JP2022118655A - 乾燥肉様蛋白加工食品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、組織状植物蛋白を多く含む場合でも食感、製造適性に優れた乾燥肉様蛋白加工食品及びその製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】乾燥肉様蛋白加工食品の生地中の組織状植物蛋白の結着材として、グルコマンナンとジェランガムを使用することで、生地中に組織状植物蛋白を多く含む場合でも、カット時や乾燥時などの製造適性に優れ、食感も優れた乾燥肉様蛋白加工食品を製造することができる。乾燥肉様蛋白加工食品の生地中の含有量としては、生地の重量に対して、組織状植物蛋白の固形分含有量が10.0~22.5重量%、グルコマンナンの含有量が0.8~3.0重量%、ジェランガムの含有量が0.4~1.7重量%であり、グルコマンナンとジェランガムの含有量の合計が、1.8~4.0重量%であり、生地の水分が68.0~75.0重量%であることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、乾燥肉様蛋白加工食品及びその製造方法に関する。
近年、ベジタリアン向けだけでなく、環境面からも植物蛋白質を使用した代替肉(肉様蛋白加工食品)が検討されており、多数の代替肉が上市されている。これらの代替肉の製造方法として、大豆、エンドウ豆、小麦などの植物蛋白粉をエクストルーダーで押し出して製造した組織状植物蛋白が使用されているが、組織状植物蛋白だけでは、肉様蛋白加工食品とはならず、これらの組織状植物蛋白そのものを味付けしたり(例えば、特許文献1)、組織状植物蛋白を卵白、大豆蛋白粉末、メチルセルロース、カードランまたはグルコマンナンなどの結着材を用いて結着させて一つの塊として肉様蛋白加工食品を製造している(例えば特許文献2~5)。
特許第6495990号公報 特表2018-533945号公報 特表2017-509349号公報 特開2005-21163号公報 国際公開第2007/013146号
本発明は、組織状植物蛋白を多く含む場合でも食感、製造適性に優れた乾燥肉様蛋白加工食品及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、動物性の資材を使用せず、組織状植物蛋白を多く使用した乾燥肉様蛋白加工食品及びその製造方法を検討するにあたり、グルコマンナンを結着材として使用する方法を検討した。しかしながら、組織状植物蛋白を多く使用した場合、結着に必要な量のグルコマンナンを配合すると、真空凍結乾燥時に、肉様蛋白加工食品同士が結着してしまうといった課題が発生した。そこで、鋭意検討した結果、本発明に至った。
すなわち、組織状植物蛋白由来の固形分含量が40.0~70.0重量%、グルコマンナン由来の固形分含量が2.6~9.3重量%、ジェランガム由来の固形分含量が1.3~5.5重量%、グルコマンナン由来とジェランガム由来の合計の固形分含量が4.9~12.4重量%であることを特徴とする乾燥肉様蛋白加工食品である。
また、本発明に係る乾燥肉様蛋白加工食品の製造方法としては、組織状植物蛋白と、グルコマンナンと、ジェランガムと、及び水と、を含む生地原料を混合し、生地を作製する生地作製工程と、前記生地作製工程で作製した生地を加熱、凝固する加熱工程と、前記加熱工程で加熱、凝固した生地を凍結する凍結工程と、前記凍結工程で凍結した生地を真空凍結乾燥する乾燥工程と、を含む乾燥肉様蛋白加工食品の製造方法であって、前記生地の重量に対する前記組織状植物蛋白の固形分含有量が10.0~22.5重量%、前記グルコマンナンの含有量が0.8~3.0重量%、前記ジェランガムの含有量が0.4~1.7重量%であり、前記グルコマンナンと前記ジェランガムの含有量の合計が、1.8~4.0重量%であり、前記生地の水分が68.0~75.0重量%であることを特徴とする乾燥肉様蛋白加工食品の製造方法が挙げられる。
