JP2022156105A - 活物質処理装置、電池用電極製造装置、活物質処理方法、及び、電池用電極製造方法 - Google Patents

活物質処理装置、電池用電極製造装置、活物質処理方法、及び、電池用電極製造方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2022156105000001
【課題】チャンバーの内部に飛散した活物質を適正に回収することができる活物質処理装置、電池用電極製造装置、活物質処理方法、及び、電池用電極製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】活物質処理装置100は、内部INで粉体状の活物質32Aを扱うチャンバー110と、チャンバー110の内面111aに対して絶縁されて設けられ当該内面111aを覆う金属箔層140と、チャンバー110の内部INに設けられ、当該チャンバー110の内部INの空気中の活物質32Aの粒子、及び、金属箔層140を同じ極性に帯電させる帯電装置141と、チャンバー110の内部INの空気を排気する排気装置142とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、活物質処理装置、電池用電極製造装置、活物質処理方法、及び、電池用電極製造方法に関する。
例えば、特許文献1には、マシニングセンターの集塵装置が開示されている。この集塵装置は、テーブルの摺動部を全体的に覆う飛散防止用全体カバーを備え、この全体カバーにより砥粒や粉塵の外部への飛散を防止する。また、例えば、特許文献2には、直動機構が開示されている。この直動機構は、可動部を覆う第1のカバーと、第1のカバーとオーバーラップする構造を有する第2のカバーとを備え、飛沫や粉塵が飛散している環境に設置されたときにも、可動部への飛沫や粉塵の浸入が防止される。
実開平05-037439号公報 特開2012-149691号公報
ところで、近年注目されているリチウムイオン電池は、一般に、集電体の表面に活物質層が形成された複数の電極を、セパレータを介して積層させることで構成される。このようなリチウムイオン電池用の電極を、例えば、チャンバー内において、集電体の上に粉体状の活物質を供給し定着させることで製造するという考え方がある。この場合に、電極の製造に伴って内部で活物質の微小粒子が飛散することで、当該活物質の微小粒子がチャンバーの内面に付着してしまうおそれがある。これに対して、例えば、チャンバーの内部に飛散した活物質の微小粒子を回収する場合、上述の特許文献1や特許文献2に開示された技術が適した構成であるとは言えず、更なる改善の余地がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、チャンバーの内部に飛散した活物質を適正に回収することができる活物質処理装置、電池用電極製造装置、活物質処理方法、及び、電池用電極製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る活物質処理装置は、内部で粉体状の活物質を扱うチャンバーと、前記チャンバーの内面に対して絶縁されて設けられ当該内面を覆う金属箔層と、前記チャンバーの内部に設けられ、当該チャンバーの内部の空気中の前記活物質の粒子、及び、前記金属箔層を同じ極性に帯電させる帯電装置と、前記チャンバーの内部の空気を排気する排気装置とを備える。
本発明に係る活物質処理装置、電池用電極製造装置、活物質処理方法、及び、電池用電極製造方法は、チャンバーの内部に飛散した活物質を適正に回収することができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態に係る単電池の概略構成を表す模式的な断面図である。 図2は、実施形態に係る製造装置の概略構成を表す模式的なブロック図である。 図3は、実施形態に係る製造装置の概略構成を表す模式的な部分断面図である。 図4は、実施形態に係る製造方法を表すフローチャートである。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
図2に示す本実施形態に係る製造装置100は、図1に示す単電池10に適用される電極30を製造するための電池用電極製造装置である。以下では、まず、図1を参照して単電池10、電極30の基本的な構成について説明した後、図2等を参照して製造装置100について詳細に説明する。
<単電池>
図1に示す本実施形態の単電池(電池セル、単セルともいう。)10は、非水電解質二次電池の1種であるリチウムイオン二次電池である。リチウムイオン二次電池とは、正極30aと負極30bとの間をリチウムイオンが移動することで充電や放電を行う二次電池である。なお、以下の説明では、「正極30a」と「負極30b」とを特に区別して説明する必要がない場合には、単に「電極30」という場合がある。
単電池10は、正極30aと、負極30bと、セパレータ40と、枠体50とを備える。正極30aは、正極集電体層31a、及び、正極活物質層32aを含んで構成される。一方、負極30bは、負極集電体層31bと、負極活物質層32bを含んで構成される。単電池10は、正極集電体層31a、正極活物質層32a、セパレータ40、負極活物質層32b、及び、負極集電体層31bがこの順で積層される。つまり、単電池10は、正極集電体層31a及び負極活物質層32bが最外層に配置される。そして、単電池10は、正極集電体層31a及び負極集電体層31bの縁部において、枠体50により正極活物質層32a、負極活物質層32b及びセパレータ40の外周が封止され、電解液が封入される。この状態で、単電池10は、正極活物質層32aと負極活物質層32bとの間にセパレータ40が介在し、当該セパレータ40が正極30aと負極30bとの間の隔壁として機能する。単電池10は、例えば、複数を組み合わせてモジュール化した組電池、あるいは、このような組電池を複数組み合わせて電圧及び容量を調整した電池パックの形態で使用することが可能である。
