JP2022123663A - 情報提供装置および移動体室内処理システム - Google Patents

Abstract

【課題】適切なタイミングで移動体の室内の消臭、除菌、又は殺菌の少なくともいずれか一つの環境処理を利用者に提供すること。【解決手段】移動体の利用者の降車意図を推定する意図推定部と、所定サービスのレコメンド情報を出力する情報出力部と、情報出力部によりレコメンド情報が出力されているときに、上記所定サービスの実行指示を受け付ける指示受付部と、を備え、情報出力部は、移動体が停止し、移動体に搭乗している利用者が当該移動体から降りようとしていることが意図推定部により予測されたときに、移動体の室内に対する環境処理を実行するか否かを問う情報を、上記所定サービスのレコメンド情報として出力する。【選択図】図２

Description

本発明は、情報提供装置に関する。

車両の動作や居住性を維持するために、車両には様々な処理を行うことが必要となる。定期的に実行することを必要とし且つその開始から終了までに比較的長い時間を要するそのような処理として、消臭や除菌殺菌といった車室内の環境処理がある。車両の利用者にとり、このような環境処理の実行に関する提案を適切なタイミングで受けることができれば便宜である。

また、環境処理に用いる薬剤等の環境処理媒体は、その種類に依存して、車室内が十分換気されていないうちに利用者が乗車すると、当該利用者の健康に悪影響を与える場合があり得る。このため、上記のような環境処理の実行の提案に加えて、環境処理実行時に車外の利用者に対し適切な警告が為されれば、更に便宜である。

従来、車両に搭載される情報通知装置として、利用者が車両から降車するタイミングで当該車両の停車場所に関連する防犯情報、渋滞情報、お買い物情報、イベント情報等を通知する装置が知られている（特許文献１参照）。

しかしながら、上記従来の情報通知装置は、もっぱら車両の停車場所に関連する情報を通知するのみであり、車室内除菌等の車両自身に関する処理の実行を提案するものではない。

特開２０１１－１２２８４９号公報

本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、移動体の利用者に対し、適切なタイミングで移動体室内の除菌処理の実行を提案することを目的とする。

本発明の一の態様は、移動体の利用者の降車意図を推定する意図推定部と、所定サービスのレコメンド情報を出力する情報出力部と、前記情報出力部により前記レコメンド情報が出力されているときに、前記所定サービスの実行指示を受け付ける指示受付部と、を備え、前記情報出力部は、前記移動体が停止し、前記移動体に搭乗している前記利用者が前記移動体から降りようとしていることが前記意図推定部により推定されたときに、前記移動体の室内に対する環境処理を実行するか否かを問う情報を、前記所定サービスの前記レコメンド情報として出力する、情報提供装置である。
本発明の他の態様によると、前記意図推定部は、前記移動体の速度がゼロになり、前記移動体のギアシフトがパーキングになったときに、前記移動体に搭乗している前記利用者が前記移動体から降りるものと推定する。
本発明の他の態様によると、前記指示受付部は、前記環境処理の実行の依頼を受け付けた場合において、前記環境処理の前回の実行からの経過時間が所定時間を経過していないときは、前記情報出力部に指示して、前記環境処理の実行可否を確認するよう促す情報を出力させる。
本発明の他の態様によると、前記情報出力部は、前記環境処理の実行中は、前記環境処理が実行中であることを示す警告を出力する。
本発明の他の態様によると、前記情報出力部は、前記環境処理の実行が終了したあとに前記移動体のドアが開けられたときは、前記室内の換気を促す情報を出力する。
本発明の他の態様は、上記いずれかの情報提供装置と、環境処理媒体による前記環境処理の実行を管理する環境管理装置と、を備える移動体室内処理システムであって、前記環境管理装置は、前記室内が無人であるときに、前記環境処理の実行を開始する。
本発明の他の態様によると、前記環境管理装置は、前記環境処理を実行するときは、前記移動体に設けられたファンにより前記室内の空気を循環させる。
本発明の他の態様によると、前記環境管理装置は、前記環境処理を実行するときは、前記移動体の座席の位置及び又は背もたれの角度を変更する。
本発明の他の態様によると、前記環境処理媒体はオゾンであり、前記環境処理は、前記オゾンを発生させて前記オゾンを前記室内に導入することにより実行される。
本発明の他の態様によると、前記環境処理媒体は薬剤であり、前記環境処理は、前記薬剤を前記室内に導入することにより実行される。
本発明の他の態様によると、前記環境管理装置は、前記環境処理の実行中に前記室内への人の入室動作を検知したときは、前記環境処理を停止する。
本発明の他の態様によると、前記環境管理装置は、前記環境処理の実行中に前記室内への人の入室動作を検知したときは、前記環境処理媒体を前記移動体の室外へ排出する、。

本発明によれば、移動体の利用者に対し、適切なタイミングで、移動体室内の消臭、除菌、殺菌といった除菌処理の実行を提案することができる。

本発明の一実施形態に係る移動体室内処理システムを備える車両の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る移動体室内処理システムの構成を示す図である。 図２に示す移動体室内処理システムの動作の手順を示すフロー図である。 図３に示すフロー図における環境処理の動作の手順を示すフロー図である。 本移動体室内処理システムにおけるレコメンド情報の表示装置への出力例を示す図である。 本移動体室内処理システムにおける環境処理の実行可否を再確認するよう促す再確認情報の出力画面の一例を示す図である。 本移動体室内処理システムにおいて環境処理の実行前に表示装置に出力される注意事項画面の一例を示す図である。

以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図１は、移動体室内処理システム１００を備える車両１０２の一例を示す図である。移動体室内処理システム１００は、移動体である車両１０２に搭載された情報提供装置１０４と環境管理装置１０６と、を備える。車両１０２は、また、環境処理装置１１０と、タッチパネルを備えた表示装置１０８と、を更に備える。なお、本実施形態では、車両１０２は電動モータ又は駆動モータ（不図示）により駆動される電気自動車である。なお、本実施形態では、情報提供装置１０４および環境管理装置１０６が搭載される対象は、車両１０２に限らず、船舶、航空機等、任意の移動体であるものとすることができる。

