JP2022124698A - タンデム型オイルポンプ - Google Patents

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Abstract

Figure 2022124698000001
【課題】低圧オイルポンプのポンプロータに形成したポンプロータ径小軸部と、ポンプボデイに形成したポンプロータ軸受部の接触部分に、焼き付き現象、或いは摩耗現象が発生するのを抑制することができるタンデム型オイルポンプを提供する。
【解決手段】ポンプボデイ11には、ポンプロータ収容部22と駆動軸用軸受部24との間に設けられ、駆動軸用軸受部24の直径よりも大きく、しかもポンプロータ収容部22の直径よりも小さいポンプロータ収容部22と連続したポンプロータ用軸受部42が形成されている。また、ポンプロータ38には、ポンプロータ径小軸部41が形成され、ポンプロータ径小軸部41がポンプロータ用軸受部42に軸受されていると共に、高圧オイルポンプからポンプロータ用軸受部42にオイルを供給する給油通路46がポンプボデイ11に形成されている。
【選択図】図9

Description

本発明はオイルポンプに係り、特に2つのオイルポンプを備えたタンデム型オイルポンプに関するものである。
自動車に搭載された内燃機関に適用されるタンデム型オイルポンプは、例えば、特開2008-163925号公報(特許文献1)に示されているように、良く知られた構成である。
特許文献1に示されたタンデム型オイルポンプは、有底円筒状に形成されたポンプボデイ内に、同一形状の第1ポンプと、第1ポンプに対して、回転位相をずらして配置された第2ポンプとが配置され、各ポンプ間を仕切るための円環状の仕切部材と、ポンプボデイ内に摺動自在に支持され、両ポンプ、及び仕切部材に貫通して両ポンプのインナーロータに駆動力を伝達する駆動軸とを備え、内燃機関から伝達された駆動力によって駆動軸が回転駆動されることにより、各ポンプがポンプ作用を行うようになっている。尚、第1ポンプと第2ポンプは、吐出圧が実質的に同一のポンプである。
また、これとは別に、高圧のオイルポンプと低圧のオイルポンプを組み合わせたタンデム型オイルポンプも提案されている。例えば、オイルパンからエンジンオイル(以下、単にオイルと表記する)を回収するスカベンジングオイルポンプ(低圧オイルポンプ)と、可変動弁機構や内燃機関のメインオイルギャラリに加圧されたオイルを供給する可変容量型のオイルフィードポンプ(高圧オイルポンプ)とを組み合わせたタンデム型オイルポンプが知られている。尚、スカベンジングオイルポンプは、例えばギヤ型オイルポンプが使用され、可変容量型のオイルフィードポンプは、ベーン型オイルポンプが使用されている。
ところで、高圧オイルポンプと低圧オイルポンプを組み合わせたタンデム型オイルポンプにおいては、ポンプロータを駆動する駆動軸の一方の端部は軸受けされていない構成となっている。このため駆動軸が回転すると、駆動軸の端部が振れる現象が生じる。駆動軸の端部が振れると、駆動軸の端部に固定されたポンプロータも振れを生じて、径方向の位置が変わり、異音や作動油室のオイル漏れが発生する恐れが生じる。
このポンプロータの振れを抑制するためには、次のような構成を採用することが有効である。例えば、駆動軸の端部に取り付けられたポンプロータに、駆動軸の軸線方向に延びるポンプロータ径小軸部を一体的に形成し、このポンプロータ径小軸部をポンプボデイに形成したポンプロータ軸受部で軸受けすれば、駆動軸の端部のポンプロータの振れを抑制することができる。尚、この構成については実施形態の説明で詳述する。
ここで、本発明は高圧オイルポンプと低圧オイルポンプを組み合わせたタンデム型オイルポンプを対象としているが、高圧オイルポンプ、及び低圧オイルポンプは、上述したスカベンジングポンプや可変容量型のオイルフィードポンプに限られるものではない。
特開2008-163925号公報
ところが、低圧オイルポンプのポンプロータを、駆動軸の端部に取り付ける構成を採用すると、ポンプロータ径小軸部と、これを軸受けするポンプロータ軸受部の間の接触部分で潤滑のためのオイルが不足し、この接触部分で焼き付き現象、或いは急速な摩耗現象を生じる恐れがある。
これらの現象は、低圧オイルポンプのポンプロータの振れを抑制するポンプロータ軸受部とポンプロータ径小軸部の間の隙間が、駆動軸の振れの影響によって狭くなることでオイルの油膜が薄くなって油膜切れを生じること、及び低圧オイルポンプの吐出圧が低いことから、十分な量のオイルが、ポンプロータ径小軸部とポンプロータ軸受部の間の接触部分に供給され難いことが主な要因である。
本願発明の目的は、高圧オイルポンプと低圧オイルポンプを組み合わせた時に、低圧オイルポンプのポンプロータに形成したポンプロータ径小軸部と、ポンプボデイに形成したポンプロータ軸受部の接触部分に、焼き付き現象、或いは摩耗現象が発生するのを抑制することができる新規なタンデム型オイルポンプを提供することにある。
本発明は、
第1ポンプロータ収容部、及び第2ポンプロータ収容部と、第1ポンプロータ収容部と第2ポンプロータ収容部を区画する区画壁と、区画壁に形成された、第1ポンプロータ収容部と第2ポンプロータ収容部との間を接続する駆動軸用軸受部と、を有したポンプボデイと、
駆動軸用軸受部に回転可能に軸支され、外部の動力源によって回転駆動される駆動軸と、
第1ポンプロータ収容部に配置され、駆動軸によって回転駆動される第1ポンプロータを有し、第1ポンプロータが駆動軸によって回転駆動されることにより、第1吸入部から導かれたオイルを加圧して第1吐出部から吐出する第1オイルポンプと、
第2ポンプロータ収容部に配置され、駆動軸によって回転駆動される第2ポンプロータを有し、第2ポンプロータが駆動軸によって回転駆動されることにより、第2吸入部から導かれたオイルを、第1オイルポンプの第1吐出部から吐出される圧力よりも低い圧力で第2吐出部から吐出する第2オイルポンプと、を備え、
更に、ポンプボデイには、第2ポンプロータ収容部と駆動軸用軸受部との間に設けられ、駆動軸用軸受部の直径よりも大きく、しかも第2ポンプロータ収容部の直径よりも小さい第2ポンプロータ収容部と連続して形成された第2ポンプロータ用軸受部が形成され、
第2ポンプロータには、第2ポンプロータと一体の第2ポンプロータ径小軸部が形成され、第2ポンプロータ径小軸部が第2ポンプロータ用軸受部に収容されて軸受されていると共に、
第1オイルポンプから第2ポンプロータ用軸受部にオイルを供給する給油通路がポンプボデイに形成されている
ことを特徴とするものである。
また、本発明は、
高圧ポンプロータ収容部、及び低圧ポンプロータ収容部と、高圧ポンプロータ収容部と低圧ポンプロータ収容部を区画する区画壁と、区画壁に形成された、高圧ポンプロータ収容部と低圧ポンプロータ収容部との間を接続する駆動軸用軸受部と、を有したポンプボデイと、
高圧ポンプロータ収容部、及び低圧ポンプロータ収容部に位置し、駆動軸用軸受部に回転可能に軸支された外部の動力源によって回転駆動される駆動軸と、
高圧ポンプロータ収容部に配置され、駆動軸によって回転駆動される高圧ポンプロータを有し、高圧ポンプロータの回転によって第1の吐出圧でポンプ作用を行う高圧オイルポンプと、
