JP2022137128A - Ash1l阻害剤及びそれを用いた治療方法 - Google Patents

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チュアン,ジン
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Montgomery Deanna
デン,ジン
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Abstract

【課題】ASH1L活性の小分子阻害剤及びASH1Lの分解を促進する小分子、ならびに急性白血病、固形癌、及びASH1Lの活性に依存する他の疾患を含む疾患の治療にそれを使用する方法を提供する。【解決手段】下式の化合物。TIFF2022137128000334.tif62169(式中、XはS、O、NH、またはCH2であり;Lは0~3個のC、S、O、及び/またはNで構成され、Lの構成要素が0の場合、Lの位置に結合はない。)【選択図】図1

Description

〔関連出願の相互参照〕
本出願は、2016年5月12日出願の米国仮特許出願第62/335,160号に対する優先利益を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書では、ASH1L活性の小分子阻害剤及びASH1Lの分解を促進する小分子、ならびに急性白血病、固形癌、及びASH1Lの活性に依存する他の疾患を含む疾患の治療にそれを使用する方法を提供する。
ASH1L(Absent small and homeoticディスクタンパク質1ホモログ;EC:2.1.1.43)は、ヒストン3、リジン36(H3K36)をメチル化するヒストン-リジンN-メチルトランスフェラーゼ(KMTase)である。ASH1Lは、重要な白血病標的遺伝子でのMLL融合タンパク質のクロマチン結合及びMLL融合タンパク質媒介性の発がん性形質転換に必須であり、これはASH1LがMLL白血病及びおそらくはHOX高発現の他の白血病の治療標的であることを示唆している(参考文献1;その全体が参照により組み込まれる)。ASH1Lはまた、甲状腺癌及び乳癌を含む種々の固形腫瘍で過剰発現する(参考文献2、3;その全体が参照により組み込まれる)。甲状腺癌では、ASH1Lは腫瘍特異的切断型で過剰発現する。腫瘍抑制因子マイクロRNA、miR-142-3pは、ASH1Lの3’UTRに結合することによりASH1Lタンパク質発現を阻害し、コロニー形成の阻害及び甲状腺癌細胞増殖の遅延化と相関する効果を示す(参考文献2;その全体が参照により組み込まれる)。さらに、侵襲性の基底細胞様乳癌ではASH1L遺伝子がコピー数の増幅を頻繁に受けており、ASH1L mRNAの高発現が乳癌患者の寿命短縮と関連している(参考文献3;その全体が参照により組み込まれる)。最後に、肝細胞癌(HCC)ではASH1L遺伝子付近に構造変化が認められ、またHCC細胞においてASH1Lをノックダウンすると増殖が遅延する(参考文献4;その全体が参照により組み込まれる)。
ASH1Lは複数の発生及び発がん性に関連して、HOXA、HOXB、HOXC、及びHOXD遺伝子ならびにMEIS1を活性化する(参考文献5~8;その全体が参照により組み込まれる)。マウス胚性幹細胞の分化時のASH1L SETドメインの欠失がHox及びWntファミリーのメンバーを含む152の遺伝子の発現欠損をもたらすことから、ASH1LのKMTase活性は、その遺伝子活性化機能の少なくとも一部に必要とされる(参考文献8;その全体が参照により組み込まれる)。HOX遺伝子は多様な血液腫瘍及び固形腫瘍において発がん性要因となることから、これらの知見は関連性が高い(参考文献9;その全体が参照により組み込まれる)。例えば、HOXA9の過剰発現は、AMLにおける予後不良との関連性が高く(参考文献10;その全体が参照により組み込まれる)、HOXA9及びその共同因子MEIS1は、MLLが再構成された白血病細胞の生存に必要とされる(参考文献11、12;その全体が参照により組み込まれる)。ASH1Lの欠損は、マウス骨髄における長期造血幹細胞(HSC)の大幅な減少を引き起こすが、HSC下流で前駆細胞の増殖が増加するため末梢血球数に対する影響はごく限られたものである(参考文献5;その全体が参照により組み込まれる)。ASH1L欠損HSCはまた、致死量の放射線照射マウスに移植された場合に骨髄の産生を再現することができない(参考文献5;その全体が参照により組み込まれる)。これらの知見は、ASH1Lが長期HSCの休止及び自己再生能を維持することを示している。
ASH1Lはまた、がん以外の疾患においても重要な役割を果たす。例えば、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーでは、ノンコーディングRNAによって染色体領域4q35にASH1Lが動員され、それによってH3K36のジメチル化、クロマチンのリモデリング、及び4q35遺伝子の異常転写が引き起こされる(参考文献13;その全体が参照により組み込まれる)。肝線維症では、肝星状細胞の線維形成性筋線維芽細胞への分化転換中に、ASH1Lが上方制御され、線維形成促進性遺伝子に結合してそれを活性化させる(参考文献14;その全体が参照により組み込まれる)。
本明細書では、ASH1L活性の小分子阻害剤及びASH1Lの分解を促進する小分子、ならびに急性白血病、固形癌、及びASH1Lの活性に依存する他の疾患を含む疾患の治療にそれを使用する方法を提供する。
いくつかの実施形態では、本明細書で、式(I):
Figure 2022137128000002
の構造を含む化合物またはその塩を提供する。
[式中、XはS、O、NH、またはCHであり;
は、H、アルキル、置換アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミン、チオアルキル、ハロゲン、ケトン、アミド、シアノ、スルホニル、ジアルキルホスフィンオキシド、炭素環、芳香環、置換芳香環、芳香族複素環、置換芳香族複素環、置換または非置換の非芳香族複素環、別の芳香環と縮合された芳香族炭素環または芳香族複素環、水素結合供与体、水素結合受容体、及びそれらの組み合わせから選択され;
Lは0~3個のC、S、O、及び/またはNで構成され、Lの構成要素が0の場合、Lの位置に結合はなく;
Figure 2022137128000003
は、0~5位がRD1-RD5置換基により置換されていてもよい4~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、または複素環であり;
D1-RD5は、存在する場合、H、アルキル、置換アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミン、置換アミン、チオアルキル、ハロゲン、ケトン、アミド、置換アミド、シアノ、スルホニル、カルボキシ、ジアルキルホスフィンオキシド、炭素環、置換炭素環、芳香環、置換芳香環、芳香族複素環、置換芳香族複素環、置換または非置換の非芳香族複素環、別の芳香環と縮合された芳香族炭素環または芳香族複素環、水素結合供与体、水素結合受容体、及びそれらの組み合わせから独立して選択され;
Figure 2022137128000004
は、場合により存在する、
Figure 2022137128000005
と環系を形成する4~7員の炭素環、複素環、アリール環、またはヘテロアリール環であり、0~5位がRG1-RG5置換基により置換されていてもよく;
G1-RG5は、存在する場合、H、アルキル、置換アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミン、置換アミン、チオアルキル、ハロゲン、ケトン、アミド、シアノ、スルホニル、カルボキシ、ジアルキルホスフィンオキシド、炭素環、芳香環、置換芳香環、芳香族複素環、置換芳香族複素環、置換または非置換の非芳香族複素環、別の芳香環と縮合された芳香族炭素環または芳香族複素環、水素結合供与体、水素結合受容体、及びそれらの組み合わせから独立して選択され;
Yは0~3個のC、S、O及び/またはNで構成されるリンカーであり、その場合、Yの構成要素CまたはNのいずれかが場合により置換されていてもよく、Yの構成要素が0の場合、Yの位置に
Figure 2022137128000006
の共有結合があり;
Zは0~3個のC、S、O及び/またはNで構成されるリンカーであり、その場合、Zの構成要素CまたはNのいずれかが場合により置換されていてもよく、Zの構成要素が0の場合、Zの位置に
Figure 2022137128000007
の結合はなく;
Figure 2022137128000008
は、0~5位がRA1-RA5置換基により置換されていてもよい5~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環、または複素環であり;
A1-RA5は、存在する場合、H、アルキル、置換アルキル、分枝鎖アルキル、置換分枝鎖アルキル(例えば、ハロゲン置換分枝鎖アルキル)、ヒドロキシ、アルコキシ、アミン、置換アミン、チオアルキル、ハロゲン、ケトン、アミド、置換アミド、シアノ、スルホニル、カルボキシ、ジアルキルホスフィンオキシド、炭素環、置換炭素環、芳香環、置換芳香環、芳香族複素環、置換芳香族複素環、置換または非置換の非芳香族複素環(例えば、ピペリジン、テトラヒドロピラン、アルキルスルホニル置換ピペリジン(化合物263を参照)、スルホンアミド置換ピペリジン(化合物268を参照))、別の芳香環と縮合された芳香族炭素環または芳香族複素環、水素結合供与体、水素結合受容体、及びそれらの組み合わせから独立して選択され;
Figure 2022137128000009
は、場合により存在する、
Figure 2022137128000010
と環系を形成する5~7員の炭素環、複素環、アリール、またはヘテロアリールであり、0~5位がRE1-RE5置換基により置換されていてもよく;
E1-RE5は、存在する場合、H、アルキル、置換アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミン、置換アミン、アルキルアミン、置換アルキルアミン(例えば、化合物290)、チオアルキル、ハロゲン、ケトン、アミド、置換アミド、アルキルアミド、置換アルキルアミド(例えば、化合物289)、シアノ、スルホニル、カルボキシ、ジアルキルホスフィンオキシド、炭素環、置換炭素環、芳香環、置換芳香環、芳香族複素環、置換芳香族複素環、置換または非置換の非芳香族複素環、別の芳香環と縮合された芳香族炭素環または芳香族複素環、水素結合供与体、水素結合受容体、及びそれらの組み合わせから独立して選択され;
Figure 2022137128000011
は、場合により存在する、
Figure 2022137128000012
と環系を形成する4~7員の炭素環、複素環、アリール、またはヘテロアリールであり、0~5位がRM1-RM5置換基により置換されていてもよく;ならびに
M1-RM5は、存在する場合、H、アルキル、置換アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミン、置換アミン、チオアルキル、ハロゲン、ケトン、アミド、置換アミド、シアノ、スルホニル、カルボキシ、ジアルキルホスフィンオキシド、炭素環、置換炭素環、芳香環、置換芳香環、芳香族複素環、置換芳香族複素環、置換または非置換の非芳香族複素環、別の芳香環と縮合された芳香族炭素環または芳香族複素環、水素結合供与体、水素結合受容体、及びそれらの組み合わせから独立して選択される]。
いくつかの実施形態では、化合物は次の1つ以上である:
Figure 2022137128000013

Figure 2022137128000014

Figure 2022137128000015

Figure 2022137128000016
いくつかの実施形態では、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物に存在する場合、R1、RD1-5、RG1-5、RA1-5、RE1-5、及びRM1-5置換基は、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、芳香族炭素環、アミン、アルキルアミン、エーテル、アルコール、チオエーテル、チオール、スルホンアミド、スルホニル、チオアミド、カルバメート、カルバミド、アミド、シアノ、ハロゲン、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、複数の位置にハロ置換基を有するアルキル基、複素環、ヘテロアリール、2~3環(シクロアルキル環、芳香族炭素環、複素環及び/またはヘテロアリール環から選択される)を含む環系から選択されるかまたはそれを含む、いずれの好適な化学官能基であってよく、その場合、上述する官能基のいずれかが組み合わされていても、及び/またはさらに(例えば、複数回)置換されて化合物1~324の置換基を含むがこれらに限定されない、好適な置換基を生じていてもよい。
いくつかの実施形態では、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物に存在する場合、R1、RD1-5、RG1-5、RA1-5、RE1-5、及びRM1-5置換基のいずれかは、式(IIa~IIq):
Figure 2022137128000017

