JP2022128400A - 感放射線性樹脂組成物、レジストパターン形成方法及び重合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】露光光に対する感度が良好であり、CDU性能及び解像性に優れるレジストパターンを形成することができる感放射線性樹脂組成物、レジストパターン形成方法及び重合体を提供する。【解決手段】下記式(1)で表される第1構造単位と酸解離性基を含む(メタ)アクリル酸エステルに由来する第2構造単位とを有する重合体、及び感放射線性酸発生体を含有する感放射線性樹脂組成物。TIFF2022128400000026.tif45165【選択図】なし

Description

本発明は、感放射線性樹脂組成物、レジストパターン形成方法及び重合体に関する。
リソグラフィーによる微細加工に用いられる感放射線性樹脂組成物は、ArFエキシマレーザー光(波長193nm)、KrFエキシマレーザー光(波長248nm)等の遠紫外線、極端紫外線(EUV)(波長13.5nm)等の電磁波、電子線等の荷電粒子線などの放射線の照射により露光部に酸を発生させ、この酸を触媒とする化学反応により露光部と非露光部との現像液に対する溶解速度に差異を生じさせることで基板上にレジストパターンを形成する。
感放射線性樹脂組成物には、極端紫外線、電子線等の露光光に対する感度が良好であることに加え、CDU(Critical Dimension Uniformity)性能及び解像性等に優れることが要求される。
これらの要求に対しては、感放射線性樹脂組成物に用いられる重合体、酸発生剤及びその他の成分の種類、分子構造などが検討され、さらにその組み合わせについても詳細に検討されている(特開2010-134279号公報、特開2014-224984号公報及び特開2016-047815号公報参照)。
特開2010-134279号公報 特開2014-224984号公報 特開2016-047815号公報
レジストパターンのさらなる微細化に伴い、上記性能の要求レベルはさらに高まっているが、上記従来の感放射線性樹脂組成物ではこれらの要求を満たすことはできていない。
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、露光光に対する感度が良好であり、CDU性能及び解像性に優れるレジストパターンを形成することができる感放射線性樹脂組成物、レジストパターン形成方法及び重合体を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた発明は、下記式(1)で表される第1構造単位と酸解離性基を含む(メタ)アクリル酸エステルに由来する第2構造単位とを有する重合体(以下、「[A]重合体」ともいう)、及び感放射線性酸発生体(以下、「[B]酸発生体」ともいう)を含有する感放射線性樹脂組成物である。
Figure 2022128400000001
(式(1)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1~20の1価の有機基である。R及びRは、それぞれ独立して、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基又は炭素数1~20の1価の有機基である。mは、0~9の整数である。nは、0~9の整数である。但し、m+nは9以下である。mが2以上の場合、複数のRは互いに同一又は異なる。nが2以上の場合、複数のRは互いに同一又は異なる。)
上記課題を解決するためになされた別の発明は、基板に直接又は間接に上述の当該感放射線性樹脂組成物を塗工する工程と、上記塗工工程により形成されたレジスト膜を露光する工程と、上記露光されたレジスト膜を現像する工程とを備えるレジストパターン形成方法である。
上記課題を解決するためになされたさらに別の発明は、上記式(1)で表される第1構造単位と酸解離性基を含む(メタ)アクリル酸エステルに由来する第2構造単位とを有する重合体([A]重合体)である。
本発明の感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法によれば、露光光に対する感度が良好であり、CDU性能及び解像性に優れるレジストパターンを形成することができる。本発明の重合体は、当該感放射線性樹脂組成物の成分として好適に用いることができる。したがって、これらは、今後さらに微細化が進行すると予想される半導体デバイスの加工プロセス等に好適に用いることができる。
以下、本発明の感放射線性樹脂組成物、レジストパターン形成方法及び重合体について詳説する。
<感放射線性樹脂組成物>
当該感放射線性樹脂組成物は、[A]重合体と、[B]酸発生体とを含有する。当該感放射線性樹脂組成物は、通常、有機溶媒(以下、「[D]有機溶媒」ともいう)を含有する。当該感放射線性樹脂組成物は、好適成分として、酸拡散制御剤(以下、「[C]酸拡散制御剤」ともいう)を含有していてもよい。当該感放射線性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の任意成分を含有していてもよい。
当該感放射線性樹脂組成物は、[A]重合体と[B]酸発生体とを含有することで、露光光に対する感度が良好であり、CDU性能及び解像性に優れるレジストパターンを形成することができる。当該感放射線性樹脂組成物が上記構成を備えることで上記効果を奏する理由は必ずしも明確ではないが、例えば以下のように推察することができる。すなわち、[A]重合体が後述する下記式(1)で表される第1構造単位を有することにより、露光により[B]酸発生体等から発生する酸の量が増加すると考えられる。そして、[B]酸発生体等から発生した酸の作用により上記第2構造単位から酸解離性基が解離し、現像液への溶解性が高い(メタ)アクリル酸に由来するカルボキシ基が生じるところ、[B]酸発生体等から発生する酸の量が増したことに伴い、上記第2構造単位から酸解離性基が解離する量が増加し、(メタ)アクリル酸に由来するカルボキシ基の量が増加すると考えられる。その結果、露光光に対する感度が良好であり、CDU性能及び解像性に優れるレジストパターンを形成することができると考えられる。
当該感放射線性樹脂組成物は、例えば[A]重合体及び[B]酸発生体、並びに必要に応じて[C]酸拡散制御剤、[D]有機溶媒及びその他の任意成分などを所定の割合で混合し、好ましくは得られた混合物を孔径0.2μm以下のメンブランフィルターでろ過することにより調製することができる。
以下、当該感放射線性樹脂組成物が含有する各成分について説明する。
<[A]重合体>
[A]重合体は、後述する下記式(1)で表される第1構造単位(以下、「構造単位(I)」ともいう)と、酸解離性基を含む(メタ)アクリル酸エステルに由来する第2構造単位(以下、「構造単位(II)」ともいう)とを有する。当該感放射線性樹脂組成物は、1種又は2種以上の[A]重合体を含有することができる。
[A]重合体は、フェノール性水酸基を含む構造単位(以下、「構造単位(III)」ともいう)をさらに有することが好ましい。[A]重合体は、構造単位(I)~(III)以外のその他の構造単位(以下、単に「その他の構造単位」ともいう)をさらに有していてもよい。
当該感放射線性樹脂組成物における[A]重合体の含有割合の下限としては、当該感放射線性樹脂組成物が含有する[D]有機溶媒以外の全成分に対して、50質量%が好ましく、70質量%がより好ましく、80質量%がさらに好ましい。上記含有割合の上限としては、99質量%が好ましく、95質量%がより好ましい。
[A]重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)の下限としては、1,000が好ましく、3,000がより好ましく、5,000がさらに好ましく、6,000がより一層好ましく、5,500が特に好ましい。上記Mwの上限としては、50,000が好ましく、30,000がより好ましく、15,000がさらに好ましく、10,000がより一層好ましく、8,000が特に好ましい。[A]重合体のMwを上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物の塗工性を向上させることができる。
