JP2022121066A - 操舵機能付ハブユニット、操舵システムおよび車両 - Google Patents

操舵機能付ハブユニット、操舵システムおよび車両 Download PDF

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Abstract

【課題】ハブユニット全体をコンパクトな形状にし、かつ、転舵軸部およびハブユニットの剛性を確保することができる操舵機能付ハブユニット、操舵システムおよび車両を提供する。【解決手段】操舵機能付ハブユニット1は、ハブベアリング15およびこの外輪の外周から上下にそれぞれ突出する転舵軸部を有するハブユニット本体2と、懸架装置の足回りフレーム部品に設けられ、ハブユニット本体2を支持するユニット支持部材3とを備える。ハブベアリング15は、上下の転舵軸部をその転舵軸心回りに回転自在に支持する回転支持部材4,4を介して、ユニット支持部材3に支持される。上下の回転支持部材4,4の外周を全周に渡って保持する上下の保持部材Bh,Bhが、ユニット支持部材3に設けられる。上下の保持部材Bh,Bhがユニット支持部材3に着脱可能に連結されている。【選択図】図1

Description

本発明は、操舵機能付ハブユニット、操舵システムおよび車両に関し、走行状況に合わせ左右の車輪を適切な操舵角に制御することで、燃費の改善および走行安定性と安全性の向上を図る技術に関する。
走行状況に応じてステアリングジオメトリを可変とした機構が提案されている(特許文献1)。この特許文献1では、モータ2個を使い、トー角とキャンバー角の両方を任意の角度に傾けることを可能にしている。また、4輪独立操舵の機構につき、特許文献2で提案されている。
特許文献1では、モータを2個使っているため、モータ個数の増大によるコスト増が生じるだけでなく、制御が複雑になる。
特許文献2は、転舵軸に対しハブベアリングを片持ち支持しているため、剛性が低下し、過大な走行Gの発生によってステアリングジオメトリが変化してしまう可能性がある。
また、転舵軸上に減速機を設けた場合、モータを含めてサイズが大きくなる。サイズが大きくなると車輪の内周部に全体を配置することが困難となる。また、減速比の大きい減速機を設けた場合、応答性が悪化する。
特許文献3では、ユニット支持部材は、ハブユニット本体を組込み離脱自在な状態に、転舵軸部の一部分を残して支持するユニット支持部材本体と、このユニット支持部材本体に結合されて前記転舵軸部の残り部分を支持するユニット支持部材結合体とに分割された構造である。これにより、上下方向に延びる転舵軸部を車輪のホイール内に配置させ得る。
先行技術である操舵機能付ハブユニットとして、軸受嵌合凹部の外周壁部の全周のうち、C形の範囲を構成する壁部がユニット支持部材本体に設けられ、軸受および転舵軸部は、前記C形の範囲の壁部に支持されると共に、外周壁部の残り部分を構成する軸受ホルダで支持される操舵機能付ハブユニット(特願2019-229954)が提案されている。
特開2018-52482号公報 特開2019-202570号公報 特開2019-171911号公報
特許文献3は、車両の走行時に、横力を受けるキャンバー方向の荷重、または段差を乗り越えるときの車両の前後方向の荷重、車両の上下方向の荷重、および前述した複合した荷重を、転舵軸支持部(転舵軸部および軸受)が受ける。転舵軸支持部をユニット支持部材結合体のボルトの締結力のみで保持しているため、前記ボルトに異常が発生した場合、車輪の回転支持に問題が発生する可能性がある。
上記のように従来の補助的な操舵機能を備えた機構は、車両において車輪のトー角またはキャンバー角を任意に変更することを目的としているため、モータおよび減速機構が複数必要になり複雑な構成となっている。また、剛性および強度を確保するためには大形化する必要があり重くなる。
前記先行技術である操舵機能付ハブユニットでは、特許文献3と同様に、軸受および転舵軸部を含む転舵軸支持部を支持する二つの分割構造体がボルトで締結されている。したがって、前記転舵軸支持部および前記ボルトは、ブレーキディスクとの干渉を防ぐため、ボルトサイズを大きくすること、転舵軸支持部の肉厚を大きくすることが難しい。
転舵軸部および転舵軸支持軸受は、車輪からの様々な方向の荷重を支えるため、剛性、強度を高くする必要があるが、剛性を確保するために単純に転舵軸部および転舵軸支持軸受のサイズを大きくすると重量が増加する。これにより、ばね下荷重が増え車両の運動性能が低下する。また、転舵軸部をタイヤホイール外に配置すると、転舵軸部の軸中心から車輪の接地面中心までの距離が長くなり、車輪を操舵させる力が大きく必要になる。そのため操舵用アクチュエータが大きくなり、ひいてはハブユニット全体の重量が増加する。
ハブユニットを小形化するためには、転舵軸部をタイヤホイール内に収める必要があるが、単純に小形化すると、転舵軸部の剛性・強度は低下してしまう。
本発明の目的は、ハブユニット全体をコンパクトな形状にし、かつ、転舵軸部およびハブユニットの剛性を確保することができる操舵機能付ハブユニット、操舵システムおよび車両を提供することである。
