JP2022154173A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で、容易に硫酸露点腐食を抑制することを目的とする。【解決手段】精製水を貯留する給水タンク35と、精製水から水蒸気を生成して燃料改質部13に供給する蒸気生成器41と、燃料改質部13に設けられ、水蒸気改質に利用される燃焼熱を発生させる燃焼室31と、燃焼室31に、燃焼に利用される空気を供給するブロアB1と、燃焼室31に接続され、燃焼室31で発生する燃焼排ガスを外部に排出する燃焼排ガス流路L4と、精製水を、給水タンク35から蒸気生成器41または燃焼排ガス流路L4に選択的に供給するための精製水流路L13と、精製水流路L13を、給水タンク35から蒸気生成器41に導通させる通常状態と、給水タンク35から燃焼排ガス流路L4に導通させる洗浄状態とに切り替える切替具54とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、原燃料ガスが水蒸気改質された燃料ガスを用いて発電する燃料電池システムに関する。
都市ガスには硫黄系の付臭材が使われており、都市ガスを燃焼させると燃焼排ガス中に硫酸ガス(SO)が発生する。燃料電池システムにおける燃料電池では、燃料改質部において、燃焼排ガス中に硫酸ガスが発生する。発生した硫酸ガスは、燃焼排ガス流路(排ガス処理パイプ)など低温の金属表面などに触れると凝縮して硫酸に変わり金属を腐食する硫酸露点腐食が生じる。
例えば、燃料電池システムにおいて、燃焼排ガス流路で硫酸ガスが発生し、硫酸ガスが結露すると、硫酸が燃焼排ガス流路に付着する。これが繰り返されることで燃焼排ガス流路の金属の腐食が進行すると、燃焼排ガス流路に孔が開き、燃焼排ガスが漏れる事態が生じる。また、硫酸はステンレス中の鉄と反応して硫酸鉄が生成され、硫酸鉄により燃焼排ガス流路が閉塞されることもある。また、硫酸鉄が燃焼排ガス中の蒸気に溶解し、燃料改質部外へ出ると回収水(ドレン水)内に硫酸イオンと鉄イオンが混入する。
燃料電池システムには、都市ガスの付臭材の硫黄分を十分に吸着できるだけの量のイオン交換樹脂が充填されているが、イオン交換樹脂は、鉄イオンを吸着することが想定されておらず、鉄イオンを十分に吸着することはできない。イオン交換樹脂が所定量以上の鉄イオンを吸着すると、イオン交換樹脂は分解して硫黄の吸着性能が低下し、その結果、精製水(回収水)が著しく汚染される。
硫酸露点腐食を抑制する方法として、特許文献1には、空気予熱器において、燃焼排ガスの温度を低減させるように制御する方法が開示されている。
国際公開第2019/54117号公報
しかしながら、特許文献1に開示された方法を実現するためには、燃焼排ガス流路(排ガスライン)の細かな温度制御が必要とされるため、装置構成が複雑かつ大規模となる。
本発明は、簡単な構成で、容易に硫酸露点腐食を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態に係る燃料電池システムの特徴構成は、燃料ガスが供給される燃料極および酸素含有ガスが供給される空気極を有する燃料電池部と、炭化水素を含む原燃料ガスを水蒸気改質して、前記燃料ガスである水素を含む水素含有ガスを生成して前記燃料極に供給する燃料改質部と、精製水を貯留する給水タンクと、前記精製水から水蒸気を生成して前記燃料改質部に供給する蒸気生成器と、前記燃料改質部に設けられ、前記水蒸気改質に利用される燃焼熱を発生させる燃焼室と、前記燃焼室に、燃焼に利用される空気を供給するブロアと、前記燃焼室に接続され、前記燃焼室で発生する燃焼排ガスを外部に排出する燃焼排ガス流路と、前記精製水を、前記給水タンクから前記蒸気生成器または前記燃焼排ガス流路に選択的に供給するための精製水流路と、前記精製水流路を、前記給水タンクから前記蒸気生成器に導通させる通常状態と、前記給水タンクから前記燃焼排ガス流路に導通させる洗浄状態とに切り替える切替具とを備え、前記燃焼排ガス流路に供給された前記精製水は、前記ブロアから供給される前記空気によって外部に排出される点にある。
このような構成により、蒸気生成器に供給される精製水(洗浄用水)を燃焼排ガス流路に注入するという簡単な構成により、燃焼排ガス流路を洗浄することができる。その結果、燃焼排ガス流路が硫酸露点腐食することを容易に抑制することができ、燃焼排ガス流路に穴が開くことや、硫酸鉄が生成されて燃焼排ガス流路が閉塞すること、精製水に硫酸イオンや鉄イオンが混入することを抑制することができる。
また、前記蒸気生成器に供給される前記精製水を前記燃焼排ガスの熱で加熱する水予熱器をさらに備え、前記蒸気生成器および前記水予熱器が前記燃焼排ガス流路上に設けられても良い。
このような構成により、水予熱器により蒸気生成器に供給される精製水が加熱されると共に、蒸気生成器において燃焼排ガスの熱により効率的に精製水が加熱されて水蒸気の生成が促進されるため、蒸気の発生効率が向上する。
また、前記燃焼排ガス流路は、前記燃焼室から前記蒸気生成器または前記水予熱器の一方を介して他方を通るように設けられ、前記燃焼排ガス流路の前記燃焼室から前記蒸気生成器または前記水予熱器の一方までのうちの最も高い流路部分の下端は、前記燃焼排ガス流路の前記蒸気生成器または前記水予熱器の一方から他方までのうちの最も高い流路の部分の上端よりも高い位置に設けられ、前記精製水は、前記蒸気生成器と前記水予熱器との間の部分から供給されることが好ましい。
