JP2022151779A - 樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】硬化物の吸水率が低い樹脂組成物を提供すること。【解決手段】樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂、(B)チオール化合物、(C)シランカップリング剤、及び(D)シリコーンパウダーを含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物に関する。
チオール化合物を硬化剤として用いたエポキシ樹脂組成物は、低温硬化性、速硬化性が良好であるため、電子機器組み立て用の接着剤等、様々な用途に使用されている(例えば、特許文献1参照)。
電子機器などは、小型化、モバイル化、ウェアラブル化が進み、従来よりも多様な環境下で使用される場面が増えている。その結果、電子機器等に使用される接着剤にも、耐落下衝撃性やヒートショック耐性が求められる場合がある。これらの特性を実現するためには、エポキシ樹脂組成物に対して、硬化後の弾性率が低いことが求められる。
特開平11-256013号公報
しかしながら、チオール化合物を有するエポキシ樹脂組成物において、硬化後の弾性率が低くなるようにエポキシ樹脂組成物の組成を設計すると、硬化後の吸水率が増加してしまいやすい。吸水率が高いと、膨潤や劣化により、接着性が低下する場合がある。例えば電子機器用途の場合、吸水率が信頼性に大きな影響を及ぼすこととなる。
従って、本発明の課題は、チオール化合物を有するエポキシ樹脂組成物において、吸水率を増加させることなく、弾性率を下げることのできる技術を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、(A)エポキシ樹脂、(B)チオール化合物、(C)シランカップリング剤、及び(D)シリコーンパウダーを含有する樹脂組成物により、上記課題が達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の内容を含む。
[1](A)エポキシ樹脂、(B)チオール化合物、(C)シランカップリング剤、及び(D)シリコーンパウダーを含有する樹脂組成物。
[2](E)潜在性硬化促進剤を含有する、[1]に記載の樹脂組成物。
[3](F)安定剤を含有する、[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。
[4]成分(B)が、(B-1)分子内にチオール基を3つ以上有するチオール化合物、及び(B-2)分子内にチオール基を2つ有するチオール化合物を含む、[1]~[3]のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
[5]成分(B-1)が分子内に環骨格を有する、[4]に記載の樹脂組成物。
[6]成分(B-1)が分子内にエステル結合を有しない、[4]又は[5]に記載の樹脂組成物。
[7]成分(B-2)が分子内に環骨格を有しない、[4]~[6]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[8]成分(B-2)が分子内にエステル結合を有しない、[4]~[7]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[9]成分(B-1)及び成分(B-2)が水酸基を有しない、[5]~[8]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[10]成分(C)がエポキシ基を有する、[1]~[9]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[11]樹脂組成物の不揮発成分100質量%に対し、成分(C)を1~10質量%で含む、[1]~10]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[12]樹脂組成物の不揮発成分100質量%に対し、成分(D)を5~20質量%で含む、[1]~11]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[13][1]~[12]のいずれかに記載の樹脂組成物を含む接着剤。
[14][1]~[12]のいずれかに記載の樹脂組成物を含む封止材。
[15][1]~[12]のいずれか記載の樹脂組成物を熱硬化させてなる、硬化物。
[16][15]記載の硬化物を含む、電子部品。
本発明によれば、チオール化合物を有するエポキシ樹脂組成物において、吸水率を増加させることなく、弾性率を下げることのできる技術が提供される。
以下に、本発明の一実施形態について説明する。
本実施態様に係る樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂、(B)チオール化合物、(C)シランカップリング剤、及び(D)シリコーンパウダーを含有する。
上記のような組成を採用することによって、硬化後の弾性率が低く、かつ、吸水率が低い樹脂組成物が提供される。
以下に、樹脂組成物の各成分について詳述する。
(A)エポキシ樹脂
エポキシ樹脂は、分子内に少なくとも1つのエポキシ基を有するものであればよく、特に限定されるものではない。好ましくは、エポキシ樹脂としては、平均して1分子当り2以上のエポキシ基を有するものが用いられる。
エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、カテコール、及びレゾルシノールなどの多価フェノール、グリセリン、並びにポリエチレングリコールなどの多価アルコールと、エピクロロヒドリンとを反応させて得られるポリグリシジルエーテル;p-ヒドロキシ安息香酸、β-ヒドロキシナフトエ酸のようなヒドロキシカルボン酸とエピクロロヒドリンとを反応させて得られるグリシジルエーテルエステル;フタル酸、テレフタル酸のようなポリカルボン酸とエピクロロヒドリンとを反応させて得られるポリグリシジルエステル;エポキシ化フェノールノボラック樹脂;エポキシ化クレゾールノボラック樹脂;エポキシ化ポリオレフィン;環式脂肪族エポキシ樹脂:その他のウレタン変性エポキシ樹脂、等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
エポキシ樹脂として、高耐熱性及び低透湿性を保つ等の観点からは、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、芳香族グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン構造を有するエポキシ樹脂等が好ましく、ビスフェノールA型エポキシ樹脂およびビスフェノールF型エポキシ樹脂がより好ましい。
エポキシ樹脂のエポキシ当量は、例えば、50~1000g/eq、好ましくは100~750g/eq、より好ましくは150~500g/eqである。ここで、エポキシ当量とは、エポキシ基1個当たりのエポキシ樹脂の質量であり、JIS K 7236(2009)に準拠して測定することができる。
