JP2022146425A - 液晶配向剤、液晶配向膜及びその製造方法、並びに液晶素子 - Google Patents

液晶配向剤、液晶配向膜及びその製造方法、並びに液晶素子 Download PDF

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Abstract

【課題】低残像及び高コントラストな液晶素子を得ることができ、かつ靭性の高い液晶配向膜を形成することができる液晶配向剤を提供すること。【解決手段】カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基及びホスホン酸基よりなる群から選択される少なくとも1種の酸性基を有するジアミンに由来する構造単位(I)を含み、かつ構造単位(I)又は構造単位(I)とは異なる構造単位の主鎖中に炭素数2以上の鎖状構造を有するポリアミック酸[P]と、ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル及びポリイミドよりなる群から選択される少なくとも1種である重合体[Q](ただし、ポリアミック酸[P]を除く。)と、を液晶配向剤に含有させる。【選択図】なし

Description

本発明は、液晶配向剤、液晶配向膜及びその製造方法、並びに液晶素子に関する。
液晶素子は、テレビやモバイル機器、各種モニターなどに広く利用されている。こうした多用途化に伴い、液晶素子には更なる高品質化が求められており、駆動方式や素子構造の改良とともに、液晶素子の構成材料の1つである液晶配向膜の改良が進められている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、環式構造と、当該環式構造に対し窒素原子を介して結合したアルカンジイル基とを有するジアミンを用いてポリアミック酸、ポリイミドを製造し、液晶配向剤の重合体成分として用いることにより、残像特性、電圧保持率、膜の透明性及びコントラストを改善することが開示されている。
特開2017-68215号公報
スマートフォンやタブレット端末等のモバイル機器では、デバイスの薄型化を実現するために、液晶パネルの製造に際し一般に機械研磨が行われる。また、タッチパネル式の表示素子においては、液晶パネルを指でタッチすることを想定したタッピング試験(押し耐性試験)が行われ、その際、液晶パネルに過大な負荷が付与される。こうしたことに鑑み、液晶配向膜には膜強度が高いことが要求される。そこで、液晶配向膜の重合体成分の主鎖にスペーサー構造を導入し、これにより液晶配向膜の靭性を向上させて膜強度を改善することが考えられる。
しかしながら、本発明者が検討したところ、スペーサー構造は疎水性が高いため、スペーサー構造を有する重合体を液晶配向剤に含有させることにより膜の靭性を向上させようとした場合、液晶配向性が低下し、液晶素子において残像が発生しやすくなったりコントラストが低下したりすることが分かった。液晶素子の更なる高品質化を図るためには、液晶素子における低残像特性及び高コントラスト特性と、膜の高い靭性とをバランス良く発現できる液晶配向膜が求められる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、低残像及び高コントラストな液晶素子を得ることができ、かつ靭性の高い液晶配向膜を形成することができる液晶配向剤を提供することを主たる目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
<1> カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基及びホスホン酸基よりなる群から選択される少なくとも1種の酸性基を有するジアミンに由来する構造単位(I)を含み、かつ前記構造単位(I)又は前記構造単位(I)とは異なる構造単位の主鎖中に炭素数2以上の鎖状構造を有するポリアミック酸[P]と、ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル及びポリイミドよりなる群から選択される少なくとも1種である重合体[Q](ただし、前記ポリアミック酸[P]を除く。)と、を含有する、液晶配向剤。
<2> 上記<1>の液晶配向剤を用いて形成された液晶配向膜。
<3> 上記<2>の液晶配向膜を備える液晶素子。
<4> 上記<1>の液晶配向剤を用いて有機膜を形成し、前記有機膜に光照射して液晶配向能を付与する、液晶配向膜の製造方法。
<5> 上記<1>の液晶配向剤を用いて有機膜を形成し、前記有機膜にラビング処理を施す、液晶配向膜の製造方法。
本発明によれば、上記ポリアミック酸[P]と重合体[Q]とを含有する液晶配向剤とすることにより、液晶素子の低残像特性及びコントラスト特性に優れ、かつ膜強度(特に、膜の靭性)が高い液晶配向膜を得ることができる。
以下、本開示の態様に関連する事項について詳細に説明する。なお、本明細書において「炭化水素基」とは、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基を含む意味である。「鎖状炭化水素基」とは、環状構造を含まず、鎖状構造のみで構成された直鎖状炭化水素基及び分岐状炭化水素基を意味する。ただし、飽和でも不飽和でもよい。「脂環式炭化水素基」とは、環構造としては脂環式炭化水素の構造のみを含み、芳香環構造を含まない炭化水素基を意味する。ただし、脂環式炭化水素の構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造を有するものも含む。「芳香族炭化水素基」とは、環構造として芳香環構造を含む炭化水素基を意味する。ただし、芳香環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造や脂環式炭化水素の構造を含んでいてもよい。
重合体の「主鎖」とは、重合体の原子鎖のうち最も長い「幹」の部分をいう。重合体の「側鎖」とは、重合体の「幹」から分岐した部分をいう。「有機基」とは、炭素を含む化合物(すなわち有機化合物)から任意の水素原子を取り除いてなる原子団をいう。
《液晶配向剤》
本開示の液晶配向剤は、以下のポリアミック酸[P]及び重合体[Q]を含有する。
ポリアミック酸[P]:カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基及びホスホン酸基よりなる群から選択される少なくとも1種の酸性基を有するジアミンに由来する構造単位(I)を含み、かつ構造単位(I)又は構造単位(I)とは異なる構造単位の主鎖中に炭素数2以上の鎖状構造を有するポリアミック酸
重合体[Q]:ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル及びポリイミドよりなる群から選択される少なくとも1種である重合体(ただし、ポリアミック酸[P]を除く)
以下、本開示の液晶配向剤に含まれるポリアミック酸[P]及び重合体[Q]、並びに必要に応じて配合されるその他の成分について説明する。
<ポリアミック酸[P]>
ポリアミック酸[P]は、構造単位(I)を有し、かつ構造単位(I)又は構造単位(I)とは異なる構造単位の主鎖中に炭素数2以上の鎖状構造を有していればよい。ポリアミック酸[P]の具体例としては、下記の〔1〕及び〔2〕のポリアミック酸が挙げられる。
〔1〕 構造単位(I)と、炭素数2以上の鎖状構造を主鎖に有する単量体に由来する構造単位(以下、「構造単位(II)」ともいう)とを含むポリアミック酸
〔2〕 構造単位(I)として、上記酸性基を有し、かつ炭素数2以上の鎖状構造を主鎖に有する単量体に由来する構造単位を含むポリアミック酸
これらのうち、上記〔1〕の態様は、単量体の選択の自由度が高い点で好適である。
(構造単位(I))
ポリアミック酸[P]が有する構造単位(I)は、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基及びホスホン酸基よりなる群から選択される少なくとも1種の基(以下、単に「酸性基」ともいう)を有するジアミン(以下「特定ジアミンA」ともいう)に由来する構造単位である。特定ジアミンAの具体例としては、例えば下記式(2)で表される部分構造を有するジアミンが挙げられる。
Figure 2022146425000001
(式(2)中、Yは、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基又はホスホン酸基を有する1価の基である。m1は1~4の整数である。「*」は結合手であることを表す。)
上記式(2)において、Yが有する酸性基の数は特に限定されないが、液晶配向膜の靭性の改善効果を高くできる点で、2個以上が好ましい。Yが有する酸性基の数は、モノマーの入手容易性の観点から、例えば6個以下である。m1は、1~3が好ましい。
特定ジアミンAは、上記式(2)で表される部分構造を1分子内に1個のみ有していてもよく、2個以上有していてもよい。特定ジアミンAは、上記式(2)で表される部分構造中のベンゼン環に対し、2個の1級アミノ基が直接又は2価の連結基を介して結合した構造を有することが好ましい。