Figure 2022137128000018

Figure 2022137128000019
のうちの1つであり;
式中、J、Q、またはJのうちの1つは、存在する場合、D環、G環、A環、E環、またはM環の1つに結合しており;
J、J、J、J、及びJはそれぞれ、存在する場合、共有結合、H、アルキル1-15、アルケニル1-6、アルキニル1-6、(CH0-6C(S)NH、(CH0-6C(O)NH、O、S、NH、(CH0-6C(O)NH(CH1-6、(CH0-6NHC(O)(CH1-6、アルキルスルホニル、スルホンアミド、アルキルスルホンアミド、(CH0-6C(S)NH(CH1-6、(CH0-6O(CH1-6、(CH0-6OH、(CH0-6S(CH1-6、(CH0-6SH、(CH0-6NH(CH1-6、(CH0-6N(CH1-6(CH1-6(例えば、化合物80を参照)、(CH0-6NH、(CH0-6SO(CH1-6、(CH0-6NHSO(CH1-6、(CH0-6SONH、ハロゲン(例えば、F、Cl、Br、またはI)、ハロアルキル(例えば、(CH0-6CHF、(CH0-3CHF(CH0-2CH、またはBr、Cl、もしくはIでの同様のもの)、ジハロアルキル(例えば、(CH0-6CFH、(CH0-3CF(CH0-2CH、またはBr、Cl、もしくはIでの同様のもの)、トリハロアルキル(例えば、(CH0-6CF、またはBr、Cl、もしくはIでの同様のもの)、鎖に沿って2つ以上の位置に1~3個のハロゲンを有するアルキル(例えば、化合物126、144、194、195、200、207、245、251などを参照)、(CH1-4SP(Ph)=S(例えば、化合物52を参照)、(CH0-6NH(CH1-5OH、(CH0-6NH(CH1-5NH、(CH0-6NH(CH1-5SH、(CH0-6O(CH1-5OH、(CH0-6O(CH1-5NH、(CH0-6O(CH1-5SH、(CH0-6S(CH1-5OH、(CH0-6S(CH1-5NH、(CH0-6S(CH1-5SH、(CH0-6O(CH1-6NH(CH1-5OH、(CH0-6O(CH1-6NH(CH1-5NH、(CH0-6O(CH1-6NH(CH1-5SH、(CH0-6O(CH1-6O(CH1-5OH、(CH0-6O(CH1-6O(CH1-5NH、(CH0-6O(CH1-6O(CH1-5SH、(CH0-6O(CH1-6S(CH1-5OH、(CH0-6O(CH1-6S(CH1-5NH、(CH0-6O(CH1-6S(CH1-5SH、(CH0-6S(CH1-6NH(CH1-5OH、(CH0-6S(CH1-6NH(CH1-5NH、(CH0-6S(CH1-6NH(CH1-5SH、(CH0-6S(CH1-6O(CH1-5OH、(CH0-6S(CH1-6O(CH1-5NH、(CH0-6S(CH1-6O(CH1-5SH、(CH0-6S(CH1-6S(CH1-5OH、(CH0-6S(CH1-6S(CH1-5NH、(CH0-6S(CH1-6S(CH1-5SH、(CH0-6NH(CH1-6NH(CH1-5OH、(CH0-6NH(CH1-6NH(CH1-5NH、(CH0-6NH(CH1-6NH(CH1-5SH、(CH0-6NH(CH1-6O(CH1-5OH、(CH0-6NH(CH1-6O(CH1-5NH、(CH0-6NH(CH1-6O(CH1-5SH、(CH0-6NH(CH1-6S(CH1-5OH、(CH0-6NH(CH1-6S(CH1-5NH、(CH0-6NH(CH1-6S(CH1-5SH、(CH0-3C(O)O(CH0-3、(CH0-3C(S)O(CH0-3、(CH0-3C(O)S(CH0-3、(CH0-3C(S)S(CH0-3、(CH0-3C(O)NH(CH0-3、(CH0-3C(S)NH(CH0-3、(CH0-3NHC(O)(CH0-3、(CH0-3NHC(S)(CH0-3、(CH0-3OC(O)(CH0-3、(CH0-3OC(S)(CH0-3、(CH0-3SC(O)(CH0-3、(CH0-3SC(S)(CH0-3、(CH0-3NHC(O)NH(CH0-3、(CH0-3NHC(S)NH(CH0-3、(CH0-3OC(O)NH(CH0-3、(CH0-3OC(S)NH(CH0-3、(CH0-3SC(O)NH(CH0-3、(CH0-3SC(S)NH(CH0-3、(CH0-3NHC(O)O(CH0-3、(CH0-3NHC(S)O(CH0-3、(CH0-3OC(O)O(CH0-3、(CH0-3OC(S)O(CH0-3、(CH0-3SC(O)O(CH0-3、(CH0-3SC(S)O(CH0-3、(CH0-3NHC(O)S(CH0-3、(CH0-3NHC(S)S(CH0-3、(CH0-3OC(O)S(CH0-3、(CH0-3OC(S)S(CH0-3、(CH0-3SC(O)S(CH0-3、(CH0-3SC(S)S(CH0-3、(CHO)1-6、及びトリメチルメタンからなる群から独立して選択され;
Q、Q、及びQはそれぞれ、存在する場合、フラン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ピロール、インドール、イソインドール、チオフェン、ベンゾチオフェン、ベンゾ[c]チオフェン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、プリン、ピラゾール、インダゾール、オキサゾール、ベンゾオキサゾール、イソオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、ベンゼン、ナフタレン、ピリジン、キノロン、イソキノリン、ピラジン、キノキサリン、ピリミジン、キナゾリン、ピリダジン、シンノリン、フタラジン、サリドマイド、トリアジン(例えば、1,2,3-トリアジン;1,2,4-トリアジン;1,3,5トリアジン)、チアジアゾール、アジリジン、チイラン(エピスルフィド類)、オキシラン(エチレンオキシド類、エポキシド類)、オキサジリジン、ジオキシラン、アゼチジン、オキセタン、チエタン、ジアゼチジン、ジオキセタン、ジチエタン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、チオラン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、オキサゾリジン、イソオキサゾリジン、チアゾリジン、イソチアゾリジン、ジオキソラン、ジチオラン、ピペリジン、オキサン、チアン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、ジオキサン、ジチアン、トリオキサン、トリチアン、アゼパン、オキセパン、チエパン、ホモピペラジン、アゾカン、テトラヒドロピラン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、1,3-シクロヘキサジエン、1,4-シクロヘキサジエン、1,5-シクロオクタジエン、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、任意の好適なC~Cシクロアルキル基、及び表1a、1b、2、3、4、または5に示す環構造のいずれかからなる群から独立して選択され;
Q、Q、及びQはそれぞれ、存在する場合、Q環上の任意の位置に1つ以上の追加のJ基が存在してもよく;
上記いずれのアルキル基または(CHx-y基が、直鎖であっても分枝鎖であってもよく(例えば、化合物103、104、138、245などを参照);
上記いずれのアルキル基または(CHx-y基が、1個以上の炭素に、OH、=O、NH、CN、ジハロアルキル(例えば、CFH)、トリハロアルキル(例えば、CF)、またはハロゲン(例えばF)の置換基をさらに含んでもよく;
上記の基の末端位置の水素数は、上記の基が追加の基と結合されているか(例えば、CHがCHに調整され、OHがOに調整されるなど)、または上記の基が末端にあるか(例えば、CHがCHに調整され、OがOHに調整されるなど)に応じて調整される場合があり;ならびに
式(IIa~q)のいずれかが、末端フルオロフォア(例えば、フルオレセイン)、固体表面、酵素リガンド(例えば、サリドマイド(例えば、化合物198、199、301、286、291)、またはVHLリガンド(例えば、(2S,4R)-1-((S)-2-アミノ-3,3-ジメチルブタノイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド(例えば、化合物302)など)、または親和性タグをさらに含んでもよい。
いくつかの実施形態では、式(IIa~q)のいずれかは、リンカーで連結されたASH1L阻害剤とE3ユビキチンリガーゼリガンドで構成される二機能性化合物を表す場合があり、この化合物はASH1Lに結合し、E3ユビキチンリガーゼ(セレブロン、VHLリガーゼなど)複合体を動員してユビキチン化するとともに、ASH1Lのプロテオソーム媒介性分解を誘導するように機能する(例えば、化合物198、199、301、302、286、291)。ユビキチンリガーゼの関与によって標的タンパク質の分解を誘導する例示的な化合物は、例えば、米国公開第2015/0291562号;米国公開第2016/0235731号に記載されており、いずれもその全体が参照により組み込まれる。
いくつかの実施形態では、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物に存在する場合、R1、RD1-5、RG1-5、RA1-5、RE1-5、及びRM1-5置換基は独立して、表6または表7に示す化合物1~324に存在する置換基のいずれかであり、その位置は化合物1~324の置換基の位置に限定されない。
いくつかの実施形態では、化合物は、表6または表7に示す化合物(例えば、化合物1~324)から選択される。
いくつかの実施形態では、本明細書で、特許請求の範囲に記載する前述のいずれか1つの化合物と、薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物を提供する。いくつかの実施形態では、医薬組成物は経口投与用に製剤化される。いくつかの実施形態では、医薬組成物は注射用に製剤化される。
いくつかの実施形態では、本明細書で、ASH1Lを有効量の本明細書に記載の化合物と接触させることを含む、ASH1Lの活性を阻害する方法を提供する。いくつかの実施形態では、接触させることには、ASH1Lを発現する細胞との接触を含む。
いくつかの実施形態では、本明細書で、ASH1L及びE3ユビキチンリガーゼ複合体(例えば、セレブロン、VHLリガーゼなど)のタンパク質の両方を動員し、ユビキチン化及びASH1Lのプロテアソーム媒介性分解をもたらすように機能する二機能性化合物によってASH1Lを分解する方法を提供する。
いくつかの実施形態では、本明細書で、ASH1Lの活性を阻害するかまたはASH1Lを分解するのに有効な量で、本明細書に記載の医薬組成物を対象に投与することを含む、疾患の治療方法を提供する。いくつかの実施形態では、疾患はがんである。いくつかの実施形態では、疾患は増殖性障害である。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、追加のがん治療薬と同時投与される。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。
いくつかの実施形態では、本明細書で、本明細書に記載する化合物の使用を提供する。いくつかの実施形態では、本明細書で、ASH1L活性の阻害またはASH1Lの分解に対する本明細書に記載の化合物の使用を提供する。いくつかの実施形態では、本明細書で、疾患(例えば、がん)の治療に対する本明細書に記載の化合物の使用を提供する。
ASH1L阻害剤の生化学的特性決定。ASH1Lのin vitro KMTaseアッセイでのASH1L阻害剤(化合物:89、90、95、115、126)の活性の比較。IC50値を示す。 等温滴定熱量測定(ITC)によって測定した化合物126のASH1L SETドメインへの結合。 化合物126及び69(陰性対照化合物)の細胞活性。図3Aは、処理後8日目に化合物126によって誘導された、MLL-AF9(MA9)で形質転換されたマウス骨髄細胞における細胞増殖の阻害。図3Bは、処理後8日目に化合物126によって誘導された、Hoxa9/Meis1(HM-2、陰性対照細胞株)で形質転換されたマウス骨髄細胞における細胞増殖の阻害。図3Cは、化合物126はMLL-AF9細胞の分化を誘導するが、陰性対照細胞株HM-2では分化を誘導しないことを示す。図3Dは、化合物126はMLL融合標的遺伝子(Hoxa群、Meis1)の発現を下方制御するが、対照細胞株HM-2ではこの遺伝子の発現に影響を及ぼさないことを示す。陰性対照化合物69は、両方の細胞株において遺伝子発現に影響しない。遺伝子発現データは、β-アクチンに基づいて正規化されている。 ヒト白血病細胞株における126の活性。図4Aは、化合物126及び69による処理から4日後のMV4;11細胞(MLL-AF4を発現する)での細胞増殖の阻害。図4Bは、化合物126及び69による処置から4日後のMLL-AF9を発現するMOLM13細胞での細胞増殖の阻害。126及び陰性対照化合物69のGI50値を示す。 白血病細胞における260の活性。図5Aは、化合物260がMLL-AF9形質転換マウス白血病細胞においてMLL融合標的遺伝子(Hoxa9、Hoxa10、及びMeis1)の発現を下方制御することを示す。図5Bは、化合物260が様々なMLL転座を有するヒト急性白血病細胞パネルで細胞増殖を阻害することを示す。 HeLa細胞において301が誘導するASH1Lの分解。301の濃度を示す(0.05~50μM)。
〔定義〕
本明細書に記載するものと同様または同等であるいかなる方法及び材料も本明細書に記載の実施形態の実施または試験に使用することができるが、一部の好ましい方法、組成物、装置、及び材料を本明細書に記載する。しかしながら、本発明の材料及び方法を記載するにあたり、本発明は本明細書に記載される特定の分子、組成物、方法論、またはプロトコールに限定されず、通常の実験及び至適化に応じてこれらを変更できるものと理解されるべきである。また、本明細書で使用される用語は特定の変法または実施形態の記載のみを目的としており、本明細書に記載の実施形態の範囲を限定することを意図しないものと理解されるべきである。
特に定義しない限り、本明細書で使用される技術用語及び科学用語はすべて、本発明が属する技術分野の当業者に共通して理解されているものと同じ意味を有する。ただし、矛盾が生じる場合には、定義を含めて本明細書が優先される。したがって、本明細書に記載の実施形態に関連して以下の定義が適用される。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈によって特に明示されない限り、複数の指示対象物を包含する。したがって、例えば「ASH1L阻害剤(a ASH1L inhibitor)」に関する言及は、当業者に既知である1つ以上のASH1L阻害剤及びその等価物などを指すものである。
本明細書で使用される場合、用語「含む」及びその言語的変形は、列挙された特徴(複数可)、要素(複数可)、方法工程(複数可)などが存在することを意味するが、その他の特徴(複数可)、要素(複数可)、方法工程(複数可)などの存在は除外されない。それとは反対に、用語「からなる」及びその言語的変形は、列挙された特徴(複数可)、要素(複数可)、方法工程(複数可)などが存在することを意味するが、通常付随する不純物を除いて、列挙されていな特徴(複数可)、要素(複数可)、方法工程(複数可)などはいずれも除外される。「本質的に~からなる」という語句は、列挙された特徴(複数可)、要素(複数可)、方法工程(複数可)などに加え、組成物、系、または方法の基本的な性質に実質的に影響を与えない、その他の何らかの特徴(複数可)、要素(複数可)、方法工程(複数可)などを意味する。本明細書の実施形態の多くは、開放形式の「含む」という文言を用いて記載されている。そのような実施形態は、「からなる」及び/または「本質的に~からなる」という閉鎖式の複数の実施形態を包含しており、代わりにそのような文言を使用して特許請求または記載されていてもよい。
置換基の化学名はすべて、IUPAC方式に照らして、及び/または改定方式に照らして、置換基内の官能基が足場もしくは主構造から分岐する順序で示されると解釈すべきである。例えば、改定された命名法ではメチル-スルホニル-プロパノールとは、CHSOCHCHCHOHまたは:
Figure 2022137128000020
を指す。
別の例として、改定された命名法によれば、メチル-アミン置換基は
Figure 2022137128000021
であるが、
アミノ-メチル置換基は
Figure 2022137128000022
である。
置換基の化学名はすべて、IUPAC命名法及び/または改定された命名法に照らして、本明細書に記述及び/または記載される化学構造を参照して解釈されるべきである。
本明細書で使用される場合、用語「対象」とは、広くヒト及び非ヒト動物(例えば、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ヒツジ、家禽、魚類、甲殻類など)を含むがこれらに限定されないいずれの動物をも指す。本明細書で使用される場合、用語「患者」とは通常、疾患または病態を治療される対象を指す。
本明細書で使用される場合、用語「疾患のリスクがある対象」、例えば「がんのリスクがある対象」とは、疾患(例えば、がん)を発症させる1つ以上の危険因子を有する対象を指す。具体的な疾患に応じて、危険因子には、性別、年齢、遺伝的素因、環境曝露、感染症、及び疾患、生活習慣などに関する既往歴が含まれ得るが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、用語「有効量」とは、有益な結果または望ましい結果をもたらすのに十分な組成物の量を指す。有効量は1回以上の投与、塗布、または用量で投与でき、特定の製剤または投与経路に限定されることを意図しない。
本明細書で使用される場合、用語「投与」及び「投与する」とは、対象、またはin vivo、in vitro、もしくはex vivoの細胞、組織、及び臓器に薬物、プロドラッグ、もしくは他の薬剤、または治療的処置を与える行為を指す。例示的な人体への投与経路は、脳または脊髄のくも膜下領域(髄腔内)、眼(眼内)、口腔(経口)、皮膚(局所または経皮)、鼻(経鼻)、肺(吸入)、口腔粘膜(頬側)、耳、直腸、膣を経由するもの、注射(例えば、静脈内、皮下、腫瘍内、腹腔内など)によるものなどであり得る。
本明細書で使用される場合、用語「共投与」及び「共投与する」とは、少なくとも2種の薬剤(複数可)(例えば、ASH1L阻害剤と1種以上の追加治療薬)または療法を対象に投与することを指す。いくつかの実施形態では、2種以上の薬剤または療法の共投与は同時に行われる。他の実施形態では、第1の薬剤/療法が第2の薬剤/療法の前に投与される。使用する種々の薬剤または療法の製剤及び/または投与経路を変更できることを当業者は理解している。共投与の適切な用量は、当業者が容易に決定することができる。いくつかの実施形態では、薬剤または療法を共投与する場合、それぞれの薬剤または療法は、それらの単独投与時に適する用量よりも低用量で投与される。したがって、共投与は、薬剤または療法の共投与により潜在的に有害な(例えば毒性の)薬剤(複数可)の必要用量が低下する実施形態、及び/または2種以上の薬剤を共投与すると、他の薬剤の共投与によって薬剤のうち1つの有益な効果に対して対象の感受性が得られる実施形態において特に望ましい。
本明細書で使用される場合、用語「医薬組成物」とは、その組成物がin vitro、in vivo、またはex vivoでの診断用途または治療用途に特に適したものになるような、活性薬剤と不活性または活性を問わない担体との組み合わせを指す。
本明細書で使用される場合、用語「薬学的に許容される」または「薬理学的に許容される」とは、対象に投与された際に有害反応、例えば毒性反応、アレルギー反応、または免疫反応を実質的に生じない組成物を指す。
本明細書で使用される場合、用語「薬学的に許容される担体」とは、リン酸緩衝生理食塩水、水、エマルジョン(例えば、油/水エマルジョンまたは水/油エマルジョンなど)、及び様々な種類の湿潤剤、あらゆる溶媒、分散媒、コーティング、ラウリル硫酸ナトリウム、等張剤及び吸収遅延剤、崩壊剤(例えば、ジャガイモデンプンまたはグリコール酸ナトリウムデンプン)などを含むがこれらに限定されない標準的な医薬担体のいずれかを指す。組成物はまた、安定剤及び防腐剤を含んでもよい。担体、安定剤、及びアジュバントの例については、例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれるMartin,Remington’s Pharmaceutical Sciences,15th Ed.,Mack Publ.Co.,Easton,Pa.(1975)を参照のこと。
本明細書で使用される場合、用語「薬学的に許容される塩」とは、対象に投与すると、本発明の化合物またはその活性代謝産物もしくは残渣を提供することができる本発明の化合物の任意の薬学的に許容される塩(例えば、酸または塩基)を指す。当業者に知られているように、本発明の化合物の「塩」は、無機または有機の酸及び塩基に由来し得る。酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、マレイン酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、コハク酸、トルエン-p-スルホン酸、酒石酸、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸、マロン酸、ナフタレン-2-スルホン酸、ベンゼンスルホン酸などが挙げられるが、これらに限定されない。それ自体は薬学的に許容されないシュウ酸などの他の酸を、本発明の化合物及びその薬学的に許容される酸付加塩を得る際の中間体として有用である塩の調製に用いてもよい。
塩基の例としては、アルカリ金属(例えばナトリウム)水酸化物、アルカリ土類金属(例えばマグネシウム)水酸化物、アンモニア、及び式NW の化合物(式中、WはC1-4アルキルなど)が挙げられるが、これらに限定されない。
塩の例としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、カンファー酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、フルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パルモ酸塩(palmoate)、ペクチン酸塩、過硫酸塩、フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩、ウンデカン酸塩などが挙げられるが、これらに限定されない。塩の他の例としては、Na、NH 、及びNW (式中、WはC1-4アルキル基)などの適切なカチオンと合成される本発明の化合物のアニオンが挙げられる。
治療用途の場合、本明細書の化合物の塩は薬学的に許容されるものであると意図される。しかしながら、薬学的に許容されない酸及び塩基の塩もまた、例えば、薬学的に許容される化合物の調製または精製に使用することができる。
本明細書で使用される場合、用語「前記化合物を対象に投与する際の説明書」及びその文法上の等価表現には、キットに含まれる組成物を使用して病態を治療する(例えば、治療にあたって患者特異的な特性と治療の行動方針とが相関する投薬、投与経路、決定樹を医師に示す)説明書を含む。
「アミノ」とは、-NH部分を指す。
「カルボニル」とは、式-C(=O)-の部分を指す。
「カルボキシ」または「カルボキシル」とは、-COH部分を指す。
「シアノ」とは、-CN部分を指す。
「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」とは、-OH部分を指す。
「イミノ」とは、=NH部分を指す。本明細書で特に明記しない限り、イミノ基は置換されていてもよい。
「ニトロ」とは、-NO部分を指す。
「オキソ」とは、=O部分を指す。
「チオキソ」とは、=S部分を指す。
「アシル」とは、基-C(=O)R(式中、Rは、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール(環炭素を介して結合)、ヘテロアルキル、及びヘテロシクリルアルキルからなる群から選択される)を指す。本明細書で特に明記しない限り、アシル基は置換されていてもよい。
「アルキル」とは、飽和または不飽和(すなわち、1つ以上の二重結合及び/または三重結合を含む)であり、1~12個の炭素原子(C~C12アルキル)、好ましくは1~8個の炭素原子(C~Cアルキル)または1~6個の炭素原子(C~Cアルキル)を有し、分子の残りの部分に単結合で結合している炭素原子及び水素原子のみからなる直鎖または分枝鎖炭化水素部分を指し、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、1-メチルエチル(イソプロピル)、n-ブチル、n-ペンチル、1,1-ジメチルエチル(t-ブチル)、3-メチルヘキシル、2-メチルヘキシル、エテニル、プロパ-1-エニル、ブタ-1-エニル、ペンタ-1-エニル、ペンタ-1,4-ジエニル、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニルなどである。アルキルには、アルケニル(1つ以上の炭素-炭素二重結合)及びアルキニル(1つ以上の炭素-炭素三重結合)を含む。本明細書で特に明記しない限り、アルキル基は置換されていてもよい。
「アルコキシ」とは、式-OR(式中、Rは1~12個の炭素原子を含む本明細書で定義されるアルキル基である)の部分を指す。本明細書で特に明記しない限り、アルコキシ基は置換されていてもよい。
「アルキルアミノ」とは、式-NHRまたは-NR(式中、R及びRはそれぞれ独立して、1~12個の炭素原子を含む本明細書で定義されるアルキル基である)の部分を指す。本明細書で特に明記しない限り、アルキルアミノ基は置換されていてもよい。
「アルキルアミノアルキル」とは、少なくとも1つのアルキルアミノ置換基を含むアルキル部分を指す。アルキルアミノ置換基は、第3級炭素、第2級炭素、または第1級炭素に存在し得る。本明細書で特に明記しない限り、アルキルアミノアルキル基は置換されていてもよい。
「アミド(amide)」または「アミド(amido)」とは、式-C(=O)NRまたは-NRC(=O)R(式中、R及びRはそれぞれ独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール(環炭素を介して結合)、ヘテロアルキル、及びヘテロシクリルアルキルからなる群から選択される)を有する部分を指し、それぞれの部分が場合によりそれ自体置換されていてもよい。いくつかの実施形態では、C~Cアミド基であり、その場合、アミド基の総炭素数にアミドカルボニルを含む。アミドの-NRのRは場合により、それが結合している窒素とともに4員環、5員環、6員環、または7員環を形成してもよい。本明細書で特に明記しない限り、アミド基は置換されていてもよい。
「アミノアルキル」とは、少なくとも1つのアミノ置換基を含むアルキル部分を指す。アミノ置換基は、第3級炭素、第2級炭素、または第1級炭素に存在し得る。本明細書で特に明記しない限り、アミノアルキル基は置換されていてもよい。
「アミノカルボニル」とは、式-C(=O)NR(式中、R及びRはそれぞれ独立して、Hまたはアルキルである)のアミド部分を指す。本明細書で特に明記しない限り、アミノカルボニル基は置換されていてもよい。
「アリール」とは、6~18個の炭素原子及び少なくとも1つの芳香環を含む炭化水素環系部分を指す。本発明の目的では、アリール部分とは、単環式、二環式、三環式、または四環式の環系であり、縮合環系または架橋環系を含んでもよい。アリール部分としては、アセアントリレン、アセナフチレン、アセフェナントリレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン、クリセン、フルオランテン、フルオレン、as-インダセン、s-インダセン、インダン、インデン、ナフタレン、フェナレン、フェナントレン、プリアアデン、ピレン、及びトリフェニレンが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で特に明記しない限り、用語「アリール」または接頭辞「ar-」(「アラルキル」など)は、置換されていてもよいアリール基を含むことを意味する。
「アラルキル」とは、式-R-R(式中、Rは本明細書で定義されるアルキレン鎖であり、Rは本明細書で定義される1つ以上のアリール部分である)の部分を指し、例えばベンジル、ジフェニルメチルなどである。本明細書で特に明記しない限り、アラルキル基は置換されていてもよい。
「アラルキルアミノ」とは、アラルキル-NR-部分(式中、RはHまたはアルキルである)を指す。本明細書で特に明記しない限り、アラルキルアミノは置換されていてもよい。
「アラルキルオキシ」とは、アラルキル-O-部分を指す。本明細書で特に明記しない限り、アラルキルオキシは置換されていてもよい。
「アリールアミノ」とは、-NR-アリール部分(式中、RはHまたはアルキルである)を指す。本明細書で特に明記しない限り、アリールアミノは置換されていてもよい。
「アリールオキシ」とは、-O-アリール部分を指す。本明細書で特に明記しない限り、アリールオキシは置換されていてもよい。
「ビシクロアルキル」とは、2つ以上の原子を共有する、2つのシクロアルキル部分を有する部分を指す。シクロアルキル部分がちょうど2つの隣接する原子を共有する場合、「縮合」と称する。例として、ビシクロ[3.1.0]ヘキシル、ペルヒドロナフチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。シクロアルキル部分が3つ以上の原子を共有する場合、「架橋」と称する。例として、アダマンチル、ビシクロ[3.2.1]ヘプチル(「ノルボルニル」)、ビシクロ[2.2.2]オクチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で特に明記しない限り、ビシクロアルキルは置換されていてもよい。
「カルボキシアルキル」とは、式-R-R(式中、Rは本明細書で定義されるアルキレン鎖であり、Rは本明細書で定義されるカルボキシ基である)の部分を指す。本明細書で特に明記しない限り、カルボキシアルキル基は置換されていてもよい。
「シアノアルキル」とは、式-R-R(式中、Rは本明細書で定義されるアルキレン鎖であり、Rは本明細書で定義されるシアノ基である)の部分を指す。本明細書で特に明記しない限り、シアノアルキル基は置換されていてもよい。
「炭素環(carbocycle)」または「炭素環(carbocyclic ring)」とは、3~15個の炭素原子、好ましくは3~10個の炭素原子を有する、縮合環系または架橋環系を含み得る飽和または不飽和の非芳香族単環式または非芳香族多環式炭化水素部分を指し、シクロアルキル、シクロアルケニルなどを含む。「シクロアルキル」とは、3~15個の炭素原子、好ましくは3~10個の炭素原子を有する、縮合環系または架橋環系を含み得る飽和非芳香族単環式または多環式炭化水素部分を指す。単環式シクロアルキル部分としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、及びシクロオクチルが挙げられる。多環式シクロアルキル部分としては、例えば、アダマンチル、ノルボルニル、デカリニル、7,7-ジメチル-ビシクロ[2.2.1]ヘプタニルなどが挙げられる。「シクロアルケニル」とは、環内に1つ以上の炭素-炭素二重結合を含むシクロアルキルであり、例えばシクロペンテニル及びシクロヘキセニルである。本明細書で特に明記しない限り、シクロアルキル基は置換されていてもよい。
「シクロアルキルアルキル」とは、式-R(式中、Rは本明細書で定義されるアルキレン鎖であり、Rは本明細書で定義されるシクロアルキル部分である)の部分を指す。本明細書で特に明記しない限り、シクロアルキルアルキル基は置換されていてもよい。
「シクロアルキルアルキルアミノ」とは、シクロアルキルアルキル-NR-部分(式中、RはHまたはアルキルである)を指し、シクロアルキルアルキル部分は炭素原子を介して窒素に結合しており、窒素はその部分を分子の残部に結合させるリンカーとして機能する。本明細書で特に明記しない限り、シクロアルキルアルキルアミノは置換されていてもよい。
「シクロアルキルアルキルオキシ」とは、-O-シクロアルキルアルキル部分を指し、シクロアルキルアルキル部分は炭素原子を介して酸素に結合しており、酸素はその部分を分子の残部に結合させるリンカーとして機能する。本明細書で特に明記しない限り、シクロアルキルアルキルオキシは置換されていてもよい。
「シクロアルキルアミノ」とは、-NR-シクロアルキル部分(式中、RはHまたはアルキルである)を指す。本明細書で特に明記しない限り、シクロアルキルアミノは置換されていてもよい。
「シクロアルキルオキシ」とは、-O-シクロアルキル部分を指す。本明細書で特に明記しない限り、シクロアルキルオキシは置換されていてもよい。
「ハロ」または「ハロゲン」とは、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードを指す。
「ハロアルキル」とは、本明細書で定義される1個以上のハロ原子で置換された、本明細書で定義されるアルキル基を指し、例えば、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、トリクロロメチル、-CHCF、-CHCHF、-CHCHF、-CHFCF、-CHFCHF、-CHFCHF、-CHFCH、-CFCF、-CFCHF、-CFCHF、-CFCH、-CHCFCH、-CHCHFCH、3-ブロモ-2-フルオロプロピル、1,2-ジブロモエチルなどである。本明細書で特に明記しない限り、ハロアルキル基は置換されていてもよい。
本明細書で使用される場合、用語「ヘテロ原子」または「環へテロ原子」とは、炭素または水素以外の任意の元素を含むことを意図する。好ましいヘテロ原子は、酸素(O)、窒素(N)、硫黄(S)、及びリン(P)である。
「ヘテロアルキル」は、特に記載がない限り、単独でまたは別の用語と組み合わせて、少なくとも1個の炭素原子及び少なくとも1個のヘテロ原子(例えば、O、N、P、Si、及びS)を含む直鎖もしくは分枝鎖;縮合環系もしくは架橋環系を含み得る単環式もしくは多環式部分;またはそれらの組み合わせを意味し、その場合、1個以上のヘテロ原子が酸化されていてもよい。へテロ原子(複数可)は、アルキル部分内に位置しても(例えば、-CH-O-CH-)、分子の残部との結合箇所に位置しても(例えば、-SOCH(CH)CH-)、またはそれらの組み合わせ(例えば、-NHCHCHSOCH-)であってもよい。本明細書で特に明記しない限り、ヘテロアルキル基は置換されていてもよい。
「ヘテロアリール」とは、1~13個の炭素原子;1~6個の窒素、酸素、及び硫黄などのヘテロ原子;ならびに少なくとも1つの環が芳香族である単環または多環を含む、5員~14員の環系部分を指す。本発明の目的では、ヘテロアリール基は、単環式、二環式、三環式、または四環式の環系であってもよく、縮合環系または架橋環系を含んでも、1つ以上のヘテロ原子が酸化されていてもよい。例として、アゼピニル、アクリジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾインドリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾ[b][1,4]ジオキセピニル、1,4-ベンゾジオキサニル、ベンゾナフトフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキシニル、ベンゾピラニル、ベンゾピラノニル、ベンゾフラニル、ベンゾフラノニル、ベンゾチエニル(ベンゾチオフェニル)、ベンゾトリアゾリル、ベンゾ[4,6]イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、カルバゾリル、シンノリニル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチオフェニル、フラニル、フラノニル、イソチアゾリル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、インダゾリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、イソキノニル、インドリジニル、イソオキサゾリル、ナフチリジニル、オキサジアゾリル、2-オキソアゼピニル、オキサゾリル、オキシラニル、1-オキシドピリジニル、1-オキシドピリミジニル、1-オキシドピラジニル、1-オキシドピリダジニル、1-フェニル-1H-ピロリル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、ピロリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、キノリニル、キヌクリジニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニル、及びチオフェニル(すなわち、チエニル)が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で特に明記しない限り、ヘテロアリール基は置換されていてもよい。
「ヘテロアリールアルキル」とは、式-R(式中、Rは本明細書で定義されるアルキレン鎖であり、Rは本明細書で定義されるヘテロアリール基である)の部分を指す。本明細書で特に明記しない限り、ヘテロアリールアルキル基は置換されていてもよい。
「ヘテロアリールアルキルアミノ」とは、ヘテロアリールアルキル-NR-部分(式中、RはHまたはアルキルである)を指す。本明細書で特に明記しない限り、ヘテロアリールアルキルアミノは置換されていてもよい。
「ヘテロアリールアルキルオキシ」とは、ヘテロアリールアルキル-O-部分を指す。本明細書で特に明記しない限り、ヘテロアリールアルキルオキシは置換されていてもよい。
「ヘテロアリールアミノ」とは、-NR-ヘテロアリール部分(式中、RはHまたはアルキルである)を指す。本明細書で特に明記しない限り、ヘテロアリールアミノは置換されていてもよい。
「ヘテロアリールオキシ」とは、-O-ヘテロアリール部分を指す。本明細書で特に明記しない限り、ヘテロアリールオキシは置換されていてもよい。
「ヘテロビシクロアルキル」とは、少なくとも1個の炭素原子が、酸素、窒素、及び硫黄などのヘテロ原子で置換されたビシクロアルキル構造を指す。本明細書で特に明記しない限り、ヘテロビシクロアルキルは置換されていてもよい。
「ヘテロシクリル」または「複素環」とは、2~12個の炭素原子、ならびに窒素、酸素、及び硫黄などの1~6個のヘテロ原子からなる3員~18員の非芳香環を指す。本明細書で特に明記しない限り、ヘテロシクリル基とは、単環式、二環式、三環式、または四環式の環系であり、縮合環系または架橋環系を含んでも、ヘテロ原子が場合により酸化されていても、ヘテロシクリルが不飽和であっても飽和であってもよい。そのようなヘテロシクリル部分の例としては、ジオキソラニル、チエニル[1,3]ジチアニル、デカヒドロイソキノリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソチアゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、2-オキソピペラジニル、2-オキソピペリジニル、2-オキソピロリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4-ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、キヌクリジニル、チアゾリジニル、テトラヒドロフリル、トリチアニル、テトラヒドロピラニル、チオモルホリニル、チアモルホリニル、1-オキソ-チオモルホリニル、及び1,1-ジオキソ-チオモルホリニルが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で特に明記しない限り、ヘテロシクリル基は置換されていてもよい。
「ヘテロシクリルアルキル」または「ヘテロシクロアルキル」とは、式-R-R(式中、Rは本明細書で定義されるアルキレン鎖であり、Rは本明細書で定義されるヘテロシクリル部分である)の部分を指し、ヘテロシクリルが窒素を含むヘテロシクリルである場合、ヘテロシクリルが窒素原子の位置でアルキル部分に結合されていてもよい。本明細書で特に明記しない限り、ヘテロシクリルアルキル基は置換されていてもよい。
「ヘテロシクリルアルキルアミノ」とは、ヘテロシクリルアルキル-NR-部分(式中、RはHまたはアルキルである)を指し、シヘテロシクリルアルキル部分は炭素原子を介して窒素に結合しており、窒素はその部分を分子の残部に結合させるリンカーとして機能する。本明細書で特に明記しない限り、ヘテロシクリルアルキルアミノは置換されていてもよい。
「ヘテロシクリルアルキルオキシ」とは、-O-ヘテロシクロアルキル部分を指し、ヘテロシクリルアルキル部分は炭素原子を介して酸素に結合しており、酸素はその部分を分子の残部に結合させるリンカーとして機能する。本明細書で特に明記しない限り、ヘテロシクリルアルキルオキシは置換されていてもよい。
「ヘテロシクリルアミノ」とは、-NR-ヘテロシクリル部分(式中、RはHまたはアルキルである)を指し、シヘテロシクリル部分は炭素原子を介して窒素に結合しており、窒素はその部分を分子の残部に結合させるリンカーとして機能する。本明細書で特に明記しない限り、ヘテロシクリルアミノは置換されていてもよい。
「ヘテロシクリルオキシ」とは、-O-ヘテロシクリル部分を指し、ヘテロシクリル部分は炭素原子を介して酸素に結合しており、酸素はその部分を分子の残部に結合させるリンカーとして機能する。本明細書で特に明記しない限り、ヘテロシクリルオキシは置換されていてもよい。
「ヒドロキシアルキル」または「ヒドロキシルアルキル」とは、少なくとも1つのヒドロキシル置換基を含むアルキル基を指す。-OH置換基は、第1級炭素、第2級炭素、または第3級炭素に存在し得る。本明細書で特に明記しない限り、ヒドロキシルアルキル基は置換されていてもよい。
「N-ヘテロアリール」とは、少なくとも1個の窒素を含み、ヘテロアリール部分と分子の残部との結合箇所がヘテロアリール環の窒素原子を介する、本明細書で定義されるヘテロアリール部分を指す。本明細書で特に明記しない限り、N-ヘテロアリール基は置換されていてもよい。
「N-ヘテロシクリル」とは、少なくとも1個の窒素を含み、ヘテロシクリル部分と分子の残部との結合箇所がヘテロシクリル環の窒素原子を介する、本明細書で定義されるヘテロシクリル部分を指す。本明細書で特に明記しない限り、N-ヘテロシクリル基は置換されていてもよい。
「チオアルキル」とは、式-SR(式中、Rは1~12個の炭素原子を含む本明細書で定義されるアルキル部分である)の部分を指す。本明細書で特に明記しない限り、チオアルキル基は置換されていてもよい。
「アルキレン」または「アルキレン鎖」とは、分子内の2つの基を結合する直鎖または分枝鎖の二価炭化水素鎖を指し、これは、飽和でもあっても不飽和(すなわち、1つ以上の二重結合及び/または三重結合を含む)であってもよく、1~12個の炭素原子、好ましくは1~8個の炭素原子(C~Cアルキレン)または1~6個の炭素原子(C~Cアルキレン)を有し、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、n-ブチレン、エテニレン、プロペニレン、n-ブテニレン、プロピニレン、n-ブチニレンなどである。アルキレン鎖は、単結合または二重結合を介して分子の残部に結合する。アルキレン鎖と分子の残部との結合箇所は、1つの炭素を介していても(例えば、メチレン)、または鎖内の任意の2つの炭素を介していてもよい(例えば、-CHCH(CH)CHCH-)。本明細書で特に明記しない限り、アルキレン鎖は置換されていてもよい。
「アルキレンカルボニル」とは、式-C(=O)R-(式中、Rは本明細書で定義されるアルキレン鎖である)の部分を指す。本明細書で特に明記しない限り、アルキレンカルボニルは置換されていてもよい。
「アルケニレン」とは、1つ以上の炭素-炭素二重結合を含む、本明細書で定義される不飽和アルキレンである。本明細書で特に明記しない限り、アルケニレンは置換されていてもよい。
「アルケニレンカルボニル」とは、1つ以上の炭素-炭素二重結合を含む、本明細書で定義される不飽和アルキレンカルボニルである。本明細書で特に明記しない限り、アルケニレンカルボニルは置換されていてもよい。
「アリーレン」とは、分子のある部分を分子の別の部分に結合する二価のアリール基を指す。特に明記しない限り、アリーレンは置換されていてもよい。
「ヘテロアルキレン」とは、少なくとも1つのへテロ原子(例えば、N、O、またはS)を含むアルキレン基を指す。いくつかの実施形態では、ヘテロ原子はアルキレン鎖内にある(すなわち、ヘテロアルキレンは少なくとも1つの炭素-ヘテロ原子-炭素結合を含む)。他の実施形態では、ヘテロ原子はアルキレンの末端にあり、アルキレンと分子の残部を結合する(例えば、M1-H-A-M2、式中、M1及びM2は分子の一部であり、Hはヘテロ原子であり、Aはアルキレンである)。ヘテロアルキレンは、内部及び末端の両方にヘテロ原子を有してもよい(例えば、-OCHCHOCHCHO-)。本明細書で特に明記しない限り、ヘテロアルキレンは置換されていてもよい。
「ヘテロアルキレンカルボニル」とは、式-C(=O)R-(式中、Rは本明細書で定義されるヘテロアルキレン鎖である)の部分を指す。本明細書で特に明記しない限り、ヘテロアルキレンカルボニルは置換されていてもよい。
「ヘテロアリーレン」とは、分子のある部分を分子の別の部分に結合する二価のヘテロアリール基を指す。特に明記しない限り、ヘテロアリーレンは置換されていてもよい。
「ヘテロアリーレンカルボニル」とは、式-C(=O)R-(式中、Rは本明細書で定義されるヘテロアリーレンである)の部分を指す。特に明記しない限り、ヘテロアリーレンカルボニルは置換されていてもよい。
「ヘテロシクリルアルキレン」とは、分子のある部分を分子の別の部分に結合する二価のヘテロシクリル基を指す。特に明記しない限り、ヘテロシクロアルキレンは置換されていてもよい。
「ヘテロシクリルアルキレンカルボニル」とは、式-C(=O)R-(式中、Rは本明細書で定義されるヘテロシクロアルキレンである)の部分を指す。特に明記しない限り、ヘテロシクロアルキレンカルボニルは置換されていてもよい。
本明細書で使用される「置換(された)」という用語は、少なくとも1個の水素原子を上記の基(例えば、アミノ、カルボキシ、ヒドロキシル、イミノ、アシル、アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルアミノアルキル、アミド、アミノアルキル、アミノカルボニル、アリール、アラルキル、アラルキルアミノ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アリールオキシ、ビシクロアルキル、カルボキシアルキル、シアノアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルオキシ、ハロ、ハロアルキル、へテロ原子、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロビシクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルオキシ、ヒドロキシアルキル、N-ヘテロアリール、N-ヘテロシクリル、チオアルキル、アルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレン、アルケニレンカルボニル、アリーレン、ヘテロアルキレン、ヘテロアルキレンカルボニル、ヘテロアリーレン、ヘテロアリーレンカルボニル、ヘテロシクリルアルキレン、及び/またはヘテロシクリルアルキレンカルボニル)のいずれかで置換することを指し、ここで少なくとも1個の水素原子は、F、Cl、Br、及びIなどのハロゲン原子;ヒドロキシル基、アルコキシ基、エステル基などの基中の酸素原子;チオール基、チオアルキル基、アルキルスルホン基などのスルホン基、スルホンアミド基などのスルホニル基、スルホニルメタンなどのスルホニルアルキル基、アルキルスルホキシド基などのスルホキシド基などの基中の硫黄原子;アミノ、アミン、アミド、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、アルキルアリールアミン、ジアリールアミン、N-オキシド、イミド、及びエナミンなどの基中の窒素原子;トリアルキルシリル基、ジアルキルアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基、及びトリアリールシリル基などの基中のケイ素原子;ジアルキルホスフィンオキシド基などの基中のリン原子;ならびに種々の他の基中の他のヘテロ原子などであるが、これらに限定されない水素以外の原子との結合により置換される。「置換(された)」はまた、上記の基のいずれかにおいて1個以上の水素原子が、炭素原子またはヘテロ原子、例えば、オキソ基、カルボニル基、カルボキシル基、及びエステル基の酸素;ならびにイミン、オキシム、ヒドラゾン、及びニトリルなどの基の窒素への高次結合(例えば、二重結合または三重結合)によって置換されていることを意味する。「置換(された)」には、上記の基のいずれかにおいて1個以上の水素原子が、-NR、-NRC(=O)R、-NRC(=O)NR、-NRC(=O)OR、-NRSO、-OC(=O)NR、-OR、-SR、-SOR、-SO、-OSO、-SOOR、=NSO、-SONR、-C(=O)R、-C(=O)OR、-C(=O)NR、-CHSO、または-CHSONR(式中、R及びRは独立して、水素、アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、チオアルキル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、N-ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、N-ヘテロアリール、及び/またはヘテロアリールアルキルである)で置換されることを含む。「置換(された)」は、上記の基のいずれかにおいて1個以上の水素原子が、アミノ、カルボニル、カルボキシ、シアノ、ヒドロキシル、イミノ、ニトロ、オキソ、チオキソ、アシル、アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルアミノアルキル、アミド、アミノアルキル、アミノカルボニル、アリール、アラルキル、アラルキルアミノ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アリールオキシ、ビシクロアルキル、カルボキシアルキル、シアノアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルオキシ、ハロ、ハロアルキル、へテロ原子、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロビシクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルキルアミノ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルオキシ、ヒドロキシアルキル、N-ヘテロアリール、N-ヘテロシクリル、チオアルキル、アルキレン、アルキレンカルボニル、アルケニレン、アルケニレンカルボニル、アリーレン、ヘテロアルキレン、ヘテロアルキレンカルボニル、ヘテロアリーレン、ヘテロアリーレンカルボニル、ヘテロシクリルアルキレン、ヘテロシクリルアルキレンカルボニル、トリメチルシラニル、ジアルキルホスフィンオキシド、-OR、-SR、-OC(O)-R、-N(R、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)N(R、-N(R)C(O)OR、-N(R)C(O)R、-N(R)S(O)(式中、tは1または2)、-S(O)OR(式中、tは1または2)、-S(O)N(R(式中、tは1または2)、-PO(R、または-PO(OR基(各Rは独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアリールアルキル基である)との結合により置換されることをさらに意味する。加えて、前述の置換基のそれぞれが、上記置換基の1つ以上で置換されていてもよい。
本明細書で使用される場合、用語「置換されていてもよい」とは、参照される基(例えば、アルキル、シクロアルキルなど)が1つ以上のさらなる基(複数可)で置換されていてもいなくてもよいことを意味する。
本明細書で使用される場合、官能基または置換基に関して、特に化合物の化学構造に関して使用される用語「存在しない」とは、特定の官能基または置換基が、記載される化合物に存在しないことを意味する。置換基(例えば、連結基ではなくペンダント基)に関して使用される場合、置換基が存在しないとは通常、置換基への結合が存在せず、結合の不在がH原子で補われることを意味する。鎖または環(例えば、ペンダント基ではなく連結基)内の位置に関して使用される場合、その位置が存在しないとは通常、存在しない位置によって本来結合されるはずの2つの位置が、その構造から明らかであるか、明示的に示されるかのいずれを問わず、(1)共有結合によって直接結合されているか、または(2)結合されていないことを意味する。
本明細書で使用される場合、用語「環系」及び「多環系」とは、少なくとも1つの結合(及び2つ以上の原子位置)を共有する2つ以上の環を含む化学構造または部分を指す。例えば、シクロヘキサンとシクロペンタンを含む多環系は、以下である:
Figure 2022137128000023
アリール環またはヘテロアリール環が多環系に含まれる場合、他に記載がない限り、環の芳香族性は維持され、例えば、ベンゼンとシクロヘキサンを含む多環系は以下である:
Figure 2022137128000024
〔詳細な説明〕
本明細書では、ASH1L活性の小分子阻害剤及びASH1Lの分解を促進する小分子、ならびに急性白血病、固形癌、及びASH1Lの活性に依存する他の疾患を含む疾患の治療にそれを使用する方法を提供する。
いくつかの実施形態では、本明細書で、ASH1LのSETドメインを直接標的とし、その触媒活性をブロックする小分子阻害剤を提供する。本明細書の実施形態の開発中に実施された実験では、ASH1Lの小分子阻害剤がMLL白血病細胞において抗増殖効果を示し、ASH1Lのノックダウンにより、ASH1Lが過剰発現する乳癌細胞の増殖を阻害し、MLL白血病モデルにおいてHoxa9及びMeis1を含む標的遺伝子の発現を下方制御した。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、疾患(例えば、がん(例えば、白血病、乳癌、卵巣癌、メラノーマ、前立腺癌、甲状腺癌、またはその転移)、筋ジストロフィー、肝線維症など)の治療もしくは予防及び/またはそれに関連する症状の緩和に使用される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載する及び/または本明細書の範囲内の化合物を含む医薬組成物を本明細書で提供する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載する及び/または本明細書の範囲内の化合物を含む医薬組成物を対象に投与して、疾患病態(例えば、がん(例えば、白血病、乳癌、卵巣癌、メラノーマ、前立腺癌、甲状腺癌、またはその転移)、筋ジストロフィー、肝線維症など)を治療する。
ある特定の実施形態では、本明細書で、式(I):
Figure 2022137128000025
の構造を有する化合物またはその塩を提供し、
式中:
X=S、O、NH、またはCHであり;
は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)であり;
Lは0~3個のC、S、O、及び/またはNで構成され、Lの構成要素が0の場合、Lの位置に結合はなく(例えば、Nと
Figure 2022137128000026
を直接結合する結合がない);
Figure 2022137128000027
は、0~5位がRD1-RD5置換基により置換されていてもよい4~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、または複素環であり、RD1-RD5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択され;
Figure 2022137128000028
は、場合により存在する、
Figure 2022137128000029
と環系を形成する4~7員の炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、複素環、アリール環、またはヘテロアリール環であり、0~5位がRG1-RG5置換基により置換されていてもよく、RG1-RG5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択され;
Yは0~3個のC、S、O及び/またはNで構成されるリンカーであり、その場合、Yの構成要素CまたはNのいずれかは本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)で場合により置換されていてもよく、Yの構成要素が0の場合、Y(すなわち、
Figure 2022137128000030
の間)に共有結合があり;
Zは0~3個のC、S、O及び/またはNで構成されるリンカーであり、その場合、Zの構成要素CまたはNのいずれかは本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)で場合により置換されていてもよく、Zの構成要素が0の場合、Zの位置(すなわち、
Figure 2022137128000031
の間)に結合はなく;
Figure 2022137128000032
は、0~5位がRA1-RA5置換基により置換されていてもよい5~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、または複素環であり、RA1-RA5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択され;
Figure 2022137128000033
は、場合により存在する、
Figure 2022137128000034
と環系を形成する5~7員の炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、複素環、アリール環、またはヘテロアリール環であり、0~5位がRE1-RE5置換基により置換されていてもよく、RE1-RE5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択され;ならびに
Figure 2022137128000035
は、場合により存在する、
Figure 2022137128000036
と環系を形成する4~7員の炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、複素環、アリール環、またはヘテロアリール環であり、0~5位がRM1-RM5置換基により置換されていてもよく、RM1-RM5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される好適な置換基(例えば、RD1-RD5、RG1-RG5、RA1-RA5、RE1-RE5、RM1-RM5、Rなど)はそれぞれ独立して、H、アルキル、置換アルキル(例えば、ハロゲン置換アルキル)、分枝鎖アルキル、置換分枝鎖アルキル(例えば、ハロゲン置換分枝鎖アルキル)ヒドロキシ、アルコキシ、アミン、置換アミン、チオアルキル、ハロゲン、ケトン、アミド、置換アミド、シアノ、スルホニル、カルボキシ、ジアルキルホスフィンオキシド、炭素環、芳香環、置換芳香環、芳香族複素環、置換芳香族複素環、置換または非置換の非芳香族複素環、別の芳香環と縮合された芳香族炭素環または芳香族複素環、水素結合供与体、水素結合受容体、及びそれらの組み合わせから選択され、その場合、RD1-RD5、RG1-RG5、RA1-RA5、RE1-RE5、RM1-RM5は、それぞれ
Figure 2022137128000037
の任意の好適な位置に存在し得る。
いくつかの実施形態では、本明細書で、式(I-A):
Figure 2022137128000038
の構造を有する化合物またはその塩を提供し、
式中:
X=S、O、NH、またはCHであり;
は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)であり;
Lは0~3個のC、S、O、及び/またはNで構成され、Lの構成要素が0の場合、Lの位置に結合はなく(例えば、Nと
Figure 2022137128000039
を直接結合する結合がない);
Figure 2022137128000040
は、0~5位がRD1-RD5置換基により置換されていてもよい4~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、または複素環であり、RD1-RD5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択され;
Yは0~3個のC、S、O及び/またはNで構成されるリンカーであり、その場合、Yの構成要素CまたはNのいずれかは本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)で場合により置換されていてもよく、Yの構成要素が0の場合、Y(すなわち、
Figure 2022137128000041
の間)に共有結合があり;
Zは0~3個のC、S、O及び/またはNで構成されるリンカーであり、その場合、Zの構成要素CまたはNのいずれかは本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)で場合により置換されていてもよく、Zの構成要素が0の場合、Zの位置(すなわち、
Figure 2022137128000042
の間)に結合はなく;
Figure 2022137128000043
は、0~5位がRA1-RA5置換基により置換されていてもよい5~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、または複素環であり、RA1-RA5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択され;
Figure 2022137128000044
は、場合により存在する、
Figure 2022137128000045
と環系を形成する5~7員の炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、複素環、アリール環、またはヘテロアリール環であり、0~5位がRE1-RE5置換基により置換されていてもよく、RE1-RE5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択され;ならびに
Figure 2022137128000046
は、場合により存在する、
Figure 2022137128000047
と環系を形成する4~7員の炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、複素環、アリール環、またはヘテロアリール環であり、0~5位がRM1-RM5置換基により置換されていてもよく、RM1-RM5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される好適な置換基(例えば、RD1-RD5、RA1-RA5、RE1-RE5、RM1-RM5、Rなど)はそれぞれ独立して、H、アルキル、置換アルキル(例えば、ハロゲン置換アルキル)、分枝鎖アルキル、置換分枝鎖アルキル(例えば、ハロゲン置換分枝鎖アルキル)、ヒドロキシ、アルコキシ、アミン、置換アミン、チオアルキル、ハロゲン、ケトン、アミド、置換アミド、シアノ、スルホニル、カルボキシ、ジアルキルホスフィンオキシド、炭素環、置換炭素環、芳香環、置換芳香環、芳香族複素環、置換芳香族複素環、置換または非置換の非芳香族複素環、別の芳香環と縮合された芳香族炭素環または芳香族複素環、水素結合供与体、水素結合受容体、及びそれらの組み合わせから選択される。
いくつかの実施形態では、本明細書で、式(I-B):
Figure 2022137128000048
の構造を有する化合物またはその塩を提供し、
式中:
X=S、O、NH、またはCHであり;
は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)であり;
Lは0~3個のC、S、O、及び/またはNで構成され、Lの構成要素が0の場合、Lの位置に結合はなく(例えば、Nと
Figure 2022137128000049
を直接結合する結合がない);
Figure 2022137128000050
は、0~5位がRD1-RD5置換基により置換されていてもよい4~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、または複素環であり、RD1-RD5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択され;
Figure 2022137128000051
は、場合により存在する、
Figure 2022137128000052
と環系を形成する4~7員の炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、複素環、アリール環、またはヘテロアリール環であり、0~5位がRG1-RG5置換基により置換されていてもよく、RG1-RG5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択され;
Yは0~3個のC、S、O及び/またはNで構成されるリンカーであり、その場合、Yの構成要素CまたはNのいずれかは本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)で場合により置換されていてもよく、Yの構成要素が0の場合、Y(すなわち、
Figure 2022137128000053
の間)に共有結合があり;
Zは0~3個のC、S、O及び/またはNで構成されるリンカーであり、その場合、Zの構成要素CまたはNのいずれかは本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)で場合により置換されていてもよく、Zの構成要素が0の場合、Zの位置(すなわち、
Figure 2022137128000054
の間)に結合はなく;
Figure 2022137128000055
は、0~5位がRA1-RA5置換基により置換されていてもよい5~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、または複素環であり、RA1-RA5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択され;ならびに
Figure 2022137128000056
は、場合により存在する、
Figure 2022137128000057
と環系を形成する5~7員の炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、複素環、アリール環、またはヘテロアリール環であり、0~5位がRE1-RE5置換基により置換されていてもよく、RE1-RE5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される好適な置換基(例えば、RD1-RD5、RG1-RG5、RA1-RA5、RE1-RE5、Rなど)はそれぞれ独立して、H、アルキル、置換アルキル(例えば、ハロゲン置換アルキル)、分枝鎖アルキル、置換分枝鎖アルキル(例えば、ハロゲン置換分枝鎖アルキル)、ヒドロキシ、アルコキシ、アミン、置換アミン、チオアルキル、ハロゲン、ケトン、アミド、置換アミド、シアノ、スルホニル、カルボキシ、ジアルキルホスフィンオキシド、炭素環、置換炭素環、芳香環、置換芳香環、芳香族複素環、置換芳香族複素環、置換または非置換の非芳香族複素環、別の芳香環と縮合された芳香族炭素環または芳香族複素環、水素結合供与体、水素結合受容体、及びそれらの組み合わせから選択され;その場合、R6は、任意の好適な位置、例えば、
Figure 2022137128000058
の1つ以上の位置に存在でき、また存在してもよい。
ある特定の実施形態では、本明細書で、式(I-C):
Figure 2022137128000059
の構造を有する化合物またはその塩を提供し、
式中:
X=S、O、NH、またはCHであり;
は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)であり;
Lは0~3個のC、S、O、及び/またはNで構成され、Lの構成要素が0の場合、Lの位置に結合はなく(例えば、Nと
Figure 2022137128000060
を直接結合する結合がない);
Figure 2022137128000061
は、0~5位がRD1-RD5置換基により置換されていてもよい4~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、または複素環であり、RD1-RD5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択され;
Yは0~3個のC、S、O及び/またはNで構成されるリンカーであり、その場合、Yの構成要素CまたはNのいずれかは本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)で場合により置換されていてもよく、Yの構成要素が0の場合、Y(すなわち、
Figure 2022137128000062
の間)に共有結合があり;
Zは0~3個のC、S、O及び/またはNで構成されるリンカーであり、その場合、Zの構成要素CまたはNのいずれかは本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)で場合により置換されていてもよく、Zの構成要素が0の場合、Zの位置(すなわち、
Figure 2022137128000063
の間)に結合はなく;
Figure 2022137128000064
は、0~5位がRA1-RA5置換基により置換されていてもよい5~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、または複素環であり、RA1-RA5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択され;ならびに
Figure 2022137128000065
は、場合により存在する、
Figure 2022137128000066
と環系を形成する5~7員の炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、複素環、アリール環、またはヘテロアリール環であり、0~5位がRE1-RE5置換基により置換されていてもよく、RE1-RE5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される好適な置換基(例えば、RD1-RD5、RA1-RA5、RE1-RE5、Rなど)はそれぞれ独立して、H、アルキル、置換アルキル(例えば、ハロゲン置換アルキル)、分枝鎖アルキル、置換分枝鎖アルキル(例えば、ハロゲン置換分枝鎖アルキル)、ヒドロキシ、アルコキシ、アミン、置換アミン、チオアルキル、ハロゲン、ケトン、アミド、置換アミド、シアノ、スルホニル、カルボキシ、ジアルキルホスフィンオキシド、炭素環、置換炭素環、芳香環、置換芳香環、芳香族複素環、置換芳香族複素環、置換または非置換の非芳香族複素環、別の芳香環と縮合された芳香族炭素環または芳香族複素環、水素結合供与体、水素結合受容体、及びそれらの組み合わせから選択され;その場合、R6は、任意の好適な位置、例えば、
Figure 2022137128000067
の1つ以上の位置に存在でき、また存在してもよい。
ある特定の実施形態では、本明細書で、式(I-D):
Figure 2022137128000068
の構造を有する化合物またはその塩を提供し、
式中:
X=S、O、NH、またはCHであり;
は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)であり;
Lは0~3個のC、S、O、及び/またはNで構成され、Lの構成要素が0の場合、Lの位置に結合はなく(例えば、Nと
Figure 2022137128000069
を直接結合する結合がない);
Figure 2022137128000070
は、0~5位がRD1-RD5置換基により置換されていてもよい4~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、または複素環であり、RD1-RD5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択され;
Figure 2022137128000071
は、0~5位がRA1-RA5置換基により置換されていてもよい5~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、または複素環であり、RA1-RA5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択され;ならびに
Figure 2022137128000072
は、場合により存在する、
Figure 2022137128000073
と環系を形成する5~7員の炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、複素環、アリール環、またはヘテロアリール環であり、0~5位がRE1-RE5置換基により置換されていてもよく、RE1-RE5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される好適な置換基(例えば、RD1-RD5、RA1-RA5、RE1-RE5、Rなど)はそれぞれ独立して、H、アルキル、置換アルキル(例えば、ハロゲン置換アルキル)、分枝鎖アルキル、置換分枝鎖アルキル(例えば、ハロゲン置換分枝鎖アルキル)、ヒドロキシ、アルコキシ、アミン、置換アミン、チオアルキル、ハロゲン、ケトン、アミド、置換アミド、シアノ、スルホニル、カルボキシ、ジアルキルホスフィンオキシド、炭素環、置換炭素環、芳香環、置換芳香環、芳香族複素環、置換芳香族複素環、置換または非置換の非芳香族複素環、別の芳香環と縮合された芳香族炭素環または芳香族複素環、水素結合供与体、水素結合受容体、及びそれらの組み合わせから選択され;その場合、R6は、任意の好適な位置、例えば、
Figure 2022137128000074
の1つ以上の位置に存在でき、また存在してもよい。
ある特定の実施形態では、本明細書で、式(E):
Figure 2022137128000075
の構造を有する化合物またはその塩を提供し、
式中:
X=S、O、NH、またはCHであり;
は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)であり;
Figure 2022137128000076
は、0~5位がRD1-RD5置換基により置換されていてもよい4~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、または複素環であり、RD1-RD5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択され;
Figure 2022137128000077
は、0~5位がRA1-RA5置換基により置換されていてもよい5~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、または複素環であり、RA1-RA5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択され;ならびに
Figure 2022137128000078
は、場合により存在する、
Figure 2022137128000079
と環系を形成する5~7員の炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、複素環、アリール環、またはヘテロアリール環であり、0~5位がRE1-RE5置換基により置換されていてもよく、RE1-RE5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される好適な置換基(例えば、RD1-RD5、RA1-RA5、RE1-RE5、Rなど)はそれぞれ独立して、H、アルキル、置換アルキル(例えば、ハロゲン置換アルキル)、分枝鎖アルキル、置換分枝鎖アルキル(例えば、ハロゲン置換分枝鎖アルキル)、ヒドロキシ、アルコキシ、アミン、置換アミン、チオアルキル、ハロゲン、ケトン、アミド、置換アミド、シアノ、スルホニル、カルボキシ、ジアルキルホスフィンオキシド、炭素環、置換炭素環、芳香環、置換芳香環、芳香族複素環、置換芳香族複素環、置換または非置換の非芳香族複素環、別の芳香環と縮合された芳香族炭素環または芳香族複素環、水素結合供与体、水素結合受容体、及びそれらの組み合わせから選択される。
ある特定の実施形態では、本明細書で、式(I-F):
Figure 2022137128000080
の構造を有する化合物またはその塩を提供し、
式中:
X=S、O、NH、またはCHであり;
は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)であり;
Figure 2022137128000081
は、0~5位がRD1-RD5置換基により置換されていてもよい4~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、または複素環であり、RD1-RD5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択され;
Figure 2022137128000082
は、0~5位がRA1-RA5置換基により置換されていてもよい5~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、または複素環であり、RA1-RA5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択され;ならびに
Figure 2022137128000083
は、場合により存在する、
Figure 2022137128000084
と環系を形成する5~7員の炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、複素環、アリール環、またはヘテロアリール環であり、0~5位がRE1-RE5置換基により置換されていてもよく、RE1-RE5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される好適な置換基(例えば、RD1-RD5、RA1-RA5、RE1-RE5、Rなど)はそれぞれ独立して、H、アルキル、置換アルキル(例えば、ハロゲン置換アルキル)、分枝鎖アルキル、置換分枝鎖アルキル(例えば、ハロゲン置換分枝鎖アルキル)、ヒドロキシ、アルコキシ、アミン、置換アミン、チオアルキル、ハロゲン、ケトン、アミド、置換アミド、シアノ、スルホニル、カルボキシ、ジアルキルホスフィンオキシド、炭素環、置換炭素環、芳香環、置換芳香環、芳香族複素環、置換芳香族複素環、置換または非置換の非芳香族複素環、別の芳香環と縮合された芳香族炭素環または芳香族複素環、水素結合供与体、水素結合受容体、及びそれらの組み合わせから選択され;その場合、R6は、任意の好適な位置、例えば、
Figure 2022137128000085
の1つ以上の位置に存在でき、また存在してもよい。
ある特定の実施形態では、本明細書で、式(I-G):
Figure 2022137128000086
の構造を有する化合物またはその塩を提供し、
式中:
X=S、O、NH、またはCHであり;
は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)であり;
Lは0~3個のC、S、O、及び/またはNで構成され、Lの構成要素が0の場合、Lの位置に結合はなく(例えば、Nと
Figure 2022137128000087
を直接結合する結合がない);
Figure 2022137128000088
は、0~5位がRD1-RD5置換基により置換されていてもよい4~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、または複素環であり、RD1-RD5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択され;ならびに
Figure 2022137128000089
は、0~5位がRA1-RA5置換基により置換されていてもよい5~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、または複素環であり、RA1-RA5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される好適な置換基(例えば、RD1-RD5、RA1-RA5、Rなど)はそれぞれ独立して、H、アルキル、置換アルキル(例えば、ハロゲン置換アルキル)、分枝鎖アルキル、置換分枝鎖アルキル(例えば、ハロゲン置換分枝鎖アルキル)、ヒドロキシ、アルコキシ、アミン、置換アミン、チオアルキル、ハロゲン、ケトン、アミド、置換アミド、シアノ、スルホニル、カルボキシ、ジアルキルホスフィンオキシド、炭素環、置換炭素環、芳香環、置換芳香環、芳香族複素環、置換芳香族複素環、置換または非置換の非芳香族複素環、別の芳香環と縮合された芳香族炭素環または芳香族複素環、水素結合供与体、水素結合受容体、及びそれらの組み合わせから選択される。
ある特定の実施形態では、本明細書で、式(I-H):
Figure 2022137128000090
の構造を有する化合物またはその塩を提供し、
式中:
X=S、O、NH、またはCHであり;
は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)であり;
Figure 2022137128000091
は、0~5位がRD1-RD5置換基により置換されていてもよい4~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、または複素環であり、RD1-RD5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択され;ならびに
Figure 2022137128000092
は、0~5位がRA1-RA5置換基により置換されていてもよい5~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、または複素環であり、RA1-RA5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される好適な置換基(例えば、RD1-RD5、RA1-RA5、Rなど)はそれぞれ独立して、H、アルキル、置換アルキル(例えば、ハロゲン置換アルキル)、分枝鎖アルキル、置換分枝鎖アルキル(例えば、ハロゲン置換分枝鎖アルキル)、ヒドロキシ、アルコキシ、アミン、置換アミン、チオアルキル、ハロゲン、ケトン、アミド、置換アミド、シアノ、スルホニル、カルボキシ、ジアルキルホスフィンオキシド、炭素環、置換炭素環、芳香環、置換芳香環、芳香族複素環、置換芳香族複素環、置換または非置換の非芳香族複素環、別の芳香環と縮合された芳香族炭素環または芳香族複素環、水素結合供与体、水素結合受容体、及びそれらの組み合わせから選択される。
ある特定の実施形態では、本明細書で、式(I-I):
Figure 2022137128000093
の構造を有する化合物またはその塩を提供し、
式中:
X=S、O、NH、またはCHであり;
は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)であり;
Figure 2022137128000094
は、0~5位がRD1-RD5置換基により置換されていてもよい4~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、または複素環であり、RD1-RD5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択され;ならびに
Figure 2022137128000095
は、0~5位がRA1-RA5置換基により置換されていてもよい5~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、または複素環であり、RA1-RA5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される好適な置換基(例えば、RD1-RD5、RA1-RA5、Rなど)はそれぞれ独立して、H、アルキル、置換アルキル(例えば、ハロゲン置換アルキル)、分枝鎖アルキル、置換分枝鎖アルキル(例えば、ハロゲン置換分枝鎖アルキル)、ヒドロキシ、アルコキシ、アミン、置換アミン、チオアルキル、ハロゲン、ケトン、アミド、置換アミド、シアノ、スルホニル、カルボキシ、ジアルキルホスフィンオキシド、炭素環、置換炭素環、芳香環、置換芳香環、芳香族複素環、置換芳香族複素環、置換または非置換の非芳香族複素環、別の芳香環と縮合された芳香族炭素環または芳香族複素環、水素結合供与体、水素結合受容体、及びそれらの組み合わせから選択される。
ある特定の実施形態では、本明細書で、式(I-J):
Figure 2022137128000096
の構造を有する化合物またはその塩を提供し、
式中:
X=S、O、NH、またはCHであり;
は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)であり;
Figure 2022137128000097
は、0~5位がRD1-RD5置換基により置換されていてもよい4~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、または複素環であり、RD1-RD5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択され;
Figure 2022137128000098
は、場合により存在する、
Figure 2022137128000099
と環系を形成する4~7員の炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、複素環、アリール環、またはヘテロアリール環であり、0~5位がRG1-RG5置換基により置換されていてもよく、RG1-RG5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択され;
Figure 2022137128000100
は、0~5位がRA1-RA5置換基により置換されていてもよい5~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、または複素環であり、RA1-RA5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択され;ならびに
Figure 2022137128000101
は、場合により存在する、
Figure 2022137128000102
と環系を形成する5~7員の炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、複素環、アリール環、またはヘテロアリール環であり、0~5位がRE1-RE5置換基により置換されていてもよく、RE1-RE5は、本明細書に記載の任意の好適な置換基(例えば、ペンダント基)から選択される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される好適な置換基(例えば、RD1-RD5、RA1-RA5、Rなど)はそれぞれ独立して、H、アルキル、置換アルキル(例えば、ハロゲン置換アルキル)、分枝鎖アルキル、置換分枝鎖アルキル(例えば、ハロゲン置換分枝鎖アルキル)、ヒドロキシ、アルコキシ、アミン、置換アミン、チオアルキル、ハロゲン、ケトン、アミド、置換アミド、シアノ、スルホニル、カルボキシ、ジアルキルホスフィンオキシド、炭素環、置換炭素環、芳香環、置換芳香環、芳香族複素環、置換芳香族複素環、置換または非置換の非芳香族複素環、別の芳香環と縮合された芳香族炭素環または芳香族複素環、水素結合供与体、水素結合受容体、及びそれらの組み合わせから選択される。
いくつかの実施形態では、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び/または(I-J)いずれかの
Figure 2022137128000103
は、4~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、または複素環である。いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000104
は、置換されていてもよい5員ヘテロアリール、置換されていてもよい6員アリール、置換されていてもよい6員ヘテロアリール、置換されていてもよい5員シクロアルキル、置換されていてもよい6員シクロアルキル、置換されていてもよい5員炭素環、置換されていてもよい6員炭素環、置換されていてもよい5員非芳香族複素環、または置換されていてもよい6員非芳香族複素環から選択される。
いくつかの実施形態では、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び/または(I-J)いずれかの
Figure 2022137128000105
は、
Figure 2022137128000106
の構造を有する。いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000107
のX、X、X11、X12、X13(存在する場合)、及びX14はそれぞれ独立して、C、N、O、及びSから選択される。他の実施形態では、X、X、X11、X12、X13(存在する場合)、及びX14は、O、N、またはSであると指定されない限り、Cである。他の実施形態では、X、X、X11、X12、X13(存在する場合)、及びX14は、別の位置がO、N、またはSであると指定されている場合でも、それぞれ独立してC、N、O、またはSである。いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000108
は、表1aに列挙した構造から選択される。
Figure 2022137128000109
が表1aに列挙した1つ以上の構造ではない場合もある。
Figure 2022137128000110