エポキシ樹脂は、液状であっても、固形状であってもよい。また、液状樹脂と固形状樹脂の両方を用いたものであってもよい。ここで、「液状」及び「固形状」とは、室温でのエポキシ樹脂の状態である。塗工性、加工性、接着性の観点から、使用するエポキシ樹脂全体の少なくとも10質量%以上が液状であるのが好ましい。かかる液状エポキシ樹脂の具体例として、液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱ケミカル社製「jER828EL」、三菱ケミカル社製「jER827」)、液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱ケミカル社製「jER807」)、ナフタレン型2官能エポキシ樹脂(DIC社製「HP4032」、「HP4032D])、液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂/ビスフェノールF型エポキシ樹脂(日鉄ケミカル&マテリアル社製「ZX1059」)、及び水素添加された構造のエポキシ樹脂(三菱ケミカル社製「jERYX8000」)がある。中でも高耐熱であり低粘度である三菱ケミカル社製の「jER828EL」、および三菱ケミカル社製「jER807」が好ましい。
また、固形エポキシ樹脂の具体例として、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂(DIC社製「HP4700」)、ジシクロペンタジエン型多官能エポキシ樹脂(DIC社製「HP7200」)、ナフトール型エポキシ樹脂(日鉄ケミカル&マテリアル社製「ESN-475V」)、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂(ダイセル化学工業(株)製「PB-3600」)、ビフェニル構造を有するエポキシ樹脂(日本化薬(株)製「NC3000H」、「NC3000L」、三菱ケミカル社製「jERYX4000」)などが挙げられる。
樹脂組成物の不揮発成分を100質量%とした場合、エポキシ樹脂の含有量は、例えば、5質量%以上であり、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、30質量%以上がさらに好ましく、40質量%以上が殊更好ましく、45質量%以上が特に好ましい。また、エポキシ樹脂の含有量は、例えば95質量%以下であり、90質量%以下が好ましく、85質量%以下がより好ましく、80質量%以下がさらに好ましく、75質量%以下が殊更好ましく、70質量%以下が特に好ましい。
一態様において、エポキシ樹脂として、下記式(1)又は(2)で表されるエポキシ樹脂を用いることができる。
Figure 2022151779000001


(式(1)及び(2)中、X、X1およびX2は、互いに同一であっても異なっていてもよく、4以上の-(CH2)-を主骨格に含む二価の非芳香族炭化水素基であり、Ar、Ar1及びAr2は、互いに同一であっても異なっていてもよく、二価の芳香族基を主骨格に含む二価の芳香族含有炭化水素基であり、nおよびmは、それぞれ独立に1~20の整数である)
ここで、「主骨格」とは、エポキシ基を両末端に有する骨格のうち、最も鎖の長い骨格を言う。
好ましくは、X、X1及びX2における「4以上の-(CH2)-を主骨格に含む二価の非芳香族炭化水素基」が、
(b1)-O-CH(-CH3)-(O-(CH2pq-O-CH(-CH3)-、
(b2)-(O-(CH2rs-、
(b3)-(O-CH2-CH(-CH3))t-、
(b4)-O-CH2-CH(-OH)-CH2-(O-(CH2uv-O-CH2-CH(-OH)-CH2-、
(b5)-(O-(CH2wy-O-CH2-CH(-OH)-、及び
(b6)-(O-CH2-CH(-CH3))z-O-CH2-CH(-OH)-
(但し、p、q、r、s、t、u、v、w、y及びzは、それぞれ独立に1~20の整数である)から選択される。
また、Ar、Ar1及びAr2における「二価の芳香族基を主骨格に含む二価の芳香族含有炭化水素基」において、芳香族基としては、例えば、フェニレン基、ナフタレン基、アントラセン基、ビフェニル基が挙げられる。フェニレン基は、オルト、メタ、又はパラのフェニレン基であり得る。二価の芳香族含有炭化水素基中に、当該芳香族基が2以上含まれていてもよい。2以上の芳香族基が含まれる場合、芳香族基同士は直接結合していてもよいし、アルキレン基、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、二重結合又は三重結合で結合された2つの炭素等を介して結合していてもよい。
特に好ましい二価の芳香族含有炭化水素基としては、以下の式(3)及び(4)に表される構造が挙げられる。
Figure 2022151779000002

他の一態様において、エポキシ樹脂として、下記式(5)によって表される変性ビスフェノール型エポキシ樹脂を用いることができる。
Figure 2022151779000003
ここで、式(5)中のYは、脂肪族炭化水素であり、Zは、CH2またはC(CH3)を表す。また、nは0から10の範囲であり、好ましくは1~8である。
このようなエポキシ樹脂の具体例として、例えば、YL7175-500やYL7175-1000(いずれもジャパンエポキシレジン(株)製)を挙げることができる。
好ましい一態様では、エポキシ樹脂として、二種類のエポキシ樹脂(第1のエポキシ樹脂及び第2のエポキシ樹脂)が用いられる。
第1のエポキシ樹脂のエポキシ当量は、例えば300~1000g/eq、好ましくは300~700、より好ましくは350~600である。
第1のエポキシ樹脂の粘度は、25℃(E型粘度計)で、例えば、5,000~50,000mPa・s、好ましくは10,000~30,000mPa・sである。
樹脂組成物の不揮発成分を100質量%とした場合、第1のエポキシ樹脂の含有量は、例えば5~40質量%、好ましくは10~30質量%、より好ましくは10~25質量%、更に好ましくは10~20質量%である。
第1のエポキシ樹脂の具体例として、「EXA-4850-150」(DIC社製、エポキシ当量450g/eq)が挙げられる。
第2のエポキシ樹脂のエポキシ当量は、例えば50~300g/eq、好ましくは100~250g/eq、より好ましくは100~200g/eqである。
第2のエポキシ樹脂の粘度は、25℃(E型粘度計)で、例えば、500~5,000mPa・s、好ましくは1,000~3,000mPa・sである。
樹脂組成物の不揮発成分を100質量%とした場合、第2のエポキシ樹脂の含有量は、例えば10~60質量%、好ましくは20~50質量%、より好ましくは30~50質量%、更に好ましくは30~45質量%である。
第2のエポキシ樹脂の具体例として、例えば、「ZX-1059」(日鉄ケミカル&マテリアル社製、エポキシ当量165g/eq)が挙げられる。
(B)チオール化合物
チオール化合物は、エポキシ基を架橋もしくは重合する化合物であれば特に限定されない。チオール化合物としては、1分子中のチオール基数が2~6(2官能~6官能)であるものが好ましく、2~5(2官能~5官能)であるものがより好ましい。
例えば、チオール化合物として、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)(略称:TMTP)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)(略称:PEMP)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3-メルカプトプロピオネート)(略称:DPMP)、トリス-[(3-メルカプトプロピオニルオキシ)-エチル]-イソシアヌレート(略称:TEMPIC)、トリス(3-メルカプトプロピル)イソシアヌレート(略称:TMPIC)、エチレングリコールビスチオグリコレート(略称:EGTG)、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート(略称:TMTG)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート(略称:PETG)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート)、1,4-ビス(3-メルカプトブチリルオキシ)ブタン、1,3,5-トリス(3-メルカプトブチリルオキシエチル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトブチレート)(略称:TPMB)、トリメチロールエタントリス(3-メルカプトブチレート)(略称:TEMB)、1,3,4,6-テトラキス(2-メルカプトエチル)グリコールウリル、及び4,4’-イソプロピリデンビス[(3-メルカプトプロポキシ)ベンゼン]からなる群から選択される少なくとも一種を用いることができる。
