JP2022152308A - 化粧用親水性有効成分の吸着促進剤およびそれを含む吸着促進剤組成物 - Google Patents

化粧用親水性有効成分の吸着促進剤およびそれを含む吸着促進剤組成物 Download PDF

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孝治 関口
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Abstract

【課題】化粧用親水性有効成分が、すすぎ後の皮膚又は毛髪へ吸着することを促進する吸着促進剤を提供する。【解決手段】式(1)で表され、ゲル浸透クロマトグラフィー測定により求められるクロマトグラムから算出される重量平均分子量(Mw)とz平均分子量(Mz)の比率Mz/Mwが式(2)の関係を満足し、LogPが-5以上であり-0.1以下である化粧用親水性有効成分のすすぎ後の皮膚又は毛髪への吸着を促進する、親水性成分吸着促進剤。Z-[O-(PO)a-[(PO)b/(EO)c]-H]n・・・・(1)(Zは、炭素数1~8かつ1~6個の水酸基を有する化合物から、全ての水酸基を除いた残基を示し、nは1~6の数を示し、POはオキシプロピレン基を示し、EOはオキシエチレン基を示し、aおよびbは、それぞれPOの付加モル数を示し、cはEOの付加モル数を示し、aは0~100の数を示し、bは1~100の数を示し、cは1~200を示し、a+b+c≧10である。(PO)b/(EO)cはPOとEOがランダム付加していることを示し、b/c=1/5~5/1であり、POとEOのランダム率xが0.1≦x≦1である。)5≦Mz/Mw≦60 ・・・・(2)【選択図】 なし

Description

本発明は化粧用親水性有効成分の吸着促進剤およびそれを含む吸着促進剤組成物に関する。詳しくは、化粧用親水性有効成分が、すすぎ後の皮膚又は毛髪へ吸着することを促進する吸着促進剤、およびそれを含む吸着促進剤組成物に関する。
皮膚や毛髪の洗浄剤は、顔や身体を清潔にし、健やかに保つものとして老若男女問わず広く使用されている。皮膚及び毛髪の汚れは皮膚の健康・美容に悪影響を及ぼすことが知られており、化粧、皮脂汚れやその酸化物、汗、角層の屑片、塵や埃等の汚れを落とす目的で、クレンジング、洗顔、入浴時の身体および毛髪の洗浄を行うことが一般化している。
従来、洗浄剤には、皮膚及び毛髪の汚れを落とすために洗浄力が求められていた。しかし近年、保湿効果や美白効果、感触の良い仕上がりなど付加価値を高めた洗浄剤が多く上市されており、様々な添加剤を配合した洗浄剤が増加している。更に、添加剤の効果を効率的に発揮するため、すすぎ後に添加剤を皮膚や毛髪上に残す技術が開発されている。
添加剤としては、疎水性の成分として、油剤やセラミドが挙げられる。例えば特許文献1には、特定のアニオン性界面活性剤とカチオン性高分子及び油剤を配合することで、洗浄後の皮膚に所定の油剤を効率的に残留させ、保湿効果、及び良好な感触を付与する機能を併せ持つ皮膚洗浄剤組成物が開示されている。
また、添加剤として、エキスやビタミンなどの水溶性有効成分も挙げられる。例えば特許文献2には、ビタミンB3誘導体とアラントインを含む美白効果の高い皮膚美白組成物が、特許文献3には特定のエキスを含むすすぎ時にきしまず指どおりに優れるシャンプー組成物が開示されている。
特開2004-262838号公報 特表2006-516579号公報 特開2016-40237号公報
しかし、水溶性の有効成分はすすぎ時にそのほとんどが洗い流されてしまうので、水溶性有効成分を吸着させ皮膚上や毛髪上へ残す技術が求められる。
本発明の課題は、化粧用親水性有効成分が、すすぎ後の皮膚又は毛髪へ吸着を促進する吸着促進剤を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、下記(1)、(2)の吸着促進剤が上記課題を解決できることを見出した。
(1) 式(1)で表され、ゲル浸透クロマトグラフィー測定により求められるクロマトグラムから算出される重量平均分子量(Mw)とz平均分子量(Mz)の比率Mz/Mwが式(2)の関係を満足し、オクタノール/水分配係数が-5以上であり-0.1以下である化粧用親水性有効成分のすすぎ後の皮膚又は毛髪への吸着を促進する、親水性成分吸着促進剤。

Z-[O-(PO)-[(PO)/(EO)]-H] ・・・・(1)

