JP2022129030A - 車載通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】基板の設計やワイヤハーネスの設計の簡素化を図ることが可能な車載通信システムを提供する。【解決手段】車載通信システム1は、第1のECU10と、第2のECU20と、第1のECU10と第2のECU20を接続する第1の通信線50と、を備え、第1の通信線50を介した第1のECU10から第2のECU20への第1の通信速度V1は、当該第1の通信線50を介した第2のECU20から第1のECU10への第2の通信速度V2と異なっている。【選択図】図2

Description

本発明は、車載通信システムに関するものである。
車両に搭載された複数のECU間で通信するための車載通信システムとして、2つのECUが2本の通信線で接続され、通常時は一方の通信線でイーサネット(Ethernet)(登録商標)通信を行い、異常時は他方の通信線でCAN通信を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2016-225905号公報
イーサネット通信は、CAN通信と比較して高速であるため、信号の反射が大きくなる傾向がある。上記の車載通信システムでは、同一の通信線でイーサネットの双方向通信を行なっている(作動信号伝送)。このため、一方のECUが他方のECUからの信号を受信する際、当該一方のECUから送信された信号の反射波の影響を受けて、他方のECUからの信号を正しく受信できない場合がある。そのため、反射波の発生を抑制するために、ECUの基板の設計や通信線を含むワイヤハーネスの設計が複雑になり、コストが増加してしまうという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、基板の設計やワイヤハーネスの設計を簡素化することが可能な車載通信システムを提供することである。
[1]本発明に係る車載通信システムは、第1の車載デバイスと、第2の車載デバイスと、前記第1の車載デバイスと前記第2の車載デバイスを接続する第1の通信線と、前記第1の車載デバイスと前記第2の車載デバイスを接続する第2の通信線と、を備え、前記第1の通信線を介した前記第1の車載デバイスから前記第2の車載デバイスへの第1の通信速度は、前記第1の通信線を介した前記第2の車載デバイスから前記第1の車載デバイスへの第2の通信速度と異なると共に、前記第2の通信線を介した前記第1の車載デバイスから前記第2の車載デバイスへの第3の通信速度は、前記第2の通信線を介した前記第2の車載デバイスから前記第1の車載デバイスへの第4の通信速度と異なる車載通信システムである。
[2]上記発明において、下記の(1)式及び(2)式を満たしていてもよい。
V1>V2 …(1)
V4>V3 …(2)
但し、上記の(1)式及び(2)式において、V1は、前記第1の通信速度であり、V2は、前記第2の通信速度であり、V3は、前記第3の通信速度であり、V4は、前記第4の通信速度である。
[3]上記発明において、下記(3)式及び(4)式を満たしていてもよい。
V1≧V2×10 …(3)
V4≧V3×10 …(4)
但し、上記の(3)式及び(4)式において、V1は、前記第1の通信速度であり、V2は、前記第2の通信速度であり、V3は、前記第3の通信速度であり、V4は、前記第4の通信速度である。
[4]上記発明において、下記(5)式及び(6)式を満たしていてもよい。
V1=V4 …(5)
V2=V3 …(6)
[5]上記発明において、前記第1及び第2の車載デバイスの間に配策される前記第1及び第2の通信線は、それぞれ2m以上の長さを有していてもよい。
本発明によれば、第1の通信線を介した第1の車載デバイスから第2の車載デバイスへの第1の通信速度が、第1の通信線を介した第2の車載デイバスから第1の車載デバイスへの第2の通信速度と異なっている。
これにより、本発明では、第1の車載デバイスにおいて、第2の車載デバイスから送信された信号と、第1の車載デバイスから送信された信号の反射波とを、通信速度の違いによって分離することができるため、反射波の影響を抑制することができる。同様に、第2の車載デバイスにおいても、第1の車載デバイスから送信された信号と、第2の車載デバイスから送信された信号の反射波とを、通信速度の違いによって分離することができ、反射波の影響を抑制することができる。このため、車載デバイスの基板の設計や通信線を含むワイヤハーネスの設計を簡素化することができる。
