JP2022123365A - 眼科装置及びその制御方法 - Google Patents

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Koichi Tsukihara
寛一 ▲徳▼田
Kanichi Tokuda
浩昭 岡田
Hiroaki Okada
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Abstract

【課題】固視標を用いた被検眼の視線方向の変更を行うことなく、眼底内の所望の撮影領域の眼底像を取得可能な眼科装置及びその制御方法を提供する。【解決手段】被検眼の眼底を撮影する眼底撮影部と、被検眼に対して眼底撮影部を相対移動させる相対移動部と、被検眼の前眼部を連続して撮影する前眼部撮影部と、前眼部撮影部が前眼部を撮影するごとに、前眼部撮影部により撮影された前眼部像から被検眼の瞳孔を検出する瞳孔検出部と、瞳孔検出部の検出結果に基づき、眼底内の眼底撮影部の撮影範囲の位置と、眼底内の予め定められた撮影領域の位置と、を判別する位置判別部と、位置判別部の判別結果に基づき、相対移動部を駆動して、撮影範囲を撮影領域に一致させる位置合わせ処理を、眼底撮影部による撮影領域の撮影が完了するまで継続する移動制御部と、を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、被検眼の眼底の撮影を行う眼科装置及びその制御方法に関する。
被検眼の眼底の撮影を行う眼底カメラ(眼科装置)がよく知られている(特許文献1から特許文献5参照)。この眼底カメラにより撮影された眼底像は眼底の診断等に用いられる。この診断の際に眼底の広範囲の眼底像が必要になる場合があるが、眼底カメラでは1回の撮影で眼底の広範囲の領域の詳細な眼底像を撮影することができない。
そこで、上記各特許文献に記載の眼底カメラは、被検眼に呈示する固視標の位置を複数回変更、すなわち被検眼の視線方向(固視方向)を変更しながら、眼底の撮影を繰り返し行うことで、眼底を複数の撮影領域に分割して撮影した眼底像を取得する。次いで、この眼底カメラは、各撮影領域の眼底像を連結して眼底のパノラマ画像(広域画像)を生成する。
特開2014-161439号公報 特開2006-325936号公報 特開2017-184874号公報 特許第3833529号公報 特許第5080944号公報
ところで、上記各特許文献に記載の眼科装置では、眼底のパノラマ画像を生成する場合に、被検眼に呈示する固視標の位置を変更しながら眼底の撮影を繰り返し行っているが、被検者(患者)の中には位置変更後の固視標を見失う者もいる。この場合には、眼底の少なくとも一部の撮影領域の撮影に失敗して良好な眼底像が得られず、その結果、良好なパノラマ画像が得られないおそれがある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、固視標を用いた被検眼の視線方向の変更を行うことなく、眼底内の所望の撮影領域の眼底像を取得可能な眼科装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
本発明の目的を達成するための眼科装置は、被検眼の眼底を撮影する眼底撮影部と、被検眼に対して眼底撮影部を相対移動させる相対移動部と、被検眼の前眼部を連続して撮影する前眼部撮影部と、前眼部撮影部が前眼部を撮影するごとに、前眼部撮影部により撮影された前眼部像から被検眼の瞳孔を検出する瞳孔検出部と、瞳孔検出部の検出結果に基づき、眼底内の眼底撮影部の撮影範囲の位置と、眼底内の予め定められた撮影領域の位置と、を判別する位置判別部と、位置判別部の判別結果に基づき、相対移動部を駆動して、撮影範囲を撮影領域に一致させる位置合わせ処理を、眼底撮影部による撮影領域の撮影が完了するまで継続する移動制御部と、を備える。
この眼科装置によれば、固視標を用いた被検眼の視線方向の変更を行うことなく、眼底撮影部により撮影される眼底の撮影領域を変更することができる。
本発明の他の態様に係る眼科装置において、移動制御部が、位置判別部の判別結果に基づき撮影範囲の位置と撮影領域の位置との差分を演算し、差分の演算結果に基づき相対移動部を駆動して位置合わせ処理を行う。これにより、眼底撮影部の撮影範囲を眼底の所望の撮影領域に一致させることができる。
本発明の他の態様に係る眼科装置において、撮影範囲が撮影領域に一致した場合に、眼底撮影部よる撮影領域の撮影を実行させる撮影制御部を備える。これにより、眼底内の所望の撮影領域の眼底像が得られる。
本発明の他の態様に係る眼科装置において、撮影領域が複数である場合に、撮影領域ごとに、位置判別部、移動制御部、及び撮影制御部を繰り返し作動させて、撮影領域ごとの眼底像を取得する。これにより、眼底の所望の複数の撮影領域の眼底像が得られる。
本発明の他の態様に係る眼科装置において、眼底撮影部により撮影された撮影領域ごとの眼底像に基づき、眼底の広域画像を生成する広域画像生成部を備える。これにより、良好な広域画像を生成することができる。
本発明の他の態様に係る眼科装置において、広域画像生成部が生成した広域画像を表示する表示部を備える。
本発明の他の態様に係る眼科装置において、眼底撮影部が、眼底像とは異なる種類の特殊眼底像を撮影する機能を有し、複数の撮影領域の中から、特殊眼底像を撮影する撮影領域である選択撮影領域を選択する選択操作を行う操作部と、操作部に対する選択操作に基づき、相対移動部及び眼底撮影部を制御して、選択撮影領域の特殊眼底像を取得する特殊眼底像取得制御部と、表示部に表示される広域画像の中で、選択撮影領域に対応する眼底像に対して特殊眼底像を重畳表示させる第1表示制御部と、を備える。これにより、広域画像に基づき眼底の全体を俯瞰しつつ、特殊眼底像に基づき眼底内の選択撮影領域を詳細に診断することができる。
本発明の他の態様に係る眼科装置において、広域画像生成部が、眼底撮影部により新たな眼底像が撮影されるごとに、新たな眼底像を、新たな眼底像よりも前に眼底撮影部により撮影された眼底像に連結し、広域画像生成部による眼底像の連結が行われるごとに、新たに連結された眼底像の表示を表示部に開始させる第2表示制御部を備える。これにより、広域画像の生成過程をリアルタイムで表示可能になるので、複数の撮影領域の眼底像をリアルタイムで観察することができる。
本発明の他の態様に係る眼科装置において、広域画像生成部が撮影領域ごとの眼底像から広域画像を生成するための画像生成情報を生成する情報生成部と、撮影領域ごとの眼底像、及び情報生成部が生成した画像生成情報を記憶する記憶部と、を備え、広域画像生成部が、広域画像の表示操作に応じて、記憶部内の撮影領域ごとの眼底像と画像生成情報とに基づき、広域画像の生成を行う。これにより、記憶部の記憶容量の増加を抑えつつ、広域画像を短時間で生成して表示部に表示させることができる。
本発明の他の態様に係る眼科装置において、前眼部撮影部が前眼部を撮影するごとに、前眼部撮影部により撮影された前眼部像から被検眼の瞳孔径を検出する瞳孔径検出部と、瞳孔径検出部の検出結果に基づき、眼底撮影部の露出を制御する露出制御部であって且つ眼底撮影部により撮影領域ごとに撮影される眼底像の明るさを均一にする露出制御部と、を備える。これにより、広域画像の明るさを均一化して広域画像の画質を向上させることができる。
本発明の目的を達成するための眼科装置の制御方法は、被検眼の眼底を撮影する眼底撮影部と、被検眼に対して眼底撮影部を相対移動させる相対移動部と、を備える眼科装置の制御方法において、被検眼の前眼部を連続して撮影する前眼部撮影ステップと、前眼部撮影ステップで前眼部の前眼部像を撮影するごとに、前眼部像から被検眼の瞳孔を検出する瞳孔検出ステップと、瞳孔検出ステップの検出結果に基づき、眼底内の眼底撮影部の撮影範囲の位置と、眼底内の予め定められた撮影領域の位置とを判別する位置判別ステップと、位置判別ステップでの判別結果に基づき、相対移動部を駆動して、撮影範囲を撮影領域に一致させる位置合わせ処理を、眼底撮影部による撮影領域の撮影が完了するまで継続する移動制御ステップと、を有する。
本発明の他の態様に係る眼科装置の制御方法において、撮影範囲が撮影領域に一致した場合に、眼底撮影部よる撮影領域の撮影を実行させる撮影制御ステップを有する。
本発明の他の態様に係る眼科装置の制御方法において、撮影領域が複数である場合に、撮影領域ごとに、位置判別ステップ、移動制御ステップ、及び撮影制御ステップを繰り返し行って、撮影領域ごとの眼底像を取得する。
本発明は、固視標を用いた被検眼の視線方向の変更を行うことなく、眼底内の所望の撮影領域の眼底像を取得することができる。