なお、以下の説明では、「正極集電体層31a」と「負極集電体層31b」とを特に区別して説明する必要がない場合には、単に「集電体層31」という場合がある。同様に、「正極活物質層32a」と「負極活物質層32b」とを特に区別して説明する必要がない場合には、単に「電極活物質層32」という場合がある。
<正極集電体の具体例>
正極集電体層31aを構成する正極集電体としては、公知のリチウムイオン単電池に用いられる集電体を用いることができ、例えば、公知の金属集電体及び導電材料と樹脂とから構成されてなる樹脂集電体(特開2012-150905号公報及び国際公開第2015-005116号等に記載の樹脂集電体等)を用いることができる。正極集電体層31aを構成する正極集電体は、電池特性等の観点から、樹脂集電体であることが好ましい。
金属集電体としては、例えば、銅、アルミニウム、チタン、ニッケル、タンタル、ニオブ、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマス、アンチモン及びこれらの金属を1種以上含む合金、並びに、ステンレス合金からなる群から選択される一種以上の金属材料が挙げられる。これらの金属材料は、薄板や金属箔等の形態で用いてもよい。また、上記金属材料以外で構成される基材表面にスパッタリング、電着、塗布等の方法により上記金属材料を形成したものを金属集電体として用いてもよい。
樹脂集電体としては、導電性フィラーとマトリックス樹脂とを含むことが好ましい。マトリックス樹脂としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルペンテン(PMP)等が挙げられるが、特に限定されない。導電性フィラーは、導電性を有する材料から選択されれば特に限定されない。例えば、導電性フィラーは、その形状が繊維状である導電性繊維であってもよい。
樹脂集電体は、マトリックス樹脂及び導電性フィラーのほかに、その他の成分(分散剤、架橋促進剤、架橋剤、着色剤、紫外線吸収剤、可塑剤等)を含んでいてもよい。また、複数の樹脂集電体を積層して用いてもよく、樹脂集電体と金属箔とを積層して用いても良い。
正極集電体層31aの厚さは、特に限定されないが、5~150μmであることが好ましい。複数の樹脂集電体を積層して正極集電体層31aとして用いる場合には、積層後の全体の厚さが5~150μmであることが好ましい。正極集電体層31aは、例えば、マトリックス樹脂、導電性フィラー及び必要により用いるフィラー用分散剤を溶融混練して得られる導電性樹脂組成物を公知の方法でフィルム状に成形することにより得ることができる。
<正極活物質の具体例>
正極活物質層32aは、正極活物質を含む混合物の非結着体であることが好ましい。ここで、非結着体とは、正極活物質層中において正極活物質の位置が固定されておらず、正極活物質同士及び正極活物質同士及び正極活物質と集電体とが不可逆的に固定されていないことを意味する。正極活物質層32aが非結着体である場合、正極活物質同士は不可逆的に固定されていないため、正極活物質同士の界面を機械的に破壊することなく分離することができ、正極活物質層32aに応力がかかった場合でも正極活物質が移動することで正極活物質層32aの破壊を防止することができ好ましい。非結着体である正極活物質層32aは、正極活物質層32aを、正極活物質と電解液とを含みかつ結着剤を含まない正極活物質層32aにする等の方法で得ることができる。なお、本明細書において、結着剤とは、正極活物質同士及び正極活物質と集電体とを可逆的に固定することができない薬剤を意味し、デンプン、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、テトラフルオロエチレン、スチレン-ブタジエンゴム、ポリエチレン及びポリプロピレン等の公知の溶剤乾燥型のリチウムイオン電池用結着剤等が挙げられる。これらの結着剤は、溶剤に溶解又は分散して用いられ、溶剤を揮発、留去することで表面が粘着性を示すことなく固体化するので正極活物質同士及び正極活物質と集電体とを可逆的に固定することができない。
正極活物質としては、例えば、リチウムと遷移金属との複合酸化物、遷移金属元素が2種である複合酸化物及び金属元素が3種類以上である複合酸化物等が挙げられるが、特に限定されない。
正極活物質は、その表面の少なくとも一部が高分子化合物を含む被覆材により被覆された被覆正極活物質であってもよい。正極活物質の周囲が被覆材で被覆されていると、正極の体積変化が緩和され、正極の膨張を抑制することができる。
被覆材を構成する高分子化合物としては、特開2017-054703号公報及び国際公開第2015-005117号等に活物質被覆用樹脂として記載されたものを好適に用いることができる。
被覆材には、導電剤が含まれていてもよい。導電剤としては、正極集電体層31aに含まれる導電性フィラーと同様のものを好適に用いることができる。
正極活物質層32aには、粘着性樹脂が含まれていてもよい。粘着性樹脂としては、例えば、特開2017-054703号公報に記載された非水系二次電池活物質被覆用樹脂に少量の有機溶剤を混合してそのガラス転移温度を室温以下に調整したもの、及び、特開平10-255805公報に粘着剤として記載されたもの等を好適に用いることができる。なお、粘着性樹脂は、溶媒成分を揮発させて乾燥させても固体化せずに粘着性(水、溶剤、熱などを使用せずに僅かな圧力を加えることで接着する性質)を有する樹脂を意味する。一方、結着剤として用いられる溶液乾燥型の電極用バインダーは、溶媒成分を揮発させることで乾燥、固体化して活物質同士を強固に接着固定するものを意味する。したがって、上述した結着剤(溶液乾燥型の電極バインダー)と粘着性樹脂とは、異なる材料である。