本発明の操舵機能付ハブユニットは、車輪を回転支持するハブベアリング、およびこのハブベアリングの固定輪またはこの固定輪に設けられた円環部の外周から上下にそれぞれ突出する転舵軸部を有するハブユニット本体と、
懸架装置の足回りフレーム部品に設けられ、前記ハブユニット本体を支持するユニット支持部材と、を備え、
前記ハブベアリングは、上下の前記転舵軸部をその転舵軸心回りに回転自在に支持する回転支持部材を介して、前記ユニット支持部材に支持される操舵機能付ハブユニットであって、
上下の前記回転支持部材の外周を全周に渡って保持する上下の保持部材が、前記ユニット支持部材に設けられ、前記上下の保持部材のいずれか一方または両方が前記ユニット支持部材に着脱可能に連結されている。
この構成によると、車両の走行時に車輪からの様々の方向の荷重を回転支持部材および転舵軸部が受ける。この場合に上下の保持部材が上下の回転支持部材の外周を全周に渡って保持し、上下の保持部材のいずれか一方または両方がユニット支持部材に着脱可能に連結されているため、各保持部材の円周方向の一部分のみに局所的に荷重が作用することなく、保持部材とユニット支持部材との連結部等で荷重を受けることができる。さらに前記先行技術のような転舵軸支持部を支持する二つの分割構造体を締結するボルト等が不要となる分、転舵軸部のサイズを大きくできる。換言すれば、前記ボルト等が不要となるため、転舵軸部のサイズを大きくしてもブレーキディスク等に干渉しない。
したがって、転舵軸部の剛性および強度を確保し、操舵機能付ハブユニットとして高い剛性が得られる。また車両が受ける様々の方向の荷重をユニット支持部材で受けることが可能となるため、ハブユニット全体のコンパクト化を図ることができる。
前記ユニット支持部材に着脱可能に連結される前記保持部材は、前記ユニット支持部材の被嵌合部に嵌合される嵌合部を有してもよい。この場合、ユニット支持部材に対し、ハブベアリングの位置決めを簡単に且つ精度よく行うことができる。また、タイヤからの外力を受けた際に、保持部材とユニット支持部材との連結部と、嵌合部および被嵌合部とで前記外力を支持することができる。これにより、操舵機能付ハブユニットとして高い剛性が得られ、安定した車両走行が可能となる。
前記上下の保持部材のいずれか一方が前記ユニット支持部材に一体に設けられていてもよい。
前記「一体に設けられ」とは、保持部材とユニット支持部材とが、複数の要素を結合したものではなく単一の材料から例えば鍛造、機械加工等により単独の物の一部または全体として成形されたことを意味する。
この構成によると、転舵軸部の剛性および強度をさらに高く確保し、操舵機能付ハブユニットとして高い剛性が得られる。またいずれかの保持部材がユニット支持部材に一体に設けられている分、操舵機能付ハブユニット全体の部品点数を低減でき、組立工数を低減することができる。
前記各回転支持部材が転がり軸受または滑り軸受であってもよい。
前記各回転支持部材が前記車輪のホイール内に位置していてもよい。この場合、回転支持部材がホイール外に配置される従来構造よりも、転舵軸部の中心から車輪の接地面中心までの距離を確実に短縮でき、車輪を操舵させる力を低減することができる。したがって、ハブユニット全体の小型化および重量低減を図ることができる。これにより車両の運動性能を高めることができる。
ところで軸受等の回転支持部材は、グリースの確保および外部からの埃および水の浸入を防ぐために密封性を確保する必要である。しかし、先行技術のように、軸受および転舵軸部を含む転舵軸支持部を二つの分割構造体で支持する構造において、密封性を確保するためのシールを組み込むと、例えば、二つの分割構造体間の僅かな段差等にシールが接触することに起因して、シールの捩れまたは異常が発生し密封性が不十分となるおそれがある。
前記保持部材の底面部と、この保持部材の底面部に隙間を介して対向する前記固定輪または前記円環部の平面部との間に、第1のシール部材が配置されていてもよい。
この構成によると、回転支持部材の外周を全周に渡って保持する保持部材の底面部と、この保持部材の底面部に隙間を介して対向する平面部との間に、第1のシール部材が配置されているため、シールの捩れ等の課題を解消して第1のシール部材は所期のシール性能を維持できる。よって、転舵軸部の周辺部に水および異物等が侵入することを防止することができる。
上下の前記転舵軸部の外周面と、この転舵軸部の外周面に隙間を介して対向する前記保持部材の内周面との間に、第2のシール部材が配置されていてもよい。この場合にも、保持部材は回転支持部材の外周を全周に渡って保持するため、シールの捩れ等の課題を解消して第2のシール部材は所期のシール性能を維持できる。よって、転舵軸部および回転支持部材の密封性を確保し得る。
前記ハブユニット本体を前記転舵軸心回りに回転駆動させる操舵用アクチュエータを備えてもよい。この操舵用アクチュエータによりハブユニット本体を回転駆動させることで、車輪を操舵し得る。また前記各回転支持部材を前記車輪のホイール内に位置している場合、転舵軸部の中心から車輪の接地面中心までの距離を短縮でき、車輪を操舵させる力を低減することができる。この場合、操舵用アクチュエータの小形化を図りハブユニット全体のコンパクト化および重量低減を図ることができる。