第1実施形態の眼底カメラを検者側から見た斜視図である。 眼底カメラを構成するカメラ本体を被検者側から見た斜視図である。 第1実施形態の眼底カメラのブロック図である。 パノラマ撮影モード時の眼底の各撮影領域を説明するための説明図である。 従来の方法で眼底の各撮影領域を順番に撮影する比較例を示した説明図である。 眼底の各撮影領域を順番に撮影する方法を示した説明図である。 眼底の各撮影領域を順番に撮影する方法を示した説明図である。 パノラマ画像生成部により生成されるパノラマ画像の一例を示した説明図である。 第1実施形態の眼底カメラによる眼底のパノラマ撮影の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態の眼底カメラの構成を示したブロック図である。 表示制御部による特殊眼底像の重畳表示前のパノラマ画像を示した説明図である。 表示制御部による特殊眼底像の重畳表示後のパノラマ画像を示した説明図である。 第2実施形態の眼底カメラによる特殊眼底像の撮影処理、及びパノラマ画像に対する特殊眼底像の重畳表示処理の流れを示すフローチャートである。 第3実施形態の眼底カメラの構成を示したブロック図である。 眼底撮影部による眼底像の撮影と、画像処理部による眼底像の連結処理と、表示部による新たな眼底像の表示処理と、のタイミングの一例を示したタイムチャートである。 表示部に表示される新たな眼底像の具体例を示した説明図である。 表示部に表示される新たな眼底像の具体例を示した説明図である。 第4実施形態の眼底カメラの構成を示したブロック図である。 第5実施形態の眼底カメラの構成を示したブロック図である。 第5実施形態の眼底カメラによる眼底のパノラマ撮影の流れを示すフローチャートである。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の眼底カメラ10を検者側から見た斜視図である。図2は、眼底カメラ10を構成するカメラ本体10aを被検者側から見た斜視図である。なお、図中のX方向は被検者を基準とした左右方向であり、Y方向は上下方向であり、Z方向は被検者に近づく前方向と被検者から遠ざかる後方向とに平行な前後方向(作動距離方向ともいう)である。
図1及び図2に示すように、眼底カメラ10は、本発明の眼科装置に相当するものであり、後述の図3に示す被検眼Eの眼底Efを撮影する。この眼底カメラ10は、カメラ本体10aと表示部18とを備え、且つ眼底Efを撮影する撮影モードとして通常撮影モードとパノラマ撮影モードとを有する。
通常撮影モードは、眼底Ef(図3参照)の撮影を1回だけ行うモードである。眼底Efは眼底カメラ10による1回の撮影範囲(画角)内に収まらないので、通常撮影モードでは眼底Efの一部の撮影領域(眼底中央部、眼底周辺部)の眼底像Dが得られる。パノラマ撮影モードは、眼底Efを複数の撮影領域(撮影したい領域、撮影予定領域)に分割して撮影する所謂パノラマ撮影を行って、各撮影領域の眼底像Dに基づき眼底Efの広域画像であるパノラマ画像DPを生成するモードである。
<カメラ本体>
カメラ本体10aは、ベース11と、顔支持部12と、電動駆動機構14と、眼底カメラヘッド16と、を備える。ベース11には、顔支持部12及び電動駆動機構14が設けられている。
顔支持部12は、眼底カメラヘッド16のZ方向の前方向側(被検者側)の位置において、ベース11と一体に設けられている。この顔支持部12は、Y方向(上下方向)に位置調整可能な顎受け12a及び額当て12bを有しており、被検者の顔を眼底カメラヘッド16に対向する位置に支持する。
また、顔支持部12には外部固視灯15が設けられている。外部固視灯15は、固視光を出射する光源を有し、この光源の位置及び固視光の出射方向を任意に調整可能である。この外部固視灯15は外部固視に用いられる。外部固視は、外部固視灯15の光源の位置を調整することで被検眼E(図3参照)を任意の方向に回旋させたり、或いは内部固視時よりも大きく回旋させたり、或いは内部固視が行えない場合に被検眼E又は僚眼の視線を誘導することで被検眼Eの向きを調整したりする固視方式である。
電動駆動機構14は、本発明の相対移動部を構成するものであり、モータ駆動機構等の公知のアクチュエータが用いられる。この電動駆動機構14は、被検眼E(図3参照)に対して眼底カメラヘッド16を相対移動させる。電動駆動機構14は、XYZ駆動部14aと、このXYZ駆動部14aに設けられたスイングチルト駆動部14bと、を備える。
XYZ駆動部14aは、ベース11に対してスイングチルト駆動部14b及び眼底カメラヘッド16をXYZ方向に移動させる。これにより、被検眼E(図3参照)に対して眼底カメラヘッド16をXYZ方向に相対移動させることができる。また、XYZ駆動部14a上には、操作部17が設けられている。
スイングチルト駆動部14bは、眼底カメラヘッド16を保持し、この眼底カメラヘッド16をスイング[Y軸に平行な回転軸周りに回転(揺動)]及びチルト[X軸に平行な回転軸周りに回転(揺動)]させる。これにより、被検眼E(図3参照)に対して眼底カメラヘッド16をスイング及びチルトさせることができる。
操作部17は、XYZ駆動部14a上で且つ眼底カメラヘッド16のZ方向の後方向側(検者側)の位置に設けられている。操作部17には、カメラ本体10a(眼底カメラ10)の各種操作を行うための操作ボタンの他、操作レバー17aが設けられている。なお、操作部17として、カメラ本体10aに外部接続されたキーボード及びマウス等の入力装置17bを用いてもよい。
操作レバー17aは、眼底カメラヘッド16をXYZの各方向に手動で移動させるための操作部材である。例えば、操作レバー17aがZ方向(前後方向)又はX方向(左右方向)に傾倒操作されると、上述のXYZ駆動部14aにより眼底カメラヘッド16がZ方向又はX方向に移動される。また、操作レバー17aがその長手軸周りに回転操作されると、その回転操作方向に応じて、XYZ駆動部14aにより眼底カメラヘッド16がY方向(上下方向)に移動される。さらに操作レバー17aの頂部には、撮影スイッチが設けられている。
眼底カメラヘッド16は、通常撮影モード時において、後述の図5に示すように、被検眼Eに対する固視標23の呈示と、眼底Efの撮影及び眼底像D(図3参照)の出力とを行う。また、眼底カメラヘッド16は、パノラマ撮影モード時において、後述の図3に示すように、被検眼Eの前眼部Eaの撮影及び前眼部像DFの出力と、眼底Ef内の複数の撮影領域の撮影及び撮影領域ごとの眼底像Dの出力とを行う。この眼底カメラヘッド16のZ方向の前方側には対物レンズ16a及び前眼部カメラ100が設けられ、Z方向の後方側には接眼レンズ16bが設けられている。
表示部18は、例えば液晶ディスプレイ等の公知の各種ディスプレイが用いられ、眼底カメラヘッド16により撮影された眼底像D、後述の制御装置30(図3参照)により生成されたパノラマ画像DP、及び各種の設定画面等を表示する。なお、表示部18は、カメラ本体10aと一体に設けられていてもよい。
図3は、第1実施形態の眼底カメラ10のブロック図である。図3に示すように、眼底カメラヘッド16には、眼底撮影部20及び固視標呈示部22が設けられている。
眼底撮影部20は、後述の図5から図7に示すように、眼底カメラヘッド16に設けられた対物レンズ16a、フォーカスレンズ等を含む撮影光学系21a、撮像素子21b、及び不図示の照明部等を備える。眼底撮影部20は、照明部により対物レンズ16aを通して眼底Efに照明光を照射し、照明光が照射された眼底Efを対物レンズ16a及び撮影光学系21aを通して撮像素子21bにより撮影して眼底像Dを出力する(上記各特許文献参照)。なお、眼底カメラヘッド16では、検者が接眼レンズ16bを通して照明光が照射された眼底Efを直接観察することができる。
また、図示は省略するが、眼底撮影部20には、アライメント検出光学系及びフォーカス光学系が設けられている。アライメント検出光学系は、対物レンズ16aを通して被検眼Eの前眼部Eaにアライメント指標を投影し、アライメント指標が投影された前眼部Eaを撮影して前眼部像DFを取得する(上記特許文献3参照)。この前眼部像DFは、被検眼Eに対する眼底カメラヘッド16のアライメントに用いられる。なお、後述の前眼部カメラ100により撮影された前眼部像DFを用いてアライメントを行う場合には、アライメント検出光学系を省略してもよい。
フォーカス光学系は、眼底Efに対してフォーカス(ピント)を合わせるためのフォーカス光(例えばスプリット指標)を生成し、このフォーカス光を対物レンズ16aから眼底Efに照射すると共に、眼底Efで反射されたフォーカス光の反射光を撮像する(上記特許文献3参照)。フォーカス光学系で撮像されたフォーカス光の反射光の撮像信号は、眼底Efに対する眼底撮影部20のフォーカス調整に用いられる。
固視標呈示部22は、例えば、固視標23を表示可能なドットマトリクス液晶ディスプレイ又はマトリクス発光ダイオードなどが用いられる。固視標呈示部22は、表示した固視標23の固視光を、対物レンズ16aを通して被検眼Eに投射することで、被検眼Eに対して固視標23を呈示(提示)する内部固視に用いられる。なお、固視標呈示部22による固視標23の表示位置及び表示態様(形状等)は任意に設定可能である。
前眼部カメラ100は、例えば既述の図2に示したように眼底カメラヘッド16の対物レンズ16aの近傍に設けられた左右一対のステレオカメラであり、被検眼Eの前眼部Eaを連続して撮影(動画撮影)する。前眼部カメラ100は、眼底カメラヘッド16に設けられているので、眼底カメラヘッド16の移動(揺動)に応じて、眼底カメラヘッド16と一体に移動する。