[A]重合体のGPCによるポリスチレン換算数平均分子量(Mn)に対するMwの比(以下、「分散度」又は「Mw/Mn」ともいう)の上限としては、2.5が好ましく、2.0がより好ましく、1.7がさらに好ましい。上記比の下限としては、通常1.0であり、1.1が好ましく、1.2がより好ましく、1.3がさらに好ましい。
[Mw及びMnの測定方法]
本明細書における[A]重合体のMw及びMnは、以下の条件によるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定される値である。
GPCカラム:東ソー(株)の「G2000HXL」2本、「G3000HXL」1本及び「G4000HXL」1本
カラム温度 :40℃
溶出溶媒 :テトラヒドロフラン
流速 :1.0mL/分
試料濃度 :1.0質量%
試料注入量 :100μL
検出器 :示差屈折計
標準物質 :単分散ポリスチレン
[A]重合体は、例えば各構造単位を与える単量体を公知の方法で重合することにより合成することができる。
以下、[A]重合体が含有する各構造単位について説明する。
[構造単位(I)]
構造単位(I)は、下記式(1)で表される構造単位である。[A]重合体が構造単位(I)を有することにより、露光光に対する感度が良好であり、CDU性能及び解像性に優れるレジストパターンを形成することができる。[A]重合体は、1種又は2種以上の構造単位(I)を有することができる。
Figure 2022128400000002
上記式(1)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1~20の1価の有機基である。R及びRは、それぞれ独立して、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基又は炭素数1~20の1価の有機基である。mは、0~9の整数である。nは、0~9の整数である。但し、m+nは9以下である。mが2以上の場合、複数のRは互いに同一又は異なる。nが2以上の場合、複数のRは互いに同一又は異なる。
、R又はRにおけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子が挙げられる。
本明細書において「炭素数」とは、基を構成する炭素原子数をいい、「有機基」とは、少なくとも1個の炭素原子を含む基をいう。
、R又はRで表される炭素数1~20の1価の有機基としては、例えば炭素数1~20の1価の炭化水素基、この炭化水素基の炭素-炭素間に2価のヘテロ原子含有基を含む基(α)、上記炭化水素基又は上記基(α)が有する水素原子の一部又は全部を1価のヘテロ原子含有基で置換した基(β)、上記炭化水素基、上記基(α)又は上記基(β)と2価のヘテロ原子含有基とを組み合わせた基(γ)等が挙げられる。
「炭化水素基」には、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基が含まれる。この「炭化水素基」は、飽和炭化水素基でも不飽和炭化水素基でもよい。「鎖状炭化水素基」とは、環状構造を含まず、鎖状構造のみで構成された炭化水素基をいい、直鎖状炭化水素基及び分岐鎖状炭化水素基の両方を含む。「脂環式炭化水素基」とは、環構造としては脂環構造のみを含み、芳香環構造を含まない炭化水素基をいい、単環の脂環式炭化水素基及び多環の脂環式炭化水素基の両方を含む。但し、脂環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造を含んでいてもよい。「芳香族炭化水素基」とは、環構造として芳香環構造を含む炭化水素基をいう。但し、芳香環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造や脂環構造を含んでいてもよい。
炭素数1~20の1価の炭化水素基としては、例えば炭素数1~20の1価の鎖状炭化水素基、炭素数3~20の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6~20の1価の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
炭素数1~20の1価の鎖状炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基等のアルキル基、エテニル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基等のアルキニル基などが挙げられる。
炭素数3~20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、テトラシクロドデシル基等の脂環式飽和炭化水素基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基、テトラシクロドデセニル基等の脂環式不飽和炭化水素基などが挙げられる。
炭素数6~20の1価の芳香族炭化水素基としては、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、アントリルメチル基等のアラルキル基などが挙げられる。
1価又は2価のヘテロ原子含有基を構成するヘテロ原子としては、例えば酸素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子、ケイ素原子、ハロゲン原子等が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子が挙げられる。
2価のヘテロ原子含有基としては、例えば-O-、-CO-、-S-、-CS-、-NR’-、これらのうちの2つ以上を組み合わせた基(例えば-O-CO-など)等が挙げられる。R’は、水素原子又は1価の炭化水素基である。
としては、構造単位(I)を与える単量体の共重合性の観点から、水素原子が好ましい。
mとしては、0~2が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。nとしては、0~2が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。中でも、m及びnがともに0であることが特に好ましい。
[A]重合体における構造単位(I)の含有割合の下限としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、0.5モル%が好ましく、1モル%がより好ましく、2.5モル%がさらに好ましく、5モル%がより一層好ましい。上記含有割合の上限としては、40モル%が好ましく、30モル%がより好ましく、20モル%がさらに好ましく、15モル%がより一層好ましい。構造単位(I)の含有割合を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物の露光光に対する感度、CDU性能及び解像性をより向上させることができる。
[構造単位(II)]
構造単位(II)は、酸解離性基を含む(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位である。本明細書において「酸解離性基」とは、カルボキシ基における水素原子を置換する基であって、酸の作用により解離してカルボキシ基を与える基をいう。「(メタ)アクリル酸エステル」とは、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの両方を包含する概念である。露光により[B]酸発生体等から発生する酸の作用により酸解離性基が解離し、露光部と非露光部との間における[A]重合体の現像液への溶解性に差異が生じることにより、レジストパターンを形成することができる。[A]重合体は、1種又は2種以上の構造単位(II)を含有することができる。
構造単位(II)としては、例えば下記式(2-1)~(2-3)で表される構造単位(以下、「構造単位(II-1)~(II-3)」ともいう)などが挙げられる。なお、例えば下記式(2-1)において、カルボキシ基に由来するエーテル性酸素原子に結合する-C(R)(R)(R)が酸解離性基(a)に該当する。
Figure 2022128400000003
上記式(2-1)、式(2-2)及び式(2-3)中、Rは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。