上記のチオール化合物は、公知の方法で合成することができ、また、市販品を使用することができる。トリス(3-メルカプトプロピル)イソシアヌレート(略称:TMPIC)や4,4’-イソプロピリデンビス[(3-メルカプトプロポキシ)ベンゼン]は、例えば、特開2012-153794号公報や国際公開2001/00698号に記載の方法で合成することができる。市販品としては、SC有機化学社製のPEMP、淀化学社製のOTG、EGTG、TMTG、PETG、3-MPA、TMTP、PETP、堺化学工業社製のTEMP、PEMP、TEMPIC、DPMP、昭和電工社製のPE-1(ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート))、BD-1(1,4-ビス(3-メルカプトブチリルオキシ)ブタン)、NR-1(1,3,5-トリス(3-メルカプトブチリルオキシエチル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン)、TPMB、TEMB、四国化成工業社製のTS-G(1,3,4,6-テトラキス(2-メルカプトエチル)グリコールウリル)等が挙げられる。
好ましい一態様においては、チオール化合物として、(B-1)分子内にチオール基を3つ以上有するチオール化合物(以下、多官能チオール化合物)と、(B-2)分子内にチオール基を2つ有するチオール化合物(2官能チオール化合物)との組み合わせが用いられる。
(B-1)多官能チオール化合物
多官能チオール化合物は、チオール基を分子内に3個以上する(3官能以上)化合物であれば特に限定されない。好ましくは、多官能チオール化合物は、3~6官能、より好ましくは3~4官能、最も好ましくは3官能である。
多官能チオール化合物の分子量は、例えば、200~700、好ましくは250~500、より好ましくは300~400である。
多官能チオール化合物のチオール基当量(官能基当量)は、例えば、50~300g/eq、好ましくは70~200g/eq、より好ましくは80~150g/eqである。
尚、チオール基当量とは、チオール基1個当たりのチオール化合物の質量を示す値であり、チオール化合物の分子量を、その化合物1分子に含まれるチオール基の数で除して得られる値である。
好ましくは、多官能チオール化合物は、分子内にエステル結合を有さない。本発明において、エステル結合とは、「-C(=O)O-」で表される結合を言う。
好ましくは、多官能チオール化合物は、分子内に水酸基を有さない。分子内に水酸基が存在しない場合、良好なポットライフを得やすい傾向にあり、樹脂組成物のライフと速硬化性とを両立させやすくなる。
好ましい多官能チオール化合物は、環骨格を有する化合物である。環骨格は脂環骨格、芳香環骨格、ヘテロ芳香環骨格、ヘテロ環骨格のいずれでもよいが、好ましくは芳香環骨格、ヘテロ芳香環骨格、ヘテロ環骨格であり、より好ましくは、ヘテロ環骨格である。環骨格を有する場合、せん断接着力が向上する。そのようなヘテロ環骨格を有する化合物として、例えば、5~8員環の、環原子として少なくとも1つの窒素原子を含む、単環式又は2環式化合物が挙げられる。より具体的には、ヘテロ環骨格を有する化合物として、イソシアヌル環骨格又はグリコールウリル骨格を含む化合物があげられる。
例えば、好適な多官能チオール化合物として、下記式(6)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2022151779000004

上式(6)中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、炭素数1~6、好ましくは炭素数1~5の直鎖もしくは分岐鎖の2価の炭化水素基を示す。炭化水素基中にはさらに下記(6a)~(6c)に示す2価の基が1つ以上含まれていてもよい。
Figure 2022151779000005

上記式で表される多官能チオール化合物として、具体的には、トリス(3-メルカプトプロピル)イソシアヌレートが挙げられる。
樹脂組成物中の(B-1)多官能チオール化合物の含有量は、特に限定されず、エポキシ樹脂や、(B-2)2官能チオール化合物の種類等に応じて調整することができる。
例えば、(A)エポキシ樹脂の含有量を100質量部とした場合、(B-1)多官能チオール化合物の含有量は、0.1~100質量部であることが好ましく、1~60質量部であることがより好ましく、10~50質量部がさらに好ましい。
また、樹脂組成物に含まれる(B-1)多官能チオール化合物のチオール基の数と、(B-2)2官能チオール化合物のチオール基の数との合計を「1」としたときに、(B-1)多官能チオール化合物のチオール基の数の占める割合(B-1成分の総チオール基数/(B-1成分の総チオール基数+B-2成分の総チオール基数))は、例えば0.1~0.9、好ましくは0.2~0.8、より好ましくは0.3~0.7である。
ここでチオール基の数とは、組成物に含まれるチオール化合物の質量部をチオール基当量で割った値(チオールの質量部/チオール基当量)を示す。なお、組成物中にB-1成分やB-2成分としてのチオール化合物が複数種含まれる場合は、それぞれのチオールの質量部をそれぞれのチオール基当量で割った値の合計を示す。
(B-2)2官能チオール化合物
2官能チオール化合物としては、分子内にチオール基を2個含む化合物であればよく、特に限定されない。
2官能チオール化合物の分子量は、臭気を抑制する観点から、好ましくは130以上、より好ましくは140以上、更に好ましくは150以上、最も好ましくは160以上である。
また、2官能チオール化合物の分子量は、良好な速硬化性を得る観点から、例えば1000以下、好ましくは500以下、より好ましくは300以下、更に好ましくは230以下である。
また、2官能チオール化合物の分子量は、上記上限及び下限から任意に選択した範囲でもよく、例えば130~1000、好ましくは140以上500以下、より好ましくは150以上300以下、最も好ましくは160以上230以下である。
2官能チオール化合物のチオール基当量は、例えば70~300g/eq、好ましくは80~200g/eq、より好ましくは85~150g/eqである。
好ましくは、2官能チオール化合物は、分子内に水酸基を有さない。分子内に水酸基が存在しない場合、良好なポットライフを得やすい傾向にあり、樹脂組成物のライフと速硬化性とを両立させやすくなる。
好ましくは、2官能チオール化合物は、分子内にエステル結合を有さない。エステル結合を含有しない場合、エステル結合に基づく加水分解が起こらなくなるため、耐湿性を向上させることができ、信頼性をより高めることができる。
好ましくは、2官能チオール化合物は、分子内に環骨格を有さない。環骨格を有さない場合、骨格が柔軟になり、剥離強度により優れる樹脂組成物を得ることができる。
好適な2官能チオール化合物としては、下記式(7)で表される化合物が挙げられる。
式(7):HS-R4-SH
尚、式(7)中、R4は、炭素数3~16、好ましくは4~12の直鎖もしくは分岐鎖の2価の炭化水素基を示す。炭化水素基中には下記(7a)~(7c)に示す2価の基が1つ以上含まれていてもよい。R4は、好ましくは直鎖の炭化水素基、もしくは下記(7a)で示される2価の基を1つ以上含む直鎖の炭化水素基である。
