JP2022148739A - 剥離性シートの製造方法、剥離性シート - Google Patents

剥離性シートの製造方法、剥離性シート Download PDF

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Abstract

【課題】剥離性シートの生産効率を向上させる。【解決手段】剥離性シート1の製造方法は、基材10の一側s1に印刷層40を設ける工程と、基材10の一側s1であって少なくとも基材10の第1部分11に重なる位置に水性の接着剤を含む接着層20を塗布する工程と、接着層20が湿った状態で、第1部分11の一側s1と第1部分11に接続する第2部分12の一側s1とを接着する工程と、接着層20を乾燥させる工程と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、剥離性シートの製造方法及び剥離性シートに関する。
例えば特許文献1に記載されているような、紙等の基材を折り曲げて重ね、重なった基材同士を接着剤で剥離可能に接着した剥離性シートが知られている。このような剥離性シートは、例えば基材同士が接着された面に外部から観察されない情報が印刷された葉書として用いられている。基材同士を剥離することで、接着された面に印刷された情報を観察することができる。このような剥離性シートは、取り扱いが容易であり、例えば個人情報の連絡や広告等のために、広く用いられている。また、基材同士の接着が一度剥離されると再度接着しないため、基材同士の接着が剥離されたことが容易に確認できる。
このような剥離性シートの需要が、近年益々高まっている。したがって、剥離性シートの生産効率を高めることが求められている。
特許第6310298号公報
ところで、従来の剥離性シートの製造工程では、接着剤によって基材同士を接着するために、接着剤を加熱及び加圧している。このような工程は煩雑であり、時間がかかってしまう。また、基材同士を完全に接着した後でなければ、例えば葉書の宛名を印刷する等の加工をすることが困難である。このため、従来の剥離性シートの生産効率を向上させることは困難である。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、剥離性シートの生産効率を向上させることを目的とする。
本発明の剥離性シートの製造方法は、
基材の一側に印刷層を設ける工程と、
前記基材の一側であって少なくとも前記基材の第1部分に重なる位置に水性の接着剤を含む接着層を塗布する工程と、
前記接着層が湿った状態で、前記第1部分の一側と前記基材の前記第1部分に接続する第2部分の一側とを接着する工程と、
前記接着層を乾燥させる工程と、を備える。
本発明の剥離性シートの製造方法において、前記接着層は、自然乾燥されてもよい。
本発明の剥離性シートの製造方法において、前記第1部分が前記第2部分に対して折り曲げられることで、前記第1部分の一側が前記第2部分の一側に接着されてもよい。
本発明の剥離性シートの製造方法において、前記接着層は、前記第1部分に重なる位置にのみ塗布されてもよい。
本発明の剥離性シートの製造方法において、前記接着層は、前記第1部分に重なる位置において、前記第1部分の面積の50%以上に塗布されてもよい。
本発明の剥離性シートの製造方法は、
前記基材の他側に第2印刷層を設ける工程と、
前記基材の他側であって少なくとも前記第2部分に重なる位置に水性の接着剤を含む第2接着層を塗布する工程と、
前記第2接着層が湿った状態で、前記第2部分の他側と前記第2部分に接続している第3部分の他側とを接着する工程と、をさらに備え、
前記第2接着層は、前記接着層とともに乾燥されてもよい。
本発明の剥離性シートの製造方法において、前記基材は、非塗工紙であってもよい。
本発明の剥離性シートの製造方法は、、前記接着層を乾燥させる工程の前に、前記基材を所望の寸法に切断する工程をさらに備えてもよい。
本発明の剥離性シートは、
第1部分と、前記第1部分と接続している第2部分と、を有する基材と、
前記第1部分の一側と前記第2部分の一側とを剥離可能に接着する接着層と、
前記基材と前記接着層との間に少なくとも一部設けられた印刷層と、を備え、
前記接着層は、水性の接着剤を含む。
本発明の剥離性シートにおいて、
前記基材は、前記第2部分と接続している第3部分をさらに有し、
前記第2部分の他側と前記第3部分の他側とを剥離可能に接着する第2接着層と、
前記基材と前記第2接着層との間に少なくとも一部設けられた第2印刷層と、をさらに備えてもよい。
本発明の剥離性シートにおいて、前記基材は、非塗工紙であってもよい。
