JP6860867B2 - 振動素子 - Google Patents

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Description

本発明は、振動素子に関する。
モバイルコンピュータ、携帯ゲーム機、携帯電話、ICカード、通信基地局、などの電子機器において、タイミングデバイスや振動ジャイロセンサなどの電子機器として振動子が広く使用されている。電子機器の小型化や高性能化に伴い、振動子も、小型化及び高性能化が求められている。
例えば、特許文献1には、基部と、基部から延出する振動腕部と、基部に接続された連結部及び連結部に接続された保持部を有し連結部において括れている支持腕部と、一対の振動腕部に設けられた励振電極と、保持部に設けられた接続電極と、連結部に設けられ励振電極と接続電極とを電気的に接続する引出電極と、を備えている振動素子が開示されている。
特開2016−149674号公報
しかしながら、特許文献1に開示された振動素子では、振動素子を小型化しようとすると、支持腕部において電極が接近又は対向する。特に、電気抵抗を低減するために引出電極を広幅化しようとすると、引出電極間で発生する浮遊容量が増大し、実効抵抗Re(Re=R1×(1+C0/CL)、R1:等価直列抵抗、C0:浮遊容量、CL:負荷容量)が増大する恐れがある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は浮遊容量が低減できる振動素子を提供することである。
本発明の一態様に係る振動素子は、基部と、基部から延出する第1振動腕部及び第2振動腕部と、基部から延出し、互いに対向する第1主面及び第2主面を有する支持腕部と、第1振動腕部及び第2振動腕部に設けられた第1励振電極及び第2励振電極と、支持腕部の第1主面に設けられた第1接続電極及び第2接続電極と、支持腕部の第1主面に設けられ、第1励振電極と第1接続電極とを電気的に接続する第1引出電極と、支持腕部の第2主面に設けられ、第2励振電極と第2接続電極とを電気的に接続する第2引出電極と、を備え、支持腕部の第1主面を平面視したとき、支持腕部には、第1引出電極と第2引出電極との間に穴部が形成されている。
本発明によれば、浮遊容量が低減できる振動素子を提供することが可能となる。
図1は、第1実施形態に係る音叉型水晶振動子の構成を概略的に示す分解斜視図である。 図2は、図1に示した音叉型水晶振動子のII−II線に沿った断面の構成を概略的に示す断面図である。 図3は、第1実施形態に係る音叉型水晶振動素子の第1主面側の構成を概略的に示す平面図である。 図4は、第1実施形態に係る音叉型水晶振動素子の第2主面側の構成を概略的に示す平面図である。 図5は、図3及び図4に示した音叉型水晶振動素子のV−V線に沿った断面の構成を概略的に示す断面図である。 図6は、支持腕部の構成を概略的に示す拡大平面図である。 図7は、第2実施形態に係る音叉型水晶振動素子の支持腕部の構成を概略的に示す断面図である。 図8は、第3実施形態に係る音叉型水晶振動素子の支持腕部の構成を概略的に示す断面図である。 図9は、第4実施形態に係る音叉型水晶振動素子の支持腕部の構成を概略的に示す断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。但し、第2実施形態以降において、第1実施形態と同一又は類似の構成要素は、第1実施形態と同一又は類似の符号で表し、詳細な説明を適宜省略する。また、第2実施形態以降の実施形態において得られる効果について、第1実施形態と同様のものについては説明を適宜省略する。各実施形態の図面は例示であり、各部の寸法や形状は模式的なものであり、本願発明の技術的範囲を当該実施形態に限定して解するべきではない。
各々の図面には、各々の図面相互の関係を明確にし、各部材の位置関係を理解する助けとするために、便宜的に第1方向D1、第2方向D2、及び第3方向D3からなる直交座標系を付すことがある。第1方向D1、第2方向D2、及び第3方向D3とは、図1に示す3つの基準となる方向を意味し、それぞれ正方向(矢印の方向)及び負方向(矢印とは反対の方向)を含むものとする。また、図中に示す第1方向D1、第2方向D2、及び第3方向D3は、例えばそれぞれ互いに直交する方向であるが、それぞれ互いに交差する方向であればこれに限定されるものではなく、互いに90°以外の角度で交差する方向であってもよい。