正極活物質層32aには、電解質と非水溶媒を含む電解液が含まれていてもよい。電解質としては、公知の電解液に用いられているもの等が使用できる。非水溶媒としては、公知の電解液に用いられているもの(例えば、リン酸エステル、ニトリル化合物等及びこれらの混合物等)が使用できる。例えば、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)の混合液、又は、エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)の混合液を用いることができる。
正極活物質層32aには、導電助剤が含まれていてもよい。導電助剤としては、正極集電体層31aに含まれる導電性フィラーと同様の導電性材料を好適に用いることができる。
正極活物質層32aの厚さは、特に限定されるものではないが、電池性能の観点から、150~600μmであることが好ましく、200~450μmであることがより好ましい。
<負極集電体の具体例>
負極集電体層31bを構成する負極集電体としては、正極集電体で記載した構成と同様のものを適宜選択して用いることができ、同様の方法により得ることができる。負極集電体層31bは、電池特性等の観点から、樹脂集電体であることが好ましい。負極集電体層31bの厚さは、特に限定されないが、5~150μmであることが好ましい。
<負極活物質の具体例>
負極活物質層32bは、負極活物質を含む混合物の非結着体であることが好ましい。負極活物質層が非結着体であることが好ましい理由、及び非結着体である負極活物質層32bを得る方法等は、正極活物質層32aが非結着体であることが好ましい理由、及び非結着体である正極活物質層32aを得る方法と同様である。
負極活物質としては、例えば、炭素系材料、珪素系材料及びこれらの混合物などを用いることができるが、特に限定されない。
負極活物質は、その表面の少なくとも一部が高分子化合物を含む被覆材により被覆された被覆負極活物質であってもよい。負極活物質の周囲が被覆材で被覆されていると、負極の体積変化が緩和され、負極の膨張を抑制することができる。
被覆材としては、被覆正極活物質を構成する被覆材と同様のものを好適に用いることができる。
負極活物質層32bは、電解質と非水溶媒を含む電解液を含有する。電解液の組成は、正極活物質層32aに含まれる電解液と同様の電解液を好適に用いることができる。
負極活物質層32bには、導電助剤が含まれていてもよい。導電助剤としては、正極活物質層32aに含まれる導電性フィラーと同様の導電性材料を好適に用いることができる。
負極活物質層32bには、粘着性樹脂が含まれていてもよい。粘着性樹脂としては、正極活物質層32aの任意成分である粘着性樹脂と同様のものを好適に用いることができる。
負極活物質層32bの厚さは、特に限定されるものではないが、電池性能の観点から、150~600μmであることが好ましく、200~450μmであることがより好ましい。
<セパレータの具体例>
セパレータ40に保持される電解質としては、例えば、電解液又はゲルポリマー電解質などが挙げられる。セパレータ40は、これらの電解質を用いることで、高いリチウムイオン伝導性が確保される。セパレータ40の形態としては、例えば、ポリエチレン又はポリプロピレン製の多孔性フィルム等が挙げられるが、特に限定されない。
<枠体の具体例>
枠体50としては、電解液に対して耐久性のある材料であれば特に限定されないが、例えば、高分子材料が好ましく、熱硬化性高分子材料がより好ましい。枠体50を構成する材料としては、絶縁性、シール性(液密性)、電池動作温度下での耐熱性等を有するものであればよく、樹脂材料が好適に採用される。より具体的には、枠体50としては、例えば、エポキシ系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂及びポリフッ化ビニリデン樹脂等が挙げられ、耐久性が高く取り扱いが容易であることからエポキシ系樹脂が好ましい。
<製造装置の基本構成>
次に、図2、図3を参照して製造装置100の概略構成について説明する。製造装置100は、上述した電極30を製造するものである。この製造装置100は、例えば、単電池10を製造する電池製造装置に組み込まれて実現されてもよい。なお、以下で説明する集電体31Aは、上述した集電体層31(正極集電体層31a、負極集電体層31b)を構成するものである。一方、活物質32Aは、上述した電極活物質層32(正極活物質層32a、負極活物質層32b)を構成するものである。
ここで一般に、大気圧中において、基材フィルムである集電体31Aの一方の面に粉体状の活物質32Aを塗布して電極30を形成する場合、活物質32Aの内部に空気が残留する場合がある。そして、この状態のまま活物質32Aに対してプレス成型を行うと、プレス終了後に圧縮された空気が膨張し、活物質32Aが弾け飛んだり、活物質32Aの表面が凹凸になったりする等の現象が発生するおそれがある。
これに対して、本実施形態の製造装置100は、大気圧よりも減圧されたチャンバー110の内部INにおいて、帯状の集電体31A上に粉体状の活物質32Aを供給して電極30を製造する構成となっている。
この構成により、本実施形態の製造装置100は、活物質32Aの内部への空気の残留を抑制し、集電体層31上に形成される電極活物質層32の均一性向上を実現している。以下、これを実現するための製造装置100の各部の具体的な構成について説明する。