本発明の剥離性シートにおいて、前記接着層が前記第1部分と前記第2部分とを接着している強度は、300mm/minの引張速度で剥離させる際に、剥離させる方向に対して剥離可能な全長の20%以上80%以下の領域において、150g重以上200g重以下であってもよい。
本発明によれば、剥離性シートの生産効率を向上させることができる。
図1は、剥離性シートの葉書の分解斜視図である。特に、図1では、剥離性シートの一例として、葉書が示されている。 図2は、図1のII-II線に沿った剥離性シートの断面図である。 図3は、図1に示した剥離性シートの表面の図である。 図4は、図1に示した剥離性シートの裏面の図である。 図5は、剥離性シートの接着の強度を測定する方法を説明するための図である。 図6は、剥離した状態の剥離性シートの表面の側の分解図である。 図7は、剥離した状態の剥離性シートの裏面の側の分解図である。 図8は、剥離性シートの一例としての葉書の製造方法を説明するための図である。 図9は、剥離性シートの製造方法を説明するための図である。 図10は、剥離性シートの製造方法を説明するための図である。 図11は、剥離性シートの製造方法を説明するための図である。 図12は、剥離性シートの製造方法を説明するための図である。 図13は、剥離性シートの製造方法を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
また、「シート面」とは、対象となるシート状の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となるシート状部材の平面方向と一致する面のことを指す。
さらに、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や、長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
図1には、剥離性シートの一実施の形態として、三つ折り、特にZ字状に折り畳まれた葉書が示されている。剥離性シート1は、シート状の部材であり、シート面が重なり合うように折り畳まれて、重なり合った各シート面が剥離可能に接着されている。接着されているシート面を剥離することで、接着していた面に記載されていた情報等を観察することができる。なお、図示されている例に限らず、剥離性シート1は、例えばV字状に二つ折りに折り畳まれた葉書であってもよい。V字状に折り畳まれた葉書では、例えば後述する基材10の第3部分13、第2接着層30及び第2印刷層50が省略される。あるいは、剥離性シート1は、葉書以外のもの、例えば外観からは内面に記載された文字等が観察されないくじ等であってもよい。
図2は、図1のII-II線に沿った剥離性シート1の断面図である。図2に示されているように、剥離性シート1は、基材10と、接着層20と、第2接着層30と、印刷層40と、第2印刷層50と、を有している。
基材10は、印刷層40及び第2印刷層50が印刷されて設けられる部材である。基材10は、印刷層40及び第2印刷層50を適切に設けることができる材料からなり、典型的には紙からなる。とりわけ、基材10は、例えば上質紙のような非塗工紙であることが好ましい。
基材10は、第1部分11、第2部分12及び第3部分13を有している。図示されている例では、第2部分12は、第1部分11と接続しており、第3部分13は、第2部分12と接続している。また、基材10は、第1部分11と第2部分12との間及び第2部分12と第3部分13との間で折り曲げ可能である。第1部分11と第2部分12との間で折り曲げられることで、第1部分11の一側s1のシート面と第2部分12の一側s1のシート面とが重なっている。また、第2部分12と第3部分13との間で折り曲げられることで、第2部分12の他側s2のシート面と第3部分13の他側s2のシート面とが重なっている。第1部分11の一側s1と第2部分12の一側s1とは、接着層20によって剥離可能に接着されている。第2部分12の他側s2と第3部分13の他側s2とは、第2接着層30によって剥離可能に接着されている。
図示されている例において、基材10は、第1部分11と第2部分12との間及び第2部分12と第3部分13との間で折り曲げられることで、葉書の寸法となる。このような例の基材10において、第1部分11の寸法は、1辺の長さが85mm以上102mm以下、他の1辺の長さが140mm以上154mm以下の矩形であり、第2部分12の寸法は、1辺の長さが90mm以上107mm以下、他の1辺の長さが140mm以上154mm以下の矩形であり、第3部分13の寸法は、1辺の長さが85mm以上102mm以下、他の1辺の長さが140mm以上154mm以下の矩形である。しかしながら、図示されている例に限らず、基材10の第1部分11、第2部分12及び第3部分13は、任意の形状であってよい。
