JP2022117404A - 振動素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】溝深さのバラつきが少なく、安定した振動特性が得られる振動素子の製造方法を提供すること。【解決手段】振動素子の製造方法は、基部と、前記基部から第1方向に沿って延出し、前記第1方向と交差する第2方向に沿って並ぶ第1振動腕および第2振動腕と、を備え、前記第1振動腕の両主面および前記第2振動腕の両主面に有底の溝を有する振動素子の製造方法であって、水晶基板を用意する準備工程と、前記水晶基板の、前記溝が形成される領域である溝領域を除いて、保護膜を形成する保護膜形成工程と、前記保護膜を介して前記水晶基板をドライエッチングし、前記溝を形成するドライエッチング工程と、を含み、前記第1振動腕および前記第2振動腕のうち少なくともいずれか一方に設けられた前記溝は、前記第2方向に沿って並ぶ第1溝および第2溝を有する。【選択図】図7
Description
本発明は、振動素子の製造方法に関する。
例えば、特許文献1には、有底の溝を有する音叉振動子をドライエッチングにより形成する方法が記載されている。具体的には、ドライエッチング加工におけるマイクロローディング効果を利用し、一対の振動腕の間の距離よりも溝幅を狭く設定することで、振動腕の間のエッチング深さを深く、溝のエッチング深さを浅く加工することによって、音叉振動子の外形形状と溝を一括形成することが記載されている。
しかしながら、特許文献1のように、マイクロローディング効果を利用して溝を形成する場合、エッチングされる溝深さと溝幅寸法とは相関があるので、溝幅を所定の寸法に設定した場合、所望の溝深さを得ることが困難な場合がある、という課題があった。
本願に係る振動素子の製造方法は、基部と、前記基部から第1方向に沿って延出し、前記第1方向と交差する第2方向に沿って並ぶ第1振動腕および第2振動腕と、を備え、前記第1振動腕の両主面および前記第2振動腕の両主面に有底の溝を有する振動素子の製造方法であって、水晶基板を用意する準備工程と、前記水晶基板の、前記溝が形成される領域である溝領域を除いて、保護膜を形成する保護膜形成工程と、前記保護膜を介して前記水晶基板をドライエッチングし、前記溝を形成するドライエッチング工程と、を含み、前記第1振動腕および前記第2振動腕のうち少なくともいずれか一方に設けられた前記溝は、前記第2方向に沿って並ぶ第1溝および第2溝を有する。
実施形態1
***振動デバイスの構成***
図1は、本実施形態に係る振動デバイスの構成を示す断面図である。
振動デバイス1は、パッケージ3と、パッケージ3内に収納されている振動素子4、および回路素子6などから構成されている。好適例において、振動素子4は音叉型の水晶振動素子であり、振動デバイス1は発振回路を備えた水晶発振器である。
***振動デバイスの構成***
図1は、本実施形態に係る振動デバイスの構成を示す断面図である。
振動デバイス1は、パッケージ3と、パッケージ3内に収納されている振動素子4、および回路素子6などから構成されている。好適例において、振動素子4は音叉型の水晶振動素子であり、振動デバイス1は発振回路を備えた水晶発振器である。
図1に示すように、パッケージ3は、上面に開口する凹部311を備えるベース31と、凹部311の開口を塞ぐようにベース31の上面に接合部材33を介して接合されている板状のリッド32と、を有する。パッケージ3の内側には、凹部311によって内部空間Sが形成され、内部空間Sに振動素子4および回路素子6が収納されている。
例えば、ベース31は、アルミナ等のセラミックスで構成することができ、リッド32は、コバール等の金属材料で構成することができる。ただし、ベース31およびリッド32の構成材料としては、それぞれ、特に限定されない。例えば、リッド32は、光透過性を有するガラス材料で構成されていてもよい。
また、内部空間Sは、気密であり、減圧状態、好ましくは、より真空に近い状態となっている。これにより、粘性抵抗が減少して振動素子4の振動特性が向上する。ただし、内部空間Sの雰囲気は、特に限定されず、例えば、窒素またはAr等の不活性ガスを封入した雰囲気であってもよく、減圧状態でなく大気圧状態または加圧状態となっていてもよい。
また、凹部311は、ベース31の上面に開口する凹部311aと、凹部311aの底面に開口し、凹部311aよりも開口幅が小さい凹部311bと、凹部311bの底面に開口し、凹部311bよりも開口幅が小さい凹部311cと、を有する。そして、凹部311aの底面に導電性の接合部材2を介して振動素子4が接合され、凹部311cの底面に回路素子6が接合されている。
また、凹部311aの底面には複数の内部端子341が配置され、凹部311bの底面には複数の内部端子342が配置され、ベース31の下面には外部端子343が配置されている。複数の内部端子342の一部は、ベース31内に形成されている図示しない内部配線を介して内部端子341と電気的に接続され、残りは、前記内部配線を介して外部端子343と電気的に接続されている。また、各内部端子342は、ボンディングワイヤーBWを介して回路素子6と電気的に接続されている。