図1は、本発明の実施形態における車載通信システムを搭載した車両を示す概略平面図である。 図2は、本発明の実施形態における車載通信システムを示すブロック図であり、図1のII部に対応する図である。 図3は、本実施形態における通信システムの変形例を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態における車載通信システムを搭載した車両を示す概略平面図である。
本実施形態における車載通信システム1は、自動車等の車両100内に構築された車内LAN(Local Area Network)の一部を構成している。この車載通信システム1は、図1に示すように、第1及び第2のECU(Electro Control Unit)10,20と、当該ECU10,20を相互に接続している第1及び第2の通信線50,60と、を備えている。また、この車載通信システム1は、通信プロトコルとして、イーサネット(Ethernet)(登録商標)を用いている。
本実施形態では、第1のECU10は、例えば、車両100のインストルメントパネル内に配置されている。これに対し、第2のECU20は、例えば、車両100の後部座席の下方に配置されている。そして、第1及び第2のECU10,20は、2つの通信線50,60によって相互に接続されている。すなわち、これらの通信線50,60は、車両100内において当該車両100の長手方向に沿って比較的長い距離を延在している。特に限定されないが、第1及び第2のECU10,20の間に配策される第1及び第2の通信線50,60は、それぞれ2m以上の長さを有している。
なお、車載通信システム1が有するECUの個数は、複数であれば、上記に特にこれに限定されない。例えば、車載通信システム1が3つ以上のECUを有していてもよい。また、車載通信システム1が有するECUの配置も、特に上記に限定されない。例えば、いずれもインストルメントパネル内に配置された2つのECU同士を比較的短い通信線で接続してもよい。
また、ECU10,20同士を接続する通信線の本数も、上記に特に限定されない。例えば、一本の通信線のみを介してECU10,20同士を接続してもよい。或いは、後述するように、3本以上の通信線を介してECU10,20同士を接続してもよい。
本実施形態における第1のECU10が本発明における「第1の車載デバイス」の一例に相当し、本実施形態における第2のECU20が本発明における「第2の車載デバイス」の一例に相当する。またし、本実施形態における第1の通信線50が本発明における「第1の通信線」の一例に相当し、本実施形態における第2の通信線60が本発明における「第2の通信線」の一例に相当する。
第1及び第2のECU10,20は、車両100に搭載された機器を制御する自動車用の電子制御装置である。こうしたECU10,20の具体例としては、特に限定されないが、例えば、エンジン制御ECU、ブレーキ制御ECU、トランスミッション制御ECU、パワーステアリング制御ECU、エアコン制御ECU、エアバック制御ECU等を例示することができる。或いは、第1及び第2のECU10,20の少なくとも一方が、ゲートウェイECUであってもよい。なお、本発明における「第1の車載デバイス」及び「第2の車載デバイス」には、後述の通信部の機能を備えた全てのデバイスを含み、例えば、後述の通信部の機能を備えたイーサネットスイッチも含む。
第1及び第2のECU10,20は、各種センサ(温度センサ、圧力センサ、加速度センサ等)からの情報に基づいて、制御対象である機器が有する各種アクチュエータ(モータ、ソレノイド、点火コイル、ランプ等)を制御することが可能となっている。さらに、第1及び第2のECU10,20は、2つの通信線50,60を介して情報を相互に送受信することが可能となっており、ECU10,20間のデータ転送により情報共有や協調制御を行うことが可能となっている。
図2は本実施形態における車載通信システムを示すブロック図であり、図1のII部に対応する図である。
第1のECU10は、電子部品が実装された配線板(基板)からなる。具体的には、この第1のECU10は、図2に示すように、第1のマイコン11と、第1の通信部12と、及び、第2の通信部13と、第1のコネクタ15と、第2のコネクタ16と、を備えている。
