JP2022154853A - 成型用加飾シート、成型物及び電子デバイス - Google Patents

成型用加飾シート、成型物及び電子デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】本開示は、成型性及び熱耐久性に優れる成型用加飾シート及びその応用を提供する。
【解決手段】コレステリック液晶層と、上記コレステリック液晶層に接触した中間層と、上記中間層に接触した粘着層と、をこの順に含み、上記中間層が、23.0MPa1/2以上のSP値を有する重合体を含み、上記中間層の固形分の総量に対する上記重合体の総量の割合が、60質量%以上であり、80℃の環境下で測定される破断伸度が、10%以上である、成型用加飾シート及びその応用。
【選択図】なし

Description

本開示は、成型用加飾シート、成型物及び電子デバイスに関する。
コレステリック液晶相を利用した加飾用材料に関する技術として、例えば、次のような技術が知られている。特許文献1は、基材、中間層、及びコレステリック樹脂層をこの順に備えるコレステリック樹脂積層体であって、積層体を130℃において8時間加熱した前後におけるコレステリック樹脂層の反射帯域中心波長の差が50nm以下であるコレステリック樹脂積層体を開示している。特許文献2は、基材上に、コレステリック液晶層を有し、コレステリック液晶層が、エチレン性不飽和基を1つ有するか又は環状エーテル基を1つ有するコレステリック液晶化合物を、液晶組成物の全固形分に対し、25質量%以上含む液晶組成物を硬化してなる層である成型用加飾フィルムを開示している。
国際公開第2017/018468号 国際公開第2020/122235号
加飾用材料は、対象物を装飾する際に、又は対象物を装飾する前に成型されることがある。成型過程では立体物(例えば、金型及び装飾を受ける対象物)の形状に追従して加飾用材料を変形させる必要があるため、加飾用材料の成型性は、加飾用材料の延伸性に左右される傾向にある。しかしながら、加飾用材料の成型性に関する検討において、例えば、コレステリック液晶層の架橋密度の低減によって加飾用材料の成型性が向上する一方で、熱環境下で加飾用材料の色味(観察者の視覚により認識される加飾用材料の色相、彩度及び明度を含む。以下同じ。)が変化しやすくなることが明らかとなった。以上のような事情から、成型性及び熱耐久性(熱環境下で加飾用材料の色味が変化しにくい性質をいう。以下同じ。)の両立が求められる。
本開示は、成型性及び熱耐久性に優れる成型用加飾シート、上記成型用加飾シートを成型してなる成型物及び上記成型物を含む電子デバイスを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段には、以下の態様が含まれる。
<1> コレステリック液晶層と、上記コレステリック液晶層に接触した中間層と、上記中間層に接触した粘着層と、をこの順に含み、上記中間層が、23.0MPa1/2以上のSP値を有する重合体を含み、上記中間層の固形分の総量に対する上記重合体の総量の割合が、60質量%以上であり、80℃の環境下で測定される破断伸度が、10%以上である、成型用加飾シート。
<2> 上記重合体が、ポリビニルアルコール及び変性ポリビニルアルコールからなる群より選択される少なくとも1種を含む、<1>に記載の成型用加飾シート。
<3> 上記重合体が、エチレン性不飽和基及び環状エーテル基からなる群より選択される少なくとも1種を有する変性ポリビニルアルコールを含む、<1>又は<2>に記載の成型用加飾シート。
<4> 上記重合体が、下記式(I)で表される変性ポリビニルアルコールを含む、<1>~<3>のいずれか1つに記載の成型用加飾シート。
Figure 2022154853000001
式(I)中、L11は、アミド結合、エーテル結合、ウレタン結合又はエステル結合を含む連結基を表し、R11は、アルキレン基又はアルキレンオキシ基を表し、L12は、単結合又は連結基を表し、Q11は、エチレン性不飽和基又は環状エーテル基を表し、x1+y1+z1=100mol%の前提にて、x1は、10mol%~99.9mol%を表し、y1は、0.01mol%~80mol%を表し、z1は、0mol%~70mol%を表し、kは、0又は1であり、hは、0又は1である。
<5> 上記y1が、0.5mol%~15mol%である、<4>に記載の成型用加飾シート。
<6> 反射帯域中心波長が、350nm~1,200nmである、<1>~<5>のいずれか1つに記載の成型用加飾シート。
<7> 80℃の環境下で500時間の加熱試験前に測定される反射帯域中心波長と、80℃の環境下で500時間の加熱試験後に測定される反射帯域中心波長との差の絶対値が、0nm~15nmである、<1>~<6>のいずれか1つに記載の成型用加飾シート。
<8> 60℃及び90%RHの環境下で500時間の加熱試験前に測定される反射帯域中心波長と、60℃及び90%RHの環境下で500時間の加熱試験後に測定される反射帯域中心波長との差の絶対値が、0nm~15nmである、<1>~<7>のいずれか1つに記載の成型用加飾シート。
<9> <1>~<8>のいずれか1つに記載の成型用加飾シートを成型してなる成型物。
<10> <9>に記載の成型物を含む電子デバイス。
本開示によれば、成型性及び熱耐久性に優れる成型用加飾シート、上記成型用加飾シートを成型してなる成型物及び上記成型物を含む電子デバイスが提供される。
以下、本開示の実施形態について詳細に説明する。本開示は、以下の実施形態に何ら制限されない。以下の実施形態は、本開示の目的の範囲内において適宜変更されてもよい。
本開示において、「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ下限値及び上限値として含む範囲を示す。本開示に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において、組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する複数の物質の合計量を意味する。
本開示において、「工程」との用語には、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本開示において、「質量%」と「重量%」とは同義であり、「質量部」と「重量部」とは同義である。
本開示において「固形分」とは、溶剤以外の成分を意味する。溶剤に該当しない液状成分は、固形分としてみなされる。
本開示において、「置換」又は「無置換」との用語が付記されてない基(原子団)は、置換基を有する基及び置換基を有しない基を包含する。例えば、「アルキル基」は、置換基を有するアルキル基及び置換基を有しないアルキル基を包含する。
本開示において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
本開示における重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、特に断りのない限り、TSKgel GMHxL、TSKgel G4000HxL、TSKgel G2000HxL(何れも東ソー株式会社製の商品名)のカラムを使用したゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)分析装置により、溶媒THF(テトラヒドロフラン)、示差屈折計により検出し、標準物質としてポリスチレンを用いて換算した分子量である。
本開示において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びメタクリレートを包含する。
本開示において、「(メタ)アクリル」は、アクリル及びメタクリルを包含する。
本開示において、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル及びメタクリロイルを包含する。
本開示において、「SP値」とは、溶解度パラメーター(Solubility Parameter)を意味する。
<成型用加飾シート>
本開示の一実施形態に係る成型用加飾シートは、コレステリック液晶層と、上記コレステリック液晶層に接触した中間層と、上記中間層に接触した粘着層と、をこの順に含み、上記中間層が、23.0MPa1/2以上のSP値を有する重合体を含み、上記中間層の固形分の総量に対する上記重合体の総量の割合が、60質量%以上であり、80℃の環境下で測定される破断伸度が、10%以上である。上記した実施形態によれば、成型性及び熱耐久性に優れる成型用加飾シートが提供される。以下、「23.0MPa1/2以上のSP値を有する重合体」を「特定重合体」という場合がある。
本開示において成型性及び熱耐久性に優れる成型用加飾シートが提供される理由は、次のように推定される。コレステリック液晶層を含む加飾用材料の成型性に関する検討では、例えば、(1)コレステリック液晶層の架橋密度を低減する方法及び(2)成型用加飾シートにおいてコレステリック液晶層と粘着層とを接触させる方法が試みられた。しかしながら、上記のような方法では、コレステリック液晶層の架橋密度が小さくなると、熱環境下でコレステリック液晶層に含まれる低分子化合物が粘着層に移動しやすくなる。上記のように低分子化合物が移動すると、コレステリック液晶相におけるらせんピッチが変化し、加飾用材料の色味が変化する。一方、本開示の一実施形態に係る成型用加飾シートでは、コレステリック液晶層と粘着層との間に60質量%以上の特定重合体を含む中間層が配置されている。コレステリック液晶層における低分子化合物の多くは、特定重合体の極性よりも低い極性を示すため、中間層における特定重合体は、熱環境下でコレステリック液晶層に含まれる低分子化合物が中間層を介して粘着層に移動することを抑制し、結果的に、熱環境下で成型用加飾シートの色味が変化することを抑制する。さらに、本開示の一実施形態に係る成型用加飾シートでは、80℃の環境下で測定される破断伸度が10%以上であることで、延伸性が向上し、また、立体物(例えば、金型及び装飾を受ける対象物)の形状に対する追従性も向上する。したがって、本開示の一実施形態によれば、成型性及び熱耐久性に優れる成型用加飾シートが提供される。
(破断伸度)
本開示の一実施形態に係る成型用加飾シートにおいて、80℃の環境下で測定される破断伸度は、10%以上である。破断伸度が10%以上であると、延伸性が向上し、結果的に成型性が向上する。成型性の向上の観点から、80℃の環境下で測定される破断伸度は、15%以上であることが好ましく、20%以上であることがより好ましい。成型性という目的において、破断伸度の上限は制限されない。成型前後の成型用加飾シートの厚みの制御の観点から、80℃の環境下で測定される破断伸度は、300%以下又は200%以下であってもよい。
本開示において、破断伸度は、以下の方法によって測定される。成型用加飾シートを10mm×50mmの大きさに裁断して、試料を準備する。得られた試料に対して、熱テンシロン(株式会社エー・アンド・デイ社製RTF-1310及び恒温試験装置TKC)を用いて、80℃の雰囲気中で1,000mm/秒の速度で引っ張り試験を行う。試料が破断せずに延伸できる最大値を測定し、得られた値を破断伸度として採用する。なお、成型用加飾シートが最外層として剥離可能な基材を含む場合、成型用加飾シートの裁断の前に、最外層として配置された剥離可能な基材を剥離することが好ましい。さらに、最外層として配置された剥離可能な基材を剥離する場合、破断伸度の測定の便宜上、最外層として配置された剥離可能な基材を、高い延伸性を有する基材(例えば、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、アモルファス-ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂からなる基材)に置き換えてもよい。剥離可能な基材を除いた試料(剥離可能な基材の代わりに高い延伸性を有する基材が導入された試料を含む。)を用いて測定された破断伸度は、成型用加飾シートの破断伸度とみなされる。