前眼部カメラ100は、前眼部Eaを照明する前眼部照明部100aと、前眼部照明部100aにより照明された前眼部Eaを撮影して前眼部像DFを出力する前眼部撮影部100bと、を有する。前眼部照明部100aは、公知の照明光源が用いられる。また、前眼部撮影部100bは、既述の眼底撮影部20と同様の構成を備える。
なお、前眼部カメラ100は単眼カメラであってもよい。また、前眼部カメラ100が眼底カメラヘッド16とは別体、例えば顔支持部12に設けられていてもよい。この場合、前眼部カメラ100は、眼底カメラヘッド16の移動(揺動)に関係なく、前眼部Eaを常に同一位置から撮影する。
<制御装置>
制御装置30は、例えばベース11、電動駆動機構14、又は眼底カメラヘッド16の内部に設けられている。この制御装置30としては、各種の演算処理及び制御処理等を実行するコンピュータ等の演算処理装置が用いられる。なお、制御装置30がカメラ本体10aの外部に設けられていてもよい。
制御装置30は、統括制御部32、記憶部34、及びパノラマ画像生成部36を備える。また、制御装置30の統括制御部32には、既述の電動駆動機構14、眼底カメラヘッド16、操作部17、及び表示部18が接続されている。なお、操作部17は、パノラマ撮影モード時には、パノラマ撮影を行う眼底Efの複数の撮影領域を選択する選択操作を受け付ける。
統括制御部32は、眼底カメラ10の各部の動作を統括制御する。この統括制御部32は、眼底撮影部20による眼底Efの撮影と、固視標呈示部22による被検眼Eに対する固視標23の呈示と、電動駆動機構14による眼底カメラヘッド16の相対移動と、を制御する。
また、統括制御部32は、詳しくは後述するがパノラマ撮影モード時には、前眼部カメラ100又は眼底撮影部20の前眼部撮影機能(以下、前眼部カメラ100等と略す)を制御して前眼部Eaの撮影を実行する。そして、統括制御部32は、前眼部Eaの撮影で得られた前眼部像DFを解析し、その解析結果に基づき電動駆動機構14及び眼底撮影部20を制御して、眼底カメラヘッド16を移動(揺動)させながら眼底撮影部20による眼底Efの複数の撮影領域の撮影を実行させる。なお、眼底撮影部20の前眼部撮影機能を用いて前眼部像DFの取得を行う場合には、眼底撮影部20が本発明の前眼部撮影部として機能する。
統括制御部32の機能は、各種のプロセッサ(Processor)を用いて実現される。各種のプロセッサには、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、及びプログラマブル論理デバイス[例えばSPLD(Simple Programmable Logic Devices)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、及びFPGA(Field Programmable Gate Arrays)]等が含まれる。なお、統括制御部32の各種機能は、1つのプロセッサにより実現されてもよいし、同種または異種の複数のプロセッサで実現されてもよい。
記憶部34は、後述の統括制御部32が実行するプログラムの他に、眼底撮影部20により撮影された眼底像Dの画像データを記憶する。さらに、記憶部34は、パノラマ撮影モード時には、眼底撮影部20により新たな撮影領域の眼底像Dが撮影されるごとに、この新たな眼底像Dを順次記憶する。なお、図示は省略するが、第1実施形態の記憶部34内には、後述のパノラマ画像生成部36が生成したパノラマ画像DPも記憶される。
統括制御部32は、被検眼Eの眼底撮影時(通常撮影モード時及びパノラマ撮影モード時)において、前眼部像取得部40、アライメント検出部42、瞳孔検出部44、位置判別部46、移動制御部48、撮影制御部50、眼底像取得部52、及び表示制御部54として機能する。なお、統括制御部32(制御装置30)の「~部」として説明するものは「~回路」、「~装置」、又は「~機器」であってもよい。すなわち、「~部」として説明するものは、ファームウェア、ソフトウェア、及びハードウェアまたはこれらの組み合わせのいずれで構成されていてもよい。
前眼部像取得部40は、不図示の通信インタフェースを介して、前眼部カメラ100等に対して有線接続或いは無線接続されており、前眼部カメラ100等から前眼部像DFを連続的に取得する。そして、前眼部像取得部40は、被検眼Eに対する眼底カメラヘッド16のアライメント前には、前眼部カメラ100等から取得した前眼部像DFをアライメント検出部42へ出力する。また、前眼部像取得部40は、パノラマ撮影モード時には、前眼部カメラ100等から連続的に取得した前眼部像DFを瞳孔検出部44へ連続的に出力する。
アライメント検出部42は、被検眼Eに対する眼底カメラヘッド16のアライメント前に作動し、前眼部像取得部40から入力された前眼部像DFに基づき、被検眼Eの3次元位置を検出するアライメント検出を行う(上記特許文献3参照)。そして、アライメント検出部42は、アライメント検出結果を移動制御部48へ出力する。
瞳孔検出部44は、パノラマ撮影モード時に作動し、前眼部像取得部40から新たな前眼部像DFが入力されるごとに、この前眼部像DFから被検眼Eの瞳孔を検出、より具体的には前眼部像DF内の瞳孔の位置(中心位置)、大きさ、及び形状を検出する。例えば、瞳孔径検出部62は、前眼部像DF内の瞳孔と虹彩との間の明度の差に基づき瞳孔縁を検出し、この瞳孔縁の楕円近似及び中心座標を演算することで前眼部像DF内の瞳孔の位置、大きさ、及び形状を検出する。そして、瞳孔検出部44は、前眼部像DFから被検眼Eの瞳孔(その位置、大きさ、及び形状等)を検出するごとに、その検出結果を位置判別部46へ出力する。
位置判別部46は、パノラマ撮影モード時に作動し、瞳孔検出部44から入力された被検眼Eの瞳孔の検出結果に基づき、眼底Ef内での眼底撮影部20の撮影範囲R(図6及び図7参照)の位置を判別(検出)する。具体的には、前眼部像DFの撮影時の前眼部カメラ100等の位置姿勢情報は既知であり、且つ前眼部カメラ100等の撮影倍率も既知である。このため、前眼部カメラ100等の位置姿勢情報と、前眼部像DF内の瞳孔の中心位置、大きさ、及び形状とに基づき、前眼部カメラ100等に対する被検眼Eの瞳孔の位置及び向き(視線方向)を判別可能である。
さらに、標準的(或いは年齢別、男女別)の被検眼Eの大きさも既知であるので、被検眼Eの瞳孔と眼底Efの位置関係も既知である。従って、前眼部カメラ100等に対する瞳孔の位置及び向きが判別可能であれば、前眼部カメラ100等に対する眼底Efの位置関係(位置、向き)も判別可能である。従って、前眼部カメラ100等に対する眼底Efの位置関係と、前眼部カメラ100等の既知の画角情報と、に基づいて、眼底Ef内での眼底撮影部20の撮影範囲Rの位置(撮影範囲Rの大きさ及び形状を含む)を判別することができる。
なお、眼底Ef内での撮影範囲Rの位置を判別するために、例えば、被検者の情報(年齢等)、瞳孔検出部44による瞳孔検出結果、前眼部カメラ100等の位置姿勢情報及び画角情報などをインプットとして、眼底Ef内での撮影範囲Rの位置をアウトプットする各種処理部、プログラム、或いは演算回路を用いてもよい。具体的には、演算式、データテーブル、及び畳み込みニューラルネットワークを適用した学習済みモデル(判定器)などが例として挙げられる。
このように位置判別部46は、瞳孔検出部44から被検眼Eの瞳孔の検出結果が入力されるごとに、この検出結果に基づき眼底Ef内での眼底撮影部20の撮影範囲R(図6及び図7参照)の位置を判別して、その判別結果を移動制御部48へ逐次出力する。これにより、眼底Ef内の撮影範囲Rの位置をリアルタイムで判別(追跡)することができる。
また、位置判別部46は、眼底Ef内の各撮影領域の位置の判別も同時に行う。ここで、被検眼Eの視線方向の変化に応じて眼底Ef内の各撮影領域の位置は変化するが、既述の通り被検眼Eの瞳孔と眼底Efの位置関係は既知であるので、瞳孔の位置から眼底Ef内の各撮影領域の位置を判別可能である。このため、位置判別部46は、瞳孔検出部44から被検眼Eの瞳孔の検出結果が入力されるごとに、操作部17等に対する選択操作で予め選択された眼底Ef内の各撮影領域の位置を判別して、その判別結果を移動制御部48へ逐次出力する。これにより、眼底Ef内の各撮影領域の位置もリアルタイムで判別(追跡)することができる。
移動制御部48は、電動駆動機構14の駆動を制御する。移動制御部48は、眼底撮影部20による眼底Efの撮影前には、アライメント検出部42から入力されたアライメント検出結果に基づき、XYZ駆動部14aを駆動して眼底カメラヘッド16をXYZ方向に移動させることで、被検眼Eに対する眼底カメラヘッド16のアライメントを実行する。
また、移動制御部48は、パノラマ撮影モード時には差分演算部48aとして機能する。差分演算部48aは、後述の図6及び図7に示すように、位置判別部46による撮影範囲Rの位置及び各撮影領域の位置の判別結果に基づき、撮影範囲Rの位置と次の撮影領域(第N撮影領域EfN)の位置との差分を演算する。具体的には差分演算部48aは、撮影範囲Rの位置に対応する眼底カメラヘッド16の現在位置(スイング・チルト角度)と、次の撮影領域に対応する眼底カメラヘッド16の目標位置(スイング・チルト角度)との差分を演算する。なお、差分演算部48aによる差分演算は、眼底Efの撮影領域ごとに、眼底撮影部20による撮影領域の撮影が完了するまで継続して行われる。
