JP2022140243A - 吸引キャップの開口を規制する治具、吸引キャップの開口を規制する複数の治具からなるユニット、液体を吐出する装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】吸引キャップによる一括吸引と局所吸引を可能にする吸引キャップの開口を規制する治具、吸引キャップの開口を規制する複数の治具からなるユニット、液体を吐出する装置を提供する。【解決手段】液体を吐出するヘッド10と、ヘッド10のノズル面10aを封止する吸引キャップ61と、を含む印刷装置1の吸引キャップ10に取り外し可能に装着される開口規制治具600であって、吸引キャップ61に装着されたときに吸引キャップ61の開口部61aに通じる開口穴610を有し、開口穴610の開口面積は、吸引キャップ61の開口部61aの開口面積よりも小さい。【選択図】図4
Description
本発明は吸引キャップの開口を規制する治具、吸引キャップの開口を規制する複数の治具からなるユニット、液体を吐出する装置に関する。
液体を吐出する液体吐出ヘッド(以下、単に「ヘッド」ともいう。)を使用する装置において、ヘッドのノズル面をキャップでキャッピングして、キャップ内を吸引することによってヘッドから液体を吸引排除することで、ヘッドの性能を維持回復するものがある。
従来、ノズル面をキャッピングするキャップの開口を複数の開口部に分割し、複数の分割した開口部を選択的に吸引できるようにしたものが知られている(特許文献1)。
しかしながら、特許文献1に開示の構成にあっては、局所的な吸引を行わなくても良い場合でも、ヘッドのノズル面或いは全ヘッドのノズル面を一括して吸引することができなくなり、維持回復に時間がかかるという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、キャップによる一括吸引と局所吸引を可能にすることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る吸引キャップの開口を規制する治具は、
液体を吐出する液体吐出手段と、
前記液体吐出手段のノズル面を封止する吸引キャップと、を含む装置の前記吸引キャップに取り外し可能に装着される治具であって、
前記吸引キャップに装着されたときに前記吸引キャップの開口部に通じる開口穴を有し、
前記開口穴の開口面積は、前記吸引キャップの開口部の開口面積よりも小さい
構成とした。
液体を吐出する液体吐出手段と、
前記液体吐出手段のノズル面を封止する吸引キャップと、を含む装置の前記吸引キャップに取り外し可能に装着される治具であって、
前記吸引キャップに装着されたときに前記吸引キャップの開口部に通じる開口穴を有し、
前記開口穴の開口面積は、前記吸引キャップの開口部の開口面積よりも小さい
構成とした。
本発明によれば、キャップによる一括吸引と局所吸引が可能になる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。本発明の第1実施形態に係る印刷装置について図1ないし図3を参照して説明する。図1は同印刷装置の斜視説明図、図2は同じく平面説明図、図3は同じく正面説明図である。
印刷装置1は、液体を吐出する液体吐出手段であるヘッド10を搭載したキャリッジ11を備えている。ガイド部材12、13はキャリッジ11を主走査方向Xに往復移動可能に保持している。キャリッジ11は、主走査モータ14で回転される駆動プーリ15と従動プーリ16との掛け回したタイミングベルト17に連結し、主走査モータ14を駆動することによりキャリッジ11を主走査方向Xに往復移動させる。
エンコーダシート18は主走査方向Xに沿って配置している。エンコーダシート18には周期的なスリットが設けられている。キャリッジ11は、エンコーダシート18のスリットを読み取る読み取りセンサを有し、読み取りセンサの読み取り結果から主走査方向Xにおけるキャリッジ11の位置を検出できる。
コントローラボード50は、キャリッジ11の読み取りセンサの読み取り結果で得らえるキャリッジ位置から吐出位置でタイミングを合わせてヘッド10から液体であるインクを吐出させる制御をする。