図3には、基材10の第1部分11と第2部分12及び第2部分12と第3部分13とがそれぞれ接着された状態での、剥離性シート1の第1部分11の側の面(表面)が示されている。また、図4には、図3の状態の剥離性シート1の第3部分の側の面(裏面)が示されている。図3に示されているように、第2部分12の寸法は、第1部分11の寸法より大きくなっている。このため、剥離性シート1の表面において、第2部分12の一部は、第1部分11から突出している。すなわち、第2部分12には、第1部分11に重なっていない部分がある。同様に、図4に示されているように、第2部分12の寸法は、第3部分13の寸法より大きくなっている。このため、剥離性シート1の裏面において、第2部分12の一部は、第3部分13から突出している。すなわち、第2部分12には、第3部分13に重なっていない部分がある。このような構成により、第2部分12を押さえることで、第1部分11及び第3部分13を第2部分12から容易に剥離することができる。一方、第1部分11及び第3部分13は、第2部分12から突出していない。すなわち、第1部分11及び第3部分13の全体が、第2部分12に重なっている。
接着層20は、基材10の第1部分11の一側s1及び第2部分12の一側s1に接するように設けられており、基材10の第1部分11の一側s1と第2部分12の一側s1とを剥離可能に接着する。第2接着層30は、基材10の第2部分12の他側s2及び第3部分13の他側s2に接するように設けられており、基材10の第2部分12の他側s2と第3部分13の他側s2とを剥離可能に接着する。接着層20及び第2接着層30は、印刷層40及び第2印刷層50が観察されることを阻害しないよう、透明であることが好ましい。また、接着層20及び第2接着層30は、いったん接着している部分を剥離されると、接着性が十分に低下または喪失することが好ましい。例えば、第1部分11と第2部分12とを剥離した後、第1部分11や第2部分12に意図せずに他の部材と接着しないよう、接着層20は、第1部分11と第2部分12とを剥離した後に接着性が十分に低下または喪失する。このような接着層20及び第2接着層30は、水性の接着剤を含んでおり、例えばアクリル系の水性糊を含んでいる。
接着層20及び第2接着層30は、適切な強度で基材10を接着している。接着層20が基材10の第1部分11と第2部分12とを接着している強度は、例えば図5に示されている方法で測定することができる。すなわち、図5に示されているように、第1部分11を第2部分12に対して、剥離させる方向と同一の方向に引っ張りながら剥離させる。具体的には、第1部分11を第2部分12に対して300mm/minの引張速度で引っ張ることで剥離させる。第1部分11と第2部分12とは、全長Lだけ剥離可能である。特に葉書である剥離性シート1において、剥離させる方向に対して全長Lの20%以上80%以下の領域Rにおいて、接着層20が第1部分11と第2部分12とを接着している強度は、150g重以上200g重以下であることが好ましい。第2接着層30が基材10の第2部分12と第3部分13とを接着している強度も、同様の方法で測定することができる。第2接着層30が第2部分12と第3部分13とを接着している強度は、300mm/minの引張強度で剥離させる際に、剥離させる方向に対して剥離可能な全長の20%以上80%以下の領域において、150g重以上200g重以下であることが好ましい。
印刷層40は、基材10の一側s1に設けられており、基材10の一側s1において観察される情報等を形成する。第2印刷層50は、基材10の他側s2に設けられており、基材10の他側s2において観察される情報等を形成する。印刷層40及び第2印刷層50は、例えば図形、パターン、デザイン、色彩、絵、写真、キャラクター、マーク、ピクトグラム、文字や数字等を含んでいる。
図2に示されているように、印刷層40は、基材10と接着層20との間に少なくとも一部設けられている。言い換えると、印刷層40の少なくとも一部は、接着層20に覆われている。図示されている例において、基材10の第1部分11に設けられた印刷層40は、接着層20に覆われていない。同様に、第2印刷層50は、基材10と第2接着層30との間に少なくとも一部設けられている。言い換えると、第2印刷層50の少なくとも一部は、第2接着層30に覆われている。図示されている例において、基材10の第3部分13に設けられた第2印刷層50は、第2接着層30に覆われていない。
