JP2022139793A - リアクトル - Google Patents

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Abstract

【課題】磁束が磁気センサの端面に当たることを抑制し、渦電流損失及び発熱量の低減を図ることができるリアクトルを提供する。【解決手段】リアクトル10は、導電性部材を巻き回して成る空芯コイル1と、巻軸方向と直交する空芯コイル1の端面に対向して配置される磁性体2と、導電性部材を巻回して成り、リアクトル10の磁気状態を検知する磁気センサ3と、を備える。磁気センサ3は、巻軸方向と直交する空芯コイル1の内径面の延長領域以外の磁性体2の外周に配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、導電性部材から成る磁気センサを備えたリアクトルに関する。
リアクトルは、OA機器、太陽光発電システム、自動車など様々な用途に用いられている。リアクトルはコイルと、コイルの巻軸方向と直交する両端面に配置される磁性体とを有する。コイルは、外部機器と電気的に接続しており、外部機器から電力が供給されることで磁束を発生させる。磁性体は、コイルが発生させた磁束を通す磁路となる。このように、リアクトル100は、電気エネルギーを磁気エネルギーに変換して蓄積及び放出する電磁気部品である。
リアクトルには、磁気を検知するために、導線性部材を巻回して成る磁気センサが備えられていることがある。この磁気センサは、より多くの磁束を検知するため、コイルの巻軸方向と直交した端面に対向して、コイルと磁性体の間に配置されていた。つまり、磁気センサは、コイルの空洞部分となる内径面の延長領域内に配置されていた。
特公昭51-009140号公報
コイルとして空芯コイルを用いることがある。コイルの内周に磁性体が挿入されている場合には、磁性体が磁路となるため、漏れ磁束を除き、磁束が磁気センサを構成する導電性部材の端面に当たり難い。一方、空芯コイルを用いた場合、空芯コイルから発生した磁束は、磁性体との境界部分で広がり、コイルの内周に磁性体が挿入されている場合と比べて、磁束が磁気センサを構成する導電性部材の端面に当たる量が多くなる。
具体的には、図11に示すように、空芯コイル101で発生した磁束は磁性体102に向かって流れる(図11に示す矢印は磁束の流れを示す。)。そして、空芯コイル101の端部から磁性体102に向かって広がるため(図11の破線の丸で囲った部分)、漏れ磁束が磁気センサ103の内周を通らず、端面に当たることがある。同様に、磁性体102を流れた磁束は、空芯コイル101に向かって流れ、磁気センサ103の端面に当たることがある。
磁束が磁気センサの端面に当たることで、磁気センサにおいて渦電流損失が生じる。そのため、磁束が磁気センサの端面に当たる量が多くなれば渦電流損失も増大する。そして、渦電流損失の増大に比例して磁気センサは発熱するため、結果として、リアクトルの発熱量も増大していた。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、磁束が磁気センサの端面に当たることを抑制し、渦電流損失及び発熱量の低減を図ることができるリアクトルを提供することにある。
本発明のリアクトルは、導電性部材を筒状に巻き回して成る空芯コイルと、巻軸方向と直交する前記空芯コイルの空洞部分となる内径面に対向して配置される磁性体と、導電性部材を巻回して成り、リアクトルの磁気状態を検知する磁気センサと、を備え、前記磁気センサは、前記空芯コイルの内径面の延長領域以外の前記磁性体の外周に巻回されていること、を特徴とする。
本発明によれば、磁束が磁気センサの端面に当たることを抑制し、渦電流損失及び発熱量の低減を図ることができるリアクトルを得ることができる。
第1の実施形態に係るリアクトルの全体構成を示す斜視図である。 空芯コイルの内径面を示す図である。 第1の実施形態における磁束の流れを示す図である。 第2の実施形態に係るリアクトルの全体構成を示す斜視図である。 第2の実施形態に係るリアクトルの平面図である。 突出部と空芯コイルの長さを示す模式図である。 磁性体に突出部を設けなかった場合における磁束の流れを示す図である。 第2の実施形態における磁束の流れを示す図である。 比較例1の全体構成を示す斜視図である。 比較例2の全体構成を示す平面図である。 磁気センサを従来の位置に設けた場合における磁束の流れを示す図である。