キャリッジ11上には4つのヘッド10が搭載されている。各ヘッド10は、液体を吐出するノズルを配列したノズル列を2列有している。キャリッジ11は、ヘッド10に供給する液体を一時的に貯留するサブタンクも搭載している。メインタンク21から、所要の色の液体を、供給チューブを介して送液ポンプによりサブタンクに送液する。
印刷装置1は、液体を付与する付与対象(印刷対象)としての布地400を保持する保持部材であるプラテン部材40を備えている。プラテン部材40は、昇降機構41上に搭載して上下方向Zの高さを調整可能としている。プラテン部材40の昇降機構41はスライダ42上に搭載されている。スライダ42は、主走査方向Xと直交する副走査方向Yに延設したスライドレール43上に移動可能に載置されている。
スライダ42は、タイミングベルト45を介して副走査駆動機構により副走査方向Yに往復移動される。スライダ42が副走査方向Yに往復移動されることにより、プラテン部材40も副走査方向Yに往復移動される。
主走査方向の一端側には、ヘッド10の維持回復を行う維持回復機構としてのメンテナンスユニット60が配置されている。メンテナンスユニット60は、ヘッド10のノズル面をキャッピングする吸引キャップ61と、ヘッド10のノズル面を保湿のためにキャッピングする保湿キャップ62と、ヘッド10のノズル面を払拭する払拭部材63を備えている。吸引キャップ61には吸引手段が接続されている。
主走査方向の他端側には、吐出受け66が配置されている。コントローラボード50は、印刷途中で、ヘッド10から吐出受け66に液体を吐出させることにより、ヘッド10の維持回復を行う。
また、主走査方向の一端側及び他端側には、プラテン部材40上の布地400を検知する高さ検知手段80の発光部80Aと受光部80Bとが配置されている。高さ検知手段80は、枠体2に取り付けられている。
また、印刷装置1は、電源ボタン70、操作部71、電源ユニット72などを備えている。
この印刷装置1において、Tシャツなどの布地(印刷対象)に印刷を行うときには、布地400をプラテン部材40上にセットする。その後、操作部71での操作により、スライダ42を介してプラテン部材40を装置内後方へ完全に引き込む動作を行う。
プラテン部材40を引き込むとき、プラテン部材40上の布地400がヘッド10と干渉するか否かなどを高さ検知手段80で検知する。このとき、ヘッド10と布地400が衝突する場合には、プラテン部材40の引き込みが停止され、あるいは、布地400をセットする位置にプラテン部材40が戻される
プラテン部材40の引き込みが完了したとき、印刷データ待機状態となる。ここで、印刷装置1が外部の情報処理装置から印刷データを受信したときに印刷動作が開始される。あるいは、予めコントローラボード50に印刷データが蓄積されていた場合には、操作部71で当該印刷データを選択することによって印刷動作が開始される。
印刷動作が開始されると、スライダ42を介してプラテン部材40が印刷開始位置まで移動される。その後,キャリッジ11の移動とヘッド10からの液体吐出が行われて、1行分が印刷される。1行分が印刷されると、スライダ42を介してプラテン部材40が1行分移動される。キャリッジ11の1スキャンとスライダ42の間欠移動の繰り返しを行うことにより、布地400の所望の領域に印刷が行われる。印刷完了後、プラテン部材40は装置手前まで戻されて印刷終了となる。
次に、本発明の第1実施形態におけるメンテナンスユニット(維持回復機構)について図4及び図5を参照して説明する。図4は同メンテナンスユニットの吸引に係る部分の説明図、図5は同実施形態におけるヘッドのノズル面及び吸引キャップに平面説明図である。
本実施形態では、図5(a)に示すように、ヘッド10は、液体を吐出する複数のノズル110を配列したノズル列111を、5色の色毎に各色で2列、合計10列有している。ここでは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ホワイト(W)の5色としているが、これに限るものではない。また、前記印刷装置1で説明したように各色毎のヘッドを備える構成とすることもできる。
ヘッド10のノズル面10aをキャッピング(封止)する吸引キャップ61は、図5(b)に示すように開口部61aを有し、開口部61aは2つのノズル列111を覆う大きさの開口面積を有している。したがって、本実施形態では、各色の2つのノズル列111毎に吸引を行うことになる。
