JP2022132841A - モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】コイルの接続方式の切り替えを図るための回路の配置スペースを削減し、機械全体としての小型化を図りやすくする事のできる回転電気機械を提供する。【解決手段】ハウジング12と、円環状を成す非回転のステータコイル18と、ステータコイル18と離間してステータコイル18の対向面に位置する永久磁石を備えたロータ16と、を有するコアレス回転電気機械であって、ステータコイル18は複数の相から成り、各相が複数のコイルから構成され、各相を構成するコイルの接続形式を直列形式と並列形式に切り替え可能な回路部20を備え、回路部20は、ステータコイル18の円状端部に近接すると共に、円状端部に実質的に平行に配置されたコイル切替基板24に搭載されていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、回転電気機械に係り、特に、効率的な運転を実行する場合に好適な回転電気機械に関する。
回転電気機械としてのモータの特性を変化させる技術としては、特許文献1や特許文献2に開示されているように、内部巻き線の接続形態を切り替えるという事が提案されている。例えば特許文献1は、工作機用のモータに関する技術であり、交流回路を構成する3つの相から成るコイルをステータとし、各相を構成するコイルを巻回数の異なる複数のコイルにより構成している。そして、高速回転時には、コイル全体の巻回数が少なくなるように、低速回転時には、コイル全体の巻回数が多くなるように、1から複数のコイルを選択的に直列接続する構成としている。
また、特許文献2には、主に電動工具または自動車用のスタータジェネレータ用のモータに関する技術が開示されている。特許文献2に開示されているモータも、特許文献1に開示されているモータと同様に3つの相により構成されるコイルをステータとしている。そして、各相を複数のコイルにより構成し、各相を構成する複数のコイルを、直列または並列に接続切り替えする事のできる切替回路(スイッチング装置)を備える構成としている。このような構成とする事で、直列接続では、コイルにより励磁される磁界が強くなりトルクの向上を図る事ができ並列接続では、磁界が弱くなることで、高速回転を実現させることができる。
また、特許文献3、4には、複数の相を有するコアレスモータにおいて、各相の接続方式を直列、または並列と定めることで、モータの特性を異ならせることができる旨の記載がある。さらに、特許文献5には、固定コイルを有するモータにおいて、3相のコイルの接続方式を直列と、並列に切り替える際、回路を用いる旨の記載がある。
特許第3596711号公報 特表2010-537621号公報 特開2014-121102号公報 特開2019-54628号公報 特開2011-229221号公報
特許文献1、2に開示されている技術によれば、確かにモータの特性を変化させ、複数のモータの作用を1つのモータにより実現する事が可能となると考えられる。しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、実質的にコイルの巻き数が変化するため、高回転域においては極端にトルクが低下する虞がある。また、特許文献2に開示されている技術は、鉄心の影響により自己インダクタンスが大きく、スイッチングから特性変化までの間にタイムラグが生じることが懸念される。
また、特許文献3、4に開示されているコアレスモータのように、コイルの接続方式を切り替えるための回路を付帯させる場合、一般的にはケーシングの外部などに回路を配置するスペースを設ける必要が生じる。このため、コイルを小さなものとして容量の小さなモータを作成したとしても、モータ全体としては小型化を図る事が困難となる場合がある。
そこで本発明では、上記課題を解決し、コイルの接続方式の切り替えを測るための回路の配置スペースを削減し、機械全体としての小型化を図りやすくする事のできる回転電気機械を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る回転電気機械は、ハウジングと、円環状を成す非回転のコイル(本願においてはこれをステータコイルと呼ぶ)と、前記ステータコイルと離間して前記ステータコイルの対向面に位置する永久磁石を備えたロータと、を有するコアレス回転電気機械であって、前記ステータコイルは複数の相から成り、各相が複数のコイルから構成され、各相を構成するコイルの接続形式を直列形式と1或いは複数の並列形式に切り替え可能な回路部を備え、前記回路部は、前記ステータコイルの円状端部に近接すると共に、前記円状端部に実質的に平行に配置されたコイル切替基板に搭載されていることを特徴とする。
また、上記のような特徴を有する回転電気機械では、前記コイル切替基板が円盤状とすることができる。このような特徴を有する事によれば、ステータコイルの形態に合わせて形成される円筒状のハウジング内に、コイル切替基板を効率良く収める事が可能となる。
また、上記のような特徴を有する回転電気機械では、前記コイル切替基板をリング状としても良い。このような特徴を有する事によれば、ステータコイルの形態に合わせて形成される円筒状のハウジング内に、コイル切替基板を効率良く収める事が可能となると共に、回転軸が基板側に突出している場合であっても、回転軸と基板とが接触することを避ける事ができる。
さらに、上記のような特徴を有する回転電気機械では、前記コイル切替基板を前記ステータコイルの端部に配置するようにしても良い。このような特徴を有する事によれば、コイル切替基板をステータコイルの補強リングとして利用する事も可能となる。
また、上記のような特徴を有する回転電気機械において前記回路部を1つまたは複数の半導体素子により構成すると良い。このような特徴を有する事によれば、回転電気機械自体を小型、軽量化する事が可能となると共に、内部配線の簡略化等を図る事も可能となる。
また、上記のような特徴を有する回転電気機械は、前記ロータに同期して回転する回転軸を備え、前記回転軸には、前記ハウジング内に位置する部位に羽根が備えられているようにすることができる。このような特徴を有する事によれば、ハウジング内に空気を循環させ、冷却作用を奏する事が可能となる。
また、上記のような特徴を有する回転電気機械において前記半導体素子は、コイル切替の前後のどちらもOFFとなる期間が設定されているようにすることが望ましい。コイルの接続形式を切り替える際にショートが生じることを効果的に防ぐことが可能となるからである。
また、上記のような特徴を有する回転電気機械を水没させて使用し、前記ステータコイルや前記ロータは、推進方向が定められたケーシングに収められ、前記回転軸の延設部を前記推進方向と反対側から、前記ケーシングの外部に突出させている構造とすることができる。
また、本発明は、回転数だけにたよらず、モータの出力トルク(実質的にモータの相電流に比例。以下、単にトルクと言う)或いはモータ相電流(以下、単に電流という)も見て切り替えることが望ましい。切替を回転数だけに頼ると電流を消費する割には期待するトルクが得られないからである。
上記のような特徴を有する回転電気機械によれば、コイルの接続方式の切り替えを測るための回路の配置スペースを削減し、機械全体としての小型化を図ることができる。
本発明に係るモータの概略構成を示す側断面図である。 ステータコイルの断面構成を示す図である。 実施形態に係るステータコイルを構成するリッツ線の断面構成を示す図である。 コイル切替基板をリング状に形成した例を示す図である。 第1実施形態に係るモータにおけるステータコイルの回路構成を示す図であり、各相を構成するコイルを直列接続する場合の例を示す図である。 第1実施形態に係るモータにおけるステータコイルの回路構成を示す図であり、各相を構成するコイルを並列接続する場合の例を示す図である。 ステータコイルを構成するコイルの接続方式を切り替えた場合におけるトルクと回転数、トルクと電流のそれぞれについての関係特性を示すグラフである。 ステータコイルを構成するコイルの接続方式を切り替えてモータを運転する場合の特性変化を示すグラフである。 ステータコイルを構成するコイルの接続方式を切り替えてモータを運転する場合の出力特性の変化と、状況に応じた切り替えを行うためのゾーンを示すグラフである。 第2実施形態に係るモータにおけるステータコイルの回路構成を示す図であり、各相を構成する4つのコイルを全て直接接続する場合の例を示す図である。 第2実施形態に係るモータにおけるステータコイルの回路構成を示す図であり、各相を構成する4つのコイルのうちの2つずつを直列接続し、直列接続した組を成すコイルを並列接続する場合の例を示す図である。 第2実施形態に係るモータにおけるステータコイルの回路構成を示す図であり、各相を構成する4つのコイルを全て並列接続する場合の例を示す図である。 