このような構成により、注入された精製水(洗浄用水)が燃焼室に侵入することが抑制され、燃焼排ガス流路の洗浄を行いながら、燃焼室内に精製水が侵入して、洗浄後に行われる燃焼の妨げとなることを抑制することができる。
また、前記燃焼排ガス流路の前記燃焼室と前記精製水流路との間に開閉弁が設けられ、前記開閉弁が開いている際に前記燃焼排ガスが前記燃焼排ガス流路から排出され、前記開閉弁が閉じている際に前記精製水が前記燃焼排ガス流路に供給されても良い。
このような構成により、より精度良く、注入された精製水(洗浄用水)が燃焼室に侵入することが抑制される。
また、前記燃料電池部で生じる熱および前記燃焼排ガスの熱の少なくとも一方を回収する排熱回収ユニットをさらに備えても良い。
このような構成により、燃料電池システムの発電により発生した熱を有効活用することができ、エネルギー効率を向上させることができる。
また、前記給水タンクから前記燃焼排ガス流路への前記精製水の注入は、前記燃料電池部が停止した後、前記燃焼室の温度が所定の温度以下になったときに行われることが好ましい。
燃料電池システム、例えば、燃焼室や燃焼室に接続される燃焼排ガス流路等が高温であるときに、燃焼排ガス流路に精製水が注入されると、燃焼排ガス流路や燃焼室等の燃料電池システムが急冷されて損傷する場合がある。上記構成により、燃料電池システムの急激な温度変化が抑制され、燃料電池システムが損傷することが抑制される。
燃料電池システムの構成を例示する図である。 発電ユニットおよび排熱回収ユニットの構成を例示する概略図である。 燃焼排ガス流路を洗浄する構成例を示す概略図である。 燃焼排ガス流路の配置構成を例示する図である。 燃焼排ガス流路に洗浄用水が注入された状態を例示する図である。 閉塞された燃焼排ガス流路の写真を示す図である。 洗浄された燃焼排ガス流路の写真を示す図である。 別実施形態における燃焼排ガス流路の配置構成を例示する図である。 別実施形態における燃焼排ガス流路に洗浄用水が注入された状態を例示する図である。
まず、図1,図2を参照して本実施形態に係る燃料電池システムについて説明する。図1は燃料電池システムの構成を例示する図である。図2は発電ユニットおよび排熱回収ユニットの構成を例示する図である。図1,図2に示すように、燃料電池システムは、燃料電池部12と、燃料改質部13と、複合熱交換器39と、電池冷却水タンク35(「給水タンク」に相当)と、制御装置Cとを備える。
〔発電ユニット〕
本実施形態において、熱と電気とを併せて発生する熱電併給部としての燃料電池部12は、水素などの燃料ガスが供給される燃料極33と酸素含有ガス(空気)が供給される空気極32とを有するセルが複数個積層されたセルスタックを有して構成される。燃料電池部12は、固体高分子形のセルや固体酸化物形のセルなど、様々なタイプのセルを用いて構成することができる。また、本実施形態の発電ユニット10は、燃料電池部12に対して、炭化水素等を水蒸気改質することによって生成した燃料ガス(水素等)を供給するための燃料改質部13を併せて備える。
燃料電池部12の発電電力は、インバータを有する、あるいは、コンバータおよびインバータ等を有する電力変換部11を介して連系電力線4および自立電力線5のいずれか一方に出力される。なお、以下の説明では、燃料電池部12から出力される電力のことが発電電力と記載され、発電ユニット10から出力される電力のことが出力電力と記載される。電力変換部11から連系電力線4に出力電力が供給される状態は、発電ユニット10が電力系統1への連系運転を行っている状態であると言える。これに対して、電力変換部11から自立電力線5に出力電力が供給される状態は、発電ユニット10が自立運転を行っている状態であると言える。また、連系電力線4は、電力系統1に接続される交流線2に対して接続され、その交流線2は切替スイッチ6に接続される。自立電力線5は切替スイッチ6に対して上記交流線2とは別に接続される。切替スイッチ6は、排熱回収ユニット20に対する電力供給元を、交流線2を介して供給される電力、および、自立電力線5を介して供給される電力のいずれかに切り替えるように動作する。この切替スイッチ6の動作は、制御装置Cによって制御されても良いし、発電ユニット10から電力を供給する電力供給先の変更(即ち、自立電力線5を介した電力供給の有無)に応じて自動的に切替スイッチ6が動作するような構成であっても良い。
制御装置Cは、電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われる正常状態になると交流線2に発電ユニット10の出力電力を供給する連系運転を行い、電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われない異常状態になると電力系統1から電気的に切り離された自立電力線5に発電ユニット10の出力電力を供給する自立運転を行うように構成される。本実施形態では、制御装置Cは、電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われる正常状態であるか、あるいは、電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われない異常状態であるかを、例えば、計器用変圧器VTで検出される交流線2の電圧を参照して判定する。つまり、制御装置Cは、検出された電圧値が設定下限電圧以上であれば電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われている正常状態であると判定し、検出された電圧値が設定下限電圧未満であれば電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われていない異常状態であると判定する。