本発明の操舵システムは、本発明の前記操舵用アクチュエータを備えた操舵機能付ハブユニットと、この操舵機能付ハブユニットの前記操舵用アクチュエータを制御する制御装置とを備えた操舵システムであって、前記制御装置は、与えられた操舵角指令信号に応じた電流指令信号を出力する操舵制御部と、この操舵制御部から入力された電流指令信号に応じた電流を出力して前記操舵用アクチュエータを駆動制御するアクチュエータ駆動制御部とを有する。
この構成によると、操舵制御部は、与えられた操舵角指令信号に応じた電流指令信号を出力する。アクチュエータ駆動制御部は、操舵制御部から入力された電流指令信号に応じた電流を出力して操舵用アクチュエータを駆動制御する。したがって、運転者のハンドル操作による操舵に付加して車輪角度を任意に変更することができる。
本発明の車両は、本発明の上記いずれかの構成の操舵機能付ハブユニットを用いて前輪および後輪のいずれか一方または両方が支持される。このため、本発明の操舵機能付ハブユニットにつき前述した各効果が得られる。前輪は一般的に操舵輪とされるが、操舵輪に、本発明の操舵機能付ハブユニットを適用した場合は、走行中におけるトー角調整に効果的である。後輪は一般的に非操舵輪とされるが、非操舵輪に適用した場合は、非操舵輪の若干の操舵によって低速走行時における最小回転半径の低減を図ることができる。
本発明の操舵機能付ハブユニットは、車輪を回転支持するハブベアリング、およびこのハブベアリングの固定輪またはこの固定輪に設けられた円環部の外周から上下にそれぞれ突出する転舵軸部を有するハブユニット本体と、懸架装置の足回りフレーム部品に設けられ、前記ハブユニット本体を支持するユニット支持部材と、を備え、前記ハブベアリングは、上下の前記転舵軸部をその転舵軸心回りに回転自在に支持する回転支持部材を介して、前記ユニット支持部材に支持される操舵機能付ハブユニットであって、上下の前記回転支持部材の外周を全周に渡って保持する上下の保持部材が、前記ユニット支持部材に設けられ、前記上下の保持部材のいずれか一方または両方が前記ユニット支持部材に着脱可能に連結されている。このため、ハブユニット全体をコンパクトな形状にし、かつ、転舵軸部およびハブユニットの剛性を確保することができる。
本発明の車両は、本発明の上記いずれかの構成の操舵機能付ハブユニットを用いて前輪および後輪のいずれか一方または両方が支持されるため、ハブユニット全体をコンパクトな形状にし、かつ、転舵軸部およびハブユニットの剛性を確保することができる。
本発明の第1の実施形態に係る操舵機能付ハブユニットの外観を示す斜視図である。 同操舵機能付ハブユニットおよびその周辺の構成を示す水平断面図である。 同操舵機能付ハブユニットの側面図である。 同操舵機能付ハブユニットの平面図である。 図3のV-V線断面図である。 同操舵機能付ハブユニットの分解斜視図である。 同操舵機能付ハブユニットからユニット支持部材等を除外したサブアッシの斜視図である。 同ユニット支持部材とサブアッシの組立図である。 同ユニット支持部材にサブアッシ等を組立てた状態を示す斜視図である。 同操舵機能付ハブユニットのシール構造周辺を拡大して示す断面図である。 同シール構造の変形例を示す部分拡大断面図である。 本発明の他の実施形態に係る操舵機能付ハブユニットのユニット支持部材および一方の保持部材を示す斜視図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る操舵機能付ハブユニットの縦断面図である。 いずれかの操舵機能付ハブユニットを備えた車両の模式平面図である。 いずれかの操舵機能付ハブユニットを備えた車両の他の例の模式平面図である。 いずれかの操舵機能付ハブユニットを備えた車両のその他の例の模式平面図である。
[第1の実施形態]
本発明の実施形態に係る操舵機能付ハブユニットを図1ないし図10および図14と共に説明する。
図1に示すように、この操舵機能付ハブユニット1は、ハブユニット本体2と、ユニット支持部材3と、操舵用アクチュエータ5とを備える。図14に示すように、本実施形態では、操舵機能付ハブユニット1は、トーションビーム式の懸架装置12Rで支持される左右の後輪9R,9Rを各輪独立して操舵する機能を有し、前輪操舵付きの車両10の後輪9R,9Rに適用される。懸架装置は、トーションビーム式のサスペンションに限定されるものではなく、マルチリンク式サスペンション等他のサスペンションを適用可能である。
操舵機能付ハブユニット1は、ハンドル11aの操作等による左右の前輪9F,9Fの操舵と共に、左右の後輪9R,9Rを微小な角度(約±5deg)独立して操舵可能である。但し、操舵機能付ハブユニット1において、車両制御の要求によっては、前記微小な角度に限らず例えば10°~20°等の比較的大きな角度を左右輪個別に採ることもある。