***振動素子の構造***
図2に示す振動素子4は、本実施形態1においては音叉型振動素子を示したが、一部に溝を有する構造であればその形状は限定されない。
図2に示す振動素子4は、本実施形態1においては音叉型振動素子を示したが、一部に溝を有する構造であればその形状は限定されない。
振動素子4は振動体41を有し、振動体41は、基部42と、基部42からY軸プラス方向に延出する一対の振動腕43,44と、を有する。換言すれば、振動素子4は、基部42と、基部42から第1方向としてのY軸プラス方向に沿って延出し、第1方向と交差する第2方向としてのX軸マイナス方向に沿って並ぶ第1振動腕としての振動腕43、および第2振動腕としての振動腕44を備える。そして、振動腕43の両主面としての表裏面には、有底の溝432が設けられている。同様に、振動腕44の表裏面には、有底の溝442が設けられている。そして、基部42において一対の接合部材2を介してベース31に固定されている。
振動体41の構成材料としては、特に限定されず、例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、四ホウ酸リチウム(Li2B4O7)、ランガサイト(La3Ga5SiO14)、ニオブ酸カリウム(KNbO3)、リン酸ガリウム(GaPO4)、ガリウム砒素(GaAs)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化亜鉛(ZnO、Zn2O3)、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸鉛(PbTiO3)、ニオブ酸ナトリウムカリウム((K,Na)NbO3)、ビスマスフェライト(BiFeO3)、ニオブ酸ナトリウム(NaNbO3)、チタン酸ビスマス(Bi4Ti3O12)、チタン酸ビスマスナトリウム(Na0.5Bi0.5TiO3)等の各種圧電材料を用いてもよいし、例えば、シリコン基板等の圧電材料以外の材料を用いてもよい。
また、図3に示すように、振動腕43は、上面に開口する溝432と、下面に開口する溝433とを有する。また、溝432の底を底部43bとする。これと同様に、振動腕44は、上面に開口する溝442と、下面に開口する溝443とを有する。また、溝442の底を底部44bとする。したがって、振動腕43,44は、略H字状の断面形状を有する。
また、振動体41には、図2および図3に示すように、電極として、信号電極481と、接地電極482と、が配置されている。図3に示すように、信号電極481は、振動腕43の上面および下面と、振動腕44の両側面と、に配置されている。一方、接地電極482は、振動腕43の両側面と、振動腕44の上面および下面と、に配置されている。また、信号電極481は、一方の接合部材2を介して内部端子341と電気的に接続されており、接地電極482は、他方の接合部材2を介して別の内部端子341と電気的に接続されている。これにより、振動素子4と回路素子6とが電気的に接続されている。そして、回路素子6が信号電極481に駆動信号を印加すると、図2中の矢印で示すように、振動腕43,44が接近、離間を繰り返すようにして屈曲振動する。
なお、説明の便宜上、各図には、互いに直交する3軸であるX軸、Y軸およびZ軸を示す。また、各軸の矢印側をプラス側とも言い、反対側をマイナス側とも言う。また、Z軸方向のプラス側を「上」とも言い、マイナス側を「下」とも言う。また、Z軸方向からの平面視を、単に「平面視」とも言う。また、X軸、Y軸およびZ軸は、後述するように、水晶の結晶軸に相当する。
振動体41は、音叉型の水晶振動素子である。振動体41は、Zカット水晶板から形成され、水晶の結晶軸であるX軸(電気軸)およびY軸(機械軸)で規定されるXY平面に広がりを有し、Z軸(光軸)方向に厚みを有する。
振動体41は、音叉型の水晶振動素子である。振動体41は、Zカット水晶板から形成され、水晶の結晶軸であるX軸(電気軸)およびY軸(機械軸)で規定されるXY平面に広がりを有し、Z軸(光軸)方向に厚みを有する。
なお、振動素子4には、振動腕43、44のそれぞれの先端部に、共振周波数を調整したり、振動腕43、44の振動バランスを調整したりするための錘を配置しても良い。
***振動素子の製造方法-1***
図4は、振動素子の製造方法を示すフローチャート図である。図5は、水晶基板の平面図である。図6A~図6Fは製造工程における製品態様を示す過程図であり、図5のB-B断面における側断面図である。
ここでは図4を主体に、適宜、図3、図5、図6A~図6Fを交えて振動素子4の製造方法について説明する。
図4は、振動素子の製造方法を示すフローチャート図である。図5は、水晶基板の平面図である。図6A~図6Fは製造工程における製品態様を示す過程図であり、図5のB-B断面における側断面図である。
ここでは図4を主体に、適宜、図3、図5、図6A~図6Fを交えて振動素子4の製造方法について説明する。
まず、実際の製造工程では、図5に示すように、水晶基板7に複数の振動素子4が面付された状態で製造される。複数の振動素子4は、水晶基板7におけるX軸、Y軸に沿って、縦横に行列をなして配列されている。以下の各ステップでは、X軸に沿った方向に隣り合う2つの振動素子4における断面線b-bにおける断面態様の遷移を用いて、各工程内容を説明する。
