JP2022148783A - ロボットハンド - Google Patents

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Abstract

【課題】滑車の大きさを大きくすることなく、より大きなトルクをより出力することにできるロボットアームを提供する。【解決手段】ロボットハンド1であって、第1リンク8と、第1リンクの基端枢支部12にてそれぞれ、第1軸L回りに回転可能に配置された第1定滑車25及び第2定滑車26と、第1リンクに、中間枢支部にて第2軸M回りに回転可能に支持された第2リンク9と、第1リンクの基端枢支部に第1軸回りに回転可能に支持されたレバーリンク27と、レバーリンクに回転可能に支持されたレバー滑車28と、第1定滑車、レバー滑車及び第2定滑車に掛回された掛回ケーブル29と、レバーリンク及び第2リンクを接続し、レバーリンクの回転を第2リンクの回転に変換する変換機構32と、掛回ケーブルを引っ張ることにより、レバーリンクを第1軸回りに回転させる第2リンク駆動部17と、を有する。【選択図】図1

Description

本開示は、人間の手を模倣したロボットハンドに関する。
ヒューマノイドロボット向けのロボットハンドであって、掌と、5本の指とを備えたものが公知である(例えば、特許文献1)。ロボットハンドは、複数の指に共通のアクチュエータと、アクチュエータによって発生する力を指の方へ分散することを可能にする2つのスプレッダとを備えている。
指はそれぞれ複数の関節を介して接続されたリンクを含み、2本のタイロッドの駆動によって作動する。詳細には、一方のタイロッドの駆動によって指を伸ばすことができ、他方のタイロッドの駆動によって指を折り曲げることができる。一方のスプレッダはその一方のタイロッドそれぞれを介して複数の指を伸ばし、他方のスプレッダはその他方のタイロッドそれぞれを介して複数の指を折り曲げる。
スプレッダはケーブルを介して互いに接続されている。ケーブルは掌に対応する部分に設けられた定滑車に掛回されている。定滑車にはアクチュエータが接続され、アクチュエータが作動し定滑車が回転すると、スプレッダの一方が引っ張られ、かつ他方が押し出されて、指の折り曲げや、伸長が行われる。
特許第6466460号公報
ロボットハンドでは、重量のより大きな物体を持ち上げられるように、指関節に発生するトルクを増加させることが求められている。そこで、本願発明者らは、特許文献1に記載された指を駆動するための滑車の径を大きくすることを想到するに至った。
しかし、本願発明者らは、滑車の径を大きくすると、滑車によって阻害されて、掌において物体の接触を検出するセンサ等を配置することが難しくなることに気が付いた。
本発明は、このような背景に鑑み、滑車の大きさを大きくすることなく、より大きなトルクをより出力することのできるロボットハンドを提供することを課題とする。
このような課題を解決するために、本発明のある実施形態は、ロボットハンド(1、101)であって、第1リンク(8)と、前記第1リンクの基端枢支部(12)にてそれぞれ、第1軸(L)回りに前記第1リンクに対して回転可能に配置された第1定滑車(25、25L,25R)及び第2定滑車(26、26L,26R)と、前記第1リンクに、中間枢支部にて第2軸(M)回りに回転可能に支持された第2リンク(9)と、前記第1リンクの前記基端枢支部に、前記第1軸回りに回転可能に支持された基端を有するレバーリンク(27、27L,27R)と、前記レバーリンクの遊端に回転可能に支持されたレバー滑車(28)と、前記第1定滑車、前記レバー滑車及び前記第2定滑車に掛回された掛回ケーブル(29、129)と、前記レバーリンク及び前記第2リンクを接続し、前記レバーリンクの前記第1軸回りの回転を前記第2リンクの前記第2軸回りの回転に変換する変換機構(32)と、前記掛回ケーブルを駆動することにより、前記レバーリンクを前記第1軸回りに回転させる第2リンク駆動装置(43)と、を有する。
この構成によれば、第2リンク駆動装置が掛回ケーブルを駆動すると、レバー滑車に力が加わり、レバーリンクに第1軸回りのトルクが加えられる。レバーリンクに加わるトルクは変換機構によって第2リンクのトルクに変換される。
このとき、レバー滑車はレバーリンクとともに変位する、いわゆる動滑車として機能する。そのため、滑車の径を大きくすることなく、第2リンク駆動装置によって発生するトルクを、定滑車を用いて第2リンクに出力する場合に比べて、より大きなトルクを第2リンクに出力することができる。
好ましくは、前記第1リンクを前記基端枢支部にて、前記第1軸回りに回転可能に支持する基部(2)を有し、前記第2定滑車は前記基部に支持されている。
この構成によれば、第1リンクと基部との間に関節が設けられることで、屈曲の自由度が増し、ロボットハンドの多彩な動作が可能となる。また、簡素な構成により第2定滑車を支持することができる。
好ましくは、前記第1リンクを前記第1軸回りに回転駆動する第1リンク駆動部(16)と、を有し、前記第1軸と前記第2軸とは平行をなす。
この構成によれば、第1リンクと基部との間の関節に、第1リンク駆動装置によって付与されるトルクと、第2リンク駆動装置によって付与されるトルクとが合算して加わる。そのため、いずれか一方のみの場合に比べて、第1リンクと基部との間の関節により大きな第1軸回りのトルクを付与することができる。
好ましくは、前記第1リンク駆動部が、前記第1リンクに前記第1軸を中心軸線とするように固定された第1リンク駆動滑車(21)と、前記第1リンク駆動滑車に巻き回された巻回ケーブル(22)と、前記巻回ケーブルを駆動させることによって、前記第1リンク駆動滑車を回転させる第1アクチュエータ(23)を有する。
