JP2022125917A - 車両用乗員拘束装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員を安定的に保護すると共に、作動後に作動前状態に復帰可能な車両用乗員拘束装置を提供する。【解決手段】車両用乗員拘束装置10では、車両用シート12を少なくとも安楽姿勢、又は寝姿勢にする場合には、下肢拘束装置32の拘束部材50を収納位置からオットマン30と略直交する回転位置にスライダ軸(回転軸)60を中心として回転させ、拘束部材50をオットマン側に接近させて拘束位置に変位させることで、拘束部材50で着座乗員Pの下肢を拘束する。したがって、車両用シート12が安楽姿勢や寝姿勢とされた自動車が前面衝突したとしても、車両用シート12の着座乗員Pの下肢が拘束部材50で拘束されているため、いわゆる「サブマリン現象」を防止又は抑制することができる。また、この下肢拘束装置32は、拘束部材50を変位させているだけなので、初期(収納)位置に復帰可能である。【選択図】図12

Description

本発明は、車両用乗員拘束装置に関する。
特許文献1には、車両の前面衝突時に車両用シートのシート座部又は足載せ部(オットマン)に収納したエアバッグを膨張展開することにより、前進移動しようとする乗員の下半身(腰、下腿部)を受け止めて乗員を保護する装置が記載されている。すなわち、車両用シートが安楽姿勢とされていても、車両の前面衝突時にシートベルトを装着した着座乗員の下半身が前進する、いわゆるサブマリン現象を抑制して、着座乗員を保護することが記載されている。
また、特許文献2には、車両用シートのオットマンに収納されたエアバッグが張展開されることにより、車両用シートに着座した乗員の爪先を拘束する車両用乗員保護装置が記載されている。
特開2020-1681号公報 特開2020-69816号公報
上記特許文献1記載の装置や上記特許文献2記載の車両用乗員保護装置では、安楽姿勢とされた車両用シートの着座乗員を車両の前面衝突時に保護するために、エアバッグの内圧を高めたり、エアバッグを支持する固定部材(オットマン等)の強度・剛性を高める必要がある。
また、エアバッグは、膨張展開に火薬を使用するため、誤作動時に作動前の状態に復帰することが困難である。
本発明は上記事実を考慮し、乗員を安定的に保護すると共に、作動後に作動前状態に復帰可能な車両用乗員拘束装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の車両用乗員拘束装置は、乗員の腰部を支持するシートクッションと、前記シートクッションのシート後方側に設けられシート幅方向に延在するリクライニング軸に支持され前記リクライニング軸を中心として傾動可能に構成され、前記乗員の背部を支持するシートバックと、前記シートクッションのシート前方側に配置され、前記乗員の下肢を支持するオットマンと、前記シートクッション、前記シートバック、前記オットマン等を包含する車両用シートの姿勢を変更可能なシート調整装置と、前記オットマンの外周に沿って配置された拘束部材が、前記オットマンのシート後方側に設けられシート幅方向に延在する回転軸に両端を支持され、前記回転軸を中心として回転可能とされ、シート側面視において前記オットマンと平行にされた収納位置と、前記オットマンと略直交する方向に前記回転軸を中心として回転された回転位置と、前記回転位置から前記オットマンに接近させ前記乗員の下肢に対して所定の距離とされた拘束位置とに、変位可能とされた下肢拘束装置と、を備え、少なくともシートバックを所定角度よりも後傾させた安楽姿勢又は寝姿勢にする場合には、前記拘束部材を前記収納位置から前記回転位置を介して前記拘束位置に変位させると共に、前記シート調整装置で前記車両用シートを前記安楽姿勢又は前記寝姿勢に変更する。
この車両用乗員拘束装置では、車両用シートを少なくとも安楽姿勢、又は寝姿勢にする場合には、拘束装置の拘束部材を車両側面視でオットマンと平行な収納位置からオットマンと略直交する回転位置に回転軸を中心として回転する。この結果、拘束装置の拘束部材とオットマンとの間に乗員の下肢が位置する。
