JP2022156539A - 半透膜支持体及び半透膜支持体の製造方法 - Google Patents

半透膜支持体及び半透膜支持体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、半透膜と半透膜支持体の膜剥離強度が向上する半透膜支持体を提供することである。【解決手段】主体合成繊維とバインダー合成繊維とを含有する湿式不織布からなる半透膜支持体において、半透膜が設けられる塗布面の繊維配向強度が1.00以上1.30以下、非塗布面の繊維配向強度が1.00以上1.50以下であり、かつ半透膜と半透膜支持体の界面で半透膜を剥離した際の半透膜支持体の塗布面に残存した半透膜の平均面積が500μm2以下であり、半透膜の残存率が2.5%以上5.0%以下であることを特徴とする半透膜支持体。【選択図】なし

Description

本発明は、半透膜支持体及び半透膜支持体の製造方法に関する。
海水の淡水化、浄水器、食品の濃縮、廃水処理、血液濾過に代表される医療用、半導体洗浄用の超純水製造等の分野で、半透膜が広く用いられている。半透膜は、セルロース系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂等の合成樹脂で構成されている。しかしながら、半透膜単体では機械的強度に劣るため、不織布や織布等の繊維基材からなる半透膜支持体の片面に半透膜が設けられた複合体の形態である分離膜として使用されている。半透膜支持体の半透膜が設けられる面を「塗布面」と称し、反対側の面を「非塗布面」と称す。
主に、半透膜支持体としては、合成繊維を含有する不織布が用いられる。特に、ポリエステル系湿式不織布が多く使用されている(例えば、特許文献1及び2参照)。これらの半透膜支持体を構成するポリエステル繊維の重合触媒には、従来、三酸化アンチモンに代表されるアンチモン化合物が広く用いられている。三酸化アンチモンは安価で、優れた触媒活性を有するが、近年、環境面からアンチモンの安全性に対する問題が欧米をはじめ各国で指摘されている。
また、半透膜支持体に要求される性能としては、半透膜と半透膜支持体との接着性が良好であること、半透膜を設けるために、半透膜溶液が半透膜支持体に塗布された際に、半透膜溶液が非塗布面に裏抜けしないこと、半透膜に欠点が少ないこと、半透膜が半透膜支持体から剥離しない等が挙げられる。
半透膜を用いて分離を行う際、水中に含まれる不純物が半透膜表面に堆積し、半透膜の目詰まりや透過流束が低下した場合、高圧水流で膜洗浄を行う場合があり、半透膜と半透膜支持体の剥離強度が低いと、半透膜が半透膜支持体から剥離し、半透膜が損傷することで、十分な膜性能が得られなくなる。また、半透膜の高圧運転時を停止した際、透過水の逆流により半透膜が半透膜支持体から剥離した場合、半透膜性能が低下する。
半透膜溶液が裏抜けしないように、半透膜支持体の均一性を高めることを目的として、合成繊維を水に分散した繊維スラリーを湿式抄造して不織布とする工程において、抄紙時における該繊維スラリーの繊維分濃度を0.01~0.1質量%とし、かつ、該繊維スラリーに、高分子粘剤として、分子量500万以上の水溶性高分子を、繊維分質量を基準として3~15質量%含有させて抄紙する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかし、高分子粘剤が過剰に添加されているため、均一性は高まるが、抄紙網上での繊維スラリー粘度が高まって、抄紙網からの脱水性が低下して、生産速度が上げられないという問題が起こる可能性があった。また、抄紙後の半透膜支持体を形成する繊維表面に高分子粘剤が残留するという問題もあった。
また、太い繊維を使用した表面粗度の大きな表面層(太い繊維層)と細い繊維を使用した緻密な構造の裏面層(細い繊維層)との二重構造を基本とした多層構造の不織布よりなる半透膜支持体が提案されている(例えば、特許文献4参照)。具体的には、太い繊維層を塗布面とし、細い繊維層を非塗布面とした半透膜支持体、細い繊維層を太い繊維層で挟み込み、塗布面と非塗布面の両方を太い繊維層とした半透膜支持体が記載されている。しかしながら、塗布面において、太い繊維を使用しているため、半透膜支持体の均一性が低くなり、半透膜の浸透が不均一となることから、十分な膜剥離強度が得られなく、上記の半透膜支持体を用いた分離膜を高圧運転した際に膜剥離が起きる問題があった。また、平滑性が低く半透膜に欠点が生じやすいという問題があった。
また、半透膜溶液が塗布された際に、半透膜支持体が幅方向に湾曲することによって、不均一な半透膜が製造されるという課題を解決するために、抄紙流れ方向と幅方向の引張強度比が2:1~1:1にあり、繊維の配向がばらけた状態である半透膜支持体が提案されている(例えば、特許文献1参照)。さらに、特許文献1では、半透膜と半透膜支持体の接着性を良くすること及び裏抜け防止を目的として、半透膜支持体の通気度やポアサイズを調整する方法が提案されている。しかしながら、このJIS L1096に準拠した通気度は、半透膜支持体の片面から半透膜支持体内部を通過して別の片面へ透過する空気の量を基に算出されており、塗布面の表面に塗布された半透膜溶液の非塗布面への裏抜けを正確に反映しているものではない。そのため、特許文献1で示された範囲の通気度を有する半透膜支持体に半透膜溶液を塗布した場合、半透膜溶液が裏抜けしてしまう場合があった。
強度と透水性を両立した複合半透膜を提供するために、半透膜支持体の単位当たりの重さAと前記半透膜支持体に浸透したドープの重さB(浸透量)の和(A+B)が30~100g/mであり、前記重さAと前記重さBとの比B/Aが0.10~0.60である半透膜と半透膜支持体の複合体(複合半透膜)が提供されている(例えば、特許文献5)しかし、半透膜支持体の空隙率が65%以上であるため、半透膜成膜の際、半透膜溶液が塗布面から裏面(非塗布面)に達して、裏抜けが発生する場合があった。
特開2002-95937号公報 特開平10-225630号公報 特開2008-238147号公報 特公平4-21526号公報 国際公開第2014/192883号パンフレット
