミン及び/又は脂環式構造を含む硬化剤に由来する構造を有することが好ましい。エポキシ樹脂シート(A)は、前記構造を有することにより、高光透過性を有し、かつ、着色が少なくなる。前記構造は、従来公知の方法により解析できる。
以下、本発明において好適に用いられるエポキシ樹脂組成物(以下、「エポキシ樹脂組成物(a)」ともいう)について、詳細に説明する。ただし、本発明において用いられるエポキシ樹脂組成物は、以下のエポキシ樹脂組成物(a)に限定されない。
(1)エポキシ樹脂組成物(a)
エポキシ樹脂組成物(a)は、エポキシ樹脂と、硬化剤とを少なくとも含み、必要に応じて溶剤やその他の成分を適宜配合することができる。
以下、エポキシ樹脂、硬化剤、溶剤及びその他の成分について詳細に説明する。
(1-1)エポキシ樹脂
本発明において、エポキシ樹脂組成物(a)は、エポキシ樹脂として、剛直成分と柔軟成分とのブロック構造を有するエポキシ樹脂、及び/又は、末端反応性ブタジエンアクリロニトリル共重合体等のゴム成分を有するエポキシ樹脂(以下、「ゴム変性エポキシ樹脂」ともいう)を含有することが好ましい。
以下、剛直成分と柔軟成分とのブロック構造を有するエポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂(この2つを以下、「エポキシ樹脂(α)」ともいう)について詳述する。
(剛直成分と柔軟成分とのブロック構造を有するエポキシ樹脂)
上記エポキシ樹脂の剛直成分は、芳香族性を有する環構造、例えばベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、ピレン環などの縮合芳香環構造や、ビフェノール環、カルド構造、フルオレン環などの芳香環構造を多数含む構造や、ピロール環、チオフェン環などのヘテロ環式構造を含むことが好ましい。
上記エポキシ樹脂の柔軟成分は、脂肪族炭化水素、例えば炭素数1~8のアルキレン基、エチレングリコール基、プロピレングリコール基、ブチレングリコール基を含むことが好ましい。
エポキシ樹脂組成物(a)が、このような剛直成分と柔軟成分を有するエポキシ樹脂を含むことで、硬化物に柔軟性を付与することが可能となる。
エポキシ樹脂(α)は、必ずしも剛直成分と柔軟成分の双方にエポキシ基又はエポキシ基由来の構造を有していなくともよい。すなわち、エポキシ樹脂(α)が剛直成分と柔軟成分とのブロック構造を有する場合、少なくとも剛直成分及び柔軟成分のうちいずれかにエポキシ基あるいはエポキシ基由来の構造を有していればよい。耐熱性、機械的強度等のエポキシ樹脂本来の特性を有しつつ、柔軟性を付与するという観点からは、剛直成分と柔軟成分のうちいずれか一方のみにエポキシ基あるいはエポキシ基由来の構造を有していることが好ましい。
剛直成分と柔軟成分とのブロック構造を有するエポキシ樹脂(α)として、例えばビスフェノールFと1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテルとの共重合体、1,6-ヘキサンジオールとビスフェノールFジグリシジルエーテルとの共重合体、ビスフェノールFと1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテルとの共重合体、1,4-ブタンジオールとビスフェノールFジグリシジルエーテルとの共重合体、ビスフェノールAと1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテルとの共重合体、1,6-ヘキサンジオールとビスフェノールAジグリシジルエーテルとの共重合体、ビスフェノールAと1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテルとの共重合体、1,4-ブタンジオールとビスフェノールAジグリシジルエーテルとの共重合体、テトラメチルビフェノールと1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテルとの共重合体、1,6-ヘキサンジオールとテトラメチルビフェノールジグリシジルエーテルとの共重合体、テトラメチルビフェノールと1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテルとの共重合体、1,4-ブタンジオールとテトラメチルビフェノールジグリシジルエーテルとの共重合体、ビフェノールと1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテルとの共重合体、1,6-ヘキサンジオールとビフェノールジグリシジルエーテルとの共重合体、ビフェノールと1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテルとの共重合体、1,4-ブタンジオールとビフェノールジグリシジルエーテルとの共重合体、1,4-ナフタレンジオールと1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテルとの共重合体、1,6-ヘキサンジオールと1,4-ナフタレンジオールジグリシジルエーテルとの共重合体、1,4-ナフタレンジオールと1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテルとの共重合体、1,4-ブタンジオールと1,4-ナフタレンジオールジグリシジルエーテルとの共重合体、1,6-ナフタレンジオールと1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテルとの共重合体、1,6-ヘキサンジオールと1,6-ナフタレンジオールジグリシジルエーテルとの共重合体、1,6-ナフタレンジオールと1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテルとの共重合体、1,4-ブタンジオールと1,6-ナフタレンジオールジグリシジルエーテルとの共重合体等が挙げられる。
これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で混合して用いてもよい。これらの中でも、柔軟性の観点から、エポキシ樹脂(α)は、ビスフェノールFと1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテルとの共重合体を含むことが好ましい。
(ゴム変性エポキシ樹脂)
末端反応性ブタジエンアクリロニトリル共重合体等のゴム成分を有するエポキシ樹脂(ゴム変性エポキシ樹脂)において、ゴム成分は、例えば、ブタジエンアクリロニトリル共重合体ゴム、スチレンブタジエン共重合体ゴム等が挙げられ、重合体の末端がカルボキシ変性、アミノ変性又はヒドロキシ変性されていてもよい。また、ゴム変性エポキシ樹脂において、エポキシ樹脂は、公知のものを使用でき、例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、多官能グリシジルエーテル型エポキシ化合物、芳香族エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、脂肪族エポキシ化合物等が挙げられる。
ゴム変性エポキシ樹脂の具体例としては、主鎖にアクリロニトリルポリブタジエン骨格を有し、末端にはエポキシ基またはエポキシ基と反応する官能基(例えば、アミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基など)を含むエポキシ樹脂が挙げられる。
