JP2022155513A - 再生樹脂フィルム、再生樹脂フィルムの製造方法、および、再生樹脂 - Google Patents

再生樹脂フィルム、再生樹脂フィルムの製造方法、および、再生樹脂 Download PDF

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Abstract

【課題】比較的外観に優れた再生樹脂フィルム、および、再生樹脂フィルムの製造方法を提供することを課題とする。また、前記再生樹脂フィルムの製造に有用な再生樹脂を提供することを課題とする。【解決手段】本発明に係る再生樹脂フィルムは、再生樹脂を含有し、下記要件(1)を満たす。要件(1):1秒毎に測定されるケミルミネッセンス発光強度の測定開始から300秒までの積算値が90,000count以下である。【選択図】 なし

Description

本発明は、再生樹脂フィルム、再生樹脂フィルムの製造方法、および、再生樹脂に関する。
従来、プラスチックのリサイクル手法としては、主に、廃プラスチックを燃焼する際の熱を回収して再利用するサーマルリサイクルが用いられている。ところが、2019年5月に環境省にて「プラスチック資源循環戦略」が策定され、2035年までに使用済みプラスチックを100%リデュース・リサイクル等により有効活用することが明文化された。そういった社会情勢の中、廃プラスチックをプラスチック製品の原料として再利用するマテリアルリサイクルへの要望はより一層増加するものと予想される。
マテリアルリサイクルでは、市場規模の大きいフィルム、シート、容器等に使用されていた廃プラスチックを海外に輸出してリサイクルするグローバルリサイクルか、品質を下げて市場規模の小さい別の製品の原料に使用するカスケードリサイクルが主流となっている。しかしながら、近年、アジアの国々における廃プラスチックの輸入規制に伴い、市場規模の小さい製品に再生原料(リサイクル材)が集中しているのが現状であり、再生原料を適用できる製品の拡大が急務となっている。特に、廃プラスチックを同一製品の原料に使用する水平リサイクルは最も効率的なリサイクル手法であり、水平リサイクルに適用できる高品質な再生原料のニーズが高まっている。
水平リサイクルによって廃プラスチックを再利用する方法として、例えば、特許文献1では、不要となった使用済みレジ袋を回収して、着色部が存在する場合は該着色部を切除した後、破砕・溶融してリペレットとすることにより再生原料を得て、さらに、この再生原料と新規原料とを混合することで新たなレジ袋を製造する方法が開示されている。
特開2009-148938号公報
水平リサイクルにおいて再生原料を用いて得られた製品は、未使用原料(バージン材)を用いて得られた製品と同等の性能を有することが望ましい。しかしながら、従来の再生原料を用いて得られた再生樹脂フィルムは、欠陥(フィッシュアイ)により、外観に劣るという問題がある。
本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、比較的外観に優れた再生樹脂フィルム、および、再生樹脂フィルムの製造方法を提供することを課題とする。また、本発明は、前記再生樹脂フィルムの製造に有用な再生樹脂を提供することを課題とする。
本発明に係る再生樹脂フィルムは、再生樹脂を含有し、下記要件(1)を満たす。
要件(1):
1秒毎に測定されるケミルミネッセンス発光強度の測定開始から300秒までの積算値が90,000count以下である。
本発明に係る再生樹脂フィルムの製造方法は、再生樹脂を製膜して、再生樹脂フィルムを得る製膜工程を含み、前記製膜工程で再生樹脂に加わる熱量が、750kJ以下である。
本発明に係る再生樹脂フィルムの製造方法は、再生樹脂を製膜して、再生樹脂フィルムを得る製膜工程を含み、前記製膜工程で再生樹脂に加わる単位樹脂量あたりの平均熱量が、3.8×10kJ/kg以下である。
本発明に係る再生樹脂は、下記要件(3)を満たす。
要件(3):
1秒毎に測定されるケミルミネッセンス発光強度の測定開始から300秒までの積算値が85,000count/g以上である。
本発明によれば、比較的外観に優れた再生樹脂フィルム、および、再生樹脂フィルムの製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、前記再生樹脂フィルムの製造に有用な再生樹脂を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
1.再生樹脂フィルム
[ケミルミネッセンス発光強度]
本実施形態に係る再生樹脂フィルムは、外観を良好にする観点から、下記要件(1)を満たす。
要件(1):
1秒毎に測定されるケミルミネッセンス発光強度の測定開始から300秒までの積算値が90,000count以下である。
要件(1)における積算値は、好ましくは80,000count以下である。また、要件(1)における積算値は、好ましくは50,000count以上であり、より好ましくは60,000count以上であり、さらに好ましくは64,000以上である。なお、要件(1)における積算値は、後述の製造方法において、再生樹脂に加わる熱量を所定の範囲に制御することにより、上記の範囲に調整することができる。具体的には、再生樹脂に加わる熱量を750kJ以下とすることにより、積算値を90,000count以下にすることができる。また、具体的には、再生樹脂に加わる単位樹脂量あたりの平均熱量を3.8×10kJ/kg以下とすることにより、積算値を90,000count以下にすることができる。
本実施形態に係る再生樹脂フィルムは、好ましくは、下記要件(2)をさらに満たす。
要件(2):