この吸引キャップ61には、吸引手段としての吸引ポンプ65が排出経路66を介して接続され、排出経路66は廃液タンク67に通じている。
メンテナンスユニット60でヘッド10に対する吸引を行うときには、図4(a)に示すように、吸引キャップ61がヘッド10のノズル面10aから離間しているデキャップ状態から、図4(b)に示すように、吸引キャップ61を上昇させてヘッド10のノズル面10aの2つのノズル列111の領域をキャッピングする。
そして、吸引ポンプ65を駆動して吸引キャップ61内を吸引して負圧にすることにより、ヘッド10の2つのノズル列111のノズル110から吸引キャップ61内に液体を吸引排出させる。
次に、本実施形態におけるキャップの開口を規制する治具(以下、「開口規制治具」という。)について図6を参照して説明する。図6は同開口規制治具の説明に供する説明図であり、(a)は平面説明図、(b)は(a)のA-A線に沿う断面説明図である。
開口規制治具600は、吸引キャップ61の開口部61a側に取り外し可能に装着される治具である。開口規制治具600は、吸引キャップ61に装着されたときに吸引キャップ61の開口部61aに通じる開口穴610を有し、開口穴610の開口面積は、吸引キャップ61の開口部61aの開口面積よりも小さい。
次に、本実施形態の作用について図7も参照して説明する。図7は同作用説明に供する説明図である。
開口規制治具600を使用して吸引を行うときには、図6及び図7に示すように、開口規制治具600を吸引キャップ61の開口部61a側に装着して被せる。これにより、吸引キャップ61の開口部61aが開口規制治具600の開口穴610の部分だけ局所的に開口した状態となる。
そこで、吸引ポンプ65を駆動して吸引キャップ61内を吸引して負圧にすることにより、ヘッド10の2つのノズル列111の内、開口規制治具600の開口穴610に対向するノズル110から吸引キャップ61内に液体を吸引排出させる。
このように、吸引キャップ61に開口規制治具600を装着することによってノズル列111の一部のノズル110を局所的に吸引することができ、開口規制治具600を取り外した状態ではノズル列111の全てのノズル110を一括して吸引することができる。
なお、ノズル列111に沿う方向において開口穴610の配置位置が異なる複数の開口規制治具600を使用することで、開口規制治具600を交換しながら複数回の局所的吸引を行ってノズル列111のすべてのノズル110から吸引することができる。あるいは、1つの開口規制治具600を使用する場合でも、メンテナンスユニット60又はヘッド10を副走査方向に相対移動できるようにすれば、複数回の局所的吸引を行ってノズル列111のすべてのノズル110から吸引することができる。
次に、本発明の第2実施形態について図8を参照して説明する。図8は同実施形態に係る開口規制治具及び開口規制治具のユニットの説明に供する説明図である。
本実施形態では、開口規制治具600Aと開口規制治具600Bをユニット(集まり)として備えている。
開口規制治具600Aは、ノズル列111のほぼ1/3に対応する領域に対向する開口穴610を有し、開口穴610はノズル列111に沿う方向となる長手方向のほぼ中央部に配置されている。
開口規制治具600Bは、ノズル列111のほぼ1/3に対応する領域に対向する開口穴610を有し、開口穴610はノズル列111に沿う方向となる長手方向の端部に配置されている。
この開口規制治具600Bは、図8(b1)、(b2)に示すように、吸引キャップ61に装着するときに180度回転させることにより、ノズル列111の一方の端部に開口穴610が対向する状態と、ノズル列111の他方の端部に開口穴610が対向する状態とを採ることができる。
これにより、1つの開口規制治具600Bによって2つの異なる領域のノズル110を吸引することができる。
つまり、開口規制治具600Aの開口穴610は、吸引キャップ61に装着されたときノズル列111に沿う方向となる長手方向のほぼ中央部に対向する。一方、開口規制治具600Bの開口穴610は、吸引キャップ61に装着されたときノズル列111に沿う方向となる長手方向の端部に対向する。すなわち、開口規制治具600Aの開口穴610と開口規制治具600Bの開口穴610は、吸引キャップ61に装着されたときの配置位置が互いに異なっており、長手方向において互いに異なるノズル110に通じる。