Figure 2022137128000111
いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000112
は、表1bに列挙した構造から選択される。
Figure 2022137128000113
が表1bに列挙した1つ以上の構造ではない場合もある。
Figure 2022137128000114

Figure 2022137128000115

Figure 2022137128000116

Figure 2022137128000117
表1a及び1bに示すように、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び/または(I-J)のうちの1つである化合物の
Figure 2022137128000118
が1個以上のヘテロ原子を含んでいてもよい。
Figure 2022137128000119
が、0、1、2、3、または4個の環ヘテロ原子を含む場合もある。
Figure 2022137128000120
が、2、3、4、5、または6個の環炭素原子を含む場合もある。
いくつかの実施形態では、RD1、RD2、RD3、RD4、及び/またはRD5
Figure 2022137128000121
の環の大きさに応じて存在する場合)は独立して、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノから選択される。RD1-5基は、
Figure 2022137128000122
のいずれの環原子に結合していてもよい。RD1-5基が、
Figure 2022137128000123
の環炭素に結合している場合もある。RD1-5基が、
Figure 2022137128000124
の環へテロ原子に結合している場合もある。RD1-5基は、
Figure 2022137128000125
の1、2、3、4、5、6、または7位の環原子に結合している場合がある。場合によっては、2つのRD1-5基が、
Figure 2022137128000126
の同じ環原子に結合していてもよい。場合によっては、RD1-5基が、
Figure 2022137128000127
の各環原子に1つだけ結合していてもよい。
いくつかの実施形態では、XはCH、O、NH、またはSである。
いくつかの実施形態では、Rは、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノである。
いくつかの実施形態では、Lは直鎖結合した長さ0~3(例えば、0、1、2、3)個の構成要素(例えば、C、S、O、及び/またはN)である。いくつかの実施形態では、Lが存在しない場合、
Figure 2022137128000128
とNとの間の直接結合または結合は存在しない。いくつかの実施形態では、Lは、
Figure 2022137128000129
とNとの間の直接結合である。いくつかの実施形態では、Lは、O、NH、S、CH、(CH、(CH、OCH、SCH、NHCH、CHOCH、CHSCH、CHNHCH、O(CH、S(CH、NH(CH、CH=CH、NCH、及びCHCH=CHから選択され、いずれかの好適な配向である。いくつかの実施形態では、Lは、S、C、O、及びN含有部分の任意の好適な組み合わせのリンカーである。いくつかの実施形態では、L結合の任意の構成要素CまたはNは、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノから選択される基で置換されていてもよい。
いくつかの実施形態では、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び/または(I-J)いずれかの
Figure 2022137128000130
は、場合により存在する3~7員の炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、複素環、アリール環、またはヘテロアリール環であり、
Figure 2022137128000131
と環系を形成する。いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000132
は存在しない。いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000133
は、置換されていてもよい5員ヘテロアリール、置換されていてもよい6員アリール、置換されていてもよい6員ヘテロアリール、置換されていてもよい5員シクロアルキル、置換されていてもよい6員シクロアルキル、置換されていてもよい5員炭素環、置換されていてもよい6員炭素環、置換されていてもよい5員非芳香族複素環、または置換されていてもよい6員非芳香族複素環から選択される。いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000134
は、表2に列挙した構造から選択される。
Figure 2022137128000135
が表2に列挙した1つ以上の構造ではない場合もある。
Figure 2022137128000136
Figure 2022137128000137
Figure 2022137128000138
Figure 2022137128000139
表1aに示すように、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び/または(I-J)の化合物の
Figure 2022137128000140
が1個以上のヘテロ原子を含んでいてもよい。
Figure 2022137128000141
が、0、1、2、3、または4個の環ヘテロ原子を含む場合もある。
Figure 2022137128000142
が、2、3、4、5、または6個の環炭素原子を含む場合もある。
いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000143
Figure 2022137128000144
と多環系を形成する。いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000145
は、結合及び原子対を共有する。いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000146
の間で任意の好適な結合及び原子対を共有して、多環系が形成されていてもよい。
いくつかの実施形態では、RG1、RG2、RG3、RG4、及び/またはRG5
Figure 2022137128000147
の環の大きさに応じて存在する場合)は独立して、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノから選択される。RG1-5基は、
Figure 2022137128000148
のいずれの環原子に結合していてもよい。RG1-5基が、
Figure 2022137128000149
の環炭素に結合している場合もある。RG1-5基が、
Figure 2022137128000150
の環へテロ原子に結合している場合もある。RG1-5基は、
Figure 2022137128000151
の1、2、3、4、5、6、または7位の環原子に結合している場合がある。場合によっては、2つのRG1-5基が、
Figure 2022137128000152
の同じ環原子に結合していてもよい。場合によっては、RG1-5基が、
Figure 2022137128000153
の各環原子に1つだけ結合していてもよい。
いくつかの実施形態では、Zは、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び/または(I-J)のうちの1つである化合物に存在してもしなくてもよい。Zが存在しない場合、Zに結合または原子は存在しない。いくつかの実施形態では、Zは直鎖結合した0~3個の要素である(Z=0の場合、
Figure 2022137128000154
の間の結合、原子、または接続はZに存在しない)。いくつかの実施形態では、Zは直鎖結合した0~3個の構成要素O、C、N、及び/またはSである。いくつかの実施形態では、Zは、
Figure 2022137128000155
の間の直接結合、O、NH、S、CH、(CH、(CH、OCH、SCH、NHCH、CHOCH、CHSCH、CHNHCH、O(CH、S(CH、NH(CH、CH=CH、NCH、及びCHCH=CHから選択され、いずれかの好適な配向である。いくつかの実施形態では、Zは、S、C、O、及びN含有部分の任意の好適な組み合わせのリンカーである。いくつかの実施形態では、Z結合の任意の構成要素CまたはNは、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノから選択される基で置換されていてもよい。
いくつかの実施形態では、Yは、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び/または(I-J)のうちの1つである化合物に存在してもしなくてもよい。Yが存在しない場合、
Figure 2022137128000156
の間の直接結合はYに存在しない。いくつかの実施形態では、Yは直鎖結合した0~3個の要素である(Y=0の場合、
Figure 2022137128000157
の間の直接共有結合はYに存在しない)。いくつかの実施形態では、Yは直鎖結合した0~3個の構成要素O、C、N、及び/またはSである。いくつかの実施形態では、Yは、
Figure 2022137128000158
の間の直接結合、O、NH、S、CH、(CH、(CH、OCH、SCH、NHCH、CHOCH、CHSCH、CHNHCH、O(CH、S(CH、NH(CH、CH=CH、NCH、及びCHCH=CHから選択され、いずれかの好適な配向である。いくつかの実施形態では、Yは、S、C、O、及びN含有部分の任意の好適な組み合わせのリンカーである。いくつかの実施形態では、Y結合の任意の構成要素CまたはNは、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノから選択される基で置換されていてもよい。
いくつかの実施形態では、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び/または(I-J)いずれかの
Figure 2022137128000159
は、5~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、または複素環である。いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000160
は、置換されていてもよい5員ヘテロアリール、置換されていてもよい6員アリール、置換されていてもよい6員ヘテロアリール、置換されていてもよい5員シクロアルキル、置換されていてもよい6員シクロアルキル、置換されていてもよい5員炭素環、置換されていてもよい6員炭素環、置換されていてもよい5員非芳香族複素環、または置換されていてもよい6員非芳香族複素環から選択される。
いくつかの実施形態では、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び/または(I-J)いずれかの
Figure 2022137128000161
は、
Figure 2022137128000162
の構造を有する。いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000163
のX、X、X11、X12、X13(存在する場合)、及びX14はそれぞれ独立して、C、N、O、及びSから選択される。他の実施形態では、X、X、X11、X12、X13(存在する場合)、及びX14は、O、N、またはSであると指定されない限り、Cである。他の実施形態では、X、X、X11、X12、X13(存在する場合)、及びX14は、別の位置がO、N、またはSであると指定されている場合でも、それぞれ独立してC、N、O、またはSである。いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000164
は、表3aに列挙した構造から選択される。
Figure 2022137128000165
が表3aに列挙した1つ以上の構造ではない場合もある。
Figure 2022137128000166

Figure 2022137128000167

いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000168
は、表3bに列挙した構造から選択される。
Figure 2022137128000169
が表3bに列挙した1つ以上の構造ではない場合もある。
Figure 2022137128000170

Figure 2022137128000171

Figure 2022137128000172

表3a及び3bに示すように、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び/または(I-J)のうちの1つである化合物の
Figure 2022137128000173
が1個以上のヘテロ原子を含んでいてもよい。
Figure 2022137128000174
が、0、1、2、3、または4個の環ヘテロ原子を含む場合もある。
Figure 2022137128000175
が、2、3、4、5、または6個の環炭素原子を含む場合もある。
いくつかの実施形態では、RA1、RA2、RA3、RA4、及び/またはRA5
Figure 2022137128000176
の環の大きさに応じて存在する場合)は独立して、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノから選択される。RA1-5基は、
Figure 2022137128000177
のいずれの環原子に結合していてもよい。RA1-5基が、
Figure 2022137128000178
の環炭素に結合している場合もある。RA1-5基が、
Figure 2022137128000179
の環へテロ原子に結合している場合もある。RA1-5基は、
Figure 2022137128000180
の1、2、3、4、5、6、または7位の環原子に結合している場合がある。場合によっては、2つのRA1-5基が、
Figure 2022137128000181
の同じ環原子に結合していてもよい。場合によっては、RA1-5基が、
Figure 2022137128000182
の各環原子に1つだけ結合していてもよい。
いくつかの実施形態では、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び/または(I-J)いずれかの
Figure 2022137128000183
は、場合により存在する3~7員の炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、複素環、アリール環、またはヘテロアリール環であり、
Figure 2022137128000184
と環系を形成する。いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000185
は存在しない。いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000186
は、置換されていてもよい5員ヘテロアリール、置換されていてもよい6員アリール、置換されていてもよい6員ヘテロアリール、置換されていてもよい5員シクロアルキル、置換されていてもよい6員シクロアルキル、置換されていてもよい5員炭素環、置換されていてもよい6員炭素環、置換されていてもよい5員非芳香族複素環、または置換されていてもよい6員非芳香族複素環から選択される。いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000187
は、表4に列挙した構造から選択される。
Figure 2022137128000188
が表4に列挙した1つ以上の構造ではない場合もある。
Figure 2022137128000189

Figure 2022137128000190

Figure 2022137128000191

Figure 2022137128000192
表4に示すように、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び/または(I-J)のうちの1つである化合物の
Figure 2022137128000193
が1個以上のヘテロ原子を含んでいてもよい。
Figure 2022137128000194
が、0、1、2、3、または4個の環ヘテロ原子を含む場合もある。
Figure 2022137128000195
が、2、3、4、5、または6個の環炭素原子を含む場合もある。
いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000196
Figure 2022137128000197
と多環系を形成する。いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000198
は、結合及び原子対を共有する。いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000199
の間で任意の好適な結合及び原子対を共有して、多環系が形成されていてもよい。
いくつかの実施形態では、RE1、RE2、RE3、RE4、及び/またはRE5
Figure 2022137128000200
の環の大きさに応じて存在する場合)は独立して、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノから選択される。RE1-5基は、
Figure 2022137128000201
のいずれの環原子に結合していてもよい。RE1-5基が、
Figure 2022137128000202
の環炭素に結合している場合もある。RE1-5基が、
Figure 2022137128000203
の環へテロ原子に結合している場合もある。RE1-5基は、
Figure 2022137128000204
の1、2、3、4、5、6、または7位の環原子に結合している場合がある。場合によっては、2つのRE1-5基が、
Figure 2022137128000205
の同じ環原子に結合していてもよい。場合によっては、RE1-5基が、
Figure 2022137128000206
の各環原子に1つだけ結合していてもよい。
いくつかの実施形態では、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び/または(I-J)いずれかの
Figure 2022137128000207
は、場合により存在する3~7員の炭素環(例えば、シクロアルキル環または不飽和非芳香族炭素環)、複素環、アリール環、またはヘテロアリール環であり、
Figure 2022137128000208
と環系を形成する。いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000209
は存在しない。いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000210
は、置換されていてもよい5員ヘテロアリール、置換されていてもよい6員アリール、置換されていてもよい6員ヘテロアリール、置換されていてもよい5員シクロアルキル、置換されていてもよい6員シクロアルキル、置換されていてもよい5員炭素環、置換されていてもよい6員炭素環、置換されていてもよい5員非芳香族複素環、または置換されていてもよい6員非芳香族複素環から選択される。いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000211
は、表5に列挙した構造から選択される。
Figure 2022137128000212
が表5に列挙した1つ以上の構造ではない場合もある。
Figure 2022137128000213

Figure 2022137128000214

Figure 2022137128000215

Figure 2022137128000216
表5に示すように、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び/または(I-J)のうちの1つである化合物の
Figure 2022137128000217
が1個以上のヘテロ原子を含んでいてもよい。
Figure 2022137128000218
が、0、1、2、3、または4個の環ヘテロ原子を含む場合もある。
Figure 2022137128000219
が、2、3、4、5、または6個の環炭素原子を含む場合もある。
いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000220
Figure 2022137128000221
と多環系を形成する。いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000222
は、結合及び原子対を共有する。いくつかの実施形態では、
Figure 2022137128000223
の間で任意の好適な結合及び原子対を共有して、多環系が形成されていてもよい。
いくつかの実施形態では、RM1、RM2、RM3、RM4、及び/またはRM5
Figure 2022137128000224
の環の大きさに応じて存在する場合)は独立して、H、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ジアルキルホスフィンオキシド、オキソ、カルボキシル、アミド、アシル、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルアルキルアミノ、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアミノ、及びヘテロアリールアルキルアミノから選択される。RM1-5基は、
Figure 2022137128000225
のいずれの環原子に結合していてもよい。RM1-5基が、
Figure 2022137128000226
の環炭素に結合している場合もある。RM1-5基が、
Figure 2022137128000227
の環へテロ原子に結合している場合もある。RM1-5基は、
Figure 2022137128000228
の1、2、3、4、5、6、または7位の環原子に結合している場合がある。場合によっては、2つのRM1-5基が、
Figure 2022137128000229
の同じ環原子に結合していてもよい。場合によっては、RM1-5基が、
Figure 2022137128000230
の各環原子に1つだけ結合していてもよい。
上記のように、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のいずれか1つである化合物に存在する場合、R1、RD1-5、RG1-5、RA1-5、RE1-5、及びRM1-5置換基は、以下のような任意の好適な化学官能基であり得る:
単一原子:H、Cl、Br、F、またはI;
アルキル基:メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、または任意の好適な直鎖もしくは分枝鎖のC~C10アルキル基;
アルケニル:エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、または任意の好適なC~C10アルケニル基;
アルキニル:エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、または任意の好適なC~C10アルケニル基;
シクロアルキル:シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、または任意の好適なC~Cシクロアルキル基;さらに置換されていてもよい(例えば、化合物186~190);
シクロアルケニル:シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、1,3-シクロヘキサジエン、1,4-シクロヘキサジエン、1,5-シクロオクタジエン;さらに置換されていてもよい;
アリールまたはヘテロアリール:フラン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ピロール、インドール、イソインドール、チオフェン、ベンゾチオフェン、ベンゾ[c]チオフェン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、プリン、ピラゾール、インダゾール、オキサゾール、ベンゾオキサゾール、イソオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、ベンゼン、ナフタレン、ピリジン、キノロン、イソキノリン、ピラジン、キノキサリン、ピリミジン、キナゾリン、ピリダジン、シンノリン、フタラジン、トリアジン(例えば、1,2,3-トリアジン;1,2,4-トリアジン;1,3,5トリアジンなど)、チアジアゾールなど;さらに置換されていてもよい;
非芳香族複素環:アジリジン、チイラン(エピスルフィド類)、オキシラン(エチレンオキシド類、エポキシド類)、オキサジリジン、ジオキシラン、アゼチジン、オキセタン、チエタン、ジアゼチジン、ジオキセタン、ジチエタン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、チオラン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、オキサゾリジン、イソオキサゾリジン、チアゾリジン、イソチアゾリジン、ジオキソラン、ジチオラン、ピペリジン、オキサン、チアン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、ジオキサン、ジチアン、トリオキサン、トリチアン、アゼパン、オキセパン、チエパン、ホモピペラジン、アゾカン、テトラヒドロピランなど;
ハロアルカン:ハロメタン(例えば、クロロメタン、ブロモメタン、フルオロメタン、ヨードメタン)、ジハロメタン及びトリハロメタン(例えば、トリクロロメタン、トリブロモメタン、トリフルオロメタン、トリヨードメタン)、1-ハロエタン、2-ハロエタン、1,2-ジハロエタン、1-ハロプロパン、2-ハロプロパン、3-ハロプロパン、1,2-ジハロプロパン、1,3-ジハロプロパン、2,3-ジハロプロパン、1,2,3-トリハロプロパン、及びアルカン(または置換アルカン)及びハロゲン(例えば、Cl、Br、F、Iなど)の任意の他の好適な組み合わせ、ならびに分枝鎖ハロアルカン(例えば、化合物195~200);
アルコール:OH、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、環式アルコール(例えばシクロヘキサノール)、芳香族アルコール(例えばフェノール)、またはOH部分と第2の部分との任意の他の好適な組み合わせ、分枝鎖アルコール(例えば、化合物123及び151);
ケトン:メチルメチルケトン(アセトン)、メチルエチルケトン(ブタノン)、プロピルエチルケトン(ペンタノン)、またはアルキル鎖と=Oとの任意の他の好適な組み合わせ;
アルデヒド:メタナール、エタナール、プロパナール、ブタナール、ペンタナール、ヘキサナール、またはアルキル鎖と=Oとの任意の他の好適な組み合わせ;
カルボキシレート:メタノアート、エタノアート、プロパノアート、ブタノアート、ペンタノアート、ヘキサノアート、またはアルキル鎖とOOとの任意の他の好適な組み合わせ;
カルボン酸:メタン酸、エタン酸、プロパン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、またはアルキル鎖とOOHとの任意の他の好適な組み合わせ;
エーテル:メトキシ、エトキシ、メチルメトキシ、エチルメトキシ、またはO周囲のアルキル鎖の任意の他の好適な組み合わせ;
アミド:メタンアミド(CONH)、エタンアミド(CHCONH)、プロパンアミド((CHCONH)、アルカンアミド((CHCONH)、n-メチルアルカンアミド((CHCONHCH)、c-メチルアルカンアミド((CHNHCOCH)、n-アルキルアルカンアミド((CHCONH(CHCH)、c-メチルアルカンアミド((CHNHCO(CHCH)など;
第1級アミン:NH、メチルアミン、エチルアミン、シクロプロピルアミンなど;
第2級アミン:アミノメチル(NHCH)、アミノエチル(NHCHCH)、メチル-アミノメチル(CHNHCH;別称メチルアミン-メタン)、アルキル-アミノメタン((CHNHCH)など;
第3級アミン:ジメチルアミン(N(CH)、ジメチルアミン(N(CH)、メチル-エチル-アミン(NCHCHCH)、メタン-ジエチルアミン(CHN(CHCH;別称メチルアミン-ジエタン)など;
アジド:メチルアジド(CHNNN)、エチルアジド((CHNNN)、アルキルアジド((CHNNN)など;
シアネート:メチルシアネート(CHOCN)、エチルシアネート((CHOCN)、アルキルシアネート((CHOCN)など;
シアノ:シアノ(-CN)、メチルカルボニトリル(CHCN)、エチルカルボニトリル((CHCN)、アルキルカルボニトリル((CHCN)など、
チオール:メタンチオール(CHSH)、エタンチオール((CHSH)、アルカンチオール((CHSH)など、
スルフィド:ジメチルスルフィド(CHSCH)、メチル-エチルスルフィド(CHSCHCH)、アルキル-アルキルスルフィド((CHS(CHm-1CH)など;
スルホキシド:ジメチルスルホキシド(CHSOCH)、メチル-エチルスルホキシド(CHSOCHCH)、アルキル-アルキルスルホキシド((CHSO(CHm-1CH)など;
スルホン:ジメチルスルホン(CHSOCH;別名メチル-スルホン-メチル)、メチル-エチルスルホン(CHSOCHCH;別名メチル-スルホン-エチル)、アルキル-アルキルスルホン((CHSO(CHm-1CH;別名アルキル-スルホン-アルキル)、RSO(式中、Rx及びRyは独立して、本一覧に示す部分のいずれかまたはその組み合わせから選択される)など;
スルホンアミド:SONH、メチルスルホンアミド(CHSONH)、エチルスルホンアミド((CHSONH)、アルキルスルホンアミド((CHSONH)、メチルメチルスルホンアミド(CHSONHCH)、アルキルアルキルスルホンアミド((CHSONH(CHCHなど;
スルフィン酸:SOH、メチルスルフィン酸(CHSOH)、エチルスルフィン酸((CHSOH)、アルキルスルフィン酸((CHSOH)など;
チオシアネート:SCN、メチルチオシアネート(CHSCN)、エチルチオシアネート((CHSCN)、アルキルチオシアネート((CH)nSCN)など;
ホスフェート:OP(=O)(OH)、メチルホスフェート(CHOP(=O)(OH))、エチルホスフェート((CHOP(=O)(OH))、アルキルホスフェート((CHOP(=O)(OH))など;
及びそれらの好適な組み合わせ。例えば、いくつかの実施形態では、R、RD1-5、RG1-5、RA1-5、RE1-5、及びRM1-5置換基(存在している場合)は独立して以下から選択される:H、アルキル基(例えば、直鎖アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルなど)、分枝鎖アルキル基(例えば、イソプロピル、2-メチル-ヘキシル、3-メチル、2-プロピル-オクチルなど)、シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなど)、分枝鎖環状アルキル(例えば、メチルシクロヘキシル、エチルシクロブチル、プロピルシクロヘキシルなど))、置換アルキル基(例えば、ハロゲン置換アルキル基(例えば、トリハロブタン(例えば、トリフルオロブタン)、ジハロブタン(例えば、ジフルオロブタン)、モノハロブタン(例えば、モノフルオロブタン)、トリハロプロパン(例えば、トリフルオロプロパン)、ジハロプロパン(例えば、ジフルオロプロパン)、モノハロプロパン(例えば、モノフルオロプロパン)、トリハロエタン(例えば、トリフルオロエタン)、ジハロエタン(例えば、ジフルオロエタン)、ハロエタン(例えば、フルオロエタン)、ハロメタン(例えば、フルオロメタン)、ジハロメタン(例えば、ジフルオロメタン)、トリハロメタン(例えば、トリフルオロメタン)、複数の炭素がハロゲンで置換されたアルキル基(例えば、3-フルオロ,4-トリフルオロイソブタン(例えば、化合物245のR置換基を参照)、2-ジフルオロ,3-フルオロプロパンなど)など)、アルケン(例えば、CH=CH、CHCH=CH、CH=CHCHなど)、アルキン(例えば、C≡CH、C≡CCH、CHC≡CHなど)、アルコキシ基(例えば、ヒドロキシル(例えば、(CH0-6OH、エーテル((CH2)0-6O(CH2)0-6))、ハロゲン置換アルコキシ(4-トリフルオロ,3-イソブタノール(例えば、化合物252を参照)、3-ジフルオロ,2-プロパノールなど)、アミン(例えば、NH)、アルキルアミン(例えば、第1級アミン(例えば、エチルアミン、イソブチルアミン)、n-プロピルアミン、sec-ブチルアミン、イソプロピルアミン、イソアミルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、n-アミルアミンなど)、第2級アミン(例えば、ジメチルアミン、メチルエタノールアミン、ジフェニルアミンなど)、第3級アミン(例えば、トリメチルアミン、トリフェニルアミンなど)、チオアルキル(例えば、チオール(例えば、(CH0-6-SH)、チオエーテル(例えば、(CH0-6-S-(CH0-6)など)、置換エーテル及びチオエーテル(例えば、化合物266を参照)、それらの組み合わせなど)、置換シクロアルキル基(例えば、ハロゲン置換シクロアルキル基、シクロアルコキシ基、シクロアルキルアミンなど)、ハロゲン置換アルキルアミン(例えば、トリフルオロメチルアミン、トリフルオロエチルアミン(例えば、化合物248を参照)、トリフルオロブチルアミンなど)、ハロゲン(例えば、F、Cl、Br、I、及びAt)、ケトン、アミド、アルキルアミド、シアノ基、メチルカルボニトリル(例えば、CHCN)、-SOCH基、-SONH基、スルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル)、置換アルキルスルホニル(例えば、トリフルオロエチルスルホニル)など)、スルホアミン(例えば、(CH0-6SONH(例えば、化合物268を参照)、(CH0-6NHSO、(CH0-6NHSO(CH0-6(例えば、化合物309を参照)、(CH0-6SONH(CH0-6など)、ジアルキルホスフィンオキシド(例えば、-PO(CH))、炭素環(置換または非置換)、複素環(置換(例えば、化合物274を参照)または非置換)、芳香環、置換芳香環(例えば、分枝鎖芳香環(例えば、エチルベンゼン、メチルベンゼンなど)、ハロベンゼン(例えば、クロロベンゼン、フルオロベンゼンなど))、炭素環式(置換または非置換)、炭素環アリール(置換または非置換)、ヘテロアリール(置換(例えば、スルホニル置換(例えば、化合物263を参照)、ハロ置換など)または非置換)、アルキル結合炭素環(置換または非置換)、アルキル結合複素環(置換または非置換)、アルキル結合芳香環(置換または非置換)、アルキル結合置換芳香環、アルキル結合ハロベンゼン(例えば、クロロベンゼン、フルオロベンゼンなど))、アルキル結合炭素環式(置換(例えば、ハロ置換(例えば、化合物258を参照)、トリハロ-アルキル置換(例えば、化合物257を参照)など)または非置換)、アルキル結合炭素環アリール(置換または非置換)、アルキル結合ヘテロアリール(置換または非置換)、アミン結合炭素環(置換または非置換)、アミン結合複素環(置換または非置換)、アミン結合芳香環(置換または非置換)、アミン結合置換芳香環、アミン結合ハロベンゼン、アミン結合炭素環式(置換または非置換)、アミン結合炭素環アリール(置換または非置換)、アミン結合ヘテロアリール(置換(例えば、化合物271を参照)または非置換)、アルキルアミン結合炭素環(置換または非置換)、アルキルアミン結合複素環(置換または非置換)、アルキルアミン結合芳香環(置換または非置換)、アルキルアミン結合置換芳香環、アルキルアミン結合ハロベンゼン、アルキルアミン結合炭素環式(置換または非置換)、アルキルアミン結合炭素環アリール(置換または非置換)、アルキルアミン結合ヘテロアリール(置換または非置換)、エーテル結合炭素環(置換または非置換)、エーテル結合複素環(置換または非置換)、エーテル結合芳香環(置換または非置換)、エーテル結合置換芳香環、エーテル結合ハロベンゼン、エーテル結合炭素環式(置換または非置換)、エーテル結合炭素環アリール(置換または非置換)、エーテル結合ヘテロアリール(置換または非置換)、チオエーテル結合炭素環(置換または非置換)、チオエーテル結合複素環(置換または非置換)、チオエーテル結合芳香環(置換または非置換)、チオエーテル結合置換芳香環、チオエーテル結合ハロベンゼン、チオエーテル結合炭素環式(置換または非置換)、チオエーテル結合炭素環アリール(置換または非置換)、チオエーテル結合ヘテロアリール(置換または非置換)、スルホニル結合炭素環(置換または非置換)、スルホニル結合複素環(置換または非置換)、スルホニル結合芳香環(置換または非置換)、スルホニル結合置換芳香環、スルホニル結合ハロベンゼン、スルホニル結合炭素環式(置換または非置換)、スルホニル結合炭素環アリール(置換または非置換)、スルホニル結合ヘテロアリール(置換または非置換)、スルホンアミド結合炭素環(置換または非置換)、スルホンアミド結合複素環(置換または非置換)、スルホンアミド結合芳香環(置換または非置換)、スルホンアミド結合置換芳香環、スルホンアミド結合ハロベンゼン、スルホンアミド結合炭素環式(置換または非置換)、スルホンアミド結合炭素環アリール(置換または非置換)、スルホンアミド結合ヘテロアリール(置換または非置換)、アミド結合炭素環(置換または非置換)、アミド結合複素環(置換または非置換)、アミド結合芳香環(置換または非置換)、アミド結合置換芳香環、アミド結合ハロベンゼン、アミド結合炭素環式(置換または非置換)、アミド結合炭素環アリール(置換または非置換)、アミド結合ヘテロアリール(置換(例えば、アルキルピロール(例えば、化合物293を参照)、ピロールアミン(例えば、化合物296を参照)、ピロールエーテル(例えば、化合物297を参照)など)または非置換(例えば、イミダゾール(例えば、化合物273を参照)、インドール(例えば、化合物293及び294を参照)など))、アルキルアミド結合炭素環(置換または非置換)、アルキルアミド結合複素環(置換または非置換)、アルキルアミド結合芳香環(置換または非置換)、アルキルアミド結合置換芳香環(置換または非置換)、アルキルアミド結合ハロベンゼン、アルキルアミド結合炭素環式(置換または非置換)、アルキルアミド結合炭素環アリール(置換または非置換)、アルキルアミド結合ヘテロアリール(置換または非置換)、カルバミド結合炭素環(置換または非置換)、カルバミド結合複素環(置換または非置換)、カルバミド結合芳香環(置換または非置換)、カルバミド結合置換芳香環、カルバミド結合ハロベンゼン、カルバミド結合炭素環式(置換または非置換)、カルバミド結合炭素環アリール(置換または非置換)、カルバミド結合ヘテロアリール(置換または非置換(例えば、化合物314を参照))、架橋炭素環(置換または非置換)、架橋複素環(置換(例えば、化合物272を参照)または非置換)、架橋芳香環(置換または非置換)、架橋置換芳香環、架橋ハロベンゼン、架橋炭素環式(置換または非置換)、架橋炭素環アリール(置換または非置換)、架橋ヘテロアリール(置換または非置換)、及び/またはそれらの組み合わせ。
いくつかの実施形態では、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物に存在する場合、R1、RD1-5、RG1-5、RA1-5、RE1-5、及びRM1-5置換基のいずれかが、式(IIa~IIq):
Figure 2022137128000231