上記式(2-1)中、Rは、それぞれ独立して、炭素数1~20の1価の炭化水素基である。R及びRは、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1~20の1価の炭化水素基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数3~20の飽和脂環構造の一部である。
上記式(2-2)中、Rは、水素原子である。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1~20の1価の炭化水素基である。Rは、R、R及びRがそれぞれ結合する炭素原子と共に環員数4~20の不飽和脂環構造を構成する炭素数1~20の2価の炭化水素基である。
上記式(2-3)中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子若しくは炭素数1~20の1価の炭化水素基であり、Rは、それぞれ独立して、炭素数1~20の1価の炭化水素基であるか、R及びRが互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数3~20の脂環構造の一部であるか、又はR及びRが互いに合わせられRが結合する炭素原子及びRが結合する酸素原子と共に構成される環員数4~20の脂肪族複素環構造の一部である。
本明細書において「環員数」とは、環構造を構成する原子数をいい、多環の場合はこの多環を構成する原子数をいう。
、R、R、R、R、R、R又はRで表される炭素数1~20の1価の炭化水素基としては、例えば上述の式(1)において、R、R又はRにおける炭素数1~20の1価の有機基のうち、炭素数1~20の1価の炭化水素基として例示した基と同様の基等が挙げられる。
上記R又はRで表される炭化水素基が有する場合がある置換基としては、例えばフッ素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、アシル基、アシロキシ基等が挙げられる。これらの中で、ハロゲン原子が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
及びRが互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数3~20の飽和脂環構造としては、例えばシクロプロパン構造、シクロブタン構造、シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造等の単環の飽和脂環構造、ノルボルナン構造、アダマンタン構造等の多環の飽和脂環構造などが挙げられる。
で表される炭素数1~20の2価の炭化水素基としては、例えば上述の式(1)において、R、R又はRにおける炭素数1~20の1価の有機基のうち、炭素数1~20の1価の炭化水素基として例示した基から1個の水素原子を除いた基などが挙げられる。
がR、R及びRがそれぞれ結合する炭素原子と共に構成する環員数4~20の不飽和脂環構造としては、例えばシクロブテン構造、シクロペンテン構造、シクロヘキセン構造等の単環の不飽和脂環構造、ノルボルネン構造等の多環の不飽和脂環構造などが挙げられる。
及びRが互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数3~20の脂環構造としては、例えばシクロプロパン構造、シクロブタン構造、シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造等の単環の飽和脂環構造、ノルボルナン構造、アダマンタン構造等の多環の飽和脂環構造、シクロプロペン構造、シクロブテン構造、シクロペンテン構造、シクロヘキセン構造等の単環の不飽和脂環構造、ノルボルネン構造等の多環の不飽和脂環構造などが挙げられる。
及びRが互いに合わせられRが結合する炭素原子及びRが結合する酸素原子と共に構成される環員数4~20の脂肪族複素環構造としては、例えばオキサシクロブタン構造、オキサシクロペンタン構造、オキサシクロヘキサン構造等の飽和酸素含有複素環構造、オキサシクロブテン構造、オキサシクロペンテン構造、オキサシクロヘキセン構造等の不飽和酸素含有複素環構造などが挙げられる。
としては、構造単位(II)を与える単量体の共重合性の観点から、水素原子又はメチル基が好ましい。
としては、鎖状炭化水素基又は芳香族炭化水素基が好ましく、アルキル基又はアリール基がより好ましく、メチル基、エチル基、i-プロピル基又はフェニル基がさらに好ましい。
及びRとしては、置換若しくは非置換の鎖状炭化水素基又は置換若しくは非置換の脂環式炭化水素基が好ましく、非置換の鎖状炭化水素基又は置換の脂環式炭化水素基がより好ましく、非置換のアルキル基又は置換のシクロアルキル基がさらに好ましく、メチル基、又はフッ素原子で置換されたシクロへキシル基がより一層好ましい。
また、R及びRとしては、これらが互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数3~20の飽和脂環構造の一部であることも好ましい。上記飽和脂環構造としては、シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造又はアダマンタン構造が好ましい。
としては、水素原子が好ましい。
としては、水素原子又は鎖状炭化水素基が好ましく、水素原子又はアルキル基がより好ましく、水素原子又はメチル基がさらに好ましい。
がR、R及びRがそれぞれ結合する炭素原子と共に構成する環員数4~20の不飽和脂環構造としては、単環の不飽和脂環構造が好ましく、シクロヘキセン構造がより好ましい。
構造単位(II)としては、構造単位(II-1)又は構造単位(II-2)が好ましい。
構造単位(II-1)としては、例えば下記式(2-1-1)~(2-1-8)で表される構造単位(以下、「構造単位(II-1-1)~(II-1-8)」ともいう)が好ましい。
Figure 2022128400000004
上記式(2-1-1)~(2-1-8)中、Rは、上記式(2-1)と同義である。
構造単位(II-2)としては、下記式(2-2-1)で表される構造単位(以下、「構造単位(II-2-1)」ともいう)が好ましい。
Figure 2022128400000005
上記式(2-2-1)中、Rは、上記式(2-2)と同義である。
[A]重合体における構造単位(II)の含有割合の下限としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、30モル%が好ましく、40モル%がより好ましく、50モル%がさらに好ましい。上記含有割合の上限としては、90モル%が好ましく、80モル%がより好ましく、70モル%がさらに好ましい。構造単位(II)の含有割合を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物の露光光に対する感度、CDU性能及び解像性をより向上させることができる。
[構造単位(III)]
構造単位(III)は、フェノール性水酸基を含む構造単位である。「フェノール性水酸基」とは、ベンゼン環に直結するヒドロキシ基に限らず、芳香環に直結するヒドロキシ基全般を指す。[A]重合体は、1種又は2種以上の構造単位(III)を含有することができる。
KrF露光、EUV露光又は電子線露光の場合、[A]重合体が構造単位(III)を有することで、当該感放射線性樹脂組成物の露光光に対する感度をより高めることができる。したがって、[A]重合体が構造単位(III)を有する場合、当該感放射線性樹脂組成物は、KrF露光用、EUV露光用又は電子線露光用の感放射線性樹脂組成物として好適に用いることができる。
構造単位(III)としては、例えば下記式(3-1)~(3-16)で表される構造単位(以下、「構造単位(III-1)~(III-16)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2022128400000006
上記式(3-1)~(3-16)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。
としては、構造単位(III)を与える単量体の共重合性の観点から、水素原子又はメチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
