JP7133423B2 - 乗員保護装置 - Google Patents

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本発明は、乗員保護装置に関する。
衝突等から乗員を保護するため、自動車などの車両では、エアバッグ装置が用いられている。
そして、前突時に膝部と内装部材との衝突による障害の低減や、上体の回転軸となる腰の位置のズレを防止し、上半身の挙動も安定させる膝部前面で展開するニーエアバッグが提案されている。
例えば、インストルメントパネル(ここでは、ダッシュボードと同義として使用されている)内に、展開時に着座状態の乗員の両膝にそのまま対応できるように幅方向には折り畳まれずにニーエアバッグが収納された車両用ニーエアバッグ装置が提案されている。この車両用ニーエアバッグ装置は、左右に折り畳まれずに収納されているので、膨張初期状態から左右の幅が広く、乗員が両膝を開いた状態で着座していても、両膝の前にニーエアバッグが展開し、乗員の脚部を確実に保護できるようにしている(特許文献1参照)。
一方、人間の足裏からの荷重に対する耐久性は意外に強く、大腿部では「1トン」の荷重でも耐えられることができる。そのため、前突時に乗員が脚を踏ん張ることができれば、骨格の耐衝撃性による傷害値の低減を図ることができることが分かった。
特開2007-137150号公報
しかしながら、従来のニーエアバッグ装置は、乗員が脚を踏ん張ることを想定したものではない。例えば、乗員の下肢部が直線状となると、脚を踏ん張り易くなるが、従来のニーエアバッグ装置は、内装部品と、乗員の膝下との間、脛の前方で展開するので、乗員は下肢部を直線状とはし難く、踏ん張りには不向きである。一方、単純にニーエアバッグを膝部上方に展開し下方へ押圧するようにすれば、乗員の下肢部を直線状とし、脚で踏ん張り易くなるが、乗員が通常の着座姿勢をとっている場合には有効となるものの、乗員が脚を組んでいるなど、不測の着座姿勢をとっていると、膝部上方への展開ができなくなる上に、従来の下肢部の保護も望めなくなってしまう虞がある。
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたもので、乗員の着座姿勢に応じて、最適な乗員保護を行うことができる乗員保護装置を提供することを課題とする。
本発明に係る車両の乗員保護装置は、車両の衝突または衝突予測を検知する衝突検知装置と、座席シートに着座した乗員の膝部周辺で展開するニーエアバッグ袋体と、前記ニーエアバッグ袋体にガスを圧入し、展開させるインフレータと、乗員の脚部の状態を検知する脚部検知装置と、前記衝突検知装置が衝突または衝突予測を検知した際に、前記脚部検知装置に検知された乗員の脚部の状態にしたがって、前記ニーエアバッグ袋体を、乗員の膝部前方または膝部上方に展開させる展開制御装置と、を備えたことを特徴とする。
また、前記ニーエアバッグ袋体は、乗員の膝部上部で展開する第1ニーエアバッグ袋体と、乗員の膝部前面で展開する第2ニーエアバッグ袋体と、を有し、前記展開制御装置は、前記脚部検知装置により乗員の脚部の状態が通常状態であると検知された場合には、前記第1ニーエアバッグ袋体を展開させ、乗員の脚部の状態が非通常状態であると検知された場合には、前記第2ニーエアバッグ袋体を展開させる、ようにしてもよい。
さらに、乗員の上体の前面に展開する上体エアバッグ袋体と、を備え、前記第1ニーエアバッグ袋体は、前記上体エアバッグ袋体によって、上方から下方に押圧される、ようにしてもよい。
さらに、前記第1ニーエアバッグ袋体は、上方から下方に向かって展開する、ようにしてもよい。
さらに、前記展開制御装置は、前記脚部検知装置により乗員の脛部が内側に折り曲げられていると検知された場合には、前記第2ニーエアバッグ袋体を展開させる、ようにしてもよい。
さらに、前記展開制御装置は、前記脚部検知装置に検知された乗員の脚部の状態にしたがって、前記ニーエアバッグ袋体の展開方向を切り替えて展開させる、ようにしてもよい。
さらに、前記ニーエアバッグ袋体は、上部の一部がテザーにより規制され、乗員の膝部前方に展開され、前記テザーが切断されると、上方の内装に沿うとともに乗員の膝部上方に展開されるものであり、前記展開制御装置は、前記脚部検知装置により乗員の脚部の状態に基づいて、前記テザーを切断する、ようにしてもよい。
さらに、前記ニーエアバッグ袋体は、下部の一部がテザーにより規制され、乗員の膝部上方に展開され、前記テザーが切断されると、下部に膨張し、乗員の膝部前方に展開されるものであり、前記展開制御装置は、前記脚部検知装置により乗員の脚部の状態に基づいて、前記テザーを切断する、ようにしてもよい。
さらに、前記展開制御装置は、前記脚部検知装置により乗員の脛部が内側に折り曲げられていると検知された場合には、前記ニーエアバッグ袋体を、乗員の膝部前方に展開させる、ようにしてもよい。
さらに、前記ニーエアバッグ袋体は、第1の形状または第2の形状で展開し、前記展開制御装置は、前記脚部検知装置に検知された乗員の脚部の状態にしたがって、前記ニーエアバッグ袋体の展開形状を切り替える、ようにしてもよい。
さらに、前記ニーエアバッグ袋体は、乗員膝部上面部と、乗員下肢前面部と、が異なる気室からなり、前記展開制御装置は、前記脚部検知装置に検知された乗員の脚部の状態にしたがって、前記乗員膝部上面部の気室と、乗員下肢前面部の気室と、のガスの流量を切り替える、ようにしてもよい。
さらに、前記ニーエアバッグ袋体は、乗員膝部上面部への展開を規制する第1テザーと、乗員下肢前面部への展開を規制する第2テザーと、を有し、前記展開制御装置は、前記脚部検知装置に検知された乗員の脚部の状態にしたがって、前記第1テザーまたは前記第2テザーの規制を解除する、ようにしてもよい。
本発明によれば、乗員の着座姿勢に応じて、最適な乗員保護を行うことができる乗員保護装置を提供することができる。
本発明の実施の形態における乗員保護装置を備えた車両の一部の概略を示す断面図である。 乗員の膝部上方にニーエアバッグ袋体を展開した際の側面図である。 乗員の膝部前方にニーエアバッグ袋体を展開した際の側面図である。 膝を深く折っているため、乗員の膝部前方にニーエアバッグ袋体を展開した際の側面図である。 ニーエアバッグを共用する乗員保護装置を備えた車両の一部の概略を示す断面図である。 ニーエアバッグを共用する乗員保護装置において、乗員の膝部上方にニーエアバッグ袋体を展開した際の側面図である。 ニーエアバッグを共用する乗員保護装置において、乗員の膝部前方にニーエアバッグ袋体を展開した際の側面図である。 テザーにより展開方向切り替えを行う乗員保護装置を備えた車両の一部の概略を示す断面図である。 上部にテザーを設けたニーエアバッグ袋体を展開した際の側面図である。 下部にテザーを設けたニーエアバッグ袋体を展開した際の側面図である。 形状を変化させるニーエアバッグ袋体の仮想展開時の斜視図である。 形状を変化させるニーエアバッグ袋体を展開した際の概念図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態における乗員保護装置を備えた車両の一部の概略を示す断面図である。また、図2、図3は、本実施の形態の乗員保護装置が作動し、エアバッグ袋体が展開した際の側面図である。なお、図2は、乗員の膝部上方にニーエアバッグが展開した際の側面図であり、図3は、乗員の膝部前方にニーエアバッグが展開した際の側面図である。