(式(1)中、
Zは、炭素数1~8かつ1~6個の水酸基を有する化合物から、全ての水酸基を除いた残基を示し、
nは1~6の数を示し、
POはオキシプロピレン基を示し、
EOはオキシエチレン基を示し、
aおよびbは、それぞれ前記オキシプロピレン基POの付加モル数を示し、
cは前記オキシエチレン基EOの付加モル数を示し、
aは0~100の数を示し、bは1~100の数を示し、cは1~200を示し、a+b+c≧10である。
(PO)/(EO)は前記オキシプロピレン基POと前記オキシエチレン基EOがランダム付加していることを示し、b/c=1/5~5/1であり、前記オキシプロピレン基POと前記オキシエチレン基EOのランダム率xが0.1≦x≦1である。)

5≦M/M≦60 ・・・・(2)
(2)オクタノール/水分配係数が-5以上であり-0.1以下である化粧用親水性有効成分が、美白剤、抗炎症剤、保湿剤、ビタミン類、アミノ酸類および植物エキスから選ばれる1種または2種以上である、(1)記載の親水性成分吸着促進剤、
(3)(1)の親水性成分吸着促進剤0.5~40質量%と、
アニオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤との少なくとも一方0.1~50質量%と、
美白剤、抗炎症剤、保湿剤、ビタミン類、アミノ酸類および植物エキスから選ばれるオクタノール/水分配係数が-5以上であり-0.1以下である化粧用親水性有効成分0.005~20質量%を含有する吸着促進剤組成物。
本発明によれば、化粧用親水性有効成分が、すすぎ後の皮膚又は毛髪へ吸着することを促進することができる。
図1は本発明にて定義されるMz/Mwを説明するためのモデルクロマトグラム図である。
本明細書において記号「~」を用いて規定された数値範囲は「~」の両端(上限および下限)の数値を含むものとする。例えば「2~5」は、2以上、5以下を表す。
(化粧用親水性有効成分の吸着促進剤)
本発明の吸着促進剤は、式(1)で示される化合物である。

Z-[O-(PO)a-[(PO)/(EO)]-H] ・・・・(1)

