JP2022128283A - グラビア版、グラビア印刷機及び積層型電子部品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】隣り合うセル間でのペーストの流動性は確保しつつ、さらにペーストの被転写シートへの転写の始点の十分な確保も可能なグラビア版を提供する。【解決手段】円筒又は円柱形状を有し、被転写シート3に転写するペースト12を保持する凹部13が外周面に設けられたグラビア版2であって、前記凹部13の内部に、前記外周面の周方向に延びる縦土手15と、一端が前記縦土手15のうちの第1縦土手15に接続され、他端が前記第1縦土手15の隣を延びる第2縦土手15側に向かって前記第1縦土手15と略垂直に延び且つ前記第2縦土手15と非接続の横土手16と、前記横土手16の前記他端の先端に設けられた転写補助部20と、を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、グラビア版、グラビア印刷機及び積層型電子部品の製造方法に関する。
積層セラミックコンデンサ等の積層型電子部品を製造する場合、例えば内部電極となる導電性のペーストを、セラミックグリーンシート等の被転写シートに転写するグラビア印刷が広く用いられている。グラビア印刷を行うグラビア印刷機は、転写パターン形状の凹部が外周面に形成された円筒状のグラビア版と、グラビア版との間に被転写シートを挟持して被転写シートをグラビア版側に押圧する圧胴とを備える。
グラビア版が回転すると、下方においてペースト供給部よりペーストが供給された凹部は徐々に上昇して、被転写シートが挟持された位置において、凹部内のペーストは被転写シートに転写される。
転写の際、凹部の内部は、回転方向すなわち転写方向の先頭側の方が後方側より水平位置が高い状態となる。このため、凹部内に保持されたペーストは転写方向後側に偏っていく。この状態でペーストが被転写シートに転写されると、転写方向の先頭側のペーストの転写量が後方側より少なくなり、転写されたペーストにカスレが生じたりする可能性がある。
そのため、従来、凹部の内部に、被転写シートの転写方向に延びる縦土手と、転写方向と直交する方向に延びる横土手とを設けて凹部内を複数のセルに区切ることで、ペーストの後方への偏りを防止する技術が存在する。さらに、横土手が、それぞれ被転写シートへのペーストの転写の始点となって、転写されたペーストにおけるカスレの発生が低減される。
しかし、凹部内を互いに独立した複数のセルに完全に区切ってしまうと、凹部内のペーストの量が不均一であった場合、転写されたペーストの厚みが不均一になる可能性がある。
そこで、従来、横土手に隙間を設けて転写方向に隣接するセル同士を、一部連通させる技術が存在する(たとえば、特許文献1参照)。
特開2007-320316号公報
しかし、上記従来技術によると、横土手に隙間が形成されるので、横土手が短くなり、横土手が、それぞれ被転写シートへのペーストの転写の始点となって転写されたペーストにおけるカスレの発生を低減する効果が減少する。
本発明は、隣り合うセル間でのペーストの流動性は確保しつつ、さらにペーストの被転写シートへの転写の始点の十分な確保も可能なグラビア版、グラビア印刷機及び積層型電子部品の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、円筒又は円柱形状を有し、被転写シートに転写するペーストを保持する凹部が外周面に設けられたグラビア版であって、前記凹部の内部に、前記外周面の周方向に延びる縦土手と、一端が前記縦土手のうちの第1縦土手に接続され、他端が前記第1縦土手の隣を延びる第2縦土手側に向かって前記第1縦土手と略垂直に延び且つ前記第2縦土手と非接続の横土手と、前記横土手の前記他端の先端に設けられた転写補助部と、を備えるグラビア版を提供する。
