JP2022151047A - 後発酵茶並びにそれを利用した飲料及び食品 - Google Patents

後発酵茶並びにそれを利用した飲料及び食品 Download PDF

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Abstract

【課題】茶葉に黒麹菌(Aspergillus luchuensis)、白麹菌(Aspergillus luchuensis mut.kawachii)並びに黒麹菌および白麹菌と共に焼酎製造用の麹菌として使用される黄麹菌(Aspergillus oryzae)を接種して、爽やかな酸味を有し,機能性成分が向上した後発酵茶並びにそれを利用した飲料及び食品を提供すること。【解決手段】本発明は、茶葉に黒麹菌、白麹菌及び黄麹菌のうち、いずれか1つを接種し、茶葉を麹菌によって発酵させた後発酵茶である。後発酵茶は、水に浸漬することにより得られる浸出液がpH4.3以上5.0未満であり、有機酸を3.0%以上含有し、有機酸にはクエン酸およびリンゴ酸が含まれる。また、後発酵茶は、重合カテキン、没食子酸も含有する。【選択図】図2

Description

本発明は、茶葉に麹菌を接種し、発酵により爽やかな酸味と機能性成分を有する後発酵茶、並びにそれを利用した飲料及び食品に関するものである。
茶は、その製法の違いから緑茶に代表される不発酵茶、烏龍茶に代表される半発酵茶、紅茶に代表される完全発酵茶及び黒茶に代表される後発酵茶と、大きく4種類に分別される。不発酵茶は生茶葉を蒸煮または炒熱処理して殺青した後、揉捻、乾燥したものであり、生茶葉自身が持つ酵素の活性は失われている。一方、半発酵茶及び完全発酵茶は、殺青を行わず、揉捻して生茶葉が持つ酵素の作用により発酵を行わせた後,加熱により酵素を失活させて乾燥したものであり、発酵の程度によって半発酵茶と完全発酵茶とに分類される。
後発酵茶は、殺青処理した不発酵茶を原料として、自然環境の微生物を生育させ、堆積して発酵を行わせたものであり、国外では中国のプアール茶が代表的で、長期間発酵させたものが珍重されている。国内では、阿波番茶、碁石茶(登録商標)、富山黒茶等の伝統的な後発酵茶が挙げられる。使用される微生物としては、乳酸菌、真菌類、酵母等が知られており、微生物の種類や発酵条件等により、色調や風味が異なる。
後発酵茶の特徴は、茶葉中のガレート基を有するカテキン類が分解され、強い抗酸化能を有する没食子酸を産生するとともに、旨味とコク味とが増していることにあると言われている。また、後発酵茶の機能性としては、プアール茶の脂質代謝抑制作用(非特許文献1参照)が報告されており、黒茶の抽出物からなる血糖値上昇抑制物質も知られている(特許文献1参照)。しかし、プアール茶などの伝統的な後発酵茶は、厳密な微生物管理は行われず、発酵期間も数か月から数年に及ぶものもあり、品質性及び製造の効率性に問題がある。
一方、半発酵茶では、ウーロン茶が脂質代謝改善効果を示す報告として、血中中性脂肪値の有意な低下が認められたとの報告(非特許文献2参照)などがあり、ウーロン茶等に含まれる高分子ポリフェノール(重合カテキン)を選択的に分離し、その含量を高めることでリパーゼ阻害活性を高めることも認められている(特許文献2参照)。
後発酵茶の製造方法の例としては、茶の茎の共存下で微生物(アスペルギルス属またはリゾプス属)を用いて茶葉を発酵させることにより、コレステロール低下作用等の生理活性を保持したまま、短期間で黒茶を製造することが可能であり、後発酵茶からの収率を向上させた製造方法(特許文献3参照)や麹菌(アスペルギルス ニガー)によるスラリー発酵を行い、ガレート基を有するカテキン類を低減させ、没食子酸含有量を高めた後発酵茶飲料が提案されている(特許文献4参照)
また、微生物(アスペルギルス属またはユーロチウム属)による茶葉の発酵処理により、新規の香り成分及び機能物質を含有する機能性発酵茶を短期間で効率よく製造することができることが提案されている(特許文献5参照)。
特開2002-370994号公報 特開2016-27812号公報 特許第4278566号 特開2005-278519号公報 特許第4803391号