また、振動腕43の溝432の幅を幅Wとする。対となる振動腕44の溝442の幅も、同じ幅Wに設定されている。隣り合う2つの振動腕43,44間の距離を幅Aとする。なお、幅Aは、腕間領域に相当する。また、水晶基板7の厚さを厚さtとする。
図5に示すように、水晶基板7上の振動素子4の配置は、複数の振動素子4が、X軸、Y軸に対してそれぞれ平行に整列、配列されているものとする。
また、振動腕43の溝432の幅を幅Wとする。対となる振動腕44の溝442の幅も、同じ幅Wに設定されている。隣り合う2つの振動腕43,44間の距離を幅Aとする。なお、幅Aは、腕間領域に相当する。また、水晶基板7の厚さを厚さtとする。
図5に示すように、水晶基板7上の振動素子4の配置は、複数の振動素子4が、X軸、Y軸に対してそれぞれ平行に整列、配列されているものとする。
ステップS1では、振動素子4を形成する水晶基板7を準備する。詳しくは、図6Aに示すように、表裏両面を均一になるように研磨した水晶基板7の両面に金属膜71をスパッタし、第1ドライエッチング加工する面のみにレジスト膜72を成膜する。詳しくは、水晶基板7の表面7a側にレジスト膜72を成膜する。続いて、露光、現像によりメタルマスク形成箇所のレジスト膜72を除去する。なお、図6Aは、レジスト膜72が成膜され露光、現像された状態を示している。なお、水晶基板7の表面7aは一方の主面に相当し、裏面7bは他方の主面に相当する。
ステップS2では、水晶基板7の表面7aの金属膜71上に第1保護膜を形成する。詳しくは、ステップS1でレジスト膜72が除去された部分に第1の保護膜としてメタルマスク73を形成する。好適例では、メタルマスク73としてニッケルマスクを用いる。その後、レジスト膜72を除去することで、図6Bに示すように、水晶基板7の除去すべき部位が開口したメタルマスク73が形成される。開口部731は、溝領域であり、溝432,442が形成される部分を示す。同様に、開口部732は、振動腕43,44間の間隙に相当する部分を示し、開口部733は、隣り合う振動素子4との間隙となる部分を示す。つまり、溝領域となる開口部731、振動腕44が形成される第1領域と、振動腕43が形成される第2領域と、第1領域と第2領域との間の領域である腕間領域となる開口部732を除いて、保護膜としてのメタルマスク73を形成する。
続いて、ステップS3では、水晶基板7の表面7aに第1ドライエッチング処理を施す。ドライエッチング加工は、一般に採用されている酸化膜ドライエッチャーによってRIE(リアクティブイオンエッチング)装置にて、反応ガス例えばCHF3(トリフルオロメタン)を用いてエッチング加工する。
ここで、図6Cに示すように、開口部731は、水晶基板7の表面7aから深さWaまでエッチングされて溝442となる。他方、開口部732は、表面7aから、深さWaよりも深い、深さAaまでエッチングされて、振動腕43,44間の幅Aの間隙となる。つまり、深さWa<深さAaとなる。これは、開口部732の幅Aが、開口部731の幅Wよりも広い、換言すれば、幅W<幅Aの関係となっているため、マイクロローディング効果によりエッチングレート差が生じるからである。
そのため、開口部731と開口部732とを同一条件で平行してエッチング加工しても、溝442の深さWaを、振動腕43,44間の間隙の深さAaよりも浅く加工できる。なお、溝432においても、同様である。なお、深さWaおよび深さAaは、それぞれ幅Wおよび幅Aの領域における最深部の深さとして定義される。
そのため、開口部731と開口部732とを同一条件で平行してエッチング加工しても、溝442の深さWaを、振動腕43,44間の間隙の深さAaよりも浅く加工できる。なお、溝432においても、同様である。なお、深さWaおよび深さAaは、それぞれ幅Wおよび幅Aの領域における最深部の深さとして定義される。
なお、図5に示すように、隣り合う振動素子4の間は、距離Dを有して配置される。距離Dは、振動腕43,44間の幅Aよりも大きい寸法である。詳しくは、X軸に沿った方向における距離D、及びY軸に沿った方向における距離Dともに、少なくとも振動腕43,44の間の距離Aよりも大きく設定されている。これは、振動素子4を水晶基板7からドライエッチング加工によって、分離形成する際、振動素子4間にエッチング残りが発生することを防止するためである。
このように、第1ドライエッチング工程では、溝442,432と、振動腕43,44を含む振動腕外形とを同時形成する。なお、同時形成とは、一工程において両者を一括形成することを指す。
第1ドライエッチング加工が終わったら、メタルマスク73、金属膜71を除去し、水晶基板7の裏面の加工を行う。
第1ドライエッチング加工が終わったら、メタルマスク73、金属膜71を除去し、水晶基板7の裏面の加工を行う。
ステップS4では、水晶基板7の裏面7bに第2保護膜を形成する。詳しくは、図6Dに示すように、裏面7bに成膜された金属膜71の面上において、ステップS2と同様に、第2ドライエッチング加工する面のみにレジスト膜75を成膜する。続いて、露光、現像によりメタルマスク形成箇所のレジスト膜75を除去する。なお、実際の工程では、水晶基板7を反転させて裏面7bを表にした状態で加工されるが、工程推移を解り易くするために、裏側に図示している。図6E、図6Fも同様である。