このようにして、制御装置Cは、発電ユニット10の電力系統1への連系運転時には電力消費装置に対して電力系統1および発電ユニット10の少なくともいずれか一方から電力を供給し、発電ユニット10の自立運転時には電力消費装置に対して発電ユニット10から電力を供給する。連系運転時における上記電力消費装置には、交流線2に接続される一般電力負荷装置3と排熱回収ユニット20とが含まれる。これに対して、自立運転時における上記電力消費装置には、自立負荷装置9と排熱回収ユニット20とが含まれる。
なお、発電ユニット10の出力電力が自立電力線5に供給される自立運転時において、自立運転の一形態としての発電ユニット10のアイドリング運転が行われることもある。具体的には、制御装置Cは、発電ユニット10の出力電力を自立電力線5に供給させている状態において、計器用変流器CT2で計測される電力消費装置(自立負荷装置9および排熱回収ユニット20)の消費電力が、発電ユニット10の出力電力よりも大きくなると、開閉器16を一時的に開放させて、自立負荷装置9への電力供給を一時的に停止させるようなアイドリング運転を行うこともある。
〔排熱回収ユニット〕
排熱回収ユニット20は、発電ユニット10からの排熱を回収するように構成される。例えば、排熱回収ユニット20は、発電ユニット10の燃料電池部12が運転しているとき、発電ユニット10と貯湯タンク21との間で熱媒としての湯水を循環させながら、発電ユニット10で発生された熱の回収と、貯湯タンク21への蓄熱とを行わせるように構成される。そのため、排熱回収ユニット20は、熱を蓄えるための貯湯タンク21、および、冷却水やその冷却水と熱交換する熱媒の循環路や、その熱媒の循環路の途中に設けられて熱媒を流動させるための電動式ポンプおよび電磁弁などの付属機器23で構成される。従って、排熱回収ユニット20では、燃料電池部12のセルスタックを冷却するために、発電ユニット10の連系運転が行われている間および自立運転が行なわれている間のいずれにおいても、排熱を回収する運転を行う必要があり、その結果として上記付属機器23において電力が消費されることになる。排熱回収ユニット20への電力供給は、切替スイッチ6に接続される内部電力線17を介して行われる。
図1に示すシステムでは、一般電力負荷装置3および自立負荷装置9を記載している。一般電力負荷装置3は、電力系統1と接続される交流線2に対して電気的に接続される。従って、一般電力負荷装置3は、電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われる正常状態においては電力の供給を受けることができるが、電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われていない異常状態においては電力の供給を受けることができない。従って、本実施形態で言う一般電力負荷装置3は、異常状態において電力の供給を受ける必要性が低い装置(例えば、一部の照明装置など)である。
これに対して、自立負荷装置9は、後述するように、電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われない異常状態において発電ユニット10から電力の供給を受けることができる。自立負荷装置9に電力が供給されるのは、自立電力線5を経由して電気コンセント7に対して電力が供給され、かつ、電気コンセント7に対して電気プラグ8が接続されているときである。自立負荷装置9は、使用者が電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われない異常状態においても利用したいと考える重要度の高い装置(例えば、一部の照明機器、冷蔵庫など)である。
図2は発電ユニット10および排熱回収ユニット20の構成を示す図である。発電ユニット10の主要な構成部分として、燃料改質部13と燃料電池部12とがある。
燃料改質部13は、供給される蒸発用水(回収水)を蒸発させる蒸気生成器41と、供給される炭化水素を含む原燃料ガスをその蒸気生成器41から供給される水蒸気を用いて水蒸気改質して、燃料ガスとして、水素を含む水素含有ガスを生成する改質器30とを有する。具体的には、燃料改質部13では、原燃料流路L1を通って改質器30へ原燃料が供給され、改質器30で生成された改質ガスが改質ガス流路L2を通って燃料電池部12の燃料極33に供給される。燃料電池部12の空気極32には、発電用空気流路L8を通って酸素含有ガス(空気)が供給される。そして、燃料電池部12で発電が行われる。空気極32に供給される酸素含有ガス(空気)の量は、制御装置CがブロアB2の動作を制御することで調節される。