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係るリアクトルについて、図面を参照しつつ説明する。図1は、リアクトルの全体構成を示す斜視図である。リアクトル10は、電気エネルギーを磁気エネルギーに変換して蓄積及び放出する電磁気部品であり、OA機器、太陽光発電システム、自動車など様々な用途で使用される。本実施形態のリアクトル10は、空芯コイル1、磁性体2、磁気センサ3及びケース4を備える。
空芯コイル1は、エナメルなどで絶縁被覆した1本の平角状の導電性部材により構成される。空芯コイル1は、巻き位置を巻軸方向にずらしながら導電性部材を筒状に巻回して成り、内周部分には磁性体2が挿入されていない空洞部分を有する。本実施形態では、銅線によって構成された平角線のエッジワイズコイルである。もっとも、空芯コイル1の線材の種類や巻き方はこれに限らず、他の形態のものであってもよい。
内周部分に磁性体が挿入されない空芯コイル1は、コイルに流れる電流値に依存することなくインダクタンス値は一定であることに特色がある。一方で、内周部分に磁性体を挿入したコイルは、コイルに流れる電流値が高くなるにつれ、磁性体が飽和しインダクタンスが低下する特徴がある。このように、本発明の空芯コイル1と内周部分に磁性体を挿入したコイルとでは、その特性が大きく異なる。
空芯コイル1は、2つ設けられている。空芯コイル1は、巻軸方向が平行になるように、隙間を介して横並びに配置されている。なお、空芯コイル1は、導電性部材の端部が外部機器と電気的に接続されており、この外部機器から電力が供給されることで磁束が発生する。
磁性体2は、空芯コイル1が発生させた磁束が流れる磁路となる。磁性体2は、圧粉磁心、フェライト磁心、積層鋼板、又はメタルコンポジット等を用いることができる。メタルコンポジットとは、磁性粉末と樹脂とが混練され、樹脂が硬化されて成る磁性体である。
磁性体2は、概略矩形状であり、2つ設けられている。磁性体2は、巻軸方向と直交する空芯コイル1の内径面に対向してそれぞれ配置されている。空芯コイル1の内径面とは、筒状に形成された空芯コイル1の空洞部分の巻軸方向と直交する面を指す(図2のハッチング部分)。つまり、磁性体2は、空芯コイル1を間に挟み込むように、対向に配置されている。
磁気センサ3は、リアクトル10の磁気状態を検知する。具体的には、リアクトル10内を流れる磁束を検知する。磁気センサ3は、導電性部材により成る。磁気センサ3は、この導電性部材が巻回されて成るが、その巻き数は、例えば1巻き以下である。1巻き以下にすることで、導電性部材を巻回する工程を最小限に抑え、生産性が向上するとともに材料費の削減となる。本実施形態の磁気センサ3は、導電性部材の2か所が略直角に折れ曲がった、短辺部と短辺部の両端から延びる2本の長辺部で構成された概略コの字形状となっている。
磁気センサ3は、空芯コイル1の内径面の延長領域以外に配置される。磁気センサ3は、一方の磁性体2の概略中央部分の外周に巻回されている。具体的には、短辺部が磁性体2とケース4に挟まれ、2本の長辺部が磁性体2を挟み込むように配置されている。磁気センサ3は、2個の空芯コイル1の間に配置されている。なお、本実施形態の磁気センサ3は、磁束の全体量を測定するものではなく磁束の時間変化を検知できれば足りるので、2個の空芯コイル1の間に配置されていても検知機能に影響はない。
磁気センサ3は、樹脂(不図示)によって磁性体2と一体にモールド成形され、固定されている。樹脂の種類としては、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ウレタン樹脂、BMC(Bulk Molding Compound)、PPS(Polyphenylene Sulfide)、PBT(Polybutylene Terephthalate)等が挙げられる。
磁気センサ3を構成する導電性部材の断面積は、空芯コイル1を構成する導電性部材の断面積よりも小さい。これに限定されるものではないが、例えば、磁気センサ3を構成する導電性部材の断面積は、空芯コイル1を構成する導電性部材の断面積の6分の1程度の大きさである。即ち、空芯コイル1を構成する導電性部材の断面積が6mmである場合には、磁気センサ3を構成する導電性部材の断面積は、1mmとなる。
また、リアクトル10は、リアクトル10の温度を検知する温度センサ(不図示)を備えている。温度センサは、空芯コイル1の間に配置されている。なお、温度センサは、磁性体1と磁気センサ3とともに樹脂によって一体に成形して固定してもよいし、樹脂に保持部を設けて、そこに挿入して固定させてもよい。
ケース4は、上面が開口している箱型形状である。ケース4は、空芯コイル1、磁性体2、磁気センサ3及び温度センサを収容する。ケース4は、例えばアルミニウム合金等、熱伝導性が高く軽量な金属で構成されており、放熱性を有する。なお、ケース4内に空芯コイル1、磁性体2、磁気センサ3及び温度センサを収容した後、ケース4内に充填材を注入してもよい。充填剤としてはシリコーン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂など比較的柔らかく熱伝導性の高い樹脂が適している。