(車両1の構成)
図1に示すように、車両1の乗員室は、下部にアンダーフロア3、上部にルーフ4が設けられている。また、アンダーフロア3には、座席シート10が配備されている。
座席シート10は、車両1に乗車した乗員Pが着座するものである。また、座席シート10は、乗員Pの臀部から大腿部を支えるシートクッション11(座部)と、リクライニング可能に設けられたシートバッグ12(背もたれ部)と、乗員Pの頭部を支えるヘッドレスト13(ヘッド部)と、を備えている。
また、車両1には、乗員保護装置31が備えられている。
(乗員保護装置31の構成)
乗員保護装置31は、車載カメラ40と、上体エアバッグ装置50と、ニーエアバッグ装置101と、車両制御装置(以下、ECUという)201と、を備えている。なお、上体エアバッグ装置50、および、ニーエアバッグ装置101は、ダッシュボード20の内部に設けられている。また、ECU201は、衝突検知装置、および、展開制御装置たるエアバッグ展開制御ユニット(以下、ACUという)の機能も備えている。なお、衝突検知装置およびACUは、ECU201と別体で設けるようにしてもよい。
(車載カメラ40)
車載カメラ40は、座席シート10に着座した乗員Pの脚部の状態を検知するものである。すなわち、車載カメラ40は、脚部検知装置として機能する。ここで、乗員Pの脚部の状態とは、乗員Pが脚を伸ばした状態、脚を組んだ状態、脚を曲げ足首が膝よりも後となった状態、脚を開いた状態、脚を閉じた状態等である。また、車載カメラ40は、乗員Pを含む乗員室内の撮影のみを行うものであって、撮影した画像データをECU201に出力し、乗員Pの脚部の状態は、ECU201が判定するものであってもよい。
なお、車載カメラ40は、車両1の周辺状況や車両1の車室内を撮影し、車両1に衝撃が加わったとき等にその映像を利用するドライブレコーダ等のカメラと兼用するものであってもよい。
(上体エアバッグ装置50)
上体エアバッグ装置50は、ECU201(ACU)に制御され、乗員Pの頭部および胸部等を主に保護するものである。また、上体エアバッグ装置50は、図示しない上体インフレータと、上体エアバッグ袋体51と、を有している。
上体インフレータは、ECU201(衝突検知装置)による車両1の衝突検知または衝突予測に基づく作動信号により、火薬に点火し、燃焼による化学反応でガスを発生させるものである。また、上体インフレータに発生されたガスは、上体エアバッグ袋体51に圧入される。
上体エアバッグ袋体51は、上体インフレータによってガスが圧入される袋体であって、非作動時は小さく折り畳まれている。また、上体エアバッグ袋体51は、上体インフレータからガスが圧入されると、ダッシュボード20から座席シート10方向に膨張展開し、乗員Pの頭部および胸部等に対する、車両1の衝突の衝撃を緩和するものである。
(ニーエアバッグ装置101)
ニーエアバッグ装置101は、ECU201(ACU)に制御され、乗員Pの脚部の保護、または、踏ん張りを補助するものである。また、ニーエアバッグ装置101は、第1ニーインフレータ121aと、第2ニーインフレータ121bと、第1ニーエアバッグ袋体131aと、第2ニーエアバッグ袋体131bと、展開切り替え装置191と、を有している。
(第1ニーインフレータ121a)
第1ニーインフレータ121aは、展開切り替え装置191による作動信号により、火薬に点火し、燃焼による化学反応でガスを発生させるものである。また、第1ニーインフレータ121aに発生されたガスは、第1ニーエアバッグ袋体131aに圧入される。
(第2ニーインフレータ121b)
第2ニーインフレータ121bは、第1ニーインフレータ121aと同様に、展開切り替え装置191による作動信号により、火薬に点火し、燃焼による化学反応でガスを発生させるものである。また、第2ニーインフレータ121bに発生されたガスは、第2ニーエアバッグ袋体131bに圧入される。
(第1ニーエアバッグ袋体131a)
第1ニーエアバッグ袋体131aは、第1ニーインフレータ121aによってガスが圧入される袋体であって、非作動時は小さく折り畳まれている。また、第1ニーエアバッグ袋体131aは、第1ニーインフレータ121aからガスが圧入されると、ダッシュボード20から座席シート10方向に膨張展開するとともに、乗員Pの膝や大腿部の上方(膝部上部)に展開するものである。
また、第1ニーエアバッグ袋体131aは、内装部品であるダッシュボード20の下部に当接することによる反力、および、上体エアバッグ袋体51による押圧により、乗員Pの膝や大腿部が上方に上がることを抑えることとなる。このため、乗員Pは、脚を直線状に保つことができ、踏ん張りが利き、前方への移動を抑制することができる。
(第2ニーエアバッグ袋体131b)
第2ニーエアバッグ袋体131bは、第2ニーインフレータ121bによってガスが圧入される袋体であって、非作動時は小さく折り畳まれている。また、第2ニーエアバッグ袋体131bは、第2ニーインフレータ121bからガスが圧入されると、ダッシュボード20から下方に膨張展開するとともに、乗員Pの膝の前面(膝部前面)に展開するものである。
また、第2ニーエアバッグ袋体131bは、乗員室の前方の壁と、乗員Pの脚との間に展開する。このため、乗員Pの脚、特に、脛部を保護するとともに、乗員Pの前方への移動を抑制することができる。
したがって、第1ニーエアバッグ袋体131aおよび第2ニーエアバッグ袋体131bは、乗員Pの膝部周辺で展開するニーエアバッグ袋体である。
(展開切り替え装置191)
展開切り替え装置191は、ECU201に制御され、第1ニーインフレータ121aまたは第2ニーインフレータ121bに作動信号を出力するものである。展開切り替え装置191により作動信号の出力先が切り替えられることにより、第1ニーエアバッグ袋体131aまたは第2ニーエアバッグ袋体131bの展開が切り替えられることとなる。なお、展開切り替え装置191を用いずに、ECU201が直接、第1ニーインフレータ121aまたは第2ニーインフレータ121bに作動信号を出力するようにしてもよい。
(ECU201)
ECU201は、車両1全体を制御するためものである。また、ECU100は、中央演算処理装置としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUにより実行される制御プログラム、データテーブル、各コマンドやデータ等の記憶を行うROM(Read Only Memory)、一時的にデータを記憶するRAM(Random Access Memory)、書き換え可能な不揮発性のメモリからなるEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)および入出力インターフェース回路を備え、車両1の制御を統括するようになっている。