また、本発明の第2の態様は、円筒又は円柱形状を有し、被転写シートに転写するペーストを保持する凹部が外周面に設けられたグラビア版であって、前記凹部の内部に、前記外周面の周方向に延びる縦土手と、一端が前記縦土手のうちの第1縦土手に接続され、他端が前記第1縦土手の隣を延びる第2縦土手側に向かって前記第1縦土手と略垂直に延び且つ前記第2縦土手と非接続の横土手と、前記横土手の前記他端の先端に設けられた転写補助部と、を備えるグラビア版、前記ペーストが貯留されたペースト供給部、及び、前記グラビア版との間に前記被転写シートを挟持する圧胴、を具備するグラビア印刷機を提供する。
さらに、本発明の第3の態様は、円筒又は円柱形状を有し、被転写シートに転写するペーストを保持する凹部が外周面に設けられたグラビア版であって、前記凹部の内部に、前記外周面の周方向に延びる縦土手と、一端が前記縦土手のうちの第1縦土手に接続され、他端が前記第1縦土手の隣を延びる第2縦土手側に向かって前記第1縦土手と略垂直に延び且つ前記第2縦土手と非接続の横土手と、前記横土手の前記他端の先端に設けられた転写補助部と、を備えるグラビア版、前記ペーストが貯留されたペースト供給部、及び、前記グラビア版との間に前記被転写シートを挟持する圧胴、を具備するグラビア印刷機を用いて、回転する前記グラビア版と前記圧胴との間に前記被転写シートを挿入し、前記圧胴により前記被転写シートを前記グラビア版側に押圧することで、前記凹部に保持された前記ペーストを前記被転写シートに転写し、前記ペーストが転写された前記被転写シートを積層することで積層体を製造し、前記積層体の外面に外部電極を形成する、積層型電子部品の製造方法を提供する。
本発明によれば、隣り合うセル間でのペーストの流動性は確保しつつ、さらにペーストの被転写シートへの転写の始点の十分な確保も可能なグラビア版、グラビア印刷機及び積層型電子部品の製造方法を提供することができる。
グラビア印刷機1を示す概略図である。 グラビア印刷機1を用いて導電性ペースト12が転写されたセラミックグリーンシート3の断面図である。 グラビア版2の斜視図である。 凹部13の拡大図である。 内部領域の部分拡大図である。 第1変形例の転写補助部120を説明する図である。 第2変形例の転写補助部220を説明する図である。 第3変形例の転写補助部320を説明する図である。 比較例、実施形態及び実施形態の変形例における印刷カスレの発生状態の実験結果を示した表である。
以下、本発明の第1実施形態に係るグラビア印刷機1、そのグラビア印刷機1が備えるグラビア版2、及びグラビア印刷機1を用いた、積層型電子部品の一例としての積層セラミックコンデンサの製造方法について説明する。図1は、グラビア印刷機1を示す概略図である。図2は、グラビア印刷機1を用いて導電性ペースト12が転写されたセラミックグリーンシート3の断面図である。
グラビア印刷機1は、積層セラミックコンデンサの内部電極となる導電性ペースト12を、被転写シートであるセラミックグリーンシート3上に転写する装置である。
グラビア印刷機1は、導電性ペースト12の転写パターン形状の凹部13が形成された円筒状のグラビア版2と、導電性ペースト12が貯留されたペースト供給部11と、グラビア版2との間にセラミックグリーンシート3を挟持する圧胴4と、グラビア版2の側部に配置されたドクターブレード14と、を備える。以下、グラビア版2に対してペースト供給部11が配置されている側を下とする。圧胴4はグラビア版2の上部に配置されている。グラビア版2及び圧胴4は、それぞれ、矢印5及び矢印6の方向に回転し、それによって、セラミックグリーンシート3は矢印7の方向に搬送される。
(セラミックグリーンシート3)
図2に示すセラミックグリーンシート3は、セラミックス粉末、バインダ及び溶剤を含むセラミックスラリー8が、キャリアフィルム10上においてダイコータ、グラビアコータ、マイクログラビアコータ等を用いてシート状に成形された帯状の被転写シートである。
