JP2022117902A - 清掃用シート - Google Patents
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Abstract
【課題】塵や埃の捕捉を十分に行うことのできる清掃用シートを提供する。【解決手段】基材シート2と、前記基材シートの長手方向に配置されて前記基材シートに接合された繊維ウェブの繊維を切断して形成された複数の繊維塊3を有する清掃用シート1であって、前記繊維塊は、前記基材シートの長手方向に間欠的に設けられた接合部7間に位置する前記繊維ウェブの繊維を切断して形成され、前記繊維ウェブは、該繊維ウェブを構成する繊維が捲縮状態で前記基材シートに接合した。【選択図】図1
Description
本発明は、清掃用シートに関する。
床に落ちたパンの粉等の食品の屑、髪の毛、綿埃、壁に付着した埃等を除去するために、従来は箒やモップ、布雑巾等の清掃具が用いられていたが、近年、柄の付いた台座に不織布等からなる清掃用シートを取付け、シートが汚れたら取り外して新しいシートと交換して使用することができる清掃具が広く用いられるようになってきた。この種の清掃具に用いられる清掃用シートとして、近年、不織布等のシート基材と繊維とからなるものが用いられており、例えば長繊維を、繊維方向に間欠的に配置された複数の線状の融着部によって基材シート表面に接合し、線状の融着部の間の中心以外の位置で長繊維を切断して基材シート表面に長い刷毛と短い刷毛とが混在する多数の刷毛を形成した清掃用シート(特許文献1)、繊維方向に間欠的に配置された複数の線状の融着部によって長繊維を基材シート表面に接合し、線状の融着部の間の複数の繊維を、線状融着部方向に間欠的に切断して刷毛を形成した清掃用シート(特許文献2)等が知られている。
上記特許文献1、2に記載されている清掃用シートは、間欠的に設けた線状の融着部に沿って繊維を連続的又は間欠的に切断して刷毛を形成するものであるため、線状融着部を挟んで帯状の刷毛が形成される。このため、帯状の刷毛部分では塵や埃を捕捉できても、帯状の刷毛と刷毛とに挟まれた刷毛の存在しない部分では、塵や埃の捕捉が十分に行えないという問題があった。本発明は上記従来の問題を解決した清掃用シートを提供することを目的とする。
本発明は、
(1)基材シートと、前記基材シートの長手方向に配置されて前記基材シートに接合された繊維ウェブの繊維を切断して形成された複数の繊維塊を有する清掃用シートであって、前記繊維塊は、前記基材シートの長手方向に間欠的に設けられた接合部間に位置する前記繊維ウェブの繊維を切断して形成され、前記繊維ウェブは、該繊維ウェブを構成する繊維が捲縮状態で前記基材シートに接合されたものであることを特徴とする清掃用シート、
(2)前記繊維塊の繊維が開繊されている上記(1)記載の清掃用シート、
(3)前記接合部が前記基材シートの非長手方向に設けられている上記(1)記載の清掃用シート、
(4)前記接合部が線状に形成された線状接合部である上記(1)記載の清掃用シート、
(5)前記接合部が間欠的に点状に形成された点状接合部を有する上記(4)記載の清掃用シート、
(6)記接合部は、前記長手方向に等間隔で間欠的に形成されている上記(1)記載の清掃用シート、
(7)前記複数の繊維塊が、前記長手方向に配列されて繊維塊列が形成されており、前記繊維塊列が前記基材シートの非長手方向に複数配列されている上記(1)記載の清掃用シートを要旨とする。
(1)基材シートと、前記基材シートの長手方向に配置されて前記基材シートに接合された繊維ウェブの繊維を切断して形成された複数の繊維塊を有する清掃用シートであって、前記繊維塊は、前記基材シートの長手方向に間欠的に設けられた接合部間に位置する前記繊維ウェブの繊維を切断して形成され、前記繊維ウェブは、該繊維ウェブを構成する繊維が捲縮状態で前記基材シートに接合されたものであることを特徴とする清掃用シート、
(2)前記繊維塊の繊維が開繊されている上記(1)記載の清掃用シート、
(3)前記接合部が前記基材シートの非長手方向に設けられている上記(1)記載の清掃用シート、
(4)前記接合部が線状に形成された線状接合部である上記(1)記載の清掃用シート、
(5)前記接合部が間欠的に点状に形成された点状接合部を有する上記(4)記載の清掃用シート、
(6)記接合部は、前記長手方向に等間隔で間欠的に形成されている上記(1)記載の清掃用シート、