Figure 2022137128000232

Figure 2022137128000233
のうちの1つであり;
式中、J、Q、またはJのうち1つは、存在する場合、D環、G環、A環、E環、またはM環の1つに結合しており;
J、J、J、J、及びJはそれぞれ、存在する場合、共有結合、H、アルキル1-15、アルケニル1-6、アルキニル1-6、(CH0-6C(S)NH、(CH0-6C(O)NH、O、S、NH、(CH0-6C(O)NH(CH1-6、(CH0-6C(S)NH(CH1-6、(CH0-6O(CH1-6、(CH0-6OH、(CH0-6S(CH1-6、(CH0-6SH、(CH0-6NHC(O)(CH1-6、アルキルスルホニル、スルホンアミド、アルキルスルホンアミド、(CH0-6NH(CH1-6、(CH0-6N(CH1-6(CH1-6(例えば、化合物80を参照)、(CH0-6NH、(CH0-6SO(CH1-6、(CH0-6NHSO(CH1-6、(CH0-6SONH、ハロゲン(例えば、F、Cl、Br、またはI)、ハロアルキル(例えば、(CH0-6CHF、(CH0-3CHF(CH0-2CH、またはBr、Cl、もしくはIでの同様のもの)、ジハロアルキル(例えば、(CH0-6CFH、(CH0-3CF(CH0-2CH、またはBr、Cl、もしくはIでの同様のもの)、トリハロアルキル(例えば、(CH0-6CF、またはBr、Cl、もしくはIでの同様のもの)、鎖に沿って2つ以上の位置に1~3個のハロゲンを有するアルキル(例えば、化合物126、144、194、195、200、207、245、251などを参照)、(CH1-4SP(Ph)=S(例えば、化合物52を参照)、(CH0-6NH(CH1-5OH、(CH0-6NH(CH1-5NH、(CH0-6NH(CH1-5SH、(CH0-6O(CH1-5OH、(CH0-6O(CH1-5NH、(CH0-6O(CH1-5SH、(CH0-6S(CH1-5OH、(CH0-6S(CH1-5NH、(CH0-6S(CH1-5SH、(CH0-6O(CH1-6NH(CH1-5OH、(CH0-6O(CH1-6NH(CH1-5NH、(CH0-6O(CH1-6NH(CH1-5SH、(CH0-6O(CH1-6O(CH1-5OH、(CH0-6O(CH1-6O(CH1-5NH、(CH0-6O(CH1-6O(CH1-5SH、(CH0-6O(CH1-6S(CH1-5OH、(CH0-6O(CH1-6S(CH1-5NH、(CH0-6O(CH1-6S(CH1-5SH、(CH0-6S(CH1-6NH(CH1-5OH、(CH0-6S(CH1-6NH(CH1-5NH、(CH0-6S(CH1-6NH(CH1-5SH、(CH0-6S(CH1-6O(CH1-5OH、(CH0-6S(CH1-6O(CH1-5NH、(CH0-6S(CH1-6O(CH1-5SH、(CH0-6S(CH1-6S(CH1-5OH、(CH0-6S(CH1-6S(CH1-5NH、(CH0-6S(CH1-6S(CH1-5SH、(CH0-6NH(CH1-6NH(CH1-5OH、(CH0-6NH(CH1-6NH(CH1-5NH、(CH0-6NH(CH1-6NH(CH1-5SH、(CH0-6NH(CH1-6O(CH1-5OH、(CH0-6NH(CH1-6O(CH1-5NH、(CH0-6NH(CH1-6O(CH1-5SH、(CH0-6NH(CH1-6S(CH1-5OH、(CH0-6NH(CH1-6S(CH1-5NH、(CH0-6NH(CH1-6S(CH1-5SH、(CH0-3C(O)O(CH0-3、(CH0-3C(S)O(CH0-3、(CH0-3C(O)S(CH0-3、(CH0-3C(S)S(CH0-3、(CH0-3C(O)NH(CH0-3、(CH0-3C(S)NH(CH0-3、(CH0-3NHC(O)(CH0-3、(CH0-3NHC(S)(CH0-3、(CH0-3OC(O)(CH0-3、(CH0-3OC(S)(CH0-3、(CH0-3SC(O)(CH0-3、(CH0-3SC(S)(CH0-3、(CH0-3NHC(O)NH(CH0-3、(CH0-3NHC(S)NH(CH0-3、(CH0-3OC(O)NH(CH0-3、(CH0-3OC(S)NH(CH0-3、(CH0-3SC(O)NH(CH0-3、(CH0-3SC(S)NH(CH0-3、(CH0-3NHC(O)O(CH0-3、(CH0-3NHC(S)O(CH0-3、(CH0-3OC(O)O(CH0-3、(CH0-3OC(S)O(CH0-3、(CH0-3SC(O)O(CH0-3、(CH0-3SC(S)O(CH0-3、(CH0-3NHC(O)S(CH0-3、(CH0-3NHC(S)S(CH0-3、(CH0-3OC(O)S(CH0-3、(CH0-3OC(S)S(CH0-3、(CH0-3SC(O)S(CH0-3、(CH0-3SC(S)S(CH0-3、(CHO)1-6、及びトリメチルメタンからなる群から独立して選択され;
Q、Q、及びQはそれぞれ、存在する場合、フラン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ピロール、インドール、イソインドール、チオフェン、ベンゾチオフェン、ベンゾ[c]チオフェン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、プリン、ピラゾール、インダゾール、オキサゾール、ベンゾオキサゾール、イソオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、ベンゼン、ナフタレン、ピリジン、キノロン、イソキノリン、ピラジン、キノキサリン、ピリミジン、キナゾリン、ピリダジン、シンノリン、フタラジン、サリドマイド、トリアジン(例えば、1,2,3-トリアジン;1,2,4-トリアジン;1,3,5トリアジン)、チアジアゾール、アジリジン、チイラン(エピスルフィド類)、オキシラン(エチレンオキシド類、エポキシド類)、オキサジリジン、ジオキシラン、アゼチジン、オキセタン、チエタン、ジアゼチジン、ジオキセタン、ジチエタン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、チオラン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、オキサゾリジン、イソオキサゾリジン、チアゾリジン、イソチアゾリジン、ジオキソラン、ジチオラン、ピペリジン、オキサン、チアン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、ジオキサン、ジチアン、トリオキサン、トリチアン、アゼパン、オキセパン、チエパン、ホモピペラジン、アゾカン、テトラヒドロピラン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、1,3-シクロヘキサジエン、1,4-シクロヘキサジエン、1,5-シクロオクタジエン、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、任意の好適なC~Cシクロアルキル基、及び表1a、1b、2、3、4または5に示す環構造のいずれかからなる群から独立して選択され;
Q、Q、及びQはそれぞれ、存在する場合、Q環上の任意の位置に1つ以上の追加のJ基が存在してもよく;
上記のいずれのアルキル基または(CHx-y基も、直鎖であっても分枝鎖であってもよく(例えば、化合物103、104、138、245などを参照);
上記のいずれのアルキル基または(CHx-y基も、1個以上の炭素に、OH、=O、NH、CN、ジハロアルキル(例えば、CFH)、トリハロアルキル(例えば、CF)、またはハロゲン(例えばF)の置換基をさらに含んでもよく;
上記の基の末端位置の水素数は、上記の基が追加の基と結合されているか(例えば、CHがCHに調整され、OHがOに調整されるなど)、または上記の基が末端にあるか(例えば、CHがCHに調整され、OがOHに調整されるなど)に応じて調整される場合があり;ならびに
式(IIa~q)のいずれかが、末端フルオロフォア(例えば、フルオレセイン)、固体表面、酵素リガンド(例えば、サリドマイド(例えば、化合物198、199、301、286、291)、またはVHLリガンド(例えば、(2S,4R)-1-((S)-2-アミノ-3,3-ジメチルブタノイル)-4-ヒドロキシ-N-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)ベンジル)ピロリジン-2-カルボキサミド(例えば、化合物302)など)、または親和性タグをさらに含んでもよい。
いくつかの実施形態では、式(IIa~q)のいずれかは、リンカーで連結されたASH1L阻害剤とE3ユビキチンリガーゼリガンドで構成される二機能性化合物を表す場合があり、この化合物はASH1Lに結合し、E3ユビキチンリガーゼ(セレブロン、VHLリガーゼなど)複合体を動員してユビキチン化するとともに、ASH1Lのプロテオソーム媒介性分解を誘導するように機能する(例えば、化合物198、199、301、302、286、291)。ユビキチンリガーゼの関与によって標的タンパク質の分解を誘導する例示的な化合物は、例えば、米国公開第2015/0291562号;米国公開第2016/0235731号に記載されており、いずれもその全体が参照により組み込まれる。
いくつかの実施形態では、化合物は式(I-A)~(I-G)または(I-J)のうち1つであり、その場合、環
Figure 2022137128000234
はともにインドール環を形成し、ここで、インドール窒素(1位)が複素環(例えば、ピペリジン、架橋ピペリジン、アルキル置換ピペリジンなど)で置換され、その複素環がさらにアルキルスルホニル(例えば、化合物318を参照)またはスルホンアミド(例えば、化合物268を参照)で置換され;インドール環の6位がアルキルアミン(例えば(CH0-3NH(CH0-3)結合ヘテロアリール基(例えば、化合物319を参照)またはアルキルアミド(例えば(CH0-3NHC(O)(CH0-3)結合ヘテロアリール基(例えば、化合物318を参照)で置換される。特定の実施形態では、化合物は式(I-E)であり、XはSであり、RはHであり、環
Figure 2022137128000235
はともにインドール環を形成し、ここで、インドール窒素(1位)がピペリジン(架橋または非架橋)で置換され、ピペリジンがさらにアルキルスルホニル(例えば、化合物318を参照)またはスルホンアミド(例えば、化合物268を参照)で置換され;インドール環の6位がアルキルアミン(例えば(CH0-3NH(CH0-3)結合ヘテロアリール基(例えば、化合物319を参照)またはアルキルアミド(例えば(CH0-3NHC(O)(CH0-3)結合ヘテロアリール基(例えば、化合物318を参照)で置換される。
いくつかの実施形態では、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物に存在する場合、R1、RD1-5、RG1-5、RA1-5、RE1-5、及びRM1-5置換基には、前述の置換基(またはそれらの組み合わせ)のいずれかに、生物活性または機能性小分子部分、例えば、フルオロフォア(例えば、化合物287及び288を参照)、薬物または薬物様部分(例えば、サリドマイド(例えば、化合物198、199、286、291などを参照))、親和性部分(例えば、ビオチン)などが存在してもよい。いくつかの実施形態では、置換基には目的の酵素に対するリガンドが存在する(例えば、ユビキチンリガーゼリガンド(例えば、サリドマイド)、フォンヒッペル・リンダウ腫瘍抑制リガンド(例えば、化合物302などを参照)。
いくつかの実施形態では、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物に存在する場合、R1、RD1-5、RG1-5、RA1-5、RE1-5、及びRM1-5置換基は、固体表面に結合されていてもよい。
式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物は、表6に列挙した化合物1~324から選択されてもよい。表6に列挙されていない式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び/または(I-J)の化合物もまた本明細書の範囲内である。
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いくつかの実施形態では、表6の化合物の置換基及び官能基を、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)内に組み込み、本明細書の範囲内の化合物を得てもよい。
式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物は、表7に列挙した化合物319~324から選択されてもよい。表7に列挙されていない式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び/または(I-J)の化合物もまた本明細書の範囲内である。
Figure 2022137128000306