なお、以上で説明したように、正極30aと負極30bとは、集電体層31(正極集電体層31a、負極集電体層31b)、電極活物質層32(正極活物質層32a、負極活物質層32b)を構成する物質について異なる点があるものの、それぞれ集電体層31の一方の面に電極活物質層32が電気的に結合された構成である点では差異はない。このため、以下の説明でも、「正極30a」の製造と「負極30b」の製造とを特に区別して説明する必要がない場合には、単に「電極30」の製造として説明する。
具体的には、製造装置100は、図2に示すように、チャンバー110と、活物質供給装置120と、ロールプレス130とを備える。活物質供給装置120の一部とロールプレス130とは、電極形成部100Aを構成する。電極形成部100Aは、製造装置100において、集電体31A上に粉体状の活物質32Aを供給して電極30を形成する部位であり、活物質32Aを集電体31A上に塗布し、当該活物質32Aを圧縮して電極活物質層32を成形し電極30を形成する。上述したように、本実施形態では、電極形成部100Aは、チャンバー110の内部INの減圧環境下に設けられる。
なお、以下の説明では、製造装置100において、集電体31Aを搬送する方向を「搬送方向D1」という場合がある。搬送方向D1は、典型的には、略水平方向に沿っており、帯状の集電体31Aの長手方向に沿った方向に相当する。製造装置100は、チャンバー110の内において、搬送方向D1の上流側から下流側に向かって、活物質供給装置120、ロールプレス130の順で配置されている。
チャンバー110は、内部INが大気圧よりも減圧される容器である。本実施形態のチャンバー110は、内部INで粉体状の活物質32Aを扱う。チャンバー110は、隔壁111によって空洞状に区画され、内部INの空間が大気圧よりも減圧された状態に保持できる部屋として機能する。チャンバー110の内部INは、減圧ポンプ等によって大気圧よりも減圧される。チャンバー110の内部INの圧力は、大気圧よりも減圧されていれば任意の値でよいが、例えば、大気圧から1×10-1~1×10-2Paまでの低真空環境となるように調整されていてもよいし、1×10-6~1×10-7Paの高真空環境となるように調整されていてもよいし、それ以上の超高真空や10-8~10-9Paレベルの極高真空であってもよい。ここで、標準大気圧は、約1013hPa(約10Pa)である。チャンバー110は、この内部INの空間に電極形成部100Aを収容する。
チャンバー110は、隔壁111に搬入開口部112が形成されている。搬入開口部112は、チャンバー110の外部OUから内部INに帯状の集電体31Aを搬入(挿入)可能な略矩形状のスリットである。搬入開口部112は、搬送方向D1の上流側において搬送方向D1に沿って隔壁111を貫通し、チャンバー110の外部OUと内部INとを連通する。ここでは、搬入開口部112は、チャンバー110の内部INの減圧環境を維持した状態で、集電体31Aを外部OUから内部INに搬入可能な大きさ、形状に形成される。帯状の集電体31Aは、例えば、チャンバー110の外部OUの常圧下に設けられた集電体ロール31Rから引き出されながら、搬入開口部112を介して内部INに連続的に供給、搬入される。チャンバー110の内部INに搬入された集電体31Aは、コンベアや搬送ローラ等によって搬送方向D1に沿って搬送され、電極30の製造の過程において、適宜のタイミングで切断されることで個別の集電体31Aとなる。また、チャンバー110の内部INに搬入された集電体31Aは、当該チャンバー110の内部INにおいて枠体50が設けられる。この場合、枠体50は、例えば、内部INにおいて、枠体設置装置等によって、活物質供給装置120の前段で集電体31Aに設けられてもよいし、活物質供給装置120とロールプレス130との間で集電体31Aに設けられてもよいし、ロールプレス130の後段で集電体31Aに設けられてもよい。図2、図3は、一例として、活物質供給装置120の前段で枠体50が集電体31Aに設けられる場合を例示している。
活物質供給装置120は、帯状の集電体31A上に粉体状の活物質32Aを供給する装置である。活物質供給装置120は、少なくとも一部がチャンバー110の内部INに設けられ、ロールプレス130と共に電極形成部100Aを構成する。活物質供給装置120は、少なくとも供給口120a(図3参照)、及び、シャッタユニット120b(図3参照)がチャンバー110の内部INに配置され、電極形成部100Aを構成する。活物質供給装置120は、シャッタユニット120bが動作することで、チャンバー110の内部INにおいて、供給口120aから集電体31A上に紛体状の活物質32Aを供給する。
ロールプレス130は、活物質供給装置120によって集電体31A上に供給した活物質32Aを当該集電体31Aに定着させる装置である。ロールプレス130は、チャンバー110の内部INに設けられ、上述したように、活物質供給装置120の一部(供給口120a、シャッタユニット120b等)と共に電極形成部100Aを構成する。ロールプレス130は、例えば、上述の工程で活物質32Aが供給され、搬送されてきた集電体31Aの上に載置されている当該活物質32Aを、一対のローラによって集電体31Aと共に挟み込んでプレス成形する。これにより、ロールプレス130は、活物質32Aを帯状の集電体31Aに定着させる。
上記のように構成される製造装置100は、搬入開口部112を介してチャンバー110の内部INに搬入された集電体31Aを電極形成部100A側に搬送し、当該搬送される帯状の集電体31Aに対して、活物質供給装置120の供給口120aから粉体状の活物質32Aを供給する。このとき、製造装置100は、搬送されてくる集電体31Aに所望量の活物質32Aが供給されるように、シャッタユニット120bによる供給口120aの開閉が調節される。そして、製造装置100は、活物質32Aが供給された集電体31Aを、ロールプレス130に搬送し、当該ロールプレス130によって集電体31A上の活物質32Aをプレス成形し、活物質32Aを帯状の集電体31Aに定着させる。その後、製造装置100は、帯状の集電体31Aを枠体50の間隔に合わせ適宜切断することで、電極30を形成することができる。なお、製造装置100は、電極30の形成後の後工程として、さらに、上述の工程により形成された電極30(すなわち、正極30a、及び、負極30b)を適宜積層させて単電池10や組電池を製造する工程等を続けて実行してもよい。