Zは、炭素数1~8、好ましくは炭素数1~7、より好ましくは炭素数1~6であり、かつ1~6個の水酸基を有する化合物(Z(OH)n)から全ての水酸基を除いた残基であり、nは化合物(Z(OH)n)の水酸基の数で1~6である。
化合物(Z(OH)n)としては、Zの炭素数が1であればメタノール、炭素数が2であればエタノール、エチレングリコール、炭素数が3であればプロピレングリコール、グリセリン、炭素数が4であればブタノール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、炭素数が5であればトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、キシリトール、炭素数が6であればヘキシレングリコール、ソルビタン、ジグリセリン、ソルビトール、炭素数7以上であればアルキルグルコシドやアルキルアルコールがあげられる。
1~6個の水酸基を有する化合物(Z(OH)n)としては、n=1であれば、メタノール、エタノール、ブタノール、n=2であればエチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、n=3であればグリセリン、トリメチロールプロパン、n=4であればエリスリトール、ペンタエリスリトール、ソルビタン、ジグリセリン、アルキルグリコシド、n=5であればキシリトール、n=6であればジペンタエリスリトール、ソルビトール、イノシトールなどが挙げられる。また、1~6個の水酸基を有する化合物として、これらの混合物を用いても良い。nは好ましくは1~4であり、n=1~3が最も好ましく、n=1が特に好ましい。
n=1の場合、式(1)において、Zは、Rである。Rは、炭素数1~24の炭化水素基である。Rで示される炭素数1~24の炭化水素基は、炭素と水素からなる官能基であり、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、またはアラルキル基から選ばれる1種であり、好ましくはアルキル基またはアルケニル基であり、炭素数1~12のアルキル基またはアルケニル基がより好ましく、炭素数1~6のアルキル基が最も好ましい。
炭素数1~6のアルキル基としては直鎖でも分岐でも良いが、直鎖のものがより好ましい。炭素数1~6の直鎖アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基などを挙げることができる。Rで示される炭素数1~24の炭化水素基は1種のみでも、2種以上でもよい。
POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン基、a,bはそれぞれPO、EOの平均付加モル数を示す。aは0~100の数を示し、bは1~100の数を示し、cは1~200を示し、a+b+c≧10である。
(PO)/(EO)は、POとEOがランダム付加してなるポリオキシアルキレン基を示し、POとEOのモル比(b/c)は1/5~5/1、POとEOのランダム率xが0.1≦x≦1である。
a+b+cが10未満であると、親水性有効成分の吸着促進効果が不十分になる可能性がある。こうした観点から、a+b+cを10以上とするが、15以上とすることが更に好ましく,25以上が最も好ましい。
また、a+b+cが大きくなるにつれて粘度が上昇する。分散・配合のしやすさの観点から、a+b+cは150以下であることが好ましく、120以下であることが更に好ましく、100以下とすることが特に好ましい。
また、PO、EOの全平均付加モル数n×(a+b+c)は、30以上とすることが好ましく、40以上とすることが更に好ましく、50以上とすることが最も好ましい。また、100以下とすることが好ましく、80以下とすることが最も好ましい。
b/cが1/5未満であると、洗浄剤に配合した際の安定性が低下する可能性がある。5/1を超えると、洗浄剤に配合した際の安定性が低下する可能性がある。b/cは好ましくは1/4~3/1であり、より好ましくは1/3~2/1である。
POとEOのランダム率xは、式(3)より求められる。
x=(b+c)/(a+b+c) ・・・(3)
ランダム率xは0.1≦x≦1とする。ランダム率xが0.1未満になると、洗浄剤に配合した際の安定性が低下する可能性がある。0.1以上とするが、0.5以上が更に好ましく、0.6以上とすることが更に好ましく、0.8以上とすることが特に好ましく、0.85以上が最も好ましい。
また、ランダム率xは1以下であるが、x<1であることが好ましく、0.99以下であることが更に好ましく、0.97以下であることが最も好ましい。
(GPC特性)
本発明の化粧用親水性有効成分の吸着促進剤は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)において、示差屈折率計を用いて得られたクロマトグラムによって得られる分子量に規定される。このクロマトグラムとは、屈折率強度と溶出時間との関係を表すグラフである。
図1のクロマトグラムのモデル図を参照しつつ、Mz/Mwの算出方法について更に説明する。横軸は溶出時間を、縦軸は示差屈折率計を用いて得られた屈折率強度を示す。ゲル浸透クロマトグラフに試料溶液を注入して展開すると、最も分子量の高い分子から溶出が始まり、屈折率強度の増加に伴い、溶出曲線が上昇していく。その後、屈折率強度が最大となる極大点を過ぎると、溶出曲線は下降していく。