Figure 2022151779000006
上記式(7)される2官能チオール化合物として、具体的には、1,4-ブタンジチオール、1,6-ヘキサンジチオール、1,8-オクタンジチオール、及び1,10-デカンジチオール及び3,6-ジオキサ-1,8-オクタンジチオール及びビス-2-メルカプトエチルスルフィド等が挙げられ、1,8-オクタンジチオール及び1,10-デカンジチオール及び3,6-ジオキサ-1,8-オクタンジチオールが好ましい。
樹脂組成物中の(B-2)2官能チオール化合物の含有量は、特に限定されない。例えば、(A)エポキシ樹脂の含有量を100質量部とした場合、(B-2)2官能チオール化合物の含有量は、0.1~100質量部であることが好ましく、1~60質量部であることがより好ましく、5~30質量部がさらに好ましい。
また、本実施形態に係る樹脂組成物において、「A成分のエポキシ基の数」に対する、「B成分のチオール基の数の合計」の比(B成分の総チオール基数/A成分の総エポキシ基数)は、0.2~2.0であることが好ましく、0.6~1.2がより好ましい。
ここでエポキシ基の数とは、組成物に含まれるエポキシ樹脂の質量部をエポキシ基当量で割った値(エポキシ基の質量部/エポキシ基当量)を示す。なお、組成物中にA成分のエポキシ樹脂が複数種含まれる場合、エポキシ基の数は、それぞれのエポキシ樹脂の質量部をそれぞれのエポキシ基当量で割った値の合計を示す。
(C)シランカップリング剤
本実施態様において使用されるシランカップリング剤は、特に限定されない。シランカップリング剤としては、例えば、アルコキシシラン化合物、アミノシラン系カップリング剤、エポキシシラン系カップリング剤、メタクリルシラン系カップリング剤、ビニルシラン系カップリング剤、スチリルシラン系カップリング剤、アクリルシラン系カップリング剤、イソシアヌレート系シランカップリング剤、ウレイド系シランカップリング剤、メルカプトシラン系カップリング剤、及びイソシアネート系シランカップリング剤から選ばれるシランカップリング剤が挙げられる。中でもアミノシラン系カップリング剤、エポキシシラン系カップリング剤、及びメタクリルシラン系カップリング剤からなる群から選ばれるシランカップリング剤が好ましい。シランカップリング剤は、1種類単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
アルコキシシラン化合物とは、RaSiX4-a(式中、Rは、(i)水素原子;(ii)アルコキシ基及びハロゲン原子から選ばれる置換基を有していてもよいアルキル基;及び(iii)アルキル基、アルコキシ基及びハロゲン原子から選ばれる置換基を有していてもよいアリール基を示し、Xは、アルコキシ基を示し、aは、0~3の整数を示す。)で表されるシラン化合物を意味し、例えば、メチルトリメトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBM-13」)、ジメチルジメトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBM-22」)、フェニルトリメトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBM103」)、メチルトリエトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBE-13」)、ジメチルジエトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBE-22」)、フェニルトリエトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBE-103」)、n-プロピルトリメトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBM-3033」)、n-プロピルトリエトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBE-3033」)、ヘキシルトリメトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBM-3063」)、ヘキシルトリエトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBE-3063」)、オクチルトリエトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBE-3083」)、デシルトリメトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBM-3103C」)、1,6-ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン(例えば、信越化学工業社製「KBM-3066」)、3,3,3-トリフルオロプロピルトリメトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBM-7103」)等が挙げられる。
アミノシラン系カップリング剤とは、アミノ基を有するアルコキシシラン化合物を意味し、例えば、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBM-602」)、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBM-603」)、3-アミノプロピルトリメトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBM-903」)、3-アミノプロピルトリエトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBE-903」)、3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミン(例えば、信越化学工業社製「KBE-9103」)、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBM-573」)、N-(ビニルベンジル)-2-アミノエチル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩(例えば、信越化学工業社製「KBM-575」)等が挙げられる。
エポキシシラン系カップリング剤とは、エポキシ基を有するシラン化合物を意味し、好ましくは、エポキシ基を有するアルコキシシラン化合物である。エポキシシラン系カップリング剤として、例えば、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBM-303」)、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBM-402」)、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBM-403」)、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBE-402」)、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBE-403」)、8-グリシドキシオクチルトリメトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBM-4083」)、エポキシ変性アルコキシオリゴマー型シランカップリング剤(例えば、信越化学工業社製「KR-517」)、グリシドキシオクチルトリメトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBM-4803」)などが挙げられる。