上述したように、本実施形態の製造装置100は、チャンバー110の内部INの減圧環境下において電極30を形成するものである。この構成により、本実施形態の製造装置100は、集電体31Aに粉体状の活物質32Aを供給した後、当該活物質32Aの内部に空気が残留することを抑制することができ、その上で、活物質32Aを集電体31Aに定着させることができる。この結果、製造装置100は、ロールプレス130によるプレス終了後に、残留空気に起因して活物質32Aが弾け飛んだり、活物質32Aの表面が凹凸になったりする等の現象が発生することを抑制することができる。
リチウムイオン電池に用いる電極30は、集電体31A上に供給された活物質32Aを含む電極活物質層32が均質に形成されることで、より安定した電池性能を発揮する傾向にある。このため、本実施形態の製造装置100は、上述したように、電極活物質層32に空気が含まれることを抑制し、電極活物質層32の均一性を向上させた電極30を製造することができるので、より安定した性能を発揮することができる単電池10を製造することができる。
以上、本実施形態に係る製造装置100の全体構成の概略について説明した。
<活物質回収構造>
このような構成のもと、本実施形態に係る製造装置100は、図2、図3に示すように、金属箔層140と、帯電装置141と、排気装置142とを備えることで、チャンバー110の内部INに飛散した活物質32Aを回収する活物質処理装置としての構成を実現している。
具体的には、金属箔層140は、チャンバー110の隔壁111の内面111aに対して絶縁されて設けられ当該内面111aを覆う被膜である。金属箔層140は、導電性を有する金属箔が絶縁層140aを介在させてチャンバー110の内面111aに層状に設けられることで形成される。金属箔層140は、典型的には、当該内面111aの全体を覆う。金属箔層140を構成する材料としては、典型的には、活物質32Aの微小粒子と略同電位(同じ極性)に帯電可能な金属材料、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレス及びこれらの金属を1種以上含む合金からなる群から選択される一種以上の金属材料が挙げられる。金属箔層140は、薄板や金属箔をチャンバー110の内面111aに貼り付けて形成されてもよいし、当該内面111aにスパッタリング、電着、塗布等の方法により上記金属材料を施すことで形成されてもよい。
帯電装置141は、チャンバー110の内部INに設けられ、当該チャンバー110の内部INの空気中の活物質32Aの粒子、及び、金属箔層140を帯電させる装置である。帯電装置141は、例えば、公知の帯電ガン等を用いることができる。帯電装置141は、高電圧の静電気を発生させて、チャンバー110の内部INの空気中の活物質32Aの粒子、及び、金属箔層140に対してコロナ放電し、これら活物質32Aの粒子、及び、金属箔層140を同じ極性に帯電させる。ここで、チャンバー110の内部INの空気中の活物質32Aの粒子には、例えば、電極形成部100Aにおける電極30の形成に伴って飛散した活物質32Aの微小粒子の他、搬入開口部112を介してチャンバー110の外部OUから内部INに侵入した活物質32Aの微小粒子等も含まれる。
本実施形態の帯電装置141は、チャンバー110の内部INに複数設けられる。帯電装置141は、チャンバー110の内部INに万遍なく配置されることが好ましい。ここでは、帯電装置141は、搬送方向D1に対して、活物質供給装置120の上流側に1つ、活物質供給装置120とロールプレス130との間に1つ、ロールプレス130の下流側に1つ、合計3つが設けられる。なお、帯電装置141の数は、これに限定されるものではない。
帯電装置141によって同じ極性に帯電された空気中の活物質32Aの粒子と金属箔層140とは、互いに反発することとなる。この結果、活物質32Aの粒子は、チャンバー110の隔壁111の内面111aには付着せず、内部INの空気中に浮遊することとなる。
排気装置142は、チャンバー110の内部INの空気を排気する装置である。この排気装置142は、例えば、チャンバー110の内部INを減圧する減圧ポンプであってもよい(すなわち減圧ポンプと兼用されてもよい)し、減圧ポンプとは別体の排気装置であってもよい。排気装置142は、典型的には、チャンバー110の内部INの空気と共に当該空気中の活物質32Aの微小粒子もチャンバー110の外部OUに排気する。
具体的には、排気装置142は、吸引口部142a、排気配管142b、及び、吸引源142cを有する。
吸引口部142aは、チャンバー110の内部INの空気を吸引するための開口部である。吸引口部142aは、チャンバー110の隔壁111に形成され、内部INに向かって開口する。ここでは、吸引口部142aは、チャンバー110の隔壁111において、搬送方向D1の最下流側の端面、すなわち、搬入開口部112が形成されている側とは反対側の端面に形成されている。吸引口部142aは、隔壁111を貫通し、チャンバー110の外部OUと内部INとを連通する。
排気配管142bは、チャンバー110の内部INで吸引口部142aから吸引された空気、及び、活物質32Aの微小粒子を、チャンバー110の外部OUに排気するための排気流路を構成する配管である。排気配管142bは、一端側が吸引口部142aに接続されており、他端側がチャンバー110から導出され外部OUに開放されている。