Mwは、分子量を重みとして用いた加重平均、Mzは、分子量の2乗を重みとして用いた加重平均である。Mwは高分子量の存在に影響を受け、MzはMwよりもさらに大きく高分子量の存在に影響を受ける。そのため本発明の親水性有効成分を皮膚または毛髪に残存させる吸着促進剤は図1に示したクロマトグラムのようなMw、Mzが得られる。
ここでMw、MzはGPCからそれぞれ下記式によって求められる。
Figure 2022152308000001
ただし、Nはポリマー分子の数、Mは分子量、Cは試料濃度である。Mwは、分子量を重みとして用いた加重平均、Mzは、分子量の2乗を重みとして用いた加重平均である。Mwは高分子量の存在に影響を受け、MzはMwよりもさらに大きく高分子量の存在に影響を受ける。そのため本発明のアルキレンオキシド誘導体は図1に示したクロマトグラムのようなMw、Mzが得られる。
本発明の化粧用親水性有効成分の吸着促進剤では、クロマトグラムから得られる重量平均分子量(Mw)とz平均分子量(Mz)の比率Mz/Mwが5≦Mz/Mw≦60であると、親水性有効成分の吸着を促進する効果が向上する。
Mz/Mwを5以上とすることによって、化粧用親水性有効成分の吸着を促進する効果が更に顕著となる。Mz/Mwが60より大きくなると、分子量分布における高分子量側の偏りが大きくなり粘度の上昇などが見られ、洗浄剤へ分散・配合しにくくなる。この観点から、Mz/Mwが60以下であることが好ましく、50以下であることがさらに好ましい。また、Mz/Mwが10以上であることが更に好ましく、30以上であることが特に好ましく、40以上であることが最も好ましい。
本発明において、Mz/Mwを求めるためのゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)は、システムとしてSHODEX(登録商標) GPC101GPC専用システム、示差屈折率計としてSHODEX RI-71s、ガードカラムとしてSHODEX KF-G、カラムとしてHODEX KF804Lを3本連続装着し、カラム温度40℃、展開溶剤としてテトラヒドロフランを1ml/分の流速で流し、得られた反応物の0.1重量%テトラヒドロフラン溶液0.1mlを注入し、BORWIN GPC計算プログラムを用いて屈折率強度と溶出時間で表されるクロマトグラムを得る。
(化粧用親水性有効成分の吸着促進剤の製造方法)
本発明の化粧用親水性有効成分の吸着促進剤を製造する際には、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、ホスファゼン化合物などのP=N 結合を有する化合物、複合金属シアン化物錯体触媒など、公知である触媒を使用できる。好ましくは、触媒として、複合金属シアン化物触媒(以下、DMC触媒と略記する)の存在下で、炭素数3のアルキレンオキシド、すなわちプロピレンオキシドおよび、炭素数2のアルキレンオキシド、すなわちエチレンオキシドを開環付加させる。反応容器内に、分子中に少なくとも1個の水酸基を有する開始剤とDMC触媒を加え、不活性ガス雰囲気の攪拌下、プロピレンオキシドまたはエチレンオキシドを連続もしくは断続的に添加し付加重合する。プロピレンオキシドやエチレンオキシドは加圧して添加しても良く、大気圧下で添加しても良い。
また、反応温度は、50℃~150℃が好ましく、70℃~110℃がより好ましい。反応温度が150℃より高いと、触媒が失活するおそれがある。反応温度が50℃より低いと、反応速度が遅く生産性に劣る。
本発明における開始剤としては、式(1)において、Z(OH)nとして、炭素数1~24かつ水酸基の数xが1~6の化合物もしくはそれら化合物にオキシプロピレン付加したものを使用することができる。開始剤としては、例えば、ブタノール、ブチルプロピレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシプロピレングリセリルエーテル、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ソルビタン、ジグリセリン、アルキルグリコシド、キシリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、イノシトールなどが挙げられる。ZがRである場合には、開始剤としては、Rで示される炭素数1~24の炭化水素基を有する1価アルコール(ROH)を使用することができる。
開始剤およびプロピレンオキシド、エチレンオキシドに含まれる微量の水分量については特に制限はないが、開始剤に含まれる水分量については、0.5wt%以下、プロピレンオキシド、エチレンオキシドについては0.01wt%以下であることが望ましい。
DMC触媒の使用量は、特に制限されるものではないが、生成する化粧用親水性有効成分の吸着促進剤に対して、0.0001~0.1wt%が好ましく、0.001~0.05wt%がより好ましい。DMC触媒の反応系への投入は初めに一括して導入してもよいし、順次分割して導入してもよい。重合反応終了後、複合金属錯体触媒の除去を行う。触媒の除去はろ別や遠心分離、合成吸着剤による処理など公知の方法により行うことが出来る。
本発明におけるDMC触媒は公知のものを用いることができるが、たとえば、式(5)で表わすことができる。