この構成によれば、第1リンク駆動部を簡素に構成することができる。
好ましくは、前記第2リンク駆動装置が、前記掛回ケーブルを引っ張ることにより、前記レバーリンクを前記第1軸回りに回転させる第2アクチュエータ(31)を含む。
この構成によれば、第2リンク駆動部を簡素に構成することができる。
好ましくは、前記第2リンク駆動装置が、前記第2アクチュエータによる前記レバーリンクの前記第1軸回りの回転に抗するように付勢力を付与するレバー付勢部材(42)を含む。
この構成によれば、レバーリンクを第2アクチュエータによる回転方向と逆方向に付勢することができるため、第2アクチュエータを停止させることによってレバーリンクを元の位置に戻すことができる。
好ましくは、前記レバー滑車が、前記第1定滑車及び前記第2定滑車の間に位置し、且つ、前記第1軸に直交する仮想面(S)上に延在する中心軸線(P)を有する。
この構成によれば、第1定滑車、第2定滑車、及び、レバー滑車を小さくまとめて配置することができる。
好ましくは、前記変換機構が、前記第2リンクの前記中間枢支部から延出する第2クランクアーム(36)と、前記第2クランクアーム及び前記レバーリンクの前記遊端に回動可能に支持された第1補助リンク(37)とを含み、前記レバーリンク、前記第1補助リンク、前記第1リンク及び前記第2クランクアームにより第1の四節リンク機構(40)が構成されている。
この構成によれば、レバー滑車の変位を第1の四節リンク機構によって第2リンクに伝達することができる。
好ましくは、前記第1の四節リンク機構が、平行リンク機構をなす。
この構成によれば、レバーリンクの回転角度と、第2リンクの回転角度とが等しくなるため、第2リンクの姿勢制御が容易になる。
好ましくは、前記第2リンクに、遊端枢支部(14)にて枢支された第3リンクと、前記第1リンクの前記中間枢支部から延出する第1クランクアーム(44)と、前記第3リンクの前記遊端枢支部から延出する第3クランクアーム(45)と、前記第1クランクアーム及び前記第3クランクアームに回動可能に結合された第2補助リンク(46)とを更に有し、前記第1クランクアーム、前記第2リンク、前記第3クランクアーム、及び、前記第2補助リンクによって、交差リンク機構をなす第2の四節リンク機構(50)が構成されている。
この構成によれば、第3リンクを設けることで、ロボットハンドによって基部から遠くの位置にある物体にアクセスすることができる。更に、第1リンクの回転角度と、第3リンクの回転角度の比を設定した角度比に保って、第3リンクを回転することができる。
このように本発明によれば、滑車の大きさを大きくすることなく、より大きなトルクをより出力することのできるロボットハンドを提供することができる。
第1実施形態に係るロボットハンドの斜視図 第1実施形態に係るロボットハンドの模式図 第2リンク駆動部の一部を示す(A)斜視図、及び、(B)その側面図 第2リンク駆動部により第2リンクが正の方向に回転したときのロボットハンドの模式図 第1リンク駆動部により第1リンクが正の方向に回転したときのロボットハンドの模式図 レバーリンクのみが掌部に対して、図5と同じ角度、負の方向に回転した仮想例 第2実施形態に係るロボットハンドを掌の内側から見たときの正面図
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
<<第1実施形態>>
ロボットハンド1は図1に示すように、ヒューマノイドロボットの腕部に設けられた、人の手を模した装置(ハンド装置ともいう)である。ロボットハンド1は、例えば、物を把持したり、物を持ち上げて運搬したりするために用いられる。
ロボットハンド1は腕部先端に支持された掌に対応する掌部2(基部、又は、ベースともいう)と、掌部2に連結された複数の指部3と、指部3を駆動する駆動機構4(図2参照)とを備える。
掌部2は正面視で人の掌に対応する形状をなしている。本実施形態では、掌部2は、腕部に接続された根元部分を構成する掌部本体2Aと、指部3ごとに設けられた接続部2Bとを含む(図7参照)。掌部本体2Aは略平板状をなしている。接続部2Bは掌部本体2Aの端部から突出し、掌部本体2Aの端部と指部3の基端側(掌本体部側)とそれぞれ連結している。接続部2Bの基端は、掌部本体2Aの面に垂直な軸線C(図7参照)回りに回転可能に掌部本体2Aに結合されている。接続部2Bの突端は、指部3の基端に回動可能に連結されている。掌部2は複数の接続部2Bが設けられている。隣接する接続部2Bの間には隙間が設けられている。これにより、掌部2には隣接する接続部2Bの間において凹部が形成されている。
指部3はそれぞれ人の手の基節に対応する関節(以下、基節5Aと記載する)を介して掌部2に接続されている。指部3には人の手の中節、末節に対応する2つの屈曲可能な関節(以下、それぞれを中節5B、末節5Cと記載する)が設けられている。ロボットハンド1は、少なくとも、基節5A、中節5B、及び末節5Cそれぞれにおいて折り曲げられた折曲状態と、基節5A、中節5B、及び、末節5Cが折り曲げられておらず、指部3が掌部2(詳細には、掌部本体2A)に沿って伸長した伸長状態とに変位可能である。指部3の末端であって、一方側の面には、指の腹に対応する部分を形成する指腹部6が設けられている。
以下、図1に示すように、指部3が伸長しているときのその伸長方向をX軸正の方向、X軸方向に垂直、且つ、掌部2に平行な方向をY軸、X軸及びY軸に垂直な方向であり、且つ、指腹部6から離れる方向をZ軸に定め、必要に応じて軸名を記載して説明を行う。