そして、移動制御部48は、後述の図6及び図7に示すようにXYZ駆動部14a及びスイングチルト駆動部14bを駆動して、差分演算部48aが演算する差分値が所定の閾値以下(略ゼロ)となるように、眼底カメラヘッド16の位置合わせ処理を行う。この位置合わせ処理は、例えば、眼底カメラヘッド16のスイング、チルト、及びXYZ調整等の少なくともいずれか1つ(以下、単に揺動等と略す)を実行させる処理である。これにより、眼底撮影部20の撮影範囲Rが眼底Efの次の撮影領域に一致(略一致を含む)するように、眼底カメラヘッド16の位置姿勢が補正される。
このような眼底カメラヘッド16の位置合わせ処理は、上述の差分演算部48aによる差分演算と同様に、眼底Efの撮影領域ごとに、眼底撮影部20による撮影領域の撮影が完了するまで継続して行われる。なお、位置合わせ処理として、眼底カメラヘッド16を揺動させる以外に、XYZ駆動部14aを駆動して眼底カメラヘッド16をXYZ方向に移動させてもよい。
撮影制御部50は、眼底撮影部20による眼底Efの撮影前に眼底撮影部20のフォーカス調整を制御する。具体的には撮影制御部50は、眼底Efの撮影前に既述の眼底撮影部20のフォーカス光学系から取得した撮像信号に基づき、眼底Efに対する眼底撮影部20のフォーカス調整、すなわちオートフォーカスを実行する(上記特許文献3参照)。
また、撮影制御部50は、固視標呈示部22による固視標23の表示位置等を制御することで、被検眼Eに対する固視標23の呈示を制御する。撮影制御部50は、通常撮影モード時には固視標呈示部22を制御して、操作部17等で指定された眼底Ef内の任意の撮影領域(例えば、眼底中央部、眼底周辺部等)の撮影に対応した表示位置に固視標23を表示させることで、この固視標23を被検眼Eに呈示する。
さらに、撮影制御部50は、パノラマ撮影モード時には固視標呈示部22を制御して、眼底Ef内の任意の撮影領域(例えば眼底中央部)の撮影に対応した表示位置に固視標23を表示させる。なお、パノラマ撮影モード時の被検眼Eに対する固視標23の呈示は、前眼部カメラ100等で被検眼Eの瞳孔を撮影可能な方向に被検眼Eの視線方向を向けることを目的としているので、初回に1回だけ行えばよい。また、被検者が視線方向を正面に向けることが可能であれば、固視標23の呈示は省略してもよい。
さらにまた、撮影制御部50は、眼底撮影部20による眼底Efの撮影を制御する。撮影制御部50は、通常撮影モード時には、被検眼Eに対する眼底カメラヘッド16のアライメント完了と同時、或いは操作レバー17aの撮影スイッチの押下時に眼底撮影部20による眼底Efの撮影を実行させる。
一方、撮影制御部50は、パノラマ撮影モード時には眼底撮影部20による眼底Efの各撮影領域の撮影を制御する。撮影制御部50は、XYZ駆動部14a及びスイングチルト駆動部14bによる眼底カメラヘッド16の揺動等に応じて、後述の図6及び図7に示すように、眼底撮影部20の撮影範囲Rが眼底Efの各撮影領域に一致するごと、すなわち眼底カメラヘッド16が各撮影領域を撮影可能な撮影位置に移動されるごとに、眼底撮影部20による撮影領域の撮影を実行させる。これにより、眼底撮影部20によって各撮影領域の眼底像Dが順番に撮影される。
<パノラマ撮影モード>
以下、パノラマ撮影モード時の眼底カメラ10の各部の動作、特に、差分演算部48aによる差分演算と、移動制御部48による眼底カメラヘッド16の揺動と、撮影制御部50による眼底撮影と、について具体的に説明する。
図4は、パノラマ撮影モード時の眼底Efの各撮影領域を説明するための説明図である。図4に示すように、本実施形態のパノラマ撮影モードでは、眼底Efを例えば9つの撮影領域、具体的には第1撮影領域Ef1~第9撮影領域Ef9に分割し、第1撮影領域Ef1から第9撮影領域Ef9までを眼底撮影部20により順番に撮影する。なお、第1撮影領域Ef1は眼底中央部であり、第2撮影領域Ef2~第9撮影領域Ef9は第1撮影領域Ef1に対してその上下左右斜めに位置する眼底周辺部である。また、第1撮影領域Ef1~第9撮影領域Ef9の中で上下左右において互いに隣接する撮影領域同士は一部が重複している。
図5は、従来の方法で眼底Efの各撮影領域を順番に撮影する比較例を示した説明図である。なお、図5(後述の図6及び図7も同様)では眼底カメラヘッド16(眼底撮影部20、固視標呈示部22、及び前眼部カメラ100)を簡略的に図示している。また、図5では、固視標呈示部22に表示される固視標23と、固視標呈示部22により被検眼Eに呈示される固視標23(すなわち固視標呈示部22から眼底Efに投影される固視標23)との両方を示している。さらに、図5から図7において、眼底撮影部20の光軸を符号OA(図中一点鎖線参照)で示し、被検眼Eの視線方向を符号OB(図中の点線参照)で示す。
図5の符号5Aに示すように比較例では、撮影制御部50が固視標呈示部22による固視標23の表示位置を、第J撮影領域EfJ(J=1~8の任意の自然数)の撮影に対応した表示位置に設定し、この固視標23を被検眼Eに固視させた後、撮影制御部50が眼底撮影部20による第J撮影領域EfJの撮影を実行させる。
次いで、符号5Bに示すように、撮影制御部50が固視標呈示部22による固視標23の表示位置を、次の第K撮影領域EfK(K=J+1)の撮影に対応した位置に変更する。これにより、表示位置の変更後の固視標23を被検眼Eが固視することで、被検眼Eの視線方向の変化に応じて被検眼Eが回旋して第K撮影領域EfKが眼底撮影部20の撮影範囲内に移動する。そして、撮影制御部50が眼底撮影部20による第K撮影領域EfKの撮影を実行させる。以下、比較例では、眼底撮影部20による第9撮影領域Ef9の撮影が完了するまで、固視標呈示部22による固視標23の表示位置の変更と、被検眼Eの回旋と、眼底撮影部20による撮影と、が繰り返し実行される。
比較例では、固視標呈示部22による固視標23の表示位置の変更に応じて、被検眼Eの視線方向を変化(被検眼Eを回旋)させることで、眼底撮影部20により撮影される撮影領域の切り替えを行っているが、被検者が固視標23を見失った場合には所望の撮影領域の撮影を行うことができない。そこで、本実施形態では、固視標23を用いた被検眼Eの視線方向の変更を行うことなく、眼底撮影部20により撮影される眼底Efの撮影領域の切り替えと、眼底撮影部20による撮影領域ごとの撮影と、を実行する。
図6及び図7は、本実施形態において眼底Efの各撮影領域を順番に撮影する方法を示した説明図である。図6の符号6Aに示すように、最初に撮影制御部50が固視標呈示部22による固視標23の表示位置を、例えば眼底中央部の撮影に対応した表示位置に設定し、この固視標23を被検眼Eに固視させる。これにより、前眼部カメラ100等で前眼部Ea(瞳孔)を撮影することができる。その結果、前眼部カメラ100等による前眼部Eaの撮影、瞳孔検出部44による瞳孔検出、位置判別部46による撮影範囲R及び各撮影領域の位置の判別、及び差分演算部48aによる撮影範囲Rの位置と次の撮影領域[第N撮影領域EfN(Nは1~9の任意の自然数)]の位置との差分演算が開始される。
次いで、図6の符号6Bに示すように、移動制御部48が、差分演算部48aによる差分演算結果に基づき、XYZ駆動部14a及びスイングチルト駆動部14bを駆動して、差分値が所定の閾値以下となるように眼底カメラヘッド16の位置合わせ処理(揺動調整:矢印A1参照、XYZ調整:矢印A2参照)を実行する。これにより、眼底撮影部20の撮影範囲Rが第N撮影領域EfNに一致するように眼底カメラヘッド16の位置姿勢を補正することができる。
図7の符号7Aに示すように、撮影範囲Rが第N撮影領域EfNに一致する前、或いは撮影範囲Rが第N撮影領域EfNに一致した後で且つ眼底撮影部20による眼底撮影前に、被検眼Eの視線方向が変化する場合ある(矢印A3参照)。
この場合であっても、上述の前眼部カメラ100等、瞳孔検出部44、位置判別部46、及び差分演算部48aの作動は継続しているので、図7の符号7Bに示すように、撮影範囲R及び第N撮影領域EfNの双方の位置をリアルタイムで判別(追跡)して、双方の位置の差分を演算可能である。その結果、上述の位置合わせ処理により撮影範囲Rが第N撮影領域EfNに一致するように、眼底カメラヘッド16の位置姿勢が補正される(揺動調整:矢印A4参照、XYZ調整:矢印A5参照)。これにより、眼底撮影部20による第N撮影領域EfNの撮影が完了するまで、撮影範囲Rが第N撮影領域EfNに一致した状態を維持可能である。
撮影制御部50は、差分演算部48aによる差分演算結果が所定の閾値未満となった場合、すなわち撮影範囲R及び第N撮影領域EfNの双方の位置が一致した場合に、眼底撮影部20による第N撮影領域EfNの撮影を実行させる。