Md[M’y(CN)z]e(HO)f・(R)g ・・・(5)

式(5)中、MおよびM’は金属、Rは有機配位子、d、e、yおよびzは金属の原子価と配位数により変わる正の整数であり、fおよびgは、金属の配位数により変わる正の整数である。
金属Mとしては、Zn(II)、Fe(II)、Fe(III)、Co(II)、Ni(II)、Al(III)、Sr(II)、Mn(II)、Cr(III)、Cu(II)、Sn(II)、Pb(II)、Mo(IV)、Mo(VI)、W(IV)、W(VI)などがあげられ、なかでもZn(II)が好ましく用いられる。
金属M’としては、Fe(II)、Fe(III)、Co(II)、Co(III)、Cr(II)、Cr(III)、Mn(II)、Mn(III)、Ni(II)、V(IV)、V(V)などがあげられ、なかでもFe(II)、Fe(III)、Co(II)、Co(III)が好ましく用いられる。
有機配位子Rとしてはアルコール、エーテル、ケトン、エステルなどが使用でき、アルコールがより好ましい。好ましい有機配位子は水溶性のものであり、具体例としては、tert-ブチルアルコール、n-ブチルアルコール、iso-ブチルアルコール、N,N-ジメチルアセトアミド、エチレングリコールジメチルエーテル(グライム)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム)などが挙げられる。特に好ましくはtert-ブチルアルコールが配位したZn[Co(CN)である。
(吸着促進剤組成物)
また、本発明の吸着促進剤と、アニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤との少なくとも一方と、美白剤、抗炎症剤、保湿剤、ビタミン類、アミノ酸類、植物エキスから選ばれる親水性有効成分とを配合し、適当な形状にして、吸着促進剤組成物として用いてもよい。
本発明の化粧用親水性有効成分の吸着促進剤を配合して用いる場合、本発明の吸着促進剤の配合量は、0.5~40質量%が好ましい。親水性有効成分を皮膚又は毛髪に吸着させる観点からより好ましくは1~30質量%、さらに好ましくは1~20質量%で配合される。親水性有効成分吸着促進剤の量0.1質量%未満の時は親水性有効成分を皮膚又は毛髪に吸着させる効果が低下する可能性がある。親水性有効成分吸着促進剤の料が40質量%を超える時は、組成物とした際の安定性が低下する可能性がある。
(アニオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤)
アニオン性界面活性剤としては、例えば、高級脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルアミドエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアミドエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、N-アシルアミノ酸塩、N-アシルイセチオン酸塩、N-アシルメチルタウリン塩、N-アシルポリペプチド塩、アルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。
これらの中でも、高級脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、N-アシルメチルタウリン塩、N-アシルアミノ酸塩が好ましく、N-アシルメチルタウリン塩、N-アシルアミノ酸塩が更に好ましい。これらのアルキル基、もしくはアシル基の炭素数は、洗浄力や起泡力の観点から、10~18であることが好ましく、12~14であることが特に好ましい。なお、アルキル基やアシル基は、飽和脂肪酸由来、不飽和脂肪酸由来またはこれらの混合物である混合脂肪酸由来のもののいずれでもよい。混合脂肪酸としては、例えば、ヤシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸などが挙げられる。
これらの対イオンとしては、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩、アミノ酸塩等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤の具体例としては、例えば、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ココイルメチルタウリンナトリウム、ココイルメチルタウリンタウリンナトリウム、ココイルグルタミン酸ナトリウム、ラウロイルメチルアラニンナトリウムなどが挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリグリセリンアルキルエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、アルキルモノエタノールアミド、アルキルジエタノールアミド、アルキルモノイソプロパノールアミド、アルキルグリコシド、ポリオキシエチレンアルキルグリコシド、アルキルアミンオキシド、アルキルアミドアミンオキシド等が挙げられる。
それぞれの具体例としては、ポリオキシエチレン(3モル) ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(2モル)ラウリン酸エステル、ショ糖ヤシ油脂肪酸エステル、ソルビタンラウリン酸エステル、ポリオキシエチレン(20モル)ソルビタンモノラウリン酸エステル、ポリオキシエチレン(30モル)ソルビットテトライソステアリン酸エステル、ポリオキシエチレン(40モル)ソルビットテトラオレイン酸エステル、ポリグリセリン(10モル)ラウリルエーテル、ポリグリセリン(10モル)ラウリン酸エステル、ポリオキシエチレン(20モル)グリセリントリイソステアリン酸エステル、ポリオキシエチレン(7モル)グリセリンモノヤシ油脂肪酸エステル、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノメチルエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノイソプロパノールアミド、ラウリルグリコシド、ラウリルアミンオキシド、ヤシ油脂肪酸アミドアミンオキシド等が挙げられる。
これらの中でも、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルが特に好ましい
吸着促進剤組成物全量を100質量%としたとき、上記のアニオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤の含有量(合計値)は、0.1~50質量%であり、好ましくは1~35質量%、特に好ましくは5~30質量%である。アニオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤の含有量が少なすぎると、感触が低下する場合があり、含有量が多すぎると安定性が低下する可能性がある。
(化粧用親水性有効成分)
本発明で吸着促進の対象となる化粧用親水性有効成分とは、化粧料に添加される有効成分であって親水性を有する成分であり、美白剤、抗炎症剤、保湿剤、ビタミン類、アミノ酸類、植物エキス、水溶性色素などがあげられる。この親水性は、オクタノール/水分配係数LogPによって評価できる。
ここで、LogPは、下記に記載される方法に従って計算することができる。