燃料電池部12は電解質膜(図示せず)を燃料極33および空気極32で挟んで構成されるセルを複数積層して備える。なお、図2中では簡略化のため単一のセルのみを記載している。また、燃料電池部12は、発電時に発生する熱を回収することで燃料電池部12を冷却する冷却部34を備える。本実施形態では水冷式の冷却部34が設けられる。具体的には、この冷却部34には電池冷却水流路L6を循環する精製水(以下、「回収水」と記載する)が供給されて、燃料電池部12の冷却が行われる。冷却部34を通過することで温度が上昇した回収水は、電池冷却水流路L6の途中に設けられた排熱回収用熱交換器38に流入する。この排熱回収用熱交換器38において、回収水は、排熱回収流路L10を流れる湯水と熱交換して燃料電池部12から回収した排熱をその湯水に渡す。冷却された回収水は、回収水タンク36に回収される。湯水は、蓄熱装置としての貯湯タンク21に貯えられ、そこで蓄熱が行われる。冷却部34を流れる回収水の量は、制御装置CがポンプP4の動作を制御することで調節される。
改質器30には、炭化水素を含む原燃料(例えば、メタンを含む都市ガスなど)が供給される。また、蒸気生成器41には、電池冷却水タンク35で貯えられる回収水が改質用水流路L13(「精製水流路」に相当)を通ってポンプP6によって供給される。蒸気生成器41に供給される回収水は、水予熱器51によって加熱される。そして、改質器30には、蒸気生成器41で生成された水蒸気が改質用水流路L13を通って供給される。改質器30は、併設される燃焼室31から与えられる燃焼熱を利用して、原燃料の水蒸気改質を行う。改質器30での水蒸気改質により得られた水素を主成分とする燃料ガスは、改質ガス流路L2を介して燃料極33に供給される。
改質器30に供給される原燃料の量は、制御装置CがブロアB3の動作を制御することで調節され、また、改質器30に供給される水蒸気の量は、制御装置CがポンプP6の動作を制御することで調節され、それにより燃料極33に供給される改質ガスの量が調節される。
燃料極33では、供給された全ての燃料ガスが発電反応で消費される訳ではない。そのため、燃料極33から排出される燃料極排ガスの中には水素等の燃料ガスの成分が残存している。そこで、燃焼室31での燃焼用ガス(燃料ガス)として、燃料極排ガスが用いられる。具体的には、原燃料が原燃料流路L1を介して燃焼室31へ選択的に供給されると共に、燃料極33から燃焼室31へ、燃料極排ガス流路L3を介して燃料極排ガスが供給される。また、燃焼室31での燃焼に利用される酸素含有ガス(空気)が、燃焼用空気流路L9を通って燃焼室31に供給される。そして、燃焼室31で燃焼された後の燃焼排ガスは、燃焼排ガス流路L4を介して外部に排出される。空気極32で利用された後の空気極排ガスは、空気極排ガス流路L5を通って排出される。燃焼室31に供給される酸素含有ガス(空気)の量は、制御装置CがブロアB1の動作を制御することで調節される。
燃焼排ガス流路L4は、燃焼室31から蒸気生成器41および水予熱器51を介して外部にわたる構成で設けられる。水予熱器51は、燃焼排ガスの熱により蒸気生成器41に供給される回収水(精製水)を加熱する。蒸気生成器41は回収水(精製水)から水蒸気を生成するが、その際、燃焼排ガスの熱が利用される。
また、燃焼排ガスおよび空気極排ガスには水分が含まれている。そのため、その水分を回収する目的で、燃焼排ガス流路L4および空気極排ガス流路L5を複合熱交換器39の部分で合流させ、かつ、燃焼排ガスおよび空気極排ガスを冷却するための排熱回収流路L10が複合熱交換器39に通される。つまり、燃焼排ガスおよび空気極排ガスに含まれる水分が、排熱回収流路L10を流れる湯水によって複合熱交換器39で冷却されて凝縮し、その複合熱交換器39で得た回収水(凝縮水)が回収水タンク36へと回収されて貯えられる。
回収水タンク36に回収された回収水は、回収水流路L7を介して電池冷却水タンク35に戻される。ここで、回収されて回収水タンク36に貯えられている回収水は、燃料極排ガス中に含まれていた水分や、燃焼排ガス中に含まれていた水分が混入しているため、電解質や水に溶解しない不純物などを含んでいることが想定される。そのため、回収水流路L7の途中に設けられるイオン交換樹脂37によって、回収水から不純物が除去される。イオン交換樹脂37で処理された後の回収水は、電池冷却水タンク35で貯えられる。そして、上述したように、電池冷却水タンク35から電池冷却水流路L6へと流れ出した回収水が冷却部34へと供給され、電池冷却水タンク35から改質用水流路L13へと流れ出した回収水が蒸気生成器41へと供給される。つまり、回収水タンク36で回収した水が蒸発用水として蒸気生成器41に供給される構成である。回収水流路L7を流れる回収水の量、即ち、イオン交換樹脂37で処理される回収水の量は、制御装置CがポンプP3の動作を制御することで調節される。