構造単位(III)としては、構造単位(III-1)、構造単位(III-2)、構造単位(III-3)、構造単位(III-6)、構造単位(III-15)、構造単位(III-16)又はこれらの組み合わせが好ましい。組み合わせである場合、当該感放射線性樹脂組成物のCDU性能及び解像性をより向上させることができる。組み合わせとしては、構造単位(III-1)と、構造単位(III-2)、構造単位(III-3)、構造単位(III-6)、構造単位(III-15)又は構造単位(III-16)との組み合わせが好ましい。
[A]重合体が構造単位(III)を有する場合、[A]重合体における構造単位(III)の含有割合の下限としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、5モル%が好ましく、10モル%がより好ましく、20モル%がさらに好ましく、25モル%が特に好ましい。上記含有割合の上限としては、60モル%が好ましく、50モル%がより好ましく、40モル%がさらに好ましく、35モル%が特に好ましい。
構造単位(III)を与える単量体としては、例えばフェノール性水酸基(-OH)の水素原子をアセチル基等で置換した単量体なども用いることができる。この場合、例えば上記単量体を重合した後、得られた重合反応物をアミン等の塩基存在下で加水分解反応を行うことにより構造単位(III)を有する[A]重合体を合成することができる。
[その他の構造単位]
その他の構造単位としては、例えばアルコール性水酸基を含む構造単位(以下、「構造単位(IV)」ともいう)、ラクトン構造、環状カーボネート構造、スルトン構造又はこれらの組み合わせを含む構造単位(以下、「構造単位(V)」ともいう)などが挙げられる。[A]重合体は、1種又は2種以上のその他の構造単位を有することができる。
(構造単位(IV))
構造単位(IV)は、アルコール性水酸基を含む構造単位である。[A]重合体が構造単位(IV)を有する場合、当該感放射線性樹脂組成物の露光光に対する感度及びCDU性能をより向上させることができる。
構造単位(IV)としては、例えば下記式で表される構造単位などが挙げられる。
Figure 2022128400000007
上記式中、RL2は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。
[A]重合体が構造単位(IV)を有する場合、構造単位(IV)の含有割合の下限としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、0.5モル%が好ましく、1モル%がより好ましく、2.5モル%がさらに好ましい。上記含有割合の上限としては、20モル%が好ましく、15モル%がより好ましく、10モル%がさらに好ましい。
(構造単位(V))
構造単位(V)は、ラクトン構造、環状カーボネート構造、スルトン構造又はこれらの組み合わせを含む構造単位である。[A]重合体が構造単位(V)を有する場合、当該感放射線性樹脂組成物により形成されるレジストパターンのCDU性能をより向上させることができる場合がある。
構造単位(V)としては、例えば下記式で表される構造単位などが挙げられる。
Figure 2022128400000008
Figure 2022128400000009
Figure 2022128400000010
Figure 2022128400000011
上記式中、RL1は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。
構造単位(V)としては、ラクトン構造又は環状カーボネート構造を含む構造単位が好ましい。
[A]重合体が構造単位(V)を有する場合、構造単位(V)の含有割合の下限としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、0.5モル%が好ましく、1モル%がより好ましく、2.5モル%がさらに好ましい。上記含有割合の上限としては、20モル%が好ましく、15モル%がより好ましく、10モル%がさらに好ましい。
<[B]酸発生体>
[B]酸発生体は、露光により酸を発生する物質である。露光光としては、例えば後述する当該レジストパターン形成方法の露光工程における露光光として例示するものと同様のものなどが挙げられる。露光により発生した酸により[A]重合体等が有する構造単位(II)における酸解離性基が解離してカルボキシ基が生じ、露光部と非露光部との間でレジスト膜の現像液への溶解性に差異が生じることにより、レジストパターンを形成することができる。
[B]酸発生体から発生する酸としては、例えばスルホン酸、イミド酸などが挙げられる。
当該感放射線性樹脂組成物における[B]酸発生体の含有形態としては、例えば重合体ではない化合物の形態(以下、「[B]酸発生剤」ともいう)でもよいし、重合体の一部として組み込まれた形態でもよいし、これらの両方の形態でもよい。当該感放射線性樹脂組成物は、[B]酸発生体を1種又は2種以上含有することができる。
[B]酸発生剤としては、例えばオニウム塩化合物、N-スルホニルオキシイミド化合物、スルホンイミド化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物などが挙げられる。
オニウム塩化合物としては、例えばスルホニウム塩、テトラヒドロチオフェニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩などが挙げられる。
[B]酸発生剤の具体例としては、例えば特開2009-134088号公報の段落0080~0113に記載されている化合物などが挙げられる。
露光によりスルホン酸を発生する[B]酸発生剤としては、例えば下記式(4)で表される化合物(以下、「[B]化合物」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2022128400000012
上記式(4)中、R14は、炭素数1~30の1価の有機基である。R15は、水素原子、フッ素原子又は炭素数1~10の1価の有機基である。Yは、1価の感放射線性オニウムカチオンである。
14で表される炭素数1~30の1価の有機基としては、例えば上記式(1)のR、R又はRで表される炭素数1~20の1価の有機基として例示した1価の有機基と同様の基等が挙げられる。
15で表される炭素数1~10の1価の有機基としては、例えば上記式(1)のR、R又はRで表される炭素数1~20の1価の有機基として例示した1価の有機基と同様の基等が挙げられる。
14で表される有機基としては、環員数5以上の環構造を含む1価の基が好ましい。環員数5以上の環構造としては、例えば環員数5以上の脂環構造、環員数5以上の脂肪族複素環構造、環員数5以上の芳香族炭素環構造、環員数5以上の芳香族複素環構造又はこれらの組み合わせ等が挙げられる。
環員数5以上の脂環構造としては、例えばシクロペンタン構造、シクロヘキサン構造、シクロヘプタン構造、シクロオクタン構造、シクロノナン構造、シクロデカン構造、シクロドデカン構造等の単環の飽和脂環構造、シクロペンテン構造、シクロヘキセン構造、シクロヘプテン構造、シクロオクテン構造、シクロデセン構造等の単環の不飽和脂環構造、ノルボルナン構造、アダマンタン構造、トリシクロデカン構造、テトラシクロドデカン構造等の多環の飽和脂環構造、ノルボルネン構造、トリシクロデセン構造等の多環の不飽和脂環構造などが挙げられる。
環員数5以上の脂肪族複素環構造としては、例えばヘキサノラクトン構造、ノルボルナンラクトン構造等のラクトン構造、ヘキサノスルトン構造、ノルボルナンスルトン構造等のスルトン構造、オキサシクロヘプタン構造、オキサノルボルナン構造等の酸素原子含有複素環構造、アザシクロヘキサン構造、ジアザビシクロオクタン構造等の窒素原子含有複素環構造、チアシクロヘキサン構造、チアノルボルナン構造等の硫黄原子含有複素環構造などが挙げられる。
環員数5以上の芳香族炭素環構造としては、例えばベンゼン構造、ナフタレン構造、フェナントレン構造、アントラセン構造などが挙げられる。
環員数5以上の芳香族複素環構造としては、例えばフラン構造、ピラン構造、ベンゾフラン構造、ベンゾピラン構造等の酸素原子含有複素環構造、ピリジン構造、ピリミジン構造、インドール構造等の窒素原子含有複素環構造などが挙げられる。