(グラビア版2)
図3はグラビア版2の斜視図である。グラビア版2は水平に延びる軸2Aを中心として回転可能であって、円筒状又は円柱状部材を有している。グラビア版2は、外周面にセラミックグリーンシート3に転写される転写パターンの形状に対応した、複数の凹部13が形成されている。図3には、2つの凹部13のみ示すが、凹部13はグラビア版2の外周面における軸方向Yと転写方向X(周方向、回転方向)とに、それぞれ略等間隔で整列配置されている。
実施形態で凹部13は、凹部13の長手方向がグラビア版2の転写方向Xを向き、凹部13の短手方向がグラビア版2の軸2Aと平行な軸方向Yを向くように配置されている。
(凹部13)
図4は1つの凹部13の拡大図である。凹部13は、フォトマスク原版を用いたエッチングや彫刻などによって形成され、複数の凹部13は互いに同形で、グラビア版2の軸方向Yと転写方向Xに、一定の間隔で整列して形成されている。それぞれの凹部13の中には、転写方向Xに延びる縦土手15と、縦土手15に対して垂直な軸方向Yに延びる横土手16とが設けられている。なお、これらの縦土手15と横土手16の詳細については後述する。
(ペースト供給部11)
図1に戻り、ペースト供給部11は、グラビア版2の下方に配置された、導電性ペースト12の貯留槽である。導電性ペースト12は、例えば、導体材料として、0.03~1μmの粒子径を有するNi粉末を含む。また、バインダとして樹脂が使用される。さらに、焼結時の収縮を制御するためのセラミック材料、分散剤などが添加されている。導電性ペースト12はペースト供給部11に貯留され、グラビア版2の下方部分が導電性ペースト12に浸漬されている。それにより、グラビア版2外周面の凹部13に導電性ペースト12が保持される。
(ドクターブレード14)
グラビア版2の側部にはドクターブレード14が配置されている。導電性ペースト12は、ペースト供給部11においてグラビア版2の凹部13に入り込み、グラビア版2の回転によってセラミックグリーンシート3との接触部分まで運ばれる。その途中において、ドクターブレード14がグラビア版2の表面に押し当てられ、ドクターブレード14によって、グラビア版2表面の凹部13以外の部分に付着した導電性ペースト12が掻き落とされる。
(圧胴4)
圧胴4は、グラビア版2の上に配置され、軸2Aと略平行な圧胴軸4Aを中心として回転する円筒状又は円柱状部材である。圧胴4の外周面は弾性部材で覆われている。弾性部材は、シリコーンゴムやウレタンゴム等のゴム部材又は樹脂材で製造されているが、これに限定されず、他の弾性材料で製造されていてもよい。
圧胴4は、グラビア版2との間にセラミックグリーンシート3を挟持し、セラミックグリーンシート3をグラビア版2側に押圧する。
ここで、圧胴4は弾性体であるため弾性変形し、グラビア版2と圧胴4との接触部は、所定のニップ幅Nを有する。グラビア版2の凹部13に保持されている導電性ペースト12は、このニップ幅Nの範囲で、セラミックグリーンシート3に転写される。実施形態では、グラビア版2の凹部13の、転写方向Xである長手方向の寸法Lは、ニップ幅Nより小さい。
(縦土手15及び横土手16)
次に、凹部13内に設けられた、縦土手15及び横土手16について詳細に説明する。
図4において示す転写方向Xは、図1に示した矢印5で示した回転方向と逆向き方向となる。凹部13の図4における右端側が転写始端であり、左端側が転写終端で、転写工程において、凹部13のセラミックグリーンシート3との接触位置は、図4の右端側から左端側へと移動する。
それぞれの凹部13の中には、転写方向Xに延びる互いに平行な複数の縦土手15(15A,15B,15D)と、縦土手15に対して垂直方向に延びる、互いに平行な複数の横土手16(16A,16B,16C,16D)とが設けられている。縦土手15と横土手16とによって、凹部13内は複数のセル17(17A,17B,17C,17D)に分割されている。