低圧ポンプロータ収容部に配置され、駆動軸によって回転駆動される低圧ポンプロータを有し、低圧ポンプロータの回転によって第1の吐出圧より低い第2の吐出圧でポンプ作用を行う低圧オイルポンプと、を備え、
更に、ポンプボデイには、低圧ポンプロータ収容部と駆動軸用軸受部との間に設けられ、駆動軸用軸受部の直径よりも大きく、しかも低圧ポンプロータ収容部の直径よりも小さい低圧ポンプロータ収容部と連続して形成された低圧ポンプロータ用軸受部が形成され、
低圧ポンプロータには、低圧ポンプロータと一体の低圧ポンプロータ径小軸部が形成され、低圧ポンプロータ径小軸部が低圧ポンプロータ用軸受部に収容されて軸受されていると共に、
高圧オイルポンプから低圧ポンプロータ用軸受部にオイルを供給する給油通路がポンプボデイに形成されている
ことを特徴とするものである。
本発明によれば、高圧オイルポンプと低圧オイルポンプを組み合わせたタンデム型オイルポンプにおいて、第1オイルポンプ(高圧オイルポンプ)から第2ポンプロータ用軸受部に、給油通路を介して高圧のオイルを供給することができ、第2ポンプロータに形成した第2ポンプロータ径小軸部と第2ポンプロータ用軸受部との間で、焼き付き現象、或いは摩耗現象が発生するのを抑制することができる。
本発明のタンデム型オイルポンプを斜め上側から眺めた外観斜視図である。 図1に示すタンデム型オイルポンプを可変容量型のオイルフィードポンプの側から見た正面図である。 図1に示すタンデム型オイルポンプをスカベンジングオイルポンプの側から見た背面図である。 可変容量型のオイルフィードポンプを分解して斜め上方から眺めた分解斜視図である。 可変容量型のオイルフィードポンプのポンプ部分の内部構造を説明する断面図である。 スカベンジングオイルポンプを分解して斜め上方から眺めた分解斜視図である。 スカベンジングオイルポンプのポンプ部分の内部構造を説明する断面図である。 スカベンジングオイルポンプのインナーロータと駆動軸の形状を説明するための分解斜視図である。 図1に示す本発明の第1の実施形態になるタンデム型オイルポンプのA-A断面を示す断面図である。 図9に示すタンデム型オイルポンプの一部(給油通路付近)を拡大した拡大断面図である。 図9に示すタンデム型オイルポンプのB-B断面を示す断面図である。 図9に示すタンデム型オイルポンプのポンプボデイを高圧オイルポンプ側から眺めた外観斜視図である。 図9に示すタンデム型オイルポンプの第1変形例の一部(給油通路付近)を拡大した拡大断面図である。 図9に示すタンデム型オイルポンプの第2変形例の一部(給油通路付近)を拡大した拡大断面図である。 本発明の第2の実施形態になるタンデム型オイルポンプの図9に対応する断面を示す断面図である。 図15に示すタンデム型オイルポンプのC-C断面を示す断面図である。 図15に示すタンデム型オイルポンプの変形例の一部(給油通路付近)を拡大した拡大断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
図1は、本発明の実施形態になるタンデム型オイルポンプを斜め上側から眺めたものであり、略直方体で箱状のタンデム型オイルポンプ10は、ポンプボデイ11と、ポンプボデイ11の正面部11Fにボルト12で取り付けられた高圧ポンプカバー13(請求項でいう第1ポンプカバーに相当する)と、ポンプボデイ11の背面部11Bにボルト14(図3参照)で取り付けられた低圧ポンプカバー15(請求項でいう第2ポンプカバーに相当する)とを備えている。
詳細は後で説明するが、高圧ポンプカバー13の側のポンプボデイ11内には、高圧オイルポンプ(請求項でいう第1ポンプに相当する)である可変容量型のオイルフィードポンプが収納されており、低圧ポンプカバー15の側のポンプボデイ11内には、低圧オイルポンプ(請求項でいう第2ポンプに相当する)であるスカベンジングオイルポンプが収納されている。尚、ここで、ポンプボデイ11は略直方体で箱状に形成されているが、実際には、内燃機関の外観形状や体格に対応して形状が変更されるものである。ただ、外観形状が変わっても、本発明の基本的な考え方は変わりないものである。
タンデム型オイルポンプ10は、高圧ポンプカバー13、ポンプボデイ11を貫通して、低圧ポンプカバー15まで延びる駆動軸16を備えており、この駆動軸16は内燃機関のクランク軸や、電動機によって回転駆動される。駆動軸16は、高圧オイルポンプと低圧オイルポンプとで共用されており、駆動軸16で、高圧オイルポンプと低圧オイルポンプのポンプロータをそれぞれ回転駆動している。
また、高圧ポンプカバー13と低圧ポンプカバー15の間に位置するポンプボデイ11の上面部11Uには、低圧オイルポンプの吸入部(請求項でいう第2吸入部に相当する)に接続された低圧側吸入孔17(請求項でいう第2吸入孔に相当する)が形成されている。
また、ポンプボデイ11の上面部11Uには、内燃機機関のオイルパンに取り付けられる一対の取付部11Aが設けられており、この取付部11Aに固定ボルトを挿通して内燃機関に固定されるが、この取付部11Aに低圧側吸入孔17が形成されている。この一対の取付部11Aは、ポンプボデイ11に設けた駆動軸16に対して径方向の位置において、ポンプボデイ11を両側から挟むようにして設けられ、内燃機関に取り付けられる。したがって、タンデム型オイルポンプ10を内燃機機関に取り付けた時に、オイルパンのオイルを容易に低圧側吸入孔17に導くことができるようになっている。
図2は、高圧ポンプカバー13が設けられた側のタンデム型オイルポンプ10の正面を示しており、この高圧ポンプカバー13は、ポンプボデイ11の正面部11Fに固定されて高圧オイルポンプの作動油室(ポンプ室)の一部を形成している。高圧ポンプカバー13は、駆動軸16の軸線に対して直交する面に沿ってポンプボデイ11に取り付けられている。
また、駆動軸16の駆動軸心に対して径方向で外側の位置の高圧ポンプカバー13には、高圧オイルポンプの吐出部(請求項でいう第1吐出部に相当する)に接続された高圧側吐出孔(請求項でいう第1吐出孔に相当する)18が形成されている。高圧側吐出孔18は、本実施形態では少なくとも内燃機関のメインオイルギャラリに加圧されたオイルを供給しているが、可変動弁機構にも供給されていても良い。
図3は、低圧ポンプカバー15が設けられた側のタンデム型オイルポンプ10の背面を示しており、この低圧ポンプカバー15は、ポンプボデイ11の背面部11Bに固定されて低圧オイルポンプの作動油室の一部を形成している。低圧ポンプカバー15は、駆動軸16の軸線に対して直交する面に沿ってポンプボデイ11に取り付けられている。また、駆動軸16の駆動軸心に対して径方向で外側の位置のポンプボデイ11の背面部11Bには、高圧オイルポンプの吸入部(請求項でいう第1吸入部に相当する)に接続された高圧側吸入孔19(請求項でいう第1吸入孔に相当する)が形成されている。
また、低圧ポンプカバー15には、低圧オイルポンプの吐出部(請求項でいう第2吐出部に相当する)に接続された低圧側吐出孔20(請求項でいう第2吐出孔に相当する)が形成されている。