本発明の課題は、半透膜の欠点が少なく、半透膜溶液が裏抜けし難く、半透膜と半透膜支持体の膜剥離強度が向上する半透膜支持体を提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記発明によって該課題を解決することができた。
(1)主体合成繊維とバインダー合成繊維とを含有する湿式不織布からなる半透膜支持体において、半透膜が設けられる塗布面の繊維配向強度が1.00以上1.30以下であり、非塗布面の繊維配向強度が1.00以上1.50以下であり、かつ半透膜と半透膜支持体の界面で半透膜を剥離した際の半透膜支持体の塗布面に残存した半透膜の平均面積が500μm以下であり、半透膜の残存率が2.5%以上5.0%以下であることを特徴とする半透膜支持体。
(2)半透膜支持体のアンチモン元素溶出量が1.5μg/g未満である(1)に記載の半透膜支持体。
(3)(1)又は(2)記載の半透膜支持体を製造する半透膜支持体の製造方法において、バインダー合成繊維を分散した後に主体合成繊維を分散して得られる繊維分散液から湿式抄造法によって半透膜支持体を製造することを特徴とする半透膜支持体の製造方法。
本発明によれば、半透膜の欠点が少なく、半透膜溶液が裏抜けし難く、半透膜と半透膜支持体の膜剥離強度が向上した半透膜支持体を得ることができる。
本発明の半透膜支持体は、主体合成繊維とバインダー合成繊維とを含有する湿式不織布からなる半透膜支持体において、半透膜が設けられる塗布面の繊維配向強度が1.00以上1.30以下であり、非塗布面の繊維配向強度が1.00以上1.50以下であり、かつ半透膜と半透膜支持体の界面で半透膜を剥離した際の半透膜支持体の塗布面に残存した半透膜の平均面積が500μm以下であり、半透膜の残存率が2.5%以上5.0%以下であることを特徴とする。
本発明における「繊維配向強度」は、半透膜支持体全体ではなく、表層に存在する繊維のみの繊維配向(異方性)を重視する点で、MD方向とCD方向の引張強度比で表される繊維配向と大きく異なる。また、半透膜支持体の表層に存在する繊維配向を確認する手法として、MD方向を0°として、表層に存在する繊維1本1本の配向角を測定する手法がある。本発明における「繊維配向強度」は、異方性の度合いを計測しており、配向角とも大きく異なる。
半透膜支持体の半透膜が設けられる塗布面の繊維配向強度が1.00以上1.30以下とし、非塗布面の繊維配向強度が1.00以上1.50以下にする方法として、
(I)主体合成繊維の最適化(繊維径、繊維長、断面アスペクト比)
(II)二段階分散による繊維の分散性向上
(III)原紙の抄造条件の最適化
(IV)熱圧加工条件(熱ロール温度、加工速度)の調整
等が挙げられる。(III)として、より具体的には、
(III-1)湿式抄造時の濃度(抄水量)の調整
(III-2)抄造速度の調整
(III-3)スラリー流速とワイヤーの相対速度(J/W比)の調整
(III-4)ワイヤーパートでの脱水圧力の調整
(III-5)ドライヤーパートにおける張力バランス
を単独又は組み合わせて行うことで、制御することができる。
半透膜支持体を湿式抄造法によって製造する本発明の半透膜支持体の製造方法において、半透膜成膜後に半透膜と半透膜支持体の界面で半透膜を剥離した際の半透膜支持体の塗布面に残存した半透膜の平均面積が500μm以下であり、半透膜の残存率が2.5%以上5.0%以下にする方法を説明する。半透膜成膜後に半透膜と半透膜支持体の界面で半透膜を剥離した際の半透膜支持体の塗布面に残存した半透膜の平均面積及び半透膜の残存率をコントロールするためには、主体合成繊維とバインダー合成繊維を繊維分散装置(パルパー)内で水に分散して繊維束を単繊維に解きほぐすことが重要となる。単繊維に解きほぐす方法は、分散剤の添加、パルパーにおける羽根の形状の最適化、パルパー底面と羽根のクリアランスの最適化、パルパータンクの壁面への堰板の設置等が挙げられる。次に、単繊維に解繊後、白水(希釈水)で繊維分散液を希釈して抄紙網に送液する工程においては、希釈された繊維分散液を攪拌装置で分散することにより、単繊維化の度合いを高められる。また、パルパーでの繊維分散後及び/又は繊維分散液希釈後に高分子粘剤として、分子量500万以上の水溶性高分子の水溶液を添加することでさらに単繊維化の度合いが高まる。
そして、本発明の半透膜支持体の製造方法では、バインダー合成繊維を分散した後、主体合成繊維を分散する、二段階分散によって得られた繊維分散液から湿式抄造法によって半透膜支持体を製造することを特徴としている。パルパーに繊維を投入する際、バインダー合成繊維を先に投入して分散した後に、主体合成繊維を投入して分散することにより、主体合成繊維の単繊維化が仮に不十分であっても、十分に単繊維化されているバインダー合成繊維が主体合成繊維を覆うことが可能となり、細かく均一な孔を有する半透膜支持体を作製できるため、半透膜支持体の塗布面の繊維配向強度が1.00以上1.30以下、非塗布面の繊維配向強度が1.00以上1.50以下であり、半透膜成膜後に半透膜と半透膜支持体の界面で半透膜を剥離した際の半透膜支持体の塗布面に残存した半透膜の平均面積が500μm以下であり、半透膜の残存率が2.5%以上5.0%以下である半透膜支持体が得られやすくなる。
また、湿式抄造法において、抄紙網上に繊維分散液が供給され、余分な水を搾水して湿紙を得る工程では、金属糸やプラスチック糸を編み込んだ抄紙網の上でシート状の湿紙が形成されながら、抄紙網下に徐々に搾水される。抄紙網上での湿紙の形成は、抄紙網表面に繊維が堆積して進行し、搾水の完了と共に湿紙形成が完了する。湿紙形成開始時は、抄紙網上に供給された繊維分散液の分散状態のまま繊維が堆積するために、抄紙網に接する面(以下、「抄紙網に接する面」を「抄紙網面」と称する場合がある)の繊維のほぐれ状態は均一になる。一方、抄紙網上に形成中の湿紙上には未だ繊維分散液が存在しており、サクションによる搾水の位置、サクションの強度、抄紙網速度、繊維分散液の流速等によって、湿紙形成完了時における抄紙網面と反対の面(以下、「抄紙網面と反対の面」を「抄紙フェルト面」と称する場合がある)の繊維のほぐれ状態を調整することができる。しかし、抄紙網面と比較すると、抄紙フェルト面では、繊維のほぐれ状態における均一性は低下する。また、湿紙形成の中盤から後半には、主体合成繊維とバインダー合成繊維の太さや長さが異なっている場合に、サクションによって同種繊維が寄り集まり、均一性がより低下する場合がある。バインダー合成繊維が寄り集まることによって、部分的にバインダー合成繊維が不足する箇所を招くことがある。そのため、湿式不織布の抄紙網面の繊維配向強度が抄紙フェルト面の繊維配向強度より低くなることから、抄紙網面が塗布面である場合、残存した半透膜の平均面積が小さくなり、半透膜の残存率が高くなるため、半透膜と半透膜支持体の膜剥離強度が高くなる。