移動体室内処理システム１００は、情報提供装置１０４により表示装置１０８を介して、車両１０２の利用者１１２に対し適切なタイミングで所定サービスのレコメンド情報を出力する。本実施形態では、所定サービスは、車両１０２の車室内の環境処理である。移動体室内処理システム１００は、所定サービスのレコメンド情報として車室内の環境処理の実行を提案する画面を表示装置１０８に出力する。そして、移動体室内処理システム１００は、上記提案に対する利用者１１２からの応答に応じて、環境管理装置１０６により、環境処理装置１１０を用いて車室内の環境処理を実行する。

上記適切なタイミングは、本実施形態では、車両１０２が停止し、車両１０２に搭乗している利用者１１２が車両１０２から降車しようとする意図（降車意図）が推定される降車タイミングである。

車両１０２が停車してから利用者１１２が降車するまでの間、利用者１１２は、それまで行ってきた車両１０２の運転の緊張から解放されてリラックスし、表示装置１０８に表示された画面を自然に注視すると想定される。このため、上記降車タイミングで表示装置１０８に表示される提案は、利用者１１２に対する訴求効果が極めて高いと期待される。

図２は、移動体室内処理システム１００の具体構成の一例を示す図である。移動体室内処理システム１００（図示点線矩形）は、車両１０２が備える様々な装置及びセンサと協働する。そのような装置及びセンサとして、車両１０２は、車両１０２の駆動モータの電源をオンにする電源スイッチ１２０と、車両１０２の速度を検知する速度センサ１２２と、を備える。電源スイッチ１２０は、例えば車両１０２が内燃機関を有する場合には、イグニション・スイッチであってもよい。電源スイッチ１２０は、利用者１１２が所持するＦＯＢキー又はスマートフォン等の携帯機と通信して、これらＦＯＢキー又は携帯機から識別コードを受信し、受信した識別コードから利用者１１２を特定するよう構成されていてもよい。

車両１０２は、また、ギアシフトの状態を検知するシフトセンサ１２４と、サイドブレーキの状態を検知するサイドブレーキセンサ１２６と、タッチパネル１２８を備える表示装置１０８と、を備える。表示装置１０８は、例えば、表示スクリーン上にタッチパネル１２８を備える液晶表示装置である。表示装置１０８は、例えばナビゲーション装置（不図示）やディスプレイオーディオ（不図示）が備える表示装置であってもよい。表示装置１０８は、利用者１１２から視認しやすい車室内の位置、例えばインスツルメントパネル上やメータに設けられる。

車両１０２は、また、車両１０２の室内に設けられた室内スピーカ１３０と、車両１０２の外部に対して音を発する車外スピーカ１３２と、車室内を照らす室内照明装置１３４と、車外照明装置１３６と、通信ユニット１３８と、を備える。車外照明装置１３６は、ヘッドランプ、ブレーキランプ、車幅灯（例えばデイタイム・ランニング・ランプ）等、車外に向けて照明する任意の照明装置を含み得る。通信ユニット１３８は、利用者１１２の携帯端末（不図示）等との通信を行う。

また、車両１０２は、車両１０２の車室内を消臭、除菌または殺菌する環境処理装置１１０を備える。環境処理装置１１０は、本実施形態では、例えばオゾン発生器である。環境処理装置１１０は、発生したオゾンを車室内に導入することにより車室内を除菌する。ただし、オゾン発生器は一例であって、環境処理装置１１０は、オゾン発生器以外の種々のタイプの環境処理装置であるものとすることができる。例えば、環境処理装置１１０は、除菌用の薬剤を車室へ散布することにより車室内を除菌する装置であってもよい。本明細書では、車室内を除菌するために用いられるオゾンや薬剤を、総称して環境処理媒体ともいう。そのような薬剤としては、散布法で散布できる薬剤が挙げられエタノールなどのアルコール系、次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素系等を用いることができる。

車両１０２は、さらに、濃度センサ１４０と、空調装置１４２と、電動シート１４６と、電動シート１４６のそれぞれに設けられた着座センサ１４８と、を備える。空調装置１４２は、車室内に空気を吹き出すファン１４４を備える。濃度センサ１４０は、車両１０２の車室内に配されて当該車室内における環境処理媒体の濃度を検知する。濃度センサ１４０は、本実施形態では、例えばオゾン濃度センサである。

電動シート１４６は、車両１０２の利用者が座る一つまたは複数の座席である。電動シート１４６のそれぞれは、当該電動シート１４６の車室内における位置及び又は背もたれの角度を変更する座席モータ（不図示）を備える。着座センサ１４８は、それぞれ対応する電動シート１４６に人が着座しているか否かを検知する。着座センサ１４８は、例えば、電動シート１４６の着座部に設けられた重量センサである。

車両１０２は、また、車両ドアのそれぞれに、ドアロック機構１５０と、ドアロックセンサ１５２と、ドア開閉センサ１５４と、を有する。ドアロック機構１５０は、例えばアクチュエータであり、車両１０２の車両ドアのそれぞれに設けられて、対応する車両ドアの施錠及び解錠を行う。ドアロックセンサ１５２は、車両１０２の車両ドアのそれぞれに設けられて、対応する車両ドアの施錠の状態を検知する。ドア開閉センサ１５４は、車両ドアのそれぞれに設けられて、対応する車両ドアの開閉状態を検知する。

車両１０２は、また、それぞれの車両ドアに設けられた電動ウィンドウ１５６とウィンドウセンサ１５８を備える。電動ウィンドウ１５６は、車両ドアの窓を開閉する窓開閉モータ（不図示）を有する。ウィンドウセンサ１５８は、対応する車両ドアの窓の開閉状態を検知する。