実施形態で、縦土手15及び横土手16の太さや構造、及びそれに伴うセル17の大きさは、凹部13の縁部領域と内部領域とで異なる。
(転写終端側縁部領域)
凹部13の転写終端側の縁部領域の縦土手15A及び横土手16Aの幅は、内部領域の縦土手15D及び横土手16Dの幅より太く、これによって転写終端側の縁部領域のセル17Aの大きさは中央部のセル17Dより小さくなっている。
(軸方向縁部領域)
凹部13の軸方向Y両側の縁部領域の縦土手15Bと横土手16Bとの幅は、内部領域の縦土手15Dと横土手16Dの幅より太い。さらに軸方向Yの最も端にある縦土手15Bから凹部13の外周壁13Bに向かって延びる横土手16Bの転写方向Xの間隔は、内部領域の横土手16Dの転写方向Xの間隔の2倍である。ゆえに、軸方向Yの縁部領域のセル17Bの大きさは中央部のセル17Dより小さくなっている。
(転写始端側)
凹部13よりも転写始端側には、軸方向Yに延びる2本の始端溝13F及び始端溝13Eが、凹部13とは別に設けられている。
また、凹部13の最も転写始端側の横土手16Cは、軸方向Yに連続して延び、且つ横土手16Cと凹部13の外周壁13Cとの間隔は、内部領域の縦土手15D間の間隔より狭い。ゆえに、セル17Cの大きさは中央部のセル17Dより小さくなっている。
(輪郭溝13G)
また、転写終端側の縁部領域において、凹部13の外周壁13Aと、縦土手15A及び横土手16Aとの間は接続されずに離間している。そして軸方向Y両側の縁部領域においても、凹部13の外周壁13Bと、横土手16Bとの間は接続されずに離間している。すなわち、凹部13の転写始端側の辺を除く3辺に沿って輪郭溝13Gが設けられている。
(内部領域)
次に、凹部13の縁部領域以外の内部領域の縦土手15D及び横土手16Dについて説明する。図5は、内部領域の部分拡大図である。以下、必要に応じて互いに隣り合う縦土手15Dのうちの一方を、第1縦土手15Da、他方を第2縦土手15Dbとして説明する。また、互いに隣り合う横土手16Dのうちの一方を第1横土手16Da、他方を第2横土手16Dbとして説明する。
なお、第1縦土手15Daと第2縦土手15Dbとを区別する必要のない場合、合わせて縦土手15Dとして説明し、第1横土手16Daと第2横土手16Dbとを区別する必要のない場合、合わせて横土手16Dとして説明する。
(土手構造)
第1縦土手15Daと第2縦土手15Dbとの間の転写方向Xに延びる空間内に配置された複数の横土手16は、互いに平行で、その空間を複数のセル17Dに区切っている。
第1横土手16Daは、一端が第1縦土手15Daに接続され、他端が第2縦土手15Db側に延びているが、第2縦土手15Dbには接続されていない。第2横土手16Dbは、一端が第2縦土手15Dbに接続され、他端が第1縦土手15Da側に延びているが、第1縦土手15Daには接続されていない。
第1横土手16Daと第2横土手16Dbとは転写方向Xに交互に配置され、また、軸方向Yにも交互に配置されている。
また、縦土手15Dにおける転写方向Xの同位置から、軸方向Yの一方と他方とにそれぞれ第1横土手16Daと第2横土手16Dbとが延びており、第1横土手16Daとその第1横土手16Daと連結された第2横土手16Dbとは、1本の横土手16Dとして縦土手15Dと十字に交差した形となっている。
(転写補助部20)
実施形態において、第1横土手16Daの先端に、土手状の第1転写補助部20aが設けられ、第2横土手16Dbの先端に土手状の第2転写補助部20bが設けられている。
なお、第1転写補助部20aと第2転写補助部20bとは同形であり、以後、第1転写補助部20aと第2転写補助部20bとを区別する必要のない場合、合わせて転写補助部20として説明する。
転写補助部20は、転写の始点をより確保可能にするための部分であり、少なくとも周方向(転写方向X)の幅が横土手16Dよりも広い。実施形態で転写補助部20のグラビア版2の外周面に沿った断面は、略円形形状である。