ゴム変性エポキシ樹脂として、市販品を用いることができ、ADEKA社製の商品名「アデカレジン EPRシリーズ」等を用いることができる。
上記エポキシ樹脂(α)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
エポキシ樹脂組成物(a)は、エポキシ樹脂として、上記エポキシ樹脂(α)以外のエポキシ樹脂(以下、「エポキシ樹脂(β)」という)を含有してもよい。
エポキシ樹脂(β)としては、分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物を用いることが好ましい。
エポキシ基を2個有する2官能のエポキシ化合物としては、例えばビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールEジグリシジルエーテル、ビスフェノールZジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、ビスフェノールADジグリシジルエーテル、ビスフェノールアセトフェノンジグリシジルエーテル、ビスフェノールトリメチルシクロヘキサンジグリシジルエーテル、ビスフェノールフルオレンジグリシジルエーテル、テトラメチルビスフェノールAジグリシジルエーテル、テトラメチルビスフェノールFジグリシジルエーテル、テトラ-t-ブチルビスフェノールAジグリシジルエーテル、テトラメチルビスフェノールSジグリシジルエーテル等のビスフェノール系ジグリシジルエーテル類;ビフェノールジグリシジルエーテル、テトラメチルビフェノールジグリシジルエーテル、ジメチルビフェノールジグリシジルエーテル、テトラ-t-ブチルビフェノールジグリシジルエーテル等のビフェノール系ジグリシジルエーテル類;ハイドロキノンジグリシジルエーテル、ジヒドロアントラセンジグリシジルエーテル、メチルハイドロキノンジグリシジルエーテル、ジブチルハイドロキノンジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、メチルレゾルシンジグリシジルエーテル等のベンゼンジオール系ジグリシジルエーテル類;ジヒドロアントラハイドロキノンジグリシジルエーテル、ジヒドロキシジフェニルエーテルジグリシジルエーテル、チオジフェノールジグリシジルエーテル、ジヒドロキシナフタレンジグリシジルエーテル等の芳香族系ジグリシジルエーテル類;前記ビスフェノール系ジグリシジルエーテル類、ビフェノール系ジグリシジルエーテル類、ベンゼンジオール系ジグリシジルエーテル類及び芳香族系ジグリシジルエーテル類から選ばれるジグリシジルエーテル類の芳香環に水素を添加したエポキシ化合物;アジピン酸、コハク酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、ダイマー酸等の種々のカルボン酸類と、エピハロヒドリンとから製造されるエポキシ樹脂;エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、1,5-ペンタンジオールジグリシジルエーテル、ポリペンタメチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリヘキサメチレングリコールジグリシジルエーテル、1,7-ヘプタンジオールジグリシジルエーテル、ポリヘプタメチレングリコールジグリシジルエーテル、1,8-オクタンジオールジグリシジルエーテル、1,10-デカンジオールジグリシジルエーテル、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオールジグリシジルエーテル等の鎖状構造のみからなる(ポリ)アルキレングリコールジグリシジルエーテル類;1,4-シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル等の環状構造を有するアルキレングリコールジグリシジルエーテル類等が挙げられる。
エポキシ基を3個以上有する3官能以上のエポキシ化合物としては、例えば以下のものが挙げられる。
なお、以下の例示において、「……………型エポキシ樹脂」とは、水酸基がグリシジルエーテル基で置換されたものをいう。即ち、例えば、「4,4’,4''-トリヒドロキシトリフェニルメタン型エポキシ樹脂」は、「4,4’,4''-トリヒドロキシトリフェニルメタン」の水酸基がグリシジルエーテル基で置換されたものをさす。
α,α-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-(4-ヒドロキシ-α,α-ジメチルベンジル)-エチルベンゼン型エポキシ樹脂、4,4’,4''-トリヒドロキシトリフェニルメタン型エポキシ樹脂、4,4’,4''-エチリジントリス(2-メチルフェノール)型エポキシ樹脂、4,4’-(2-ヒドロキシベンジリデン)ビス(2,3,6-トリメチルフェノール)型エポキシ樹脂、2,3,4-トリヒドロキシジフェニルメタン型エポキシ樹脂、2,4,6-トリス(4,ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリアジン型エポキシ樹脂、1,3,5-トリス(4-ヒドロキシフェニル)ベンゼン型エポキシ樹脂、1,1,1-トリス(4-ヒドロキシフェニル)エタン型エポキシ樹脂、4,4’-[1-[4-[1-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビス(2-メチルフェノール)型エポキシ樹脂、2,6-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンジル)-4-メチルフェノール型エポキシ樹脂等の3官能エポキシ樹脂類;2,2’-メチレンビス[6-(2-ヒドロキシ-5-メチルベンジル)-p-クレゾール]型エポキシ樹脂、4-[ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)メチル]ベンゼン-1,2-ジオール型エポキシ樹脂、1,1,2,2-テトラキス(p-ヒドロキシフェニル)エタン型エポキシ樹脂、α,α,α’,α’,-テトラキス(4-ヒドロキシフェニル)-p-キシレン型エポキシ樹脂等の4官能エポキシ樹脂類;2,4,6-トリス[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-1,3-ベンゼンジオール型エポキシ樹脂等の5官能エポキシ樹脂類;ジアミノジフェニルメタン、アミノフェノール、キシレンジアミン等の種々のアミン化合物と、エピハロヒドリンとから製造されるエポキシ化合物;脂肪族ポリオールと、エピハロヒドリンから製造されるエポキシ化合物;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、フェノール変性キシレン型エポキシ樹脂や、これら種々のフェノール類と、ヒドロキシベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、グリオキザール等の種々のアルデヒド類との縮合反応で得られる多価フェノール樹脂類、重質油又はピッチ類とフェノール類とホルムアルデヒド類との共縮合樹脂等の各種のフェノール系化合物等を使用したエポキシ樹脂等の多官能エポキシ樹脂類が挙げられる。