また、本発明に係る乾燥肉様蛋白加工食品の製造方法としては、組織状大豆蛋白を結合する結着材として使用するグルコマンナンとジェランガムの含有量の比が5:1~1:2の範囲であることが好ましい。
本発明により、組織状植物蛋白を多く含む場合でも食感、製造適性に優れた乾燥肉様蛋白加工食品及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載に限定されるものではない。
1.原料
本発明に係る乾燥肉様蛋白加工食品に使用する組織状植物蛋白は、大豆蛋白(大豆粉を含む)、エンドウ豆蛋白、小麦蛋白などの植物蛋白粉や、必要により澱粉などの植物素材、カルシウム塩など無機物を二軸エクストルーダーにより高温高圧で押し出すことで作製され、膨化した粒状植物蛋白や、冷却ダイなどにより吐出口を冷却しながら押し出すことで膨化を抑えて線維の方向性をもたせた繊維状植物蛋白などが挙げられる。膨化した粒状植物蛋白は、ハンバーグのようなミンチ肉などの弾力のある粒的な食感が得られ、繊維状植物蛋白は、ステーキ肉のような筋肉の繊維っぽい食感が得られる。これらの組織状蛋白は求める乾燥肉様蛋白加工食品の食感に合わせて単独または混合して使用することができる。また、破砕や切断することにより、大きさや長さなどを適宜調整して使用することができる。
これらは、乾燥しているか、水分が少ない状態の場合は、一度水や熱湯で吸水させて復水してから使用することが好ましい。また、必要により、油の中に浸漬しながら加温する油調処理によって組織状植物蛋白の持つ植物由来の風味を低減することもできる。
本発明に係る乾燥肉様蛋白加工食品中の組織状植物蛋白の量としては、生地中に固形分含有量(生地の重量に対する苔う分重量の割合)として10.0~22.5重量%(固形分含量(乾燥肉様蛋白加工食品の総固形分重量に対する固形分重量の割合)として40.0~70.0重量%)が好ましい。10.0重量%未満だと、肉感が減り、食感が悪く、22.5重量%よりも多いと硬い食感となるだけでなく、保形性が悪くなる。
本発明に係る乾燥肉様蛋白加工食品の組織状植物蛋白質の結着材として用いるグルコマンナンとしては、特に限定はなく、グルコマンナン単体としてだけでなく、こんにゃく粉も使用することができる。また、グルコマンナンとしては、予めアルカリ剤などで処理されており、水を加えるだけでゲル化するグルコマンナン製剤や、予めアルカリ剤で処理されておらず、生地作製中にアルカリ剤を入れて凝固するものであってもよい。予めグルコマンナンがアルカリ処理されているグルコマンナン製剤の方が、アルカリ剤添加によるゲル化処理が無く、簡便であり、ゲル化も均質に起きやすい。
グルコマンナンの含有量(生地の重量に対する配合重量)としては、乾燥肉様蛋白加工食品の乾燥前の生地中に0.8~3.0重量%(固形分含量として2.6~9.3重量%)含まれることが好ましい。0.8重量%よりも少ないと組織状植物蛋白の結着性が悪くなり、3.0重量%よりも多いと復元性が悪く、食感が固くなる。
本発明に係る乾燥肉様蛋白加工食品の組織状植物蛋白の結着材として用いるジェランガムとしては、特に限定はなく、アシル基の高いHAジェランガムでも脱アシル化されたLAジェランガムでもよい。HAジェランガムの方が、ゲルが硬く、カットしやすく、生地同士の結着がしにくい点で好ましい。
ジェランガムの含有量としては、乾燥肉様蛋白加工食品の乾燥前の生地中に0.4~1.7重量%(固形分含量として1.3~5.5重量%)含まれることが好ましい。0.4重量%より少ないと、真空凍結乾燥時の生地同士の結着を防ぐことができず、1.7重量%より多いと組織状植物蛋白同士の結着が弱くなる。