メタクリルシラン系カップリング剤とは、メタクリロイル基を有するアルコキシシラン化合物を意味し、例えば、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBM-502」)、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBM-503」)、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBE-502」)、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBE-503」)等が挙げられる。
ビニルシラン系カップリング剤とは、ビニル基を有するアルコキシシラン化合物を意味し、例えば、ビニルトリメトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBM-1003」)、ビニルトリエトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBE-1003」)等が挙げられる。スチリルシラン系カップリング剤とは、スチリル基を有するアルコキシシラン化合物を意味し、例えば、p-スチリルトリメトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBM-1403」)等が挙げられる。アクリルシラン系カップリング剤とは、アクリロイル基を有するアルコキシシラン化合物を意味し、例えば、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBM-5103」)等が挙げられる。
イソシアヌレートシラン系カップリング剤とは、イソシアヌレート構造を有するアルコキシシラン化合物を意味し、例えば、トリス-(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート(例えば、信越化学工業社製「KBM-9659」)等が挙げられる。ウレイドシラン系カップリング剤とは、ウレイド基を有するアルコキシシラン化合物を意味し、例えば、3-ウレイドプロピルトリアルコキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBE-585」)等が挙げられる。メルカプトシラン系カップリング剤とは、メルカプト基を有するアルコキシシラン化合物を意味し、例えば、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBM-802」)、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBM-803」)等が挙げられる。イソシアネート系シランカップリング剤とは、イソシアネート構造を有するアルコキシシラン化合物を意味し、例えば、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(例えば、信越化学工業社製「KBE-9007N」)等が挙げられる。
上記の中でも、好ましいシランカップリング剤は、エポキシシラン系カップリング剤である。エポキシシラン系カップリング剤として、より好ましくは、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、8-グリシドキシオクチルトリメトキシシラン、及びアルコキシシリル基とエポキシ基を有するオリゴマー型カップリング剤が挙げられる。
シランカップリング剤の含有量は、樹脂組成物の不揮発成分100質量%に対し、例えば1~10質量%、好ましくは2~8質量%、さらに好ましくは4~6質量%である。
(D)シリコーンパウダー
シリコーンパウダーとは、粉末状のシリコーン化合物を言う。
シリコーンパウダーとしては、例えば、シリコーンゴムパウダー、シリコーンレジンパウダー、及びシリコーン複合パウダー等が挙げられる。
シリコーンゴムパウダーとは、直鎖状分子(例えば、直鎖状のオルガノポリシロキサン)を架橋した化合物のパウダーである。
シリコーンレジンパウダーとは、三次元網目状に架橋した構造を持つシリコーン化合物のパウダーである。具体的には、シロキサン結合が(RSiO3/2n(Rは置換又は非置換の一価炭化水素基を表し、nは1~18である。)で表される三次元網目状に架橋した構造を持つポリオルガノシルセスキオキサン硬化微粉末などが挙げられる。
シリコーン複合パウダーとは、シリコーンゴムパウダーの粒子表面がシリコーンレジンで被覆された構造を有するパウダーである。
好ましくは、シリコーンパウダーとして、シリコーン複合パウダーが用いられる。
シリコーンパウダーの平均粒径は、例えば0.05μm以上、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.5μm以上である。また、シリコーンパウダーの平均粒径は、例えば100μm以下、好ましくは50μm以下、より好ましくは30μm以下である。
シリコーンパウダーの含有量は、樹脂組成物の不揮発成分100質量%に対し、例えば5~25質量%、好ましくは5~20質量%、さらに好ましくは5~15質量%である。
シリコーンパウダーの具体例としては、例えば、KMP-600(信越化学工業社製)、KMP-601(信越化学工業社製)、KMP-602(信越化学工業社製)、KMP-605(信越化学工業社製)、及びX-52-7030(信越化学工業社製)等が挙げられる。
(E)潜在性硬化促進剤
好ましくは、本実施形態に係る樹脂組成物は、潜在性硬化促進剤を含有する。潜在性硬化促進剤とは、室温(20℃±15℃(JISZ8703)ではエポキシ樹脂の硬化に寄与せず、加熱時にエポキシ樹脂の硬化を促進させる機能を有する添加剤である。
好ましくは、潜在性硬化促進剤として、固体分散型潜在性硬化促進剤が用いられる。固体分散型潜在性硬化促進剤とは、室温ではエポキシ樹脂に不溶の固体であり、加熱することにより可溶化し、エポキシ樹脂の硬化促進剤として機能する化合物である。
固体分散型潜在性硬化促進剤として、例えば、室温で固体のイミダゾール化合物、および固体分散型アミンアダクト系潜在性硬化促進剤が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのうち、固体分散型アミンアダクト系潜在性硬化促進剤が好ましい。
前記室温で固体のイミダゾール化合物としては、例えば、2-ヘプタデシルイミダゾール、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4-ベンジル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2,4-ジアミノ-6-(2-メチルイミダゾリル-(1))-エチル-S-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-(2′-メチルイミダゾリル-(1)′)-エチル-S-トリアジン・イソシアヌール酸付加物、2-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチルイミダゾール-トリメリテイト、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール-トリメリテイト、N-(2-メチルイミダゾリル-1-エチル)-尿素、N,N′-(2-メチルイミダゾリル-(1)-エチル)-アジボイルジアミド等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