以下、眼底撮影部20による第9撮影領域Ef9の撮影が完了するまで、前眼部撮影による瞳孔検出と、撮影範囲R及び第N撮影領域EfNの双方の位置の判別及び差分演算と、眼底カメラヘッド16の位置合わせ処理と、眼底撮影部20による眼底撮影と、を含む一連の処理が繰り返し実行される。これにより、眼底撮影部20が、残りの撮影領域を撮影可能な撮影位置に順番に移動され、残りの撮影領域の撮影を順番に行う。
これらの一連の処理は自動で実行することができる。このため、パノラマ撮影モードでの眼底Efの各撮影領域の撮影を自動化することができる。また、眼底撮影時には必要に応じて撮影光学系21aに含まれるフォーカスレンズにてフォーカス調整(ピント調整)を行う。
なお、本実施形態では、眼底Efを9つの撮影領域に分割して撮影しているが、8以下又は10以上の撮影領域に分割して撮影してもよい。撮影領域の数を増加させた場合には眼底カメラヘッド16を揺動させながら眼底撮影部20による眼底Efの連続撮影(動画撮影)が行われる。また、各撮影領域を撮影する順番についても適宜変更可能である。
図3に戻って、眼底像取得部52は、不図示の通信インタフェースを介して、眼底撮影部20に有線接続或いは無線接続されている。眼底像取得部52は、被検眼Eの眼底撮影時(通常撮影モード時及びパノラマ撮影モード時)に、眼底撮影部20から眼底像Dを取得して記憶部34に記憶させる。これにより、眼底像取得部52は、パノラマ撮影モード時には、眼底撮影部20によって眼底Efの新たな撮影領域の眼底像Dが撮影されるごとに、この眼底像Dを取得して記憶部34に記憶させる。
図8は、パノラマ画像生成部36により生成されるパノラマ画像DPの一例を示した説明図である。図8及び図3に示すように、パノラマ画像生成部36は、本発明の広域画像生成部に相当するものであり、パノラマ撮影モード時に作動し、記憶部34に記憶された眼底Efの各撮影領域の眼底像Dを連結させる(繋ぎ合わせる)ことで、眼底Efの広域画像であるパノラマ画像DPを生成する。なお、パノラマ画像DPの具体的な生成方法は公知技術(上記各特許文献参照)であるので、ここでは具体的な説明は省略する。そして、パノラマ画像生成部36は、パノラマ画像DPを記憶部34に記憶させると共に及び表示制御部54へ出力する。
表示制御部54は、表示部18の表示を制御する。表示制御部54は、通常撮影モード時には、眼底撮影部20によって撮影された眼底Efの任意の撮影領域の眼底像Dを表示部18に表示させる。また、表示制御部54は、パノラマ撮影モード時には、パノラマ画像生成部36が生成したパノラマ画像DPを表示部18に表示させる。
[第1実施形態の眼底カメラの作用]
図9は、本発明の眼科装置の制御方法に係る第1実施形態の眼底カメラ10による眼底Efのパノラマ撮影の流れを示すフローチャートである。
図9に示すように、最初に顔支持部12による被検者の顔の支持、操作部17によるパノラマ撮影モードへの切替操作等の撮影準備が行われる(ステップS1)。この撮影準備が完了すると、前眼部像取得部40、アライメント検出部42、瞳孔検出部44、位置判別部46、移動制御部48、撮影制御部50、眼底像取得部52、及び表示制御部54として機能する。
次いで、撮影制御部50が、固視標呈示部22を制御して、眼底Ef内の任意の撮影領域の撮影に対応した表示位置に固視標23を表示させることで、被検眼Eの視線方向を、前眼部カメラ100等で被検眼Eの瞳孔を撮影可能な方向に向ける(ステップS2)。なお、被検者が視線方向を正面に向けることが可能であれば、ステップS2は省略してもよい。
そして、アライメント検出部42が、前眼部カメラ100等から前眼部像取得部40を介して取得した前眼部像DFに基づきアライメント検出を行い、このアライメント検出結果に基づき、移動制御部48がXYZ駆動部14aを駆動して被検眼Eに対する眼底カメラヘッド16のアライメントを実行する(ステップS3)。また、撮影制御部50が、眼底撮影部20のフォーカス光学系から取得した撮像信号に基づき、眼底Efに対する眼底撮影部20のフォーカス調整を実行する(ステップS3)。
アライメント及びフォーカス調整が完了すると、検者は、操作部17に対してパノラマ撮影を行う眼底Efの複数の撮影領域(例えば、図4に示した第1撮影領域Ef1~第9撮影領域Ef9)を選択する選択操作を行う(ステップS4)。なお、ステップS2からステップS4までの順番は適宜変更してもよい。
操作部17に対して各撮影領域の選択操作が入力されると、移動制御部48が、XYZ駆動部14a及びスイングチルト駆動部14bを駆動して、眼底撮影部20の撮影範囲Rが眼底Efの第1撮影領域Ef1と一致するように眼底カメラヘッド16の揺動等を開始させる(ステップS5)。
このステップS5の開始に応じて、前眼部カメラ100等が前眼部Eaの連続撮影を開始すると共に、前眼部像取得部40が、前眼部カメラ100等からの前眼部像DFの連続取得と、瞳孔検出部44への前眼部像DFの連続出力とを開始する(ステップS6A、本発明の前眼部撮影ステップに相当)。なお、ステップS6Aの処理は、ステップS1とステップS5との間の任意のタイミングで開始してもよい。
前眼部カメラ100等による前眼部撮影が開始されると、瞳孔検出部44が、前眼部像取得部40から前眼部像DFが入力されるごとに、前眼部像DFからの被検眼Eの瞳孔の検出を繰り返し実行して、瞳孔検出結果を位置判別部46へ逐次出力する(ステップS6B、本発明の瞳孔検出ステップに相当)。
次いで、位置判別部46が、瞳孔検出部44から瞳孔検出結果が入力されるごとに、この瞳孔検出結果と、前眼部カメラ100等の位置姿勢情報及び画角情報等とに基づき、眼底Ef内での撮影範囲Rの位置判別を繰り返し実行する(ステップS6C、本発明の位置判別ステップに相当)。また同時に位置判別部46は、瞳孔検出部44から瞳孔検出結果が入力されるごとに、ステップS4で選択された各撮影領域の位置判別を繰り返し実行する。これにより、眼底Ef内の撮影範囲R及び各撮影領域の双方の位置をリアルタイムで判別(追跡)することができる。この位置判別部46による双方の位置の判別結果は、移動制御部48(差分演算部48a)へ逐次出力される。
そして、移動制御部48の差分演算部48aが、位置判別部46から撮影範囲R及び各撮影領域の双方の位置の判別結果が入力されるごとに、眼底Ef内の撮影範囲Rの位置と、第1撮影領域Ef1の位置との差分値を繰り返し演算する(ステップS6D)。
また、差分演算部48aが差分値の演算を開始すると、移動制御部48が、差分演算部48aの差分演算結果に基づき、既述の図6及び図7に示したように、XYZ駆動部14a及びスイングチルト駆動部14bを駆動して位置合わせ処理を行う。これにより、撮影範囲Rが第1撮影領域Ef1に一致するように眼底カメラヘッド16の位置姿勢が補正される(ステップS6E、本発明の移動制御ステップに相当)。
以下、眼底撮影部20による第1撮影領域Ef1の撮影が完了するまで、ステップS6BからステップS6Eの処理が繰り返し実行される(ステップS6F)。これにより、被検眼Eの視線方向に変化が生じたとしても、撮影範囲Rが第1撮影領域Ef1に一致した状態が維持される。
撮影範囲Rが第1撮影領域Ef1に一致すると(ステップS7でYES)、既述のステップS3と同様に、被検眼Eに対する眼底カメラヘッド16のアライメントと、眼底Ef(ここでは第1撮影領域Ef1)に対する眼底撮影部20のフォーカス調整と、が実行される(ステップS8)。
アライメント及びフォーカス調整が完了すると、撮影制御部50が眼底撮影部20による第1撮影領域Ef1の撮影と眼底像取得部52への眼底像Dの出力とを実行させた後、眼底像取得部52による記憶部34への眼底像Dの記憶が実行される(ステップS9、本発明の撮影制御ステップに相当)。
以下、第2撮影領域Ef2以降の残りの撮影領域の眼底撮影が完了するまで、上述のステップS5からステップS9までの処理、すなわち眼底カメラヘッド16の揺動等、瞳孔検出、撮影範囲R及び各撮影領域の位置判別、差分演算、眼底カメラヘッド16の位置合わせ処理、眼底撮影、及び眼底像Dの記憶等が繰り返し実行される(ステップS10でYES)。これにより、撮影領域ごとに、撮影領域に対する撮影範囲Rの位置合わせと眼底撮影部20による撮影領域の撮影とを順番に行うことができる。その結果、記憶部34内に全撮影領域の眼底像Dが記憶される。
全ての撮影領域の眼底撮影が完了すると(ステップS10でNO)、パノラマ画像生成部36が、記憶部34に記憶された眼底Efの複数の撮影領域の眼底像Dに基づき眼底Efのパノラマ画像DPを生成して、このパノラマ画像DPを記憶部34に記憶させる(ステップS11)。そして、表示制御部54が表示部18にパノラマ画像DPを表示させる(ステップS12)。
以上のように本実施形態の眼底カメラ10は、被検眼Eの前眼部Eaの撮影及び前眼部像DFからの瞳孔検出を連続的に行って、撮影範囲R及び各撮影領域の位置の判別をリアルタイムで行うことで、固視標23を用いた被検眼Eの視線方向の変更を行うことなく、眼底撮影部20により各撮影領域を順番に撮影することができる。このため、従来のように被検者が固視標23を見失ったり或いは視線方向を動かしたりして撮影領域の撮影に失敗することが防止される。その結果、眼底Ef内の所望の複数の撮影領域の撮影を行って各撮影領域の良好な眼底像Dが得られるので、良好なパノラマ画像DPが得られる。