また、結着材であるグルコマンナンとジェランガムの配合量としては、生地中にグルコマンナンとジェランガムの合計が1.8~4.0重量%(固形分含量として4.9~12.4重量%)含むことが好ましい。1.8重量%よりも少ないと保形性が悪く、4.0重量%よりも多いと復元性や食感が悪くなる。
結着材であるグルコマンナンとジェランガムの含有量の比(グルコマンナン:ジェランガム)は、5:1~1:2が好ましい。グルコマンナンが多すぎると、ゲルが固くなり、真空凍結乾燥時に結着しやすくなるだけでなく、乾燥肉様蛋白加工食品の復元性や食感が悪くなる。逆にジェランガムの量が多すぎると組織状植物蛋白の結着が弱くなり型崩れしやすくなる。
その他の材料としては、食塩、砂糖、核酸、グルタミンソーダ、酵母エキス(分解物含む)、醤油、赤ワイン、胡椒などの調味成分、パーム油、大豆油、菜種油などの植物油、香料、大豆蛋白粉などや、タマネギ、ニンジン、キャベツなどの生地に混ぜる具材などが挙げられる。本発明においては、牛肉、豚肉、鶏肉などの肉類は使用せず、鶏ガラ、豚骨などの動物由来のエキスやパウダー、動物由来の酵素なども使用しないことが好ましい。乳蛋白や卵由来の卵黄、卵白なども使用しないことが好ましい。
また、生地の水分が多すぎると生地中の固形分が少なくなり、組織状植物蛋白由来の固形分が少なく、食感が悪くなり、少なすぎると生地中の組織状植物蛋白由来の固形分が多く、硬い食感となるだけでなく、保形性が悪くなる。そのため、加水によって、生地の水分が68.0~75.0重量%となるように調整することが好ましい。
2.乾燥肉様蛋白加工食品の製造
(生地作製)
組織状植物蛋白を必要により水で戻した後、食塩、砂糖、胡椒などの調味成分や香料などを溶解または分散させた水を添加してよく撹拌し、次いで食用油脂や結着材であるグルコマンナン及びジェランガムを添加し、更に撹拌して生地を作製する。このとき、グルコマンナンが予めアルカリ処理されているものである場合は、油脂とグルコマンナンを混合してから添加することが好ましい。そうすることで、グルコマンナンが局所的にゲル化してしまうことを防ぎ、生地全体にグルコマンナンが分散してからゲル化し、組織状植物蛋白を結着することができる。グルコナンナンがアルカリ処理していない場合は、生地を作製した後、生地を撹拌しながら炭酸ナトリウムなどのアルカリ剤を添加し、生地を完成させる。
(加熱)
作製した生地は、袋や型(トレー)などに充填し、加熱する。加熱方法は特に限定はないが、スチームや湯煎(ボイル)が好ましい。加熱することで、結着材をしっかり凝固(ゲル化)させ、組織状植物蛋白同士を結着させるとともに、加熱殺菌する。加熱温度は特に限定はないが、生地の芯温が70℃以上となるように加熱すればよい。
(凍結)
加熱工程で加熱、凝固した生地は、粗熱を取った後、凍結する。凍結方法は特に限定はなく、従来技術を適用することができる。例えば、エアブラスト式のトンネルフリーザー、スパイラルフリーザー、ワゴンフリーザーや急速凍結庫、ブライン式のフレキシブルフリーザー等の商業用の凍結装置だけでなく、一般的な業務用、家庭用の冷凍庫も適用できる。冷凍は、例えば約-35℃の急速凍結庫を利用して急速凍結してもよく、業務用の-18℃の冷凍庫に入れて凍結させてもよい。
冷凍した生地は、必要により、所定の形状に切断して使用してもよい。復元性を考えると、乾燥肉様蛋白加工食品の厚みは、15mm以下が好ましい。このとき、グルコマンナンのみを結着材とした場合、切断時に組織状植物蛋白がボロボロと崩れやすいが、ジェランガムを添加することにより、崩れずにきれいに切断できるようになる。
(真空凍結乾燥)
所定の形状に成形され凍結物を真空凍結乾燥に用いるトレーに充填し、真空凍結乾燥機を用いて減圧下で真空凍結乾燥する。加熱時に生地を入れるトレーが真空凍結乾燥可能なものであれば、そのまま用いてもよい。このとき、凍結した生地を1個ずつ個別のトレーに充填する場合以外は、生産効率を上げるため、成形した複数の生地が重なった状態で、真空凍結乾燥されることが一般的である。このとき、グルコマンナンのみを結着に使用した場合は、隣同士の生地が結着してしまい、乾燥後分離することが困難となる。しかしながら、結着材にジェランガムを加えることにより、乾燥時の生地同士の結着が抑えられる。