(反射帯域中心波長)
本開示の一実施形態に係る成型用加飾シートは、特定の波長域に選択反射性を有することが好ましい。本開示の一実施形態に係る成型用加飾シートにおいて、反射帯域中心波長は、350nm~1,200nmであることが好ましく、380nm~950nmであることがより好ましく、380nm~780nmであることが更に好ましい。
本開示において、成型用加飾シートの反射帯域中心波長は、以下の方法によって測定される。分光光度計(例えば、UV-3100PC、株式会社島津製作所製)を用いて、成型用加飾シートの透過スペクトルを測定する。得られた透過率スペクトルの強度を反転させ、成型用加飾シートの反射スペクトルとして扱う。反射スペクトルを用いて、反射率の極大値、かつ、最大値をRmax(%)とし、下記式で表される半値反射率R1/2(%)を示す2つの波長の平均値を反射帯域中心波長とする。
式:R1/2=Rmax÷2
本開示の一実施形態に係る成型用加飾シートにおいて、80℃の環境下で500時間の加熱試験前に測定される反射帯域中心波長と、80℃の環境下で500時間の加熱試験後に測定される反射帯域中心波長との差の絶対値は、0nm~15nmであることが好ましく、0nm~10nmであることがより好ましく、0nm~5nmであることが更に好ましい。加熱試験は、恒温器(例えば、エスペック株式会社製のSH-221)を用いて実施される。
60℃及び90%RHの環境下で500時間の加熱試験前に測定される反射帯域中心波長と、60℃及び90%RHの環境下で500時間の加熱試験後に測定される反射帯域中心波長との差の絶対値は、0nm~15nmであることが好ましく、0nm~10nmであることがより好ましく、0nm~5nmであることが更に好ましい。加熱試験は、恒温恒湿器(例えば、エスペック株式会社製のSH-221)を用いて実施される。「%RH」は、相対湿度を表す。
(厚さ)
成型性及び取り扱いの容易さの観点から、本開示の一実施形態に係る成型用加飾シートの厚さは、25μm~300μmであることが好ましく、30μm~200μmであることがより好ましく、40μm~150μmであることが更に好ましい。
本開示において、成型用加飾シートの厚さは、走査型電子顕微鏡(例えば、型式「S-5500」、株式会社日立ハイテク製)を用いて得られる断面画像に基づいて、3箇所で測定される成型用加飾シートの厚さの算術平均によって表される。試料は、成型用加飾シートを幅5mm×長さ2mmの大きさに裁断し、得られた試験片をエポキシ樹脂で包埋し、そして、ミクロト-ム(例えば、製品名「RM2265」、Leica社製)を用いて成型用加飾シートの厚み方向に沿って切断することによって得られる。また、本開示において、成型用加飾シートの各構成要素の厚さも、上記した方法に準ずる方法によって測定される。
(コレステリック液晶層)
本開示の一実施形態に係る成型用加飾シートは、コレステリック液晶層を含む。コレステリック液晶層は、コレステリック液晶相を含む層である。コレステリック液晶相は、公知の手段(例えば、偏光顕微鏡及び走査型電子顕微鏡)によって確認される。
コレステリック液晶相は、複数の液晶化合物がらせん状に並ぶことによって形成されることが知られている。コレステリック液晶相における液晶化合物の配向状態は、右円偏光、左円偏光又は右円偏光及び左円偏光の両方を反射する配向状態であってもよい。コレステリック液晶相における液晶化合物の配向状態は、固定化されていてもよい。液晶化合物の配向状態は、例えば、液晶化合物の重合又は架橋によって固定化される。配向状態が固定化された液晶化合物の一部又は全部において、液晶化合物の液晶性は失われてもよい。
コレステリック液晶層は、加飾用材料の意匠に寄与する。例えば、加飾用材料の色及び観察角度に応じた加飾用材料の色の変化の度合いは、コレステリック液晶相におけるらせんピッチ、コレステリック液晶層の屈折率及びコレステリック液晶層の厚さによって調整される。らせんピッチは、キラル化合物の添加量によって調整されてもよい。らせん構造とキラル化合物との関係は、例えば、「富士フイルム研究報告、No.50(2005年)、p.60-63」に記載されている。また、らせんピッチは、コレステリック液晶相を固定する際の温度、照度及び照射時間といった条件によって調整されてもよい。
本開示の一実施形態に係る成型用加飾シートは、2つ以上のコレステリック液晶層を含んでもよい、2つ以上のコレステリック液晶層の組成は、同じであっても互いに異なっていてもよい。
反射率の観点から、コレステリック液晶層の厚さは、0.3μm~15μmであることが好ましく、0.5μm~9μmであることがより好ましく、0.6μm~7μmであることが更に好ましい。成型用加飾シートが2つ以上のコレステリック液晶層を含む場合、2つ以上のコレステリック液晶層の厚さは、それぞれ独立に、既述した範囲内であることが好ましい。
コレステリック液晶層の成分は、例えば、目的とするコレステリック液晶層の特性に応じて、公知のコレステリック液晶層の成分から選択される。コレステリック液晶層の成分としては、例えば、後述する液晶組成物の成分が挙げられる。ただし、コレステリック液晶層が液晶組成物の硬化を経て形成される場合、液晶組成物における重合性化合物の一部又は全部は、コレステリック液晶層において重合体(オリゴマーを含む。)を形成してもよい。重合性化合物としては、例えば、重合性基を有する化合物が挙げられる。
コレステリック液晶層は、液晶化合物を含む組成物(以下、「液晶組成物」という場合がある。)を硬化してなる層であることが好ましい。以下、液晶組成物の態様を具体的に説明する。
液晶組成物は、液晶化合物を含む。液晶化合物の種類は、例えば、目的とするコレステリック液晶層の特性に応じて、コレステリック液晶性を有する公知の化合物(すなわち、コレステリック液晶化合物)から選択されてもよい。液晶化合物としては、例えば、エチレン性不飽和基及び環状エーテル基からなる群より選択される少なくとも1種を有する液晶化合物が挙げられる。成型性の向上の観点から、液晶化合物は、エチレン性不飽和基を1つ有するか又は環状エーテル基を1つ有するコレステリック液晶化合物(以下、「特定液晶化合物」という場合がある。)を含むことが好ましい。
特定液晶化合物におけるエチレン性不飽和基としては、例えば、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリルアミド基、ビニル基、ビニルエステル基及びビニルエーテル基が挙げられる。反応性の観点から、エチレン性不飽和基は、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリルアミド基又はビニル基であることが好ましく、(メタ)アクリロイルオキシ基又は(メタ)アクリルアミド基であることがより好ましく、(メタ)アクリロイルオキシ基であることが更に好ましく、アクリロイルオキシ基であることが特に好ましい。
特定液晶化合物における環状エーテル基としては、例えば、エポキシ基及びオキセタニル基が挙げられる。反応性の観点から、環状エーテル基は、エポキシ基又はオキセタニル基であることが好ましく、オキセタニル基であることがより好ましい。
反応性及び成型性の向上の観点から、液晶化合物は、1つのエチレン性不飽和基を有する液晶化合物を含むことが好ましい。さらに、液晶組成物の固形分の総量に対する1つのエチレン性不飽和基を有する液晶化合物の総量の割合は、25質量%以上であることが好ましい。
分子内に含まれるエチレン性不飽和基の数が1つである場合、特定液晶化合物は、エチレン性不飽和基以外の官能基(例えば、重合性基)を有してもよい。例えば、1つのエチレン性不飽和基を有する液晶化合物は、1つ以上の環状エーテル基を有してもよい。
分子内に含まれる環状エーテル基の数が1つである場合、特定液晶化合物は、環状エーテル基以外の官能基(例えば、重合性基)を有してもよい。例えば、1つの環状エーテル基を有する液晶化合物は、1つ以上のエチレン性不飽和基を有してもよい。
成型性の向上の観点から、液晶化合物は、1つのエチレン性不飽和基を有し、かつ、環状エーテル基を有しない液晶化合物、1つの環状エーテル基を有し、かつ、エチレン性不飽和基を有しない液晶化合物又は1つのエチレン性不飽和基と1つの環状エーテル基とを有する液晶化合物を含むことが好ましい。さらに、液晶化合物は、1つのエチレン性不飽和基を有し、かつ、環状エーテル基を有しない液晶化合物を含むことが好ましい。
特定液晶化合物は、棒状液晶化合物又は円盤状液晶化合物であってもよい。コレステリック液晶相におけるらせんピッチの調整容易性並びに成型後における反射率変化抑制及び色味変化抑制の観点から、棒状液晶化合物が好ましい。
好ましい棒状液晶化合物としては、例えば、アゾメチン系化合物、アゾキシ系化合物、シアノビフェニル系化合物、シアノフェニルエステル、安息香酸エステル、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル、シアノフェニルシクロヘキサン系化合物、シアノ置換フェニルピリミジン系化合物、アルコキシ置換フェニルピリミジン系化合物、フェニルジオキサン系化合物、トラン系化合物及びアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル系化合物が挙げられる。棒状液晶化合物は、低分子化合物に限られず、高分子化合物であってもよい。
棒状液晶化合物は、例えば、「Makromol. Chem., 190巻、2255頁(1989年)」、「Advanced Materials 5巻、107頁(1993年)」、米国特許第4683327号明細書、米国特許第5622648号明細書、米国特許第5770107号明細書、国際公開第95/22586号、国際公開第95/24455号、国際公開第97/00600号、国際公開第98/23580号、国際公開第98/52905号、特開平1-272551号公報、特開平6-16616号公報、特開平7-110469号公報、特開平11-80081号公報及び特開2001-328973号公報に記載された、1つのエチレン性不飽和基を有する化合物及び1つの環状エーテル基を有する化合物から選択されてもよい。好ましい棒状液晶化合物は、例えば、特表平11-513019号公報及び特開2007-279688号公報に記載された、1つのエチレン性不飽和基を有する化合物及び1つの環状エーテル基を有する化合物から選択されてもよい。
好ましい円盤状液晶化合物は、例えば、特開2007-108732号公報及び特開2010-244038号公報に記載された、1つのエチレン性不飽和基を有する化合物及び1つの環状エーテル基を有する化合物から選択されてもよい。
特定液晶化合物の具体例を以下に示す。ただし、特定液晶化合物の種類は、以下の具体例に制限されるものではない。
Figure 2022154853000002
Figure 2022154853000003
Figure 2022154853000004
Figure 2022154853000005
Figure 2022154853000006
Figure 2022154853000007
Figure 2022154853000008
Figure 2022154853000009
Figure 2022154853000010
液晶組成物は、1種又は2種以上の特定液晶化合物を含んでもよい。
延伸性及び熱耐久性の向上の観点から、液晶組成物の固形分の総量に対する特定液晶化合物の総量の割合は、25質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましく、40質量%以上であることが更に好ましい。さらに、液晶組成物の固形分の総量に対する特定液晶化合物の総量の割合は、60質量%~99質量%であることが好ましく、80質量%~98質量%であることがより好ましい。