LogP=Log10POW

POW=CO/CW
CO:1-オクタナール層中の被験物濃度(mol/L)
CW:水層中の被験物濃度(mol/L)
本発明で吸着促進の対象となる化粧用親水性有効成分は、オクタノール/水分配係数LogPが-5以上でありかつ-0.1以下の範囲である。
こうした成分は、親水性でありすすぎ時に洗い流されやすい。こうした観点から、オクタノール/水分配係数LogPが-5以上かつ-0.1以下の範囲とする。親水性有効成分は、オクタノール/水分配係数LogPが-4.5以上、-0.5以下の親水性有効成分から選択することがさらに好ましく、-3.5以上、-0.5以下の親水性有効成分から選択することが特に好ましい。
具体的には、美白剤として、L-アスコルビン酸及びその誘導体(リン酸L-アスコルビルナトリウム、リン酸L-アスコルビルマグネシウム、L-アスコルビン酸-2-グルコシドなど)、アルブチン(4-ヒドロキシフェノールの配糖体)等のハイドロキノン誘導体、トラネキサム酸及びその誘導体、コウジ酸及びその誘導体、プラセンタエキス、グルタチオンなどが挙げられる。
抗炎症剤として、グリチルリチン酸及びその塩(グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸アンモニウムなど)、グリチルレチン酸およびその誘導体(グリチルレチン酸グリセリル、グリチルレチン酸ピリドキシン、サクシニルグリチルレチン酸二ナトリウム等)、アラントインおよびその誘導体(アスコルビン酸アラントイン、アラントイングリチルレチン酸等)、アズレン類(アズレン、グアイアズレン、グアイアズレンスルホン酸エチル、グアイアズレンスルホン酸ナトリウム等)等が挙げられる。
保湿剤として、尿素、グリセリン、キシリトール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、D-グルコサミン、N-アセチル-D-グルコサミン、ヒアルロン酸、プロテオグリカンなどが挙げられる。
育毛剤として、アデノシン、パントテニルエチルエーテルなどが挙げられる。
ビタミン類として、ニコチン酸及びその誘導体(例えば、ニコチン酸アミド等)、パントテン酸などが挙げられる。
アミノ酸として、ヒドロキシプロリン、セリン、グルタミン酸、アルギニン、アラニン、トリプトファン、ヒスチジン、L-カルニチンなどが挙げられる。
植物エキスとして、ユーカリエキス、椿エキス、ウコンエキス、シークワーサーエキス、甘草エキス、プロポリスエキスなどが挙げられる。
水溶性色素としては、ブリリアントブルー、トリパンブルー、アシッドレッド1などが挙げられる。
吸着促進剤組成物全量を100質量%としたとき、上記の化粧用親水性有効成分の含有量(合計値)は、0.005~20質量%であり、好ましくは0.05~15質量%である。
親水性有効成分を皮膚又は毛髪に吸着させる効果から、洗浄剤において化粧用親水性有効成分1重量部に対し、本発明の化粧用親水性有効成分の吸着促進剤は、0.01重量部~1000重量部となるように添加され、より好ましくは0.1重量部~1000重量部となるように添加され、さらに好ましくは1重量部~100重量部となるように添加される。
本発明の化粧用親水性有効成分の吸着促進剤を洗浄剤組成物とする際には、通常の方法に従って製造することができる。組成物の形態としては、液状、ゲル状、固体、ペースト状、エアゾール型スプレー、非エアゾール型スプレー等を適宜選択できる。また、使用形態は限定されず、ボディソープ、クレンジング料、洗顔料、ヘアシャンプー、リンスインシャンプーなどとして用いることができる。
本発明の化粧用親水性有効成分の吸着促進剤を洗浄剤組成物とする際には、必要に応じて水及び通常洗浄剤に配合される添加成分、例えば界面活性剤、炭化水素油、エステル油、高級脂肪酸、高級アルコール、シリコーン油等の油分、グリセリン、ソルビトール、ポリエチレングリコール等の保湿剤、ジステアリン酸グリコールなどのパール化剤、パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム、フェノキシエタノール等の防腐剤、エチレンジアミン四酢酸塩、エデト酸等のキレート剤、ジステアリン酸エチレングリコール等のパール化剤、パラメトキシケイ皮酸エステル、メトキシジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤、高分子・増粘・ゲル化剤、酸化防止剤、防腐剤、殺菌剤、pH調整剤、植物抽出物、アミノ酸、ビタミン類、色素、香料を適宜配合することができる。
以下に、実施例および比較例を挙げて本発明を詳細に説明する。
(複合金属シアン化物錯体触媒の合成)
塩化亜鉛2.1gを含む2.0mlの水溶液中に、カリウムヘキサシアノコバルテートKCo(CN)を0.84g含む15mlの水溶液を、40℃にて攪拌しながら15分間かけて滴下した。滴下終了後、水16ml、tert-ブチルアルコール16gを加え、70℃に昇温し、1時間攪拌した。室温まで冷却後、濾過操作(1回目濾過)を行い、固体を得た。この固体に、水14ml、tert-ブチルアルコール8.0gを加え、30分間攪拌したのち濾過操作(2回目濾過)を行い、固体を得た。
さらに再度、この固体にtert-ブチルアルコール18.6g、メタノール1.2gを加え、30分間攪拌したのち濾過操作(3回目濾過)を行い、得られた固体を40℃、減圧下で3時間乾燥し、複合金属シアン化物錯体触媒0.7gを得た。
(実施例化合物1の合成)
温度計、圧力計、安全弁、窒素ガス吹き込み管、撹拌機、真空排気管、冷却コイル、蒸気ジャケットを装備した5Lオートクレーブに、ブタノール56gと複合金属シアン化物錯体触媒0.03gを仕込み、窒素置換後、110℃へと昇温し、0.3MPa以下の条件で、窒素ガス吹き込み管より、プロピレンオキシド176gを滴下し、反応槽内の圧力と温度の経時的変化を測定したところ、1時間後、反応槽内の圧力が急激に減少した。その後、反応槽内を90℃に保ちながら、0.5MPa以下の条件で、窒素ガス吹き込み管より、徐々にプロピレンオキシド1054gとエチレンオキシド1164gの混合物を滴下した。添加終了後、90℃で1時間反応させ、75~85℃で1時間減圧処理後、ろ過を行った。得られた実施例化合物1について、ゲル浸透クロマトグラフィーによる測定を行った。
ただし、ブタノールはKHネオケム製、プロピレンオキシドは住友化学製、エチレンオキシドは日本触媒製のものを用いた。
(実施例化合物2~4、比較例化合物1の合成)
出発原料、プロピレンオキシドとエチレンオキシドの平均付加モル数、ランダム率以外は、実施例1の化合物の合成例と同様の方法で化合物を合成した。得られた実施例化合物2~4、比較例化合物1について、ゲル浸透クロマトグラフィーによる測定を行った。
(比較例化合物2の合成)
温度計、圧力計、安全弁、窒素ガス吹き込み管、撹拌機、真空排気管、冷却コイル、蒸気ジャケットを装備した5Lオートクレーブに、ブタノール56gと触媒としての水酸化カリウム6.0gを仕込み、窒素置換後、110℃へと昇温し、0.5MPa以下の条件で、窒素ガス吹き込み管より、徐々にプロピレンオキシド1230gとエチレンオキシド1164gの混合物を滴下した。添加終了後、110℃で1.5時間反応させ、75~85℃で1時間減圧処理後、反応物を5Lナスフラスコに移し、速やかに1N塩酸で中和し、窒素ガス雰囲気下で脱水後、ろ過を行った。
得られた比較例化合物2について、ゲル浸透クロマトグラフィーによる測定を行った。
合成例1~6のクロマトグラムから求められるMz/Mw、化合物の特性を表1に示す。ただし、水酸基価はJIS K-1557-1に準拠して測定したものであり、分子量は水酸基価より算出したものである。
Figure 2022152308000002
(実施例1~10、比較例1~3の調製)
表2、表3の通り各実施例、比較例組成物を調製した。表2、表3に示した組成で原料を配合し、室温で均一になるまで混合することによって、液状の組成物を得た。
(化粧用親水性有効成分の吸着性)
親水性有効成分のモデル物質として、水溶性色素を用いて残存性を評価した。水溶性色素として、ブリリアントブルー(LogP=-0.6)、トリパンブルー(LogP=-0.12)、アシッドレッド1(LogP=-4.5)を用いた。健常パネラー10人の初期の肌色を分光測色計にて測定した後、実施例、比較例組成物を塗布し、30秒洗浄を行った。洗浄後40℃の温水ですすぎ、塗布後の肌の色を再度分光測色計で測定した。下記式(6)より色差ΔE*abを算出した。ただし、ブランクとして実施例化合物および比較例化合物を添加していないものを用いた。
算出した色差について、式(7)より残存率を算出した。算出した残存率を以下の評価基準により評価した。
Figure 2022152308000003