Figure 2022137128000307
いくつかの実施形態では、表7の化合物の置換基及び官能基を、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)内に組み込み、本明細書の範囲内の化合物を得てもよい。
本明細書に記載の化合物は、場合によってジアステレオマー、エナンチオマー、または他の立体異性体として存在してもよい。本明細書に提示される化合物には、すべてのジアステレオマー形態、エナンチオマー形態、及びエピマー形態、ならびにそれらの適切な混合物を含む。立体異性体の分離は、クロマトグラフィーによって実施しても、ジアステレオマーを形成し、再結晶、クロマトグラフィー、またはそれらの任意の組み合わせによる分離によって実施してもよい。(Jean Jacques,Andre Collet,Samuel H.Wilen,“Enantiomers,Racemates and Resolutions”,John Wiley And Sons,Inc.,1981、本開示の参照により本明細書に組み込まれる)。立体異性体はまた、立体選択的合成によって得てもよい。
いくつかの実施形態では、化合物は互変異性体として存在してもよい。すべての互変異性体が、本明細書に記載の式に含まれる。
特に明記しない限り、本明細書に記載の二価の変数または基は、それらが表記されている配向で結合していても、またはそれとは逆の配向で結合していてもよい。
本明細書に記載の方法及び組成物は、結晶形態(多形体としても知られる)と同様に非晶質形態の使用を含む。本明細書に記載の化合物は、薬学的に許容される塩の形態であってもよい。同様に、同種の活性を有するこれらの化合物の活性代謝物も本開示の範囲内に包含される。加えて、本明細書に記載の化合物は、非溶媒和形態でも、水、エタノールなどの薬学的に許容される溶媒を用いた溶媒和形態でも存在することができる。本明細書に提示される化合物の溶媒和形態も、本明細書に開示されるとみなされる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物または塩はプロドラッグであってもよい。「プロドラッグ」とは、in vivoで親薬物に変換される薬剤を指す。プロドラッグは、状況によって親薬物よりも容易に投与できるため有用な場合が多い。例えば、プロドラッグは経口投与によって生物学的に利用可能であり得るが、親薬物はそうではない。プロドラッグはまた、親薬物よりも医薬組成物の溶解性を改善することができる。限定するものではないが、プロドラッグの一例は、移動には水溶性が有害であるが、代謝により活性要素であるカルボン酸に加水分解されて細胞内に入ると水溶性が有益である場合に、細胞膜への透過を促進するエステル(「プロドラッグ」)として投与される本明細書に記載の化合物である。プロドラッグのさらなる例は、酸性基に結合した短いペプチド(ポリアミノ酸)であり得、このペプチドは代謝されて活性部分を放出する。in vivo投与時の特定の実施形態では、プロドラッグは生物学的、薬学的、または治療的に活性な形態の化合物に化学的に変換される。ある特定の実施形態では、プロドラッグは酵素により1つ以上の工程または過程によって生物学的、薬学的、または治療的に活性な形態の化合物に代謝される。
プロドラッグを製造する際、薬学的に活性な化合物は、in vivo投与時に活性化合物が再生されるように修飾される。プロドラッグは、薬物の代謝安定性もしくは輸送特性を変化させる、副作用もしくは毒性を遮断する、薬物の風味を改善する、または薬物の他の特徴もしくは特性を変化させるように設計することができる。いくつかの実施形態では、薬力学的工程及びin vivoでの薬物代謝に関する知識を用いて、薬学的に活性な化合物を決定した後に化合物のプロドラッグを設計する。(例えば、Nogrady(1985)Medicinal Chemistry A Biochemical Approach,Oxford University Press,New York,pages 388-392;Silverman(1992),The Organic Chemistry of Drug Design and Drug Action,Academic Press,Inc.,San Diego,pages 352-401,Saulnier et al.,(1994),Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters,Vol.4,p.1985;Rooseboom et al.,Pharmacological Reviews,56:53-102,2004;Miller et al.,J.Med.Chem.Vol.46,no.24,5097-5116,2003;Aesop Cho,“Recent Advances in Oral Prodrug Discovery”,Annual Reports in Medicinal Chemistry,Vol.41,395-407,2006を参照)。
本明細書に記載の化合物は、同位体で(例えば、放射性同位体で)または他の手段により標識することができ、手段には発色団または蛍光部分、生物発光標識、光励起性標識または化学発光標識、親和性標識(例えば、ビオチン)、分解タグ(例えば、サリドマイド、コンジュゲート(例えば、化合物198、199など)、VHLリガンドコンジュゲート(例えば、化合物302)など)の使用を含むが、これらに限定されない。
本明細書に記載の化合物及び塩には、同位体標識化合物を含む。一般に、同位体標識された化合物は、1つ以上の原子が、最も一般的に自然界に見られる原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子で置換されているという点を除いて、本明細書に提示する種々の式及び構造に列挙したものと同一である。本発明の化合物に組み込むことができる同位体の例として、水素、炭素、窒素、酸素、フッ素、及び塩素の同位体、例えばそれぞれH、H、13C、14C、15N、18O、17O、35S、18F、36Clが挙げられる。本発明に記載の特定の同位体標識化合物、例えばH及び14Cなどの放射性同位体が組み込まれたものは、薬物及び/または基質の組織分布アッセイに有用である。さらに、ジュウテリウム、すなわちHなどの同位体による置換は、代謝安定性の増加により得られる、ある種の治療上の利点、例えばin vivo半減期の増加、または必要用量の低減などをもたらすことができる。
追加の実施形態またはさらなる実施形態では、本明細書に記載の化合物は、必要とする生物に投与すると代謝されて代謝産物を生成し、その後、その代謝産物を使用することで望ましい治療効果を含む望ましい効果が得られる。
本明細書に記載の化合物は、薬学的に許容される塩として形成してもよく、及び/または薬学的に許容される塩として使用されてもよい。薬学的に許容される塩の種類としては、(1)遊離塩基形態の化合物を薬学的に許容される無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸酸、硫酸、リン酸、メタリン酸など;または有機酸、例えば、酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、トリフルオロ酢酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2-エタンジスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、4-メチルビシクロ-[2.2.2]オクト-2-エン-1-カルボン酸、グルコヘプトン酸、4,4’-メチレンビス-(3-ヒドロキシ-2-エン-1-カルボン酸)、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、三級ブチル酪酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸、酪酸、フェニル酢酸、フェニル酪酸、バルプロ酸などと反応させることにより形成される酸付加塩;(2)親化合物中に存在する酸性プロトンが金属イオン、例えばアルカリ金属イオン(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム)、アルカリ土類イオン(例えば、マグネシウムまたはカルシウム)、またはアルミニウムイオンで置換されて形成される塩が挙げられるが、これらに限定されない。場合によっては、本明細書に記載の化合物は、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N-メチルグルカミン、ジシクロヘキシルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミンなどであるが、これらに限定されない有機塩基と配位結合されていてもよい。他の場合では、本明細書に記載の化合物は、アルギニン、リジンなどであるが、これらに限定されないアミノ酸との塩を形成してもよい。酸性プロトンを含む化合物と塩を形成するために使用する許容される無機塩基としては、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどが挙げられるが、これらに限定されない。
薬学的に許容される塩への言及には、その溶媒付加形態または結晶形態、特に溶媒和物または多形体を含むものと理解されるべきである。溶媒和物は化学量論量または非化学量論量いずれかの溶媒を含有しており、水、エタノールなどの薬学的に許容される溶媒を用いて結晶化過程中に形成することができる。溶媒が水である場合には水和物が形成され、または溶媒がアルコールである場合にはアルコラートが形成される。本明細書に記載の化合物の溶媒和物は、本明細書に記載の工程中に利便に調製または形成することができる。さらに、本明細書で提供される化合物は、溶媒和形態に加え、非溶媒和形態でも存在することができる。一般に、溶媒和形態は、本明細書で提供される化合物及び方法の目的では、非溶媒和形態と等価であるとみなされる。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物などの本明細書に記載の化合物は、非晶質形態、粉砕形態、及びナノ粒子形態を含むが、これらに限定されない様々な形態である。さらに、本明細書に記載の化合物には、多形体としても知られる結晶形態を含む。多形体には、元素組成が同じで結晶充填配列が異なる化合物を含む。多形体は通常、X線回折パターン、融点、密度、硬度、結晶形状、光学特性、安定性、及び溶解度が異なる。再結晶溶媒、結晶化速度、及び貯蔵温度などの様々な因子が原因で単結晶形態が優勢になる場合がある。
薬学的に許容される塩、多形体、及び/または溶媒和物のスクリーニング及び特性決定は、熱分析、X線回折、分光法、蒸気吸着、及び顕微鏡法を含むがこれらに限定されない様々な技術を用いて行うことができる。熱分析方法は、多形体遷移を含むがこれに限定されない熱化学的分解過程または熱物理的過程に対応する方法であり、そのような方法は、多形体間の関係を分析するため、重量減少を決定するため、ガラス転移温度を検出するため、または賦形剤適合性試験に使用される。そのような方法としては、示差走査熱量測定(DSC)、変調示差走査熱量測定(MDCS)、熱重量分析(TGA)、及び熱重量分析兼赤外線分析(TG/IR)が挙げられるが、これらに限定されない。X線回折方法としては、単結晶及び粉末回折計ならびにシンクロトロン源が挙げられるが、これらに限定されない。使用される様々な分光技術としては、ラマン、FTIR、UV-VIS、及びNMR(液体状態及び固体状態)が挙げられるが、これらに限定されない。様々な顕微鏡技術としては、偏光顕微鏡法、走査型電子顕微鏡(SEM)とエネルギー分散型X線分析(EDX)の併用、環境制御型走査電子顕微鏡とEDXの併用(気体または水蒸気雰囲気中)、IR顕微鏡法、及びラマン顕微鏡法が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書全体を通じて、基及びその置換基は、安定な部分及び化合物を得られるように選択することができる。
〔医薬組成物〕
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物または塩を1種以上の追加薬剤と組み合わせて医薬組成物を形成する。医薬組成物は、活性化合物の薬学的に使用可能な製剤への加工を容易にする賦形剤及び補助剤を含む1種以上の生理学的に許容される担体を使用して従来の方法で製剤化することができる。適切な製剤は、選択された投与経路に応じて異なる。本明細書に記載の医薬組成物に適した賦形剤に関するさらなる詳細については、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,Nineteenth Ed(Easton,Pa.:Mack Publishing Company,1995);Hoover,John E.,Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,Pennsylvania 1975;Liberman,H.A.and Lachman,L.,Eds.,Pharmaceutical Dosage Forms,Marcel Decker,New York,N.Y.,1980;及びPharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems,Seventh Ed.(Lippincott Williams & Wilkins1999)で参照することができ、このような開示の参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書で使用される場合、医薬組成物とは、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物または塩と、担体、安定剤、希釈剤、分散剤、懸濁剤、増粘剤、及び/または賦形剤などの他の化学成分との混合物を指す。医薬組成物は、化合物の生物への投与を容易にする。本明細書で提供される治療方法または使用方法を実施する際、本明細書に記載の治療有効量の化合物を医薬組成物として、治療される疾患、障害、または病態を有する哺乳動物に投与する。いくつかの実施形態では、哺乳動物はヒトである。治療有効量は、疾患の重篤度、対象の年齢及び相対的な健康状態、使用される化合物の効力、ならびに他の要因に応じて大幅に異なる可能性がある。本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物または塩は単独で、または混合物の成分として1種以上の治療薬と組み合わせて(併用療法として)使用することができる。
本明細書に記載の医薬製剤は、経口、非経口(例えば、静脈内、皮下、筋肉内)、鼻腔内、頬側、局所、直腸、または経皮といった投与経路を含むが、これらに限定されない複数の投与経路によって対象に投与することができる。さらに、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物を含む、本明細書に記載の医薬組成物は、水性経口分散液、液剤、ゲル、シロップ、エリキシル、スラリー、懸濁液、エアゾール、速溶製剤、発泡性製剤、凍結乾燥製剤、錠剤、散剤、丸剤、糖衣錠、カプセルを含むがこれらに限定されない任意の好適な剤形に製剤化することができる。
化合物及び/または組成物は、例えば臓器または組織への化合物の直接注射によって、多くの場合、デポー製剤または持続放出性製剤として全身的ではなく局所的に投与してもよい。そのような長時間作用性の製剤は、埋込(例えば、皮下または筋肉内)によって、または筋肉内注射によって投与してもよい。さらに、標的薬物送達系、例えば臓器特異的抗体で被覆されたリポソームで薬剤を投与してもよい。リポソームは標的に定めた臓器によって選択的に取り込まれる。さらに、薬物は、速放出性製剤の形態、持続放出製剤の形態、または中間放出製剤の形態で提供されてもよい。
本明細書に記載の化合物を含む医薬組成物は、例えば、単なる例示として混合、溶解、顆粒化、糖衣錠製造、湿式粉砕、乳化、カプセル化、封入、または圧縮といった従来の工程を用いた従来の方法で製造することができる。
医薬組成物には、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである少なくとも1種の化合物が活性成分として遊離酸もしくは遊離塩基の形態または薬学的に許容される塩の形態で含まれる。
ある特定の実施形態では、本明細書で提供される組成物はまた、微生物活性を阻害する1種以上の防腐剤を含んでもよい。好適な防腐剤として、塩化ベンザルコニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、及び塩化セチルピリジニウムなどの第4級アンモニウム化合物が挙げられる。
経口用途の医薬品は、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである1つ以上の化合物または塩と1種以上の固体賦形剤を混合して得ることができ、場合により、得られた混合物を粉砕し、必要に応じて好適な補助剤を添加した後に顆粒の混合物を加工して、錠剤、丸剤、またはカプセル剤を得ることができる。好適な賦形剤としては、例えば、増量剤、例えばラクトース、スクロース、マンニトール、もしくはソルビトールを含む糖など;セルロース調製物、例えば、トウモロコシデンプン、小麦デンプン、米デンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントガム、メチルセルロース、微結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなど;または他の賦形剤、例えばポリビニルピロリドン(PVPまたはポビドン)もしくはリン酸カルシウムなどが挙げられる。必要に応じて、架橋クロスカルメロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸もしくはアルギン酸ナトリウムなどのその塩などの崩壊剤を添加してもよい。
糖衣錠コアには好適なコーティングが施される。この目的には濃縮糖溶液を使用することができ、これには場合によりアラビアガム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコール、及び/または二酸化チタン、ラッカー溶液、及び好適な有機溶媒または溶媒混合物を含み得る。活性化合物用量の異なる組み合わせを識別する、またはそれぞれの特徴を表すために、色素または顔料を錠剤または糖衣錠のコーティングに添加してもよい。
経口に使用することができる医薬品には、ゼラチン製の押し込み式カプセル、ならびにゼラチン製及びグリセロールまたはソルビトールなどの可塑剤製の軟質封入カプセルが含まれる。押し込み式カプセルには、活性成分を、ラクトースなどの増量剤、デンプンなどの結合剤、及び/またはタルクもしくはステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、ならびに場合によっては安定剤と混合して含有してもよい。軟質カプセルでは、活性化合物を、脂肪油、流動パラフィン、または液体ポリエチレングリコールなどの好適な液体に溶解または懸濁してもよい。さらに、安定剤を添加してもよい。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される固体剤形は、錠剤(懸濁錠、速溶錠、噛砕型錠剤、速崩壊錠、発泡錠、またはカプレットを含む)、丸剤、散剤(滅菌包装散剤、分包散剤、または発泡性散剤を含む)、カプセル(軟質または硬質両方のカプセル、例えば、動物由来のゼラチンまたは植物由来のHPMCから作製されたカプセル、すなわち「スプリンクルカプセル」を含む)、固体分散体、固溶体、生分解性剤形、多粒子剤形、ペレット、顆粒、またはエアゾールの形態であってよい。他の実施形態では、医薬製剤は散剤の形態である。さらに他の実施形態では、医薬製剤は、速溶錠を含むがこれに限定されない錠剤の形態である。さらに、本明細書に記載の化合物の医薬製剤は、単一のカプセルとして、または複数のカプセル剤形で投与してもよい。いくつかの実施形態では、医薬製剤は、2つまたは3つまたは4つのカプセルまたは錠剤で投与される。
いくつかの実施形態では、固体剤形、例えば、錠剤、発泡錠、及びカプセルは、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物または塩の粒子を1種以上の医薬賦形剤と混合してバルクブレンド組成物を形成することにより調製される。バルクブレンド組成物が均質であるとは、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物または塩の粒子が、組成物を錠剤、丸剤、及びカプセルなどの有効性の等しい単位剤形に再分割できるように組成物全体に均一に分散されていることを意味する。個々の単位用量にはまた、経口摂取時または希釈剤との接触時に崩壊するフィルムコーティングを含み得る。これらの製剤は、従来の薬理学的技術によって製造することができる。
本明細書に記載の医薬固体剤形には、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物と、相溶性担体、結合剤、増量剤、懸濁剤、着香剤、甘味剤、崩壊剤、分散剤、界面活性剤、滑沢剤、着色剤、希釈剤、可溶化剤、加湿剤、可塑剤、安定剤、浸透促進剤、湿潤剤、消泡剤、酸化防止剤、防腐剤、またはそれらの1つ以上の組み合わせなどの1種以上の薬学的に許容される添加剤とを含み得る。さらに他の態様では、Remington’s Pharmaceutical Sciences,20th Edition(2000)に記載されているような標準的なコーティング手順を使用して、本明細書に記載の化合物の製剤の周囲にフィルムコーティングが施される。一実施形態では、本明細書に記載の化合物の粒子の一部または全部がコーティングされる。別の実施形態では、本明細書に記載の化合物の粒子の一部または全部がマイクロカプセル化される。さらに別の実施形態では、本明細書に記載の化合物の粒子はマイクロカプセル化もコーティングもされない。
本明細書に記載の固体剤形での使用に適した担体としては、アカシア、ゼラチン、コロイド状二酸化ケイ素、グリセロリン酸カルシウム、乳酸カルシウム、マルトデキストリン、グリセリン、ケイ酸マグネシウム、カゼイン酸ナトリウム、大豆レシチン、塩化ナトリウム、リン酸三カルシウム、リン酸二カリウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、カラギーナン、モノグリセリド、ジグリセリド、アルファ化デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートステアレート、スクロース、微晶質セルロース、ラクトース、マンニトールなどが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記載の固体剤形での使用に適した増量剤としては、ラクトース、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、硫酸カルシウム、微結晶セルロース、セルロース粉末、デキストロース、デキストレート、デキストラン、デンプン、アルファ化デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルローフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートステアレート(HPMCAS)、スクロース、キシリトール、ラクチトール、マンニトール、ソルビトール、塩化ナトリウム、ポリエチレングリコールなどが挙げられるが、これらに限定されない。
剤形が結合剤とともに圧縮されている場合は特に、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物または塩を固体剤形基剤からできるだけ効率的に放出させるため、製剤に崩壊剤が使用される場合が多い。崩壊剤を用いると、剤形に水分が吸収されたときに膨潤または毛細管作用によって剤形基剤が破壊されやすくなる。本明細書に記載の固体剤形での使用に適した崩壊剤としては、トウモロコシデンプンもしくはジャガイモデンプンなどの天然デンプン、National 1551もしくはAmijel(登録商標)などのアルファ化デンプン、またはPromogel(登録商標)もしくはExplotab(登録商標)などのグリコール酸ナトリウムデンプン、木材製品、メチル結晶性セルロース(例えば、Avicel(登録商標)、Avicel(登録商標)PH101、Avicel(登録商標)PH102、Avicel(登録商標)PH105、Elcema(登録商標)P100、Emcocel(登録商標)、Vivacel(登録商標)、Ming Tia(登録商標)、及びSolka-Floc(登録商標))、メチルセルロース、クロスカルメロース、もしくは架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム(Ac-Di-Sol(登録商標))、架橋カルボキシメチルセルロース、もしくは架橋クロスカルメロースなどの架橋セルロースなどのセルロース、グリコール酸ナトリウムデンプンなどの架橋デンプン、クロスポビドン、架橋ポリビニルピロリドンなどの架橋ポリマー、アルギン酸などのアルギネートもしくはアルギン酸ナトリウムなどのアルギン酸塩、Veegum(登録商標)HV(ケイ酸アルミニウムマグネシウム)などの粘土、寒天、グアール、イナゴマメ、カラヤ、ペクチン、もしくはトラガカントなどのガム、グリコール酸ナトリウムデンプン、ベントナイト、天然海綿、界面活性剤、カチオン交換樹脂などの樹脂、柑橘類パルプ、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムとデンプンとの組み合わせなどが挙げられるが、これらに限定されない。
結合剤は固体経口剤形の製剤に凝集性を付与する。すなわち、粉末充填カプセルの製剤化では、軟質または硬質シェルカプセルへの充填を可能にするプラグ形成を促進し、錠剤の製剤化では、圧縮後に錠剤の完全性を確実に維持するとともに、圧縮または充填工程前に混合均一性を確保しやすくする。本明細書に記載の固体剤形に結合剤として使用するのに適した材料としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース(例えば、Methocel(登録商標))、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば、ヒプロメロースUSP Pharmacoat-603)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートステアレート(Aqoate HS-LF及びHS)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(例えば、Klucel(登録商標))、エチルセルロース(例えば、Ethocel(登録商標))、及び微結晶セルロース(例えば、Avicel(登録商標))、微結晶デキストロース、アミロース、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、多糖類の酸、ベントナイト、ゼラチン、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー、クロスポビドン、ポビドン、デンプン、アルファ化デンプン、トラガカント、デキストリン、糖類、例えばスクロース(例えば、Dipac(登録商標))、グルコース、デキストロース、糖蜜、マンニトール、ソルビトール、キシリトール(例えば、Xylitab(登録商標))、ラクトースなど、天然または合成ガム、例えばアカシア、トラガカント、ガティガム、イサポルハスクのガム溶液など、デンプン、ポリビニルピロリドン(例えば、Povidone(登録商標)CL、Kollidon(登録商標)CL、Polyplasdone(登録商標)XL-10、及びPovidone(登録商標)K-12)、カラマツアラボガラクタン、Veegum(登録商標)、ポリエチレングリコール、ワックス、アルギン酸ナトリウムなどが挙げられるが、これらに限定されない。
一般に、粉末充填ゼラチンカプセルの製剤化には、20~70%量の結合剤が使用される。錠剤製剤中の結合剤使用量は、直接圧縮、湿式顆粒化、ローラー圧縮、またはそれ自体が適度な結合剤として作用することができる増量剤などの他の賦形剤の使用によって変化する。いくつかの実施形態では、製剤に使用する結合剤量は配合者が決定するが、錠剤製剤中の結合剤使用量は最大70%が一般的である。
本明細書に記載の固体剤形に使用するのに適した滑沢剤または流動促進剤としては、ステアリン酸、水酸化カルシウム、タルク、トウモロコシデンプン、フマル酸ステアリルナトリウム、アルカリ金属及びアルカリ土類金属塩、例えばアルミニウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、ステアリン酸、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ワックス、Stearowet(登録商標)、ホウ酸、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ロイシン、ポリエチレングリコールまたはメトキシポリエチレングリコール、例えばCarbowax(商標)、PEG4000、PEG5000、PEG6000など、プロピレングリコール、オレイン酸ナトリウム、ベヘン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリン、安息香酸グリセリル、ラウリル硫酸マグネシウムまたはラウリル硫酸ナトリウムなどが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記載の固体剤形に使用するのに適した希釈剤としては、糖類(ラクトース、スクロース、及びデキストロースを含む)、多糖類(デキストレート及びマルトデキストリンを含む)、ポリオール(マンニトール、キシリトール、及びソルビトールを含む)、シクロデキストリンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記載の固体剤形に使用するのに適した湿潤剤としては、例えば、オレイン酸、モノステアリン酸グリセリル、モノオレイン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、オレイン酸トリエタノールアミン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、第4級アンモニウム化合物(例えば、Polyquat 10(登録商標))、オレイン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ドクサートナトリウム、トリアセチン、ビタミンE TPGSなどが挙げられる。
本明細書に記載の固体剤形に使用するのに適した界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、モノオレイン酸ソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ポリソルベート、ポロキサマー、胆汁酸塩、モノステアリン酸グリセリル、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのコポリマー、例えばPluronic(登録商標)(BASF)などが挙げられる。
本明細書に記載の固体剤形に使用するのに適した懸濁剤としては、ポリビニルピロリドン、例えばポリビニルピロリドンK12、ポリビニルピロリドンK17、ポリビニルピロリドンK25、またはポリビニルピロリドンK30など、ポリエチレングリコール(例えば、ポリエチレングリコールは、約300~約6000、または約3350~約4000、または約5400~約7000の分子量を有することができる)、ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー(S630)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリソルベート80、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、例えばトラガカントガム及びアカシアガムなどのガム、グアーガム、キサンタンガムを含むキサンタン、糖、セルロース誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなど、ポリソルベート80、アルギン酸ナトリウム、ポリエトキシル化モノラウリン酸ソルビタン、ポリエトキシル化モノラウリン酸ソルビタン、ポビドンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記載の固体剤形に使用するのに適した酸化防止剤としては、例えばブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、アスコルビン酸ナトリウム、及びトコフェロールが挙げられる。
本明細書に記載の固体剤形に使用される添加剤の間にはかなりの重複がある。したがって、上記の添加剤は、本明細書に記載の医薬組成物の固体剤形に含めることができる添加剤の種類の単なる例示であって限定ではないとみなされるべきである。
他の実施形態では、医薬製剤の1つ以上の層が可塑化されている。実例として、可塑剤は一般に高沸点の固体または液体である。好適な可塑剤を、コーティング組成物の約0.01重量%~約50重量%(w/w)で添加することができる。可塑剤としては、フタル酸ジエチル、クエン酸エステル、ポリエチレングリコール、グリセロール、アセチル化グリセリド、トリアセチン、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、クエン酸トリエチル、セバシン酸ジブチル、ステアリン酸、ステアロール、ステアレート、及びヒマシ油が挙げられるが、これらに限定されない。
圧縮錠剤は、上記の配合のバルクブレンドを圧縮することによって調製された固体剤形である。さまざまな実施形態において、口内で溶解するように設計された圧縮錠剤は1種以上の着香剤を含む。他の実施形態では、圧縮錠剤は、最終圧縮錠を取り囲むフィルムを含む。いくつかの実施形態では、フィルムコーティングは、患者コンプライアンスに効果がある(例えば、Opadry(登録商標)コーティングまたは糖コーティング)。Opadry(登録商標)を含むフィルムコーティングは通常、錠剤重量の約1%~約3%の範囲である。他の実施形態では、圧縮錠は1種以上の賦形剤を含む。
カプセル剤は、例えば、カプセルの内部に上記の化合物のバルクブレンド製剤を入れることによって調製することができる。いくつかの実施形態では、製剤(非水性懸濁液及び溶液)を軟質ゼラチンカプセルに入れる。他の実施形態では、製剤を標準的なゼラチンカプセルまたは非ゼラチンカプセル、例えばHPMCを含むカプセルに入れる。他の実施形態では、製剤をスプリンクルカプセルに入れる。その場合、カプセルを丸ごと嚥下することも、またはカプセルを開いて、食前に内容物を食品に振りかけることもできる。いくつかの実施形態では、治療用量が複数(例えば、2つ、3つ、または4つ)のカプセルに分割される。いくつかの実施形態では、製剤の全用量がカプセル形態で送達される。
さまざまな実施形態において、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物または塩の粒子と1種以上の賦形剤は、乾燥混合され、経口投与後約30分未満、約35分未満、約40分未満、約45分未満、約50分未満、約55分未満、または約60分未満でほぼ崩壊し、製剤が胃腸液に放出される医薬組成物を得るのに十分な硬度を有する錠剤などの塊に圧縮される。
別の態様では、剤形にマイクロカプセル化製剤を含んでもよい。いくつかの実施形態では、1種以上の他の適合する材料が、マイクロカプセル化材料中に存在する。例示的な材料としては、pH調整剤、浸食促進剤、消泡剤、酸化防止剤、着香剤、ならびに担体物質、例えば結合剤、懸濁剤、崩壊剤、増量剤、界面活性剤、可溶化剤、安定剤、滑沢剤、湿潤剤、及び希釈剤などが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記載のマイクロカプセル化に有用な材料には、本明細書に記載の化合物と適合性があり、他の非適合性賦形剤から化合物を十分に隔離する物質を含む。
さらに他の実施形態では、本開示に従って発泡粉末も調製される。発泡性塩は、経口投与の際に医薬品を水に分散させるために使用されている。発泡性塩は、通常は重炭酸ナトリウム、クエン酸、及び/または酒石酸からなる乾燥混合物中に医薬剤を含有する顆粒または粗粉である。そのような塩を水に加えると、酸と塩基が反応して二酸化炭素ガスが放出され、それによって「発泡」が生じる。発泡性塩の例としては、例えば以下の成分:重炭酸ナトリウムもしくは重炭酸ナトリウムと炭酸ナトリウムの混合物、クエン酸、及び/または酒石酸が挙げられる。成分が薬学的使用に適しており、約6.0以上のpHが得られる限り、重炭酸ナトリウムとクエン酸と酒石酸の組み合わせの代わりに、二酸化炭素の放出をもたらす任意の酸-塩基の組み合わせを使用することができる。
他の実施形態では、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物または塩を含む本明細書に記載の製剤は固体分散体である。そのような固体分散体を製造する方法として、例えば、米国特許第4,343,789号、同第5,340,591号、同第5,456,923号、同第5,700,485号、同第5,723,269号、及び米国特許公開第2004/0013734号が挙げられるが、これらに限定されない。さらに他の実施形態では、本明細書に記載の製剤は固溶体である。固溶体には活性薬剤及び他の賦形剤と一緒に材料が取り込まれており、混合物を加熱して薬物を溶解させた後、得られた組成物を冷却して固体ブレンドを得て、これをさらに製剤化する、直接カプセルに加える、または錠剤に圧縮することができる。そのような固溶体を製造する方法としては、例えば、米国特許第4,151,273号、同第5,281,420号、及び同第6,083,518号が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物または塩の粒子と、対象への経口投与のため少なくとも1種の分散剤または懸濁剤とを含む医薬製剤を提供する。この製剤は、懸濁用の粉末及び/または顆粒であってよく、水と混合するとほぼ均一な懸濁液が得られる。
経口投与のための液体製剤剤形は、薬学的に許容される水性経口分散液、エマルジョン、溶液、エリキシル、ゲル、及びシロップを含むがこれらに限定されない群から選択される水性懸濁液であり得る。例えば、Singh et al.,Encyclopedia of Pharmaceutical Technology,2nd Ed.,pp.754-757(2002)を参照のこと。
本明細書に記載の水性懸濁液及び分散液は、USP Pharmacists’ Pharmacopeia(2005年版、第905章)で定義されているような均質な状態を少なくとも4時間維持することができる。組成物全体の均質性の決定に関して、一貫したサンプリング方法によって均質性が決定されるべきである。一実施形態では、水性懸濁液を1分未満持続する物理的撹拌によって均質な懸濁液に再懸濁することができる。別の実施形態では、水性懸濁液を45秒未満持続する物理的撹拌によって均質な懸濁液に再懸濁することができる。さらに別の実施形態では、水性懸濁液を30秒未満持続する物理的撹拌によって均質な懸濁液に再懸濁することができる。なおも別の実施形態では、撹拌を必要とせずに均質な水性分散液が維持される。
本明細書に記載の医薬組成物は、アカシアシロップ、アセスルファムK、アリテーム、アニス、リンゴ、アスパルテーム、バナナ、ババロア、ベリー、クロスグリ、バタースコッチ、クエン酸カルシウム、カンファー、キャラメル、チェリー、チェリークリーム、チョコレート、シナモン、風船ガム、柑橘類、シトラスパンチ、シトラスクリーム、綿菓子、ココア、コーラ、クールチェリー、クールシトラス、チクロ、シラメート、デキストロース、ユーカリ、オイゲノール、フルクトース、フルーツパンチ、ショウガ、グリチルレチン酸、甘草(リコリス)シロップ、ブドウ、グレープフルーツ、蜂蜜、イソマルト、レモン、ライム、レモンクリーム、モノアンモニウムグリリジナート(MagnaSweet(登録商標))、マルトール、マンニトール、メープル、マシュマロ、メントール、ミントクリーム、ミックスベリー、ネオヘスペリジンDC、ネオテーム、オレンジ、梨、桃、ペパーミント、ペパーミントクリーム、Prosweet(登録商標)粉末、ラズベリー、ルートビア、ラム、サッカリン、サフロール、ソルビトール、スペアミント、スピアミントクリーム、イチゴ、イチゴクリーム、ステビア、スクラロース、スクロース、サッカリンナトリウム、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、マンニトール、タリン、スクラロース、ソルビトール、スイスクリーム、タガトース、タンジェリン、タウマチン、トゥッティフルッティ、バニラ、クルミ、スイカ、ワイルドチェリー、冬緑油、キシリトール、またはこれらの着香成分の任意の組み合わせ、例えば、アニス-メントール、チェリー-アニス、シナモン-オレンジ、チェリー-シナモン、チョコレート-ミント、蜂蜜-レモン、レモン-ライム、レモン-ミント、メントール-ユーカリ、オレンジ-クリーム、バニラ-ミント、及びこれらの混合物などであるが、これらに限定されない甘味剤を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の医薬製剤は、自己乳化型薬物送達系(SEDDS)であり得る。エマルジョンは、ある非混和性の相が、通常は液滴の形態である別の相に分散したものである。一般に、エマルジョンは、激しい機械的分散によって生成される。SEDDSは、エマルジョンまたはマイクロエマルジョンとは対照的に、外部の機械的な分散または撹拌を伴わず、過剰の水に添加すると自然にエマルジョンを形成する。SEDDSの利点は、液滴を溶液全体に分散させる際に穏やかな混合しか必要としないことである。さらに、水または水相を投与の直前に添加できるため、不安定なまたは疎水性の活性成分が安定に保たれる。したがって、SEDDSにより、疎水性活性成分を経口及び非経口送達するための効果的な送達系が得られる。SEDDSは、疎水性活性成分のバイオアベイラビリティを改善することができる。自己乳化型剤形を製造する方法としては、例えば、米国特許第5,858,401号、同第6,667,048号、及び同第6,960,563号が挙げられるが、これらに限定されない。
当技術分野の実施者が異なるごとに所与の添加剤の分類が異なる場合が多いこと、あるいはいくつかの異なる機能の複数に所与の添加剤が共通して使用されることから、本明細書に記載の水性分散液または懸濁液に使用される上記の添加剤の間には重複が存在する。したがって、上記の添加剤は、本明細書に記載の製剤に含めることができる添加剤の種類の単なる例示であって限定ではないとみなされるべきである。
鼻腔内製剤に有望である賦形剤としては、例えば、米国特許第4,476,116号、同第5,116,817号、及び同第6,391,452号が挙げられる。ベンジルアルコールまたは他の好適な防腐剤、フルオロカーボン、及び/または他の可溶化剤もしくは分散剤を用いた、生理食塩水中の製剤溶液である。例えば、Ansel,H.C.et al.,Pharmaceutical Dosage Forms and Drug
Delivery Systems,Sixth Ed.(1995)を参照のこと。好ましくは、これらの組成物及び製剤は、好適な非毒性の薬学的に許容される成分を用いて調製される。好適な担体の選択は、望ましい経鼻剤形、例えば溶液、懸濁液、軟膏、またはゲルの厳密な性質によるところが大きい。経鼻剤形は一般に、活性成分に加えて多量の水を含有する。少量の他の成分、例えば、pH調整剤、乳化剤もしくは分散剤、防腐剤、界面活性剤、ゲル化剤、または緩衝剤、ならびに他の安定剤及び可溶化剤もまた存在してもよい。好ましくは、経鼻剤形は鼻分泌物と等張性にすべきである。
吸入による投与の場合、本明細書に記載の化合物は、エアゾール、ミスト、または粉末の形態であり得る。本明細書に記載の医薬組成物は、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、または他の好適なガスなどの好適な噴射剤を用いて、加圧パックまたはネブライザーからエアゾールスプレー化した形態で送達すると有利である。加圧エアゾールの場合、計量された量を送達するバルブを設けることにより、用量単位を決定することができる。吸入器または通気器で使用される、単なる例示としてのゼラチンなどのカプセル及びカートリッジを、本明細書に記載の化合物及び好適な粉末基剤、例えばラクトースまたはデンプンの混合粉末を含有して製剤化することができる。
本明細書に記載の化合物を含む頬側製剤は、米国特許第4,229,447号、同第4,596,795号、同第4,755,386号、及び同第5,739,136号が挙げられるが、これらに限定されない様々な製剤を使用して投与することができる。さらに、本明細書に記載の頬側剤形は、剤形を頬側粘膜に付着させる機能ももつ生分解性(加水分解性)ポリマー担体をさらに含むことができる。頬側剤形は、所定の時間にわたって徐々に分解されるように製造されており、本質的にその間ずっと化合物が送達される。頬側薬物送達は、経口薬物投与時に生じる不利益、例えば吸収遅延、胃腸管に存在する液体による活性薬剤の分解、及び/または肝臓における初回通過効果による不活性化などを回避する。生分解性(加水分解性)ポリマー担体に関しては、目的とする薬物放出プロファイルが損なわれず、かつ、担体が本明細書に記載の化合物及び頬側投与単位に存在し得る任意の他の成分と適合性である限り、そのような担体を実質的にどれでも使用することができる。一般に、ポリマー担体は、頬側粘膜の湿った表面に付着する親水性(水溶性及び水膨潤性)ポリマーを含む。本明細書で有用なポリマー担体の例としては、アクリル酸ポリマー及びコポリマー、例えば「カルボマー」として知られるもの(B.F.Goodrichから入手可能なCarbopol(登録商標)は、このようなポリマーの1つである)が挙げられる。他の成分もまた、本明細書に記載の頬側剤形に組み込むことができ、これには崩壊剤、希釈剤、結合剤、滑沢剤、着香剤、着色剤、防腐剤などを含むが、これらに限定されない。頬側または舌下投与の場合には、組成物は、従来の方法で製剤化された錠剤、トローチ剤、またはゲル剤などの形態を取ることができる。
本明細書に記載の経皮製剤は、米国特許第3,598,122号、同第3,598,123号、同第3,710,795号、同第3,731,683号、同第3,742,951号、同第3,814,097号、同第3,921,636号、同第3,972,995号、同第3,993,072号、同第3,993,073号、同第3,996,934号、同第4,031,894号、同第4,060,084号、同第4,069,307号、同第4,077,407号、同第4,201,211号、同第4,230,105号、同第4,292,299号、同第4,292,303号、同第5,336,168号、同第5,665,378号、同第5,837,280号、同第5,869,090号、同第6,923,983号、同第6,929,801号、及び同第6,946,144号を含むが、これらに限定されない様々なデバイスを使用して投与することができる。
本明細書に記載の経皮剤形には、当技術分野で一般的である特定の薬学的に許容される賦形剤を組み込んでもよい。一実施形態では、本明細書に記載の経皮製剤は、次の少なくとも3つの成分を含む:(1)本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物または塩の製剤;(2)浸透促進剤;(3)水性アジュバント。さらに、経皮製剤は、ゲル化剤、クリーム、及び軟膏基剤などであるがこれらに限定されない追加成分を含むことができる。いくつかの実施形態では、経皮製剤は、吸収を促進し、皮膚からの経皮製剤の除去を防止するために、織布または不織布のバッキング材料をさらに含むことができる。他の実施形態では、本明細書に記載の経皮製剤は、飽和状態または過飽和状態を維持して皮膚への拡散を促進することができる。
本明細書に記載の化合物の経皮投与に適した製剤は、経皮送達デバイス及び経皮送達パッチを用いてもよく、ポリマーまたは粘着性物質に溶解及び/または分散された親油性エマルジョンまたは緩衝水溶液であってもよい。そのようなパッチは、連続的、パルス状、またはオンデマンドに医薬品を送達するように製造してもよい。なおもさらに、本明細書に記載の化合物の経皮送達は、イオン導入パッチなどによって行うことができる。さらに、経皮パッチにより、本明細書に記載の化合物の制御送達を提供することができる。吸収速度は、速度制御膜を使用することによって、またはポリマーマトリックスもしくはゲル内に化合物をトラップすることによって遅らせることができる。逆に、吸収促進剤を使用して吸収性を高めることができる。吸収促進剤または担体には、皮膚を通過しやすくするために吸収性の薬学的に許容される溶媒を含むことができる。例えば、経皮デバイスは、バッキング部材、化合物と場合により担体とを収容するリザーバー、場合により化合物を長期にわたって制御された所定の速度で受容者の皮膚に送達する速度制御バリア、及びデバイスを皮膚に固定する手段を含んだ包帯の形態である。
筋肉内、皮下、または静脈内注射に適した製剤には、生理学的に許容される滅菌された水溶液もしくは非水性溶液、分散液、懸濁液、または乳濁液、ならびに滅菌された注射溶液または注射用分散液に再構成される滅菌粉末を含み得る。好適な水性及び非水性の担体、希釈剤、溶媒、またはビヒクルの例としては、水、エタノール、ポリオール(プロピレングリセロール、ポリエチレングリコール、グリセロール、クレモフォアなど)、それらの好適な混合物、植物油(オリーブ油など)、ならびにオレイン酸エチルなどの注射用の有機エステルが挙げられる。適切な流動性を、例えば、レシチンなどのコーティングの使用、分散液の場合には要求される粒径の維持、及び界面活性剤の使用によって維持することができる。皮下注射に適した製剤はまた、保存剤、湿潤剤、乳化剤、及び分散剤などの添加剤を含有してもよい。種々の抗細菌剤及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸などによって、微生物の増殖を確実に防止することができる。また、等張剤、例えば糖、塩化ナトリウムなどを含むことが望ましい場合もある。モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンなどの吸収遅延剤を使用することによって、注射用医薬形態の持続的な吸収をもたらすことができる。
静脈内注射の場合、本明細書に記載の化合物は、水溶液、好ましくはハンクス液、リンゲル液、または生理食塩水緩衝液などの生理学的に適合する緩衝液として製剤化してもよい。経粘膜投与の場合、浸透の対象となるバリアに適した浸透剤を製剤に使用する。そのような浸透剤は一般に当技術分野で認識されている。他の非経口注射の場合、適切な製剤に、水溶液または非水溶液、好ましくは生理学的に適合する緩衝液または賦形剤を含んでもよい。そのような賦形剤は一般に当技術分野で認識されている。
非経口注射には、ボーラス注射または連続注入を含み得る。注射用製剤は、単位剤形で、例えばアンプルまたは複数回量容器に、防腐剤を添加して提供してもよい。本明細書に記載の医薬組成物は、油性または水性ビヒクル中の滅菌懸濁液、溶液、または乳濁液のような非経口注射に適した形態であってもよく、懸濁剤、安定剤、及び/または分散剤などの製剤用添加剤を含有してもよい。非経口投与用の医薬製剤には、水溶性形態である活性化合物の水溶液を含む。さらに、活性化合物の懸濁液は、適切な油性注射懸濁液として調製されていてもよい。好適な親油性溶媒またはビヒクルとしては、ゴマ油などの脂肪油、またはオレイン酸エチルもしくはトリグリセリドなどの合成脂肪酸エステル、またはリポソームが挙げられる。水性注射懸濁液は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、またはデキストランなどの懸濁液の粘度を増加させる物質を含有していてもよい。場合により、懸濁液はまた、化合物の溶解度を高めて高濃度溶液の調製を可能にする好適な安定剤または薬剤を含有してもよい。あるいは、活性成分は、使用前に好適なビヒクル、例えばパイロジェンフリーの滅菌水を用いて構成される粉末形態であってもよい。
ある特定の実施形態では、例えば、リポソーム及びエマルジョンなどの医薬化合物用の送達系を使用してもよい。ある特定の実施形態では、本明細書で提供される組成物はまた、中でも、例えばカルボキシメチルセルロース、カルボマー(アクリル酸ポリマー)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリアクリルアミド、ポリカルボフィル、アクリル酸/アクリル酸ブチルコポリマー、アルギン酸ナトリウム、及びデキストランから選択される粘膜付着性ポリマーを含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、局所投与することができ、溶液、懸濁液、ローション、ゲル、ペースト、薬用スティック、香油、クリーム、または軟膏などの様々な局所投与可能な組成物に製剤化することができる。そのような医薬化合物は、可溶化剤、安定剤、等張化剤、緩衝剤、及び防腐剤を含有することができる。
本明細書に記載の化合物はまた、例えば、カカオバターまたは他のグリセリド、ならびにポリビニルピロリドン、PEGなどの合成ポリマーといった従来の坐剤基剤を含有する、浣腸、直腸用ゲル剤、直腸用フォーム剤、直腸用エアゾール剤、坐剤、ゼリー状坐剤、または停留浣腸などの直腸用組成物に製剤化してもよい。坐剤形態の組成物では、必要に応じてカカオバターと組み合わされる脂肪酸グリセリドの混合物などであるがこれに限定されない低融点ワックスが最初に融解する。
一般に、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物などの薬剤は、疾患または障害を改善する、またはその発症を予防するのに有効な量(すなわち、治療有効量)で投与される。したがって、治療有効量は、疾患または障害を少なくとも部分的に予防または逆転することができる量であり得る。有効量を得るために必要な用量は、薬剤、製剤、疾患または障害、及び薬剤を投与する個体に応じて異なる場合がある。
有効量の決定にはまた、in vivoで要求される濃度を算出するために、様々な用量の薬剤を培養中の細胞に投与し、症状の一部またはすべてを改善する効果が得られる薬剤濃度を決定するin vitroアッセイを必要とする場合がある。有効量はまた、in vivo動物試験に基づいてもよい。
薬剤は、疾患または障害の症状が出現する前、それと同時、及びその後に投与することができる。いくつかの実施形態では、疾患もしくは障害の家族歴を有する対象、または疾患もしくは障害の素因を示し得る表現型を有する対象、または疾患もしくは障害の素因を対象に与える遺伝子型を有する対象に薬剤が投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組成物は、医薬組成物及び/または治療組成物として提供される。本発明の医薬組成物及び/または治療組成物は、局所治療または全身治療いずれが望ましいかに応じて、及び治療する領域に応じて、複数の方法で投与することができる。投与は、局所(眼内、ならびに膣送達及び直腸送達を含む経粘膜を含む)、肺(例えば、ネブライザーによるものを含む、粉末またはエアゾールの吸引または吸入による;気管内、鼻腔内、上皮、及び経皮)、経口、または非経口であり得る。非経口投与には、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内、もしくは筋肉内への注射もしくは注入;または頭蓋内、例えばくも膜下腔内もしくは脳室内投与が含まれる。局所投与用の組成物及び製剤は、経皮パッチ剤、軟膏剤、ローション剤、クリーム剤、ゲル剤、滴剤、坐剤、スプレー剤、液剤、及び散剤を含み得る。従来の担体;水性、粉末、または油性の基剤;粘稠剤などが必要とされる、または望ましい場合がある。経口投与用の組成物及び製剤には、散剤もしくは顆粒剤、水または非水性媒体の懸濁液もしくは溶液、カプセル剤、サシェ剤、または錠剤を含む。粘稠剤、着香剤、希釈剤、乳化剤、分散助剤、または結合剤が望ましい場合がある。非経口投与、くも膜下腔内投与、または脳室内投与用の組成物及び製剤には滅菌水溶液を含んでもよく、また滅菌水溶液に緩衝液、希釈液、ならびに例えば透過促進剤、担体化合物、及び他の薬学的に許容される担体または賦形剤などであるがこれらに限定されない他の好適な添加剤を含んでもよい。本発明の医薬組成物及び/または治療用組成物には、溶液、エマルジョン、及びリポソーム含有製剤を含むが、これらに限定されない。これらの組成物は、事前に形成された液体、自己乳化型固体、及び自己乳化型半固体を含むがこれに限定されない様々な成分から生成することができる。
単位剤形で利便に提供することができる薬学的製剤及び/または治療用製剤は、製薬業界/栄養業界に周知されている従来技術に従って調製することができる。そのような技術には、活性成分を薬学的担体(複数可)または賦形剤(複数可)と混和させる工程が含まれる。一般に、液体担体もしくは微粉化固体担体、またはその両方と活性成分を均一かつ緊密な混和状態にした後、必要に応じて製品を成形することにより製剤を調製する。本発明の組成物は、錠剤、カプセル剤、液体シロップ剤、軟質ゲル剤、坐剤、及び浣腸などであるがこれらに限定されない多くの可能な剤形のいずれかに製剤化することができる。本発明の組成物はまた、水性、非水性、油系、または混合媒体中の懸濁液として製剤化することができる。懸濁液はさらに、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、及び/またはデキストランを含む、懸濁液の粘度を増加させる物質を含有することができる。懸濁液はまた、安定剤を含有することができる。本発明の一実施形態では、医薬組成物をフォームとして製剤化して使用することができる。薬学的フォームには、エマルジョン、マイクロエマルジョン、クリーム、ゼリー、及びリポソームなどであるが、これらに限定されない製剤を含む。これらの製剤は基本的には本質的に類似しているが、最終製品の成分及び粘稠度は異なる。
本明細書に記載の医薬組成物は、正確な用量の単回投与に適した単位剤形であってよい。単位剤形では、適量の1種以上の化合物を含有する単位用量に製剤が分割される。単位用量は、異なった量の製剤を含有するパッケージ形態であってもよい。非限定的な例は、パッケージされた錠剤またはカプセル、及びバイアルまたはアンプル中の粉末である。水性懸濁組成物は、単回量の再密封不可能な容器に収容することができる。あるいは、複数回量の再密封可能な容器を使用することができ、この場合、組成物中に防腐剤を含むことが一般的である。単なる例として、非経口注射用製剤は、アンプルまたは複数回量容器を含むがこれらに限定されない単位剤形で、防腐剤を添加して提供してもよい。
投与量レジメン及び投与レジメンは、望ましいレベルの治療効果及び実用レベルの得られる治療効果を含むがこれらに限定されない周知の薬理学的考察及び治療上の考察に基づいて、臨床医または薬理学分野の当業者が調整する。一般に、化学療法剤を投与するには周知の薬理学的原理に従うことが推奨される(例えば、用量を一度に50%超変更せず、かつ3~4回の薬剤半減期ごとにしか変更しないことが一般的に推奨される)。用量と関係する毒性を比較的ほとんどまたは全く考慮せずに、最大有効性が望ましい組成物の場合、用量が平均必要用量を超えることは稀ではない。この方法は一般に「最大投与量」戦略と呼ばれる。ある特定の実施形態では、約0.01mg/kg~約200mg/kg、より好ましくは約0.1mg/kg~約100mg/kg、さらにより好ましくは約0.5mg/kg~約50mg/kgの用量で化合物が対象に投与される。本明細書に記載される化合物が他の薬剤(例えば、増感剤)と共投与される場合、有効量は薬剤が単独で使用される場合よりも少なくてよい。投薬は、1日1回または1日に複数回、1日以上連続して行うことができる。
