JP2022156072A - 塗装用マスキング部材、塗装用マスキング部材の製造方法、及び、塗装方法 - Google Patents

塗装用マスキング部材、塗装用マスキング部材の製造方法、及び、塗装方法 Download PDF

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Abstract

【課題】凹凸形状を有する被塗装面であっても良好な描画品質が得られる塗装用マスキング部材等を提供する。【解決手段】塗装用マスキング部材10を、建造物の一部を構成する被塗装面に形成された第1の凹凸形状に沿うように形成された第2の凹凸形状を有する凹凸面部11と、凹凸面部の一部を貫通して形成され塗料が通過する開口14とを備える構成とする。【選択図】図1

Description

本発明は、凹凸形状を有する被塗装面の塗装においてマスキングに用いられる塗装用マスキング部材とその製造方法、及び、塗装用マスキング部材を用いた塗装方法に関する。
近年、建造物等の美観や、町の景観などを向上するため、建物などの建造物の外装に模様などを有する画像の描画を塗装により行うことが提案されている。
例えば、建物の屋根や壁に、複数の円形ドット等からなる模様を形成することなどが提案されている。
このような模様は、塗装不要箇所を遮蔽するマスキング部材(ステンシル、テンプレートとも称される)を用いて、吹付塗装によって形成することが可能である。
従来、建築分野における吹付塗装時の養生(マスキング)に関する従来技術として、例えば特許文献1には、H型鋼などの建築用構造部材において、塗装してはならない部分をマスキングするため、被磁性体の樹脂系材料からなり屈曲部を有するマスキングカバーの内部にマグネットシートを設けたものが記載されている。
特許文献2には、建造物のコーナ部などに所定の模様を形成する塗装不要部を遮蔽するため、マスキング範囲に合致した形状のマスキングシートを、その平面性を維持するためのフレーム材によって支持したものが記載されている。
特開昭63-107765号公報 特開2004-154616号公報
吹付塗装によって屋根や壁面等に模様を描画する場合、被塗装面が平坦であれば、平板パネル状の部材に開口を形成したマスキング部材によってマスキングを行うことが可能である。
しかし、例えば建造物の屋根や壁などに一般的に用いられる波型形状のスレートや、折板屋根などが被塗装面部である場合には、被塗装面部の凹凸形状に起因してマスキング部材から被塗装面部が離間する箇所が生じてしまう。
この場合、吹付塗装を行うと、マスキング部材が離間した箇所では、形状等の輪郭がぼやけてしまう(ボケ足が生じる)現象が発生し、描画品質が損なわれてしまう。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、凹凸形状を有する被塗装面であっても良好な描画品質が得られる塗装用マスキング部材、塗装用マスキング部材の製造方法、及び、塗装方法を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
本発明の一態様に係る塗装用マスキング部材は、建造物の一部を構成する被塗装面に形成された第1の凹凸形状に沿うように形成された第2の凹凸形状を有する凹凸面部と、前記凹凸面部の一部を貫通して形成され塗料が通過する開口とを備えることを特徴とする。
これによれば、建造物の被塗装面に形成された第1の凹凸形状に、第2の凹凸形状が沿うように塗装用マスキング部材を設置し、開口を介して吹付塗装を行うことにより、凹凸形状を有する被塗装面であっても形状等の輪郭を明瞭に塗り分けることが可能となり、描画品質を向上することができる。
本発明において、前記第1の凹凸形状は、スレートの波型形状により形成される構成とすることができる。
また、本発明において、前記第1の凹凸形状は、折板部材の屈曲した形状により形成される構成とすることができる。
これによれば、建材として一般的な波型スレートや折板部材(折板屋根等)に、良好な描画品質で塗装を行うことができる。
本発明において、前記第2の凹凸形状は所定の周期で繰り返された同一又は類似の形状により形成され、前記開口は、前記第2の凹凸形状の繰返し周期のn倍(n=1以上の整数)の間隔で配列される構成とすることができる。