(隙間18)
そして、第1転写補助部20aと第2縦土手15Dbとの間に第1隙間18aが設けられている。第2転写補助部20bと第1縦土手15Daとの間に第2隙間18bが設けられている。
第1隙間18aと第2隙間18bとは、軸方向Yの位置が異なり、転写方向Xに交互に配置されている。換言すると、それぞれのセル17Dの対角線方向に対向する2つの角の部分の各々に、第1隙間18aと第2隙間18bとが設けられている。これらの第1隙間18aと第2隙間18bとにより、転写方向Xに隣り合うセル17Dは連通されている。
なお、実施形態で第1隙間18aと第2隙間18bとは、軸方向Yの幅が等しい。以後、第1隙間18aと第2隙間18bとを区別する必要のない場合、合わせて隙間18として説明する。
(導電性ペースト12の転写工程)
次に、グラビア印刷機1を用いたセラミックグリーンシート3への導電性ペースト12の転写工程について説明する。
グラビア版2は図示しない駆動装置によって回転される。そうすると、グラビア版2の下部は、図1に示すように、ペースト供給部11内に収容された導電性ペースト12内に浸漬され、グラビア版2の外周面上に形成された複数の凹部13に導電性ペースト12が保持される。
グラビア版2の外周面上の余分な導電性ペースト12は、グラビア版2が回転してドクターブレード14を通過する際に掻き取られる。
凹部13内の導電性ペースト12は、グラビア版2が回転によってさらにセラミックグリーンシート3との接触位置まで運ばれる。
接触位置において、セラミックグリーンシート3は、圧胴4によってグラビア版2の外周面に押し当てられる。このとき、グラビア版2の凹部13に充填されている導電性ペースト12は、セラミックグリーンシート3に転写されて、セラミックグリーンシート3にパターン状の導電性ペースト12が印刷される。
ここで、凹部13の転写始端部が接触位置に移動したとき、凹部13の内部は、転写方向Xの先頭側のほうが後方側より水平位置が高くなる。このため、凹部13内に保持された導電性ペースト12は転写方向X後側に流動しようとする。
しかし、実施形態では、凹部13の内部に、転写方向Xに延びる縦土手15と、転写方向Xと直交する方向に延びる横土手16とにより凹部13内が複数のセル17に区切られている。ゆえに、横土手16よって、導電性ペースト12の後方への流動が妨げられる。そして、横土手16がそれぞれ導電性ペースト12のセラミックグリーンシート3への転写の始点となって、転写された導電性ペースト12におけるカスレの発生が低減される。
ここで、凹部13内を互いに独立した複数のセル17に完全に区切ってしまうと、転写時において、隣り合うセル17間での導電性ペースト12の流動が生じず、凹部13内の導電性ペースト12の量が不均一であった場合、転写された導電性ペースト12の厚みが不均一になる可能性がある。
しかし、実施形態では横土手16に隙間18を設けて転写方向Xに隣接するセル17同士を、一部連通させている。ゆえに、転写方向Xに隣り合うセル17間で導電性ペースト12の流動性が向上する。これにより、導電性ペースト12が横土手16で区切られた各セル17を充填しながら流動することができる。その結果、転写された導電性ペースト12の厚みの均一性が向上する。
一方、横土手16に隙間18が設けられているので、その分だけ導電性ペースト12の転写の始点となる横土手16が短くなる。
しかし、実施形態では、横土手16の先端に転写補助部20が設けられている。転写補助部20は、横土手16の幅よりも大径の円形形状である。ゆえに、転写補助部20により、転写の始点が補充されるので、転写の始点を十分に確保することができ、カスレの発生が低減される。