移動体室内処理システム１００は、情報提供装置１０４と、環境管理装置１０６と、を備える。情報提供装置１０４は、情報処理装置２００と、記憶装置２０２と、を備える。記憶装置２０２は、半導体メモリ及び又はハードディスク装置等のコンピュータ読み取り可能な記憶装置である。記憶装置２０２は、除菌履歴２１０を記憶する。除菌履歴は、環境管理装置１０６が車両１０２の車室内の環境処理を行った日付（除菌実行日）についての情報を含む。

情報処理装置２００は、例えば、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）等のプロセッサを備えるコンピュータである。情報処理装置２００は、プログラムが書き込まれたＲＯＭ（Ｒｅａｄ Ｏｎｌｙ Ｍｅｍｏｒｙ）、データの一時記憶のためのＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）等を有する構成であってもよい。そして、情報処理装置２００は、機能要素又は機能ユニットとして、意図推定部２０４と、情報出力部２０６と、指示受付部２０８と、を備える。

情報処理装置２００が備えるこれらの機能要素は、例えば、コンピュータである情報処理装置２００がプログラムを実行することにより実現される。なお、上記コンピュータ・プログラムは、コンピュータ読み取り可能な任意の記憶媒体に記憶させておくことができる。これに代えて、情報処理装置２００が備える上記機能要素の全部又は一部を、それぞれ一つ以上の電子回路部品を含むハードウェアにより構成することもできる。

意図推定部２０４は、車両１０２を現在利用している利用者１１２の降車意図を推定する。特に、意図推定部は、車両１０２が停止したときに、シフトセンサ１２４、及び又はサイドブレーキセンサ１２６等から取得される各種のセンサ情報に基づき、利用者１１２が車両１０２から降りるようとする意図（降車意図）を有しているか否かを推定する。具体的には、意図推定部２０４は、少なくとも、車両１０２の速度（車速）がゼロになったことが速度センサ１２２により検知され、ギアシフトがパーキングになったことがシフトセンサ１２４により検知されたときに、車両１０２に搭乗している利用者１１２が車両１０２から降りるものと推定する（すなわち、利用者１１２が降車意図を有しているものと推定する）。

ただし、降車意図についての上記推定基準（車速がゼロであって且つギアシフトがパーキングに設定されていること）は一例であって、意図推定部２０４は、他の推定基準を用いて利用者１１２の降車意図を推定してもよい。例えば、上記推定基準に代えて又はこれらに加えて、意図推定部２０４は、車速がゼロであって且つ利用者１１２がシートベルト（不図示）を外したときに、利用者１１２が車両１０２から降りるものと推定してもよい。ここで、利用者１１２がシートベルトを外したことは、例えばシートベルトセンサや車室内に設けられたカメラ（不図示）の映像に基づいて判断されるものとすることができる。

情報出力部２０６は、所定サービスのレコメンド情報を表示装置１０８に出力する。上述したように、本実施形態では、所定サービスは、車両１０２の車室内の環境処理である。具体的には、情報出力部２０６は、車両１０２が停止し、車両１０２に搭乗している利用者１１２が車両１０２から降りようとしていることが意図推定部２０４により予測されたときに、上記レコメンド情報を表示装置１０８に出力する。

また、情報出力部２０６は、環境処理が開始されたことを示す開始通知を環境管理装置１０６から受信したときに、環境処理が実行中であることを認識する。また、情報出力部２０６は、環境管理装置１０６より環境処理が終了したことを示す終了通知を受信したときに、環境処理の実行が終了したことを認識する。

そして、情報出力部２０６は、環境処理を実行中であるときは、環境処理の実行中であることを示す実行警告を出力する。実行警告は、環境処理の実行中に継続的に出力されるものとしてよいし、または、環境処理の実行中に人が車両１０２に乗車しようとしたときに出力されるものとしてもよい。例えば、情報出力部２０６は、環境処理の実行中においてドアロックセンサ１５２により車両ドアのいずれかのドアロックが解除されたことを検知したときに、実行警告を出力するものとすることができる。上記実行警告は、例えば、表示装置１０８への警告画面の表示及び又は車外スピーカ１３２による警告音もしくは音声メッセージの出力であり得る。これに代えて又はこれに加えて、情報出力部２０６は、実行警告として、室内照明装置１３４及び又は車外照明装置１３６を点灯又は点滅させるものとしてもよい。

また、情報出力部２０６は、環境処理の実行が終了したあとに、車両１０２の車両ドアが開けられたことをドア開閉センサ１５４により検知したときは、車両１０２の車室内の換気を促す情報を出力する。車室内の換気を促す上記情報の出力は、表示装置１０８への換気指示メッセージの表示及び又は室内スピーカ１３０による警告音もしくは換気指示メッセージの出力であり得る。

指示受付部２０８は、情報出力部２０６によりレコメンド情報が出力されているときに、当該レコメンド情報に係る所定サービスの実行指示を受け付ける。具体的には、指示受付部２０８は、情報出力部２０６が車両１０２の車室内の環境処理を実行するか否かを問うレコメンド情報を表示装置１０８に出力しているときに、例えば利用者１１２が行うタッチパネル１２８に対する操作により、当該レコメンド情報に係る環境処理の実行指示を受け付ける。

また、指示受付部２０８は、環境処理の実行指示を受け付けた場合において、環境処理の前回の実行からの経過時間が所定時間を経過していないときは、情報出力部２０６に指示して、環境処理の実行可否を再確認するよう促す情報を出力させる。ここで、指示受付部２０８は、記憶装置２０２に保存されている除菌履歴２１０に記録された、環境処理の前回の実行日時を参照し、当該前回の実行から所定時間が経過しているか否かを判断する。

指示受付部２０８は、環境処理の実行指示を受け付けたときは、環境管理装置１０６に対し車両１０２の車室内の環境処理を実行するよう指示する。また、指示受付部２０８は、環境管理装置１０６から終了通知を受信したときは、現在の日時を環境処理の実行日時として除菌履歴２１０に記録する。

環境管理装置１０６は、制御装置２２０と、記憶装置２２２と、を備える。記憶装置２２２は、半導体メモリ及び又はハードディスク装置等のコンピュータ読み取り可能な記憶装置である。記憶装置２０２は、制御装置２２０における処理に必要なデータを保持する。