本実施形態における第1の通信部12が本発明における「第1の通信部」の一例に相当し、本実施形態における第2の通信部13が本発明における「第2の通信部」の一例に相当する。
第1のマイコン11は、CPU,ROM,RAM,及び入出力インターフェース等を備えた演算処理装置である。第1のマイコン11は、入力インターフェースを介して、車両100内に設けられたセンサに接続されており、当該センサから情報を取得することが可能となっている。また、この第1のマイコン11は、出力インターフェースを介して、制御対象である機器のアクチュエータに接続されており、当該アクチュエータの駆動を制御することが可能となっている。
第1の通信部12は、第1のマイコン11に接続されている。また、第1の通信部12には第1のコネクタ15が接続されており、この第1のコネクタ15に第1の通信線50の一方のコネクタ(後述)52が嵌合している。
この第1の通信部12は、センサの情報等を第2のECU20に送信するために、第1のマイコン11からデジタル信号を受信する。そして、この第1の通信部12は、第1のマイコン11から受信したデジタル信号をアナログ信号(電気信号)に変換し、第1の通信速度V1で、当該アナログ信号を第1の通信線50を介して第2のECU20に送信する機能を有している。
また、この第1の通信部12は、第1の通信線50を介して第2のECU20から、第2の通信速度V2で伝送されてきたアナログ信号を受信して、当該アナログ信号を、第1のマイコン11が認識可能なデジタル信号に変換する機能を有している。そして、第1の通信部12は、このデジタル信号を第1のマイコン11に送信する。
なお、本実施形態における「通信速度」とは、理論上の通信速度(最大値)であり、ECU間の実際の通信速度(実効速度)とは異なるものである。
本実施形態では、第1の通信速度V1と第2の通信速度V2は、以下の(7)式を満たしている。すなわち、第1の通信線50を介した第1のECU10と第2のECU20との間の通信は、いわゆる非対称型通信となっている。これにより、第2のECU20から送信された信号と、第1のECU10から送信された信号の反射波との間に通信速度の差が生じているので、信号の周波数と反射波の周波数が異なっている。このため、第1の通信部12の周波数フィルタ(後述)によって信号から反射波を分離することができ、反射波の影響を抑制することができる。
V1>V2 …(7)
特に限定されないが、第1の通信速度V1と第2の通信速度V2は、さらに以下の(8)式を満たしていることが好ましい。これにより、第1の通信速度V1と第2の通信速度V2との差が十分に大きくなるので、第1の通信部12において、信号と反射波との分離の確実性を高めることができる。
V1≧V2×10 …(8)
具体的には、本実施形態では、第1の通信線50を介して第1の通信部12が送信する信号は、1Gbpsの通信速度を有する。これに対し、第1の通信線50を介して第1の通信部12が受信する信号は、100Mbpsの通信速度を有する。すなわち、本実施形態では、第1の通信速度V1を1Gbpsとすると共に第2の通信速度V2を100Mbpsとすることで、上記の(7)式と(8)式を満たしている。
こうした第1の通信部12は、例えば、上記の通信速度に従って信号を送受信するPHYチップを備えている。また、この第1の通信部12は、第1の通信線50を介して第2のECU20側から受信した信号を周波数に応じて分離するフィルタを備えており、当該第1の通信部12から送信した信号の反射波を分離して、第2のECU20から送信された信号を取得することが可能となっている。
本実施形態における第1の通信速度V1が本発明における「第1の通信速度」の一例に相当し、本実施形態における第2の通信速度V2が本発明における「第2の通信速度」の一例に相当する。
第2の通信部13も、第1のマイコン11に接続されている。また、第2の通信部13に第2のコネクタ16が接続されており、この第2のコネクタ16に第2の通信線60の一方のコネクタ62(後述)が嵌合している。