転写補助部20の径は横土手16の転写方向(周方向)Xの幅より大きい。ゆえに、横土手16の側面から転写補助部20の湾曲面へと変わる接続部に窪みが形成される。グラビア版2が回転して導電性ペースト12が転写方向に移動する際に、この窪みに導電性ペースト12が滞留して導電性ペースト12の量が多くなるので、導電性ペースト12の転写漏れをさらに防止することができる。
また、グラビア版2がセラミックグリーンシート3から回転しながら離れる際、導電性ペースト12の糸引き現象が発生する。発生した糸は、転写方向(回転方向)Xに移動しつつ、転写補助部20の湾曲面に沿って軸方向Yにも移動する。したがって、糸が軸方向Yにおける一定位置で発生し続ける場合に比べて、導電性ペースト12が均一に塗布される。
実施形態では、グラビア版2の凹部13の転写方向Xの寸法Lは、ニップ幅Nより小さい。
したがって、転写時において、凹部13全体がセラミックグリーンシート3に接触した後にセラミックグリーンシート3がグラビア版2から離れる。このため、セラミックグリーンシート3への導電性ペースト12の転写の均一性をより向上させることができる。
凹部13の転写始端側には、軸方向Yに延びる2本の始端溝13F及び始端溝13Eが、セル17と独立して設けられている。
これらの始端溝13F及び始端溝13Eにより、転写始端側における導電性ペースト12のかすれや厚みの不足をさらに生じさせにくくすることができる。
また、軸方向Y両側と転写終端側において、凹部13の外周壁13Bと、縦土手15と横土手16との間接続されておらず、輪郭溝13Gが設けられている。すなわち、輪郭溝13Gは、凹部13の転写始端側の辺を除く3辺に沿って設けられている。
これにより、導電性ペースト12の輪郭における直線性を向上させることができる。
一般的に、グラビア印刷により、セラミックグリーンシート3に導電性ペースト12を転写すると、転写された導電性ペースト12の周縁部が厚くなる、いわゆる「サドル現象」が生じやすい。このような「サドル現象」が生じた導電性ペースト12を用いて積層セラミックコンデンサを製造すると、ショート不良や構造欠陥を招く場合がある。
本実施形態のグラビア版2は、凹部13の軸方向Y両側の縁部領域に位置するセル17(17A,17B,17C)が、凹部13の内部領域に位置するセル17(17D)よりも小さいので、「サドル現象」が生じにくい。
(積層セラミックコンデンサの製造方法)
次に、積層セラミックコンデンサの製造方法について説明する。
グラビア印刷機1を用いて図2に示すような導電性ペースト12が形成されたセラミックグリーンシート3が得られた後、複数のセラミックグリーンシート3が積層され且つ圧着され、必要に応じてカットされ、次いで焼成されることによって積層体が製造される。そして、積層体に外部電極が形成されることにより積層セラミックコンデンサが製造される。
積層セラミックコンデンサにおいて、前述したように、導電性ペースト12は、全体にわたってカスレ等のない平滑に形成されている。
このため、圧着工程で局部的に応力が集中することがなく、そのため、内部電極がセラミック層を通して接触するといったショート不良を引き起こしたり、局部的にセラミック層の厚みが薄くなって絶縁抵抗不良を引き起こしたりすることを防止することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、種々の変形例が可能である。
(第1変形例)
図6は、第1変形例の転写補助部120を説明する図である。上述の実施形態では、1本の横土手16の先端には、一つの円形の転写補助部20が設けられていた。しかし、これに限定されず、図6に示すように、転写補助部120は、例えばそれぞれ矩形の第1転写補助部120Aと、第2転写補助部1+320Bとを備えていてもよい。
第1転写補助部120Aは、横土手16の先端に設けられ、周方向(転写方向X)の幅が横土手16よりも広く、外周面に沿った断面は、転写方向Xが長手方向となる矩形形状である。