1秒毎に測定されるケミルミネッセンス発光強度の測定開始から300秒までの最大値が400count以下である。
要件(2)における最大値は、より好ましくは350count以下である。また、要件(2)における最大値は、好ましくは100count以上であり、より好ましくは200count以上である。なお、要件(2)における最大値は、後述の製造方法において、再生樹脂に加わる熱量を所定の範囲に制御することにより、上記の範囲に調整することができる。具体的には、再生樹脂に加わる熱量を750kJ以下とすることにより、最大値を400count以下にすることができる。また、具体的には、再生樹脂に加わる単位樹脂量あたりの平均熱量を3.8×10kJ/kg以下とすることにより、最大値を400count以下にすることができる。
なお、ケミルミネッセンス平均発光強度は、化学反応において、反応系の分子が励起状態から基底状態になる際に生じる微弱な光を検出することにより測定され、具体的には、後述の実施例に記載の方法によって求めることができる。なお、後述の実施例では厚み300μmになるように、厚み50μmのフィルムを6枚重ねているが、厚み300μmのフィルムをそのまま用いてもよい。
[再生樹脂]
本実施形態に係る再生樹脂フィルムは、再生樹脂を含有する。また、前記再生樹脂フィルムは、添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、耐候剤、滑剤、抗ブロッキング剤、帯電防止剤、防曇剤、無滴剤、顔料、フィラー等が挙げられる。再生樹脂の含有量は、フィルム全体に対して、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、さらに好ましくは90質量%以上であり、特に好ましくは95質量%以上である。
再生樹脂を構成する樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、フッ素系樹脂、ABS(アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン)系樹脂、AS(アクリロニトリル-スチレン)系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等が挙げられる。再生樹脂を構成する樹脂は、好ましくは、ポリオレフィン系樹脂である。なお、再生樹脂は、2種類以上の樹脂の混合物であってもよい。
<ポリオレフィン系樹脂>
ポリオレフィン系樹脂は、オレフィン系重合体を含む樹脂である。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等が挙げられる。ポリオレフィン系樹脂は、好ましくは、ポリエチレン系樹脂である。
(ポリエチレン系樹脂)
ポリエチレン系樹脂は、エチレン系重合体を含む樹脂である。エチレン系重合体は、エチレンに由来する単量体単位を50質量%超含む重合体であり、すなわち、エチレン単独重合体、または、エチレンに由来する単量体単位を50質量%超含むエチレン系共重合体である。エチレン系重合体は、好ましくは、エチレン単独重合体、または、エチレンに由来する単量体単位を90質量%以上含むエチレン系共重合体であり、より好ましくは、エチレン単独重合体である。なお、エチレン系重合体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
本明細書において、「エチレンに由来する単量体単位」のような用語中の「単量体単位」とは、モノマーの重合単位を意味する。したがって、例えば、「エチレンに由来する単量体単位」は、-CHCH-なる単量体単位を意味する。
エチレン単独重合体としては、例えば、ラジカル開始剤を用いて高圧ラジカル重合により繰り返し単位のエチレンがランダムに分岐構造をもって結合した、密度が910kg/m~935kg/mの高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)が挙げられる。
エチレン系共重合体としては、例えば、エチレンとα-オレフィンとの共重合体、脂環式化合物で置換されたα-オレフィンとエチレンとの共重合体が挙げられる。
エチレンとα-オレフィンとの共重合体としては、例えば、結晶性を有する直鎖状低密度ポリエチレン、結晶性が低くゴム状の弾性特性を有するエチレンとα-オレフィンとの共重合体のエラストマー等が挙げられる。
直鎖状低密度ポリエチレンの密度は、好ましくは900kg/m~940kg/mである。また、エチレンとα-オレフィンとの共重合体のエラストマーの密度は、好ましくは860kg/m~900kg/mである。
α-オレフィンは、好ましくは、炭素数3~10のα-オレフィンである。炭素数3~10のα-オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、3-メチル-1-ブテン等が挙げられる。炭素数3~10のα-オレフィンは、好ましくは、炭素数4~10のα-オレフィンであり、より好ましくは、1-ブテン、1-ヘキセンまたは1-オクテンである。
脂環式化合物で置換されたα-オレフィンとしては、例えば、ビニルシクロヘキサン等が挙げられる。
エチレン系共重合体におけるα-オレフィンに由来する単量体単位の含有量は、好ましくは4質量%~20質量%である。
エチレンとα-オレフィンとの共重合体として、具体的には、例えば、エチレン-1-ブテン共重合体、エチレン-1-ヘキセン共重合体、エチレン-1-オクテン共重合体、エチレン-1-デセン共重合体、エチレン-(3-メチル-1-ブテン)共重合体等が挙げられる。なお、エチレンとα-オレフィンとの共重合体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。また、エチレン系重合体は、エチレン単独重合体と、エチレンとα-オレフィンとの共重合体との混合物であってもよい。