液晶組成物は、他の液晶化合物を含んでもよい。他の液晶化合物とは、特定液晶化合物以外の液晶化合物を意味する。他の液晶化合物としては、例えば、エチレン性不飽和基及び環状エーテル基を有しない液晶化合物、2つ以上のエチレン性不飽和基を有し、かつ、環状エーテル基を有しない液晶化合物、2つ以上の環状エーテル基を有し、かつ、エチレン性不飽和基を有しない液晶化合物及び2つ以上のエチレン性不飽和基及び2つ以上の環状エーテル基を有する液晶化合物が挙げられる。
成型後における反射率変化抑制及び色味変化抑制の観点から、他の液晶化合物は、エチレン性不飽和基及び環状エーテル基を有しない液晶化合物、2つ以上のエチレン性不飽和基を有し、かつ、環状エーテル基を有しない液晶化合物及び2つ以上の環状エーテル基を有し、かつ、エチレン性不飽和基を有しない液晶化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。他の液晶化合物は、エチレン性不飽和基及び環状エーテル基を有しない液晶化合物、2つのエチレン性不飽和基を有し、かつ、環状エーテル基を有しない液晶化合物、及び、2つの環状エーテル基を有し、かつ、エチレン性不飽和基を有しない液晶化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましい。他の液晶化合物は、エチレン性不飽和基及び環状エーテル基を有しない液晶化合物及び2つのエチレン性不飽和基を有し、かつ、環状エーテル基を有しない液晶化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることが更に好ましい。
他の液晶化合物における棒状液晶化合物は、例えば、「Makromol. Chem., 190巻、2255頁(1989年)」、「Advanced Materials 5巻、107頁(1993年)」、米国特許第4683327号明細書、米国特許第5622648号明細書、米国特許第5770107号明細書、国際公開第95/22586号、国際公開第95/24455号、国際公開第97/00600号、国際公開第98/23580号、国際公開第98/52905号、特開平1-272551号公報、特開平6-16616号公報、特開平7-110469号公報、特開平11-80081号公報及び特開2001-328973号公報に記載された化合物から選択されてもよい。他の液晶化合物における好ましい棒状液晶化合物は、例えば、特表平11-513019号公報及び特開2007-279688号公報に記載された化合物から選択されてもよい。
他の液晶化合物における好ましい円盤状液晶化合物は、例えば、特開2007-108732号公報又は特開2010-244038号公報に記載された化合物から選択されてもよい。
他の液晶化合物の具体例を以下に示す。ただし、他の液晶化合物の種類は、以下の具体例に制限されるものではない。
Figure 2022154853000011
Figure 2022154853000012
Figure 2022154853000013
Figure 2022154853000014
Figure 2022154853000015
液晶組成物は、1種又は2種以上の他の液晶化合物を含んでもよい。
液晶組成物の固形分の総量に対する他の液晶化合物の総量の割合は、70質量%以下であることが好ましく、50質量%以下であることがより好ましく、30質量%以下であることが更に好ましく、20質量%以下であることが特に好ましい。なお、上記した割合の下限は、0質量%である。
液晶組成物は、1種又は2種以上の液晶化合物を含んでもよい。液晶組成物は、特定液用化合物と、他の液晶化合物と、を含んでもよい。
液晶組成物の固形分の総量に対する液晶化合物の総量の割合は、25質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましく、40質量%以上であることが更に好ましい。さらに、液晶組成物の固形分の総量に対する液晶化合物の総量の割合は、60質量%~99質量%であることが好ましく、80質量%~98質量%であることがより好ましい。
(液晶組成物の成分:キラル化合物)
コレステリック液晶層形成の容易性及びらせんピッチの調整容易性の観点から、液晶組成物は、キラル化合物(すなわち、光学活性化合物)を含むことが好ましい。
キラル化合物の種類は、例えば、液晶化合物の種類及び目的のらせん構造(例えば、らせんのよじれ方法及びらせんピッチ)に応じて決定されてもよい。キラル化合物としては、例えば、公知の化合物(例えば、液晶デバイスハンドブック、第3章4-3項、TN(twisted nematic)、STN(Super-twisted nematic)用キラル化合物、199頁、日本学術振興会第142委員会編、1989に記載された化合物)、イソソルビド誘導体及びイソマンニド誘導体が挙げられる。
キラル化合物は、一般に不斉炭素原子を含む。ただし、不斉炭素原子を含まない軸性不斉化合物及び面性不斉化合物をキラル化合物として用いることができる。軸性不斉化合物又は面性不斉化合物の例には、ビナフチル化合物、ヘリセン化合物又はパラシクロファン化合物が好ましく挙げられる。
熱耐久性の向上の観点から、液晶組成物は、重合性基を有するキラル化合物を含んでもよい。反応性及び熱耐久性の向上の観点から、重合性基は、エチレン性不飽和基又は環状エーテル基であることが好ましく、エチレン性不飽和基であることがより好ましい。キラル化合物におけるエチレン性不飽和基の好ましい態様は、既述した特定液晶化合物におけるエチレン性不飽和基の好ましい態様と同じである。キラル化合物における環状エーテル基の好ましい態様は、既述した特定液晶化合物における環状エーテル基の好ましい態様と同じである。
キラル化合物が重合性基を有する場合、反応性及び熱耐久性の向上の観点から、キラル化合物における重合性基の種類は、特定液晶化合物における重合性基の種類と同じであることが好ましい。さらに、キラル化合物における重合性基は、特定液晶化合物における重合性基と同じであることが好ましい。
成型性の向上の観点から、重合性基を有するキラル化合物は、1つのエチレン性不飽和基を有し、かつ、環状エーテル基を有しないキラル化合物、1つの環状エーテル基を有し、かつ、エチレン性不飽和基を有しないキラル化合物又は1つのエチレン性不飽和基と1つの環状エーテル基とを有するキラル化合物を含むことが好ましい。さらに、重合性基を有するキラル化合物は、1つのエチレン性不飽和基を有し、かつ、環状エーテル基を有しないキラル化合物を含むことが好ましい。
キラル化合物は、液晶化合物であってもよい。
液晶組成物は、感光性キラル化合物を含んでもよい。感光性キラル化合物は、光に感応し、コレステリック液晶相におけるらせんピッチを変化できる。感光性キラル化合物は、例えば、光を吸収することで構造が変化する。感光性キラル化合物は、光異性化反応、光二量化反応及び光分解反応からなる群より選択される少なくとも1種を起こす化合物であることが好ましい。光異性化反応を起こす化合物とは、光の作用で立体異性化又は構造異性化を起こす化合物をいう。光異性化反応を起こす化合物としては、例えば、アゾベンゼン化合物及びスピロピラン化合物が挙げられる。光二量化反応を起こす化合物とは、光の照射によって、2つの基の間で付加反応を起こして環化する化合物をいう。光二量化反応を起こす化合物としては、例えば、桂皮酸誘導体、クマリン誘導体、カルコン誘導体及びベンゾフェノン誘導体が挙げられる。光としては、例えば、紫外光、可視光及び赤外光が挙げられる。
好ましい感光性キラル化合物としては、例えば、下記式(CH1)で表されるキラル化合物が挙げられる。下記式(CH1)で表されるキラル化合物は、例えば、光照射時の光量に応じてコレステリック液晶相におけるらせんピッチを変化できる。
Figure 2022154853000016
式(CH1)中、ArCH1及びArCH2はそれぞれ独立に、アリール基又は複素芳香環基を表し、RCH1及びRCH2はそれぞれ独立に、水素原子又はシアノ基を表す。
式(CH1)におけるArCH1及びArCH2はそれぞれ独立に、アリール基であることが好ましい。アリール基の総炭素数は、6~40であることが好ましく、6~30であることがより好ましい。アリール基は、置換基を有していてもよい。置換基は、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、カルボキシ基、シアノ基又は複素環基であることが好ましく、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基又はアリールオキシカルボニル基であることがより好ましい。ArCH1及びArCH2はそれぞれ独立に、下記式(CH2)又は式(CH3)で表されるアリール基であることが好ましい。
Figure 2022154853000017
式(CH2)及び式(CH3)中、RCH3及びRCH4はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、カルボキシ基、又は、シアノ基を表し、LCH1及びLCH2はそれぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、又は、ヒドロキシ基を表し、nCH1は0~4の整数を表し、nCH2は0~6の整数を表し、*は式(CH1)におけるエチレン不飽和結合との結合位置を表す。
式(CH2)及び式(CH3)におけるRCH3及びRCH4はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、又は、アシルオキシ基であることが好ましく、アルコキシ基、ヒドロキシ基、又は、アシルオキシ基であることがより好ましく、アルコキシ基であることが更に好ましい。
式(CH2)及び式(CH3)におけるLCH1及びLCH2はそれぞれ独立に、炭素数1~10のアルコキシ基、又は、ヒドロキシ基であることが好ましい。
式(CH2)におけるnCH1は、0又は1であることが好ましい。
式(CH3)におけるnCH2は、0又は1であることが好ましい。
式(CH1)のArCH1及びArCH2における複素芳香環基の総炭素数は、4~40であることが好ましく、4~30であることがより好ましい。複素芳香環基は、置換基を有していてもよい。置換基は、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、又は、シアノ基であることが好ましく、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、又は、アシルオキシ基であることがより好ましい。複素芳香環基は、ピリジル基、ピリミジニル基、フリル基、又は、ベンゾフラニル基であることが好ましく、ピリジル基、又は、ピリミジニル基であることがより好ましい。
式(CH1)におけるRCH1及びRCH2はそれぞれ独立に、水素原子であることが好ましい。
液晶組成物は、1種又は2種以上のキラル化合物を含んでもよい。
キラル化合物の含有量は、例えば、液晶化合物の構造及び目的とするらせんピッチに応じて決定されてもよい。コレステリック液晶層形成の容易性及びらせんピッチの調整容易性の観点から、液晶組成物の固形分の総量に対するキラル化合物の総量の割合は、1質量%~20質量%であることが好ましく、2質量%~15質量%であることがより好ましく、3質量%~10質量%であることが更に好ましい。
コレステリック液晶相におけるらせんピッチ及びコレステリック液晶層の選択反射波長は、液晶化合物の種類だけでなく、キラル化合物の含有量によっても容易に調整される。例えば、液晶組成物におけるキラル化合物の含有量が2倍になると、らせんピッチは1/2となり、選択反射波長の中心値も1/2となる場合がある。
液晶組成物は、重合開始剤を含むことが好ましい。重合開始剤は、液晶組成物の硬化反応を促進する。
液晶組成物が露光により硬化される場合、液晶組成物は、光重合開始剤を含むことが好ましい。光重合開始剤としては、例えば、光ラジカル重合開始剤及び光カチオン重合開始剤が挙げられる。