評価基準
◎: 残存率が175%以上
○: 残存率が125%以上、175%未満
△: 残存率が100%以上、125%未満
×: 残存率が100点未満
Figure 2022152308000004
Figure 2022152308000005
実施例1~10より、本発明の実施例化合物は、親水性有効成分を吸着する効果に優れていた。
これに対して、比較例1~3から明らかなように、吸着促進剤に該当しない比較例化合物は、親水性有効成分を吸着する効果を満たさなかった。
すなわち、比較例化合物1、比較例化合物2を用いた比較例1、2では、親水性成分(ブリリアントブルー)の吸着性が低かった。
比較例3では、本発明の吸着剤の代りに「ポリオクタニウム-10」を添加しているが、親水性成分(ブリリアントブルー)の吸着性が更に低かった。
(実施例11~14および比較例4、5:組成物の保湿感の官能評価)
組成物の保湿感の官能評価を行った。親水性有効成分としてグリセリン(LogP=-1.8)を配合し、表4の通り原料を混合することで実施例、比較例組成物を調製した。健常パネラー10名が、実施例および比較例組成物を使用して60秒肌を洗浄し、すすぎ流した。すすぎ後15分後の肌の保湿感について、下記評点基準により3段階で相対評価した。10名の合計点を算出し、以下の評価基準により評価した。