真空凍結乾燥条件は特に限定されず、凍結物が解凍しない程度の真空度、棚加熱温度で乾燥すればよい。好ましい範囲としては真空度が1.5torr以下、棚加熱温度が90℃以下、乾燥後の水分としては1~7重量%となるように乾燥し、乾燥肉様蛋白加工食品とする。乾燥しすぎると壊れやすくなるため、必要により、乾燥後に調湿処理を行い、水分調整してもよい。
真空凍結乾燥した乾燥肉様蛋白加工食品は、熱湯を入れて調理するか、水を入れて電子レンジ調理する即席麺や即席スープ、即席ライスなどの具材として用いることができるだけでなく、お湯や水で復元して肉の代替として調理し、喫食することができる。
以下に実施例を挙げて本実施形態をさらに詳細に説明する。
<実験1>結着材の検討
(実施例1-1)
市販の粒状大豆蛋白(アペックス(登録商標)950:水分10重量%)5kgに水5kgを加え、完全に吸水させた後、-20℃の冷凍庫で凍結し、φ3mmのチョッパーでミンチ状にして、常温で解凍し、使用する組織状植物蛋白とした。
次いで、食塩16g、上白糖25g、トコフェロール製剤5g、白コショウ2g、酵母エキス15g、ガーリックオイル3g、チキン風フレーバー4gを水560gに溶解、分散させたものを用意し、作製した組織状植物蛋白300gに加え、良く撹拌した後、結着材として、アルカリ化されたグルコマンナン(水分12重量%)15g、HAジェランガム(水分12重量%)10gをパームオレイン45gに分散させたものを添加し、更によく撹拌して生地を作製した。
作製した生地を型枠に厚さ30mmとなるように入れ、98℃のスチーマーで芯温(中心温)が80℃となるまで加熱し、粗熱を取った後、-20℃の冷凍庫で凍結し、芯温が-10℃以下となったところで、10mm角となるように切断し、真空凍結乾燥用のトレーにカットした生地を積載し、再度-35℃の凍結庫で30分凍結し、真空凍結乾燥機(東洋技研株式会社製TFD10LF4)にて0.1torr以下で、棚温を87℃4時間、75℃3時間、その後60℃に設定し、品温が58℃になるまで乾燥し、乾燥肉様蛋白加工食品サンプルとした。
(比較例1-1)
結着材をアルカリ化されたグルコマンナン25gとする以外は、実施例1-1の方法に従って、乾燥肉様蛋白加工食品を作製した。
(比較例1-2)
結着材をジェランガム25gとする以外は、実施例1-1の方法に従って、乾燥肉様蛋白加工食品を作製した。
(比較例1-3)
結着材をカードラン25gとする以外は、実施例1-1の方法に従って、乾燥肉様蛋白加工食品を作製した。
(比較例1-4)
結着材を寒天25gとする以外は、実施例1-1の方法に従って、乾燥肉様蛋白加工食品を作製した。
(比較例1-5)
食塩16g、上白糖25g、トコフェロール製剤5g、白コショウ2g、酵母エキス15g、ガーリックオイル3g、チキン風フレーバー4gを水300gに溶解、分散させたものを用意し、実施例1で作製した組織状植物蛋白300gに加え、良く撹拌した後、メチルセルロース10g、パームオレイン45g、水260g(10℃以下)を混合したスラリーを用意し、さらに加えてよく撹拌し、生地を作製した。その後の操作については実施例1-1の方法に従って、乾燥肉様蛋白加工食品を作製した。
(比較例1-6)
結着材をアルカリ化されたグルコマンナン15gとカードラン10gとする以外は、実施例1-1の方法に従って、乾燥肉様蛋白加工食品を作製した。
(比較例1-7)
結着材をアルカリ化されたグルコマンナン15gと寒天10gとする以外は、実施例1-1の方法に従って、乾燥肉様蛋白加工食品を作製した。