〔治療方法〕
本開示は、ASH1Lの活性を阻害する化合物及び方法を提供する。ある特定の実施形態では、本開示は、ASH1Lに結合する及び/またはその活性を阻害する化合物を提供する。
ASH1L活性の阻害は、当技術分野で知られる多種多様な方法によって評価し、実証することができる。非限定的な例として、(a)ASH1L活性の直接的減少;(b)細胞増殖及び/または細胞生存率の低下;(c)細胞分化の増加;(d)ASH1L活性の下流標的のレベル低下;ならびに(e)腫瘍体積及び/または腫瘍体積成長速度の低下の測定が挙げられる。キット及び市販のアッセイを用いて、上記の1つ以上を決定することができる。
本開示は、疾患に罹患している対象を治療する化合物及び方法を提供し、その方法には、本明細書に記載の化合物または塩、例えば、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれかである化合物または塩を対象に投与することを含む。ある特定の実施形態では、疾患は、ASH1L発現(例えば、異常発現、過剰発現など)及び/または活性に関連する疾患(例えば、がん)から選択される。ある特定の実施形態では、疾患は、ASH1Lの活性及び/または発現(例えば、異常発現、過剰発現など)によって媒介される。ある特定の実施形態では、疾患は、白血病、血液悪性腫瘍、固形腫瘍癌、神経膠腫、他のがん、筋ジストロフィー、肝線維症などである。
いくつかの実施形態では、本開示は、対象のがんを治療する方法を提供し、その方法には、本明細書に記載の化合物または塩、例えば、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれかである化合物または塩を対象に投与することを含む。いくつかの実施形態では、がんは、ASH1Lの発現(例えば、異常発現、過剰発現など)及び/または活性によって媒介される。ある特定の実施形態では、がんは、白血病、乳癌、前立腺癌、膵臓癌、肺癌、甲状腺癌、肝臓癌、皮膚癌、または脳腫瘍である。
ある特定の実施形態では、本開示は、対象の疾患を治療する方法を提供し、その方法には、対象がASH1l媒介性の病態(例えば、がん)を有するかどうかを決定すること、及び本明細書に記載される治療有効量の化合物または塩、例えば、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物または塩を対象に投与することを含む。
いくつかの実施形態では、ASH1Lの発現(例えば、異常発現、過剰発現など)及び/または活性が、血液悪性腫瘍、例えば血液、骨髄、及び/またはリンパ節に影響を与えるがんにおいて同定されている。したがって、ある特定の実施形態は、本明細書に記載の化合物または塩、例えば、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つのいずれかである化合物または塩を、血液悪性腫瘍を有する対象に投与することを目的とする。そのような悪性腫瘍には、白血病及びリンパ腫が含まれるが、これらに限定されない。例えば、本発明で開示される化合物は、ALL、AML、慢性リンパ性白血病(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性単球性白血病(AMoL)、有毛細胞白血病、及び/または他の白血病などの疾患の治療に用いることができる。ある特定の実施形態では、本開示の化合物または塩を、あらゆるサブタイプのホジキンリンパ腫または非ホジキンリンパ腫などのリンパ腫の治療に用いることができる。
ASH1Lをコードするヌクレオチド配列を評価することによって、またはASH1Lのアミノ酸配列を評価することによって、腫瘍またはがんがASH1Lを発現(例えば、過剰発現、異常発現など)しているかどうかの決定を行うことができる。ASH1Lヌクレオチド配列の検出方法は当業者に既知である。このような方法としては、ポリメラーゼ連鎖反応制限断片長多型(PCR-RFLP)アッセイ、ポリメラーゼ連鎖反応一本鎖高次構造多型(PCR-SSCP)アッセイ、リアルタイムPCRアッセイ、PCR配列決定法、変異アレル特異的PCR増幅(MASA)アッセイ、直接配列決定法、プライマー伸長反応、電気泳動、オリゴヌクレオチドライゲーションアッセイ、ハイブリダイゼーションアッセイ、TaqManアッセイ、SNPジェノタイピングアッセイ、高解像度融解曲線分析、及びマイクロアレイ分析が挙げられるが、これらに限定されない。ASH1Lタンパク質の検出方法は当業者に既知である。このような方法としては、ASH1Lに特異的な結合作用物質(例えば抗体)、タンパク質電気泳動、及びウェスタンブロッティングを使用した検出、ならびに直接ペプチド配列決定法が挙げられるが、これらに限定されない。
腫瘍またはがんがASH1Lを発現(例えば、過剰発現、異常発現など)しているかどうか、またはASH1L活性によって媒介されるかどうかを決定する方法には、様々な試料を使用することができる。いくつかの実施形態では、試料は、腫瘍またはがんを有する対象から採取される。いくつかの実施形態では、試料は、がんまたは腫瘍を有する対象から採取される。いくつかの実施形態では、試料は腫瘍/がんの新鮮な試料である。いくつかの実施形態では、試料は腫瘍/がんの凍結試料である。いくつかの実施形態では、試料はホルマリン固定したパラフィン包埋試料である。いくつかの実施形態では、試料は処理して細胞溶解物にされる。いくつかの実施形態では、試料は処理してDNAまたはRNAにされる。
ある特定の実施形態では、本開示は、試料中のASH1L活性を阻害する方法を提供し、その方法には、本明細書に記載の化合物または塩をASH1Lを含む上記試料に投与することを含む。
本開示は、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物または塩であって、ASH1Lに結合する及び/またはASH1L活性を阻害する化合物を、疾患に罹患している対象に投与することにより疾患を治療する方法を提供する。ある特定の実施形態では、化合物はASH1Lに共有結合する。ある特定の実施形態では、化合物はASH1Lに非共有結合する。
本開示はまた、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである治療有効量の化合物または塩を、哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物の過剰増殖性障害を治療する方法に関する。いくつかの実施形態では、本方法は、急性骨髄性白血病、青年期のがん、小児副腎皮質癌、AIDS関連癌(例えば、リンパ腫及びカポジ肉腫)、肛門癌、虫垂癌、星状細胞腫、非定型奇形腫、基底細胞癌、胆管癌、膀胱癌、骨癌、脳幹神経膠腫、脳腫瘍、乳癌、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、カルチノイド腫瘍、非定型奇形腫、胎児性腫瘍、胚細胞腫瘍、原発性リンパ腫、子宮頸癌、小児癌、脊索腫、心臓腫瘍、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性骨髄増殖性障害、結腸癌、大腸癌、頭蓋咽頭腫、皮膚T細胞リンパ腫、非浸潤性肝外管癌(DCIS)、胎児性腫瘍、CNS癌、子宮体癌、上衣細胞腫、食道癌、嗅神経芽細胞腫、ユーイング肉腫、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、眼癌、骨線維性組織球腫、胆嚢癌、胃癌、胃腸カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)、胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛性腫瘍、有毛細胞白血病、頭頸部癌、心臓癌、肝臓癌、ホジキンリンパ腫、下咽頭癌、眼内メラノーマ、膵島細胞腫瘍、膵臓神経内分泌腫瘍、腎臓癌、喉頭癌、口唇口腔癌、肝臓癌、非浸潤性小葉癌(LCIS)、肺癌、リンパ腫、潜伏性原発巣を有する転移性扁平上皮癌、正中線癌、口腔癌、多発性内分泌腫瘍症候群、多発性骨髄腫/形質細胞腫瘍、菌状息肉腫、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍、多発性骨髄腫、メルケル細胞癌、悪性中皮腫、悪性骨線維性組織球腫及び骨肉腫、鼻腔及び副鼻腔癌、鼻咽頭癌、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺癌(NSCLC)、口腔癌、口唇及び口腔癌、中咽頭癌、卵巣癌、膵癌、乳頭腫症、傍神経節腫、副鼻腔及び鼻腔癌、副甲状腺癌、陰茎癌、咽頭癌、胸膜肺芽腫、原発性中枢神経系(CNS)リンパ腫、前立腺癌、直腸癌、移行上皮癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺癌、皮膚癌、胃(stomach/gastric)癌、小細胞肺癌、小腸癌、軟組織肉腫、T細胞リンパ腫、精巣癌、咽頭癌、胸腺腫及び胸腺癌、甲状腺癌、腎盂及び尿管の移行上皮癌、絨毛性腫瘍、小児特殊癌、尿道癌、子宮肉腫、膣癌、外陰癌、またはウイルス誘発性癌などのがんの治療に関する。いくつかの実施形態では、本方法は、皮膚(例えば乾癬)、再狭窄、または前立腺(例えば良性前立腺肥大(BPH))の良性過形成などの非がん性過剰増殖性障害の治療に関する。場合によって、本方法は、白血病、血液悪性腫瘍、固形腫瘍癌、前立腺癌(例えば去勢抵抗性前立腺癌)、乳癌、ユーイング肉腫、骨肉腫、原発性骨肉腫、T細胞前リンパ球白血病、神経膠腫、膠芽腫、肝臓癌(例えば肝細胞癌)、または糖尿病の治療に関する。
本発明の方法に従って、本発明の化合物、またはその化合物の薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、アイソトポログ、水和物、もしくは誘導体で治療できる対象としては、例えば、急性骨髄性白血病、青年期のがん、小児副腎皮質癌、AIDS関連癌(例えば、リンパ腫及びカポジ肉腫)、肛門癌、虫垂癌、星状細胞腫、非定型奇形腫、基底細胞癌、胆管癌、膀胱癌、骨癌、脳幹神経膠腫、脳腫瘍、乳癌、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、カルチノイド腫瘍、非定型奇形腫、胎児性腫瘍、胚細胞腫瘍、原発性リンパ腫、子宮頸癌、小児癌、脊索腫、心臓腫瘍、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性骨髄増殖性障害、結腸癌、大腸癌、頭蓋咽頭腫、皮膚T細胞リンパ腫、非浸潤性肝外管癌(DCIS)、胎児性腫瘍、CNS癌、子宮体癌、上衣細胞腫、食道癌、嗅神経芽細胞腫、ユーイング肉腫、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、眼癌、骨線維性組織球腫、胆嚢癌、胃癌、胃腸カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)、胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛性腫瘍、有毛細胞白血病、頭頸部癌、心臓癌、肝臓癌、ホジキンリンパ腫、下咽頭癌、眼内メラノーマ、膵島細胞腫瘍、膵臓神経内分泌腫瘍、腎臓癌、喉頭癌、口唇口腔癌、肝臓癌、非浸潤性小葉癌(LCIS)、肺癌、リンパ腫、潜伏性原発巣を有する転移性扁平上皮癌、正中線癌、口腔癌、多発性内分泌腫瘍症候群、多発性骨髄腫/形質細胞腫瘍、菌状息肉腫、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍、多発性骨髄腫、メルケル細胞癌、悪性中皮腫、悪性骨線維性組織球腫及び骨肉腫、鼻腔及び副鼻腔癌、鼻咽頭癌、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺癌(NSCLC)、口腔癌、口唇及び口腔癌、中咽頭癌、卵巣癌、膵癌、乳頭腫症、傍神経節腫、副鼻腔及び鼻腔癌、副甲状腺癌、陰茎癌、咽頭癌、胸膜肺芽腫、原発性中枢神経系(CNS)リンパ腫、前立腺癌、直腸癌、移行上皮癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺癌、皮膚癌、胃癌、小細胞肺癌、小腸癌、軟組織肉腫、T細胞リンパ腫、精巣癌、咽頭癌、胸腺腫及び胸腺癌、甲状腺癌、腎盂及び尿管の移行上皮癌、絨毛性腫瘍、小児特殊癌、尿道癌、子宮肉腫、膣癌、外陰癌、ウイルス誘発性癌、白血病、血液悪性腫瘍、固形腫瘍癌、前立腺癌、去勢抵抗性前立腺癌、乳癌、ユーイング肉腫、骨肉腫、原発性骨肉腫、T細胞前リンパ球白血病、神経膠腫、膠芽腫、肝細胞癌、肝臓癌、または糖尿病を有すると診断された対象が挙げられる。いくつかの実施形態では、本発明の化合物で治療される対象には、皮膚(例えば乾癬)、再狭窄、または前立腺(例えば良性前立腺肥大(BPH))の良性過形成などの非がん性過剰増殖性障害を有すると診断された対象を含む。
本発明はさらに、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである有効量の化合物または塩とASH1Lを接触させる(例えば、ASH1Lを発現する細胞、組織、または臓器と接触させる)ことによりASH1Lの活性を阻害する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである有効量の化合物または塩を対象に投与することにより、齧歯類及び哺乳動物、例えばヒトを含むが、これらに限定されない対象のASH1Lの活性を阻害する方法を提供する。いくつかの実施形態では、阻害パーセントは、25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%を超える。
いくつかの実施形態では、本開示は、活性を阻害するのに十分な量の本発明の化合物と細胞を接触させることによって細胞でのASH1Lの活性を阻害する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである、組織でのASH1L活性を阻害するのに十分な量の化合物または塩と組織を接触させることにより、組織でのASH1Lの活性を阻害する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである、生物でのASH1L活性を阻害するのに十分な量の化合物または塩と生物を接触させることにより、生物(例えば、哺乳動物、ヒトなど)でのASH1Lの活性を阻害する方法を提供する。
本明細書に記載の化合物またはその塩を含む組成物は、予防的処置及び/または治療的処置のために投与することができる。治療用途の場合、組成物は、既に疾患に罹患している患者に、疾患の症状を治癒または少なくとも部分的に阻止するのに十分な量で投与される。この用途の有効量は、疾患の重篤度及び経過、既存療法、患者の健康状態、体重、及び薬物に対する反応、ならびに治療臨床医の判断に応じて決定される。
予防用途の場合、本明細書に記載の化合物またはその塩を含む組成物は、特定の疾患、障害、または病態に感受性であるか、またはそれ以外のリスクがある患者に投与される。そのような量は、「予防有効量または予防有効用量」として定義される。この用途において、その正確な量はまた患者の健康状態、体重などに応じて決定される。患者に使用される場合、この用途の有効量は、疾患、障害、または病態の重篤度及び経過、既存療法、患者の健康状態及び薬物に対する反応、ならびに治療臨床医の判断に応じて決定される。
患者の病態が改善しない場合、臨床医の裁量により、患者の疾患の症状が改善するか、改善しないものの抑制または限定されるように、化合物の投与を慢性的に、すなわち患者の生存期間中を含む長期間にわたって投与してもよい。
患者の状態が改善した場合、臨床医の裁量により、化合物の投与を継続することも、あるいは投与する薬物の用量を一時的に減らしたり、ある一定期間、一時的に休止(すなわち「休薬日」)したりすることもできる。休薬日の長さは2日~1年の間で変動する可能性があるが、単なる例示として、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、12日、15日、20日、28日、35日、50日、70日、100日、120日、150日、180日、200日、250日、280日、300日、320日、350日、または365日を含む。休薬日期間に減らす用量は、約10%~約100%であってよく、単なる例示として、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、または約100%を含む。
患者の病態に改善が認められたら、必要に応じて維持用量を投与する。それ以降は症状に応じて、用量もしくは投与頻度またはその両方を疾患、障害、または病態の改善が保持されるレベルまで減少させることができる。しかしながら、症状の再発時には患者が長期的に間欠療法を必要とする可能性がある。
そのような量に相当すると思われる所与の薬剤の量は、個々の化合物、疾患及びその重篤度、治療を必要とする対象または宿主の本質(例えば体重)などの要因に応じて異なるものの、例えば、投与される具体的な薬剤、投与経路、治療される病態、及び治療される対象または宿主を含め、症例を取り巻く個々の状況に応じて当分野で認識されている方法で決定することができる。しかしながら、一般に成人の治療に用いられる用量は通常、1日あたり約0.02~約5000mgの範囲であり、いくつかの実施形態では1日あたり約1~約1500mgである。利便上、単回投与で、あるいは同時に(または短期間の間に)または適切な間隔で投与される分割投与として、例えば1日あたり2回、3回、4回、またはそれ以上の分割量として望ましい用量を与えてもよい。
そのような治療レジメンの毒性及び治療有効性は、細胞培養または実験動物において、LD50(集団の50%にとっての致死量)及びED50(集団の50%に治療上有効な用量)の測定を含むがこれに限定されない標準的な薬学的手順によって決定することができる。毒性と治療効果との用量比が治療指数であり、LD50とED50との比で表すことができる。高い治療指数を示す化合物が好ましい。ヒトに使用する用量範囲を導出する際に、細胞培養アッセイ及び動物試験から得たデータを利用することができる。そのような化合物の用量は、毒性が最小限となるED50を含む血中濃度の範囲内に収まることが好ましい。用いる剤形及び利用される投与経路に応じて、この範囲内で用量を変更することができる。
〔併用療法〕
本明細書では、他の経路を調節することが知られている薬剤、または同じ経路の他の成分、あるいはさらに一連の重複する標的酵素を、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物または塩と併用する併用療法の方法を提供する。一態様では、そのような療法は、相乗的または相加的な治療効果が得られる、本発明の1つ以上の化合物と化学療法剤、標的薬、治療抗体、及び放射線治療との組み合わせを含むが、これに限定されない。
一般に、併用療法を用いる実施形態では、本明細書に記載の組成物と他の薬剤を同じ医薬組成物として投与する必要はなく、物理的及び化学的特性の違いを理由に異なる経路での投与が必要になる場合がある。可能であれば、同じ医薬組成物での投与様式及び投与の適否の決定は、十分に臨床医の知識の範囲内である。当分野で認識されている確立されたプロトコールに従って初期投与を行ない、その後、観察された効果に基づいて、用量、投与様式、及び投与時間を臨床医が変更することができる。
場合によって、本明細書に記載の少なくとも1つの化合物を別の治療薬と併せて投与することが適切な場合がある。単なる例示として、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物または塩などの本明細書の化合物のいずれか1つを与えたとき患者が経験する副作用の1つが悪心である場合、最初の治療薬と併せて抗悪心剤を投与することが適切な場合がある。あるいは、単なる例示として、本明細書に記載の化合物の1つの治療有効性を、アジュバントの投与によって増強することができる(すなわち、アジュバント単独では最小限の治療効果を有することしかできないが、別の治療薬と組み合わせると患者への全体的な治療利益が増強される)。または、単なる例示として、本明細書に記載の化合物の1つに加え、治療利益を同様に有する別の治療薬(治療レジメンも含む)を投与することにより、患者が受ける利益を増加させることができる。いずれにしても、治療される疾患、障害、または病態を問わず、患者が受ける全体的な利益が単に2つの治療薬の和である場合もあれば、または患者が相乗的利益を受ける場合もある。
使用する化合物の具体的な選択は、患者の病態の診断及び判定ならびに適切な治療プロトコールに応じて決定される。疾患、障害、または病態の性質、患者の状態、及び使用する化合物の実際の選択に応じて、化合物を同時に(例えば、同時に、本質的に同時に、または同じ治療プロトコール内で)または逐次的に投与してもよい。治療プロトコール期間の各治療薬の投与順序及び投与反復回数は、治療される疾患及び患者の状態を評価した後に臨床医が知識の範囲内で十分に決定できる。
併用治療で薬物を使用する場合、治療有効用量が異なる可能性がある。併用治療レジメンで使用される薬物及び他の薬剤の治療有効用量を実験的に決定する方法は、文献に記載されている。例えば、メトロノーム投与の使用、すなわち毒性副作用を最小限に抑えるために、低用量を高頻度で与える方法は広く文献に記載されている。併用治療にはさらに、患者の臨床管理に役立つように開始時期及び停止時期が様々である周期的治療を含む。
本明細書に記載の併用療法では、共投与される化合物の用量は、当然ながら、使用される共投与薬の種類、使用される具体的な薬物、治療する疾患などに応じて異なる。さらに、1種以上の生物学的に活性な薬剤と共投与する場合、本明細書で提供される化合物は、生物学的に活性な薬剤(複数可)と同時に投与しても、または逐次的に投与してもよい。逐次的に投与する場合、タンパク質を生物学的に活性な薬剤(複数可)と併せて投与する適切な順序を主治医が決定する。
いずれにしても、そのうちの1つが、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物または塩である複数の治療薬はどの順序で投与しても、さらには同時に投与してもよい。同時の場合、複数の治療薬を単一の一体形態で提供しても、または複数の形態で提供してもよい(単なる例示として、単一の丸剤または2つの個別の丸剤のいずれでもよい)。治療薬のうち1つを複数回投与しても、あるいは両方の治療薬を複数回投与してもよい。同時ではない場合、複数回投与間の期間は、0週間超~4週間未満までで変化し得る。さらに、併用方法、組成物、及び製剤は2つの薬剤のみの使用に限定されず、多数を治療に併用することもまた想定される。
緩和が求められる病態(複数可)を治療、予防、または改善する投薬レジメンは、様々な要因に従って変更できるものと理解される。これらの要因には、対象が罹患している障害または病態に加え、対象の年齢、体重、性別、食事、及び健康状態も含まれる。したがって、実際に使用される投薬レジメンは大幅に異なる可能性があり、その結果、本明細書に記載の投薬レジメンから逸脱することがある。
本明細書に開示される併用療法を構成する医薬品は、一体型の剤形であっても、実質的に同時投与を意図した個別の剤形であってもよい。併用療法を構成する医薬品はまた、逐次的に投与されてもよく、その場合、2段階投与を必要とするレジメンによって治療化合物のそれぞれを投与する。2段階投与レジメンは、活性薬剤の逐次投与または別々の活性薬剤の間隔を空けた投与を必要とする場合がある。複数の投与段階の間の期間は、医薬品の効力、溶解度、バイオアベイラビリティ、血漿半減期、及び動態プロファイルなどの各医薬品の特性に応じて、数分から数時間の範囲であり得る。また標的分子濃度の概日変動によって至適投与間隔が決定される場合もある。
さらに、本明細書に記載の化合物はまた、相加的または相乗的利益を患者にもたらし得る手順と併用してもよい。単なる例示として、本明細書に開示される化合物の医薬組成物及び/または他の治療薬との組み合わせを遺伝子検査と組み合わせて、その個体が、ある種の疾患または病態と相関することが知られている突然変異遺伝子のキャリアであるかどうかを決定して、本明細書に記載の方法において治療的及び/または予防的利益が認められる患者を予測する。
本明細書に記載の化合物及び併用療法は、疾患の発症前、発症中、または発症後に投与することができ、また化合物を含有する組成物の投与タイミングが異なる可能性がある。したがって、例えば、疾患の発症を予防するために、化合物を予防薬として使用することができ、病態または疾患を発症する傾向のある対象に継続的に投与することができる。化合物及び組成物は、症状の発症中または発症のできるだけ直後に、対象に投与することができる。化合物の投与は、症状の発症の最初の48時間以内に開始することができ、好ましくは症状の発症の最初の48時間以内、より好ましくは症状の発症の最初の6時間以内、最も好ましくは症状の発症の3時間以内である。初期投与は、例えば、静脈内注射、ボーラス注射、約5分~約5時間にわたる注入、丸剤、カプセル、経皮パッチ、頬側送達など、またはそれらの組み合わせのような実用的ないずれの経路によるものでもよい。化合物は、好ましくは、疾患の発症が検出されたまたは疑われた後、実施可能になり次第速やかに、疾患の治療に必要な期間、例えば1日~約3か月間投与される。治療の長さは対象ごとに異なる可能性があり、その長さは既知の基準を用いて決定することができる。例えば、化合物または化合物を含有する製剤を少なくとも2週間、好ましくは約1か月~約5年間投与することができる。
本明細書の化合物及び医薬組成物ががんの治療に使用される場合は特に、それらを1種以上の化学療法剤と共投与してもよい。当技術分野で多くの化学療法剤が現在知られており、これらを本明細書の化合物と併用することができる。いくつかの実施形態では、化学療法剤は、有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、インターカレーション抗生物質、成長因子阻害剤、細胞周期阻害剤、酵素阻害剤、トポイソメラーゼ阻害剤、タンパク質-タンパク質相互作用阻害剤、生体応答調節剤、抗ホルモン剤、血管新生阻害剤、及び抗アンドロゲン剤からなる群から選択される。
非限定的な例は、化学療法剤、細胞傷害剤、及び非ペプチド小分子であり、例えば、Gleevec(登録商標)(メシル酸イマチニブ)、Velcade(登録商標)(ボルテゾミブ)、Casodex(ビカルタミド)、Iressa(登録商標)(ゲフィチニブ)、及びアドリアマイシン、ならびに多数の化学療法剤などである。化学療法剤の非限定的な例としては、チオテパ及びシクロホスファミド(CYTOXAN(商標))などのアルキル化剤;ブスルファン、インプロスルファン及びピポスルファンなどのアルキルスルホネート;ベンゾドパ、カルボコン、メツレドパ、及びウレドパなどのアジリジン;アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホラミド、トリエチレンチオホスホラミド、及びトリメチロールメラミンを含むエチレンイミン及びメチラメラミン;クロラムブシル、クロルナファジン、クロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノブエンビキン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタードなどのナイトロジェンマスタード;カルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチンなどのニトロソウレア;アクラシノマイシン、アクチノマイシン、アントラマイシン、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カリケアマイシン、カラビシン、カルミノマイシン、カルジノフィリン、Casodex(商標)、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン、マイコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン、ピューロマイシン、ケラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシンなどの抗生物質;メトトレキサート及び5-フルオロウラシル(5-FU)などの代謝拮抗薬;デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサートなどの葉酸類似体;フルダラビン、6-メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニンなどのプリン類似体;アンシタビン、アザシチジン、6-アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジンなどのピリミジン類似体;カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトンなどのアンドロゲン;アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタンなどの抗副腎薬;フォリン酸などの葉酸補充薬;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトレキサート;デフォファミン;デメコルシン;ジアジクオン;エルフォミチン;酢酸エリプチニウム;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシウレア;レンチナン;ロニダミン;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ポドフィリン酸;2-エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK.RTM.;ラゾキサン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジクオン;2,2’、2’’-トリクロロトリエチルアミン;ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビノシド(「Ara-C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキサン、例えばパクリタキセル(TAXOL(商標)、Bristol-Myers Squibb Oncology,Princeton,N.J.)及びドセタキセル(TAXOTERE(商標)、Rhone-Poulenc Rorer,Antony,France);レチノイン酸;エスペラミシン;カペシタビン;ならびに上記のいずれかの薬学的に許容される塩、酸、または誘導体が挙げられる。また、好適な化学療法細胞調節剤として、腫瘍に対するホルモン作用を調節または阻害するように作用する抗ホルモン薬、例えば、タモキシフェン(Nolvadex(商標))、ラロキシフェン、アロマターゼ阻害4(5)-イミダゾール、4-ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY 117018、オナプリストン、及びトレミフェン(Fareston)を含む抗エストロゲン薬;ならびにフルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、リュープロリド、及びゴセレリンなどの抗アンドロゲン薬など;クロラムブシル;ゲムシタビン;6-チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;シスプラチン及びカルボプラチンなどの白金類似体;ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP-16);イホスファミド;マイトマイシンC;ミトキサントロン;ビンクリスチン;ビノレルビン;ナベルビン;ノバントロン;テニポシド;ダウノマイシン;アミノプテリン;ゼローダ;イバンドロネート;カンプトテシン-11(CPT-11);トポイソメラーゼ阻害剤RFS 2000;ジフルオロメチルオルニチン(DFMFO)が挙げられる。必要であれば、本発明の化合物または医薬組成物を一般的に処方される抗がん剤、例えば、Herceptin(登録商標)、Avastin(登録商標)、Erbitux(登録商標)、Rituxan(登録商標)、Taxol(登録商標)、Arimidex(登録商標)、Taxotere(登録商標)、ABVD、AVICINE、Abagovomab、アクリジンカルボキサミド、アデカツムマブ、17-N-アリルアミノ-17-デメトキシゲルダナマイシン、アルファラディン、アルボシジブ、3-アミノピリジン-2-カルボキシアルデヒドチオセミカルバゾン、アモナフィド、アントラセンジオン、抗CD22免疫毒素、抗悪性腫瘍薬、抗腫瘍活性ハーブ、アパジコン、アチプリモド、アザチオプリン、ベロテカン、ベンダムスチン、BIBW 2992、ビリコダル、ブロスタリシン、ブリオスタチン、ブチオニンスルホキシミン、CBV(化学療法)、カリキュリン、細胞周期非特異的抗悪性腫瘍薬、ジクロロ酢酸、ディスコデルモライド、エルサミトルシン、エノシタビン、エポチロン、エリブリン、エベロリムス、エキサテカン、エクシスリンド、フェルギノール、フォロデシン、ホスフェストロール、ICE化学療法レジメン、IT-101、イメキソン、イミキモド、インドロカルバゾール、イロフルベン、Laniquidar、ラロタキセル、レナリドミド、ルカントン、ルルトテカン、マホスファミド、ミトゾロミド、ナホキシジン、ネダプラチン、オラパリブ、オルタタキセル、PAC-1、ポーポー、ピクサントロン、プロテアソーム阻害剤、レベッカマイシン、レシキモド、ルビテカン、SN-38、サリノスポラミドA、サパシタビン、Stanford V、スワインソニン、タラポルフィン、タリキダール、テガフール-ウラシル、テモダール、テセタキセル、四硝酸トリプラチン、トリス(2-クロロエチル)アミン、トロキサシタビン、ウラムスチン、バジメザン、ビンフルニン、ZD6126、またはゾスキダルなどと併用することができる。
本明細書の実施形態はさらに、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれかである化合物もしくは塩、または本明細書で提供する医薬組成物を放射線療法と併用して、哺乳動物の異常細胞増殖を阻害するか、または過剰増殖性障害を治療する方法に関する。放射線療法を投与する技術は当技術分野で既知であり、このような技術を本明細書に記載の併用療法に使用することができる。この併用療法における本発明の化合物の投与は、本明細書に記載されるように決定することができる。
放射線療法は、外照射療法、内照射療法、組織内照射療法、定位放射線外科治療、全身放射線療法、放射線療法、及び永続的または一時的な組織内小線源療法を含むが、これらに限定されない複数の方法のうちの1つ、または各方法の組み合わせによって投与することができる。本明細書で使用される場合、用語「小線源療法」とは、空間密封された放射性物質を腫瘍または他の増殖性組織疾患部位またはその付近の体内に挿入することによって送達する放射線療法を指す。この用語は、放射性同位体(例えば、At-211、I-131、I-125、Y-90、Re-186、Re-188、Sm-153、Bi-212、P-32、及びLuの放射性同位体)の放出を含むことを意図するがこれらに限定されない。本発明の細胞調節薬としての使用に適した放射線源には、固体及び液体の両方が含まれる。非限定的な例として、放射線源は、I-125、I-131、Yb-169、固体源であるIr-192、固体源であるI-125などの放射性核種、または光子、ベータ粒子、ガンマ線、またはその他の治療線を放射するその他の放射性核種であり得る。放射性物質はまた、任意の放射性核種(複数可)の溶液、例えばI-125またはI-131の溶液から作製した流体であってよく、あるいはAu-198、Y-90などの固体放射性核種の小粒子を含有する好適な流体のスラリーを使用して放射性流体を作製することもできる。さらに、放射性核種(複数可)がゲルまたは放射性マイクロスフィア内に含まれていてもよい。
本明細書の化合物または医薬組成物はまた、抗血管新生剤、シグナル伝達阻害剤、抗増殖剤、解糖阻害剤、またはオートファジー阻害剤から選択される、ある量の1種以上の物質と併用される。
MMP-2(マトリックスメタロプロテイナーゼ2)阻害剤、MMP-9(マトリックスメタロプロテイナーゼ9)阻害剤、及びCOX-11(シクロオキシゲナーゼ11)阻害剤などの抗血管新生剤を本発明の化合物及び本明細書に記載の医薬組成物と併用することができる。抗血管新生剤としては、例えば、ラパマイシン、テムシロリムス(CCI-779)、エベロリムス(RAD001)、ソラフェニブ、スニチニブ、及びベバシズマブが挙げられる。有用なCOX-II阻害剤の例としては、CELEBREX(商標)(アレコキシブ)、バルデコキシブ、及びロフェコキシブが挙げられる。有用なマトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤の例は、WO96/33172(1996年10月24日公開)、WO96/27583(1996年3月7日公開)、欧州特許出願第97304971.1号(1997年7月8日出願)、欧州特許出願第99308617.2号(1999年10月29日出願)、WO98/07697(1998年2月26日公開)、WO98/03516(1998年1月29日公開)、WO98/34918(1998年8月13日公開)、WO98/34915(1998年8月13日公開)、WO98/33768(1998年8月6日公開)、WO98/30566(1998年7月16日公開)、欧州特許公開第606,046号(1994年7月13日公開)、欧州特許公開第931,788号(1999年7月28日公開)、WO90/05719(1990年5月31日公開)、WO99/52910(1999年10月21日公開)、WO99/52889(1999年10月21日公開)、WO99/29667(1999年6月17日公開)、PCT国際出願第PCT/IB98/01113号(1998年7月21日出願)、欧州特許出願第99302232.1号(1999年3月25日出願)、英国特許出願第9912961.1号(1999年6月3日出願)、米国仮出願第60/148,464号(1999年8月12日出願)、米国特許第5,863,949号(1999年1月26日発行)、米国特許第5,861,510号(1999年1月19日発行)、及び欧州特許公開第780,386号(1997年6月25日公開)に記載されており、そのすべてが全体として参照により本明細書に組み込まれる。好ましいMMP-2及びMMP-9阻害剤は、MMP-1の阻害活性をほとんどまたは全く有さないものである。より好ましくは、他のマトリックスメタロプロテイナーゼ(例えば、MAP-1、MMP-3、MMP-4、MMP-5、MMP-6、MMP-7、MMP-8、MMP-10、MMP-11、MMP-12、及びMMP-13)と比較してMMP-2及び/またはAMP-9を選択的に阻害するものを含む。本発明に有用なMMP阻害剤のいくつかの具体例は、AG-3340、RO32-3555、及びRS13-0830である。
オートファジー阻害剤としては、クロロキン、3-メチルアデニン、ヒドロキシクロロキン(Plaquenil(商標))、バフィロマイシンA1、5-アミノ-4-イミダゾールカルボキサミドリボシド(AICAR)、オカダ酸、プロテインホスファターゼ2A型または1型を阻害するオートファジー抑制性藻類毒、cAMP類似体、ならびにアデノシン、LY204002、N6-メルカプトプリンリボシド、及びビンブラスチンなどのcAMPレベルを上昇させる薬物が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、ATG5を含むがこれに限定されない(オートファジーに関与する)タンパク質の発現を阻害するアンチセンスまたはsiRNAを使用してもよい。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、滑沢剤としても知られる液体または固体の組織バリアと組み合わせて製剤化して投与される。組織バリアの例としては、多糖類、ポリグリカン、セプラフィルム、インターシード、及びヒアルロン酸が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物と併せて投与される医薬品としては、吸入による送達に有用な任意の好適な薬物、例えば、鎮痛剤、例えばコデイン、ジヒドロモルヒネ、エルゴタミン、フェンタニル、またはモルヒネ、狭心症製剤、例えばジルチアゼム;抗アレルギー薬、例えばクロモグリク酸塩、ケトチフェン、またはネドクロミル;抗感染薬、例えばセファロスポリン、ペニシリン、ストレプトマイシン、スルホンアミド、テトラサイクリン、またはペンタミジン;抗ヒスタミン薬、例えばメタピリレン;抗炎症薬、ベクロメタゾン、フルニソリド、ブデソニド、チプレダン、トリアムシノロンアセトニド、またはフルチカゾン;鎮咳剤、例えば、ノスカピン;気管支拡張薬、例えばエフェドリン、アドレナリン、フェノテロール、フォルモテロール、イソプレナリン、メタプロテレノール、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、ピルブテロール、レプロテロール、リメテロール、サルブタモール、サルメテロール、テルブタリン、イソエタリン、ツロブテロール、オルシプレナリン、または(-)-4-アミノ-3,5-ジクロロ-α-[[[6-[2-(2-ピリジニル)エトキシ]ヘキシル]-アミノ]メチル]ベンゼンメタノール;利尿薬、例えばアミロリド;抗コリン作動薬、例えばイプラトロピウム、アトロピン、またはオキシトロピウム;ホルモン、例えば、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、またはプレドニゾロン;キサンチン、例えばアミノフィリン、コリンテオフィリナート、リジンテオフィリナート、またはテオフィリン;ならびに治療用タンパク質及びペプチド、例えばインスリンまたはグルカゴンが挙げられる。必要に応じて、医薬品の活性及び/または安定性を最適化するために、塩の形態で(例えば、アルカリ金属塩もしくはアミン塩として、または酸付加塩として)、またはエステル(例えば、低級アルキルエステル)として、溶媒和物(例えば、水和物)として医薬品が使用されることは当業者に明らかであろう。
併用療法に有用な他の例示的な治療薬には、上記の薬剤、放射線療法、ホルモンアンタゴニスト、ホルモン及びその放出因子、甲状腺薬及び抗甲状腺薬、エストロゲン及びプロゲスチン、アンドロゲン、副腎皮質刺激ホルモン、副腎皮質ステロイド及びその合成類似体;副腎皮質ホルモンの合成及び作用の阻害剤、インスリン、経口血糖降下薬、及び膵内分泌の薬理作用、石灰化及び骨代謝回転に影響する薬剤:カルシウム、リン酸塩、副甲状腺ホルモン、ビタミンD、カルシトニン、水溶性ビタミンなどのビタミン、ビタミンB複合体、アスコルビン酸、脂溶性ビタミン、ビタミンA、K及びE、増殖因子、サイトカイン、ケモカイン、ムスカリン受容体アゴニスト及びアンタゴニスト;抗コリンエステラーゼ薬;神経筋接合部及び/または自律神経節に作用する薬剤;カテコールアミン、交感神経様作用薬、及びアドレナリン受容体アゴニストまたはアンタゴニスト;ならびに5-ヒドロキシトリプタミン(5-HT、セロトニン)受容体アゴニスト及びアンタゴニストが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書の化合物と共投与される他の好適な治療薬にはまた、疼痛及び炎症用の薬剤、例えば、ヒスタミン及びヒスタミンアンタゴニスト、ブラジキニン及びブラジキニンアンタゴニスト、5-ヒドロキシトリプタミン(セロトニン)、膜リン脂質の選択的加水分解の生成物の生体内変換によって生成される脂質物質、エイコサノイド、プロスタグランジン、トロンボキサン、ロイコトリエン、アスピリン、非ステロイド抗炎症薬、鎮痛解熱剤、プロスタグランジン及びトロンボキサンの合成を阻害する薬剤、誘導性シクロオキシゲナーゼの選択的阻害剤、誘導性シクロオキシゲナーゼ-2の選択的阻害剤、オータコイド、パラクリンホルモン、ソマトスタチン、ガストリン、体液性免疫応答及び細胞性免疫応答に関与する相互作用を媒介するサイトカイン、脂質由来のオータコイド、エイコサノイド、β-アドレナリンアゴニスト、イプラトロピウム、グルココルチコイド、メチルキサンチン、ナトリウムチャネル遮断薬、オピオイド受容体アゴニスト、カルシウムチャネル遮断薬、膜安定剤、及びロイコトリエン阻害剤などを含む。
本明細書の化合物及び組成物との共投与が企図される追加治療薬には、利尿薬、バソプレッシン、腎臓の水分保持に影響を及ぼす薬剤、レニン、アンジオテンシン、心筋虚血の治療に有用な薬剤、抗高血圧剤、アンギオテンシン変換酵素阻害剤、β-アドレナリン受容体アンタゴニスト、高コレステロール血症の治療薬、及び脂質異常症の治療薬を含む。
本明細書の化合物及び組成物との共投与が企図される他の治療薬には、胃酸分泌の調節に使用される薬剤、消化性潰瘍の治療薬、胃食道逆流症の治療薬、消化管機能改善薬、制吐薬、過敏性腸症候群に使用される薬剤、下痢に使用される薬剤、便秘に使用される薬剤、炎症性腸疾患に使用される薬剤、胆道疾患に使用される薬剤、膵臓疾患に使用される薬剤を含む。原虫感染症の治療に使用される治療薬、マラリア、アメーバ症、ジアルジア症、トリコモナス症、トリパノソーマ症、及び/またはリーシュマニア症の治療に使用される薬物、及び/または蠕虫症の化学療法に使用される薬物。他の治療薬としては、抗菌剤、スルホンアミド、トリメトプリム-スルファメトキサゾールキノロン、及び尿路感染症用薬、ペニシリン、セファロスポリン、及び他のβ-ラクタム抗生物質、アミノグリコシドを含む薬剤、タンパク質合成阻害剤、結核、マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス疾患及びハンセン病の化学療法に使用される薬剤、抗真菌剤、非レトロウイルス薬及び抗レトロウイルス薬を含む抗ウイルス薬が挙げられる。
本明細書の化合物と併用できる治療用抗体の例としては、抗受容体型チロシンキナーゼ抗体(セツキシマブ、パニツムマブ、トラスツズマブ)、抗CD20抗体(リツキシマブ、トシツモマブ)、及びアレムツズマブ、ベバシズマブ、及びゲムツズマブなどの他の抗体が挙げられるが、これらに限定されない。
さらに、免疫調節のために使用される治療薬、例えば免疫調節剤、免疫抑制剤、免疫寛容原、及び免疫賦活剤などが本明細書の方法によって企図される。さらに、血液及び造血器官に作用する治療薬、造血剤、増殖因子、ミネラル、及びビタミン、抗凝固剤、血栓溶解薬、及び抗血小板薬。
腎臓癌の治療には、本発明の化合物をソラフェニブ及び/またはアバスチンと併用することができる。子宮内膜症の治療には、本発明の化合物をドキソルビシン、タキソテール(タキソール)、及び/またはシスプラチン(カルボプラチン)と併用することができる。卵巣癌の治療には、本発明の化合物をシスプラチン(カルボプラチン)、タキソテール、ドキソルビシン、トポテカン、及び/またはタモキシフェンと併用することができる。乳癌の治療には、本発明の化合物をタキソテール(タキソール)、ゲムシタビン(カペシタビン)、タモキシフェン、レトロゾール、タルセバ、ラパチニブ、PD0325901、アバスチン、ハーセプチン、OSI-906、及び/またはOSI-930と併用することができる。肺癌の治療には、本発明の化合物をタキソテール(タキソール)、ゲムシタビン、シスプラチン、ペメトレキセド、タルセバ、PD0325901、及び/またはアバスチンと併用することができる。
本明細書の化合物と併用できるさらなる治療薬は、Goodman and Gilman’s “The Pharmacological Basis of Therapeutics” Tenth Edition edited by Hardman,Limbird and GilmanまたはPhysician’s Desk Referenceに記載されており、そのいずれも全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書に記載の化合物は、治療される病態に応じて、本明細書に開示される薬剤または他の好適な薬剤と併用することができる。したがって、いくつかの実施形態では、本明細書の1種以上の化合物が上記のような他の薬剤と共投与される。併用療法に使用する場合、本明細書に記載の化合物は、第2の薬剤と同時にまたは個別に投与される。この併用投与には、剤形が同じ2種の薬剤の同時投与、別々の剤形での同時投与、及び個別投与を含み得る。すなわち、本明細書に記載の化合物及び上記のいずれかの薬剤を、一緒に同じ剤形に製剤化して同時に投与することができる。あるいは、本発明の化合物及び上記のいずれかの薬剤を、両方の薬剤が個別の製剤に存在する状態で同時に投与することができる。別の選択肢として、本発明の化合物を上記のいずれかの薬剤の直後に、またはその逆の順序で投与することができる。個別投与プロトコールのいくつかの実施形態では、本発明の化合物及び上記のいずれかの薬剤は数分間隔で、または数時間間隔で、または数日間隔で投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、白血病及び/または他のがんの治療に有効な別の治療薬と共投与される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、急性リンパ性白血病(ALL)の治療承認を受けた1種以上の治療薬、例えば、ABITREXATE(メトトレキセート)、ADRIAMYCIN PFS(ドキソルビシン塩酸塩)、ADRIAMYCIN RDF(ドキソルビシン塩酸塩)、ARRANON(ネララビン)、アスパラギナーゼErwinia chrysanthemi、CERUBIDINE(ダウノルビシン塩酸塩)、CLAFEN(シクロホスファミド)、CLOFARABINE、CLOFAREX(クロファラビン)、CLOLAR(クロファラビン)、シクロホスファミド、シタラビン、CYTOSAR-U(シタラビン)、CYTOXAN(シクロホスファミド)、ダサチニブ、ダウノルビシン塩酸塩、ドキソルビシン塩酸塩、エルウィナーゼ(アスパラギナーゼErwinia chrysanthemi)、FOLEX(メトトレキサート)、FOLEX PFS(メトトレキサート)、GLEEVEC(メシル酸イマチニブ)、ICLUSIG(ポナチニブ塩酸塩)、イマチニブメシル酸塩、MARQIBO(ビンクリスチン硫酸塩リポソーム)、メトトレキサート、METHOTREXATE LPF(メトレキセート)、MEXATE(メトトレキサート)、MEXATE-AQ(メトトレキサート)、ネララビン、NEOSAR(シクロホスファミド)、ONCASPAR(ペグアスパラガーゼ)、ペグアスパラガーゼ、ポナチニブ塩酸塩、RUBIDOMYCIN(ダウノルビシン塩酸塩)、SPRYCEL(ダサチニブ)、TARABINE PFS(シタラビン)、VINCASAR PFS(ビンクリスチン硫酸塩)、ビンクリスチン硫酸塩などと共投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、急性骨髄性白血病(AML)の治療承認を受けた1種以上の治療薬、例えば、ADRIAMYCIN PFS(ドキソルビシン塩酸塩)、ADRIAMYCIN RDF(ドキソルビシン塩酸塩)、三酸化ヒ素、CERUBIDINE(ダウノルビシン塩酸塩)、CLAFEN(シクロホスファミド)、シクロホスファミド、シタラビン、CYTOSAR-U(シタラビン)、CYTOXAN(シクロホスファミド)、ダウノルビシン塩酸塩、ドキソルビシン塩酸塩、NEOSAR(シクロホスファミド)、RUBIDOMYCIN(ダウノルビシン塩酸塩)、TARABINE PFS(シタラビン)、TRISENOX(三酸化ヒ素)、VINCASAR PFS(ビンクリスチン硫酸塩)、ビンクリスチン硫酸塩などと共投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、慢性リンパ性白血病(CLL)の治療承認を受けた1種以上の治療薬、例えば、アレムツズマブ、AMBOCHLORIN(クロラムブシル)、AMBOCLORIN(クロラムブシル)、ARZERRA(オファトムマブ)、ベンダムスチン塩酸塩、CAMPATH(アレムツズマブ)、CHLORAMBUCILCLAFEN(シクロホスファミド)、シクロホスファミド、CYTOXAN(シクロホスファミド)、FLUDARA(フルダラビンリン酸エステル)、フルダラビンリン酸エステル、LEUKERAN(クロラムブシル)、LINFOLIZIN(クロラムブシル)、NEOSAR(シクロホスファミド)、オファトムマブ、TREANDA(ベンダムスチン塩酸塩)などと共投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、慢性骨髄性白血病(CML)の治療承認を受けた1種以上の治療薬、例えば、BOSULIF(ボスチニブ)、ボスチニブ、CLAFEN(シクロホスファミド)、シクロホスファミド、シタラビン、CYTOSAR-U(シタラビン)、CYTOXAN(シクロホスファミド)、ダサチニブ、GLEEVEC(イマチニブメシル酸塩)、ICLUSIG(ポナチニブ塩酸塩)、イマチニブメシル酸塩、NEOSAR(シクロホスファミド)、ニロチニブ、オマセタキシンメペスクシナート、ポナチニブ塩酸塩、SPRYCEL(ダサチニブ)、SYNRIBO(オマセタキシンメペスクシナート)、TARABINE PFS(シタラビン)、TASIGNA(ニロチニブ)などと共投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、髄膜白血病の治療承認を受けた1種以上の治療薬、例えば、CYTARABINE、CYTOSAR-U(シタラビン)、TARABINE PFS(シタラビン)などと共投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、例えば、ナイトロジェンマスタードN-オキシド、シクロホスファミド、イホスファミド、チオテパ、ラニムスチン、ニムスチン、テモゾロミド、アルトレタミン、アパジコン、ブロスタリシン、ベンタムスティン、カルムスチン、エストラムスチン、フォテムスチン、グルフォスファミド、マホスファミド、ベンダムスチン、ミトラクトール、シスプラチン、カルボプラチン、エププラチン、ロバプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、及びサトラプラチンから選択される1種以上のアルキル化剤(例えば、がん治療用)と共投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、例えば、メトトレキサート、6-メルカプトプリンリボシド、メルカプトプリン、5-フルオロウラシル、テガフール、ドキシフルリジン、カルモフール、シタラビン、シタラビンオクホスファート、エノシタビン、ゲムシタビン、フルダラビン、5-アザシチジン、カペシタビン、クラドリビン、クロファラビン、デシタビン、エフロルニチン、エチニルシチジン、シトシンアラビノシド、ヒドロキシ尿素、メルファラン、ネララビン、ノラトレキセド、オクホスファイト、プレメトレキセド二ナトリウム、ペントスタチン、ペリトレキソール、ラルチトレキセド、トリアピン、トリメトレキサート、ビダラビン、ビンクリスチン、及びビノレルビンから選択される1種以上の代謝拮抗剤(例えば、がん治療用)と共投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、例えば、エキセメスタン、ルプロン、アナストロゾール、ドキセルカルシフェロール、ファドロゾール、ホルメスタン、アビラテロン酢酸エステル、フィナステリド、エプリステリド、タモキシフェンクエン酸塩、フルベストラント、トレルスター、トレミフェン、ラロキシフェン、ラソフォキシフェン、レトロゾール、サゴピロン、イクサベピロン、エポチロンB、ビンブラスチン、ビンフルニン、ドセタキセル、及びパクリタキセルから選択される1種以上のホルモン療法剤(例えば、がん治療用)と共投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、例えば、アクラルビシン、ドキソルビシン、アモナフィド、ベロテカン、カンプトテシン、10-ヒドロキシカンプトテシン、9-アミノカンプトテシン、ジフロモテカン、イリノテカン、トポテカン、エドテカリン、エピムビシン、エトポシド、エキサテカン、ギマテカン、ルルトテカン、ミトキサントロン、ピラムビシン、ピクサントロン、ルビテカン、ソブゾキサン、タフルポシドなどから選択される1種以上の細胞傷害性トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、がん治療用)と共投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、例えば、アシトレチン、アフリベルセプト、アンジオスタチン、アプリジン、アセンタール、アキシチニブ、レセンチン、ベバシズマブ、ブリバニブアラニナート、シレングチド、コンブレタスタチン、DAST、エンドスタチン、フェンレチニド、ハロフジノン、パゾパニブ、ラニビズマブ、レビマスタト、レモバブ、レブラミド、ソラフェニブ、バタラニブ、スクアラミン、スニチニブ、テラチニブ、サリドマイド、ウクライン、及びバイタクシンから選択される1種以上の抗血管新生化合物(例えば、がん治療用)と共投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、例えば、トラスツズマブ、セツキシマブ、ベバシズマブ、リツキシマブ、チシリムマブ、イピリムマブ、ルミリキシマブ、カツマクソマブ、アタシセプト、オレゴボマブ、及びアレムツズマブから選択される1種以上の抗体(例えば、がん治療用)と共投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、例えば、ソラフェニブ、DAST、ベバシズマブ、スニチニブ、レセンチン、アキシチニブ、アフリベルセプト、テラチニブ、ブリバニブアラニナート、バタラニブ、パゾパニブ、及びラニビズマブから選択される1種以上のVEGF阻害剤(例えば、がん治療用)と共投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、例えば、セツキシマブ、パニツムマブ、ベクティビックス、ゲフィチニブ、エルロチニブ、及びザクティマから選択される1種以上のEGFR阻害剤(例えば、がん治療用)と共投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、例えば、ラパチニブ、トラツズマブ、及びペルツズマブから選択される1種以上のHER2阻害剤(例えば、がん治療用)と共投与される。CDK阻害剤は、ロスコビチン及びフラボピリドールから選択される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、例えば、ボルテゾミブ及びカルフィルゾミブから選択される1種以上のプロテアソーム阻害剤(例えば、がん治療用)と共投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、例えば、MEK阻害剤及びソラフェニブなどのRaf阻害剤から選択される1種以上セリン/スレオニンキナーゼ阻害剤(例えば、がん治療用)と共投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、例えば、ダサチニブ、ニロチビブ、DAST、ボスチニブ、ソラフェニブ、ベバシズマブ、スニチニブ、AZD2171、アキシチニブ、アフリベルセプト、テラチニブ、イマチニブメシル酸塩、ブリバニブアラニナート、パゾパニブ、ラニビズマブ、バタラニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、ベクティビックス、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ラパチニブ、トラスツズマブ、及びペルツズマブから選択される1種以上チロシンキナーゼ阻害剤(例えば、がん治療用)と共投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、例えば、ナンドロロンデカン酸エステル、フルオキシメステロン、アンドロイド、プロストエイド、アンドロムスチン、ビカルタミド、フルタミド、アポシプロテロン、アポフルタミド、クロルマジノン酢酸エステル、アンドロクール、タビ、酢酸シプロテロン、及びニルタミドから選択される1種以上のアンドロゲン受容体アンタゴニスト(例えば、がん治療用)と共投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、例えば、アナストロゾール、レトロゾール、テストラクトン、エキセメスタン、アミノグルテチミド、及びホルメスタンから選択される1種以上のアロマターゼ阻害剤(例えば、がん治療用)と共投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、例えば、アリトレチノイン、アンプリジェン、アトラセンタンベキサロテン、ボルテゾミブ、ボセンタン、カルシトリオール、エクシスリンド、フォテムスチン、イバンドロン酸、ミルテホシン、ミトキサントロン、1-アスパラギナーゼ、プロカルバジン、ダカルバジン、ヒドロキシカルバミド、ペグアスパラガーゼ、ペントスタチン、タザロテン、ベルケイド、硝酸ガリウム、カンホスファミド、ダリナパルシン、及びトレチノインを含む、1種以上の他の抗がん剤と共投与される。好ましい実施形態では、本開示の化合物は、化学療法(例えば、細胞傷害剤)、抗ホルモン療法及び/または標的療法、例えば他のキナーゼ阻害剤、mTOR阻害剤、及び血管新生阻害剤などと併用することができる。
