JP2022136300A - 発光装置及びそれを備えた灯具 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた演色性と高い発光効率を達成可能な発光装置及びそれを備えた灯具を提供する。【解決手段】430nm以上470nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する発光素子と、式(I)(Y3(Al,Ga)5O12:Ce)で表される組成を有する第一蛍光体、式(II)(Lu3Al5O12:Ce)で表される組成を有する第二蛍光体及び式(III)(Y3Al5O12:Ce)で表される組成を有する第三蛍光体からなる群から選択された少なくとも1種を含む、2種以上の希土類アルミン酸塩蛍光体と、式(IV)(A2[M11-pMn4+pF6])で表わされる組成を有する第四蛍光体と、式(V)((Sr,Ca)AlSiN3:Eu)で表わされる組成を有する第五蛍光体と、を含む蛍光部材と、を備える発光装置。【選択図】図1

Description

本開示は、発光装置及びそれを備えた灯具に関する。
発光ダイオード(以下、「LED」とも記載する。)と呼ばれる発光素子を用いる発光装置が注目されている。例えば、青色に発光するLEDと黄色発光の蛍光体とを組み合わせた発光装置である。これは、青色LEDの青色光と、その光によって励起された蛍光体の黄色発光とが混色することにより白色光を放出する発光装置である。
青色光を発する発光素子と黄色に発光する蛍光体とを組み合わせた発光装置は、可視光領域における放射強度が強いので、発光効率が高い。さらに、照射物の色の見え方(演色性)の指数である平均演色評価指数が高い発光装置が求められる場合がある。
光源の演色性の評価手順はJIS Z8726によって、所定の反射率特性を有する試験色(R1からR15)を、試験光源と基準光源とでそれぞれ測色した場合の色差ΔEi(iは1から15の整数)がどうなるかを数値計算して算出すると定められている。ここで演色評価数Ri(iは1から15の整数)の上限は100である。つまり、試験光源とそれに対応する色温度の基準光源の色差が小さいほど、演色性評価値は100に近づき高くなる。
上記に関連して、青色に発光するLEDと、黄色から緑色に発光する2種類の蛍光体とを用いる発光装置が提案され、高度な色の再現性が達成できるとされている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特表2003-535477号公報 特表2003-535478号公報
しかしながら、平均演色性評価数Raを高くしようとすると、発光装置の発光効率が低下する傾向がある。また、近年、LEDを用いる発光装置について、平均演色性評価数Raだけでなく、特定の演色性評価数、例えば、R15を高くするとともに、発光効率が高い発光装置が求められることもある。
本開示の一実施形態は、特定の演色性評価数及び発光効率が高い、発光装置及びそれを備えた灯具を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を包含する。
第一の態様は、430nm以上470nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する発光素子と、下記式(I)で表される組成を有する第一蛍光体、下記式(II)で表される組成を有する第二蛍光体及び下記式(III)で表される組成を有する第三蛍光体からなる群から選択された少なくとも1種を含む、2種以上の希土類アルミン酸塩蛍光体と、下記式(IV)で表わされる組成を有する第四蛍光体と、下記式(V)で表わされる組成を有する第五蛍光体と、を含む蛍光部材と、を備える発光装置。
(Al,Ga)12:Ce (I)
LuAl12:Ce (II)
Al12:Ce (III)
[M11-pMn4+ ] (IV)
(Sr,Ca)AlSiN:Eu (V)
(式(IV)中、Aは、K、Li、Na、Rb、Cs及びNH からなる群から選ばれる少なくとも1種を含み、M1は、第4族元素、第13族元素及び第14族元素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含み、pは0<p<0.2を満たす数を示す。)
第二の態様は、前記発光装置を備えた灯具である。
本開示に係る一態様によれば、優れた演色性と高い発光効率を達成可能な発光装置及びそれを備えた灯具を提供することができる。
本発明に係る発光装置の一例を示す概略断面図である。 実施例1に係る発光装置の発光スペクトル、比較例1に係る発光装置の発光スペクトル及び相関色温度6500Kの基準光源のスペクトルを示す図である。 実施例2に係る発光装置の発光スペクトル、比較例2に係る発光装置の発光スペクトル及び相関色温度5000Kの基準光源のスペクトルを示す図である。 実施例3に係る発光装置の発光スペクトル、比較例3に係る発光装置の発光スペクトル及び相関色温度4000Kの基準光源のスペクトルを示す図である。 実施例4に係る発光装置の発光スペクトル、比較例4に係る発光装置の発光スペクトル及び相関色温度3500Kの基準光源のスペクトルを示す図である。 実施例5に係る発光装置の発光スペクトル、比較例5に係る発光装置の発光スペクトル及び相関色温度3000Kの基準光源のスペクトルを示す図である。 実施例6に係る発光装置の発光スペクトル、比較例6に係る発光装置の発光スペクトル及び相関色温度2700Kの基準光源のスペクトルを示す図である。