このような開口規制治具600Aと開口規制治具600Bとを使用することにより、ノズル列111の全てのノズル110を、局所吸引を繰り返しながら吸引することができる。なお、開口規制治具600Aの開口穴610の開口面積は、開口規制治具600Bの開口穴610の開口面積と異なっていてもよい。
次に、本発明の第3実施形態におけるメンテナンスユニット(維持回復機構)について図9及び図10を参照して説明する。図9は同メンテナンスユニットの吸引に係る部分の説明図、図10は同実施形態におけるヘッドのノズル面及び吸引キャップに平面説明図である。
本実施形態では、図10(a)に示すように、ヘッド10は、液体を吐出する複数のノズル110を配列したノズル列111を、5色の色毎に各色で2列、合計10列有している。ここでは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ホワイト(W)の5色としているが、これに限るものではない。また、前記印刷装置1で説明したように各色毎のヘッドを備える構成とすることもできる。
ヘッド10のノズル面10aをキャッピング(封止)する吸引キャップ61は、図10(b)に示すように開口部61aを有し、開口部61aはすべてのノズル列111を覆う大きさの開口面積を有している。したがって、本実施形態では、各色のノズル列111を一括して吸引を行うことになる。
この吸引キャップ61には、吸引手段としての吸引ポンプ65が排出経路66を介して接続され、排出経路66は廃液タンク67に通じている。
メンテナンスユニット60でヘッド10に対する吸引を行うときには、図9(a)に示すように、吸引キャップ61がヘッド10のノズル面10aから離間しているデキャップ状態から、図9(b)に示すように、吸引キャップ61を上昇させてヘッド10のノズル面10aのすべてのノズル列111の領域をキャッピングする。
そして、吸引ポンプ65を駆動して吸引キャップ61内を吸引して負圧にすることにより、ヘッド10のすべてのノズル列111のノズル110から吸引キャップ61内に液体を吸引排出させる。
次に、本実施形態における開口規制治具及び開口規制治具のユニットについて図11及び図12を参照して説明する。図11は同ユニットに含まれる開口規制治具の説明図、図12は同開口規制治具と吸引キャップの開口部との関係の説明に供する説明図である。
本実施形態では、5つの開口規制治具600A~600Eをユニット(集まり)として備えている。5つの開口規制治具600A~600Eは、図12に示すように、9つ(3列×3段)に分割された吸引キャップ61の開口部61aの領域AないしIに対向するように開口穴610が配置されている。
開口規制治具600Aは、吸引キャップ61の開口部61aの領域Eに対応する位置に開口穴610が配置されている。開口規制治具600Aの開口穴610は、開口規制治具600Aが吸引キャップ61に取り付けられた状態で、図10(a)に示す10列のノズル列111のうちで中央の2列のノズル列111の長手方向中央に対向する。
開口規制治具600Bは、180度回転することにより、吸引キャップ61の開口部61aの領域B又は領域Hにそれぞれ対応する位置に開口穴610が配置されている。開口規制治具600Bの開口穴610は、開口規制治具600Bが吸引キャップ61に取り付けられた状態で、図10(a)に示す10列のノズル列111のうちで中央の2列のノズル列111の長手方向一端部又は他端部に対向する。
開口規制治具600Cは、180度回転することにより、吸引キャップ61の開口部61aの領域A又は領域Iにそれぞれ対応する位置に開口穴610が配置されている。開口規制治具600Cの開口穴610は、開口規制治具600Cが吸引キャップ61に取り付けられた状態で、図10(a)に示す10列のノズル列111のうちで左側の4列のノズル列111の長手方向一端部、もしくは、右側の4列のノズル列111の長手方向他端部に対向する。
開口規制治具600Dは、180度回転することにより、吸引キャップ61の開口部61aの領域D又は領域Fにそれぞれ対応する位置に開口穴610が配置されている。開口規制治具600Dの開口穴610は、開口規制治具600Dが吸引キャップ61に取り付けられた状態で、図10(a)に示す10列のノズル列111のうちで左側の4列のノズル列111の長手方向中央、もしくは、右側の4列のノズル列111の長手方向中央に対向する。