本明細書の化合物及び医薬組成物が非がん疾患及び/または病態の治療または予防に使用される実施形態では、そのような疾患及び/または病態の治療に適切である当業者に既知の治療薬及び/または療法と本明細書の化合物及び医薬組成物を共投与してもよい。
〔キット〕
本明細書に記載の治療用途に使用されるキット及び製造物品も提供する。いくつかの実施形態では、そのようなキットは、担体、パッケージ、またはバイアル、チューブなどの1つ以上の容器を入れるように区画された容器を含み、各容器(複数可)は本明細書に記載の方法で使用される独立した構成要素のうち1つを含む。好適な容器としては、例えば、ボトル、バイアル、注射器、及び試験管が挙げられる。容器は、ガラスまたはプラスチックなどの様々な材料から作製される。
本明細書で提供する製造物品は包装材料を含む。医薬品の包装に使用される包装材料には、例えば、米国特許第5,323,907号、同第5,052,558号、及び同第5,033,252号に記載されているものが挙げられる。医薬用包装材料の例としては、ブリスターパック、ボトル、チューブ、吸入器、ポンプ、バッグ、バイアル、容器、注射器、ボトル、ならびに選択された製剤ならびに意図される投与及び治療方法に適した任意の包装材料が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、容器(複数可)には、場合により組成物中のまたは本明細書に開示される別の薬剤と組み合わせた、本明細書に開示される任意の好適な置換基及び官能基を有する、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれかである化合物または塩が含まれている。容器(複数可)は場合によっては滅菌アクセスポートを有する(例えば、この容器は、点滴静注バッグまたは皮下注射針によって穿孔可能な栓を有するバイアルである)。そのようなキットは場合により化合物に加え、本明細書に記載の方法での化合物の使用と関連する識別用の記載もしくはラベルまたは説明書を含む。
例えば、キットには一般的に、本明細書に記載の化合物を使用する際に、商業的観点及び使用者の観点から望ましい1つ以上の種々の材料(濃縮形態であってもよい試薬、及び/またはデバイスなど)をそれぞれ備えた1つ以上の追加容器が含まれる。そのような材料の非限定的な例としては、緩衝液、希釈液、フィルター、針、注射器;内容物及び使用上の注意が表記された、担体、パッケージ、容器、バイアル及び/またはチューブのラベル、ならびに使用上の注意を記載した添付文書が挙げられるが、これらに限定されない。通常は説明書一式も含まれる。ラベルは容器表面にあっても容器に付属していてもよい。例えば、ラベルを構成する文字、数字、または他の文字が容器自体に付着、成形、またはエッチングされている場合、ラベルは容器表面にあり、容器を同様に保有する容器または担体内に、例えば添付文書として存在する場合、ラベルは容器に付属している。さらにラベルは、その内容物を特定の治療用途に使用すべきであることを示すために使用される。さらに、本明細書に記載の方法などにおいて内容物を使用する方向をラベルが示す。ある特定の実施形態では、医薬組成物は、本明細書で提供される化合物を含有する1つ以上の単位剤形を含むパックまたはディスペンサー装置内に存在する。パックには、例えばブリスターパックなどの金属ホイルまたはプラスチックホイルが含まれる。あるいは、パックまたはディスペンサー装置に投与にあたっての説明書が添付されている。あるいは、パックまたはディスペンサーには、医薬品の製造、使用、または販売を規制する政府当局によって定められた形態で容器に添付される通知が付属しており、この通知はヒトまたは動物投与用の薬物形態としての当局による承認を表す。そのような通知とは、例えば、処方薬として米国食品医薬品局により承認された旨のラベル記載、または承認済み添付文書である。いくつかの実施形態では、適合性のある医薬担体で製剤化された本明細書で提供する化合物を含有する組成物を調製し、適切な容器に入れ、指定された病態の治療に応じたラベルを付ける。
以下に示す実施例及び調製物により、本明細書で提供する化合物及びそのような化合物の調製方法をさらに説明及び例示する。本発明の範囲は、いかなる場合も、以下の実施例及び調製物の範囲に限定されないものと理解すべきである。
〔I.化学合成〕
スキーム1-式I-Eを有する化合物の一般的な合成戦略
Figure 2022137128000308
式I-Eを有する化合物を合成する一般的な手順の第一段階は、環Aの置換基としてハロゲン原子(すなわち臭素)を導入することである。選択化合物には、I-E.2として臭素を有する市販の出発物質を使用した。次いで、化合物I-E.2を、パラジウム錯体によって触媒されるカップリング反応に適したボロン酸(またはボロン酸エステル)部分を含むI-E.3とカップリングさせる。場合により置換基RA1-A5、RD1-D5、RE1-E5を実施例2~7に示すように修飾することができる。該当する修飾後に、構造I-E.4をさらにチオアミドまたはアミドI-Eに変換する。チオアミド(X=S)は、I-E.4を水硫化ナトリウムで処理することにより得られ、アミド(X=O)は、過酸化水素で処理することにより得られる。
[実施例1.3-(1H-インドール-4-イル)ベンゾチオアミド(81)の合成]
Figure 2022137128000309
3-(1H-インドール-4-イル)ベンゾニトリル(81-1)。3-ブロモベンゾニトリル(46mg、0.25mmol)及び(1H-インドール-4-イル)ボロン酸(60mg、0.37mmol)をTHF(20mL)及び水(2mL)に溶解した。Pd(dppf)Cl(80mg)を炭酸セシウム(300mg)とともに加えた。混合物を30分間還流した。THFを蒸発させ、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン、酢酸エチル)を用いて精製した。156mgの化合物を単離した(収率71%)。H NMR (600 MHz, CDCl) δ ppm 6.61 - 6.68 (m, 1H) 7.16 (dd, J=7.3, 0.7 Hz, 1H) 7.27 - 7.33 (m, 2H) 7.46 (d, J=8.4 Hz, 1H) 7.55- 7.60 (m, 1H) 7.65 (dt, J=7.7, 1.3 Hz, 1H) 7.93 (dt, J=7.7, 1.5 Hz, 1H) 7.98 (d, J=1.47Hz, 1H) 8.38 (br. s., 1H);13C NMR (150 MHz,CDCl) δ 111.3, 112.6, 119.1, 119.9, 122.4,
125.1, 125.9, 129.3, 130.4, 131.9, 132.2,133.1, 136.3, 142.6。
3-(1H-インドール-4-イル)ベンゾチオアミド(81)。3-(1H-インドール-4-イル)ベンゾニトリル(40mg、0.2mmol)をエタノール(2mL)に溶解し、NaHSを加えた(100mg、1.8mmol)。混合物を一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、化合物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン、酢酸エチル)を用いて精製した。42mgの物質を得た(収率94%)。H NMR (600MHz, アセトニトリル-d) δppm 6.65-6.71 (m, 1H) 7.16 - 7.32 (m, 2H) 7.35 - 7.41 (m, 1H ) 7.47 - 7.62 (m, 2 H) 7.84 - 7.91 - 7.98 (m, 2 H) 8.20(br. s., 1 H) 8.21 - 8.24 (m, 1 H) 8.37 (br. s., 1 H) 9.49-9.54 (m, 1 H);13C NMR (150 MHz,CDCl) δ 100.13, 113.8, 118.9, 121.5, 125.,
125.5, 126.7, 128.2, 131.2, 132.3, 136.2,139.5, 140.9, 202.1;[M+H]のHRMS(ESI)計算値252.07、実測値:253.0795。
[実施例2.3-(6-(ヒドロキシメチル)-1-(4,4,4-トリフルオロブチル)-1H-インドール-3-イル)ベンゾチオアミド(124)の合成]
Figure 2022137128000310
3-ブロモ-1H-インドール-6-カルバルデヒド(124-1)。-20℃で、1H-インドール-6-カルバルデヒド(2.0g、13.8mmol)のDMF溶液(20mL)に20分かけてNBS(2.9g、15.2mmol)のDMF溶液(15ml)を加えた。混合物を撹拌し、ゆっくりと5時間かけて室温まで加温した。DMFを減圧除去し、残渣をヘキサン及び酢酸エチル(0~50%)を用いたシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、化合物124-1(2.9g、94%)を得た。
NMR (400 MHz, CDOD) δ 9.99 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.67 (dd, J = 8.0, 1.3 Hz, 1H), 7.59 (m, 2H)。
3-(6-ホルミル-1H-インドール-3-イル)ベンゾニトリル(124-2)。N気流下で、3-ブロモ-1H-インドール-6-カルバルデヒド(0.95g、4.26mmol)、(3-シアノフェニル)ボロン酸(1.26g、8.57mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.58g、0.63mmol)、トリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボレート(0.37g、1.27mmol)、無水KF(0.74g、12.83mmol)、及び無水THF(24mL)を混合し、40℃で一晩撹拌した。混合物を室温まで冷却し、セライトに通して濾過し、酢酸エチル(100mL)で洗浄した。濾液を減圧濃縮し、残渣をヘキサン及び酢酸エチル(0~60%)を用いたシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、化合物124-2(0.76g、72%)を得た。H NMR (400 MHz, CDOD) δ 10.0 (s, 1H), 8.02 (m, 4H), 7.91 (m,1H), 7.72 (dd, J = 8.0, 1.3 Hz, 1H), 7.62 (m,
2H)。
3-(6-ホルミル-1-(4,4,4-トリフルオロブチル)-1H-インドール-3-イル)ベンゾニトリル(124-3)。3-(6-ホルミル-1H-インドール-3-イル)ベンゾニトリル(0.70g、2.85mmol)の無水DMF溶液(11mL)に、0℃、N気流下でNaH(0.22g、9.20mmol)を加え、30分間撹拌した。4-ブロモ-1,1,1-トリフルオロブタン(490uL、4.00mmol)を上記混合物にシリンジを介して添加して、得られた混合物を撹拌し、2時間かけて徐々に室温まで加温した。混合物を酢酸エチル(40mL)及び水(10mL、3回)で後処理した。酢酸エチル層を減圧濃縮し、残渣をヘキサン及び酢酸エチル(0~40%)を用いたシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、化合物124-3(0.98g、97%)を得た。H NMR (400 MHz, CDCN) δ 10.1
(s, 1H), 7.94 (m, 2H), 7.85 (m, 2H), 7.71 (dd, J = 8.0, 1.3 Hz, 1H), 7.55 (m, 3H), 4.35 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.20 (m, 4H)。
3-(6-(ヒドロキシメチル)-1-(4,4,4-トリフルオロブチル)-1H-インドール-3-イル)ベンゾニトリル(124-4)。0℃で、3-(6-ホルミル-1-(4,4,4-トリフルオロブチル)-1H-インドール-3-イル)ベンゾニトリル(30mg、0.084mmol)のメタノール溶液(5mL)にNaBH(10mg、0.26mmol)を添加し、1時間撹拌した。メタノールを減圧除去し、残渣を酢酸エチル(30mL)及び水(8mL、3回)で後処理した。酢酸エチル層を減圧濃縮し、残渣をヘキサン及び酢酸エチル(0~40%)を用いたシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、化合物124-4(25mg、84%)を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.84 (m, 1H), 7.80 (m, 2H), 7.47 (m, 2H), 7.37 (s, 1H), 7.19 (m, 1H), 7.16 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.80 (s, 2H), 4.21 (t, J = 4.0 Hz, 2H), 2.09 (m, 4H)。[M-OH]のLCMS(ESI)計算値341、実測値341。
3-(6-(ヒドロキシメチル)-1-(4,4,4-トリフルオロブチル)-1H-インドール-3-イル)ベンゾチオアミド(124)。3-(6-ホルミル-1-(4,4,4-トリフルオロブチル)-1H-インドール-3-イル)ベンゾニトリル(25mg、0.070mmol)、NaHS(78mg、1.40mmol)、MgCl(130mg、1.40mmol)、及び無水DMF(4mL)を混合し、室温で3時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(40mL)及び飽和NaHCO溶液(8mL、3回)で後処理し、酢酸エチル層を減圧濃縮して粗残渣を得、これをDCM及び5%NHOH含有メタノール(メタノール:0~5%)を用いたシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して化合物124(15mg、55%)を得た。H NMR (600 MHz, CDCl) δ 8.18 (m, 1H), 7.91 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.71 (d, J =8.0 Hz, 1H), 7.48 (s, 1H), 7.42 (s, 1H), 7.33 (s, 1H), 7.21 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.28 (t,J = 4.0 Hz, 2H), 2.18 (m, 4H)。13C NMR (150 MHz, CDCl) δ 204.1, 139.9, 136.8, 135.8, 135.7, 130.6, 124.9 (q, J =276 Hz), 120.0, 116.4, 108.1, 65.9, 45.0, 31.1 (q, J =28.5 Hz),22.9 (q, J =3.0 Hz)。[M+H]のHRMS(ESI)計算値393.1243、実測値393.1241。
[実施例3.3-(6-アミノ-1-(3-フルオロ-2-(フルオロメチル)プロピル)-1H-インドール-3-イル)ベンゾチオアミド(126)の合成]
Figure 2022137128000311
(2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メタンスルホン酸メチル(126-1)。(2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メタノール(50mg、0.34mmol)をDCM(0.4mL)に溶解した。混合物を-78℃に冷却した。トリエチルアミン(143μL、1mmol)と塩化メタンスルホニル(32μL、0.4mmol)を順次添加した。反応混合物を撹拌して-78℃から0℃にした。3時間後、反応混合物を分液漏斗に移し、DCMで希釈し、重炭酸ナトリウムで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで脱水して濾過し、濃縮した。H NMR (600 MHz, アセトン-d) δ ppm 1.35 (d, J = 2.5 Hz, 3H) 1.42 (d, J = 2.9 Hz, 3H) 2.03 (td, J=7.2, 3.3 Hz, 1 H) 3.14 (d, J = 3.3 Hz, 3H) 3.74 - 3.83 (m, 2H)
4.04 - 4.15 (m, 2H) 4.39 (dd, J=7.2, 3.1 Hz,
2H)。
3-(6-ニトロ-1H-インドール-3-イル)ベンゾニトリル(126-2)。(3-シアノフェニル)ボロン酸(805mg、5.5mmol)、3-ブロモ-6-ニトロ-1H-インドール(660mg、2.7mmol)、Pd(dba)(512mg、0.6mmol)、トリ-t-ブチルホスホニウムテトラフルオロボレート(157mg、0.5mmol)、及びKF(477mg、8.2mmol)をTHF中で混合した。混合物を脱気した。反応物をアルゴン気流下に保ち、40℃に加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、セライトパッドを通して濾過し、酢酸エチル(60mL)で洗浄した。濾液を濃縮して暗赤色の固体を得た。カラムクロマトグラフィーにより精製した。
NMR (600 MHz, アセトニトリル-d) δ ppm 7.63 - 7.71(m, 2 H) 7.93 - 7.96 (m, 1 H) 7.99 - 8.05 (m,2 H) 8.05 - 8.09 (m, 2 H) 8.47 - 8.50 (m, 1 H)10.00 - 10.40 (bs, 1 H)。
3-(1-((2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メチル)-6-ニトロ-1H-インドール-3-イル)ベンゾニトリル(126-3)。3-(6-ニトロ-1H-インドール-3-イル)ベンゾニトリル(540mg)及び炭酸セシウムを乾燥DMF(4mL)中で混合した。暗赤色の反応混合物を室温で数分間撹拌した。メシレート126-1のDMF(3mL)懸濁液を加えた。アルゴン下でフラスコを撹拌し、60℃に加熱した。水を加え、化合物を酢酸エチルで抽出した。水相を酢酸エチルで2回抽出し、合一した有機相を硫酸ナトリウムで脱水した。蒸発後、粗化合物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン-酢酸エチル)を用いて精製した。470mg(50%)の黄色固体を得た。H NMR (600 MHz, CDCl) δ ppm 1.51 (s, 3H) 1.55 (s, 3H) 2.06 - 2.13 (m, 1H) 3.59 (d, J = 11.4 Hz, 2H) 4.13 (dd, J = 12.3, 2.8 Hz, 2H) 4.61 (d, J=8.4 Hz, 2H) 7.55 - 7.67(m, 3H) 7.86 (d, J = 7.7 Hz, 1H) 7.88 - 7.95 (m, 2H) 8.12 (dd, J = 8.8, 2.2 Hz, 1H) 8.46 (d, J = 1.5 Hz, 1H);13C NMR (150 MHz, CDCl) δppm 19.6, 28.3, 34.8, 46.1, 61.0, 98.9, 107.2, 113.3, 116.1, 116.1, 118.7, 119.6, 129.8, 130.1, 130.2, 130.8, 131.6, 132.0, 135.4, 135.8, 143.7。
3-(1-(3-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロピル)-6-ニトロ-1H-インドール-3-イル)ベンゾニトリル(126-4)。3-(1-((2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メチル)-6-ニトロ-1H-インドール-3-イル)ベンゾニトリル(350mg、0.9mmol)をTHF(4.5mL)に溶解し、3M HCl(水溶液、0.6mL)を添加した。反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。混合物を濃縮してTHFを除去し、水で希釈し、数部の酢酸エチルで抽出した。合一した有機層を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮して明橙色の固体を得た(280mg、収率89%)。H NMR (600 MHz, アセトニトリル-d) δ ppm 2.23 (td, J=12.0, 6.1 Hz, 1H) 2.96 (br. s., 2H) 3.51 - 3.63 (m, 4H) 4.45 (d, J = 7.0 Hz, 2H) 7.62 - 7.72 (m, 2H) 7.96 (m, 1H) 7.99 -8.11 (m, 4H) 8.60 (d, J = 1.8 Hz, 1H);13C NMR
(150 MHz, アセトニトリル-d) δ ppm 45.5, 46.2, 61.7, 109.1, 114.2, 116.4, 116.7, 120.2, 120.8, 131.1, 131.2, 131.8, 132.9, 135.3, 136.9,
137.4, 144.7。
3-(1-(3-フルオロ-2-(フルオロメチル)プロピル)-6-ニトロ-1H-インドール-3-イル)ベンゾニトリル(126-5)。TEA.HF(93uL、0.57mmol)の乾燥DCM(0.9mL)溶液に、Xtalfluor E(97mg、0.42mmol)を0℃で添加した。次いで、3-(1-(3-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロピル)-6-ニトロ-1H-インドール-3-イル)ベンゾニトリル(50mg、0.14mmol)のDCM(0.5mL)溶液を0℃で滴加した。この混合物を0℃で30分間、室温で2時間撹拌した。次いで、反応物を飽和NaHCOでクエンチし、水相をDCMで抽出して、有機相を硫酸ナトリウムで脱水した。揮発物を蒸発させ、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン-酢酸エチル)で精製して29mgの生成物を得た(収率57%)。H NMR (600 MHz, DMSO-d) δ ppm 2.71 - 2.87 (m, 1H) 4.45 - 4.52 (m, 1H) 4.53 - 4.59 (m, 4H) 4.60 - 4.66 (m, 1H) 7.68 - 7.73 (m, 1H) 7.78 (d, J = 7.7 Hz, 1H)
8.05 (dd, J = 8.8, 1.8 Hz, 1H) 8.09 (d, J = 8.1 Hz, 1H) 8.13 - 8.19 (m, 2H) 8.37 (m, 1H) 8.66 (d, J = 1.8 Hz, 1H)。
3-(6-アミノ-1-(3-フルオロ-2-(フルオロメチル)プロピル)-1H-インドール-3-イル)ベンゾニトリル(126-6)。3-(1-(3-フルオロ-2-(フルオロメチル)プロピル)-6-ニトロ-1H-インドール-3-イル)ベンゾニトリル(29mg、0.082mmol)のアセトン(1.6m)溶液に水(320uL)を加え、続いて塩化アンモニウム(176mg)及び亜鉛粉末(106mg)を加えた。混合物を60分間撹拌した。アセトンを蒸発させ、残渣を酢酸エチルと濃アンモニア溶液とに分画した。混合物をセライトを通して濾過し、有機相をMgSOで脱水し、蒸発させた。化合物をそれ以上精製せずに次の工程に使用した。[M+H+AcCN]のLR-MS計算値:367、実測値367.10。
3-(6-アミノ-1-(3-フルオロ-2-(フルオロメチル)プロピル)-1H-インドール-3-イル)ベンゾチオアミド(126)。3-(6-アミノ-1-(3-フルオロ-2-(フルオロメチル)プロピル)-1H-インドール-3-イル)ベンゾニトリル(23mg、0.072mmol)のDMF(0.2mL)溶液に、ハイドロサルファイトナトリウム(60mg、1mmol)及び塩化マグネシウム(101mg、0.5mmol)を室温で加えた。混合物を2時間撹拌した。水(0.4mL)を加え、生成物を酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、蒸発させた。黄色の残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン-酢酸エチル)を用いて精製し、チオアミド10mg(39%)を得た。H NMR (600 MHz, DMSO-d) δ ppm 2.50 - 2.64 (m, 1H) 4.10 (d, J =7.7 Hz, 2H) 4.35 - 4.53 (m, 4H) 4.88 (s, 2H)6.48 (dd, J = 8.6, 1.7 Hz, 1H) 6.54 (d, J=1.1
Hz, 1H) 7.33 - 7.39 (m, 2H) 7.53 (d, J = 8.4Hz, 1H) 7.62 (d, J = 8.1 Hz, 1H) 7.66 (d, J =8.1 Hz, 1 H) 8.05 (m, 1H) 9.47 (br. s., 1H) 9.81 (br. s., 1H);13C NMR (150 MHz, DMSO-d)δ ppm 40.7 (J = 18 Hz), 42.2, 80.7, 81.8, 93.4, 110.7, 115.0, 117.0, 119.8, 124.0, 124.2, 124.9, 128.3, 128.6, 135.4, 138.6, 140.1,
144.8, 200.6 C1919SのHR-MS[ESI,M+H]計算値:360.1346、実測値:360.1341。
[実施例4.3-(6-アミノ-1-シクロペンチル-1H-インドール-3-イル)ベンゾチオアミド(127)の合成]
Figure 2022137128000312
3-(1-シクロペンチル-6-ニトロ-1H-インドール-3-イル)ベンゾニトリル(127-1)。N気流下で、3-(6-ニトロ-1H-インドール-3-イル)ベンゾニトリル(50mg、0.19mmol)、PhP(90mg、0.34mmol)、シクロペンタノール(36uL、0.34mmol)、及び無水DCM(3mL)の懸濁液に、DIAD(90uL、0.34mmol)の無水DCM(0.1mL)溶液を0℃で15分かけて滴加した。混合物をゆっくりと室温まで加温し、一晩撹拌し続けた。混合物をヘキサン及び酢酸エチル(酢酸エチル:0~50%)を用いたシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、化合物127-1(52mg、83%)を得た。[M+H]のLCMS(ESI)計算値332、実測値332。
3-(6-アミノ-1-シクロペンチル-1H-インドール-3-イル)ベンゾニトリル(127-2)。3-(1-シクロペンチル-6-ニトロ-1H-インドール-3-イル)ベンゾニトリル(50mg、0.14mmol)、Zn(200mg、3.2mmol)、NHCl(200mg、3.8mmol)、アセトン(8mL)、及び水(1.5mL)を丸底フラスコに入れて混合し、室温で2時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(40mL)及び飽和NaHCO(10mL、2回)で後処理した。酢酸エチル層を減圧濃縮し、残渣をDCM及び5%NHOH含有メタノール(メタノール:0~15%)を用いたシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、化合物127-2(33mg、76%)を得た。H NMR (600 MHz, CDOD) δ 7.94(m, 2H), 7.63 (d, J =6.0 Hz, 1H), 7.52 (m, 2H), 7.44 (m, 1H), 6.87 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 6.72 (d, J =6.0 Hz, 1H), 4.74 (m, 1H), 2.23 (m,
2H), 1.95 (m, 4H), 1.95 (m, 2H)。[M+H]のLCMS(ESI)計算値302、実測値302。
3-(6-アミノ-1-シクロペンチル-1H-インドール-3-イル)ベンゾチオアミド(127)。3-(6-アミノ-1-シクロペンチル-1H-インドール-3-イル)ベンゾニトリル(30mg、0.1mmol)、NaHS(200mg、3.6mmol)、MgCl(200mg、2.1mmol)、及び無水DMF(5mL)を混合し、室温で3時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(40mL)及び飽和NaHCO溶液(8mL、3回)で後処理し、酢酸エチル層を減圧濃縮して粗残渣を得、これをDCM及び5%NHOH含有メタノール(メタノール:0~5%)を用いたシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して化合物127(19mg、56%)を得た。H NMR (600 MHz, CDOD) δ 8.20 (s, 1H), 7.78 (d,
J = 6.0 Hz, 1H), 7.71 (m, 2H), 7.42 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 6.93 (s, 1H), 6.74 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 4.80 (m, 1H), 2.23 (m, 2H), 1.95 (m, 4H), 1.95 (m, 2H)。13C NMR (150 MHz, CDOD) δ204.1, 142.6, 141.7, 139.9, 137.7, 134.5, 130.6, 130.2, 129.9, 126.9, 124.8, 122.4, 121.2, 116.9, 112.8, 58.1, 33.3, 30.6, 27.7。[M+H]のHRMS(ESI)計算値336.1529、実測値336.1529。
[実施例5.3-(6-アミノ-1-(3-フルオロ-2-(フルオロメチル)プロピル)-1H-インドール-3-イル)ベンズアミド(194)の合成]
Figure 2022137128000313
3-(6-アミノ-1-(3-フルオロ-2-(フルオロメチル)プロピル)-1H-インドール-3-イル)ベンズアミド(194)。3-(6-アミノ-1-(3-フルオロ-2-(フルオロメチル)プロピル)-1H-インドール-3-イル)ベンゾニトリル(15mg、0.04mmol)及び炭酸カリウム(15mg)のDMSO撹拌溶液に、過酸化水素(30%、15uL)を0℃で添加した。固体混合物を室温まで加温した。20分後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、蒸発させ、カラム(シリカゲル、ヘキサン-酢酸エチル)で精製した。粗生成物194.1をアセトン(0.8mL)に溶解し、水(0.15mL)を加えた。次いで、塩化アンモニウム(86mg)及び亜鉛粉末(52mg)を加え、混合物を室温で40分間撹拌した。混合物をセライトを通して濾過し、酢酸エチルで洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、蒸発させた。化合物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン-酢酸エチル)を用いて精製した。10mgの無色油状物を得た(収率76%)。H NMR (600 MHz, アセトニトリル-d) δ ppm 2.56 - 2.73 (m, 1H)4.20 (d, J=7.7 Hz, 2H) 4.39 - 4.64 (m, 4H) 6.01 (bs, 1H) 6.56 - 6.65 (m, 1H) 6.68 - 6.75 (m, 1H) 6.83 (bs, 1H) 7.31 (m, 1H) 7.46 - 7.54
(m, 1H) 7.63 - 7.72 (m, 2H) 7.78 - 7.86 (m, 1H) 8.02 - 8.09 (m, 1H);13C NMR (150 MHz, CDCl3, HSQC) δ ppm 40.4, 41.7, 80.2, 81.3, 93.8, 110.2, 119.6, 123.7, 123.7, 124.8, 128.2,
129.0;C1920OのHR-MS[ESI,M+H]計算値:344.1574、実測値:344.1567。
[実施例6.3-(1-(3-フルオロ-2-(フルオロメチル)プロピル)-6-(ヒドロキシメチル)-1H-インドール-3-イル)ベンゾチオアミド(236)の合成]
Figure 2022137128000314
3-(1-((2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メチル)-6-ホルミル-1H-インドール-3-イル)ベンゾニトリル(236-1)。3-(6-ホルミル-1H-インドール-3-イル)ベンゾニトリル(150mg、0.6mmol)、(2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メタンスルホン酸メチル(125-1)(204mg、0.9mmol)、及び炭酸セシウム(596mg、1.8mmol)をDMF(0.6mL)中で60℃で18時間撹拌した。水を加え、化合物を酢酸エチルで抽出した。水相を酢酸エチルで2回抽出し、合一した有機相を硫酸ナトリウムで脱水した。蒸発後、粗化合物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン-酢酸エチル)を用いて精製した。50mg(33%)の黄色固体を得た。H NMR (600
MHz, CDCl) δ ppm 1.50 (s, 3H) 1.53 (s, 3H)2.08 - 2.14 (m, 1H) 3.59 - 3.65 (m, 2H) 4.07- 4.13 (m, 2H) 4.59 (d, J=8.1 Hz, 2H) 7.53 -7.62 (m, 3H) 7.76 (dd, J=8.2, 0.9 Hz, 1H) 7.88 (d, J = 7.7 Hz, 1H) 7.92 (m, 1H) 7.98 (d, J=8.1 Hz, 1H) 8.01 - 8.05 (m, 2H) 10.11 (s, 1H)。
3-(3-シアノフェニル)-1-((2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メチル)-1H-インドール-6-イル)酢酸メチル(236-3)。3-(1-((2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メチル)-6-ホルミル-1H-インドール-3-イル)ベンゾニトリル(110mg、0.29mmol)のMeOH/THF(6mL、1:1v/v)撹拌溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(16mg、0.44mmol)を0℃で添加した。混合物を0℃でさらに30分間撹拌した。溶媒を蒸発させ、水、続いて酢酸エチルを加えた。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、溶媒を蒸発させた。次いで残渣をDCM(2mL)に溶解し、トリエチルアミン(76μL、0.58mmol)、続いて無水酢酸(56μL、0.58mmol)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌し、溶媒を蒸発させた。粗混合物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン-酢酸エチル)を用いて精製した。104mg(85%)の無色の油状物を得た。H NMR (600 MHz, CDCl) δ ppm 1.49 (s, 3H)1.52 (s, 3H) 2.06 - 2.11 (m, 1H) 2.11 - 2.14(m, 3H) 3.62 (dd, J = 12.1, 1.8 Hz, 2H) 4.02- 4.16 (m, 2H) 4.48 (d, J=8.1 Hz, 2H) 5.26 (s, 2H) 7.25 (d, J=8.1 Hz, 1H) 7.39 (m, 1H) 7.45 (m, 1H) 7.51 - 7.57 (m, 2H) 7.87 (d, J = 8.4
Hz, 2H) 7.91 (m, 1H);13C NMR (150 MHz, CDCl) δ ppm 20.1, 21.2, 27.8, 34.7, 45.8, 61.3,
67.0, 98.5, 98.7, 110.5, 112.9, 115.0, 119.1, 119.7, 121.5, 125.8, 127.6, 129.2, 129.6, 130.5, 131.4, 136.7, 136.9, 171.0。
(3-(3-シアノフェニル)-1-(3-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロピル)-1H-インドール-6-イル)酢酸メチル(236-4)。3-(3-シアノフェニル)-1-((2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メチル)-1H-インドール-6-イル)酢酸メチル(40mg、0.096mmol)のTHF(0.4mL)溶液に、HCl(3M水溶液、64uL)を加え、混合物を15分間撹拌した。THFを蒸発させ、残渣を酢酸アセチルと水とに分画した。水相を追加の酢酸エチルで抽出した。合一した有機層を硫酸ナトリウムで脱水し、蒸発させた。それ以上精製せずに次の工程に使用した。
(3-(3-シアノフェニル)-1-(3-フルオロ-2-(フルオロメチル)プロピル)-1H-インドール-6-イル)酢酸メチル(236-5)。TEA.HF(33uL、0.2mmol)の乾燥DCM(0.3mL)溶液に、Xtalfluor E(35mg、0.15mmol)を0℃で添加した。次いで、(3-(3-シアノフェニル)-1-(3-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロピル)-1H-インドール-6-イル)酢酸メチル(19mg、0.05mmol)のDCM(0.5mL)溶液を0℃で滴加した。この混合物を0℃で30分間、室温で4時間撹拌した。次いで、反応物を飽和NaHCOでクエンチし、水相をDCMで抽出して、有機相を硫酸ナトリウムで脱水した。揮発物を蒸発させ、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン-酢酸エチル)で精製して10mgの生成物を得た(収率55%)。H NMR (600 MHz, CDCl) δ ppm 2.14 (s, 3H) 2.59 - 2.75
(m, 1H) 4.39 (d, J = 7.3 Hz, 2H) 4.45 - 4.53(m, 2H) 4.53 - 4.61 (m, 2H) 5.28 (s, 2H) 7.28
(m, 1H) 7.37 (m, 1H) 7.45 (m, 1H) 7.53 - 7.60 (m, 2H) 7.86 - 7.91 (m, 2H) 7.92 (m, 1H) 13C NMR (150 MHz, CDCl) δ ppm 21.0, 41.7 (J =18Hz), 42.9, 66.9, 80.2, 81.3, 110.0, 113.0, 115.6, 119.0, 121.7, 125.8, 127.2, 129.4,
129.6, 130.5, 131.4, 136.4, 136.9, 170.9。
3-(1-(3-フルオロ-2-(フルオロメチル)プロピル)-6-(ヒドロキシメチル)-1H-インドール-3-イル)ベンゾチオアミド(236、SKA-174)。(3-(3-シアノフェニル)-1-(3-フルオロ-2-(フルオロメチル)プロピル)-1H-インドール-6-イル)酢酸メチル(10mg、0.026mmol)のMeOH:DCM(2:1v/v)溶液に、2M炭酸カリウム溶液(26.5uL)を加え、混合物を60分間超音波処理した。揮発物を蒸発させ、残渣をDCMに溶解し、硫酸ナトリウムで脱水し、蒸発させた。DMF(100uL)、続いて水硫化ナトリウム(50mg)及び塩化マグネシウム(100mg)を加えた。30分後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、分取TLC(シリカゲル、ヘキサン:酢酸エチル1:1v/v)を用いて精製した。H NMR (600 MHz, AcCN-d) δ ppm 2.66 - 2.80 (m, 1H) 4.39 (d, J = 7.7Hz, 2H) 4.46 - 4.67 (m, 4H) 4.75 (d, J = 5.1 Hz, 2H) 7.19 - 7.24 (m, 1H) 7.52 (s, 2H) 7.59(s, 1H) 7.77 - 7.82 (m, 1H) 7.86 - 7.90 (m, 1H) 7.92 - 7.99 (m, 1H) 8.11 - 8.19 (m, 1H) 8.20 - 8.23 (m, 1H) 8.31 - 8.42 (m, 1H);13C NMR
(150 MHz, AcCN-d) δ ppm 41.7, 42.7, 44.2,65.8, 82.2, 83.3, 109.7, 117.1, 120.9, 121.3, 125.9, 126.4, 126.8, 128.6, 130.1, 131.2, 136.9, 138.1, 138.7, 141.6, 204.1;C2021OSのHR-MS[ESI,M+H]計算値:375.1343、実測値:375.1335。
[実施例7.3-(1-(3,3-ジフルオロプロピル)-6-(ヒドロキシメチル)-1H-インドール-3-イル)ベンゾチオアミド(131)の合成]
Figure 2022137128000315
3-ブロモ-1H-インドール-6-カルボキシレート(131-1)。N気流下で、1H-インドール-6-カルボン酸メチル(1.00g、5.71mmol)の無水DMF溶液(10mL)に、NBS(1.04g、5.84mmol)の無水DMF(10mL)溶液を-60℃で20分かけて滴加し、撹拌し、3時間かけて室温までゆっくりと加温した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)及び水(20mL、3回)で後処理し、酢酸エチル層を減圧濃縮し、残渣をヘキサン及び酢酸エチル(EA:0~40%)を用いたシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、生成物(1.41g、98%)を得た。H NMR (600 MHz, CDOD) δ 8.15 (s, 1H), 7.80 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.50 (m, 2H), 3.94 (s, 3H)。
3-(3-シアノフェニル)-1H-インドール-6-カルボン酸メチル(131-2)。N気流下で、3-ブロモ-1H-インドール-6-カルボン酸メチル(1.12g、4.43mmol)、(3-シアノフェニル)ボロン酸(1.30g、8.84mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(608mg、0.66mmol)、トリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボレート(385mg、1.32mmoll)、無水KF(769mg、13.30mmol)、及び無水THF(20mL)を混合し、40℃で一晩撹拌した。混合物を室温まで冷却し、セライトに通して濾過し、酢酸エチル(100mL)で洗浄した。濾液を減圧濃縮し、残渣をヘキサン及び酢酸エチル(0~60%)を用いたシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、生成物(1.05g、86%)を得た。H NMR (600 MHz, CDOD) δ 8.20 (S, 1H), 8.02 (brs, 2H), 7.93 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 7.84 (m, 2H), 7.62 (m, 2H), 3.95 (s, 3H)。
1-(2-(1,3-ジオキソラン-2-イル)エチル)-3-(3-シアノフェニル)-1H-インドール-6-カルボン酸メチル(131-3)。3-(3-シアノフェニル)-1H-インドール-6-カルボン酸メチル(100mg、0.36mmol)の無水DMF溶液(2.0mL)に、0℃、N気流下でNaH(40mg、1.67mmol)を加え、30分間撹拌した。2-(2-ブロモエチル)-1,3-ジオキソラン(126uL、1.08mmol)を上記混合物にシリンジを介して添加し、得られた混合物を撹拌し、2時間かけて徐々に室温まで加温した。混合物を酢酸エチル(40mL)及び水(10mL、3回)で後処理した。酢酸エチル層を減圧濃縮し、残渣をヘキサン及び酢酸エチル(0~50%)を用いたシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、生成物(120mg、89%)を得た。H NMR (600 MHz, CDOD) δ 8.24 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 8.01 (m, 2H), 7.86 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.64 (m, 2H), 4.92 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 4.45 (t,J = 6.0 Hz, 2H), 3.98 (m, 2H), 3.95 (s, 3H),3.86 (m, 2H), 2.24 (m, 2H)。
3-(3-シアノフェニル)-1-(3-オキソプロピル)-1H-インドール-6-カルボン酸メチル(131-4)。1-(2-(1,3-ジオキソラン-2-イル)エチル)-3-(3-シアノフェニル)-1H-インドール-6-カルボン酸メチル(120mg、0.32mmol)、THF(8mL)、及びHCl水溶液(3.5M、2mL)を混合し、TLC分析によって進行が観察されなくなるまで0℃で撹拌した。空気吹き込みによりTHFを除去し、残留混合物をEA(25mL)で抽出した。EA層をNaSOで脱水し、濾過し、減圧濃縮して、生成物(100mg、94%)を得た。
3-(3-シアノフェニル)-1-(3,3-ジフルオロプロピル)-1H-インドール-6-カルボン酸メチル(131-5)。EtN3HF(120uL、0.74mmol)、XtalFluor-E(130mg、0.57mmol)のDCM溶液(4mL)に、3-(3-シアノフェニル)-1-(3-オキソプロピル)-1H-インドール-6-カルボン酸メチル(100mg、0.30mmol)を加え、0℃で1時間撹拌した後、一晩かけて徐々に室温まで加温した。DCMを減圧除去し、残渣を酢酸エチル(25mL)及び飽和NaHCO(8mL、2回)で後処理した。酢酸エチル層を減圧濃縮し、残渣をヘキサン及び酢酸エチル(0~40%)を用いたシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、不純物が多少含まれた表題化合物(30mg、28%)を得た。H NMR (600 MHz, CDOD) δ 8.23 (s, 1H),8.03 (s, 1H), 7.98 (m, 2H), 7.80 (m, 2H), 7.64 (m, 2H), 6.03 (tt, J = 60.0, 6.0 Hz, 1H),4.49 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.48 (m, 2H)。
3-(3-カルバモチオイルフェニル)-1-(3,3-ジフルオロプロピル)-1H-インドール-6-カルボン酸メチル(131-6)。3-(3-シアノフェニル)-1-(3,3-ジフルオロプロピル)-1H-インドール-6-カルボン酸メチル(30mg、0.08mmol)、NaHS(230mg、4.1mmol)、MgCl(220mg、2.3mmol)、及び無水DMF(2.5mL)を混合し、室温で3時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(40mL)及び飽和NaHCO溶液(10mL、3回)で後処理した。酢酸エチル層をNaSOで脱水し、濾過し、減圧濃縮して、表題化合物(25mg、81%)を得た。H NMR (600 MHz, CDOD) δ 8.11 (d, J = 12.0 Hz, 2H), 7.98 (s, 1H), 7.80 (m, 4H), 7.45 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 5.98 (tt, J= 60.0, 6.0 Hz, 1H), 4.47 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.43 (m, 2H)。
3-(1-(3,3-ジフルオロプロピル)-6-(ヒドロキシメチル)-1H-インドール-3-イル)ベンゾチオアミド(131)。3-(3-カルバモチオイルフェニル)-1-(3,3-ジフルオロプロピル)-1H-インドール-6-カルボン酸メチル(25mg、0.06mmol)の無水THF溶液(2.0mL)に、DIBALのTHF溶液(1M、0.55mL、0.55mmol)を-78℃、N気流下で加えて撹拌し、2時間かけて室温まで徐々に加温した。混合物を酢酸エチル(15mL)及びHCl水溶液(1M、10mL)で後処理し、酢酸エチル層を濃縮し、ヘキサン及び酢酸エチル(EA:0~80%)を用いたシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、生成物(10mg、46%)を得た。H NMR (600 MHz, CDOD) δ
8.26 (s, 1H), 7.93 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.59 (m, 1H), 7.51 (m, 1H), 7.47 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 7.21 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 5.95 (tt, J = 60.0, 6.0 Hz, 1H), 4.47 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.43 (m, 2H)。13C NMR (150 MHz, CDOD)
δ 204.5, 141.8, 138.3, 137.1, 130.9, 129.5, 127.5, 127.3, 126.9, 125.1, 121.1, 120.8,
117.5, 117.4 (t, J = 237.0 Hz), 65.9, 40.8 (t, J = 6.0 Hz), 35.8 (t, J = 21.0 Hz)。[M+H]のHRMS(ESI)計算値361.1181、実測値361.1175。
〔II.実験手順〕
[タンパク質精製]
ASH1L SETタンパク質を、22℃でE.coli BL21(DE3)T1R細胞にMOCR融合タンパク質として発現させた。50mM Tris(pH7.5)、500mM NaCl、1mM トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン(TCEP)、及び20mMイミダゾールを含有する緩衝液Aに形質転換細胞を溶解した。細胞破片を遠心分離によりペレット化し、上清をニッケル-ニトリロ三酢酸ビーズを充填したカラムに入れた。カラムは緩衝液Aで洗浄し、500mMイミダゾールを含有する緩衝液Aまで100mLの直線勾配でタンパク質を溶出した。50mM Tris(pH7.5)、100mM NaCl、及び1mM TCEPに対する一晩の透析中に、タバコエッチウイルス(TEV)プロテアーゼでMOCRタグを切断した。ニッケルカラム精製を繰り返し、フロースルー画分及び低イミダゾール画分中のASH1Lを回収することによって、切断されたASH1LをMOCRから単離した。50mM Tris(pH7.5)、100mM NaCl、及び1mM TCEPを含有する緩衝液Bで平衡化したSuperdex-75カラムを用いたゲル濾過クロマトグラフィーによりASH1Lをさらに精製した。ASH1LのSET-PHD及びSET-BAHタンパク質を同様に精製したが、以下の違いがあった。発現は18℃で行った。TEVによる切断及び第2のニッケルカラムを省略してタンパク質の安定性を維持し、ゲル濾過をSuperdex-200カラムで行った。
[ASH1Lヒストンメチルトランスフェラーゼアッセイ(KMTaseアッセイ)]
ニワトリモノ/ジヌクレオソーム(HMT-35-179)、ニワトリオリゴヌクレオソーム(HMT-35-177)、及びHeLaヌクレオソーム(HMT-35-123)をReaction Biologyから購入した。試験化合物用に、0.25μMのASH1L SET-BAH構築物(アミノ酸2069~2833)を0.7μMのSAM、0.2μMのニワトリモノ/ジヌクレオソーム、及びHMTase緩衝液(50mM
Tris(pH8.5)、25mM NaCl、2mM MgCl、及び1mM DTT)中の濃度範囲500~0.2μMの化合物、総容積15μlと30℃で1時間インキュベートした。反応混合物5μLをP81セルロース角形(Reaction Biology)にスポットして反応を停止させた。P81角形を45分間乾燥させ、50mM重炭酸ナトリウム(pH9.0)で5回、1回あたり10分間洗浄した。次いで、P81角形を1時間乾燥させ、10mLのUltima Goldシンチレーションカクテル(PerkinElmer)に加え、Beckmanシンチレーションカウンターを用いて分析した。
[等温滴定熱量測定]
ASH1L SETをITC緩衝液(50mMリン酸ナトリウムpH7.5、50mM
NaCl、1mM TCEP)に対して4℃で広範囲に透析した。化合物126をDMSOに溶解し、ITC緩衝液で5%DMSO中0.1mMの最終濃度に希釈した。タンパク質溶液はDMSO最終濃度が5%になるように調整した。ASH1Lの安定性を維持するために、タンパク質と化合物の両方の溶液を50μM SAMに調整した。滴定は、VP-ITC滴定熱量測定システム(MicroCal)を使用して25℃で行った。ASH1L(10μM)を含有する熱量測定細胞を、10μl容積で注入される化合物(0.1mM)に滴定した。Origin 7.0(OriginLab)を使用してデータを解析し、熱力学的パラメーターを得た。
[細胞生存率アッセイ]
MA9(MLL-AF9形質転換)、HM2(Hoxa9/Meis1形質転換)マウス骨髄細胞(BMC)、MV4;11、及びMOL13ヒト白血病細胞を、24ウェルプレートに1×10細胞/mlで播種し、0.25%DMSOまたは化合物で処理し、37℃で12日間培養した。4日ごとに、DMSO処理した細胞の1×10個の細胞に相当する容積を遠沈させ、新鮮な化合物を加えた新鮮な培地に再懸濁した。0日目及び4日間隔ごとに、100μlアリコートの細胞懸濁液を4連の96ウェルプレートに移した。4連の試料を37℃で4日間インキュベートした後、MTT細胞増殖アッセイキット(Roche)を使用して生存細胞を測定した。PHERAstar(BMG)マイクロプレートリーダーを使用して570nmの吸光度を読み取った。
[定量的RT-PCR]
RNeasyミニキット(QIAGEN)を使用して全RNAを細胞から抽出した後、100~2000ngの全RNAをHigh Capacity cDNA Reverse Transcription Kit(Applied Biosystems)を使用して製造業者のプロトコールに従って逆転写した。CFX96リアルタイムPCR検出システム(Biorad)を使用してリアルタイムPCRを実施した。マウスGapdh(Mm99999915)、マウスAsh1l(Mm00467322)、マウスHoxa7(Mm00657963)、マウスHoxa9(Mm00439364)、マウスHoxa10(Mm00433966)、マウスMeis1(Mm00487664)、及びマウスB-アクチン(Mm00607939)用のTaqMan遺伝子発現マスターミックス及びTaqMan遺伝子発現アッセイをThermo Fisherから購入した。各遺伝子転写産物の相対的な定量化を、Biorad Real-Time PCR Applications Guideに記載される通り、ΔΔC法を用いて実施した。
[サイトスピン/ライトギムザ染色]
化合物で処理した1×10のMA9マウスBMCを採取し、Shandon EZ Single Cytofunnel(Thermo Fisher)に入れた。試料を600rpmで5分間遠心分離した。スライドを風乾した後、Hema-3キット(Thermo Fisher)で染色した。
本発明の範囲及び趣旨から逸脱しない、記載された本発明の方法及び組成物の様々な改変及び変形例が当業者には明らかであろう。本発明を特定の好ましい実施形態に関連して説明してきたが、特許請求される本発明はそのような特定の実施形態に不当に限定されるべきではないものと理解されるべきである。実際には、関連分野の当業者には自明である、本発明を実施するための記載された態様の様々な変更が、添付の特許請求の範囲内であることを意図する。
〔参考文献〕
以下の参考文献(その一部は、番号/文字によって上記に引用されている)は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
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Claims (18)