吸引源142cは、吸引口部142aから内部INの空気を吸引するための源となる装置である。吸引源142cは、チャンバー110の外部OUにおいて、排気配管142b上に設けられる。吸引源142cは、例えば、吸引ポンプ等によって構成される。吸引源142cは、典型的には、チャンバー110の内部INを大気圧よりも減圧するために要する負圧より大きな負圧で吸引するものであってもよいし、上述したようにチャンバー110の内部INを減圧するための吸引源と兼用されてもよい。
上記のように構成される排気装置142は、吸引源142cが駆動することで、吸引口部142aからチャンバー110の内部INの空気を吸引する。このとき、排気装置142は、当該空気中に浮遊する活物質32Aの微小粒子も空気と共に吸引口部142aから吸引、回収し、排気配管142b介してチャンバー110の外部OUに排気する。
なお、排気装置142は、排気配管142b上で、かつ、吸引源142cより排気方向上流側に、空気から活物質32Aの微小粒子を除去するフィルタ装置を有していてもよい。この場合、排気装置142は、吸引口部142aから吸引した空気を、排気配管142bを介して外部OUに排気する際に、フィルタ装置によって空気から活物質32Aの微小粒子を除去した後、外部OUに排気する。
また、本実施形態の製造装置100は、チャンバー110の内部INに集電体31Aを搬入するための搬入開口部112が、外部OUから内部INに空気(外気)を導入可能である吸入開口部としても機能する。製造装置100は、チャンバー110の内部INの減圧環境を維持した状態で、内部INの負圧によって、この搬入開口部112を介して内部INに若干の空気を吸い込むこととなる。
また、本実施形態の製造装置100は、さらに、チャンバー110の内部INに設けられ、活物質32Aの粒子の流れを金属箔層140側に向けて案内する案内部材143を備える。ここでは、案内部材143は、帯電装置141に隣接して設けられる。案内部材143は、複数の帯電装置141に対してそれぞれ1つずつ、合計3つ設けられる。各案内部材143は、各帯電装置141に対して搬送方向D1の上流側に隣接して位置する。
具体的には、案内部材143は、介在部143a、及び、湾曲部143bを含んで構成され、これらが一体で形成される。介在部143aは、搬送方向D1に沿って板状に形成され、搬送方向D1に沿って搬送される集電体31Aと帯電装置141との間に介在する。湾曲部143bは、介在部143aの搬送方向D1の上流側の端部から、搬送方向D1と交差する方向に向けて突出し、かつ、金属箔層140側に向かうように湾曲した曲面状に形成される。この構成により、案内部材143は、帯電装置141によって帯電された活物質32Aの粒子の流れが当該帯電装置141に向かうことを規制し、金属箔層140側(典型的には搬送方向D1と交差する方向において集電体31Aから離れる側)に向けて案内することができる。
<電極の製造方法>
次に、図4のフローチャートを参照して電極30の製造方法(電池用電極製造方法)について説明する。以下で説明する電極30の製造方法は、製造装置100によって行われるものとして説明する。この電極30の製造方法は、活物質処理方法を含むものであり、より具体的には、電極形成工程(ステップS1)、帯電工程(ステップS2)、及び、排気工程(ステップS3)を含む。なお、ここでは、説明を分かり易くするため、各工程を順を追って説明するが、実際にはこれらの各工程が相互に並行して継続して行われている。
製造装置100は、電極形成工程として、チャンバー110の内部INで、電極形成部100Aにおいて集電体31A上に粉体状の活物質32Aを供給して電極30を形成する(ステップS1)。ここでは、製造装置100は、シャッタユニット120bによって、集電体31Aに所望量の活物質32Aを供給し、ロールプレス130によって当該活物質32Aを集電体31A上に定着させて電極30を形成する。製造装置100は、搬入開口部112からチャンバー110の内部INに搬入された集電体31Aに対して上記処理を行っていき、順次、電極30を形成していく。この間、製造装置100は、チャンバー110の内部INの負圧によって、搬入開口部112を介して当該チャンバー110の内部INに、減圧環境を維持できる程度の空気を吸い込んでいる。
この間、製造装置100は、帯電工程として、帯電装置141によって、チャンバー110の内部INの空気中の活物質32Aの粒子、及び、当該チャンバー110の内面111aに対して絶縁されて設けられ当該内面111aを覆う金属箔層140を帯電させる(ステップS2)。ここでは、製造装置100は、電極形成部100Aにおける電極30の形成に伴って飛散した活物質32Aの微小粒子や搬入開口部112を介してチャンバー110の内部INに侵入した活物質32Aの微小粒子に対して帯電装置141によってコロナ放電し、これら活物質32Aの粒子、及び、金属箔層140を同じ極性に帯電させる。これにより、内部INの空気中の活物質32Aの粒子は、チャンバー110の隔壁111の内面111aには付着せず、内部INの空気中に浮遊する。
そして、製造装置100は、排気工程として、チャンバー110の内部INの空気を排気装置142によって排気する(ステップS3)。このとき、製造装置100は、帯電装置141によって帯電されたことで内部INの空気中に浮遊することとなった活物質32Aの微小粒子も空気と共に吸引口部142aから吸引、回収し、排気配管142b介してチャンバー110の外部OUに排気する。
<実施形態の作用効果>