上記環構造の環員数の下限としては、6が好ましく、8がより好ましく、9がさらに好ましく、10が特に好ましい。上記環員数の上限としては、15が好ましく、14がより好ましく、13がさらに好ましく、12が特に好ましい。
15としては、フッ素原子が好ましい。
で表される1価の感放射線性オニウムカチオンとしては、例えば下記式(r-a)~(r-c)で表される1価のカチオン(以下、「カチオン(r-a)~(r-c)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2022128400000013
上記式(r-a)中、b1は、0~4の整数である。b1が1の場合、RB1は、炭素数1~20の1価の有機基、ヒドロキシ基、ニトロ基又はハロゲン原子である。b1が2以上の場合、複数のRB1は、互いに同一又は異なり、炭素数1~20の1価の有機基、ヒドロキシ基、ニトロ基若しくはハロゲン原子であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素鎖と共に構成される環員数4~20の環構造の一部である。b2は、0~4の整数である。b2が1の場合、RB2は、炭素数1~20の1価の有機基、ヒドロキシ基、ニトロ基又はハロゲン原子である。b2が2以上の場合、複数のRB2は、互いに同一又は異なり、炭素数1~20の1価の有機基、ヒドロキシ基、ニトロ基若しくはハロゲン原子であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素鎖と共に構成される環員数4~20の環構造の一部である。RB3及びRB4は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~20の1価の有機基、ヒドロキシ基、ニトロ基若しくはハロゲン原子であるか、又はこれらが互いに合わせられ単結合を表す。b3は、0~11の整数である。b3が1の場合、RB5は、炭素数1~20の1価の有機基、ヒドロキシ基、ニトロ基又はハロゲン原子である。b3が2以上の場合、複数のRB5は、互いに同一又は異なり、炭素数1~20の1価の有機基、ヒドロキシ基、ニトロ基若しくはハロゲン原子であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素鎖と共に構成される環員数4~20の環構造の一部である。nb1は、0~3の整数である。
上記式(r-b)中、b4は、0~9の整数である。b4が1の場合、RB6は、炭素数1~20の1価の有機基、ヒドロキシ基、ニトロ基又はハロゲン原子である。b4が2以上の場合、複数のRB6は、互いに同一又は異なり、炭素数1~20の1価の有機基、ヒドロキシ基、ニトロ基若しくはハロゲン原子であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素鎖と共に構成される環員数4~20の環構造の一部である。b5は、0~10の整数である。b5が1の場合、RB7は、炭素数1~20の1価の有機基、ヒドロキシ基、ニトロ基又はハロゲン原子である。b5が2以上の場合、複数のRB7は、互いに同一又は異なり、炭素数1~20の1価の有機基、ヒドロキシ基、ニトロ基若しくはハロゲン原子であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子若しくは炭素鎖と共に構成される環員数3~20の環構造の一部である。nb3は、0~3の整数である。RB8は、単結合又は炭素数1~20の2価の有機基である。nb2は、0~2の整数である。
上記式(r-c)中、b6は、0~5の整数である。b6が1の場合、RB9は、炭素数1~20の1価の有機基、ヒドロキシ基、ニトロ基又はハロゲン原子である。b6が2以上の場合、複数のRB9は、互いに同一又は異なり、炭素数1~20の1価の有機基、ヒドロキシ基、ニトロ基若しくはハロゲン原子であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素鎖と共に構成される環員数4~20の環構造の一部である。b7は、0~5の整数である。b7が1の場合、RB10は、炭素数1~20の1価の有機基、ヒドロキシ基、ニトロ基又はハロゲン原子である。b7が2以上の場合、複数のRB10は、互いに同一又は異なり、炭素数1~20の1価の有機基、ヒドロキシ基、ニトロ基若しくはハロゲン原子であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素鎖と共に構成される環員数4~20の環構造の一部である。
B1、RB2、RB3、RB4、RB5、RB6、RB7、RB9及びRB10で表される炭素数1~20の1価の有機基としては、例えば上記式(1)のR、R又はRで表される炭素数1~20の1価の有機基として例示した基と同様の基などが挙げられる。
B8で表される2価の有機基としては、例えば上記式(1)のR、R又はRで表される炭素数1~20の1価の有機基として例示した基から1個の水素原子を除いた基などが挙げられる。
B3及びRB4としては、水素原子又はこれらが互いに合わせられた単結合であることが好ましい。
b1及びb2としては、0~2が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。b3としては、0~4が好ましく、0~2がより好ましく、0又は1がさらに好ましい。nb1としては、0又は1が好ましい。
b3が1以上である場合、RB5としては、シクロヘキシル基又はシクロヘキシルスルホニル基が好ましい。
で表される1価の感放射線性オニウムカチオンとしては、カチオン(r-a)が好ましい。
カチオン(r-a)としては、例えば下記式(r-a-1)~(r-a-7)で表されるカチオン(以下、「カチオン(r-a-1)~(r-a-7)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2022128400000014
[B]化合物としては、例えば下記式(4-1)~(4-8)で表される化合物(以下、「化合物(B1)~(B8)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2022128400000015
上記式(4-1)~(4-8)中、Yは、上記式(4)と同義である。
当該感放射線性樹脂組成物における[B]酸発生剤の含有量の下限としては、[A]重合体100質量部に対して、5質量部が好ましく、10質量部がより好ましく、15質量部がさらに好ましい。上記含有量の上限としては、60質量部が好ましく、55質量部がより好ましく、50質量部がさらに好ましい。[B]酸発生剤の含有量を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物の露光光に対する感度、CDU性能及び解像性をより向上させることができる。
<[C]酸拡散制御剤>
[C]酸拡散制御剤は、露光により[B]酸発生体等から生じる酸のレジスト膜中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ましくない化学反応を制御する効果を奏する。当該感放射線性樹脂組成物は[C]酸拡散制御剤を含有することにより、当該感放射線性樹脂組成物の露光光に対する感度、CDU性能及び解像性をより向上させることができる。当該感放射線性樹脂組成物は、1種又は2種以上の[C]酸拡散制御剤を含有することができる。
[C]酸拡散制御剤としては、例えば窒素原子含有化合物、露光により感光し弱酸を発生する光崩壊性塩基等が挙げられる。
窒素原子含有化合物としては、例えばトリペンチルアミン、トリオクチルアミン等のアミン化合物、ホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等のアミド基含有化合物、尿素、1,1-ジメチルウレア等のウレア化合物、ピリジン、N-(ウンデシルカルボニルオキシエチル)モルホリン、1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-ヒドロキシピペリジン、N-t-ペンチルオキシカルボニル-4-ヒドロキシピペリジン等の含窒素複素環化合物などが挙げられる。これらの中でも、アミン化合物又は含窒素複素環化合物が好ましく、トリオクチルアミン又は1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-ヒドロキシピペリジンが好ましい。