第2実施形態に係るモータにおいて、ステータコイルを構成するコイルの接続方式を切り替えてモータを運転する場合の特性変化を示すグラフである。 3段切替のモータを車両に適用した場合における運転切替の具体例を示す図である(回転数の変化と接続切り替えの関係)。 3段切替のモータを車両に適用した場合における運転切替の具体例を示す図である(速度の変化と接続切り替えの関係)。 3段切替のモータを車両に適用した場合における運転切替の具体例を示す図である(路面傾斜状況の変化と接続切り替えの関係)。 1相に12個のコイル、5個の回路部を備えた応用形態を示す図である。 12コイルを用いた場合におけるコイルの配置形態の例を示す断面図である。 6段切替のモータにおける回路例を示す図であり、図中破線Aで囲んだ部分に関しては、同図中に部分拡大図を示す。 図19における回路部の切り替えと、接続状態の変化を示す表である。 ステータコイルを2相により構成する場合の回路例を示す図である。 2相のステータコイルにおいて各相のコイルを直列接続した場合の例を示す模式図である。 2相のステータコイルにおいて各相のコイルを並列接続した場合の例を示す模式図である。 ステータコイルを5相により構成する場合の回路例を示す図である。 5相のステータコイルにおいて各相のコイルを直列接続した場合の例を示す模式図である。 5相のステータコイルにおいて各相のコイルを並列接続した場合の例を示す模式図である。 回路部をスイッチング素子により構成した場合におけるクロックと、各種指令信号におけるLo、Hiの関係を示す図である。 スイッチング素子を用いた回路部に指令信号を出力する制御部の構成例を示す図である。 各相を構成するブロックの回路の例を示す図である。 本発明に係るコアレス回転電気機械を水中で用いる回転電気機械に適用した場合の例を示す図である。 本発明に係るコアレス回転電気機械を水中で用いる自立推進型の回転電気機械に適用した場合の例を示す図である。 コイル切替基板を円盤型とする場合の例を示す図である。 水中で用いる回転電気機械において、冷却水を気化させた水蒸気を排出するタイプの回転電気機械に関する例を示す図である。
以下、本発明の回転電気機械に係る実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態としては、回転電気機械としてモータを例に挙げて説明する。
[基本構成]
まず、図1から図3を参照して、本実施形態に係るモータ10の基本構成について説明する。本実施形態に係るモータ10は、ハウジング12と、回転軸14、ステータコイル18、ロータ16、及びコイル切替基板24を基本として構成される、いわゆるコアレスモータである。ハウジング12は、外殻を構成する要素であり内部空間に回転軸14やステータコイル18、ロータ16、及びコイル切替基板24を収容している。回転軸14は、ハウジング12の内部に設けられたステータ13を基点として、ハウジング12の外部に突出部を有するように配置され、ステータ13とハウジング12との交点にそれぞれ備えられた軸受13a,12aにより、回転自在に支持されている。
また、本実施形態に係るモータ10は、陸上用の汎用モータに関する例であり、回転軸14に羽根14aを備える構成としている。羽根14aは、いわゆる冷却ファンとしての役割を果たす要素であり、回転軸14が回転する事により、ハウジング12内の気体を循環させる役割14aを担う。このような作用により、コイルからの発熱を抑え、コイル切替基板24の機能を担保する事が可能となる。図1に示す例では羽根14a詳細を後述するステータコイル18と、ハウジング12における回転軸14が突出している側の端部との間に備える構成としているが、円環状に構成されたステータコイル18の内周側領域(インナーヨーク16bの内周側領域)に配置する構成としても良い。なお、本実施例では、羽根14aの回転作用により生じる気圧差により、ハウジング12に設けられた貫通孔(不図示)からの空気の入出を期待する構成としているが、ハウジング12の側面に貫通孔を設け、ロータ16の回転により気圧の変化を生じさせるようにしても良い。よって、羽根14aは、本発明の回転電気機械に適用する冷却手段の1形態であり、冷却手段をこれに限定するものではない。
ステータコイル18は、複数の相(本実施形態ではU相、V相、W相の3相)に分けられたコイル群により、円環状を成すように構成されている(図2参照)。ステータコイル18を構成するU相、V相、W相は、それぞれ極を構成する複数のコイルから成っている。図2に示す形態では、各相を1/2(つまり2等分)に分けて、第1コイルU、第2コイルU、第1コイルV、第2コイルV、第1コイルW、第2コイルWから成るように構成している。より具体的な一例として、内側円環状コイル体を構成する相がU相であり、半径方向において内側円環状コイル体よりも外側に位置する相がV相、さらにV相の外側に位置する相をW相とし、各相に第1コイル(U、V、W)と第2コイル(U、V、W)を定めている。なお、内側からU相、V相、W相とするのは一例であり、異なる順序、重なり方でも良い。また、図2では各相は順次電気角でほぼ1/3ずつ円周方向にずれて配置されている。このような構成のステータコイル18は、一方の端面が固定部材であるステータ13に支持されるように構成されている。
ここで、説明簡単化の為に「ほぼ1/3ずつ円周方向にずれて」と述べたが、厳密にはU相とV相、W相は電気角で120°ずれる。機械角(実際の角度)では2極の場合U相に対しV相は120°、W相は240°ずれる。4極の場合U相に対しV相は60°又は240°、W相は120°又は300°ずれる。6極の場合U相に対しV相は40°、160°、280°、W相は80°、200°、320°ずれ、8極の場合U相に対しV相は30°、120°、210°、300°、W相は60°、150°、240°、330°ずれる。こうして10極、12極と法則に従ってずれることになる。U相、V相、W相は電気角でそれぞれ120°ずつズレるが、機械角で表現すると極数によりズレる角度が変わるので図2は模式的に表現している。
また、ロータ16は、円筒状を成すアウターヨーク16cとインナーヨーク16b、及び永久磁石16aを有している。アウターヨーク16cは、上述したステータコイル18の外周側(円環中心を基点とした半径方向外周側)に位置する要素であり、インナーヨーク16bは、ステータコイル18の内周側に位置する要素である。また、本実施形態に係るモータ10では永久磁石16aを、アウターヨーク16cの内側であって、ステータコイル18の対向面に備えるように構成している。
また、図1に示す例の場合、インナーヨーク16bと回転軸14との間に支持部材17を配置し、ロータ16の回転と回転軸14の回転が同期するように構成されている。また、図1に示す例では、支持部材17をロータ16の基端側(詳細を後述するコイル切替基板24を配置する側)と、先端側にそれぞれ設ける構成としている。このような構成とする事により、ロータ16が回転する際のブレを抑えることができる。
このような構成のコアレスモータは、動力発生源と回転軸14とが離れている事により、モータ10の大きさに比して大きな出力、及びトルクを得る事が可能となる。また、ステータコイル18が鉄心を備えないため、自己インダクタンスを小さく抑える事ができる。
さらに、このような構成のモータ10では、ステータコイル18を構成する際、巻き線に図3に示すようなリッツ線を用いると共に絶縁層によるコーティングで形状形成する構成としている。なおリッツ線は、複数の導電線18aが束ねられて構成された、いわゆる撚線であり、各導電線18aの外周は、エナメル層18bで覆われている。さらに、以下の各実施形態では、撚線を構成する導電線18a(束としての導電線18a)の外周には、ガラス繊維のような繊維状物による外皮層18cが設けられている。
コイル切替基板24は、ステータコイル18を構成するコイルの接続形式を切り替えるための回路部20を配置するための要素であり、その外観形状をリング状としている(図4参照)。ここで、図5、図6等において回路部20は、形式上機械的に示しているが、コイル切替基板24に配置する上では図4に示すように、1つまたは複数の半導体素子24aにより構成すると良い。また、図4では配線や素子を模式的に示しているため、その形状や配置形態、数などに関しては、実際のものと異なる。例えば、ステータコイル18からの線として図4では、代表して3本の線を描いているが、実際にはコイルの端子の数と同数の線が接続されることとなる。なお、図4に示すように、コイル切替基板24にドライバを付帯させ、このドライバを経由して接続することで、配線数を少なくするようにしても良い。また、基板上の配線についても同様に、実際の基板上には複数の配線が設けられることとなる。さらに、コイル切替基板24上には、ステータコイル18を制御するためのドライバや、コイルの接続形式を切り替えるための信号を出力するための切替指令装置(制御部22)を付帯させるようにしても良い。図4でドライバや切替指令装置をコイル切替基板24と別体として、配線により接続するように示しているように、ドライバや切替指令装置は、ハウジング12の外部等に備えるようにしても良い。ここで、ドライバとコイル切替基板24を接続する配線は、模式的に1本で示しているが、実際は上記と同様に、複数の配線が設けられるものとする。また、切替指令装置からコイル切替基板24への信号線は、複数本でも良い。