制御装置２２０は、例えば、ＣＰＵ等のプロセッサを備えるコンピュータである。制御装置２２０は、プログラムが書き込まれたＲＯＭ、データの一時記憶のためのＲＡＭ等を有する構成であってもよい。そして、制御装置２２０は、機能要素又は機能ユニットとして、環境処理実行部２２４と、状態検知部２２６と、循環制御部２２８と、を備える。

制御装置２２０が備えるこれらの機能要素は、例えば、コンピュータである制御装置２２０がプログラムを実行することにより実現される。なお、上記コンピュータ・プログラムは、コンピュータ読み取り可能な任意の記憶媒体に記憶させておくことができる。これに代えて、制御装置２２０が備える上記機能要素の全部又は一部を、それぞれ一つ以上の電子回路部品を含むハードウェアにより構成することもできる。

環境処理実行部２２４は、車両１０２の車室内の環境処理を行う。本実施形態では、上記環境処理は、車室内においてオゾンを発生させることにより行われる。

環境処理実行部２２４は、後述する状態検知部２２６から車両１０２の車両状態に関する情報を取得し、車両状態が所定の安全条件を満たすときに、環境処理を実行する。具体的には、環境処理実行部２２４は、少なくとも車両１０２の車室内が無人であるときに、環境処理の実行を開始する。本実施形態では、環境処理実行部２２４は、さらに車両１０２のすべての車両ドアが施錠されていることを、環境処理実行の開始条件とする。すなわち、環境処理実行部２２４は、以下に示す安全条件が満たされたときに、環境処理の実行を開始する。
条件ａ：車室内が無人であること。
条件ｂ：すべての車両ドアが施錠されていること。

条件ａ及び条件ｂに加えて、環境処理実行部２２４は、車両ドアの窓がすべて閉じられていることを環境処理実行の開始条件としてもよい。車両ドアの窓が閉まっているか否かは、ウィンドウセンサ１５８により検知され得る。また、環境処理実行部２２４は、車両ドアの窓が開いているときは、電動ウィンドウ１５６に指示して、対応する窓を閉じてもよい。

環境処理実行部２２４は、オゾン発生器である環境処理装置１１０に指示してオゾンを発生させることにより環境処理を行う。具体的には、環境処理実行部２２４は、環境処理の実行を開始すると、まず、規定時間または車室内のオゾン濃度が所定の第１濃度に達するまで、環境処理装置１１０によりオゾンを発生させる。その後、環境処理実行部２２４は、オゾン発生終了後所定の保持時間が経過したときに、車室内の換気を開始する。環境処理は、この換気により車室内のオゾン濃度が所定の第２濃度以下まで低下したときに終了する。なお、環境処理装置１１０がオゾン発生器である場合、発生したオゾン濃度に応じて「消臭」、「除菌」、「殺菌」の順に効果が変化するので、第１濃度は目的とする効果に応じた濃度とすることできる。

ここで、車室内のオゾン濃度は、濃度センサ１４０により検知され得る。また、車室内の換気は、例えば、ファン１４４により車室内の空気を外気へ排出することにより行われ得る。これに加えて又はこれに代えて、環境処理実行部２２４は、電動ウィンドウ１５６に指示して車両ドアの窓を所定量開けることにより、車室内の換気を行うものとすることができる。

環境処理実行部２２４は、環境処理の実行を開始したときは、開始通知を情報提供装置１０４へ送信する。環境処理実行部２２４は、環境処理を実行するときは、後述する循環制御部２２８に指示して、車室内における環境処理媒体の循環を促進するための循環促進動作を行う。

また、環境処理実行部２２４は、環境処理の実行中は、状態検知部２２６から受信する車両状態に関する情報に基づき、安全状態を監視する。すなわち、環境処理実行部２２４は、上述した安全条件を満たした状態（安全状態）が車両１０２において維持されているか否かを監視する。そして、環境処理実行部２２４は、安全条件が満たされなくなったときは、即座に車室内の換気を開始し、環境処理を終了する。例えば、環境処理実行部２２４は、環境処理の実行中に、車両１０２の車室内への人の入室動作を検知したときは、環境処理を停止し、及び又は循環制御部２２８に指示してオゾンや薬剤等の環境処理媒体を車室外へ排出する。ここで、人の入室動作とは、例えば、車室ドアのドアロックの解除、ドアの開扉、及び又はドアから車室内の座席への身体の移動をいう。環境処理実行部２２４は、ドアロックセンサ１５２、ドア開閉センサ１５４、及び又は着座センサ１４８からのセンサ情報により、上記入室動作を検知することができる。

環境処理実行部２２４は、環境処理の実行を終了したときは、終了通知を情報提供装置１０４送信する。

状態検知部２２６は、車両１０２が備える様々なセンサやカメラからの情報に基づき、車両１０２の車両状態を検知する。例えば、状態検知部２２６は、車両状態として、少なくとも車両１０２の車室内が無人であることを検知する。具体的には、状態検知部２２６は、例えば、電動シート１４６に設けられた着座センサ１４８により、対応する電動シート１４６に人が座っているか否かを判断し、すべての電動シート１４６に人が座っていないと判断されるときに、車室内が無人であると判断する。

また、状態検知部２２６は、車両状態として、速度センサ１２２、シフトセンサ１２４、およびサイドブレーキセンサ１２６により、それぞれ、車両１０２の速度がゼロになったこと、ギアシフトがパーキングになったこと、およびサイドブレーキがかけられたこと、を検知する。また、状態検知部２２６は、車両状態として、ドアロックセンサ１５２、ドア開閉センサ１５４、およびウィンドウセンサ１５８により、それぞれ、車両１０２の車両ドアが施錠されていること、車両ドアが閉まっていること、および車両ドアの窓が閉まっていること、を検知する。