次に、図4~図7に基づき高圧オイルポンプと低圧オイルポンプの構成について説明する。図4は、低圧オイルポンプを組み付けた後における高圧オイルポンプの側の分解状態を示し、図6は、高圧オイルポンプを組み付けた後における低圧オイルポンプの側の分解状態を示している。ここで、上述した通り、高圧オイルポンプは、ベーンを使用したべーン型オイルポンプ(可変容量型)であり、低圧ポンプは、トロコイドギヤを使用したギヤ型オイルポンプである。
図4に示しているように、ポンプボデイ11の一方側には、ベーン型オイルポンプのベーンポンプロータ収納部21(請求項でいう第1ポンプロータ収容部/高圧ポンプロータ収容部に相当する)が形成され、また、図6に示しているように、ポンプボデイ11の他方側には、ギヤ型オイルポンプのギヤポンプロータ収納部22(請求項でいう第2ポンプロータ収容部/低圧ポンプロータ収容部に相当する)が形成されてる。そして、ベーンポンプロータ収容部21とギヤポンプロータ収容部22を区画する区画壁23が、ベーンポンプロータ収容部21とギヤポンプロータ収容部22の間に形成されている。
この区画壁23は、ポンプボデイ11と一体的に形成されているので、ベーン型オイルポンプは、ポンプボデイ11の一方側から組み付けることができ、ギヤ型オイルポンプは、ポンプボデイ11の他方側から組み付けることができる。そして、区画壁23には駆動軸16が貫通する軸受用貫通孔(請求項でいう駆動軸用軸受部に相当する)24(図8参照)が形成されている。
図4、及び図5を用いてベーン型オイルポンプの構成を説明するが、このベーン型オイルポンプは良く知られている構成であるので、説明は簡単に行う。ここで、図5は、周知のベーン型オイルポンプの軸線に直交する方向に断面したポンプ部分を示している。
図4、及び図5において、ポンプボデイ11に形成された凹形状のベーンポンプロータ収容部21に、ポンプ本体25が収納されるものである。ベーンポンプロータ収容部21には、略中央に駆動軸16と圧入嵌合されたベーンポンプロータ26(請求項でいう第1ポンプロータ/高圧ポンプロータに相当する)が配置され、また、その外側に揺動中心が駆動軸16と偏心した状態で調整リング27が配置されている。このように、ベーンポンプロータ26は駆動軸16に対して圧入嵌合されているので、駆動軸線方向及び回転方向の相対移動を規制されるように強固に固定されている。
調整リング27はピポット28を支点として揺動可能で、初期状態ではアーム部29とベーンポンプロータ収容部21内に配置された制御スプリング30の予圧によって、調整リング27は、図5で右方向に押されて偏心量は最大設定の状態にある。
ベーンポンプロータ26に設けられた複数のスリットにはベーン31が配置され、ベーンポンプロータ26の回転時には、ベーンポンプロータ26の外周面から出没しながら、先端が調整リング27の内周面を摺動する。停止時にもベーン31の全てが内側に後退しないように、ベーンリング32で支えられている。
そして、ベーンポンプロータ26の外周面と調整リング27の内周面、及び2枚のベーン31で形成される空間(以下、作動油室と表記する)が、図5に示すように反時計回りのベーンポンプロータ26の回転に伴い容積が増減する。作動油室の容積が増加する範囲で、ポンプボデイ11の側面に吸入部33が設けられている。この吸入部33は、低圧オイルポンプの側のポンプボデイ11の背面部11Bに設けた高圧側吸入孔19に接続されている。
一方、容積が減少する範囲で、ポンプボデイ11の側面に吐出部34が設けられている。この吐出部34は、高圧オイルポンプの側のポンプボデイ11の正面部11Fに設けた高圧側吐出孔18に接続されている。
そして、ベーン型オイルポンプは、吸入孔19を介してオイルを吸い上げ、吐出孔18を経て、可変動弁機構、或いは内燃機関のメインオイルギャラリへオイルを吐出してポンプ作用を行うものである。尚、圧縮スプリング35は、ボール弁36を付勢しており、吐出圧が所定値以上に上昇すると、ボール弁36が開かれて吐出圧を低減するように構成されている。このベーン型オイルポンプの構成や動作は、良く知られているので、これ以上の説明は省略する。
このように、ベーン型オイルポンプは、ベーンポンプロータ収容部21に揺動可能に配置され、内部にベーン収容部が設けられた調整リング27と、調整リング27の内部に収容されると共に、駆動軸16に固定されたベーンポンプロータ26と、ベーンポンプロータ26の外周面に収容され、調整リング27とベーンポンプロータ26の間でオイルが導かれる複数の作動油室を形成する複数のベーン31と、を有し、駆動軸16の回転に伴って複数の作動油室のうち容積が増加する吸入孔19(図3参照)からオイルを吸入し、駆動軸16の回転に伴って複数の作動油室のうち容積が減少する吐出孔18(図2参照)からオイルを吐出するオイルポンプである。
次に図6、及び図7を用いてギヤ型オイルポンプの構成を説明するが、このギヤ型オイルポンプも良く知られている構成であるので、説明は簡単に行う。ここで、図7は、周知のギヤ型オイルポンプの軸線に直交する方向に断面したポンプ部分を示している。
図6において、ポンプボデイ11の背面部11Bの側には、ギヤポンプロータ収納部22が形成されており、この中にアウターロータ(請求項でいう第2ポンプロータ/低圧ポンプロータの一部に相当する)37が摺動回転自在に配置されている。
更に、アウターロータ37の内部にはインナーロータ(請求項でいう第2ポンプロータ/低圧ポンプロータの一部に相当する)38が配置されている。そして、図7にあるように、アウターロータ37の内周側には、インナーロータ38の外歯39よりも一つ多い5個の内歯40がそれぞれ形成されており、この内歯40がインナーロータ38の外歯39と噛み合うようになっている。
そして、インナーロータ38の外歯39とアウターロータ37の内歯40と間には複数の作動油室が形成され、インナーロータ38の回転に伴ってアウターロータ37が偏心して回転することにより、作動油室の容積が増減し、これによって連続的にオイルを吸入、及び吐出してポンプ作用を行うようになっている。
ここで、インナーロータ38は駆動軸16によって回転駆動されるが、本実施形態では、駆動軸16に対して、インナーロータ38は、駆動軸線の方向に相対移動が可能で、かつ、駆動軸16に対して回転方向の相対移動を規制されている。具体的には、インナーロータ38が嵌合する駆動軸16は2面幅を有するような形状に形成されており、この部分でインナーロータ38は駆動軸方向に移動可能である。
ここで、2面幅とは、駆動軸16の軸方向に沿って形成され、互いに対向する面が平行な平面が形成された形状を意味している。したがって、インナーロータ38は、駆動軸16の軸方向に沿って移動可能で、しかも回転方向では、駆動軸16と一体的に回転することが可能となる。
このように、ギヤ型オイルポンプは、ギヤポンプロータ収容部22の内部に収容されると共に、内周側に複数の内歯40を含んだアウターロータ37と、アウターロータ37の内部に収容されると共に、駆動軸16上に駆動軸16の駆動軸線の方向に移動可能に設けられ、外周側に複数の内歯40と噛み合う複数の外歯39とを含んだインナーロータとを有したオイルポンプである。