図6には、基材10の第1部分11と第2部分12及び第2部分12と第3部分13とがそれぞれ接着されていない状態での、剥離性シート1の他側s2(表側)が示されている。また、図7には、図6の状態の剥離性シート1の一側s1(裏側)が示されている。図6及び図7に示されているように、基材10の第1部分11、第2部分12及び第3部分13のそれぞれにおいて、一側s1に印刷層40が設けられており、他側s2に第2印刷層50が設けられている。しかしながら、図示されている例に限らず、第1部分11、第2部分12及び第3部分13の少なくとも一部において、一側s1に印刷層40が設けられていなくてもよいし、他側s2に第2印刷層50が設けられていなくてもよい。例えば、第1部分11における他側s2の一部に第2印刷層50が設けられておらず、第2印刷層50が設けられる工程とは別途に、葉書である剥離性シート1の送付先の情報などの追加の印刷層が設けられてもよい。この追加の印刷層は、インクジェット印刷等の公知の印刷方法で設けることができる。
次に、図8乃至図13を参照しながら、剥離性シート1の製造方法の一例について説明する。以下においては、剥離性シート1の例としてZ字状に折り畳まれた葉書の製造方法について説明する。
非塗工紙である基材10が、例えばロール状に巻き取られている。基材10は、それぞれ巻き取られている方向に非平行な方向に並んでいる第1部分11、第2部分12及び第3部分13を有している。基材10は、ロール状に巻き取られている方向に引き出されることで移動されながら、以下のように加工される。
まず、この基材10の他側s2に対して、図8に示すように、第2印刷層50の少なくとも一部を印刷して設ける。また、基材10の一側s1に対して、図9に示すように、印刷層40の少なくとも一部を印刷して設ける。印刷層40及び第2印刷層50は、例えばオフセット輪転機によって基材10に印刷される。印刷層40及び第2印刷層50は、乾燥されて、基材10の一側s1及び他側s2に定着される。印刷層40及び第2印刷層50が印刷された後、基材10の他側s2が鉛直方向における上側となる。
次に、図10に示すように、基材10の他側s2に水性の接着剤を含む第2接着層30を塗布する。第2接着層30は、基材10の他側s2において、第1部分11、第2部分12及び第3部分13の少なくともいずれかに重なる位置に塗布される。図示されている例では、第2接着層30は、基材10の他側s2において、第2部分12に重なる位置に塗布される。好ましくは、第2接着層30は、基材10の他側s2において、第1部分11、第2部分12及び第3部分13のいずれかにのみ重なる位置、図示されている例では第2部分12にのみ重なる位置に塗布される。第2接着層30は、基材10の他側s2において、第2印刷層50を覆うように塗布される。第2接着層30は、第2部分12に重なる位置において、第2部分12の面積の50%以上に塗布されることが好ましく、90%以上に塗布されることがより好ましく、100%、すなわち第2部分12の他側s2の全面に塗布されることがさらに好ましい。
その後、第2接着層30が湿った状態で、第2接着層30が塗布された部分である第2部分12の他側s2と第3部分13の他側s2とを接着する。なお、第2接着層30が湿った状態とは、第2接着層30が乾燥する前の状態、言い換えると第2接着層30が接着性を失っていない状態、さらに言い換えると接着した第2部分12と第3部分13とを剥離させても再接着可能な状態のことを意味する。とりわけ、図10に矢印で示すように、第2部分12と第3部分13との間において、第2接着層30が塗布された第2部分12が第3部分13に対して移動して折り曲げられることで、第2接着層30により、第2部分12の他側s2と第3部分13の他側s2とが接着されることが好ましい。例えば第3部分13をローラー等で押さえた状態で第2部分12を基材10の移動方向に非平行な方向に移動させることで、第2部分12と第3部分13との間において、第2部分12を第3部分13に対して折り曲げることができる。第2部分12が第3部分13に対して折り曲げられると、図11に示すように、基材10の一側s1が鉛直方向における上側となる。