これらのうち、本発明のエポキシ樹脂の製造中のゲル化を防ぐ観点から、エポキシ樹脂(β)として2官能エポキシ化合物を使用することが好ましい。
また、良好な柔軟性を得る観点からビスフェノール系ジグリシジルエーテル類、ビフェノール系ジグリシジルエーテル類、ポリアルキレンポリオール系ジグリシジルエーテル類、ビスフェノール系ジグリシジルエーテル類の芳香環に水素を添加したエポキシ化合物、ビフェノール系ジグリシジルエーテル類の芳香環に水素を添加したエポキシ化合物を使用することが好ましく、その中でもポリアルキレンポリオール系ジグリシジルエーテル類、ビスフェノール系ジグリシジルエーテル類の芳香環に水素を添加したエポキシ化合物、ビフェノール系ジグリシジルエーテル類の芳香環に水素を添加したエポキシ化合物がより好ましい。
これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で混合して用いてもよい。
エポキシ樹脂組成物(a)は、エポキシ樹脂として、エポキシ樹脂(α)のみを含むもの、エポキシ樹脂(α)とエポキシ樹脂(β)とを含有するもの、エポキシ樹脂(β)のみを含むもののいずれであってもよい。
エポキシ樹脂組成物(a)が、エポキシ樹脂(α)とエポキシ樹脂(β)とを含有する場合、エポキシ樹脂組成物中の固形分としての全エポキシ成分中のエポキシ樹脂(β)の割合は、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上である。上限値については、好ましくは95質量%以下であり、より好ましくは90質量%以下である。
エポキシ樹脂(β)の割合が上記下限値以上であることにより、エポキシ樹脂(β)を配合することによる物性向上効果を十分に得ることができる。一方、エポキシ樹脂(β)の割合が上記上限値以下であることにより、エポキシ樹脂(α)による柔軟性付与及び可撓性向上効果を十分に得ることができる。
本発明において、「固形分」とは溶媒を除いた成分を意味し、固体のエポキシ樹脂ないしエポキシ化合物のみならず、半固形や粘稠な液状物をも含むものとする。
また、「全エポキシ成分」とは、エポキシ樹脂(α)と前述のエポキシ樹脂(β)との合計を意味する。
(1-2)硬化剤
本発明で用いる硬化剤は、上記のエポキシ樹脂のエポキシ基と、エポキシ基と反応性を有する基との間の架橋反応に寄与するものをいう。硬化剤としては特に制限はなく、一般的にエポキシ樹脂硬化剤として知られているものはすべて使用できる。
例えばフェノール系硬化剤、脂肪族アミン、ポリエーテルアミン、脂環式アミン、芳香族アミンなどのアミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、アミド系硬化剤、第3級アミン、イミダゾールおよびその誘導体、有機ホスフィン類、ホスホニウム塩、テトラフェニルボロン塩、有機酸ジヒドラジド、ハロゲン化ホウ素アミン錯体、ポリメルカプタン系硬化剤、イソシアネート系硬化剤、ブロックイソシアネート系硬化剤等が挙げられる。
これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で混合して用いてもよい。これらの中でも、高透明性及び着色が少ない観点から、硬化剤としては、ポリエーテルアミン並びに脂環式ポリアミン、脂環式酸無水物等の脂環式構造を有する硬化剤が好ましく、脂環式構造を有する硬化剤がより好ましい。
ポリエーテルアミン類としては、トリエチレングリコールジアミン、テトラエチレングリコールジアミン、ジエチレングリコールビス(プロピルアミン)、トリメチロールプロパン(オキシプロピレン)トリアミン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピレントリアミン類等が挙げられる。
ポリエーテルアミン類は市販品を用いることもでき、ハンツマン社製の商品名「ジェファーミンシリーズ」等を用いることができる。
脂環式構造を有する硬化剤としては、脂環式構造を有し、エポキシ樹脂のエポキシ基間の架橋反応及び/又は鎖長延長反応に寄与する物質であればよい。
具体的には、例えば脂環式ポリアミン、脂環式酸無水物等が挙げられる。
より具体的には、脂環式ポリアミンとしては、1,4-ジアザビシクロ-[2.2.2]-オクタン、1,8-ジアザビシクロ-[5.4.0]-ウンデカ-7-エン、N,N’-ジメチルピペラジン、N-アミノエチルピペラジン、メンセンジアミン、イソホロンジアミン、ヘキサメチレンテトラミン、メチレンビス(シクロヘキサナミン)、1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ノルボルネンジアミン、1,2-ジアミノシクロヘキサン、及びこれらの脂環式ポリアミンをエポキシ変性又はエチレンオキシド変性、ダイマー酸変性、マンニッヒ変性、マイケル付加、チオ尿素縮合、ケチミン化した変性脂環式ポリアミンが挙げられる。脂環式酸無水物としては、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル酸等が挙げられる。
これらの中でも脂環式ポリアミンが好ましく、その中でもイソホロンジアミン、ヘキサメチレンテトラミン、メチレンビス(シクロヘキサナミン)、1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ノルボルネンジアミン、1,2-ジアミノシクロヘキサン、及びこれらの変性物が特に好ましい。
脂環式構造を有する硬化剤は市販品を用いることもでき、例えば三菱ケミカル株式会社製の商品名「jERキュア113」、「jERキュアST-14」、新日本理化株式会社製の商品名「リカシッドMH-700」等を用いることができる。
エポキシ樹脂組成物(a)における硬化剤の含有量(脂環式構造を有する硬化剤以外のその他の硬化剤を用いる場合は、脂環式構造を有する硬化剤とその他の硬化剤との合計の含有量)は、エポキシ樹脂(全エポキシ成分の合計の含有量)100質量部に対して好ましくは0.1~100質量部であり、より好ましくは80質量部以下であり、さらに好ましくは60質量部以下、特に好ましくは40質量部以下である。
(1-3)溶剤
エポキシ樹脂組成物(a)には、塗膜形成時等の取り扱い時に、エポキシ樹脂組成物の粘度を適度に調整するために溶剤を配合し、希釈してもよい。エポキシ樹脂組成物(a)において、溶剤は、エポキシ樹脂組成物の成形における取り扱い性、作業性を確保するために用いられ、その使用量には特に制限がない。
なお、本発明においては「溶剤」という語と「溶媒」という語をその使用形態により区別して用いるが、それぞれ独立して同種のものを用いても異なるものを用いてもよい。
エポキシ樹脂組成物(a)が含み得る溶剤としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、メタノール、エタノール等が挙げられ、これらの溶剤は適宜に2種又はそれ以上の混合溶剤として使用することも可能である。
(1-4)その他の成分
エポキシ樹脂組成物(a)には、以上に挙げた成分の他にその他の成分を含有することができる。その他の成分はエポキシ樹脂組成物の所望の物性により適宜組み合わせて用いることができる。
例えば、エポキシ樹脂組成物(a)に、可撓性保持及び耐水性向上の観点から、熱硬化性樹脂用改質剤を添加することが好ましい。改質剤としては、末端反応性ブタジエンアクリロニトリル共重合体等が挙げられる。