図1および図14に示すように、懸架装置12Rの左右両側部には、ユニット支持部材3がそれぞれ取り付けられている。図2に示すように、ユニット支持部材3は、例えば、平板状の部材から成る。ユニット支持部材3のインボード側に、操舵用アクチュエータ5が設けられ、ユニット支持部材3のアウトボード側に、ハブユニット本体2が設けられる。操舵機能付ハブユニット1を車両に搭載した状態で、車両の車幅方向外側をアウトボード側といい、車両の車幅方向中央側をインボード側という。なお、操舵機能付ハブユニット1を単に、ハブユニット1と言う場合がある。
ハブユニット本体2と操舵用アクチュエータ5とはジョイント部8により連結されている。通常、このジョイント部8は、防水、防塵のために図示外のブーツが取り付けられている。
図1および図5に示すように、ハブユニット本体2は、車輪の回転軸心Oに直交し且つ上下方向に延びる転舵軸心A回りに回転自在なように、上下二箇所で回転支持部材4,4を介してユニット支持部材3に支持されている。図2に示すように、車輪9は、ホイール9aとタイヤ9bとを備える。
<ハブユニット本体2について>
図2および図5に示すように、ハブユニット本体2は、車輪9を回転支持するハブベアリング15と、上下の転舵軸部16b,16bと、操舵力受け部であるアーム部17とを備える。ハブベアリング15は、内輪18と、外輪19と、これら内外輪18,19間に介在したボール等の転動体20と、転動体20を保持する保持器とを有し、車体側の部材と車輪9とを繋ぎ、車輪9を滑らかに回転させる。
このハブベアリング15は、外輪19が固定輪、内輪18が回転輪となり、転動体20が複列とされたアンギュラ玉軸受とされている。内輪18は、ハブフランジ18aaを有しアウトボード側の軌道面を構成するハブ輪部18aと、インボード側の軌道面を構成する内輪部18bとを有する。ハブフランジ18aaに、車輪9のホイール9aがブレーキロータ21aと重なり状態でボルト固定されている。内輪18は、回転軸心O回りに回転する。
上下の転舵軸部16b,16bは、外輪19の外周から上下に突出して設けられたトラニオン軸状である。この例では、上下の転舵軸部16b,16bは、外輪19に一体に形成されている。前記「一体に形成されている」とは、各転舵軸部16bと外輪19とが、複数の要素を結合したものではなく単一の材料から例えば鍛造、機械加工等により単独の物の一部として成形されたことを意味する。
なお外輪19の外周面に嵌合された円環部16a(図13参照)を備え、この円環部16aの外周から上下に突出して設けられたトラニオン軸状の転舵軸部16b,16bであってもよい。
図2および図3に示すように、ブレーキ21は、ブレーキロータ21aと、図示外のブレーキキャリパとを有する。前記ブレーキキャリパは上下二箇所のブレーキキャリパ取付部22に取付けられる。上下二箇所のブレーキキャリパ取付部22は、外輪19の外周面におけるインボード側端部からアーム状に突出して設けられている。よってハブベアリング15とブレーキキャリパ取付部22は、一体に操舵する。
<回転支持部材等>
図4および図5に示すように、各回転支持部材4は転がり軸受であり、この例では、転がり軸受として、円すいころ軸受が適用されている。転がり軸受は、転舵軸部16bの外周に嵌合された内輪4aと、後述する保持部材Bhに嵌合された外輪4bと、内外輪4a,4b間に介在する複数の転動体4cとを有する。
上下の転舵軸部16b,16bは、それぞれユニット支持部材3に設けられた上下の保持部材Bh,Bhの軸受嵌合凹部13,13にそれぞれ嵌合する上下一対の前記回転支持部材4,4を介して、ユニット支持部材3に支持されている。各回転支持部材4は車輪9のホイール9a(図2)内に位置する。この例では、各回転支持部材4が、ホイール9a(図2)内でこのホイール9a(図2)内の幅方向中間付近に配置される。
各転舵軸部16bには、転舵軸心Aに沿って延びる雌ねじ部がそれぞれ形成され、この雌ねじ部に螺合するボルト23が設けられている。ボルト23は、フランジ23a付きのボルト23であって、内輪4aの端面にフランジ23aを当接させた状態で前記雌ねじ部に螺合することで内輪4aの端面に押圧力を付与し得る。これにより各回転支持部材4にそれぞれ予圧を与えることで各回転支持部材4の剛性を高め得る。車両の重量がこのハブユニット1に作用した場合でも初期予圧が抜けないように設定される。
回転支持部材4は、円すいころ軸受に限るものではなく、最大負荷等の使用条件によってはアンギュラ玉軸受、球面滑り軸受等の他の形式の軸受を用いることも可能である。その場合も、上記と同様に予圧を与えることができる。なお、フランジ無しのボルトの頭部と内輪4aの端面との間に円板状の押圧部材(図示せず)を介在させ、前記雌ねじ部に螺合するボルトにより、内輪4aの端面に押圧力を付与することで、各回転支持部材4にそれぞれ予圧を与えてもよい。
<保持部材等について>