続いて、ステップS4でレジスト膜75が除去された部分に、第2の保護膜としてメタルマスク76を形成する。メタルマスク76は、メタルマスク73と同様なメタルマスクである。そして、レジスト膜75を除去することで、図6Eに示すように、水晶基板7の除去すべき部位が開口したメタルマスク76が形成される。開口部761は、溝433,443が形成される部分を示す。同様に、開口部762は、振動腕43,44間の間隙に相当する部分を示し、開口部763は、隣り合う振動素子4との間隙となる部分を示す。
続いて、ステップS4でレジスト膜75が除去された部分に、第2の保護膜としてメタルマスク76を形成する。メタルマスク76は、メタルマスク73と同様なメタルマスクである。そして、レジスト膜75を除去することで、図6Eに示すように、水晶基板7の除去すべき部位が開口したメタルマスク76が形成される。開口部761は、溝433,443が形成される部分を示す。同様に、開口部762は、振動腕43,44間の間隙に相当する部分を示し、開口部763は、隣り合う振動素子4との間隙となる部分を示す。
続いて、ステップS5では、水晶基板7の裏面7bに第2ドライエッチング処理を施す。図6Fに示すように、裏面7bからのドライエッチング加工深さは、表面7aと同様に開口幅に依存し、開口部761では、裏面7bからの深さWaまでエッチングされて、溝433、443が形成される。他方、開口部762では、深さWaよりも深い、深さAaまでエッチングされて振動腕43,44の間の間隙が形成される。
開口部762は、深さAa分のエッチングにより、水晶基板7の半分の厚さt/2以上エッチングされるため、貫通し外形が切り出される。他方、開口部761は、深さWaまでエッチングされるが、溝432の底部43bが残るため、溝432を有する振動腕43が形成される。なお、振動腕44においても同様である。
開口部762は、深さAa分のエッチングにより、水晶基板7の半分の厚さt/2以上エッチングされるため、貫通し外形が切り出される。他方、開口部761は、深さWaまでエッチングされるが、溝432の底部43bが残るため、溝432を有する振動腕43が形成される。なお、振動腕44においても同様である。
このように、第2ドライエッチング工程においても、第1ドライエッチング工程と同様に、溝433,443と、振動腕43,44を含む振動腕外形とを同時形成する。なお、ステップS3の第1ドライエッチング工程、および、ステップS5の第2ドライエッチング工程を括ってドライエッチング工程ともいう。換言すれば、ドライエッチング工程は、第1ドライエッチング工程と、第2ドライエッチング工程とを含む。
このようにして、図3に示すように、溝432,442、溝433,443を有するH型の振動腕43,44が形成される。
その後、振動素子4の表面のメタルマスク76などを除去して、前述したような電極を形成し、振動素子4の加工工程が終了する。
その後、振動素子4の表面のメタルマスク76などを除去して、前述したような電極を形成し、振動素子4の加工工程が終了する。
なお、前述した振動素子4の製造工程は、一例として、フォトリソグラフィ法によりメタルマスクを形成し、このメタルマスクを用いてドライエッチングした例を示しているが、レジスト膜を直接ドライエッチング用のマスクとして用いる方法を採用することもできる。また、本実施形態1では表面と裏面の保護膜形成工程を別々に実施したが、同時に形成した後、表面のドライエッチング、裏面のドライエッチングを行ってもよい。
以上述べた通り、本実施形態の振動素子4、及びその製造方法によれば、以下の効果を得ることができる。
基部42と、基部42からY軸の延在方向に沿って延出し、X軸の延在方向に沿って並ぶ振動腕43および振動腕44と、を備え、振動腕43の両主面および振動腕44の両主面に有底の溝432,433、溝442,443を有する振動素子4の製造方法であって、水晶基板7を用意する準備工程と、水晶基板7の、溝が形成される領域である溝領域を除いて、保護膜を形成する保護膜形成工程と、保護膜を介して水晶基板7をドライエッチングし、溝を形成するドライエッチング工程を含む。
基部42と、基部42からY軸の延在方向に沿って延出し、X軸の延在方向に沿って並ぶ振動腕43および振動腕44と、を備え、振動腕43の両主面および振動腕44の両主面に有底の溝432,433、溝442,443を有する振動素子4の製造方法であって、水晶基板7を用意する準備工程と、水晶基板7の、溝が形成される領域である溝領域を除いて、保護膜を形成する保護膜形成工程と、保護膜を介して水晶基板7をドライエッチングし、溝を形成するドライエッチング工程を含む。
これによれば、振動腕43,44の溝幅Wを、ドライエッチングが停止する溝深さに対応した溝幅としたので、エッチング時間がばらついても安定した溝深さが得られ、特性バラツキの少ない振動素子4が得られる。よって、周波数調整工程での調整は僅かで良いため、振動腕に付加する周波数調整用の金の量を抑制することができる。