図2には、伸長状態にあるときのロボットハンド1を簡略化した模式図が示されている。図1及び図2に示すように、指部3はそれぞれ、第1リンク8、第2リンク9、第3リンク10を備えている。
図1及び図2に示すように、第1リンク8は、伸長状態において、掌部2の縁部分(詳細には、接続部2Bの突端)から離れる方向に延びている。図2に示すように、第1リンク8は基端側に位置する基端枢支部12にて掌部2(接続部2B)に第1軸L回りに回動可能に支持(すなわち、枢支)されている。第1リンク8の遊端は、伸長状態において、掌部2の縁部分から最も離れた位置にある。第1軸Lは、掌部2の主面に対して平行をなし、且つ、第1リンク8の延在方向に対して垂直をなす。すなわち、図1に示すように、第1軸LはY軸方向に平行であり、1Y軸ともよばれる。第1リンク8と掌部2との接続部分は指部3の基節5Aを構成する。
第2リンク9は、伸長状態において、掌部2から離れる方向に延びている。第2リンク9は基端(X軸負の側に位置する端部)の側に位置する中間枢支部13にて第1リンク8の遊端に第2軸回りに回動可能に支持(すなわち、枢支)されている。第2軸Mは、第1軸Lに平行をなす。よって、第2軸MはY軸方向に平行であり、2Y軸ともよばれる。第2リンク9の遊端は、伸長状態において、第1リンク8の遊端よりも掌部2から離れた位置にある。第2リンク9と第1リンク8との接続部分は指部3の中節5Bを構成する。
第3リンク10は、伸長状態において、掌部2から離れる方向に延びている。第3リンク10は基端(X軸負の側に位置する端部)の側に位置する遊端枢支部14にて、第2リンク9の遊端に第3軸N回りに回動可能に支持(すなわち、枢支)されている。第3軸Nは、第1軸L及び第2軸Mに平行をなす。よって、第3軸NはY軸方向に平行であり、3Y軸ともよばれる。第3リンク10の遊端は、伸長状態において、第2リンク9の遊端よりも掌部2から離れた位置にある。第3リンク10と第2リンク9との接続部分は指部3の末節5Cを構成する。指腹部6は第3リンク10の遊端に設けられている。
駆動機構4は、第1リンク8を掌部2に対して回転駆動させるための第1リンク駆動部16と、第2リンク9を第1リンク8に対して回転駆動させるための第2リンク駆動部17と、第3リンク10を第2リンク9に対して回転させるための第3リンク駆動部18とを含む。
第1リンク駆動部16は、第1リンク駆動滑車21と、第1リンク駆動ケーブル22(巻回ケーブル)と、第1アクチュエータ23とを有している。
第1リンク駆動滑車21は外周面に溝を備えた筒状をなしている。第1リンク駆動滑車21は第1軸Lを中心軸線とするように配置されている。第1リンク駆動滑車21は第1リンク8のY軸方向の一側面に固定されている。
第1リンク駆動ケーブル22(掛止ケーブル)は第1リンク駆動滑車21の外周面に設けられた溝に収容され、第1リンク駆動滑車21に引っ掛けられている。
図2に示すように、第1アクチュエータ23は掌部2に結合されて支持されている。第1アクチュエータ23は、第1リンク駆動ケーブル22の両端にそれぞれ結合している。第1アクチュエータ23は、第1リンク駆動ケーブル22のいずれか一端を選択的に巻き取り、他端を繰り出す。これにより、第1アクチュエータ23は第1リンク駆動滑車21を第1軸L回りのいずれの方向にも回転させることができる。すなわち、第1アクチュエータ23は第1リンク駆動ケーブル22を駆動することで、第1リンク駆動滑車21を両方向に回転させる装置(第1リンク駆動装置)ということができる。更に、第1アクチュエータ23は、第1リンク駆動ケーブル22の位置を保持することによって、第1リンク駆動滑車21を所定の位置で静止させることができる。第1アクチュエータ23は例えば、第1リンク駆動ケーブル22の端部にそれぞれ接続され、協働して駆動する2つの電動モータによって構成されている。これらの電動モータは、駆動停止時に軸の回転を防止するサーボロック機能を有しているとよい。第1アクチュエータ23は、ロボットの胸部に設けられた制御装置(不図示)によって駆動が制御されている。
第2リンク駆動部17は、図3(A)に示すように、第1定滑車25、第2定滑車26、レバーリンク27、レバー滑車28、第2リンク駆動ケーブル29(掛回ケーブル)を含む。第2リンク駆動部17は、更に、図2に示すように、第2アクチュエータ31、変換機構32及び引戻機構33を備えている。
図3(A)に示すように、第1定滑車25は円筒状をなしている。第1定滑車25の外周面には周方向に延在する溝が設けられている。第1定滑車25は第1軸Lが中心軸となるように配置されて、掌部2に回転可能に支持(すなわち、枢支)されている。これにより、第1定滑車25は第1リンク8に対して第1軸L回りに回転可能に配置され、第1定滑車25と第1リンク駆動滑車21とは、互いに独立に回転する。
第2定滑車26は第1定滑車25と略同形をなしている。すなわち、第2定滑車26もまた円筒状をなして、その外周面には周方向に延在する溝が設けられている。第2定滑車26は、第1定滑車25と同様に、第1軸Lが中心軸となるように配置されて、掌部2(具体的には、接続部2B)に固定されている。第1リンク8は接続部2Bに対して第1軸L周りに回転可能であるため、第2定滑車26は第1リンク8に対して第1軸L回りに回転可能に配置されている。第2定滑車26と、第1定滑車25とは、略平行をなすように配置されている。第2定滑車26と第1リンク駆動滑車21とは互いに独立に回転する。
レバーリンク27は、Y軸方向視で、L字状をなしている。レバーリンク27は一端側(基端側)において、掌部2に第1軸L回りに回動可能に支持されている。レバーリンク27の一端側は第1定滑車25、及び、第2定滑車26の間に位置している。
