JP2022120865A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】印字文字の大きさ(フォントサイズ)を制限することなく、スキャッタの発生を抑制することができる新規なインクジェット記録装置を提供する。【解決手段】印字ヘッドを構成する偏向電極正極203、或いは偏向電極負極107、或いは偏向電極正極203と偏向電極負極107を、印字文字の大きさに対応してインク液滴の吐出方向に沿って移動可能に構成した。【選択図】図5
Description
本発明はインクジェット記録装置に係り、特に連続噴射式荷電制御型のインクジェット記録装置に関するものである。
一般的な連続噴射式荷電制御型のインクジェット記録装置は、本体にインクを貯留するインク容器を設けており、そのインク容器のインクをインク供給ポンプによって印字ヘッドへ供給している。印字ヘッドに供給されたインクは、インクノズルから連続的に噴出され、インク液滴化される。インク液滴のうち、印字に使用するインク液滴には、帯電・偏向処理を行い、印字対象物の所望の印字位置へ飛翔させて文字や記号(以下、代表して文字と表記する)を形成し、印字に使用しないインク液滴には、帯電・偏向処理を行わず、ガターで捕集してインク回収ポンプによりインク容器へ戻す構成とされている。尚、以下では、印字された文字を「印字文字」と定義する。
連続噴射式荷電制御型のインクジェット記録装置は、一秒間に数万個のインク液滴を噴出して印字を行っており、このため、高速な印字が可能である。一方で、飛翔しているインク液滴に対しては、インク液滴の帯電に起因するクーロン力や、インク液滴の径と周囲の流れ場に応じた空気抗力が働く。そのため、近接して飛翔している複数のインク液滴に着目すると「スキャッタ」という現象が発生する恐れがある。
スキャッタは、インク液滴同士が飛翔中に互いに接近した際に、インク液滴同士の帯電量に起因してクーロン力が発生し、2つのインク液滴の飛翔方向が変化する現象である。スキャッタが発生した場合、印字対象物上で形成された2つの印字ドットの間隔は不自然に離れ、印字文字の視認性を損ねる原因ともなる。
このため、この種のインクジェット記録装置、例えば特開2002-264339号公報(特許文献1)に記載のインクジェット記録装置においては、偏向電極を構成する偏向電極正極、及び偏向電極負極の形状をインク液滴の飛翔軌跡に合わせて湾曲させ、飛翔しているインク液滴の偏向効率を向上することで、飛翔液滴同士のクーロン力が働く時間を短くして、スキャッタが発生する恐れを抑制することが提案されている。
ところで、この種のインクジェット記録装置においては、フォントサイズが大きい文字、及びフォントサイズが小さい文字を、1つのインクジェット記録装置によって印字対象物に印字することが往々にしてある。
この場合、フォントサイズが大きい文字は、フォントサイズが小さい文字に比べて、着滴したインク液滴の間の距離が長くなる。そして、着滴したインク液滴の間の距離が長いということは、インク液滴同士が飛翔中に互いに接近しないことを意味しており、このためスキャッタが発生しづらい傾向にある。
しかしながら、フォントサイズが小さい文字は、フォントサイズが大きい文字に比べて、着滴したインク液滴の間の距離が短くなる。そして、着滴したインク液滴の間の距離が短いということは、インク液滴同士が飛翔中に互いに接近することを意味しており、このためスキャッタが発生しやすい傾向にある。尚、フォントサイズの大きさとは別に、印字文字を形成する印字ドットの隣り合う間隔が長い場合と短い場合も同様の現象を生じることがある。
このような現象に対して、特許文献1では、偏向電極正極、及び偏向電極負極の形状をインク液滴の飛翔軌跡に合わせて湾曲させ、高効率な偏向を実現しているが、電極の湾曲の大きさは調整できないため、飛翔軌跡が湾曲に沿わないインク液滴は印字できず、印字文字の大きさを制限してしまうという課題を抱えてる。
本発明の目的は、印字文字の大きさや、隣接する印字ドットの間隔に制限されることなく、スキャッタの発生を抑制することができる新規なインクジェット記録装置を提供することにある。
本発明の特徴は、偏向電極によって形成される静電場の発生位置が、インク液の噴出方向に調整できるように構成された、ところにある。
また、本発明の特徴は、印字ヘッドを構成する偏向電極正極、或いは偏向電極負極、或いは偏向電極正極と偏向電極負極を、インク液滴の噴出方向に沿って移動可能に構成した、ところにある。
尚、インク液滴の噴出方向は、インク液滴の偏向方向ではなく、インク液滴が直進する方向である。
本発明によれば、印字文字の大きさや、隣接する印字ドットの間隔に制限されることなく、スキャッタの発生を抑制することができる。尚、上記した以外の構成、及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
まず、本発明が適用される連続噴射式荷電制御型のインクジェット記録装置の構成と印字方法について、図1を用いて説明する。