また、ECU201は、車載カメラ40から乗員Pの脚部の状態情報を入力する。なお、車載カメラ40が脚部の状態判定まで行わないものである場合には、車載カメラ40から乗員Pの画像データを入力し、乗員Pの脚部の状態を判定する。
また、ECU201は、車載カメラ40から車両1の外部の情報を入力し、外部状況を把握、判定するものである。具体的には、ECU201は、車載カメラ40から入力した画像データに基づいて、車両1に対する衝突予測および衝突判定を行う。なお、ECU201は、車載カメラ40から入力した情報にかかわらず、加速度センサ(Gセンサ)や、衝撃センサ(圧力センサ)等による情報から衝突予測および衝突判定を行うものであってもよい。
ECU201は、衝突予測を検知すると、上体エアバッグ装置50およびニーエアバッグ装置101に対して、作動信号を出力する。
なお、以下の処理では、ECU201は、衝突予測ができずに、あるいは、衝突予測を行わずに、衝突検知を行った場合には、衝突予測を検知した場合と同様の処理を行う。そこで、以下では、衝突予測の場合についてのみ説明し、衝突検知の場合の説明は省略する。
また、ECU201は、衝突予測を検知した場合には、乗員Pの脚部の状態に基づいて、展開切り替え装置191に対して、作動信号を出力する。このとき、ECU201は、乗員Pの脚部の状態が、通常状態(通常姿勢)であるか否かに基づき、作動信号を切り替える。
なお、ここで、乗員Pの脚部の状態が通常状態とは、乗員Pが脚を踏ん張って身体を座席シート10に押し付ける方向に力をかけることに適した状態のこととする。例えば、乗員Pが脚を組んでいたりすると、脚を踏ん張ることに適さないので、非通常状態と判定する。以下では、乗員Pが脚を踏ん張れる通常状態を、「踏ん張り推奨状態」とし、脚組みなどで脚を踏ん張ることに適さない状態を、「踏ん張り不適状態」とする。また、膝を深く折って着座している(例えば、膝が90°以上曲がっている、すなわち、脛部が内側に折り曲げられている)などで足首が膝よりも後方にあるような着座姿勢の場合、一般的には通常状態といえるが、本実施の形態では、「踏ん張り不適状態」とする。
したがって、ECU201は、「踏ん張り推奨状態」である場合には、第1ニーインフレータ121aを作動させる信号を出力し、「踏ん張り不適状態」である場合には、第2ニーインフレータ121bを作動させる信号を出力する。
(乗員保護装置31の動作)
このような乗員保護装置31において、ECU201(衝突検知装置)が車両1の衝突予測を行うと、上体エアバッグ装置50およびニーエアバッグ装置101を作動させる。
具体的には、ECU201は、衝突予測を行うと、上体インフレータに作動信号を出力する。上体インフレータは、作動信号が入力されると、ガスを発生させ、上体エアバッグ袋体51にガスを供給する。これにより、上体エアバッグ袋体51が膨張し、乗員Pの前面に展開される。
また、ECU201は、車両1の衝突予測を行うと、乗員Pの脚部の状態を判定する。ECU201は、乗員Pの脚部の状態が「踏ん張り推奨状態」であると判定した場合には、展開切り替え装置191に対して、第1ニーインフレータ121aを作動させる信号を出力する。一方、ECU201は、乗員Pの脚部の状態が「踏ん張り推奨状態」でない、すなわち、「踏ん張り不適状態」であると判定した場合には、展開切り替え装置191に対して、第2ニーインフレータ121bを作動させる信号を出力する。
展開切り替え装置191は、ECU201から入力した信号に基づいて、乗員Pの脚部の状態が「踏ん張り推奨状態」であれば、第1ニーインフレータ121aに作動信号を出力し、乗員Pの脚部の状態が「踏ん張り不適状態」であれば、第2ニーインフレータ121bに作動信号を出力する。
乗員Pの脚部の状態が「踏ん張り推奨状態」である場合、第1ニーインフレータ121aは、作動信号が入力され、ガスを発生させ、第1ニーエアバッグ袋体131aにガスを供給する。これにより、第1ニーエアバッグ袋体131aが膨張し、乗員Pの膝の上面に展開される。
なお、第1ニーエアバッグ袋体131aは、上部がダッシュボード20に押さえ込まれるとともに、上方に展開された上体エアバッグ袋体51によって下方に圧力がかかる。したがって、乗員Pの膝が上方から押され、乗員Pの脚が略直線状となり、乗員Pが踏ん張り易くなる。
また、「踏ん張り推奨状態」である場合、第2ニーインフレータ121bには、作動信号が入力されない。このため、第2ニーエアバッグ袋体131bが展開されることがない。したがって、乗員Pが踏ん張る際に邪魔になることがない。なお、第2ニーエアバッグ袋体131bに対して足裏を付けて踏ん張らせる場合には、第2ニーエアバッグ袋体131bを展開させる構成としてもよい。
一方、乗員Pの脚部の状態が「踏ん張り不適状態」である場合、第2ニーインフレータ121bは、作動信号が入力され、ガスを発生させ、第2ニーエアバッグ袋体131bにガスを供給する。これにより、第2ニーエアバッグ袋体131bが膨張し、乗員Pの膝の前面に展開される。したがって、乗員Pが踏ん張りし難い姿勢である場合には、無理に踏ん張らせることなく、乗員Pの膝および下肢部を保護することができる。また、乗員Pの頭部および胸部等には、上体エアバッグ袋体51が展開しているので、乗員Pの上半身も保護することができる。
また、上記したように、図4に示すような、膝を深く折って着座している(脛部が内側に折り曲げられている)場合には、ECU201が「踏ん張り不適状態」と判断するので、脚を伸ばし難い状態では、膝の前面に第2ニーエアバッグ袋体131bが展開され、乗員Pの膝および下肢部を保護することができる。
(ニーエアバッグを共用する乗員保護装置)
次に、ニーエアバッグを共用し、1つのニーエアバッグで乗員を保護する乗員保護装置について、説明する。
図5は、ニーエアバッグを共用する乗員保護装置を備えた車両の一部の概略を示す断面図である。また、図6、図7は、エアバッグ袋体が展開した際の側面図である。なお、図6は、乗員の膝部上方にニーエアバッグが展開した際の側面図であり、図7は、乗員の膝部前方にニーエアバッグが展開した際の側面図である。
(乗員保護装置32の構成)
図5に示すように、乗員保護装置32は、車載カメラ40と、上体エアバッグ装置50と、ニーエアバッグ装置102と、ECU202と、を備えている。
車載カメラ40、および、上体エアバッグ装置50は、上記実施の形態の車載カメラ40、および、上体エアバッグ装置50と同様のものであるので、説明を省略する。
(ニーエアバッグ装置102)
ニーエアバッグ装置102は、ECU202に制御され、乗員Pの脚部の保護、または、踏ん張りを補助するものである。また、ニーエアバッグ装置102は、ニーインフレータ122と、ニーエアバッグ袋体132と、図示しない展開方向切り替え装置と、を有している。