この第2の通信部13は、センサの情報等を第2のECU20に送信するために、第1のマイコン11からデジタル信号を受信する。そして、この第2の通信部13は、第1のマイコン11から受信したデジタル信号をアナログ信号に変換して、第3の通信速度V3で、当該アナログ信号を第2の通信線60を介して第2のECU20に送信する機能を有している。
また、この第2の通信部13は、第2の通信線60を介して第2のECU20から、第4の通信速度V4で伝送されてきたアナログ信号を受信して、当該アナログ信号を、第1のマイコン11が認識可能なデジタル信号に変換する機能を有している。そして、第2の通信部13は、このデジタル信号を第1のマイコン11に送信する。
本実施形態では、第3の通信速度V3と第4の通信速度V4は、以下の(9)式を満たしている。すなわち、第2の通信線60を介した第1のECU10と第2のECU20との間の通信は、いわゆる非対称型通信となっている。これにより、第2のECU20から送信された信号と、第1のECU10から送信された信号の反射波との間に通信速度の差が生じているので、信号の周波数と反射波の周波数が異なっている。このため、第2の通信部13の周波数フィルタ(後述)によって信号から反射波を分離することができ、反射波の影響を抑制することができる。
V4>V3 …(9)
特に限定されないが、第3の通信速度V3と第4の通信速度V4は、以下の(10)式を満たすことが好ましい。これにより、第3の通信速度V3と第4の通信速度V4との差が十分に大きくなるので、第2の通信部13において、信号と反射波との分離の確実性を高めることができる。
V4≧V3×10 …(10)
本実施形態では、第2の通信線60を介して第2の通信部13が送信する信号は、100Mbpsの通信速度を有する。これに対し、第2の通信線60を介して第2の通信部13が受信する信号は、1Gbpsの通信速度を有する。すなわち、本実施形態では、第3の通信速度V3を100Mbpsとすると共に第4の通信速度V4を1Gbpsとすることで、上記の(9)式と(10)式を満たしている。
本実施形態では、第1の通信線50を介して第1の通信部12から第3の通信部22に伝送される信号と、第2の通信線60を介して第4の通信部23から第2の通信部13に伝送される信号とが、1Gbdpsの通信速度を有している。また第1の通信線50を介して第3の通信部22から第1の通信部12に伝送される信号と、第2の通信線60を介して第2の通信部13から第4の通信部23に伝送される信号が、100Mdpsの通信速度を有している。従って、第1の通信速度V1と第4の通信速度V4とが以下の(11)式を満たしていると共に、第2の通信速度V2と第3の通信速度V3とが以下の(12)式を満たしている。
V1=V4 …(11)
V2=V3 …(12)
こうした第2の通信部13は、第1の通信部12と同様に、例えば、上記の通信速度に従って信号を送受信するPHYチップを備えている。また、この第2の通信部13は、第2の通信線60を介して第2のECU20側から受信した信号を周波数に応じて分離するフィルタを備えており、当該第2の通信部13から送信した信号の反射波を分離して、第2のECU20から送信された信号を取得することが可能となっている。
本実施形態における第3の通信速度V3が本発明における「第3の通信速度」の一例に相当し、本実施形態における第4の通信速度V4が本発明における「第4の通信速度」の一例に相当する。
第2のECU20は、上述の第1のECU10と同様に、電子部品が実装された配線板からなる。具体的には、この第2のECU20は、図2に示すように、第2のマイコン21と、第3の通信部22と、第4の通信部23と、第3のコネクタ25と、第4のコネクタ26と、を備えている。
本実施形態における第3の通信部22が本発明における「第3の通信部」の一例に相当し、本実施形態における第4の通信部23が本発明における「第4の通信部」の一例に相当する。
第2のマイコン21は、上述の第1のマイコン11と同様に、CPU,ROM,RAM,及び入出力インターフェース等を備えた演算処理装置である。第2のマイコン21は、入力インターフェースを介して、車両100内に設けられたセンサに接続されており、当該センサから情報を取得することが可能となっている。また、第2のマイコン21は、出力インターフェースを介して、制御対象である機器のアクチュエータに接続されており、当該アクチュエータの駆動を制御することが可能となっている。