レバー滑車28はレバーリンク27の他端側(遊端)に設けられている。レバー滑車28は図3に示すように、Y方向について第1定滑車25及び第2定滑車26の間に位置している。レバー滑車28は第1定滑車25及び第2定滑車26と同様に円筒形をなしている。レバー滑車28は第1定滑車25及び第2定滑車26と同様に周方向に延在する溝が設けられている。レバー滑車28の中心軸線Pは、第1軸Lに直交し、且つ、第1定滑車25及び第2定滑車26の間に位置する仮想面S上に延在している。レバー滑車28は中心軸線Pを中心に回動可能にレバーリンク27の遊端に支持されている。
第2リンク駆動ケーブル29は、一端において掌部2に係着されている。本実施形態では、第2リンク駆動ケーブル29の一端にはフック34が設けられている。フック34は第2リンク駆動ケーブル29の一端が環状をなすように屈曲されることによって構成されている。フック34は掌部2の掛止位置Qにて掛け止めされている。フック34は、例えば、凹部の内部にて接続部2Bに掛け止めされているとよい。第2リンク駆動ケーブル29は一端から第2定滑車26に向かって延び、第2定滑車26のX軸方向前縁、レバー滑車28のX軸方向後縁、及び、第1定滑車25のX軸方向前縁に記載の順に掛回されている。
第2アクチュエータ31は、第2リンク駆動ケーブル29の他端に接続されている。第2アクチュエータ31は掌部2に結合されて支持されている。第2アクチュエータ31は第2リンク駆動ケーブル29の他端を引っ張る。これにより、第2アクチュエータ31は、第2リンク駆動ケーブル29の他端に引張力(図3(B)の破線矢印参照)を付与し、第2リンク駆動ケーブル29を駆動する。第2アクチュエータ31は、例えば、第2リンク駆動ケーブル29を巻き取る電動モータによって構成されているとよい。第2アクチュエータ31は、例えば、ロボットの胸部に設けられた制御装置(不図示)によって駆動が制御されている。
第2アクチュエータ31が作動すると、第2リンク駆動ケーブル29が引っ張られる。これにより、レバー滑車28にX軸方向前方を向く成分を有する荷重が加わる。よって、レバーリンク27にX軸前側に向かって倒れる方向(図3(B)の実線矢印参照)にトルクが加わり、レバーリンク27が第1軸L回りに回転する。
図2に示すように、変換機構32は、レバーリンク27及び第2リンク9を接続し、レバーリンク27の第1軸L回りの回転を第2リンク9の第2軸M回りの回転に変換する。変換機構32は、第2リンク9に設けられた第2クランクアーム36と、第1補助リンク37とを含む。
第2クランクアーム36は第2リンク9の中間枢支部13から延出している。第2クランクアーム36の延出方向は伸長状態において、掌部2に近接する方向(X軸負の方向)に向かって、指腹部6から離れる方向(Z軸正の方向)に傾斜している。
第1補助リンク37はX軸方向に沿って延在する棒状をなしている。第1補助リンク37は第2クランクアーム36と、レバーリンク27とを接続する。具体的には、第1補助リンク37はX軸方向前端において、第2クランクアーム36の延出端にY軸方向に延びる軸線を中心として回動可能に連結されている。第1補助リンク37はX軸方向後端において、レバーリンク27の遊端にY軸方向に延びる軸線を中心として回動可能に連結されている。これにより、第1補助リンク37は第2クランクアーム36及びレバーリンク27の遊端に回動可能に支持されている。
図2に示すように、レバーリンク27、第2クランクアーム36、第1リンク8、及び、第1補助リンク37によって、レバーリンク27を駆動リンク、第2クランクアーム36を従動リンクとする第1の四節リンク機構40が構成されている。図2に示すように、第1リンク8及び第1補助リンク37は、Y軸方向視で平行をなしている。よって、第1の四節リンク機構40はいわゆる平行リンク機構に相当する。第1の四節リンク機構40によって、レバーリンク27の回動が、第2リンク9の回動に変換される。すなわち、第2リンク9はレバーリンク27に連動して、第2軸Mを中心とする回転を行う。
引戻機構33は、第2アクチュエータ31の駆動によるレバーリンク27の第1軸L回りの回転に抗するように付勢力を付与するレバー付勢部材42を含む。レバー付勢部材42は、レバーリンク27をその遊端がX軸負の方向に移動するように(すなわち、図3(B)の矢印の逆向きに)付勢する。レバー付勢部材42は、図1に示すように、複数のコイルばねによって構成されている。
第2アクチュエータ31と、引戻機構33と、によって、レバーリンク27を第1軸L回りに回転し、必要に応じて元に戻すことのできる機構が構成される。すなわち、第2アクチュエータ31と、引戻機構33とによって、第2リンク駆動ケーブル29を駆動することにより変換機構32を介して第2リンク9を回転し、必要に応じて元に戻すことのできる第2リンク駆動装置43が構成される。
第3リンク駆動部18は、第1クランクアーム44と、第3クランクアーム45と、第2補助リンク46とを含む。
第1クランクアーム44は、第1リンク8に設けられている。第1クランクアーム44は第1リンク8の中間枢支部13から延出している。第1クランクアーム44の延出方向は、伸長状態において、第1リンク8の中間枢支部13から掌部2に近接する方向(X軸負の方向)に向かって指腹部6に向かう方向(Z軸負の方向)に傾斜している。
第3クランクアーム45は、第3リンク10に設けられている。第3クランクアーム45は第3リンク10の遊端枢支部14から延出している。第3クランクアーム45の延出方向は、第3リンク10の遊端枢支部14から掌部2に近接する方向(X軸負の方向)に向かって指腹部6から離れる方向(Z軸正の方向)に傾斜している。