この状態で、拘束部材をオットマン側に接近させて拘束位置に変位させることで、拘束部材を着座乗員の下肢と適切な間隔に設定し、乗員の下肢を拘束する。
この車両用乗員拘束装置では、上記のように乗員の下肢を拘束すると共に、シート調整装置を用いて車両用シートの姿勢を安楽姿勢又は寝姿勢にすることができる。
したがって、自動車の車両用シートが安楽姿勢や寝姿勢とされた状態で、自動車が前面衝突したとしても、車両用シートの着座乗員の下肢が拘束部材で拘束されているため、着座乗員の骨盤に対して下肢側から反力が入力され、前面衝突時に着座乗員の骨盤が車両前方側に潜り込んで移動する、いわゆる「サブマリン現象」を防止又は抑制することができる。
また、この拘束装置は、火薬を用いるエアバッグも用いた拘束装置と異なり、拘束部材を変位させているだけなので、初期(収納)位置に復帰可能である。すなわち、繰り返し使用が可能である。
以上説明したように、本発明に係る車両用乗員拘束装置によれば、乗員を安定的に保護すると共に、作動後に作動前状態に復帰できる。
一実施形態に係る車両用乗員拘束装置の通常モード時の状態を示す側面図である。 一実施形態に係る拘束装置の収納状態を示し、(A)は側面図であり、(B)は平面図である。 一実施形態に係る車両用乗員拘束装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 一実施形態に係る拘束ECUのハードウェア構成を示すブロック図である。 一実施形態に係る拘束ECUの機能構成を示すブロック図である。 一実施形態に係る車両用乗員拘束装置におけるオットマンの使用位置、拘束装置の収納位置を示す側面図である。 一実施形態に係る車両用乗員拘束装置のオットマンの使用位置、拘束部材の伸長位置を示す側面図である。 一実施形態に係る車両用乗員拘束装置のオットマンの使用位置、拘束部材の回転位置を示す側面図である。 一実施形態に係る下肢拘束装置の側面図であり、(A)は拘束部材の回転位置、(B)は拘束部材の拘束位置を示す。 一実施形態に係る車両用乗員拘束装置のオットマンの使用位置、拘束部材の拘束(スライド)状態を示す側面図である。 図10のA-A線拡大断面図である。 一実施形態に係る車両用シートの安楽姿勢を示す側面図である。 (A)は比較例に係る着座乗員の前面衝突時の骨盤の挙動を示す図であり、(B)は本実施形態に係る着座乗員の前面衝突時の骨盤を示す図である。
一実施形態に係る車両用乗員拘束装置について、図1~図13を参照して説明する。なお、各図において、シート前方と車両前方、シート側方と車幅方向、シート上方と車両上方が一致しているため、それぞれ車両前方、車幅方向、車両上方に統一して説明する。また、各図において、車両前方が矢印FR、車幅方向が矢印W、車両上方が矢印UPでそれぞれ示されている。
先ず、車両用乗員拘束装置10が適用される車両用シート12について図1を参照してし説明する。
車両用シート12は、上述のように、自動車の車室内に、シート前方と車両前方、シート側方と車幅方向、シート上方と車両上方と、をそれぞれ一致させるように配置されている。
車両用シート12は、図1に示すように、車室のフロア14上に配設されたシートレール16上に台座18が配設され、台座18上にシートクッション20が設けられている。
シートクッション20の車両後方側には、車幅方向に延在するリクライニング軸22が設けられている。シートバック24がリクライニング軸22に支持されており、リクライニング軸22を中心にしてシートクッション20に対して傾動可能とされている。
シートバック24の車両上方には、着座乗員Pの頭部を支持するヘッドレスト26が設けられている。
シートクッション20の車両前方側には車幅方向に延在するオットマン軸28が設けられている。オットマン30がオットマン軸28に支持されており、オットマン軸28を中心にしてシートクッション20に対して回転可能とされている。これにより、オットマン30は、後述する収納位置(図1参照)と使用位置(図6参照)との間で回転(切替)可能とされている。