第3の通信部22は、第2のマイコン21に接続されている。また、第3の通信部22には第3のコネクタ25が接続されており、この第3のコネクタ25に第1の通信線50の他方のコネクタ53が嵌合している。
この第3の通信部22は、センサの情報等を第1のECU10に送信するために、第2のマイコン21からデジタル信号を受信する。そして、この第3の通信部22は、第2のマイコン21から受信したデジタル信号をアナログ信号に変換して、第2の通信速度V2で、当該アナログ信号を第1の通信線50を介して第1のECU10に送信する機能を有している。
また、この第3の通信部22は、第1の通信線50を介して第1のECU10から、第1の通信速度V1で伝送されてきたアナログ信号を受信して、当該アナログ信号を、第2のマイコン21が認識可能なデジタル信号に変換する機能を有している。そして、第3の通信部22は、このデジタル信号を第2のマイコン21に送信する。
こうした第3の通信部22は、第1及び第2の通信部12,13と同様に、例えば、上記の通信速度に従って信号を送受信するPHYチップを備えている。また、この第3の通信部22は、第1の通信線50を介して第1のECU10側から受信した信号を周波数に応じて分離するフィルタを備えており、当該第3の通信部22から送信した信号の反射波を分離して、第1のECU10から送信された信号を取得することが可能となっている。
本実施形態では、上述のように、第1の通信速度V1と第2の通信速度V2は、上記の(7)式を満たしている。これにより、第1のECU10から送信された信号と、第2のECU20から送信された信号の反射波との間に通信速度の差が生じているので、信号の周波数と反射波の周波数が異なっている。このため、第3の通信部22の周波数フィルタによって信号から反射波を分離することができ、反射波の影響を抑制することができる。
また、本実施形態では、上述のように、第1の通信速度V1と第2の通信速度V2は、上記の(8)式を満たしている。これにより、第1の通信速度V1と第2の通信速度V2との差が十分に大きくなるので、第3の通信部22において、信号と反射波との分離の確実性を高めることができる。
第4の通信部23も、第2のマイコン21に接続されている。また、第4の通信部23に第4のコネクタ26が接続されており、この第4のコネクタ26に第2の通信線60の他方のコネクタ63が嵌合している。
この第4の通信部23は、センサの情報等を第1のECU10に送信するために、第2のマイコン21からデジタル信号を受信する。そして、この第4の通信部23は、第2のマイコン21から受信したデジタル信号を、アナログ信号に変換して、第4の通信速度V4で、当該アナログ信号を第2の通信線60を介して第1のECU10に送信する機能を有している。
また、この第4の通信部23は、第2の通信線60を介して第1のECU10から第3の通信速度V3で伝送されてきたアナログ信号を受信して、当該アナログ信号を、第2のマイコン21が認識可能なデジタル信号に変換する機能を有している。そして、第4の通信部23は、このデジタル信号を第2のマイコン21に送信する。
こうした第4の通信部23は、第1~第3の通信部12,13,22と同様に、例えば、上記の通信速度に従って信号を送受信するPHYチップを備えている。また、この第4の通信部23は、第2の通信線60を介して第1のECU10側から受信した信号を周波数に応じて分離するフィルタを備えており、当該第4の通信部23から送信した信号の反射波を分離して、第1のECU10から送信された信号を取得することが可能となっている。
本実施形態では、上述のように、第3の通信速度V3と第4の通信速度V4は、上記の(9)式を満たしている。これにより、第1のECU10から送信された信号と、第2のECU20から送信された信号の反射波との間に通信速度の差が生じているので、信号の周波数と反射波の周波数が異なっている。このため、第4の通信部23の周波数フィルタによって信号から反射波を分離することができ、反射波の影響を抑制することができる。
また、本実施形態では、上述のように、第3の通信速度V3と第4の通信速度V4は、上記の(10)式を満たしている。これにより、第3の通信速度V3と第4の通信速度V4との差が十分に大きくなるので、第4の通信部23において、信号と反射波との分離の確実性を高めることができる。