[第2実施形態]
図10は、第2実施形態の眼底カメラ10の構成を示したブロック図である。上記第1実施形態の眼底カメラ10は、眼底Efのパノラマ画像DPの生成及び表示を行うが、パノラマ画像DPの全体を俯瞰した検者等が眼底Ef内の一部の撮影領域の詳細な診断を行うためにこの撮影領域の詳細な画像の撮影を希望する場合がある。
そこで、図10に示すように、第2実施形態の眼底カメラ10は、通常の眼底像Dの他に、この眼底像Dとは異なる種類の特殊眼底像DSを撮影する特殊撮影モードを有する。そして、第2実施形態の眼底カメラ10は、眼底Efの各撮影領域の中から選択された撮影領域の特殊眼底像DSを撮影し、この特殊眼底像DSをパノラマ画像DPに重畳表示させる。
なお、第2実施形態の眼底カメラ10は、第1実施形態とは異なる眼底撮影部20Aを備え、且つ前眼部像取得部40、瞳孔検出部44、位置判別部46、移動制御部48、撮影制御部50、及び表示制御部54の機能が一部異なり、且つ統括制御部32が特殊眼底像取得部53としても機能する点を除けば、上記第1実施形態の眼底カメラ10と基本的に同じ構成である。このため、上記第1実施形態と機能又は構成上同一のものについては同一符号を付してその説明は省略する。
第2実施形態の操作部17は、各撮影領域の選択操作の他に、各撮影領域の中から特殊眼底像DSの撮影を行う1又は複数の撮影領域(以下、選択撮影領域という)を選択する選択操作を受け付ける。
第2実施形態の眼底撮影部20Aは、眼底像Dを撮影する機能[眼底像撮影光学系]の他に、この眼底像Dとは異なる種類の特殊眼底像DSを撮影する機能[特殊眼底像撮影光学系]を有する。特殊眼底像DSとしては、例えば、眼底Efを赤外線波長の光で撮影した赤外線眼底像、より高精細な眼底像、或いは眼底Efを蛍光撮影した蛍光撮影像等が挙げられる。眼底撮影部20Aは、特殊撮影モード時には選択撮影領域の特殊眼底像DSを撮影する。
また、眼底撮影部20Aは、特殊眼底像DSの撮影を行った場合に、この特殊眼底像DSを撮影した選択撮影領域(撮影位置)を示す撮影情報を特殊眼底像DSのタグ情報等に記憶させた後、特殊眼底像DSを特殊眼底像取得部53へ出力する。
第2実施形態の前眼部像取得部40、瞳孔検出部44、位置判別部46、移動制御部48、及び撮影制御部50は、特殊撮影モード時には本発明の特殊眼底像取得制御部として機能し、眼底カメラ10による選択撮影領域の特殊眼底像DSの撮影を制御する。
第2実施形態の前眼部像取得部40、瞳孔検出部44、及び位置判別部46は、特殊撮影時モード時においても既述のパノラマ撮影モード時と同様に作動する。これにより、前眼部像DFの取得と、瞳孔検出と、撮影範囲Rの位置及び選択撮影領域の位置の判別(追跡)と、が繰り返し実行される。
第2実施形態の移動制御部48(差分演算部48a)は、特殊撮影時モード時においても既述のパノラマ撮影モード時と同様の手法で、撮影範囲Rの位置及び選択撮影領域の位置の差分演算と、眼底カメラヘッド16の位置合わせ処理と、を行う。これにより、眼底撮影部20の撮影範囲Rが選択撮影領域に一致するように、眼底カメラヘッド16の位置姿勢が補正される。なお、選択撮影領域が複数である場合には、選択撮影領域ごとに上述の処理が繰り返し実行される。
なお、特殊撮影モード時には、例えば図5に示したような固視標23を用いる従来の手法で眼底撮影部20の撮影範囲Rを選択撮影領域に一致させてもよい。
第2実施形態の撮影制御部50は、特殊撮影モード時には、眼底Efに対する眼底撮影部20Aのフォーカス調整を行うと共に、既述のアライメント及びフォーカス調整の完了後に眼底撮影部20Aによる選択撮影領域の特殊眼底像DSの撮影を実行させる。なお、撮影制御部50は、選択撮影領域が複数の場合には、選択撮影領域ごとの特殊眼底像DSの撮影を眼底撮影部20Aに実行させる。
特殊眼底像取得部53は、特殊撮影モード時において眼底撮影部20Aによる特殊眼底像DSの撮影が行われた場合に作動する。この特殊眼底像取得部53は、眼底撮影部20Aから特殊眼底像DSを取得して記憶部34に記憶させる。
第2実施形態の表示制御部54は、特殊撮影モード時には本発明の第1表示制御部として機能し、眼底撮影部20Aにより撮影された特殊眼底像DSを表示部18に表示されるパノラマ画像DPに重畳表示させる。
図11は、表示制御部54による特殊眼底像DSの重畳表示前のパノラマ画像DPを示した説明図である。図12は、表示制御部54による特殊眼底像DSの重畳表示後のパノラマ画像DPを示した説明図である。
図11に示すように、表示制御部54は、特殊撮影モード時には記憶部34内からパノラマ画像DP及び特殊眼底像DSを読み出すと共に、特殊眼底像DSのタグ情報等に記憶されている撮影情報に基づき特殊眼底像DSが撮影された選択撮影領域(ここでは第8撮影領域Ef8)を判別する。ここで、パノラマ画像DP内の各撮影領域の眼底像Dの位置、範囲、及び形状は既知である。従って、図12に示すように、表示制御部54は、表示部18にパノラマ画像DPを表示させると共に、このパノラマ画像DP内の選択撮影領域に対応する眼底像D上に特殊眼底像DSを重畳表示させる。
図13は、第2実施形態の眼底カメラ10による特殊眼底像DSの撮影処理、及びパノラマ画像DPに対する特殊眼底像DSの重畳表示処理の流れを示すフローチャートである。なお、ステップS12までの処理は、既述の図9に示した第1実施形態と同じであるので、ここでは具体的な説明は省略する。
図13に示すように、ステップS12においてパノラマ画像DPが表示部18に表示されると、検者は、その全体を俯瞰して特殊眼底像DSの撮影が必要な選択観察領域が存在する場合には、操作部17等を操作して眼底カメラ10の動作モードを特殊撮影モードに切り替えると共に、選択撮影領域の選択操作を行う(ステップS13)。
次いで、眼底撮影部20Aの撮影範囲Rを選択撮影領域に位置合わせするために、既述の図9に示した第1実施形態のステップS5からS6Fまでの処理と同様のステップS14からステップS15Fまでの処理が実行されることで、撮影範囲Rが選択撮影領域に一致するように眼底カメラヘッド16の位置姿勢が補正される。
そして、撮影範囲Rが選択撮影領域に一致すると(ステップS16でYES)、既述のステップS3,S8と同様に、被検眼Eに対する眼底カメラヘッド16のアライメントと、眼底Efに対する眼底撮影部20のフォーカス調整と、が実行される(ステップS17)。
アライメント及びフォーカス調整が完了すると、撮影制御部50が、眼底撮影部20Aによる選択撮影領域の特殊眼底像DSの撮影と特殊眼底像取得部53への特殊眼底像DSの出力とを実行させる(ステップS18)。次いで、特殊眼底像取得部53による特殊眼底像DSの取得及び記憶部34への記憶が実行される。
なお、選択撮影領域が複数の場合には、上述のステップS14~S18の処理が繰り返し実行され、残りの選択撮影領域の特殊眼底像DSの撮影及び記憶部34への記憶が実行される(ステップS19でYES)。
全ての選択撮影領域の特殊眼底像DSの撮影及び記憶部34への記憶が完了すると(ステップS19でNO)、表示制御部54が、記憶部34からパノラマ画像DP及び特殊眼底像DSを読み出す。そして、表示制御部54は、既述の図11及び図12に示したように表示部18にパノラマ画像DPを表示させると共に、特殊眼底像DSをパノラマ画像DP内の選択撮影領域に対応する眼底像D上に重畳表示させる(ステップS20)。
以上のように第2実施形態では、表示部18に表示されるパノラマ画像DP内の選択撮影領域に特殊眼底像DSを重畳表示させることで、パノラマ画像DPに基づき眼底Efの全体を俯瞰しつつ、特殊眼底像DSに基づき眼底Ef内の選択撮影領域を詳細に診断することができる。
[第3実施形態]
図14は、第3実施形態の眼底カメラ10の構成を示したブロック図である。上記各実施形態では、眼底Efの全撮影領域の撮影が完了した後でパノラマ画像DPの生成及び表示を行う。これに対して第3実施形態の眼底カメラ10は、新たな撮影領域の眼底像Dを撮影するごとに、この新たな眼底像Dをそれよりも前に撮影された眼底像Dに連結する(繋ぎ合わせる)処理と、この新たに連結された眼底像Dを表示部18に表示させる処理と、を繰り返し実行する。なお、「それよりも前に撮影された眼底像D」とは、新たな眼底像Dの直前に撮影された眼底像Dに限定されるものではなく、さらに複数であってもよい。
図14に示すように、第3実施形態の眼底カメラ10は、パノラマ画像生成部36及び表示制御部54の機能が一部異なる点を除けば、上記各実施形態の眼底カメラ10と基本的に同じ構成である。このため、上記各実施形態と機能又は構成上同一のものについては同一符号を付してその説明は省略する。