光崩壊性塩基としては、例えば露光により分解するオニウムカチオンと弱酸のアニオンとを含む化合物等が挙げられる。光崩壊性塩基は、露光部においては酸を発生して[A]重合体の現像液に対する溶解性又は不溶性を高め、結果として現像後の露光部表面のラフネスを抑制する。一方、非露光部ではアニオンによる高い酸捕捉機能が発揮されクエンチャーとして機能し、露光部から拡散する酸を捕捉する。すなわち、非露光部のみにおいてクエンチャーとして機能するため、脱保護反応のコントラストが向上し、結果として解像性を向上させることができる。
上記露光により分解するオニウムカチオンとしては、例えば[B]酸発生剤における1価の感放射線性オニウムカチオンとして例示したものと同様のものが挙げられる。中でも、トリフェニルスルホニウムカチオン又はフェニルジベンゾチオフェニウムカチオンが好ましい。
上記弱酸のアニオンとしては、例えば下記式で表されるアニオン等が挙げられる。
Figure 2022128400000016
光崩壊性塩基としては、上記露光により分解するオニウムカチオンと、上記弱酸のアニオンとを適宜組み合わせた化合物を用いることができる。
当該感放射線性樹脂組成物が[C]酸拡散制御剤を含有する場合、当該感放射線性樹脂組成物における[C]酸拡散制御剤の含有割合の下限としては、[B]酸発生剤100モル%に対して、1モル%が好ましく、5モル%がより好ましく、10モル%がさらに好ましい。上記含有量の上限としては、100モル%が好ましく、60モル%がより好ましく、50モル%がさらに好ましい。[C]酸拡散制御剤の含有割合を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物の露光光に対する感度、CDU性能及び解像性をより一層向上させることができる。
<[D]有機溶媒>
当該感放射線性樹脂組成物は、通常、[D]有機溶媒を含有する。[D]有機溶媒は、少なくとも[A]重合体及び[B]酸発生剤、並びに必要に応じて含有される[C]酸拡散制御剤及びその他の任意成分を溶解又は分散可能な溶媒であれば特に限定されない。
[D]有機溶媒としては、例えばアルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、エステル系溶媒、炭化水素系溶媒等が挙げられる。当該感放射線性樹脂組成物は、1種又は2種以上の[D]有機溶媒を含有することができる。
アルコール系溶媒としては、例えば4-メチル-2-ペンタノール、n-ヘキサノール等の炭素数1~18の脂肪族モノアルコール系溶媒、シクロヘキサノール等の炭素数3~18の脂環式モノアルコール系溶媒、1,2-プロピレングリコール等の炭素数2~18の多価アルコール系溶媒、プロピレングリコール1-モノメチルエーテル等の炭素数3~19の多価アルコール部分エーテル系溶媒などが挙げられる。
エーテル系溶媒としては、例えばジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジペンチルエーテル、ジイソアミルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジヘプチルエーテル等のジアルキルエーテル系溶媒、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等の環状エーテル系溶媒、ジフェニルエーテル、アニソール等の芳香環含有エーテル系溶媒などが挙げられる。
ケトン系溶媒としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチル-n-プロピルケトン、メチル-n-ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル-iso-ブチルケトン、2-ヘプタノン、エチル-n-ブチルケトン、メチル-n-ヘキシルケトン、ジ-iso-ブチルケトン、トリメチルノナノン等の鎖状ケトン系溶媒、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、メチルシクロヘキサノン等の環状ケトン系溶媒、2,4-ペンタンジオン、アセトニルアセトン、アセトフェノンなどが挙げられる。
アミド系溶媒としては、例えばN,N’-ジメチルイミダゾリジノン、N-メチルピロリドン等の環状アミド系溶媒、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N-メチルアセトアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルプロピオンアミド等の鎖状アミド系溶媒などが挙げられる。
エステル系溶媒としては、例えば酢酸n-ブチル、乳酸エチル等のモノカルボン酸エステル系溶媒、γ-ブチロラクトン、バレロラクトン等のラクトン系溶媒、酢酸プロピレングリコール等の多価アルコールカルボキシレート系溶媒、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコール部分エーテルカルボキシレート系溶媒、シュウ酸ジエチル等の多価カルボン酸ジエステル系溶媒、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のカーボネート系溶媒などが挙げられる。
炭化水素系溶媒としては、例えばn-ペンタン、n-ヘキサン等の炭素数5~12の脂肪族炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン等の炭素数6~16の芳香族炭化水素系溶媒などが挙げられる。
[D]有機溶媒としては、アルコール系溶媒及び/又はエステル系溶媒が好ましく、炭素数3~19の多価アルコール部分エーテル系溶媒及び/又は多価アルコール部分エーテルカルボキシレート系溶媒がより好ましく、プロピレングリコール1-モノメチルエーテル及び/又は酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテルがさらに好ましい。
当該感放射線性樹脂組成物が[D]有機溶媒を含有する場合、[D]有機溶媒の含有割合の下限としては、当該感放射線性樹脂組成物が含有する全成分に対して、50質量%が好ましく、60質量%がより好ましく、70質量%がさらに好ましく、80質量%が特に好ましい。上記含有割合の上限としては、99.9質量%が好ましく、99.5質量%が好ましく、99.0質量%がさらに好ましい。
<その他の任意成分>
その他の任意成分としては、例えば界面活性剤などが挙げられる。当該感放射線性樹脂組成物は、1種又は2種以上のその他の任意成分を含有することができる。
<レジストパターン形成方法>
当該レジストパターン形成方法は、基板に直接又は間接に感放射線性樹脂組成物を塗工する工程(以下、「塗工工程」ともいう)と、上記塗工工程により形成されたレジスト膜を露光する工程(以下、「露光工程」ともいう)と、上記露光されたレジスト膜を現像する工程(以下、「現像工程」ともいう)とを備える。
当該レジストパターン形成方法によれば、上記塗工工程において、感放射線性樹脂組成物として上述の当該感放射線性樹脂組成物を用いることにより、露光光に対する感度が良好であり、CDU性能及び解像性に優れるレジストパターンを形成することができる。
以下、当該レジストパターン形成方法が備える各工程について説明する。
[塗工工程]
本工程では、基板に直接又は間接に感放射線性樹脂組成物を塗工する。これにより基板に直接又は間接にレジスト膜が形成される。
本工程では、感放射線性樹脂組成物として上述の当該感放射線性樹脂組成物を用いる。
基板としては、例えばシリコンウエハ、二酸化シリコン、アルミニウムで被覆されたウェハ等の従来公知のもの等が挙げられる。また、基板に間接に当該感放射線性樹脂組成物を塗工する場合としては、例えば基板上に形成された反射防止膜上に当該感放射線性樹脂組成物を塗工する場合などが挙げられる。このような反射防止膜としては、例えば特公平6-12452号公報や特開昭59-93448号公報等に開示されている有機系又は無機系の反射防止膜などが挙げられる。