これによれば、塗装用マスキング部材を被塗装面に取り付けて塗装を行った後、塗装用マスキング部材を第2の凹凸形状の繰返し周期の所定の整数倍ずらした位置に移動させて塗装を行うことにより、広範囲な領域に周期性を有するパターンを連続的に形成することができる。
本発明の一態様に係る塗装用マスキング部材の製造方法は、上記いずれかの塗装用マスキング部材の製造方法であって、前記第2の凹凸形状は、前記第1の凹凸形状の形状データを利用した切削加工により形成される構成とすることを特徴とする。
これによれば、第1の凹凸形状の形状データを入手可能である場合に、切削加工により高精度に第2の凹凸形状を形成することができる。
本発明の他の態様に係る塗装用マスキング部材の製造方法は、上記いずれかの塗装用マスキング部材の製造方法であって、前記第2の凹凸形状は、流動性を有する材料を前記第1の凹凸形状の表面に塗布して硬化させて形成されることを特徴とする。
これによれば、実際の被塗装面へのアクセスが事前に可能である場合に、第1の凹凸形状を硬化させる材料に転写することにより、第1の凹凸形状に沿った第2の凹凸形状を有する塗装用マスキング部材を容易かつ精度よく形成することができる。
なお、本明細書、特許請求の範囲等において、第1の凹凸形状の表面に塗布するとは、流動性を有する材料を被塗装面に直接接触させる構成に限らず、例えば硬化した材料の剥離を容易とするための離型紙、離型剤などを介材させる構成も含むものとする。
この場合において、前記第2の凹凸形状を形成した後、前記凹凸面部とは反対側の面部を切削加工により平面状に形成し、前記平面状に形成した面を工作機械に固定した状態で前記開口を形成することができる。
これによれば、第2の凹凸形状を有する凹凸面部を形成した後の塗装用マスキング部材の母材を、平面状に形成した面を工作機械に吸着するなどして固定することが可能となり、開口等の加工を容易かつ精度よく行うことができる。
本発明の他の態様に係る塗装用マスキング部材の製造方法は、上記いずれかの塗装用マスキング部材の製造方法であって、前記第2の凹凸形状は、前記第1の凹凸形状に沿って型枠を設置し、前記型枠内に流動性を有する材料を注入して硬化させて形成されることを特徴とする。
これによれば、型枠で周囲を囲った状態で材料を硬化させることにより、塗装用マスキング部材の形状安定性、寸法精度を向上することができる。
また、型枠の内面を利用して、塗装用マスキング部材の凹凸面部以外の形状を同時に成型することが可能となり、製造工程を簡素化することができる。
本発明の各態様に係る塗装用マスキング部材の製造方法において、前記流動性を有する材料は、発泡性を有するウレタン系樹脂である構成とすることができる。
これによれば、硬化が迅速でありかつ硬化後に十分な強度を有することから、良質な塗装用マスキング部材を容易に製造することができる。
本発明の一態様に係る塗装方法は、上記いずれかの塗装用マスキング部材を、前記第2の凹凸形状が前記第1の凹凸形状に沿う状態で前記被塗装面に当接させ、前記開口の内部を塗料噴霧が通過するよう前記被塗装面部に吹付塗装することを特徴とする。
これによれば、凹凸形状を有する被塗装面であっても、塗装により形成する形状等の輪郭のぼやけを防止し、良好な描画品質を得ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、凹凸形状を有する被塗装面であっても良好な描画品質が得られる塗装用マスキング部材、塗装用マスキング部材の製造方法、及び、塗装方法を提供することができる。
本発明を適用した塗装用マスキング部材の第1実施形態の模式的外観斜視図である。 第1実施形態の塗装用マスキング部材の製造方法を模式的に示す図であって、材料となるスチレンボードの外観を示す図である。 第1実施形態の塗装用マスキング部材の製造方法を模式的に示す図であって、スチレンボードに開口を形成した後の状態を示す図である。 本発明を適用した塗装用マスキング部材の第2実施形態の製造方法を模式的に示す図であって、被塗装面に離型紙を貼付する状態を示す図である。 第2実施形態の塗装用マスキング部材の製造方法を模式的に示す図であって、樹脂材料の吹付を行った後の状態を示す図である。 第2実施形態の塗装用マスキング部材の製造方法を模式的に示す図であって、平面部、端縁部、開口を形成した後の状態を示す図である。 本発明を適用した塗装用マスキング部材の第3実施形態の製造方法を模式的に示す図であって、型枠内に樹脂材料を注入した状態を示す図である。