インナーロータ38は図8に示すように、駆動軸16の軸方向に移動可能な構成とされている。つまり、駆動軸16の駆動軸線の方向に相対移動が可能で、かつ、駆動軸16に対して回転方向の相対移動を規制されている。具体的は、インナーロータ38が嵌合する駆動軸16には、2面幅の平面43を有するような形状に形成されており、この部分でインナーロータ38は駆動軸方向に移動可能である。
図8において、駆動軸16は、円柱部16Cと2面幅部16Pとから構成されており、2面幅部16Pは、インナーロータ38に形成された嵌合孔44に若干の隙間を介して挿入される構成とされている。嵌合孔44は、2面幅部16Pと相似形状とされており、2面幅部16Pの寸法に対して、若干大きく設計されている。2面幅部16Pは、インナーロータ38の軸方向長さより長く形成されており、駆動面積を大きくして駆動軸16のトルクを十分に伝達できるようにされている。
また、円柱部16Cには、ベーンポンプロータ26が圧入嵌合されており、ベーンポンプロータ26は、円柱部16Cに対して軸方向、及び回転方向に移動できない構成となっている。更に、ベーンポンプロータ26と円柱部16Cは、セレーション結合されていると、更に強固な固定状態とすることができる。
一方、駆動軸16の2面幅部16Pには、インナーロータ38に形成された嵌合孔44が、軸方向に移動可能に嵌合されている。したがって、図8に示すように、駆動軸16が軸方向(左方向、或いは右方向)に移動しても、インナーロータ38は駆動軸16によって、強制的に移動されることはない。尚、ベーンポンプロータ26は、駆動軸16に圧入固定されているので、駆動軸16と一緒に移動されることになる。
次に、図1に示すタンデム型オイルポンプ10の内部構成について、図9~図12を用いて説明する。
図9において、ポンプボデイ11の正面部11Fには、ボルト12で高圧ポンプカバー13がポンプボデイ11に取り付けられ、同様に、ポンプボデイ11の背面部11Bには、ボルト14で低圧ポンプカバー15がポンプボデイ11に取り付けられている。そして、高圧ポンプカバー13の側のポンプボデイ11内には、高圧オイルポンプであるベーン型オイルポンプが収納されており、低圧ポンプカバー15の側のポンプボデイ11内には、低圧オイルポンプであるギヤ型オイルポンプが収納されている。
また、高圧ポンプカバー13、及びポンプボデイ11に形成された区画壁23を貫通して、低圧ポンプカバー15まで延びる駆動軸16を備えている。この駆動軸16は、高圧オイルポンプと低圧オイルポンプとで共用されており、駆動軸16で、高圧オイルポンプのベーンポンプロータ26と、低圧オイルポンプのインナーロータ38をそれぞれ回転駆動している。
駆動軸16には、断面が円形状の径大部16Lが形成されており、この径大部16Lは高圧ポンプカバー13に形成した孔部で軸受けされている。また、駆動軸16は、区画壁23に設けた軸受用貫通孔24で軸受けされている。このため、駆動軸16は、少なくとも、区画壁23と接触しているところまで断面が円形状に形成されている。
駆動軸16は、低圧ポンプカバー15に当接、或いは当接する直前まで延びており、この部分が軸受けされていない構成となっている。したがって、低圧ポンプカバー15の付近では、駆動軸16が振れる現象が生じる。駆動軸16が触れると、インナーロータ38とアウターロータ37の位置関係が変わり、異音や作動油室のオイル漏れが発生する恐れが生じる。
このため、本実施形態では、インナーロータ38の低圧ポンプカバー15とは反対側に、インナーロータ38からベーンポンプロータ26の側に向けて延びるポンプロータ径小軸部(請求項でいう第2ポンプロータ径小軸部/低圧ポンプロータ径小軸部に相当する)41が、一体的に形成されている。
このポンプロータ径小軸部41は駆動軸16の軸線に直交する断面が円形状に形成されている。また、軸受貫通孔24の低圧ポンプカバー15の側には、ポンプロータ径小軸部41を軸受けするインナーロータ側軸受貫通孔(請求項でいう第2ポンプロータ用軸受部/低圧ポンプロータ用軸受部に相当する)42が形成されている。このインナーロータ側軸受貫通孔42は、軸受貫通孔24より大径に設計されている。
このように、ポンプボデイには、ギヤポンプロータ収容部(請求項でいう第2ポンプロータ収容部/低圧ポンプロータ収容部に相当する)22と軸受用貫通孔24との間に設けられ、軸受用貫通孔24の直径よりも大きく、しかもギヤポンプロータ収容部22の直径よりも小さい、ギヤポンプロータ収容部22と連続して形成されたインナーロータ側軸受貫通孔42が形成されている。そして、インナーロータ側軸受貫通孔42に微小隙間を介してポンプロータ径小軸部41が回転可能に軸支されている。
したがって、インナーロータ側軸受貫通孔42とインナーロータ38のポンプロータ径小軸部41は、「インロー係合」となっている。「インロー係合」とは、「2つの部品が嵌りあう部分において、一方が凹形状、もう一方が凸形状であるような入れ子構造」のことを意味している。このように、駆動軸16の低圧ポンプカバー15の側の端部付近は、インナーロータ38のポンプロータ径小軸部41によって、インナーロータ側軸受貫通孔42に軸受けされることなり、駆動軸16に生じる振れを抑制することができる。
また、インナーロータ側軸受貫通孔42における、ベーンポンプロータ26の側の端面と、ポンプロータ径小軸部41における、ベーンポンプロータ26の側の端面との間は、駆動軸16が挿通した円環状のオイル貯溜部45が形成されている。このオイル貯溜部45は、区画壁23に形成された軸受用貫通孔24が延びる方向(駆動軸16の方向)で、しかも軸受用貫通孔24に沿って開口するように形成された給油通路46と流体的に接続されている。そして、軸受用貫通孔24と給油通路46とは、これも流体的に接続されている。
つまり、駆動軸16に直交する断面で見て、軸受用貫通孔24には、矩形状の「凹部」、或いは「溝」の形状に形成された給油通路46が形成されている。そして、この給油通路46は、ポンプボデイ11の側面に設けられたベーン型オイルポンプの吐出部34から、高圧のオイルが供給される構成となっている。
図10~図12に基づいて更に説明を加える。ここで、図10は、給油通路46の付近を拡大したものであり、図11は図9のB-B断面を示すものであり、図12はポンプボデイ11を高圧オイルポンプ側から眺めたものである。
図10において、ポンプロータ径小軸部41の軸方向の長さは、軸長(L1)に設定されており、この部分でポンプロータ径小軸部41の焼き付き現象、或いは摩耗現象が発生する。したがって、インナーロータ側軸受貫通孔42とポンプロータ径小軸部41に形成された微小隙間にオイルを供給してやる必要がある。
このため、本実施形態では、円環状のオイル貯溜部45が形成されている。このオイル貯溜部45の軸方向の長さは、軸長(L2)に設定されており、ポンプ尚、ロータ径小軸部41の軸長(L1)に比べて短く設定されている。尚、軸長(L2)の長さは任意であり、設計的に適正な長さに決められていれば良い。
そして、このオイル貯溜部45には、ベーン型オイルポンプから給油通路46を介して、高圧のオイルが送られて貯留される。貯留されたオイルは、自身の圧力によってインナーロータ側軸受貫通孔42とポンプロータ径小軸部41に形成された微小隙間に充填される。給油通路46は、図11、図12に示すように、径方向に延びる導入通路47を介してベーン型オイルポンプの吐出部34に接続されている。