開口規制治具600Eは、180度回転することにより、吸引キャップ61の開口部61aの領域G又は領域Cにそれぞれ対応する位置に開口穴610が配置されている。開口規制治具600Eの開口穴610は、開口規制治具600Eが吸引キャップ61に取り付けられた状態で、図10(a)に示す10列のノズル列111のうちで左側の4列のノズル列111の長手方向他端部、もしくは、右側の4列のノズル列111の長手方向一端部に対向する。
したがって、ヘッド10のノズル面10aの吸引する領域に応じて開口規制治具600A~600Eのいずれかを選択して吸引キャップ61に装着して吸引を行うことで、所要の領域を局所的に吸引することができる。すなわち、開口規制治具600A~600Eのいずれかを選択して吸引キャップ61に装着して吸引を行うことで、図10(a)に示す10列のノズル列111に含まれる複数のノズル600をその長手方向において分割して選択的に吸引することができる。
このように、吸引キャップ61に開口規制治具600A~600Eを交換的に装着することによってノズル面10aの一部のノズル110を局所的に吸引することができ、開口規制治具600A~600Eを取り外した状態ではノズル面10aのすべてのノズル110を一括して吸引することができる。
なお、開口規制治具600Aの開口穴610によるノズル面10aの吸引領域と、開口規制治具600Bの開口穴610によるノズル面10aの吸引領域とは、ノズル列111の長手方向においてその一部が重複していてもよい。また、開口規制治具600Cの開口穴610によるノズル面10aの吸引領域と、開口規制治具600Dの開口穴610によるノズル面10aの吸引領域と、開口規制治具600Eの開口穴610によるノズル面10aの吸引領域とは、ノズル列111の長手方向においてその一部が重複していてもよい。
次に、本発明の第4実施形態について図13を参照して説明する。図13は同実施形態の説明に供する説明図であり、(a)は吸引キャップ部分の平面説明図、(b)はノズルチェックチャートの説明図である。
本実施形態では、図13(a)に示すように、吸引キャップ61の開口部61aを、第1列目から第8列目までの8列に分割し、各列を第A行から第C行までの3行に分割している。このとき、列行で特定される8×3=24の各領域に対応するように開口穴610が配置される複数の開口規制治具600を備える。なお、「列」は、複数のノズル列111の並び方向、「行」はノズル110の並び方向とする。
そして、吸引キャップ61の外側には、開口規制治具600の開口穴610が対応する領域を示す標示としての「1」~「8」の数字と、「A」~「C」の英文字が付されている。
そこで、ノズルチェックパターンを印刷するときには、図13(b)に示すように、8列分のチェックパターン300を印刷するとともに、各チェックパターン300に標示としての「1」~「8」の数字を印刷する。また、行方向では「A」~「C」の英文字を印刷する。
このように構成したので、ノズルチェックパターン300から得られる列行の組み合わせによる局所吸引を行いたい箇所の標示と吸引キャップ61側の標示とを照らし合わせて、対応した開口穴610を有する開口規制治具600を選択して吸引キャップ61に装着する。
これにより、局所吸引を効率的に行うことができる。
次に、本発明の第5実施形態について図14を参照して説明する。図14は同実施形態の説明に供する吸引キャップに開口規制治具を装着した状態の断面説明図である。
本実施形態では、開口規制治具600は、ヘッド10のノズル面10aに当接する表面側の弾性部材601と、吸引キャップ61に嵌め込む側の弾性部材601よりも剛性の高い治具本体602とで構成されている。
弾性部材601としては、ゲル状部材を使用することができ、また、粘着性を有する部材を使用することができる。
これにより、開口規制治具600は吸引キャップ61に装着してヘッド10のノズル面10aをキャッピングするときに、ノズル面10aを損傷することを防止できる。
次に、本発明の第6実施形態について図15を参照して説明する。図15は同実施形態の説明に供する説明図であり、(a)は平面説明図、(b)は(a)のB-B線に沿う断面説明図である。
