JP2022120315A - 管継手 - Google Patents

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幸兵 堀田
Kohei Hotta
啓博 前田
Takahiro Maeda
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JFE Pipe Fitting Mfg Co Ltd
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Abstract

Figure 2022120315000001
【課題】 シール部のうちシール機能に関与する個所が破損する可能性を低減する。
【解決手段】 管継手10は、流体漏れ防止部20と、複数のハウジング部材22,22とを備える。流体漏れ防止部20は、一方の管12の一端と他方の管14の一端との間から流体が漏れることを防止するためのものである。複数のハウジング部材22,22は、流体漏れ防止部20が収容され互いに接続される。流体漏れ防止部20が、管端収容部40と、シール部42とを有している。管端収容部40は、一方の管12の一端と他方の管14の一端とが収容されるためのものである。シール部42は、一方の管12の一端と管端収容部40の内周との間、および、他方の管14の一端と管端収容部40の内周との間をシールするためのものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は管継手に関するものである。
特許文献1は、ハウジング形管継手を開示する。このハウジング形管継手は、内周面に環状の空洞部をそれぞれ形成する半円形の断面を有する一対のハウジング部材と、一対のハウジング部材の空洞部内に配置されるシール部と、連結すべき一対の管体に跨って配置された一対のハウジング部材を互いに接近する方向に押圧して一対の管体の端部にシール部を押圧する締付部材とを備える。ハウジング部材の内周面には環状の空洞部が形成される。ハウジング部材は、半円形の断面を有する。シール部は、一対のハウジング部材の空洞部内に配置される。締付部材は、連結すべき一対の管体に跨って配置された一対のハウジング部材を互いに接近する方向に押圧する。これにより、一対の管体の端部にシール部が押圧される。管体の端部の一部には、環状突起が形成される。この環状突起は、径方向外側に膨出して拡径される。管体の環状突起と相補的な内面形状を有する環状の溝部がハウジング部材の内周面に形成される。締付部材により一対のハウジング部材が締め付けられるとき、管体の環状突起はハウジング部材の溝部に係止される。
特許文献1に開示されたハウジング形管継手によれば、管体が抜けることを防止できる。特許文献1に開示されたハウジング形管継手によれば、ハウジング部材により一対の管体を強固にかつ確実に連結できる。
特開2006-132626号公報
特許文献1に開示されたハウジング形管継手には、締付部材が間接的に一対の管体の端部にシール部を押圧する際、一対のハウジング部材がそのシール部のうちシール機能に関与する個所を挟む可能性があるという問題点がある。シール部のうちシール機能に関与する個所が一対のハウジング部材に挟まれることは、その個所においてシール部が破損する可能性があることを意味する。その個所が破損することは、シール機能が損なわれる可能性があることを意味する。シール機能が損なわれると、上述された一対の管体の連結個所からそれら管体の内部を流れる流体が漏れる可能性が生じる。
本発明の目的は、シール部のうちシール機能に関与する個所が破損する可能性を低減できる管継手を提供することにある。
図面に基づいて本発明の管継手が説明される。なお、この欄で図中の符号を使用したのは、発明の内容の理解を助けるためであって、内容を図示した範囲に限定する意図ではない。
上述された目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、管継手10,200は、流体漏れ防止部20,220と、複数のハウジング部材22,22,222,222とを備える。流体漏れ防止部20,220は、一方の管12の一端と他方の管14の一端との間から流体が漏れることを防止するためのものである。その流体は、一方の管12および他方の管14の内部を流れるものである。他方の管14は一方の管12の一端に連なるものである。複数のハウジング部材22,22,222,222は、流体漏れ防止部20,220が収容されるよう互いに接続される。流体漏れ防止部20,220が、管端収容部40,240と、シール部42とを有している。管端収容部40,240は、一方の管12の一端と他方の管14の一端とが収容されるためのものである。シール部42は、一方の管12の一端と管端収容部40,240の内周との間、および、他方の管14の一端と管端収容部40,240の内周との間をシールするためのものである。
シール部42が、一方の管12の一端と管端収容部40,240の内周との間、および、他方の管14の一端と管端収容部40,240の内周との間をシールする。これにより、シール部42のうちシールに関与する部分が管端収容部40,240の内部に位置することとなる。シール部42のうちシールに関与する部分が管端収容部40,240の内部に位置するので、その部分は複数のハウジング部材22,22,222,222に挟まれなくなる。その結果、シール部42のうちシール機能に関与する個所が破損することは防止される。
また、上述されたシール部42が、一方シール部60と、他方シール部62とを有していることが望ましい。一方シール部60は、一方の管12の一端の外周と管端収容部40の内周との間をシールするためのものである。他方シール部62は、一方シール部60とは分離されている。他方シール部62は、他方の管14の一端の外周と管端収容部40の内周との間をシールするためのものである。
シール部42のうちシールに関与する部分が管端収容部40,240の内部に位置する。シール部42が一方シール部60と他方シール部62とを有している。これにより、一方シール部60と他方シール部62との間を一体に繋ぐ必要がなくなる。それらが一体に繋がれていなければ、それらを繋ぐものがない分、接水面積が小さくなるので、仮に一方の管12および他方の管14の内部を流れる流体が塩素その他シール部42へ酸化作用を及ぼす物質を含んでいても、それらを繋ぐ部分がその酸化作用を及ぼす物質によって劣化することがなくなる。