湿式抄造法で得られた湿紙を乾燥して得られる原紙は、熱ロールによる熱圧加工(熱カレンダー)処理を行うことが好ましい。熱圧加工装置(熱カレンダー装置)において、ニップされているロール間に原紙が通されることによって、原紙が熱圧加工されることで、バインダー合成繊維を溶融・軟化して主体合成繊維を固定する。原紙にバインダー合成繊維が存在しない箇所があると、半透膜支持体に大きな孔が形成され、半透膜成膜後に半透膜と半透膜支持体の界面で半透膜を剥離した際の半透膜支持体の塗布面に残存した半透膜の平均面積が大きくなり、膜剥離強度向上のための投錨効果が得られにくくなるため、湿式抄造法での原紙内でのバインダー合成繊維の単繊維化と、バインダー合成繊維と主体合成繊維の分散性が重要となる。
上記の対策を行うことにより、半透膜支持体の塗布面及び非塗布面の繊維配向強度、半透膜剥離後の半透膜の残存面積及び残存率をコントロールすることができる。
本発明において、半透膜が設けられる塗布面の繊維配向強度は1.00以上1.30以下であり、1.00以上1.25以下がより好ましく、1.00以上1.20以下がさらに好ましい。繊維配向強度が1.00以上1.10以下の場合、繊維が無配向に近い状態であることを意味する。半透膜支持体の塗布面の繊維配向強度が1.30を超える場合、半透膜支持体表面の繊維と繊維の間隔が狭くなるため、半透膜の浸透が阻害され、膜剥離強度が低下する恐れがある。また、非塗布面の繊維配向強度は1.00以上1.50以下であり、1.00以上1.40以下がより好ましく、1.00以上1.30以下がさらに好ましい。半透膜支持体の非塗布面の繊維配向強度が1.50を超える場合、塗布面側から非塗布面側への半透膜溶液の浸透が阻害され、膜剥離強度が低下する恐れがある。
本発明において、半透膜と半透膜支持体の界面で半透膜を剥離した際の半透膜支持体の塗布面に残存した半透膜の平均面積は500μm以下であり、450μm以下がより好ましく、400μm以下がさらに好ましい。500μmを超える場合、半透膜支持体への半透膜の浸透が不均一になり、投錨効果が低くなるため、膜剥離強度が低下する恐れがある。また、半透膜と半透膜支持体の界面で半透膜を剥離した際の半透膜支持体の塗布面に残存した半透膜の残存率は2.5%以上5.0%以下であり、2.7%以上5.0%以下がより好ましく、3.0%以上5.0%以下がさらに好ましい。半透膜の残存率が、5.0%を超えると、半透膜支持体に半透膜が過剰に浸透するため、半透膜の裏抜けが発生する恐れがある。半透膜の残存率が2.0%未満であると、十分な投錨効果が得られず、膜剥離強度が低下し、半透膜の剥離が発生する恐れがある。
本発明において、半透膜支持体のアンチモン元素溶出量が1.5μg/g未満であることが好ましく、該半透膜支持体のアンチモン溶出量が1.0μg/g未満であることがより好ましい。半透膜支持体のアンチモン元素溶出量が1.5μg/g未満であることによって、半透膜支持体の抄造時の繊維分散性が向上し、半透膜成膜後の膜剥離強度が向上するという効果が得られる。
本発明における「アンチモン元素溶出量」とは、繊維又は半透膜支持体を、比抵抗18.2MΩ・cm、温度25℃の超純水に24時間浸漬し、超純水中に溶出したアンチモン元素量をICP-MS(Inductively Coupled Plasma-Mass Spectro-metry)で定量分析した値から、<式1>を用いて算出したものである。
<式1>
繊維又は半透膜支持体のアンチモン元素溶出量(μg/g)=溶出液のアンチモン元素含有量(μg/L)×溶出試験に使用した超純水の容積(L)/繊維又は半透膜支持体の質量(g)
本発明において、主体合成繊維は、半透膜支持体の骨格を形成する繊維であり、バインダー合成繊維の軟化点又は溶融温度(融点)付近まで温度を上げる工程において、軟化又は溶融しにくく、繊維形状を維持する繊維である。主体合成繊維としては、例えば、ポリオレフィン系、ポリアミド系、ポリアクリル系、ビニロン系、ビニリデン系、ポリ塩化ビニル系、ポリエステル系、ベンゾエート系、ポリクラール系、フェノール系等の繊維が挙げられるが、耐熱性の高いポリエステル系の繊維がより好ましい。また、半合成繊維のアセテート、トリアセテート、プロミックスや、再生繊維のレーヨン、キュプラ、リヨセル繊維等は性能を阻害しない範囲で含有しても良い。
主体合成繊維の繊維径は、30μm以下であることが好ましい。主体合成繊維の繊維径が30μmを超えると、塗布面の繊維配向強度が1.30を超える場合、非塗布面の配向強度が1.50を超える場合、若しくは半透膜と半透膜支持体の界面で半透膜を剥離した際の半透膜支持体の塗布面に残存した半透膜の平均面積が500μmを超える場合、又は半透膜溶液の裏抜けが発生する場合がある。また、湿式不織布の表面の主体合成繊維が立ちやすくなり、半透膜を貫通して半透膜の欠点となる場合や膜性能が低下する場合がある。より好ましくは2~20μmであり、さらに好ましくは4~20μmであり、特に好ましくは6~20μmである。2μm未満の場合、半透膜溶液が半透膜支持体に浸透しにくくなり、半透膜と半透膜支持体との接着性が悪くなる場合がある。
本発明において、繊維径とは、半透膜支持体断面の走査型電子顕微鏡観察により、半透膜支持体を形成する繊維断面の面積を計測し、真円に換算した繊維の直径である。なお、繊維断面とは繊維の長さ方向に対して垂直に切断した際の断面とする。