特定ジアミンAの具体例としては、例えば、下記式(DA-1)~式(DA-17)のそれぞれで表される化合物等が挙げられる。
Figure 2022146425000002
Figure 2022146425000003
ポリアミック酸[P]において、構造単位(I)の含有割合は、ポリアミック酸[P]を構成するジアミンに由来する構造単位の全量に対して、2モル%以上が好ましく、5モル%以上がより好ましく、10モル%以上が更に好ましい。ポリアミック酸[P]における構造単位(I)の割合を上記範囲とすることにより、ポリアミック酸[P]と重合体[Q]との層分離が生じやすく、ポリアミック酸[P]の配合による膜の靭性の向上効果を高めることができる点で好適である。
また、構造単位(I)の含有割合は、ポリアミック酸[P]を構成するジアミンに由来する構造単位の全量に対して、95モル%以下が好ましく、90モル%以下がより好ましく、85モル%以下が更に好ましい。ポリアミック酸[P]における構造単位(I)の割合を上記範囲とすることにより、構造単位(II)をポリアミック酸[P]中に十分に導入でき、得られる液晶配向膜の靭性の改善効果を高くできる点で好適である。ポリアミック酸[P]の合成に際し、特定ジアミンAとしては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(構造単位(II))
構造単位(II)は、炭素数2以上の鎖状構造を主鎖に有する単量体(以下「単量体MB」ともいう)に由来する構造単位である。単量体MBは、炭素数2以上の鎖状構造として下記式(1)で表される直鎖状構造を主鎖に有する化合物であることが好ましい。
Figure 2022146425000004
(式(1)中、Rは、アルカンジイル基である。R及びRは、それぞれ独立して、単結合又はアルカンジイル基である。Xは、単結合、酸素原子、-CO-、-COO-、-NR-、-CO-NR-、-NR-CO-NR-、又は-NR4-COO-である。Xは、酸素原子、-CO-、-COO-、-NR-、-CO-NR-、-NR-CO-NR-、又は-NR4-COO-である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は1価の有機基である。nは0~4の整数である。ただし、式(1)において、R、R及びRの炭素数の合計が2以上である。Rがアルカンジイル基であり、Xが単結合とは異なる基であり、かつn=0の場合、Rはアルカンジイル基である。「*1」は、環状構造に結合する結合手であることを表す。)
上記式(1)において、R、R及びRのアルカンジイル基は直鎖状であることが好ましい。R、R及びRのアルカンジイル基の炭素数はそれぞれ、1~20であることが好ましく、1~10であることがより好ましい。
及びRが1価の有機基である場合、当該1価の有機基としては、炭素数1~10の1価の炭化水素基及び熱脱離性基が挙げられる。熱脱離性基は、熱による脱離性が良好である点及び膜中の残存量を少なくできる点で、tert-ブトキシカルボニル基が好ましい。R及びRは、好ましくは水素原子又は炭素数1~3のアルキル基であり、より好ましくは水素原子又はメチル基である。
「*1」で表される結合手が結合する環状構造としては、脂肪族環及び芳香環等が挙げられる。脂肪族環としては、シクロペンタン環及びシクロヘキサン環等の脂肪族炭化水素環;ピペリジン環、ピペラジン環及びヘキサメチレンイミン環等の脂肪族複素環が挙げられる。芳香環としては、ベンゼン環、ナフタレン環及びアントラセン環等の芳香族炭化水素環;ピリジン環及びピリミジン環等の芳香族複素環が挙げられる。「*1」で表される結合手が結合する環は、環部分に置換基を有していてもよい。当該置換基としては、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン原子等が挙げられる。また、「*1」で表される結合手が結合する環は縮合環の一部を構成していてもよい。
上記式(1)で表される部分構造は、上記式(1)に含まれるR、R及びRの炭素数の合計が2以上である。上記式(1)に含まれるR、R及びRの炭素数の合計は、得られる液晶配向膜において、膜の靭性が高い膜を得る観点から、3以上が好ましい。また、液晶配向性の低下を抑制する観点から、式(1)に含まれるR、R及びRの炭素数の合計は15以下が好ましく、12以下がより好ましい。
構造単位(II)が有する炭素数2以上の鎖状構造の具体例としては、例えば下記式で表される部分構造が挙げられる。なお、構造単位(II)は、炭素数2以上の鎖状構造を1個のみ有していてもよく、2個以上有していてもよい。
Figure 2022146425000005
Figure 2022146425000006
(式中、tは、それぞれ独立して0~15の整数である。「*」は、環状構造に結合する結合手を表す。)
単量体MBは、炭素数2以上の鎖状構造を主鎖に有するテトラカルボン酸二無水物(以下「特定酸無水物B」ともいう)であってもよく、炭素数2以上の鎖状構造を主鎖に有するジアミン(以下「特定ジアミンB」ともいう)であってもよい。
特定酸無水物Bとしては、例えば下記式(3)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2022146425000007
(式(3)中、R、R、R、X、X、R、R及びnは、上記式(1)と同義である。)
特定酸無水物Bの具体例としては、例えば下記式(TB-1)~式(TB-9)のそれぞれで表される化合物等が挙げられる。
Figure 2022146425000008
特定ジアミンBとしては、例えば下記式(4)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2022146425000009
(式(4)中、A及びAは、それぞれ独立して、2価の芳香環基である。Lは、上記式(1)で表される2価の基である。rは1~3の整数である。)
上記式(4)において、A及びAの2価の芳香環基は、芳香環の環部分から任意の水素原子を2個取り除いてなる基である。当該芳香環としては、芳香族炭化水素環、芳香族複素環が挙げられる。芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環等が挙げられる。芳香族複素環は窒素含有複素環が好ましく、例えばピリジン環、ピリミジン環等が挙げられる。当該芳香環は、環部分に置換基を有していてもよい。置換基としては、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン原子等が挙げられる。
特定ジアミンBの具体例としては、例えば下記式(DB-1)~式(DB-23)のそれぞれで表される化合物等が挙げられる。
Figure 2022146425000010
Figure 2022146425000011
Figure 2022146425000012
ポリアミック酸[P]において、構造単位(II)の含有割合は、ポリアミック酸[P]を構成する単量体に由来する構造単位の全量に対して、2モル%以上が好ましく、5モル%以上がより好ましく、10モル%以上が更に好ましい。ポリアミック酸[P]における構造単位(II)の割合が上記範囲であると、膜の靭性の改善効果を高くできる点で好適である。また、構造単位(II)の含有割合は、ポリアミック酸[P]を構成する単量体に由来する構造単位の全量に対して、70モル%以下が好ましく、60モル%以下がより好ましく、50モル%以下が更に好ましい。ポリアミック酸[P]中の構造単位(II)の割合を上記範囲とすることにより、低残像特性及び高コントラスト特性の低下を抑制できる点で好適である。ポリアミック酸[P]の合成に際し、単量体MBとしては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリアミック酸[P]を合成する方法は特に限定されない。ポリアミック酸[P]を合成する方法としては、〔1〕特定酸無水物Bを含むテトラカルボン酸二無水物と、特定ジアミンAジアミン化合物とを反応させる方法;〔2〕テトラカルボン酸二無水物と、特定ジアミンA及び特定ジアミンBを含むジアミン化合物とを反応させる方法;〔3〕特定酸無水物Bを含むテトラカルボン酸二無水物と、特定ジアミンA及び特定ジアミンBを含むジアミン化合物とを反応させる方法、等が挙げられる。これらのうち、単量体を合成しやすい点及び膜強度の改善効果を高くできる点で、上記〔2〕又は〔3〕による方法を用いることが好ましく、上記〔2〕による方法を用いることがより好ましい。上記〔2〕又は〔3〕による方法を用いた場合、構造単位(II)として、炭素数2以上の鎖状構造を主鎖に有するジアミンに由来する構造単位を有する重合体を得ることができる。