以上で説明した製造装置100、製造方法、及び、活物質処理方法は、チャンバー110の内部INの空気中の活物質32Aの粒子、及び、チャンバー110の内面111aを覆う金属箔層140を、帯電装置141によって同じ極性に帯電させることができる。これにより、製造装置100は、チャンバー110の内部INで扱う活物質32Aの粒子と金属箔層140とを互いに反発させることができるので、活物質32Aの粒子がチャンバー110の内面111aに付着することを抑制することができる。その上で、製造装置100は、チャンバー110の内面111aに付着せずに内部INの空気中に浮遊している活物質32Aの粒子を、排気装置142によって空気と共に外部OUに排気し回収することができる。この結果、製造装置100、製造方法、及び、活物質処理方法は、チャンバー110の内部INに飛散した活物質32Aを適正に回収することができる。
これにより、製造装置100は、例えば、チャンバー110の内面111aを清掃するために製造装置100を停止する必要がなく、当該製造装置100を稼働させたまま、内部INに飛散した活物質32Aを回収することができるので、電極30の製造効率を向上できる。
また、以上で説明した製造装置100、製造方法、及び、活物質処理方法は、チャンバー110の内部INが大気圧よりも減圧され、かつ、外部OUから内部INに空気を導入可能な搬入開口部112が設けられる。この構成により、製造装置100は、活物質32Aを回収する際に利用する空気を、チャンバー110の内部INの負圧を利用して搬入開口部112から内部INに取り込むことができる。この結果、製造装置100、製造方法、及び、活物質処理方法は、搬入開口部112を介して内部INに効果的に取り込んだ空気を利用して空気中の活物質32Aを回収することができる。
ここでは、以上で説明した製造装置100、製造方法、及び、活物質処理方法は、チャンバー110の内部INにおいて、電極形成部100Aによって電極30を製造する際に内部INの空気中に飛散した活物質32Aの微小粒子を空気と共に外部OUに吸引し回収することができる。この結果、製造装置100は、チャンバー110の内部INで電極30を形成する際に活物質32Aの微小粒子が空気中に飛散し内部INの空間を汚染しても、当該チャンバー110の内部INの清浄度を適正に確保することができる。この結果、製造装置100、製造方法、及び、活物質処理方法は、清浄度を適正に確保した環境下で電極30を製造することができるので、例えば、所望の性能の電極30を精度よく製造することができる。
さらに、以上で説明した製造装置100、製造方法、及び、活物質処理方法は、帯電装置141によって帯電された活物質32Aの粒子の流れを、案内部材143によって金属箔層140側に向けて案内しつつ、活物質32Aの粒子が帯電装置141近傍に滞留し続けないようにすることができる。その上で、製造装置100は、金属箔層140側に向けて案内された活物質32Aの粒子を内面111aには付着させずに空気中に浮遊させた状態で排気装置142によって排気させ易くすることができる。この結果、製造装置100、製造方法、及び、活物質処理方法は、チャンバー110の内部INに飛散した活物質32Aをより効率的に回収することができる。
<変形例>
なお、上述した本発明の実施形態に係る活物質処理装置、電池用電極製造装置、活物質処理方法、及び、電池用電極製造方法は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。
以上の説明では、電極形成部100Aは、基材フィルムとしての集電体31Aの一方の面に直接、粉体状の活物質32Aを供給して電極30を形成するものとして説明したがこれに限らない。例えば、電極形成部100Aは、集電体31Aとは異なる基材フィルムである転写用フィルムに、一旦、活物質32Aを供給して定着させた後に、当該転写用フィルムに粉成型された活物質32Aを、集電体31Aの一方の面に転写し定着させることで電極30を形成してもよい。この場合、電極形成部100Aは、転写用フィルムから集電体31Aに活物質32Aを転写するための転写部を含んで構成されてもよい。また、基材フィルムは、セパレータ40であってもよい。つまり、基材フィルムは、集電体31A、セパレータ40、又は、転写用フィルムを用いることができる。基材フィルムが例えば転写用フィルムである場合は、上述のように当該フィルム上に形成された活物質層(電極組成物層)を集電体上に、例えば転写することで、リチウムイオン電池用電極を得ることができる。
以上の説明では、枠体50は、チャンバー110の内部INで集電体31Aに設けられるものとして説明したがこれに限らず、外部OUで設けられる構成であってもよい。枠体50は、例えば、外部OUにおいて、枠体設置装置等によって、搬入開口部112の前段で集電体31Aに設けられてもよい。この場合、帯状の集電体31Aは、搬入開口部112の手前で枠体50が取り付けられた状態で搬入開口部112から内部INに搬入される。またこの場合、搬入開口部112は、チャンバー110の内部INの減圧環境を維持した状態で、集電体31Aと共に枠体50も一緒に外部OUから内部INに搬入可能な大きさ、形状に形成されればよい。また、枠体50は、例えば、枠体設置装置等によって、ロールプレス130の後段であってチャンバー110の外部OUで集電体31Aに設けられてもよい。また、本実施形態に係る活物質処理装置、電池用電極製造装置、活物質処理方法、又は、電池用電極製造方法は、枠体設置装置又は枠体設置工程を含まなくてもよい。例えば、集電体31Aに代えて転写用フィルムが用いられる場合には、転写用フィルム上に電極組成物層(電極活物質層32)が形成された後(つまり、電極形成工程を終了した後)、当該電極組成物層が転写された集電体31A上に、又は、当該電極組成物層が転写される前の集電体31A上に、枠体50が配置されてもよい。
また、以上の説明では、帯状の集電体31Aは、例えば、チャンバー110の外部OUの常圧下に設けられた集電体ロール31Rから引き出されながら搬入開口部112を介して内部INに搬入されるものとして説明したがこれに限らず、チャンバー110の内部INの減圧下に設けられた集電体ロール31Rから引き出されるものであってもよい。また、活物質供給装置120も、その全体がチャンバー110の内部INに設けられていてもよい。