  1. 式(I):
    Figure 2022137128000316

    の構造を含む化合物またはその塩。
    [式中、XはS、O、NH、またはCHであり;
    Lは0~3個のC、S、O、及び/またはNで構成され、Lの構成要素が0の場合、Lの位置に結合はなく;
    Figure 2022137128000317

    は、0~5位がRD1-RD5置換基により置換されていてもよい5~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環、または複素環であり;
    Figure 2022137128000318

    は、場合により存在する、
    Figure 2022137128000319

    と環系を形成する4~7員の炭素環、複素環、アリール環、またはヘテロアリール環であり、0~5位がRG1-RG5置換基により置換されていてもよく;
    Yは0~3個のC、S、O及び/またはNで構成されるリンカーであり、その場合、Yの構成要素CまたはNのいずれかが場合により置換されていてもよく、Yの構成要素が0の場合、Yの位置に
    Figure 2022137128000320

    の共有結合があり;
    Zは0~3個のC、S、O及び/またはNで構成されるリンカーであり、その場合、Zの構成要素CまたはNのいずれかが場合により置換されていてもよく、Zの構成要素が0の場合、Zの位置に
    Figure 2022137128000321

    の結合はなく;
    Figure 2022137128000322

    は、0~5位がRA1-RA5置換基により置換されていてもよい5~7員のアリール、ヘテロアリール、炭素環、または複素環であり;
    Figure 2022137128000323

    は、場合により存在する、
    Figure 2022137128000324

    と環系を形成する5~7員の炭素環、複素環、アリール、またはヘテロアリールであり、0~5位がRE1-RE5置換基により置換されていてもよく;
    Figure 2022137128000325

    は、場合により存在する、
    Figure 2022137128000326

    と環系を形成する4~7員の炭素環、複素環、アリール、またはヘテロアリールであり、0~5位がRM1-RM5置換基により置換されていてもよく;かつ
    式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-D)、(I-E)、(I-F)、(I-G)、(I-H)、(I-I)、及び(I-J)のうちいずれか1つである化合物に存在する場合、R1、RD1-D5、RG1-G5、RA1-A5、RE1-E5、及びRM1-M5置換基のいずれかが、式(IIa~IIq):
    Figure 2022137128000327

    Figure 2022137128000328

    Figure 2022137128000329

    のうちの1つであり;
    式中、J、Q、またはJのうち1つは、存在する場合、D環、G環、A環、E環、またはM環の1つに結合しており;
    J、J、J、J、及びJはそれぞれ、存在する場合、共有結合、H、アルキル1-15、アルケニル1-6、アルキニル1-6、(CH0-6C(S)NH、(CH0-6C(O)NH、O、S、NH、(CH0-6C(O)NH(CH1-6、(CH0-6NHC(O)(CH1-6、アルキルスルホニル、スルホンアミド、アルキルスルホンアミド、(CH0-6C(S)NH(CH1-6、(CH0-6O(CH1-6、(CH0-6OH、(CH0-6S(CH1-6、(CH0-6SH、(CH0-6NH(CH1-6、(CH0-6N(CH1-6(CH1-6(例えば、化合物80を参照)、(CH0-6NH、(CH0-6SO(CH1-6、(CH0-6NHSO(CH1-6、(CH0-6SONH、ハロゲン(例えば、F、Cl、Br、またはI)、ハロアルキル(例えば、(CH0-6CHF、(CH0-3CHF(CH0-2CH、またはBr、Cl、もしくはIでの同様のもの)、ジハロアルキル(例えば、(CH0-6CFH、(CH0-3CF(CH0-2CH、またはBr、Cl、もしくはIでの同様のもの)、トリハロアルキル(例えば、(CH0-6CF、またはBr、Cl、もしくはIでの同様のもの)、鎖に沿って2つ以上の位置に1~3個のハロゲンを有するアルキル(例えば、化合物126、144、194、195、200、207、245、251などを参照)、(CH1-4SP(Ph)=S(例えば、化合物52を参照)、(CH0-6NH(CH1-5OH、(CH0-6NH(CH1-5NH、(CH0-6NH(CH1-5SH、(CH0-6O(CH1-5OH、(CH0-6O(CH1-5NH、(CH0-6O(CH1-5SH、(CH0-6S(CH1-5OH、(CH0-6S(CH1-5NH、(CH0-6S(CH1-5SH、(CH0-6O(CH1-6NH(CH1-5OH、(CH0-6O(CH1-6NH(CH1-5NH、(CH0-6O(CH1-6NH(CH1-5SH、(CH0-6O(CH1-6O(CH1-5OH、(CH0-6O(CH1-6O(CH1-5NH、(CH0-6O(CH1-6O(CH1-5SH、(CH0-6O(CH1-6S(CH1-5OH、(CH0-6O(CH1-6S(CH1-5NH、(CH0-6O(CH1-6S(CH1-5SH、(CH0-6S(CH1-6NH(CH1-5OH、(CH0-6S(CH1-6NH(CH1-5NH、(CH0-6S(CH1-6NH(CH1-5SH、(CH0-6S(CH1-6O(CH1-5OH、(CH0-6S(CH1-6O(CH1-5NH、(CH0-6S(CH1-6O(CH1-5SH、(CH0-6S(CH1-6S(CH1-5OH、(CH0-6S(CH1-6S(CH1-5NH、(CH0-6S(CH1-6S(CH1-5SH、(CH0-6NH(CH1-6NH(CH1-5OH、(CH0-6NH(CH1-6NH(CH1-5NH、(CH0-6NH(CH1-6NH(CH1-5SH、(CH0-6NH(CH1-6O(CH1-5OH、(CH0-6NH(CH1-6O(CH1-5NH、(CH0-6NH(CH1-6O(CH1-5SH、(CH0-6NH(CH1-6S(CH1-5OH、(CH0-6NH(CH1-6S(CH1-5NH、(CH0-6NH(CH1-6S(CH1-5SH、(CH0-3C(O)O(CH0-3、(CH0-3C(S)O(CH0-3、(CH0-3C(O)S(CH0-3、(CH0-3C(S)S(CH0-3、(CH0-3C(O)NH(CH0-3、(CH0-3C(S)NH(CH0-3、(CH0-3NHC(O)(CH0-3、(CH0-3NHC(S)(CH0-3、(CH0-3OC(O)(CH0-3、(CH0-3OC(S)(CH0-3、(CH0-3SC(O)(CH0-3、(CH0-3SC(S)(CH0-3、(CH0-3NHC(O)NH(CH0-3、(CH0-3NHC(S)NH(CH0-3、(CH0-3OC(O)NH(CH0-3、(CH0-3OC(S)NH(CH0-3、(CH0-3SC(O)NH(CH0-3、(CH0-3SC(S)NH(CH0-3、(CH0-3NHC(O)O(CH0-3、(CH0-3NHC(S)O(CH0-3、(CH0-3OC(O)O(CH0-3、(CH0-3OC(S)O(CH0-3、(CH0-3SC(O)O(CH0-3、(CH0-3SC(S)O(CH0-3、(CH0-3NHC(O)S(CH0-3、(CH0-3NHC(S)S(CH0-3、(CH0-3OC(O)S(CH0-3、(CH0-3OC(S)S(CH0-3、(CH0-3SC(O)S(CH0-3、(CH0-3SC(S)S(CH0-3、(CHO)1-6、及びトリメチルメタンからなる群から独立して選択され;
    Q、Q、及びQはそれぞれ、存在する場合、フラン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ピロール、インドール、イソインドール、チオフェン、ベンゾチオフェン、ベンゾ[c]チオフェン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、プリン、ピラゾール、インダゾール、オキサゾール、ベンゾオキサゾール、イソオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、ベンゼン、ナフタレン、ピリジン、キノロン、イソキノリン、ピラジン、キノキサリン、ピリミジン、キナゾリン、ピリダジン、シンノリン、フタラジン、サリドマイド、トリアジン(例えば、1,2,3-トリアジン;1,2,4-トリアジン;1,3,5トリアジン)、チアジアゾール、アジリジン、チイラン(エピスルフィド類)、オキシラン(エチレンオキシド類、エポキシド類)、オキサジリジン、ジオキシラン、アゼチジン、オキセタン、チエタン、ジアゼチジン、ジオキセタン、ジチエタン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、チオラン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、オキサゾリジン、イソオキサゾリジン、チアゾリジン、イソチアゾリジン、ジオキソラン、ジチオラン、ピペリジン、オキサン、チアン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、ジオキサン、ジチアン、トリオキサン、トリチアン、アゼパン、オキセパン、チエパン、ホモピペラジン、アゾカン、テトラヒドロピラン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、1,3-シクロヘキサジエン、1,4-シクロヘキサジエン、1,5-シクロオクタジエン、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、任意の好適なC~Cシクロアルキル基、及び表1a、1b、2、3、4または5に示す環構造のいずれかからなる群から独立して選択され;
    Q、Q、及びQはそれぞれ、存在する場合、Q環上の任意の位置に1つ以上の追加のJ基が存在してもよく;
    上記のいずれのアルキル基または(CHx-y基も、直鎖であっても分枝鎖であってもよく;
    上記のいずれのアルキル基または(CHx-y基も、1個以上の炭素に、OH、=O、NH、CN、ジハロアルキル、トリハロアルキル、またはハロゲンの置換基をさらに含んでもよく;
    上記の基の末端位置の水素数は、上記の基が追加の基と結合されているか、または上記の基が末端にあるかに応じて調整される場合があり;ならびに
    式(IIa~q)のいずれかが、末端フルオロフォア、固体表面、酵素リガンド、または親和性タグをさらに含んでもよい]
  2. 前記化合物が以下の1つ以上である、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2022137128000330

    Figure 2022137128000331

    Figure 2022137128000332

    Figure 2022137128000333
  3. 前記化合物が、表6もしくは表7に示す化合物または表6もしくは表7に示す化合物に存在する置換基の組み合わせによって得られる化合物から選択される、請求項1または2に記載の化合物。
  4. 先行請求項のいずれか1項に記載の化合物及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
  5. 前記医薬組成物が経口投与用に製剤化される、請求項4に記載の医薬組成物。
  6. 前記医薬組成物が注射用に製剤化される、請求項4に記載の医薬組成物。
  7. ASH1Lを有効量の請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物と接触させることを含む、ASH1Lの活性を阻害する方法。
  8. 前記接触工程に、ASH1Lを発現する細胞との接触を含む、請求項7に記載の方法。
  9. 分解酵素のリガンドに結合された有効量の請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物とASH1Lを接触させることを含む、ASH1Lを分解する方法。
  10. 前記接触工程に、ASH1Lを発現する細胞との接触を含む、請求項9に記載の方法。
  11. ASH1Lの活性を阻害するのに有効な量で、請求項4~6のいずれか1項に記載の医薬組成物を対象に投与することを含む、疾患の治療方法。
  12. 前記疾患ががんである、請求項11に記載の方法。
  13. 前記疾患または病態が白血病、血液悪性腫瘍、固形腫瘍癌、乳癌、前立腺癌、肝臓癌、または甲状腺癌を含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記疾患または病態が、AML、ALL、混合系統白血病、またはMLLの部分的タンデム重複を伴う白血病を含む、請求項13に記載の方法。
  15. 11q23番染色体の染色体再編成が媒介する障害の治療を必要とする対象での治療方法であって、前記方法が請求項1または2のいずれか1項に記載の化合物の治療有効量を前記対象に投与することを含む、前記治療方法。
  16. 前記医薬組成物を追加治療薬と共投与する、請求項12に記載の方法。
  17. 前記対象がヒトである、請求項11に記載の方法。
  18. 請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物の疾患治療への使用。
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