第2補助リンク46はX軸方向に沿って延在している。第2補助リンク46はX軸方向後端において第1クランクアーム44にY軸方向に延在する軸線回りに回動可能に連結されている。第2補助リンク46はX軸方向前端において第3クランクアーム45にY軸方向に延在する軸線回りに回動可能に連結されている。これにより、第1クランクアーム44、第2リンク9、第3クランクアーム45、及び、第2補助リンク46によって、第1クランクアーム44を駆動リンク、第3クランクアーム45を従動リンクとする第2の四節リンク機構50が構成されている。
本実施形態では、図1に示すように、第2リンク9のX軸側端部は二股に分岐し、第2補助リンク46はその間を通過している。第2補助リンク46は第2リンク9とY軸方向視て交差している。よって、第2の四節リンク機構50はいわゆる交差リンク機構(クロスリンク機構)をなす。
図2に示すように、指腹部6は、第3リンク10のX軸側(遊端側)端部のZ軸負の方向を向く側面に結合されている。
次に、このように構成したロボットハンド1の動作について図4及び図5を参照して説明する。
第2アクチュエータ31が駆動し、第2リンク駆動ケーブル29に引張力が付与されると、レバー滑車28が動滑車として機能し、図3(B)に示すように、レバーリンク27が掌部2に対して第1軸L回りにX軸方向に倒れるように回転する。以下、第2アクチュエータ31の引張力によってレバーリンク27が回転する方向を正の方向と記載する。
レバーリンク27が掌部2に対して正の方向に回転すると、図4に示すように、第1の四節リンク機構40によって、第2リンク9がレバーリンク27の回転と連動して第2軸M回りに回転する。また、第2リンク9が回転すると、第2の四節リンク機構50によって、第3リンク10もまた連動して第3軸N回りに回転する。これにより、図4に示すように、ロボットハンド1が閉じられる方向に、指部3が中節5B及び末節5Cにおいて折れ曲がる。
第2アクチュエータ31が駆動を停止すると、引戻機構33(具体的には、レバー付勢部材42)によってレバーリンク27が負の方向に付勢されて回転し、元の位置に戻る。これにより、第2リンク9もまた、レバーリンク27に連動して、第2軸M回りに回転し元の位置に戻る。第3リンク10もまた第2リンク9に対して第3軸N回りに回転して、元の位置に戻る。これにより、指部3は伸びて図2に示す状態に戻り、ロボットハンド1が開かれる。
第1アクチュエータ23が駆動すると、第1リンク駆動滑車21が回転される。これにより、第1リンク8が掌部2に対して第1軸L回りに回転する。これにより、指部3の基節5Aが折れ曲がる。
第1アクチュエータ23の駆動により第1リンク8が第1軸L回りに正の方向に回転すると、図5に示すように、レバーリンク27が第1リンク8に対して第1軸L回りに負の方向に相対回転する。これにより、第2リンク9が連動して第2軸M回りに回転する。このときの第2リンク9の回転方向は、第2アクチュエータ31が駆動した場合(図4の場合)とは逆向きになる。よって、指部3は中節5Bにおいて指が開く方向(反る方向)に折れ曲がる。図5には、指部3が伸長状態にあるときの、第2リンク9の位置が二点鎖線で示されている。図5から理解できるように、第2リンク9は第1リンク8に対して回転するものの、XZ座標軸上では並進運動のみを行い、掌部2に対する姿勢は変化しない。
第2リンク9の第1リンク8に対する回転によって、第3リンク10が第3軸Nを中心に回転する。このときの第3リンク10の回転方向は、第2アクチュエータ31が駆動した場合(図4の場合)とは逆向きである。よって、指部3は末節5Cにおいても反る方向に折れ曲がる。
第1アクチュエータ23の駆動により第1リンク8が第1軸L回りに負の方向に回転し、第1リンク8が元の状態に戻ると、第2リンク9が第1リンク8に対して第1軸L回りに回転し元の位置に戻る。第3リンク10もまた第2リンク9に対して第2軸Mを中心に回転して、元の位置に戻る。これにより、ロボットハンド1は指部3が伸びた伸長状態に戻る。
図5に示すように、第1アクチュエータ23の駆動により第1リンク8が第1軸L回りに正の方向に回転すると、レバーリンク27は第1リンク8に対して負の方向に相対回転する。図6には、レバーリンク27のみが掌部2に対して、図5と同じ角度、負の方向に回転した仮想例が示されている。図5及び図6を比較すると理解できるように、図6における第2リンク9の第1リンク8に対する回転方向、及び角度と、第3リンク10の第2リンク9に対する回転方向、及び角度は、図5と等しい。
よって、第1リンク8を掌部2に対して正の方向に所定角度θ、第2リンク9を第1リンク8に対して正の方向に所定角度φ、回転させるときには、制御装置は、第1アクチュエータ23の駆動量を第1リンク駆動滑車21が角度θ正の方向に回転するように定め、第2アクチュエータ31の駆動量をレバーリンク27が掌部2に対して角度θ+φ正の方向に回転するように定めればよい。第3リンク10の第2リンク9に対する回転角度は、第2リンク9の第1リンク8に対する回転角度に、交差リンク機構(すなわち、第2の四節リンク機構50)の構造によって定められる角度比を積算した値となる。
但し、ここでは、単純化のため、第2リンク駆動ケーブル29は第1リンク駆動滑車21には作用しないように構成されている例について説明したが、第2リンク駆動ケーブル29が第1定滑車25にのみ作用する態様には限定されない。具体的には、第2リンク駆動ケーブル29が第1定滑車25に作用する場合には、制御装置は、第2リンク駆動ケーブル29の第1リンク駆動滑車21への作用の度合いにも依存するように、第1アクチュエータ23及び第2アクチュエータ31の駆動量を定めればよい。