コイル切替基板24は、リング状を成す板面がステータコイル18の円環状断面と平行となるように、かつ同軸上に、ハウジング12の内部に配置される。図1に示す例ではコイル切替基板24は、ステータ13の後端に配置される構成としている。このような構成とすることで、回路部20を配置するための基板をハウジング12の外部に配置する必要が無くなる。このため、モータ10の外観を小型化する事が可能となる。また、円環状に配したステータコイル18と、コイル切替基板24との距離を近づけることができるため、両者間における配線が容易となる。本発明は、このような基本構成を有するコアレス回転電気機械に適用される。コアレス回転電気機械にてコイル切替を行えば、スパイク電圧が発生せず、それ故、切替素子類を傷めることがない。この点については、本願発明者らが初めて想到したものであり、他に類を見ない着想である。
[第1実施形態]
このような基本構成を有するモータ10では、図5、図6に示すように、ステータコイル18を構成する各相を2つのコイル(第1コイルU、第2コイルU、第1コイルV、第2コイルV、第1コイルW、第2コイルW)により構成している。本実施形態に係る入出力コイル18は、3相のコイルで構成されている。尚、これは例示であり、コイルの形態が極数を決めるものではない。例えば12極の場合、U、U、V、V、W、Wの各相の夫々が全て6コイル直列のコイル体であったり、8極の場合、U、U、V、V、W、Wの各相の夫々が全て4コイル直列のコイル体であったりしても良い。このように入出力コイル18の形態から極数を決定することはできず、極数が偶数であれば何極でも構わない。各相を構成するコイル(第1コイルUと第2コイルU、第1コイルVと第2コイルV、第1コイルWと第2コイルW)の間には、切り替えスイッチを構成する回路部20(20U、20V、20W)が備えられている。
回路部20は、入力側1ポート、出力側2ポートの切り替えスイッチが2つ(第1スイッチA、第2スイッチB)、並列に配置されて成る。第1スイッチAの入力側ポートには、第1コイルU、V、Wがそれぞれ接続され、第2スイッチBの入力側ポートには、第1バイパス線が接続されている。第1スイッチAの出力側ポートには、aポート側に第2コイルU、V、Wが接続され、bポート側に第2バイパス線が接続されている。また、第2スイッチBの出力側ポートには、aポート側が開放(未接続)となっており、bポート側には、第2コイルU、V、Wからの分岐線が接続されている。
このような回路構成とする事で、回路部20を構成するスイッチの切り替えにより、第1コイルU、V、Wと第2コイルU、V、Wとを直列接続、または並列接続に切り替える事が可能となる。具体的には、第1スイッチAと第2スイッチBを共にaポートに接続した場合、第1コイルU、V、Wと第2コイルU、V、Wが直列接続となる(図5参照)。一方、第1スイッチAと第2スイッチBを共にbポートに接続した場合、第1コイルU、V、Wと第2コイルU、V、Wは、並列接続となる(図6参照)。すなわち、第1スイッチAと第2スイッチBの切り替えタイミングは一致するように構成されている。
このような切り替え制御において、第1コイルU、V、Wと第2コイルU、V、Wを直列接続するシステム(第1システムと称す)では、トルク特製が良好となる。一方、第1コイルU、V、Wと第2コイルU、V、Wとを並列接続するシステム(第2システムと称す)では、回転特性が良好となる。モータのトルク定数を使って説明すると、直列に接続することにより、モータのトルク定数が大きくなり、電流当たりのトルクが大きくなる(トルク特性が良好になる)。一方、並列に接続することにより、モータのトルク定数が小さくなり、高速で回転させることが可能になる(回転特性が良好になる)。本実施例において、端子切替の目的はトルク定数を変更する為で、その結果、回転特性とトルク特性が変化し、各場面で最適なモータを提供できることになる。
図7に、第1システムと第2システムのトルクと回転数の関係特性(T-N特性)と、トルクと電流の関係特性(T-I特性)をそれぞれ示す。第2システムと第1システムを比較すると、第2システムでは常用回転域が高いため、トルクの向上に伴う使用電力の立ち上がり勾配が急な事を読み取ることができる。一方、第1システムでは、低回転域で高いトルクを発生させる事ができるものの、最高回転数が第2システムの半分程度にとどまってしまっている事を読み取ることができる。
各システムの特性を踏まえ、低回転域では第1システムを用い、高回転域では第2システムを用いる事で、2つのモータの夫々良いところを有効に活用する事ができる。図8に、第1システムと第2システムとを最大トルクの1/2となる回転域で切り替えた際に得られるモータの特性(T-N特性とT-I特性)を示す。システムの切り替えを行う本実施形態に係るモータ10では、低回転域において消費電力(電流)を抑制しつつ、高いトルクを発生させる事ができる。また、低トルクでの稼働で問題無い部分においては、第1システムでは得る事のできない高い回転数を実現する事が可能となる。
このような構成を実現する場合、回路部20を構成するスイッチ(第1スイッチA、第2スイッチB)の切り替えは、U相、V相、W相の3相で同時に成される必要がある。このため、実施形態に係るモータ10には、回路部20に対して切り替え信号を出力する制御部22が備えられている。なお、制御部22は、予め定められた回転数の閾値を基準とし、当該閾値よりも低回転側では、各相において直列接続するコイルを増やすようにし、高回転側では並列接続するコイルを増やすように切り替えを行う構成とすると良い。消費電力と発生トルクのバランスをとる事が出来ると共に、使用可能な回転域の幅を広げることができるからである。
このような構成のモータ10を車両の動力に適用して電動車を構成する場合、第1システム(直列)と第2システム(並列)の出力特性は図9に示すような傾向を示すこととなる。このため、発生トルクと必要回転域、及び消費電力の観点から、3つのゾーンに分けてシステムの切り替えを行いながら運転する事ができる。
すなわち、第1ゾーンは、発進時や登坂領域など、出力トルクが必要な場合(概ね最大トルクの1/2以上)に適用すると良い(第1システム:低回転時)。また、第2ゾーンは、比較的回転数が低く、出力トルクが不要(概ね最大トルクの1/2未満)で、消費電力を抑えたい場合(例えば通常走行時)に適用すると良い(第1システム:高回転時)。さらに、第3ゾーンは、高速走行時など、高い回転数が必要で出力トルクが不要な場合(概ね最大トルクの1/2未満)に適用すると良い(第2システム:高回転時)。
[効果]
上記のような特徴を有するモータ10によれば、消費電力の向上に伴い、高回転域においても所定のトルク(第1コイルU、V、Wと第2コイルU、V、Wを直列接続したシステム(第1システム)の高回転域と比べて高い回転数であっても高いトルクを得る事ができるという意味)を得る事ができる。
また、コイルに鉄心を備えない構成としているため、自己インダクタンスを小さく抑える事ができ、回路部20による接続切り替えによるスイッチングから特性切り替えに至るまでの応答性を高める事ができると共に、ロータ16を回転させる際の反トルクによるステータコイル18の変形を防ぐことができる。なお、ステータコイル18に耐変形性を持たせるにあたっては、図示しない耐変形層を設ける事の他、個別の補強手段を備えるなど、種々の手法を講じる事により、耐変形コイル体を構成すれば良い。
ステータコイル18に付加する耐変形層としては、円環状に構成したステータコイル18の少なくとも一方の側面(内側または外側)に、フィルムシートを貼付する事によれば良い。フィルムシートとしては、繊維強化プラスチック(FRP)や、カーボン繊維強化プラスチック(CFRP)などにより構成されたものである事が望ましい。このような構成とする事で、モータ10を大容量化した場合であっても、ロータ16の反トルクによりステータコイル18が変形する事を防ぐことが可能となる。
また、ステータコイル18に補強手段を備える場合には、円環状に形成したステータコイル18の自由端に金属などにより構成された円環状の補強リング(不図示)を配置するといったもので良い。さらに、補強リングに替えて、あるいは補強リングと共に、ステータコイル18の基端側端部、あるいは先端側端部に、上述したコイル切替基板24を配置する構成としても良い。補強リングと同様に、ステータコイル18の補強を行うことが可能となるからである。