第2転写補助部120Bは、第1転写補助部120Aよりも、当該横土手16が接続された縦土手15側に設けられ、周方向(転写方向X)の幅が横土手16よりも太く、外周面に沿った断面は、転写方向Xが長手方向となる矩形形状である。
そして、第1変形例で、第2転写補助部120Bの転写方向Xの幅は、第1転写補助部120Aより広いが、これに限定されず、同じであってもよく、また、狭くてもよい。
また、第1変形例の第1転写補助部120Aと第2転写補助部120Bとは、それぞれ矩形であったが、一方又は両方が円形であってもよい。
第1変形例においても、上述の実施形態と同様の効果を有する。
しかし、第1変形例においては、さらに、転写補助部120の数が上述の実施形態より多いので、転写の始点が補充され、転写の始点をより多く確保することができる。
また、転写補助部120と横土手16との接続部の数も上述の実施形態より多いので、接続部に形成される窪みの数も多く、導電性ペースト12がより多く滞留して、導電性ペースト12の転写漏れをさらに防止することができる。
(第2変形例)
図7は、第2変形例の転写補助部220を説明する図である。上述の実施形態では、転写補助部20は円形であった。しかし、これに限定されず、図7に示すように、転写補助部220は、外周面に沿った断面が三角形状であってもよい。
第2変形例においても、上述の実施形態と同様の効果を有する。
しかし、第2変形例においては、さらに、転写補助部220が三角形状であるので、実施形態の円形の場合よりも、転写補助部20と横土手16との接続部の窪みに導電性ペースト12が溜まりやすい。ゆえに、グラビア版2が回転して導電性ペースト12が転写方向に移動する際に、この窪みに滞留する導電性ペースト12が多くなるので、導電性ペースト12の転写漏れをさらに防止することができる。
また、グラビア版2がセラミックグリーンシート3から回転しながら離れる際、導電性ペースト12の糸引き現象が発生する。発生した糸は、転写補助部220の先細りの三角形の斜面に沿って軸方向Yに移動する。したがって、糸が軸方向Yにおける一定位置で発生し続ける場合に比べて、導電性ペースト12を均一に塗布すること可能となる。
(第3変形例)
図8は、第3変形例の転写補助部320を説明する図である。上述の実施形態では、転写補助部20は円形であった。しかし、これに限定されず、図8に示すように、転写補助部320は、外周面に沿った断面が正方形状であってもよい。
第3変形例においても、上述の実施形態と同様の効果を有する。
しかし、第3変形例においては、さらに、転写補助部220が四角形であるので、実施形態の円形の場合よりも、転写補助部20と横土手16との接続部の窪みに導電性ペースト12が溜まりやすい。ゆえに、グラビア版2が回転して導電性ペースト12が転写方向に移動する際に、この窪みに滞留する導電性ペースト12が多くなるので、導電性ペースト12の転写漏れをさらに防止することができる。
(実験例)
次に、凹部13の内部領域の土手形状が異なるグラビア版2を複数準備し、それぞれグラビア版2を用いたグラビア印刷により内部電極を100回印刷し、印刷のカスレがないかを光学顕微鏡にて観察した結果を図9に示す。図中、印刷カスレが100回中10回以上発生した場合を×と判定し、1以上10回未満を〇と判定し、0回を◎と判定した。
比較例1は、転写補助部及び横土手がなく縦土手のみ備える場合である。
比較例2は、転写補助部がなく、縦土手と横土手とを備える場合である。
実施形態は、上述の転写補助部20が円形の場合である。
第1変形例は、上述の第1転写補助部120Aと第2転写補助部120Bとを備える場合である。
第2変形例は、上述の転写補助部220が三角形の場合である。
第3変形例は、上述の転写補助部320が正方形の場合である。
表に示すように、縦土手のみの比較例1の場合、印刷カスレは100回中36回で×であり、縦土手及び横土手のみの比較例2の場合、印刷カスレは100回中25回で×あり、印刷カスレがかなりの割合で発生した。