光重合開始剤としては、例えば、α-カルボニル化合物(例えば、米国特許第2367661号明細書及び米国特許第2367670号明細書)、アシロインエーテル化合物(例えば、米国特許第2448828号明細書)、α-炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(例えば、米国特許第2722512号明細書)、多核キノン化合物(例えば、米国特許第3046127号明細書及び米国特許第2951758号明細書)、トリアリールイミダゾールダイマーとp-アミノフェニルケトンとの組み合わせ(例えば、米国特許第3549367号明細書)、オキサジアゾール化合物(例えば、米国特許第4212970号明細書)、アクリジン化合物及びフェナジン化合物(例えば、特開昭60-105667号公報及び米国特許第4239850号明細書)が挙げられる。
好ましい光ラジカル重合開始剤としては、例えば、α-ヒドロキシアルキルフェノン化合物、α-アミノアルキルフェノン化合物及びアシルホスフィンオキサイド化合物が挙げられる。
好ましい光カチオン重合開始剤としては、例えば、ヨードニウム塩化合物及びスルホニウム塩化合物が挙げられる。
液晶組成物は、ラジカル重合開始剤又はカチオン重合開始剤を含むことが好ましく、光ラジカル重合開始剤又は光カチオン重合開始剤を含むことがより好ましい。
熱耐久性の向上の観点から、1つのエチレン性不飽和基を有する液晶化合物を含む液晶組成物は、ラジカル重合開始剤を含むことが好ましく、光ラジカル重合開始剤を含むことがより好ましい。
熱耐久性の向上の観点から、1つの環状エーテル基を有する液晶化合物を含む液晶組成物は、カチオン重合開始剤を含むことが好ましく、光カチオン重合開始剤を含むことがより好ましい。
液晶組成物は、1種又は2種以上の重合開始剤を含んでもよい。
重合開始剤の含有量は、例えば、特定液晶化合物の構造及び目的とするらせんピッチに応じて決定されてもよい。コレステリック液晶層形成の容易性、らせんピッチの調整容易性、重合速度及びコレステリック液晶層の強度の観点から、液晶組成物の固形分の総量に対する重合開始剤の総量の割合は、0.05質量%~10質量%であることが好ましく、0.05質量%~5質量%以下であることがより好ましく、0.1質量%~2質量%であることが更に好ましく、0.2質量%~1質量%であることが特に好ましい。
硬化後のコレステリック液晶層の強度向上及び耐久性向上の観点から、液晶組成物は、架橋剤を含んでもよい。好ましい架橋剤としては、例えば、紫外線、熱及び湿気といった外的要因により硬化する化合物が挙げられる。
架橋剤としては、例えば、以下に示される化合物が挙げられる。
(1)多官能アクリレート化合物(例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート及びペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート)
(2)エポキシ化合物(例えば、グリシジル(メタ)アクリレート及びエチレングリコールジグリシジルエーテル)
(3)アジリジン化合物(例えば、2,2-ビスヒドロキシメチルブタノール-トリス[3-(1-アジリジニル)プロピオネート]及び4,4-ビス(エチレンイミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン)
(4)イソシアネート化合物(例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート及びビウレット型イソシアネート)
(5)オキサゾリン基を側鎖に有するポリオキサゾリン化合物
(6)アルコキシシラン化合物(例えば、ビニルトリメトキシシラン及びN-(2-アミノエチル)3-アミノプロピルトリメトキシシラン)
液晶組成物は、1種又は2種以上の架橋剤を含んでもよい。
コレステリック液晶層の強度及び耐久性の観点から、液晶組成物の固形分の総量に対する架橋剤の総量の割合は、1質量%~20質量%であることが好ましく、3質量%~15質量%であることがより好ましい。
液晶組成物は、架橋剤の反応性に応じて公知の触媒を含んでもよい。架橋剤及び触媒の併用は、コレステリック液晶層の強度及び耐久性の向上に加えて、生産性を向上できる。
液晶組成物は、多官能重合性化合物を含んでもよい。多官能重合性化合物とは、2つ以上の重合性基を有する化合物を意味する。多官能重合性化合物に含まれる2つ以上の重合性基の種類は、同じであることが好ましい。
多官能重合性化合物としては、例えば、2つ以上のエチレン性不飽和基を有し、かつ、環状エーテル基を有しない液晶化合物、2つ以上の環状エーテル基を有し、かつ、エチレン性不飽和基を有しない液晶化合物、2つ以上のエチレン性不飽和基と2つ以上の環状エーテル基とを有する液晶化合物及び2つ以上の重合性基を有するキラル化合物及び2つ以上の重合性基を有する架橋剤が挙げられる。多官能重合性化合物は、2つ以上のエチレン性不飽和基を有し、かつ、環状エーテル基を有しない液晶化合物、2つ以上の環状エーテル基を有し、かつ、エチレン性不飽和基を有しない液晶化合物及び2つ以上の重合性基を有するキラル化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、2つ以上の重合性基を有するキラル化合物を含むことがより好ましい。
液晶組成物は、1種又は2種以上の多官能重合性化合物を含んでもよい。
成型性の向上と重合後の配向構造変化の抑制の観点から、液晶組成物の固形分の総量に対する多官能重合性化合物の総量の割合は、0.5質量%~50質量%であることが好ましく、1質量%~40質量%であることがより好ましく、1.5質量%~30質量%であることが更に好ましく、2質量%~20質量%であることが特に好ましい。液晶組成物の固形分の総量に対する多官能重合性化合物の総量の割合が小さくなると、コレステリック液晶層の架橋密度が小さくなる。この結果、コレステリック液晶層の延伸性が向上し、成型性が向上する。液晶組成物の固形分の総量に対する多官能重合性化合物の総量の割合が大きくなると、重合後にコレステリック液晶層の配向構造が維持されやすくなる。成型性の向上の観点から、多官能重合性化合物の中でも、2つ以上のエチレン性不飽和基を有する化合物、2つ以上の環状エーテル基を有する化合物及び1つ以上のエチレン性不飽和基と1つ以上の環状エーテル基とを有する化合物の含有量が規制されることが好ましい。すなわち、液晶組成物の固形分の総量に対する「2つ以上のエチレン性不飽和基を有する化合物、2つ以上の環状エーテル基を有する化合物及び1つ以上のエチレン性不飽和基と1つ以上の環状エーテル基とを有する化合物の総量」の割合は、0.5質量%~50質量%であることが好ましく、1質量%~40質量%であることがより好ましく、1.5質量%~30質量%であることが更に好ましく、2質量%~20質量%であることが特に好ましい。
液晶組成物は、必要に応じて、他の添加剤を含んでもよい。他の添加剤としては、例えば、界面活性剤、重合禁止剤、酸化防止剤、水平配向剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、着色剤及び金属酸化物粒子が挙げられる。液晶組成物は、1種又は2種以上の他の添加剤を含んでもよい。
液晶組成物は、溶剤を含んでもよい。溶剤は、有機溶剤であることが好ましい。有機溶剤としては、例えば、ケトン類(例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びシクロヘキサノン)、アルキルハライド類、アミド類、スルホキシド類、ヘテロ環化合物、炭化水素類、エステル類及びエーテル類が挙げられる。環境への負荷を考慮した場合、ケトン類が好ましい。
液晶組成物は、1種又は2種以上の溶剤を含んでもよい。
溶剤の含有量は、例えば、液晶組成物の塗布性に応じて決定されてもよい。
液晶組成物の総量に対する液晶組成物の固形分の総量の割合は、1質量%~90質量%であることが好ましく、5質量%~80質量%であることがより好ましく、10質量%~80質量%であることが更に好ましい。
コレステリック液晶層の形成過程で液晶組成物が硬化される場合、液晶組成物の硬化時における液晶組成物の固形分の総量に対する溶剤の総量の割合は、5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがより好ましく、2質量%以下であることが更に好ましく、1質量%以下であることが特に好ましい。
コレステリック液晶層の総量に対するコレステリック液晶層における溶剤の総量の割合は、5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがより好ましく、2質量%以下であることが更に好ましく、1質量%以下であることが特に好ましい。
液晶組成物の製造方法は、制限されない。液晶組成物は、例えば、液晶化合物と、液晶化合物以外の成分との混合によって製造される。混合方法は、公知の混合方法から選択されてもよい。
液晶組成物の硬化は、例えば、露光により実施される。露光は、例えば、液晶組成物に光を照射することによって実施される。好ましい光源としては、例えば、365nm及び405nmからなる群より選択される少なくとも1種を含む光を照射できる光源が挙げられる。具体的な光源としては、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯及びメタルハライドランプが挙げられる。露光量は、5mJ/cm~2,000mJ/cmであることが好ましく、10mJ/cm~1,000mJ/cmであることがより好ましい。露光方法として、例えば、特開2006-23696号公報の段落0035~段落0051に記載された方法が適用されてもよい。
液晶化合物の配列を容易にするため、液晶組成物を加熱しながら露光することが好ましい。加熱温度は、例えば、液晶組成物の組成に応じて決定される。加熱温度は、例えば、60℃~120℃である。加熱手段としては、例えば、ヒーター、オーブン、ホットプレート、赤外線ランプ及び赤外線レーザーが挙げられる。
液晶組成物の硬化は、例えば、加熱により実施されてもよい。加熱温度は、60℃~200℃~であることが好ましい。加熱時間は、5分間~2時間であることが好ましい。加熱手段としては、例えば、既述した加熱手段が挙げられる。
液晶組成物は、硬化前に、公知の方法によって乾燥されてもよい。液晶組成物は、放置又は風乾によって乾燥されてもよい。液晶組成物は、加熱によって乾燥されてもよい。
(中間層)
本開示の一実施形態に係る成型用加飾シートは、コレステリック液晶層に接触した中間層を含む。中間層は、熱環境下でコレステリック液晶層に含まれる低分子化合物が中間層を介して粘着層に移動することを抑制し、熱耐久性を向上させる。
中間層は、23.0MPa1/2以上のSP値を有する重合体(すなわち、特定重合体)を含む。熱耐久性の向上の観点から、特定重合体のSP値は、23.0MPa1/2以上であることが好ましく、23.2MPa1/2以上であることがより好ましく、23.5MPa1/2以上であることが更に好ましい。熱耐久性の向上という目的において、特定重合体のSP値の上限は制限されない。特定重合体のSP値の上限は、28.0MPa1/2又は26.0MPa1/2であってもよい。
本開示において、SP値は、対象化合物の分子構造に基づいて、「Polymer Handbook fourth edition」に記載のHoy法により算出される。対象化合物が複数種の構成単位を含む重合体である場合、SP値は、構成単位ごとに構成単位のSP値に構成単位のモル比を掛けて得られる値の総和によって表される。複数種の構成単位を含む重合体において、各構成単位のモル比の総和は1.0である。例えば、構成単位X1と構成単位X2とを含む重合体(ただし、構成単位X1のモル比と構成単位X2のモル比との総和は1.0である。)のSP値は、構成単位X1のSP値に構成単位X1のモル比をかけて得られる値と構成単位X2のSP値に構成単位X2のモル比をかけて得られる値との総和によって表される。対象化合物の分子構造(構成単位のモル比を含む。)は、中間層から採取された試料を用いて、熱分解ガスクロマトグラフィー/質量分析法(すなわち、熱分解GC/MS)及び核磁気共鳴(NMR)によって解析される。