エチレン系重合体は、温度190℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフローレート(MFR)が、好ましくは0.5g/10分~50g/10分であり、より好ましくは1g/10分~30g/10分であり、さらに好ましくは1g/10分~20g/10分である。なお、MFRは、JIS K7210-1に規定されたA法に従って測定される。
(ポリプロピレン系樹脂)
ポリプロピレン系樹脂は、プロピレン系重合体を含む樹脂である。プロピレン系重合体は、プロピレンに由来する単量体単位を50質量%超含む重合体であり、すなわち、プロピレン単独重合体、または、プロピレンに由来する単量体単位を50質量%超含むプロピレン系共重合体である。プロピレン系共重合体は、好ましくは、エチレンおよび/または炭素数4~10のα-オレフィンとプロピレンとの共重合体である。
プロピレン単独重合体は、温度230℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフローレート(MFR)が、好ましくは0.1g/10分~50g/10分である。エチレンおよび/または炭素数4~10のα-オレフィンとプロピレンとの共重合体は、温度230℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフローレート(MFR)が、好ましくは10g/10分~200g/10分である。なお、MFRは、JIS K7210-1に規定されたA法に従って測定される。
エチレンおよび/または炭素数4~10のα-オレフィンとプロピレンとの共重合体の全質量を100質量%としたときに、エチレンおよび/または炭素数4~10のα-オレフィンに由来する単量体単位の含有量は、好ましくは0.1質量%~40質量%であり、プロピレンに由来する単量体単位の含有量は、好ましくは60質量%~99.9質量%である。
炭素数4~10のα-オレフィンとしては、例えば、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン等が挙げられる。炭素数4~10のα-オレフィンは、好ましくは、1-ブテン、1-ヘキセンまたは1-オクテンである。
エチレンおよび/または炭素数4~10のα-オレフィンとプロピレンとの共重合体として、具体的には、例えば、プロピレンとエチレンとの共重合体、プロピレンと炭素数4~10のα-オレフィンとの共重合体、プロピレンとエチレンと炭素数4~10のα-オレフィンとの共重合体等が挙げられる。なお、エチレンおよび/または炭素数4~10のα-オレフィンとプロピレンとの共重合体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。また、プロピレン系重合体は、プロピレン単独重合体と、エチレンおよび/または炭素数4~10のα-オレフィンとプロピレンとの共重合体との混合物であってもよい。
プロピレンと炭素数4~10のα-オレフィンとの共重合体としては、例えば、プロピレン-1-ブテン共重合体、プロピレン-1-ヘキセン共重合体、プロピレン-1-オクテン共重合体、プロピレン-1-デセン共重合体等が挙げられる。
プロピレンとエチレンと炭素数4~10のα-オレフィンとの共重合体としては、例えば、プロピレン-エチレン-1-ブテン共重合体、プロピレン-エチレン-1-ヘキセン共重合体、プロピレン-エチレン-1-オクテン共重合体、プロピレン-エチレン-1-デセン共重合体等が挙げられる。
<アクリル系樹脂>
アクリル系樹脂は、アクリル系重合体を含む樹脂である。アクリル系重合体としては、例えば、アクリル酸およびそのエステル等のアクリル酸誘導体の重合体、メタクリル酸およびそのエステル等のメタクリル酸誘導体の重合体、アクリル酸誘導体およびメタクリル酸誘導体の共重合体等が挙げられる。
アクリル系重合体としては、例えば、炭素数1~4のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルに由来する単量体単位のみを含むメタクリル単独重合体;炭素数1~4のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルに由来する単量体単位を50質量%以上100質量%未満と、炭素数1~4のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルに由来する単量体単位と共重合可能な他のビニル単量体に由来する単量体単位を0質量%超50質量%以下とを有するメタクリル共重合体が挙げられる。
上記「炭素数1~4のアルキル基を有するメタクリル酸アルキル」とは、CH=CH(CH)COOR(Rは炭素数1~4のアルキル基)で表される化合物である。炭素数1~4のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルと共重合可能なビニル単量体とは、炭素数1~4のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルと共重合可能であり、且つ、ビニル基を有する単量体である。
上記炭素数1~4のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルとしては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n-プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸tert-ブチル、メタクリル酸sec-ブチル、メタクリル酸イソブチル等が挙げられる。上記炭素数1~4のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルは、好ましくはメタクリル酸メチルである。上記のメタクリル酸アルキルは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