改質剤の配合量は、エポキシ樹脂と硬化剤との和の100質量部に対して、50質量部以下が好ましく、40質量部以下がより好ましく、30質量部以下がさらに好ましい。下限値については特に限定されないが、0.1質量部以上が好ましく、0.5質量部以上がより好ましく、1.0質量部以上がさらに好ましい。
改質剤の市販品としては、アミノ基末端ブタジエンアクリロニトリル共重合体である「Hypro 1300X16 ATBN」、「Hypro 1300X42 ATBN」等;カルボキシ基末端ブタジエンアクリロニトリル共重合体である「Hypro 1300X8 CTBN」、「Hypro 1300X31 CTBN」等;エポキシ基末端ブタジエンアクリロニトリル共重合体である「HyproRA840」(以上、いずれもハンツマン社製)等が挙げられる。
また、得られる硬化物の硬化収縮率を下げる効果、熱膨張率を低下させる効果等の各種特性を向上させることを目的に、エポキシ樹脂組成物(a)に無機充填材をさらに添加し、電気・電子分野、特に液状半導体封止材への応用展開を図ることができる。また、エポキシ樹脂組成物(a)には、靱性を付与するためにゴム粒子、アクリル粒子等の有機充填材も添加してもよい。
無機充填材としては、粉末状の補強材や充填材、例えば酸化アルミニウム、酸化マグネシウム等の金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の金属炭酸塩、ケイ藻土粉、塩基性ケイ酸マグネシウム、焼成クレイ、微粉末シリカ、溶融シリカ、ゼオライト等のケイ素化合物、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物、その他、カオリン、マイカ、石英粉末、グラファイト、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、二硫化モリブデン、窒化ホウ素、窒化アルミニウム等が挙げられる。
エポキシ樹脂組成物(a)には、繊維質の補強材や充填材を添加することも可能である。例えばガラス繊維、セラミック繊維、カーボンファイバー、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、ボロン繊維、アラミド繊維、セルロースナノファイバー、セルロースナノクリスタル等が挙げられる。また、有機繊維、無機繊維のクロスあるいは不織布を用いることもできる。
これらの充填材、繊維、クロス、不織布としては、それらの表面をシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤あるいはプライマーで処理する等の表面処理を行ったものも使用できる。
エポキシ樹脂組成物(a)に、無機充填材、繊維質の補強材又は充填材を添加する場合、これらの添加量の合計は、エポキシ樹脂と硬化剤との和の100質量部に対して、900質量部以下が好ましく、700質量部以下がより好ましく、500質量部以下がさらに好ましい。下限値については特に限定されないが、1質量部が好ましく、5質量部がより好ましく、10質量部がさらに好ましい。
エポキシ樹脂組成物(a)には、必要に応じて、カップリング剤、可塑剤、希釈剤、可撓性付与剤、分散剤、湿潤剤、着色剤、顔料、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤等の光安定剤、酸化防止剤、脱泡剤、離型剤、流れ調整剤等を配合してもよい。
これらの配合量は、エポキシ樹脂と硬化剤との和の100質量部に対して、20質量部以下が好ましく、15質量部以下がより好ましく、10質量部以下がさらに好ましい。下限値については特に限定されないが、0.1質量部以上が好ましく、0.5質量部以上がより好ましく、1.0質量部以上がさらに好ましい。
エポキシ樹脂組成物(a)には、最終的な塗膜における樹脂の性質を改善する目的で、必要に応じて種々の硬化性モノマー、オリゴマー及び合成樹脂を配合してもよい。
例えば、シアネートエステル樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂等の1種又は2種以上の組み合わせを挙げることができる。
これら樹脂類の配合割合は、エポキシ樹脂組成物(a)の本来の性質を損なわない範囲の量、すなわちエポキシ樹脂と硬化剤の和の100質量部に対して、50質量部以下が好ましく、40質量部以下がより好ましく、30質量部以下がさらに好ましい。下限値については特に限定されないが、1.0質量部以上が好ましく、5.0質量部以上がより好ましく、10質量部以上がさらに好ましい。
(2)好ましい実施形態
本発明に係るエポキシ樹脂シート(A)は、エポキシ樹脂と、ポリエーテルアミン及び/又は脂環式構造を有する硬化剤とを含むエポキシ樹脂組成物を硬化した硬化物よりなることが好ましく、エポキシ樹脂とポリエーテルアミンを硬化した硬化物よりなることがより好ましい。ここでエポキシ樹脂は、剛直成分と柔軟成分とのブロック構造を有するエポキシ樹脂又はゴム変性エポキシ樹脂を含有することが好ましく、ゴム変性エポキシ樹脂を含有することがより好ましく、主鎖にアクリロニトリルポリブタジエン骨格を有し、末端にはエポキシ基またはエポキシ基と反応する官能基(例えば、アミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基など)を含むゴム変性エポキシ樹脂がさらに好ましい。
<キャリアシート(B)>
1.物性
本発明において、キャリアシート(B)の厚さは、好ましくは1~500μmであり、より好ましくは5~300μmであり、さらに好ましくは10~150μmであり、よりさらに好ましくは20~120μmである。
キャリアシート(B)の厚さ(平均厚さ)は、マイクロメータによって測定され、それらの算術平均により求められる。
ここで、本発明の積層体がエポキシ樹脂シート(A)の両面にキャリアシート(B)を備える積層体である場合は、当該キャリアシート(B)の厚さは各シートの厚さを意味する。
2.キャリアシート(B)の形態
本発明において、キャリアシート(B)の基材としては、紙、樹脂、金属等を原料とした薄いシート状のものが挙げられる。キャリアシート(B)は、特に、安価で、加工しやすく、また廃棄やリサイクルしやすい点から、紙や樹脂などのシートが好ましく、透明性の点から、樹脂がより好ましい。
なお、一般的に「シート」とは、JISにおける定義上、薄く、その厚みが長さと幅のわりには小さく平らな製品をいい、一般的に「フィルム」とは、長さ及び幅に比べて厚みが極めて小さく、最大厚みが任意に限定されている薄い平らな製品で、通常、ロールの形で供給されるものをいう(JIS K 6900:1994)。しかし、「シート」と「フィルム」の境界は定かでなく、本発明において文言上両者を区別する必要がないため、本発明においては、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。
紙としては、例えば上質紙、クラフト紙、グラシン紙、パーチメント紙及びスーパーカレンダードクラフト紙など表面にシリコーンコート処理されたものを用いることができる。
樹脂フィルムとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル、ポリイミド又はポリカーボネートを主成分とするフィルムを用いることができる。これらの表面にシリコーン樹脂離型剤などを塗布して剥離強度を調整してもよい。