ポリアミック酸[P]の合成に際し、テトラカルボン酸二無水物としては、特定酸無水物Bとは異なる化合物(以下「その他の酸無水物」ともいう)を使用してもよい。その他の酸無水物の具体例としては、例えば1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3-ジメチルシクロブタン-1,2,3,4-テトラカルボン酸二無水物、2,3,5-トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、5-(2,5-ジオキソテトラヒドロフラン-3-イル)-3a,4,5,9b-テトラヒドロナフト[1,2-c]フラン-1,3-ジオン、5-(2,5-ジオキソテトラヒドロフラン-3-イル)-8-メチル-3a,4,5,9b-テトラヒドロナフト[1,2-c]フラン-1,3-ジオン、5-(2,5-ジオキソテトラヒドロ-3-フラニル)-3-メチル-3-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸無水物、3,5,6-トリカルボキシ-2-カルボキシメチルノルボルナン-2:3,5:6-二無水物、2,4,6,8-テトラカルボキシビシクロ[3.3.0]オクタン-2:4,6:8-二無水物、シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、4,4’-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物、p-フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル無水物)、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4,4’-ビフタル酸二無水物、4,4’-オキシジフタル酸無水物等を挙げることができる。その他の酸無水物としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ポリアミック酸[P]の合成に使用するテトラカルボン酸二無水物としては、中でも、下記式(TA-1)~式(TA-9)のそれぞれで表される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種のテトラカルボン酸二無水物(以下「特定酸無水物A」ともいう)を好ましく使用することができる。これら特定酸無水物Aを用いた場合、ジアミンと十分に反応することで、液晶配向剤の粘度に適した十分な分子量の重合体を得ることができる。そのため、ラビング法により液晶配向能を付与する場合、及び光配向法により液晶配向能を付与する場合のいずれにおいても、液晶配向性や膜強度の低下が抑制された液晶素子を得ることができる点で好適である。
Figure 2022146425000013
ポリアミック酸[P]において、特定酸無水物Aに由来する構造単位の含有量は、ポリアミック酸[P]を構成するテトラカルボン酸二無水物に由来する構造単位の全量に対して、5モル%以上が好ましく、10モル%以上がより好ましく、20モル%以上が更に好ましい。なお、特定酸無水物Aとしては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
ポリアミック酸[P]の合成に際し、ジアミンとしては、特定ジアミンA及び特定ジアミンBとは異なる化合物(以下「その他のジアミン」ともいう)を使用してもよい。その他のジアミンは特に限定されず、例えば脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン、芳香族ジアミン及びジアミノオルガノシロキサン等が挙げられる。
これらの具体例としては、脂肪族ジアミンとして、例えばメタキシリレンジアミン等を;脂環式ジアミンとして、例えばp-シクロヘキサンジアミン、4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルアミン)等を;芳香族ジアミンとして、例えばドデカノキシジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシジアミノベンゼン、オクタデカノキシジアミノベンゼン、コレスタニルオキシジアミノベンゼン、コレステリルオキシジアミノベンゼン、ジアミノ安息香酸コレスタニル、ジアミノ安息香酸コレステリル、ジアミノ安息香酸ラノスタニル、3,6-ビス(4-アミノベンゾイルオキシ)コレスタン、3,6-ビス(4-アミノフェノキシ)コレスタン、1,1-ビス(4-((アミノフェニル)メチル)フェニル)-4-ブチルシクロヘキサン、2,5-ジアミノ-N,N-ジアリルアニリン、下記式(E-1)
Figure 2022146425000014
(式(E-1)中、XI及びXIIは、それぞれ独立して、単結合、-O-、*-COO-又は*-OCO-(ただし、「*」はXとの結合手を示す。)である。Rは、炭素数1~3のアルカンジイル基である。RIIは、単結合又は炭素数1~3のアルカンジイル基である。RIIIは、炭素数1~20のアルキル基、アルコキシ基、フルオロアルキル基、又はフルオロアルコキシ基である。aは0又は1である。bは0~3の整数である。cは0~2の整数である。dは0又は1である。ただし、1≦a+b+c≦3である。)
で表される化合物等の側鎖型ジアミン:
パラフェニレンジアミン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-エチレンジアニリン、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルアミン、4,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、4-アミノフェニル-4’-アミノベンゾエート、4,4’-ジアミノアゾベンゼン、N,N’-ジ(4-アミノフェニル)-N,N’-ジメチルエチレンジアミン、ビス(4-アミノフェニル)アミン、N,N-ビス(4-アミノフェニル)メチルアミン、1,4-ビス(4-アミノフェニル)-ピペラジン、N,N’-ビス(4-アミノフェニル)-ベンジジン、2,2’-ジメチルベンジジン、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ジアミノビフェニル、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、4-(4-アミノフェノキシカルボニル)-1-(4-アミノフェニル)ピペリジン等の非側鎖型ジアミンを;それぞれ挙げることができる。ポリアミック酸(P)の合成に際し、その他のジアミンとしては、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
ポリアミック酸[P]の合成に際し、特定ジアミンAの使用割合は、ポリアミック酸[P]の合成に使用するジアミンの合計量に対して、2モル%以上とすることが好ましく、5モル%以上とすることがより好ましく、10モル%以上とすることが更に好ましい。また、特定ジアミンAの使用割合は、ポリアミック酸[P]の合成に使用するジアミンの合計量に対して、95モル%以下が好ましく、90モル%以下がより好ましく、85モル%以下が更に好ましい。
ポリアミック酸[P]の合成に際し、特定ジアミンBの使用割合は、ポリアミック酸[P]の合成に使用するジアミンの合計量に対して、2モル%以上とすることが好ましく、5モル%以上とすることがより好ましく、10モル%以上とすることが更に好ましい。また、特定ジアミンAの使用割合は、ポリアミック酸[P]の合成に使用するジアミンの合計量に対して、48モル%以下が好ましく、45モル%以下がより好ましい。
(ポリアミック酸の合成)
ポリアミック酸[P]は、上記の如きテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを、必要に応じて分子量調整剤とともに反応させることによって得ることができる。分子量調整剤としては、例えば、酸一無水物、モノアミン化合物、モノイソシアネート化合物等が挙げられる。ポリアミック酸[P]の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミンとの使用割合は、ジアミンのアミノ基1モル当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.2~2モル当量となる割合が好ましい。
ポリアミック酸[P]の合成反応は、好ましくは有機溶媒中において行われる。このときの反応温度は-20℃~150℃が好ましく、反応時間は0.1~24時間が好ましい。反応に使用する有機溶媒としては、例えば非プロトン性極性溶媒、フェノール系溶媒、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、ハロゲン化炭化水素、炭化水素等が挙げられる。特に好ましい有機溶媒は、N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ-ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミド、m-クレゾール、キシレノール及びハロゲン化フェノールよりなる群から選択される1種以上を溶媒として使用するか、あるいはこれらの1種以上と、他の有機溶媒(例えば、ブチルセロソルブ、ジエチレングリコールジエチルエーテル等)との混合物である。有機溶媒の使用量は、テトラカルボン酸二無水物及びジアミン化合物の合計量が、反応溶液の全量に対して0.1~50質量%になる量とすることが好ましい。