図1に、インクジェット記録装置の外観構成と使用状態を示している。先ず、インクジェット記録装置本体1に備わるディスプレイ2を用いて、フォントサイズも含めた印字内容を決定する。決定した印字内容は、印字ヘッド4からインク液滴を連続的に吐出することで、ベルトコンベア等の搬送手段5で搬送される印字対象物100へと印字される。インクジェット記録装置本体1は、ケーブル3を介して、印字ヘッド4へのインク供給と動作制御を実施する。
次に、本発明が適用される連続噴出式荷電制御型のインクジェット記録装置の印字原理について、図2を用いて説明する。
図2には、インクジェット記録装置の印字原理を模式的に示している。図2において、インク容器101に貯留されているインク液109は、インク供給ポンプ102で加圧されてインクノズル103に供給される。インクノズル103に設置された圧電素子104に、周期的に電圧を加えることで、インクノズル103内のインクが励振される。励振されたインクは、インクノズル103よりインク柱110として吐出された後、インク液滴となる。印字に使用するインクに対しては、インクの液滴化と同時に、帯電電極105によって帯電が行われる。
帯電インク液滴111は、偏向電極正極106、及び偏向電極負極107間に生じる電場によって偏向されたのち、印字対象物100に着滴する。一方、印字に使用しないインク液滴112は帯電されないので、無帯電インク液滴112は、偏向が行われずガター108にて回収される。回収されたインクは再び負インク容器101に戻される。
そして、図1のインクジェット記録装置本体1には、図2に示したインク容器101、及びインク供給ポンプ102等が格納されている。図1の印字ヘッド4には、図2に示したインクノズル103、帯電電極105、偏向電極正極106、偏向電極負極107、及びガター108等が格納されている。
次に、上述したインクジェット記録装置を用いて文字を印字した際に、従来発生していた問題を、図3、及び図4を用いて簡単に説明する。
図3には、印字文字の一例として、アルファベットの「B」を印字する際の印字マトリクスを示している。また、図4には、スキャッタが発生する理由を説明するために、時間経過に伴う帯電インク液滴の挙動を示している。
インクジェット記録装置では、図3に示すように、縦方向に1列ずつスキャンを行い、その間に印字対象物が搬送され続けることにより、印字内容を形成する。1列のスキャンでは、最下行から最上行に向かって順に印字ドット(黒丸で表示)が形成されるように、インク液滴に順番に帯電を行っている。一方で、印字マトリクス上に印字ドットがない場合はインク液滴を帯電させずに回収している。
このとき、例えば1列目の1行目、及び2行目の印字ドットを形成するインク液滴は、連続して帯電が行われて帯電時点で接近した状態となる。接近した状態で帯電したインク液滴は、飛翔中にさらに接近するので、印字対象物に着滴する前にスキャッタが発生する。その結果、1列目の1行目、及び2行目の印字ドットの位置がずれて、印字品質が劣化する現象が発生する。
フォントサイズが大きい文字を印字する場合は、2個のインク液滴が保持する帯電量が異なって偏向量の差が大きくなることから、飛翔中のインク液滴が接近しないので、スキャッタが発生し難い。一方、フォントサイズが小さい文字を印字する場合は、2個のインク液滴が保持する帯電量が近似して偏向量の差が小さくなることから、飛翔中のインク液滴が互いに接近して、スキャッタが発生し易くなる。
尚、図3ではアルファベットの「B」の印字文字について説明したが、スキャッタに起因するインク液滴の着滴位置のずれは、図3に示した印字文字に限らない。異なる印字制御、印字内容であっても、スキャッタに起因するインク液滴の着滴位置のずれが発生する可能性がある。即ち、飛翔軌跡が類似した2個以上のインク液滴が、例えば、隣接したインク液滴のように近い距離で帯電されて印字が実行される場合には、それらのインク液滴の間でスキャッタが発生する恐れがある。
次に、飛翔軌跡が類似しており、かつ近い距離で帯電された2個のインク液滴が、飛翔中に更に接近する理由を説明する。図4には、2つのインク液滴が形成されてから、偏向電極を通過して印字対象物に着滴するまでの、インク液滴の位置関係を模式的に示している。
図4に示されている先行するインク液滴201a、インク液滴201b、及びインク液滴201cは同一のインク液滴であり、夫々が或る時刻での飛翔位置を示している。同様に後行のインク液滴202a、インク液滴202b、及びインク液滴202cも同一のインク液滴であり、上述した或る時刻での飛翔位置を示している。
先ず或る時刻(t1)において、帯電電極105内で、帯電したインク液滴201a、及びインク液滴202aが形成される。この時点では、インク液滴201a、及びインク液滴202aに働く空気抗力の大きさは、ほぼ共通である。これは、その他のインク液滴も周期的に形成されて吐出されており、偏向前のインク液滴は一直線上に飛翔するためである。