さらに、所定の溝の深さWaでエッチングが停止する溝の幅Wと、隣り合う振動腕43,44間がエッチングにより厚さ方向に貫通する振動腕43,44間の間隙の幅Aとを所定の寸法に設定することにより、有底の溝432,433,442,443と振動腕43,44の外形とをドライエッチングで同時加工することができ、製造工程の簡素化、振動特性の向上が図ることができる。
さらに、所定の溝の深さWaでエッチングが停止する溝の幅Wと、隣り合う振動腕43,44間がエッチングにより厚さ方向に貫通する振動腕43,44間の間隙の幅Aとを所定の寸法に設定することにより、有底の溝432,433,442,443と振動腕43,44の外形とをドライエッチングで同時加工することができ、製造工程の簡素化、振動特性の向上が図ることができる。
また、ドライエッチング工程は、水晶基板7の表面7aに溝432,442を形成する第1ドライエッチング工程と、水晶基板の裏面7bに溝433,443を形成する第2ドライエッチング工程とを含む。
これによれば、水晶基板7の表裏両面に溝を有する振動素子4を形成することができる。
これによれば、水晶基板7の表裏両面に溝を有する振動素子4を形成することができる。
第1保護膜形成工程では、溝領域となる開口部731と、振動腕44が形成される第1領域と振動腕43が形成される第2領域との間の領域である腕間領域となる開口部732と、を除いて、メタルマスク73を形成し、第1ドライエッチング工程では、溝432,442と、振動腕43,44を含む振動腕外形とを同時形成し、腕間領域の第2方向に沿う方向の幅を所定の幅Aに設定すれば、腕間領域を確実に貫通させることができる。
また、振動素子4の形成に、ドライエッチング加工を採用することにより、水晶基板7の結晶方位の異方性の影響を受けないことから、一対の振動腕43,44の形状の対称性を実現でき、高精度な共振周波数の振動素子4を提供することができる。
また、本実施形態の振動素子4は、前述した製造方法で製造され、基部42と、基部42から延在され表裏に溝432,433、溝442,443を有する振動腕43,44を備えている。よって、低コストで、高精度な共振周波数を有し、小型化、高周波化を可能とする振動素子4を実現することができる。
実施形態2
***異なる態様の振動素子の構成***
図7は、本実施形態の振動素子の断面図であり、図3に対応している。
実施形態1では、振動腕43は、表面に溝432、裏面に溝433を1本ずつ有する構成であったが、溝は複数本設けられる構成であっても良い。本実施形態の振動素子5では、振動腕53の表面に2本の溝532a,532bが、裏面にも2本の溝533a,533bが設けられる点が実施形態1と異なる。振動腕54においても同様である。これらの点以外は、実施形態1の振動素子4と同様である。以下、実施形態1と同じ構成部位には、同一の符号を附し、重複する説明は省略する。
***異なる態様の振動素子の構成***
図7は、本実施形態の振動素子の断面図であり、図3に対応している。
実施形態1では、振動腕43は、表面に溝432、裏面に溝433を1本ずつ有する構成であったが、溝は複数本設けられる構成であっても良い。本実施形態の振動素子5では、振動腕53の表面に2本の溝532a,532bが、裏面にも2本の溝533a,533bが設けられる点が実施形態1と異なる。振動腕54においても同様である。これらの点以外は、実施形態1の振動素子4と同様である。以下、実施形態1と同じ構成部位には、同一の符号を附し、重複する説明は省略する。
図7に示すように、本実施形態の振動素子5では、振動腕53の表面に2本の溝532a,532bが設けられており、裏面にも2本の溝533a,533bが設けられている。溝532a,532bの底は、底部53bである。
対となる振動腕54も同様であり、振動腕54の表面に2本の溝542a,542bが設けられており、裏面にも2本の溝543a,543bが設けられている。溝542a,542bの底は、底部54bである。振動素子5の構成は、これらの点以外は、実施形態1の振動素子4と同じである。
対となる振動腕54も同様であり、振動腕54の表面に2本の溝542a,542bが設けられており、裏面にも2本の溝543a,543bが設けられている。溝542a,542bの底は、底部54bである。振動素子5の構成は、これらの点以外は、実施形態1の振動素子4と同じである。
***振動素子の製造方法-2***
図8A~図8Fは製造工程における製品態様を示す過程図であり、図6A~図6Fに対応している。
振動素子5の製造方法は、図4の振動素子4の製造方法と基本的に同じであるが、表裏面に2本の溝を形成する点が異なる。以下、図4のフローチャート、及び、図8A~図8Fを用いて、振動素子5の製造方法について説明する。
図8A~図8Fは製造工程における製品態様を示す過程図であり、図6A~図6Fに対応している。
振動素子5の製造方法は、図4の振動素子4の製造方法と基本的に同じであるが、表裏面に2本の溝を形成する点が異なる。以下、図4のフローチャート、及び、図8A~図8Fを用いて、振動素子5の製造方法について説明する。
ステップS1では、実施形態1と同様に、水晶基板7の表面7aの金属膜71上にレジスト膜72wを成膜し、露光、現像する。図8Aに示すように、振動腕54において2本の溝542a,542bとなる部分は、レジスト膜72wの開口部となっている。振動腕53においても、同様に、2本の溝532a,532bとなる部分は、レジスト膜72wの開口部となっている。これらの点以外は、実施形態1と同様である。