(作用)
図11に示すように、従来において、磁気センサ103は、磁束をより多く検知するために、空芯コイル101の内径面の延長領域に配置されていた。空芯コイル101から発生した磁束は磁性体102に向かって広がり、又、磁性体102に流れた磁束は空芯コイル102に向かって流れるため、磁束の一部が磁気センサ103の内周部分のみではなく、導電性部材の端面に当たることがある。導電性部材の端面に磁束が当たると、渦電流損失が増大し、その結果、発熱が大きくなる。
しかし、本実施形態においては、磁気センサ3は、空芯コイル1の内径面の延長領域ではなく、空芯コイル1の間であり、磁性体2の概略中央部分に配置されている。そのため、図3に示すように、空芯コイル1から発生した磁束は磁性体2に入り込み、磁性体2内を流れるため磁気センサ3の内周を通り、磁性体2から空芯コイル1に流れていく。即ち、磁束が磁気センサ3に当たることを防止できる。また、磁気センサ3は、短辺部が磁性体1とケース4に挟まれ、2本の長辺部が磁性体2を挟み込むように磁性体2の外周に設けられているので、磁路となる磁性体2を流れる磁束を検知することができる。
(効果)
以上のとおり、本実施形態のリアクトル10は、導電性部材を巻き回して成る空芯コイル1と、巻軸方向と直交する空芯コイル1の内径面に対向して配置される磁性体2と、導電性部材から成り、磁性体1の外周に配置され、リアクトル10の磁気状態を検知する磁気センサ3と、を備える。そして、磁気センサ3は、巻軸方向と直交する空芯コイル1の内径面の延長領域以外の磁性体2の外周に配置されている。
これにより、磁束が磁気センサ3に当たることを防止することができるので、渦電流損失を抑制することができる。そして、渦電流損失を抑制することで、磁気センサ3の発熱も抑制することができる。その結果、リアクトル10の渦電流損失及び発熱量を低減させることができる。また、磁気センサ3は、磁性体2の外周に配置されているので、磁路となる磁性体2内を流れる磁束の変化量を測定することができ、センサとしての機能も果たす。
磁気センサ3を構成する導電性部材の断面積は、空芯コイル1を構成する導電性部材の断面積よりも小さい。これにより、磁気センサ3の小型化を実現でき、その結果、リアクトル10を小型化することができる。
従来のように、磁気センサ103を空芯コイル101の内径面の延長領域に配置した場合、磁気センサ103は発熱量が大きくなる。放熱性を上げるため、磁気センサ103を構成する導電性部材を太く、即ち、断面積や線径を大きくする必要があった。
しかし、本実施形態では、磁気センサ3の発熱量を低減させることができるので、磁気センサ3の放熱性を上げる必要がないので、磁気センサ3を構成する導電性部材の断面積を小さくでき、その結果、磁気センサ3の線径も小さくできる。そのため、磁気センサ3を小型化することができ、その結果、リアクトル10を小型化することができる。
さらに、空芯コイル1は、2つ設けられ、2つ設けられた空芯コイル1は、巻軸方向が平行になるように横並びに配置され、磁気センサは、空芯コイル1の間に配置され、リアクトルの温度を検出する温度センサは、空芯コイル1の間に配置されている。
上述のとおり、磁気センサ3の発熱量を抑えることができるので、磁気センサ3の線径を小さくすることができる。そのため、横並びに配置された空芯コイル1の隙間を短くすることができる。温度センサは、空芯コイル1に近い位置に配置した方がより正確に温度検出を行うことができる。そのため、温度センサを隙間を短くした空芯コイル1の間に配置することで、リアクトル10の温度をより精度良く検出できる。
磁気センサ3は、磁性体2とともに樹脂によって一体に成形され、固定されている。これにより、リアクトル10が振動したとしても、磁気センサ3の位置がずれることを抑制できるので、良好な検知状態を維持することができる。また、磁性体2とともに一体に成形することで、磁気センサ3を固定する作業を省くことができ、生産性が向上する。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係るリアクトルについて、図面を参照しつつ説明する。なお、第1の実施形態と同一構成及び同一機能については同一符号を付して詳細な説明を省略し、異なる部分のみ説明する。図4は、第2の実施形態に係るリアクトル10の全体構成を示す斜視図である。図5は、第2の実施形態に係るリアクトル10の平面図である。