Chem.Pham.Bull 1986;34(1):221-228 日本栄養・食糧学会誌 1991;44(4):251-259
しかしながら、アスペルギルス属の中で主に焼酎製造用の麹菌として使用される黒麹菌(Aspergillus luchuensis)及びその変異株である白麹菌(Aspergillus luchuensis mut.kawachii)を使用して、製造した後発酵茶は事例がない。そして、発酵時に有機酸を生成する特徴的な麹菌である、これらの麹菌を使用して茶葉から製造した後発酵茶が、有機酸が生じて酸味を有するか、また、機能性成分が向上するかについて明らかでなかった。また、これらの麹菌を使用した後発酵茶を効率的に製造する技術についても明らかではなかった。
本発明は、上記事実を考慮して、茶葉に黒麹菌(Aspergillus luchuensis)、白麹菌(Aspergillus luchuensis mut.kawachii)、及び黒麹菌及び白麹菌と共に焼酎製造用の麹菌として使用される黄麹菌(Aspergillus oryzae)を接種して、爽やかな酸味を有し,機能性成分が向上した後発酵茶並びにそれを利用した飲料及び食品を提供することを目的とする。また、黒麹菌、白麹菌、及び黄麹菌を接種して、短期間で効率よく後発酵茶を製造する技術を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するための研究を行い、茶葉に黒麹菌(Aspergillus luchuensis)、白麹菌(Aspergillus luchuensis mut.kawachii)、及び黄麹菌(Aspergillus oryzae)を接種して、発酵及び加温処理を行うことで、短期間で効率よく後発酵茶を製造でき、さらに、製造した後発酵茶は、従来の後発酵茶と比較して、クエン酸やリンゴ酸などの有機酸を多く含み、発酵の過程で機能性成分である重合カテキンや没食子酸の含有量が高まることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
1)茶葉に黒麹菌(Aspergillus luchuensis)、白麹菌(Aspergillus luchuensis mut.kawachii)、及び黄麹菌(Aspergillus oryzae)のうち、いずれか1つを接種し、当該茶葉を麹菌によって発酵させた後発酵茶。
2)有機酸を含有し、水に浸漬することにより得られる浸出液がpH4.3以上5.0未満であることを特徴とする1)に記載の後発酵茶。
3)前記有機酸の含有量が、3.0%以上、かつ6.0重量%以下であって、
当該有機酸がクエン酸及びリンゴ酸を含むことを特徴とする2)に記載の後発酵茶。
4)重合カテキンの含有量が2.0重量%以上であることを特徴とする1)から3)に記載の後発酵茶。
5)前記茶葉に前記黒麹菌または前記白麹菌を接種した場合に、前記重合カテキンの含有量が5.0重量%以上であることを特徴とする4)に記載の後発酵茶。
6)没食子酸の含有量が1.0重量%以上であることを特徴とする1)から5)のいずれかに記載の後発酵茶。
7)前記茶葉に前記黄麹菌を接種した場合に、前記没食子酸の含有量が2.5重量%以上であることを特徴とする6)に記載の後発酵茶。
8)前記茶葉に前記黒麹菌、白麹菌、及び黄麹菌のいずれか1つを接種して、20~40度で20~72時間発酵させた後、40~70度で5~30日加温することを特徴とする1)から7)のいずれかに記載の後発酵茶。
9)前記茶葉が、殺青後の茶葉、粗揉後の茶葉、揉捻後の茶葉、中揉後の茶葉、精揉後の茶葉、荒茶、または仕上げ茶のうちいずれか1つであることを特徴とする1)から8)のいずれか一項に記載の後発酵茶。
10)1)から9)のいずれか一項に記載の後発酵茶を利用した飲料または食品。