排熱回収ユニット20は、貯湯タンク21に貯えている湯水が貯湯タンク21と排熱回収用熱交換器38との間で循環する排熱回収流路L10を有する。具体的には、湯水が、貯湯タンク21から、複合熱交換器39と、排熱回収用熱交換器38と、余剰電力消費用ヒーター22とを経由して貯湯タンク21に帰還するように排熱回収流路L10が設けられる。その結果、排熱回収用熱交換器38において回収水から回収した排熱(即ち、発電ユニット10から回収した排熱)は、排熱回収流路L10を流れる湯水に与えられ、その湯水は貯湯タンク21に貯えられる。また、発電ユニット10の出力電力のうちの余剰電力を消費する余剰電力消費用ヒーター22で発生した熱も排熱回収流路L10を流れる湯水に与えられ、その湯水は貯湯タンク21に蓄えられる。排熱回収流路L10における湯水の流速はポンプP2によって調整される。排熱回収流路L10を流れる湯水の量は、制御装置CがポンプP2の動作を制御することで調節される。
排熱回収ユニット20が有する余剰電力消費用ヒーター22の消費電力は、制御装置Cによって制御される。具体的には、制御装置Cは、発電ユニット10の出力電力のうちの余剰電力を余剰電力消費用ヒーター22で消費させて、余剰電力消費用ヒーター22で発生する熱を、排熱回収流路L10を流れる湯水に伝達して貯湯タンク21に蓄えさせる。例えば、制御装置Cは、計器用変流器CT1の検出結果に基づいて導出できる電力系統1からの受電電力がゼロ以上になるように、余剰電力消費用ヒーター22の消費電力を調節する。このような制御が行われることで、発電ユニット10から電力系統1への電力の逆潮流が発生しないようにできる。
排熱回収ユニット20は、貯湯タンク21に蓄えている湯水が熱源機40を経由して熱負荷装置24に供給されるときに流れる給湯路L12を有する。図示は省略するが、熱源機40は、送風ファンなどによって供給される酸素含有ガス(空気)を用いて燃料を燃焼して熱を発生する装置である。また、排熱回収ユニット20は、貯湯タンク21に水を供給する給水路L11を有する。このように、貯湯タンク21から供給される湯および熱源機40で加熱された後の湯に水を加えることができる構成を採用することで、熱負荷装置24に対して適切な温度の湯水を供給できる。なお、熱負荷装置24が、湯水の熱のみを利用する床暖房装置などの場合、熱負荷装置24で熱が利用された後の湯水は貯湯タンク21に帰還する。あるいは、熱負荷装置24が、湯水自体を利用する給湯装置などの場合、貯湯タンク21には湯水は帰還しない。熱源機40は、熱負荷装置24で要求される湯水を所定温度に昇温した上で熱負荷装置24に供給する際に使用される。
以上のように、発電ユニット10は、ブロアB1,B2,B3およびポンプP2,P3,P4などを付属機器14として備える。また、排熱回収ユニット20は、熱源機40の送風ファンなどを付属機器23として備える。
回収水タンク36には、回収水タンク36に貯えられている回収水の水量を検出する水量検出部43が設けられる。水量検出部43は、電極式やフロート式などの水位センサを用いて構成される。水量検出部43の検出結果は制御装置Cに伝達される。また、回収水タンク36には、回収水タンク36へ水を補給するための水補給路L14が接続される。水補給路L14の途中にはバルブ42が設けられており、このバルブ42が開くと水が回収水タンク36へと流入する。バルブ42の開閉は制御装置Cが制御する。例えば、制御装置Cは、所定の給水タイミングになると、バルブ42を開いて、水を回収水タンク36へ補給する。
〔燃焼排ガス流路の洗浄〕
以下、図1,図2を参照しながら、図3~図7を用いて、燃焼排ガス流路L4を洗浄する構成について説明する。
上述のように、燃焼排ガス流路L4で発生した硫酸ガスは、燃焼排ガス流路L4中で低温の金属表面などに触れると凝縮して硫酸に変わり金属を腐食する硫酸露点腐食が生じる。また、硫酸露点腐食が進行すると、燃焼排ガス流路L4に孔が開き、燃焼排ガスが漏れる事態が生じる。また、硫酸はステンレス中の鉄と反応して硫酸鉄を生成し、硫酸鉄により燃焼排ガス流路L4が閉塞されることもある。また、硫酸鉄が燃焼排ガス中の蒸気に溶解し、回収水タンク36に回収される回収水に硫酸イオンと鉄イオンが混入する場合もある。そのため、燃焼排ガス流路L4内を洗浄して、硫酸ガスや硫酸を除去する必要がある。
燃焼排ガス流路L4の洗浄は、蒸気生成器41に供給される回収水を洗浄用水として燃焼排ガス流路L4内に流し込むことにより行われる。そのため、改質用水流路L13が分岐されて、燃焼排ガス流路L4に至る洗浄用水流路L23が設けられる。
図3に示すように、燃焼室31には、燃料極33から排出された燃料極排ガスおよびブロアB3により供給される都市ガス等の原燃料の少なくとも一方が、燃料ガスとして、原燃料流路L1または燃料極排ガス流路L3を介して供給される。燃料ガスが供給される、原燃料流路L1または燃料極排ガス流路L3には、電磁弁56が設けられる。電磁弁56は、燃料電池システムが発電状態である通常状態において、燃料ガスを燃焼室31に供給する状態となり、燃焼排ガス流路L4を洗浄する洗浄状態において、燃焼室31への燃料ガスの供給を停止する状態となる。
また、燃焼室31には、燃焼用空気流路L9を介して、ブロアB1から空気が供給される。空気が供給される燃焼用空気流路L9には、電磁弁57が設けられる。電磁弁57は、通常状態において空気を燃焼室31に供給する状態となり、洗浄状態において燃焼室31への空気の供給を停止する状態となる。