コアレスモータは鉄心が無い。従って、インダクタンスが小さくなる。インダクタンスが大きいと電流の変化は起きにくくなる。そのため、無理に電流の変化を発生させると高電圧が発生する。大きな電流が流れている時に、急に電流を切ると(例えばパラからシリーズ(直列)に切り替えればその瞬間に電流は切られてしまう)、高電圧が発生してしまう。そうなると回路に過電圧がかかって回路の素子が壊れる可能性が大きい。回路素子は過電圧に弱いからである。
このため、コアドモータなどのインダクタンスが大きいモータでは、対策として、回路切替時の大電圧を発生させないようにする為の付帯設備や電流を作業手順上で一旦切って入れ替えるなどの作業追加などを工夫せざるを得なくなる。よって、コアドモータの巻線切替利用では、巻線切替時の急な電流変化による過電圧発生による事故を回避するための各種予防策の素子類を複数個用いざるを得ず結線が複雑になってしまう。
これに対して本実施形態に係る構成のモータ10(コアレスモータ)では、過電圧がコアドモータ(鉄心モータ)のわずか数分の1(例えば1/20以下)しか発生しない。このため、余計な付帯設備や事故回避作業が不要となり、コイル切替基板24に備える回路部20のみで、直列、並列の切替が瞬時に行えることとなる。これは、本願発明者等によって初めて着想され、実証できた技術である。
また、一般的にモータを乗物に適用する際、コアドモータのようにインダクタンスが大きいモータの場合、負荷がかかっている状態でモータに対する供給電流をカットすると、ロータの回転を止めようとする抵抗作用するため、スピードが落ちてショックが生じる。これに対し、本発明に係るモータ10を採用した場合には、インダクタンスに起因したショックが生じ難いと言うことができる。
[第2実施形態]
次に、図10から図12を参照して、第2実施形態に係るモータ10の構成について説明する。本実施形態に係るモータ10は、ステータコイル18の構成を、第1実施形態に係るモータ10と異ならせている。なお、モータ10の構成について、その作用を同様とする箇所については、図1を援用して説明するものとする。
本実施形態に係るステータコイル18は、1つの相に4つのコイル(合計12個)を用いた3相12極とされている。このような構成のステータコイル18では、各相を構成するコイル(第1コイルU、第2コイルU---、第3コイルU、第4コイルU、第1コイルV、第2コイルV、第3コイルV、第4コイルV、第1コイルW、第2コイルW、第3コイルW、第4コイルW)の間にそれぞれ、回路部20(20U、20U、20U、20V、20V、20V、20W、20W、20W)が設けられている。
回路部20の構成として、回路部20U、20U、20V、20V、20W、20Wについては、第1実施形態に係る回路部20U、20V、20Wと同様である。一方、回路部20U、20V、20Wについては、第2スイッチBについて、入力ポートの数と出力ポートの数が第1スイッチAと逆となるように構成されている。
このような構成のモータ10では、U相、V相、W相のそれぞれにおいて、回路部20U~20Wについて、それぞれ第1スイッチAと第2スイッチBをaポートに設定することで、第1コイルU~第4コイルU、第1コイルV~第4コイルV、第1コイルW~第4コイルWがそれぞれ直列接続されることとなる(この状態を1パラと称す:図10参照)。
また、1パラの状態から回路部20U2、20V2、20W2の第1スイッチAと第2スイッチBをbポートに設定した場合、例えばU相では、第1コイルUと第2コイルUが直列、第3コイルUと第3コイルUが直列にそれぞれ接続され、第1コイルUと第2コイルUの組と、第3コイルUと第4コイルUの組がそれぞれ並列に接続されることとなる。なお、V相、W相においても各コイルが同様に接続される(この状態を2パラと称す:図11参照)。
さらに、U相、V相、W相のそれぞれにおいて、回路部20U~20Wについて、それぞれ第1スイッチAと第2スイッチBをbポートに設定した場合には、第1コイルU~第4コイルU、第1コイルV~第4コイルV、第1コイルW~第4コイルWがそれぞれ並列接続されることとなる(この状態を4パラと称す:図12参照)。
上記のような構成のモータ10では、直列接続されるコイルが多いシステムほどトルク特製が高く(上記1パラ)、並列接続されるコイルが多いシステムほど回転特製が高い(上記4パラ)。このような特性を活かし、1パラから4パラまでのシステム切り替えを行ってモータ10を運転する場合のトルクと回転数の関係特性(T-N特性)と、トルクと電流の関係特性(T-I)特性について、図13に示す。
図13によれば、1パラ、2パラ、4パラと、回転数の上昇に伴うシステム切り替えを実施することで、消費電力を所定値以下に押えつつ、高トルクの運転を実現することができる。また、2パラ、4パラと切り替え運転することで、1パラでは得る事のできない高回転域での運転実現する事ができる。例えばこのような構成のモータ10を電動車の推進用の動力に適用した場合、4パラ、2パラ、1パラは、それぞれトップギア、セカンドギア、ローギアに相当する変速機構としての機能を果たすこととなる。
[効果]
このような構成のモータ10であっても、第1実施形態に係るモータ10と同様に、高回転域においても所定のトルクを得る事ができる。
さらに、コイルと回路部の数を増やす事により、特性の切り替えの自由度を向上させることができる。
[運転切替]
本実施形態に係るモータ10を電動車に適用した場合における運転切替の具体例について、図14から図16を参照して説明する。なお、本実施例は、車椅子、バイク、電動自転車、所謂シニアカー、自動車、AGV(自動搬送手段)などの電動車両全般における運転切替の実施例に該当すると共に、回転刃を備えた電動芝刈り機等における回転速度と負荷の変化にも共通視することができる。
図14から読み取れるように、スタート時(=車両発進時)は、低回転であると共に車両を動かすための初期トルクが必要であるため、L(ロー)、すなわちコイルの接続形式を直列(1パラ)としている。発進後、一例として、モータ10の回転数が700rpm(30km/h相当)になると、Lから2パラに切り替わる。なお、本例では、モータ10の回転数により接続切り替えが行われるように設定されている。このため、更に車両速度を向上させて、例えばモータ10の回転数が1400rpm(60km/h相当)になった場合には4パラに切り替わる。
さらに車両速度を上げて、4パラのまま車両速度100km/h(例えばモータ10の回転数が2000rpm)で進んだ場合、若干の登り坂(傾斜角度α)に入ると、モータ10に対する負荷が向上するため回転数が低下してスピードが落ちる。例えば回転数が1167rpm(50km/h相当:1400rpmの5/6)程度に低下すると、2パラに切り替わる。
さらに、若干の登り坂から急坂(傾斜角度β)に入ると、モータ10への負荷はさらに向上して回転数が低下し、スピードが落ちる。例えば回転数が467rpm(20km/h相当:700rpmの2/3)程度に低下すると、直列(1パラ:L)に切り替わる。なお、坂道を進行する際における50km/h(1167rpm)、20km/h(467rpm)等の設定はヒステリシスのブレ幅対応になる。
坂道の走行において徐々に加速し、平坦路付近で30km/h(700rpm)程度になると、モータ10の接続形式は2パラに切り替わる。また、平坦路においてさらに加速して60km/h(1400rpm)に至ると4パラになり、100km/h(2000rpm)程度まで加速することができる。ここまではモータの回転速度の向上に伴い、電子トランスミッションが切り替わる制御が成される。
これに対し、下り坂(例えば、傾斜角度γの急坂)に入ると、乗車者からの指令信号により電子トランスミッションの切り替えを行い、モータ10の回転抵抗による制動(=回生制動:いわゆるエンジンブレーキ)をかけるように制御する。例えば急坂では、4パラの状態で徐々に速度を低下させ、60km/h(1400rpm)程度まで落とす。その後、下り坂が穏やか(例えば、傾斜角度θ)になったら、2パラに切り替え、さらに速度を低下させる。このように段階的に速度(回転数)を落とす事により、モータ10に急激な負荷がかかることを防ぐことができる。
穏やかな下り坂において車両速度が30km/h(700rpm)程度まで落ちたら、モータ10の接続形式を1パラ(直列)に切り替え、平坦路に至る。なお、下り坂では、上記のように回生制動を効かせる事により、電源の充電を行うことができる。
以上の流れを高速(Top:T)、中速(Second:S)、低速(Low:L)の切替として図15及び図16に示し、以下に説明する。
まず、平地で発進し速度が0-20km/hの範囲ではLで走行し、20km/hになるとS、60km/hではTに切り替わり、Tでは100km/hまで至ることとなる。図15に示す区間Aではアクセル開度はフル(全開)にしており、モータ10の回転数を検出して自動で電子トランスミッションが切り替わる。この区間では、車両の加速に伴いモータ10の回転数が向上するのに対し、運転者が入力するアクセル信号(手動アクセル信号)は、回転数をMAXに上げるための信号が出力される。このため、手動アクセル信号がモータ10の回転数よりも大きくなる。