(7)前記複数の繊維塊が、前記長手方向に配列されて繊維塊列が形成されており、前記繊維塊列が前記基材シートの非長手方向に複数配列されている上記(1)記載の清掃用シートを要旨とする。
本発明は、基材シートと、前記基材シートの長手方向に配置されて前記基材シートに接合された繊維ウェブの繊維を切断して形成された複数の繊維塊を有する清掃用シートであって、前記繊維塊は、前記基材シートの長手方向に間欠的に設けられた接合部間に位置する前記繊維ウェブの繊維を切断して形成され、前記繊維ウェブは、該繊維ウェブを構成する繊維が捲縮状態で前記基材シートに接合されているので、塵や埃は複数の繊維塊の間や、それぞれの繊維塊を構成する繊維間で捕捉される。そのため、細かい塵や埃も取り逃すことなく、非常に効果的な清掃を簡単に行うことが可能になる。また、本発明に係る清掃シートによれば、繊維塊を構成する多数の繊維が塵や埃の掻き出しを行うとともに、掻き出した塵や埃を捕捉することもできるので、塵や埃の掻き出しと捕捉の両方を一つの清掃用シートで行うこともでき、清掃を効率的に行うことも可能になる。
本発明に係る清掃用シートの実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下において説明する清掃用シートについてのそれぞれの実施の形態は、独立して適用することもできるし、また、それぞれの実施の形態を適宜選択して組み合わせて適用してもよい。また、ここで記載する実施の形態は、本発明に係る清掃用シートの実施の例を示したに過ぎないものであり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、以下に示す実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
図1及び図2に示すように、本実施の形態に係る清掃用シート1は、基材シート2及び繊維塊3を備えており、基材シート2に複数の繊維塊3が接合されて構成されている。
基材シート2は、清掃用シート1のベースとなる部材である。この基材シート2は長尺体を枚葉状に形成したシート状に形成されている。なお、この基材シート2は、長尺体であったものを清掃用シート1を製造するときに切断して枚葉状に形成したものであってもよいし、また、清掃用シート1を製造するときにすでに枚葉状に形成されているものであってもよい
基材シート2は、紙、合成樹脂、不織布等により構成することができる。その中でも、不織布を用いることが好ましい。不織布としては、例えば、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、サーマルボンド不織布、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布等を用いることができる。不織布を構成する繊維としては、天然繊維、合成繊維、複合繊維のいずれでもよい。不織布は、目付量が20g/m2から100g/m2程度であることが好ましい。不織布を構成する繊維として合成繊維を用いる場合には、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等が用いられる。なお、基材シート2には、繊維塊3が接合されるため、該繊維塊3との接合を容易にする点から熱融着性を有する素材を用いることが好ましい。また、基材シート2を構成する繊維は短繊維を用いることが好ましい。
基材シート2は、1枚のシート状部材で構成されていてもよいし、2枚以上を重ね合わせて構成してもよい。2枚以上の複数枚のシート状部材を重ね合わせることによって基材シート2を構成する場合には、同じ種類のシート状部材を重ね合わせてもよいし、それぞれ異なる種類のシート状部材を重ね合わせてもよい。ここで、異なる種類とは、例えば材質や色、厚さをはじめ、それぞれのシート状部材の間において異なっている要素が存在していることを意味する。
図1及び図2に示すように、基材シート2は、一方側の面としての表面2aと他方側の面としての裏面2bを備えている。また、基材シート2は、幅方向の両端部分に側縁部2c,2dが形成されている。側縁部2cと側縁部2dとの間の長さとなる幅方向の長さは、本実施の形態では繊維塊3の長手方向の長さよりも長くなるように形成されており、繊維塊3の長手方向一端部3aと側縁部2cとの間、及び繊維塊3の長手方向他端部3bと側縁部2dとの間には、繊維塊3の存在しない領域Sが形成されている。なお、本実施の形態では、領域Sが存在するように繊維塊3の長さを基材シート2の長さよりも短くするように構成しているが、これらは同じ長さであってもよい。