(ニーインフレータ122)
ニーインフレータ122は、ECU202による作動信号により、火薬に点火し、燃焼による化学反応でガスを発生させるものである。また、ニーインフレータ122に発生されたガスは、ニーエアバッグ袋体132に圧入される。
(ニーエアバッグ袋体132)
ニーエアバッグ袋体132は、ニーインフレータ122によってガスが圧入される袋体であって、非作動時は小さく折り畳まれている。また、ニーエアバッグ袋体132は、ニーインフレータ122からガスが圧入されると、ダッシュボード20から座席シート10方向、または、ダッシュボード20から下方に膨張展開するものである。
なお、ニーエアバッグ袋体132は、初期位置として、座席シート10方向に膨張展開する位置に設けられている。また、初期位置として、ニーエアバッグ袋体132を、下方に膨張展開する位置に設けてもよい。この場合、展開方向切り替え装置が動作しなかった場合に、乗員Pに脚を踏ん張らせることなく、膝および下肢部を保護することができる。
(展開方向切り替え装置)
展開方向切り替え装置は、ECU202に制御され、ニーエアバッグ袋体132の展開方向を、座席シート10方向、または、下方に切り替えるものである。具体的には、展開方向切り替え装置は、ニーインフレータ122およびニーエアバッグ袋体132の配置位置を切り替えて、ニーインフレータ122から出力されるガスの出力方向を切り替えるものである。
なお、本実施の形態では、展開方向切り替え装置は、ニーインフレータ122およびニーエアバッグ袋体132の配置位置を切り替えるものとしたが、これに限らず、例えば、ニーインフレータ122のガス吹き出し口を複数設け、実際にガスが噴き出される吹き出し口を切り替えるようにしてもよい。
(ECU202)
ECU202は、車載カメラ40から乗員Pの脚部の状態情報を入力する。また、ECU202は、衝突予測を検知すると、上体エアバッグ装置50およびニーエアバッグ装置102に対して、作動信号を出力するものである。
また、ECU202は、衝突予測を検知した場合には、乗員Pの脚部の状態に基づいて、展開方向切り替え装置に対して、展開方向の切り替え信号を出力するものである。すなわち、ECU202は、乗員Pの脚部の状態が、「踏ん張り推奨状態」であれば、ニーエアバッグ袋体132の展開方向を、座席シート10方向とし、「踏ん張り不適状態」であれば、ニーエアバッグ袋体132の展開方向を、下方に切り替える。
したがって、ECU202は、ニーエアバッグ装置102に対して、ニーインフレータ122に作動信号を出力するとともに、展開方向切り替え装置に切り替え信号を出力する。
(乗員保護装置32の動作)
以下、乗員保護装置32の動作について、説明する。
まず、乗員Pの脚部の状態が「踏ん張り推奨状態」である場合について、説明する。図6は、「踏ん張り推奨状態」において、エアバッグ袋体が展開した際の側面図である。
乗員保護装置32は、ECU202が車両1の衝突予測を行うと、上体エアバッグ装置50およびニーエアバッグ装置102を作動させる。
具体的には、ECU202は、衝突予測を行うと、上体インフレータに作動信号を出力する。上記実施の形態と同様に、上体インフレータは、作動信号が入力されると、ガスを発生させ、上体エアバッグ袋体51にガスを供給するので、上体エアバッグ袋体51が膨張し、乗員Pの前面に展開される。
また、ECU202は、車両1の衝突予測を行うと、乗員Pの脚部の状態を判定する。ECU202は、乗員Pの脚部の状態が「踏ん張り推奨状態」であると判定すると、展開方向切り替え装置に対して、ニーエアバッグ袋体132の展開方向を、座席シート10方向とする(または、初期位置のまま切り替えない)信号を出力する。
展開方向切り替え装置は、ECU202から入力された信号により、ニーエアバッグ袋体132が座席シート10方向に展開する方向に、ニーインフレータ122およびニーエアバッグ袋体132を移動させる。
一方、ECU202は、ニーインフレータ122に対しても、作動信号を出力する。
ニーインフレータ122は、作動信号が入力されると、ガスを発生させ、ニーエアバッグ袋体132にガスを供給する。
ニーエアバッグ袋体132は、ニーインフレータ122によってガスが供給されると、膨張し、ダッシュボード20から飛び出して展開する。このとき、ニーエアバッグ袋体132は、展開方向切り替え装置によって展開方向が座席シート10方向に向けられているので、乗員Pの膝の上面に展開する。
このとき、ニーエアバッグ袋体132は、上部が内装部品であるダッシュボード20に押さえ込まれる(ダッシュボード20に沿って展開される)とともに、上方に展開された上体エアバッグ袋体51によって下方に圧力がかかる。したがって、乗員Pの膝が上方から押され、乗員Pの脚が略直線状となり、乗員Pが踏ん張り易くなる。
次に、乗員Pの脚部の状態が「踏ん張り不適状態」である場合について、説明する。図7は、「踏ん張り不適状態」において、エアバッグ袋体が展開した際の側面図である。
乗員保護装置32は、乗員Pの脚部の状態が「踏ん張り不適状態」である場合においても、ECU202が車両1の衝突予測を行うと、「踏ん張り推奨状態」である場合と同様に、上体エアバッグ装置50およびニーエアバッグ装置102を作動させる。ただし、ニーエアバッグ装置102の展開方向切り替え装置に対して、「踏ん張り推奨状態」である場合とは異なる切り替え信号を出力する。
具体的には、ECU202は、衝突予測を行うと、上体インフレータに作動信号を出力する。「踏ん張り推奨状態」である場合と同様に、上体インフレータは、作動信号が入力されると、ガスを発生させ、上体エアバッグ袋体51にガスを供給するので、上体エアバッグ袋体51が膨張し、乗員Pの前面に展開される。
また、ECU202は、車両1の衝突予測を行うと、乗員Pの脚部の状態を判定する。ECU202は、乗員Pの脚部の状態が「踏ん張り不適状態」であると判定すると、展開方向切り替え装置に対して、ニーエアバッグ袋体132の展開方向を、下方とする信号を出力する。
展開方向切り替え装置は、ECU202から入力された信号により、ニーエアバッグ袋体132が下方に展開する方向に、ニーインフレータ122およびニーエアバッグ袋体132を移動させる。
一方、ECU202は、ニーインフレータ122に対しても、作動信号を出力する。
ニーインフレータ122は、作動信号が入力されると、ガスを発生させ、ニーエアバッグ袋体132にガスを供給する。
ニーエアバッグ袋体132は、ニーインフレータ122によってガスが供給されると、膨張し、ダッシュボード20から飛び出して展開する。このとき、ニーエアバッグ袋体132は、展開方向切り替え装置によって展開方向が下方に向けられているので、乗員Pの膝の前面に展開する。したがって、乗員Pが踏ん張りし難い姿勢である場合には、無理に踏ん張らせることなく、乗員Pの膝および下肢部を保護することができる。
(テザーにより展開方向切り替えを行う乗員保護装置)
次に、展開方向切り替え装置を用いずに、テザーにより展開方向の切り替えを行う乗員保護装置について、説明する。