図1および図5に示すように、上下の保持部材Bh,Bhは、上下の回転支持部材4,4の外周を全周に渡って保持するベアリングホルダである。また図8に示すように、上下の保持部材Bh,Bhの両方がユニット支持部材3に着脱可能に連結されている。上下の保持部材Bh,Bhは同一の共通部品であるが、いずれか一方の保持部材Bhを部分的に構造変更してもよい。各保持部材Bhは、ユニット支持部材3のアウトボード側面に当接する保持部材基端部Baと、この保持部材基端部Baに繋がり回転支持部材4を保持する保持部材本体部Bbと、保持部材基端部Baのインボード側面から突出する嵌合部Bcとを有する。これら保持部材基端部Ba、保持部材本体部Bbおよび嵌合部Bcは一体に形成されている。
図5および図8に示すように、保持部材本体部Bbは、外輪4bの外周面が嵌合される略円筒形状であり、この略円筒形状となる円筒部の軸方向一端部には、図10に示すように、径方向内方に所定長さ延びるフランジ部Bbaが形成され、このフランジ部Bbaに外輪4bの背面が支持されている。フランジ部Bbaにおける底面の内周面側の部分には、環状溝Mzが形成され、この環状溝Mzにグリースが封入されている。
図1および図8に示すように、保持部材基端部Baには、ユニット支持部材3の複数の雌ねじの位置に対応する複数のねじ孔Baaが形成されている。保持部材基端部Baの各ねじ孔Baaに取付ボルト24がそれぞれ挿通され、これら取付ボルト24が対応する雌ねじに螺合される(図9)。
図5および図8に示すように、嵌合部Bcは、ユニット支持部材3の被嵌合部3aに嵌合可能に構成される。嵌合部Bcは、保持部材基端部Baのインボード側面から所定長さ突出し、回転軸心Oおよび上下方向にそれぞれ直交する方向に延びる。但し、嵌合部Bcの延び方向は前述の方向に限定されるものではない。
図6~図8に示すように、上下の保持部材Bh,Bhには、上下の保持部材本体部Bb,Bb同士を互いに連結する一対のビーム28,28が設けられている。各ビーム28はそれぞれ上下方向に延び、長手方向上端部が上側の保持部材本体部Bbのねじ部Bbbにボルト33で締結され、長手方向下端部が下側の保持部材本体部Bbのねじ部Bbbにボルト33で締結される。これにより転舵軸部16bの剛性をより高め得る。
<シール構造について>
図6および図10に示すように、上下の転舵軸部16b,16bの外周面と、転舵軸部16b,16bの外周面に隙間δ1を介して対向する保持部材Bhの内周面との間には、第2のシール部材であるOリング34が配置されている。具体的には、各保持部材本体部Bbにおけるフランジ部Bbaの内周面に、下方に向かうに従って拡径する傾斜面36が形成されている。この傾斜面36と、転舵軸部16bの外周面における基端部と、この基端部に繋がる外輪19の外周面とで囲まれる断面略三角溝状の環状溝に、前記Oリング34が嵌め込まれている。このOリング34に潤滑剤が塗布されて使用される。前記環状溝に嵌め込まれた前記Oリング34が、傾斜面36と転舵軸部16bの外周面と外輪19の外周面に潰されて弾性変形することで、前記隙間δ1を密封し得る。
図10のシール構造の変形例として、図11に示すように、保持部材Bhの底面部と、この保持部材Bhの底面部に隙間δ2を介して対向する外輪19または円環部16a(図13参照)の平面部38との間に、第1のシール部材であるOリング37が配置されてもよい。外輪19または円環部16a(図13)のうち、上下の転舵軸部16b,16bがある位相つまり円周方向の上下の部分には、転舵軸心A(図5)に垂直な平面部38がそれぞれ形成されている。
換言すれば、各平面部38は、各転舵軸部16bの基端部周辺で転舵軸心A(図5)に垂直に形成されている。各平面部38には、転舵軸心A(図5)回りの環状溝39がそれぞれ形成され、各環状溝39にOリング37がそれぞれ嵌め込まれている。各環状溝39に嵌め込まれた前記Oリング37に、潤滑剤が塗布されて使用される。環状溝39に嵌め込まれた前記Oリング37が保持部材Bhの底面部に潰されて弾性変形することで、前記隙間δ2を密封し得る。なお図11のOリング37と図10のOリング34とを併用することも可能である。
<組立>
操舵機能付ハブユニットを組立てる際、図6に示すように、ハブベアリング15を組立後、保持部材Bh、Oリング34を各転舵軸16bに配置し、ビーム28を保持部材Bhにボルト33で締結する。図7はサブアッシ(準組立品)の組立図である。
Oリング34は前述のように転舵軸部16bと保持部材Bhで潰し弾性変形するか(図10)、または外輪19の平面部38と保持部材BhでOリング37を潰し弾性変形する(図11)ことで、シール性を確保する。このような組立方法は、Oリング34,37の切れおよび捩れなく組み立てることができる。
図8に示すように、ユニット支持部材3に前記準組立品を組立後、回転支持部材4を組み立てる。図9は、ユニット支持部材3に準組立品等を組立てたアッシ(組立品)の状態を示す斜視図である。例えば、操舵機能付ハブユニット1は、同図9に示す組立品の状態で市場において取引可能である。
<操舵用アクチュエータ5>