その後、所定の時間が経過した或る時刻(t2)において、偏向電極正極106、及び偏向電極負極107内に進行したインク液滴201b、及びインク液滴202bは、偏向電極が形成する電場により偏向が行われる。このとき、インク液滴201bの前方に、飛翔しているインク液滴が存在しない場合、インク液滴201bに働く空気抗力の大きさは、減速以外の要因で減少することはない。
一方で、インク液滴202bの前方には、インク液滴201bが飛翔しており、後に気流を形成している。インク液滴202bは、その飛翔軌跡がインク液滴201bに類似していた場合、インク液滴201bによって形成された気流中を飛翔することとなり、空気抗力の大きさが小さくなる。このため、インク液滴201b、及びインク液滴202bは、飛翔中に互いに徐々に接近する挙動をとることになる。
その後、所定の時間が経過した或る時刻(t3)において、インク液滴201c、及びインク液滴202cは、2つのインク液滴201c、202cが最接近した際の位置関係を表しており、この時点でクーロン力によるスキャッタが発生する。
このように、飛翔軌跡が類似しており、かつ近い距離で帯電された2個のインク液滴は、飛翔中に互いに接近することとなる。ただ、近い距離で帯電された2個のインク液滴であっても、行方向に連続して印字ドットを形成する場合や、飛翔軌跡に十分な差がある場合は、スキャッタは発生し難い。例えば、印字される文字がインク液滴の偏向方向に十分に大きく、インク液滴201a、及びインク液滴202bに与えられる帯電量に十分に差がある場合(例えば、フォントサイズが大きい場合)である。この場合、インク液滴202は、インク液滴201の形成する気流からずれて飛翔するため、飛翔中のインク液滴の接近、及びこれに基づくスキャッタは発生し難くなる。
このような背景を基礎に、次に本発明の第1の実施形態になるインクジェット記録装置の構成を図5、及び図6に基づき説明する。図5、図6には、インク液滴の噴出方向に沿って偏向電極正極を移動可能に構成した第1の実施形態を示している。ここで、図5はフォントサイズが大きい場合の偏向電極正極の位置を示し、図6はフォントサイズが小さい場合の偏向電極正極の位置を示している。
図5において、偏向電極負極107の位置は固定されて不変であるが、偏向電極正極203には、インク液滴の噴出方向への移動を可能とされている。このため、印字ヘッドに対して、移動可能に板状のスライドパネル204が備え付けられている。このスライドパネル204の下端に、偏向電極正極203が固定されており、スライドパネル204と偏向電極正極203は一緒に移動される構成である。
ここで、スライドパネル204、及び偏向電極正極203の移動方向は、インク液滴の噴出方向であるが、このインク液滴の噴出方向は、インク液滴の偏向方向ではなく、インク液滴が直進する方向である。
そして、スライドパネル204には、位置調整溝208、及び位置調整溝209が形成されており、この位置調整溝208、及び位置調整溝209に、位置調整ネジ205、位置調整ネジ206、及び位置調整ネジ207が挿通されて、印字ヘッドの内壁にねじ止めされている。これによって印字ヘッド対して、スライドパネル204が移動されて位置調整された後に、位置調整ネジ205、位置調整ネジ206、及び位置調整ネジ207を締め付けることによって、印字ヘッドの内壁にスライドパネル204が固定される。
このように、位置調整ネジ205、位置調整ネジ206、及び位置調整ネジ207を緩めることにより、位置調整溝208、及び位置調整溝209によって、スライドパネル204、及び偏向電極正極203が、インク液滴の噴出方向への移動が可能となる。
図5は、偏向電極負極107と偏向電極正極203とが、基準位置RPにある状態を示しており、図中でスライドパネル204は最も左側に位置している。この状態で、フォントサイズが大きい場合の印字が可能となっている。
ここで、静電場の発生位置である偏向開始点212は、インクノズル103(図2参照)の側の偏向電極負極107と偏向電極正極203の重なり部分が始まる位置であり、また静電場の消滅位置である偏向終了点214は、印字対象物100の側の偏向電極負極107と偏向電極正極203の重なり部分が終わる位置である。したがって、偏向開始点212と偏向終了点214の間は、静電場が形成される第1の重なり領域SRとなる。これは、以下に説明する他の実施形態でも同様である。
一方、図6において、位置調整ネジ205、位置調整ネジ206、及び位置調整ネジ207を緩めることにより、スライドパネル204を右側に移動させることで、偏向電極正極203をインク液滴の噴出方向に沿って右側(印字対象物側)に移動することができ、図中でスライドパネル204は最も右側に位置している。この状態で、フォントサイズが小さい場合の印字が可能となっている。
ここで、静電場の発生位置である偏向開始点213は、インクノズル103(図2参照)の側の偏向電極負極107と偏向電極正極203の重なり部分が始まる位置であり、また偏向終了点214は、印字対象物100の側の偏向電極負極107と偏向電極正極203の重なり部分が終わる位置である。したがって、偏向開始点213と偏向終了点214の間は、静電場が形成される第2の重なり領域SRとなる。