SP値が23.0MPa1/2以上である限り、特定重合体の種類は制限されない。特定重合体としては、例えば、ポリビニルアルコール及び変性ポリビニルアルコールが挙げられる。保存性の観点から、特定重合体は、ポリビニルアルコール及び変性ポリビニルアルコールからなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、変性ポリビニルアルコール含むことがより好ましい。
中間層とコレステリック液晶層との密着性の観点から、特定重合体は、エチレン性不飽和基及び環状エーテル基からなる群より選択される少なくとも1種を有する変性ポリビニルアルコールを含むことが好ましく、エチレン性不飽和基を有する変性ポリビニルアルコールを含むことがより好ましい。エチレン性不飽和基としては、例えば、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリルアミド基、ビニル基、ビニルエステル基及びビニルエーテル基が挙げられる。反応性の観点から、エチレン性不飽和基は、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基であることが好ましく、メタクリロイルオキシ基であることがより好ましい。環状エーテル基としては、例えば、エポキシ基及びオキセタニル基が挙げられる。反応性の観点から、環状エーテル基は、エポキシ基又はオキセタニル基であることが好ましく、オキセタニル基であることがより好ましい。特定重合体における重合性基の種類は、コレステリック液晶層の特定液晶化合物における重合性基の種類と同じであることが好ましい。さらに、キラル化合物における重合性基は、コレステリック液晶層の特定液晶化合物における重合性基と同じであることが好ましい。
溶解性及び中間層とコレステリック液晶層との密着性の観点から、特定重合体は、下記式(I)で表される変性ポリビニルアルコールを含むことが好ましい。
Figure 2022154853000018
式(I)中、L11は、アミド結合、エーテル結合、ウレタン結合又はエステル結合を含む連結基を表し、R11は、アルキレン基又はアルキレンオキシ基を表し、L12は、単結合又は連結基を表し、Q11は、エチレン性不飽和基又は環状エーテル基を表し、x1+y1+z1=100mol%の前提にて、x1は、10mol%~99.9mol%を表し、y1は、0.01mol%~80mol%を表し、z1は、0mol%~70mol%を表し、kは、0又は1であり、hは、0又は1である。
式(I)におけるL11で表される連結基の炭素数は、1~8であることが好ましく、2~6であることがより好ましく、2~4であることが更に好ましい。
式(I)におけるL11で表される連結基は、アミド結合、エーテル結合、ウレタン結合又はエステル結合に加えて、他の原子団を含んでもよい。他の原子団としては、例えば、アルキレン基が挙げられる。アルキレン基は、直鎖状又は分岐状のアルキレン基であってもよい。アルキレン基の炭素数は、1~8であることが好ましい。アミド結合とアルキレン基とを含む連結基としては、例えば、-(CH-CO-NH-が挙げられる。「-(CH-CO-NH-」におけるnは、1~8の整数を表す。nは、1~6であることが好ましく、1~4であることがより好ましく、1又は2であることが更に好ましく、1であることが特に好ましい。
式(I)におけるL11は、アミド結合を含む連結基であることが好ましく、アミド結合とアルキレン基とを含む連結基であることがより好ましく、-(CH-CO-NH-であることが更に好ましく、-CH-CO-NH-であることが特に好ましい。
式(I)におけるR11で表されるアルキレン基は、直鎖状又は分岐状のアルキレン基であってもよい。アルキレン基は、直鎖状アルキレン基であることが好ましい。アルキレン基の炭素数は、1~6であることが好ましく、2~4であることがより好ましく、2であることが更に好ましい。アルキレン基としては、例えば、-CH-、-C-、-C-及び-C-が挙げられる。
式(I)におけるR11で表されるアルキレンオキシ基は、直鎖状又は分岐状のアルキレンオキシ基であってもよい。アルキレンオキシ基の炭素数は、1~6であることが好ましく、2~4であることがより好ましく、2であることが更に好ましい。アルキレンオキシ基としては、例えば、-CH-O-、-C-O-、-C-O-及び-C-O-が挙げられる。
式(I)におけるL12で表される連結基の炭素数は、1~8であることが好ましく、1~4であることがより好ましく、1~2であることが更に好ましい。連結基としては、例えば、-CO-NH-、-O-、-NH-CO-O-、-CO-O-、アルキレン基及びアルキレンオキシ基が挙げられる。
式(I)におけるQ11で表されるエチレン性不飽和基としては、例えば、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリルアミド基、ビニル基、ビニルエステル基及びビニルエーテル基が挙げられる。反応性の観点から、エチレン性不飽和基は、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基であることが好ましい。
式(I)におけるQ11で表される環状エーテル基としては、例えば、エポキシ基及びオキセタニル基が挙げられる。反応性の観点から、環状エーテル基は、エポキシ基又はオキセタニル基であることが好ましく、オキセタニル基であることがより好ましい
熱耐久性の観点から、式(I)におけるx1は、40mol%~95mol%であることが好ましく、60mol%~95mol%であることがより好ましく、80mol%~95mol%であることが更に好ましい。
密着性及び成型性の両立の観点から、式(I)におけるy1は、0.5mol%~25mol%であることが好ましく、0.5mol%~20mol%であることがより好ましく、0.5mol%~15mol%であることが更に好ましい。
溶剤への溶解性の観点から、式(I)におけるz1は、0.1mol%~50mol%であることが好ましく、1mol%~30mol%であることがより好ましく、3mol%~20mol%であることが更に好ましい。
式(I)においてkは、1であることが好ましい。
式(I)においてhは、0であることが好ましい。
中間層は、1種又は2種以上の特定重合体を含んでもよい。
熱耐久性の観点から、特定重合体の重合度は、100~1500であることが好ましく、100~1000であることがより好ましく、100~700であることが更に好ましい。重合度が100以上であると、熱耐久性が向上する。重合度が1500以下であると、粘度の低下に伴って成膜過程で気泡が残存しにくくなり、結果として熱耐久性が向上する。
中間層の固形分の総量に対する特定重合体の総量の割合は、60質量%以上である。上記した割合が60質量%以上であると、熱環境下でコレステリック液晶層に含まれる低分子化合物が中間層を介して粘着層に移動することが更に抑制され、熱耐久性が向上する。上記した割合は、70質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、85質量%以上であることが更に好ましい。熱耐久性の向上という目的において、上記した割合の上限は制限されない。上記した割合は、100質量%以下であってもよい。上記した割合は、95質量%以下であってもよい。
中間層は、必要に応じて、他の成分を更に含んでもよい。他の成分としては、例えば、特定重合体以外の重合体(例えば、23.0MPa1/2未満のSP値を有する重合体)、重合開始剤、溶剤、架橋剤(例えば、グルタルアルデヒド)、架橋剤の触媒(例えば、クエン酸エステル)などが挙げられる。
熱耐久性、湿熱耐久性及び密着性の観点から、中間層の厚さは、0.1μm~10μmであることが好ましく、0.3μm~7μmであることがより好ましく、0.5μm~3μmであることが更に好ましい。
目的とする中間層が得られる限り、中間層の製造方法は制限されない。中間層は、例えば、中間層形成用組成物を用いて形成される。中間層形成用組成物は、例えば、特定重合体と、必要に応じて他の成分との混合によって製造される。混合方法は、公知の混合方法から選択されてもよい。中間層形成用組成物は、公知の方法によって乾燥されてもよい。中間層形成用組成物は、放置又は風乾によって乾燥されてもよい。中間層形成用組成物は、加熱によって乾燥されてもよい。
(粘着層)
本開示の一実施形態に係る成型用加飾シートは、中間層に接触した粘着層を含む。粘着層の成分としては、例えば、粘着剤及び接着剤が挙げられる。
粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤及びシリコーン系粘着剤が挙げられる。また、粘着剤としては、例えば、「剥離紙・剥離フィルムおよび粘着テープの特性評価とその制御技術」、情報機構、2004年、第2章に記載のアクリル系粘着剤、紫外線(UV)硬化型粘着剤及びシリコーン粘着剤が挙げられる。なお、アクリル系粘着剤とは、(メタ)アクリルモノマーの重合体((メタ)アクリルポリマー)を含む粘着剤をいう。粘着層が粘着剤を含む場合、粘着層は粘着付与剤を更に含んでもよい。
接着剤としては、例えば、ウレタン樹脂接着剤、ポリエステル接着剤、アクリル樹脂接着剤、エチレン酢酸ビニル樹脂接着剤、ポリビニルアルコール接着剤、ポリアミド接着剤及びシリコーン接着剤が挙げられる。接着強度がより高いという観点から、ウレタン樹脂接着剤又はシリコーン接着剤が好ましい。
目的とする粘着層が得られる限り、粘着層の製造方法は制限されない。粘着層は、例えば、粘着剤及び接着剤からなる群より選択される少なくとも1種を含む組成物を用いて形成される。粘着層は、例えば、シート状の粘着剤又は接着剤を用いて形成されてもよい。シート状の粘着剤の市販品としては、例えば、成型用基材レス両面テープG25(日榮新化株式会社)が挙げられる。
粘着力及びハンドリング性の両立の点で、粘着層の厚さは、5μm~100μmであることが好ましい。
(基材)
本開示の一実施形態に係る成型用加飾シートは、必要に応じて、基材を含んでもよい。基材は、剥離性を有する基材であってもよい。基材は、樹脂基材であることが好ましく、樹脂フィルムであることが好ましい。
基材の成分としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、アクリル樹脂、ポリウレタン、ウレタン-アクリル樹脂、ポリカーボネート(PC)、アクリル-ポリカーボネート樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)、シクロオレフィンポリマー(COP)及びアクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)が挙げられる。成型加工性及び強度の観点から、基材は、ポリエチレンテレフタレート、アクリル樹脂、ポリウレタン、ウレタン-アクリル樹脂、ポリカーボネート、アクリル-ポリカーボネート樹脂及びポリプロピレン樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、アクリル樹脂、ポリカーボネート及びアクリル-ポリカーボネート樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含むことがより好ましい。