上記炭素数1~4のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルと共重合可能なビニル単量体としては、例えば、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸モノグリセロール等のメタクリル酸エステル(但し、炭素数1~4のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルを除く);アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、アクリル酸2-ヒドロキシエチル、アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、アクリル酸モノグリセロール等のアクリル酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸またはこれらの酸無水物;アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ジアセトンアクリルアミド、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等の窒素含有モノマー;アリルグリシジルエーテル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有単量体;スチレン、α-メチルスチレン等のスチレン系単量体等が挙げられる。
<ポリカーボネート系樹脂>
ポリカーボネート系樹脂は、ジヒドロキシ化合物に由来する単量体単位を有する重合体を含む樹脂である。このような重合体としては、例えば、二価フェノールやイソソルバイド等のジヒドロキシ化合物とカルボニル化剤とを界面重縮合法や溶融エステル交換法等で反応させることにより得られたもの;カーボネートプレポリマーを固相エステル交換法等で重合させることにより得られたもの;環状カーボネート化合物を開環重合法で重合させることにより得られたもの等が挙げられる。
二価フェノールとしては、例えば、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4’-ジヒドロキシジフェニル、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、ビス{(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチル)フェニル}メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、2,2-ビス{(4-ヒドロキシ-3-メチル)フェニル}プロパン、2,2-ビス{(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチル)フェニル}プロパン、2,2-ビス{(4-ヒドロキシ-3,5-ジブロモ)フェニル}プロパン、2,2-ビス{(3-イソプロピル-4-ヒドロキシ)フェニル}プロパン、2,2-ビス{(4-ヒドロキシ-3-フェニル)フェニル}プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3-メチルブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3-ジメチルブタン、2,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-メチルペンタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-イソプロピルシクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9-ビス{(4-ヒドロキシ-3-メチル)フェニル}フルオレン、α,α’-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-o-ジイソプロピルベンゼン、α,α’-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-m-ジイソプロピルベンゼン、α,α’-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-p-ジイソプロピルベンゼン、1,3-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-5,7-ジメチルアダマンタン、4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’-ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4’-ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’-ジヒドロキシジフェニルエステル等が挙げられる。なお、二価フェノールは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