水予熱器51には、改質用水流路L13を介してポンプP6から回収水が供給される。回収水が供給される改質用水流路L13には切替具54が設けられる。改質用水流路L13は、水予熱器51に回収水を供給する流路と、燃焼排ガス流路L4に洗浄用水として回収水を供給する洗浄用水流路L23に枝分かれする。切替具54は、改質用水流路L13の分岐点に設けられる。切替具54は、改質用水流路L13に設けられる電磁弁54aと、洗浄用水流路L23に設けられる電磁弁54bとを有する。切替具54は、電磁弁54aが開状態、電磁弁54bが閉状態にされることにより、改質用水流路L13から水予熱器51に回収水を供給する。回収水は水予熱器51から蒸気生成器41に供給されて水蒸気が生成される。生成された水蒸気は原燃料と共に改質器30に供給される。切替具54は、電磁弁54aが閉状態、電磁弁54bが開状態にされることにより、洗浄用水流路L23から燃焼排ガス流路L4に回収水(洗浄用水)を注入する。
電磁弁56、電磁弁57、および切替具54は、制御装置Cにより開閉操作される。
燃焼排ガス流路L4は、燃焼室31から、蒸気生成器41、水予熱器51を通って、燃料電池システムの外部に至るように配置される。なお、燃焼排ガス流路L4は、蒸気生成器41、水予熱器51の順に設けられても良いが、水予熱器51、蒸気生成器41の順に設けられても良い。以下の説明では、燃焼排ガス流路L4が、蒸気生成器41、水予熱器51の順に設けられる構成を例に説明する。
燃焼排ガス流路L4のうち、燃焼室31から蒸気生成器41までの部分が燃焼排ガス流路L4A、蒸気生成器41から水予熱器51までの部分が燃焼排ガス流路L4Bとされる。洗浄用水流路L23は、燃焼排ガス流路L4のうち燃焼排ガス流路L4Bに接続される。そのため、洗浄状態において、洗浄用水は、燃焼排ガス流路L4Bから注入される。
このような構成において、燃焼排ガス流路L4の洗浄を行う際(洗浄状態)には、まず、電磁弁56および電磁弁57が閉状態にされ、燃料ガスの燃焼室31への供給、および空気の燃焼室31への供給が停止される。この状態で、電磁弁54aが閉状態にされ、電磁弁54bが開状態にされることにより、洗浄用水流路L23から燃焼排ガス流路L4に洗浄用水が注入され、洗浄用水が所定量だけ供給されると電磁弁54bが閉状態にされ、洗浄用水の供給が停止される。洗浄用水が所定量供給されることにより、燃焼排ガス流路L4の所定の領域が洗浄用水に満たされ、燃焼排ガス流路L4が洗浄される。その後、所定の時間が経過すると電磁弁57が開状態にされ、ブロアB1から燃焼室31に空気が供給されることにより、空気が燃焼室31に流通し、さらに燃焼排ガス流路L4を流通することにより、洗浄用水が燃焼排ガス流路L4から外部に排出される。さらに、空気の流通を維持することにより、燃焼排ガス流路L4内が乾燥される。
また、万一排ガス配管(燃焼排ガス流路L4)が洗浄水で濡れていたり、デッドスペースに水滴が残存していた場合でも、運転時の排ガスの流れによって、排ガス配管内が乾燥されて正常な状態に戻すことができることから、排ガス配管内を完全に乾燥する必要はなく、乾燥時には、上記ブロアB1の開くことによる空気の流通によって、所定の洗浄用水(燃焼排ガス流路L4に残った水分)の90%以上が排水(乾燥)できれば良い。
ここで、燃焼排ガス流路L4の所定の領域は、燃焼室31に流入しない領域であり、所定量は洗浄用水が燃焼室31に至らない量である。燃焼室31に洗浄用水が流入されると、その後の通常状態において、燃焼室31内が湿るため、適切に燃焼することが妨げられる。燃焼室31への洗浄用水の流入を防止することにより、燃焼室31における適切な燃焼を維持することができる。
このような洗浄は、燃料電池システムが停止されている際に行われる。例えば、燃焼排ガス流路L4内の乾燥を考慮して、1時間以上燃料電池システムが停止することが予測される際に行われる。より具体的には、夜間には燃料電池システムが停止している可能性が高いため、夜間に洗浄が行われる。当然に、洗浄中には、燃料電池システムによる発電が禁止される。
また、燃焼室31や燃焼室31に接続される燃焼排ガス流路L4等の燃料電池システムが高温となっている際に、燃焼排ガス流路L4に洗浄用水が注入されると、燃焼室31等が急激に冷却され、燃焼室31等の燃料電池システムに損傷が生じる場合がある。そのため、このような洗浄は、燃料電池システムの燃焼室31等が所定の温度、例えば、100℃以下になってから行われる。
また、夜間に限らず、定期的に洗浄が行われても良く、例えば、最後の洗浄から24時間以上経過した際に、燃料電池システムが停止すると洗浄が行われる構成とされても良い。この際、燃料電池システムが停止してから、燃料電池システムの温度が所定の温度以下となった後、または、燃料電池システムの温度が所定の温度以下に低下することが考慮された所定時間を隔てて、洗浄が行われても良い。また、所定時間以上洗浄が行われないと、強制的に燃料電池システムが停止され、洗浄が行われても良い。また、燃料電池システムが停止するごとに毎回洗浄が行われても良く、所定の回数燃料電池システムが停止するごとに洗浄が行われても良い。
このように燃焼排ガス流路L4内が洗浄されることにより、燃焼排ガス流路L4内に硫酸が残留することが抑制され、硫酸露点腐食の進行が抑制される。その結果、燃焼排ガス流路L4内の閉塞が抑制され、燃焼排ガス流路L4の破損(孔が空くこと)が抑制され、また、回収水に硫酸イオンや鉄イオンが混入することが抑制される。