以下、本開示に係る発光装置及びそれを備えた灯具を、実施の形態に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するためのものであって、本発明を以下のものに特定するものではない。なお、本明細書において色名と色度座標との関係、光の波長範囲と単色光の色名との関係等は、JIS Z8110に従う。組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。蛍光体の平均粒径は、フィッシャー・サブ・シーブ・サイザーズ・ナンバー(Fisher Sub Sieve Sizer‘s No.)と呼ばれる数値であり、空気透過法を用いて測定される。
[発光装置]
発光装置は、発光ピーク波長が430nm以上470nm以下の範囲内にある発光素子と、下記式(I)で表される組成を有する第一蛍光体、下記式(II)で表される組成を有する第二蛍光体及び下記式(III)で表される組成を有する第三蛍光体からなる群から選択された少なくとも1種を含む、2種以上の希土類アルミン酸塩蛍光体と、下記式(IV)で表わされる組成を有する第四蛍光体と、下記式(V)で表わされる組成を有する第五蛍光体と、を含む蛍光部材と、を備える。
(Al,Ga)12:Ce (I)
LuAl12:Ce (II)
Al12:Ce (III)
[M11-pMn4+ ] (IV)
(Sr,Ca)AlSiN:Eu (V)
式(IV)中、Aは、K、Li、Na、Rb、Cs及びNH からなる群から選ばれる少なくとも1種を含み、M1は、第4族元素、第13族元素及び第14族元素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含む。pは0<p<0.2を満たす数を示す。
発光ピーク波長が430nm以上470nm以下の範囲内にある青紫色から青色に発光する発光素子に、赤色発光の第四蛍光体及び第五蛍光体に加えて、第一蛍光体、第二蛍光体及び第三蛍光体からなる群から選択された少なくとも1種を含む、2種以上の希土類アルミン酸塩蛍光体を組み合わせて用いる。これにより、430nm以上470nm以下の範囲にある青紫色から青色の発光スペクトルが突出して高い強度とならないように抑制し、黄色から緑色発光の波長領域における発光スペクトルの発光強度を大きく向上させることができる。特に、青紫色から青色の波長領域における発光スペクトルのみが突出して高い強度とならにように抑制し、黄色から緑色発光の波長領域における発光スペクトルを、基準光源により近似させて、視感度が高い緑色発光の発光成分も増やすことができるので、優れた演色性と高い発光効率を達成することが可能となる。
演色性についてCIE(国際照明委員会)は、蛍光ランプが具備すべき演色性の指針を1986年に公表しており、その指針によれば、使用される場所に応じた好ましい平均演色評価数(以下、「Ra」と記載する。)は、一般作業を行う工場では60以上80未満、住宅、ホテル、レストラン、店舗、オフィス、学校、病院、精密作業を行う工場等では80以上90未満、高い演色性が求められる臨床検査を行う場所、美術館等では90以上とされている。
発光装置のRaは、例えば80以上であり、90以上が好ましく、95以上がより好ましい。なお、Raの上限は100である。また特殊演色評価数はR9からR15の評価数で表わされ、R9は赤色、R10は黄色、R11は緑色、R12は青色、R13は西洋人の肌の色、R14は木の葉の色、R15は日本人の肌の色とされている。特殊演色性評価数においても高いほど好ましいとされ、本実施形態の発光装置のR9からR15は例えば、50以上であり、60以上が好ましく、70以上がより好ましく、80以上が更に好ましい。R9からR15の上限はそれぞれ100である。発光装置のR15は、より高い数値であることが好ましく、85以上、90以上、92以上、93以上が特に好ましい。
発光装置が発する光は、発光素子の光と、第一蛍光体、第二蛍光体及び第三蛍光体からなる群から選択された少なくとも1種を含む、2種以上の希土類アルミン酸塩蛍光体と、第四蛍光体と、第五蛍光体と、が発する蛍光との混合色であり、例えば、CIE1931に規定される色度座標が、x=0.20から0.50且つy=0.20から0.50の範囲に含まれる光とすることができ、x=0.30から0.50且つy=0.30から0.45の範囲に含まれる光とすることもできる。
発光装置が発する光の相関色温度は、例えば2000K以上とすることができ、2500K以上とすることもでる。また相関色温度は8000K以下とすることができ、7000K以下とすることもできる。
発光装置の一例である発光装置100を図面に基づいて説明する。図1は、発光装置100を示す概略断面図である。