固体分散型アミンアダクト系潜在性硬化促進剤の例としては、アミン化合物とエポキシ化合物との反応生成物(アミン-エポキシアダクト系)、アミン化合物とイソシアネート化合物または尿素化合物との反応生成物(尿素型アダクト系)等が挙げられる。
前記固体分散型アミンアダクト系潜在性硬化促進剤(アミン-エポキシアダクト系)の製造原料の一つとして用いられるエポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、カテコール、レゾルシノールなど多価フェノール、またはグリセリンやポリエチレングリコールのような多価アルコールとエピクロロヒドリンとを反応させて得られるポリグリシジルエーテル;p-ヒドロキシ安息香酸、β-ヒドロキシナフトエ酸のようなヒドロキシカルボン酸とエピクロロヒドリンとを反応させて得られるグリシジルエーテルエステル;フタル酸、テレフタル酸のようなポリカルボン酸とエピクロロヒドリンとを反応させて得られるポリグリシジルエステル;4,4′-ジアミノジフェニルメタンやm-アミノフェノールなどとエピクロロヒドリンとを反応させて得られるグリシジルアミン化合物;更にはエポキシ化フェノールノボラック樹脂、エポキシ化クレゾールノボラック樹脂、エポキシ化ポリオレフィンなどの多官能性エポキシ化合物やブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレートなどの単官能性エポキシ合物;等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
前記固体分散型アミンアダクト系潜在性硬化促進剤の製造原料として用いられるアミン化合物は、エポキシ基と付加反応しうる活性水素を分子内に1以上有し、かつ第1級アミノ基、第2級アミノ基および第3級アミノ基の中から選ばれた官能基を少なくとも分子内に1以上有するものであればよい。このような、アミン化合物としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、n-プロピルアミン、2-ヒドロキシエチルアミノプロピルアミン、シクロヘキシルアミン、4,4′-ジアミノ-ジシクロヘキシルメタンのような脂肪族アミン類;4,4′-ジアミノジフェニルメタン、2-メチルアニリンなどの芳香族アミン化合物;2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾリン、2,4-ジメチルイミダゾリン、ピペリジン、ピペラジンなどの窒素原子が含有された複素環化合物;等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、この中で特に分子内に第3級アミノ基を有する化合物は、優れた硬化促進能を有する潜在性硬化促進剤を与える原料であり、そのような化合物の例としては、例えば、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジ-n-プロピルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、N-メチルピペラジンなどのアミン化合物や、2-メチルイミダゾール、2-エチルイミダール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾールなどのイミダゾール化合物のような、分子内に第3級アミノ基を有する第1級もしくは第2級アミン類;2-ジメチルアミノエタノール、1-メチル-2-ジメチルアミノエタノール、1-フェノキシメチル-2-ジメチルアミノエタノール、2-ジエチルアミノエタノール、1-ブトキシメチル-2-ジメチルアミノエタノール、1-(2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル)-2-メチルイミダゾール、1-(2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル)-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-(2-ヒドロキシ-3-ブトキシプロピル)-2-メチルイミダゾール、1-(2-ヒドロキシ-3-ブトキシプロピル)-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-(2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル)-2-フェニルイミダゾリン、1-(2-ヒドロキシ-3-ブトキシプロピル)-2-メチルイミダゾリン、2-(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N-β-ヒドロキシエチルモルホリン、2-ジメチルアミノエタンチオール、2-メルカプトピリジン、2-ベンゾイミダゾール、2-メルカプトベンゾイミダゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール、4-メルカプトピリジン、N,N-ジメチルアミノ安息香酸、N,N-ジメチルグリシン、ニコチン酸、イソニコチン酸、ピコリン酸、N,N-ジメチルグリシンヒドラジド、N,N-ジメチルプロピオン酸ヒドラジド、ニコチン酸ヒドラジド、イソニコチン酸ヒドラジドなどのような、分子内に第3級アミノ基を有するアルコール類、フェノール類、チオール類、カルボン酸類およびヒドラジド類;等が挙げられる。
前記のエポキシ化合物とアミン化合物を付加反応せしめ潜在性硬化促進剤を製造する際に、さらに分子内に活性水素を2以上有する活性水素化合物を添加することもできる。このような活性水素化合物としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、フェノールノボラック樹脂などの多価フェノール類、トリメチロールプロパンなどの多価アルコール類、アジピン酸、フタル酸などの多価カルボン酸類、1,2-ジメルカプトエタン、2-メルカプトエタノール、1-メルカプト-3-フェノキシ-2-プロパノール、メルカプト酢酸、アントラニル酸、乳酸等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記固体分散型アミンアダクト系潜在性硬化促進剤の製造原料として用いられるイソシアネート化合物としては、例えば、n-ブチルイソシアネート、イソプロピルイソシアネート、フェニルイソシアネート、ベンジルイソシアネートなどの単官能イソシアネート化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、トルイレンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、ジフェニルメタン-4,4′-ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、1,3,6-ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネートなどの多官能イソシアネート化合物;更には、これら多官能イソシアネート化合物と活性水素化合物との反応によって得られる、末端イソシアネート基含有化合物;等も用いることができる。このような末端イソシアネート基含有化合物の例としては、トルイレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの反応により得られる末端イソシアネート基を有する付加化合物、トルイレンジイソシアネートとペンタエリスリトールとの反応により得られる末端イソシアネート基を有する付加化合物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、前記固体分散型アミンアダクト系潜在性硬化促進剤の製造原料として用いられる尿素化合物として、例えば、尿素、チオ尿素などが挙げられるが、これらに限定されるものでない。