成型性の向上の観点から、基材は、高い延伸性を有する基材であることが好ましい。80℃の環境下で測定される基材の破断伸度は、10%以上であることが好ましく、15%以上であることがより好ましく、20%以上であることが更に好ましい。成型性という目的において、破断伸度の上限は制限されない。成型前後の加飾シートの厚みの制御の観点から、80℃の環境下で測定される基材の破断伸度は、300%以下又は200%以下であってもよい。高い延伸性を有する基材としては、例えば、ポリカーボネート(PC)及びポリメチルメタクリレート(PMMA)が挙げられる。基材の破断伸度は、既述した成型用加飾シートの破断伸度の測定方法に準ずる方法によって測定される。
基材は、2層以上の積層樹脂基材であってもよい。例えば、積層樹脂基材としては、アクリル樹脂/ポリカーボネート積層フィルムが好ましく挙げられる。
基材は、必要に応じ、添加物を含んでもよい。添加物としては、例えば、鉱油、炭化水素、脂肪酸、アルコール、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、金属石けん、天然ワックス、シリコーン等の潤滑剤;水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の無機難燃剤;ハロゲン系、リン系等の有機難燃剤;金属粉、タルク、炭酸カルシウム、チタン酸カリウム、ガラス繊維、カーボン繊維、木粉等の有機又は無機の充填剤;酸化防止剤、紫外線防止剤、滑剤、分散剤、カップリング剤、発泡剤、着色剤等の添加剤、及び、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアセタール、ポリアミド、ポリフェニレンエーテル等であって、上述した樹脂以外のエンジニアリングプラスチックが挙げられる。
基材は、市販品であってもよい。市販品としては、例えば、テクノロイ(登録商標)シリーズ(アクリル樹脂フィルム、又はアクリル樹脂/ポリカーボネート樹脂積層フィルム、住友化学株式会社製)、ABSフィルム(オカモト株式会社製)、ABSシート(積水成型工業株式会社製)、テフレックス(登録商標)シリーズ(PETフィルム、帝人フィルムソリューション株式会社製)、ルミラー(登録商標)易成型タイプ(PETフィルム、東レ株式会社製)及びピュアサーモ(ポリプロピレンフィルム、出光ユニテック株式会社製)が挙げられる。市販品としては、例えば、コスモシャイン(東洋紡株式会社製)も挙げられる。高い延伸性を有する基材の市販品としては、例えば、A-PETフィルム(ミネロン化成工業株式会社製)が挙げられる。
基材の厚さは、例えば、作製する成型物の用途及びシートの取り扱い性に応じて決定される。基材の厚さは、1μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがより好ましく、20μm以上であることが更に好ましく、50μm以上であることが特に好ましい。また、基材の厚さは、500μm以下であることが好ましく、450μm以下であることがより好ましく、200μm以下であることが更に好ましい。
(他の層)
本開示の一実施形態に係る成型用加飾シートは、必要に応じて、他の層を含んでもよい。他の層は、例えば、公知の加飾材料に含まれる層から選択されてもよい。他の層としては、例えば、配向層、着色層、保護層、樹脂層、紫外線吸収層、反射層、自己修復層、帯電防止層、防汚層、防電磁波層及び導電性層が挙げられる。配向層、着色層、保護層、樹脂層及び紫外線吸収層の好ましい態様は、例えば、国際公開第2020/122232号に記載されている。上記文献の内容は、参照により本明細書に取り込まれる。
(各層の配置)
コレステリック液晶層と、コレステリック液晶層に接触した中間層と、中間層に接触した粘着層とがこの順に配置されている限り、成型用加飾シートの各層の配置は制限されない。成型用加飾シートの各層は、次のように配置されてもよい。「/」は、層の境界を示す。
(1)コレステリック液晶層/中間層/粘着層
(2)基材/コレステリック液晶層/中間層/粘着層
(3)コレステリック液晶層/中間層/粘着層/基材
(4)基材/コレステリック液晶層/中間層/粘着層/基材
(5)着色層/コレステリック液晶層/中間層/粘着層
(6)粘着層/中間層/コレステリック液晶層/中間層/粘着層
(7)コレステリック液晶層/中間層/粘着層/中間層/コレステリック液晶層/基材
(成型用加飾シートの製造方法)
目的とする成型用加飾シートが得られる限り、成型用加飾シートの製造法は制限されない。本開示の一実施形態に係る成型用加飾シートの製造方法は、基材の上に液晶組成物を含む組成物(すなわち、液晶組成物)を塗布することと、基材の上に塗布された液晶組成物を硬化して、コレステリック液晶層を形成することと、コレステリック液晶層の上に中間層を形成することと、中間層の上に粘着層を形成することと、を含むことが好ましい。
液晶組成物の態様は、上記「コレステリック液晶層」の項に記載されている。液晶組成物の好ましい態様は、上記「コレステリック液晶層」の項に記載された液晶組成物の好ましい態様と同じである。
基材としては、例えば、上記「基材」の項に記載された基材が挙げられる。
液晶組成物の塗布方法としては、例えば、ロールコーティング方式、グラビア印刷方式及びスピンコート方式が挙げられる。液晶組成物の塗布方法としては、例えば、ワイヤーバーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法及びダイコーティング法も挙げられる。液晶組成物は、インクジェット装置を用いてノズルから吐出されてもよい。
基材の上に塗布された液晶組成物は、硬化前に、公知の方法によって乾燥されてもよい。液晶組成物は、例えば、上記「コレステリック液晶層」の項に記載された方法によって乾燥される。
基材の上に塗布された液晶組成物の硬化方法は、制限されない。液晶組成物は、例えば、上記「コレステリック液晶層」の項に記載された方法によって硬化される。
中間層は、例えば、上記「中間層」の項に記載された方法によって形成される。本開示では、コレステリック液晶層と中間層との貼り合わせによって、コレステリック液晶層の上に中間層を形成することが好ましい。コレステリック液晶層と中間層との貼り合わせにおいて、基材と中間層とを含む積層体を使用することが好ましい。基材と中間層とを含む積層体は、例えば、基材の上に中間層形成用組成物を塗布することによって製造される。コレステリック液晶層と中間層との貼り合わせは、公知のラミネーターを用いて実施されてもよい。コレステリック液晶層と中間層との貼り合わせは、加熱条件下で実施されてもよい。
粘着層は、例えば、上記「粘着層」の項に記載された方法によって形成される。本開示では、中間層と粘着層との貼り合わせによって、中間層の上に粘着層を形成することが好ましい。中間層と粘着層との貼り合わせは、公知のラミネーターを用いて実施されてもよい。中間層と粘着層との貼り合わせは、加熱条件下で実施されてもよい。
(成型用加飾シートの用途)
本開示の一実施形態に係る成型用加飾シートは、成型を経て対象物を装飾できる。対象物としては、例えば、自動車(例えば、自動車の内外装)、電子デバイス(例えば、電子デバイスの筐体)及び包装容器が挙げられる。本開示の一実施形態に係る成型用加飾シートは、対象物を装飾する際に成型されてもよい。本開示の一実施形態に係る成型用加飾シートは、対象物を装飾する前に成型されてもよい。好ましい成型方法は、下記「成型物」の項に記載されている。
<成型物>
本開示の一実施形態に係る成型物は、本開示の一実施形態に係る成型用加飾シートを成型してなる成型物である。
成型用加飾シートの態様は、上記「成型用加飾シート」の項に記載されている。成型用加飾シートの好ましい態様は、上記「成型用加飾シート」の項に記載された成型用加飾シートの好ましい態様と同じである。
成型用加飾シートの成型方法は、制限されない。成型用加飾シートは、公知の方法によって成型されてもよい。好ましい成型方法としては、例えば、立体成型及びインサート成型が挙げられる。
立体成型としては、例えば、熱成型、真空成型、圧空成型及び真空圧空成型が挙げられる。真空とは、室内を真空引きし、100Pa以下の真空度とした状態を指す。
立体成型における温度は、60℃以上であることが好ましく、80℃以上であることがより好ましく、100℃以上であることが更に好ましい。立体成型における温度の上限は、200℃であることが好ましい。
真空成型は、例えば、真空下の加熱した状態で実施されることが好ましい。真空成型は、例えば、成型分野で広く知られている真空成型技術を利用して実施される。真空成型は、例えば、日本製図器工業株式会社製のFormech508FSを用いて実施されてもよい。
インサート成型において、成型物は、例えば、金型内に成型用加飾シートを予め配置して、金型内に基材樹脂を射出成型することにより得られる。インサート成型により、樹脂成型物の表面に成型用加飾シートが一体化された成型物が得られる。インサート成型の好ましい態様は、例えば、国際公開第2020/122232号に記載されている。上記文献の内容は、参照により本明細書に取り込まれる。
本開示の一実施形態に係る成型物の用途としては、例えば、自動車(例えば、自動車の内外装)、電子デバイス(例えば、電子デバイスの筐体)及び包装容器が挙げられる。ただし、本開示の一実施形態に係る成型物の用途は、上記した具体例に制限されるものではない。
<成型物>
本開示の一実施形態に係る電子デバイスは、本開示の一実施形態に係る成型物を含む。成型物の態様は、上記「成型物」の項に記載されている。電子デバイスにおける成型物の配置及び形状は、目的に応じて決定されてもよい。成型物は、電子デバイスの筐体に含まれてもよい。電子デバイスとしては、例えば、スマートフォン、携帯電話及びタブレットが挙げられる。
以下、実施例により本開示を詳細に説明するが、本開示はこれらに限定されるものではない。以下の説明において、特に断りのない限り、「%」とは「質量%」を意味し、「部」とは「質量部」を意味する。
<原材料>
(液晶化合物1)
液晶化合物1は、以下の化学式により表される。
Figure 2022154853000019
(液晶化合物2)
液晶化合物2は、以下の化学式により表される。
Figure 2022154853000020
(液晶化合物3)
液晶化合物3は、以下の化学式により表される。
Figure 2022154853000021
(キラル化合物1)
キラル化合物1は、以下の化学式により表される。
Figure 2022154853000022
(キラル化合物2)
キラル化合物2は、以下の化学式により表される。
Figure 2022154853000023
(界面活性剤1)
界面活性剤1は、以下の化学式により表される。
Figure 2022154853000024
(界面活性剤2)
界面活性剤2は、以下の化学式により表される。
Figure 2022154853000025
(変性ポリビニルアルコール1)
変性ポリビニルアルコール1は、以下の化学式により表される。各構成単位の右下に記載された数字の単位はmol%を表す。変性ポリビニルアルコール1のSP値は、24.0MPa1/2である。変性ポリビニルアルコール1は、本開示における特定重合体である。変性ポリビニルアルコール2の重合度は、400である。
Figure 2022154853000026
(変性ポリビニルアルコール2)
変性ポリビニルアルコール2は、以下の化学式により表される。各構成単位の右下に記載された数字の単位はmol%を表す。変性ポリビニルアルコール2のSP値は、24.0MPa1/2である。変性ポリビニルアルコール2は、本開示における特定重合体であり、かつ、式(I)で表される変性ポリビニルアルコールに包含される。変性ポリビニルアルコール2の重合度は、280である。
Figure 2022154853000027
(変性ポリビニルアルコール3)
変性ポリビニルアルコール3は、以下の化学式により表される。各構成単位の右下に記載された数字の単位はmol%を表す。変性ポリビニルアルコール2のSP値は、24.1MPa1/2である。変性ポリビニルアルコール3は、本開示における特定重合体であり、かつ、式(I)で表される変性ポリビニルアルコールに包含される。変性ポリビニルアルコール3の重合度は、350である。