また、本実施形態では、上述のように、第1の通信速度V1と第4の通信速度V4とが上記の(11)式を満たしていると共に、第2の通信速度V2と第3の通信速度V3とが上記の(12)式を満たしている。具体的には、第1及び第4の通信速度V1,V4がいずれも1Gbpsで等しく、第2及び第3の通信速度V2,V3がいずれも100Mbpsで等しくなっている。
第1及び第2の通信線50,60は、相互に独立した通信線である。特に限定されないが、本実施形態では、第1及び第2の通信線50,60は、第1のECU10と第2のECU20を接続するバックボーン線である。
第1の通信線50は、ケーブル51と、当該ケーブル51の両端に接続されたコネクタ52,53と、を有している。上述のように、一方のコネクタ52は、第1のECU10の第1のコネクタ15に嵌合しており、他方のコネクタ53は、第2のECU20の第3のコネクタ25に嵌合している。
同様に、第2の通信線60も、ケーブル61と、当該ケーブル61の両端に接続されたコネクタ62,63と、を有している。上述のように、一方のコネクタ62は、第1のECU10の第2のコネクタ16に嵌合しており、他方のコネクタ63は、第2のECU20の第4のコネクタ26に嵌合している。
本実施形態では、通信システムに冗長性を持たせるために、2本の通信線50,60を用いて第1及び第2のECU10,20が接続されている。通常時は、通信線50,60の双方を使用して通信を行う。この際、第1のECU10から第2のECU20への通信には、第1の通信線50を介して第1の通信速度V1で信号が送信されると共に、第2の通信線60を介して第3の通信速度V3で信号が送信される。すなわち、第1の通信線50を介して通信速度1Gbpsで信号が送信されると共に、第2の通信線60を介して通信速度100Mbpsで信号が送信される。
また、第2のECU20から第1のECU10への通信には、第1の通信線50を介して第2の通信速度V2で信号が送信されると共に、第2の通信線60を介して第4の通信速度V4で信号が送信される。すなわち、第1の通信線50を介して通信速度100Mbpsで信号が送信されると共に、第2の通信線60を介して通信速度1Gbpsで信号が送信される。
なお、第1のECU10と第2のECU20の通信において、通常時は、通信速度の遅い通信、すなわち、本実施形態において1Gbpsに比して遅い100Mbpsでの通信は、各通信のうち、優先度の低い信号の送信や、即時連絡の必要のない信号の送信等、通信速度が遅くても問題ない通信に対して選択的に用いられる。
そして、第1の通信線50が故障した場合には、第2の通信線60のみを用いて通信を行う。この場合には、第1のECU10から第2のECU20への通信速度は100Mbpsであるのに対し、第2のECU20から第1のECU10への通信速度は1Gbpsである。
一方、第2の通信線60が故障した場合は、第1の通信線50のみを用いて通信を行う。この場合には、第1のECU10から第2のECU20への通信速度は1Gbpsであるのに対し、第2のECU20から第1のECU10への通信速度は100Mbpsである。
なお、本実施形態では、通信プロトコルとしてイーサネット(Ethernet)(登録商標)を用いているが、上記の(7)式及び(9)式を満たしている限り、通信プロトコルは、特にこれに限定されない。通信プロトコルとして、例えば、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)等のイーサネット以外のプロトコルを用いてもよい。
ここで、第1のECUと第2のECUとの間の通信線を介した通信では、一般に、通信線と基板とのコネクタ接続部分や通信線の曲がった部分等において、インピーダンスのミスマッチにより反射波が生じる。このとき、第1のECUの第1の通信部と接続されると共に、第2のECUの第3の通信部と接続される第1の通信線において、第1の通信部から送信される信号の通信速度(第1の通信速度)と、第3の通信部から送信される信号の通信速度(第2の通信速度)とを等しい状態とした場合(いわゆる等速双方向通信)、反射波を分離することが難しくなる場合がある。すなわち、上記の等速双方向通信の場合は、第1の通信部から送信された信号の反射波の周波数と、第3の通信部から送信された信号の周波数が近いため、第1の通信部において信号から反射波を分離することが難しくなる場合がある。こうした事態を防ぐためには、信号の反射波の発生を抑制する必要があり、ECUの基板の設計や通信線を含むワイヤハーネスの設計が複雑になってしまい、車載通信システムのコストが増大してしまうという問題がある。