図2に示すように、操舵用アクチュエータ5は、ハブユニット本体2を転舵軸心A回りに回転駆動させる機能を有する。操舵用アクチュエータ5は、モータ26と、モータ26の回転を減速する減速機27と、この減速機27の正逆の回転出力を出力ロッド25aの往復直線動作に変換する直動機構25とを備える。モータ26は、例えば永久磁石型同期モータとされるが、直流モータであっても、誘導モータであってもよい。
減速機27は、ベルト伝達機構等の巻き掛け式伝達機構またはギヤ列等を用いることができ、図2の例ではベルト伝達機構が用いられている。減速機27は、ドライブプーリ27a,ドリブンプーリ27bと、ベルト27cとを有する。モータ26のモータ軸にドライブプーリ27aが結合され、直動機構25にドリブンプーリ27bが設けられている。このドリブンプーリ27bは、前記モータ軸に平行に配置されている。モータ26の駆動力は、ドライブプーリ27aからベルト27cを介してドリブンプーリ27bに伝達される。前記各ドライブプーリ27a,ドリブンプーリ27bとベルト27cとで、巻き掛け式の減速機27が構成される。
直動機構25は、滑りねじまたはボールねじ等の送りねじ機構、またはラック・ピニオン機構等を用いることができ、この例では台形ねじの滑りねじを用いた送りねじ機構が用いられている。直動機構25は、前記台形ねじの滑りねじ25bを用いた送りねじ機構を備えるため、タイヤ9bからの逆入力の防止効果を高め得る。モータ26、減速機27および直動機構25を備えた操舵用アクチュエータ5は、準組立品として組み立てられユニット支持部材3にボルト等により着脱自在に取り付けられる。ユニット支持部材3には、直動機構25をケース内所定位置に支持する嵌合孔、および、出力ロッド25aの進退を許す貫通孔ha等が形成されている。なおモータ26の駆動力を、減速機を介さず直接直動機構25へ伝達する機構も可能である。
<作用効果>
以上説明した操舵機能付ハブユニット1によれば、車輪9を支持するハブベアリング15を含むハブユニット本体2を、操舵用アクチュエータ5の駆動により、転舵軸心A回りに自由に回転させることができる。ハブユニット本体2は、操舵用アクチュエータ5の出力ロッド25aをモータ26の駆動により進退させることで、出力ロッド25aに連結されたアーム部17を介して回転させられる。
操舵用アクチュエータ5によりハブベアリング15を転舵軸心A回りに一定の範囲で自由に回転させることができ、車両の走行状況に応じて、例えば、車輪9のトー角を任意に変更することができる。
この操舵機能付ハブユニット1の構成を前輪に適用した場合、ステアリング装置11(図14)により運転者のハンドル11aの操作で、車輪9はナックル6(図14)およびユニット支持部材3と共に操舵されるが、この操舵に付加する形で転舵軸心A回りに僅かな角度の補助操舵を車輪毎に独立して行える。補助操舵の角度については、車両の運動性能の向上、走行の安定・安全性向上を図るにつき、僅かな角度で足り、補助操舵可能角度が±5度以下であっても十分に足りる。補助操舵の角度は操舵用アクチュエータ5の制御により行う。
また、旋回走行時に、走行速度に応じて左右輪の舵角差を変えることができる。例えば、高速域の旋回走行においてはパラレルジオメトリとし、低速域の旋回走行においてはアッカーマンジオメトリとする等、走行中にステアリングジオメトリを変化させることができる。このように走行中に車輪角度を任意に変更することができるため、車両の運動性能を向上させ、安定・安全に走行することが可能となる。さらに、左右輪の操舵角度を適切に変えることで、旋回走行における車両の旋回半径を小さくし、小回り性能を向上させることもできる。
さらに直線走行時にも、それぞれの場面に合わせてトー角を調整することで、低速時には燃費を悪化させることなく、高速時には走行安定性を確保する等調整が可能である。
この操舵機能付ハブユニット1の構成を後輪に適用した場合は、ハブユニット全体は操舵しないが、操舵機能により、前輪と同様に僅かな角度の操舵を車輪毎に独立して行える。後輪の舵角を前輪と同じ位相にすると、操舵時に発生するヨーを抑え、車両の安定性を高めることができる。さらに直線走行時にも左右独立でトー角を調整することで、走行安定性を確保することができる。
車両の走行時に車輪9からの様々の方向の荷重を回転支持部材4および転舵軸部16bが受ける。この場合に上下の保持部材Bh,Bhが上下の回転支持部材4,4の外周を全周に渡って保持し、上下の保持部材Bh,Bhの両方がユニット支持部材3に着脱可能に連結されているため、各保持部材Bhの円周方向の一部分のみに局所的に荷重が作用することなく、ボルト24の締結力、嵌合部Bcおよび被嵌合部3aで荷重を受けることができる。さらに前記先行技術のような転舵軸支持部を支持する二つの分割構造体を締結するボルト等が不要となる分、転舵軸部16bのサイズを大きくできる。換言すれば、前記ボルト等が不要となるため、転舵軸部16bのサイズを大きくしてもブレーキディスク等に干渉しない。
したがって、転舵軸部16bの剛性および強度を確保し、操舵機能付ハブユニット1として高い剛性が得られる。また車両が受ける様々の方向の荷重をユニット支持部材3で受けることが可能となるため、ハブユニット全体のコンパクト化を図ることができる。