状態検知部２２６は、車両状態に変化があたっときは、車両状態に関する情報を環境処理実行部２２４に送信する。

循環制御部２２８は、環境処理実行部２２４からの指示により、車室内における環境処理媒体の循環を促進するための循環促進動作を行う。たとえば、循環制御部２２８は、循環促進動作として、車両１０２に設けられたファンにより車室内に空気流を発生させ、車室内におけるオゾンの循環を促進して、車室内の物体へのオゾンの到達を促進する。上記ファンは、例えば、車両１０２の空調装置１４２が備えるファン１４４である。また、循環制御部２２８は、循環促進動作として、所定の時間間隔で、車両１０２の電動シート１４６の位置及び又は電動シート１４６の背もたれの角度を変更して、車室内にオゾンの循環を高めてもよい。具体的には、循環制御部２２８は、電動シート１４６の位置をファン１４４から遠ざけ、及び又は電動シート１４６の背もたれを倒して、車室内における空気流を確保するとともに、オゾンに暴露される電動シート１４６の範囲を変更する。

次に、移動体室内処理システム１００の動作の手順について、図３に示すフロー図に従って説明する。図３に示す処理は、電源スイッチ１２０がオンされて図２に示す各種の装置及びデバイスの電源がオンされ、走行が開始されたときに動作を開始する。

処理を開始すると、まず、移動体室内処理システム１００の情報提供装置１０４の意図推定部２０４は、車両１０２の現在の利用者１１２が車両１０２から降車しようとしているか否か（すなわち、利用者１１２が降車意図を有するか否か）を判断する（Ｓ１００）。上述したように、意図推定部２０４は、速度センサ１２２及びシフトセンサ１２４のセンサ出力に基づき、車両１０２の速度がゼロとなり、ギアシフトがパーキングに設定されたときに、利用者１１２が降車しようとしているものと判断する。

そして、意図推定部２０４は、利用者１１２が降車しようとしていないと判断されるときは（Ｓ１００、ＮＯ）、ステップＳ１００に戻って利用者１１２が降車しようとするまで待機する。一方、利用者１１２が降車しようとしていると判断されるときは（Ｓ１００、ＹＥＳ）、情報出力部２０６は、所定サービスとしての環境処理の実行を提案するレコメンド情報を、表示装置１０８に出力する（Ｓ１０２）。

図５は、表示装置１０８に出力される環境処理の実行を提案するレコメンド情報の一例を示す図である。図５に示す例では、環境処理の実行を提案するレコメンド情報が、「環境処理の実行」というテキストが表示された案内部３００として出力されている。案内部３００には、実行ボタン３０２も表示されている。利用者１１２は、実行ボタン３０２にタッチすることにより、環境処理の実行指示を入力することができる。指示受付部２０８は、利用者１１２による実行ボタン３０２へのタッチ操作により、環境処理の実行を受け付ける。

なお、表示装置１０８には、環境処理の実行を提案するレコメンド情報と共に他の所定サービスのレコメンド情報を出力してもよい。図５では、例えば、案内部３００として出力された環境処理の実行を提案するレコメンド情報に加えて、車室内に芳香剤散布の実行を提案するレコメンド情報が、実行ボタン３０６を備えた案内部３０４として出力されている。なお、芳香剤散布は、従来技術に従って適切な散布装置（不図示）により実行することができる。

図３を参照し、ステップＳ１０２において環境処理のレコメンド情報が表示装置１０８に出力された後、指示受付部２０８は、環境処理の実行指示が入力されたか否かを判断する（Ｓ１０４）。上述したように、指示受付部２０８は、例えば、図５に示す実行ボタン３０２へのタッチを検知したときに、環境処理の実行指示が入力されたものと判断することができる。

そして、環境処理の実行指示が入力されたときは（Ｓ１０４、ＹＥＳ）、指示受付部２０８は、記憶装置２０２に保存されている除菌履歴２１０を参照し、環境処理の前回の実行から所定時間が経過しているか否かを判断する（Ｓ１０６）。そして、環境処理の前回の実行から所定時間を経過しているときは（Ｓ１０６、ＹＥＳ）、指示受付部２０８は、ステップＳ１０８に処理を移す。

一方、環境処理の前回の実行から所定時間を経過していないときは（Ｓ１０６、ＮＯ）、指示受付部２０８は、情報出力部２０６に指示して、環境処理の実行可否を再確認するよう促す再確認情報を表示装置１０８に出力する（Ｓ１２０）。

図６は、指示受付部２０８が、ステップＳ１２０において表示装置１０８に表示する再確認情報の画面の一例を示す図である。図示の例では、表示装置１０８には、再確認情報として「前回の環境処理は２月１８日でした。頻度が高いと車両を傷める場合があります。」というメッセージ３１０が表示されている。利用者１１２は、環境処理の実行を望むときは、実行ボタン３１２にタッチすることにより、実行指示を入力することができる。一方、環境処理の実行を延期するときは、利用者１１２は、キャンセルボタン３１４にタッチすることにより、環境処理の実行キャンセルの指示を入力することができる。

図３を参照し、指示受付部２０８は、ステップＳ１２０において再確認情報を表示装置１０８に表示したのち、実行ボタン３１２がタッチされて実行指示が入力されたか否かを判断する（Ｓ１２２）。そして、実行指示が入力されていないときは（Ｓ１２２、ＮＯ）、指示受付部２０８は、キャンセルボタン３１４により実行キャンセルの指示が入力されたか否かを判断する（Ｓ１２４）。

ステップＳ１２４において実行キャンセルの指示が入力されていないときは（Ｓ１２４、ＮＯ）、指示受付部２０８は、ステップＳ１２２に戻って、実行指示又は実行キャンセルの指示のいずれかが入力されるのを待機する。一方、ステップＳ１２４において実行キャンセルの指示が入力されたときは、指示受付部２０８は、そのまま本処理を終了する。また、一方、ステップＳ１２２において実行指示が入力されたときは（Ｓ１２２、ＹＥＳ）、指示受付部２０８は、ステップＳ１０８に処理を移す。