このようにして、ポリアミック酸[P]を溶解してなる反応溶液を得ることができる。得られた反応溶液は、そのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液中に含まれるポリアミック酸[P]を単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。
<重合体[Q]>
重合体[Q]は、ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル及びポリイミドよりなる群から選択される少なくとも1種である。ただし、重合体[Q]はポリアミック酸[P]とは異なる重合体である。
重合体[Q]は、構造単位(I)の含有量がポリアミック酸[P]よりも少ない重合体であることが好ましい。この場合、液晶配向膜の形成時にポリアミック酸[P]と重合体[Q]との層分離が生じやすくなり、膜の靭性の改善効果を高くできる点で好適である。具体的には、重合体[Q]における構造単位(I)の含有量は、重合体[Q]を構成するジアミンに由来する構造単位の全量に対して、1モル%以下であることが好ましく、0.5モル%以下であることがより好ましく、0.1モル%以下であることが更に好ましい。
重合体[Q]は、光配向性基を有する構造単位を含む重合体であることが好ましい。ここで、光配向性基とは、光照射による光分解反応、光異性化反応、光二量化反応又は光転位反応等によって膜に異方性を付与する官能基である。光配向性基の具体例としては、アゾベンゼン又はその誘導体を基本骨格として含むアゾベンゼン含有基、桂皮酸又はその誘導体(桂皮酸構造)を基本骨格として含む桂皮酸構造含有基、シクロブタン又はその誘導体を基本骨格として含むシクロブタン構造含有基、カルコン又はその誘導体を基本骨格として含むカルコン含有基、ベンゾフェノン又はその誘導体を基本骨格として含むベンゾフェノン含有基、フェニルベンゾエート又はその誘導体を基本骨格として含むフェニルベンゾエート含有基、クマリン又はその誘導体を基本骨格として含むクマリン含有基等が挙げられる。
重合体[Q]とポリアミック酸[P]との層分離によって光配向能に優れた有機膜を得ることができる点で、重合体[Q]は、シクロブタン環構造を有するテトラカルボン酸誘導体に由来する構造単位(以下、「構造単位(III)」ともいう)を含むことが好ましい。構造単位(III)が有するシクロブタン環構造の具体例としては、下記式(5)で表される部分構造が挙げられる。
Figure 2022146425000015
(式(5)中、R11~R14は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のハロゲン化アルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数1~6のチオアルキル基、炭素数2~6のアルケニル基、炭素数2~6のアルキニル基、又は「-COR15」(ただし、R15は、炭素数1~6のアルキル基、フッ素含有アルキル基、アルコキシ基又はフッ素含有アルコキシ基である。)である。「*」は結合手であることを表す。)
上記式(5)で表される部分構造を有するテトラカルボン酸誘導体としては、例えば下記式(TC-1)~式(TC-13)のそれぞれで表される化合物、並びに、これらのテトラカルボン酸ジエステル化合物及びテトラカルボン酸ジエステルジハロゲン化物等が挙げられる。
Figure 2022146425000016
シクロブタン環構造を有するテトラカルボン酸誘導体としては、これらのうち、上記式(TC-1)~式(TC-7)のそれぞれで表される化合物が好ましい。中でも、光分解性が高い点で、1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物(上記式(TC-1)で表される化合物)及び1,3-ジメチル-1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物(上記式(TC-3)で表される化合物)が好ましく、1,3-ジメチル-1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物が特に好ましい。重合体[Q]の合成に際し、シクロブタン環構造を有するテトラカルボン酸誘導体は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
重合体[Q]が構造単位(III)を有する場合、構造単位(III)の含有量は、重合体[Q]を構成するテトラカルボン酸誘導体に由来する構造単位の全量に対して、30モル%以上が好ましく、50モル%以上がより好ましく、80モル%以上が更に好ましい。重合体[Q]が有する構造単位(III)の割合が80モル%以上であると、液晶配向膜の形成時に光配向法を適用する場合に塗膜に対し優れた液晶配向能を付与でき、プロセスメリットを高くできる点で好ましい。
重合体[Q]の合成方法は特に限定されるものではない。重合体[Q]がポリアミック酸である場合、当該ポリアミック酸(以下、「ポリアミック酸[Q]」ともいう)は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させることにより得ることができる。
・ポリアミック酸
ポリアミック酸[Q]の合成に際して使用するテトラカルボン酸二無物としては、シクロブタン環構造を有するテトラカルボン酸二無水物、及びシクロブタン環構造を有さないテトラカルボン酸二無水物(以下、「その他の酸無水物」ともいう)が挙げられる。シクロブタン環構造を有するテトラカルボン酸二無水物の具体例としては、上記式(TC-1)~式(TC-13)のそれぞれで表される化合物等が挙げられる。また、その他の酸無水物としては、ポリアミック酸[P]の合成に使用することができるテトラカルボン酸二無水物として例示した化合物のうち、シクロブタン環構造を有しない化合物と同様のものが挙げられる。ポリアミック酸[Q]の合成に際し、テトラカルボン酸二無水物としては1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ポリアミック酸[Q]の溶解性を高くできる点及び透明性の高い液晶配向膜を得ることができる点で、その他の酸無水物は、脂肪族テトラカルボン酸二無水物及び脂環式テトラカルボン酸二無水物よりなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、脂環式テトラカルボン酸二無水物を含むことがより好ましい。ポリアミック酸[Q]の合成に際し、脂肪族テトラカルボン酸二無水物及び脂環式テトラカルボン酸二無水物よりなる群から選択される少なくとも1種を使用する場合、その割合は、ポリアミック酸[Q]の合成に使用するテトラカルボン酸二無水物の全量に対して、20モル%以上とすることが好ましく、40モル%以上とすることがより好ましく、70モル%以上とすることが更に好ましい。
ポリアミック酸[Q]の合成に際して使用するジアミンは特に限定されず、例えば脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン、芳香族ジアミン及びジアミノオルガノシロキサン等が挙げられる。これらの具体例としては、ポリアミック酸[P]の合成に使用することができるジアミンとして例示した化合物と同様のものが挙げられる。ポリアミック酸[Q]の合成に際し、ジアミンとしては1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
重合体[Q]の合成に際し、炭素数2以上の鎖状構造を主鎖に有する単量体を用いることにより、液晶配向膜の靭性がより高く、また液晶配向性に優れた液晶素子を製造できる点で好適である。重合体[Q]において、炭素数2以上の鎖状構造を主鎖に有する単量体に由来する構造単位(すなわち、構造単位(II))の含有割合は、重合体[Q]を構成する単量体に由来する構造単位の全量に対して、2モル%以上が好ましく、5モル%以上がより好ましく、10モル%以上が更に好ましい。
ポリアミック酸[Q]もまた、上記の如きテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを、必要に応じて分子量調整剤とともに反応させることにより得ることができる。ポリアミック酸[Q]の合成方法の詳細についてはポリアミック酸[P]の説明が援用される。
・ポリアミック酸エステル
重合体[Q]がポリアミック酸エステルである場合、当該ポリアミック酸エステルは、例えば、[I]上記で得られたポリアミック酸[Q]とエステル化剤(例えばメタノールやエタノール、N,N-ジメチルホルムアミドジエチルアセタール等)とを反応させる方法、[II]テトラカルボン酸ジエステルとジアミンとを、好ましくは有機溶媒中、適当な脱水触媒(例えば4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウムハライド、カルボニルイミダゾール、リン系縮合剤等)の存在下で反応させる方法、[III]テトラカルボン酸ジエステルジハロゲン化物とジアミンとを、好ましくは有機溶媒中、適当な塩基(例えばピリジン、トリエチルアミン等の3級アミンや、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属類)の存在下で反応させる方法、等によって得ることができる。