また、外観、加工のしやすさ、耐久性、耐熱性、コスト等の点から、キャリアシート(B)は、ポリエステルを主成分とするポリエステルフィルムを含むことが好ましい。本発明の要旨を越えない限り、前記樹脂フィルムは単層構成であっても2層以上の多層構成であってもよい。
なお、「主成分樹脂」とは、基材を構成する樹脂の中でも最も含有量の多い樹脂を意味し、具体的には50質量%以上、中でも70質量%以上、その中でも80質量%以上、その中でも90質量%以上(100質量%を含む)を占める樹脂をいう。
前記ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコールとを重縮合させて得られるものが好ましい。ポリエステルは、1種の芳香族ジカルボン酸と1種の脂肪族グリコールとからなるポリエステルであってもよく、1種以上の他の成分をさらに共重合させた共重合ポリエステルであってもよい。
芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸等が挙げられ、脂肪族グリコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
一方、共重合ポリエステルの他の成分として用いるジカルボン酸としては、イソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、セバシン酸が挙げられ、グリコール成分として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。またp-オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸も用いることができる。
代表的なポリエステルとしては、テレフタル酸とエチレングリコールとを重縮合させて得られるポリエチレンテレフタレート、2,6-ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールとを重縮合させて得られるポリエチレンナフタレート等が例示される。
ポリエステルフィルムは、無延伸フィルムでも延伸フィルムでもいいが、機械的強度の観点から延伸フィルムが好ましく、二軸延伸フィルムであることがより好ましい。また、ポリエステルフィルムには予め、コロナ処理、プラズマ処理等の表面処理を施してもよい。
また、キャリアシート(B)は、樹脂フィルムに加えて、エポキシ樹脂シート(A)と接触する側の最表面層として離型層をさらに含む構造であってもよい。キャリアシート(B)が樹脂フィルムに加えて離型層をさらに含むことで、エポキシ樹脂シート(A)とキャリアシート(B)との剥離強度を5N/15mm幅以下に調整することが容易となる。
離型層の構成成分は特に制限されず、シリコーン化合物、フッ素化合物、ワックス類、界面活性剤などが含有されていてもよい。価格と離型性のバランスが良い面から、シリコーン化合物を用いることが好ましい。
更に、離型層の剥離性調整のために剥離コントロール剤を併用してもよい。
ポリエステルフィルムと離型層とを含むキャリアシート(B)の市販品として入手できるものとしては、帝人フィルムソリューション株式会社製の商品名「ピューレックスA31」や三菱ケミカル株式会社製の商品名「MRF-38」、「MRF-75」が挙げられる。
<積層体>
本発明の積層体は、エポキシ樹脂シート(A)の少なくとも片面にキャリアシート(B)を備え、エポキシ樹脂シート(A)の両面にキャリアシート(B)を備えてもよい。
また、本発明の効果を損なわない範囲で、エポキシ樹脂シート(A)及びキャリアシート(B)以外の層を備えていてもよい。エポキシ樹脂シート(A)及びキャリアシート(B)以外の層としては、例えば粘着層、接着層、ハードコート層、バリア層等が例示される。
エポキシ樹脂シート(A)の両面にキャリアシート(B)を備える場合には、エポキシ樹脂シート(A)の一方の面に積層される第一キャリアシート(B1)と、エポキシ樹脂シート(A)の他方の面に積層される第二キャリアシート(B2)とは互いに同一であっても異なっていてもよい。
本発明の積層体は、エポキシ樹脂シート(A)とキャリアシート(B)との剥離強度が好ましくは5N/15mm幅以下であり、より好ましくは3N/15mm幅以下であり、さらに好ましくは2N/15mm幅以下であり、よりさらに好ましくは1N/15mm幅以下である。下限値については、好ましくは0.01N/15mm幅以上である。
当該剥離強度が上記数値範囲内であることにより、キャリアシート(B)をエポキシ樹脂シート(A)から剥がす際に、エポキシ樹脂シート(A)の剥離面が破れたり欠けたりすることなく、伸縮性に優れるエポキシ樹脂シート又は積層体を簡便に得ることができる。
なお、エポキシ樹脂シート(A)の両面にキャリアシート(B)を備える場合には、エポキシ樹脂シート(A)と第一キャリアシート(B1)との剥離強度、及び、エポキシ樹脂シート(A)と第二キャリアシート(B2)との剥離強度のうち少なくとも一方が上記数値範囲内であればよい。
すなわち、第一キャリアシート(B1)と第二キャリアシート(B2)のうち少なくとも一方が離型処理されていればよく、他方は離型処理されていない一般的なシートであってもよい。
本発明の積層体の20~100℃の引張貯蔵弾性率は、好ましくは6.0×10~5.0×1010Paであり、より好ましくは1.0×10~1.0×1010Paであり、さらに好ましくは5.0×10~1.0×1010Paである。
積層体がこのような引張貯蔵弾性率を有することにより、二次加工中におけるエポキシ樹脂シートの伸び、撓み、シワ発生等の不具合を抑制し、ハンドリング性を向上することができる。
より詳細に説明すれば、積層体の20℃~100℃の引張貯蔵弾性率が上記下限値以上であれば、たとえエポキシ樹脂シート(A)が柔軟であったとしても、撓みやシワ発生が抑制されるばかりでなく、例えば積層体を打ち抜き加工する場合にも、打ち抜き刃に積層体が粘着することも無く、打ち抜いた部材の寸法安定性も良好となる。
また、積層体の20℃~100℃の引張貯蔵弾性率が上記上限値以下であれば、積層体を捲回体(ロール)形状とすることも容易であるし、捲回体の状態で長期に保存した後にこれを繰り出して二次加工する際にも、製造当初と同様の形状(厚み変動など)及び諸特性を維持することができる。
積層体の引張貯蔵弾性率は、具体的には実施例に記載の方法で測定することができる。
本発明の積層体の厚さは、好ましくは30~1000μmであり、より好ましくは50~500μmであり、さらに好ましくは80~400μmであり、よりさらに好ましくは100~380μmである。
積層体の厚さ(平均厚さ)は、マイクロメータによって測定され、それらの算術平均により求められる。
<積層体の製造方法>
本発明の積層体の製造方法は特に制限されないが、キャリアシート(B)上にエポキシ樹脂シート(A)用の樹脂組成物(以下、「エポキシ樹脂組成物」ともいう)を塗布し、該エポキシ樹脂組成物を硬化してエポキシ樹脂シート(A)を形成する工程を含むことが好ましい。
また、エポキシ樹脂シート(A)の両面にキャリアシート(B)を備える積層体を製造する場合には、以下の製造方法1及び製造方法2が挙げられる。
製造方法1:第一キャリアシート(B1)上にエポキシ樹脂組成物を塗布し、該エポキシ樹脂組成物を硬化してエポキシ樹脂シート(A)を形成した後、該エポキシ樹脂シート(A)の該第一キャリアシート(B1)が設けられた面と反対の面に対して、第二キャリアシート(B2)を張り合わせる方法。