主体合成繊維の繊維長は、特に限定しないが、好ましくは1~15mmであり、より好ましくは3~10mmであり、さらに好ましくは4~6mmである。繊維長が1mm未満の場合には、半透膜支持体の強度が不十分となり、半透膜支持体が破れる恐れがある。繊維長が15mmを超える場合には、繊維分散性が低下しやすく、半透膜支持体の地合が不均一となり、塗布面の繊維配向強度が1.30を超える場合、非塗布面の配向強度が1.50を超える場合、又は半透膜の成膜性を損なう場合がある。
主体合成繊維の断面形状は円形が好ましく、抄紙工程における水への分散前の繊維における断面アスペクト比(繊維断面長径/繊維断面短径)は、1.0~1.2未満であることが好ましい。繊維断面アスペクト比が1.2以上になると、繊維分散性が低下する場合や、繊維の絡まりやもつれの発生によって、半透膜支持体の均一性や塗布面の平滑性に悪影響を及ぼし、塗布面の繊維配向強度が1.30を超える場合、非塗布面の配向強度が1.50を超える場合、又は半透膜と半透膜支持体の界面で半透膜を剥離した際の半透膜支持体の塗布面に残存した半透膜の平均面積が500μmを超える場合がある。ただし、T型、Y型、三角等の異形断面を有する繊維も、裏抜け防止、表面平滑性のために、繊維分散性等の他の特性を阻害しない範囲内で含有できる。
主体合成繊維のアスペクト比(繊維長/繊維径)は、200~1000であることが好ましく、より好ましくは220~900であり、さらに好ましくは280~800である。アスペクト比が200未満の場合は、繊維の分散性は良好となるが、抄紙の際に繊維が抄紙網から脱落する場合や、抄紙網に繊維が刺さって、抄紙網からの剥離性が悪化する場合がある。一方、1000を超えた場合、繊維の三次元ネットワーク形成に寄与はするものの、繊維の絡まりやもつれの発生によって、半透膜支持体の均一性や塗布面の平滑性に悪影響を及ぼす場合や、離脱繊維が発生し、半透膜成膜時に膜欠点が発生する場合がある。
本発明の半透膜支持体に係わる湿式不織布に対して、主体合成繊維の含有量は、40~90質量%が好ましく、50~80質量%がより好ましく、60~75質量%がさらに好ましい。主体合成繊維の含有量が40質量%未満の場合、通液性が低下する恐れがある。また、90質量%を超えた場合、離脱繊維が多発する場合や、半透膜と半透膜支持体の界面で半透膜を剥離した際の半透膜支持体の塗布面に残存した半透膜の平均径が30μmを超える場合や、強度不足によって半透膜支持体が破れる恐れがある。
本発明の半透膜支持体は、バインダー合成繊維を含有している。バインダー合成繊維の軟化点又は溶融温度(融点)付近まで温度を上げる工程を半透膜支持体の製造工程に組み入れることで、バインダー合成繊維が半透膜支持体の機械的強度を向上させる。例えば、半透膜支持体を湿式抄造法で製造し、その後の乾燥工程でバインダー合成繊維を軟化又は溶融させることができる。
バインダー合成繊維としては、芯鞘繊維(コアシェルタイプ)、並列繊維(サイドバイサイドタイプ)、放射状分割繊維等の複合繊維、未延伸繊維等が挙げられる。複合繊維は、皮膜を形成しにくいので、半透膜支持体の空間を保持したまま、機械的強度を向上させることができる。より具体的には、ポリプロピレン(芯)とポリエチレン(鞘)の組み合わせ、ポリプロピレン(芯)とエチレンビニルアルコール(鞘)の組み合わせ、高融点ポリエステル(芯)と低融点ポリエステル(鞘)の組み合わせ、ポリエステル等の未延伸繊維が挙げられる。また、ポリエチレンやポリプロピレン等の低融点樹脂のみで構成される単繊維(全融タイプ)や、ポリビニルアルコール系のような熱水可溶性バインダーは、半透膜支持体の乾燥工程で皮膜を形成しやすいが、特性を阻害しない範囲で使用することができる。本発明においては、ポリエステルの未延伸繊維を好ましく用いることができる。
バインダー合成繊維の繊維径は特に限定されないが、好ましくは2~20μmであり、より好ましくは5~15μmであり、さらに好ましくは7~13μmである。また、主体合成繊維と異なる繊維径であることが好ましい。主体合成繊維と繊維径が異なることで、主体合成繊維と共に均一な三次元ネットワークを形成する役割も果たす。さらに、バインダー合成繊維の軟化温度又は溶融温度以上まで温度を上げる工程では、半透膜支持体表面の平滑性をも向上させることができ、該工程では加圧が伴っているとより効果的である。
バインダー合成繊維の繊維長は、特に限定しないが、好ましくは1~12mmであり、より好ましくは3~10mmであり、さらに好ましくは4~6mmである。バインダー合成繊維の断面形状は円形が好ましいが、T型、Y型、三角等の異形断面を有する繊維も、裏抜け防止、塗布面の平滑性、非塗布面同士の接着性のために、他の特性を阻害しない範囲内で含有できる。
バインダー合成繊維のアスペクト比(繊維長/繊維径)は、200~1000であることが好ましく、より好ましくは300~800であり、さらに好ましくは400~700である。アスペクト比が200未満の場合は、繊維の分散性は良好となるが、抄紙の際に繊維が抄紙網から脱落する恐れや、抄紙網に繊維が刺さって、抄紙網からの剥離性が悪化する恐れがある。一方、1000を超えた場合、バインダー合成繊維は三次元ネットワーク形成に寄与はするものの、繊維が絡まる恐れや、もつれの発生によって、湿式不織布の均一性や塗布面の平滑性に悪影響を及ぼす場合や、離脱繊維が発生し半透膜成膜時に膜欠点が発生する場合がある。
本発明の半透膜支持体に係わる湿式不織布に対して、バインダー合成繊維の含有量は、10~60質量%が好ましく、20~50質量%がより好ましく、25~40質量%がさらに好ましい。上記範囲において、バインダー合成繊維の含有量を高めることによって、脱離繊維や主体合成繊維の毛羽立ちを抑制することができる。バインダー合成繊維の含有量が10質量%未満の場合、強度不足により破れる恐れがあり、主体合成繊維を覆うための本数が不足し離脱繊維が発生する場合がある。また、60質量%を超えた場合、通液性の低下や半透膜と半透膜支持体の接着性が悪くなる場合がある。
本発明の半透膜支持体の製造方法について説明する。本発明の半透膜支持体は、湿式抄造法によって原紙が作製された後に、この原紙が熱ロールによって熱圧加工される。