次に、上り坂に入ると速度は60km/h程度に落ち電子トランスミッションはSに切り替わり、その後により急坂に入ってもSの状態を維持する。この区間(図15における区間B´)は、モータの回転数(速度)により電子トランスミッションを制御するのではなく、アクセル開度による制御(電流コントロール)が行われる。そして坂を上りきって平地に入ると(区間B´を抜けると)回転数制御(速度制御)に切り替わり、電子トランスミッションは、車両を加速させるためにLへと切り替わり、速度(回転数)の上昇と共にS、へ切り替わり、その後にTへと切り替わる。ここで、Tでのトップスピードは100km/h程度に至ることとなる。図15に示す区間Bでは、アクセル開度による電子トランスミッションの切り替え制御が優先される。このため、モータ10の回転数(速度)がアクセル開度に基づく支持より低い場合には、アクセル開度に基づく電流指示により電子トランスミッションの切り替えが成されることとなる。つまり、区間B´では、車両速度の低下に伴いモータ10の回転数は落ちるが、車両速度を60km/hに保つために電流値によって自動的に電子トランスミッション機能が切り替わる。上記のように、区間Bでは、アクセル開度に対するモータ10の回転数(速度)が低い状態が続くこととなる。よって、区間Bも、手動アクセル信号がモータ10の回転数よりも大きくなる。
次に、平坦路から下り坂に入ると、急な下り坂であっても最初はTの状態で下り始め、緩い坂になった後にSに切り替わり、その後平地に至ってLへと切り替えが成される。この区間Cは、重力加速に伴い、モータ10の回転数(速度)がアクセル開度(電流指令)より大きくなる。このため、運転者のアクセル開度の調整(アクセル指示)に従って電子トランスミッションの切り替えを行うことになる。
次に、運転切替パターンとして他の態様を図16に例示する。図16に示す例では、平地から傾斜角小の登り坂の範囲ではトップギアが選択される。その後、登り坂の傾斜が中角度になった場合にはセカンドギアに切り替わり、傾斜が角度大となるとローギアに切り替わる。そして、傾斜角が上り切りの緩やかな状態になると再びセカンドギアに切り替わり、台地に上って平地になるとトップギアに切り替わるという態様が採られる。
一般的に、モータを高トルクにする事とモータの最大回転数を上げることとは、トレードオフの関係にあり、モータを高トルクにしようとすると最大回転数が低くなり、モータの最大回転数を上げようとすると最大トルクが低くなる。そこで従来は電源の高電圧化による高回転化と電源の大電流化による高トルク化が図られて来たが、こうした制御方式では安全面での課題や技術的限界がある。そこで本発明者等は、特性が異なるモータを電気的に自動的に切り替えることを考え、この従来の課題を解決した。このような手段を講じる事により、モータ自体は1つとした上で、例えばLowギア、2´ndギア、Topギアのように複数段の回路切替を可能にすることで、特性が異なる複数のモータを自動で切り替えることと同様な効果を得ることが可能となる。
ここで、Lowギアは高トルク、低回転数であり、少ない電流で高トルクを発生できる。Lowギアにおいて回転数を向上させるためには、高電圧が必要となるが、Lowギア段階では低回転数での運用となるため高電圧が必要となることはない。また、2´ndギアでは中トルク、中回転数となり、Topギアでは低トルク、高回転数(低い電圧で高速回転が可能)となる。Topギアにおいて高トルクを得るためには大電流が必要となるが、Topギア段階では低トルクでの運用となるため大電流が必要となることはない。
このように、モータに対して電子トランスミッションによる切換え機能を付与することにより、1台のモータで高トルクと高速回転のどちらにも対応できるようになる。従ってドライバの高電圧出力化、及び大電流出力化も不要となる。よって、モータに対する過負荷が低減され、モータの温度の急上昇を抑制することができる。
以上に述べた通り、本発明に係るモータ10では、直列のLo状態と、複数の並列(例えばセカンド、サード)といった接続切り替えによって、3段以上の特性切り替えを可能にできる。すなわち、各相のコイルの位置及び数を選択することによって、接続形式を直列形式、及び複数パターンの並列形式に切り替え可能とすることができる。このため、自転車、バイク、所謂シニアカー、車椅子、自動車などの電動車両に適用した場合には、機械式のギアを介装させる事無く複数段のギア切り替え(電子トランスミッションによる切り替え)が可能となる。
なお、各相のコイル総数は、切替段数(直列(=1パラ)、複数パターンの並列)に応じて分割することになるが、分割に際しては均等に分けることによってコイル間での循環電流の発生を防止することが望ましい。例えばコイル総数が24コイルであれば直列(1パラ)なら24コイル、2パラなら12コイルずつ分けることとなる。同様に、3パラの場合には8コイルずつ、4パラの場合には6コイルずつ、6パラの場合には4コイルずつとすることで、均等に分けることができる。さらに分割数を増やし、8パラとする場合には3コイルずつ、12パラとする場合には2コイルずつとなり、24パラの場合には1コイルずつ分けることとなる。このようにコイルを均等分割することで、各相において並列を成すコイル数に差が生じないため、循環電流が発生しない。このため、循環電流の発生に基づく発熱を抑制することができ、エネルギー(電力)効率の無駄(ロス)の増大を避けることができる。
ところで、以上の実施形態に示した回路はモータ10に内蔵させることができる。回路をモータ内に収める場合には特に、コアレスモータ特有の内部空間を有効に活用することができる。さらに、本発明に係るモータ10は、必ずしも回転軸14を設けなくとも、回転電気機械としての機能を保つことができる。これは、回転軸14とロータ16がコアにより接続されていないために可能とされる構成であり、例えば、ロータに直接、入出力機器の回転軸を接続することで実現することができる。このような構成とした場合には、モータ10の内部が中空構造となることより、内部空間をより有効に活用することが可能となる。
また、上記実施形態では主に、モータ10の回転数に基づいて電子トランスミッションによる切り替えを行う旨説明している。しかしながら、本発明に係るモータ10を電動車の推進用の動力に適用する場合、適用対象とする電動車の車両速度(車速)を検出し、検出した車速値に基づいて電子トランスミッションによる切り替えを行うようにすることもできる。なお、車速の検出に関しては、図示しないセンサ等を用いて行うようにすれば良く、従前(既知)の様々な方式を用いることができる。
[応用形態]
上記実施形態ではいずれも、単一のコイル単位に回路部を備える構成としていた。しかしながら、回路部間に配置するコイルの数は、1つに限るものでは無い。例えば、回路部間に配置するコイルの数に変化を持たせると共に回路部の配置を工夫することで、コイルを並列接続する際に、直列接続されるコイルの数を等分化することが可能となり、直列接続するコイルと並列接続するコイルの組み合わせによる特性変化の幅を広げることができる。
例えば図17に示すような構成のステータコイル18を備えるモータ10では、各相(U相、V相、W相)に12個のコイル(第1コイル~第12コイル:U-W12)を配置し、5つの回路部(20U-20W)を設ける構成としている。1例として、U相における回路部20U-20U)は、コイルUとコイルUの間、コイルUとコイルUの間、コイルUとコイルUの間、コイルUとコイルUの間、及びコイルUとコイルU10の間にそれぞれ設けている。なお、V相とW相においても、回路部(20V-20W)の配置は同様とする。
回路部(20U-20W)には、それぞれポートa1、b1、a2、b2、c1、c2が備えられている。このようなポートを有する回路部(20U-20W)では、ポートa1、b1がポートc1との間で切り替え可能とされ、ポートa2、b2がポートc2との間で切り替え可能とされており、両者は同時に切り替えが成されるように構成されている。
次に、本形態におけるステータコイル18の接続形態の切り替えと回路部(20U-20W)の切り替えの関係について説明する。なお、各相において対応する回路部(20U-20W)はそれぞれ同時に切り替えが成されるため、以下の説明においては、回路部20U、20V、20Wを回路部20X、回路部20U、20V、20Wを回路部20X、回路部20U、20V、20Wを回路部20X、回路部20U、20V、20Wを回路部20X、回路部20U、20V、20Wを回路部20Xと称して説明する。
本実施形態のモータでは、1パラ(直列接続)の場合には、全ての回路部20X-20Xにおいて、aポートとcポートが接続されるようにスイッチングが設定される。また、2パラとする場合には、回路部20Xのみがbポートとcポートが接続されるようにスイッチング設定される。また、3パラとする場合には、回路部20Xと回路部20Xがbポートとcポートが接続されるようにスイッチング設定される。さらに、4パラとする場合には、回路部20Xと回路部20X、及び回路部20Xがbポートとcポートが接続されるようにスイッチング設定される。