本発明により、茶葉に黒麹菌(Aspergillus luchuensis)、白麹菌(Aspergillus luchuensis mut.kawachii)、及び黒麹菌及び白麹菌と共に焼酎製造用の麹菌として使用される黄麹菌(Aspergillus oryzae)を接種して、爽やかな酸味を有し,機能性成分が向上した後発酵茶、並びにそれを利用した飲料及び食品を提供することができる。また、黒麹菌、白麹菌、及び黄麹菌を接種して、短期間で効率よく後発酵茶を製造する技術を提供することができる。
本発明の実施形態に係る後発酵茶の製造方法を概略的に示すフローチャートである。 茶葉と麹菌とを使用して製造した後発酵茶の有機酸組成を示す図である。 茶葉と麹菌とを使用して製造した後発酵茶の発酵及び加温過程でのカテキン類の変化を示す図である。 茶葉と麹菌とを使用して製造した後発酵茶の総ポリフェノール含量を示す図である。 茶葉と麹菌とを使用して製造した後発酵茶の発酵及び加温過程での重合カテキン及び没食子酸の変化を示す図である。
以下、本発明の後発酵茶について、説明する。なお、本発明は、以下に説明する内容に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々変更可能である。
(茶葉の種類)
本発明の後発酵茶の製造の原料となる茶葉は、特に限定されることはなく、通常の製茶に使用される茶葉(例えば、一番茶、二番茶、三番茶及び秋冬番茶)であれば、よい。また、収穫直後の生茶葉、殺青後の茶葉、粗揉後の茶葉、揉捻後の茶葉、中揉後の茶葉、精揉後の茶葉、荒茶や仕上げ茶等の緑茶であってもよい。なお、本実施形態において、茶葉は、本実施形態の後発酵茶の原料となるものを意味し、上述した茶葉のみでなく、使用可能な荒茶や仕上げ茶等の緑茶をも含む意味で用いる。
本明細書において、「荒茶」とは、摘み取った緑茶の葉を蒸して揉んだ後、乾燥させたもので、仕上げ及び火入れする前の緑茶を指し、「仕上げ茶」とは、火入れ乾燥、整形、選別などを行い、外観や香味を整えた緑茶を指す。本発明では、「荒茶」もしくは「仕上げ茶」として市場で流通している任意のものを原料として使用することができる。
図1のフローを参照しつつ、本発明の後発酵茶の製造方法について説明する。
(茶葉の水分調整工程)
まず水分調整工程において、続く発酵工程及び加温工程にて茶葉を発酵させるために、茶葉の水分調整を行う。具体的には、茶葉の水分量を、15重量%以上、更には20~80重量%、更に好ましくは25~40重量%に調整するのが望ましい。例えば、原料に荒茶を使用する場合は、荒茶の水分含量としては3~5重量%含まれるので、あらかじめ加水して水分を調整する。また、生茶葉のように水分を50~80重量%含んでいるものについては、加水する必要がないので、水分調整工程を省略することができる。なお、茶葉の水分が15%以下であると十分に発酵が進まないことがある。
(麹菌の接種工程)
次に、接種工程において、水分調整工程にて水分を調整した茶葉に対し、麹菌を接種する。接種にあたっては、茶葉に麹菌を均一に散布し、植菌する。例えば、原料の茶葉1kgに対して、種麹0.5g~1.0g(0.05重量%~0.10重量%)程度を添加すればよい。なお、茶葉に対して種麹0.10重量%以上の任意の量を添加してもよい。麹菌を茶葉に接種した後、茶葉をよく撹拌して麹菌を茶葉全体に分散させることが好ましい。
(麹菌の種類)
本実施形態においては、使用する麹菌の種類は、黒麹菌(Aspergillus luchuensis)、白麹菌(Aspergillus luchuensis mut.kawachii)、及び黄麹菌(Aspergillus oryzae)である。使用する麹菌の種類は、一種あるいは複数種を混合して用いることができるが、各麹菌の特徴を有するためには、一種類の麹菌を用いた純粋発酵が望ましい。
(発酵工程及び加温工程)
次に、発酵工程において、接種工程にて麹菌を接種した茶葉を、20~40℃で20~72時間発酵する。発酵時間は、好ましくは24~48時間である。次に、加温工程において、発酵工程後の茶葉を40~60℃で加温する。加温期間は、6~20日程度であるが、適宜任意でかまわない。加温工程中に、発酵工程にて発酵した茶葉の酸化発酵が進み、茶葉を褐色もしくは赤褐色に着色させることができる。