したがって、図6の偏向電極正極203の配置状態では、偏向開始点213は、印字対象物100の側に移動されたことになり、また、第1の重なり領域SRの長さに比べて、第2の重なり領域SRの長さの方が、インク液滴の噴出方向で見て短くなっている。
ここで、図5、及び図6に示すように、位置調整ネジを3個使用することで、偏向電極正極203と偏向電極負極107との平行性を保ったまま、ディスプレイ2で設定されたフォントサイズに対応して、作業者による手動で移動が可能となっている。ただし、固定方法は位置調整ネジに限らなくても良いものである。
更に、偏向電極正極203の移動は、スライドパネル204の位置調整ネジの操作による手動による移動が簡易な方法であるが、例えば電動機を用いることで、ディスプレイ2で設定されたフォントサイズに対応して、電動制御で偏向電極正極203の配置位置を制御することもできる。
次に、図5、及び図6で示した偏向電極を使用することで、フォントサイズが異なった印字でもスキャッタが発生しない理由を説明する。
先ず、フォントサイズが大きい文字を印字する場合における、偏向電極正極203と偏向電極負極107の位置関係について説明する。フォントサイズが大きいと、例えば、図3に示すような印字マトリクスの1列目の行方向に隣接した印字ドット(例えば、1行目と2行目)を形成するインク液滴の飛翔軌跡が十分に離れており、飛翔中のインク液滴にスキャッタが発生する恐れが低い。このため、図5の位置関係で偏向電極正極203と偏向電極負極107の位置を定める。
一方、フォントサイズが小さい文字を印字する場合における、偏向電極正極203と偏向電極負極107の位置関係について説明する。フォントサイズが小さいと、例えば、図3に示すような印字マトリクスの行方向に隣接した印字ドット(例えば、1行目と2行目)を形成するインク液滴の飛翔軌跡が接近しているので、飛翔中のインク液滴にスキャッタが発生する恐れがある。このため、図6の位置関係で偏向電極正極203と偏向電極負極107の位置を定める。
次に、上述したフォントサイズの大きさに応じて、偏向電極正極203の位置を変更することによって形成される静電場の特性を、図7を用いて説明する。
図7には、図5、及び図6に示す偏向電極の位置関係の相違によって生じる、偏向電極が形成する静電場の発生する状態を示している。図7にあるグラフの縦軸は、偏向電極が形成する静電場の強度を示しており、横軸はインクノズルの位置を原点とした時の、印字対象物までの距離を表している。
図7のグラフに示す破線210は、図5の位置関係(フォントサイズが大きい場合)を採用した偏向電極正極203と偏向電極負極107を使用した場合の静電場強度の特性を示しており、図5の偏向開始点212と偏向終了点214の間で静電場を形成している。一方、実線211は、図6の位置関係(フォントサイズが小さい場合)を採用した偏向電極正極203と偏向電極負極107を使用した場合の静電場強度の特性を示しており、図6の偏向開始点213と偏向終了点214の間で静電場を形成している。
フォントサイズが大きい文字を印字する場合は、スキャッタが発生する恐れは小さいが、インクノズル103から印字対象物100までの間で、飛翔しているインク液滴に対して強い偏向を行う必要がある。したがって、偏向電極正極203と偏向電極負極107が形成する静電場が、インクノズル103から印字対象物100までの距離に対して占める割合が最大(この場合は、偏向開始点212と偏向終了点214の間の領域)となる、破線210に示す特性を得る図5に示す偏向電極の配置関係で印字を行うようにする。
一方、フォントサイズが小さい文字を印字する場合は、スキャッタが発生する恐れが大きいが、インクノズル103から印字対象物100までの間で、飛翔しているインク液滴に対して強い偏向を行う必要がない。したがって、偏向電極正極203と偏向電極負極107が形成する静電場が、インクノズル103から印字対象物100までの距離に対して占める割合が最小(この場合は、偏向開始点213と偏向終了点214の間の領域)となる、実線210に示す特性を得る図6に示す偏向電極の配置関係で印字を行うようにする。
このように、図5に示す偏向電極正極203と偏向電極負極107の配置関係で印字を行った場合においては、インク液滴が偏向を開始する偏向開始点が、偏向開始点212である。これに対して、図6に示す偏向電極正極203と偏向電極負極107の配置関係で印字を行った場合においては、インク液滴が偏向を開始する偏向開始点が、矢印で示すように、印字対象物100の側に向かって偏向開始点213に移動されることになる。尚、偏向終了点214は同じである。
すなわち、図6に示す偏向電極正極203と偏向電極負極107の配置関係では、インク液滴同士が接近を開始するタイミングは、図5に示す偏向電極正極203と偏向電極負極107の配置関係よりも遅くなり、スキャッタが発生する前に印字対象物にインク液滴を着滴させることが可能となる。このため、フォントサイズが小さい文字を印字する場合であっても、インク液滴の着滴位置のずれが発生するのを抑制することができる。