また、基材シート2には、互いに隣接する繊維塊3同士の間の位置、言い換えると接合部7と接合部7との間の所定位置に切込み5が形成されている。この切込み5は、非長手方向として基材シート2の幅方向に形成されている。なお、本実施の形態では、非長手方向の例として基材シート2の幅方向とする例を用いているが、非長手方向は基材シート2の幅方向に限定する趣旨ではなく、基材シート2の長手方向以外のあらゆる方向を含む概念である。また、図1に示すように、切込み5は、基材シート2の幅方向に沿って断続的に形成されている。なお、本実施の形態に係る清掃用シート1においては、切込み5が形成されていない部分を3カ所に形成しているが、この切込み5が形成されていない箇所の数は任意に決定してよい。また、図1においては、切込み5はそれぞれの接合部7と接合部7との間の所定位置に対して形成されている例を用いて説明したが、切込み5はすべての接合部7と接合部7との間に形成してもよいし、一部の接合部7と接合部7との間に形成してもよい。また、接合部7と接合部7との間に切込み5を形成する場合、基材シート2の長手方向に沿ってほぼ中央に切込み5を形成した例を示しているが、接合部7と接合部7との間における基材シート2の長手方向に沿って中央部分からずれた位置に形成しても良い。また、切込み5は、図1に示すように直線状に形成してもよいし、波形やギザギザ状、曲線状などといった従来から公知の形態となるように形成してもよい。
繊維塊3は、複数の繊維6からなる繊維ウェブ4を基材シート2に配列し、これら複数の繊維6を該繊維6の非長手方向に亘って基材シート2に接合する接合部7を該繊維6の長手方向に間欠的に設け、互いに隣接する接合部7同士の間の位置で複数の繊維6を裁断して繊維塊3を形成している。また、この繊維塊3は開繊することが好ましい。図1及び図2に示すように、繊維塊3は、基材シート2に対して複数配置されている。これら繊維塊3は、接合部7において基材シート2と接合され、固定されている。
図3等に示すように、繊維塊3は、多数の捲縮した状態の繊維6から構成される繊維ウェブ4と用いて形成されている。この繊維塊3に用いられる繊維としては、例えば綿、毛等の天然繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、ポリアクリル等の合成繊維、繊維の中を空洞に形成した中空繊維、芯鞘型繊維、海島型繊維、サイドバイサイド型繊維等の複合繊維等が用いられる。そのなかでも、熱融着性を有する合成繊維や複合繊維が好ましく、特に芯がポリプロピレンで鞘がポリエチレン、芯がポリプロピレンで鞘がポリエチレンテレフタレート、芯がポリエチレンで鞘がポリプロピレン、芯がポリエチレンで鞘がポリエチレンテレフタレート、芯がポリエチレンテレフタレートで鞘がポリエチレン、芯がポリエチレンテレフタレートで鞘がポリプロピレンといった構成を有する芯鞘型複合繊維が、熱融着性及び腰の強さを併せ持たせることができるために好ましい。また、上記したもののほか、中空状の繊維を用いることもできる。また、繊維6は、機械捲縮や熱捲縮等によって捲縮していることが好ましい。
繊維ウェブ4を構成する繊維6には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリエステル、レーヨン等から製造される、一般的にトウと呼ばれる長繊維を用いることが好ましい。また、繊維6の太さは、1デシテックスから4デシテックスの範囲内にあることが好ましい。また、繊維6は上記した通り多数用いられている。これら多数の繊維6は、すべて同じ材質のものを用いてもよいし、異なる材質のものを用いてもよい。また、繊維6は繊維ウェブ4として供給されるところ、この繊維ウェブ4は、シート状になったものを1枚用いてもよいし、またシート状になったものを2枚以上重ねたり、2枚以上の繊維ウェブ4を基材シート2の幅方向に並列的に並ぶように配置させて用いてもよい。シート状の繊維ウェブ4を重ねて用いる場合、太さや繊維6の色、構成する繊維6の種類が異なるものからなる繊維ウェブ4を任意に組み合わせて用いることができる。複数の繊維ウェブ4を重ねて用いる場合、細い繊維の繊維ウェブ4と、太い繊維の繊維ウェブ4とを交互に重ね合わせて用いてもよい。この場合の細い繊維としては0.01mmから0.05mmのものが好ましく、太い繊維としては細い繊維よりも太いことが好ましく、具体的には0.06mmから0.3mmの太さのものを用いることが好ましい。また、太い繊維としては、ポリプロピレン等のような、腰のある繊維を用いることが好ましい。なお、本実施の形態に係る清掃用シート1を建築物等の清掃用シートとして使用する場合には、繊維6としては難燃性又は不燃性を有する材料を用いて形成してもよい。