以下の説明において、圧電振動子(Piezoelectric Resonator Unit)の一例として、水晶振動素子(Quartz Crystal Resonator)を備えた水晶振動子(Quartz Crystal Resonator Unit)を例に挙げて説明する。水晶振動素子は、印加電圧に応じて振動する圧電体として、水晶によって形成された水晶片(Quartz Crystal Element)を利用するものである。水晶振動子は振動子の一例に相当し、水晶振動素子は振動素子の一例に相当し、水晶片は振動基板の一例に相当する。
なお、本発明の実施形態に係る振動基板は水晶片に限定されるものではない。振動基板は、圧電単結晶、圧電セラミック、圧電薄膜、圧電高分子膜、などの任意の圧電材料によって形成された圧電片であってもよい。一例として、圧電単結晶は、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)を挙げることができる。同様に、圧電セラミックは、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸鉛(PbTiO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(ZrxTi1-x)O3;PZT)、窒化アルミニウム(AlN)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、メタニオブ酸リチウム(LiNb26)、チタン酸ビスマス(Bi4Ti312)タンタル酸リチウム(LiTaO3)、四ホウ酸リチウム(Li247)、ランガサイト(La3Ga5SiO14)、五酸化タンタル(Ta25)、などを挙げることができる。圧電薄膜は、石英、サファイアなどの基板上に上記の圧電セラミックをスパッタリング法などによって成膜したものを挙げることができる。圧電高分子膜は、ポリ乳酸(PLA)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ化ビニリデン/三フッ化エチレン(VDF/TrFE)共重合体、などを挙げることができる。上記の各種圧電材料は、互いに積層して用いられてもよく、他の部材に積層されてもよい。また、本発明の実施形態に係る振動素子は、圧電振動素子に限定されるものではない。このとき、振動基板は、圧電性を有しない絶縁性材料又は圧電性の小さい絶縁性材料によって形成されてもよく、半導体材料、導電性材料、などによって形成されてもよい。
<第1実施形態>
まず、図1から図6を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る音叉型水晶振動子(Tuning−Fork Quartz Crystal Resonator Unit)1の構成について説明する。図1は、第1実施形態に係る音叉型水晶振動子の構成を概略的に示す分解斜視図である。図2は、図1に示した音叉型水晶振動子のII−II線に沿った断面の構成を概略的に示す断面図である。図3は、第1実施形態に係る音叉型水晶振動素子の第1主面側の構成を概略的に示す平面図である。図4は、第1実施形態に係る音叉型水晶振動素子の第2主面側の構成を概略的に示す平面図である。図5は、図3及び図4に示した音叉型水晶振動素子のV−V線に沿った断面の構成を概略的に示す断面図である。図6は、支持腕部の構成を概略的に示す断面図である。図7は、図5に示した支持腕部の断面の構成を概略的に示す拡大平面図である。なお、図1及び図2において、音叉型水晶振動素子10に備えられる励振電極、接続電極、引出電極、などの電極群については一部又は全部の図示を省略している。
音叉型水晶振動子1は、圧電振動子の一種であり、振動子の一例に相当する。図1に示すように、音叉型水晶振動子1は、音叉型水晶振動素子10と、蓋部材20と、ベース部材30と、接合部材40と、を備えている。音叉型水晶振動素子10は、振動素子の一種であり、圧電駆動型の振動素子に相当する。ベース部材30及び蓋部材20は、音叉型水晶振動素子10を収容するための保持器である。ここで図示した例では、蓋部材20は凹状、具体的には開口部を有する箱状、をなしており、ベース部材30は平板状をなしている。蓋部材20及びベース部材30の形状は、上記に限定されるものではなく、例えばベース部材が凹状をなしていてもよく、蓋部材及びベース部材の両方が互いに対向する側に開口部を有する凹状であってもよい。