指示受付部２０８は、ステップＳ１０６において環境処理の前回実行から処置時間が経過していないか（Ｓ１０６、ＮＯ）、またはステップＳ１２２において実行指示が入力されたときは（Ｓ１２２、ＹＥＳ）、環境処理の開始にあたっての注意事項を表示装置１０８に表示すると共に、室内スピーカ１３０および車外スピーカ１３２により警告音を発出する（Ｓ１０８）。この注意事項は、上述した安全条件が満たされるように利用者１１２に行動を促すメッセージであるものとすることができる。

図７は、指示受付部２０８が、ステップＳ１０８において表示装置１０８に表示する注意事項の画面の一例を示す図である。図示の例では、表示装置１０８には、注意事項として「アイドリングできる場所に車両を移動してください。全員が降車し、ドアがロックされたら、環境処理を開始します。環境処理の完了まで車内に入らないでください。」とのメッセージ３２０が表示されている。このメッセージに従って利用者１１２が行動することにより、上述した安全条件の条件ａ及び条件ｂが共に満たされることとなる。

利用者１１２が、注意事項にしたがって車両の停車場所を確認したのち、降車して車両ドアをロックすると、環境処理の実行が開始される。あるいは、利用者１１２は、キャンセルボタン３２２にタッチして、環境処理の実行をキャンセルすることができる。

図３を参照し、指示受付部２０８は、ステップＳ１０８において注意事項の表示と警告音発出を行ったのち、キャンセルボタン３２２により環境処理の実行キャンセルの指示が入力されたか否かを判断する（Ｓ１１０）。そして、実行キャンセルの指示が入力されたときは（Ｓ１１０、ＹＥＳ）、指示受付部２０８は、本処理を終了する。

一方、実行キャンセルの指示が入力されていないときは（Ｓ１１０、ＮＯ）、指示受付部２０８は、環境管理装置１０６へ環境処理の開始指示を送信する。開始指示を受信した環境管理装置１０６の環境処理実行部２２４は、安全条件が満たされたか否かを判断する（Ｓ１１２）。そして、環境処理実行部２２４は、安全条件が満たされていないときは（Ｓ１１２、ＮＯ）、ステップＳ１１０に処理を戻す。

一方、安全条件が満たされたときは（Ｓ１１２、ＹＥＳ）、情報提供装置１０４と環境管理装置１０６とは、協働して環境処理を実行する（Ｓ１１４）。環境処理の手順については後述する。

情報出力部２０６は、環境処理の実行が終了し、環境管理装置１０６から終了通知を受信すると、ドア開閉センサ１５４により、車両１０２の車両ドアが開けられたか否かを判断する（Ｓ１１６）。そして、車両ドアが開けられていないときは（Ｓ１１６、ＮＯ）、ステップＳ１１６に戻って車両ドアが開けられるのを待機する。

一方、車両ドアが開けられたときは（Ｓ１１６、ＹＥＳ）、情報出力部２０６は、車室内の換気を指示する情報を、表示装置１０８、室内スピーカ１３０、及び又は車外スピーカ１３２に出力して（Ｓ１１８）、処理を終了する。上記換気を指示する情報は、例えば、「オゾンが残っている場合があります。ドアをすべて開け充分換気をした後で車内に入ってください。」というメッセージであり得る。

次に、図３のステップＳ１１４において実行される環境処理の手順について説明する。図４は、環境処理の動作の手順を示すフロー図である。

処理を開始すると、環境管理装置１０６の環境処理実行部２２４は、車両１０２の安全状態の監視を開始する（Ｓ２００）。すなわち、環境処理実行部２２４は、図３のステップＳ１１２において安全条件が満たされていると判断された車両１０２の状態（安全状態）が維持されているか否かを監視する。上述したように、環境処理実行部２２４は、状態検知部２２６から受信する車両状態に関する情報に基づき、安全状態を監視する。また、上述したように、状態検知部２２６は、車両状態に変化があたっときは、車両状態に関する情報を環境処理実行部２２４に送信する。

ステップＳ２００において安全状態の監視を開始した後は、環境処理実行部２２４は、図４に示す処理と並行して、状態検知部２２６から車両状態に関する情報を受信するごとに、安全条件が満たされているか否かを判断する（不図示）。そして、安全条件が満たされなくなったときは、環境処理実行部２２４は、図４に示す処理に対する割込み処理として、情報提供装置１０４に終了通知を送信すると共に、図４に示す環境処理を強制的に終了する。例えば、環境処理実行部２２４は、環境処理の実行中に、車両１０２の車室内への人の入室動作を検知したときは、環境処理を停止し、及び又は循環制御部２２８に指示してオゾンや薬剤等の環境処理媒体を車室外へ排出する。

これにより、例えば、図２のステップＳ１１２において検知されなかった車室内の子供がその後に検知された場合や、そのような子供が車室内から車両ドアのロックを解錠した場合には、環境処理が即座に中止されることとなる。

環境処理実行部２２４は、図４のステップＳ２００において安全状態の監視を開始したのち、ドアロック機構１５０に指示して、車両ドアの解錠を禁止する（Ｓ２０２）。ただし、ステップＳ１１２において着座センサ１４８によって検知されなかった人が車両１０２の車室内に残っている場合を想定し、環境処理実行部２２４は、車室内からの解錠を可能とするようにドアロック機構１５０に指示してもよい。

次に、環境処理実行部２２４は、開始通知を情報提供装置１０４へ送信する。開始通知を受信した情報提供装置１０４の情報出力部２０６は、環境処理の実行中であることを示す実行警告の出力を開始する（Ｓ２０４）。上述したように、上記実行警告は、例えば、表示装置１０８への警告メッセージの表示及び又は車外スピーカ１３２による警告音もしくは警告メッセージの発出であり得る。上記警告メッセージは、例えば、「オゾン発生中」のようなメッセージの点滅表示及び又は音声の繰り返し発出であり得る。

続いて、環境管理装置１０６の環境処理実行部２２４は、車室内のオゾン濃度が所定の第１濃度に達するまで、環境処理装置１１０であるオゾン発生器により、オゾンを発生させる（Ｓ２０６）。また、環境処理実行部２２４は、循環制御部２２８に指示して、車室内における環境処理媒体の循環を促進するための循環促進動作を開始させる（Ｓ２０８）。