次に、図12に示すように、基材10の一側s1に水性の接着剤を含む接着層20を塗布する。接着層20は、基材10の一側s1において、第1部分11、第2部分12及び第3部分13の少なくともいずれかに重なる位置に塗布される。図示されている例では、接着層20は、基材10の一側s1において、第1部分11に重なる位置に塗布される。好ましくは、接着層20は、基材10の一側s1において、第1部分11、第2部分12及び第3部分13のいずれかにのみ重なる位置、図示されている例では第1部分11にのみ重なる位置に塗布される。接着層20は、基材10の一側s1において、印刷層40を覆うように塗布される。接着層20は、第1部分11に重なる位置において、第1部分11の面積の50%以上に塗布されることが好ましく、90%以上に塗布されることがより好ましく、100%、すなわち第1部分11の一側s1の全面に塗布されることがさらに好ましい。
その後、接着層20が湿った状態で、接着層20が塗布された部分である第1部分11の一側s1と第2部分12の一側s1とを接着する。なお、接着層20が湿った状態とは、接着層20が乾燥する前の状態、言い換えると接着層20が接着性を失っていない状態、さらに言い換えると接着した第1部分11と第2部分12とを剥離させても再接着可能な状態のことを意味する。とりわけ、図12に矢印で示すように、第1部分11と第2部分12との間において、接着層20が塗布された第1部分11が第2部分12に対して移動して折り曲げられることで、接着層20により、第1部分11の一側s1と第2部分12の一側s1とが接着されることが好ましい。例えば第2部分12をローラー等で押さえた状態で第1部分11を基材10の移動方向に非平行な方向に移動させることで、第1部分11と第2部分12との間において、第1部分11を第2部分12に対して折り曲げることができる。第1部分11が第2部分12に対して折り曲げられると、図13に示すように、基材10の移動方向に延びながら、第1部分11、第2部分12及び第3部分13が積層された剥離性シート1が作製される。
その後、必要に応じて、剥離性シート1を加工する。例えば、基材10の移動方向に延びている剥離性シート1を、所望の寸法に切断する。すなわち、葉書の寸法となるように、基材10の移動方向に直交する方向において基材10を切断する。また、剥離性シート1において、基材10の第1部分11の他側s2に、別途の追加の印刷層を印刷して設ける。基材10の各部分の接着後に設けられる追加の印刷層は、例えば葉書の送付先の情報である。
剥離性シート1の加工後、接着層20及び第2接着層30を乾燥させる。接着層20及び第2接着層30は、加熱等によって乾燥されてもよいが、自然乾燥されてもよい。すなわち、所定の寸法に切断された剥離性シート1が例えば搬送されている間や保管されている間に、接着層20及び第2接着層30が加熱等されることなく乾燥される。接着層20及び第2接着層30は、乾燥されると、再接着しなくなる。すなわち、例えば接着層20が接着している第1部分11と第2部分12とが剥離されると、接着層20は第1部分11や第2部分12を他の部材と接着させなくなる。
以上の工程により、図1乃至図3に示されたような、第1部分11の一側s1と第2部分12の一側s1とが剥離可能に接着され、第2部分12の他側s2と第3部分13の他側s3とが剥離可能に接着されて、第1部分11、第2部分12及び第3部分13が積層された剥離性シート1が製造される。
ところで、従来の剥離性シートの製造工程は、接着剤によって基材同士を接着するために、接着剤を加熱及び加圧する工程を含んでいる。例えば接着剤として紫外線硬化型のニスを用いる場合、接着剤を乾燥させた後に基材を折り曲げて加熱及び加圧することによって、基材同士を接着させる。また、例えば基材に糊を塗布した後に基材に文字や絵柄を印刷する、いわゆる先糊方式の場合、基材同士をプレスローラーで加熱及び加圧することによって、基材同士を接着させる。このような接着剤を加熱及び加圧する工程は煩雑であり、時間がかかってしまう。また、基材同士を完全に接着した後でなければ、例えば葉書の宛名を印刷する等の加工をすることが困難である。このため、従来の剥離性シートの生産効率を向上させることが困難である。
本実施の形態の剥離性シート1の製造方法では、接着層20が湿った状態で、第1部分11の一側s1と第2部分12の一側s1とを接着する。すなわち、接着層20を加熱及び加圧することなく、基材10の第1部分11と第2部分12とを接着させている。剥離性シート1を煩雑な工程なしに製造することができるため、剥離性シート1の生産効率を向上させることができる。また、接着層20を加熱及び加圧することなく、基材に例えば葉書の宛名を印刷する等の加工をすることができる。このため、ロール状の基材10から最終製品である葉書等の剥離性シート1が連続した工程で製造することができる。すなわち、中間作製物を保管しなくてよい。したがって、剥離性シート1の生産効率を向上させることができる。