各相を構成するコイルを円環状に配置すると、図18のような形態となる。図18に示す例では、コイルUとコイルU12の境界部を電力の入出力端として、右周りにコイルU-U12を円環(円筒)状となるように配置している。このような配置形態のコイルにおいて、上記2パラを実行した場合、回路部20Uでコイルが分割(2等分)され、コイルU-U、コイルU-U12がそれぞれ直列接続されることとなる。また、上記3パラを実行した場合、回路部20U、20Uでコイルが分割(3等分)され、コイルU-U、コイルU-U、コイルU-U12がそれぞれ直列接続されることとなる。さらに、上記4パラを実行した場合、回路部20U、20U、20Uでコイルが分割(4等分)され、コイルU-U、U-U、U-U、U10-U12がそれぞれ直列接続されることとなる。
なお、図18においてはU相のコイル配置を示しているが、V相やW相においても同様である。
また、図19は、本発明を用いた6段切替の回路例を示している。この例では、U、V、Wの3相を用い、各相に12コイルを使用しており、コイルの接続方式を1パラ(つまり直列)、2パラ、3パラ、4パラ、6パラ、12パラ(2以上は並列)とする6段切替ができるようにしている。図19に示す例では、説明簡単化の為に図のようなリレーの組み合わせで説明しているが、後述するようにFET等のスイッチング素子(半導体素子)を1つまたは複数用いて回路装置を纏めるようにしても良い。半導体素子を用いて回路装置を纏めるようにすることで、モータ10自体の小型軽量化や、内部配線の簡略化を図る事が可能となるからである。図中のa1、a2、b1、b2、c1、c2はポート(接点)、Lu1~Lu12、Lv1~Lv12、Lw1~Lw12はコイル、Ku1~Ku11、Kv1~Kv11、Kw1~Kw11は回路部(リレー)を示す。
回路部におけるポートc1とポートc2は同時に切り替わり、ポートc1がポートa1と繋がれば同時にポートc2はポートa2と繋がることとなる。このような接続形態では、当該回路部の両側に配置されたコイルが直列に接続されることとなる。なお、回路部においてポートa2は使わない端子(未接続)となっている。一方、ポートc1がポートb1と繋がれば同時にポートc2はポートb2に繋がることとなる。このような接続形態では、当該回路部の両側に配置されたコイルは並列に繋がることとなる。このような回路部が11個あれば、どの位置の回路部の選択先をaにするかbにするかにより、図20に示す表のように1パラ(1パラは直列)、2パラ、3パラ、4パラ、6パラ、12パラの選択ができる。なお、表中のKx1~Kx11のxは、u、v、wを示している(例えばU相のKx1はKu1になる)。
モータを回転させるべく複数相(上記説明では3相)必要だが、夫々の相は表に示す切り替え方は同じになる。なお、切替操作はオートでもマニュアルでも良く、直列以外に複数段階の切り替えが可能であることが本実施例の本質になる。切替の操作は、例えば図28(説明は後述)のギア切替操作手段30により段数を選定し、その選定指示をコントローラ31に送り、コントローラ31にて操作信号Sinをシフトレジスタ32に送ることになる。
[3相以外:2相の例と5相の例]
以上の実施形態では、ステータコイル18をU、V、Wの3相で構成するように示し、その旨説明してきた。しかしながら、本発明に係るモータ10は、直列と並列による複数段の回路切替を可能とする点を特徴とする。よって、ステータコイル18は、複数の相により構成されていれば、3相に限定されるものではない。
ステータコイル18を2相で構成する場合の例を図21から図23に示す。図21の回路図中、回路部20が実線側に倒れれば、ステータコイル18を構成する各コイルは直列に接続され、破線側に倒れれば各コイルが並列に接続される。図22、図23は、ステータコイル18の構成を模式的に示した説明図である。両図では、2相を示すべくコイルを実線と破線の2種類で描いている。また、図中上側にSとNで示す永久磁石16aに対して近接している山型の部分が極を構成するコイルを表している。なお、図22は、各コイルが直列に接続されている状態を示しており、図23は、各コイルが並列に接続されている状態を示している。
次に、ステータコイル18を5相で構成する場合の例を図24から図26に示す。図24の回路図中、回路部20が実線側に倒れれば各コイルは直列に接続され、破線側に倒れれば各コイルが並列に接続される。図25、図26は、ステータコイル18の構成を模式的に示した説明図である。両図では、5相を示すべくコイルを5種類の線種で表現している。また、図中上側にSとNで示す永久磁石16aに対して近接している山型の部分が極を構成するコイルを表している。なお、図25は、各コイルが直列に接続されている状態を示しており、図26は、各コイルが並列に接続されている状態を示している。
[切替回路(回路部20)におけるショート防止]
直列と並列の切替は機械的な選択動作によるものであるならショートは起きない。しかしながら、機械的選択機構によらずスイッチング素子などを利用した場合には、そのタイミング次第で瞬時のショートが起きる可能性があるため、対策を講じる必要がある。その対策の1つとして、クロックを用いる方法がある。具体的には、直列のゲートと並列のゲートが同時にON(Hi)にならないようにすれば良い。
具体的な対策を講じる場合におけるクロックと指令信号との関係、並びに回路部に対する制御部の構成例を図27、図28に示す。ギア切替操作手段30からの指令信号がコントローラ31に入力されると、コントローラ31からシフトレジスタ32に対しては、指令信号Sin(シリアルイン)としての入力となる。直列形式及び1又は複数の並列形式の各コイル切り替えについては、リレー回路であればショートの発生は生じにくいが、半導体スイッチング素子を用いた場合、切り替えの前後でどちらもONにならない期間(どちらもOFFになる期間)を設けることが望ましい。
指令信号Sinが入力されると、シフトレジスタ32からは、端子Q0、Q1、Q2からそれぞれ指令信号が出力されることとなる。この際、シフトレジスタ32では、クロック信号clkの作用により、各端子(Q0、Q1、Q2)からの出力が図27に示すようなズレを生じるように調整される。具体的には、SinがL(Lo、以下同じ)でclkが立ち上がるときはQ0はLになり、SinがH(Hi、以下同じ)でclkが立ち上がるときはQ0はHになる。一方、他の場合、すなわちSinに変化が無い場合には、clkの立ち上がりに関わらず、信号の状態がLまたはHのまま維持される。Q1についてはQ0の信号に基づく変化が成される。具体的には、Q0がLでclkが立ち上がる時はLになり、Q0がHでclkが立ち上がるときはQ1がHになる。そして、Q0の信号に変化が無い場合には、前の状態、すなわちLまたはHの状態が維持される。Q2についてはQ1の信号に基づく変化が成される。具体的には、Q1がLでclkが立ち上がる時はLになり、Q1がHでclkが立ち上がる時はQ2がHになる。Q1の信号に変化が無い場合には、Q1と同様に、前の状態、すなわちLまたはHの状態が維持されることとなる。
Q0とQ2からの出力は、NOR素子33に入力され、EN(XNOR:エクスクリーシブノア)として指令信号が出力される。NOR素子33では、Q0とQ2の信号が一致した場合に指令信号の出力が許可され、両者の信号が一致しない場合には指令信号の出力が許可されない。具体的には、Q0から出力される指令信号がLで、Q2からの出力もLである場合には、ゲートがHとなり、指令信号の出力が許可される。同様に、Q0からの出力がHで、Q2からの出力もHdeある場合にも、ゲートがHとなり、指令信号の出力が許可される。一方、Q0から出力される指令信号がLでQ2からの出力がHである場合や、Q0からの出力がHでQ2からの出力がLである場合には、ゲートがLとなり、指令信号の出力は許可されない。
シフトレジスタ32におけるQ1から出力される指令信号は、NOT素子34を介してAND素子35に入力されると共に、直接AND素子36にも入力される。NOT素子34からの出力信号は、入力された信号と逆になるため(Q1から出力された指令信号がLであった場合、NOT素子34からの出力はH、Q1からの指令信号がHであった場合、NOT素子34からの出力はL)、AND素子35とAND素子36には、Q1からの指令信号としてそれぞれ反対の指令信号が入力されることとなる。