<第1実施形態>
以下、本発明を適用した塗装用マスキング部材、塗装用マスキング部材の製造方法、及び、塗装方法の第1実施形態について説明する。
第1実施形態の塗装用マスキング部材及び塗装方法は、例えば、建物の屋根部分や壁部分の外装部材として用いられる波型スレートに、複数の円形ドット柄を有するパターンを塗装する際のマスキング(養生)用として用いられるものである。
図1は、第1実施形態の塗装用マスキング部材の模式的外観斜視図である。
塗装用マスキング部材10は、一体に形成された凹凸面部11、平面部12、端縁部13、開口14等を有する。
塗装用マスキング部材10は、例えば、ポリスチレンフォームなどの発泡プラスチック素材により、ボード状に形成されている。
凹凸面部11は、塗装対象物である波型スレートの表面(非塗装面)の凹凸形状(第1の凹凸形状)に適合した凹凸形状(第2の凹凸形状)を有する面部である。
凹凸面部11は、塗装用マスキング部材10を波型スレートの表面部に設置した際に、波型スレート及び塗装用マスキング部材10の寸法個体差(ばらつき)などに起因して不可避的に形成される隙間を除いて、実質的に密着するよう形成されている。
平面部12は、凹凸面部11とは塗装用マスキング部材10を挟んで反対側の表面部であって、平面状に形成されている。
端縁部13は、凹凸面部11の外縁部と平面部12の外縁部とを接続する面部であって、平面部12の法線方向(塗装用マスキング部材10の厚さ方向)に沿って延在する平面を組み合わせて構成されている。
開口14は、凹凸面部11から平面部12にかけて、塗装用マスキング部材10を厚さ方向に貫通して形成されている。
開口14は、塗装時に、塗料噴霧(塗料飛沫)が通過する部分である。
開口14は、平面部12の法線方向から見たときに、塗装により描画すべき形状と実質的に同一の形状を有する。
開口14は、平面部12の法線方向から見た形状が例えば円形、楕円形などの各種形状に形成されている。
開口14は、凹凸面部11の波型形状の配列方向、及び、この配列方向と直交する方向に沿って、複数が配列されている。
ここで、凹凸面部11の波型形状の配列方向(図1における水平方向)に沿った開口14の配列ピッチP1は、波型形状の凹凸のピッチP2の整数倍と実質的に一致するよう設定することができる。
第1実施形態の塗装方法においては、上述した塗装用マスキング部材10を、被塗装面部を有する波型スレートの表面に取り付ける。
このとき、波型スレートの表面が、不可避的に生ずる微小な隙間を除いて、凹凸面部11と実質的に密着するようにする。
この状態から、例えばスプレーガンなどの塗料噴霧装置を用いて、平面部12側から開口14を介して被塗装面部に吹付塗装を行う。
また、被塗装面が塗装用マスキング部材10に対して大きい場合には、吹付塗装を行った後、塗装用マスキング部材10を波型スレートから一旦取り外し、その後波型スレートの異なった部位に塗装用マスキング部材10を移動させ、順次吹付塗装を行うことができる。
また、複数色を用いて塗装を行う場合には、塗装用マスキング部材10は、色毎にそれぞれ専用のものを準備してもよい。
また、このように同一の塗装用マスキング部材10を、移動させながら複数回用いる構成に代えて、被塗装面の部位ごとに異なった塗装用マスキング部材10を用いてもよい。
この場合、塗装により形成される模様等のパターンが、一定の周期で繰り返すものに限定されることがなく、描画の自由度を向上することができる。
次に、第1実施形態の塗装用マスキング部材10の製造方法について説明する。
図2は、第1実施形態の塗装用マスキング部材の製造方法を模式的に示す図であって、材料となるスチレンボードの外観を示す図である。
第1実施形態の塗装用マスキング部材10は、例えば、平板状の既製品であるスチレンボードBを、切削加工(機械加工)して形成することができる。
この状態では、凹凸面部11及び開口14は未だ形成されていない。
先ず、スチレンボードBの一方の面(平面部12となる面)を例えばNCルータ等の工作機械に真空吸着装置によって吸着固定し、開口14を形成する。
開口14を形成するための加工データ(工具パス等)は、例えば、被塗装面部に形成すべき模様等の画像データに基づいて生成することができる。