湿式抄造法では、まず、バインダー合成繊維等をパルパー等の分散装置で均一に水中に分散させた後、主体合成繊維を投入して分散することにより、バインダー合成繊維が均一に主体合成繊維と混合する。その後、スクリーン(異物、塊等除去)等の工程を経て、白水(希釈水)で希釈し最終の繊維濃度を0.01~0.50質量%に調成されたスラリーが抄紙機で抄き上げられ、湿紙が得られる。希釈したスラリーを攪拌機にて攪拌することは繊維束の単繊維化が促進し好ましい。繊維の分散性を均一にするために、工程中で分散剤、消泡剤、親水剤、帯電防止剤、高分子粘剤、離型剤、抗菌剤、殺菌剤等の薬品を添加する場合もある。
抄紙方式としては、例えば、長網、円網、傾斜ワイヤー式等の抄紙方式を用いることができる。これらの抄紙方式の群から選ばれる一機の抄紙方式を有する抄紙機、これらの抄紙方式の群から選ばれる同種又は異種の2機以上の抄紙方式がオンラインで設置されているコンビネーション抄紙機を使用することができる。また、2層以上の多層構造の湿式不織布を製造する場合には、各々の抄紙機で抄き上げた湿紙を積層する「抄き合わせ法」や、一方の層を形成した後に、該層上に繊維を分散したスラリーを流延して別の層を形成する「流延法」等を用いることができる。
半透膜支持体の塗布面の繊維配向強度を1.00以上1.30以下、非塗布面の繊維配向強度を1.00以上1.50以下、かつ半透膜と半透膜支持体の界面で半透膜を剥離した際の半透膜支持体の塗布面に残存した半透膜の平均面積が500μm以下であり、半透膜の残存率が2.5%以上5.0%以下にするためには、いずれの抄紙機においても、スラリーがヘッドボックスから抄紙ワイヤーに着地する際の流速とワイヤー速度の差が小さくなるように調整するのが良い。さらに、スラリーが抄紙ワイヤーに接してから、早いうちに水を引いて脱水を行って、繊維を不動化させることが重要である。そのために、湿式抄造時の濃度(抄水量)、抄造速度、スラリー流速と抄紙ワイヤーの相対速度(J/W比)、ワイヤーパートでの脱水圧力及びドライヤーパートにおける張力バランスの調整を単独又は組み合わせて行うことで、制御することができる。
抄紙機で製造された湿紙を、ヤンキードライヤー、エアードライヤー、シリンダードライヤー、サクションドラム式ドライヤー、赤外方式ドライヤー等で乾燥することによって、原紙を得る。湿紙の乾燥の際に、ヤンキードライヤー等の熱ロールに密着させて熱圧乾燥させることによって、密着させた面の平滑性が向上する。熱圧乾燥とは、タッチロール等で熱ロールに湿紙を押し付けて乾燥させることを言う。熱ロールの表面温度は、100~180℃が好ましく、100~160℃がより好ましく、110~160℃がさらに好ましい。圧力は、好ましくは50~1000N/cm、より好ましくは100~800N/cmである。
次に、熱ロールによる熱圧加工について説明するが、本発明は下記説明に限定されない。熱圧加工装置(熱カレンダー装置)において、ニップされているロール間に原紙が通されることによって、原紙が熱圧加工される。ロールの組み合わせとしては、2本の金属ロール、金属ロールと樹脂ロール、金属ロールとコットンロール等が挙げられる。2本のロールのうち、少なくとも一方のロールが加熱されて、熱ロールとして使用される。主に、金属ロールが熱ロールとして使用される。熱ロールによる熱圧加工は2回以上行うことも可能であり、その場合、直列に配置された2組以上の上記のロール組み合わせを使用しても良いし、1組のロール組み合わせを用いて、2回加工しても良い。必要に応じて、原紙の表裏を逆にしても良い。熱ロールの表面温度、ロール間のニップ圧力、原紙の加工速度を制御することによって、所望の半透膜支持体が得られる。
また、原紙に主体合成繊維の毛羽立ちが発生した場合であっても、熱ロールによる熱圧加工時にバインダー合成繊維を最適に溶融・軟化させて毛羽立ちをホールドすることによって、離脱繊維の発生や膜塗布後の欠点になることを防ぐことができる。そのためには、熱ロール温度をバインダー合成繊維の融点付近まで高めること、ニップ圧力を高めることが重要となる。また、加工速度をコントロールすることによって、バインダー合成繊維による毛羽立ちのホールドをある程度調整することができる。また、バインダー合成繊維の含有量を高めることによって、毛羽立ちのバインダー合成繊維によるホールド度合いを高めることができる。
熱ロールの温度はバインダー合成繊維の融点に対して-50℃~-10℃の範囲内であることが好ましい。より好ましくは、-40℃~-15℃の範囲内であり、さらに好ましくは、-30℃~-15℃の範囲である。熱圧加工における熱ロールの温度がバインダー合成繊維の融点に対して-50℃を下回る場合、バインダー合成繊維の温度が十分に上がらず主体合成繊維との接着不良が生じ、半透膜支持体の強度が低下する場合や、離脱繊維が発生する場合がある。一方、-10℃を超えた場合、バインダー合成繊維が失活し、バインダー合成繊維と主体合成繊維の接着が不十分になり、離脱繊維が発生する場合や、半透膜支持体が熱ロールに貼り付きやすくなり、半透膜支持体の表面が不均一になる場合や、塗布面の繊維配向強度が1.30を超える場合、非塗布面の繊維配向強度が1.50を超える場合がある。
熱圧加工におけるロールのニップ圧力は、好ましくは19~180kN/mであり、より好ましくは45~140kN/mである。ニップ圧力が19kN/m未満の場合、熱ロールと原紙の密着が低くなり繊維の毛羽立ちが起こり、離脱繊維が発生する場合や、半透膜と半透膜支持体の界面で半透膜を剥離した際の半透膜支持体の塗布面に残存した半透膜の平均面積が500μmを超える場合がある。一方、180kN/mを超えた場合、半透膜支持体が高密度化し、成膜溶液の浸透が減り半透膜と半透膜支持体の接着性が低下する場合や、ロールへの過剰な負荷が増すことによって、ロール寿命を短くする場合がある。