尚、駆動軸16の軸心を中心としたインナーロータ側軸受貫通孔42の径方向の長さに対して、駆動軸16の軸心を中心とした給油通路46の径方向の長さは短く設定されており、差分長(ΔD)だけ短くなっている。これによって、必要な量のオイルをオイル貯溜部45に供給するようにしている。ここで、給油通路46は、駆動軸16に沿って形成されているので、駆動軸16と軸受用貫通孔24の間に形成された微小隙間にもオイルを供給している。このように、給油通路46は、軸受用貫通孔24、及びインナーロータ側軸受貫通孔42の両方に、潤滑用のオイルを強制的に供給することができる。
さて、内燃機関や電動機によって駆動軸16が回転されると、駆動軸16の円柱部16Cに圧入嵌合されたべーンポンプロータ26と、駆動軸16の2面幅部16Pに、軸方向に移動可能に嵌合されたインナーロータ38は、駆動軸16の回転に同期して回転される。これによってポンプ作用が実行される。
そして、ベーンポンプロータ26の回転によってオイルは、高圧側吸入孔19から吸入され、更にベーンポンプロータ26の回転によって高い圧力(請求項でいう第1の吐出圧に相当する)に加圧されて、高圧側吐出孔18(図1参照)から吐出される。同様に、インナーロータ38の回転によってオイルは、低圧側吸入孔17から吸入され、更に、インナーロータ38の回転によって低い圧力(請求項でいう第2の吐出圧に相当する)に加圧(大気圧、或いは負圧の場合もある)されて、低圧側吐出孔20から吐出される。
このように、タンデム型オイルポンプが動作している状態で、駆動軸16に軸方向の移動(スラスト方向に移動)が生じると、駆動軸16はベーンポンプロータ26に強固に圧入嵌合されているので、ベーンポンプロータ26の軸方向に直交する側面は、高圧ポンプカバー13の内側の端面、或いは区画壁23のベーンポンプロータ26の側の端面と当接することになる。
そして、ベーンポンプロータ26の軸方向に直交する側面は、高圧ポンプカバー13の内側の端面、或いは区画壁23のベーンポンプロータ26の側の端面と回転しながら摺動することになる。このため、この摺動部分で焼き付き現象、或いは摩耗現象が発生する恐れがある。しかしながら、ベーンポンプロータ26によるオイルの吐出圧が高いので、ベーンポンプロータ26の側面が大きな面圧で、高圧ポンプカバー13の内側の端面、或いは区画壁23のベーンポンプロータ26の側の端面に当接しても、ベーンポンプロータ26の側面に、十分な量のオイルを供給することができ、ベーンポンプロータ26の側面に焼き付き現象、或いは摩耗現象が発生するのを抑制することができる。
一方、タンデム型オイルポンプが動作している状態で、駆動軸16に軸方向の移動(スラスト方向に移動)が生じると、インナーロータ38は、駆動軸16の軸方向に移動可能に嵌入されているので、駆動軸16が移動してもインナーロータ38は駆動軸16の軸方向では自由である。このため、インナーロータ38の軸方向に直交する側面は、低圧ポンプカバー15の内側の端面、或いは区画壁23のインナーロータ38の側の端面と大きな面圧で当接することがない。
そしてインナーロータ38の軸方向に直交する側面は、低圧ポンプカバー15の内側の端面、或いは区画壁23のインナーロータ38の側の端面と回転しながら摺動することになる。しかしながら、インナーロータ38の軸方向に直交する側面は、低圧ポンプカバー15の内側の端面、或いは区画壁23のインナーロータ38の側の端面と大きな面圧で当接していない。理由は、インナーロータ38が駆動軸16の軸方向で自由であるためである。
このため、インナーロータ38によるオイルの吐出圧が低くても、インナーロータ38の側面が大きな面圧で低圧ポンプカバー15の内側の端面、或いは区画壁23のインナーロータ38の側の端面に当接していないので、インナーロータ38の側面に、十分な量のオイルを供給することができ、インナーロータ38の側面に焼き付き現象、或いは摩耗現象が発生するのを抑制することができる。
このように、本実施形態では、低圧オイルポンプを構成するインナーロータ38が駆動軸16の軸線方向に移動できるので、吐出圧が低くてもインナーロータ38の側面にオイルを十分に供給することができ、インナーロータ38の側面に焼き付き現象、或いは摩耗現象が発生するのを抑制することができる。
また、高圧オイルポンプを構成するベーンポンプロータ26の方は、吐出圧が高いので、ベーンポンプロータ26の側面が大きな面圧で摺動面に当接しても、ベーンポンプロータの側面にオイルを十分に供給することができ、ベーンポンプロータ26の側面に焼き付き現象、或いは摩耗現象が発生するのを抑制することができる。
また、図11に示しているように、ベーン型オイルポンプの回転によって加圧された高圧のオイルの一部は、吐出部34から導入通路47に流れ出して、給油通路46に至ることになる。そして給油通路46は、軸受用貫通孔24の軸方向に沿って形成されているので、駆動軸16の間に十分な油膜を形成することができる。
更に、図10に示す矢印OAのように、給油通路46を介して流れてきた高圧のオイルは、オイル貯溜部45に貯留される。このオイル貯溜部45のオイルの圧力は、ギヤ型オイルポンプの吐出圧よりも高いので、オイル貯溜部45のオイルは、自身の圧力によってインナーロータ側軸受貫通孔42とポンプロータ径小軸部41に形成された微小隙間に充填される。
したがって、インナーロータ38の振れによって、インナーロータ側軸受貫通孔42とポンプロータ径小軸部41の間の隙間が狭くなってオイルの油膜が薄くなることがあっても、オイル貯溜部45に貯留された高圧のオイルは、強制的にインナーロータ側軸受貫通孔42とポンプロータ径小軸部41に形成された微小隙間に送り出されるので、油膜切れを抑制することができる。これによって、インナーロータ側軸受貫通孔42とポンプロータ径小軸部41の間で、焼き付き現象、或いは摩耗現象が発生するのを抑制することができる。
更に、焼き付き現象、或いは摩耗現象が発生するのを抑制する作用、効果の他に、次のような作用、効果を奏することができる。例えば、(1)オイル貯溜部45から、インナーロータ側軸受貫通孔42とポンプロータ径小軸部41に形成された微小隙間を介して、インナーロータ38の側にオイルが流れ出るので、インナーロータ38とアウターロータ37の回転による打音の抑制ができる、(2)また、流動するオイルによって冷却作用を向上することができる、(3)また、オイル貯溜部45のオイルは、異物等が取り除かれたオイルであるので、流動するオイルによって摺動部分の洗浄効果を向上することができる、といった作用、効果を奏することができる。
ここで、給油通路46は、オイル貯溜部45に対して軸方向からオイルを供給する形態であるが、インナーロータ側軸受貫通孔42に対して軸方向、及び径方向からオイルを供給することも可能である。
例えば図13において、インナーロータ側軸受貫通孔42には、ポンプロータ径小軸部41に沿って形成された、溝状の径小軸部側給油通路48が設けられている。この径小軸部側給油通路48は、オイル貯溜部45に接続されており、給油通路46からのオイルは、オイル貯溜部45に供給され、その一部は径小軸部側給油通路48に供給される。これによって、インナーロータ側軸受貫通孔42とポンプロータ径小軸部41に形成された微小隙間に、更に効率よくオイルを供給することができる。