第2の実施形態のリアクトル10は、空芯コイル1の個数、磁性体2の形状、磁気センサ3の個数が異なる。空芯コイル1は3つ設けられており、巻軸方向が平行となるように隙間を介して横並びに配置されている。具体的には、空芯コイル1bが真ん中に配置され、その両脇に空芯コイル1a、1cが、空芯コイル1bを挟んで配置されている。
磁性体2は、突出部21を有する。この突出部21も圧粉磁心、フェライト磁心、積層鋼板、又はメタルコンポジット等から成り、磁束が流れる磁路となる。突出部は、空芯コイル1a、1b、1cと対向する面から空芯コイル1a、1b、1cに向けて延びている。磁性体2は、空芯コイル1の数と同数の突出部21を有する。各磁性体2が有する突出部21は、空芯コイル1を挟んで対向に配置されている。
突出部21は、空芯コイル1a、1b、1cの内周に挿入されていてもよい。もっとも、対向する突出部21における空芯コイル1の内周に挿入されている長さの和が、空芯コイル1の巻軸方向の長さの半分以下である。つまり、図6で示すように、対向する突出部21の空芯コイル1の内周に挿入された巻軸方向の長さをそれぞれL1、L2として、空芯コイル1cの巻軸方向の長さをL3とした場合に、
(L1+L2)≦(L3/2)
となる。即ち、本発明における空芯コイル1には、コイルの内周の半分以上が空洞になっているものも含まれる。
なお、対向に配置された突出部21間の空間は、ギャップとは異なる。ギャップは、磁性体間に所定の幅の磁気的なギャップを与え、リアクトルのインダクタンス低下を防止することを目的にしている。上述のとおり、空芯コイル1は、電流値に依存することなくインダクタンス値は一定であるため、そもそもインダクタンス低下を防止する必要がない。そのため、空芯コイル1の内周の半分以上が空洞となる部分は、インダクタンス低下を防
止するギャップとは異なる。後述するように、突出部21は、磁束が広がり、空芯コイル1を構成する導電性部材の端面に磁束がぶつかることを抑制するために設けられている。
また、本実施形態のリアクトル10は、平板状の板状磁性体22を備えている。板状磁性体22は4つ設けられており、空芯コイル1a、1bの間、空芯コイル1b、1cの間、磁性体2の両端部にそれぞれ設けられている。板状磁性体22は、磁性体2と接着剤等で接合されている。
磁気センサ3は、3つ設けられている。磁気センサ3aは空芯コイル1aと板状磁性体22の間、磁気センサ3bは空芯コイル1a、1bの間、磁気センサ3は空芯コイル1cと板状磁性体22の間の一方の磁性体2の外周にそれぞれ設けられている。3つの磁気センサ3a、3b、3cは、何れも巻軸方向と直交する空芯コイル1の内径面の延長領域以外の磁性体2の外周に配置されている。
(作用)
次に、作用について図面を参照しつつ説明する。図7は、磁性体に突出部が形成されていない場合における磁束の流れを示す図である。図8は、本実施形態のように、磁性体に突出部が形成されている場合における磁束の流れを示す図である。なお、図7及び図8における矢印は磁束の流れを示す。
上述のとおり、空芯コイル1から発生した磁束は、磁性体2に向かって広がり、又、磁性体2を流れた磁束は、空芯コイル1に向かうため、空芯コイル1を構成する導電性部材の端面に磁束がぶつかり、渦電流損失が増大する虞がある(図7の破線の丸で囲った)。
しかし、磁性体2に突出部21を設けることで、図8に示すように、空芯コイル1から発生した磁束は、突出部21に向かって流れるため、空芯コイル1と磁性体2の境界において、磁束が広がることを抑制する。また、磁性体2を流れた磁束も、突出部21内を流れ、突出部21の先端から空芯コイル1に向かって流れる。その結果、空芯コイル1を構成する導電性部材の端面に磁束がぶつかることを抑制する。
(効果)
以上のとおり、本実施形態のリアクトル10は、磁性体2が空芯コイル1と対向する面から空芯コイル1に向けて延びる突出部21を有する。これにより、空芯コイル1を構成する導電性部材の端面に磁束がぶつかることを抑制することができる。その結果、リアクトル10の渦電流損失を低減できるとともに、リアクトル10の発熱量も低減させることができる。
(実施例)
本発明について、実施例に基づいて更に詳述する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
まず、実施例1及び2並びに比較例1及び2のリアクトルを作製した。実施例1は、第1の実施形態(図1)と同一の構成である。一方、比較例1は、図9に示すように、磁気センサの位置が空芯コイルと磁性体の間(空芯コイルの内径面の延長領域)に配置されている。実施例1と比較例1は、磁気センサの位置が異なるのみで、その余は同一構成・同一部材である。