熱圧加工における加工速度は、好ましくは4~100m/minであり、より好ましくは10~80m/minである。速度が4m/min未満の場合、生産性が劣ると共に、半透膜支持体の密度が高まり、通気性が低下し、半透膜溶液が浸透しにくくなり膜と支持体の接着性が低下する場合がある。一方、100m/minを超えた場合、原紙への熱の伝達が不十分となり、主体合成繊維の毛羽立ちが発生することにより、離脱繊維が発生する場合や、塗布面の繊維配向強度が1.30を超える場合、非塗布面の配向強度が1.50を超える場合や、半透膜と半透膜支持体の界面で半透膜を剥離した際の半透膜支持体の塗布面に残存した半透膜の平均面積が500μmを超える場合がある。
半透膜支持体の坪量は、特に限定しないが、20~150g/mが好ましく、より好ましくは50~100g/mである。20g/m未満の場合は、十分な引張強度が得られず、半透膜支持体が破れる場合がある。また、150g/mを超えた場合、通液抵抗が高くなる場合や厚みが増してユニットやモジュール内に規定量の半透膜を収納できない場合がある。
また、半透膜支持体の密度は、0.5~1.0g/cmであることが好ましく、より好ましくは0.6~0.9g/cmである。半透膜支持体の密度が0.5g/cm未満の場合は、厚みが厚くなるため、ユニットに組み込める半透膜の面積が小さくなってしまい、結果として、半透膜の寿命が短くなってしまうことがある。一方、1.0g/cmを超える場合は、半透膜溶液が半透膜支持体に浸透しにくくなり、半透膜と半透膜支持体との接着性が悪くなる場合や、半透膜成膜時の通液性が低くなることがあり、半透膜の寿命が短くなる場合がある。
半透膜支持体の厚みは、50~150μmであることが好ましく、60~130μmであることがより好ましく、70~120μmであることがさらに好ましい。半透膜支持体の厚みが150μmを超えると、ユニットに組み込める半透膜の面積が小さくなってしまい、結果として、半透膜の寿命が短くなってしまうことがある。一方、50μm未満の場合、十分な引張強度が得られない場合や通液性が低くなって、半透膜の寿命が短くなる場合がある。
本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。以下、特に断りの無い限り、実施例に記載される部及び比率は質量を基準とする。
≪主体合成繊維≫
PET繊維1:ポリエチレンテレフタレートからなる、繊維径7.5μm、繊維長5mm、Sb元素溶出量0.12μg/gの延伸ポリエステル繊維。
PET繊維2:ポリエチレンテレフタレートからなる、繊維径7.5μm、繊維長5mm、Sb元素溶出量0.01μg/gの延伸ポリエステル繊維。
PET繊維3:ポリエチレンテレフタレートからなる、繊維径7.5μm、繊維長6mm、Sb元素溶出量10.3μg/gの延伸ポリエステル繊維。
PET繊維4:ポリエチレンテレフタレートからなる、繊維径12.5μm、繊維長5mm、Sb溶出量11.9μg/gの延伸ポリエステル繊維。
≪バインダー合成繊維≫
PET繊維5:ポリエチレンテレフタレートからなる、繊維径10.5μm、繊維長5mm、Sb元素溶出量0.04μg/gの未延伸ポリエステル繊維。
PET繊維6:ポリエチレンテレフタレートからなる、繊維径13.6μm、繊維長5mm、Sb元素溶出量0.01μg/gの未延伸ポリエステル繊維。
PET繊維7:ポリエチレンテレフタレートからなる、繊維径11.8μm、繊維長5mm、Sb元素溶出量2.3μg/gの未延伸ポリエステル繊維。
(原紙1~19、21及び22の製造:二段階分散有)
2mの分散タンクに水を投入後、表1に示す繊維配合で、バインダー合成繊維を先に分散タンクに投入し3分間分散した後、主体合成繊維を分散タンクに投入し7分間混合分散(分散濃度2.0%)して、傾斜ワイヤー/円網複合抄紙機を用い、傾斜ワイヤー上で形成した湿紙と、円網ワイヤー上で形成した湿紙を積層させた後、表面温度130℃のヤンキードライヤーにて熱圧乾燥し、目標坪量70g/mの原紙1~19、21及び22を得た。なお、傾斜ワイヤーと円網の繊維配合は同じである。
(原紙20の製造:二段階分散無)
2mの分散タンクに水を投入後、表1に示す繊維配合で、バインダー合成繊維と主体合成繊維を同時に分散タンクに投入し7分間混合分散(分散濃度2.0%)して、傾斜ワイヤー/円網複合抄紙機を用い、傾斜ワイヤー上で形成した湿紙と、円網ワイヤー上で形成した湿紙を積層させた後、表面温度130℃のヤンキードライヤーにて熱圧乾燥し、目標坪量70g/mの原紙20を得た。なお、傾斜ワイヤーと円網の繊維配合は同じである。
Figure 2022156539000001
(熱カレンダー処理)
得られた原紙に対して、金属ロール(熱ロール)-弾性ロールの組み合わせの熱カレンダー装置、又は、金属ロール(熱ロール)-金属ロール(熱ロール)の組み合わせの熱カレンダー装置にて、表2に記載する熱カレンダー条件で実施例1~20及び比較例1~8の半透膜支持体を得た。なお、最初に熱圧加工を行う第1ステージにて、原紙が金属ロール(熱ロール)に接する面(処理面)を塗布面とし、2回目に熱圧加工を行う第2ステージの処理面は、第1ステージと反対面とした。また、金属ロール(熱ロール)-金属ロール(熱ロール)の組み合わせで熱カレンダー処理をした半透膜支持体は、円網面を塗布面とした。
Figure 2022156539000002
実施例1~20及び比較例1~8で得られた半透膜支持体に対して、以下の測定及び評価を行い、結果を表3に示した。
[坪量]
JIS P8124:2011に準拠して、坪量を測定した。
[半透膜支持体の厚さと密度]
JIS P8118:2014に準拠して、厚さを測定し、密度を算出した。
[繊維配向強度]
半透膜支持体の半透膜が設けられる塗布面と反対の非塗布面を、走査電子顕微鏡(製品名:JSM-6610LV、日本電子社製)を用いて、倍率50倍で二次電子、加速電圧20kV、スポットサイズ30で撮影した。撮影の際、上下はMD方向(流れ方向)、左右はCD方向(幅方向)とした。1つの半透膜支持体の塗布面及び非塗布面につき測定点数10点の撮影を行った。