音叉型水晶振動素子10は、水晶片11、第1励振電極82a、第2励振電極82b、第1引出電極84a、第2引出電極84b、第1接続電極86a、及び第2接続電極86bを備えている。水晶片11は、X軸、Y´軸、及びZ´軸からなる直交座標系において、X軸及びY´軸によって特定される面と平行な面(以下、「XY´面」と呼ぶ。他の軸又は他の方向によって特定される面についても同様である。)が主面となり、Z´軸と平行な方向が厚さとなるように形成される。例えば、水晶片11は、人工水晶(Synthetic Quartz Crystal)の結晶体を切断及び研磨加工して水晶基板とし、当該水晶基板を音叉型に加工したものである。水晶片11は、振動基板の一種であり、圧電効果によって励振される圧電片の一例に相当する。
なお、Y´軸は、X軸を回転軸としたとき、Y軸を、+Y側をZ軸の+側に傾けるように回転させてなる軸である。Z´軸は、Z軸を、+Z側をY軸の−側に傾けるように回転させてなる軸である。X軸、Y軸、及びZ軸は、それぞれ水晶の結晶軸であり、X軸が電気軸(極性軸)、Y軸が機械軸、Z軸が光学軸に相当する。なお、温度変化による共振周波数変化を小さくする観点から、前記回転させる傾きは−5度以上15度以下の範囲(0度を含む)で行われるものとする。したがって、本発明の実施形態においては、Y´軸及びZ´軸がそれぞれY軸及びZ軸となる構成も含むものとする。
第1実施形態において、音叉型水晶振動素子10は、Y´軸が第1方向D1と平行となり、X軸が第2方向D2と平行となり、Z´軸が第3方向D3と平行と定めた。以下において、X軸、Y´軸、及びZ´軸と平行な方向を、それぞれ、X軸方向、Y´軸方向、及びZ´軸方向と呼称する。さらに、X軸方向においては、+X軸方向を第2方向D2の正方向とし、−X軸方向を第2方向D2の負方向とする。同様に、Y´軸方向においては、+Y´軸方向を第1方向D1の正方向とし、−Y´軸方向を第1方向D1の負方向とする。Z´軸方向においては、+Z´軸方向を第3方向D3の正方向とし、−Z´軸方向を第3方向D3の負方向とする。
図1に示すように、水晶片11は、基部50と、第1振動腕部60aと、第2振動腕部60bと、支持腕部70とを有している。図2に示すように、水晶片11は、互いに対向する第1主面12A及び第2主面12Bを有している。第1主面12Aは、ベース部材30側に位置し、第2主面12Bは、蓋部材20側に位置している。
まず、水晶片11の基部50について説明する。
基部50は、水晶片11の−Y´軸方向(第1方向D1負方向)側の端部において、略平板状に設けられている。基部50は、第1振動腕部60a、第2振動腕部60b、及び支持腕部70を連結している。基部50のY´軸方向に沿う長さは、例えば、50μm以上300μm以下である。
次に、水晶片11の第1振動腕部60a及び第2振動腕部60bについて説明する。
第1振動腕部60a及び第2振動腕部60bは、基部50から+Y´軸方向(第1方向D1正方向)に互いに並行に延出している。一対の振動腕部を構成する第1振動腕部60a及び第2振動腕部60bはX軸方向に並んでいる。第1振動腕部60aは、第2振動腕部60bの+X軸方向(第2方向D2正方向)側に設けられている。図3及び図4に示すように、第1振動腕部60aは、腕部62a及び錘部64aを有し、第2振動腕部60bは、腕部62b及び錘部64bを有している。腕部62a及び腕部62bは基部50に接続されている。錘部64a及び錘部64bはそれぞれ腕部62a及び腕部62bに接続されている。つまり、水晶片11の第1主面12Aを平面視したとき、水晶片11外形は、基部50と一対の第1振動腕部60a及び第2振動腕部60bとによって、略U字状に設けられている。