本発明の発酵及び加温処理は、7~23日間程度連続して行われるが、従来の後発酵茶の製造に要する期間は30日以上であることから、より短期間で、効率的な製造が可能である。
(殺菌工程及び乾燥工程)
次に、殺菌工程において、加温工程後の茶葉を、80~120℃で加熱し、麹菌を殺菌する。その後、乾燥工程において、30~50℃、好ましくは35~45℃で通風乾燥し、茶葉の水分を10%程度に低減させて、後発酵茶とすることができる。さらに、乾燥工程後の茶葉に、90~100℃で仕上げ・火入れしてもよい。
次に、本発明の後発酵茶の成分について説明する。
(有機酸)
本発明で得られる後発酵茶は、クエン酸やリンゴ酸などの有機酸含量が、3%以上であって、かつ好ましくは6%以下、さらに好ましくは5%以下であり、発酵工程及び加温工程において、緑茶や従来の後発酵茶よりも有機酸含量が増加する特徴を有する。そのため、本発明で得られる後発酵茶は、茶葉を水に浸漬することにより得られる浸出液のpHが、緑茶や従来の後発酵茶よりも低くなり、酸味を増す。一方で、本発明で得られる後発酵茶は、有機酸含量は3%以上であって、かつ好ましくは6%以下、さらに好ましくは5%以下であるので、強い酸味ではなく、そう快な味や爽やかな酸味を有することとなる。また、そう快な味や爽やかな酸味を有するのは、クエン酸及びリンゴ酸を含むことにも起因する。ここで、有機酸とは、クエン酸、リンゴ酸、キナ酸、コハク酸、乳酸、シュウ酸を示し、本発明で得られる後発酵茶の有機酸含量は、これらの有機酸の含有量を合算した値で示す。
本発明の後発酵茶では、発酵前の緑茶と比較して発酵後に有機酸含量が増加する。詳細には、発酵前と比較して、黄麹菌を接種した場合の後発酵茶(以下、黄麹菌の後発酵茶という)の場合はやや増加し、黒麹菌及び白麹菌を接種した場合の後発酵茶(以下、黒麹菌の後発酵茶、白麹菌の後発酵茶という)の場合は黄麹菌の後発酵茶よりも有機酸含量が増加する。
(重合カテキン)
本発明で得られる後発酵茶は、発酵工程及び加温工程において、非重合カテキンが大幅に減少し、非重合カテキンが酸化重合した重合カテキンが増加する特徴を有する。非重合カテキンは、発酵前の茶葉と比較して、麹菌を接種後の発酵工程にてわずかに減少し、加温工程にて大きく減少する。ここで述べる非重合カテキンは、カテキン、ガロカテキン、エピカテキン、エピガロカテキン、カテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートの8種類である。また、重合カテキンとは、茶葉に含まれる総ポリフェノール含量から非重合カテキン含量及び没食子酸を差し引いて算出したものである。
本発明の後発酵茶では、発酵工程及び加温工程後の総ポリフェノール含量は、非重合カテキン含量のように大きく減少することはなく、総ポリフェノール含量から非重合カテキン含量を差し引いた分は、重合カテキンに変化したと推察される。この重合カテキンは、特許文献2でリパーゼ阻害活性といった脂質代謝抑制効果が報告されており、本発明の後発酵茶に含まれる重合カテキンにも同様の効果があると想定される。
(没食子酸)
本発明で得られる後発酵茶は、発酵工程及び加温工程において、ガレート型の非重合カテキンが減少し、没食子酸が増加することが特徴である。没食子酸は,いずれの麹菌の後発酵茶でも増加し、黄麹菌を接種した場合の後発酵茶で最も増加する特徴を有し、黒麹菌及び白麹菌を接種した場合の後発酵茶においても、麹菌を接種する前の茶葉と比較して没食子酸が増加する。
また、非重合カテキンの中では、特にエピガロカテキンガレートが大幅に減少しており、さらに、発酵後は没食子酸が増加する。これは、本発明の後発酵茶の製造に使用しているアスペルギルス属の麹菌には、ガレート基を有するカテキン類を分解するタンナーゼ活性を有しており、このタンナーゼの働きにより、強い抗酸化効果を有する没食子酸を産生するためと考えられる。
以上、説明したように、本発明の後発酵茶は、水分を調整した茶葉に黒麹菌(Aspergillus luchuensis)、白麹菌(Aspergillus luchuensis mut.kawachii)、及び黄麹菌(Aspergillus oryzae)を接種して茶葉を発酵させることにより製造することができる。また、本発明の後発酵茶は、発酵後に加温処理することで、短期間で効率的に製造することができる。