また、図1及び図2(A)、図2(B)に示すように、オットマン30には、下肢拘束装置32が配設されている。下肢拘束装置32の構成は、後で説明する。
ところで、この車両用シート12は、電動のいわゆる「パワーシート」であり、図3に示すシートスライドモータ40、リクライニングモータ42、オットマンモータ44(それぞれ図1等では図示省略)を有する。
すなわち、シートスライドモータ40が駆動されることにより、台座18がシートレール16上を車両前後方向に移動する構成である。
また、リクライニングモータ42が駆動されることにより、シートバック24がシートクッション20に対してリクライニング軸22を中心として傾動する(シートバック24の後傾角度を変更する)構成である。
さらに、オットマンモータ44(図2(B)参照)が駆動されることにより、オットマン30がオットマン軸28を中心として回転し、オットマン30の先端が車両下方を向いた収納位置(図1参照)から略車両前方を向いた使用位置(図6参照)まで回転可能に構成されている。
なお、図2(A)、図2(B)は、オットマン30が図6の状態にあるとき、車両側面視したのが図2(A)であり、オットマン30の延在方向と直交する方向から視た図が図2(B)である。
また、シートスライドモータ40、リクライニングモータ42、オットマンモータ44が「シート調整装置」に相当する。
上述した下肢拘束装置32は、図2(A)、図2(B)に示すように、着座乗員の下肢を拘束する拘束部材50と、拘束部材50を支持すると共に拘束部材50をオットマン30に対して接近・離間(スライド)させる一対のスライダ52と、スライド時に拘束部材50を案内する一対のガイド部材54と、を有する。
拘束部材50は、図2(B)に示すように、平面視でオットマン30の車両前方側で略車幅方向に延在する円弧部56と、円弧部56の両端部からオットマン30の車幅方向外側でオットマン30に沿って延在する一対の支持部58と、を有する。
一対の支持部58は、スライダ52の後述するスライド部材62に支持されている。
一対のスライダ52は、オットマン30の車両後方側で車幅方向外側の車両下方側に設けられ、オットマン30の車両下方側で車幅方向に延在して設けられたスライダ軸60の両端部にそれぞれ支持されている。
なお、スライダ軸60が「回転軸」に相当する。
図2(A)、図2(B)に示すように、各スライダ52は略矩形体形状であり、下肢拘束装置32の収納位置でその長手方向がオットマン30の車幅方向側面(延在方向)に沿うように配設されている。スライダ52は、内部に例えばラックアンドピニオン等で長手方向に移動可能にスライド部材62が配設されている。スライダ52の端部に設けられたスライドモータ64の駆動により、スライド部材62がスライダ52の内部を長手方向にスライドする構成である。これにより、スライド部材62に支持された拘束部材50が長手方向に変位可能とされている。
なお、スライドモータ64は、荷重センサ72を備えており、拘束部材50が着座乗員Pの下肢に当接したことを荷重センサ72で検知可能とされている。
ガイド部材54は、図2(A)、図2(B)に示すように、スライダ52に固定されている板体であり、スライダ52の長手方向に延在する一対の長孔66が平行に形成されている。
一対の長孔66には、拘束部材50の支持部58に設けられた一対のピン68がそれぞれ挿入されている。したがって、スライド部材62に支持された拘束部材50がスライドする際、長孔66内をピン68が移動することにより、拘束部材50が案内される構成である。
なお、下肢拘束装置32は、スライダ軸60に回転モータ70が配設されている。したがって、回転モータ70の駆動により、スライダ軸60を中心として下肢拘束装置32(スライダ52及びスライダ52に支持された拘束部材50及びガイド部材54)がオットマン30に対して回転する構成である。
さらに、図1に示すように、車室の車両前方側の車両上方側には、車室内を撮像する車室内カメラ80を有する。