保持部材Bhは、ユニット支持部材3の被嵌合部3aに嵌合される嵌合部Bcを有するため、ユニット支持部材3に対し、ハブベアリング15の位置決めを簡単に且つ精度よく行うことができる。
各回転支持部材4が車輪9のホイール9a内に位置しているため、回転支持部材がホイール外に配置される従来構造よりも、転舵軸部16bの中心から車輪9の接地面中心までの距離を確実に短縮でき、車輪9を操舵させる力を低減することができる。したがって、操舵用アクチュエータ5の小形化を図りハブユニット全体の小型化および重量低減を図ることができる。これにより車両の運動性能を高めることができる。
ところで軸受等の回転支持部材4は、グリースの確保および外部からの埃および水の浸入を防ぐために密封性を確保する必要である。しかし、先行技術のように、軸受および転舵軸部を含む転舵軸支持部を二つの分割構造体で支持する構造において、密封性を確保するためのシールを組み込むと、例えば、二つの分割構造体間の僅かな段差等にシールが接触することに起因して、シールの捩れまたは異常が発生し密封性が不十分となるおそれがある。
この操舵機能付ハブユニット1において、回転支持部材4の外周を全周に渡って保持する保持部材Bhの底面部と、この保持部材Bhの底面部に隙間δ2を介して対向する平面部38との間に、第1のシール部材であるOリング37が配置されている場合、シールの捩れ等の課題を解消してOリング37は所期のシール性能を維持できる。よって、転舵軸部16bの周辺部に水および異物等が侵入することを防止することができる。
転舵軸部16bの外周面と、この転舵軸部16bの外周面に隙間δ1を介して対向する保持部材Bhの内周面との間に、第2のシール部材であるOリング34が配置されている場合、保持部材Bhは回転支持部材4の外周を全周に渡って保持するため、シールの捩れ等の課題を解消してOリング34は所期のシール性能を維持できる。よって、転舵軸部16bおよび回転支持部材4の密封性を確保し得る。
<他の実施形態について>
以下の説明においては、各実施の形態で先行して説明している事項に対応している部分には同一の参照符号を付し、重複する説明を略する。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、特に記載のない限り先行して説明している形態と同様とする。同一の構成から同一の作用効果を奏する。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
[第2の実施形態]
図12に示すように、上下の保持部材Bh,Bhのいずれか一方(同図の例は上側の保持部材Bh)がユニット支持部材3に一体に設けられてもよい。他方の保持部材(図示せず)は、前述の実施形態と同様に、ユニット支持部材3にボルトにより着脱可能に連結される。前記ユニット支持部材3に着脱可能に連結される保持部材は、ユニット支持部材3の被嵌合部3aに嵌合される嵌合部を有する点も同様である。
この構成によると、転舵軸部の剛性および強度をさらに高く確保し、操舵機能付ハブユニットとして高い剛性が得られる。特に、上側の保持部材Bhがユニット支持部材3に一体に設けられている場合、タイヤからの外力を、保持部材Bhとユニット支持部材3が一体となっている部分を介してユニット支持部材3で受けることができるため、操舵機能付ハブユニットとしてさらに高い剛性、強度が得られる。いずれかの保持部材Bhがユニット支持部材3に一体に設けられている分、操舵機能付ハブユニット全体の部品点数を低減でき、組立工数を低減することができる。
図9に示すように、操舵用アクチュエータを除外した操舵機能付ハブユニット1としてもよい。
図13に示すように、各回転支持部材4が滑り軸受であってもよい。
図15に示すように、前輪操舵の車両において、操舵機能付ハブユニット1は、操舵輪である左右の前輪9Fに装備されてもよい。この場合、ユニット支持部材3(図1)が、懸架装置12のナックル(足回りフレーム部品)6に一体または別体に設けられる。前記操舵機能付ハブユニット1の転舵軸心Aは、主な操舵を行うキングピン軸とは異なっている。通常の車両は、車両走行の直進安定性の向上を目的としてキングピン角度が10~20度で設定されているが、この実施形態の操舵機能付ハブユニット1は、前記キングピン角度とは別の角度(軸)の転舵軸を有する。
その他図16に示すように、操舵機能付ハブユニット1を、操舵輪である左右の前輪9F,9Fおよび非操舵輪である左右の後輪9R,9Rにそれぞれ用いてもよい。
<操舵システムについて>
図1に示すように、この操舵システムは、いずれかの実施形態に係る操舵機能付ハブユニット1と、この操舵機能付ハブユニット1の操舵用アクチュエータ5を制御する制御装置29とを備える。制御装置29は、操舵制御部30と、アクチュエータ駆動制御部31とを有する。操舵制御部30は、上位制御部32から与えられた補助操舵角指令信号(操舵角指令信号)に応じた電流指令信号を出力する。