発光装置100は、可視光の短波長側(例えば、380nm以上485nm以下の範囲)の光を発し、発光ピーク波長が430nm以上470nm以下の範囲内にある窒化ガリウム系化合物半導体の発光素子10と、発光素子10を載置する成形体40と、を有する。成形体40は、第1のリード20及び第2のリード30と、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂を含む樹脂部42とが一体的に成形されてなるものである。成形体40は底面と側面を持つ凹部を形成しており、凹部の底面に発光素子10が載置されている。発光素子10は一対の正負の電極を有しており、その一対の正負の電極はそれぞれ第1のリード20及び第2のリード30とワイヤ60を介して電気的に接続されている。発光素子10は蛍光部材50により被覆されている。蛍光部材50は、例えば、発光素子10からの光を波長変換する蛍光体70として、第一蛍光体、第二蛍光体及び第三蛍光体からなる群から選択された少なくとも1種を含む、2種の希土類アルミン酸塩蛍光体71、72、第四蛍光体73並びに第五蛍光体74と、樹脂とを含有してなる。
蛍光部材50は、発光素子10が発する光を波長変換するだけではなく、外部環境から発光素子10を保護するための部材としても機能する。図1では、蛍光体70は蛍光部材50中で偏在している。このように発光素子10に接近して蛍光体70を配置することにより、発光素子10からの光を効率よく波長変換することができ、発光効率の優れた発光装置とできる。なお、蛍光体70を含む蛍光部材50と、発光素子10との配置は、それらを接近して配置させる形態に限定されることなく、蛍光体70への熱の影響を考慮して、蛍光部材50中で発光素子10と、蛍光体70との間隔を空けて配置することもできる。また蛍光体70を蛍光部材50の全体にほぼ均一の割合で混合することによって、色ムラがより抑制された光を得るようにすることもできる。
(発光素子)
発光素子の発光ピーク波長は、430nm以上470nm以下の範囲内にあり、発光効率と演色性の観点から、440nm以上465nm以下の範囲内にあることが好ましく、445nm以上460nm以下の範囲内にあることがより好ましく、450nm以上460nm以下の範囲内にあってもよい。このような発光素子を励起光源として用い、発光素子からの光と蛍光体からの蛍光との混色光を発する発光装置を構成する。
発光素子の発光スペクトルの半値幅は、例えば、30nm以下であってもよい。
発光素子にはLED等の半導体発光素子を用いることが好ましい。光源として半導体発光素子を用いることによって、高効率で入力に対する出力のリニアリティが高く、機械的衝撃にも強い安定した発光装置を得ることができる。
半導体発光素子としては、例えば、窒化物系半導体(InAlGa1-X-YN、ここでX及びYは、0≦X、0≦Y、X+Y≦1を満たす)を用いた青色等に発光する半導体発光素子を用いることができる。
本明細書において、半値幅は、発光スペクトルにおける発光ピークの半値全幅(Full Width at Half Maximum)をいい、発光スペクトルにおける発光ピークの最大値の50%の値を示す発光ピークの波長幅をいう。
(蛍光体)
発光装置は、発光素子から発せられる光の一部を吸収し、上記式(I)で表される組成を有する第一蛍光体、上記式(II)で表される組成を有する第二蛍光体及び上記式(III)で表される組成を有する第三蛍光体からなる群から選択された少なくとも1種を含む、2種以上の希土類アルミン酸塩蛍光体と、上記式(IV)で表わされる組成を有する第四蛍光体と、上記式(V)で表わされる組成を有する第五蛍光体と、を含む蛍光部材を備える。第一蛍光体、第二蛍光体、第三蛍光体、第四蛍光体及び第五蛍光体は、それぞれ上記各式で表される特定の組成を有している。蛍光部材に含まれる第一蛍光体、第二蛍光体及び第三蛍光体からなる群から選択される少なくとも1種を含む、2種以上の希土類アルミン酸塩蛍光体、第四蛍光体及び第五蛍光体の各蛍光体の構成比率を適宜選択することで発光装置の光束を高めつつ、演色性を所望の範囲、例えば、発光装置の平均演色評価数Raを90以上、特殊演色評価数R15を85以上とすることができる。
希土類アルミン酸塩蛍光体の総含有量に対する第四蛍光体の含有率は、発光装置が目的とする相関色温度に応じて、選択してもよい。例えば、相関色温度が4750K以上7000K以下の範囲内の光を発する発光装置とする場合、希土類アルミン酸塩蛍光体の総含有量に対する第四蛍光体の含有率は、光束及び演色性の観点から、0.35以上0.7以下の範囲内であることが好ましく、0.4以上0.65以下の範囲内であることがより好ましい。相関色温度が2500K以上4750K以下の範囲内の光を発する発光装置とする場合、希土類アルミン酸塩蛍光体の総含有量に対する第四蛍光体の含有率は、光束及び演色性の観点から、0.7以上1.3以下の範囲内であることが好ましく、0.75以上1.2以下の範囲内であることがより好ましい。