もしくは、上述された一方シール部60が、一方筒状密着材80と、一方移動制限部82とを有していることが望ましい。一方筒状密着材80は、一方の管12の一端の外周に密着し管端収容部40の内周に密着するためのものである。一方移動制限部82は、一方筒状密着材80から見て他方シール部62とは反対側に配置される。一方移動制限部82は、一方の管12の一端の外周に引っ掛かることが可能である。一方移動制限部82は、一方の管12の一端の外周に引っ掛かると一方筒状密着材80から見た他方シール部62とは反対側への一方筒状密着材80の移動を制限する。一方移動制限部82は、一方の管12の一端の外周に引っ掛からないと一方筒状密着材80から見た他方の管14の一端とは反対側への一方筒状密着材80の移動を制限しない。
一方移動制限部82は、一方の管12の一端の外周に引っ掛かると一方筒状密着材80から見た他方の管14の一端とは反対側への一方筒状密着材80の移動を制限する。一方移動制限部82は、一方の管12の一端の外周に引っ掛からないと一方筒状密着材80から見た他方シール部62とは反対側への一方筒状密着材80の移動を制限しない。これにより、一方移動制限部82が引っ掛かることができない管の一端が上述された一方の管12の一端として管端収容部40に収容された場合、そうでない場合に比べて、次に述べられる可能性が高くなる。その可能性とは、一方の管12の一端と他方の管14の一端との間から漏れる流体の圧力によって管端収容部40内から一方筒状密着材80が押し出される可能性である。その結果、管が誤って用いられるとそのことが明らかになる可能性が高くなる。
もしくは、上述された管端収容部40が、筒状の空間形成部50と、外周係合部54とを有していることが望ましい。空間形成部50は、一方の管12の一端と他方の管14の一端とが収容される空間を形成する。外周係合部54は、空間形成部50の外周面に配置される。外周係合部54は、複数のハウジング部材22,22のいずれかに係合する。この場合、上述された複数のハウジング部材22,22のいずれかが、ハウジング係合部162を有していることが望ましい。ハウジング係合部162は、外周係合部54と係合する。
一方の管12および他方の管14の内部を流れる流体によって他方シール部62が押されると、管端収容部40は他方シール部62から摩擦力を受ける。ハウジング係合部162が外周係合部54と係合していると、その摩擦力を受けた管端収容部40がハウジング部材22の内周面のいずれかの領域に近寄ることはない。管端収容部40がハウジング部材22の内周面のいずれかの領域に近寄らないと、ハウジング部材22の内周面のうちその領域に対向する領域と管端収容部40との間の隙間が大きくなる可能性は低くなる。その可能性が低くなると、その隙間へ一方筒状密着材80が押し出される可能性が低くなる。その隙間へ一方筒状密着材80が押し出される可能性が低くなると、一方移動制限部82と拡径部112とが互いに押し付けられあっているにも関わらず本実施形態にかかる管継手10において漏水が発生する可能性は、低くなる。一方移動制限部82と拡径部112とが互いに押し付けられあっているにも関わらず漏水が発生する可能性が低くなると、その漏水が発生したときその漏水が発生した原因が次に述べられることである可能性が高くなる。それは、一方移動制限部82と拡径部112とが互いに押し付けられあっていないことである。そのことが漏水の発生原因である可能性が高くなるので、その漏水をきっかけに拡径部112が形成されていないなどといった施工不良を発見しやすくなる。
もしくは、上述された管端収容部40が、筒状の空間形成部50と、内周突出部52とを有していることが望ましい。空間形成部50は、一方の管12の一端と他方の管14の一端とが収容される空間を形成する。内周突出部52は、他方の管14の一端に側面が対向するよう空間形成部50の内周面から突出する。
他方の管14の一端に側面が対向するよう内周突出部52が空間形成部50の内周面から突出していると、他方の管14に対する管端収容部40の相対位置が変わるとき、管端収容部40の内周突出部52の側面が他方の管14の一端に接触し得る。内周突出部52が他方の管14の一端に接触すると、他方の管14が管継手10から抜ける方向へ移動しない限り、管端収容部40はそれ以上ハウジング部材22の内周面のいずれかの領域に近寄らなくなる。管端収容部40がハウジング部材22の内周面のいずれかの領域にそれ以上近寄らないと、ハウジング部材22の内周面のうちその領域に対向する領域と管端収容部40との間の隙間がそれ以上大きくなる可能性は低くなる。その可能性が低くなると、その隙間へ一方筒状密着材80が押し出される可能性が低くなる。その隙間へ一方筒状密着材80が押し出される可能性が低くなると、一方移動制限部82と拡径部112とが互いに押し付けられあっているにも関わらず本実施形態にかかる管継手10において漏水が発生する可能性は、低くなる。一方移動制限部82と拡径部112とが互いに押し付けられあっているにも関わらず漏水が発生する可能性が低くなると、その漏水が発生したときその漏水が発生した原因が次に述べられることである可能性が高くなる。それは、一方移動制限部82と拡径部112とが互いに押し付けられあっていないことである。そのことが漏水の発生原因である可能性が高くなるので、その漏水をきっかけに拡径部112が形成されていないなどといった施工不良を発見しやすくなる。
また、上述されたシール部42が、筒状の密着材本体部100と、環状の内周膜部102とを有していることが望ましい。密着材本体部100は、一方の管12の一端の外周に密着するためのものである。内周膜部102は、密着材本体部100の内周面から突出する。
内周膜部102は、密着材本体部100の内周面から突出する。これにより、密着材本体部100内に進入した一方の管12が内周膜部102を貫通すると、内周膜部102は一方の管12の外周面に密着する。この状態で一方の管12の外周面に密着した内周膜部102に上述された流体の圧力がかかると、内周膜部102によって内周膜部102と一方の管12の外周面との間がシールされることとなる。