Figure 2022154853000028
(変性ポリビニルアルコール4)
変性ポリビニルアルコール4は、以下の化学式により表される。各構成単位の右下に記載された数字の単位はmol%を表す。変性ポリビニルアルコール4のSP値は、23.8MPa1/2である。変性ポリビニルアルコール4は、本開示における特定重合体であり、かつ、式(I)で表される変性ポリビニルアルコールに包含される。変性ポリビニルアルコール4の重合度は、300である。
Figure 2022154853000029
(比較化合物1)
比較化合物1は、以下の化学式により表される。比較化合物1のSP値は、22.8MPa1/2である。比較化合物1の重量平均分子量は、300である。
Figure 2022154853000030
<実施例1>
以下の手順に従って、コレステリック液晶層形成用基材と、コレステリック液晶層1と、中間層1と、粘着層と、透明PET重剥離フィルムと、をこの順に含む積層体1Aを得た。「PET」は、ポリエチレンテレフタレートの略称である。
(コレステリック液晶層形成用基材の準備)
コスモシャインA4160(厚み:100μm、片面易接着処理ポリエチレンテレフタレートフィルム、東洋紡株式会社製)を幅手方向210mm、長手方向300mmに裁断し、コレステリック液晶層形成用基材(以下、本段落において「基材」という。)を準備した。次に、基材の易接着処理面とは反対の面に対して、基材の短辺方向を基準に反時計回りに3°回転させた方向にラビング処理(レーヨン布、圧力:0.1kgf、回転数:1,000rpm(revolutions per minute、以下同じ。)、搬送速度:10m/分、回数:1回)を施した。
(液晶組成物の調製)
下記の組成を有する液晶組成物1を調製した。液晶組成物1の固形分の総量に対する多官能重合性化合物の総量の割合は、17.6質量%である。本段落における「多官能重合性化合物」とは、具体的に、液晶化合物3を意味する。
・液晶化合物1:10.59質量部
・液晶化合物2:10.59質量部
・液晶化合物3:5.29質量部
・キラル化合物1:2.65質量部
・光重合開始剤(2,4-ジエチル-9H-チオキサンテン-9-オン):0.79質量部
・界面活性剤1:0.08質量部
・界面活性剤2:0.01質量部
・有機溶剤1(メチルエチルケトン):63.00質量部
・有機溶剤2(シクロヘキサノン):7.00質量部
(コレステリック液晶層の形成)
コレステリック液晶層形成用基材のラビング処理面に対し、ワイヤーバー(番手#7)を用いて液晶組成物1を塗布した後、80℃で2分間乾燥させ、コレステリック液晶層形成用基材と液晶層とを含む積層体を得た。次に、60℃のホットプレートの上に積層体を置いて、低酸素雰囲気下(酸素濃度:1,000ppm以下)で、積層体の液晶層に対して、メタルハライドランプ(株式会社GSユアサ製MAL625NAL)を用いて300mJ/cmの露光量で光を照射し、液晶層を硬化させ、コレステリック液晶層1を形成した。
(中間層形成用基材の準備)
テクノロイC000(厚み:100μm、ポリカーボネートフィルム、住化アクリル販売株式会社製)を幅手方向210mm、長手方向300mmに裁断し、中間層形成用基材を準備した。
(中間層形成用組成物の調製)
下記の組成を有する中間層形成用組成物1を調製した。
・変性ポリビニルアルコール1:3.00質量部
・水(溶剤):67.90質量部
・メタノール(溶剤):29.10質量部
(中間層の形成)
中間層形成用基材に対し、ワイヤーバー(番手#14)を用いて中間層形成用組成物1を塗布した後、100℃にて2分間乾燥させ、中間層形成用基材と中間層1とを含む積層体を得た。コレステリック液晶層1の表面及び中間層1の表面の各々に対して、卓上コロナ処理装置(TEC-8XA、春日電機株式会社製、設定出力:70W、操作速度:1m/分、回数:5往復)を用いてコロナ処理を行った。コレステリック液晶層1と中間層1とを向かい合わせた状態で、80℃に加熱したラミネーター(FELLOWES社製PROTEUS A3)を用いてコレステリック液晶層1と中間層1を貼り合わせた。得られた積層体は、コレステリック液晶層形成用基材と、コレステリック液晶層1と、中間層1と、中間層形成用基材と、をこの順に含む。
(粘着層の形成)
日榮新化株式会社製G25(アクリル系粘着剤、粘着層の厚み:25μm、層構成:透明PET軽剥離フィルム/粘着層/透明PET重剥離フィルム)を幅手方向210mm、長手方向300mmに裁断し、粘着シートを準備した。中間層1から中間層形成用基材を剥離した。粘着シートから透明PET軽剥離フィルムを剥離した。中間層と粘着層とを向かい合わせた状態で、常温のラミネーター(FELLOWES社製PROTEUS A3)を用いて中間層1と粘着層とを貼り合わせた。得られた積層体1Aは、コレステリック液晶層形成用基材と、コレステリック液晶層1と、中間層1と、粘着層と、透明PET重剥離フィルムと、をこの順に含む。
<実施例2>
中間層形成用組成物1を中間層形成用組成物2に変更したこと以外は、実施例1と同じ手順に従って、コレステリック液晶層形成用基材と、コレステリック液晶層1と、中間層2と、粘着層と、透明PET重剥離フィルムと、をこの順に含む積層体2Aを得た。中間層形成用組成物2の組成を以下に示す。
・変性ポリビニルアルコール2:2.63質量部
・クエン酸エステル(AS3、三共化学株式会社製):0.05質量部
・グルタルアルデヒド:0.13質量部
・光重合開始剤(Omnirad2959、IGM Resins B.V.社製):0.20質量部
・水(溶剤):67.90質量部
・メタノール(溶剤):29.10質量部
<実施例3>
中間層形成用組成物2を中間層形成用組成物3に変更したこと以外は、実施例2と同じ手順に従って、コレステリック液晶層形成用基材と、コレステリック液晶層1と、中間層3と、粘着層と、透明PET重剥離フィルムと、をこの順に含む積層体3Aを得た。中間層形成用組成物3の組成は、変性ポリビニルアルコール2を変性ポリビニルアルコール3に変更したこと以外は、中間層形成用組成物2と同じ組成である。
<実施例4>
中間層形成用組成物2を中間層形成用組成物4に変更したこと以外は、実施例2と同じ手順に従って、コレステリック液晶層形成用基材と、コレステリック液晶層1と、中間層4と、粘着層と、透明PET重剥離フィルムと、をこの順に含む積層体4Aを得た。中間層形成用組成物4の組成は、変性ポリビニルアルコール2を変性ポリビニルアルコール4に変更したこと以外は、中間層形成用組成物2と同じ組成である。
<実施例5>
以下の組成を有する液晶組成物2を調製した。液晶組成物2の固形分の総量に対する多官能重合性化合物の総量の割合は、35.3質量%である。本段落における「多官能重合性化合物」とは、具体的に、液晶化合物3を意味する。
・液晶化合物1:7.94質量部
・液晶化合物2:7.94質量部
・液晶化合物3:10.58質量部
・キラル化合物1:2.65質量部
・光重合開始剤(2,4-ジエチル-9H-チオキサンテン-9-オン):0.79質量部
・界面活性剤1:0.08質量部
・界面活性剤2:0.01質量部
・有機溶剤1(メチルエチルケトン):63.00質量部
・有機溶剤2(シクロヘキサノン):7.00質量部
液晶組成物1を液晶組成物2に変更したこと以外は、実施例4と同じ手順に従って、コレステリック液晶層形成用基材と、コレステリック液晶層2と、中間層4と、粘着層と、透明PET重剥離フィルムと、をこの順に含む積層体5Aを得た。
<実施例6>
実施例1の「コレステリック液晶層形成用基材の準備」の項に記載された方法に従って、ラビング処理されたコレステリック液晶層形成用基材(すなわち、コスモシャインA4160をいう。以下、本段落において「基材」という。)を準備した。実施例4の記載に従って、中間層形成用組成物4を調製した。基材のラビング処理面に対し、ワイヤーバー(番手#14)を用いて中間層形成用組成物4を塗布し、100℃で2分間乾燥させ、中間層4Aを形成した。中間層4Aの表面に対して、基材の短辺方向を基準に反時計回りに3°回転させた方向にラビング処理(レーヨン布、圧力:0.1kgf、回転数:1,000rpm、搬送速度:10m/分、回数:1回)を施した。以上の手順によって、基材と、中間層4Aと、を含む積層体を得た。
コレステリック液晶層形成用基材を既述の積層体に変更したこと以外は、実施例4と同じ手順に従って、コレステリック液晶層形成用基材と、中間層4Aと、コレステリック液晶層1と、中間層4と、粘着層と、透明PET重剥離フィルムと、をこの順に含む積層体を得た。
中間層4Aからコレステリック液晶層形成用基材を剥離した。別途準備した日榮新化株式会社製G25から透明PET軽剥離フィルムを剥離し、粘着層の表面を露出した。中間層4Aと粘着層とを向い合わせた状態で、常温のラミネーター(FELLOWES社製PROTEUS A3)を用いて中間層4Aと粘着層とを貼り合わせた。得られた積層体6Aは、透明PET重剥離フィルムと、粘着層と、中間層4Aと、コレステリック液晶層1と、中間層4と、粘着層と、透明PET重剥離フィルムと、をこの順に含む。
<実施例7>
中間層形成用組成物の塗布に用いるワイヤーバー(番手#14)をワイヤーバー(番手#7)に変更したこと以外は、実施例4と同じ手順に従って、コレステリック液晶層形成用基材と、コレステリック液晶層1と、中間層4と、粘着層と、透明PET重剥離フィルムと、をこの順に含む積層体7Aを得た。
<実施例8>
以下の組成を有する液晶組成物3を調製した。液晶組成物3の固形分の総量に対する多官能重合性化合物の総量の割合は、18.1質量%である。本段落における「多官能重合性化合物」とは、具体的に、液晶化合物3及びキラル化合物2を意味する。
・液晶化合物1:10.87質量部
・液晶化合物2:10.87質量部
・液晶化合物3:5.44質量部
・キラル化合物2:1.90質量部
・光重合開始剤(2,4-ジエチル-9H-チオキサンテン-9-オン):0.82質量部
・界面活性剤1:0.08質量部
・界面活性剤2:0.01質量部
・有機溶剤1(メチルエチルケトン):63.00質量部
・有機溶剤2(シクロヘキサノン):7.00質量部
液晶組成物1を液晶組成物3に変更したこと以外は、実施例4と同じ手順に従って、コレステリック液晶層形成用基材と、コレステリック液晶層3と、中間層4と、粘着層と、透明PET重剥離フィルムと、をこの順に含む積層体を得た。
更に、中間層4Aと粘着層とを貼り合わせる工程を除いた以外は実施例6と同じ手順に従って、中間層4Aと、コレステリック液晶層1と、中間層4と、粘着層と、透明PET重剥離フィルムと、をこの順に含む積層体を得た。
コレステリック液晶層形成用基材と、コレステリック液晶層3と、中間層4と、粘着層と、透明PET重剥離フィルムと、をこの順に含む積層体の透明PET重剥離フィルムを剥離し、粘着層の表面を露出した。中間層4Aと露出した粘着層とを向い合わせた状態で、常温のラミネーター(FELLOWES社製PROTEUS A3)を用いて中間層4Aと粘着層とを貼り合わせた。得られた積層体8Aは、コレステリック液晶層形成用基材と、コレステリック液晶層3と、中間層4と、粘着層と、中間層4Aと、コレステリック液晶層1と、中間層4と、粘着層と、透明PET重剥離フィルムと、をこの順に含む。
<比較例1>
中間層形成用組成物1を中間層形成用組成物5に変更したこと以外は、実施例1と同じ手順に従って、コレステリック液晶層形成用基材と、コレステリック液晶層1と、中間層5と、粘着層と、透明PET重剥離フィルムと、をこの順に含む積層体1Bを得た。中間層形成用組成物5の組成を以下に示す。
・比較化合物1:2.79質量部
・光重合開始剤(Omnirad2959、IGM Resins B.V.社製):0.21質量部
・アセトン(溶剤):97.00質量部
<比較例2>