希土類アルミン酸塩蛍光体、第四蛍光体及び第五蛍光体の総含有量(以下、「蛍光体総含有量」と呼ぶことがある。)に対する第四蛍光体の含有率は、発光装置が目的とする相関色温度に応じて、選択してもよい。例えば、相関色温度が4750K以上7000K以下の範囲内の光を発する発光装置とする場合、蛍光体総含有量に対する第四蛍光体の含有率は、光束及び演色性の観点から、0.25以上0.45以下の範囲内であることが好ましく、0.27以上0.4以下の範囲内であることがより好ましい。相関色温度が2500K以上4750K以下の範囲内の光を発する発光装置とする場合、蛍光体総含有量に対する第四蛍光体の含有率は、光束及び演色性の観点から、0.4以上0.6以下の範囲内であることが好ましく、0.4以上0.55以下の範囲内であることがより好ましい。
蛍光体総含有量に対する希土類アルミン酸塩蛍光体の総含有量の含有率は、発光装置が目的とする相関色温度に応じて、選択してもよい。例えば、相関色温度が4750K以上7000K以下の範囲内の光を発する発光装置とする場合、蛍光体総含有量に対する希土類アルミン酸塩蛍光体の総含有量の含有率は、光束及び演色性の観点から、0.5以上0.75以下の範囲内であることが好ましく、0.55以上0.7以下の範囲内であることがより好ましい。相関色温度が2500K以上4750K以下の範囲内の光を発する発光装置とする場合、蛍光体総含有量に対する希土類アルミン酸塩蛍光体の総含有量の含有率は、光束及び演色性の観点から、0.4以上0.6以下の範囲内であることが好ましく、0.4以上0.55以下の範囲内であることがより好ましい。
蛍光体総含有量に対する、第四蛍光体及び第五蛍光体(以下、第四蛍光体及び第五蛍光体を纏めて「赤色発光蛍光体」と呼ぶことがある。)の総含有量の含有率は、発光装置が目的とする相関色温度に応じて、選択してもよい。例えば、相関色温度が4750K以上7000K以下の範囲内の光を発する発光装置とする場合、光束及び演色性の観点から、0.25以上0.5以下の範囲内であることが好ましく、0.3以上0.45以下の範囲内であることがより好ましい。相関色温度が2500K以上4750K以下の範囲内の光を発する発光装置とする場合、蛍光体総含有量に対する赤色発光蛍光体の含有率は、光束及び演色性の観点から、0.4以上0.6以下の範囲内であることが好ましく、0.45以上0.55以下の範囲内であることがより好ましい。
希土類アルミン酸塩蛍光体
希土類アルミン酸塩蛍光体は、以下に説明する第一蛍光体、第二蛍光体及び第三蛍光体から選択された少なくとも1種を含み、2種以上の蛍光体を含む。
第一蛍光体は、下記式(I)で表される組成を有する3価のセリウムで賦活される蛍光体である。
(Al,Ga)12:Ce (I)
第一蛍光体の発光ピーク波長は、520nm以上550nm以下の範囲内にあることが好ましい。第一蛍光体の半値幅は、95nm以上120nm以下の範囲内であることが好ましい。
第二蛍光体は、下記式(II)で表される組成を有する3価のセリウムで賦活される蛍光体である。
LuAl12:Ce (II)
第二蛍光体の発光ピーク波長は、500nm以上545nm以下の範囲内にあることが好ましい。第二蛍光体の半値幅は、95nm以上105nm以下の範囲内であることが好ましい。
第三蛍光体は、下記式(III)で表される組成を有する3価のセリウムで賦活される蛍光体である。
Al12:Ce (III)
第三蛍光体の発光ピーク波長は、535nm以上555nm以下の範囲内にあることが好ましい。第三蛍光体の半値幅は、100nm以上120nm以下の範囲内であることが好ましい。
希土類アルミン酸塩蛍光体の極大励起波長は、発光効率を考慮して、220nm以上490nm以下の範囲内にあることが好ましく、430nm以上470nm以下の範囲内にあることがより好ましく、440nm以上460nm以下の範囲内にあることがさらに好ましい。
希土類アルミン酸塩蛍光体の平均粒径は、発光強度及び発光装置の製造工程における作業性の向上を考慮して、例えば5μm以上30μm以下の範囲内であり、20μm以上25μm以下の範囲内であることが好ましい。
第四蛍光体
第四蛍光体は、下記式(IV)で表される組成を有し、4価のマンガンで賦活され、赤色発光する、フッ化物蛍光体である。第四蛍光体は、610nm以上650nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有することが好ましい。
[M11-pMn4+ ] (IV)
ただし、上記式(IV)中、Aは、K、Li、Na、Rb、Cs及びNH からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含み、Aは、Kであることが好ましく、M1は、第4族元素、第13族元素及び第14族元素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含む。M1は、好ましくはケイ素、アルミニウム、ゲルマニウム及びチタンからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含み、より好ましくは、ケイ素及びアルミニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含む。pは0<p<0.2を満たす数を示す。