本発明によれば、シール部のうちシール機能に関与する個所がハウジング部材に挟まれることによりその個所が破損することを防止できる。
本発明の第1実施形態にかかる管継手の外観図である。 本発明の第1実施形態にかかる流体漏れ防止部の斜視図である。 本発明の第1実施形態にかかる管端収容部の側面図である。 本発明の第1実施形態にかかる一方筒状密着材の側面図である。 本発明の第1実施形態にかかる一方移動制限部の側面図である。 本発明の第1実施形態にかかるハウジング部材の正面図である。 本発明の第1実施形態にかかるハウジング部材の側面図である。 図6のA-A断面図である。 図6のB-B矢視図である。 本発明の第1実施形態にかかる管継手において拡径部が形成されないため一方筒状密着材と他方筒状密着材とが管端収容部内から押し出された状況を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかる管継手において2つのハウジング部材が十分に密着していないため一方筒状密着材と他方筒状密着材とが管端収容部内から押し出された状況を示す図である。 本発明の第2実施形態にかかる管継手の外観図である。 本発明の第2実施形態にかかる流体漏れ防止部の側面図である。 本発明の第2実施形態にかかるハウジング部材の正面図である。 図14のC-C断面図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態が説明される。以下の説明では、同一の部品には同一の符号が付されている。それらの名称および機能は同一である。従って、それらについての詳細な説明は繰返されない。
<第1実施形態>
[管継手の構成]
図1は、本実施形態にかかる管継手10の外観図である。図1において、本実施形態にかかる管継手10には2本の管12,14が接続されている。図1において、図示されている物の一部は切り欠かれた状態で示されている。以下、図1に基づき、本実施形態にかかる管継手10の構成が説明される。
本実施形態にかかる管継手10は、2本の管12,14を互いに接続させるために用いられる。本実施形態にかかる管継手10は、流体漏れ防止部20と、複数のハウジング部材22,22と、ボルト24と、ナット26(図6および図7参照)とを備える。
流体漏れ防止部20は、2本の管12,14のうち一方の管12の一端と他方の管14の一端との間から流体が漏れることを防止するためのものである。その流体は、一方の管12および他方の管14の内部を流れるものである。本実施形態の場合、その流体は水である。他方の管14は一方の管12の一端に連なるものである。
本実施形態の場合、管継手10は2個のハウジング部材22,22を備える。それら2個のハウジング部材22,22は、流体漏れ防止部20を収容する。複数のハウジング部材22,22は、流体漏れ防止部20が収容されるよう互いに接続可能である。本実施形態の場合、その接続は、ボルト24とナット26とによって実現される。その結果、本実施形態にかかるボルト24とナット26とは、ハウジング部材22,22を互いに接続するための接続部として動作する。
図2は、本実施形態にかかる流体漏れ防止部20の斜視図である。図2において、図示されている物の一部は切り欠かれている。図3は、本実施形態にかかる管端収容部40の側面図である。図3において、管端収容部40の一部は切り欠かれている。図4は、本実施形態にかかる一方筒状密着材80の側面図である。図4において、一方筒状密着材80の一部は切り欠かれている。図5は、本実施形態にかかる一方移動制限部82の側面図である。図5において、一方移動制限部82の一部は切り欠かれている。以下、図2乃至図5に基づき、本実施形態にかかる流体漏れ防止部20の構成が説明される。
流体漏れ防止部20が、管端収容部40と、シール部42とを有している。管端収容部40は、一方の管12の一端の外周と他方の管14の一端の外周とが収容されるためのものである。シール部42は、一方の管12の一端の外周と管端収容部40の内周との間、および、他方の管14の一端の外周と管端収容部40の内周との間をシールするためのものである。
本実施形態にかかる管端収容部40は、筒状の空間形成部50と、内周突出部52と、外周係合部54とを有している。空間形成部50は、一方の管12の一端と他方の管14の一端とが収容される空間を形成する。本実施形態の場合、空間形成部50は円筒状である。内周突出部52は、空間形成部50の内周面から突出する。本実施形態の場合、内周突出部52は、空間形成部50の一端側に対向する円環状の側面と、空間形成部50の他端側に対向する円環状の側面とを有している。外周係合部54は、空間形成部50の外周面のうち内周突出部52の突出位置の外側に配置される。すなわち、空間形成部50のうち外周係合部54が設けられている個所の内側には内周突出部52が設けられている。図3から明らかなように、本実施形態の場合、空間形成部50の中心軸を含む平面における外周係合部54の断面形状は半円状である。その結果、本実施形態にかかる外周係合部54の表面は曲面となる。外周係合部54は、複数のハウジング部材22,22のいずれかに係合する。なお、空間形成部50の中心軸を含む平面における外周係合部54の断面形状が半円状に限定されないことは言うまでもない。
図2に示されるように、本実施形態にかかるシール部42は、一方シール部60と、他方シール部62とを有している。一方シール部60は、一方の管12の一端の外周と管端収容部40の内周との間をシールするためのものである。他方シール部62は、一方シール部60とは分離されている。他方シール部62は、他方の管14の一端の外周と管端収容部40の内周との間をシールするためのものである。