繊維塊3は、次のように形成される。まず、図3に示すように、捲縮状態にある多数の繊維6をシート状に広げた繊維ウェブ4を基材シート2の表面2a上に配置する。このとき、繊維ウェブ4に加わる引っ張り力は、基材シート2を搬送することに伴って該基材シート2に加わる引っ張り力よりも小さいことが好ましく、繊維ウェブ4に対しては引っ張り力が加わらない状態で基材シート2の表面2a上に配置されることがより好ましい。このように、繊維ウェブ4に引っ張り力が加わらない状態で該繊維ウェブ4を基材シート2に載置すると、繊維ウェブ4を構成する繊維6が捲縮状態を維持しつつ基材シート2の表面2a上に配置することが可能になる。次に、図4(a)及び図4(b)に示すように接合部7を形成し、基材シート2の表面2a上に配置された繊維ウェブ4を基材シート2に接合する。接合部7は、繊維ウェブ4の流れる方向(基材シート2の長手方向)とは異なる基材シート2の非長手方向に亘って形成し、基材シート2に繊維6を接合することができるようになっている。なお、この非長手方向は、基材シート2の長手方向とは異なる方向であればよく、例えば基材シート2の長手方向と接合部7が形成されている方向とのなす角が所定の0°(平行)以外の所定の角度を有していればよい。このように接合部7を形成することによって、繊維ウェブ4を構成する多数の繊維6を捲縮させたままの状態で基材シート2に確実に接合させることができ、繊維塊3として形成したときに、この接合部7において捲縮状態を維持しながら基材シート2に確実に固定された状態を維持することができるようになる。なお、このように接合部7において繊維ウェブ4と基材シート2とを接合するための方法としては、ヒートシールによる接合、超音波接合、高周波接合、ホットメルト接着剤等の各種接着剤による接合など、従来から公知の方法を任意に選択して適宜用いることができる。接合部7は、一定間隔を開けながら間欠的に基材シート2の長手方向に設けてもよいし、互いに隣接する接合部7と接合部7との間隔を変化させながら設けてもよい。また、接合部7の態様も、上記した直線状に形成した線状接合部とすることに限定されるものではなく、波形やギザギザ状、曲線状などといった従来から公知の形態となるように形成してもよい。
次に、図5(a)及び図5(b)に示すように、互いに隣接する接合部同士の間の位置で繊維ウェブ4を裁断して、繊維塊3を形成する。また、繊維6を裁断する際に、基材シート2にも切込み5が形成される。なお、図1においては図示を省略しているが、このように繊維6を裁断する際に基材シート2にも切込み5を形成するようにしているため、切込み5が形成されていない箇所においては、繊維3の一部が裁断されずに存在する。すなわち、このように繊維6が存在することによって、互いに隣接している繊維塊3同士もそれぞれ完全に別個独立になるのではなく、一部分において連続するように形成させることが可能になっている。図5(a)においては、繊維6は、基材シート2の非長手方向に直線状に裁断されている例を示しているが、裁断する態様は直線状に限定されない。例えば、基材シート2及び該基材シート2の表面2a上に配置された繊維ウェブ4を平面視したときに、基材シート2の非長手方向(図5(a)においては基材シート2の幅方向、言い換えると基材シート2の長手方向と直交する方向)に直線状に裁断されている例を示しているが、波形やギザギザ状、曲線状などといった状態に裁断してもよい。また、繊維ウェブ4を裁断するときに、鉛直方向に裁断してもよいが、鉛直方向から所定角度だけ角度を有する斜め方向に繊維6を切断し、繊維6の表面側及び裏面側にて繊維6の長さが異なるように裁断してもよい。このように繊維6を裁断することによって、繊維塊3を構成する切断された繊維6aの接合部7から端部までの長さを場所に応じて変化させることができ、繊維塊3を嵩高にすることができるとともに、繊維塊3を構成する繊維6aの長さに変化を持たせることで塵や埃の掻き取りや捕捉をさらに簡単かつ効率的に行うことができるようになる。