各試験区について、評価を行った。製造適性については、カット時の保形性、真空凍結乾燥時の結着性を評価し、カット時の保形性については、カット時の組織状植物蛋白の崩れが無く非常に良好なものを◎、カット時に組織状植物蛋白の崩れが若干みられるが概ね保形性が良好なものを○、カット時に組織状蛋白の崩れが散見され保形性が不十分なものを△、カット時に組織状蛋白が著しく崩れ、保形性が悪いものを×とした。
真空凍結乾燥時の結着性については、乾燥品が容易にほぐれ、結着がほとんどないものを◎、結着は若干あるが、十分解すことができるものを○、結着が目立ち解れが悪いものを△、著しく決着し、解れないものを×とした。
復元性、食感については、各試験区のサンプルを10gとり、発泡紙カップに370gの熱湯を注ぎ、蓋をして3分後にお湯から取り出して、喫食し評価を行った。また、お湯から取り出したときの重量を測定し、復元率(復元後の重量/復元前の重量 x100)を算出した。
復元性については、全体として水が十分行き渡っているものを◎、概ね全体的に水が行き渡っているものを○、部分的に水の入りが悪いところがあるものを△、明らかに復水していない部分があるものを×とした。
食感については、肉様の硬さ、弾力について評価を行い、非常に良好なものを◎とし、硬さ、弾力がやや強いもしくはやや弱いが概ね良好なものを○、硬さ、弾力が強くもしくは弱く劣るものを△、硬さ、弾力が著しく強くもしくは弱く、著しく劣るものを×とした。
実験1の生地配合を下記表1に、評価結果を下記表2に示す。
Figure 2022118655000001
Figure 2022118655000002
実施例1-1で示すように、結着材にグルコマンナンとジェランガムを組み合わせるこ
とで、カット時に保形性が良く、真空凍結乾燥時に結着が起こりにくい乾燥肉様蛋白加工食品を製造することができた。また、官能評価においても、適度な硬さ、弾力を有し、復元性も十分水分が行き渡っており、非常に良好な結果となった。
それに対し、比較例1-1で示すように結着材がグルコマンナン単体の場合には、製造
時の保形性が良いものの、乾燥時に結着が目立ち、官能評価においては、食感が硬く、弾
力が強く、復元性も不十分であった。また、実施例1-1よりもカット時の断面が荒く、
組織状植物蛋白が所々落下していた。
また、比較例1-2で示すように結着材がジェランガム単体の場合には、製造時の保形
性が著しく悪く、ゲル化が不十分であり、乾燥時にも結着が著しく多く発生した。官能評
価においては、食感が著しく弱いが、水の入りが非常によく、復元性は非常に良好であっ
た。
その他の結着材として比較例1-3で示すように、カードラン単体では、製造時の保形
性は良好だが、乾燥時に結着が目立ち、官能評価においては、復元性は良好であるもの
の、食感としてはジェランガムほどではないが柔らか過ぎる結果となった。
また、比較例1-4で示すように、寒天単体では、製造時の保形性が弱く、乾燥時に結
着が目立った。官能評価においては、復元性は良好であるものの、カードラン同様に食感
としてはジェランガムほどではないが柔らか過ぎる結果となった。
また、比較例1-5で示すように、メチルセルロース単体では、粘着性があり、カット
しにくく、乾燥時に結着が目立った。官能評価においては、復元性は良好であるものの、
カードラン同様に食感としてはジェランガムほどではないが柔らか過ぎる結果となった。
比較例1-6及び比較例1-7で示すように、グルコマンナンと他の結着材の組み合わ
せでは、カット時の保形性が良好になるものの、乾燥時の結着は改善せず、官能評価もグ
ルコマンナン単体よりかは硬さや弾力の強さは弱くなるが、依然強く、復元性も劣る結果
となった。
以上の結果から、結着材としては、グルコマンナンとジェランガムの組合せが最適であ
った。
<実験2>グルコマンナンとジェランガムの配合量についての検討
(実施例2-1)