また、接着層20は、自然乾燥される。このため、最終製品である剥離性シート1が搬送されている間や保管されている間に、接着層20を乾燥させることができる。すなわち、接着層20を加熱及び加圧して乾燥させる工程を設けることなく、接着層20を乾燥させることができる。
さらに、第1部分11が第2部分12に対して折り曲げられることで、第1部分11の一側s1が第2部分12の一側s1に接着される。すなわち、接着層20が塗布された第1部分11が第2部分12に重なるように折り曲げられる。第1部分11を折り曲げるために、第2部分12はローラー等で押さえられる。接着層20が塗布された第1部分11が折り曲げられることで、剥離性シート1の製造装置のローラー等に接着層20が付着してしまうことが抑制される。特に、接着層20が第1部分11に重なる位置にのみ塗布される場合、剥離性シート1の製造装置のローラー等に接着層20が付着してしまうことがより抑制される。
接着層20は、第1部分11に重なる位置において、第1部分11の面積の50%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは第1部分11の全面に塗布される。接着層20によって、第1部分11と第2部分12とを十分な強度で接着することができる。また、接着層20が塗布される面積が小さいと、第1部分11と第2部分12とを剥離した際に、接着層20の跡が目立ってしまうことがある。接着層20が塗布される面積が十分に大きくなっていることで、第1部分11と第2部分12とを剥離した際に、接着層20の跡が目立ってしまうことを抑制することができる。
第2部分12が第1部分11と接着する接着層20と、第3部分13と接着する第2接着層30と、の分布が第2部分12の一側s1及び他側s2で不均一であると、第2部分12に反りが生じてしまい、剥離性シート1の全体も反ってしまうことがある。基材10が炭酸カルシウム等を塗工した塗工紙である場合、塗工物に阻害されるため、接着層20及び第2接着層30が不均一になりやすい。一方、本実施の形態では、基材10は、非塗工紙である。塗工物に阻害されることがないため、非塗工紙である基材10に対して、接着層20及び第2接着層30は、基材10において均一に分布することができる。このため、基材10の第2部分12及び剥離性シート1の全体において、反りが生じにくくなっている。
剥離性シート1の製造工程において、接着層20を乾燥させる前に、基材10を所望の寸法に切断する。時間のかかる接着層20の乾燥を待つことなく基材10を切断するといった加工をすることができるため、剥離性シート1の生産効率を向上させることができる。
このように製造された剥離性シート1は、印刷層40の少なくとも一部が基材10と接着層20との間に設けられている。また、接着層20は、水性の接着剤を含んでいる。このような接着層20では印刷層40の位置や面積にほとんど影響されずに基材10の第1部分11の一側s1と第2部分12の一側s1とを接着することができるため、接着層20によって接着していた基材10の部分、すなわち第1部分11の一側s1及び第2部分12の一側s1に筆記具や印鑑によって容易に筆記や捺印をすることができる。また、接着層20が印刷層40によって阻害されないため、印刷層40を基材10の任意の位置に設けることができる。特に、基材10が非塗工紙であり且つ接着層20が水性の接着剤を含んでいる場合、剥離性シート1における外部からの光の反射を低減することができ、印刷層40が容易に観察される。
接着層20が第1部分11と第2部分12とを接着している強度は、300mm/minの引張速度で剥離させる際に、剥離させる方向に対して剥離可能な全長Lの20%以上80%以下の領域Rにおいて、150g重以上200g重以下である。接着層20の接着の強度が強すぎないため、第1部分11と第2部分12とを剥離させる際に基材10が破損してしまうことが抑制される。また、接着層20の接着の強度が十分に強いため、第1部分11と第2部分12とを接着した後の剥離性シート1の加工時や剥離性シート1の搬送時等に第1部分11と第2部分12とが意図せずに剥離してしまうことが抑制される。例えば第1部分11と第2部分12とを接着した後に剥離性シート1に追加の印刷層を設ける場合、第1部分11と第2部分12とが剥離して反り曲がってしまうことが抑制される。また、特に剥離性シート1が葉書である場合、葉書が送達されるまで第1部分11と第2部分12とが剥離してしまうことが抑制される。このため、第1部分11の一側s1及び第2部分12の一側s1に印刷された印刷層40の情報が意図されずに観察されてしまうことが抑制される。