径小軸部側給油通路48は、オイル貯溜部45からポンプロータ径小軸部41の途中まで延びるようにポンプボデイ11に形成されており、好ましくは、ポンプロータ径小軸部41の軸長(L1)の半分程度の長さまで延びている。これによって、ポンプロータ径小軸部41とインナーロータ側軸受貫通孔42に、十分な量のオイルを供給することができる。
ここで、径小軸部側給油通路48をポンプロータ径小軸部41の途中までしか形成しないのは、多量の高圧のオイルが、低圧のギヤ型オイルポンプの側に流れて、ギヤ型オイルポンプの仕様性能が悪化するのを抑制するためである。径小軸部側給油通路48をポンプロータ径小軸部41の途中まで形成することで、プロータ径小軸部41に十分な量のオイルを供給でき、しかも、ギヤ型オイルポンプの側には、必要最小限のオイルしか漏れないようにすることができる。
ここで、以上に説明した実施形態において、給油通路46、径小軸部側給油通路48は、ポンプボデイ11の側に溝の形態で形成した例を説明したが、これに代えて図14に示すように、駆動軸16の外周やポンプロータ径小軸部41の外周に、給油通路46、径小軸部側給油通路48のような溝を形成することもできる。以下に簡単に説明する。
図14において、軸受用貫通孔24が存在するの範囲の駆動軸16の外周には、溝状の駆動軸給油通路49が形成されており、この駆動軸給油通路49は、インナーロータ38の側の端部において、オイル貯溜部45に接続されている。一方、駆動軸給油通路49のインナーロータ38の反対側の端部において、ベーン型オイルポンプの吐出部34と接続されている。したがって、この構成によっても高圧のオイルをオイル貯溜部45に供給することができる。
更に、インナーロータ38のポンプロータ径小軸部41の外周には、溝状のポンプロータ径小軸給油通路50を形成することもできる。このポンプロータ径小軸給油通路50は、オイル貯溜部45に接続されており、駆動軸給油通路49からのオイルは、オイル貯溜部45に供給され、その一部はポンプロータ径小軸給油通路50に供給される。これによって、インナーロータ側軸受貫通孔42とポンプロータ径小軸部41に形成された微小隙間に、更に効率よくオイルを供給することができる。
この例においても、ポンプロータ径小軸給油通路50をポンプロータ径小軸部41の途中までしか形成しないのは、多量の高圧のオイルが、低圧のギヤ型オイルポンプの側に流れて、ギヤ型オイルポンプの仕様性能が悪化するのを抑制するためである。ポンプロータ径小軸給油通路50をポンプロータ径小軸部41の途中まで形成することで、プロータ径小軸部41に十分な量のオイルを供給でき、しかも、ギヤ型オイルポンプの側には、必要最小限のオイルしか漏れないようにすることができる。
第1の実施形態においては、給油通路46は駆動軸16に沿って、しかも駆動軸に開口する形態で形成されているが、第2の実施形態においては、給油通路46は駆動軸16に沿って開口しないで、閉塞された通路として形成されている。尚、図15~図16で、第1の実施形態と同じ参照番号は、同じ部品を表しているので、その説明は省略する。
図15~図16において、オイル貯溜部45とベーン型オイルポンプの吐出部34は、ポンプボデイ11の内部に形成された内部給油通路51によって直接的に接続されている。内部給油通路51は、第1の実施形態のように駆動軸16の側に開口しておらず、オイル貯溜部45と吐出部34に開口する以外は、閉塞された通路構成とされ、ポンプボデイ11に、オイル貯溜部45と吐出部34を接続するようにドリルによって穿孔されている。
そして、図15~図16に示しているように、ベーン型オイルポンプの回転によって加圧された高圧のオイルの一部は、吐出部34から内部給油通路51を介して、オイル貯溜部45に貯留される。そして、第1の実施形態と同様に、オイル貯溜部45の圧力は、ギヤ型オイルポンプの吐出圧よりも高いので、オイル貯溜部45のオイルは、自身の圧力によってインナーロータ側軸受貫通孔42とポンプロータ径小軸部41に形成された微小隙間に充填される。したがって、本実施形態においても、第1の実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。
ここで、内部給油通路51は、ベーン型オイルポンプの吐出部34からオイル貯溜部45に直接的にオイルを供給する形態であるが、インナーロータ側軸受貫通孔42に対して径方向からオイルを供給することも可能である。
例えば図17において、ポンプロータ径小軸部41に沿って形成された径小軸部側給油通路52が形成されている。この径小軸部側給油通路52は、内部給油通路51に接続されており、内部給油通路51からのオイルは、オイル貯溜部45、及び径小軸部側給油通路52に供給される。これによって、インナーロータ側軸受貫通孔42とポンプロータ径小軸部41に形成された微小隙間に、更に効率よくオイルを供給することができる。
この例においても径小軸部側給油通路52は、オイル貯溜部45からポンプロータ径小軸部41の途中まで延びるようにポンプボデイ11に形成されており、好ましくは、ポンプロータ径小軸部41の軸長(L1)の半分程度の長さまで延びている。これによって、ポンプロータ径小軸部41とインナーロータ側軸受貫通孔42に、十分な量のオイルを供給することができる。
この例においても、径小軸部側給油通路52をポンプロータ径小軸部41の途中までしか形成しないのは、多量の高圧のオイルが、低圧のギヤ型オイルポンプの側に流れて、ギヤ型オイルポンプの仕様性能が悪化するのを抑制するためである。径小軸部側給油通路52をポンプロータ径小軸部41の途中まで形成することで、ポンプロータ径小軸部41に十分な量のオイルを供給でき、しかも、ギヤ型オイルポンプの側には、必要最小限のオイルしか漏れないようにすることができる。
以上述べたように、本発明においては、ポンプボデイに、ポンプロータ収容部と駆動軸用軸受部との間に位置し、駆動軸用軸受部の直径よりも大きく、しかもポンプロータ収容部の直径よりも小さいポンプロータ収容部と連続したポンプロータ用軸受部が形成され、また、ポンプロータには、ポンプロータ径小軸部が形成され、ポンプロータ径小軸部がポンプロータ用軸受部に軸受されていると共に、高圧オイルポンプからポンプロータ用軸受部にオイルを供給する給油通路をポンプボデイに形成されている、ことを特徴としている。
これによれば、高圧オイルポンプと低圧オイルポンプを組み合わせたタンデム型オイルポンプにおいて、高圧オイルポンプからポンプロータ用軸受部に、給油通路を介して高圧のオイルを供給することができ、ポンプロータに形成したポンプロータ径小軸部に焼き付き現象、或いは摩耗現象が発生するのを抑制することができる。
尚、本発明は上記したいくつかの実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。各実施例の構成について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