第3実施形態のパノラマ画像生成部36には、画像処理部36aが設けられている。この画像処理部36aは、眼底撮影部20(眼底撮影部20Aでも可)により新たな撮影領域の眼底像Dが撮影されるごと、すなわち記憶部34に新たな撮影領域の眼底像Dが記憶部34されるごとに、この新たな眼底像Dをそれよりも前に撮影された眼底像Dに連結して連結画像DPaを生成する。なお、画像処理部36aによる最後の撮影領域の眼底像Dの連結が完了すると、パノラマ画像DPが生成される(図17参照)。
第3実施形態の表示制御部54は、パノラマ撮影モード時に本発明の第2表示制御部として機能する。表示制御部54は、画像処理部36aが新たな眼底像Dの連結処理を行うごと、すなわち新たな連結画像DPaを生成するごとに、新たな眼底像D(連結画像DPa)の表示を表示部18に開始させる(後述の図15から図17参照)。
図15は、眼底撮影部20による眼底像Dの撮影と、画像処理部36aによる眼底像Dの連結処理と、表示部18による新たな眼底像D(連結画像DPa)の表示処理と、のタイミングの一例を示したタイムチャートである。なお、図15中の「眼底像1」、「眼底像2」、「眼底像3」…は、それぞれ第1撮影領域Ef1、第2撮影領域Ef2、第3撮影領域Ef3…で撮影された眼底像Dを示す。
また、図16及び図17は、表示部18に表示される新たな眼底像D(連結画像DPa)の具体例を示した説明図である。
図15から図17に示すように、第3実施形態では、既述の図9のステップS1からステップS10に示したように、眼底撮影部20による第1撮影領域Ef1及び第2撮影領域Ef2の眼底像Dの撮影が順番に行われる。また、第3実施形態では、第2撮影領域Ef2の眼底像Dの撮影時に、表示制御部54が表示部18による第1撮影領域Ef1の眼底像Dの表示を開始させる(図16の符号150A参照)。
次いで、既述の図9に示したステップS10、ステップS5~ステップS9までの処理が繰り返し実行され、眼底撮影部20による第3撮影領域Ef3の撮影が開始される。この第3撮影領域Ef3の撮影時に、画像処理部36aが第1撮影領域Ef1の眼底像Dに対する第2撮影領域Ef2の眼底像Dの連結処理を行う。また、この連結処理が完了すると、表示制御部54が表示部18による第2撮影領域Ef2の眼底像Dの表示、すなわち両眼底像Dの連結画像DPaの表示を開始させる(図16の符号150B参照)。
そして、再び既述の図9に示したステップS10、ステップS5~ステップS9までの処理が繰り返し実行され、眼底撮影部20による第4撮影領域Ef4の撮影が開始される。この第4撮影領域Ef4の撮影時に、画像処理部36aが第2撮影領域Ef2の眼底像D(第1撮影領域Ef1の眼底像Dも可)に対する第3撮影領域Ef3の眼底像Dの連結処理を行う。また、この連結処理が完了すると、表示制御部54が表示部18による第3撮影領域Ef3の眼底像D(連結画像DPa)の表示を開始させる(図16の符号150C参照)。
以下、眼底撮影部20による第5撮影領域Ef5以降の各撮影領域の撮影時に、その1つ前の撮影領域で撮影された眼底像Dの連結処理と、新たに連結された眼底像D(連結画像DPa)の表示処理と、が繰り返し実行される(図17の符号150D、150E参照)。そして、眼底撮影部20による第9撮影領域Ef9の撮影後に、この第9撮影領域Ef9の眼底像Dの連結処理が行われることでパノラマ画像DPの生成が完了し、このパノラマ画像DPが表示部18に表示される(図17の符号150F参照)。
以上のように第3実施形態では、新たな撮影領域の眼底像Dが撮影されるごとに、この眼底像Dをそれよりも前に撮影された眼底像Dに連結する処理と、この新たに連結された眼底像Dの表示を表示部18に開始させる処理と、を繰り返し実行することで、パノラマ画像DPの生成過程をリアルタイムで表示可能である。その結果、パノラマ撮影モードの途中で複数の撮影領域の眼底像D(連結画像DPa)をリアルタイムで観察可能になる。
[第4実施形態]
図18は、第4実施形態の眼底カメラ10の構成を示したブロック図である。上記各実施形態では、各撮影領域の眼底像Dとパノラマ画像DPとを記憶部34に記憶させているが、パノラマ画像DPはデータ量が大きいので記憶部34の記憶容量を圧迫してしまう。このため、パノラマ画像DPを記憶部34に記憶させずに、パノラマ画像DPの確認(表示)が必要な場合にパノラマ画像生成部36によるパノラマ画像DPの生成を行うことも考えられるが、この場合にはパノラマ画像DPの生成に時間を要する。その結果、パノラマ画像DPの表示が完了するまでに時間がかかるという問題が生じる。
そこで、第4実施形態の眼底カメラ10は、パノラマ画像生成部36が生成したパノラマ画像DPを記憶部34に記憶させる代わりに、眼底Efの各撮影領域の眼底像Dからパノラマ画像DPを容易に(短時間で)生成可能にする。
図18に示すように、第4実施形態の眼底カメラ10は、統括制御部32に情報生成部37が接続されている点を除けば、上記各実施形態の眼底カメラ10と基本的に同じ構成である。このため、上記各実施形態と機能又は構成上同一のものについては同一符号を付してその説明は省略する。
情報生成部37は、記憶部34に記憶された各撮影領域の眼底像Dに基づき、パノラマ画像生成部36が各眼底像Dからパノラマ画像DPを生成するための画像生成情報37aを生成して記憶部34に記憶させる。この画像生成情報37aは、例えば、パノラマ画像DP内での各撮影領域の眼底像Dの位置情報と、互いに隣接する眼底像D間の重複領域の位置、大きさ、及び形状を示す重複領域情報と、を含む。
第4実施形態のパノラマ画像生成部36は、操作部17に対するパノラマ画像表示操作に応じて、記憶部34内の各撮影領域の眼底像D及び画像生成情報37aからパノラマ画像DPを生成する。このように画像生成情報37aに基づきパノラマ画像DPの生成を行うことで、一からパノラマ画像DPの生成を行う場合と比較して短時間でパノラマ画像DPを生成可能である。そして、表示制御部54は、パノラマ画像生成部36が生成したパノラマ画像DPを表示部18に表示させる。
以上のように第4実施形態では、パノラマ画像DPを記憶部34に記憶させる代わりにパノラマ画像DPの生成に用いられる画像生成情報37aを記憶部34に記憶させることで、記憶部34の記憶容量の増加を抑えつつ、パノラマ画像DPを短時間で生成して表示部18に表示させられる。
なお、上記第4実施形態では、パノラマ画像生成部36とは別体に情報生成部37が設けられているが、パノラマ画像生成部36を情報生成部37として機能させてもよい。
[第5実施形態]
図19は、第5実施形態の眼底カメラ10の構成を示したブロック図である。上記各実施形態では、パノラマ撮影モード時に眼底Efの各撮影領域を順番に撮影するが、これら各撮影領域の撮影は被検眼Eの瞳孔を通して行われる。この際に、眼底カメラ10が無散瞳眼底カメラである場合には、被検眼Eの瞳孔径の大きさは変化するので、この瞳孔径の変化に応じて眼底撮影部20から眼底Efに照射される照明光の光量も変化してしまう。その結果、撮影領域ごとに眼底撮影部20から照射される照明光の光量が変化して、撮影領域ごとの眼底像Dの明るさに違いが生じてしまう。この場合には、パノラマ画像DPの明るさにムラが生じるため、パノラマ画像DPの画質が低下してしまう。
そこで、第5実施形態の眼底カメラ10は、撮影領域ごとの眼底像Dの明るさが均一になるように、撮影領域ごとの撮影時に露出制御を行う。なお、図19に示すように、第5実施形態の眼底カメラ10は、瞳孔検出部44が瞳孔径検出部62としても機能し且つ統括制御部32が露出制御部64としても機能する点を除けば、上記各実施形態の眼底カメラ10と基本的に同じ構成である。このため、上記各実施形態と機能又は構成上同一のものについては同一符号を付してその説明は省略する。
瞳孔径検出部62は、パノラマ撮影モード時において、瞳孔検出部44が前眼部像DFから被検眼Eの瞳孔(瞳孔の位置、大きさ、及び形状等)を検出するごとに、その検出結果に基づき瞳孔の瞳孔径を検出する。これにより、パノラマ撮影モード時に被検眼Eの瞳孔径をリアルタイムで検出することができる。そして、瞳孔径検出部62は、被検眼Eの瞳孔径の検出結果を露出制御部64へ逐次出力する。
露出制御部64は、例えば、眼底撮影部20の不図示の絞りの絞り径を調整したり、或いは撮像素子21bの感度及びシャッタ速度を調整したりすることで、眼底撮影部20により撮影される眼底像Dの明るさを調整する露出制御を行う。この露出制御部64は、瞳孔径検出部62から逐次入力される被検眼Eの瞳孔径の検出結果に基づき、眼底撮影部20により撮影領域ごとに撮影される眼底像Dの明るさが均一(略均一を含む)になるように、各撮影領域の撮影時に眼底撮影部20の露出制御を行う。
図20は、第5実施形態の眼底カメラ10による眼底Efのパノラマ撮影の流れを示すフローチャートである。図20に示すように、ステップS1からステップS8までの処理は、既述の図8に示した第1実施形態と基本的には同じである。ただし、ステップS6Bでは、瞳孔検出部44による前眼部像DFからの瞳孔の検出が行われるごとに、その検出結果に基づき瞳孔径検出部62が被検眼Eの瞳孔径の検出を繰り返し実行して、瞳孔径の検出結果を露出制御部64へ逐次出力する。