ステップS2では、水晶基板7の表面7aの金属膜71上に第1保護膜を形成する。図8Bに示すように、2本の溝が形成される部分が、メタルマスク73の開口部731a,731bとなっていること以外は、実施形態1と同じである。
ステップS3の第1ドライエッチング工程は、実施形態1と同じである。
ここで、図8Cに示すように、開口部731aでは、表面7aから深さW1aまでエッチングされて溝542aとなる。同様に、開口部731bでは、表面7aから深さW1aまでエッチングされて溝542bとなる。他方、開口部732は、深さW1aよりも深い、深さAaまでエッチングされて、振動腕53,54間の幅Aの間隙となる。つまり、深さW1a<深さAaとなる。これは、開口部732の幅Aが、開口部731aの幅W1よりも広い、換言すれば、幅W1<幅Aの関係となっているため、マイクロローディング効果によりエッチングレート差が生じるからである。なお、開口部731bの幅W2においても同様である。なお、深さW1aは、幅W1および幅W2のそれぞれの領域における最深部の深さとして定義され、深さAaは、幅Aの領域における最深部の深さとして定義される。
第1ドライエッチング加工が終わったら、メタルマスク73、金属膜71を除去し、水晶基板7の裏面の加工を行う。
ここで、図8Cに示すように、開口部731aでは、表面7aから深さW1aまでエッチングされて溝542aとなる。同様に、開口部731bでは、表面7aから深さW1aまでエッチングされて溝542bとなる。他方、開口部732は、深さW1aよりも深い、深さAaまでエッチングされて、振動腕53,54間の幅Aの間隙となる。つまり、深さW1a<深さAaとなる。これは、開口部732の幅Aが、開口部731aの幅W1よりも広い、換言すれば、幅W1<幅Aの関係となっているため、マイクロローディング効果によりエッチングレート差が生じるからである。なお、開口部731bの幅W2においても同様である。なお、深さW1aは、幅W1および幅W2のそれぞれの領域における最深部の深さとして定義され、深さAaは、幅Aの領域における最深部の深さとして定義される。
第1ドライエッチング加工が終わったら、メタルマスク73、金属膜71を除去し、水晶基板7の裏面の加工を行う。
ステップS4では、実施形態1と同様に、水晶基板7の裏面7bの金属膜71上において、レジスト膜75wを成膜し、露光、現像する。図8Dに示すように、ここで、振動腕54において2本の溝543a,543bとなる部分は、レジスト膜75wの開口部となっている。振動腕53においても、同様に、2本の溝533a,533bとなる部分は、レジスト膜75wの開口部となっている。これらの点以外は、実施形態1と同様である。
続いてステップS4では、水晶基板7の裏面7bに第2保護膜を形成する。図8Eに示すように、第2の保護膜として形成されたメタルマスク76は、2本の溝が形成される部分が、開口部761a,761bとなっていること以外は、実施形態1と同じである。
ステップS5の第1ドライエッチング工程は、実施形態1と同じである。
ここで、図8Fに示すように、開口部761aでは、裏面7bからの深さW1aまでエッチングされて溝543aとなる。同様に、開口部761bでは、裏面7bからの深さW1aまでエッチングされて溝543bとなる。他方、開口部762は、深さW1aよりも深い、深さAaまでエッチングされて、振動腕53,54間の幅Aの間隙となる。つまり、深さW1a<深さAaとなる。これは、開口部762の幅Aが、開口部761aの幅W1よりも広い、換言すれば、幅W1<幅Aの関係となっているため、マイクロローディング効果によりエッチングレート差が生じるからである。なお、開口部761bの幅W2においても同様である。
ここで、図8Fに示すように、開口部761aでは、裏面7bからの深さW1aまでエッチングされて溝543aとなる。同様に、開口部761bでは、裏面7bからの深さW1aまでエッチングされて溝543bとなる。他方、開口部762は、深さW1aよりも深い、深さAaまでエッチングされて、振動腕53,54間の幅Aの間隙となる。つまり、深さW1a<深さAaとなる。これは、開口部762の幅Aが、開口部761aの幅W1よりも広い、換言すれば、幅W1<幅Aの関係となっているため、マイクロローディング効果によりエッチングレート差が生じるからである。なお、開口部761bの幅W2においても同様である。
開口部762は、深さAa分のエッチングにより、水晶基板7の半分の厚さt/2以上エッチングされるため、貫通し外形が切り出される。他方、開口部761aは、深さWaまでエッチングされるが、溝543aの底部54bが残るため、溝543aを有する振動腕54が形成される。なお、振動腕53においても同様である。
このように、第2ドライエッチング工程においても、第1ドライエッチング工程と同様に、溝533a,533b、溝543a,543bと、振動腕53,54を含む振動腕外形とを同時形成する。