これに対し、本実施形態では、第1の通信線50に関して、第1の通信線50を介した第1のECU10から第2のECU20への第1の通信速度V1が、当該第1の通信線50を介した第2のECU20から第1のECU10への第2の通信速度V2よりも速くなっている(V1>V2)。このため、第1の通信部12において、第1のECU10から送信された信号の反射波を容易に分離することができ、反射波の影響を抑制した状態で第2のECU20から送信された信号を取得することができる。また、第3の通信部22においても、第2のECU20から送信された信号の反射波を容易に分離することができ、反射波の影響を抑制した状態で第1のECU10から送信された信号を取得することができる。
同様に、第2の通信線60に関しても、第2の通信線60を介した第2のECU20から第1のECU10への第4の通信速度V4が、当該第2の通信線60を介した第1のECU10から第2のECU20への第3の通信速度V3よりも速くなっている(V4>V3)。このため、第2の通信部13において、第1のECU10から送信された信号の反射波を容易に分離することができ、反射波の影響を抑制した状態で第2のECU20から送信された信号を取得することができる。また、第4の通信部23においても、第2のECU20から送信された信号の反射波を容易に分離することができ、反射波の影響を抑制した状態で第1のECU10から送信された信号を取得することができる。
従って、本実施形態では、反射波の影響を抑制してECU10,20間の通信を行うことができるので、ECU10,20の基板の設計や通信線50,60を含むワイヤハーネスの設計を簡素化することができ、車載通信システム1の低コスト化を図ることができる。特に、本実施形態のように、車載通信システム1が比較的長い距離を延在する通信線50,60を有している場合には、大きなコスト低減の効果を得ることができる。
なお、以上に説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
上述の実施形態では、第1の通信速度が第2の通信速度よりも速く、且つ、第4の通信速度も第3の通信速度よりも速くなっているが、特にこれに限定されない。
例えば、図3に示すように、第1及び第2のECU10,20のそれぞれが3つの通信部を有する場合には、上記とは逆の関係も成立する。なお、図3は、本実施形態における車載通信システムの変形例を示す図である。
本例において、第1のECU10は、第1及び第3の通信部12,22に加えて、第5の通信部14を備えている。また、第2のECU20は、第2及び第4の通信部13,23に加え、第6の通信部24を備えている。
本例においても、第1及び第2の通信線50,60を介した通信について、上記の(7)式~(10)式を満たしている。具体的には、第1の通信線50を介して第1の通信部12から第3の通信部22へ伝送される信号の第1の通信速度V1は1Gbpsであるのに対し、第1の通信線50を介して第3の通信部22から第1の通信部12へ伝送される信号の第2の通信速度V2は100Mbpsである。また、第2の通信線60を介して第2の通信部13から第4の通信部23へ伝送される信号の第3の通信速度V3は10Mbpsであるのに対し、第2の通信線60を介して第4の通信部23から第2の通信部13に伝送される信号の第4の通信速度V4は1Gbpsである。
第5の通信部14は、第1のマイコン11に接続されている。また、第5の通信部14には第5のコネクタ17が接続されており、この第5のコネクタ17に第3の通信線70の一方のコネクタ72が嵌合している。同様に、第6の通信部24は、第2のマイコン21に接続されている。また、第6の通信部24には第6のコネクタ27が接続されており、この第6のコネクタ27に第3の通信線70の他方のコネクタ73が嵌合している。従って、第5の通信部14と第6の通信部24は、第3の通信線70によって接続されている。