上位制御部32は操舵制御部30の上位の制御手段であり、この上位制御部32として、例えば、車両全般を制御する電気制御ユニット(Vehicle Control Unit,略称VCU)が適用される。アクチュエータ駆動制御部31は、操舵制御部30から入力された電流指令信号に応じた電流を出力して操舵用アクチュエータ5を駆動制御する。アクチュエータ駆動制御部31は、モータ26のコイルに供給する電力を制御する。このアクチュエータ駆動制御部31は、例えば、図示外のスイッチ素子を用いたハーフブリッジ回路を構成し、前記スイッチ素子のON-OFFデューティ比によりモータ印加電圧を決定するPWM制御を行う。これにより、運転者のハンドル操作による操舵に付加して、車輪を微小に角度変化することができる。直線走行時にも、それぞれの場面に合わせてトー角の量を調整し得る。
操舵システムは、運転者のハンドル操作に代えて、図示外の自動運転装置、運転支援装置の指令等によって操舵用アクチュエータ5,5を動作させてもよい。
以上、実施形態に基づいて本発明を実施するための形態を説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…操舵機能付ハブユニット、2…ハブユニット本体、3…ユニット支持部材、4…回転支持部材、5…操舵用アクチュエータ、6…ナックル(足回りフレーム部品)、9…車輪、9a…ホイール、9F…前輪、9R…後輪、12,12R…懸架装置、15…ハブベアリング、16a…円環部、16b…転舵軸部、19…外輪(固定輪)、29…制御装置、30…操舵制御部、31…アクチュエータ駆動制御部、34…Oリング(第2のシール部材)、37…Oリング(第1のシール部材)、Bc…嵌合部、Bh…保持部材

Claims (10)

  1. 車輪を回転支持するハブベアリング、およびこのハブベアリングの固定輪またはこの固定輪に設けられた円環部の外周から上下にそれぞれ突出する転舵軸部を有するハブユニット本体と、
    懸架装置の足回りフレーム部品に設けられ、前記ハブユニット本体を支持するユニット支持部材と、を備え、
    前記ハブベアリングは、上下の前記転舵軸部をその転舵軸心回りに回転自在に支持する回転支持部材を介して、前記ユニット支持部材に支持される操舵機能付ハブユニットであって、
    上下の前記回転支持部材の外周を全周に渡って保持する上下の保持部材が、前記ユニット支持部材に設けられ、前記上下の保持部材のいずれか一方または両方が前記ユニット支持部材に着脱可能に連結されている操舵機能付ハブユニット。
  2. 請求項1に記載の操舵機能付ハブユニットにおいて、前記ユニット支持部材に着脱可能に連結される前記保持部材は、前記ユニット支持部材の被嵌合部に嵌合される嵌合部を有する操舵機能付ハブユニット。
  3. 請求項1または請求項2に記載の操舵機能付ハブユニットにおいて、前記上下の保持部材のいずれか一方が前記ユニット支持部材に一体に設けられている操舵機能付ハブユニット。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の操舵機能付ハブユニットにおいて、前記各回転支持部材が転がり軸受または滑り軸受である操舵機能付ハブユニット。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の操舵機能付ハブユニットにおいて、前記各回転支持部材が前記車輪のホイール内に位置する操舵機能付ハブユニット。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の操舵機能付ハブユニットにおいて、前記保持部材の底面部と、この保持部材の底面部に隙間を介して対向する前記固定輪または前記円環部の平面部との間に、第1のシール部材が配置されている操舵機能付ハブユニット。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の操舵機能付ハブユニットにおいて、上下の前記転舵軸部の外周面と、この転舵軸部の外周面に隙間を介して対向する前記保持部材の内周面との間に、第2のシール部材が配置されている操舵機能付ハブユニット。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の操舵機能付ハブユニットにおいて、前記ハブユニット本体を前記転舵軸心回りに回転駆動させる操舵用アクチュエータを備える操舵機能付ハブユニット。
  9. 請求項8に記載の操舵機能付ハブユニットと、この操舵機能付ハブユニットの前記操舵用アクチュエータを制御する制御装置とを備えた操舵システムであって、前記制御装置は、与えられた操舵角指令信号に応じた電流指令信号を出力する操舵制御部と、この操舵制御部から入力された電流指令信号に応じた電流を出力して前記操舵用アクチュエータを駆動制御するアクチュエータ駆動制御部とを有する操舵システム。
  10. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の操舵機能付ハブユニットを用いて前輪および後輪のいずれか一方または両方が支持された車両。
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