固体分散型潜在性硬化促進剤は、例えば、上記の製造原料を適宜混合し、室温から200℃の温度において反応させた後、冷却固化してから粉砕するか、あるいは、メチルエチルケトン、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の溶媒中で反応させ、脱溶媒後、固形分を粉砕することにより容易に得ることが出来る。
固体分散型潜在性硬化促進剤として市販されている代表的な例としては、例えば、アミン-エポキシアダクト系(アミンアダクト系)としては、「アミキュアPN-F」(味の素ファインテクノ社製商品名)、「アミキュアPN-23」(味の素ファインテクノ社製商品名)、「アミキュアPN-H」(味の素ファインテクノ社製商品名)、「ノバキュアHX-3742」(旭化成社製商品名)、「ノバキュアHX-3721」(旭化成社製商品名)などが挙げられ、また、尿素型アダクト系としては、「フジキュアFXR-1020」(富士化成社製商品名)、「フジキュアFXR-1030」(富士化成社製商品名)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(A成分)エポキシ樹脂の含有量を100質量部とした場合、(E成分)潜在性硬化促進剤の含有量は、0.1~100質量部であることが好ましく、1~60質量部であることがより好ましく、5~30質量部がさらに好ましい。
(F)安定剤
本実施形態に係る樹脂組成物は、さらに、優れた保存安定性を実現させるために、ホウ酸エステル化合物、チタン酸エステル化合物、アルミネート化合物、ジルコネート化合物、イソシアネート化合物、カルボン酸、酸無水物及びメルカプト有機酸から選ばれる1種以上の安定剤(F成分)を含有することが好ましい。
前記ホウ酸エステル化合物としては、例えば、トリメチルボレート、トリエチルボレート、トリ-n-プロピルボレート、トリイソプロピルボレート、トリ-n-ブチルボレート、トリペンチルボレート、トリアリルボレート、トリヘキシルボレート、トリシクロヘキシルボレート、トリオクチルボレート、トリノニルボレート、トリデシルボレート、トリドデシルボレート、トリヘキサデシルボレート、トリオクタデシルボレート、トリス(2-エチルヘキシロキシ)ボラン、ビス(1,4,7,10-テトラオキサウンデシル)(1,4,7,10,13-ペンタオキサテトラデシル)(1,4,7-トリオキサウンデシル)ボラン、トリベンジルボレート、トリフェニルボレート、トリ-o-トリルボレート、トリ-m-トリルボレート、トリエタノールアミンボレート等が挙げられる。
前記チタン酸エステル化合物としては、例えば、テトラエチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトライソプロプルチタネート、テトラブチルチタネート、テトラオクチルチタネート等が挙げられる。
前記アルミネート化合物としては、例えば、トリエチルアルミネート、トリプロピルアルミネート、トリイソプロピルアルミネート、トリブチルアルミネート、トリオクチルアルミネート等が挙げられる。
前記ジルコネート化合物としては、例えば、テトラエチルジルコネート、テトラプロピルジルコネート、テトライソプロピルジルコネート、テトラブチルジルコネート等が挙げられる。
前記イソシアネート化合物としては、例えば、n-ブチルイソシアネート、イソプロピルイソシアネート、2-クロロエチルイソシアネート、フェニルイソシアネート、p-クロロフェニルイソシアネート、ベンジルイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2-エチルフェニルイソシアネート、2,6-ジメチルフェニルイソシアネート、2,4-トルエンジイソシアネート、トルイレンジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、ジフェニルメタン-4,4‘-ジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート等が挙げられる。
前記カルボン酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、カプロン酸、カプリル酸等の飽和脂肪族一塩基酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和脂肪族一塩基酸、モノクロル酢酸、ジクロル酢酸等のハロゲン化脂肪酸、グリコール酸、乳酸等の一塩基性オキシ酸、グリオキザル酸、ブドウ酸などの脂肪族アルデヒド酸及びケトン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸等の脂肪族多塩基酸、安息香酸、ハロゲン化安息香酸、トルイル酸、フェニル酢酸、けい皮酸、マンデル酸等の芳香族一塩基酸、フタル酸、トリメシン酸等の芳香族多塩基酸等が挙げられる。
前記酸無水物としては、例えば、無水コハク酸、無水ドデシニルコハク酸、無水マレイン酸、メチルシクロペンタジエンと無水マレイン酸の付加物、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸等の脂肪族又は脂肪族多塩基酸無水物等、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロリメリット酸等の芳香族多塩基酸無水物等が挙げられる。
前記メルカプト有機酸としては、例えば、メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、メルカプト酪酸、メルカプトコハク酸、ジメルカプトコハク酸などのメルカプト脂肪族モノカルボン酸、ヒドロキシ有機酸とメルカプト有機酸とのエステル化反応によって得られるメルカプト脂肪族モノカルボン酸、メルカプト安息香酸などのメルカプト芳香族モノカルボン酸等が挙げられる。
F成分としては、これらのうち、汎用性・安全性が高く、保存安定性を向上させる観点より、ホウ酸エステル化合物が好ましく、トリエチルボレート、トリ-n-プロピルボレート、トリイソプロピルボレート、トリ-n-ブチルボレートがより好ましく、トリエチルボレートがさらに好ましい。F成分の含有量は、樹脂の保存安定性が高まりさえすれば特に制限は無いが、A成分のエポキシ樹脂の含有を100質量部とした場合、F成分の含有量が0.001~50質量部であることが好ましく、0.05~30質量部であることがより好ましく、0.1~10質量部であることがさらに好ましい。
樹脂組成物へのF成分の配合方法としては、A成分~E成分と同時に配合する以外に、予めE成分の潜在性硬化促進剤とF成分とを混合しておくことも可能である。このときの混合方法としては、メチルエチルケトントルエンなどの溶媒中で、または液状のエポキシ樹脂中で、あるいは無溶媒で両者を接触させることによって行うことが出来る。
(G)その他の成分
本実施形態の樹脂組成物には、必要に応じて、本発明の分野で常用されている充填剤(例えば、フュームドシリカ)、希釈剤、溶剤、顔料、可撓性付与剤、カップリング剤、酸化防止剤、チクソトロピー性付与剤、分散剤等の各種添加剤を加えることが出来る。
以上説明したA~D成分、及び任意成分であるE~G成分を原料として使用して本実施形態に係る樹脂組成物を調製するには、特別の困難はなく、従来公知の方法に準じて行うことができる。例えば、ヘンシェルミキサーなどの混合機で各成分を混合して、樹脂組成物を調製することができる。
本実施形態に係る樹脂組成物は、一液型の樹脂組成物として提供され、使用することができる。すなわち、樹脂組成物を塗布し、熱などを加えることにより、樹脂組成物を硬化させることができる。加熱は、例えば、70~150℃、好ましくは、75~120℃、より好ましくは80~100℃の温度で、例えば、1~60分、好ましくは、3~45分、行うことが適当である。