本例において、第3の通信線70を介したECU10,20間の通信も、非対称型通信で行われる。具体的には、第5の通信部14は、第3の通信線70を介して第5の通信速度V5で第6の通信部24に信号を送信する。第6の通信部24は、第3の通信線70を介して第6の通信速度V6で第5の通信部14に信号を送信する。第5の通信速度V5は100Mbpsである。これに対し、第6の通信速度V6は10Mbpsである。
すなわち、本例では、第1~第4の通信速度V1,V2,V3,V4が上記の(7)式~(10)式を満たし、且つ、第5及び第6の通信速度V5,V6が下記の(13)式及び(14)式を満たしている。
V5>V6 …(13)
V5≧V6×10 …(14)
また、本例において、第1の通信速度V1と第4の通信速度V4とが以下の(15)式を満たし、第2の通信速度V2と第5の通信速度V5とが以下の(16)式を満たし、さらに、第3の通信速度V3と第6の通信速度V6とが以下の(17)式を満たしている。
V1=V4 …(15)
V2=V5 …(16)
V3=V6 …(17)
このような構成は、双方向に1Gbpsでの通信を行う通信線、双方向に100Mbpsでの通信を行う通信線、及び、双方向に10Mbpsでの通信を行う通信線の通信速度の組み合わせを変えることで実現することができる。具体的には、1Gbpsでの通信を行う通信線に接続された通信部の一方が備えるPHYチップと、100Mbpsでの通信を行う通信線に接続された通信部の一方が備えるPHYチップと、10Mbpsでの通信を行う通信線に接続された通信部の一方が備えるPHYチップとの組み合わせを相互に入れ替えることで実現される。
1…車載通信システム
10…第1のECU
11…第1のマイコン
12…第1の通信部
13…第2の通信部
14…第5の通信部
15…第1のコネクタ
16…第2のコネクタ
17…第5のコネクタ
20…第2のECU
21…第2のマイコン
22…第3の通信部
23…第4の通信部
24…第6の通信部
25…第3のコネクタ
26…第4のコネクタ
27…第6のコネクタ
50…第1の通信線
51…ケーブル
52,53…コネクタ
60…第2の通信線
61…ケーブル
62,63…コネクタ
70…第3の通信線
71…ケーブル
72,73…コネクタ
100…車両

Claims (5)

  1. 第1の車載デバイスと、
    第2の車載デバイスと、
    前記第1の車載デバイスと前記第2の車載デバイスを接続する第1の通信線と、
    前記第1の車載デバイスと前記第2の車載デバイスを接続する第2の通信線と、を備え、
    前記第1の通信線を介した前記第1の車載デバイスから前記第2の車載デバイスへの第1の通信速度は、前記第1の通信線を介した前記第2の車載デバイスから前記第1の車載デバイスへの第2の通信速度と異なると共に、前記第2の通信線を介した前記第1の車載デバイスから前記第2の車載デバイスへの第3の通信速度は、前記第2の通信線を介した前記第2の車載デバイスから前記第1の車載デバイスへの第4の通信速度と異なる車載通信システム。
  2. 請求項1に記載の車載通信システムであって、
    下記の(1)式及び(2)式を満たす車載通信システム。
    V1>V2 …(1)
    V4>V3 …(2)
    但し、上記の(1)式及び(2)式において、V1は、前記第1の通信速度であり、V2は、前記第2の通信速度であり、V3は、前記第3の通信速度であり、V4は、前記第4の通信速度である。
  3. 請求項2に記載の車載通信システムであって、
    下記(3)式及び(4)式を満たす車載通信システム。
    V1≧V2×10 …(3)
    V4≧V3×10 …(4)
    但し、上記の(3)式及び(4)式において、V1は、前記第1の通信速度であり、V2は、前記第2の通信速度であり、V3は、前記第3の通信速度であり、V4は、前記第4の通信速度である。
  4. 請求項1~3のいずれか一項に記載の車載通信システムであって、
    下記(5)式及び(6)式を満たす車載通信システム。
    V1=V4 …(5)
    V2=V3 …(6)
  5. 請求項1~4のいずれか一項に記載の車載通信システムであって、
    前記第1及び第2の車載デバイスの間に配策される前記第1及び第2の通信線は、それぞれ2m以上の長さを有している車載通信システム。
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