また、以上の説明では、製造装置100は、搬入開口部112が外部OUから内部INに空気(外気)を導入可能である吸入開口部としても機能するものとして説明したがこれに限らない。チャンバー110の吸入開口部は、搬入開口部112とは別個に設けられてもよい。
以上の説明では、製造装置100は、案内部材143を備えるものとして説明したが案内部材143を備えない構成であってもよい。
以上の説明では、チャンバー110は、内部INが大気圧よりも減圧されるものとして説明したがこれに限らない。
以上の説明では、帯電装置141は、図2、図3に例示した配置で複数(ここでは3つ)設けられるものとして説明したがこれに限らない。例えば、帯電装置141は、チャンバー110の内部INの空間全体をまかなえるものであれば1つであってもよい。また、帯電装置141は、チャンバー110の内部INに複数設けられる場合であっても、例えば、1つの帯電装置141によって活物質32Aの粒子、及び、金属箔層140の双方を帯電させる形態に限られない。例えば、帯電装置141は、チャンバー110の内部INを、活物質32Aの粒子を帯電させるための領域、金属箔層140を帯電させるための領域(言い換えれば、帯電した活物質32Aの粒子を電気的に集塵するための内面111a近傍の領域)等にゾーニングした上で、各領域にそれぞれ個別に設けられてもよい。そしてこの場合、各帯電装置141は、それぞれの領域の状態に応じて個別にその動作が制御されることで、活物質32Aの粒子、及び、金属箔層140を同じ極性(好適には同電位・同電荷)に帯電させるようにしてもよい。また、製造装置100は、場合によっては、上述した案内部材143の他、活物質32Aの粒子、金属箔層140と同じ極性(好適には同電位・同電荷)に帯電し集塵ルートを制御する集塵ルート形成板が内部INに設けられていてもよい。
以上の説明では、活物質処理装置は、チャンバー110の内部INに電極形成部100Aが収容された製造装置(電池用電極製造装置に)100に適用されるものとして説明したがこれに限らず、電極形成部100Aを備えずチャンバー110の内部INで粉体状の活物質32Aを扱う他の装置に適用されてもよい。
本実施形態に係る活物質処理装置、電池用電極製造装置、活物質処理方法、及び、電池用電極製造方法は、以上で説明した実施形態、変形例の構成要素を適宜組み合わせることで構成してもよい。
10 単電池
30 電極
31A 集電体(基材フィルム)
32A 活物質
40 セパレータ
50 枠体
100 製造装置(電池用電極製造装置、活物質処理装置)
100A 電極形成部
110 チャンバー
111 隔壁
111a 内面
112 搬入開口部(吸入開口部)
120 活物質供給装置
130 ロールプレス
140 金属箔層
140a 絶縁層
141 帯電装置
142 排気装置
142a 吸引口部
142b 排気配管
142c 吸引源
143 案内部材
143a 介在部
143b 湾曲部
D1 搬送方向
IN 内部
OU 外部

Claims (7)

  1. 内部で粉体状の活物質を扱うチャンバーと、
    前記チャンバーの内面に対して絶縁されて設けられ当該内面を覆う金属箔層と、
    前記チャンバーの内部に設けられ、当該チャンバーの内部の空気中の前記活物質の粒子、及び、前記金属箔層を同じ極性に帯電させる帯電装置と、
    前記チャンバーの内部の空気を排気する排気装置とを備える、
    活物質処理装置。
  2. 前記チャンバーは、内部が大気圧よりも減圧され、外部から内部に空気を導入可能である吸入開口部を有する、
    請求項1に記載の活物質処理装置。
  3. 前記チャンバーの内部に設けられ、基材フィルム上に前記粉体状の活物質を供給して電極を形成する電極形成部を備える、
    請求項1又は請求項2に記載の活物質処理装置。
  4. 前記チャンバーの内部に設けられ、前記活物質の粒子の流れを前記金属箔層側に向けて案内する案内部材を備える、
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の活物質処理装置。
  5. 内部が大気圧よりも減圧されたチャンバーと、
    前記チャンバーの内部に設けられ、基材フィルム上に粉体状の活物質を供給して電極を形成する電極形成部と、
    前記チャンバーの内面に対して絶縁されて設けられ当該内面を覆う金属箔層と、
    前記チャンバーの内部に設けられ、当該チャンバーの内部の空気中の前記活物質の粒子、及び、前記金属箔層を同じ極性に帯電させる帯電装置と、
    前記チャンバーの内部の空気を排気する排気装置とを備える、
    電池用電極製造装置。
  6. 内部で粉体状の活物質を扱うチャンバーの内部で、当該チャンバーの内部の空気中の前記活物質の粒子、及び、当該チャンバーの内面に対して絶縁されて設けられ当該内面を覆う金属箔層を同じ極性に帯電させる帯電工程と、
    前記チャンバーの内部の空気を排気する排気工程とを含む、
    活物質処理方法。
  7. 内部が大気圧よりも減圧されたチャンバーの内部で、基材フィルム上に粉体状の活物質を供給して電極を形成する電極形成工程と、
    前記チャンバーの内部で、当該チャンバーの内部の空気中の前記活物質の粒子、及び、当該チャンバーの内面に対して絶縁されて設けられ当該内面を覆う金属箔層を同じ極性に帯電させる帯電工程と、
    前記チャンバーの内部の空気を排気する排気工程とを含む、
    電池用電極製造方法。
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