二価フェノールは、好ましくは、ビスフェノールA、2,2-ビス{(4-ヒドロキシ-3-メチル)フェニル}プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3-メチルブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3-ジメチルブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-メチルペンタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、または、α,α’-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-m-ジイソプロピルベンゼンである。特に、二価フェノールとして、ビスフェノールAを単独で用いるか、ビスフェノールAと、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、2,2-ビス{(4-ヒドロキシ-3-メチル)フェニル}プロパン、および、α,α’-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-m-ジイソプロピルベンゼンからなる群より選択される少なくとも1種とを併用することが好ましい。
カルボニル化剤としては、例えば、カルボニルハライド(ホスゲン等)、カーボネートエステル(ジフェニルカーボネート等)、ハロホルメート(二価フェノールのジハロホルメート等)が挙げられる。カルボニル化剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
本実施形態に係る再生樹脂フィルムにおいて、再生樹脂は、好ましくは、オレフィン系重合体を含むポリオレフィン系樹脂であり、該ポリオレフィン系樹脂は、好ましくは、エチレン系重合体を含むポリエチレン系樹脂である。該ポリエチレン系樹脂に含まれるエチレン系重合体は、好ましくは、エチレン単独重合体、または、エチレンに由来する単量体単位を90質量%以上含むエチレン系共重合体である。
再生樹脂は、例えば、特開2010-234812号公報、特開2009-214398号公報、特開2008-55845号公報、特開2007-22061号公報、特開2007-15340号公報等に記載された公知の方法によって得ることができる。再生樹脂は、好ましくは、造粒されたペレット形状で用いられる。再生樹脂のペレットは、例えば、回収したフィルムをアルコール等の溶剤を用いて洗浄し、乾燥した後に該フィルムを破砕・溶融してペレット化することにより得られる。得られた再生樹脂のペレットには、必要に応じて上記の添加剤が含まれていてもよい。
本実施形態に係る再生樹脂フィルムは、未使用樹脂を含有していてもよい。未使用樹脂の含有量は、フィルム全体に対して、好ましくは50質量%以下であり、より好ましくは25質量%以下である。未使用樹脂を構成する樹脂としては、再生樹脂を構成する樹脂と同様の樹脂が挙げられる。
未使用樹脂を構成する樹脂がポリエチレン系樹脂であるとき、該樹脂に含まれるエチレン系重合体は、公知の重合触媒を用いて、公知の重合方法によって製造することができる。
重合触媒としては、例えば、メタロセン触媒に代表される均一系触媒系、チーグラー型触媒系、チーグラー・ナッタ型触媒系等が挙げられる。均一系触媒系としては、例えば、シクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物とアルキルアルミノキサンからなる触媒系、またはシクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物とそれと反応してイオン性の錯体を形成する化合物および有機アルミニウム化合物からなる触媒系、シリカ、粘土鉱物等の無機粒子にシクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物、イオン性の錯体を形成する化合物および有機アルミニウム化合物等の触媒成分を担持し変性させた触媒系等が挙げられ、また、上記の触媒系の存在下でエチレンやα-オレフィンを予備重合させて調製される予備重合触媒系が挙げられる。
また、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)は、重合触媒としてラジカル開始剤を用いて製造することができる。
未使用樹脂を構成する樹脂がポリプロピレン系樹脂であるとき、該樹脂に含まれるプロピレン系重合体は、公知のオレフィンの重合触媒を用いて、公知の重合方法によって製造することができる。
重合触媒としては、例えば、チーグラー型触媒系、チーグラー・ナッタ型触媒系、シクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物とアルキルアルミノキサンからなる触媒系、またはシクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物とそれと反応してイオン性の錯体を形成する化合物および有機アルミニウム化合物からなる触媒系、シリカ、粘土鉱物等の無機粒子にシクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物、イオン性の錯体を形成する化合物および有機アルミニウム化合物等の触媒成分を担持し変性させた触媒系等が挙げられ、また、上記の触媒系の存在下でエチレンやα-オレフィンを予備重合させて調製される予備重合触媒系を用いてもよい。
また、プロピレン系重合体は、生産性を向上させる観点から、複数の重合工程を多段的に行う方法(多段重合法)によって製造してもよい。斯かる多段重合法によって得られる多段重合体は、少なくとも2種のプロピレン系重合体を含むものであってもよく、1種のプロピレン系重合体を含むものであってもよい。