その後は、環境処理実行部２２４は、車室内のオゾン濃度が第１濃度に達してから所定の保持時間が経過したか否かを判断する（Ｓ２１０）。そして、上記所定の保持時間が経過していないときは（Ｓ２１０、ＮＯ）、環境処理実行部２２４は、ステップＳ２１０に戻って所定の保持時間が経過するのを待機する。

一方、車室内のオゾン濃度が第１濃度に達してから所定の保持時間が経過したときは（Ｓ２１０、ＹＥＳ）、環境処理実行部２２４は、車室内を換気するため、車室内への外気導入を開始する（Ｓ２１２）。次に、環境処理実行部２２４は、車室内のオゾン濃度が所定の第２濃度以下まで低下したか否かを判断する（Ｓ２１４）。そして、車室内のオゾン濃度が所定の第２濃度以下まで低下していないときは（Ｓ２１４、ＮＯ）、環境処理実行部２２４は、ステップＳ２１４に戻ってオゾン濃度が第２濃度以下まで低下するのを待機する。

一方、車室内のオゾン濃度が所定の第２濃度以下まで低下したときは（Ｓ２１４、ＹＥＳ）、環境処理実行部２２４は、循環制御部２２８に指示して、循環促進動作を終了すると共に（Ｓ２１６）、ステップＳ２０４において開始した実行警告を終了する（Ｓ２１８）。また、環境処理実行部２２４は、車両ドアの解錠を許可する（Ｓ２２０）。これにより、ステップＳ２０２において行われた車両ドアの解錠の禁止が解除される。

ステップＳ２２０において車両ドアの解錠を許可した後、環境処理実行部２２４は、環境処理を終了する。環境処理の終了に際し、環境処理実行部２２４は、終了通知を情報提供装置１０４に送信する。

なお、本発明は上記実施形態の構成に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実行することが可能である。

例えば、上述した実施形態においては、情報提供装置１０４は、所定サービスとしての環境処理の実行を提案するレコメンド情報を、利用者１１２が降車する際に表示装置１０８に表示するものとしたが、レコメンド情報の提示態様は、これには限られない。これに加えて、情報提供装置１０４は、利用者１１２が車両１０２を降車したのち、当該利用者１１２が所持するスマートフォン等の携帯端末から要求を受信したときに、利用者１１２の携帯端末に上記レコメンド情報を表示し、利用者１１２からの実行指示を当該携帯端末を介して受け付けてもよい。

また、上述した実施形態に係る情報提供装置１０４では、環境処理実行部２２４は、環境処理の実行中に、車両内が無人であって（条件ａ）且つ車両ドアが施錠されている（条件ｂ）という安全状態が維持されているか否かを監視する。ただし、環境処理の実行中における安全状態の監視項目は、上記には限られない。例えば、環境処理実行部２２４は、上記に加えて車両ドアの窓が開けられたか否かを監視してもよい。あるいは、環境処理実行部２２４は、上記監視項目として、車両ドアが施錠状態であるか否かのみを監視してもよい。

また、情報提供装置１０４では、車両１０２の車室内に人がいるか否かを、着座センサ１４８により検知するものとしたが、車室内の人の存在の検知方法は、これには限られない。情報提供装置１０４は、車室内に設けられたカメラ（不図示）から取得される車室内の画像に基づいて、車室内における人の存在の有無を検知してもよい。

以上説明したように、上述した実施形態に係る移動体室内処理システム１００は、情報提供装置１０４を備える。情報提供装置１０４は、移動体である車両１０２の利用者１１２の降車意図を推定する意図推定部２０４と、所定サービスのレコメンド情報を出力する情報出力部２０６と、情報出力部２０６により上記レコメンド情報が出力されているときに上記サービスの実行指示を受け付ける指示受付部２０８と、を備える。そして、情報出力部２０６は、車両１０２が停止し、車両１０２に搭乗している利用者１１２が車両１０２から降りようとしていることが意図推定部２０４により推定されたときに、車両１０２の室内に対する環境処理を実行するか否かを問う情報を上記所定サービスのレコメンド情報として出力する。

この構成によれば、移動体である車両１０２の利用者１１２に対し、適切なタイミングで車室内の環境処理の実行を提案することができる。

また、意図推定部２０４は、車両１０２の速度がゼロになり、車両１０２のギアシフトがパーキングになったときに、車両１０２に搭乗している利用者１１２が車両１０２から降りるものと推定する。この構成によれば、利用者１１２が降車しようとするタイミングを適切に捉えて、利用者１１２に対し環境処理の実行を提案することができる。

また、指示受付部２０８は、環境処理の実行の依頼を受け付けた場合において、環境処理の前回の実行からの経過時間が所定時間を経過していないときは、情報出力部２０６に指示して、利用者１１２に対し環境処理の実行可否を再確認するよう促す情報を出力させる。この構成によれば、環境処理の頻度が不要に高くなって移動体を傷めてしまうのを防止することができる。

また、情報出力部２０６は、環境処理の実行中は、環境処理の実行中であることを示す実行警告を出力する。この構成によれば、利用者１１２が環境処理の実行中に不用意に車室内に入って健康被害を受けてしまうことを防止することができる。

また、情報出力部２０６は、環境処理の実行が終了したあとに車両１０２の車両ドアが開けられたときは、車室内の換気を促す情報を出力する。この構成によれば、環境処理の終了後に車室内に残留し得る環境処理媒体をより確実に排気して、利用者１１２の健康被害をより確実に防止することができる。

また、移動体室内処理システム１００は、情報提供装置１０４と、環境処理媒体による環境処理の実行を管理する環境管理装置１０６と、を備える。そして、環境管理装置１０６は、環境処理実行部２２４により、車両１０２の車室内が無人であるときに、環境処理の実行を開始する。この構成によれば、情報提供装置１０４と環境管理装置１０６とが連携して、利用者１１２に適切な情報を提供しつつ、消臭、除菌、殺菌といった車両１０２の室内の環境処理を、適切なタイミングで安全に且つ確実に実行することができる。