第四蛍光体の発光スペクトルにおける半値幅は、小さいことが好ましく、例えば10nm以下である。第四蛍光体の極大励起波長は、発光効率を考慮して、430nm以上470nm以下の範囲内にあることが好ましく、440nm以上460nm以下の範囲内にあることがより好ましい。
第四蛍光体の平均粒径は、発光強度及び発光装置の製造工程における作業性の向上を考慮して、例えば5μm以上50μm以下の範囲内でもよく、10μm以上30μm以下の範囲内であることが好ましい。
発光装置は、第四蛍光体を1種単独でも、組成が異なる第四蛍光体の2種以上を組合せて含んでいてもよい。
第五蛍光体
第五蛍光体は下記式(V)で表される組成を有する2価のユーロピウムで賦活される赤色発光する、窒化物蛍光体である。
(Sr,Ca)AlSiN:Eu (V)
第五蛍光体はSr及びCaからなる群から選択される少なくとも1種を含むが、SrとCaの両方を含むことが好ましく、Sr及びCaのうちのSr含有率が0.8モル%以上であることがより好ましい。
第五蛍光体の発光ピーク波長は、600nm以上にあることが好ましく、615nm以上にあることがより好ましい。第五蛍光体の発光ピーク波長は、630nm以下にあることが好ましく、620nm以下にあることがより好ましい。第五蛍光体の発光ピーク波長は、光束及び演色性の観点から、発光装置が目的とする相関色温度に応じて、選択してもよい。例えば、相関色温度が3250K以上7000K以下の範囲内の光を発する発光装置とする場合、第五蛍光体の発光ピーク波長は、600nm以上620nm以下の範囲内にあることが好ましい。相関色温度が2500K以上3250K以下の光を発する発光装置とする場合、第五蛍光体の発光ピーク波長は、615nm以上630nm以下の範囲内にあることが好ましい。
第五蛍光体の発光スペクトルにおける半値幅は、光束及び演色性の観点から、例えば100nm以下であり、80nm以下が好ましい。第五蛍光体の極大励起波長は、発光効率を考慮して、220nm以上490nm以下の範囲内にあることが好ましく、430nm以上470nm以下の範囲内にあることがより好ましく、440nm以上460nm以下の範囲内にあることがさらに好ましい。
第五蛍光体の平均粒径は、発光強度及び発光装置の製造工程における作業性の向上を考慮して、例えば5μm以上30μm以下の範囲内であり、10μm以上20μm以下の範囲内であることが好ましい。
発光装置は、第五蛍光体を1種単独でも、組成が異なる第五蛍光体の2種以上を組合せて含んでいてもよい。
発光装置の発光スペクトル
上述した蛍光体を含む蛍光部材を備えた発光装置の発光スペクトルは、横軸に波長、縦軸に発光強度を有する分光分布で表される。発光装置の発光スペクトルにおいて、第四蛍光体の発光ピークの発光素子の発光ピークに対する発光ピーク強度比は、発光装置が目的とする相関色温度に応じて、選択してもよい。例えば、相関色温度が4750K以上7000K以下の範囲内の光を発する発光装置とする場合、発光素子の発光ピークに対する第四蛍光体の発光ピークの発光ピーク強度比は、光束及び演色性の観点から、1.0以上2.0以下の範囲内であることが好ましく、1.1以上1.9以下の範囲内であることがより好ましい。相関色温度が3750K以上4750K以下の範囲内の光を発する発光装置とする場合、発光素子の発光ピークに対する第四蛍光体の発光ピークの発光ピーク強度比は、光束及び演色性の観点から、2.0以上3.5以下の範囲内であることが好ましく、2.5以上3.0以下の範囲内であることがより好ましい。相関色温度が2850K以上3750K以下の範囲内の光を発する発光装置とする場合、発光素子の発光ピークに対する第四蛍光体の発光ピークの発光ピーク強度比は、光束及び演色性の観点から、3.5以上5.5以下の範囲内であることが好ましく、4.0以上5.2以下の範囲内であることがより好ましい。相関色温度が2500K以上2850K以下の範囲内の光を発する発光装置とする場合、発光素子の発光ピークに対する第四蛍光体の発光ピークの発光ピーク強度比は、光束及び演色性の観点から、5.5以上7.0以下の範囲内であることが好ましく、6.0以上6.5以下の範囲内であることがより好ましい。
その他の蛍光体
発光装置は、第一蛍光体から第五蛍光体以外のその他の蛍光体を必要に応じて含んでいてもよい。その他の蛍光体としては、(Sr、Ba、Ca)10(PO(Br、Cl):Eu、(Y,Gd,Tb,Lu)(Al,Ga)12:Ce(ただし、第一乃至第三蛍光体の組成を除く。)、CaScSi12:Ce、CaSc:Ce、(La,Y)Si11:Ce、(Ca,Sr,Ba)Si:Eu、(Ca,Sr,Ba)Si12:Eu、(Ba,Sr,Ca)Si:Eu、(Ca,Sr,Ba)Si:Eu、(Ca,Sr,Ba)S:Eu、(Ba,Sr,Ca)Ga:Eu等を挙げることができる。発光装置がその他の蛍光体を含む場合、その含有量は、特定の発光特性が得られるように適宜調整される。