AND素子35、AND素子36は、それぞれQ1からの指令信号と、NOR素子33からの出力信号が同時にHとなった場合のみ、指令信号としてHを出力することとなる。上述したように、AND素子35とAND素子36には、Q1からの指令信号としてそれぞれ反対の信号(L又はH)が入力されるため、両者が同時にHの指令信号を出力することは無い。また、シフトレジスタ32におけるQ0とQ1、及びQ2からの指令信号の切り替えタイミングにもズレが生じていることより、NOR素子33からの出力信号の切り替えタイミングとQ1からの指令信号の切り替えタイミングが一致することも無い。このため、AND素子35とAND素子36との指令信号の切り替えタイミングも一致する虞がない。
AND素子35とAND素子36からの出力はそれぞれ、各相の回路を構成するブロック37,38,39に入力される。なお、ブロック37は、U相のブロック、ブロック38は、V相のブロック、ブロック39は、W相のブロックをそれぞれ示す。また、ブロック37,38,39において、AND素子35から出力される指令信号が入力されるG1sは、ゲートシリアル(直列側)への切り替え信号の入力端子であり、AND素子36から出力される指令信号が入力されるG1pは、ゲートパラレル(並列側)への切り替え信号の入力端子である。上述したように、AND素子35とAND素子36からの指令信号は一致することが無く、L、Hの切り替えタイミングにもズレが生じることとなる。このため、図27に示すように、G1sとG1pが同時にON(Hi)となるタイミングが無く、ショートが生じる事が無い。なお、G1s、G1pにおける数字「1」は、それぞれ回路部の番号を示すものであり、図20における回路部におけるKx11における端子の場合、それぞれG11s、G11pと示すことができる。
図29に、ブロックを構成する回路図の例を示す。なお、図29に示す例は、U相を構成するブロックにおける回路図の例であるが、V相、W相を構成するブロックについても同様な構成となる。例えばLu1hについては、V相の場合Lv1h、W相の場合Lw1h、Lu2hについては、Lv2h、Lw2hとなる。また、Lu1lはLv1lとLw1l、VuはVv、Vwにそれぞれなる。図29に示す例では、回路部に相当するスイッチング素子とFET(電界効果トランジスタ)素子40を示しているが、本発明を実施するにあたってスイッチング素子を用いる場合には、FET素子を採用する事に限定することは無い。
上記のような回路部を有する回転電気機械は、図30や図31に示すような水中で用いるモータ50にも適用することができる。水中で用いるモータ50に適用する場合、上述したロータ16やステータコイル18は、推進方向が定められたケーシング52に収められることとなる。ケーシング52の進行方向は、図30に示すように、先端にやや丸みを帯びた円錐形、いわゆるノーズコーンを有する側を推進方向前方と定めるようにしている。また、推進方向後方側には、回転軸14を突出させる構成としている。
このような構成の水中で用いるモータ50では、ケーシング52の内部に冷却水を導入する構成とすると良い。ケーシング52内に導入された冷却水は、回転軸14に備えられた羽根14aの回転によりケーシング52内を循環することとなる。これにより、冷却水による冷却作用を高めることができる。符号54は、ケーブル等を通す孔である。
また、モータ50への適用例としては、図31に示すような、自律推進型のものであっても良い。なお、自律推進型のモータ50であっても、ケーシング52の内部にロータ16やステータコイル18、及びコイル切替基板24を配置するという構成に変わりは無い。ここで、図30や図31に示す例のように、回転軸14が推進方向前方に突出していない場合、コイル切替基板24には、回転軸14を挿通させるための開孔を設ける必要が無い。よって、コイル切替基板24は図32に示すような円盤型とすることができる。なお、ここで言う円盤型には、図32に示すように、必要に応じて板面の一部に切欠き26を設けたものも含むこととする。配線等を挿通させるために基板の一部に設ける切欠きや貫通孔は、基板全体の板面形状を定めた後に設けられるものだからである。また、図31に示す例では、ケーシング52の内部に冷却用の羽根14aを設けていないが、設けるようにしても良いことは言うまでも無い。
図31に示すモータ50はケーシング52の外部に、推進力を発生させるためのスクリュー56を備え、ケーシング52の下部には、スケッグ52aを設ける構成としている。ここで、スケッグ52aは、推進時における舵の役割を果たすこととなる。
さらに、回転電気機械をモータ50に適用する場合、図33に示すような構成とすることもできる。図33に示すモータ50は、風洞状に形成したケーシング52とケーシング53を二重に配置し、ケーシング53の絞り部にスクリュー56を配置すると共に、推進用の水を取込む取水口53aを設ける構成としている。
水中で用いるモータ50をこのような構成とした場合、ケーシング52の絞り部を排出口55とし、ステータコイル18の熱により冷却水が気化することで発生する水蒸気を排出することとなる。排出口55から排出された水蒸気は、スクリュー56により取水口53aから取り込まれる流水の流れを加速させることとなる。これにより、推進力の向上や、スクリュー56を回転させるためのトルクの低減を図ることが可能となる。
10………モータ、12………ハウジング、12a………軸受、13………ステータ、13a………軸受、14………回転軸、14a………羽根、16………ロータ、16a………永久磁石、16b………インナーヨーク、16c………アウターヨーク、17………支持部材、18………ステータコイル、18a………導電線、18b………エナメル層、18c………外皮層、20(20U、20V、20W)………回路部、22………制御部、24………コイル切替基板、24a………半導体素子、26………切欠き、30………ギア切替操作手段、31………コントローラ、32………シフトレジスタ、33………NOR素子、34………NOT素子、35………AND素子、36………AND素子、37………U相ブロック、38………V相ブロック、39………W相ブロック、50………モータ、52………ケーシング、52a………スケッグ(Skeg)垂直尾翼、53………ケーシング、55………排出口、56………スクリュー、U1………第1コイル、U2………第2コイル、U3………第3コイル、U4………第4コイル、V1………第1コイル、V2………第2コイル、V3………第3コイル、V4………第4コイル、W1………第1コイル、W2………第2コイル、W3………第3コイル、W4………第4コイル。
上記目的を達成するための本発明に係る回転電気機械は、ハウジングと、円環状を成す非回転のコイル(本願においてはこれをステータコイルと呼ぶ)と、前記ステータコイルと離間して前記ステータコイルの対向面に位置する永久磁石を備えたロータと、を有するコアレス回転電気機械であって、前記ステータコイルは複数の相から成り、各相が複数のコイルから構成され、各相を構成するコイルの接続形式を直列形式と1或いは複数の並列形式に切り替え可能な回路部を備え、前記回路部は、前記ステータコイルの円状端部に近接すると共に、前記円状端部に実質的に平行に配置されて前記ハウジング内に収容されたコイル切替基板に搭載されていることを特徴とする。
そこで本発明では、上記課題を解決し、コイルの接続方式の切り替えを図るための回路の配置スペースを削減し、機械全体としての小型化を図りやすくする事のできるモータを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係るモータは、ハウジングと、円環状を成す非回転のステータコイルと、前記ステータコイルと離間して前記ステータコイルの対向面に位置する永久磁石を備えたロータと、を有するコアレスモータであって、前記ステータコイルは複数の相から成り、各相が複数のコイルから構成され、各相を構成するコイルの接続形式を直列形式と複数の並列形式に切り替え可能な回路部を備え、前記回路部は、前記ハウジング内に収め、かつ前記回路部は、円盤状基板により構成して前記ステータコイルの端部に近接させると共に、前記ステータコイルの端部に平行に配置し、前記回路部には半導体素子を使用して成ることを特徴とする
また、上記のような特徴を有するモータでは、前記コイル切替基板が円盤状とすることで、ステータコイルの形態に合わせて形成される円筒状のハウジング内に、コイル切替基板を効率良く収める事が可能となる。
さらに、上記のような特徴を有するモータでは、前記コイル切替基板を前記ステータコイルの端部に配置するようにしている。このような特徴を有する事によれば、コイル切替基板をステータコイルの補強リングとして利用する事も可能となる。
また、上記のような特徴を有するモータにおいて前記回路部を1つまたは複数の半導体素子により構成することによれば、回転電気機械自体を小型、軽量化する事が可能となると共に、内部配線の簡略化等を図る事も可能となる。
また、上記のような特徴を有するモータは、前記ロータに同期して回転する回転軸を備え、前記回転軸には、前記ハウジング内に位置する部位に羽根が備えられているようにすることができる。このような特徴を有する事によれば、ハウジング内に空気を循環させ、冷却作用を奏する事が可能となる。