尚、本実施形態では偏向電極正極203が、インクノズル103の側に寄せられた場合と、印字対象物100の側に寄せられたた場合とを示したが、これに限らず、必要される任意の位置に配置することができる。
ここで、本実施形態では、偏向電極正極203が印字対象物の側に移動する構成となっている。このため、移動した偏向電極正極203が、印字ヘッド内のガター108等と接近するので、放電を発生させないように放電対策を行うことも有効である。
次に、本発明の第2の実施形態を図8~図10を用いて説明する。第1の実施形態では偏向電極正極203を移動させたが、本実施形態では偏向電極負極107を移動させる構成とした。
図8、図9には、インク液滴の噴出方向に沿って偏向電極負極を移動可能に構成した実施形態を示している。ここで、図8はフォントサイズが大きい場合の偏向電極正極の位置を示し、図9はフォントサイズが小さい場合の偏向電極正極の位置を示している。
図8において、偏向電極正極203の位置は固定されて不変であるが、偏向電極負極107には、インク液滴の噴出方向への移動を可能とされている。このため、印字ヘッドに対して、移動可能に板状のスライドパネル304が備え付けられている。このスライドパネル304の上端に、偏向電極負極107が固定されており、スライドパネル304と偏向電極負極107は一緒に移動される構成である。
ここで、スライドパネル304、及び偏向電極負極107の移動方向は、インク液滴の噴出方向であるが、このインク液滴の噴出方向は、インク液滴の偏向方向ではなく、インク液滴が直進する方向である。
そして、スライドパネル304には、位置調整溝308、及び位置調整溝309が形成されており、この位置調整溝308、及び位置調整溝309に、位置調整ネジ305、位置調整ネジ306、及び位置調整ネジ307が挿通されて、印字ヘッドの内壁にねじ止めされている。これによって印字ヘッド対して、スライドパネル304が移動されて位置調整された後に、位置調整ネジ305、位置調整ネジ306、及び位置調整ネジ307を締め付けることによって、印字ヘッドの内壁にスライドパネル304が固定される。
このように、位置調整ネジ305、位置調整ネジ306、及び位置調整ネジ307を緩めることにより、位置調整溝308、及び位置調整溝309によって、スライドパネル304、及び偏向電極不極107が、インク液滴の噴出方向への移動が可能となる。
図8は、偏向電極負極107と偏向電極正極203とが、基準位置RPにある状態を示しており、図中でスライドパネル304は最も左側に位置している。この状態で、フォントサイズが大きい場合の印字が可能となっている。
ここで、静電場の発生位置である偏向開始点312は、インクノズル103(図2参照)の側の偏向電極負極107と偏向電極正極203の重なり部分が始まる位置であり、また静電場の消滅位置である偏向終了点314は、印字対象物100の側の偏向電極負極107と偏向電極正極203の重なり部分が終わる位置である。したがって、偏向開始点312と偏向終了点314の間は、静電場が形成される第1の重なり領域SRとなる。
一方、図9において、位置調整ネジ305、位置調整ネジ306、及び位置調整ネジ307を緩めることにより、スライドパネル304を右側に移動させることで、偏向電極負極107をインク液滴の噴出方向に沿って右側(印字対象物側)に移動することができ、図中でスライドパネル304は最も右側に位置している。この状態で、フォントサイズが小さい場合の印字が可能となっている。
ここで、静電場の発生位置である偏向開始点313は、インクノズル103(図2参照)の側の偏向電極負極107と偏向電極正極203の重なり部分が始まる位置であり、また偏向終了点314は、印字対象物100の側の偏向電極負極107と偏向電極正極203の重なり部分が終わる位置である。したがって、偏向開始点313と偏向終了点314の間は、静電場が形成される第2の重なり領域SRとなる。
したがって、図9の偏向電極負極107の配置状態では、偏向開始点213は、印字対象物100の側に移動されたことになり、また、第1の重なり領域SRの長さに比べて、第2の重なり領域SRの長さの方が、インク液滴の噴出方向で見て短くなっている。
ここで、図8、及び図9に示すように、位置調整ネジを3個使用することで、偏向電極正極203と偏向電極負極107との平行性を保ったまま、ディスプレイ2で設定されたフォントサイズに対応して、作業者による手動で移動が可能となっている。ただし、固定方法は位置調整ネジに限らなくても良いものである。
更に、偏向電極負極107の移動は、スライドパネル304の位置調整ネジの操作による手動による移動が簡易な方法であるが、例えば電動機を用いることで、ディスプレイ2で設定されたフォントサイズに対応して、電動制御で偏向電極負極107の配置位置を制御することもできる。
次に、図8、及び図9で示した偏向電極を使用することで、フォントサイズが異なった印字でもスキャッタが発生しない理由を説明する。