プログラム「Fiber Orientation Analysis Ver.8.13 single(FiberOri8s03)」を使用した。本プログラムの中で、元画像から1024ピクセル×1024ピクセルの画像を抽出→移動平均による2値化→FFT変換→two axes modeにて配向角・配高度計算を行い、異方性の度合い「Orientation intensity」を測定した。各半透膜支持体の塗布面及び非塗布面について10点の測定を行い、平均値を本発明における「繊維配向強度」とした。
[分離膜の成膜]
一定のクリアランスを有する定速塗布装置(商品名:TQC全自動フィルムアプリケーター、コーテック社製)を用いて、半透膜支持体の塗布面にポリスルホン樹脂のN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)溶液(濃度:18%)を125μmの厚さで塗布し、凝固浴で相分離させ、多孔性ポリスルホン膜を作製した。この多孔性ポリスルホン膜に、m-フェニレンジアミン2質量%、ラウリル硫酸ナトリウム0.15質量%を含む水溶液Aを接触させた後、余分の水溶液Aを除去して、水溶液Aの被覆層を形成した。次いで、水溶液Aの被覆層表面にトリメシン酸クロライド0.3質量%を含有する溶液Bを接触させ、余分な溶液Bを排出した。その後、120℃で乾燥を行い、分離機能層を形成し、多孔性ポリスルホン膜と分離機能層からなる複合半透膜が半透膜支持体の塗布面に設けられた分離膜を得た。得られた分離膜を、以下の残存した半透膜の平均面積測定、半透膜の残存率測定、半透膜の欠点評価、膜剥離強度評価で使用した。
[残存した半透膜の平均面積]
分離膜を風乾した後、MD方向を長辺として25mm×150mmの短冊状にカットし、分離膜面に両面テープ(商品名:ナイスタック(登録商標)NW-25、ニチバン社製)を貼り付け、膜剥離強度測定用試料を得た。定速緊張形引張試験機「シングルコラム型材料試験機、型番:STB-1225S」(エー・アンド・デイ社製)と用いて、チャック間距離20mmに設定し、チャックの移動速度50mm/minで、半透膜を半透膜支持体から剥離した。
半透膜を剥離した半透膜支持体の塗布面を、走査電子顕微鏡(製品名:JSM-6610LV、日本電子社製)を用いて、倍率100倍で二次電子、加速電圧20kV、スポットサイズ70で、硫黄(S)元素のマッピング分析(観察サイズ:1285μm×970μm)を行った。1つの半透膜支持体の塗布面につき、測定点数5点のマッピング分析を行った。
得られたマッピング画像のコピーの上に透明シートを重ね、黒いペン等を用いて、硫黄(S)元素の検出部分を黒く塗り潰し、その後透明シートを白紙にコピーすることにより、硫黄(S)元素検出部分は黒、非検出部分は白と明確に区別した。硫黄(S)元素検出部分がマッピング画像の境界と接する場合は、測定対象とみなさなかった。
画像解析ソフト「ImageJ」を利用して、二値化を行い、測定点数1点の硫黄(S)元素検出部分の面積(個々の面積)を求め、個々の面積の平均値を算出した。同様に各測定点における、それぞれの硫黄(S)元素検出部分の個々の面積の平均値を算出し、測定点数5点の平均値を「残存した半透膜の平均面積」とした。
[半透膜の残存率]
半透膜を剥離した半透膜支持体の塗布面を、走査電子顕微鏡(製品名:JSM-6610LV、日本電子社製)を用いて、倍率100倍で二次電子、加速電圧20kV、スポットサイズ70で、硫黄(S)元素のマッピング分析(観察サイズ:1285μm×970μm)を行った。1つの半透膜支持体の塗布面につき、測定点数5点のマッピング分析を行った。
得られたマッピング画像のコピーの上に透明シートを重ね、黒いペン等を用いて、硫黄(S)元素の検出部分を黒く塗り潰し、その後透明シートを白紙にコピーすることにより、硫黄(S)元素検出部分は黒、非検出部分は白と明確に区別した。硫黄(S)元素検出部分がマッピング画像の境界と接する場合は、測定対象とみなさなかった。
画像解析ソフト「ImageJ」を利用して、二値化を行い、測定点数1点の硫黄(S)元素検出部分の面積(個々の面積)を求め、個々の面積を加算した総面積とマッピング画像面積(画像面積:1246450μm、観察サイズ:1285μm×970μm)から、マッピング画像中の硫黄元素の占有率を算出した。同様に各測定点における、それぞれの硫黄(S)元素検出部分の総面積とマッピング画像面積からマッピング画像中の硫黄元素の占有率を算出し、測定点数5点の平均値を「半透膜の残存率」とした。
[アンチモン元素溶出量の測定]
繊維又は半透膜支持体1.6gを、比抵抗18.2MΩ・cm、温度25℃の超純水0.20Lに24時間浸漬させ、溶出液30mLを採取し、これに硝酸(キシダ化学(株)、精密分析用、濃度60%)1μLを添加した後、誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP-MS)(装置名:iCAP-Qc、Thermo Fisher Scientific社製)にて、溶出液に含まれるアンチモン元素含有量を測定した上、検量線法により定量した。さらに、アンチモン元素溶出量を下式にて算出した。なお、該ICP-MSのアンチモン定量下限値は0.1ppbであり、該測定に使用した超純水のアンチモン含有量は定量下限値以下であった。
<式1>
繊維又は半透膜支持体のアンチモン元素溶出量(μg/g)=溶出液のアンチモン元素含有量(μg/L)×溶出試験に使用した超純水の容積(L)/繊維又は半透膜支持体の質量(g)
[半透膜欠点評価]
分離膜を14cm×19cmに断裁し、平膜試験装置(商品名:SEPA CFII、Suez社)にセットした。200ppmの染料(ダイレクトブルー1、分子量:993)を含む水溶液を、25℃で膜の供給側と透過側の膜間差圧1.5MPaで通液した。その後、複合半透膜表面に堆積している染料を純水で洗い流し、分離膜を乾燥させ、染色部分(膜欠点部分)の数を測定した。
「0~1箇所」:非常に良好なレベル。
「2~3箇所」:良好なレベル。
「4~6箇所」:使用可能なレベル。
「7箇所以上」:膜性能が劣り、使用不可レベル。
[半透膜裏抜け]
一定のクリアランスを有する定速塗布装置(商品名:Automatic Film Applicator、安田精機製作所社製)を用いて、台紙の上に半透膜支持体をセットし、半透膜支持体の塗布面に黒色の油性インキを混合したポリスルホン樹脂のDMF溶液(濃度:18%)を塗布し、塗布後に半透膜支持体を貫通して台紙に写ったポリスルホン樹脂の量を目視で観察し、半透膜の裏抜け評価を行った。