蛍光体は、市販の蛍光体を使用する他、例えば、第四蛍光体は、出願人が先に出願した特願2014-202266号、特願2020-212532号に記載の製造方法を参照して製造することができる。また、その他の蛍光体について、例えば以下のようにして製造することができる。蛍光体の組成に含有される元素の単体や酸化物、炭酸塩、窒化物、塩化物、フッ化物、硫化物等を原料とし、これらの各原料を所定の組成比となるように秤量する。また、原料にさらにフラックス等の添加材料を適宜加え、混合機を用いて湿式又は乾式で混合する。これにより、固相反応を促進させて均一な大きさの粒子を形成することが可能となる。また、混合機は工業的に通常用いられているボールミルの他、振動ミル、ロールミル、ジェットミル等の粉砕機を用いてもよい。粉砕機を用いて粉砕することで比表面積を大きくすることもできる。また、得られる蛍光体粒子の比表面積を一定範囲とするために、工業的に通常用いられている沈降槽、ハイドロサイクロン、遠心分離器等の湿式分離機、サイクロン、エアセパレータ等の乾式分級機を用いて分級することもできる。上記の混合した原料をSiC、石英、アルミナ、BN等の坩堝に詰め、アルゴン、窒素等の不活性雰囲気、水素を含む還元雰囲気にて焼成を行う。焼成は所定の温度及び時間で行う。焼成されたものを粉砕、分散、濾過等して目的の蛍光体粉末を得る。固液分離は濾過、吸引濾過、加圧濾過、遠心分離、デカンテーション等の工業的に通常用いられる方法により行うことができる。乾燥は、真空乾燥機、熱風加熱乾燥機、コニカルドライヤー、ロータリーエバポレーター等の工業的に通常用いられる装置により行うことができる。
蛍光部材
発光装置は、例えば、蛍光体及び樹脂を含み、発光素子を被覆する蛍光部材を備える。蛍光部材を構成する樹脂としては、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂として、具体的には、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ変性シリコーン樹脂等の変性シリコーン樹脂等を挙げることができる。
蛍光部材は、蛍光体及び樹脂に加えてその他の成分を必要に応じて含んでいてもよい。その他の成分としては、シリカ、チタン酸バリウム、酸化チタン、酸化アルミニウム等のフィラー、光安定化剤、着色剤等を挙げることができる。蛍光部材がその他の成分を含む場合、その含有量は特に制限されず、目的等に応じて適宜選択することができる。例えば、その他の成分として、フィラーを含む場合、その含有量は樹脂に対して、0.01から20質量%とすることができる。
[灯具]
灯具は、上述した発光装置の少なくとも1種を備えていればよい。さらに、灯具は、上述した発光装置の少なくとも1種と、既に公知の白色系の混色光を発光する発光装置とを組み合わせて備えることもできる。灯具は、上述した発光装置の他、反射部材、保護部材、発光装置に電力を供給するための付属装置等をさらに備えていてもよい。なお、灯具は上述した発光装置を複数備えていてもよい。灯具が複数の発光装置を備える場合、同一の発光装置を複数備えていてもよく、例えば相関色温度が異なる発光装置を複数備えていてもよい。また、複数の発光装置を個別に駆動して、明るさや相関色温度を好みに合わせて調節可能な駆動装置を備えていてもよい。灯具の使用形態としては、直付型、埋め込み型、吊り下げ型等のいずれであってもよい。
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
(蛍光体)
発光装置の製造に先立ち、実施例及び比較例に使用する蛍光体として以下に示す蛍光体をそれぞれ準備した。
(Al,Ga)12:Ce (I)
LuAl12:Ce (II)
Al12:Ce (III)
[M11-pMn4+ ] (IV)
(ただし、上記式(IV)中、AはKであり、M1はSiであり、pは0<p<0.2を満たす数を示す。)
(Sr,Ca)AlSiN:Eu (V)
第一蛍光体として、式(I)で表される組成を有し、発光ピーク波長が545nmであり、半値幅が104.0nmである、希土類アルミン酸塩蛍光体(以下、「GYAG1」ともいう。)と、式(I)で表される組成を有し、発光ピーク波長が533nmであり、半値幅が107.0nmである希土類アルミン酸塩蛍光体(以下、「GYAG2」ともいう。)を準備した。
第二蛍光体として、式(II)で表される組成を有し、発光ピーク波長が533nmであり、半値幅が100.5nmである希土類アルミン酸塩蛍光体(以下、「LAG」ともいう。)を準備した。
第三蛍光体として、式(III)で表される組成を有し、発光ピーク波長が545nmであり、半値幅が109.5nmである希土類アルミン酸塩蛍光体(以下、「YAG」ともいう。)を準備した。
第四蛍光体として、式(IV)で表される組成を有し、発光ピーク波長が630nmであり、半値幅が14nmである赤色発光のフッ化物蛍光体(以下、「KSF」ともいう。)を準備した。
第五蛍光体として、式(V)で表される組成を有し、発光ピーク波長が600nm以上630nm以下の範囲内であり、半値幅が80nmである赤色発光の窒化物蛍光体(以下、「SCASN」ともいう。)を準備した。
さらに、比較例の発光装置に使用する蛍光体として、下記式(VI)で表わされる組成を有し、発光ピーク波長が521nmであり、半値幅が63nmであるクロロシリケート蛍光体を準備した。
CaMgSi16Cll2:Eu (VI)