10…タンデム型オイルポンプ、11…ポンプボデイ、12…ボルト、13…高圧ポンプカバー、14…ボルト、15…低圧ポンプカバー、16…駆動軸、16C…円柱部、16P…2面幅部、16S…スプライン部、17…低圧側吸入孔、18…高圧側吐出孔、19…高圧側吸入孔、20…低圧側吐出孔、21…ベーンポンプロータ収納部、22…ギヤポンプロータ収納部、23…区画壁、24…軸受用貫通孔、25…ポンプ本体、26…ベーンポンプロータ、27…調整リング、28…ピポット、29…アーム部、30…制御スプリング、31…ベーン、32…ベーンリング、33…吸入部、34…吐出部、35…圧縮スプリング、36…ボール弁、37…アウターロータ、38…インナーロータ、39…外歯、40…内歯、41…小径部、42…インナーロータ側軸受貫通孔、43…2面幅の平面、44…嵌合孔、45…オイル貯溜部、46…給油通路、47…導入通路、48…径小軸部側給油通路、49…駆動軸給油通路、50…ポンプロータ径小軸、51…内部給油通路、52…径小軸部側給油通路。

Claims (20)

  1. 第1ポンプロータ収容部、及び第2ポンプロータ収容部と、前記第1ポンプロータ収容部と前記第2ポンプロータ収容部を区画する区画壁と、前記区画壁に形成された、前記第1ポンプロータ収容部と前記第2ポンプロータ収容部との間を接続する駆動軸用軸受部と、を有したポンプボデイと、
    前記駆動軸用軸受部に回転可能に軸支され、外部の動力源によって回転駆動される駆動軸と、
    前記第1ポンプロータ収容部に配置され、前記駆動軸によって回転駆動される第1ポンプロータを有し、前記第1ポンプロータが前記駆動軸によって回転駆動されることにより、第1吸入部から導かれたオイルを加圧して第1吐出部から吐出する第1オイルポンプと、
    前記第2ポンプロータ収容部に配置され、前記駆動軸によって回転駆動される第2ポンプロータを有し、前記第2ポンプロータが前記駆動軸によって回転駆動されることにより、第2吸入部から導かれたオイルを、前記第1オイルポンプの前記第1吐出部から吐出される圧力よりも低い圧力で第2吐出部から吐出する第2オイルポンプと、を備え、
    更に、前記ポンプボデイには、前記第2ポンプロータ収容部と前記駆動軸用軸受部との間に設けられ、前記駆動軸用軸受部の直径よりも大きく、しかも前記第2ポンプロータ収容部の直径よりも小さい、前記第2ポンプロータ収容部と連続して形成された第2ポンプロータ用軸受部が形成され、
    前記第2ポンプロータには、前記第2ポンプロータと一体の第2ポンプロータ径小軸部が形成され、前記第2ポンプロータ径小軸部が前記第2ポンプロータ用軸受部に収容されて軸受されていると共に、
    前記第1オイルポンプからのオイルを前記第2ポンプロータ用軸受部に供給する給油通路が前記ポンプボデイに形成されている
    ことを特徴とするタンデム型オイルポンプ。
  2. 請求項1に記載のタンデム型オイルポンプにおいて、
    前記第2ポンプロータ径小軸部の前記第1オイルポンプの側の端部と前記第2ポンプロータ用軸受部の前記第1オイルポンプの側の端部との間には、前記第1オイルポンプの吐出部からのオイルを溜めるオイル貯溜部が設けられており、前記給油通路は前記オイル貯溜部と接続されて前記第1オイルポンプからオイルを供給する
    ことを特徴とするタンデム型オイルポンプ。
  3. 請求項2に記載のタンデム型オイルポンプにおいて、
    前記給油通路は、前記駆動軸用軸受部に沿って形成されており、前記給油通路の前記第2ポンプロータ用軸受部の側の端部は、前記駆動軸の軸線方向で前記オイル貯溜部に接続されている
    ことを特徴とするタンデム型オイルポンプ。
  4. 請求項3に記載のタンデム型オイルポンプにおいて、
    前記第2ポンプロータ用軸受部には、前記第2ポンプロータ径小軸部に沿った径小軸部側給油通路が形成されており、前記径小軸部側給油通路は前記オイル貯溜部に流体的に接続されている
    ことを特徴とするタンデム型オイルポンプ。
  5. 請求項4に記載のタンデム型オイルポンプにおいて、
    前記径小軸部側給油通路は、前記第2ポンプロータ径小軸部の軸方向で前記第2ポンプロータ径小軸部の途中まで形成されている
    ことを特徴とするタンデム型オイルポンプ。
  6. 請求項2に記載のタンデム型オイルポンプにおいて、
    前記給油通路は、前記ポンプボデイに形成され前記第1オイルポンプの前記吐出部と前記オイル貯溜部とを直接接続する内部給油通路である
    ことを特徴とするタンデム型オイルポンプ。
  7. 請求項6に記載のタンデム型オイルポンプにおいて、
    前記第2ポンプロータ用軸受部には、前記第2ポンプロータ径小軸部に沿った径小軸部側給油通路が形成されており、前記径小軸部側給油通路は前記オイル貯溜部に流体的に接続されている
    ことを特徴とするタンデム型オイルポンプ。
  8. 請求項1に記載のタンデム型オイルポンプにおいて、
    前記ポンプボデイには、前記第1ポンプロータ収容部を閉塞する第1ポンプカバーと、前記第1ポンプカバーと反対側に設けられ、前記第2ポンプロータ収容部を閉塞する第2ポンプカバーとが取り付けられ、
    前記第1ポンプロータは、前記第1ポンプカバーと、前記区画壁との間に配置されると共に、前記駆動軸に固定され、
    前記第2ポンプロータは、前記第2ポンプカバーと、前記区画壁との間に配置されると共に、前記駆動軸と軸方向に相対移動が可能なように前記駆動軸に嵌合されている
    ことを特徴とするタンデム型オイルポンプ。
  9. 請求項8に記載のタンデム型オイルポンプにおいて、
    前記第1ポンプカバーと前記第2ポンプカバーは、前記駆動軸の軸線に対して直交する面に沿って前記ポンプボデイに取り付けられており、
    前記第1ポンプカバーには、前記駆動軸に対して径方向の位置に開口する前記第1吐出部と繋がる第1吐出孔が設けられ、
    前記第2ポンプカバーが設けられた前記ポンプボデイの側には、前記駆動軸に対して径方向の位置に開口する前記第1吸入部と繋がる第1吸入孔が設けられている
    ことを特徴とするタンデム型オイルポンプ。
  10. 請求項9に記載のタンデム型オイルポンプにおいて、
    前記ポンプボデイには、前記駆動軸に対して径方向の位置において、前記ポンプボデイを挟むようにして設けられ、内燃機関に取り付けられる一対の取付部と、
    前記取付部の少なくとも1つの前記取付部には、前記第2オイルポンプの前記第2吸入部と繋がる第2吸入孔が設けられている
    ことを特徴とするタンデム型オイルポンプ。
  11. 請求項1に記載のタンデム型オイルポンプにおいて、
    前記第1オイルポンプは、
    前記第1ポンプロータ収容部に揺動可能に配置され、内部にロータ収容部が設けられた調整リングと、前記調整リングの内部に収容されポンプロータと、前記ポンプロータの外周面に収容され、前記調整リングと前記ポンプロータの間でオイルが導かれる複数の作動油室を形成する複数のベーンと、を有し、前記駆動軸の回転に伴って複数の前記作動油室のうち容積が増加する前記作動油室に開口する前記第1吸入部からオイルを吸入し、前記駆動軸の回転に伴って複数の前記作動油室のうち容積が減少する前記作動油室に開口する前記第1吐出部からオイルを吐出するベーン型オイルポンプである