「1」:全く裏抜けしていない。非常に良好なレベル。
「2」:小さな点状で、ごくわずかに裏抜けしている。良好なレベル。
「3」:小さな点状で、裏抜けしている。実用上、使用可能レベル。
「4」:大きな点状で、多く裏抜けしている。実用上、使用不可レベル。
[膜剥離強度]
分離膜を風乾した後、MD方向を長辺として25mm×150mmの短冊状にカットし、分離膜面に両面テープ(商品名:ナイスタック(登録商標)NW-25、ニチバン社製)を貼り付け、膜剥離強度測定用試料を得た。定速緊張形引張試験機「シングルコラム型材料試験機、型番:STB-1225S」(エー・アンド・デイ社製)と用いて、チャック間距離20mmに設定し、チャックの移動速度50mm/minとして、T型剥離試験を行い、試験開始から移動量20mm~80mmの剥離強度の平均を算出することにより、剥離強度を得た。各試料について、得られた10個の剥離強度の平均値を表3に示している。
Figure 2022156539000003
実施例1~20の半透膜支持体は、主体合成繊維とバインダー合成繊維とを含有する湿式不織布からなり、半透膜が設けられる塗布面の繊維配向強度が1.00以上1.30以下、非塗布面の繊維配向強度が1.00以上1.50以下であり、かつ半透膜と半透膜支持体の界面で半透膜を剥離した際の半透膜支持体の塗布面に残存した半透膜の平均面積が500μm以下であり、半透膜の残存率が2.5%以上5.0%以下であるため、半透膜の欠点が少なく、半透膜が裏抜けし難く、半透膜と半透膜支持体の膜剥離強度が高いことが分かった。
実施例1及び実施例5~8の比較、並びに実施例9及び実施例11~12の比較から半透膜支持体の塗布面及び非塗布面の繊維配向強度は、抄造条件及び繊維配合によって調整可能であることが分かる。
実施例1と比較例1、実施例3と比較例2、実施例7と比較例4、実施例10と比較例5の半透膜支持体をそれぞれ比較すると、抄造速度を上げ、抄き水量及びJ/W比を下げると、透膜塗布面の繊維配向強度が1.30を超え、非当面の繊維配向強度が1.50を超え、半透膜浸透面積が500μmを超え、半透膜の残存率が2.0%を下回るため、膜剥離強度が低い結果であった。
バインダー合成繊維の含有量が35%である実施例1の半透膜支持体と、バインダー合成繊維の含有量が30%である実施例9の半透膜支持体と、バインダー合成繊維の含有量が25%である実施例13の半透膜支持体を比較すると、バインダー合成繊維の含有量が増加すると、膜剥離強度が高くなることが分かる。一方、実施例13のPET繊維1を、Sb元素溶出量が多いPET繊維3に変えた比較例7は、半透膜の欠点及び半透膜裏抜けが悪くなり、膜剥離強度が低下することが分かる。
塗布面の繊維配向強度が1.00以上1.30以下、非塗布面の繊維配向強度が1.00以上1.50以下であり、半透膜と半透膜支持体の界面で半透膜を剥離した際の半透膜支持体の塗布面に残存した半透膜の平均面積が500μm以下、半透膜の残存率が2.5%以上5.0%以下であり、半透膜支持体のSb元素溶出量が1.5μg/g未満である実施例1の半透膜支持体に対し、塗布面の繊維配向強度が1.00以上1.30以下、非塗布面の繊維配向強度が1.00以上1.50以下であり、半透膜と半透膜支持体の界面で半透膜を剥離した際の半透膜支持体の塗布面に残存した半透膜の平均面積が500μm以下、半透膜の残存率が2.5%以上5.0%以下であり、半透膜支持体のSb元素溶出量が1.5μg/gを超える実施例20の半透膜支持体は、使用可能レベルであるが、半透膜欠点が増加し、膜剥離強度が低下することが分かる。
塗布面が円網面である実施例1、2、9の半透膜支持体に対し、塗布面が傾斜ワイヤー面である実施例3、4、10において、実施例1と実施例3、実施例2と実施例4、実施例9と実施例10をそれぞれ比較すると、傾斜ワイヤー面に比べ円網面の塗布面の繊維配向強度が低いため、半透膜欠点が少なくなることが分かる。
原紙製造時に二段階分散を行った実施例1の半透膜支持体に対し、二段階分散を行わなかった比較例6の半透膜支持体は、半透膜塗布面の繊維配向強度が1.30を超え、非当面の繊維配向強度が1.50を超え、半透膜と半透膜支持体の界面で半透膜を剥離した際の半透膜支持体の塗布面に残存した半透膜の平均面積が500μmを超え、半透膜の残存率が2.5%を下回るため、膜剥離強度が低い結果であった。
実施例1及び2と比較例3との比較から、第2ステージの熱ロールの温度が低かった比較例3は、半透膜の残存率が高く、半透膜の裏抜けが発生し、膜剥離強度も低かった。
Sb元素溶出量が多いPET繊維3及び4を配合し、第1ステージのロールの組み合わせを金属ロール-金属ロールに変えた比較例8は、半透膜の残存率が2.5%より低いため、膜剥離強度が低いことが分かる。
本発明の半透膜支持体は、海水の淡水化、浄水器、食品の濃縮、廃水処理、血液濾過に代表される医療用、半導体洗浄用の超純水製造等の分野で利用することができる。

Claims (3)

  1. 主体合成繊維とバインダー合成繊維とを含有する湿式不織布からなる半透膜支持体において、半透膜が設けられる塗布面の繊維配向強度が1.00以上1.30以下、非塗布面の繊維配向強度が1.00以上1.50以下であり、かつ半透膜と半透膜支持体の界面で半透膜を剥離した際の半透膜支持体の塗布面に残存した半透膜の平均面積が500μm以下であり、半透膜の残存率が2.5%以上5.0%以下であることを特徴とする半透膜支持体。
  2. 半透膜支持体のアンチモン元素溶出量が1.5μg/g未満である請求項1に記載の半透膜支持体。
  3. 請求項1及び請求項2のいずれか記載の半透膜支持体を製造する半透膜支持体の製造方法において、バインダー合成繊維を分散した後に主体合成繊維を分散して得られる繊維分散液から湿式抄造法によって半透膜支持体を製造することを特徴とする半透膜支持体の製造方法。
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