図2に示されるように、本実施形態にかかる一方シール部60は、一方筒状密着材80と、一方移動制限部82とを有している。一方筒状密着材80は、一方の管12の一端の外周に密着するためのものである。一方筒状密着材80は、管端収容部40の内周に密着するためのものでもある。図1に示されるように、一方移動制限部82は、一方筒状密着材80から見て他方シール部62とは反対側に配置される。図1に示されるように、一方の管12には拡径部112が形成されている。この拡径部112は周知の方法で形成されたものである。この拡径部112は、先端側テーパ面116と、裏側テーパ面118とを有する。先端側テーパ面116は、一方の管12の一端の先端側に配置される。先端側テーパ面116は、一方の管12の一端の先端に近づくにつれ窄まる。裏側テーパ面118は、一方の管12の一端の先端から見て先端側テーパ面116の裏側に配置される。裏側テーパ面118は、一方の管12の一端の先端から離れるにつれ窄まる。一方移動制限部82は、その拡径部112の先端側テーパ面116に接する。
図4に示されるように、一方筒状密着材80は、密着材本体部100と、内周膜部102とを有する。密着材本体部100は、外周に溝が形成された円筒状の部分である。内周膜部102は、密着材本体部100の内周面から突出する。
図5に示されるように、一方移動制限部82は、密着材接触面120と、管外周接触面122とを有する。密着材接触面120は、管端収容部40の内部で一方筒状密着材80に対向するように配置される。管外周接触面122は、一方の管12の外周面の拡径部112の先端側テーパ面116に対向するように配置される。
図2に示されるように、本実施形態にかかる他方シール部62は、他方筒状密着材84と、他方移動制限部86とを有している。他方筒状密着材84は、他方の管14の一端の外周に密着するためのものである。他方筒状密着材84は、管端収容部40の内周に密着するためのものでもある。図1に示されるように、他方移動制限部86は、他方筒状密着材84から見て一方シール部60とは反対側に配置される。図1に示されるように、他方の管14には拡径部114が形成されている。この拡径部114は周知の方法で形成されたものである。この拡径部114は、一方の管12の拡径部112と同様に、先端側テーパ面116と、裏側テーパ面118とを有する。他方の管14の先端側テーパ面116は、他方の管14の一端の先端側に配置される。他方の管14の先端側テーパ面116は、他方の管14一端の先端に近づくにつれ窄まる。他方の管14の裏側テーパ面118は、他方の管14の一端の先端から見て先端側テーパ面116の裏側に配置される。他方の管14の裏側テーパ面118は、他方の管14の一端の先端から離れるにつれ窄まる。他方移動制限部86は、その拡径部114の先端側テーパ面116に接する。
本実施形態の場合、他方筒状密着材84の構造は一方筒状密着材80と同様である。他方移動制限部86の構造は一方移動制限部82と同様である。その結果、他方移動制限部86は、密着材接触面120と、管外周接触面122とを有する。他方移動制限部86の密着材接触面120は、他方筒状密着材84に対向するように配置される。他方移動制限部86の管外周接触面122は、他方の管14の外周面の拡径部116に対向するように配置される。従って、これらの詳細な説明は繰り返されない。
図6は、本実施形態にかかるハウジング部材22,22の正面図である。図7は、本実施形態にかかるハウジング部材22,22の側面図である。図8は、図6のA-A断面図である。図9は、図6のB-B矢視図である。図6乃至図8において、2個のハウジング部材22,22がボルト24とナット26とにより互いに接続されている。以下、図6乃至図9に基づき、本実施形態にかかるハウジング部材22の構成が説明される。
ハウジング部材22は、円筒構成部140と、接続ブラケット部142,142の対とを有している。円筒構成部140は、流体漏れ防止部20を覆う。複数のハウジング部材22が互いに接続されることにより、それらのハウジング部材22の円筒構成部140は、流体漏れ防止部20が収容される空間を形成することとなる。接続ブラケット部142,142の対の一方は、円筒構成部140の一端から突出する。接続ブラケット部142,142の対の他方は、円筒構成部140の他端から突出する。接続ブラケット部142には貫通孔150が形成されている。上述されたボルト24は、その貫通孔150を貫通する。その貫通孔150を貫通したボルト24にナット26がねじ込まれることにより、2個のハウジング部材22,22が互いに接続されることとなる。
円筒構成部140は、一端開口形成部160と、ハウジング係合部162と、他端開口形成部164とを有している。一端開口形成部160は、流体漏れ防止部20が収容される空間へ一方の管12の一端が進入するための開口の一部を形成する。本実施形態の場合、一端開口形成部160は、一端開口テーパ面166を有する。一端開口テーパ面166は、他端開口形成部164から離れるにつれ窄まる。一端開口テーパ面166は、一方の管12の拡径部112の裏側テーパ面118に接するためのものである。本実施形態の場合、ハウジング係合部162は、円筒構成部140の内周面に形成される溝状の領域である。ハウジング係合部162は、管端収容部40の外周係合部54と係合する。他端開口形成部164は、流体漏れ防止部20が収容される空間へ他方の管14の一端が進入するための開口の一部を形成する。本実施形態の場合、他端開口形成部164は、他端開口テーパ面168を有する。他端開口テーパ面168は、一端開口形成部160から離れるにつれ窄まる。他端開口テーパ面168は、他方の管14の拡径部114の裏側テーパ面118に接するためのものである。
[管継手の接続方法]
本実施形態にかかる管継手10の接続方法は以下の通りである。まず、作業者は、周知の方法により、一方の管12の一端に拡径部112を形成する。作業者は、同様に、他方の管14に拡径部114を形成する。
次に、作業者は、2つのハウジング部材22,22を接続しているボルト24とナット26とを緩める。ボルト24とナット26とが緩められると、作業者は2つのハウジング部材22,22を分解する。作業者は、分解された2つのハウジング部材22,22の中から、流体漏れ防止部20を取り出す。
流体漏れ防止部20が取り出されると、作業者は、流体漏れ防止部20の一端に一方の管12の一端を挿入する。次いで、作業者は、流体漏れ防止部20の他端に他方の管14の一端を挿入する。