先ず、フォントサイズが大きい文字を印字する場合における、偏向電極正極203と偏向電極負極107の位置関係について説明する。フォントサイズが大きいと、例えば、図3に示すような印字マトリクスの1列目の行方向に隣接した印字ドット(例えば、1行目と2行目)を形成するインク液滴の飛翔軌跡が十分に離れており、飛翔中のインク液滴にスキャッタが発生する恐れが低い。このため、図5の位置関係で偏向電極正極203と偏向電極負極107の位置を定める。
一方、フォントサイズが小さい文字を印字する場合における、偏向電極正極203と偏向電極負極107の位置関係について説明する。フォントサイズが小さいと、例えば、図3に示すような印字マトリクスの行方向に隣接した印字ドット(例えば、1行目と2行目)を形成するインク液滴の飛翔軌跡が接近しているので、飛翔中のインク液滴にスキャッタが発生する恐れがある。このため、図9の位置関係で偏向電極正極203と偏向電極負極107の位置を定める。
次に、上述したフォントサイズの大きさに応じて、偏向電極負極107の位置を変更することによって形成される静電場の特性を、図10を用いて説明する。
図10には、図8、及び図9に示す偏向電極の位置関係の相違によって生じる、偏向電極が形成する静電場の発生する状態を示している。図10にあるグラフの縦軸は、偏向電極が形成する静電場の強度を示しており、横軸はインクノズルの位置を原点とした時の、印字対象物までの距離を表している。
図10のグラフに示す破線310は、図8の位置関係を採用した偏向電極正極203と偏向電極負極107を使用した場合の静電場強度の特性を示しており、図8の偏向開始点312と偏向終了点314の間で静電場を形成している。一方、実線311は、図9の位置関係を採用した偏向電極正極203と偏向電極負極107を使用した場合の静電場強度の特性を示しており、図9の偏向開始点313と偏向終了点314の間で静電場を形成している。
フォントサイズが大きい文字を印字する場合は、スキャッタが発生する恐れは小さいが、インクノズル103から印字対象物100までの間で、飛翔しているインク液滴に対して強い偏向を行う必要がある。したがって、偏向電極正極203と偏向電極負極107が形成する静電場が、インクノズル103から印字対象物100までの距離に対して占める割合が最大(この場合は、偏向開始点312と偏向終了点314の間の領域)となる、破線310に示す特性を得る図8に示す偏向電極の配置関係で印字を行うようにする。
一方、フォントサイズが小さい文字を印字する場合は、スキャッタが発生する恐れが大きいが、インクノズル103から印字対象物100までの間で、飛翔しているインク液滴に対して強い偏向を行う必要がない。したがって、偏向電極正極203と偏向電極負極107が形成する静電場が、インクノズル103から印字対象物100までの距離に対して占める割合が最小(この場合は、偏向開始点313と偏向終了点314の間の領域)となる、実線210に示す特性を得る図9に示す偏向電極の配置関係で印字を行うようにする。
このように、図8に示す偏向電極正極203と偏向電極負極107の配置関係で印字を行った場合においては、インク液滴が偏向を開始する偏向開始点が、偏向開始点312である。これに対して、図9に示す偏向電極正極203と偏向電極負極107の配置関係で印字を行った場合においては、インク液滴が偏向を開始する偏向開始点が、矢印で示すように、印字対象物100の側に向かって偏向開始点313に移動されることになる。尚、偏向終了点314は同じである。
すなわち、図9に示す偏向電極正極203と偏向電極負極107の配置関係では、インク液滴同士が接近を開始するタイミングは、図8に示す偏向電極正極203と偏向電極負極107の配置関係よりも遅くなり、スキャッタが発生する前に印字対象物にインク液滴を着滴させることが可能となる。このため、フォントサイズが小さい文字を印字する場合であっても、インク液滴の着滴位置のずれが発生するのを抑制することができる。
尚、本実施形態では偏向電極負極107が、インクノズル103の側に寄せられた場合と、印字対象物100の側に寄せられたた場合とを示したが、これに限らず、必要される任意の位置に配置することができる。
ここで、本実施形態は、第1の実施形態と比べて偏向電極負極を移動させる構成である。そのため、偏向電極正極が移動することによる印字ヘッド内のガター108(図2参照)との放電の発生を考慮する必要がない利点がある。一方で、偏向電極負極107を移動させる際は、ガター108(図2参照)との干渉を避けるように干渉対策を行うことも有効である。
次に、本発明の第3の実施形態を図11~図13を用いて説明する。第1の実施形態では、偏向電極正極203を移動させ、第2の実施形態では、偏向電極負極107を移動させたが、本実施形態では、偏向電極正極203、及び偏向電極負極107の両方を移動させる構成とした。これによって、第1の実施形態、及び第2の実施形態とは、偏向電極正極203と偏向電極負極107が形成する静電場を異なる特性とすることができる。つまり、第1の実施形態、及び第2の実施形態では、静電場の特性が異なっているが、本実施形態では静電場の特性を変更しないで、移動させることができる。