図8は、テザーにより展開方向切り替えを行う乗員保護装置を備えた車両の一部の概略を示す断面図である。また、図9は、エアバッグ袋体が展開した際の側面図である。なお、図9(a)は、乗員の膝部前方にニーエアバッグが展開した際の側面図であり、図9(b)は、乗員の膝部上方にニーエアバッグが展開した際の側面図である。
(乗員保護装置33の構成)
図8に示すように、乗員保護装置33は、車載カメラ40と、上体エアバッグ装置50と、ニーエアバッグ装置103と、ECU203と、を備えている。
車載カメラ40、および、上体エアバッグ装置50は、上記実施の形態の車載カメラ40、および、上体エアバッグ装置50と同様のものであるので、説明を省略する。
(ニーエアバッグ装置103)
ニーエアバッグ装置103は、ECU203に制御され、乗員Pの脚部の保護、または、踏ん張りを補助するものである。また、ニーエアバッグ装置103は、ニーインフレータ123と、ニーエアバッグ袋体133と、を有している。
(ニーインフレータ123)
ニーインフレータ123は、ECU203による作動信号により、火薬に点火し、燃焼による化学反応でガスを発生させるものである。また、ニーインフレータ123に発生されたガスは、ニーエアバッグ袋体133に圧入される。
また、ニーインフレータ123は、ECU203による切断信号により、ニーエアバッグ袋体133に設けられた後述するテザー133aを切断するものである。
(ニーエアバッグ袋体133)
ニーエアバッグ袋体133は、ニーインフレータ123によってガスが圧入される袋体であって、非作動時は小さく折り畳まれている。また、ニーエアバッグ袋体133は、上部にテザー133aが設けられており、上方への膨張が規制されるようになっている。
このため、ニーエアバッグ袋体133は、ニーインフレータ123からガスが圧入されると、ダッシュボード20から下方に膨張展開するようになっている。一方、ニーエアバッグ袋体133は、テザー133aが切断されると、上方への規制が解除され、ニーインフレータ123からガスが圧入された際には、ダッシュボード20から座席シート10方向に膨張展開するようになる。
なお、ニーエアバッグ袋体133は、ダッシュボード20からの飛び出し角度が、テザー133aによる規制時には下方に、規制が解除された際には略水平方向に展開されるように、配置されている。
(ECU203)
ECU203は、車載カメラ40から乗員Pの脚部の状態情報を入力する。また、ECU203は、衝突予測を検知すると、上体エアバッグ装置50およびニーエアバッグ装置103に対して、作動信号を出力するものである。
また、ECU203は、衝突予測を検知した場合には、乗員Pの脚部の状態に基づいて、ニーエアバッグ袋体133のテザー133aの切断信号を出力するものである。すなわち、ECU203は、乗員Pの脚部の状態が、「踏ん張り推奨状態」であれば、ニーエアバッグ袋体133のテザー133aの切断信号を、ニーインフレータ123に対して出力する。一方、ECU203は、乗員Pの脚部の状態が、「踏ん張り不適状態」であれば、テザー134aの切断信号を出力しない。
したがって、ECU203は、ニーエアバッグ装置103のニーインフレータ123に対して、作動信号を出力するとともに、乗員Pの脚部の状態に応じてテザー133aの切断が必要なときには、切断信号を出力する。
なお、本実施の形態では、ECU203は、乗員Pの脚部の状態に応じてテザー133aの切断信号を出力するか否かを判断するようにしたが、これに限らず、テザー133aを切断するかしないかの信号を出力、すなわち、「踏ん張り不適状態」であるときに、テザー133aを切断しないことを指示する信号を出力するようにしてもよい。
(乗員保護装置33の動作)
以下、乗員保護装置33の動作について、説明する。
まず、乗員Pの脚部の状態が「踏ん張り不適状態」である場合について、説明する。図9(a)は、「踏ん張り不適状態」において、エアバッグ袋体が展開した際の側面図である。
乗員保護装置33は、ECU203が車両1の衝突予測を行うと、上体エアバッグ装置50およびニーエアバッグ装置103を作動させる。
具体的には、ECU203は、衝突予測を行うと、上体インフレータに作動信号を出力する。上記実施の形態と同様に、上体インフレータは、作動信号が入力されると、ガスを発生させ、上体エアバッグ袋体51にガスを供給するので、上体エアバッグ袋体51が膨張し、乗員Pの前面に展開される。
また、ECU203は、車両1の衝突予測を行うと、乗員Pの脚部の状態を判定する。ECU203は、乗員Pの脚部の状態が「踏ん張り不適状態」であると判定すると、ニーエアバッグ袋体133のテザー133aの切断信号を出力しない。
したがって、ECU203は、ニーエアバッグ装置103のニーインフレータ123に対して、作動信号のみを出力する。
ニーインフレータ123は、作動信号が入力されると、ガスを発生させ、ニーエアバッグ袋体133にガスを供給する。
ニーエアバッグ袋体133は、ニーインフレータ123によってガスが供給されると、膨張し、ダッシュボード20から飛び出して展開する。このとき、ニーエアバッグ袋体133は、テザー133aによって上方への膨張が規制されているため、下方に膨張し、乗員Pの膝の前面に展開する。
したがって、乗員Pが踏ん張りし難い姿勢である場合には、無理に踏ん張らせることなく、乗員Pの膝および下肢部を保護することができる。
次に、乗員Pの脚部の状態が「踏ん張り推奨状態」である場合について、説明する。図9(b)は、「踏ん張り推奨状態」において、エアバッグ袋体が展開した際の側面図である。
乗員保護装置33は、乗員Pの脚部の状態が「踏ん張り推奨状態」である場合においても、ECU203が車両1の衝突予測を行うと、「踏ん張り不適状態」である場合と同様に、上体エアバッグ装置50およびニーエアバッグ装置103を作動させる。ただし、ニーエアバッグ装置103のニーインフレータ123に対して、テザー133aの切断信号を出力する。
具体的には、ECU203は、衝突予測を行うと、上体インフレータに作動信号を出力する。「踏ん張り不適状態」である場合と同様に、上体インフレータは、作動信号が入力されると、ガスを発生させ、上体エアバッグ袋体51にガスを供給するので、上体エアバッグ袋体51が膨張し、乗員Pの前面に展開される。
また、ECU203は、車両1の衝突予測を行うと、乗員Pの脚部の状態を判定する。ECU203は、乗員Pの脚部の状態が「踏ん張り推奨状態」であると判定すると、ニーエアバッグ装置103のニーインフレータ123に対して、ニーエアバッグ袋体133のテザー133aの切断信号を出力する。
したがって、ECU203は、ニーエアバッグ装置103のニーインフレータ123に対して、作動信号と切断信号とを出力する。
ニーインフレータ123は、作動信号と切断信号が入力されると、ガスを発生させ、ニーエアバッグ袋体133にガスを供給するとともに、ニーエアバッグ袋体133のテザー133aを切断する。