中間層を設けず、コレステリック液晶層1に粘着層を接触させたこと以外は、実施例1と同じ手順に従って、コレステリック液晶層形成用基材と、コレステリック液晶層1と、粘着層と、透明PET重剥離フィルムと、をこの順に含む積層体2Bを得た。
<比較例3>
以下の組成を有する液晶組成物4を調製した。液晶組成物4の組成を以下に示す。液晶組成物4の固形分の総量に対する多官能重合性化合物の総量の割合は、52.9質量%である。本段落における「多官能重合性化合物」とは、具体的に、液晶化合物3を意味する。
・液晶化合物1:5.29質量部
・液晶化合物2:5.29質量部
・液晶化合物3:15.88質量部
・キラル化合物1:2.65質量部
・光重合開始剤(2,4-ジエチル-9H-チオキサンテン-9-オン):0.79質量部
・界面活性剤1:0.08質量部
・界面活性剤2:0.01質量部
・有機溶剤1(メチルエチルケトン):63.00質量部
・有機溶剤2(シクロヘキサノン):7.00質量部
液晶組成物1を液晶組成物4に変更したこと以外は、比較例2と同じ手順に従って、コレステリック液晶層形成用基材と、コレステリック液晶層4と、粘着層と、透明PET重剥離フィルムと、をこの順に含む積層体3Bを得た。
<比較例4>
液晶組成物1を、液晶組成物4に変更したこと以外は、実施例4と同じ手順に従って、コレステリック液晶層形成用基材と、コレステリック液晶層4と、中間層4と、粘着層と、透明PET重剥離フィルムと、をこの順に含む積層体4Bを得た。
<比較例5>
実施例1の記載に従って、コレステリック液晶層形成用基材(以下、本段落において「基材」という。)の上にコレステリック液晶層1を形成した。実施例1の記載に従って、粘着シートを準備し、粘着シートから透明PET軽剥離フィルムを剥離した。基材と粘着層とを向かい合わせた状態で、常温のラミネーター(FELLOWES社製PROTEUS A3)を用いて基材と粘着層とを貼り合わせた。得られた積層体5Bは、透明PET重剥離フィルムと、粘着層と、基材と、コレステリック液晶層1と、をこの順に含む。
<比較例6>
中間層形成用組成物4を中間層形成用組成物6に変更したこと以外は、実施例4と同じ手順に従って、コレステリック液晶層形成用基材と、コレステリック液晶層1と、中間層6と、粘着層と、透明PET重剥離フィルムと、をこの順に含む積層体6Bを得た。中間層形成用組成物6の組成は、変性ポリビニルアルコール4の2.63質量部のうち1.58質量部を比較化合物1に置き換えたこと以外は、中間層形成用組成物4と同じ組成である。
<中間層の厚さの測定>
ローラーカッターを用いて、積層体から幅5mm×長さ2mmのサンプル片を切り出した。サンプル片をエポキシ樹脂で包埋し、ミクロト-ム(製品名「RM2265」、Leica社製)を用いて、積層体の厚み方向に向かって切断した。走査型電子顕微鏡(型式「S-5500」、株式会社日立ハイテク製、観察倍率:10,000倍、加速電圧:2.0kV)を用いて、断面のSEM画像を観察し、中間層の厚さを測定した。測定結果を表1及び表2に示す。複数の中間層を含む積層体に関して、特に断りのない限り、表1及び表2に示される中間層の厚さは、各中間層の厚さを示す。
<評価>
実施例及び比較例で得られた各積層体(すなわち、積層体1A~8A及び1B~6B)を用いて、以下の評価を行った。
(反射帯域中心波長)
紫外可視近赤外分光光度計UV-3100PC(株式会社島津製作所製)を用いて、積層体の透過スペクトルを測定した。得られた透過率スペクトルの強度を反転させ、積層体の反射スペクトルとして扱った。反射スペクトルを用いて、反射率の極大値、かつ、最大値をRmax(%)とし、下記式で表される半値反射率R1/2(%)を示す2つの波長の平均値を反射帯域中心波長とした。測定結果を表1及び表2に示す。
式:R1/2=Rmax÷2
(熱耐久性)
積層体から透明PET重剥離フィルムを剥離した後、露出した粘着層とPETフィルム(厚み:100μm、コスモシャインA4360、東洋紡株式会社製)とを貼り合わせた。なお、実施例6で得られた積層体については、積層体から2枚の透明PET重剥離フィルムを剥離した後、露出した2つの粘着層の各々とPETフィルムとを貼り合わせた。紫外可視近赤外分光光度計UV-3100PC(株式会社島津製作所製)を用いて、得られた積層体の透過スペクトルを測定した。次に、積層体を、80℃のオーブン中で500時間静置した。オーブンとして、エスペック株式会社製のSH-221を使用した。500時間経過後、既述した方法に従って、積層体の透過スペクトルを測定した。得られた透過率スペクトルの強度を反転させ、積層体の反射スペクトルとして扱った。反射スペクトルを用いて、反射率の極大値、かつ、最大値をRmax(%)とし、下記式で表される半値反射率R1/2(%)を示す2つの波長の平均値を反射帯域中心波長とした。
式:R1/2=Rmax÷2
加熱前の積層体の透過スペクトルに基づいて算出された反射帯域中心波長λ1と、加熱後の積層体の透過スペクトルに基づいて算出された反射帯域中心波長λ2との差の絶対値を求めた。λ1とλ2との差の絶対値(|λ1-λ2|)、すなわち、反射帯域中心波長の変化の度合いに基づいて、以下の基準に従って、熱耐久性を評価した。評価結果を表1及び表2に示す。A又Bが合格レベルである。
・A:|λ1-λ2|≦5nm
・B:5nm<|λ1-λ2|≦15nm
・C:15nm<|λ1-λ2|
(湿熱耐久性)
80℃のオーブン中で積層体を加熱する方法を、60℃及び90%RHの湿熱オーブン中で積層体を加熱する方法に変更したこと以外は、上記「熱耐久性」の項に記載した方法及び基準に従って、湿熱耐久性を評価した。湿熱オーブンとして、エスペック株式会社製のSH-221を使用した。評価結果を表1及び表2に示す。
(成型性)
積層体から透明PET重剥離フィルムを剥離した後、露出した粘着層とA-PETフィルム(厚み:200μm、ミネロン化成工業株式会社製)とを貼り合わせた。なお、実施例6で得られた積層体については、積層体から2枚の透明PET重剥離フィルムを剥離した後、露出した2つの粘着層の各々とA-PETフィルムとを貼り合わせた。さらに、積層体(ただし、実施例6及び比較例5で得られた積層体を除く。)のコレステリック液晶層形成用基材を剥離した。積層体を10mm×50mmの大きさに裁断し、熱テンシロン(株式会社エー・アンド・デイ社製RTF-1310及び恒温試験装置TKC)を用いて、80℃の雰囲気中で1,000mm/秒の速度で引っ張り試験を行った。試料が破断せずに延伸できる最大値を測定し、得られた値を破断伸度として採用した。以下の基準に従って、成型性を評価した。評価結果を表1及び表2に示す。A又Bが合格レベルである。
・A:20%≦破断伸度
・B:10%≦破断伸度<20%
・C:破断伸度<10%
(密着性)
積層体(ただし、実施例6で得られた積層体を除く。)の透明PET重剥離フィルムを剥離した後、露出した粘着層とガラスとを貼り合わせた。実施例6で得られた積層体については、コレステリック液晶層を基準に中間層4Aに近い透明PET重剥離フィルムを剥離した後、露出した粘着層とガラスとを貼り合わせ、さらに、コレステリック液晶層を基準に中間層4に近い透明PET重剥離フィルムを剥離した後、露出した粘着層にPETフィルム(厚み:38μm、コスモシャインA4360、東洋紡株式会社製)を貼り付けた。次に、積層体(ただし、実施例6及び比較例5で得られた積層体を除く。)のコレステリック液晶層形成用基材を剥離した。「JIS K 5600」に定められた方法でクロスカット試験を行い、以下の基準に従って、ガラスに対する積層体の密着性を評価した。評価結果を表1及び表2に示す。
・A:100マス中の剥離数が0マスであった。
・B:100マス中の剥離数が1マス~19マスであった。
・C:100マス中の剥離数が20マス以上であった。
Figure 2022154853000031
Figure 2022154853000032
表1及び表2における次の用語は、それぞれ、以下の意味を有する。
「基材」:コレステリック液晶層形成用基材
「液晶層」:コレステリック液晶層
「剥離フィルム」:透明PET重剥離フィルム
「多官能重合性化合物の含有率」:液晶組成物の固形分の総量に対する多官能重合性化合物の総量の割合
「特定重合体の含有率」:中間層の固形分の総量に対する特定重合体の総量の割合
「SP値」:特定重合体又は比較化合物のSP値
「y1」:式(I)で表される変性ポリビニルアルコールにおけるy1(単位:mol%)
表1及び表2は、比較例1~6に比べて、実施例1~8における成型性及び熱耐久性が優れていることを示す。

Claims (10)

  1. コレステリック液晶層と、
    前記コレステリック液晶層に接触した中間層と、
    前記中間層に接触した粘着層と、をこの順に含み、
    前記中間層が、23.0MPa1/2以上のSP値を有する重合体を含み、
    前記中間層の固形分の総量に対する前記重合体の総量の割合が、60質量%以上であり、
    80℃の環境下で測定される破断伸度が、10%以上である、
    成型用加飾シート。
  2. 前記重合体が、ポリビニルアルコール及び変性ポリビニルアルコールからなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の成型用加飾シート。
  3. 前記重合体が、エチレン性不飽和基及び環状エーテル基からなる群より選択される少なくとも1種を有する変性ポリビニルアルコールを含む、請求項1又は請求項2に記載の成型用加飾シート。
  4. 前記重合体が、下記式(I)で表される変性ポリビニルアルコールを含む、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の成型用加飾シート。
    Figure 2022154853000033

    式(I)中、L11は、アミド結合、エーテル結合、ウレタン結合又はエステル結合を含む連結基を表し、R11は、アルキレン基又はアルキレンオキシ基を表し、L12は、単結合又は連結基を表し、Q11は、エチレン性不飽和基又は環状エーテル基を表し、x1+y1+z1=100mol%の前提にて、x1は、10mol%~99.9mol%を表し、y1は、0.01mol%~80mol%を表し、z1は、0mol%~70mol%を表し、kは、0又は1であり、hは、0又は1である。
  5. 前記y1が、0.5mol%~15mol%である、請求項4に記載の成型用加飾シート。
  6. 反射帯域中心波長が、350nm~1,200nmである、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の成型用加飾シート。
  7. 80℃の環境下で500時間の加熱試験前に測定される反射帯域中心波長と、80℃の環境下で500時間の加熱試験後に測定される反射帯域中心波長との差の絶対値が、0nm~15nmである、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の成型用加飾シート。
  8. 60℃及び90%RHの環境下で500時間の加熱試験前に測定される反射帯域中心波長と、60℃及び90%RHの環境下で500時間の加熱試験後に測定される反射帯域中心波長との差の絶対値が、0nm~15nmである、請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の成型用加飾シート。
  9. 請求項1~請求項8のいずれか1項に記載の成型用加飾シートを成型してなる成型物。
  10. 請求項9に記載の成型物を含む電子デバイス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN116083090A (zh) * 2022-10-18 2023-05-09 上海先幻高科新材料有限公司 自分层液晶组合物、消色差四分之一波片膜及制备方法

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