また、車室内には、後述する警告等を報知するスピーカ82及び警告等を表示する表示部84と、後述するモードを選択するモード選択スイッチ86(それぞれ、図3参照、図1等では図示省略)が設けられている。
なお、この「モード」とは、車両用シート12の姿勢を選択するモードであり、「安楽モード」は、車両用シート12を安楽姿勢にするモードであり、少なくともシートバック24の後傾角度を所定角度、例えば、40度よりも大きくするものである。また、「睡眠モード」は、車両用シート12を寝姿勢にするモードであり、少なくともシートバック24の後傾角度を安楽姿勢よりもさらに大きくするものである。
また、スピーカ82と表示部84が「報知部」に相当する。
次に、車両用乗員拘束装置10の制御構成について図3~図5を参照して説明する。
車両用乗員拘束装置10は、図3に示すように、シートECU100と、拘束ECU110と、制御ECU120と、を有し、シートECU100と拘束ECU110と制御ECU120は、バス130で相互に接続されている。
なお、シートECU100が「シート調整装置」に相当する。
シートECU100は、シートスライドモータ40、リクライニングモータ42、オットマンモータ44と接続されており、制御ECU120から入力された制御信号に基づいて各モータの駆動制御をして、車両用シート12を所定の姿勢に制御するものである。
拘束ECU110は、回転モータ70、スライドモータ64、荷重センサ72、車室内カメラ80、スピーカ82、及び表示部84が接続されており、制御ECU120から入力された制御信号に基づいて下肢拘束装置32を駆動制御して車両用シート12に着座した乗員の下肢を拘束するものである。
制御ECU120は、モード選択スイッチ86が接続されており、モード選択スイッチ86からのモード選択信号に基づいて、シートECU100、拘束ECU110に制御信号を出力し、車両用シート12の姿勢及び下肢拘束装置32を制御するものである。
なお、拘束ECU110は、図4に示すように、CPU(Central Processing Unit)110A、ROM(Read only Memory)110B、RAM(Random Access Memory)110C、ストレージ110D、入出力I/F110Fを含んで構成されている。CPU110A、ROM110B、RAM110C、ストレージ110D及び入出力I/F110Fは、バス110Gを介して相互に通信可能に接続されている。
CPU110Aは、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU110Aは、ROM110Bからプログラムを読み出し、RAM110Cを作業領域としてプログラムを実行する。本実施形態では、ROM110Bに実行プログラムが記憶されている。
ROM110Bは、各種プログラム及び各種データを記憶している。RAM110Cは、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
入出力I/F110Fは、シートECU100、制御ECU120等とバス130を介して通信するためのインタフェースである。拘束ECU110は、入出力I/F110Fからバス130を介してシートECU100、制御ECU120等に接続されている。
なお、シートECU100、制御ECU120も、拘束ECU110と略同様の構成を有するため、詳細な説明は省略する。また、シートECU100、制御ECU120のCPU等を説明する場合は、それぞれ参照番号「100」、「120」に同一の参照符号「A」~「F」を付して説明する(図4参照)。
図5は、拘束ECU110の機能構成の例を示すブロック図である。拘束ECU110は、モード信号取得部200と、回転終了信号取得部202と、回転制御部204と、スライド制御部206と、画像取得部208と、拘束判定部210と、許可信号生成部212と、警告信号生成部214と、を有する。各機能構成は、CPU110AがROM110B又はストレージ110Dに記憶された実行プログラムを読み出し、これを実行することによって実現される。