ニーエアバッグ袋体133は、ニーインフレータ123によってガスが供給されると、膨張し、ダッシュボード20から飛び出して展開する。このとき、ニーエアバッグ袋体133は、テザー133aが切断され、上部への膨張の規制が外されるため、略水平に展開し、乗員Pの膝の上面に展開する。
このとき、ニーエアバッグ袋体133は、上部がダッシュボード20に押さえ込まれるとともに、上方に展開された上体エアバッグ袋体51によって下方に圧力がかかる。したがって、乗員Pの膝が上方から押され、乗員Pの脚が略直線状とされ易く、乗員Pによる脚の踏ん張りを補佐することができる。
(ニーエアバッグ袋体の下部にテザーを設けた乗員保護装置)
次に、ニーエアバッグ袋体の下部にテザーを設けることにより、展開方向の切り替えを行う乗員保護装置について、説明する。
図10は、ニーエアバッグ袋体の下部にテザーを設けた乗員保護装置を備えた車両の一部の概略を示す断面図である。なお、図10(a)は、乗員の膝部上方にニーエアバッグが展開した際の側面図であり、図10(b)は、乗員の膝部前方にニーエアバッグが展開した際の側面図である。
(乗員保護装置34の構成)
図10に示すように、乗員保護装置34は、車載カメラ40(図10では不図示)と、上体エアバッグ装置50と、ニーエアバッグ装置104と、ECU204と、を備えている。
車載カメラ40、および、上体エアバッグ装置50は、上記実施の形態の車載カメラ40、および、上体エアバッグ装置50と同様のものであるので、説明を省略する。
(ニーエアバッグ装置104)
ニーエアバッグ装置104は、ECU204に制御され、乗員Pの脚部の保護、または、踏ん張りを補助するものである。また、ニーエアバッグ装置104は、ニーインフレータ124と、ニーエアバッグ袋体134と、を有している。
(ニーインフレータ124)
ニーインフレータ124は、ECU204による作動信号により、火薬に点火し、燃焼による化学反応でガスを発生させるものである。また、ニーインフレータ124に発生されたガスは、ニーエアバッグ袋体134に圧入される。
また、ニーインフレータ124は、ECU204による切断信号により、ニーエアバッグ袋体134に設けられた後述するテザー134aを切断するものである。
(ニーエアバッグ袋体134)
ニーエアバッグ袋体134は、ニーインフレータ124によってガスが圧入される袋体であって、非作動時は小さく折り畳まれている。また、ニーエアバッグ袋体134は、下部にテザー134aが設けられており、下方への膨張が規制されるようになっている。
このため、ニーエアバッグ袋体134は、ニーインフレータ124からガスが圧入されると、ダッシュボード20から座席シート10方向に膨張展開するようになっている。一方、ニーエアバッグ袋体134は、テザー134aが切断されると、下方への規制が解除され、ニーインフレータ124からガスが圧入された際には、ダッシュボード20から下方に膨張展開するようになる。
なお、ニーエアバッグ袋体134は、ダッシュボード20からの飛び出し角度が、テザー134aによる規制時には略水平方向に、規制が解除された際には下方に展開されるように、配置されている。
(ECU204)
ECU204は、車載カメラ40から乗員Pの脚部の状態情報を入力する。また、ECU204は、衝突予測を検知すると、上体エアバッグ装置50およびニーエアバッグ装置104に対して、作動信号を出力するものである。
また、ECU204は、衝突予測を検知した場合には、乗員Pの脚部の状態に基づいて、ニーエアバッグ袋体134のテザー134aの切断信号を出力するものである。すなわち、ECU204は、乗員Pの脚部の状態が、「踏ん張り不適状態」であれば、ニーエアバッグ袋体134のテザー134aの切断信号を、ニーインフレータ124に対して出力する。一方、ECU204は、乗員Pの脚部の状態が、「踏ん張り推奨状態」であれば、テザー134aの切断信号を出力しない。
したがって、ECU204は、ニーエアバッグ装置104のニーインフレータ124に対して、作動信号を出力するとともに、乗員Pの脚部の状態に応じてテザー134aの切断が必要なときには、切断信号を出力する。
なお、本実施の形態では、ECU204は、乗員Pの脚部の状態に応じてテザー134aの切断信号を出力するか否かを判断するようにしたが、これに限らず、テザー134aを切断するかしないかの信号を出力、すなわち、「踏ん張り推奨状態」であるときに、テザー134aを切断しないことを指示する信号を出力するようにしてもよい。
(乗員保護装置34の動作)
以下、乗員保護装置34の動作について、説明する。
まず、乗員Pの脚部の状態が「踏ん張り推奨状態」である場合について、説明する。図10(a)は、「踏ん張り推奨状態」において、エアバッグ袋体が展開した際の側面図である。
乗員保護装置34は、ECU204が車両1の衝突予測を行うと、上体エアバッグ装置50およびニーエアバッグ装置104を作動させる。
具体的には、ECU204は、衝突予測を行うと、上体インフレータに作動信号を出力する。上記実施の形態と同様に、上体インフレータは、作動信号が入力されると、ガスを発生させ、上体エアバッグ袋体51にガスを供給するので、上体エアバッグ袋体51が膨張し、乗員Pの前面に展開される。
また、ECU204は、車両1の衝突予測を行うと、乗員Pの脚部の状態を判定する。ECU204は、乗員Pの脚部の状態が「踏ん張り推奨状態」であると判定すると、ニーエアバッグ袋体134のテザー134aの切断信号を出力しない。
したがって、ECU204は、ニーエアバッグ装置104のニーインフレータ124に対して、作動信号のみを出力する。
ニーインフレータ124は、作動信号が入力されると、ガスを発生させ、ニーエアバッグ袋体134にガスを供給する。
ニーエアバッグ袋体134は、ニーインフレータ124によってガスが供給されると、膨張し、ダッシュボード20から飛び出して展開する。このとき、ニーエアバッグ袋体134は、テザー134aによって下方への膨張が規制されているため、略水平に展開し、乗員Pの膝の上面に展開する。
このとき、ニーエアバッグ袋体134は、上部がダッシュボード20に押さえ込まれるとともに、上方に展開された上体エアバッグ袋体51によって下方に圧力がかかる。したがって、乗員Pの膝が上方から押され、乗員Pの脚が略直線状とされ易く、乗員Pによる脚の踏ん張りを補佐することができる。
次に、乗員Pの脚部の状態が「踏ん張り不適状態」である場合について、説明する。図10(b)は、「踏ん張り不適状態」において、エアバッグ袋体が展開した際の側面図である。
乗員保護装置34は、乗員Pの脚部の状態が「踏ん張り不適状態」である場合においても、ECU204が車両1の衝突予測を行うと、「踏ん張り推奨状態」である場合と同様に、上体エアバッグ装置50およびニーエアバッグ装置104を作動させる。ただし、ニーエアバッグ装置104のニーインフレータ124に対して、テザー134aの切断信号を出力する。