第1振動腕部60aの腕部62aには、第1主面12A側及び第2主面12B側に開口する有底の溝部63aが形成されている。第2振動腕部60bの腕部62bには、第1主面12A側及び第2主面12B側に開口する有底の溝部63bが形成されている。溝部63a及び溝部63bは、Y´軸方向(第1方向D1)に沿って延在している。図3及び図4に示すように、溝部63aの先端(基部50側とは反対側の端)は、腕部62aと錘部64aとの境界に位置し、溝部63aの基端(基部50側の端)は、基部50と腕部62aとの境界に位置している。溝部63bの先端及び基端も同様である。腕部62a及び腕部62bは、図5に示すように、略H字状の断面形状を有している。このように、溝部63a及び溝部63bを設けることで、音叉型水晶振動素子10では、第1振動腕部60a及び第2振動腕部60bの動きやすさが向上し、第1振動腕部60a及び第2振動腕部60bから基部50への振動漏れが抑制できる。また、音叉型水晶振動素子10の等価直列抵抗、CI(Crystal Impedance)値が小さくでき、消費電力が低減できる。なお、溝部63a及び溝部63bの長さは特に限定されるものではなく、それぞれ、錘部64a及び錘部64bにも形成されてもよく、基部50にも形成されてもよい。
第1振動腕部60aの錘部64aは、略平板状の形状を有している。図3及び図4に示すように、錘部64aのX軸方向(第2方向D2)に沿った幅W1は、腕部62aのX軸方向(第2方向D2)に沿った幅W2よりも大きい。幅W2に対する幅W1の比(W1/W2)は、2以上10以下であることが望ましく、5以上7以下であることがさらに望ましい。第2振動腕部60bの錘部64bについても同様である。これにより、音叉型水晶振動素子10では、屈曲振動する水晶振動素子の圧縮部と伸張部との間で発生する熱伝導により生じる振動エネルギの損失などに起因する熱弾性損失が低減でき、さらに錘部64a及び錘部64bの捻じれなどに起因する振動漏れが抑制できる。
なお、錘部は、それぞれ、腕部よりも単位長さ当たりの質量が大きければ、その形状を上記に限定されるものではない。例えば、錘部は、腕部の幅と同じ大きさの幅を有しており、腕部よりも厚い形状であってもよい。また、錘部は、錘部に該当する振動腕の表面や、凹部を形成してそこに金などの金属を設けることによって構成されていてもよい。さらに、錘部は、腕部よりも質量密度の高い物質から構成されていてもよい。
次に、支持腕部70について説明する。
支持腕部70は、基部50から+Y´軸方向(第1方向D1正方向)に延出しており、第1振動腕部60aと第2振動腕部60bとの間に設けられている。支持腕部70、第1振動腕部60a、及び第2振動腕部60bは、X軸方向に沿って互いに並んでいる。支持腕部70のY´軸方向に沿った長さは、第1振動腕部60a及び第2振動腕部60bのY´軸方向に沿った長さよりも小さい。図3及び図4に示すように、支持腕部70の先端は、錘部64a及び錘部64bよりも基部50側に位置している。これによれば、音叉型水晶振動素子10の錘部64a,64bが支持腕部70に接触することに起因した振動特性の劣化が抑制できる。
支持腕部70は、保持部74と、基部50と保持部74とを連結する連結部72と、を有している。支持腕部70は、Z´軸方向(第3方向D3)で互いに対向する主面70A及び主面70Bを有している。主面70Aは、水晶片11の第1主面12Aの一部に相当し、主面70Bは、水晶片11の第2主面12Bの一部に相当する。主面70A及び主面70Bは、連結部72及び保持部74に亘って設けられている。支持腕部70の主面70Aを平面視したとき、連結部72及び保持部74はY´軸方向(第1方向D1)に並び、連結部72には穴部73が形成されている。
穴部73は、連結部72のX軸方向(第2方向D2)における中央部に形成されている。穴部73が形成されることによって、音叉型水晶振動素子10が動作しているとき、第1振動腕部60a及び第2振動腕部60bから連結部72を介して保持部74に伝搬する振動が低減できる。つまり、音叉型水晶振動素子10の振動漏れが抑制できる。
支持腕部70の主面70Aを平面視したとき、穴部73は、第1引出電極84aと第2引出電極84bとの間に形成されている。これによれば、第1引出電極84aと第2引出電極84bとの間の距離が大きくでき、第1引出電極84aと第2引出電極84bとの対向面積が小さくできる。したがって、音叉型水晶振動素子10の引出電極間で発生する浮遊容量が低減できる。これにより、振動漏れを低減し、かつ実効抵抗の低減により消費電力を低減した音叉型水晶振動素子10が得られる。