次に、このように構成したロボットハンド1の効果について説明する。
第1アクチュエータ23が駆動すると、第1リンク8が掌部2に対して回転する。第2アクチュエータ31が駆動すると、第2リンク9が第1リンク8に対して回転する。よって、指腹部6に第1軸L回りのトルクを発生させる場合には、第1アクチュエータ23の駆動と、第2アクチュエータ31の駆動とを併用して、それぞれの駆動によるトルクを合算した量のトルクを発生させることができる。よって、指腹部6に第1軸L回りのトルクを発生させる場合には、第1アクチュエータ23、及び、第2アクチュエータ31を併用することによって、それぞれのアクチュエータ23、31の負担を低減することができる。
このように本発明では、複数のアクチュエータ23、31を併用し、それぞれに対応するリンク8、9にそれぞれ、互いに平行な軸L、M回りのトルクを加えることのできる機構(パラレルメカニズム)を構成されている。この機構により、いずれか一方のアクチュエータ23、31のみが設けられている場合に比べて、アクチュエータ23、31が負担すべきトルクの低減が可能となっている。
第2アクチュエータ31が駆動し第2リンク駆動ケーブル29が引っ張られると、図3(B)に示すように、第2リンク駆動ケーブル29の第1定滑車25からレバー滑車28を通って第2定滑車26に至る部分が短くなるように、レバー滑車28が移動する。このとき、第1定滑車25、及び、第2定滑車26はそれぞれ定滑車として機能し、レバー滑車28は動滑車として機能する。
そのため、第2アクチュエータ31の駆動によって出力された引張力(すなわち、駆動力)の2倍の力がレバーリンク27に加わる。レバーリンク27に加わった力は、平行リンク機構である第1の四節リンク機構40を介して、第2リンク9に伝えられて、第2リンク9から出力される。第2リンク9から出力される力は、レバーリンク27に加わった力に等しい。よって、第2リンク9から出力される力は第2アクチュエータ31の駆動によって出力された引張力の2倍となる。よって、第2アクチュエータ31によって出力される引張力に比べて大きな力を、第2リンク9に発生することができる。
第2クランクアーム36と第3クランクアーム45とが交差リンク機構によって接続されているため、第2軸Mから視た指腹部6の動作は増速方向となり、第2リンク9に要求されるトルクはより大きくなる。本実施形態では、動滑車となるレバーリンク27を用いて、第2アクチュエータ31によって出力されたトルクが第2リンク9に出力される。よって、第2アクチュエータ31が発生するトルクを、定滑車を用いて第2リンク9に出力する場合に比べて、滑車の径を大きくすることなく、第2リンク9に出力されるトルクを大きくすることができる。
第1の四節リンク機構40を設けることによって、レバー滑車28の変位を、レバー滑車28から離れた第2リンク9に伝達することができる。また、ロボットハンド1に第1の四節リンク機構40を設けることで、掌部2と第2リンク9とを高剛性に接続することができる。第1の四節リンク機構40が平行リンク機構をなすため、レバーリンク27の回転角度と、第2リンク9の回転角度とが等しくなり、第2リンク9の姿勢制御が容易になる。
引戻機構33によって、レバーリンク27を第2アクチュエータ31による回転方向とは逆向きに付勢することができる。これにより、第2アクチュエータ31の駆動が停止したときに、レバーリンク27を第2アクチュエータ31による回転方向とは逆向きに付勢することができるため、レバーリンク27を逆向きに回転し元の位置に引き戻すことができる。また、引戻機構33は、レバー付勢部材42(本実施形態では、コイルばね)で構成されているため、引戻機構33の構成が簡素である。
レバー滑車28は、第1定滑車25及び第2定滑車26の間に位置し、且つ、第1軸Lに直交する向きに延びる可動軸線を中心に回動可能にレバーリンク27に支持されている。このような配置によって、第1定滑車25、第2定滑車26、及び、レバー滑車28を小さくまとめて配置することができるため、第2リンク駆動部17をコンパクトにすることができ、ロボットハンド1を小型化することができる。
第2リンク9の他端側には、第3リンク10が回動可能に連結されている。第3リンク10は第2の四節リンク機構50を介して第1リンク8に接続され、第1リンク8に連動して移動する。このように、第3リンク10を第2リンク9に連結することによって、第2リンク9よりも遠方の物体にアクセスすることができる。また、ロボットハンド1の指部3の関節の数が、人の指に合致するため、人の手により近い動作が可能となる。
第3リンク10は第2リンク9の第1リンク8に対する回転に連動して、第2リンク9に対して回転する。第3リンク10の回転角度は、第2リンク9の第1リンク8に対する回転角度に、第2の四節リンク機構50(すなわち、クロスリンク機構)の構造によって定められる角度比を積算した値となる。よって、第3リンク10の第2リンク9に対する回転角度と、第2リンク9の第1リンク8に対する回転角度との比を一定に保って、第3リンク10を第2リンク9に対して回転させることができる。これにより、第3リンク10の回転角度をより厳密に制御することができ、指腹部6の弾性を持たせた駆動や、相手形状に合わせた駆動が可能となる。