本発明の後発酵茶は、発酵前の茶葉と比較して、脂質代謝抑制効果が言われている重合カテキン及び強い抗酸化効果を有する没食子酸が増加し、機能性成分が高まっている。また、本発明の後発酵茶は、クエン酸やリンゴ酸などの有機酸含量が増加し,爽やかな酸味を有する。したがって、本発明の後発酵茶は、機能性及び嗜好性の両方を兼ね備えているということができる。
本発明の後発酵茶は、麹菌の種類や発酵条件によって様々な水色及び風味とすることができる。黄麹菌の後発酵茶は、淡い黄色みのある山吹色の水色であり、花香様の香りを特徴とする。黒麹菌及び白麹菌の後発酵茶は、深い赤みのある紅赤色の水色であり、すっきりとしたそう快な酸味とともにコクのある風味がある。いずれの麹菌の後発酵茶も発酵及び加温処理の程度により、水色や風味の調整が可能であり、多様な後発酵茶を製造できる。また、本発明の後発酵茶を利用した飲料及び食品も製造できる。例えば、脂質代謝抑制効果や強い抗酸化効果を有する機能性を備えた飲料及び食品や、そう快な酸味を活かした飲料及び食品が製造できる。
以下の本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は、これら実施例によって何ら限定されるものではない。
(材料及び方法)
鹿児島県南さつま市知覧町の鹿児島県農業開発総合センター茶業部で栽培及び加工された荒茶(品種「やぶきた」、二番茶)を供試した。種麹は、河内源一郎商店の黒麹菌(Aspergillus luchuensis)、白麹菌(Aspergillus luchuensis mut.kawachii)、及び黄麹菌(Aspergillus oryzae)を供試した。
製造条件を変えた本発明の後発酵茶の特徴について。
(後発酵茶の製造方法)
荒茶に加水して水分を約30%に調整し、110℃で20分間滅菌処理した。放冷した滅菌後の茶葉に、茶葉重量の0.1%の各種麹を茶葉に均一に篩って麹菌を接種し、よく撹拌した。水分を保持しながら、恒温槽を用いて30℃もしくは40℃の条件で、24時間、36時間、及び48時間発酵させた。各温度及び発酵時間で発酵後、60℃の条件で12日間加温した。発酵工程及び加温工程後は、110℃20分の滅菌処理を行い、40℃の条件で熱風乾燥して水分を10%以下に低下させ、分析に供するまで冷凍(-20℃)保管した。なお、比較として、麹菌を接種せずに発酵及び加温処理した試料(無接種)及び市販の後発酵茶(静岡産、麹菌は黒麹菌)を供した。調製した各麹菌の後発酵茶の特徴を表1に示す。
Figure 2022151047000002
(調製した後発酵茶の特徴)
麹菌を接種する前の茶葉のpHが6.1であるのに対して、各麹菌を接種した茶葉の発酵後のpHは黒麹菌で4.5~5.5、白麹菌で4.4~5.6、黄麹菌で5.0~5.9に低下した。また、加温後の茶葉(本実施例の後発酵茶)のpHは、黒麹菌で4.4~4.7、白麹菌で4.3~4.7、黄麹菌で4.6~5.0に低下した。これらのpHは、麹菌を無接種で発酵及び加温した茶葉のpH5.5及び市販の後発酵茶のpH5.0よりも低い値を示した。pHの測定は、重量比(茶葉:水)1:40の割合で水に浸漬し、pH計で行った。
これらのことから、本発明の後発酵茶のpHが緑茶や従来の後発酵茶よりも低くなり、本発明の後発酵茶は酸味を増していることがわかる。なお、発酵及び加温の程度により、茶葉の発酵を進ませて、黒麹菌及び白麹菌ではpH4.3以下、黄麹菌ではpH4.6以下とすることもできる。ただし、飲んだ際に爽やかな酸味やそう快な味が感じられる発酵茶としての観点から、pH4.3~5.0が望ましい。
本実施例の後発酵茶を沸騰水で2分間抽出した後の水色は、黒麹及び白麹で橙もしくは濃い紅赤色を示し、黄麹では山吹色を示した。官能評価では、黒麹及び白麹では、すっきりとしたそう快な酸味とコクのある味わい及び発酵香が生じ、黄麹の後発酵茶はわずかな酸味と花香様の香りが生じた。
本発明の後発酵茶の成分分析について。