一方の管12の一端と他方の管14の一端とが流体漏れ防止部20に挿入されると、作業者は、流体漏れ防止部20に2つのハウジング部材22,22を被せる。2つのハウジング部材22,22が流体漏れ防止部20に被せられると、作業者は、ボルト24とナット26とによって2つのハウジング部材22,22を接続する。
その後、作業者は、2つのハウジング部材22,22が互いに密着していることを確認する。それが確認されると、作業者は、2つのハウジング部材22,22に跨る合いマーク(作業完了の目印)を施す。これにより、本実施形態にかかる管継手10と2本の管12,14との接続は完了する。
[本実施形態にかかる効果の説明]
以上のようにして、本実施形態にかかる管継手10において、シール部42のうちシールに関与する部分が管端収容部40の内部に位置することとなる。シール部42のうちシールに関与する部分が管端収容部40の内部に位置するので、ボルト24とナット26とによって2つのハウジング部材22,22を密着させても、そのシールに関与する部分は2つのハウジング部材22,22に挟まれなくなる。その結果、シール部42のうちシール機能に関与する個所がハウジング部材22,22に挟まれることによりその個所が破損することは防止される。
また、本実施形態にかかる管継手10の場合、一方の管12と他方の管14との間に水などの流体を流し、かつ、その流体の圧力を高くすると、その圧力によって一方筒状密着材80は管端収容部40内から押し出される方向の力を受ける。一方移動制限部82は、一方の管12の一端の外周に引っ掛かると一方筒状密着材80から見た他方シール部62とは反対側への一方筒状密着材80の移動を制限する。一方移動制限部82は、一方の管12の一端の拡径部112に引っ掛からないとその移動を制限しない。これにより、一方の管12に拡径部112が形成されないまま管継手10に接続されている場合には、一方筒状密着材80は管端収容部40内から押し出されることとなる。他方筒状密着材84も同様である。図10は、そのようにして一方筒状密着材80と他方筒状密着材84とが管端収容部40内から押し出された状況を示す図である。この状況では、一方筒状密着材80は一方の管12の一端と管端収容部40の内周との間をシールできない。他方筒状密着材84は他方の管14の一端と管端収容部40の内周との間をシールできない。その結果、それらの間から流体が漏れ出すこととなる。流体が漏れ出すと、一方の管12および他方の管14の少なくとも一方における施工不良を容易に検出できる。
しかも、本実施形態にかかる管継手10の場合、ハウジング係合部162が外周係合部54と係合している。ハウジング係合部162が外周係合部54と係合しているので、管端収容部40の位置が所定の位置となる。管端収容部40の位置が所定の位置になると、管端収容部40がハウジング部材22の内周面のいずれかの領域に近寄ることはなくなる。管端収容部40がハウジング部材22の内周面のいずれかの領域に近寄らなくなると、ハウジング部材22の内周面のうちその領域に対向する領域と管端収容部40との間の隙間が大きくなる可能性は低くなる。その可能性が低くなると、その隙間へ一方筒状密着材80が押し出される可能性が低くなる。同様に、他方筒状密着材84も隙間へ押し出される可能性が低くなる。これにより、一方移動制限部82と拡径部112とが互いに押し付けられ他方移動制限部86と拡径部114とが互いに押し付けられているにも関わらず本実施形態にかかる管継手10に漏水が発生する可能性を低くできる。漏水が発生する可能性が低くなると、その漏水が発生したときその漏水が発生した原因が次に述べられることである可能性が高くなる。それは、一方移動制限部82と拡径部112とが互いに押し付けられあっていないこと、あるいは、他方移動制限部86と拡径部114とが互いに押し付けられあっていないことである。それらのことが漏水の発生原因である可能性が高くなるので、その漏水をきっかけに拡径部112と拡径部114とのうち少なくとも一方が形成されていないなどといった施工不良を発見しやすくなる。
また、本実施形態にかかる管継手10の場合、ボルト24とナット26とが2つのハウジング部材22,22を十分に密着させていなければ、2つのハウジング部材22,22の隙間は容易に開く。2つのハウジング部材22,22の隙間が容易に開くと、それらは一方の管12と他方の管14とを固定しなくなる。一方、一方の管12と他方の管14との間に水などの流体が流れ、かつ、その流体の圧力が高くなると、その圧力によって一方筒状密着材80は管端収容部40内から押し出される方向の力を受ける。力を受けた一方筒状密着材80は一方移動制限部82を押す。押された一方移動制限部82は拡径部112を介して一方の管12を押す。2つのハウジング部材22,22が一方の管12と他方の管14とを固定しなければ、押された一方の管12は移動する。一方の管12は2つのハウジング部材22,22の隙間を押し拡げる。これに伴い、一方筒状密着材80も一方移動制限部82も移動する。他方筒状密着材84も同様である。図11は、そのようにして一方筒状密着材80と他方筒状密着材84とが管端収容部40内から押し出された状況を示す図である。この状況では、一方筒状密着材80は一方の管12の一端と管端収容部40の内周との間をシールできない。他方筒状密着材84は他方の管14の一端と管端収容部40の内周との間をシールできない。その結果、それらの間から流体が漏れ出すこととなる。流体が漏れ出すと、一方の管12および他方の管14の少なくとも一方における施工不良を容易に検出できる。
また、本実施形態にかかる管継手10の場合、一方移動制限部82の密着材接触面120は、一方筒状密着材80に対向するように配置される。密着材接触面120が一方筒状密着材80に対向する位置は、管端収容部40の内部である。すなわち、管端収容部40の外部ではなく管端収容部40の内部において密着材接触面120は一方筒状密着材80に対向する。これにより、拡径部112の位置があらかじめ定められていた位置と若干異なっていた場合にも、一方筒状密着材80が管端収容部40から押し出される可能性は低くなる。他方シール部62も同様である。その結果、拡径部112,114の位置があらかじめ定められていた位置と若干異なっていたことに起因する流体の漏れを防止できる。