図3は、第1実施形態の塗装用マスキング部材の製造方法を模式的に示す図であって、スチレンボードに開口を形成した後の状態を示す図である。
上述した開口14の加工に引き続いて、凹凸面部11を切削加工する。
このとき、凹凸面部11を形成するための加工データ(工具パス等)は、例えば、実際の波型スレートを、例えば3Dスキャナ等によって採寸した結果に基づいて生成することができる。
また、波型スレートの製品の形状データが入手可能である場合には、この形状データに基づいて加工データを生成してもよい。
凹凸面部11の加工が終了すると、図1に示す塗装用マスキング部材10が完成する。
なお、第1実施形態では、開口14を加工してから凹凸面部11を加工しているが、このような加工順序に限らず、凹凸面部11を加工してから開口14を形成してもよい。
以上説明した第1実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)建造物の波型スレートの被塗装面に形成された凹凸形状に、凹凸面部11が沿うように塗装用マスキング部材10を設置し、開口14を介して吹付塗装を行うことにより、凹凸形状を有する被塗装面であっても形状等の輪郭を明瞭に塗り分けることが可能となり、描画品質を向上することができる。
(2)塗装用マスキング部材10の凹凸面部11を、NCルータ等での切削加工(機械加工)で形成することにより、被塗装面の凹凸形状の形状データを入手可能である場合に、高精度に凹凸面部11を形成することができる。
(3)開口14が配列されるピッチP1を、凹凸面部11の凹凸の繰返し周期(凹凸のピッチP2)の整数倍に設定したことにより、塗装用マスキング部材10を一箇所で被塗装面に取り付けて塗装を行った後、塗装用マスキング部材10をピッチP2の所定の整数倍ずらした位置に移動させて塗装を行うことにより、広範囲な領域に周期性を有するパターンを連続的に形成することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明を適用した塗装用マスキング部材、塗装用マスキング部材の製造方法、及び、塗装方法の第2実施形態について説明する。
以下説明する各実施形態において、従前の実施形態と共通する箇所には同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
第2実施形態においては、被塗装面の凹凸形状に流動性及び発泡性を有する樹脂材料を吹付によって塗布し、発泡、硬化させることで凹凸形状を転写し、塗装用マスキング部材10を形成している。
図4は、本発明を適用した塗装用マスキング部材の第2実施形態の製造方法を模式的に示す図であって、被塗装面に離型紙を貼付する状態を示す図である。
第2実施形態においては、先ず、波型スレートSの被塗装面側の表面(図4等においては上面)に、発泡ポリウレタン樹脂成型品の剥離を容易とするための離型紙20を貼付する。
なお、実際の施工現場における被塗装面部ではなく、同様の形状を要する波型スレートSを別に準備し、これを用いて塗装用マスキング部材10を製造してもよい。(後述する第3実施形態において同様)
図5は、本発明を適用した塗装用マスキング部材の第2実施形態の製造方法を模式的に示す図であって、樹脂材料の吹付を行った後の状態を示す図である。
樹脂材料Uとして、例えば、ポリウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、又は、これらの混合物等の樹脂製発泡剤を用いることができる。
例えば、主剤としてポリオール、ポリプロピレングリコール(PPG)を主成分とする樹脂を用いることができる。
また、フェノール系樹脂、又は、ノボラック系熱可塑性樹脂を主成分としたフェノール系樹脂の主剤、又は、これらの混合物を主剤として用いることもできる。
これらの主剤に対して、イソシアネート等の架橋剤を、混合比略1:1で混合して発泡させ、充填剤、添加剤等を加えて離型紙20の表面に吹付塗装する。
この樹脂材料Uが離型紙20の表面に噴射されると、直ちに発泡を開始して、例えば数十秒程度で硬化する。
これにより、凹凸面部11を有し塗装用マスキング部材10の母材となる成型品が形成される。
図6は、本発明を適用した塗装用マスキング部材の第2実施形態の製造方法を模式的に示す図であって、平面部、端縁部、開口を形成した後の状態を示す図である。