本実施形態の開口規制治具600は、ノズル列111に沿う方向(長手方向)において、3つの開口穴610を有するとともに、3つの開口穴610をそれぞれ開閉する3つのシャッタ部材620を備えている。
この開口規制治具600を使用するときには、開口規制治具600を吸引キャップ61に装着し、シャッタ部材620を操作して局所吸引をする領域に対応する開口穴610を開状態にする。なお、シャッタ部材620の操作と開口規制治具600の装着は前後関係を問わない。
このように、本実施形態では、1つの開口規制治具600によって複数の異なる領域を局所吸引することができる。
また、シャッタ部材620の位置を調整することで、2つのノズル列111の一方のみを吸引することも可能になる。
次に、本発明の第7実施形態について図16を参照して説明する。図16は同実施形態の説明に供する説明図である。
本実施形態の開口規制治具600は、9個の開口穴610を備え、1行の3つの開口穴610をそれぞれ開閉する3つのシャッタ部材620を備えている。
これにより、本実施形態でも、1つの開口規制治具600によって複数の異なる領域を局所吸引することができる。
次に、本発明の第8実施形態について図17を参照して説明する。図17は同実施形態の説明に供する平面説明図である。
本実施形態の開口規制治具600は、前記第6実施形態と同様に、ノズル列111に沿う方向(長手方向)において、3つの開口穴610を有するとともに、3つの開口穴610をそれぞれ開閉する3つのシャッタ部材620を備えている。
そして、弾性部材601を各開口穴610に対応して3つに分割している。
これにより、劣化した弾性部材601のみを交換することができる。
次に、本発明の第9実施形態について図18を参照して説明する。図18は同実施形態の説明に供する断面説明図である。
本実施形態の開口規制治具600は、治具本体602の開口穴610に臨む部分602aを開口部61a側に向かって広がる曲面形状(又はテーパ形状でもよい。)としている。
これにより、液体吸引をし易くなる。
上記実施形態においては、液体が付与される部材が布地である液体を吐出する装置としての印刷装置で説明したが、液体を吐出する装置は、これに限定されるものではない。
本願において、吐出される液体は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
液体を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものが含まれる。
「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体を吐出する装置」として、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)、モデル材とサポート材をステージ上に吐出して積層造形する立体造形装置などがある。
また、「液体を吐出する装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
また、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッドと液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
1 印刷装置(液体を吐出する装置)
10 ヘッド(液体吐出手段)
11 キャリッジ
40 プラテン部材
60 メンテナンスユニット
61 吸引キャップ
61a 開口部
400 布地(付与対象)
600 開口規制治具
601 弾性部材
602 治具本体
610 開口穴
620 シャッタ部材
10 ヘッド(液体吐出手段)
11 キャリッジ
40 プラテン部材
60 メンテナンスユニット
61 吸引キャップ
61a 開口部
400 布地(付与対象)
600 開口規制治具
601 弾性部材
602 治具本体
610 開口穴
620 シャッタ部材
Claims (11)
- 液体を吐出する液体吐出手段と、
前記液体吐出手段のノズル面を封止する吸引キャップと、を含む装置の前記吸引キャップに取り外し可能に装着される治具であって、
前記吸引キャップに装着されたときに前記吸引キャップの開口部に通じる開口穴を有し、
前記開口穴の開口面積は、前記吸引キャップの開口部の開口面積よりも小さい
ことを特徴とする吸引キャップの開口を規制する治具。 - 前記開口穴が前記吸引キャップの開口部に対して偏在して配置され、