(評点基準)
3点:保湿感がある。
2点:保湿感がややある。
1点:保湿感がない。
(評価基準)
◎:25点以上
○:20点以上、25点未満
△:15点以上、20点未満
×:15点未満
Figure 2022152308000006
実施例11~14より、本発明の実施例化合物は、親水性有効成分を吸着することにより、組成物の保湿感の官能評価が優れていた。
これに対して、比較例4~5から明らかなように、吸着促進剤に該当しない比較例化合物は、組成物の保湿感の官能評価が不良であった。
すなわち、実施例化合物を用いた実施例11~14では、親水性有効成分であるグリセリンの吸着性が高く官能評価が良好であり、比較例化合物を用いた比較例4,5では、親水性成分であるグリセリンの吸着性が低かった。
(実施例15、比較例6、参考例1:角層水分量測定による保湿効果の評価)
洗浄前後の皮膚の角層水分量変化率を測定することで、保湿効果を評価した。親水性有効成分としてグリセリンを配合し、表5の通り原料を混合することで実施例、比較例、参考例組成物を調製した。健常パネラー10名が、実施例、比較例および参考例組成物を使用して60秒肌を洗浄し、すすぎ流した。すすぎ後1時間後の肌の角層水分量を皮表角層水分量測定装置(SKICON-200EX)で測定し、下記式により洗浄前後の保湿効果を評価した。パネラー10名の平均値を算出し、以下の評価基準により評価した。

角層水分量変化率(%)=(洗浄後の角層水分量/洗浄前の角層水分量)×100
(評価基準)
〇:角層水分量変化率が120以上
×:角層水分量変化率が120未満
Figure 2022152308000007
実施例15より、本発明の実施例化合物は、親水性有効成分を吸着することにより、角層水分量変化率が優れていた。
これに対して、比較例6から明らかなように、実施例化合物を添加しない場合は、角層水分量変化率が不良であった。
また、参考例1と実施例15を比較することにより、本発明の実施例化合物と親水性有効成分を併用することにより、親水性有効成分が吸着され、角層水分量変化率が向上した。
すなわち、実施例化合物を用いた実施例15では、親水性有効成分であるグリセリンの吸着性が高く角層水分量変化率が良好であり、比較例6では、親水性成分であるグリセリンの吸着性が低かった。

Claims (3)

  1. 式(1)で表され、ゲル浸透クロマトグラフィー測定により求められるクロマトグラムから算出される重量平均分子量(Mw)とz平均分子量(Mz)の比率Mz/Mwが式(2)の関係を満足し、オクタノール/水分配係数が-5以上であり-0.1以下である化粧用親水性有効成分のすすぎ後の皮膚又は毛髪への吸着を促進する、親水性成分吸着促進剤。

    Z-[O-(PO)-[(PO)/(EO)]-H] ・・・・(1)

    (式(1)中、
    Zは、炭素数1~8かつ1~6個の水酸基を有する化合物から、全ての水酸基を除いた残基を示し、
    nは1~6の数を示し、
    POはオキシプロピレン基を示し、
    EOはオキシエチレン基を示し、
    aおよびbは、それぞれ前記オキシプロピレン基POの付加モル数を示し、
    cは前記オキシエチレン基EOの付加モル数を示し、
    aは0~100の数を示し、bは1~100の数を示し、cは1~200を示し、a+b+c≧10である。
    (PO)/(EO)は前記オキシプロピレン基POと前記オキシエチレン基EOがランダム付加していることを示し、b/c=1/5~5/1であり、前記オキシプロピレン基POと前記オキシエチレン基EOのランダム率xが0.1≦x≦1である。)

    5≦M/M≦60 ・・・・(2)
  2. 前記オクタノール/水分配係数が-5以上であり-0.1以下である化粧用親水性有効成分が、美白剤、抗炎症剤、保湿剤、ビタミン類、アミノ酸類および植物エキスから選ばれる1種または2種以上である、請求項1記載の親水性成分吸着促進剤。
  3. 請求項1記載の親水性成分吸着促進剤0.5~40質量%と、
    アニオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤との少なくとも一方0.1~50質量%と、
    美白剤、抗炎症剤、保湿剤、ビタミン類、アミノ酸類および植物エキスから選ばれるオクタノール/水分配係数が-5以上であり-0.1以下である親水性有効成分0.005~20質量%を含有することを特徴とする、吸着促進剤組成物。
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