上記[II]の方法において使用するテトラカルボン酸ジエステルは、テトラカルボン酸二無水物を、アルコール類等を用いて開環することにより得ることができる。上記[III]の方法において使用するテトラカルボン酸ジエステルジハロゲン化物は、上記の如くして得たテトラカルボン酸ジエステルを、塩化チオニル等の適当な塩素化剤と反応させることにより得ることができる。
ポリアミック酸エステルは、アミック酸エステル構造のみを有していてもよく、アミック酸構造とアミック酸エステル構造とが併存する部分エステル化物であってもよい。なお、上記反応によりポリアミック酸エステルを溶液として得た場合、その溶液をそのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液中に含まれるポリアミック酸エステルを単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。
・ポリイミド
重合体[Q]がポリイミドである場合、当該ポリイミドは、例えば、上記の如くして合成されたポリアミック酸[Q]を脱水閉環してイミド化することにより得ることができる。ポリイミドは、その前駆体であるポリアミック酸[Q]が有していたアミック酸構造のすべてを脱水閉環した完全イミド化物であってもよく、アミック酸構造の一部のみを脱水閉環し、アミック酸構造とイミド環構造とが併存する部分イミド化物であってもよい。ポリイミドは、そのイミド化率が40%以上であることが好ましく、60~90%であることがより好ましい。このイミド化率は、ポリイミドのアミック酸構造の数とイミド環構造の数との合計に対するイミド環構造の数の占める割合を百分率で表したものである。なお、イミド環の一部がイソイミド環であってもよい。
ポリアミック酸[Q]の脱水閉環は、ポリアミック酸[Q]を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤及び脱水閉環触媒を添加し必要に応じて加熱する方法により行われることが好ましい。脱水剤としては、例えば、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸等の酸無水物を用いることができる。脱水剤の使用量は、ポリアミック酸[Q]のアミック酸構造の1モルに対して0.01~20モルとすることが好ましい。脱水閉環触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミン等の3級アミンを用いることができる。
脱水閉環触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.01~10モルとすることが好ましい。使用する有機溶媒としては、ポリアミック酸[Q]の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒を挙げることができる。脱水閉環反応の反応温度は、好ましくは0~180℃であり、反応時間は、好ましくは1.0~120時間である。こうして得られたポリイミドを含有する反応溶液は、そのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、ポリイミドを単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。
<その他の成分>
本開示の液晶配向剤は、ポリアミック酸[P]及び重合体[Q]以外の成分(以下「その他の成分」ともいう)を更に含有していてもよい。その他の成分としては、例えば、ポリアミック酸[P]及び重合体[Q]とは異なる重合体、分子内に1個以上のエポキシ基を有する化合物、分子内に2個以上のメチロール基を有する化合物、官能性シラン化合物、分子内に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物、酸化防止剤、金属キレート化合物、硬化促進剤、界面活性剤、充填剤、分散剤、光増感剤等が挙げられる。これらの配合割合は、本開示の効果を損なわない範囲で、各化合物に応じて適宜選択することができる。
(溶剤)
液晶配向剤は、通常、ポリアミック酸[P]、重合体[Q]、及び必要に応じて使用されるその他の成分が、好ましくは、適当な溶媒中に分散又は溶解してなる液状の組成物として調製される。
使用する有機溶媒としては、例えば、N-メチル-2-ピロリドン、N-エチル-2-ピロリドン、1,2-ジメチル-2-イミダゾリジノン、γ-ブチロラクトン、γ-ブチロラクタム、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノン(ジアセトンアルコール)、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸ブチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ-ト、エチルエトキシプロピオネ-ト、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール-n-プロピルエーテル、エチレングリコール-i-プロピルエーテル、エチレングリコール-n-ブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、イソアミルプロピオネート、イソアミルイソブチレート、ジイソペンチルエーテル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等を挙げることができる。これらは、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
液晶配向剤における固形分濃度(液晶配向剤の溶媒以外の成分の合計質量が液晶配向剤の全質量に占める割合)は、粘性、揮発性等を考慮して適宜に選択される。本開示の液晶配向剤の固形分濃度は、好ましくは1~10質量%の範囲である。液晶配向剤は、後述するように基板表面に塗布され、好ましくは加熱されることにより、液晶配向膜である塗膜又は液晶配向膜となる塗膜が形成される。このとき、固形分濃度が1質量%以上であると塗膜の膜厚を十分に確保でき、良好な液晶配向膜を得やすい点で好適である。また、固形分濃度が10質量%以下であると、塗膜の膜厚が過大となりすぎず良好な液晶配向膜を得ることができるとともに、液晶配向剤の粘性を適度に確保でき、塗布性を良好にすることができる。
液晶配向剤において、ポリアミック酸[P]の含有割合は、液晶配向剤中の重合体成分の合計100質量部に対して、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは55質量部以上であり、更に好ましくは60質量部以上である。ポリアミック酸[P]の含有割合が上記範囲にあると、炭素数2以上の鎖状構造の導入による膜の靭性改善の効果を十分に得ることができる。また、ポリアミック酸[P]の含有割合は、液晶配向剤中の重合体成分の合計100質量部に対して、95質量部以下が好ましく、90質量部以下がより好ましい。
重合体[Q]の含有割合は、液晶配向剤中の重合体成分の合計100質量部に対して、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは10質量部以上である。重合体[Q]の含有割合が上記範囲にあると、重合体[Q]による液晶配向性の改善効果を十分に得ることができる。また、重合体[Q]の含有割合は、液晶配向剤中の重合体成分の合計100質量部に対して、50質量部以下が好ましく、45質量部以下がより好ましく、40質量部以下が更に好ましい。
低残像特性及び高コントラスト特性と膜強度との両立を図る観点から、液晶配向剤中におけるポリアミック酸[P]と重合体[Q]との割合は、質量比(ポリアミック酸[P]/重合体[Q])で、95/5~50/50であることが好ましく、95/5~55/45であることがより好ましく、95/5~60/40であることが更に好ましく、95/5~75/35であることがより更に好ましい。
《液晶配向膜及び液晶素子》
本開示の液晶配向膜は、上記のように調製された液晶配向剤により形成される。また、本開示の液晶素子は、上記で説明した液晶配向剤を用いて形成された液晶配向膜を備える。液晶素子における液晶の動作モードは特に限定されず、例えばTN(Twisted Nematic)型、STN(Super Twisted Nematic)型、VA(Vertical Alignment)型(VA-MVA型、VA-PVA型等を含む)、IPS(In-Plane Switching)型、FFS(Fringe Field Switching)型、OCB(Optically Compensated Bend)型等といった種々のモードに適用することができる。液晶素子は、例えば以下の工程1~工程3を含む方法により製造することができる。工程1は、所望の動作モードによって使用基板が異なる。工程2及び工程3は各動作モード共通である。
(工程1:塗膜の形成)