また、上記目的を達成するための本発明に係るモータは、ハウジングと、円環状を成す非回転のステータコイルと、前記ステータコイルと離間して前記ステータコイルの対向面に位置する永久磁石を備えたロータと、を有するコアレスモータであって、前記ステータコイルは複数の相から成り、各相が複数のコイルから構成され、各相を構成するコイルの接続形式を直列形式と複数の並列形式に切り替え可能な回路部を備え、前記回路部は、前記ハウジング内に収め、かつ前記回路部は、円盤状基板により構成して前記ステータコイルの端部に近接させると共に、前記ステータコイルの端部に配置し、前記回路部には半導体素子を使用して成り、前記半導体素子は、コイル切替の前後のどちらもOFFとなる期間が設定されていることを特徴とする。コイルの接続形式を切り替える際にショートが生じることを効果的に防ぐことが可能となるからである。
また、上記のような特徴を有するモータにおいて前記ステータコイルは、耐変形層を備えるようにすると良い。
また、上記のような特徴を有するモータを水没させて使用し、前記ステータコイルや前記ロータは、推進方向が定められたケーシングに収められ、前記回転軸の延設部を前記推進方向と反対側から、前記ケーシングの外部に突出させている構造とすることができる。
上記のような特徴を有するモータによれば、コイルの接続方式の切り替えを図るための回路の配置スペースを削減し、機械全体としての小型化を図ることができる。
以下、本発明のモータに係る実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
坂道の走行において徐々に加速し、平坦路付近で30km/h(700rpm)程度になると、モータ10の接続形式は2パラに切り替わる。また、平坦路においてさらに加速して60km/h(1400rpm)に至ると4パラになり、100km/h(2000rpm)程度まで加速することができる。ここまではモータの回転速度の向上に伴い、コイルの接続形式が切り替わる制御が成される。
これに対し、下り坂(例えば、傾斜角度γの急坂)に入ると、乗車者からの指令信号によりコイルの接続形式を切り替えるための回路の切り替えを行い、モータ10の回転抵抗による制動(=回生制動:いわゆるエンジンブレーキ)をかけるように制御する。例えば急坂では、4パラの状態で徐々に速度を低下させ、60km/h(1400rpm)程度まで落とす。その後、下り坂が穏やか(例えば、傾斜角度θ)になったら、2パラに切り替え、さらに速度を低下させる。このように段階的に速度(回転数)を落とす事により、モータ10に急激な負荷がかかることを防ぐことができる。
まず、平地で発進し速度が0-20km/hの範囲ではLで走行し、20km/hになるとS、60km/hではTに切り替わり、Tでは100km/hまで至ることとなる。図15に示す区間Aではアクセル開度はフル(全開)にしており、モータ10の回転数を検出して自動でコイルの接続形式を切り替えるための回路が切り替わる。この区間では、車両の加速に伴いモータ10の回転数が向上するのに対し、運転者が入力するアクセル信号(手動アクセル信号)は、回転数をMAXに上げるための信号が出力される。このため、手動アクセル信号がモータ10の回転数よりも大きくなる。
次に、上り坂に入ると速度は60km/h程度に落ちコイルの接続形式を切り替えるための回路はSに切り替わり、その後により急坂に入ってもSの状態を維持する。この区間(図15における区間B´)は、モータの回転数(速度)によりコイルの接続形式を切り替えるための回路を制御するのではなく、アクセル開度による制御(電流コントロール)が行われる。そして坂を上りきって平地に入ると(区間B´を抜けると)回転数制御(速度制御)に切り替わり、コイルの接続形式を切り替えるための回路は、車両を加速させるためにLへと切り替わり、速度(回転数)の上昇と共にS、へ切り替わり、その後にTへと切り替わる。ここで、Tでのトップスピードは100km/h程度に至ることとなる。図15に示す区間Bでは、アクセル開度によるコイルの接続形式を切り替えるための回路の切り替え制御が優先される。このため、モータ10の回転数(速度)がアクセル開度に基づく支持より低い場合には、アクセル開度に基づく電流指示によりコイルの接続形式を切り替えるための回路の切り替えが成されることとなる。つまり、区間B´では、車両速度の低下に伴いモータ10の回転数は落ちるが、車両速度を60km/hに保つために電流値によって自動的にコイルの接続形式を切り替えるための回路が切り替わる。上記のように、区間Bでは、アクセル開度に対するモータ10の回転数(速度)が低い状態が続くこととなる。よって、区間Bも、手動アクセル信号がモータ10の回転数よりも大きくなる。
次に、平坦路から下り坂に入ると、急な下り坂であっても最初はTの状態で下り始め、緩い坂になった後にSに切り替わり、その後平地に至ってLへと切り替えが成される。この区間Cは、重力加速に伴い、モータ10の回転数(速度)がアクセル開度(電流指令)より大きくなる。このため、運転者のアクセル開度の調整(アクセル指示)に従ってコイルの接続形式を切り替えるための回路の切り替えを行うことになる。
このように、モータに対してコイルの接続形式を切り替えるための回路による切換え機能を付与することにより、1台のモータで高トルクと高速回転のどちらにも対応できるようになる。従ってドライバの高電圧出力化、及び大電流出力化も不要となる。よって、モータに対する過負荷が低減され、モータの温度の急上昇を抑制することができる。
以上に述べた通り、本発明に係るモータ10では、直列のLo状態と、複数の並列(例えばセカンド、サード)といった接続切り替えによって、3段以上の特性切り替えを可能にできる。すなわち、各相のコイルの位置及び数を選択することによって、接続形式を直列形式、及び複数パターンの並列形式に切り替え可能とすることができる。このため、自転車、バイク、所謂シニアカー、車椅子、自動車などの電動車両に適用した場合には、機械式のギアを介装させる事無く複数段のギア切り替え(コイルの接続形式を切り替えるための回路による切り替え)が可能となる。
また、上記実施形態では主に、モータ10の回転数に基づいてコイルの接続形式を切り替えるための回路による切り替えを行う旨説明している。しかしながら、本発明に係るモータ10を電動車の推進用の動力に適用する場合、適用対象とする電動車の車両速度(車速)を検出し、検出した車速値に基づいてコイルの接続形式を切り替えるための回路による切り替えを行うようにすることもできる。なお、車速の検出に関しては、図示しないセンサ等を用いて行うようにすれば良く、従前(既知)の様々な方式を用いることができる。

Claims (8)

  1. ハウジングと、円環状を成す非回転のステータコイルと、前記ステータコイルと離間して前記ステータコイルの対向面に位置する永久磁石を備えたロータと、を有するコアレス回転電気機械であって、
    前記ステータコイルは複数の相から成り、各相が複数のコイルから構成され、各相を構成するコイルの接続形式を直列形式と1又は複数の並列形式に切り替え可能な回路部を備え、
    前記回路部は、前記ステータコイルの円状端部に近接すると共に、前記円状端部に実質的に平行に配置されたコイル切替基板に搭載されていることを特徴とする回転電気機械。
  2. 請求項1に記載の回転電気機械であって、
    前記コイル切替基板が円盤状であることを特徴とする回転電気機械。
  3. 請求項1に記載の回転電気機械であって、
    前記コイル切替基板がリング状であることを特徴とする回転電気機械。
  4. 請求項3に記載の回転電気機械であって、
    前記コイル切替基板を前記ステータコイルの端部に配置したことを特徴とする回転電気機械。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の回転電気機械であって、
    前記回路部を1つまたは複数の半導体素子により構成したことを特徴とする回転電気機械。
  6. 請求項5に記載の回転電気機械であって、
    前記半導体素子は、コイル切替の前後のどちらもOFFとなる期間が設定されていることを特徴とする回転電気機械。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の回転電気機械であって、
    前記ロータに同期して回転する回転軸を備え、
    前記回転軸には、前記ハウジング内に位置する部位に羽根が備えられていることを特徴とする回転電気機械。
  8. 請求項5または6に記載の回転電気機械を水没させて使用し、
    前記ステータコイルや前記ロータは、推進方向が定められたケーシングに収められ、前記回転軸の延設部を前記推進方向と反対側から、前記ケーシングの外部に突出させていることを特徴とする回転電気機械。
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