硬化した樹脂材料U部分を離型紙20から剥がし、凹凸面部11が形成された側とは反対側の面部を切削加工し、平面部12を形成する。
この平面部12を例えばNCルータ等の工作機械に吸着固定し、端縁部13、及び、開口14を形成して、塗装用マスキング部材10は完成する。
第2実施形態においても、塗装用マスキング部材10を第1実施形態と同様に用いて塗装を行うことができる。
以上説明した第2実施形態によれば、上述した第1実施形態の効果と同様の効果((2)項記載の効果を除く)に加えて、実際の被塗装面へのアクセスが事前に可能である場合に、被塗装面の凹凸形状を、ポリウレタン系樹脂などの樹脂材料に転写することにより、波型スレートS等の凹凸形状に沿った凹凸面部11を有する塗装用マスキング部材10を容易かつ精度よく形成することができる。
また、樹脂材料が硬化した後、凹凸面部11側とは反対側の面部に平面状に形成することにより、塗装用マスキング部材10の母材を工作機械に吸着するなどして固定することが可能となり、開口14等の加工を容易かつ精度よく行うことができる。
また、塗装用マスキング部材10の材料として発泡性を有するポリウレタン系樹脂を用いることにより、硬化が迅速でありかつ硬化後に十分な強度を有することから、良質な塗装用マスキング部材10を容易に製造することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明を適用した塗装用マスキング部材、塗装用マスキング部材の製造方法、及び、塗装方法の第3実施形態について説明する。
第3実施形態においては、被塗装面に型枠を設置して流動性を有する材料を注入し、硬化させることで塗装用マスキング部材10の凹凸面部11等を形成している。
図7は、第3実施形態の塗装用マスキング部材の製造方法を模式的に示す図であって、型枠内に樹脂材料を注入した状態を示す図である。
波型スレートSの表面部に設置される型枠30は、波型スレートSの凹凸形状に対向する部分が開口し、かつ当該開口部分以外の部分が後述する注入口や、必要に応じて設けられる空気抜き孔を除いて閉塞された空間を形成するよう、ボックス状(容器状)に形成された雌型である。
型枠30の内面は、塗装用マスキング部材10の平面部12、端縁部13を成型する平面部として、内側壁部31と上面部32とをそれぞれ有する。
第2実施形態と同様の離型紙20を介して波型スレートSに設置された型枠30の内部、すなわち型枠30の内側壁部31及び上面部32と、波型スレートSの凹凸形状とで囲まれた閉鎖空間に、図示しない注入口から、例えば発泡性を有するポリウレタン系樹脂などの流動性を有する樹脂材料を注入し、硬化させることにより、塗装用マスキング部材10の凹凸面部11、平面部12、端縁部13を有する成型品を形成することができる。
その後、型枠30及び離型紙20を取り除いた状態で、平面部12を例えばNCルータ等の工作機械に吸着させ、開口14を形成することによって、塗装用マスキング部材10は完成する。
第3実施形態においても、塗装用マスキング部材10を第1実施形態と同様に用いて塗装を行うことができる。
以上説明した第3実施形態によれば、上述した第1実施形態の効果と同様の効果((2)項記載の効果を除く)に加えて、型枠30で周囲を囲った状態でポリウレタン系樹脂を硬化させることにより、塗装用マスキング部材10の形状安定性、寸法精度を向上することができる。
また、型枠30の内面形状を転写させ、塗装用マスキング部材10の平面部12、端縁部13の形状を同時に成型することが可能となり、製造工程を簡素化することができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)塗装用マスキング部材、塗装用マスキング部材の製造方法、塗装方法の構成は、上述した各実施形態に限定されず、適宜変更することができる。
例えば、塗装用マスキング部材の形状、材質、製法は、適宜変更することができる。
(2)各実施形態において、塗装用マスキング部材及び塗装方法は、一例として円形のドット柄等を塗装するものであったが、塗装により形成される模様、柄、形状等(開口の形状、配置)はこれに限らず、適宜変更することが可能である。
例えば、文字や任意の形状の図形、イラスト、写真などを塗装する構成としてもよい。
例えば、写真などの任意の画像データを網点処理し、個々の網点を、本発明の塗装用マスキング部材を用いて塗装するようにしてもよい。