(後発酵茶の製造方法)
荒茶に加水して水分を約30%に調整し、110℃で20分間滅菌処理した。放冷した滅菌後の茶葉に、茶葉重量の0.1%の各種麹を茶葉に均一に篩って麹菌を接種し、よく撹拌した。水分を保持しながら、恒温槽を用いて30℃の条件で、48時間発酵させた。発酵後、60℃の条件で12日間加温した。発酵及び加温処理後は、110℃20分の滅菌処理を行い、40℃の条件で熱風乾燥して水分を10%以下に低下させ、分析に供するまで冷凍(-20℃)保管した。なお、比較として、麹菌を接種せずに発酵及び加温処理した試料(無接種)及び市販の後発酵茶(静岡産、麹菌は黒麹菌)を供した。
(有機酸の分析)
HPLC(高速液体クロマトグラフ)法にて有機酸含量の測定を行った。微粉砕した茶葉0.5gにポリビニルピロリドン0.5g、沸騰水9mLを入れ,80℃で30分湯煎した。上澄みをフィルター(0.45μL)でろ過し,試料として用いた。HPLCの測定条件は、以下のとおりである。
カラム:日立Gelpack GL-C610H-S(7.8mm×300mm)×2本連結,カラム温度40℃
検出器:UV-1570(日本分光製)、測定波長440nm
溶離液:4mmol過塩素酸水溶液(A液、流速0.5mL/min)、0.1mmol BTB+30mmolリン酸水素2ナトリウム水溶液(B液、流速0.6mL/min)
調製した各麹菌の後発酵茶の有機酸含量を表2及び図2に示す。なお、HPLCの性能上、±0.5重量%の誤差が生じることがある。
Figure 2022151047000003
調製した後発酵茶の有機酸含量は、黒麹菌及び白麹菌の後発酵茶で4.5~4.6重量%、黄麹菌を接種した後発酵茶で3.4重量%となり、麹菌を接種する前の茶葉の3.0重量%と比較して、黒麹菌及び白麹菌の後発酵茶で1.5~1.6重量%、黄麹菌の後発酵茶で0.4重量%増加した。黒麹菌及び白麹菌の後発酵茶では、有機酸のうち、クエン酸及びリンゴ酸が1.0重量%以上含まれ、麹菌を接種する前の茶葉と比較して0.5重量%以上増加した。麹菌を無接種で発酵及び加温処理した茶葉の有機酸含量は3.1重量%であり、発酵前の茶葉と比べて大きな変化は認められなかった。また、市販の後発酵茶の有機酸含量は、2.7重量%であり、本発明の後発酵茶のほうが有機酸含量は多かった。これらのことから、本発明の後発酵茶は、発酵及び加温工程によって有機酸含量が増加し、そう快な味や爽やかな酸味を生じる特徴を有することが示された。
(非重合カテキン及び没食子酸の分析)
微粉砕した茶葉0.2mgに0.02%のアスコルビン酸水溶液1mLと50%アセトニトリル水溶液9mLを加えて、ホモジナイザーで30秒間磨砕した。抽出溶液は、遠心分離(3,000rpm×5分間)後、フィルター(0.45μm)でろ過した後、HPLCによる分析に供した。HPLCの測定条件は、以下のとおりである。
カラム:Cadenza CD-C18(Imtakt製4.6mmI.D.×150mmL)、カラム温度40℃
検出器:UV-1570(日本分光製)、測定波長210nm
溶離液:0.2%リン酸水溶液(A液)、メタノール:アセトニトリル=3:2溶液(B液)、流速1.0mL/min
グラジエント条件:0-7分はA液16%、B液84%、7-40分はA液16から50%、B液84から50%。
調製した後発酵茶の非重合カテキンの含量を表3及び図3に示す。
(ポリフェノール及び重合カテキンの分析)
微粉砕した茶葉1gに熱水(90~95℃)80mLを加え5分間抽出した。抽出後、ろ紙を用いてろ過し、100mLに定容し、試料とした。ポリフェノールの分析はFolin-Ciocalteu法に準じて行い、カテキンを標品としてポリフェノール量を算出した。この分析値を総ポリフェノール含量(カテキン換算)とし、これにHPLC分析の非重合カテキン含量及び没食子酸含量を差し引いて重合カテキン含量とした。調製した後発酵茶の総ポリフェノール含量を表3及び図4に示す。また、総ポリフェノール含量から非重合カテキン及び没食子酸を差し引いて求めた重合カテキン含量及び没食子酸の含量を表3及び図5に示す。
Figure 2022151047000004