先ず、基板上に液晶配向剤を塗布し、好ましくは塗布面を加熱することにより基板上に有機膜を形成する。基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスなどのガラス;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリ(脂環式オレフィン)等のプラスチックからなる透明基板を用いることができる。基板の一方の面に設けられる透明導電膜としては、酸化スズ(SnO)からなるNESA膜(米国PPG社登録商標)、酸化インジウム-酸化スズ(In-SnO)からなるITO膜等を用いることができる。TN型、STN型又はVA型の液晶素子を製造する場合には、パターニングされた透明導電膜が設けられている基板2枚を用いる。一方、IPS型又はFFS型の液晶素子を製造する場合には、櫛歯型にパターニングされた透明導電膜又は金属膜からなる電極が設けられている基板と、電極が設けられていない対向基板とを用いる。金属膜としては、例えばクロムなどの金属からなる膜を使用することができる。基板への液晶配向剤の塗布は、電極形成面上に、好ましくはオフセット印刷法、スピンコート法、ロールコーター法又はインクジェット印刷法により行う。
液晶配向剤を塗布した後、塗布した液晶配向剤の液垂れ防止等の目的で、好ましくは予備加熱(プレベーク)が実施される。プレベーク温度は、好ましくは30~200℃であり、プレベーク時間は、好ましくは0.25~10分である。その後、溶剤を完全に除去すること等を目的として焼成(ポストベーク)工程が実施される。このときの焼成温度(ポストベーク温度)は、好ましくは80~250℃であり、より好ましくは80~200℃である。ポストベーク時間は、好ましくは5~200分である。このようにして形成される有機膜の膜厚は、好ましくは0.001~1μmである。
(工程2:配向処理)
TN型、STN型、IPS型又はFFS型の液晶素子を製造する場合、上記工程1で形成した有機膜に液晶配向能を付与する処理(配向処理)を実施する。これにより、液晶分子の配向能が有機膜に付与されて液晶配向膜となる。配向処理としては、基板上に形成した塗膜の表面をコットン等で擦るラビング処理、又は有機膜に光照射を行って液晶配向能を付与する光配向処理を用いることが好ましい。垂直配向型の液晶素子を製造する場合には、上記工程1で形成した有機膜をそのまま液晶配向膜として使用してもよく、液晶配向能を更に高めるために有機膜に対し配向処理を施してもよい。
光配向処理において、光照射は、ポストベーク工程後の有機膜に対して照射する方法、プレベーク工程後であってポストベーク工程前の塗膜に対して照射する方法、プレベーク工程及びポストベーク工程の少なくともいずれかにおいて塗膜の加熱中に膜に対して照射する方法、等により行うことができる。膜に照射する放射線としては、例えば150~800nmの波長の光を含む紫外線及び可視光線を用いることができる。好ましくは、200~400nmの波長の光を含む紫外線である。放射線が偏光である場合、直線偏光であっても部分偏光であってもよい。用いる放射線が直線偏光又は部分偏光である場合には、照射は基板面に垂直の方向から行ってもよく、斜め方向から行ってもよく、又はこれらを組み合わせて行ってもよい。非偏光の放射線の場合の照射方向は斜め方向とする。
使用する光源としては、例えば低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、重水素ランプ、メタルハライドランプ、アルゴン共鳴ランプ、キセノンランプ、エキシマレーザー等が挙げられる。基板面に対する放射線の照射量は、好ましくは400~50,000J/mであり、より好ましくは1,000~20,000J/mである。配向能付与のための光照射後において、基板表面を、例えば水、有機溶媒(例えば、メタノール、イソプロピルアルコール、1-メトキシ-2-プロパノールアセテート、ブチルセロソルブ、乳酸エチル等)又はこれらの混合物を用いて洗浄する処理や、基板を加熱する処理を行ってもよい。
(工程3:液晶セルの構築)
上記のようにして液晶配向膜が形成された基板を2枚準備し、対向配置した2枚の基板間に液晶を配置することにより液晶セルを製造する。液晶セルを製造するには、例えば、(1)液晶配向膜が対向するように間隙(スペーサー)を介して2枚の基板を対向配置し、2枚の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合わせ、基板表面及びシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶を注入充填した後、注入孔を封止する方法、(2)液晶配向膜を形成した一方の基板上の所定の場所にシール剤を塗布し、更に液晶配向膜面上の所定の数箇所に液晶を滴下した後、液晶配向膜が対向するように他方の基板を貼り合わせるとともに液晶を基板の全面に押し広げる方法(ODF方式)等が挙げられる。製造した液晶セルに対しては、更に、用いた液晶が等方相をとる温度まで加熱した後、室温まで徐冷する処理を行うことにより、液晶充填時の流動配向を除去することが好ましい。
シール剤としては、例えば硬化剤及びスペーサーとしての酸化アルミニウム球を含有するエポキシ樹脂などを用いることができる。スペーサーとしては、フォトスペーサー、ビーズスペーサー等を用いることができる。
液晶としては、ポジ型及びネガ型のいずれを用いてもよい。IPS型及びFFS型の液晶素子においてネガ型液晶を用いた場合、電極上部での透過損失を小さくでき、コントラスト向上を図ることができる点で好ましい。また、使用する液晶としては、ネマチック液晶、スメクチック液晶を挙げることができ、その中でもネマチック液晶が好ましい。ネマチック液晶としては、例えばシッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶等を用いることができる。また、これらの液晶に、例えばコレステリック液晶、カイラル剤、強誘電性液晶等を添加して使用してもよい。
続いて、必要に応じて液晶セルの外側表面に偏光板を貼り合わせる。偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながらヨウ素を吸収させた「H膜」と称される偏光フィルムを酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板又はH膜そのものからなる偏光板が挙げられる。これにより液晶素子が得られる。
本開示の液晶素子は種々の用途に有効に適用することができる。具体的には、例えば、時計、携帯型ゲーム機、ワープロ、ノート型パソコン、カーナビゲーションシステム、カムコーダー、PDA、デジタルカメラ、携帯電話機、スマートフォン、各種モニター、液晶テレビ、インフォメーションディスプレイ等の各種表示装置や、調光フィルム等に用いることができる。また、本開示の液晶配向剤を用いて形成された液晶素子は、位相差フィルム等の光学フィルムに適用することもできる。
以下、実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<測定方法>
以下の例において、重合体の溶液粘度及びイミド化率は以下の方法により測定した。
[重合体の溶液粘度]
重合体の溶液粘度は、E型粘度計を用いて25℃において測定した。
[ポリイミドのイミド化率]
ポリイミドの溶液を純水に投入し、得られた沈殿を室温で十分に減圧乾燥した後、重水素化ジメチルスルホキシドに溶解し、テトラメチルシランを基準物質として室温でH-NMR測定を行った。得られたH-NMRスペクトルから、下記数式(1)によりイミド化率[%]を求めた。
イミド化率[%]=(1-(β/(β×α)))×100 …(1)
(数式(1)中、βは化学シフト10ppm付近に現れるNH基のプロトン由来のピーク面積であり、βはその他のプロトン由来のピーク面積であり、αは重合体の前駆体(ポリアミック酸)におけるNH基のプロトン1個に対するその他のプロトンの個数割合である。)
<化合物の略称>
下記の例で使用した化合物の略称を以下に示す。なお、以下では便宜上、「式(X)で表される化合物」を単に「化合物(X)」と示すことがある。
[テトラカルボン酸二無水物]
Figure 2022146425000017
[ジアミン]
Figure 2022146425000018
Figure 2022146425000019
[添加剤]
Figure 2022146425000020
<重合体の合成>
1.ポリアミック酸の合成
[合成例1]
テトラカルボン酸二無水物として1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物50モル部、及び2,3,5-トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物50モル部、並びに、ジアミンとして化合物(D-2)90モル部、及び化合物(D-11)10モル部をN-メチル-2-ピロリドン(NMP)に溶解し、40℃で24時間反応させることにより、ポリアミック酸(これを重合体(P-1)とする)を20質量%含有する溶液を得た。この溶液を少量分取し、NMPを加えて濃度10質量%の溶液として測定した溶液粘度は80mPa・sであった。
[合成例2~11、15~17、19~22]