以上のように、本実施の形態の剥離性シート1の製造方法は、基材10の一側s1に印刷層40を設ける工程と、基材10の一側s1であって少なくとも基材10の第1部分11に重なる位置に水性の接着剤を含む接着層20を塗布する工程と、接着層20が湿った状態で、第1部分11の一側s1と第1部分11に接続する第2部分12の一側s1とを接着する工程と、接着層20を乾燥させる工程と、を備える。このような剥離性シート1の製造方法によれば、接着層20を加熱及び加圧することなく、剥離性シート1を製造することができる。したがって、剥離性シート1を煩雑な工程なしに製造することができるため、剥離性シート1の生産効率を向上させることができる。また、中間作製物を保管することなく、ロール状の基材10から最終製品である葉書等の剥離性シート1が連続した工程で製造される。このため、剥離性シート1の生産効率を向上させることができる。
1 剥離性シート
10 基材
11 第1部分
12 第2部分
13 第3部分
20 接着層
30 第2接着層
40 印刷層
50 第2印刷層
s1 一側
s2 他側

Claims (12)

  1. 基材の一側に印刷層を設ける工程と、
    前記基材の一側であって少なくとも前記基材の第1部分に重なる位置に水性の接着剤を含む接着層を塗布する工程と、
    前記接着層が湿った状態で、前記第1部分の一側と前記基材の前記第1部分に接続する第2部分の一側とを接着する工程と、
    前記接着層を乾燥させる工程と、を備える、剥離性シートの製造方法。
  2. 前記接着層は、自然乾燥される、請求項1に記載の剥離性シートの製造方法。
  3. 前記第1部分が前記第2部分に対して折り曲げられることで、前記第1部分の一側が前記第2部分の一側に接着される、請求項1または2に記載の剥離性シートの製造方法。
  4. 前記接着層は、前記第1部分に重なる位置にのみ塗布される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の剥離性シートの製造方法。
  5. 前記接着層は、前記第1部分に重なる位置において、前記第1部分の面積の50%以上に塗布される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の剥離性シートの製造方法。
  6. 前記基材の他側に第2印刷層を設ける工程と、
    前記基材の他側であって少なくとも前記第2部分に重なる位置に水性の接着剤を含む第2接着層を塗布する工程と、
    前記第2接着層が湿った状態で、前記第2部分の他側と前記第2部分に接続している第3部分の他側とを接着する工程と、をさらに備え、
    前記第2接着層は、前記接着層とともに乾燥される、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の剥離性シートの製造方法。
  7. 前記基材は、非塗工紙である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の剥離性シートの製造方法。
  8. 前記接着層を乾燥させる工程の前に、前記基材を所望の寸法に切断する工程をさらに備える、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の剥離性シートの製造方法。
  9. 第1部分と、前記第1部分と接続している第2部分と、を有する基材と、
    前記第1部分の一側と前記第2部分の一側とを剥離可能に接着する接着層と、
    前記基材と前記接着層との間に少なくとも一部設けられた印刷層と、を備え、
    前記接着層は、水性の接着剤を含む、剥離性シート。
  10. 前記基材は、前記第2部分と接続している第3部分をさらに有し、
    前記第2部分の他側と前記第3部分の他側とを剥離可能に接着する第2接着層と、
    前記基材と前記第2接着層との間に少なくとも一部設けられた第2印刷層と、をさらに備える、請求項9に記載の剥離性シート。
  11. 前記基材は、非塗工紙である、請求項9または10に記載の剥離性シート。
  12. 前記接着層が前記第1部分と前記第2部分とを接着している強度は、300mm/minの引張速度で剥離させる際に、剥離させる方向に対して剥離可能な全長の20%以上80%以下の領域において、150g重以上200g重以下である、請求項9乃至11のいずれか一項に記載の剥離性シート。
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