なお、上述した各蛍光体の発光ピーク波長及び半値幅等は、蛍光体の製造条件、組成の変更等により調整することが可能である。
発光素子として、発光ピーク波長が450nmである窒化ガリウム系の半導体発光素子をそれぞれ準備した。
(実施例1)
発光装置の作製
発光ピーク波長が450nmの青色発光LED(発光素子)と、希土類アルミン酸塩蛍光体として第一蛍光体であるGYAG1及び第二蛍光体であるLAG、第四蛍光体であるKSF、第五蛍光体であるSCASNを組合せて、発光装置を作製した。
相関色温度が6500K付近になるように各蛍光体の含有率を以下の表1に示す値となるように調節して、配合した蛍光体をシリコーン樹脂に添加し、混合分散した後、更に脱泡することにより蛍光体含有樹脂組成物を得た。次にこの蛍光体含有樹脂組成物を発光素子の上に注入、充填し、さらに加熱することで樹脂組成物を硬化させた。このような工程により発光装置を作製した。
(実施例2から6)
第一蛍光体、第二蛍光体及び第三蛍光体からなる群から選択される少なくとも1種を含み、2種以上の希土類アルミン酸塩蛍光体、第四蛍光体及び第五蛍光体の組合せと、各蛍光体の含有比率が以下の表1に示す値となるように変更したこと以外は実施例1と同様にして、相関色温度が2700Kから5000K付近となるように、実施例2から6の発光装置を作製した。
Figure 2022136300000002
実施例1から6に係る発光装置について、発光色の色度座標、相関色温度(Tcp;K)、平均演色評価数(Ra(R1からR8))、特殊演色評価数(R9からR15)を測定した。具体的には、実施例及び比較例に用いた各発光装置について、分光測光装置(PMA-12、浜松ホトニクス株式会社)と積分球を組み合わせた光計測システムを用いて、CIE1931色度図の色度座標系における色度座標(x、y)、光束、放射束(分光全放射束)を求めた。発光色の色度座標、相関色温度(Tcp;K)の結果は、表1に併せて示す。演色評価数の結果は以下の表2に示す。
実施例及び後述する比較例の各発光装置の発光スペクトルは、分光蛍光光度計を用いて測定した。発光素子の発光ピークに対する第四蛍光体の発光ピークの発光ピーク強度比を上記表1に併せて示す。図2から図7に実施例1から6の各発光装置の各発光スペクトル及び基準光源のスペクトルを示す。
Figure 2022136300000003
(比較例1)
蛍光体として、第四蛍光体を使用せず、式(VI)で表わされる組成を有し、発光ピーク波長が521nmであるクロロシリケート蛍光体と、第一蛍光体GYAG2と、第五蛍光体SCASNとを組み合わせて用い、各蛍光体の含有比率が以下の表3に示す値となるようにしたこと以外は実施例1と同様にして、相関色温度が6500K付となるように発光装置を作製した。
(比較例2から6)
各蛍光体の含有比率が以下の表3に示す値となるように蛍光体の量を変更したこと以外は比較例1と同様にして、相関色温度が2700Kから5000K付近となるように、比較例2から6の発光装置を作製した。
Figure 2022136300000004
比較例1から比較例6に係る各発光装置について、実施例に係る発光装置と同様にして各発光装置の色度座標を測定し、表3に示し、演色評価数の結果を以下の表4に示す。
Figure 2022136300000005
表2及び表4に示されるように、相関色温度がほぼ同じ実施例及び比較例の各発光装置のRa、R15を比べると、Raについては、実施例及び比較例において、ほぼ同等の数値が得られた。一方、R15については、各相関色温度において、実施例の発光装置のほうが比較例よりも高い数値が得られており、実施例の発光装置は、特定の演色性評価数において比較例の発光装置よりも演色性が高いことが分かる。また、実施例の各発光装置の相対光束は、相関色温度がほぼ同じ実施例の発光装置及び比較例の発光装置を比べると、各比較例の発光装置の光束を100%として、実施例1の発光装置が108.6%、実施例2の発光装置が111.2%、実施例3の発光装置が115.5%、実施例4の発光装置が117.7%、実施例5の発光装置が114.0%、実施例6が111.8%となった。いずれの実施例の発光装置においても高い光束が得られた。
以上のことから、実施例に係る発光装置は、高い光束及び演色性を有することが分かる。
図2から図7に、実施例1から6及び比較例1から6に係る各発光装置の発光スペクトル及び各相関色温度の基準光源のスペクトルを示した。実施例1から6に係る各発光装置は、それぞれ6500K、5000K、4000K、3500K、3000K、2700Kの相関色温度に近い相関色温度の光を発した。相関色温度が6500K、5000K、及び4000Kに近い光を発する実施例1から3の各発光装置は、430nm以上470nm以下の範囲にある青紫色から青色の発光スペクトルが突出して高い強度とならないように抑制し、基準光源の発光スペクトルに近似させることができた。3500K、3000K、及び2700Kに近い相関色温度の光を発する実施例4から6の各発光装置は、青紫色から青色の発光スペクトルが突出して高い強度とならないように抑制し、黄色から緑色発光の波長領域、JIS Z8110に準拠すると、495nmから584nmの波長範囲における発光スペクトルが、基準光源の発光スペクトルよりも強度が高くなることなく、基準光源により近似していた。