    ことを特徴とするタンデム型オイルポンプ。
  12. 請求項10に記載のタンデム型オイルポンプにおいて、
    前記第2オイルポンプは、
    前記第2ポンプロータ収容部に収容される前記第2ポンプロータとして、内周側に複数の内歯を含んだアウターロータと、前記アウターロータの内部に収容されると共に、前記駆動軸の駆動軸線の方向に移動可能に設けられ、外周側に複数の前記内歯と噛み合う複数の外歯とを有するギヤ型オイルポンプである
    ことを特徴とするタンデム型オイルポンプ。
  13. 請求項1に記載のタンデム型オイルポンプにおいて、
    前記第1オイルポンプは、少なくとも内燃機関のメインオイルギャラリに加圧されたオイルを供給する可変容量型のオイルフィードポンプであり、
    前記第2オイルポンプは、内燃機関のオイルパンからオイルを回収するスカベンジングオイルポンプである
    ことを特徴とするタンデム型オイルポンプ。
  14. 第1ポンプロータ収容部、及び第2ポンプロータ収容部と、前記第1ポンプロータ収容部と前記第2ポンプロータ収容部を区画する区画壁と、前記区画壁に形成された、前記第1ポンプロータ収容部と前記第2ポンプロータ収容部との間を接続する駆動軸用軸受部と、を有したポンプボデイと、
    前記第1ポンプロータ収容部、及び前記第2ポンプロータ収容部に配置され、駆動軸用軸受部に回転可能に軸支された外部の動力源によって回転駆動される駆動軸と、
    前記駆動軸によって駆動される、前記第1ポンプロータ収容部に配置された第1オイルポンプと、前記第2ポンプロータ収容部に配置された第2オイルポンプと、を備え、
    前記第1オイルポンプは、
    前記第1ポンプロータ収容部に揺動可能に配置され、内部にロータ収容部が設けられた調整リングと、前記調整リングの内部に収容され前記駆動軸に固定されたポンプロータと、前記ポンプロータの外周面に収容され、前記調整リングと前記ポンプロータの間でオイルが導かれる複数の作動油室を形成する複数のベーンと、を有し、前記駆動軸の回転に伴って複数の前記作動油室のうち容積が増加する前記作動油室に開口する第1吸入部からオイルを吸入し、前記駆動軸の回転に伴って複数の前記作動油室のうち容積が減少する前記作動油室に開口する第1吐出部からオイルを吐出するベーン型オイルポンプであり、
    前記第2オイルポンプは、
    前記第2ポンプロータ収容部に収容される前記第2ポンプロータとして、内周側に複数の内歯を含んだアウターロータと、前記アウターロータの内部に収容されると共に、前記駆動軸の駆動軸線の方向に移動可能に設けられ、外周側に複数の前記内歯と噛み合う複数の外歯とを有するギヤ型オイルポンプであり、
    更に、前記ポンプボデイには、前記第2ポンプロータ収容部と前記駆動軸用軸受部との間に設けられ、前記駆動軸用軸受部の直径よりも大きく、しかも前記第2ポンプロータ収容部の直径よりも小さい、前記第2ポンプロータ収容部と連続して形成された第2ポンプロータ用軸受部が形成され、
    前記第2ポンプロータには、前記第2ポンプロータと一体の第2ポンプロータ径小軸部が形成され、前記第2ポンプロータ径小軸部が前記第2ポンプロータ用軸受部に収容されて軸受されていると共に、
    前記第1オイルポンプからのオイルを前記第2ポンプロータ用軸受部に供給する給油通路が前記ポンプボデイに形成されている
    ことを特徴とするタンデム型オイルポンプ。
  15. 高圧ポンプロータ収容部、及び低圧ポンプロータ収容部と、高圧ポンプロータ収容部と低圧ポンプロータ収容部を区画する区画壁と、区画壁に形成された、高圧ポンプロータ収容部と低圧ポンプロータ収容部との間を接続する駆動軸用軸受部と、を有したポンプボデイと、
    前記高圧ポンプロータ収容部、及び前記低圧ポンプロータ収容部に配置され、駆動軸用軸受部に回転可能に軸支された外部の動力源によって回転駆動される駆動軸と、
    高圧ポンプロータ収容部に配置され、前記駆動軸によって回転駆動される高圧ポンプロータを有し、高圧ポンプロータの回転によって第1の吐出圧でポンプ作用を行う高圧オイルポンプと、
    低圧ポンプロータ収容部に配置され、前記駆動軸によって回転駆動される低圧ポンプロータを有し、低圧ポンプロータの回転によって第1の吐出圧より低い第2の吐出圧でポンプ作用を行う低圧オイルポンプと、を備え、
    更に、前記ポンプボデイには、前記低圧ポンプロータ収容部と前記駆動軸用軸受部との間に設けられ、前記駆動軸用軸受部の直径よりも大きく、しかも前記低圧ポンプロータ収容部の直径よりも小さい前記低圧ポンプロータ収容部と連続して形成された低圧ポンプロータ用軸受部が形成され、
    前記低圧ポンプロータには、前記低圧ポンプロータと一体の低圧ポンプロータ径小軸部が形成され、前記低圧ポンプロータ径小軸部が前記低圧ポンプロータ用軸受部に収容されて軸受されていると共に、前記高圧オイルポンプから前記低圧ポンプロータ用軸受部にオイルを供給する給油通路が前記ポンプボデイに形成されている
    ことを特徴とするタンデム型オイルポンプ。
  16. 請求項15に記載のタンデム型オイルポンプにおいて、
    前記高圧ポンプロータは、前記駆動軸に対して圧入固定されて前記駆動軸によって回転駆動され、
    前記低圧ポンプロータは、前記駆動軸に対して駆動軸線方向に移動可能に取り付けられて前記駆動軸によって回転駆動される
    ことを特徴とするタンデム型オイルポンプ。
  17. 請求項16に記載のタンデム型オイルポンプにおいて、
    前記高圧オイルポンプは、内燃機関の可変動弁機構と前記内燃機関のメインオイルギャラリに加圧されたオイルを供給する可変容量型のオイルフィードポンプであり、
    前記低圧オイルポンプは、前記内燃機関のオイルパンからオイルを回収するスカベンジングオイルポンプである
    ことを特徴とするタンデム型オイルポンプ。
  18. 請求項17に記載のタンデム型オイルポンプにおいて、
    可変容量型の前記オイルフィードポンプは、ベーン型オイルポンプであり、
    前記スカベンジングオイルポンプは、ギヤ型オイルポンプである
    ことを特徴とするタンデム型オイルポンプ。
  19. 請求項16に記載のタンデム型オイルポンプにおいて、
    前記駆動軸は、円柱部と2面幅部を備えており、
    前記円柱部には、前記高圧ポンプロータが圧入固定されており、
    前記2面幅部には、前記2面幅部に対して相似形状の嵌合孔を備えた前記低圧ポンプロータが、前記駆動軸に対して軸方向で移動可能に嵌合されている
    ことを特徴とするタンデム型オイルポンプ。
  20. 請求項19に記載のタンデム型オイルポンプにおいて、
    前記2面幅部の軸方向の長さは、前記低圧ポンプロータの軸方向の長さより長く形成されている
    ことを特徴とするタンデム型オイルポンプ。
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