また、本実施形態にかかる管継手10の場合、ハウジング部材22の一端開口テーパ面166は一方の管12の裏側テーパ面118を押す。裏側テーパ面118が押された一方の管12は管端収容部40の奥へ向かう力を受ける。これに伴い、一方移動制限部82も同様に力を受ける。その結果、一方移動制限部82は一方筒状密着材80を押す。一方筒状密着材80が押されると、一方筒状密着材80が管端収容部40から押し出される可能性は低くなる。他方筒状密着材84も同様である。その結果、流体の漏れはより防止される。
また、本実施形態にかかる管継手10の一方筒状密着材80および他方筒状密着材84は、内周膜部102を有する。これにより、一方の管12および他方の管14の挿入に伴う抵抗が軽減される。また、内周膜部102が流体の圧力を受けると、内周膜部102は一方の管12又は他方の管14の外周面に押し付けられる。これにより、シール部42のシール機能が向上する。
<第2実施形態>
[管継手の構成]
図12は、本実施形態にかかる管継手200の外観図である。図12において、本実施形態にかかる管継手200には2本の管12,14が接続されている。図13は、本実施形態にかかる流体漏れ防止部220の側面図である。図12および図13において、図示されている物の一部は切り欠かれた状態で示されている。以下、図12および図13に基づき、本実施形態にかかる管継手200の構成が説明される。
本実施形態にかかる管継手200は、2本の管12,14を互いに接続させるために用いられる。本実施形態にかかる管継手200は、流体漏れ防止部220と、複数のハウジング部材222,222と、ボルト24と、ナット26(図14および図15参照)とを備える。
流体漏れ防止部220は、2本の管12,14のうち一方の管12の一端と他方の管14の一端との間から流体が漏れることを防止するためのものである。その流体は、一方の管12および他方の管14の内部を流れるものである。本実施形態の場合、その流体は水である。他方の管14は一方の管12の一端に連なるものである。
本実施形態の場合、管継手200は2個のハウジング部材222,222を備える。それら2個のハウジング部材222,222は、流体漏れ防止部220を収容する。複数のハウジング部材222,222は、流体漏れ防止部220が収容されるよう互いに接続可能である。本実施形態の場合、その接続は、ボルト24とナット26とによって実現される。その結果、本実施形態にかかるボルト24とナット26とは、ハウジング部材222,222を互いに接続するための接続部として動作する。
流体漏れ防止部220が、管端収容部240と、一方筒状密着材260と、他方筒状密着材262とを有している。管端収容部240は、一方の管12の一端と他方の管14の一端とが収容されるためのものである。一方筒状密着材260は、一方の管12の一端の外周に密着するためのものである。一方筒状密着材260は、管端収容部240の内周に密着するためのものでもある。本実施形態にかかる一方筒状密着材260は、密着材本体部300と、内周膜部302とを有する。密着材本体部300は、円筒状の部分である。内周膜部302は、密着材本体部300の内周面から突出する。本実施形態の場合、一方筒状密着材260により、一方の管12の一端の外周と管端収容部240の内周との間がシールされる。すなわち、本実施形態にかかる一方シール部は一方筒状密着材260のみからなる。本実施形態の場合、他方筒状密着材262の構成は一方筒状密着材260と同様である。本実施形態の場合、他方筒状密着材262により、他方の管14の一端の外周と管端収容部240の内周との間がシールされる。他方筒状密着材262は一方筒状密着材260とは分離されている。すなわち、本実施形態にかかる他方シール部は他方筒状密着材262のみからなる。本実施形態においては、一方筒状密着材260と他方筒状密着材262とは「シール部」と総称される。これらは、一方の管12の一端と管端収容部240の内周との間、および、他方の管14の一端と管端収容部240の内周との間をシールするためのものである。
本実施形態にかかる管端収容部240は、筒状の空間形成部250と、内周突出部252とを有している。空間形成部250は、一方の管12の一端と他方の管14の一端とが収容される空間を形成する。本実施形態の場合、空間形成部250は円筒状である。内周突出部252は、空間形成部250の内周面から突出する。本実施形態の場合、内周突出部252は、空間形成部250の内周面に直接連なる突出基部280と、その突出基部280の内周面から突出する円環状部282とを有している。円環状部282は、空間形成部250の一端側に対向する円環状の側面と、空間形成部50の他端側に対向する円環状の側面とを有している。
図12に示されるように、一方の管12には拡径部112が形成されている。この拡径部112は、先端側テーパ面116と、裏側テーパ面118とを有する。他方の管14には拡径部114が形成されている。この拡径部114は、一方の管12の拡径部112と同様に、先端側テーパ面116と、裏側テーパ面118とを有する。
図14は、本実施形態にかかるハウジング部材222,222の正面図である。図15は、図14のC-C断面図である。図14および図15において、2個のハウジング部材222,222がボルト24とナット26とにより互いに接続されている。以下、図14および図15に基づき、本実施形態にかかるハウジング部材222の構成が説明される。
ハウジング部材222は、円筒構成部340と、接続ブラケット部342,342の対とを有している。円筒構成部340は、流体漏れ防止部220を覆う。複数のハウジング部材222が互いに接続されることにより、それらのハウジング部材222の円筒構成部340は、流体漏れ防止部220が収容される空間を形成することとなる。接続ブラケット部342,342の対の一方は、円筒構成部340の一端から突出する。接続ブラケット部342,342の対の他方は、円筒構成部340の他端から突出する。接続ブラケット部342には図示されない貫通孔が形成されている。上述されたボルト24は、その貫通孔を貫通する。その貫通孔を貫通したボルト24にナット26がねじ込まれることにより、2個のハウジング部材222,222が互いに接続されることとなる。