図4に示すように、燃焼排ガス流路L4Aは、燃焼室31の上部と蒸気生成器41の上部とをつなぐ態様で設けられる。また、燃焼排ガス流路L4Bは、蒸気生成器41の下部と水予熱器51の下部とをつなぐ態様で設けられる。燃焼排ガス流路L4の水予熱器51と外部とをつなぐ部分は、水予熱器51の上部に接続される。なお、燃焼排ガス流路L4Aにおいて最も高くなる部分の下面の高さが、燃焼排ガス流路L4Bにおいて最も高くなる部分の上面よりも高くなるように燃焼排ガス流路L4Aおよび燃焼排ガス流路L4Bが配置されることが好ましい。
このような構成により、通常状態において、燃焼室31から排出された燃焼排ガスは、燃焼排ガス流路L4Aを通って蒸気生成器41の内部に流通される。蒸気生成器41の内部に流通される燃焼排ガスの熱が、水蒸気の生成を促進する。
さらに、燃焼排ガスは、蒸気生成器41から燃焼排ガス流路L4Bを通って水予熱器51の内部に流通される。水予熱器51の内部に流通される燃焼排ガスの熱が、水予熱器51の改質用水流路L13を流れる回収水に熱伝導し、回収水が加熱される。
そして、燃焼排ガスは、水予熱器51から燃焼排ガス流路L4を通って外部に排出される。
また、洗浄状態において、洗浄用水は、燃焼排ガス流路L4Bから注入される。図5に示すように、洗浄用水は、燃焼排ガス流路L4Aに至らない量だけ供給される。図5の例では、洗浄用水は、燃焼排ガス流路L4Bに満たされ、蒸気生成器41内、および水予熱器51内に満たされる量だけ注入される。このように、供給される洗浄用水が燃焼排ガス流路L4Aに至らないように供給されることにより、燃焼室31に洗浄用水が流入することを精度良く抑制することができる。
なお、洗浄用水が燃焼排ガス流路L4Bから注入される構成に限定されず、洗浄用水が燃焼室31に流入しないように注入できれば、水予熱器51、蒸気生成器41、または燃焼排ガス流路L4の他の部分から洗浄用水が注入されても良い。
図6に示すように、燃焼排ガス流路L4を洗浄しないと、硫酸鉄が生成され、残留する硫酸鉄により、燃焼排ガス流路L4が閉塞する場合がある。ここで、図6は、上向きに屈曲する燃焼排ガス流路L4の断面を撮影した写真である。
これに対して、定期的に洗浄が行われた燃焼排ガス流路L4では、図7に示すように、図6に比べて、燃焼排ガス流路L4内に認められる異物が少ない。硫酸鉄の生成が抑制された結果、燃焼排ガス流路L4内の閉塞が抑制されることが分かる。
〔別実施形態〕
(1)燃焼排ガス流路L4の配置構成は、上記構成に限らず、燃焼室31に洗浄用水が侵入することが抑制でき、適切に燃焼排ガス流路L4の洗浄を行うことができれば任意の構成とすることができる。例えば、図8に示すように燃焼排ガス流路L4が配置されても良い。
図8に示す例では、燃焼排ガス流路L4Aは、燃焼室31の上部と蒸気生成器41の上部とをつなぐ態様で設けられる。また、燃焼排ガス流路L4Bは、蒸気生成器41の下部と水予熱器51の上部とをつなぐ態様で設けられる。燃焼排ガス流路L4の水予熱器51と外部とをつなぐ部分は、水予熱器51の上部に接続される。
ここで、燃焼排ガス流路L4Aは、燃焼室31の上部と蒸気生成器41の上部とをつなぐ態様で設けられるため、燃焼室31から上方に向かう部分と、蒸気生成器41へ下方に向かう部分と、燃焼室31から上方に向かう部分の上端と蒸気生成器41へ下方に向かう部分の上端とを結ぶ部分とを有する。そして、燃焼排ガス流路L4Aの最も高い部分は、燃焼室31から上方に向かう部分の上端と蒸気生成器41へ下方に向かう部分の上端とを結ぶ部分内に位置することとなる。
同様に、燃焼排ガス流路L4Bは、蒸気生成器41の下部と水予熱器51の上部とをつなぐ態様で設けられるため、蒸気生成器41から下方に向かう部分と、水予熱器51の上部へ下方に向かう部分と、蒸気生成器41から下方に向かう部分の下端と水予熱器51の上部へ下方に向かう部分の上端とを結ぶ部分とを有する。そして、燃焼排ガス流路L4Bの最も高い部分は、蒸気生成器41から下方に向かう部分の下端と水予熱器51の上部へ下方に向かう部分の上端とを結ぶ部分内に位置することとなる。
このような、燃焼排ガス流路L4Aおよび燃焼排ガス流路L4Bの配置において、燃焼排ガス流路L4Aの燃焼室31から上方に向かう部分の上端と蒸気生成器41へ下方に向かう部分の上端とを結ぶ部分の下端58(下面)が、燃焼排ガス流路L4Bの蒸気生成器41から下方に向かう部分の下端と水予熱器51の上部へ下方に向かう部分の上端とを結ぶ部分の上端59(上面)よりも高くなるように燃焼排ガス流路L4Aおよび燃焼排ガス流路L4Bが配置される。
言い換えると、燃焼排ガス流路L4Aにおいて最も高くなる部分の下面(下端58)の高さが、燃焼排ガス流路L4Bにおいて最も高くなる部分の上面(上端59)よりも高くなるように燃焼排ガス流路L4Aおよび燃焼排ガス流路L4Bが配置される。
このような構成において、洗浄状態では、洗浄用水は、燃焼排ガス流路L4Bから供給される。図9に示すように、洗浄用水は、燃焼排ガス流路L4Aの、燃焼室31から上方に向かう部分の上端と蒸気生成器41へ可能に向かう部分の上端とを結ぶ部分に至らない量だけ供給される。図9の例では、洗浄用水は、燃焼排ガス流路L4Bが満たされ、蒸気生成器41内、および水予熱器51内が満たされる量だけ注入される。この際、燃焼排ガス流路L4Aにおいて最も高くなる部分の下面(下端58)の高さが、燃焼排ガス流路L4Bにおいて最も高くなる部分の上面(上端59)よりも高いため、洗浄用水が燃焼室31に流入することが精度良く抑制される。