製造方法2:第一キャリアシート(B1)上にエポキシ樹脂組成物を塗布し、該エポキシ樹脂組成物の該第一キャリアシート(B1)が設けられた面と反対の面に対して、第二キャリアシート(B2)を張り合わせた後、該エポキシ樹脂組成物を硬化してエポキシ樹脂シート(A)を形成する方法。
エポキシ樹脂シート(A)は、エポキシ樹脂組成物を所定の厚さのシート状に調整した状態で硬化させることにより製造することができる。あるいは、エポキシ樹脂組成物より得られた半硬化物を所定の厚さのシート状に成形すると共にさらに硬化させることにより製造することができる。
エポキシ樹脂組成物の硬化方法は、エポキシ樹脂組成物中の配合成分や配合量、配合物の形状(例えばシートの厚さ)によっても異なるが、通常、23~200℃で5分間~24時間の加熱条件が挙げられる。
この加熱は、20~160℃で5分間~24時間の一次加熱と、一次加熱温度よりも40~180℃高い60~200℃で5分間~24時間の二次加熱との二段処理で行うことが好ましい。硬化不良を少なくするために、さらに二次加熱温度よりも高い100~200℃で5分間~24時間の三次加熱を行う三段処理を行ってもよい。
硬化物を半硬化物として製造する際には、加熱等により形状が保てる程度にエポキシ樹脂組成物の硬化反応を進行させればよい。エポキシ樹脂組成物が溶剤を含んでいる場合には、加熱、減圧、風乾等の手法で大部分の溶剤を除去するが、半硬化物中に5質量%以下の溶剤を残留させてもよい。
なお、本発明のエポキシ樹脂シート(A)は、引張伸びが前記数値範囲内のものであれば半硬化の状態のものであってもよい。エポキシ樹脂シート(A)が半硬化の状態であれば、捲回体とすることが容易となったり、二次加工性が良好となったりする場合がある。
本発明の積層体は、エポキシ樹脂シート(A)の両面にキャリアシート(B)を備える積層体を製造したあと、得られた積層体の少なくとも片面からキャリアシート(B)を剥がしたものであってもよい。
すなわち、本発明における積層体の製造方法は、積層体の少なくとも片面からキャリアシート(B)を剥がす工程を含んでもよい。
また、本発明の積層体からキャリアシート(B)を剥がしてエポキシ樹脂シート(A)を得てもよい。
すなわち、本発明におけるエポキシ樹脂シート(A)の製造方法は、積層体からキャリアシート(B)を剥がすことによりエポキシ樹脂シート(A)を得る工程を含む。
本発明の製造方法で得られたエポキシ樹脂シート(A)又は積層体は表面の外観が損なわれていないため、電気・電子分野のような精密度が求められる用途においても好適に使用することができる。例えば、柔軟性が重視されるフレキシブル積層板又はストレッチャブル積層板に用いることができる。
フレキシブル積層板又はストレッチャブル積層板としては、例えば銅箔等の金属箔を積層したプリント配線板等が挙げられる。
プリント配線板の製造方法としては、例えばエポキシ樹脂シート(A)の片面又は両面に銅箔を重ね、真空プレス機などを用いて熱プレス成型を行って、銅張積層板を作製し、エッチング加工によって配線パターンを形成し、プリント配線板を得る方法が例示される。
また、配線パターンとしては導電性ペーストを用いたプリント配線板等が挙げられる。エポキシ樹脂シート(A)の片面又は両面に、スクリーン印刷法やインクジェット印刷法など公知の方法にて、導電性ペーストを塗布して、配線パターンを形成し、プリント配線板を得る方法が例示される。前記導電性ペーストはフレキシブル性、ストレッチャブル性を有するものが好ましい。
前記プリント配線板に各種の電子素子を実装することにより、フレキシブルデバイス又はストレッチャブルデバイスを得ることが可能である。
本発明の製造方法で得られたエポキシ樹脂シート(A)は、例えば、樹脂成分と強化繊維とを含む繊維強化複合材、好ましくはプリプレグ及び/又はセミプレグとの積層体にも用いることができる。
この繊維強化複合材及び積層体は、耐衝撃性及び耐熱性に優れ、さらに制振性及び層間密着性にも優れるため、航空機、自動車、船舶及び鉄道車両である移動体、スポーツ用品、家電製品、並びに建築資材に好適に用いられる。
ほかにも、本発明のエポキシ樹脂シート(A)又は積層体は、電子・電気部材用途として、緩衝材、粘着シート、伸縮テープ、圧力センサーをはじめとした各種センサー基板などに用いることもできる。
粘着シートは、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)等の画像表示パネルと、その使用状態の前面側(視認側)に配置される保護パネルやタッチパネル等のパネル部材との空隙を充填する充填材として用いることができる。
その他、電子・電気部材用途以外の分野を含め、各種工業用の緩衝材、粘着シート、接着シート、伸縮テープ、封止用シート、耐熱絶縁シート、耐熱導電性シート、ガラス代替物、保護フィルム、医療用シート、農業用シート、建築用シート等にも適用し得る。
以下、本発明を実施例に基づいてより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例における各種の製造条件や評価結果の値は、本発明の実施態様における上限又は下限の好ましい値としての意味をもつものであり、好ましい範囲は前記した上限又は下限の値と、下記実施例の値又は実施例同士の値との組み合わせで規定される範囲であってもよい。以下において、「部」は全て「質量部」を示す。
[各種分析、評価、測定方法]
以下における各種物性、特性の分析、評価、及び測定方法は次のとおりである。
<樹脂シート(A)>
(1)厚さ
樹脂シート(A)の厚さは、マイクロメータを用いてキャリアシート(B)2枚分の厚みを基準厚み(0μm)と設定し、A4サイズの積層体サンプルについて端部から幅方向に100mm間隔で3ヶ所の厚さを計測して、それらの算術平均の値を厚さとして表1に示した。
(2)引張貯蔵弾性率(E’)
積層体サンプルからキャリアシート(B)を剥離し、残った樹脂シート(A)から幅15mm×長さ50mmの試験片を切り出した。当該試験片について、JIS K 7244-4:1999に記載される動的粘弾性測定法により、動的粘弾性測定装置(アイティー計測制御株式会社製「DVA-200」)を用いて、周波数1Hz、-100℃から昇温速度3℃/分で150℃まで昇温しながら、両持ち引張モードの測定条件で測定を行った。-20℃、-10℃、0℃、20℃、40℃、100℃における引張貯蔵弾性率E’を表1に示した。
(3)引張損失正接(tanδ)
引張損失正接(tanδ)は、前記(2)の動的粘弾性測定法から得られる損失弾性率E”、及び、貯蔵弾性率E’の値から、損失弾性率E”/貯蔵弾性率E’を計算して求めた。
(4)引張損失正接(tanδ)の極大値
前記(2)の動的粘弾性測定法にて、-100℃~150℃の間で動的粘弾性を測定した際に、引張損失正接(tanδ)の極大値が得られた温度、及び、その極大値の値を表1に示した。
(5)引張伸び
積層体サンプルからキャリアシート(B)を剥離し、残った樹脂シート(A)を幅6mm、標線間距離が80mmとなるダンベル形状に切り出して試験片とした。JIS K 7127:1999に準じて、23℃、50%RHの環境下、試験速度200mm/分で試験片の引張試験を行い、引張破断した際の伸びを引張伸びとして表1に示した。
またJIS K 7127:1999に準じて50%RHの環境下で、温度をそれぞれ-20℃、0℃、20℃とし、引張試験を行った。得られる伸び率-応力のs-sカーブから、引張伸び50%の時の応力を求め、表1に示した。