円筒構成部340は、一端開口形成部360と、収容空間形成部362と、他端開口形成部364とを有している。一端開口形成部360は、流体漏れ防止部220が収容される空間へ一方の管12の一端が進入するための開口の一部を形成する。本実施形態の場合、一端開口形成部360は、一端開口テーパ面366を有する。一端開口テーパ面366は、他端開口形成部364から離れるにつれ窄まる。一端開口テーパ面366は、一方の管12の拡径部112の裏側テーパ面118に接するためのものである。本実施形態の場合、収容空間形成部362は、円筒構成部140の内周面に形成される溝状の領域である。収容空間形成部362は、管端収容部240が収容される空間を形成する。他端開口形成部364は、流体漏れ防止部220が収容される空間へ他方の管14の一端が進入するための開口の一部を形成する。本実施形態の場合、他端開口形成部364は、他端開口テーパ面368を有する。他端開口テーパ面368は、一端開口形成部360から離れるにつれ窄まる。他端開口テーパ面368は、他方の管14の拡径部114の裏側テーパ面118に接するためのものである。
[管継手の接続方法]
本実施形態にかかる管継手200の接続方法は以下の通りである。まず、作業者は、周知の方法により、一方の管12の一端に拡径部112を形成する。作業者は、同様に、他方の管14に拡径部114を形成する。
次に、作業者は、2つのハウジング部材222,222を接続しているボルト24とナット26とを緩める。ボルト24とナット26とが緩められると、作業者は2つのハウジング部材222,222を分解する。作業者は、分解された2つのハウジング部材222,222の中から、流体漏れ防止部220を取り出す。
流体漏れ防止部220が取り出されると、作業者は、流体漏れ防止部220の一端に一方の管12の一端を挿入する。次いで、作業者は、流体漏れ防止部220の他端に他方の管14の一端を挿入する。
一方の管12の一端と他方の管14の一端とが流体漏れ防止部220に挿入されると、作業者は、流体漏れ防止部220に2つのハウジング部材222,222を被せる。2つのハウジング部材222,222が流体漏れ防止部20に被せられると、作業者は、ボルト24とナット26とによって2つのハウジング部材222,222を接続する。
その後、作業者は、2つのハウジング部材222,222が互いに密着していることを確認する。それが確認されると、作業者は、2つのハウジング部材222,222に跨る合いマーク(作業完了の目印)を施す。これにより、本実施形態にかかる管継手200と2本の管12,14との接続は完了する。
[本実施形態にかかる効果の説明]
以上のようにして、本実施形態にかかる管継手200において、シール部が管端収容部240の内部に位置することとなる。シール部が管端収容部240の内部に位置するので、ボルト24とナット26とによって2つのハウジング部材222,222を密着させても、シール部は2つのハウジング部材222,222に挟まれなくなる。その結果、シール部がハウジング部材222,222に挟まれることによりシール部のうちシール機能に関与する個所が破損することは防止される。
また、本実施形態にかかる管継手200の場合、一方の管12と他方の管14との間に水などの流体を流し、かつ、その流体の圧力を高くすると、その圧力によって一方筒状密着材80は管端収容部40内から押し出される方向の力を受ける。一端開口テーパ面366は、一方の管12の拡径部112の裏側テーパ面118に接触することで、他方筒状密着材262から見た一方筒状密着材260側への一方の管12の移動を制限する。一端開口テーパ面366は、一方の管12の一端の拡径部112に接触しない場合には一方の管12の移動を制限しない。一方、一方筒状密着材260は一方の管12の拡径部112の先端側テーパ面116に密着することによって一方の管12の一端の外周と管端収容部240の内周との間をシールする。これにより、一方の管12に拡径部112が形成されないまま管継手200に接続されている場合には、一方筒状密着材260は一方の管12の一端の外周に密着し難いこととなる。他方筒状密着材262も同様である。その結果、一方の管12に拡径部112が形成されないまま管継手200に接続されている場合には、一方の管12の一端の外周と管端収容部240の内周との間から流体が漏れ出す恐れが生じる。他方の管14に拡径部114が形成されないまま管継手200に接続されている場合には、他方の管14の一端の外周と管端収容部240の内周との間から流体が漏れ出す恐れが生じる。流体が漏れ出すと、一方の管12および他方の管14の少なくとも一方における施工不良を容易に検出できる。
[変形例]
今回開示された実施形態はすべての点で例示である。本発明の範囲は上述された実施形態に基づいて制限されるものではない。もちろん、上述された実施形態に対して本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更をしてもよい。
例えば、一方移動制限部82が一方の管12の一端の外周に引っ掛かるために一方の管12の一端の外周に設けられるものは拡径部112に限定されない。その一方の管12の一端の外周に設けられるものはその外周に固定される突起であってもよい。その一方の管12の一端の外周に設けられるものはその外周に対してローレット加工により設けられる凹凸であってもよい。一方移動制限部82が一方の管12の一端の外周に引っ掛かるための具体的な構成は拡径部112に接触する管外周接触面122に限定されない。一方移動制限部82は、一方の管12の一端の外周に固定される突起に引っ掛かるフックを有していてもよい。一方移動制限部82が一方の管12の一端の外周に引っ掛かるための具体的な構成は、一方の管12の一端の外周に対してローレット加工により設けられる凹凸から摩擦力を受ける面であってもよい。他方移動制限部86が他方の管14の一端の外周に引っ掛かるために他方の管14の一端の外周に設けられるものも同様である。また、一方シール部60と他方シール部62との構成が異なっていてもよい。