図5に示すように、穴部73は、支持腕部70の主面70A及び主面70Bの両方に開口する貫通孔である。これによれば、音叉型水晶振動素子10の振動漏れが効果的に低減できる。また、音叉型水晶振動素子10の第1引出電極84aと第2引出電極84bとの間に存在する水晶片11が減少することによって、第1引出電極84aと第2引出電極84bとの間の誘電率が低減できる。すなわち、音叉型水晶振動素子10の第1接続電極86aと第2引出電極84bとの間に形成される浮遊容量が低減できる。
図5に示すように、穴部73の内部は、空洞になっており、ベース部材30と蓋部材20とによって封止された音叉型水晶振動素子10の雰囲気環境と同じ環境となっている。すなわち、穴部73の内部は、大気圧よりも気圧の低い低圧状態、望ましくは真空状態となっている。言い換えると、穴部73の内面73C,73Dが露出している。なお、穴部73の内面73Cは、支持腕部70の主面70Aと主面70Bとを繋ぐ穴部73の内面のうち、第1振動腕部60a側に位置する部分である。同様に、穴部73の内面73Dは、支持腕部70の主面70Aと主面70Bとを繋ぐ穴部73の内面のうち、第2振動腕部60b側に位置する部分である。内面73C及び内面73Dは、Y´軸方向(第1方向D1)及びZ´軸方向に沿って延在している。これによれば、第1引出電極84aと第2引出電極84bとの間の誘電率が低減できる。つまり、音叉型水晶振動素子10の第1引出電極84aと第2引出電極84bとの間に発生する浮遊容量が低減できる。また、穴部73の内部に導電性材料が設けられない構成のため、音叉型水晶振動素子10の第1引出電極84aと他の導電性材料との間に発生する浮遊容量、及び第2引出電極84bと他の導電性材料との間に発生する浮遊容量が低減できる。
なお、穴部73の内部は、低圧状態に限定されるものではなく、空気やその他の気体によって満たされていてもよい。なお、穴部の内部を気体で満たす場合には、その気体は、音叉型水晶振動素子の電極を劣化させないように、金属との反応性の低い不活性ガス、金属を酸化させない還元性ガス、などであることが望ましい。
図6に示すように、支持腕部70の第1主面70Aを平面視したとき、穴部73の支持腕部70の延出方向と平行なY´軸方向(第1方向D1)に沿った長さL13は、穴部73のY´軸方向(第1方向D1)と交差するX軸方向(第2方向D2)に沿った幅W13よりも大きい(L13>W13)。これによれば、支持腕部70の機械的強度の低下が抑制でき、かつ音叉型水晶振動素子10の振動漏れが低減できる。
図6に示すように、支持腕部70の第1主面70Aを平面視したとき、穴部73は長方形状である。つまり、支持腕部70の第1主面70Aを平面視したときの穴部73は、長辺の長さが長さL13であり短辺の長さが幅W13である矩形状である。なお、内面73C及び内面73Dが穴部73の当該長辺を構成している。これによれば、支持腕部70の機械的強度のバランスが改善できる。つまり、音叉型水晶振動素子10の支持腕部70の+X軸方向(第2方向D2正方向側)への変位に対する機械的強度と、−X軸方向(第2方向D2負方向側)への変位に対する機械的強度とのバランスが容易に調整できる。
図6に示すように、支持腕部70の第1主面70Aを平面視したとき、支持腕部70の第1振動腕部60a側の一端から穴部73の第1振動腕部60a側の一端までの最小距離W12Cは、支持腕部70の第2振動腕部60b側の他端から穴部73の第2振動腕部60b側の他端までの最小距離W12Dと等しい(W12C=W12D)。上記において、支持腕部70の第1振動腕部60a側の一端とは連結部72の側面72Cによって構成され、支持腕部70の第2振動腕部60b側の他端とは連結部72の側面72Dによって構成されている。側面72Cは、連結部72の第1振動腕部60a側の外側において主面70Aと主面70Bとを繋ぐ面である。側面72Dは、連結部72の第2振動腕部60b側の外側において主面70Aと主面70Bとを繋ぐ面である。したがって、最小距離W12Cは、内面73Cと側面72Cとの間のX軸方向(第2方向D2)に沿った距離、すなわち連結部72における穴部73よりも第1振動腕部60a側の部分の幅に相当する。最小距離W12Dは、内面73Dと側面72Dとの間のX軸方向(第2方向D2)に沿った幅、すなわち連結部72における穴部73よりも第2振動腕部60b側の部分の幅に相当する。これによれば、支持腕部70の機械的強度のアンバランスが低減できる。