モード信号取得部200は、制御ECU120から出力されたモード(選択)信号を取得するものである。
回転終了信号取得部202は、オットマン30が収納位置から使用位置に回転移動したことを示す回転終了信号をシートECU100から取得するものである。
回転制御部204は、モード信号取得部200で取得されたモードが安楽モードあるいは睡眠モードの場合に、拘束部材50が伸長状態にされたことを検知すると、拘束部材50を収納位置から回転位置に移動させるために、回転モータ70に駆動信号出力するものである。
スライド制御部206は、回転終了信号を検知すると、拘束部材50を後述する伸長位置に変位させるためにスライドモータ64駆動信号を出力する。また、スライド制御部206は、拘束部材50が回転位置に移動した後、拘束部材50をオットマン側の拘束位置に変位させて着座乗員Pの下肢を拘束するために、スライドモータ64に駆動信号を出力するものである。
画像取得部208は、拘束部材50が拘束位置に到達した後に、車室内カメラ80の撮像画像データを取得するものである。
拘束判定部210では、取得された撮像画像から拘束部材50が着座乗員の下肢を拘束しているか否かを判定するものである。
許可信号生成部212は、拘束判定部210で拘束部材50が着座乗員の下肢を拘束していると判定した場合に、許可信号を生成してシートECU100に出力するものである。この許可信号により、シートECU100がリクライニングモータ42に駆動信号を出力し、シートバック24を安楽姿勢や寝姿勢の角度まで後傾させる構成である。
警告信号生成部214は、拘束判定部210で拘束部材50が着座乗員の下肢を拘束していないと判定した場合に、警告信号を生成してスピーカ82及び表示部84に出力するものである。この警告信号により、スピーカ82から警告メッセージ、あるいは警告音が車室内に流れると共に、表示部84に警告メッセージが表示される構成である。
(作用)
このように構成された車両用乗員拘束装置10は、初期状態で、図1に示すように、オットマン30の先端が車両下方側に向いた収納状態とされている。また、下肢拘束装置32の拘束部材50も、オットマン30と平行な収納状態とされている。
この状態で、乗員が図示しないダッシュパネル等に設けられたモード選択スイッチ86を操作して安楽モードを選択すると、制御ECU120は、シートECU100と拘束ECU110に安楽モード信号を出力する。
シートECU100は、安楽モード信号が入力されることにより、車両用シート12が安楽姿勢となるように姿勢制御を行う。ただし、シートバック24の後傾動作は、後述する拘束確認がされるまで待機される。
具体的には、シートECU100のCPU100Aは、図3に示すように、シートスライドモータ40に駆動信号を出力することにより、シートレール16上で台座18、すなわち車両用シート12を車両後方側に移動させる。
これにより、オットマン30を回転させて使用位置とする空間が確保されると共に、着座乗員Pが足を延ばす空間が確保される。
また、シートECU100のCPU100Aは、図3に示すように、オットマンモータ44に駆動信号を出力することにより、図6に示すように、オットマン30がオットマン軸28を中心に回転して使用位置に変位し、着座乗員Pの下肢を支持する。この際、オットマン30に支持された下肢拘束装置32もオットマン30と共に車両前方側に回転する。
オットマン30が使用位置に到達してオットマンモータ44の駆動が停止されると、シートECU100から拘束ECU110に回転終了信号が出力される。
一方、拘束ECU110のCPU110Aは、モード信号取得部200で制御ECU120から入力された安楽モード信号を取得し、回転終了信号取得部202でシートECU100から入力された回転終了信号を取得する。すなわち、拘束ECU110のCPU110Aは、安楽モード信号の取得により着座乗員Pの下肢拘束動作が必要と判定し、回転終了信号の取得を下肢拘束動作開始タイミングとしている。
これにより、拘束ECU110のCPU110Aは、スライド制御部206でスライドモータ64に駆動信号が出力される。