そして、ステップS8のアライメント及びフォーカス調整後に、露出制御部64が、瞳孔径検出部62から逐次入力される被検眼Eの瞳孔径の検出結果に基づき、眼底撮影部20の露出制御を行う(ステップS8A)。この露出制御後、既述のステップS9において、眼底撮影部20による第1撮影領域Ef1の撮影が実行される。
以下、残りの全ての撮影領域の眼底撮影が完了するまで、上述のステップS5からステップS9までの処理が繰り返し実行される(ステップS10)。これにより、眼底Efの各撮影領域の撮影前に、眼底撮影部20の露出制御が毎回実行される。なお、ステップS11以降の処理は、図9に示した第1実施形態と同様であるので、具体的な説明は省略する。
以上のように第5実施形態では、眼底Efの各撮影領域の撮影前に、被検眼Eの瞳孔径の検出結果に基づき眼底撮影部20の露出制御を行うことで、撮影領域ごとの眼底像Dの明るさを均一にすることができる。その結果、パノラマ画像DPの明るさを均一化してパノラマ画像DPの画質を向上させることができる。
[その他]
上記各実施形態では、被検眼Eの各撮影領域の眼底像D(正面像)に基づきパノラマ画像DPの生成を行っているが、パノラマ画像DPを生成する眼底像Dの種類は特に限定されない。例えば、上記第2実施形態で説明した特殊眼底像DSの撮影を各撮影領域で行い、各撮影領域の特殊眼底像DSに基づきパノラマ画像DPを生成してもよい。また、眼底EfのOCT(Optical Coherence Tomography)画像の撮影を各撮影領域で行い、各撮影領域のOCT画像に基づきパノラマ画像DP(眼底Efの3次元広域画像)の生成を行ってもよい。この場合には、眼底カメラ10と、OCT画像を得る光干渉断層計と、を組み合わせた複合機に本発明を適用可能である。
上記各実施形態では、電動駆動機構14を駆動して眼底カメラヘッド16を移動させることで、被検眼Eに対して眼底撮影部20を相対移動させているが、例えば眼底カメラヘッド16を静止させた状態のまま被検者(被検者の椅子、顔支持部12等)を移動させることで被検眼Eに対して眼底撮影部20を相対移動させてもよい。
上記各実施形態では、眼底カメラ10にパノラマ画像生成部36が設けられているが、パノラマ画像生成部36が眼底カメラ10とは別体で設けられていてもよい。すなわち、眼底Efの各撮影領域の撮影のみを行う眼底カメラ10(眼科装置)にも本発明を適用可能である。
上記各実施形態では、被検眼Eの眼底撮影を行う眼底カメラ10を例に挙げて説明したが、例えば上述の複合機等の眼底撮影を行う各種眼科装置に本発明を適用可能である。また、本発明は、内部固視により眼底Ef内の1又は複数の所望の撮影領域の撮影を行う各種眼科装置にも適用可能である。
10 眼底カメラ
10a カメラ本体
11 ベース
12 顔支持部
12a 顎受け
12b 額当て
14 電動駆動機構
14a XYZ駆動部
14b スイングチルト駆動部
15 外部固視灯
16 眼底カメラヘッド
16a 対物レンズ
16b 接眼レンズ
17 操作部
17a 操作レバー
17b 入力装置
18 表示部
20 眼底撮影部
20A 眼底撮影部
21a 撮影光学系
21b 撮像素子
22 固視標呈示部
23 固視標
30 制御装置
32 統括制御部
34 記憶部
36 パノラマ画像生成部
36a 画像処理部
37 情報生成部
37a 画像生成情報
40 前眼部像取得部
42 アライメント検出部
44 瞳孔検出部
46 位置判別部
48 移動制御部
48a 差分演算部
50 撮影制御部
52 眼底像取得部
53 特殊眼底像取得部
54 表示制御部
62 瞳孔径検出部
64 露出制御部
100 前眼部カメラ
100a 前眼部照明部
100b 前眼部撮影部
D 眼底像
DF 前眼部像
DP パノラマ画像
DPa 連結画像
DS 特殊眼底像
E 被検眼
Ea 前眼部
Ef 眼底
Ef1~Ef9 第1撮影領域~第9撮影領域
EfJ 第J撮影領域
EfK 第K撮影領域
EfN 第N撮影領域
R 撮影範囲

Claims (13)

  1. 被検眼の眼底を撮影する眼底撮影部と、
    前記被検眼に対して前記眼底撮影部を相対移動させる相対移動部と、
    前記被検眼の前眼部を連続して撮影する前眼部撮影部と、
    前記前眼部撮影部が前記前眼部を撮影するごとに、前記前眼部撮影部により撮影された前眼部像から前記被検眼の瞳孔を検出する瞳孔検出部と、
    前記瞳孔検出部の検出結果に基づき、前記眼底内の前記眼底撮影部の撮影範囲の位置と、前記眼底内の予め定められた撮影領域の位置と、を判別する位置判別部と、
    前記位置判別部の判別結果に基づき、前記相対移動部を駆動して、前記撮影範囲を前記撮影領域に一致させる位置合わせ処理を、前記眼底撮影部による前記撮影領域の撮影が完了するまで継続する移動制御部と、
    を備える眼科装置。
  2. 前記移動制御部が、前記位置判別部の判別結果に基づき前記撮影範囲の位置と前記撮影領域の位置との差分を演算し、前記差分の演算結果に基づき前記相対移動部を駆動して前記位置合わせ処理を行う請求項1に記載の眼科装置。
  3. 前記撮影範囲が前記撮影領域に一致した場合に、前記眼底撮影部よる前記撮影領域の撮影を実行させる撮影制御部を備える請求項1又は2に記載の眼科装置。
  4. 前記撮影領域が複数である場合に、前記撮影領域ごとに、前記位置判別部、前記移動制御部、及び前記撮影制御部を繰り返し作動させて、前記撮影領域ごとの眼底像を取得する請求項3に記載の眼科装置。
  5. 前記眼底撮影部により撮影された前記撮影領域ごとの前記眼底像に基づき、前記眼底の広域画像を生成する広域画像生成部を備える請求項4に記載の眼科装置。
  6. 前記広域画像生成部が生成した前記広域画像を表示する表示部を備える請求項5に記載の眼科装置。
  7. 前記眼底撮影部が、前記眼底像とは異なる種類の特殊眼底像を撮影する機能を有し、
    複数の前記撮影領域の中から、前記特殊眼底像を撮影する前記撮影領域である選択撮影領域を選択する選択操作を行う操作部と、
    前記操作部に対する前記選択操作に基づき、前記相対移動部及び前記眼底撮影部を制御して、前記選択撮影領域の前記特殊眼底像を取得する特殊眼底像取得制御部と、
    前記表示部に表示される前記広域画像の中で、前記選択撮影領域に対応する前記眼底像に対して前記特殊眼底像を重畳表示させる第1表示制御部と、
    を備える請求項6に記載の眼科装置。
  8. 前記広域画像生成部が、前記眼底撮影部により新たな前記眼底像が撮影されるごとに、新たな前記眼底像を、新たな前記眼底像よりも前に前記眼底撮影部により撮影された前記眼底像に連結し、
    前記広域画像生成部による前記眼底像の連結が行われるごとに、新たに連結された前記眼底像の表示を前記表示部に開始させる第2表示制御部を備える請求項6又は7に記載の眼科装置。
  9. 前記広域画像生成部が前記撮影領域ごとの前記眼底像から前記広域画像を生成するための画像生成情報を生成する情報生成部と、
    前記撮影領域ごとの前記眼底像、及び前記情報生成部が生成した前記画像生成情報を記憶する記憶部と、
    を備え、
    前記広域画像生成部が、前記広域画像の表示操作に応じて、前記記憶部内の前記撮影領域ごとの前記眼底像と前記画像生成情報とに基づき、前記広域画像の生成を行う請求項6から8のいずれか1項に記載の眼科装置。
  10. 前記前眼部撮影部が前記前眼部を撮影するごとに、前記前眼部撮影部により撮影された前眼部像から前記被検眼の瞳孔径を検出する瞳孔径検出部と、
    前記瞳孔径検出部の検出結果に基づき、前記眼底撮影部の露出を制御する露出制御部であって且つ前記眼底撮影部により前記撮影領域ごとに撮影される前記眼底像の明るさを均一にする露出制御部と、
    を備える請求項4から9のいずれか1項に記載の眼科装置。
  11. 被検眼の眼底を撮影する眼底撮影部と、前記被検眼に対して前記眼底撮影部を相対移動させる相対移動部と、を備える眼科装置の制御方法において、
    前記被検眼の前眼部を連続して撮影する前眼部撮影ステップと、
    前記前眼部撮影ステップで前記前眼部の前眼部像を撮影するごとに、前眼部像から前記被検眼の瞳孔を検出する瞳孔検出ステップと、
    前記瞳孔検出ステップの検出結果に基づき、前記眼底内の前記眼底撮影部の撮影範囲の位置と、前記眼底内の予め定められた撮影領域の位置とを判別する位置判別ステップと、
    前記位置判別ステップでの判別結果に基づき、前記相対移動部を駆動して、前記撮影範囲を撮影領域に一致させる位置合わせ処理を、前記眼底撮影部による前記撮影領域の撮影が完了するまで継続する移動制御ステップと、
    を有する眼科装置の制御方法。
  12. 前記撮影範囲が前記撮影領域に一致した場合に、前記眼底撮影部よる前記撮影領域の撮影を実行させる撮影制御ステップを有する請求項11に記載の眼科装置の制御方法。
  13. 前記撮影領域が複数である場合に、前記撮影領域ごとに、前記位置判別ステップ、前記移動制御ステップ、及び前記撮影制御ステップを繰り返し行って、前記撮影領域ごとの眼底像を取得する請求項12に記載の眼科装置の制御方法。
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