本開示の発光装置は、発光特性に優れた照明器具、LEDディスプレイ、カメラのフラッシュライト等に利用することができる。特に、高い光束と演色性が求められる照明装置や光源に好適に利用することができる。さらに、この発光装置を備えた灯具として利用することができる。
10:発光素子、50:蛍光部材、70:蛍光体、71、72:第一乃至第三蛍光体、73:第四蛍光体、74:第五蛍光体、100:発光装置。

Claims (14)

  1. 430nm以上470nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する発光素子と、
    下記式(I)で表される組成を有する第一蛍光体、下記式(II)で表される組成を有する第二蛍光体及び下記式(III)で表される組成を有する第三蛍光体から選択された少なくとも1種を含み、2種以上の希土類アルミン酸塩蛍光体と、下記式(IV)で表わされる組成を有する第四蛍光体と、下記式(V)で表わされる組成を有する第五蛍光体と、を含む蛍光部材と、を備え、
    前記希土類アルミン酸塩蛍光体、前記第四蛍光体及び前記第五蛍光体の総含有量に対する前記第四蛍光体の含有率が0.4以上0.6以下の範囲内であり、相関色温度が2500K以上4750K以下の範囲内の光を発する発光装置。
    (Al,Ga)12:Ce (I)
    LuAl12:Ce (II)
    Al12:Ce (III)
    [M11-pMn4+ ] (IV)
    (Sr,Ca)AlSiN:Eu (V)
    (前記式(IV)中、Aは、K、Li、Na、Rb、Cs及びNH からなる群から選ばれる少なくとも1種を含み、M1は、第4族元素、第13族元素及び第14族元素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含む。pは0<p<0.2を満たす数を示す。)
  2. 前記希土類アルミン酸塩蛍光体の総含有量に対する前記第四蛍光体の含有率が0.7以上1.3以下の範囲内であり、相関色温度が2500K以上4750K以下の範囲内の光を発する請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記希土類アルミン酸塩蛍光体、前記第四蛍光体及び前記第五蛍光体の総含有量に対する前記希土類アルミン酸塩蛍光体の総含有量の含有率が0.4以上0.6以下の範囲内であり、相関色温度が2500K以上4750K以下の範囲内の光を発する請求項1に記載の発光装置。
  4. 前記希土類アルミン酸塩蛍光体、前記第四蛍光体及び前記第五蛍光体の総含有量に対する前記第四蛍光体及び前記第五蛍光体の含有率が0.4以上0.6以下の範囲内であり、相関色温度が2500K以上4750K以下の範囲内の光を発する請求項1に記載の発光装置。
  5. 発光スペクトルにおける前記第四蛍光体の発光ピークの前記発光素子の発光ピークに対する発光ピーク強度比が、2.0以上3.5以下の範囲内であり、相関色温度が3750K以上4750K以下の範囲内の光を発する請求項1に記載の発光装置。
  6. 発光スペクトルにおける前記第四蛍光体の発光ピークの前記発光素子の発光ピークに対する発光ピーク強度比が、3.5以上5.5以下の範囲内であり、相関色温度が2850K以上3750K以下の範囲内の光を発する請求項1に記載の発光装置。
  7. 発光スペクトルにおける前記第四蛍光体の発光ピークの前記発光素子の発光ピークに対する発光ピーク強度比が、5.5以上7.0以下の範囲内であり、相関色温度が2500K以上2850K以下の範囲内の光を発する請求項1に記載の発光装置。
  8. 前記発光素子が、440nm以上460nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する請求項1から7のいずれか1項に記載の発光装置。
  9. 前記第一蛍光体の発光ピーク波長が520nm以上550nm以下の範囲内にあり、半値幅が95nm以上120nm以下の範囲内である請求項1から8のいずれか1項に記載の発光装置。
  10. 前記第二蛍光体の発光ピーク波長が500nm以上545nm以下の範囲内にあり、半値幅が95nm以上105nm以下の範囲内である請求項1から9のいずれか1項に記載の発光装置。
  11. 前記第三蛍光体の発光ピーク波長が535nm以上555nm以下の範囲内にあり、半値幅が100nm以上120nm以下の範囲内である請求項1から10のいずれか1項に記載の発光装置。
  12. 前記第五蛍光体の発光ピーク波長が600nm以上630nm以下の範囲内にあり、半値幅が80nm以下である請求項1から11のいずれか1項に記載の発光装置。
  13. 平均演色評価数Raが90以上又は特殊演色評価数R15が85以上である請求項1から12のいずれか1項に記載の発光装置。
  14. 前記請求項1から13のいずれか1項に記載の発光装置を備えた灯具。

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