樹脂組成物は、好ましくは、電子部品の組立用の接着剤として用いられる。
本実施形態には、上記の樹脂組成物を加熱することによって得られる樹脂硬化物も包含され、当該樹脂硬化物を含有する機能性製品も包含される。機能性製品としては、例えば、接着剤、注型剤、シーリング剤、封止剤、繊維強化用樹脂、コーティング剤または塗料等が挙げられる。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[樹脂組成物の調製]
表1に示す配合組成で各成分を混合し、実施例1~5及び比較例1~2に係る樹脂組成物を調製した。表1における各成分の配合量は、質量部である。表1における「tiol/epoxy欄」は、チオール基数/エポキシ基数を示す。
また、表2に、樹脂組成物の不揮発成分を100質量部としたときの各成分の配合量(質量部)を示す。
表3に、エポキシ樹脂を100質量部とした場合の各成分の配合量(質量部)を示す。
具体的には、専用のプラスチック容器に、表1に示される量のエポキシ樹脂、フィラー及びシリコーンパウダーを量り取った。その後、これらを、自転・公転ミキサーあわとり錬太郎(シンキー社製;ARE-310)を用い、室温25℃にて2000rpmで約30秒~1分間、十分に混合し、3本ロールで混練して均一に分散させて、ロール分散物を得た。そのロール分散物へ、シランカップリング剤、保存安定剤、硬化促進剤、及びチオール化合物を添加し、自転・公転ミキサーを用い、室温25℃にて2000rpmで約30秒~1分間、十分に混合した。最後に共立精機社製 自動公転式攪拌脱泡機 HM-200Wを用いて、真空下(→圧力0に設定)、900rpm、2分間脱泡し、目的の樹脂組成物を得た。
なお、使用した材料の詳細は以下の通りである。
[A成分エポキシ樹脂]
EXA-4850-150:DIC社製、エポキシ当量450g/eq、粘度15,000(25℃、E型粘度計、mPa・S)、分子量900
ZX-1059:ビスフェノールA型(BPA型)/ビスフェノールF型(BPF型)エポキシ樹脂、エポキシ当量165g/eq、粘度1,900~2,600(mPa・s)
[B成分チオール]
TMPIC:味の素ファインテクノ社製、トリス(3-メルカプトプロピル)イソシアヌレート、チオールの官能基当量117g/eq
Figure 2022151779000007
MR-93:大都産業社製、3,6-ジオキサ-1,8-オクタンジチオール、チオールの官能基当量91g/eq
Figure 2022151779000008
BD-1:昭和電工社製、1,4ビス(3-メルカトブチリルオキシ)ブタン、チオールの官能基当量147g/eq
Figure 2022151779000009
[C成分変性シランカップリング剤]
KR-517:信越化学工業社製、エポキシ変性アルコキシオリゴマー型シランカップリング剤
KBM-4803:信越化学工業社製、グリシドキシオクチルトリメトキシシラン
[D成分シリコーンパウダー]
KMP-601:信越化学工業社製、シリコーン複合パウダー、平均粒径12μm
KMP-605:信越化学工業社製、シリコーン複合パウダー、平均粒径2μm
[E成分硬化促進剤]
PN-F:味の素ファインテクノ社製、アミンエポキシアダクト系硬化剤
[F成分保存安定性向上剤]
TEB:東京化成社製、トリエチルボレート
[無機フィラー]
AEROSIL200:日本アエロジル社製、フュームドシリカ
[弾性率の評価]
実施例及び比較例で得られた各樹脂組成物を、離型PETフィルム(NS-80A:東レ社製)上にバーコートを用いて塗布し、それぞれ80℃30分間加熱し、硬化物を得た。得られた厚みが100μmの硬化物を、ダンベル(商品名「スーパーダンベルカッター(型式:SDMK-5889-01)」、ダンベル社製)で打ち抜き、引張強度測定用試験片を作製した。試験片から、PETフィルムを剥離した。温度25℃、湿度50%、引っ張り速度5mm/分の条件で、テンシロン万能試験機(オリエンテック社製、RTM-500)を用いて引っ張り試験を行い、弾性率(MPa)を測定した。
[吸水率の評価]
実施例及び比較例で得られた各樹脂組成物を、直径4cm高さ6mmのアルミ製容器に2.8ml量り入れ、それぞれ60℃4時間加熱し、直径4cm厚み2mmの硬化物を得た。得られた硬化物の重量を精密天秤(METTLER TOLEDO社製「XS-205」)で測定し、沸騰水の中に入れ1時間煮沸した。1時間後硬化物を取り出し表面の水分を除いた後、精密天秤にて重量を測定し、以下のようにして吸水率(%)を算出した。
[吸水率]=[[試験後重量]-[初期重量]]×100/[初期重量]
[評価結果の考察]
上記各評価の結果を表1に示す。
比較例1と比較例2とを比較すると、比較例1の方が弾性率が小さく、吸水率が大きい。すなわち、チオール化合物を有するエポキシ樹脂組成物において、シリコーンパウダーを使用すると、弾性率を下げることができるものの、吸水率が増加してしまうことが判る。
これに対して、実施例1~5は、比較例1及び2よりも、弾性率が小さい。また、実施例1~5の吸水率は、比較例2に比べて増加していない。すなわち、シリコーンパウダーに加えてシランカップリング剤を併用することにより、吸水率を増加させることなく、弾性率を下げられることが判った。
Figure 2022151779000010
Figure 2022151779000011
Figure 2022151779000012

Claims (16)

  1. (A)エポキシ樹脂
    (B)チオール化合物
    (C)シランカップリング剤、及び
    (D)シリコーンパウダー
    を含有する樹脂組成物。
  2. (E)潜在性硬化促進剤を含有する、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. (F)安定剤を含有する、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 成分(B)が、
    (B-1)分子内にチオール基を3つ以上有するチオール化合物、及び
    (B-2)分子内にチオール基を2つ有するチオール化合物
    を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  5. 成分(B-1)が分子内に環骨格を有する、請求項4に記載の樹脂組成物。
  6. 成分(B-1)が分子内にエステル結合を有しない、請求項4又は5に記載の樹脂組成物。
  7. 成分(B-2)が分子内に環骨格を有しない、請求項4~6のいずれかに記載の樹脂組成物。
  8. 成分(B-2)が分子内にエステル結合を有しない、請求項4~7のいずれかに記載の樹脂組成物。
  9. 成分(B-1)及び成分(B-2)が水酸基を有しない、請求項5~8のいずれかに記載の樹脂組成物。
  10. 成分(C)がエポキシ基を有する、請求項1~9のいずれかに記載の樹脂組成物。
  11. 樹脂組成物の不揮発成分100質量%に対し、成分(C)を1~10質量%で含む、請求項1~10のいずれかに記載の樹脂組成物。
  12. 樹脂組成物の不揮発成分100質量%に対し、成分(D)を5~20質量%で含む、請求項1~11のいずれかに記載の樹脂組成物。
  13. 請求項1~12のいずれかに記載の樹脂組成物を含む接着剤。
  14. 請求項1~12のいずれかに記載の樹脂組成物を含む封止材。
  15. 請求項1~12のいずれか記載の樹脂組成物を熱硬化させてなる、硬化物。
  16. 請求項15記載の硬化物を含む、電子部品。
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