具体的には、ECU204は、衝突予測を行うと、上体インフレータに作動信号を出力する。「踏ん張り推奨状態」である場合と同様に、上体インフレータは、作動信号が入力されると、ガスを発生させ、上体エアバッグ袋体51にガスを供給するので、上体エアバッグ袋体51が膨張し、乗員Pの前面に展開される。
また、ECU204は、車両1の衝突予測を行うと、乗員Pの脚部の状態を判定する。ECU204は、乗員Pの脚部の状態が「踏ん張り不適状態」であると判定すると、ニーエアバッグ装置104のニーインフレータ124に対して、ニーエアバッグ袋体134のテザー134aの切断信号を出力する。
したがって、ECU204は、ニーエアバッグ装置104のニーインフレータ124に対して、作動信号と切断信号とを出力する。
ニーインフレータ124は、作動信号と切断信号が入力されると、ガスを発生させ、ニーエアバッグ袋体134にガスを供給するとともに、ニーエアバッグ袋体134のテザー134aを切断する。
ニーエアバッグ袋体134は、ニーインフレータ124によってガスが供給されると、膨張し、ダッシュボード20から飛び出して展開する。このとき、ニーエアバッグ袋体134は、テザー134aが切断され、下部への膨張の規制が外されるため、下方に展開し、乗員Pの膝の前面に展開する。
したがって、乗員Pが踏ん張りし難い姿勢である場合には、無理に踏ん張らせることなく、乗員Pの膝および下肢部を保護することができる。
(ニーエアバッグ袋体の形状を変化させる乗員保護装置)
次に、ニーエアバッグ袋体の形状を変化させる乗員保護装置について、説明する。
図11は、ニーエアバッグ袋体の仮想展開時の斜視図である。また、図12は、ニーエアバッグ袋体を展開した際の概略図である。
なお、図12(a)は、乗員の膝部上方に展開した際のニーエアバッグ袋体の乗員側正面であり、図12(b)は、乗員の膝部上方に展開した際のニーエアバッグ袋体の上面図である。また、図12(c)は、乗員の膝部前方に展開した際のニーエアバッグ袋体の乗員側正面図であり、図12(d)は、乗員の膝部前方に展開した際のニーエアバッグ袋体の上面図である。
また、本実施の形態のニーエアバッグ袋体は、上記実施の形態の乗員保護装置31~34のいずれにも適用することができる。
(ニーエアバッグ袋体135の構成)
ニーエアバッグ袋体135は、図示しないニーインフレータによってガスが圧入される袋体であって、非作動時は小さく折り畳まれている。
また、図11に示すように、ニーエアバッグ袋体135は、第1気室135aと、第2気室135bと、第3気室135cと、第4気室135dと、第5気室135eと、に分かれている。そして、図示しないECUの制御により、第1気室135aから第5気室135eのそれぞれに対して、独立してニーインフレータのガスが供給できるようになっている。なお、第1気室135aから第5気室135eは、それぞれが独立したエアバッグ袋体であってもよい。
第1気室135aは、ニーエアバッグ袋体135を幅方向に3つに分割した一方の側面で広範囲に広がる気室であって、乗員Pの脚部右側、右側面に展開する気室である。
第2気室135bは、上記3つに分割した他方の側面で広範囲に広がる気室であって、乗員Pの脚部左側、左側面に展開する気室である。
第3気室135cは、第1気室135aおよび第2気室135bの間の中央部にある気室である。また、第3気室135cは、ニーエアバッグ袋体135を上下に分割した気室の上方部にあり、さらに、ニーエアバッグ袋体135を前後方向に分割した気室の基端側にある気室である。
第4気室135dは、第3気室135cの先端側、すなわち、乗員P側に展開する気室である。また、第4気室135dは、乗員Pの膝や大腿部の上方である乗員膝部上面部に展開する気室である。なお、第4気室135dは、第3気室135cや、第1気室135a、第2気室135b等からニーインフレータのガスが供給されるものであってもよい。
第5気室135eは、基端側であって、第3気室135cの下方側の気室である。また、第5気室135eは、乗員Pの膝や下肢部の前面である乗員下肢前面部に展開する気室である。
このように気室を分けたニーエアバッグ袋体135を有することにより、「踏ん張り推奨状態」である場合には、ニーエアバッグ袋体135の第1気室135aと、第2気室135bと、第3気室135cと、第4気室135dと、を展開させ、第5気室135eを展開させないようにする。この第1気室135aと、第2気室135bと、第3気室135cと、第4気室135dと、が展開され、第5気室135eが展開されていない形状体を、第1の形状という。
これにより、乗員Pの膝および大腿部を上方から押圧することができるとともに、膝または下肢部をすっぽりと覆うことができる。
また、「踏ん張り不適状態」である場合には、ニーエアバッグ袋体135の第1気室135aと、第2気室135bと、第3気室135cと、第5気室135eと、を展開させ、第4気室135dを展開させないようにする。この第1気室135aと、第2気室135bと、第3気室135cと、第5気室135eと、が展開され、第4気室135dが展開されていない形状体を、第2の形状という。
これにより、乗員Pの膝および下肢部の前面に展開するとともに、膝および下肢部を周囲から覆うことができる。
したがって、乗員Pの脚部の状態に応じて、ニーエアバッグ袋体135の展開形状を変化させるので、「踏ん張り推奨状態」および「踏ん張り不適状態」の双方の場合で、乗員Pの保護機能を向上させることができる。
なお、上記構成では、乗員Pの脚部の状態に応じて、第4気室135dまたは第5気室135eを完全に展開させないようにしているが、これに限らず、各気室に流入されるガスの流量を少なくするようにしてもよい。
(テザーによるニーエアバッグ袋体の形状変化)
次に、テザーによりニーエアバッグ袋体の形状を変化させる乗員保護装置について、説明する。
(ニーエアバッグ袋体の構成)
本実施の形態におけるニーエアバッグ袋体は、上記実施の形態のニーエアバッグ袋体135における第4気室135dと、第5気室135eと、に当たる位置が、テザーにより規制されるようになっている。
具体的には、上記実施の形態のニーエアバッグ袋体135における第4気室135dに当たる位置の展開を規制する第1テザーと、第5気室135eに当たる位置の展開を規制する第2テザーと、が設けられている。
このような構成において、「踏ん張り推奨状態」である場合には、第4気室135dに当たる位置を規制する第1テザーを切断する。これにより、ニーエアバッグ袋体は、第5気室135eに当たる位置は第2テザーにより規制され、その他の第1気室135aと、第2気室135bと、第3気室135cと、第4気室135dと、に当たる位置が展開されることとなり、上記実施の形態と同様に、乗員Pの膝および大腿部を上方から押圧することができるとともに、膝または下肢部をすっぽりと覆うことができる。
一方、「踏ん張り不適状態」である場合には、第5気室135eに当たる位置を規制する第2テザーを切断する。これにより、ニーエアバッグ袋体は、第4気室135dに当たる位置は第1テザーにより規制され、その他の第1気室135aと、第2気室135bと、第3気室135cと、第5気室135eと、に当たる位置が展開されることとなり、上記実施の形態と同様に、乗員Pの膝および下肢部の前面に展開するとともに、膝および下肢部を周囲から覆うことができる。