(2)上記各実施形態において、燃焼排ガス流路L4は、蒸気生成器41および水予熱器51のいずれか、または両方を通らない構成とされても良い。さらに、燃料電池システムは、水予熱器51を備えない構成であっても良い。
このような構成においても、燃焼室31に洗浄用水が流入することを抑制しながら、燃焼排ガス流路L4に洗浄用水を注入することにより、燃焼排ガス流路L4を洗浄することができる。
(3)上記各実施形態において、燃焼排ガス流路L4Aにおける燃焼室31と接続する部分の近傍に開閉弁60が設けられても良い。例えば、開閉弁60は、燃焼室31と洗浄用水流路L23(改質用水流路L13)との間に設けられる。
これにより、開閉弁60を閉じることで、燃焼室31に洗浄用水が流入することがより精度良く抑制され、燃焼排ガス流路L4Aおよび燃焼排ガス流路L4Bの配置構成、および洗浄用水の供給位置を任意に設定しながら、燃焼排ガス流路L4を洗浄することができる。
(4)上記各実施形態において、燃料電池システムは、排熱回収ユニット20を備えなくても良い。つまり、発電のみを行う燃料電池システムにおいても、本発明を適用することができる。
なお、上記の実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、燃料ガスを用いて発電を行う燃料電池システムに適用することができる。
12 燃料電池部
13 燃料改質部
31 燃焼室
32 空気極
33 燃料極
35 電池冷却水タンク(給水タンク)
41 蒸気生成器
51 水予熱器
54 切替具
58 下端
59 上端
60 開閉弁
B1 ブロア
L4 燃焼排ガス流路
L4A 燃焼排ガス流路
L4B 燃焼排ガス流路
L13 改質用水流路(精製水流路)
L23 洗浄用水流路

Claims (6)

  1. 燃料ガスが供給される燃料極および酸素含有ガスが供給される空気極を有する燃料電池部と、
    炭化水素を含む原燃料ガスを水蒸気改質して、前記燃料ガスである水素を含む水素含有ガスを生成して前記燃料極に供給する燃料改質部と、
    精製水を貯留する給水タンクと、
    前記精製水から水蒸気を生成して前記燃料改質部に供給する蒸気生成器と、
    前記燃料改質部に設けられ、前記水蒸気改質に利用される燃焼熱を発生させる燃焼室と、
    前記燃焼室に、燃焼に利用される空気を供給するブロアと、
    前記燃焼室に接続され、前記燃焼室で発生する燃焼排ガスを外部に排出する燃焼排ガス流路と、
    前記精製水を、前記給水タンクから前記蒸気生成器または前記燃焼排ガス流路に選択的に供給するための精製水流路と、
    前記精製水流路を、前記給水タンクから前記蒸気生成器に導通させる通常状態と、前記給水タンクから前記燃焼排ガス流路に導通させる洗浄状態とに切り替える切替具とを備え、
    前記燃焼排ガス流路に供給された前記精製水は、前記ブロアから供給される前記空気によって外部に排出される燃料電池システム。
  2. 前記蒸気生成器に供給される前記精製水を前記燃焼排ガスの熱で加熱する水予熱器をさらに備え、
    前記蒸気生成器および前記水予熱器が前記燃焼排ガス流路上に設けられる請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃焼排ガス流路は、前記燃焼室から前記蒸気生成器または前記水予熱器の一方を介して他方を通るように設けられ、
    前記燃焼排ガス流路の前記燃焼室から前記蒸気生成器または前記水予熱器の一方までのうちの最も高い流路部分の下端は、前記燃焼排ガス流路の前記蒸気生成器または前記水予熱器の一方から他方までのうちの最も高い流路の部分の上端よりも高い位置に設けられ、
    前記精製水は、前記蒸気生成器と前記水予熱器との間の部分から供給される請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記燃焼排ガス流路の前記燃焼室と前記精製水流路との間に開閉弁が設けられ、
    前記開閉弁が開いている際に前記燃焼排ガスが前記燃焼排ガス流路から排出され、
    前記開閉弁が閉じている際に前記精製水が前記燃焼排ガス流路に供給される請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記燃料電池部で生じる熱および前記燃焼排ガスの熱の少なくとも一方を回収する排熱回収ユニットをさらに備える請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
  6. 前記給水タンクから前記燃焼排ガス流路への前記精製水の供給は、前記燃料電池部が停止した後、前記燃焼室の温度が所定の温度以下になったときに行われる請求項1から5のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
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