偏向電極正極203を移動させる構成は、第1の実施形態で説明し、偏向電極負極107を移動させる構成は、第2の実施形態で説明したので、これらを組み合わせた本実施形態の構成の説明は、構成が重複するので省略する。尚、同じ構成部材には、同じ参照番号を付している。
図11は、フォントサイズが大きい文字で、隣接する印字ットの間隔が長い印字を行う場合を示している。これは、列方向における行方向の印字ドット数が少ない場合における、偏向電極正極203と偏向電極負極107の配置関係を示している。この場合、印字マトリクスの行方向に隣接した印字ドットを形成するインク液滴の飛翔軌跡が十分に離れており、飛翔中のインク液滴にスキャッタが発生する恐れが少ないため、図11の配置関係で偏向電極正極203と偏向電極負極107を配置して印字を実行する。
一方、フォントサイズが大きな文字の印字ではあるが、印字マトリクスの列方向における行方向の印字ドット数が多くて隣接する印字ドットの間隔が短い場合は、印字ドットを形成するインク液滴の飛翔軌跡が接近しているので、図12の配置関係で偏向電極正極203と偏向電極負極107を配置して印字を実行する。
本実施形態では、第1の実施形態、及び第2の実施形態に対して、大きな文字の印字ではあるが、印字マトリクスの列方向における行方向に印字ドット数が多く、インク液滴同士の飛翔軌跡が互いに接近しやすい場合の印字に適している。
次に、偏向電極正極203と偏向電極負極107の配置位置を調整する理由を説明する。
図13には、図11、及び図12での偏向電極正極203と偏向電極負極107の配置位置における、偏向電極が形成する静電場の特性を示している。図13にあるグラフの縦軸は、偏向電極が形成する静電場の強度を示しており、横軸はインクノズルの位置を原点とした時の、印字対象物までの距離を表している。
図13のグラフに示す破線416は、図11の位置関係を採用した偏向電極正極203と偏向電極負極107を使用した場合の静電場強度の特性を示しており、図12の静電場の発生位置である偏向開始点412と静電場の消滅位置である偏向終了点414の間で静電場を形成している。
一方、実線417は、図12の位置関係を採用した偏向電極正極203と偏向電極負極107を使用した場合の静電場強度の特性を示しており、図13の静電場の発生位置である偏向開始点413と静電場の消滅位置である偏向終了点415の間で静電場を形成している。破線416で示す静電場の特性と、実線417で示す静電場の特性とは同じ特性であるが、印字対象物までの距離が異なっている。
そして、フォントサイズが大きく、しかも印字ドットの列方向における行方向の間隔が広い文字の印字を行う場合は、スキャッタの発生の恐れが小さいが、インクノズル103(図2参照)から印字対象物100までの間で、飛翔しているインク液滴に対して強い偏向を行う必要がある。したがって、偏向電極正極203と偏向電極負極107が形成する静電場が、インクノズル103から印字対象物100までの距離に対して占める割合が最大(この場合は、偏向開始点412と偏向終了点414の間の領域)となる、破線416に示す特性を得る図11に示す偏向電極の配置関係で印字を行うようにする。
一方、フォントサイズが大きく、しかも印字ドットの列方向における行方向の間隔が狭い文字の印字を行う場合は、インク液滴同士が飛翔中に接近してスキャッタが発生する恐れがあり、しかもインクノズル103から印字対象物100までの間で、飛翔しているインク液滴に対して強い偏向を行う必要がある。
したがって、偏向電極正極203と偏向電極負極107が形成する静電場が、インクノズル103から印字対象物100までの距離に対して占める割合が最大(この場合は、偏向開始点413と偏向終了点415の間の領域)となる、実線417に示す特性を得る図12に示す偏向電極の配置関係で印字を行うようにする。
このように、図11に示す偏向電極正極203と偏向電極負極107の配置関係で印字を行った場合においては、インク液滴が偏向を開始する偏向開始点が、偏向開始点412である。これに対して、図12に示す偏向電極正極203と偏向電極負極107の配置関係で印字を行った場合においては、インク液滴が偏向を開始する偏向開始点が、偏向開始点413となる。尚、偏向終了点414は、偏向終了点415に平行移動される。
すなわち、図12に示す偏向電極正極203と偏向電極負極107の配置関係では、インク液滴同士が接近を開始するタイミングは、図11に示す偏向電極正極203と偏向電極負極107の配置関係よりも遅くなり、スキャッタが発生する前に印字対象物にインク液滴を着滴させることが可能となる。このため、フォントサイズが大きく、しかも印字ドットの列方向における行方向の間隔が狭い文字の印字を行う場合であっても、インク液滴の着滴位置のずれが発生するのを抑制することができる。