未使用樹脂を構成する樹脂がアクリル系樹脂であるとき、該樹脂に含まれるアクリル系重合体は、炭素原子数1~4のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルと、必要に応じて、炭素原子数1~4のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルと共重合可能なビニル単量体とを、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等の方法で重合することができる。
未使用樹脂を構成する樹脂がポリカーボネート系樹脂であるとき、該樹脂に含まれるジヒドロキシ化合物に由来する単量体単位を有する重合体は、二価フェノールやイソソルバイド等のジヒドロキシ化合物とカルボニル化剤とを界面重縮合法や溶融エステル交換法等で反応させる方法、カーボネートプレポリマーを固相エステル交換法等で重合する方法、環状カーボネート化合物を開環重合法等の方法で重合することにより製造することができる。
本実施形態に係る再生樹脂フィルムの厚さは、好ましくは10μm~300μmであり、より好ましくは20μm~150μmである。
2.再生樹脂フィルムの製造方法
本実施形態に係る再生樹脂フィルムの製造方法は、上記の再生樹脂を製膜して、再生樹脂フィルムを得る製膜工程を含む。具体的には、例えば、再生樹脂を溶融混練した後、冷却ロール上に押し出してフィルム状に製膜することで、再生樹脂フィルムを得る。
本実施形態に係る再生樹脂フィルムの製造方法は、一態様として、前記製膜工程で再生樹脂に加わる熱量が、750kJ以下である。斯かる構成により、フィルムの外観を良好にする。
前記製膜工程において、再生樹脂に加わる熱量は、好ましくは700kJ以下である。また、再生樹脂に加わる熱量は、好ましくは400kJ以上であり、より好ましくは500kJ以上である。なお、再生樹脂に加わる熱量は、加工樹脂温度、再生樹脂の押出量(すなわち、単位時間当たりの吐出量)および成形機内での滞留時間を所定の範囲に制御することにより、上記の範囲に調整することができる。再生樹脂に加わる熱量は、後述の実施例に記載の方法によって求めることができる。なお、再生樹脂と未使用樹脂とを含む組成物を用いて再生樹脂フィルムを製造する場合、実施例に記載の手順2)において、組成物に含まれる再生樹脂の質量比率をさらに乗じる。
本実施形態に係る再生樹脂フィルムの製造方法は、他の態様として、前記製膜工程で再生樹脂に加わる単位樹脂量あたりの平均熱量が、3.8×10kJ/kg以下である。斯かる構成により、フィルムの外観を良好にする。
前記製膜工程において、再生樹脂に加わる単位樹脂量あたりの平均熱量は、好ましくは3.5×10kJ/kg以下である。また、再生樹脂に加わる単位樹脂量あたり平均熱量は、好ましくは2.0×10kJ/kg以上であり、より好ましくは2.5×10kJ/kg以上である。なお、再生樹脂に加わる単位樹脂量あたりの平均熱量は、加工樹脂温度、再生樹脂の押出量(すなわち、単位時間当たりの吐出量)および成形機内での滞留時間を所定の範囲に制御することにより、上記の範囲に調整することができる。再生樹脂に加わる単位樹脂量あたりの平均熱量は、後述の実施例に記載の方法によって求めることができる。
本実施形態に係る再生樹脂フィルムの製造方法において、上述の一態様または他の態様における前記製膜工程では、例えば、インフレーションフィルム成形機を用いるインフレーション法、Tダイキャストフィルム成形機を用いるTダイ法等の押出成形方法を用いて製膜を行うことができる。前記製膜工程において、再生樹脂に加わる熱量とは、例えば、インフレーションフィルム成形機において再生樹脂に加わる熱量である。
前記製膜工程において、好ましくは、再生樹脂を、インフレーションフィルム成形機を用いて製膜する。インフレーションフィルム成形機を用いる場合、加工樹脂温度は120℃以上、好ましくは130℃~250℃、より好ましくは150℃~200℃であり、再生樹脂の押出量は4.0kg/hr以上であり、成形機内での滞留時間は300秒以下、好ましくは100秒~180秒である。
再生樹脂フィルムは、例えば、食品、繊維、雑貨等を収納する包装袋、および、包装用容器として好適に用いることができる。
3.再生樹脂
本実施形態に係る再生樹脂は、下記要件(3)を満たす。
要件(3):
1秒毎に測定されるケミルミネッセンス発光強度の測定開始から300秒までの積算値が85,000count/g以上である。
要件(3)における積算値は、好ましくは90,000count/g以上である。また、要件(3)における積算値は、好ましくは200,000count/g以下であり、より好ましくは150,000count/g以下であり、さらに好ましくは130,000count/g以下である。なお、要件(3)における積算値は、後述の製造方法において、押し出し温度を所定の範囲とすることにより、85,000count/g以上に調整することができる。
本実施形態に係る再生樹脂は、樹脂製品を、押出機に投入して溶融し、押し出し、ペレタイズすることにより得ることができる。押し出し温度は、通常、150℃~250℃であり、好ましくは150℃~200℃である。また、得られたペレットを再度押出機に投入し溶融、押し出し、ペレタイズすることもできる。樹脂製品としては、例えば、フィルム、射出成型体等が挙げられる。
本実施形態に係る再生樹脂を構成する樹脂としては、上述の再生樹脂フィルムに含まれる再生樹脂を構成する樹脂と同様のものを用いることができる。本実施形態に係る再生樹脂は、上述の再生樹脂フィルムに含有されていてもよい。
なお、本実施形態に係る再生樹脂フィルム、再生樹脂フィルムの製造方法および再生樹脂は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。また、上記以外の実施形態の構成や方法等を任意に採用して組み合わせてもよく、上記の1つの実施形態に係る構成や方法等を上記の他の実施形態に係る構成や方法等に適用してもよい。