このように、第2ドライエッチング工程においても、第1ドライエッチング工程と同様に、溝533a,533b、溝543a,543bと、振動腕53,54を含む振動腕外形とを同時形成する。
このようにして、図7に示すように、表裏に2本ずつの溝532a,532b、溝533a,533bを有する振動腕53と、溝542a,542b、溝543a,543bを有する振動腕54が形成される。
その後、振動素子5の表面のメタルマスク76などを除去して、前述したような電極を形成し、振動素子5の加工工程が終了する。
その後、振動素子5の表面のメタルマスク76などを除去して、前述したような電極を形成し、振動素子5の加工工程が終了する。
以上述べた通り、本実施形態の振動素子5、及びその製造方法によれば、実施形態1での効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
一本の振動腕の主面に複数の溝を形成し、溝の本数で溝幅を調整できるので、所望の溝深さを得ることができる。
また、2本の溝を形成する場合、1本の溝を形成する場合に比べて、1本当たりの溝幅が狭くなるため、溝の深さは、マイクロローディング効果により1本形成する場合に比べて浅くなる。よって、複数本の溝を設けることにより、振動腕53,54の剛性を高めることができる。
一本の振動腕の主面に複数の溝を形成し、溝の本数で溝幅を調整できるので、所望の溝深さを得ることができる。
また、2本の溝を形成する場合、1本の溝を形成する場合に比べて、1本当たりの溝幅が狭くなるため、溝の深さは、マイクロローディング効果により1本形成する場合に比べて浅くなる。よって、複数本の溝を設けることにより、振動腕53,54の剛性を高めることができる。
実施形態3
***応用例***
図9は、本実施形態の振動素子の平面図であり、図2に対応している。
実施形態1では、音叉型振動素子の振動腕43,44に溝を設けるものとして説明したが、上記各実施形態の構成、及び製造方法を、振動腕に相当する部位を有するデバイスに適用しても良い。以下、実施形態1と同じ構成部位には、同一の符号を附し、重複する説明は省略する。
***応用例***
図9は、本実施形態の振動素子の平面図であり、図2に対応している。
実施形態1では、音叉型振動素子の振動腕43,44に溝を設けるものとして説明したが、上記各実施形態の構成、及び製造方法を、振動腕に相当する部位を有するデバイスに適用しても良い。以下、実施形態1と同じ構成部位には、同一の符号を附し、重複する説明は省略する。
本実施形態の振動素子84は、物理量センサー素子として、Z軸を検出軸とする角速度ωzを検出することのできる角速度センサー素子である。
図9に示すように、振動素子84は、振動体81と、振動体81に配置されている複数の電極、周波数調整用の金属膜としての錘82などから構成される。
図9に示すように、振動素子84は、振動体81と、振動体81に配置されている複数の電極、周波数調整用の金属膜としての錘82などから構成される。
また、振動体81は、Zカット水晶基板から構成されており、中央部に位置する基部851と、基部851からY軸方向の両側に延出する振動腕としての一対の検出腕852、853と、基部851からX軸方向の両側に延出する一対の連結腕854、855と、連結腕854の先端部からY軸方向の両側に延出する振動腕としての一対の駆動腕856、857と、連結腕855の先端部からY軸方向の両側に延出する振動腕としての一対の駆動腕858、859などを備えている。
また、電極は、駆動信号電極883と、駆動接地電極884と、第1検出信号電極885と、第1検出接地電極886と、第2検出信号電極887と、第2検出接地電極888と、を有する。
駆動信号電極883は、駆動腕856、857の両側面と、駆動腕858、859の表面および裏面と、に配置されている。一方、駆動接地電極884は、駆動腕856、857の表面および裏面と、駆動腕858、859の両側面と、に配置されている。
ここで、駆動腕856の表面の駆動接地電極884は、実施形態1と同様、溝880の内面にも形成されている。裏面の駆動接地電極884も同様であり、図9のC-C断面は、図3と同様に、略H字状の断面形状となっている。駆動腕857においても同様である。また、駆動腕858においては、駆動信号電極883が溝880の内面に形成されており、同様に、断面は略H字状の形状となっている。駆動腕859においても同様である。
ここで、駆動腕856の表面の駆動接地電極884は、実施形態1と同様、溝880の内面にも形成されている。裏面の駆動接地電極884も同様であり、図9のC-C断面は、図3と同様に、略H字状の断面形状となっている。駆動腕857においても同様である。また、駆動腕858においては、駆動信号電極883が溝880の内面に形成されており、同様に、断面は略H字状の形状となっている。駆動腕859においても同様である。
また、第1検出信号電極885は、検出腕852の表面および裏面に配置され、第1検出接地電極886は、検出腕852の両側面に配置されている。一方、第2検出信号電極887は、検出腕853の表面および裏面に配置され、第2検出接地電極888は、検出腕853の両側面に配置されている。