これにより、図7に示すように、スライダ52が駆動され、拘束部材50がオットマン30から離間する方向に移動する。この際、拘束部材50に取りけられたピン68がガイド部材54の長孔66内を移動することにより、拘束部材50が所定方向に案内される。
ピン68がガイド部材54の長孔66内の端部(図7上、左端)まで到達する、すなわち、拘束部材50が最もオットマン30から離間された伸長状態とされると、拘束ECU110のCPU110Aは、回転制御部204で回転モータ70に駆動信号を出力する。
これにより、下肢拘束装置32は、図8に示すように、オットマン30に対して略直交する位置(回転位置)までスライダ軸60を中心として回転する。この際、上記のように、拘束部材50を伸長させているため、オットマン30に支持されている着座乗員Pの下肢(爪先等)と干渉することなく、下肢拘束装置32が回転することができる(図7、二点鎖線矢印参照)。
拘束ECU110のCPU110Aは、スライド制御部206で、回転モータ70の駆動が停止されると、スライドモータ64に再び駆動信号を出力する。これにより、スライダ52に支持された拘束部材50がオットマン30側に移動する。すなわち、ガイド部材54の長孔66に挿入されたピン68が長孔66の一端側(図9(A)参照)から他端側(図9(B)参照)に向かって移動する。
この結果、図10に示すように、拘束部材50がオットマン30側に移動して(下降して)、拘束部材50の円弧部56が着座乗員Pの下肢PLに当接することにより、荷重センサ72が荷重を検知する。この検知信号を拘束ECU110が取得すると、拘束ECU110のCPU110Aはスライド制御部206で、スライドモータ64に逆回転の駆動信号を出力する。
これにより、図11に示すように、スライドモータ64が逆回転して、拘束部材50は着座乗員Pの下肢PLから10mm程離間する。
続いて、拘束ECU110のCPU110Aは、スライドモータ64の逆回転停止を検出すると、CPUの画像取得部208で、車室内カメラ80の撮像画像データを取得する。これにより、拘束ECU110のCPU110Aは、拘束判定部210で、取得された撮像画像に基づいて、拘束部材50が着座乗員Pの下肢を拘束しているか否かを判定する。
拘束ECU110のCPU110Aは、拘束判定部210で着座乗員Pの下肢を拘束していると判定された場合には、許可信号生成部212で許可信号が生成され、シートECU100に出力される。
シートECU100では、許可信号の受信に基づいてリクライニングモータ42に駆動信号が出力され、図12に示すように、シートバック24が安楽モード(安楽姿勢)に対応した後傾角度まで後傾される。
一方、拘束ECU110のCPU110Aは、拘束判定部210で下肢を拘束していないと判定された場合には、警告信号生成部214で警告信号が生成され、スピーカ82及び表示部84に警告信号が出力される。これにより、スピーカ82から警告メッセージやアラーム音が流される。また、表示部84に警告メッセージが表示される。
この警告を報知された着座乗員が、下肢拘束装置32の拘束部材50の車両下方に着座乗員Pの下肢を移動させることにより、着座乗員Pの姿勢が正されると考えられる。
このように、安楽モードが着座乗員Pに選択された場合に、着座乗員Pの下肢が下肢拘束装置32に拘束されると共に、車両用シート12が安楽姿勢とされる。
なお、以上、安楽モードが選択された場合について説明したが、睡眠モード(車両用シート12の寝姿勢)でも同様である。
この状態で自動車が前面衝突すると、車両用シート12に着座していた着座乗員Pはシートベルト90(図12参照)を装着していても、着座乗員Pの腰部(骨盤92)がシートクッション20の座面に沿って車両前方(骨盤92Aから骨盤92B)に移動する、いわゆるサブマリン現象を生ずるおそれがある(図13(A)参照)。