以下、実施例、および、比較例を用いて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<測定方法>
実施例および比較例での各項目の測定値は、次の方法に従って測定した。
(1)ケミルミネッセンス
(1-1)再生樹脂のケミルミネッセンス積算発光強度および最大発光強度(単位:count/g)
再生樹脂ペレット約1gを秤量し、150℃に予め昇温しておいた光電子増倍管を検出素子に持つ化学発光測定装置(東北電子産業株式会社 CLA-FS4)の試料室へセットし、窒素ガスを50ml/分で試料室へ送りながら、窒素ガス雰囲気下で、300nm~850nmのケミルミネッセンス発光強度の測定を開始した。1秒毎に測定されるケミルミネッセンス発光強度の測定開始から300秒までのケミルミネッセンス発光強度の積算値を、再生樹脂ペレットの量で除した値を、ケミルミネッセンス積算発光強度とした。また、ケミルミネッセンス発光強度の測定開始から300秒までのケミルミネッセンス発光強度の最大値を、再生樹脂ペレットの量で除した値を、ケミルミネッセンス最大発光強度とした。
(1-2)フィルムのケミルミネッセンス積算発光強度および最大発光強度(単位:count)
作製したフィルム(測定用フィルム寸法:縦3cm、横3cm、厚み50μm)を厚み300μmになるように6枚重ねて、150℃に予め昇温しておいた光電子増倍管を検出素子に持つ化学発光測定装置(東北電子産業株式会社 CLA-FS4)の試料室へセットし、窒素ガスを50ml/分で試料室へ送りながら、窒素ガス雰囲気下で、300nm~850nmのケミルミネッセンス発光強度の測定を開始した。1秒毎に測定されるケミルミネッセンス発光強度の測定開始から300秒までのケミルミネッセンス発光強度の積算値を、ケミルミネッセンス積算発光強度とした。また、ケミルミネッセンス発光強度の測定開始から300秒までのケミルミネッセンス発光強度の最大値を、ケミルミネッセンス最大発光強度とした。
(2)フィッシュアイ(FE)数(単位:個/m
作製したフィルムのフィッシュアイ数は、カメラを備える卓上型欠陥検査装置(Mamiya-OP社製、GX70LT)を用いて、16.35cm×12cmの範囲について、100μm×98μm以下の欠陥を計測し、1m当たりのフィッシュアイ(FE)数を測定した。計測条件は下記とした。
(a)検出閾値 :30以上
(b)検出禁止閾値 :24以上
(c)光源ゲイン :1.0
(d)読み取り速度 :30m/分
(e)平均透過光量 :カメラ出力電圧の120%
(3)再生樹脂に加わる熱量の計算
再生樹脂に加わる熱量は、下記の手順1および2により算出した。
手順1)プラコー社製インフレーションフィルム成形機が備えるスクリュー、シリンダー付属ヒーターおよびダイス付属ヒーターのそれぞれについて、300秒の測定時間におけるオン時間(電流が流れる時間、単位:秒)を測定した。オン時間における各部位の電流値(単位:A)と、電圧(単位:V)と、オン時間との積を、300秒で除した値を、各部位の平均消費電力(単位:kW)とした。
手順2)手順1)で算出した各部位の平均消費電力の和と、再生樹脂ペレットの製膜機内での滞留時間(単位:秒)との積を、再生樹脂に加わる熱量(単位:kJ)とした。
手順3)手順1)で算出した各部位の平均消費電力の和を、押出機の押出量(単位:kg/hr)で除し、3600をかけたものを、単位樹脂量あたりの平均熱量(単位:kJ/kg)とした。
実施例および比較例には、下記の再生樹脂ペレットを用いた。
<再生樹脂ペレット>
(再生材-1)
下記のエチレン単独重合体(LDPE-1)を含むフィルムを、単軸押出機(型式:P65-16AB、株式会社日本製鋼所製)に投入して、140℃にて溶融させ、押し出し、ペレタイズすることにより得られた、ケミルミネッセンス積算発光強度が8.31×10count/gであり、ケミルミネッセンス最大発光強度が356count/gである再生樹脂ペレット。
エチレン単独重合体(LDPE-1):スミカセン(登録商標)F200-0(住友化学株式会社製、製造方法:高圧ラジカル重合法、エチレンに由来する単量体単位:100モル%、密度:922kg/m、MFR:2.0g/10分)
(再生材-2)
上記のエチレン単独重合体(LDPE-1)を含むフィルムを、単軸押出機(型式:P65-16AB、株式会社日本製鋼所製)に投入して、160℃にて溶融させ、押し出し、ペレタイズすることにより得られた、ケミルミネッセンス積算発光強度が9.20×10count/gであり、ケミルミネッセンス最大発光強度が450count/gである再生樹脂ペレット。
(再生材-3)
上記のエチレン単独重合体(LDPE-1)を含むフィルムを、単軸押出機(型式:P65-16AB、株式会社日本製鋼所製)に投入して、180℃にて溶融させ、溶融樹脂を押し出し、ペレタイズすることにより得られた、ケミルミネッセンス積算発光強度が11.64×10count/gであり、ケミルミネッセンス最大発光強度が531count/gである再生樹脂ペレット。
(再生材-4)
上記のエチレン単独重合体(LDPE-1)を含むフィルムを、単軸押出機(型式:P65-16AB、株式会社日本製鋼所製)に投入して、180℃にて溶融させ、溶融樹脂を押し出し、ペレタイズし、得られたペレットをさらに単軸押出機(型式:V40-NSII、田辺プラスチックス機械株式会社製)に投入して、200℃にて溶融させ、押し出し、ペレタイズすることにより得られた、ケミルミネッセンス積算発光強度が13.83×10count/gであり、ケミルミネッセンス最大発光強度が576count/gである再生樹脂ペレット。