尚、本実施形態では偏向電極正極203、及び偏向電極負極107が、インクノズル103の側に寄せられた場合と、印字対象物100の側に寄せられたた場合とを示したが、これに限らず、必要される任意の位置に配置することができる。
本実施形態では、偏向電極正極203、及び偏向電極負極107の両方が移動する。このため、移動した偏向電極正極203が、印字ヘッド内のガター108等と接近するので、放電を発生させないように放電対策を行うことも有効である。また、偏向電極負極107を移動させる際は、ガター108(図2参照)との干渉を避けるように干渉対策を行うことも有効である。
尚、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…インクジェット記録装置本体、2…ディスプレイ、3…ケーブル、4…印字ヘッド、100…印字対象物、103…インクノズル、105…帯電電極、106…偏向電極正極、107…偏向電極負極、111…帯電インク液滴、112…無帯電インク液滴、203…偏向電極正極、204、304…スライドパネル。
Claims (11)
- インク液をインク液滴として噴出するインクノズルと、前記インク液滴を帯電させる帯電電極と、帯電した前記インク液滴に偏向をかける偏向電極正極、及び偏向電極負極と、印字に使われなかった前記インク液滴を捕集するガターと、を備える印字ヘッドを有するインクジェット記録装置であって、
前記偏向電極正極と前記偏向電極負極とによって形成される静電場の発生位置が、前記インク液滴の噴出方向に調整できるように構成された
ことを特徴としたインクジェット記録装置。 - 請求項1に記載のインクジェット記録装置であって、
前記静電場の発生位置が、前記偏向電極正極の移動によって調整される
ことを特徴としたインクジェット記録装置。 - 請求項2に記載のインクジェット記録装置であって、
前記偏向電極正極の移動が、手動、もしくは電動制御によって行われることが特徴のインクジェット記録装置。 - 請求項1に記載のインクジェット記録装置であって、
前記静電場の発生位置が、前記偏向電極負極の移動によって調整される
ことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 請求項4に記載のインクジェット記録装置であって、
前記偏向電極負極の移動が、手動、もしくは電動制御によって行われることが特徴のインクジェット記録装置。 - 請求項1に記載のインクジェット記録装置であって、
前記静電場の発生位置が、前記偏向電極正極、及び前記偏向電極負極の両方の移動によって調整される
ことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 請求項6に記載のインクジェット記録装置であって、
前記偏向電極正極、及び前記偏向電極負極の移動が、手動、もしくは電動制御によって行われることが特徴のインクジェット記録装置。 - インク液をインク液滴として噴出するインクノズルと、前記インク液滴を帯電させる帯電電極と、帯電した前記インク液滴に偏向をかける偏向電極正極、及び偏向電極負極と、印字に使われなかった前記インク液滴を捕集するガターと、を備える印字ヘッドを有するインクジェット記録装置であって、
フォントサイズが大きい文字を印字する場合は、前記偏向電極正極と前記偏向電極負極とによって形成される静電場の発生位置が、前記インクノズルの側に寄せられるように調整され、
フォントサイズが小さい文字を印字する場合は、前記偏向電極正極と前記偏向電極負極とによって形成される静電場の発生位置が、フォントサイズが大きい文字を印字する場合に比べて印字対象物の側に寄せられるように調整される
ことを特徴としたインクジェット記録装置。 - 請求項8に記載のインクジェット記録装置であって、
フォントサイズが大きい文字を印字する場合は、前記偏向電極正極と前記偏向電極負極が、前記インクノズルの側に寄せて配置され、
フォントサイズが小さい文字を印字する場合は、前記偏向電極正極が、前記印字対象物の側に寄せて配置される
ことを特徴としたインクジェット記録装置。 - 請求項8に記載のインクジェット記録装置であって、
フォントサイズが大きい文字を印字する場合は、前記偏向電極正極と前記偏向電極負極が、前記インクノズルの側に寄せて配置され、
フォントサイズが小さい文字を印字する場合は、前記偏向電極負極が、前記印字対象物の側に寄せて配置される
ことを特徴としたインクジェット記録装置。 - 請求項8、または請求項9に記載のインクジェット記録装置であって、
フォントサイズが大きい文字を印字する場合における前記偏向電極正極と前記偏向電極負極が重なる、前記インク液滴の噴出方向で見た第1の重なり領域の長さに比べて、
フォントサイズが小さい文字を印字する場合における前記偏向電極正極と前記偏向電極負極が重なる、前記インク液滴の噴出方向で見た第2の重なり領域の長さの方が短い
ことを特徴としたインクジェット記録装置。
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