このように、基節5A、中節5B、及び、末節5Cの3つの関節を備えたロボットハンド1を構成することによって、人の手により近いロボットハンド1を実現することができる。また、動滑車を用いた駆動機構4を利用することで、指部3に大きなトルクを発生させることができる、重量の大きな物体を把持することが可能となる。また、駆動機構4の小型化を図ることができ、掌部2の物体に接触可能な領域を広げることができる。よって、ロボットハンド1によって物をより強く把持することができる。また、駆動機構4の小型化によって、ロボットハンド1にタッチセンサ等のセンサや、その他の部品や装置を設けることが容易になる。
<<第2実施形態>>
第2実施形態に係るロボットハンド101は、指部3それぞれに第2アクチュエータ31が設けられている第1実施形態に比べて、2つの指部3を同時に駆動する1つの第2アクチュエータ131が設けられている点が異なる。また、第2実施形態に係るロボットハンド101は、指部3と掌部本体2Aとを接続する接続部2Bにそれぞれ補助定滑車102が設けられている点が第1実施形態と異なる。また、第2実施形態に係るロボットハンド101は、第2リンク駆動ケーブル129が1本のみ設けられている点が第1実施形態と異なる。その他の点については、第1実施形態と比べて概ね同様であるため、他の構成については説明を省略する。
図7には、掌の内側(手の裏側。又は、指腹部6の腹の側)から見たロボットハンド101が示されている。図7に示すように、ロボットハンド101のうち、並列方向(指部3の伸長方向に直交する方向。又はY方向)に並ぶ2つの指部3を備えている。2つの指部3は1つの第2アクチュエータ131によって駆動する。以下、図7に合わせて、並列に並ぶ2つの指部3のうちの一方を左側(Y軸正の側)の指部3L、他方を右側(Y軸負の側)の指部3Rと記載する。また、左側の指部3Lに対応する部材には符号Lを、右側の指部3Rに対応する部材には符号Rを付加する。但し、この左右は説明の便宜上付したものであって、2つの指部3L、3Rの配置はこの記載には限定されない。
補助定滑車102は左右の指部3L、3Rに対応する接続部2BL、2BRにそれぞれ設けられている。但し、補助定滑車102はそれぞれ、掌部本体2Aに設けられていてもよい。第2リンク駆動ケーブル129の一端にはフック34が設けられ、第1実施形態と同様に右側の指部3Rの接続部2BRに掛止位置Qにおいて掛け止めされている。第2リンク駆動ケーブル129は掛止位置Qから右側の指部3Rの第2定滑車26に向かって延び、右側の指部3Rの第2定滑車26RのX軸方向前縁、右側の指部3Rのレバー滑車(不図示)のX軸方向後縁、及び、右側の指部3Rの第1定滑車25RのX軸方向前縁に記載の順に掛回されている。その後、第2リンク駆動ケーブル29は右側の補助定滑車102R、左側の補助定滑車102Lに順に掛回されている。
次に、第2リンク駆動ケーブル29は左側の補助定滑車102Lから左側の指部3Lの第2定滑車26Lに延び、左側の指部3Lの第2定滑車26LのX軸方向前縁、左側の指部3Lのレバー滑車(不図示)のX軸方向後縁、及び、左側の指部3Lの第1定滑車25LのX軸方向前縁に記載の順に掛回されて、第2アクチュエータ131に接続されている。
このように構成したロボットハンド101の動作について説明する。左右の指部3L、3Rがそれぞれ伸長状態にあるときに、第2アクチュエータ131が駆動すると、第2リンク駆動ケーブル129に引っ張り力が付与されて、第1実施形態と同様に、左側の指部3Lと右側の指部3Rのレバーリンク27L、27Rがそれぞれ第1軸L回りに回転する。これにより、左右の第2リンク9L、9Rが第1リンク8L、8Rに対してそれぞれ回転し、左右の指部3L、3Rが中節5B、及び末節5Cにおいて、折れ曲がる。第2アクチュエータ131の駆動が停止すると、左右のレバーリンク27L、27Rがレバー付勢部材42それぞれによって付勢されて元の位置に戻される。これにより、レバーリンク27が回転して元の位置に戻り、左右の指部3L,3Rが伸長状態に戻る。
次に、このように構成したロボットハンド101の効果について説明する。ロボットハンド101は、1つの第2アクチュエータ131と、1本の第2リンク駆動ケーブル129によって、2つの指部3L、3Rを駆動させることができる。このように、指部3L、3Rごとに第2リンク駆動ケーブル129と、第2アクチュエータ131とを設ける必要がないため、駆動ケーブル本数を削減することができ、また、駆動アクチュエータの数を低減することができる。また、このように構成することで、ロボットハンド101が把持対象物体の形状に自然と馴染むようになる。
一方、第2アクチュエータを所定のケーブル(以下、分配ケーブル)を介して、左右の指部それぞれに設けられた2本の第2リンク駆動ケーブルに接続し、第2アクチュエータが発生する駆動力を分配することが考えられる。この場合には、第2アクチュエータは連動する指の本数に比例した駆動力を発生する必要があり、分配ケーブルには指の本数に比例した張力が加わる。このように、ケーブルに加わる張力が高くなると、ケーブルや、ケーブルアウターケーシング太さ、プーリー軸受などへの強度要求が高くなり、サイズ、重量の増加を招きやすい。
一方、第2実施形態では、ケーブル巻取り長さが増加するものの、第2アクチュエータ131が発生すべき駆動力は指部3の本数を増やした場合であっても一定であるため、第2実施形態の構成は設計上有利である。