また、環境管理装置１０６では、環境処理を実行するときは、循環制御部２２８が、車両１０２に設けられたファンにより車室内の空気を循環させる。この構成によれば、車室内における環境処理媒体の循環を高めて、車両１０２の車室内の環境処理を効果的に実行することができる。

また、環境管理装置１０６では、環境処理を実行するときは、循環制御部２２８が、車両１０２の電動シート１４６の位置又は背もたれの角度を変更する。この構成によれば、車両１０２の車室内の環境処理を効果的に実行することができる。

また、環境管理装置１０６では、環境処理媒体はオゾンであり、環境処理は、オゾン発生器である環境処理装置１１０により発生されたオゾンを車室内に導入することにより実行される。また、環境管理装置１０６では、環境処理媒体は薬剤であり、環境処理は、上記薬剤を車室内に導入することにより実行される。この構成によれば、利用者１１２が健康被害を受ける可能性のある薬剤や高濃度のオゾンを用いた環境処理を、安全に且つ確実に実行することができる。

また、環境管理装置１０６は、環境処理の実行中に車両１０２の車室内への人の入室動作を検知したときは、環境処理を停止する。また、環境管理装置１０６は、環境処理の実行中に車両１０２の車室内への人の入室動作を検知したときは、オゾンや薬剤などの環境処理媒体を車室外へ排出する。この構成によれば、人が車室内に入室した場合に、環境処理の継続又は環境処理媒体への長時間の暴露により入室者の健康が損なわれるのを防止することができる。

１００…移動体室内処理システム、１０２…車両、１０４…情報提供装置、１０６…環境管理装置、１０８…表示装置、１１０…環境処理装置、１１２…利用者、１２０…電源スイッチ、１２２…速度センサ、１２４…シフトセンサ、１２６…サイドブレーキセンサ、１２８…タッチパネル、１３０…室内スピーカ、１３２…車外スピーカ、１３４…室内照明装置、１３６…車外照明装置、１３８…通信ユニット、１４０…濃度センサ、１４２…空調装置、１４４…ファン、１４６…電動シート、１４８…着座センサ、１５０…ドアロック機構、１５２…ドアロックセンサ、１５４…ドア開閉センサ、１５６…電動ウィンドウ、１５８…ウィンドウセンサ、２００…情報処理装置、２０２、２２２…記憶装置、２０４…意図推定部、２０６…情報出力部、２０８…指示受付部、２１０…除菌履歴、２２０…制御装置、２２４…環境処理実行部、２２６…状態検知部、２２８…循環制御部、３００、３０４…案内部、３０２、３０６、３１２…実行ボタン、３１０、３２０…メッセージ、３１４、３２２…キャンセルボタン。

Claims (12)

1. 移動体の利用者の降車意図を推定する意図推定部と、
   所定サービスのレコメンド情報を出力する情報出力部と、
   前記情報出力部により前記レコメンド情報が出力されているときに、前記所定サービスの実行指示を受け付ける指示受付部と、
   を備え、
   前記情報出力部は、
   前記移動体が停止し、前記移動体に搭乗している前記利用者が前記移動体から降りようとしていることが前記意図推定部により予測されたときに、
   前記移動体の室内に対する環境処理を実行するか否かを問う情報を、前記所定サービスの前記レコメンド情報として出力する、
   情報提供装置。
2. 前記意図推定部は、前記移動体の速度がゼロになり、前記移動体のギアシフトがパーキングになったときに、前記移動体に搭乗している前記利用者が前記移動体から降りるものと推定する、
   請求項１に記載の情報提供装置。
3. 前記指示受付部は、前記環境処理の実行の依頼を受け付けた場合において、前記環境処理の前回の実行からの経過時間が所定時間を経過していないときは、前記情報出力部に指示して、前記環境処理の実行可否を確認するよう促す情報を出力させる、
   請求項１または２に記載の情報提供装置。
4. 前記情報出力部は、前記環境処理の実行中に、前記環境処理が実行中であることを示す警告を出力する、
   請求項１ないし３のいずれか一項に記載の情報提供装置。
5. 前記情報出力部は、前記環境処理の実行が終了したあとに前記移動体のドアが開けられたときは、前記室内の換気を促す情報を出力する、
   請求項１ないし４のいずれか一項に記載の情報提供装置。
6. 請求項１ないし５のいずれか一項に記載の情報提供装置と、
   環境処理媒体による前記環境処理の実行を管理する環境管理装置と、
   を備える移動体室内処理システムであって、
   前記環境管理装置は、前記室内が無人であるときに、前記環境処理の実行を開始する、
   移動体室内処理システム。
7. 前記環境管理装置は、前記環境処理を実行するときは、前記移動体に設けられたファンにより前記室内の空気を循環させる、
   請求項６に記載の移動体室内処理システム。
8. 前記環境管理装置は、前記環境処理を実行するときは、前記移動体の座席の位置及び又は背もたれの角度を変更する、
   請求項６または７に記載の移動体室内処理システム。
9. 前記環境処理媒体はオゾンであり、
   前記環境処理は、前記オゾンを発生させて前記オゾンを前記室内に導入することにより実行される、
   請求項６ないし８のいずれか一項に記載の移動体室内処理システム。
10. 前記環境処理媒体は薬剤であり、
    前記環境処理は、前記薬剤を前記室内に導入することにより実行される、
    請求項６ないし８のいずれか一項に記載の移動体室内処理システム。
11. 前記環境管理装置は、前記環境処理の実行中に前記室内への人の入室動作を検知したときは、前記環境処理を停止する、請求項６ないし１０のいずれか一項に記載の移動体室内処理システム。
12. 前記環境管理装置は、前記環境処理の実行中に前記室内への人の入室動作を検知したときは、前記環境処理媒体を前記移動体の室外へ排出する、請求項６ないし１１のいずれか一項に記載の移動体室内処理システム。
    

Images