(6)衝撃吸収率
積層体サンプルからキャリアシート(B)を剥離して、残った樹脂シート(A)から幅50mm×長さ50mmに切り出して試験片とした。金属台の上に、100μmのクッション層を敷いた。このクッション層上に感圧紙(富士フィルム株式会社製 HSタイプ)を敷き、試験片の中心の上方50mmの高さから、直径5/8インチ、重さが16.3gの金属ボールを自由落下させた。落球衝撃を受けた感圧紙について、富士フィルム株式会社製のプレスケール圧力画像解析システム「FPD-8010J」を用いて、受けた最大応力の数値(R)を読み取った。また、上記感圧紙上に、評価対象の試験片を、空間ができないように敷き、上述した場合と同様に、金属ボールを自由落下させ、落球衝撃を受けた試験片について、受けた最大応力の数値(S)を読み取った。そして、以下の計算式から衝撃吸収率を算出して表1に示した。
衝撃吸収率(%)=(R-S)/R×100
<積層体>
(1)厚さ
積層体の厚さは、上記で求めた樹脂シート(A)の厚さと、キャリアシート(B)2枚の厚さの合計を算出することにより求めた。表2にその値を示した。
(2)引張貯蔵弾性率(E’)
積層体サンプルから幅15mm×長さ50mmの試験片を切り出した。当該試験片について、JIS K 7244-4:1999に記載される動的粘弾性測定法により、動的粘弾性測定装置(アイティー計測制御株式会社製「DVA-200」)を用いて、周波数1Hz、昇温速度3℃/分、両持ち引張モードの測定条件で測定を行い、20℃、50℃、100℃における引張貯蔵弾性率E’を表1に示した。
(3)剥離強度
積層体サンプルを、幅15mm×長さ250mmに切り出して試験片とし、万能材料試験機(株式会社島津製作所製「AGS-X」)を用いて、試験速度50mm/minで、樹脂シート(A)とキャリアシート(B)との界面についてT型剥離試験を行い、変位が30mm~60mm間の剥離力の平均値を剥離強度とした。
(4)CFRPとの密着性
炭素繊維プリプレグ(三菱ケミカル株式会社製の商品名「TR3110 381GMX」(厚さ:210~220μm、母材:エポキシ樹脂))のセパレータフィルムを剥がし、その上に樹脂シート(キャリアシート剥がした状態)を炭素繊維プリプレグの片面に積層した。ついで、熱プレス機で0.8MPaの圧力をかけ、130℃で90分間熱プレスし、評価用サンプルを得た。幅15mm×長さ150mmに切り出して試験片とし、万能材料試験機(株式会社島津製作所製「AGS-X」)を用いて、試験速度50mm/分で、硬化した炭素繊維プリプレグと樹脂シート(A)との界面について180°剥離試験を行い、剥離強度を求め、下記基準で評価した。
A:界面が剥離せず、持ち手側の基材が破断した
B:剥離強度が1N/mm以上
C:剥離強度が1N/mm未満
(5)プリンタブル適応性
導電性ペーストとして、藤倉化成株式会社製の伸縮性銀ペースト「ドータイトXA-9521」を用い、上記実施例3,4、比較例1,3で得られた厚み100μmの樹脂シート(キャリアシート剥がした状態)の上にスクリーン印刷方式によって塗布し、樹脂シート(A)/導電層(C)の積層体を製造した。さらに、100℃にて60分間オーブンで熱処理することにより、導電層(C)を完全に硬化させた積層体を得た。得られた積層体の各層の厚みは、樹脂シート(A)が100μm、導電層(C)が約30μmであり、樹脂シート(A)と導電層(C)はいずれも良好に密着していた。
得られた積層体から試験片を切り出し、次に示すような方法にて抵抗値の測定を行った。樹脂シート(A)の寸法は、長さ38mm、幅12mmである。また、配線の形状は、ゲージ長10mm、幅5mmのダンベル型である(全長36mm、最大幅11mm)。
-抵抗値の測定方法-
上記記載の方法で得られた測定用の試験片を一軸伸縮させた際の、24℃室温下で抵抗値の変化を測定した。オリエンタルモーター株式会社製電動スライダ「EAS4NY-D010-AZAAD-3」を用いて伸び率0~10%の間を4万回伸縮させて伸縮サイクル試験を行った。この間、伸縮速度は3.33mm/secとした。この間で得られた抵抗の最大値をRmaxとした。
次に、印刷したサンプルを85℃、85%RHで500時間処理してから、同様の条件で伸縮サイクル試験をし、抵抗の最大値をRmax’とした。
得られた、Rmax、Rmax’から、Rmax/Rmax’を算出し、以下の基準で評価した。
A:Rmax/Rmax’が1以下
B:Rmax/Rmax’が2以下
C:抵抗値が測定範囲を超えて測定できなかった。または、サンプルの不具合により測定不可だった。
なお、抵抗値の測定は、テクトロニクス社製マルチメーター「DMM4050」を用い、2線式抵抗測定方式で実施した。サンプリング周波数を0.1Hzに設定し、23℃の室温下にて実施した。
実施例及び比較例にて、樹脂シート(A)及び積層体は以下のとおり作製した。
<樹脂シート(A)の使用材料>
(エポキシ樹脂(α))
・エポキシ樹脂(α1)
エポキシ樹脂(α1)として、以下の方法で調製したビスフェノールFと1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテルとの共重合体を用いた。
攪拌機、滴下ロート及び温度計を備えた1L容ガラス製フラスコに予め45℃に加熱した1,6-ヘキサンジオール141.8質量部、三弗化ホウ素エチルエーテル0.51質量部を仕込み、80℃まで加熱した。85℃以上にならない様に時間をかけてエピクロロヒドリン244.3質量部を滴下した。80~85℃に保ちながら1時間熟成を行った後、45℃まで冷却した。ここへ22質量%水酸化ナトリウム水溶液528.0質量部を加え、45℃で4時間激しく攪拌した。室温まで冷却して水相を分離除去し、減圧下加熱して未反応のエピクロロヒドリン、水を除去し、粗1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル283.6質量部を得た。
この粗1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテルは、オールダショウ蒸留塔(15段)にて蒸留精製し、圧力1300Pa、170~190℃の留分を主留分とすることで、ガスクロマトグラフィ法によるジグリシジル体純度が97質量%、全塩素量が0.15質量%、エポキシ当量が116g/eqである1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテルを127.6質量部得た。
前記1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル100質量部、ビスフェノールF(フェノール性水酸基当量:100g/eq)69.3質量部、エチルトリフェニルホスホニウムアイオダイド(30質量%メチルセロソルブ溶液)0.13質量部を耐圧反応容器に入れ、窒素ガス雰囲気下、165~170℃で5時間、重合反応を行うことで、エポキシ当量が1,000g/eq、数平均分子量が3,000であるビスフェノールFと1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテルとの共重合体を得た。
このビスフェノールFと1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテルとの共重合体は、剛直成分と柔軟成分とのブロック構造を有する共重合体であった。