実施例2は、第2の実施形態(図4及び5)と同一の構成である。一方、比較例2は、図10に示すように、突出部を含めた磁性体の外周(空芯コイルの内径面の延長領域)に配置されている。実施例2と比較例2は、磁気センサの位置が異なるのみで、その余は同一構成・同一部材である。
この実施例1及び2並びに比較例1及び2の位置に配置された磁気センサの渦電流損失を磁界解析のシミュレーションから求めた。実施例1及び比較例1は、電流を30A、空芯コイルから発生する磁束密度ΔBを163.66mTという条件で磁界解析を行った。また、実施例2及び比較例2は、電流を30A、空芯コイルから発生する磁束密度ΔBを224.52mTという条件で磁界解析を行った。実施例1及び比較例1の解析結果を表1に示し、実施例2及び比較例2の解析結果を表2に示す。なお、表2におけるa、b、cは、図4及び図10における磁気センサ3a、3b、3cをそれぞれ指す。
Figure 2022139793000002
Figure 2022139793000003
表1に示すように、実施例1は、比較例1と比べて、渦電流損失を1/30以下と大幅に低減できることが確認された。また、実施例2は、比較例2と比べて、3つの磁気センサにおけるそれぞれにおける渦電流損失を1/40程度と大幅に低減できることが確認された。つまり、磁気センサを空芯コイルの内径面の延長領域以外の磁性体の外周に設けることで、渦電流損失を大幅に低減できることが確認された。
(他の実施形態)
本明細書においては、本発明に係る実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図していない。上記のような実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
本実施形態では、磁気センサ3は、樹脂により磁性体2と一体に成形して固定されていたが、これに限定されない。例えば、磁性体2のみを樹脂でモールド成形し、そのモールド成型時に樹脂によって磁気センサの保持部を形成して、この保持部によって磁気センサ3を固定させてもよい。
本実施形態では、リアクトル10は空芯コイル1の間に温度センサを備えていたが、空芯コイル1間の距離が短くなることでリアクトル10の状態の検知精度が向上するセンサであれば如何なるセンサでもよい。
第2の実施形態では、3つの磁気センサ3は、何れも巻軸方向と直交する空芯コイル1の内径面の延長領域以外の磁性体2の外周に配置されていたが、リアクトル10が複数の磁気センサ3を備えている場合においては、少なくとも1つの磁気センサ3が、巻軸方向と直交する空芯コイル1の内径面の延長領域以外の磁性体2の外周に配置されていればよい。
10 リアクトル
1 空芯コイル
1a、1b、1c 空芯コイル
2 磁性体
21 突出部
22 板状磁性体
3 磁気センサ
3a、3b、3c 磁気センサ
4 ケース
100 リアクトル
101 空芯コイル
102 磁性体
103 磁気センサ

Claims (5)

  1. 導電性部材を筒状に巻き回して成る空芯コイルと、
    巻軸方向と直交する前記空芯コイルの空洞部分となる内径面に対向して配置される磁性体と、
    導電性部材を巻回して成り、リアクトルの磁気状態を検知する磁気センサと、
    を備え、
    前記磁気センサは、前記空芯コイルの内径面の延長領域以外の前記磁性体の外周に巻回されていること、
    を特徴とするリアクトル。
  2. 前記磁性体は、前記空芯コイルと対向する面から前記空芯コイルに向けて延びる突出部を有すること、
    を特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記磁気センサを構成する導電性部材の断面積は、前記空芯コイルを構成する導電性部材の断面積よりも小さいこと、
    を特徴する請求項1又は2に記載にリアクトル。
  4. リアクトルの状態を検知するセンサを更に備え、
    前記空芯コイルは、複数設けられ、
    複数設けられた前記空芯コイルは、前記巻軸方向が平行になるように横並びに配置され、
    前記磁気センサは、前記空芯コイルの間に配置され、
    前記センサは、複数設けられた前記空芯コイルの間に配置されていること、
    を特徴する請求項1乃至3の何れかに記載のリアクトル。
  5. 前記磁気センサは、樹脂によって前記磁性体と一体に成形され、固定されていること、
    を特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のリアクトル。
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