しかし、車両用乗員拘束装置10では、下肢拘束装置32(拘束部材50)が着座乗員Pの下肢を拘束しているため、下肢側から骨盤92に反力F1が入り、骨盤92を前傾させる回転モーメントMが作用して、骨盤92が後傾することが防止又は抑制される(図13(B)参照)。すなわち、サブマリン現象を生ずることを防止又は抑制することができる。
このように、車両用乗員拘束装置10では、少なくとも安楽モード又は睡眠モードが選択された場合に、下肢拘束装置32で着座乗員Pの下肢を拘束した後、車両用シート12のシートバック24を後傾させて各モードに対応した姿勢としているため、前面衝突時に車両用シート12の着座乗員Pにサブマリン現象を生ずることを防止又は抑制できる。
また、車両用乗員拘束装置10では、安楽モード又は睡眠モードが選択された場合に、拘束ECU110のCPU110Aは、拘束判定部210で下肢拘束装置32により着座乗員の下肢の拘束が確認されなければ、許可信号がシートECU100に入力されない構成、すなわち、車両用シート12のシートバック24を所定角度、例えば40度以上後傾させない構成としている。したがって、下肢拘束装置32により着座乗員Pの下肢が拘束されていない状態で安楽姿勢又は寝姿勢とされた車両用シート12の着座乗員Pが車両の前面衝突によりサブマリン現象を起こすことが防止又は抑制される。
逆に、安楽モード又は睡眠モードが選択されない場合には、下肢拘束装置32の拘束部材50で着座乗員Pの下肢が拘束されることはない。すなわち、他のモードの車両用シート12に着座乗員Pが着座している際、下肢拘束装置32に着座乗員Pの下肢が拘束されることにより、着座乗員Pが不自由さを感ずることが防止される。
また、下肢拘束装置32の拘束部材50は、収納時に車両側面視でオットマン30と平行に配置されているため、収納時に邪魔になり難い。
(その他)
本実施形態の車両用乗員拘束装置10では、車両用シート12の調整を全てモータ駆動で行ったが、シートスライド等を手動(マニュアル)で行うものにも、同様に適用することができる。
ただし、下肢拘束装置32の動作及びシートバック24の後傾動作は、モータで行われる。これは、拘束確認がされなかった場合に、シートバック24が後傾させないことを実施可能とするためである。
また、拘束判定部210では、車室内カメラ80の撮像画像に基づいて着座乗員Pの下肢が拘束されているか否かを判定していたが、他の方法で着座乗員Pの下肢が拘束されているか否かを判定しても良い。
例えば、オットマン30に荷重センサを配置して、下肢拘束装置32(拘束部材50)の下方で(下肢)の荷重を検知したか否かで判定しても良い。
また、下肢拘束装置32は、本実施形態の構成に限定するものではない。例えば、スライダ52はラック・ピニオンの構成として説明したが、これに限定するものではない。
さらに、下肢拘束装置32は、収納位置から回転位置に回転する際に、スライダ52によって拘束部材50をオットマン30から離間する方向に変位(伸長)させていたが、着座乗員Pの足と干渉するおそれがなければ省略しても良い。
その他の第1の態様に係る車両用乗員拘束装置は、本実施形態に係る車両用乗員拘束装置において、少なくとも前記シートバックを前記安楽姿勢又は前記寝姿勢とする場合にのみ、前記拘束部材を前記収納位置から前記拘束位置に変位させると共に、前記シート調整装置で車両用シートを前記安楽姿勢又は前記寝姿勢に変更する。
この車両用乗員拘束装置は、車両用シートを安楽姿勢又は寝姿勢にする場合のみ、下肢拘束装置の拘束部材を収納位置から使用位置に回転させた後、拘束位置まで変位させることで、着座乗員の下肢を拘束する。
換言すれば、車両用シートを安楽姿勢、睡眠姿勢にしない場合には、下肢拘束装置の拘束部材で着座乗員の下肢を拘束することはない。
したがって、車両用シートを安楽姿勢又は寝姿勢にしない場合に、着座乗員の下肢が拘束部材で拘束されることはなく、着座乗員の下肢の自由度が向上する。
その他の第2の態様に係る車両用乗員拘束装置は、本実施形態又はその他の第1の態様に係る車両用乗員拘束装置において、前記拘束部材が前記拘束位置に変位した際、前記オットマンと前記拘束部材の間に前記乗員の下肢があるか否かを判定する拘束判定部をさらに備え、前記拘束判定部で着座乗員の下肢に対する拘束が確認されない場合には、シート調整装置で前記車両用シートを安楽姿勢・寝姿勢にさせない。