塗工方法としては、例えば回転塗工(スピンコーティング)、流延塗工、ロール塗工等が挙げられる。塗工した後に、必要に応じて、塗膜中の溶媒を揮発させるためプレベーク(以下、「PB」ともいう。)を行ってもよい。PBの温度の下限としては、60℃が好ましく、80℃がより好ましい。上記温度の上限としては、150℃が好ましく、140℃がより好ましい。PBの時間の下限としては、5秒が好ましく、10秒がより好ましい。上記時間の上限としては、600秒が好ましく、300秒がより好ましい。形成されるレジスト膜の平均厚みの下限としては、10nmが好ましく、20nmがより好ましい。上記平均厚みの上限としては、1,000nmが好ましく、500nmがより好ましい。
[露光工程]
本工程では、上記塗工工程により形成されたレジスト膜を露光する。この露光は、フォトマスクを介して(場合によっては、水等の液浸媒体を介して)露光光を照射することにより行う。露光光としては、目的とするパターンの線幅等に応じて、例えば可視光線、紫外線、遠紫外線、極端紫外線(EUV)、X線、γ線等の電磁波;電子線、α線等の荷電粒子線などが挙げられる。これらの中でも、遠紫外線、EUV又は電子線が好ましく、ArFエキシマレーザー光(波長193nm)、KrFエキシマレーザー光(波長248nm)、EUV(波長13.5nm)又は電子線がより好ましく、KrFエキシマレーザー光、EUV又は電子線がさらに好ましく、EUV又は電子線が特に好ましい。
上記露光の後、ポストエクスポージャーベーク(以下、「PEB」ともいう)を行い、レジスト膜の露光された部分において、露光により[B]酸発生剤等から発生した酸による[A]重合体等が有する酸解離性基の解離を促進させることが好ましい。このPEBによって、露光部と非露光部とで現像液に対する溶解性の差異を増大させることができる。PEBの温度の下限としては、50℃が好ましく、80℃がより好ましく、100℃がさらに好ましい。上記温度の上限としては、180℃が好ましく、130℃がより好ましい。PEBの時間の下限としては、5秒が好ましく、10秒がより好ましく、30秒がさらに好ましい。上記時間の上限としては、600秒が好ましく、300秒がより好ましく、100秒がさらに好ましい。
[現像工程]
本工程では、上記露光されたレジスト膜を現像する。これにより、所定のレジストパターンを形成することができる。現像後は、水又はアルコール等のリンス液で洗浄し、乾燥することが一般的である。現像工程における現像方法は、アルカリ現像であっても、有機溶媒現像であってもよい。
アルカリ現像の場合、現像に用いる現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、けい酸ナトリウム、メタけい酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n-プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ-n-プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(以下、「TMAH」ともいう)、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8-ジアザビシクロ-[5.4.0]-7-ウンデセン、1,5-ジアザビシクロ-[4.3.0]-5-ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を溶解したアルカリ水溶液等が挙げられる。これらの中で、TMAH水溶液が好ましく、2.38質量%TMAH水溶液がより好ましい。
有機溶媒現像の場合、現像液としては、炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、アルコール系溶媒等の有機溶媒、上記有機溶媒を含有する溶液等が挙げられる。上記有機溶媒としては、例えば上述の感放射線性樹脂組成物の[D]有機溶媒として例示した溶媒の1種又は2種以上等が挙げられる。これらの中でも、エステル系溶媒又はケトン系溶媒が好ましい。エステル系溶媒としては、酢酸エステル系溶媒が好ましく、酢酸n-ブチルがより好ましい。ケトン系溶媒としては、鎖状ケトンが好ましく、2-ヘプタノンがより好ましい。現像液中の有機溶媒の含有量の下限としては、80質量%が好ましく、90質量%がより好ましく、95質量%がさらに好ましく、99質量%が特に好ましい。現像液中の有機溶媒以外の成分としては、例えば水、シリコーンオイル等が挙げられる。
現像方法としては、例えば現像液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面に現像液を表面張力によって盛り上げて一定時間静止することで現像する方法(パドル法)、基板表面に現像液を噴霧する方法(スプレー法)、一定速度で回転している基板上に一定速度で現像液吐出ノズルをスキャンしながら現像液を吐出しつづける方法(ダイナミックディスペンス法)等が挙げられる。
当該レジストパターン形成方法により形成されるパターンとしては、例えばラインアンドスペースパターン、ホールパターン等が挙げられる。
<重合体>
当該化合物は、上述の当該感放射線性樹脂組成物における[A]重合体として説明している。当該重合体は、当感放射線性樹脂組成物の成分として好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。各物性値の測定方法を以下に示す。
[重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)及び分散度(Mw/Mn)]
[A]重合体のMw及びMnは、上記[Mw及びMnの測定方法]の項に記載の条件に従って測定した。重合体の分散度(Mw/Mn)は、Mw及びMnの測定結果より算出した。
<[A]重合体の合成>
下記式(M-1)~(M-20)で表される単量体(以下、「単量体(M-1)~(M-20)」ともいう)を[A]重合体の合成に用いた。以下の合成例においては特に断りのない限り、質量部は使用した単量体の合計質量を100質量部とした場合の値を意味し、モル%は使用した単量体の合計モル数を100モル%とした場合の値を意味する。
Figure 2022128400000017
[合成例1]重合体(A-1)の合成
単量体(M-5)、単量体(M-6)及び単量体(M-1)をモル比率が5/60/35となるようにプロピレングリコール1-モノメチルエーテル(200質量部)に溶解した。次に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を6モル%添加し、単量体溶液を調製した。一方、空の反応容器にプロピレングリコール1-モノメチルエーテル(100質量部)を加え、攪拌しながら85℃に加熱した。次に、上記で調製した単量体溶液を3時間かけて滴下し、その後さらに3時間85℃で加熱し、重合反応を合計6時間実施した。重合反応終了後、重合溶液を室温に冷却した。
ヘキサン(重合溶液に対して500質量部)中に冷却した重合溶液を投入し、析出した白色粉末をろ別した。ろ別した白色粉末を重合溶液に対して100質量部のヘキサンで2回洗浄した後、ろ別し、プロピレングリコール1-モノメチルエーテル(300質量部)に溶解した。次に、メタノール(500質量部)、トリエチルアミン(50質量部)及び超純水(10質量部)を加え、攪拌しながら70℃で6時間加水分解反応を実施した。加水分解反応終了後、残溶媒を留去し、得られた固体をアセトン(100質量部)に溶解させた。500質量部の水中に滴下して樹脂を凝固させ、得られた固体をろ別した。50℃、12時間乾燥させて白色粉末状の重合体(A-1)を得た。重合体(A-1)のMwは7,100であり、Mw/Mnは1.52であった。
[合成例2~21]重合体(A-2)~(A-20)及び(a-1)の合成
下記表1に示す種類及び使用割合の単量体を用いたこと以外は、合成例1と同様にして重合体(A-2)~(A-20)及び(a-1)を合成した。
合成例1~21で得られた重合体の各構造単位を与える単量体の種類及び使用割合、並びにMw及びMw/Mnを下記表1に示す。なお、表1中、「-」は該当する単量体を使用しなかったことを示す。
Figure 2022128400000018
<感放射線性樹脂組成物の調製>