重合に使用するテトラカルボン酸二無水物及びジアミンの種類及び量を表1及び表2に記載のとおり変更した点以外は合成例1と同様に重合を行い、ポリアミック酸である重合体(P-2)~(P-11)、(Q-4)~(Q-6)、(R-1)~(R-4)をそれぞれ含有する溶液を得た。なお、重合は、重合体濃度10質量%のNMP溶液の粘度が80~100mPa・sとなるように、ジアミンとテトラカルボン酸二無水物とのモル比(ジアミン/テトラカルボン酸二無水物)を0.95~1.00に合わせて実施した。表1及び表2中、酸無水物の数値は、合成に使用したテトラカルボン酸二無水物の全量100モル部に対する各化合物の割合(モル部)を表す。ジアミンの数値は、合成に使用したジアミンの全量100モル部に対する各化合物の割合(モル部)を表す。
2.ポリイミドの合成
[合成例12]
テトラカルボン酸二無水物として1,3-ジメチル-1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物100モル部、並びに、ジアミンとして化合物(D-1)50モル部、及び2,2’-ジメチルベンジジン50モル部をN-メチル-2-ピロリドン(NMP)に溶解し、40℃で24時間反応させることにより、ポリアミック酸を20質量%含有する溶液を得た。次いで、得られたポリアミック酸溶液にNMPを追加し、ピリジン及び無水酢酸を、ポリアミック酸のカルボキシル基に対して1.60モル当量ずつ添加して、80℃で3時間脱水閉環反応を行った。脱水閉環反応後、系内の溶媒を新たなγ-ブチロラクトンで溶媒置換し、更に濃縮することにより、イミド化率85%のポリイミド(これを重合体(Q-1)とする)を20質量%含有する溶液を得た。この溶液を少量分取し、NMPを加えて濃度10質量%の溶液として測定した溶液粘度は100mPa・sであった。
[合成例13、14]
重合に使用するテトラカルボン酸二無水物及びジアミンの種類及び量を表2に記載のとおり変更した点以外は合成例12と同様に重合を行い、ポリイミドである重合体(Q-2)、(Q-3)を含有する溶液をそれぞれ得た。
3.ポリアミック酸エステルの合成
化合物(T-8)100モル部をN-メチル-2-ピロリドン(NMP)に溶解させた後、ここにジアミンとして化合物(D-1)50モル部、及びパラフェニレンジアミン50モル部を加えて溶解させた。この溶液に、4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウムクロリド(DMT-MM、15±2質量%水和物)300モル部を添加し、室温で4時間反応を行い、ポリアミック酸エステルとして重合体(Q-7)を含有する溶液を得た。
Figure 2022146425000021
Figure 2022146425000022
[実施例1:光配向FFS型液晶表示素子]
(1)液晶配向剤(AL-1)の調製
合成例1で得た重合体(P-1)90質量部を含む溶液に、合成例12で得た重合体(Q-1)10質量部を含む溶液、並びに、溶剤としてNMP及びブチルセロソルブ(BC)を加え、溶剤組成がNMP/BC=70/30(質量比)、固形分濃度が4.0質量%の溶液とした。この溶液を孔径0.2μmのフィルターで濾過することにより液晶配向剤(AL-1)を調製した。
(2)光FFS型液晶表示素子の製造
平板電極(ボトム電極)、絶縁層及び櫛歯状電極(トップ電極)がこの順で片面に積層されたガラス基板(第1基板とする)、並びに電極が設けられていないガラス基板(第2基板とする)を準備した。次いで、第1基板の電極形成面及び第2基板の一方の基板面のそれぞれに、液晶配向剤(AL-1)をスピンナーにより塗布し、80℃のホットプレートで1分間加熱(プレベーク)した。その後、庫内を窒素置換した230℃のオーブンで30分間乾燥(ポストベーク)を行い、平均膜厚0.1μmの塗膜を形成した。得られた塗膜に対し、Hg-Xeランプを用いて、直線偏光された254nmの輝線を含む紫外線1,000J/mを基板法線方向から照射して光配向処理を施した。なお、この照射量は、波長254nm基準で計測される光量計を用いて計測した値である。次いで、光配向処理が施された塗膜を、230℃のクリーンオーブンで30分加熱して熱処理を行い、液晶配向膜を形成した。
次に、液晶配向膜を形成した一対の基板のうちの一方の基板につき、液晶配向膜を有する面の外縁に、直径3.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤をスクリーン印刷により塗布した。その後、光照射時の偏光軸の基板面への投影方向が逆平行となるように基板を重ね合わせて圧着し、150℃で1時間かけて接着剤を熱硬化させた。次いで、液晶注入口より一対の基板間にネガ型液晶(メルク社製、MLC-6608)を充填した後、エポキシ系接着剤で液晶注入口を封止し、液晶セルを得た。さらに、液晶注入時の流動配向を除くために、これを120℃で加熱してから室温まで徐冷した。その後、液晶セルにおける基板の外側両面に偏光板を貼り合わせ、液晶表示素子を得た。また、上記の一連の操作を、ポストベーク後の紫外線照射量を100~10,000J/mの範囲でそれぞれ変更して実施することにより、紫外線照射量が異なる3個以上の液晶表示素子を製造し、最も良好な配向特性を示した露光量(最適露光量)の液晶表示素子を、以下の評価に用いた。
(3)黒輝度評価
上記で製造したFFS型液晶セル(偏光板を貼り合わせていないもの)を、光源と光量検出器の間に偏光子と検光子を配置した装置を使用して、下記数式(3)で表される最小相対透過率(%)を測定した。
最小相対透過率(%)=(β0-B)/(B100-B)×100 …(3)
(数式(3)中、Bは、ブランクでクロスニコル下の光の透過量である。B100は、ブランクでパラニコル下の光の透過量である。β0は、クロスニコル下で偏光子と検光子の間に液晶表示素子を挟み最小となる光透過量である。)
暗状態の黒レベル(黒輝度)は液晶表示素子の最小相対透過率で表され、暗状態での黒レベルが小さいほどコントラスト特性に優れる。最小相対透過率が0.5%未満のものを「良好(○)」とし、0.5%以上1.0%未満のものを「可(△)」とし、1.0%以上のものを「不良(×)」とした。その結果、この液晶表示素子の最小相対透過率は0.9%であり、コントラスト特性は「可(△)」と判断された。
(4)AC残像特性の評価
上記で製造したFFS型液晶セル(偏光板を貼り合わせていないもの)を交流電圧10Vの印加により30時間駆動した後、光源と光量検出器の間に偏光子と検光子を配置した装置を使用して、下記数式(4)で表される黒輝度変化率(%)を測定した。
黒輝度変化率(%)=(β30hr-β0)/β0×100 …(4)
(数式(4)中、β0は、クロスニコル下で偏光子と検光子の間に駆動ストレス前の液晶表示素子を挟み最小となる光透過量である。β30hrは、クロスニコル下で偏光子と検光子の間に30時間駆動後の液晶表示素子を挟み最小となる光透過量である。)
AC残像特性は、交流電圧にて30時間駆動する前における黒レベルと、交流電圧にて30時間駆動した後の黒レベルの変化率で表され、変化率が小さいほどAC残像特性に優れるといえる。黒輝度変化率が10%未満のものを「良好(○)」とし、10%以上30%未満のものを「可(△)」とし、30%以上のものを「不良(×)」とした。その結果、この液晶表示素子の黒輝度変化率は9%であり、AC残像特性は「良好(○)」と判断された。
(5)シール密着性の評価(膜内強度の評価)
液晶配向剤(AL-1)を、ガラス基板上にスピンナーを用いて塗布し、80℃のホットプレートで2分間プレベークを行った後、庫内を窒素置換した230℃のオーブンで30分加熱(ポストベーク)することにより、平均膜厚0.10μmの塗膜を形成した。これと同様の操作を繰り返すことにより、塗膜が形成されたガラス基板を2枚作製した。塗膜を形成した1枚のガラス基板の塗膜上に、ODFシール剤(積水化学社製、S-WB42)を幅が1mmになるように塗布し、もう一枚のガラス基板の塗膜とODFシール剤とが接触するように貼り合わせた。その後、メタルハライドランプを用いて30,000J/m(365nm換算)の光を照射した後、120℃のオーブンで1時間加熱した。その後、今田製作所の引張圧縮試験機(型番:SDWS-0201-100SL)を用いて密着力を測定することにより、シール剤に対する膜の密着性を評価した。シール密着性が高いほど、膜の基板界面の靭性が高いといえる。評価は、密着力が175N/cm以上であった場合を「優(S)」、150N/cm以上175N/cm未満であった場合を「良好(○)」、125N/cm以上150N/cm未満であった場合を「可(△)」、125N/cm未満であった場合を「不良(×)」とした。その結果、この実施例では密着力172N/cmであり、密着性「良好(○)」の評価であった。
(6)剥離試験による密着性評価(基板界面強度)