また、このように切断された繊維6aは、繊維ウェブ4が捲縮した状態で接合部7において接合されていたために、裁断された後も捲縮した状態が維持される。そのため、裁断(切断)に伴って切断された繊維6aが縮長したりすることがなく、裁断後も基材シート2の表面2aが露出したり、繊維塊3と繊維塊3の間に隙間が生じたりすることを大幅に低減することができる。そのため、この清掃用シート1は、清掃時に塵や埃が隙間をすり抜けて捕捉しきれないといった不具合を大きく解消することができるとともに、これら塵や埃の捕捉性能をより向上させることができる。なお、このように繊維塊3を形成した場合、切断された繊維6aの接合部7から端部までの長さは、基材シート2の接合部から切込み5が形成されている箇所までの長さよりも長くなるように形成されていることが好ましい。このように切断された繊維6aの長さを基材シート2の上記した長さよりも長くすることによって、基材シート2の表面2aにより多くの繊維6aを存在させることができ、塵や埃をより効果的に捕捉することが可能になる。なお、構成を明確に説明する趣旨で、図5(a)及び図5(b)においては切込み5を孔状に形成しているが、切込み5は孔形状に形成することを限定するものではない。
次に、繊維塊3を開繊させて、図1及び図2に示すような状態の繊維塊3を得る。開繊前の繊維塊3を開繊させるのは、例えばブロワーから大量の気体を吹き付けて開繊させる方法や、例えばブラシのようなものを用いて繊維6aの上を起毛させるように毛羽立たせて開繊する方法などを適宜選択して行うことができる。また、繊維6aを開繊させる方法は上記したものに限定されることなく、他の方法を選択して用いてもよい。このようにして繊維塊3が形成される。
なお、このようにして繊維塊3を形成する場合は、製造装置を用いて上記した一連の動作を行うことが製造速度や製造コストの観点から好ましい。製造装置を用いる場合、基材シート2や繊維ウェブ4を順次搬送しながら基材シート2の表面2aに繊維ウェブ4を順次配置していく構成になるところ、基材シート2を搬送するときの搬送速度よりも、繊維ウェブ4を順次配置するために搬送する搬送速度の方が速いことが好ましい。また、より好ましくは、搬送される基材シート2の表面2aに向けて繊維ウェブ4を載置し、基材シート2の上に載った状態で基材シート2が搬送されることに伴ってともに繊維ウェブ4も搬送されるようにすることであっても好ましい。このように繊維ウェブ4を搬送することによって、捲縮した状態にある繊維ウェブ4に対して繊維ウェブ4の長さ方向に向かう張力を付加することを大きく低減するか、又は繊維ウェブ4に対して上記した張力を付加することなく、基材シート2とともに搬送することができる。また、このように繊維ウェブ4を基材シート2に配置させつつ、基材シート2とともに搬送することによって、基材シート2に対して緩みを持たせた状態で配置することができる。また、このように繊維ウェブ4を配置することにより、繊維ウェブ4を裁断したときにも裁断後の繊維6aが縮長することなく捲縮した状態を維持するため、隣接する繊維塊3と繊維塊3との間に生じがちな隙間の発生を大きく低減することができる。また、このように隙間の発生を大きく低減することができるので、塵や埃の掻き取り性能や捕捉性能をも大きく向上させることが可能になる。この場合において、裁断後の繊維6aの長さは、基材シート2の単位長さに対して1倍を超えていればよく、かつ3倍以下であることが好ましい。なお、ここでの「繊維6aの長さ」は、基材シート2の単位長さと対応する区間における繊維6aの長さを意味している。この場合における繊維の長さは、基材シート2の単位長さに対して、1倍を超えていればよく、かつ3倍以下であることが好ましい。この長さで繊維6aを形成することにより、繊維塊3のボリューム感を自由に調整することもでき、塵や埃の捕捉性能や掻き取り性能を調整することも可能になる。
次に、本発明に係る清掃用シート1の作用効果について説明する。この清掃用シート1は、上記したように、基材シート2の表面2aに複数の繊維塊3が形成されている。この繊維塊3は多数の繊維6aが開繊されて構成されているため、この繊維塊3が形成されている部分において、清掃時にはより多くの塵や埃を掻き取ったり、捕捉したりすることができる。そのため、より清掃を効率的かつ効果的に行うことが可能になる。また、清掃用シート1は、繊維塊3が開繊されているため、非常にふんわりとした柔らかい状態に仕上げることができる。そのため、清掃用シート1を用いて床面を拭き取る際に、該床面に対する影響を小さくすることができ、例えば拭き取り清掃時において床面を傷つけたりすることを大きく低減させることも可能になる。