したがって、「踏ん張り推奨状態」および「踏ん張り不適状態」の双方の場合で、乗員Pの保護機能を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、テザーにより、ニーエアバッグ袋体の所定の位置の展開を規制するようにしたが、これに限らず、例えば、接着剤等を用いて所定の位置の展開を規制するようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態における乗員保護装置は、乗員の脚部の状態に応じて、展開させるニーエアバッグ袋体を選択するようにしているので、乗員の着座姿勢にしたがって適切なニーエアバッグ袋体の展開を行うことができ、最適な乗員保護を行うことができる。
1 車両、3 アンダーフロア、4 ルーフ、10 座席シート、11 シートクッション、12 シートバッグ、13 ヘッドレスト、20 ダッシュボード、31、32、33、34 乗員保護装置、40 車載カメラ、50 上体エアバッグ装置、51 上体エアバッグ袋体、101、102、103、104 ニーエアバッグ装置、121a 第1ニーインフレータ、121b 第2ニーインフレータ121b、122、123、124 ニーインフレータ、131a 第1ニーエアバッグ袋体、131b 第2ニーエアバッグ袋体、132、133、134、135 ニーエアバッグ袋体、133a、134a テザー、135a 第1気室、135b 第2気室、135c 第3気室、135d 第4気室、135e 第5気室、191 展開切り替え装置、201、202、203、204 車両制御装置(ECU)

Claims (12)

  1. 車両の衝突または衝突予測を検知する衝突検知装置と、
    座席シートに着座した乗員の膝部周辺で展開するニーエアバッグ袋体と、
    前記ニーエアバッグ袋体にガスを圧入し、展開させるインフレータと、
    乗員の脚部の状態を検知する脚部検知装置と、
    前記衝突検知装置が衝突または衝突予測を検知した際に、前記脚部検知装置に検知された乗員の脚部の状態にしたがって、前記ニーエアバッグ袋体を、乗員の膝部前方または膝部上方に展開させる展開制御装置と、
    を備えたことを特徴とする車両の乗員保護装置。
  2. 前記ニーエアバッグ袋体は、
    乗員の膝部上部で展開する第1ニーエアバッグ袋体と、
    乗員の膝部前面で展開する第2ニーエアバッグ袋体と、
    を有し、
    前記展開制御装置は、
    前記脚部検知装置により乗員の脚部の状態が通常状態であると検知された場合には、前記第1ニーエアバッグ袋体を展開させ、乗員の脚部の状態が非通常状態であると検知された場合には、前記第2ニーエアバッグ袋体を展開させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両の乗員保護装置。
  3. 乗員の上体の前面に展開する上体エアバッグ袋体と、
    を備え、
    前記第1ニーエアバッグ袋体は、
    前記上体エアバッグ袋体によって、上方から下方に押圧される、
    ことを特徴とする請求項2に記載の車両の乗員保護装置。
  4. 前記第1ニーエアバッグ袋体は、
    上方から下方に向かって展開する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の車両の乗員保護装置。
  5. 前記展開制御装置は、
    前記脚部検知装置により乗員の脛部が内側に折り曲げられていると検知された場合には、前記第2ニーエアバッグ袋体を展開させる、
    ことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の車両の乗員保護装置。
  6. 前記展開制御装置は、
    前記脚部検知装置に検知された乗員の脚部の状態にしたがって、前記ニーエアバッグ袋体の展開方向を切り替えて展開させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両の乗員保護装置。
  7. 前記ニーエアバッグ袋体は、
    上部の一部がテザーにより規制され、乗員の膝部前方に展開され、前記テザーが切断されると、上方の内装に沿うとともに乗員の膝部上方に展開されるものであり、
    前記展開制御装置は、
    前記脚部検知装置により乗員の脚部の状態に基づいて、前記テザーを切断する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の車両の乗員保護装置。
  8. 前記ニーエアバッグ袋体は、
    下部の一部がテザーにより規制され、乗員の膝部上方に展開され、前記テザーが切断されると、下部に膨張し、乗員の膝部前方に展開されるものであり、
    前記展開制御装置は、
    前記脚部検知装置により乗員の脚部の状態に基づいて、前記テザーを切断する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の車両の乗員保護装置。
  9. 前記展開制御装置は、
    前記脚部検知装置により乗員の脛部が内側に折り曲げられていると検知された場合には、前記ニーエアバッグ袋体を、乗員の膝部前方に展開させる、
    ことを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の車両の乗員保護装置。
  10. 前記ニーエアバッグ袋体は、
    第1の形状または第2の形状で展開し、
    前記展開制御装置は、
    前記脚部検知装置に検知された乗員の脚部の状態にしたがって、前記ニーエアバッグ袋体の展開形状を切り替える、
    ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の車両の乗員保護装置。
  11. 前記ニーエアバッグ袋体は、
    乗員膝部上面部と、乗員下肢前面部と、が異なる気室からなり、
    前記展開制御装置は、
    前記脚部検知装置に検知された乗員の脚部の状態にしたがって、前記乗員膝部上面部の気室と、乗員下肢前面部の気室と、のガスの流量を切り替える、
    ことを特徴とする請求項10に記載の車両の乗員保護装置。
  12. 前記ニーエアバッグ袋体は、
    乗員膝部上面部への展開を規制する第1テザーと、乗員下肢前面部への展開を規制する第2テザーと、を有し、
    前記展開制御装置は、
    前記脚部検知装置に検知された乗員の脚部の状態にしたがって、前記第1テザーまたは前記第2テザーの規制を解除する、
    ことを特徴とする請求項10に記載の車両の乗員保護装置。
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