(3)各実施形態における塗装用マスキング部材の材質や製造方法は一例であって、適宜変更することが可能である。
例えば、第2、第3実施形態において用いられる流動性を有する材料として、他の樹脂材料や樹脂以外の材料を用いてもよい。
また、製造方法も、例えば樹脂系材料のインジェクション成型、ブロー成型等であってもよく、また、3Dプリンタを用いて製造する構成としてもよい。
さらに、切削加工を行う場合の工作機械の種類も特に限定されない。また、例えばホールソーやジグソーなどの手持ち式の工具を用いて、手動により開口を形成してもよい。
(4)各実施形態においては、被塗装面は一例として波型スレートであったが、本発明における被塗装面はこれに限らず、例えば、角波鉄板(折板屋根等)、波型トタン、ALCパネル、コンクリート製の各種部材などであってもよい。
また、建造物は、屋根、壁等を有する住居、倉庫、工場、店舗、ビルディング等の各種建物に限らず、例えば橋梁、塔、トンネル、ダム、プラント等の各種建築物(典型的には土地に固着された人工物)であってもよい。
10 塗装用マスキング部材 11 凹凸面部
12 平面部 13 端縁部
14 開口
20 離型紙
30 型枠
31 内側壁部 32 上面部
S 波型スレート B スチレンボード

Claims (10)

  1. 建造物の一部を構成する被塗装面に形成された第1の凹凸形状に沿うように形成された第2の凹凸形状を有する凹凸面部と、
    前記凹凸面部の一部を貫通して形成され塗料が通過する開口と
    を備えることを特徴とする塗装用マスキング部材。
  2. 前記第1の凹凸形状は、スレートの波型形状により形成されること
    を特徴とする請求項1に記載の塗装用マスキング部材。
  3. 前記第1の凹凸形状は、折板部材の屈曲した形状により形成されること
    を特徴とする請求項1に記載の塗装用マスキング部材。
  4. 前記第2の凹凸形状は所定の周期で繰り返された同一又は類似の形状により形成され、
    前記開口は、前記第2の凹凸形状の繰返し周期のn倍(n=1以上の整数)の間隔で配列されること
    を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の塗装用マスキング部材。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の塗装用マスキング部材の製造方法であって、
    前記第2の凹凸形状は、前記第1の凹凸形状の形状データを利用した切削加工により形成されること
    を特徴とする塗装用マスキング部材の製造方法。
  6. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の塗装用マスキング部材の製造方法であって、
    前記第2の凹凸形状は、流動性を有する材料を前記第1の凹凸形状の表面に塗布して硬化させて形成されること
    を特徴とする塗装用マスキング部材の製造方法。
  7. 前記第2の凹凸形状を形成した後、前記凹凸面部とは反対側の面部を切削加工により平面状に形成し、
    前記平面状に形成した面を工作機械に固定した状態で前記開口を形成すること
    を特徴とする請求項6に記載の塗装用マスキング部材の製造方法。
  8. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の塗装用マスキング部材の製造方法であって、
    前記第2の凹凸形状は、前記第1の凹凸形状に沿って設置された型枠内に流動性を有する材料を注入して硬化させて形成されること
    を特徴とする塗装用マスキング部材の製造方法。
  9. 前記流動性を有する材料は、発泡性を有するウレタン系樹脂であること
    を特徴とする請求項6から請求項8までのいずれか1項に記載の塗装用マスキング部材の製造方法。
  10. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の塗装用マスキング部材を、前記第2の凹凸形状が前記第1の凹凸形状に沿う状態で前記被塗装面に当接させ、
    前記開口の内部を塗料噴霧が通過するよう前記被塗装面部に吹付塗装すること
    を特徴とする塗装方法。
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