ここで、検出腕852の表面の第1検出接地電極886は、実施形態1と同様、溝881の内面にも形成されている。裏面の第1検出接地電極886も同様であり、その断面は、図3と同様に、略H字状の断面形状となっている。検出腕853においても同様である。なお、溝880,881は、上記各実施形態の製造方法を用いて形成されている。
ここで、検出腕852の表面の第1検出接地電極886は、実施形態1と同様、溝881の内面にも形成されている。裏面の第1検出接地電極886も同様であり、その断面は、図3と同様に、略H字状の断面形状となっている。検出腕853においても同様である。なお、溝880,881は、上記各実施形態の製造方法を用いて形成されている。
また、駆動腕856,857,858,859および検出腕852,853の先端部には、それぞれ、錘82が配置されている。
このような振動素子84は、次のようにして角速度ωzを検出する。まず、駆動信号電極883および駆動接地電極884の間に駆動信号を印加すると、駆動腕856~859が、図9の矢印eで示すように屈曲振動する。以下、この駆動モードを駆動振動モードと言う。そして、駆動振動モードで駆動している状態で、振動素子84に角速度ωzが加わると、検出振動モードが新たに励振される。検出振動モードでは、駆動腕856~859にコリオリの力が作用して矢印fに示す方向の振動が励振され、この振動に呼応して、検出腕852、853に矢印gに示す方向に屈曲振動による検出振動が生じる。このような検出振動モードによって検出腕852に発生した電荷を第1検出信号電極885および第1検出接地電極886の間から第1検出信号として取り出し、検出腕853に発生した電荷を第2検出信号電極887および第2検出接地電極888の間から第2検出信号として取り出し、これら第1、第2検出信号に基づいて角速度ωzを検出することができる。
以上述べた通り、本実施形態の振動素子84、及びその製造方法によれば、実施形態1での効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
振動素子84の溝880,881は、上記各実施形態の製造方法を用いて形成されている。よって、有底の溝880,881と駆動腕856,857,858,859および検出腕852,853の外形とをドライエッチングで同時加工することができ、製造工程の簡素化、振動特性の向上が図ることができる。さらに、特性バラツキの少ない振動素子84を得ることができる。
振動素子84の溝880,881は、上記各実施形態の製造方法を用いて形成されている。よって、有底の溝880,881と駆動腕856,857,858,859および検出腕852,853の外形とをドライエッチングで同時加工することができ、製造工程の簡素化、振動特性の向上が図ることができる。さらに、特性バラツキの少ない振動素子84を得ることができる。
1…振動デバイス、4…振動素子、5…振動素子、6…回路素子、7…水晶基板、7a…表面、7b…裏面、42…基部、43,44…振動腕、43b…底部、44b…底部、53,54…振動腕、53b…底部、54b…底部、73,76…メタルマスク、81…振動体、82…錘、84…振動素子、432,433,442,443…溝、851…基部、852,853…検出腕、854,855…連結腕、856,857,858,859…駆動腕、880,881…溝。
Claims (5)
- 基部と、前記基部から第1方向に沿って延出し、前記第1方向と交差する第2方向に沿って並ぶ第1振動腕および第2振動腕と、を備え、前記第1振動腕の両主面および前記第2振動腕の両主面に有底の溝を有する振動素子の製造方法であって、
水晶基板を用意する準備工程と、
前記水晶基板の、前記溝が形成される領域である溝領域を除いて、保護膜を形成する保護膜形成工程と、
前記保護膜を介して前記水晶基板をドライエッチングし、前記溝を形成するドライエッチング工程と、を含み、
前記第1振動腕および前記第2振動腕のうち少なくともいずれか一方に設けられた前記溝は、前記第2方向に沿って並ぶ第1溝および第2溝を有する、振動素子の製造方法。 - 前記ドライエッチング工程は、前記水晶基板の一方の主面に前記溝を形成する第1ドライエッチング工程と、前記水晶基板の他方の主面に前記溝を形成する第2ドライエッチング工程と、を含む、
請求項1に記載の振動素子の製造方法。 - 前記保護膜形成工程では、前記溝領域と、前記第1振動腕が形成される第1領域と前記第2振動腕が形成される第2領域との間の領域である腕間領域と、を除いて、保護膜を形成し、
前記ドライエッチング工程では、前記溝と、前記第1振動腕および前記第2振動腕を含む振動腕外形とを同時形成する、
請求項2に記載の振動素子の製造方法。 - 前記第1ドライエッチング工程では、前記一方の主面への前記溝の形成と同時に、前記振動腕の外形を形成し、
前記第2ドライエッチング工程では、前記他方の主面への前記溝の形成と同時に、前記振動腕外形を形成する、
請求項2または3に記載の振動素子の製造方法。 - 前記第1ドライエッチング工程、及び、前記第2ドライエッチング工程において、
エッチングガスとしてCHF3を用いる、
請求項2~4のいずれか一項に記載の振動素子の製造方法。
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