・エポキシ樹脂(α2)
ゴム変性エポキシ樹脂(ADEKA社製の商品名「アデカレジン EPR-1630」、CTBN(カルボキシ基を含有するブタジエン-アクリロニトリル共重合体のエポキシ樹脂))
・エポキシ樹脂(α3)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱ケミカル株式会社製の商品名「jER828」)(エポキシ当量:390g/eq)を用いた。
(硬化剤)
・硬化剤(C1)
脂環式ポリアミン、三菱ケミカル株式会社製の商品名「jERキュアST-14」、活性水素当量:85g/eq
・硬化剤(C2)
トリメチロールプロパンポリ(オキシプロピレン)トリアミン、ハンツマン社製の商品名「ジェファーミンT-403」、活性水素当量:81g/eq
・硬化剤(C3)
ポリオキシプロピレンジアミン、ハンツマン社製の「ジェファーミンD2000」、活性水素当量:514g/eq
(その他)
・熱硬化性樹脂用改質剤(M1)
アミノ基末端ブタジエンアクリロニトリル共重合体、ハンツマン社製の商品名「Hypro 1300X16 ATBN」、活性水素当量:800~1000g/eq
<キャリアシート(B)>
・キャリアシート(1)
三菱ケミカル株式会社製、商品名「MRF75」、離型コートPETフィルム、厚さ75μm;ポリエステルフィルムと離型層とを含むキャリアシート
・キャリアシート(2)
LDPE/PETフィルム(厚さ50μmの低密度ポリエチレン(LDPE)フィルムと、厚さ50μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムとを貼り合せた2種2層フィルム)
(実施例1~4、比較例1~2)
表1に示すようにエポキシ樹脂、硬化剤、熱硬化性樹脂用改質剤を配合することで、樹脂組成物を調製した。第1のキャリアシート(B)の離型層上にこのエポキシ樹脂組成物を塗布し、所望の厚さになるようにクリアランスを調整した2本の熱ロールを用いて、第2のキャリアシート(B)をラミネートして張り合わせた。得られたサンプルを40℃で16時間一次加熱処理をして、さらに80℃で6時間二次加熱処理を行い、積層体を作製した。樹脂シート(A)、キャリアシート(B)、積層体について、各種分析、評価した結果を表1及び表2に示す。
(実施例5)
積層体の厚さを表1に示す値に変更した以外は、実施例1と同様に積層体を作製した。樹脂シート(A)、キャリアシート(B)、積層体について、各種分析、評価した結果を表1及び表2に示す。
(実施例6)
積層体の厚さを表1に示す値に変更した以外は、実施例2と同様に積層体を作製した。樹脂シート(A)、キャリアシート(B)、積層体について、各種分析、評価した結果を表1及び表2に示す。
(比較例3)
樹脂シート(A)を、大倉工業株式会社製のポリウレタンエラストマー積層シート(商品名「シルクロン SES85-NW/PP」)を用いて、同様にして各種分析、評価した結果を表1及び表2に示す。
Figure 2022157243000001
Figure 2022157243000002
tanδの極大値が-100℃~10℃の範囲に少なくとも1つある実施例1~6の樹脂シート(A)は、低温環境下においても伸縮性に優れた。また、実施例1~6の樹脂シート(A)は、樹脂シート(A)のtanδは幅広い温度領域で0.03以上であるため、幅広い温度領域にて耐衝撃性に優れたシートであることがわかった。さらに、実施例1~6の積層体は、樹脂シート(A)の引張伸びが50%以上であり、プリプレグとの密着性、プリンタブル適応性にも優れていた。
実施例1~6の積層体よりキャリアシート(B)を剥がすことで樹脂シート(A)を容易に得ることができるので、スポーツ用品等の様々な用途展開が期待される。

Claims (18)

  1. エポキシ樹脂シート(A)と、該エポキシ樹脂シート(A)の少なくとも片面にキャリアシート(B)とを備えた積層体であって、
    該エポキシ樹脂シート(A)の周波数1Hzの引張モードで動的粘弾性測定により得られる損失正接(tanδ)の極大値が-100℃~10℃の範囲に少なくとも1つあり、
    該エポキシ樹脂シート(A)の引張伸びが50%以上である、積層体。
  2. 前記エポキシ樹脂シート(A)の周波数1Hzの引張モードで動的粘弾性測定により得られる-100℃~10℃の範囲に存在する損失正接(tanδ)の極大値が0.10以上である、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記エポキシ樹脂シート(A)の周波数1Hzの引張モードで動的粘弾性測定により得られる-40℃~40℃の損失正接(tanδ)が0.03以上である、請求項1又は2に記載の積層体。
  4. 前記エポキシ樹脂シート(A)の-20~100℃の引張貯蔵弾性率が5.0×10~1.0×10Paである、請求項1~3のいずれか1項に記載の積層体。
  5. 前記積層体の20~100℃の引張貯蔵弾性率が6.0×10~5.0×1010Paである、請求項1~4のいずれか1項に記載の積層体。
  6. 前記エポキシ樹脂シート(A)と前記キャリアシート(B)との剥離強度が5N/15mm幅以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の積層体。
  7. 前記キャリアシート(B)が、ポリエステルフィルムを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の積層体。
  8. 前記キャリアシート(B)が、離型層を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の積層体。
  9. 前記エポキシ樹脂シート(A)が、ポリエーテルアミン及び/又は脂環式構造を含む硬化剤に由来する構造を有する、請求項1~8のいずれか1項に記載の積層体。
  10. 前記エポキシ樹脂シート(A)を構成するエポキシ樹脂が、ゴム成分を有するエポキシ樹脂である、請求項1~9のいずれか1項に記載の積層体。
  11. 前記エポキシ樹脂シート(A)を構成するエポキシ樹脂が、剛直成分と柔軟成分とのブロック構造を有する、請求項1~10のいずれか1項に記載の積層体。
  12. 前記エポキシ樹脂シート(A)の厚さが10~500μmである、請求項1~11のいずれか1項に記載の積層体。
  13. 前記エポキシ樹脂シート(A)の両面に前記キャリアシート(B)を備える、請求項1~12のいずれか1項に記載の積層体。
  14. 請求項13に記載の積層体の片面から前記キャリアシート(B)を剥がした積層体。
  15. 請求項1~14のいずれか1項に記載の積層体のエポキシ樹脂シート(A)を用いたフレキシブル積層板又はストレッチャブル積層板。
  16. 前記請求項1~14のいずれか1項に記載の積層体のエポキシ樹脂シート(A)を含む繊維強化複合材。
  17. 請求項16に記載の繊維強化複合材を用いてなる、航空機、自動車、船舶及び鉄道車両である移動体、スポーツ用品、家電製品並びに建築資材。
  18. 請求項1~14のいずれか1項に記載の積層体から前記キャリアシート(B)を剥がすことにより前記エポキシ樹脂シート(A)を得る工程を含む、エポキシ樹脂シートの製造方法。
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