次に、本発明に係る清掃用シート1の実施の形態の変形例を説明する。図6に示す清掃用シート1は、基材シート2に繊維ウェブ4を接合した後、該繊維ウェブ4を裁断して繊維塊3を形成した状態を表す説明図である。本変形例における清掃用シート1は、接合部7を形成する際に、先に説明した線状接合部7aに加えて、点状接合部7bを設けている点で先に説明した例と相違する。この清掃用シート1によれば、線状接合部7aのみにより接合されている箇所での繊維6aの長さと線状接合部7a及び点状接合部7bにより接合されている箇所での繊維6aの長さとを変更することができる。そのため、清掃用シート1における繊維塊3を形成した時の開繊の度合い等をより調整しやすくなり、塵や埃の捕捉性能を大きく向上させることができ、小さな塵から大きな塵まで、多様な塵や埃を捕捉することも可能になる。
図7に示す変形例は、基材シート2に対して繊維塊3を斜めに接合した例である。このように清掃用シート1を形成する場合は、基材シート2に対して繊維ウェブ4を捲縮した状態で載置し、さらに基材シート2の長手方向に対して所定角度の傾きを持つように接合部7を形成する。また、繊維ウェブ4を裁断する際も、基材シート2の長手方向に対して所定角度の傾きを持つように繊維ウェブ4を裁断することによって、繊維塊3を得ることができる。このように、基材シート2に対して繊維塊3が斜めとなるように配置することによっても、塵や埃の捕捉性能をさらにより向上させることが可能になる。
図8に示すのは、清掃用シート1の変形例である。この清掃用シート1は、繊維ウェブ4の流れ方向(基材シート2の長手方向)に複数の繊維塊3が間欠的に形成されており、繊維塊列31を形成している。また、この例における清掃用シート1は、この繊維塊列31を非長手方向に複数列配置するとともに、互いに隣接する繊維塊列31における繊維塊3同士が重ならない位置となるように形成されている。このように繊維塊列31を形成することによって、基材シート2の表面2aに対して全体的に繊維塊3を配置することができ、図8においては誇張して描いた隙間の発生を大きく低減することができる。これによっても、塵や埃の捕捉性能や掻き取り性能を大きく向上させることが可能になる。
以上、本発明に係る清掃用シート1について詳細に説明したが、これらの説明は本発明に係る清掃用シート1について例示したに過ぎないものであり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、適宜変更が可能である。また、上記した例は、それぞれ別個に適用してもよいし、それぞれの例を適宜組み合わせて用いても良い。
1 清掃用シート
2 基材シート
3 繊維塊
4 繊維ウェブ
5 切込み
6,6a 繊維
7 接合部
2 基材シート
3 繊維塊
4 繊維ウェブ
5 切込み
6,6a 繊維
7 接合部
Claims (7)
- 基材シートと、前記基材シートの長手方向に配置されて前記基材シートに接合された繊維ウェブの繊維を切断して形成された複数の繊維塊を有する清掃用シートであって、
前記繊維塊は、前記基材シートの長手方向に間欠的に設けられた接合部間に位置する前記繊維ウェブの繊維を切断して形成され、
前記繊維ウェブは、該繊維ウェブを構成する繊維が捲縮状態で前記基材シートに接合されたものであることを特徴とする清掃用シート。 - 前記繊維塊の繊維が開繊されている請求項1記載の清掃用シート。
- 前記接合部が前記基材シートの非長手方向に設けられている請求項1記載の清掃用シート。
- 前記接合部が線状に形成された線状接合部である請求項1記載の清掃用シート。
- 前記接合部が間欠的に点状に形成された点状接合部を有する請求項4記載の清掃用シート。
- 前記接合部は、前記長手方向に等間隔で間欠的に形成されている請求項1記載の清掃用シート。
- 前記複数の繊維塊が、前記長手方向に配列されて繊維塊列が形成されており、前記繊維塊列が前記基材シートの非長手方向に複数配列されている請求項1記載の清掃用シート。
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