結着材をグルコマンナン21g、ジェランガム4gとする以外は実施例1-1の方法に
従って乾燥肉様蛋白加工食品サンプルを作製した。
(実施例2-2)
結着材をグルコマンナン8g、ジェランガム17gとする以外は実施例1-1の方法に
従って乾燥肉様蛋白加工食品サンプルを作製した。
(実施例2-3)
結着材をグルコマンナン10g、ジェランガム10gとする以外は実施例1-1の方法
に従って乾燥肉様蛋白加工食品サンプルを作製した。
(実施例2-4)
結着材をグルコマンナン30g、ジェランガム10gとする以外は実施例1-1の方法
に従って乾燥肉様蛋白加工食品サンプルを作製した。
(実施例2-5)
結着材をグルコマンナン12g、ジェランガム8gとする以外は実施例1-1の方法
に従って乾燥肉様蛋白加工食品サンプルを作製した。
(実施例2-6)
結着材をグルコマンナン24g、ジェランガム16gとする以外は実施例1-1の方法
に従って乾燥肉様蛋白加工食品サンプルを作製した。
(比較例2-1)
結着材をグルコマンナン5g、ジェランガム10gとする以外は実施例1-1の方法
に従って乾燥肉様蛋白加工食品サンプルを作製した。
(比較例2-2)
結着材をグルコマンナン40g、ジェランガム10gとする以外は実施例1-1の方法
に従って乾燥肉様蛋白加工食品サンプルを作製した。
(比較例2-3)
結着材をグルコマンナン6g、ジェランガム4gとする以外は実施例1-1の方法
に従って乾燥肉様蛋白加工食品サンプルを作製した。
(比較例2-4)
結着材をグルコマンナン30g、ジェランガム20gとする以外は実施例1-1の方法
に従って乾燥肉様蛋白加工食品サンプルを作製した。
実験2について実験1同様に評価を行った。また、実験2については、生地中の固形分
含有量(g)から、乾燥肉様蛋白加工食品の総固形分に対する組織状植物蛋白由来の固形
分含量(%)、グルコマンナンの固形分含量(%)、ジェランガムの固形分含量(%)を
算出した。実験2の生地配合を下記表3、表4、表5に、評価結果を下記表6に示す。
Figure 2022118655000003
Figure 2022118655000004
Figure 2022118655000005
Figure 2022118655000006
比較例1-1、比較例1-2、実施例1-1、実施例2-1、実施例2-2で示すよう
に、結着材の生地中の配合を25gに固定し、グルコマンナンとジェランガムの比率を検
討した結果、グルコマンナンの比率が高くなると、保形性は良好になるものの、結着性が
悪く、食感がコンニャクゲルっぽく硬く、復元性が悪くなり、ジェランガムが多くなる
と、復元性が良くなるが、保形性や結着性が悪く、食感が柔らかくなった。よって、グル
コマンナン対ジェランガムの比率が、概ね5:1~1:2の範囲が好ましいと考える。
比較例2-1、比較例2-2、実施例1-1、実施例2-3、実施例2-4で示すよう
に、ジェランガムの生地中の配合を10gに固定し、グルコマンナンの配合量を検討した
結果、グルコマンナンの配合量が少なくなると、復元性が良くなるが、保形性や結着性が
悪くなり、食感も柔らかくなり、グルコマンナンの配合量が多くなると、保形性は良くな
るが、結着性や復元性が悪くなり、食感がコンニャクゲルっぽく、硬くなった。実験2-
2の結果も考慮すると、生地中のグルコナンナンの含有量は、0.8~3.0重量%(固
形分含量として2.6~9.3重量%)が好ましいと考える。
比較例2-3、比較例2-4、実施例1-1、実施例2-5、実施例2-6で示すよう
に、グルコマンナンとジェランガムの含有量の比を3:2に固定し、結着材の含有量を検
討した結果、結着材の含有量が多くなると、保形性は良好になるものの、復元性が悪く、
食感が硬くなり、結着材の含有量が少なくなると、復元性は良くなるものの、保形性が悪