液晶配向剤(AL-1)を、窒化ケイ素膜が形成されたガラス基板の上にスピンナーを用いて塗布し、80℃のホットプレートで2分間プレベークを行った後、庫内を窒素置換した230℃のオーブンで30分加熱(ポストベーク)することにより、平均膜厚0.10μmの液晶配向膜を形成した。続いて、液晶配向膜が形成された基板を温度85℃、湿度85%の恒温槽中に1時間置いた。その後、基板を恒温槽から取り出し、ガイドの付いた等間隔スペーサーを用い、カッターナイフにより液晶配向膜に切り込みを入れ、1cm×1cmの範囲に10個×10個の格子パターンを形成した。各切込みの深さは、液晶配向膜の表面から基板厚さの中ほどまで達するようにした。次いで、上記格子パターンの全面を覆うようにセロハンテープを密着させた後、セロハンテープを引き剥がした。引き剥がし後の格子パターンの切込み部をクロスニコル下における目視によって観察して密着性を評価した。この剥離試験による密着性が高いほど、膜の基板界面の靭性が高いといえる。評価は、切込み線に沿った部分及び格子パターンの交差部分に剥離が確認されなかった場合を密着性「良好(○)」、上記部分に剥離が観察された格子目の個数が、格子パターン全体の個数に対して15%未満の場合を密着性「可(△)」、上記部分に剥離が観察された格子目の個数が、格子パターン全体の個数に対して15%以上であった場合を密着性「不良(×)」とした。その結果、この液晶配向膜の密着性は「良好(○)」であった。
[実施例2~4、7~13及び比較例1~4]
配合組成を表3及び表4に示すとおり変更した点以外は実施例1と同じ溶剤組成及び固形分濃度で液晶配向剤(AL-2)~(AL-4)、(AL-7)~(AL-13)、(AR-1)~(AR-4)を調製した。また、それぞれの液晶配向剤を用いて、実施例1と同様にして光配向FFS型液晶表示素子を製造するとともに、各種評価を行った。評価結果を表3及び表4に示す。
[実施例5:ラビング配向FFS型液晶表示素子]
(1)液晶配向剤(AL-5)の調製
配合組成を表3に示すとおり変更した点以外は実施例1と同じ溶剤組成及び固形分濃度で液晶配向剤(AL-5)を調製した。
(2)ラビング配向FFS型液晶表示素子の製造
平板電極(ボトム電極)、絶縁層及び櫛歯状電極(トップ電極)がこの順で片面に積層されたガラス基板(第1基板)、並びに電極が設けられていないガラス基板(第2基板)を準備した。次いで、第1基板の電極形成面及び第2基板の片面のそれぞれに液晶配向剤(AL-5)をスピンナーにより塗布し、110℃のホットプレートで3分間加熱(プレベーク)した。その後、庫内を窒素置換した230℃のオーブンで30分間乾燥(ポストベーク)を行い、平均膜厚0.08μmの塗膜を形成した。次いで、塗膜表面に対し、レーヨン布を巻き付けたロールを有するラビングマシーンにより、ロール回転数1000rpm、ステージ移動速度3cm/秒、毛足押し込み長さ0.3mmでラビング処理を行った。その後、超純水中で1分間超音波洗浄を行い、次いで100℃クリーンオーブン中で10分間乾燥することにより、液晶配向膜を有する一対の基板を得た。
次いで、液晶配向膜を有する一対の基板につき、液晶配向膜を形成した面の縁に液晶注入口を残して、直径3.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤をスクリーン印刷塗布した。その後、基板を重ね合わせて圧着し、150℃で1時間かけて接着剤を熱硬化させた。次いで、液晶注入口より、一対の基板間の間隙にネガ型液晶(メルク社製、MLC-6608)を充填した後、エポキシ系接着剤で液晶注入口を封止した。さらに、液晶注入時の流動配向を除くために、これを120℃で加熱してから室温まで徐冷し、液晶セルを製造した。なお、一対の基板を重ね合わせる際には、それぞれの基板のラビング方法が反平行となるようにした。次に、液晶セルにおける基板の外側両面に偏光板を貼り合わせ、ラビング配向FFS型液晶表示素子を得た。
(3)評価
液晶配向剤(AL-5)及びラビング配向FFS型液晶表示素子を用いて、実施例1と同様に黒輝度評価、AC残像特性の評価、シール密着性の評価及び剥離試験による密着性評価を行った。それらの結果を表3に示す。
[実施例6]
配合組成を表3に示すとおり変更した点以外は実施例1と同じ溶剤組成及び固形分濃度で液晶配向剤(AL-6)を調製した。また、液晶配向剤(AL-6)を用いて、実施例5と同様にしてラビング配向FFS型液晶表示素子を製造するとともに、各種評価を行った。評価結果を表3に示す。なお、表3及び表4中、括弧内の数値は、液晶配向剤の調製の際における各化合物の配合量(質量部)を示す。
Figure 2022146425000023
Figure 2022146425000024
表3及び表4に示すように、ポリアミック酸[P]と重合体[Q]とを含む実施例1~13の液晶配向剤によれば、AC残像特性が良好であり、かつ黒輝度が低く高コントラストを示す液晶表示素子を得ることができた。また、実施例1~13の液晶配向剤を用いて形成された液晶配向膜は、シール密着性及び剥離試験の結果が良好であり、膜の靭性が高いことが示された。
これに対し、ポリアミック酸[P]に代えて、構造単位(I)を有しないポリアミック酸を用いた比較例1、3では、黒輝度が高く、AC残像特性も劣っていた。また、ポリアミック酸[P]に代えて、構造単位(II)を有しないポリアミック酸を用いた比較例2、4では、シール密着性及び剥離試験の評価が不良であり、膜の靭性に劣っていた。
以上の結果から、ポリアミック酸[P]と重合体[Q]とを含む液晶配向剤によれば、低残像及び高コントラストと、膜の高い靭性とを両立できる液晶配向膜を形成できることが明らかとなった。

Claims (13)

  1. カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基及びホスホン酸基よりなる群から選択される少なくとも1種の酸性基を有するジアミンに由来する構造単位(I)を含み、かつ前記構造単位(I)又は前記構造単位(I)とは異なる構造単位の主鎖中に炭素数2以上の鎖状構造を有するポリアミック酸[P]と、
    ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル及びポリイミドよりなる群から選択される少なくとも1種である重合体[Q](ただし、前記ポリアミック酸[P]を除く。)と、
    を含有する、液晶配向剤。
  2. 前記重合体[Q]は、光配向性基を有する構造単位を含む、請求項1に記載の液晶配向剤。
  3. 前記重合体[Q]は、シクロブタン環構造を有するテトラカルボン酸誘導体に由来する構造単位を含む、請求項1又は2に記載の液晶配向剤。
  4. 前記ポリアミック酸[P]は、下記式(TA-1)~式(TA-9)のそれぞれで表される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種に由来する構造単位を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の液晶配向剤。
    Figure 2022146425000025
  5. 前記ポリアミック酸[P]は、前記構造単位(I)と、炭素数2以上の鎖状構造を主鎖に有する単量体に由来する構造単位(II)とを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の液晶配向剤。
  6. 前記構造単位(II)は、下記式(1)で表される部分構造を主鎖に有する単量体に由来する構造単位である、請求項5に記載の液晶配向剤。
    Figure 2022146425000026
    (式(1)中、Rは、アルカンジイル基である。R及びRは、それぞれ独立して、単結合又はアルカンジイル基である。Xは、単結合、酸素原子、-CO-、-COO-、-NR-、-CO-NR-、-NR-CO-NR-、又は-NR4-COO-である。Xは、酸素原子、-CO-、-COO-、-NR-、-CO-NR-、-NR-CO-NR-、又は-NR4-COO-である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は1価の有機基である。nは0~4の整数である。ただし、式(1)において、R、R及びRの炭素数の合計は2以上である。Rがアルカンジイル基であり、Xが単結合とは異なる基であり、かつn=0の場合、Rはアルカンジイル基である。「*1」は、環状構造に結合する結合手であることを表す。)
  7. 前記構造単位(II)は、炭素数2以上の鎖状構造を主鎖に有するジアミンに由来する構造単位である、請求項5又は6に記載の液晶配向剤。
  8. 前記重合体[Q]における前記構造単位(I)の含有量が、前記重合体[Q]を構成するジアミンに由来する構造単位の全量に対して1モル%以下である、請求項1~7のいずれか一項に記載の液晶配向剤。
  9. 前記ポリアミック酸[P]と前記重合体[Q]との含有割合が、質量比([P]/[Q])で、95/5~50/50である、請求項1~8のいずれか一項に記載の液晶配向剤。
  10. 請求項1~9のいずれか一項に記載の液晶配向剤を用いて形成された液晶配向膜。
  11. 請求項10に記載の液晶配向膜を備える液晶素子。
  12. 請求項1~9のいずれか一項に記載の液晶配向剤を用いて有機膜を形成し、前記有機膜に光照射して液晶配向能を付与する、液晶配向膜の製造方法。
  13. 請求項1~9のいずれか一項に記載の液晶配向剤を用いて有機膜を形成し、前記有機膜にラビング処理を施す、液晶配向膜の製造方法。
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