この車両用乗員拘束装置では、拘束判定部で着座乗員の下肢が拘束部材に拘束されたことが確認されない場合には、シート調整装置で車両用シートを安楽姿勢又は寝姿勢に調整させない。これは、下肢拘束装置の拘束部材が収納位置から拘束位置に変位しても、オットマンと拘束部材の間に乗員の下肢が位置していなければ、着座乗員の下肢を拘束したことにはならない。この状態で車両が前面衝突すると、下肢が拘束されてない着座乗員の骨盤が車両前方に移動する、いわゆる「サブマリン現象」を生じるおそれがあるためである。
換言すれば、乗員の下肢が拘束部材で拘束されていなければ、乗員が着座する車両用シートを安楽姿勢、寝姿勢にさせないことによって、車両の前面衝突時に着座乗員にサブマリン現象を生ずることを一層防止又は抑制できる。
その他の第3態様に係る車両用乗員拘束装置は、その他の第2の態様に係る車両用乗員拘束装置において、車両用シートを安楽姿勢又は寝姿勢する場合において、拘束判定部で、乗員の下肢に対する拘束が確認されない場合には、乗員に下肢が拘束されていない旨の警告を報知する報知部を有する。
この車両用乗員拘束装置では、車両用シートを安楽姿勢又は寝姿勢とする際、拘束判定部で着座乗員の下肢が拘束部材で拘束されたことが確認されない場合には、報知手段が着座乗員の下肢が拘束されていないことを報知する。
これにより、乗員は下肢をオットマンと拘束部材との間に挿入して下肢が拘束されると考えられる。
すなわち、下肢拘束装置の拘束部材が収納位置から拘束位置に変位しても、着座乗員の下肢が拘束されないまま、車両が前面衝突することを確実に防止又は抑制できる。
特に、車両用シートが安楽姿勢又は寝姿勢の場合に、車両の前面衝突によって下肢が拘束されていない着座乗員にサブマリン現象を生ずることを防止又は抑制できる。
以上、実施形態について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 乗員拘束装置
12 車両用シート
20 シートクッション
22 リクライニング軸
24 シートバック
30 オットマン
32 下肢拘束装置
40 シートスライドモータ(シート調整装置)
42 リクライニングモータ(シート調整装置)
44 オットマンモータ(シート調整装置)
50 拘束部材
60 スライダ軸(回転軸)
82 スピーカ(報知部)
84 表示部(報知部)
100 シートECU(シート調整装置)
210 拘束判定部

Claims (1)

  1. 乗員の腰部を支持するシートクッションと
    前記シートクッションのシート後方側に設けられシート幅方向に延在するリクライニング軸に支持され前記リクライニング軸を中心として傾動可能に構成され、前記乗員の背部を支持するシートバックと、
    前記シートクッションのシート前方側に配置され、前記乗員の下肢を支持するオットマンと、
    前記シートクッション、前記シートバック、前記オットマン等を包含する車両用シートの姿勢を変更可能なシート調整装置と、
    前記オットマンの外周に沿って配置された拘束部材が、前記オットマンのシート後方側に設けられシート幅方向に延在する回転軸に両端を支持され、前記回転軸を中心として回転可能とされ、シート側面視において前記オットマンと平行にされた収納位置と、前記オットマンと略直交する方向に前記回転軸を中心として回転された回転位置と、前記回転位置から前記オットマンに接近させ前記乗員の下肢に対して所定の距離とされた拘束位置とに、変位可能とされた下肢拘束装置と、
    を備え、少なくともシートバックを所定角度よりも後傾させた安楽姿勢又は寝姿勢にする場合には、前記拘束部材を前記収納位置から前記回転位置を介して前記拘束位置に変位させると共に、前記シート調整装置で前記車両用シートを前記安楽姿勢又は前記寝姿勢に変更する車両用乗員拘束装置。
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