く、食感が柔らかくなった。実施例2-4と比較例2-4を比較して、グルコマンナンの
生地中の含有量が3重量%でも、比較例2-4の方が結着材の合計の含有量が5重量%と
多いため、復元性や食感に影響が出たものと考える。よって、生地中に含まれる結着材の
含有量をしては、グルコマンナンをジェランガムの含有量を合計して4重量%以下(固
形分含量として12.4重量%以下)が好ましいと考える。
<実験3>組織状植物蛋白の配合量の検討
(実施例3-1)
組織状植物蛋白の配合量を200gとする以外は、実施例1-1の方法に従って乾燥肉
様蛋白加工食品サンプルを作製した。
(実施例3-2)
組織状植物蛋白の配合量を700gとする以外は、実施例1-1の方法に従って乾燥肉
様蛋白加工食品サンプルを作製した。
(比較例3-1)
組織状植物蛋白の配合量を100gとする以外は、実施例1-1の方法に従って乾燥肉
様蛋白加工食品サンプルを作製した。
(比較例3-2)
組織状植物蛋白の配合量を1000gとする以外は、実施例1-1の方法に従って乾燥
肉様蛋白加工食品サンプルを作製した。
実験3について実験2同様に評価を行った。実験3の生地配合を下記表7に、評価結果
を下記表8に示す。
Figure 2022118655000007
Figure 2022118655000008
実験3の結果、組織状植物蛋白の配合量を少なくすると、生地の総固形分重量が減り、
生地の水分量が多くなり、生地がゲル状に近く、保形性は良くなるが、食感が肉様でな
く、柔らかいコンニャクゲル様となる。逆に組織状植物蛋白の配合量を多くすると、生地
の総固形分重量が多くなり、生地の水分量が減り、結着材の含有量も減るため、保形性が
悪く、復元しているものの、詰まった食感となり肉らしくなくなる。よって、好ましく
は、生地中の組織状植物蛋白の固形分含有量が10.0~22.5重量%、固形分含量と
しては、40.0~70.0重量%の範囲が好ましいと考える。
また、生地中の水分量が多くなると、生地の総固形分重量が少なくなり、十分な組織状
植物蛋白を配合しづらくなる。逆に生地中の水分が少なくなると、生地の総固形分重量が高くなるため、生地中に沢山の組織状植物蛋白を配合する必要が出てくる。そのため、適正な生地の水分含量としては、68.0~75.0重量%程度が好ましいと考える。

Claims (3)

  1. 組織状植物蛋白由来の固形分含量が40.0~70.0重量%、グルコマンナン由来の固形分含量が2.6~9.3重量%、ジェランガム由来の固形分含量が1.3~5.5重量%、グルコマンナン由来とジェランガム由来の合計の固形分含量が4.9~12.4重量%であることを特徴とする乾燥肉様蛋白加工食品。
  2. 組織状植物蛋白と、グルコマンナンと、ジェランガムと、及び水と、を含む生地原料を混合し、生地を作製する生地作製工程と、
    前記生地作製工程で作製した生地を加熱、凝固する加熱工程と、
    前記加熱工程で加熱、凝固した生地を凍結する凍結工程と、
    前記凍結工程で凍結した生地を真空凍結乾燥する乾燥工程と、を含む乾燥肉様蛋白加工食品の製造方法であって、
    前記生地の重量に対する
    前記組織状植物蛋白の固形分含有量が10.0~22.5重量%、
    前記グルコマンナンの含有量が0.8~3.0重量%、
    前記ジェランガムの含有量が0.4~1.7重量%であり、
    前記グルコマンナンと前記ジェランガムの含有量の合計が、1.8~4.0重量%であり、
    前記生地の水分が68.0~75.0重量%であることを特徴とする乾燥肉様蛋白加工食品の製造方法。
  3. 前記グルコマンナンと前記ジェランガムの生地中の含有量の比が5:1~1:2であることを特徴とする請求項2記載の乾燥肉様蛋白加工食品の製造方法。




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