また、第1実施形態において、ハウジング係合部162および外周係合部54は設けられていなくてもよい。この場合にも、以下の理由により施工不良を発見しやすくできる。すなわち、第1実施形態にかかる管継手10の場合、他方の管14の一端に側面が対向するよう内周突出部52が空間形成部50の内周面から突出している。内周突出部52が空間形成部50の内周面から突出していると、他方の管14に対する管端収容部40の相対位置が変わるとき、管端収容部40の内周突出部52の側面が他方の管14の一端に接触し得る。内周突出部52が他方の管14の一端に接触すると、他方の管14が管継手10から抜ける方向へ移動しない限り、管端収容部40はそれ以上ハウジング部材22の内周面のいずれかの領域に近寄らなくなる。管端収容部40がハウジング部材22の内周面のいずれかの領域にそれ以上近寄らないと、ハウジング部材22の内周面のうちその領域に対向する領域と管端収容部40との間の隙間がそれ以上大きくなる可能性は低くなる。その可能性が低くなると、その隙間へ一方筒状密着材80が押し出される可能性が低くなる。同様に、他方筒状密着材84も隙間へ押し出される可能性が低くなる。一方の管12の一端に側面が対向するよう内周突出部52が空間形成部50の内周面から突出しているためである。これにより、一方移動制限部82と拡径部112とが互いに押し付けられ他方移動制限部86と拡径部114とが互いに押し付けられているにも関わらず本実施形態にかかる管継手10に漏水が発生する可能性は、低くなる。漏水が発生する可能性が低くなると、その漏水が発生したときその漏水が発生した原因が次に述べられることである可能性が高くなる。それは、一方移動制限部82と拡径部112とが互いに押し付けられあっていないこと、あるいは、他方移動制限部86と拡径部114とが互いに押し付けられあっていないことである。それらのことが漏水の発生原因である可能性が高くなるので、その漏水をきっかけに拡径部112と拡径部114とのうち少なくとも一方が形成されていないなどといった施工不良を発見しやすくなる。
また、第1実施形態において、内周突出部52が空間形成部50の内周面から突出していなくてもよい。内周突出部52が空間形成部50の内周面から突出していなくても、ハウジング係合部162が外周係合部54と係合していれば、上述された理由により施工不良を発見しやすくできる。
また、第1実施形態において、ハウジング部材22に、拡径部112,114が形成されているか否かをヒトが目で確認するための切り欠きが形成されていてもよい。
10,200…管継手
12…一方の管
14…他方の管
20,220…流体漏れ防止部
22,222…ハウジング部材
24…ボルト
26…ナット
40,240…管端収容部
42…シール部
50,250…空間形成部
52,252…内周突出部
54…外周係合部
60…一方シール部
62…他方シール部
80,260…一方筒状密着材
82…一方移動制限部
84,262…他方筒状密着材
86…他方移動制限部
100,300…密着材本体部
102,302…内周膜部
112,114…拡径部
116…先端側テーパ面
118…裏側テーパ面
120…密着材接触面
122…管外周接触面
140,340…円筒構成部
142,342…接続ブラケット部
150…貫通孔
160,360…一端開口形成部
162…ハウジング係合部
164,364…他端開口形成部
166,366…一端開口テーパ面
168,368…他端開口テーパ面
280…突出基部
282…円環状部
362…収容空間形成部

Claims (6)

  1. 一方の管の一端と前記一方の管の一端に連なる他方の管の一端との間から前記一方の管および前記他方の管の内部を流れる流体が漏れることを防止するための流体漏れ防止部と、
    前記流体漏れ防止部が収容されるよう互いに接続される複数のハウジング部材とを備える管継手であって、
    前記流体漏れ防止部が、
    前記一方の管の一端と前記他方の管の一端とが収容されるための管端収容部と、
    前記一方の管の一端と前記管端収容部の内周との間、および、前記他方の管の一端と前記管端収容部の内周との間をシールするためのシール部とを有していることを特徴とする管継手。
  2. 前記シール部が、
    前記一方の管の一端の外周と前記管端収容部の内周との間をシールするための一方シール部と、
    前記一方シール部とは分離されており、前記他方の管の一端の外周と前記管端収容部の内周との間をシールするための他方シール部とを有していることを特徴とする請求項1に記載の管継手。
  3. 前記一方シール部が、
    前記一方の管の一端の外周に密着し前記管端収容部の内周に密着するための一方筒状密着材と、
    前記一方筒状密着材から見て前記他方シール部とは反対側に配置され、前記一方の管の一端の外周に引っ掛かることが可能であり、前記一方の管の一端の外周に引っ掛かると前記一方筒状密着材から見た前記他方シール部とは反対側への前記一方筒状密着材の移動を制限し、かつ、前記一方の管の一端の外周に引っ掛からないと前記一方筒状密着材から見た前記他方シール部とは反対側への前記一方筒状密着材の移動を制限しない、一方移動制限部とを有していることを特徴とする請求項2に記載の管継手。
  4. 前記管端収容部が、
    前記一方の管の一端と前記他方の管の一端とが収容される空間を形成する筒状の空間形成部と、
    前記空間形成部の外周面に配置され前記複数のハウジング部材のいずれかに係合する外周係合部とを有しており、
    前記複数のハウジング部材のいずれかが、前記外周係合部と係合するハウジング係合部を有していることを特徴とする請求項3に記載の管継手。
  5. 前記管端収容部が、
    前記一方の管の一端と前記他方の管の一端とが収容される空間を形成する筒状の空間形成部と、
    前記他方の管の一端に側面が対向するよう前記空間形成部の内周面から突出する内周突出部とを有していることを特徴とする請求項3に記載の管継手。
  6. 前記シール部が、
    前記一方の管の一端の外周に密着するための筒状の密着材本体部と、
    前記密着材本体部の内周面から突出する環状の内周膜部とを有していることを特徴とする請求項1に記載の管継手。
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