第2実施形態では指部3L、3Rが左右に並ぶように設けられた場合について記載したが、この態様には限定されない。2つの指部や3つの指部を対向に配置したロボットハンドにおいても、同様の効果を得ることができる。第2実施形態の構成によって、アクチュエータの数が少なく、且つ、多様な物体形状に馴染んで把持することのできるロボットハンドを構成できる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。また、各部材や部位の具体的構成や配置、数量、所定の手順など、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば適宜変更することができる。一方、上記実施形態に示した各構成要素は必ずしも全てが必須ではなく、適宜選択することができる。第2アクチュエータ31は第2リンク駆動ケーブル29の一方を巻き取るように構成されていたが、第2アクチュエータ31は第2リンク駆動ケーブル29の両端に接続され、一方を選択的に巻き取ることによって、第2リンク9を両方向に回転させるものであってもよい。また、第3リンク10は必須ではなく、第3リンク10が設けられていないものであってもよい。第1リンク8は掌部2に固定されて、一体となっていてもよい。但し、第1リンク8と掌部2との間に関節を設けることで、ロボットハンド1、101の多彩な動作が可能となる。
1 :第1実施形態に係るロボットハンド
2 :掌部(基部)
8 :第1リンク
9 :第2リンク
10 :第3リンク
12 :基端枢支部
13 :中間枢支部
14 :遊端枢支部
16 :第1リンク駆動部
17 :第2リンク駆動部
21 :第1リンク駆動滑車
22 :第1リンク駆動ケーブル(巻回ケーブル)
23 :第1アクチュエータ
25、25L,25R:第1定滑車
26、26L,26R:第2定滑車
27、27L,27R:レバーリンク
28 :レバー滑車
29 :第2リンク駆動ケーブル(掛回ケーブル)
31 :第2アクチュエータ
32 :変換機構
36 :第2クランクアーム
37 :第1補助リンク
40 :第1の四節リンク機構
42 :レバー付勢部材
43 :第2リンク駆動装置
44 :第1クランクアーム
45 :第3クランクアーム
46 :第2補助リンク
50 :第2の四節リンク機構
101:第2実施形態に係るロボットハンド
129:第2リンク駆動ケーブル
131:第2アクチュエータ
L :第1軸
M :第2軸
P :中心軸線
S :仮想面

Claims (10)

  1. ロボットハンドであって、
    第1リンクと、
    前記第1リンクの基端枢支部にてそれぞれ、第1軸回りに前記第1リンクに対して回転可能に配置された第1定滑車及び第2定滑車と、
    前記第1リンクに、中間枢支部にて第2軸回りに回転可能に支持された第2リンクと、
    前記第1リンクの前記基端枢支部に、前記第1軸回りに回転可能に支持された基端を有するレバーリンクと、
    前記レバーリンクの遊端に回転可能に支持されたレバー滑車と、
    前記第1定滑車、前記レバー滑車及び前記第2定滑車に掛回された掛回ケーブルと、
    前記レバーリンク及び前記第2リンクを接続し、前記レバーリンクの前記第1軸回りの回転を前記第2リンクの前記第2軸回りの回転に変換する変換機構と、
    前記掛回ケーブルを駆動することにより、前記レバーリンクを前記第1軸回りに回転させる第2リンク駆動装置と、を有するロボットハンド。
  2. 前記第1リンクを前記基端枢支部にて、前記第1軸回りに回転可能に支持する基部を有し、前記第2定滑車は前記基部に支持されている、請求項1に記載のロボットハンド。
  3. 前記第1リンクを前記第1軸回りに回転駆動する第1リンク駆動部と、を有し、
    前記第1軸と前記第2軸とは平行をなす請求項2に記載のロボットハンド。
  4. 前記第1リンク駆動部が、前記第1リンクに前記第1軸を中心軸線とするように固定された第1リンク駆動滑車と、前記第1リンク駆動滑車に巻き回された巻回ケーブルと、前記巻回ケーブルを駆動させることによって、前記第1リンク駆動滑車を回転させる第1アクチュエータを有する請求項3に記載のロボットハンド。
  5. 前記第2リンク駆動装置が、前記掛回ケーブルを引っ張ることにより、前記レバーリンクを前記第1軸回りに回転させる第2アクチュエータを含む請求項1~請求項4のいずれか1つの項に記載のロボットハンド。
  6. 前記第2リンク駆動装置が、前記第2アクチュエータによる前記レバーリンクの前記第1軸回りの回転に抗するように付勢力を付与するレバー付勢部材を含む請求項5に記載のロボットハンド。
  7. 前記レバー滑車が、前記第1定滑車及び前記第2定滑車の間に位置し、且つ、前記第1軸に直交する仮想面上に延在する中心軸線を有する請求項1~請求項6のいずれか1つの項に記載のロボットハンド。
  8. 前記変換機構が、前記第2リンクの前記中間枢支部から延出する第2クランクアームと、前記第2クランクアーム及び前記レバーリンクの前記遊端に回動可能に支持された第1補助リンクとを含み、
    前記レバーリンク、前記第1補助リンク、前記第1リンク及び前記第2クランクアームにより第1の四節リンク機構が構成されている請求項1~請求項7のいずれか1つの項に記載のロボットハンド。
  9. 前記第1の四節リンク機構が、平行リンク機構をなす請求項8に記載のロボットハンド。
  10. 前記第2リンクに、遊端枢支部にて枢支された第3リンクと、前記第1リンクの前記中間枢支部から延出する第1クランクアームと、前記第3リンクの前記遊端枢支部から延出する第3クランクアームと、前記第1クランクアーム及び前記第3クランクアームに回動可能に結合された第2補助リンクとを更に有し、
    前記第1クランクアーム、前記第2リンク、前記第3クランクアーム、及び、前記第2補助リンクによって、交差リンク機構をなす第2の四節リンク機構が構成されている請求項1~請求項9のいずれか1つの項に記載のロボットハンド。
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