<実施例1>
上記の再生樹脂ペレット「再生材-1」を、プラコー社製インフレーションフィルム成形機(フルフライトタイプスクリューの単軸押出機(径30mmφ、L/D=28))、ダイス(ダイ径50mmφ、リップギャップ2.0mm)、二重スリットエアリングを用い、加工樹脂温度150℃、押出量5.5kg/hr、フロストラインディスタンス(FLD)200mm、ブロー比1.8の加工条件で、厚み50μmの再生樹脂フィルムを得た。なお、加工樹脂温度は、押出機のシリンダー出口のアダプター部で測定した。得られた再生樹脂フィルムのケミルミネッセンス積算発光強度および最大発光強度、ならびに、FE数を測定した。結果を表1に示す。
<実施例2>
実施例1の加工樹脂温度を210℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、再生樹脂フィルムを得た。結果を表1に示す。
<実施例3>
実施例1の加工樹脂温度を230℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、再生樹脂フィルムを得た。結果を表1に示す。
<比較例1>
実施例1の加工樹脂温度を210℃、押出量を3.7kg/hr、滞留時間を195秒に変更した以外は、実施例1と同様にして、再生樹脂フィルムを得た。結果を表1に示す。
<比較例2>
実施例1の加工樹脂温度を210℃、押出量を2.8kg/hr、滞留時間を260秒に変更した以外は、実施例1と同様にして、再生樹脂フィルムを得た。結果を表1に示す。
<比較例3>
実施例1の加工樹脂温度を250℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、再生樹脂フィルムを得た。結果を表1に示す。
<比較例4>
実施例1の加工樹脂温度を250℃、押出量を3.7kg/hr、滞留時間を195秒に変更した以外は、実施例1と同様にして、再生樹脂フィルムを得た。結果を表1に示す。
<比較例5>
実施例1の加工樹脂温度を250℃、押出量を2.8kg/hr、滞留時間を260秒に変更した以外は、実施例1と同様にして、再生樹脂フィルムを得た。結果を表1に示す。
<実施例4>
「再生材-1」に替えて「再生材-2」を用いた以外は、実施例1と同様にして、再生樹脂フィルムを得た。結果を表2に示す。
<実施例5>
「再生材-1」に替えて「再生材-3」を用いた以外は、実施例1と同様にして、再生樹脂フィルムを得た。結果を表2に示す。
<実施例6>
「再生材-1」に替えて「再生材-4」を用いた以外は、実施例1と同様にして、再生樹脂フィルムを得た。結果を表2に示す。
<実施例7>
「再生材-1」に替えて「再生材-2」を用いた以外は、実施例2と同様にして、再生樹脂フィルムを得た。結果を表2に示す。
<実施例8>
「再生材-1」に替えて「再生材-3」を用いた以外は、実施例2と同様にして、再生樹脂フィルムを得た。結果を表2に示す。
<実施例9>
「再生材-1」に替えて「再生材-2」を用いた以外は、実施例3と同様にして、再生樹脂フィルムを得た。結果を表2に示す。
Figure 2022155513000001
Figure 2022155513000002
表1および2の結果から分かるように、本発明の構成要件をすべて満たす各実施例の再生樹脂フィルムは、各比較例の再生樹脂フィルムと比較してフィッシュアイ数が小さいことから、比較的外観に優れる。また、表1および2の結果から分かるように、本発明の構成要件をすべて満たす再生樹脂は、再生樹脂フィルムの製造に有用である。

Claims (10)

  1. 再生樹脂を含有し、下記要件(1)を満たす、再生樹脂フィルム。
    要件(1):
    1秒毎に測定されるケミルミネッセンス発光強度の測定開始から300秒までの積算値が90,000count以下である。
  2. 前記要件(1)における積算値が50,000count以上である、請求項1に記載の再生樹脂フィルム。
  3. 下記要件(2)をさらに満たす、請求項1または2に記載の再生樹脂フィルム。
    要件(2):
    1秒毎に測定されるケミルミネッセンス発光強度の測定開始から300秒までの最大値が400count以下である。
  4. 前記再生樹脂を構成する樹脂が、オレフィン系重合体を含むポリオレフィン系樹脂である、請求項1~3のいずれか一項に記載の再生樹脂フィルム。
  5. 前記ポリオレフィン系樹脂が、エチレン系重合体を含むポリエチレン系樹脂である、請求項4に記載の再生樹脂フィルム。
  6. 前記エチレン系重合体が、エチレン単独重合体、または、エチレンに由来する単量体単位を90質量%以上含むエチレン系共重合体である、請求項5に記載の再生樹脂フィルム。
  7. 再生樹脂を製膜して、再生樹脂フィルムを得る製膜工程を含み、
    前記製膜工程で再生樹脂に加わる熱量が、750kJ以下である、再生樹脂フィルムの製造方法。
  8. 再生樹脂を製膜して、再生樹脂フィルムを得る製膜工程を含み、
    前記製膜工程で再生樹脂に加わる単位樹脂量あたりの平均熱量が、3.8×10kJ/kg以下である、再生樹脂フィルムの製造方法。
  9. 前記製膜工程において、再生樹脂を、インフレーションフィルム成形機を用いて製膜する、請求項7または8に記載の再生樹脂フィルムの製造方法。
  10. 下記要件(3)を満たす、再生樹脂。
    要件(3):
    1秒毎に測定されるケミルミネッセンス発光強度の測定開始から300秒までの積算値が85,000count/g以上である。
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