本発明の後発酵茶の非重合カテキン含量は、黒麹菌の後発酵茶で1.6重量%、白麹菌の後発酵茶で1.2重量%、黄麹菌の後発酵茶で5.9重量%となっており、いずれの麹菌でも麹菌を接種する前の茶葉の15.0重量%よりも大幅に減少し、特にエピガロカテキンガレート(EGCg)が大きく減少した。このことは、結合していたガレート基が発酵時に外れることが要因と考えられた。
一方、本発明の後発酵茶は、麹菌を接種する前の茶葉に比べて総ポリフェノール含量の減少が3.6~5.7重量%に抑えられており、このことから非重合カテキンが酸化重合して重合カテキンが生じたと判断された。総ポリフェノール含量から非重合カテキン含量及び没食子酸含量を差し引いて求めた重合カテキン含量は、黒麹菌の後発酵茶で6.9重量%、白麹菌の後発酵茶で7.0重量%、黄麹菌の後発酵茶で2.3重量%であり、白麹菌及び黒麹菌の発酵茶で特に多かった。麹菌を接種する前の茶葉では、重合カテキン含量は算出されず、麹菌を無接種で発酵及び加温処理した茶葉の重合カテキン含量は0.5重量%、市販(静岡産)の後発酵茶の重合カテキン含量は4.0重量%であり、麹菌を無接種で発酵及び加温処理した茶葉と比較して、白麹菌及び黒麹菌の後発酵茶は14倍、黄麹菌では4倍の重合カテキンが含まれることから、本発明の後発酵茶は、重合カテキンを多く含むことを明らかにした。
本発明の後発酵茶の没食子酸含量は、黒麹菌の後発酵茶で1.7重量%、白麹菌の後発酵茶で1.1重量%、黄麹菌の後発酵茶で2.7重量%であり、麹菌を接種する前の茶葉と比較すると、いずれの麹菌の後発酵茶でも没食子酸が増加した。麹菌を無接種で発酵及び加温処理した茶葉の没食子酸含量が0.2重量%であり、これらのことから、本発明の後発酵茶は、没食子酸を多く含むことを明らかにした。

Claims (10)

  1. 茶葉に黒麹菌(Aspergillus luchuensis)、白麹菌(Aspergillus luchuensis mut.kawachii)及び黄麹菌(Aspergillus oryzae)のうち、いずれか1つを接種し、当該茶葉を麹菌によって発酵させた後発酵茶。
  2. 有機酸を含有し、水に浸漬することにより得られる浸出液がpH4.3以上5.0未満であることを特徴とする請求項1に記載の後発酵茶。
  3. 前記有機酸の含有量が、3.0重量%以上、かつ6.0重量%以下であって
    当該有機酸が、クエン酸及びリンゴ酸を含むことを特徴とする請求項2に記載の後発酵茶。
  4. 重合カテキンの含有量が、2.0重量%以上であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の後発酵茶。
  5. 前記茶葉に前記黒麹菌または前記白麹菌を接種した場合に、前記重合カテキンの含有量が、5.0重量%以上であることを特徴とする請求項4に記載の後発酵茶。
  6. 没食子酸の含有量が1.0重量%以上であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の後発酵茶。
  7. 前記茶葉に前記黄麹菌を接種した場合に、前記没食子酸の含有量が2.5重量%以上であることを特徴とする請求項6に記載の後発酵茶。
  8. 前記茶葉に前記黒麹菌、白麹菌、及び黄麹菌のいずれか1つを接種して、20~40度で20~72時間発酵させた後、40~60度で6~20日加温することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の後発酵茶。
  9. 前記茶葉が、殺青後の茶葉、粗揉後の茶葉、揉捻後の茶葉、中揉後の茶葉、精揉後の茶葉、荒茶、または仕上げ茶のうちいずれか1つであることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の後発酵茶。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の後発酵茶を利用した飲料または食品。
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