これに対して、転写補助部20が円形の実施形態で印刷カスレは100回中1回で〇であり、第1転写補助部120Aと第2転写補助部120Bとを備える第1変形例で印刷カスレは100回中2回で〇であり、転写補助部320が三角形の第2変形例で印刷カスレは100回中0回で◎であり、転写補助部320が正方形の第3変形例で印刷カスレは100回中1回で〇であり、本発明の実施形態の場合、印刷カスレを低減することができた。
1 グラビア印刷機
2 グラビア版
3 セラミックグリーンシート
4 圧胴
11 ペースト供給部
12 導電性ペースト
13 凹部
14 ドクターブレード
15、15D、15Da、15Db 縦土手
16、16D、16Da、16Db 横土手
17、17D セル
18、18a、18b 隙間
20、20a、20b、120 転写補助部

Claims (6)

  1. 円筒又は円柱形状を有し、被転写シートに転写するペーストを保持する凹部が外周面に設けられたグラビア版であって、
    前記凹部の内部に、
    前記外周面の周方向に延びる縦土手と、
    一端が前記縦土手のうちの第1縦土手に接続され、他端が前記第1縦土手の隣を延びる第2縦土手側に向かって前記第1縦土手と略垂直に延び且つ前記第2縦土手と非接続の横土手と、
    前記横土手の前記他端の先端に設けられた転写補助部と、
    を備えるグラビア版。
  2. 前記転写補助部は、
    前記先端に設けられている第1転写補助部と、該第1転写補助部よりも前記一端側に設けられている第2転写補助部と、を備える、
    請求項1に記載のグラビア版。
  3. 前記転写補助部は、前記外周面に沿った断面が三角形である、
    請求項1又は請求項2に記載のグラビア版。
  4. 前記転写補助部は、前記外周面に沿った断面が正方形である、
    請求項1又は請求項2に記載のグラビア版。
  5. 円筒又は円柱形状を有し、被転写シートに転写するペーストを保持する凹部が外周面に設けられたグラビア版であって、
    前記凹部の内部に、
    前記外周面の周方向に延びる縦土手と、
    一端が前記縦土手のうちの第1縦土手に接続され、他端が前記第1縦土手の隣を延びる第2縦土手側に向かって前記第1縦土手と略垂直に延び且つ前記第2縦土手と非接続の横土手と、
    前記横土手の前記他端の先端に設けられた転写補助部と、
    を備えるグラビア版、
    前記ペーストが貯留されたペースト供給部、及び、
    前記グラビア版との間に前記被転写シートを挟持する圧胴、を具備する、
    グラビア印刷機。
  6. 円筒又は円柱形状を有し、被転写シートに転写するペーストを保持する凹部が外周面に設けられたグラビア版であって、
    前記凹部の内部に、
    前記外周面の周方向に延びる縦土手と、
    一端が前記縦土手のうちの第1縦土手に接続され、他端が前記第1縦土手の隣を延びる第2縦土手側に向かって前記第1縦土手と略垂直に延び且つ前記第2縦土手と非接続の横土手と、
    前記横土手の前記他端の先端に設けられた転写補助部と、
    を備えるグラビア版、
    前記ペーストが貯留されたペースト供給部、及び、
    前記グラビア版との間に前記被転写シートを挟持する圧胴、を具備するグラビア印刷機を用いて、
    回転する前記グラビア版と前記圧胴との間に前記被転写シートを挿入し、
    前記圧胴により前記被転写シートを前記グラビア版側に押圧することで、前記凹部に保持された前記ペーストを前記被転写シートに転写し、
    前記ペーストが転写された前記被転写シートを積層することで積層体を製造し、
    前記積層体の外面に外部電極を形成する、
    積層型電子部品の製造方法。
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