前記治具を回転することにより前記開口穴が対向する前記吸引キャップの開口部の領域が変化する
ことを特徴とする請求項1に記載の吸引キャップの開口を規制する治具。 - 前記開口穴が、前記液体吐出手段のノズル列の一方の端部領域に対応する前記吸引キャップの開口部に対向する位置に設けられ、
前記治具を180度回転させることにより、前記ノズル列の他方の端部領域に前記開口穴が対向する
ことを特徴とする請求項2に記載の吸引キャップの開口を規制する治具。 - 複数の前記開口穴と、
前記複数の開口穴を開閉するシャッタ部材と、を備えている
ことを特徴とする請求項1に記載の吸引キャップの開口を規制する治具。 - 表面側が弾性部材であり、前記吸引キャップに装着する側が前記弾性部材よりも剛性が高い部材である
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の吸引キャップの開口を規制する治具。 - 複数の前記開口穴と、
前記複数の開口穴を開閉するシャッタ部材と、を備え、
表面側が弾性部材であり、前記吸引キャップに装着する側が前記弾性部材よりも剛性が高い部材であり、
前記弾性部材は、前記開口穴に対応する領域毎に交換可能である
ことを特徴とする請求項1に記載の吸引キャップの開口を規制する治具。 - 前記弾性部材が粘着性を有する
ことを特徴とする請求項5又は6に記載の吸引キャップの開口を規制する治具。 - 前記弾性部材がゲル状部材である
ことを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載の吸引キャップの開口を規制する治具。 - 液体を吐出する液体吐出手段と、
前記液体吐出手段のノズル面を封止する吸引キャップと、を含む装置の前記吸引キャップに取り外し可能に装着される複数の治具からなるユニットであって、
前記複数の治具は、それぞれ、前記吸引キャップに装着されたときに前記吸引キャップの開口部に通じる開口穴を有し、
前記開口穴の開口面積は、前記吸引キャップの開口部の開口面積よりも小さく、
前記複数の治具の前記開口穴はその開口面積、又は、前記吸引キャップに装着されたときの配置位置が異なっている
ことを特徴とする吸引キャップの開口を規制する複数の治具からなるユニット。 - 請求項1ないし8のいずれかに記載の吸引キャップの開口を規制する治具、又は、請求項9に記載の吸引キャップの開口を規制する複数の治具からなるユニットを備えている
ことを特徴とする液体を吐出する装置。 - 請求項1ないし8のいずれかに記載の吸引キャップの開口を規制する治具、又は、請求項9に記載の吸引キャップの開口を規制する複数の治具からなるユニットを構成する吸引キャップの開口を規制する治具を装着可能な吸引キャップを備え、
前記吸引キャップの周囲に、前記吸引キャップの開口を規制する治具で開口される領域を特定する標示が付されている
ことを特徴とする液体を吐出する装置。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021038772 | 2021-03-10 | ||
JP2021038772 | 2021-03-10 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022140243A true JP2022140243A (ja) | 2022-09-26 |
Family
ID=83400054
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021149792A Pending JP2022140243A (ja) | 2021-03-10 | 2021-09-14 | 吸引キャップの開口を規制する治具、吸引キャップの開口を規制する複数の治具からなるユニット、液体を吐出する装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022140243A (ja) |
-
2021
- 2021-09-14 JP JP2021149792A patent/JP2022140243A/ja active Pending
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