感放射線性樹脂組成物の調製に用いた[B]酸発生剤、[C]酸拡散制御剤及び[D]有機溶媒を以下に示す。以下の実施例及び比較例においては特に断りのない限り、質量部は使用した[A]重合体の質量を100質量部とした場合の値を意味し、モル%は使用した[B]酸発生剤のモル数を100モル%とした場合の値を意味する。
[[B]酸発生剤]
[B]酸発生剤として、下記式(B-1)~(B-8)で表される化合物(以下、「酸発生剤(B-1)~(B-8)」ともいう)を用いた。
Figure 2022128400000019
[[C]酸拡散制御剤]
[C]酸拡散制御剤として、下記式(C-1)~(C-8)で表される化合物(以下、「酸拡散制御剤(C-1)~(C-8)」ともいう)を用いた。
Figure 2022128400000020
[[D]有機溶媒]
[D]有機溶媒として、下記の(D-1)及び(D-2)を用いた。
(D-1):酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル
(D-2):プロピレングリコール1-モノメチルエーテル
[実施例1]感放射線性樹脂組成物(R-1)の調製
[A]重合体としての(A-1)100質量部、[B]酸発生剤としての(B-1)20質量部、[C]酸拡散抑制剤としての(C-1)を(B-1)に対して45モル%、並びに[D]有機溶媒としての(D-1)4,800質量部及び(D-2)2,000質量部を混合した。得られた混合液を孔径0.20μmのメンブランフィルターでろ過することにより、感放射線性樹脂組成物(R-1)を調製した。
[実施例2~28及び比較例1]感放射線性樹脂組成物(R-2)~(R-36)及び(CR-1)の調製
下記表2に示す種類及び含有量の各成分を用いたこと以外は実施例1と同様にして、感放射線性樹脂組成物(R-2)~(R-36)及び(CR-1)を調製した。
Figure 2022128400000021
<レジストパターンの形成>
平均厚み20nmの下層膜(Brewer Science社の「AL412」)が形成された12インチのシリコンウエハ表面に、スピンコーター(東京エレクトロン(株)の「CLEAN TRACK ACT12」)を使用して、上記調製した各感放射線性樹脂組成物を塗工した。130℃で60秒間プレベーク(PB)を行った後、23℃で30秒間冷却し、平均厚み50nmのレジスト膜を形成した。次に、このレジスト膜に、EUV露光機(ASML社の「NXE3300」、NA=0.33、照明条件:Conventional s=0.89、マスクimecDEFECT32FFR02)を用いてEUV光を照射した。照射後、上記レジスト膜に130℃で60秒間ポストエクスポージャーベーク(PEB)を行った。次いで、2.38質量%のTMAH水溶液を用い、23℃で30秒間現像してポジ型のコンタクトホールパターン(直径25nm、50nmピッチ)を形成した。
<評価>
上記形成した各レジストパターンについて、下記の方法に従い、感度、CDU性能及び解像性を評価した。レジストパターンの測長には、走査型電子顕微鏡((株)日立ハイテクの「CG-4100」)を用いた。評価結果を下記表3に示す。
[感度]
上記レジストパターンの形成において、直径25nmコンタクトホールパターンを形成する露光量を最適露光量とし、この最適露光量をEop(mJ/cm)とした。感度は、Eopが50mJ/cm以下の場合は「良好」と、Eopが50mJ/cmを超える場合は「不良」と判定した。
[CDU性能]
上記走査型電子顕微鏡を用いてレジストパターンを上部から観察し、コンタクトホールパターンの直径を任意の箇所で計800個測定し、その測定値の分布から3シグマ値を求め、これをCDU(単位:nm)とした。CDU性能は、CDUの値が小さいほど、長周期でのホール径のばらつきが小さく良好であることを示す。CDU性能は、CDUが4.3nm以下の場合は「良好」と、CDUが4.3nmを超える場合は「不良」と評価した。
[解像性]
上記レジストパターンの形成において、露光量を変えた場合に解像される最小のコンタクトホールパターンの直径を測定し、この測定値を解像度(単位:nm)とした。解像性は、解像度の値が小さいほど良好であることを示す。解像性は、解像度が24.5nm以下の場合は「良好」と、解像度が24.5nmを超える場合は「不良」と評価した。
Figure 2022128400000022
表3の結果から明らかなように、実施例の感放射線性樹脂組成物は比較例の感放射線性樹脂組成物と比較して、感度、CDU性能及び解像性がいずれも良好であった。
本発明の感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法によれば、露光光に対する感度が良好であり、CDU性能及び解像性に優れるレジストパターンを形成することができる。本発明の重合体は、当該感放射線性樹脂組成物の成分として好適に用いることができる。したがって、これらは、今後さらに微細化が進行すると予想される半導体デバイスの加工プロセス等に好適に用いることができる。

Claims (5)

  1. 下記式(1)で表される第1構造単位と酸解離性基を含む(メタ)アクリル酸エステルに由来する第2構造単位とを有する重合体、及び
    感放射線性酸発生体
    を含有する感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2022128400000023
    (式(1)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1~20の1価の有機基である。R及びRは、それぞれ独立して、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基又は炭素数1~20の1価の有機基である。mは、0~9の整数である。nは、0~9の整数である。但し、m+nは9以下である。mが2以上の場合、複数のRは互いに同一又は異なる。nが2以上の場合、複数のRは互いに同一又は異なる。)
  2. 上記式(1)のRが水素原子である請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
  3. 上記重合体を構成する全構造単位に対する上記第1構造単位の含有割合が1モル%以上20モル%以下である請求項1又は請求項2に記載の感放射線性樹脂組成物。
  4. 基板に直接又は間接に感放射線性樹脂組成物を塗工する工程と、
    上記塗工工程により形成されたレジスト膜を露光する工程と、
    上記露光されたレジスト膜を現像する工程と
    を備え、
    上記感放射線性樹脂組成物が、下記式(1)で表される第1構造単位と酸解離性基を含む(メタ)アクリル酸エステルに由来する第2構造単位とを有する重合体、及び感放射線性酸発生体とを含有するレジストパターン形成方法。
    Figure 2022128400000024
    (式(1)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1~20の1価の有機基である。R及びRは、それぞれ独立して、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基又は炭素数1~20の1価の有機基である。mは、0~9の整数である。nは、0~9の整数である。但し、m+nは9以下である。mが2以上の場合、複数のRは互いに同一又は異なる。nが2以上の場合、複数のRは互いに同一又は異なる。)
  5. 下記式(1)で表される第1構造単位と酸解離性基を含む(メタ)アクリル酸エステルに由来する第2構造単位とを有する重合体。
    Figure 2022128400000025
    (式(1)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1~20の1価の有機基である。R及びRは、それぞれ独立して、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基又は炭素数1~20の1価の有機基である。mは、0~9の整数である。nは、0~9の整数である。但し、m+nは9以下である。mが2以上の場合、複数のRは互いに同一又は異なる。nが2以上の場合、複数のRは互いに同一又は異なる。)

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