次に、第1励振電極82a及び第2励振電極82bについて説明する。
第1励振電極82a及び第2励振電極82bは、供給された印加電圧によって第1振動腕部60a及び第2振動腕部60b中に電場を形成し、圧電効果によって第1振動腕部60a及び第2振動腕部60bを励振させる。
第1励振電極82a及び第2励振電極82bは、図3及び図4に示すように、第1振動腕部60a及び第2振動腕部60bに設けられている。図5に示すように、第1振動腕部60aの腕部62aにおいて、第1励振電極82aは、溝部63aの内部における腕部62aの表面に設けられている。また、第2励振電極82bは、X軸方向(第2方向D2)において第1励振電極82aと対向するように、腕部62aの外側の側面に設けられている。第2振動腕部60bの腕部62bでは、第2励振電極82bが溝部63bの内部に設けられ、第1励振電極82aが腕部62bの外側の側面に設けられている。また、図3及び図4に示すように、第1振動腕部60aの錘部64aの第1主面12A及び第2主面12Bには、第2励振電極82bが設けられている。第2振動腕部60bの錘部64bの第1主面12A及び第2主面12Bには、第1励振電極82aが設けられている。
次に、第1引出電極84a及び第2引出電極84bについて説明する。
第1引出電極84aは、第1振動腕部60aに設けられた第1励振電極82aと、第2振動腕部60bに設けられた第1励振電極82aと、を電気的に接続している。さらに、第1引出電極84aは、第1励振電極82aと第1接続電極86aとを電気的に接続している。第2引出電極84bは、第1振動腕部60aに設けられた第2励振電極82bと、第2振動腕部60bに設けられた第2励振電極82bと、を電気的に接続している。さらに、第2引出電極84bは、音叉型水晶振動素子10の表裏主面を結ぶ表裏導通電極を介して、第2励振電極82bと第2接続電極86bとを電気的に接続している。なお、図示しないが、表裏導通電極は音叉型水晶振動素子10の表裏主面を結ぶ側面に設けられている。
第1引出電極84a及び第2引出電極84bは、基部50及び支持腕部70に設けられている。基部50において、第1引出電極84a及び第2引出電極84bは、第1主面12A側及び第2主面12B側の両方に設けられている。支持腕部70において、第1引出電極84aが主面70A(第1主面12A)側に設けられ、第2引出電極84bが主面70B(第2主面12B)側に設けられている。図3及び図5に示すように、第1引出電極84aのX軸方向(第2方向D2)に沿った幅は、連結部72の穴部73よりも第1振動腕部60a側の部分におけるX軸方向(第2方向D2)に沿った幅と略等しい。そして、第1引出電極84aは、支持腕部70の延出方向であるY´軸方向(第1方向D1)に沿って略直線状に設けられている。図4及び図5に示すように、第2引出電極84bのX軸方向(第2方向D2)に沿った幅は、連結部72の穴部73よりも第2振動腕部60b側の部分におけるX軸方向(第2方向D2)に沿った幅と略等しい。そして、第2引出電極84bが支持腕部70の延出方向であるY´軸方向(第1方向D1)に沿って略直線状に設けられている。したがって、支持腕部70の主面70Aを平面視したとき、第1引出電極84a及び第2引出電極84bは穴部73をX軸方向(第2方向D2)において挟み込むように設けられている。また、第1引出電極84aが穴部73の第1振動腕部60a側の外側に設けられ、第2引出電極84bが穴部73の第2振動腕部60b側の外側に設けられている。
次に、第1接続電極86a及び第2接続電極86bについて説明する。
第1接続電極86a及び第2接続電極86bには、印加電位が互いに異なる一対の駆動信号が外部から供給される。一方の駆動信号は、第1接続電極86aから第1引出電極84aを通して第1励振電極82aに供給される。当該一方の駆動信号と対を成す他方の駆動信号は、第2接続電極86bから第2引出電極84bを通して第2励振電極82bに供給される。
第1接続電極86a及び第2接続電極86bは、支持腕部70の主面70A(第1主面12A)に設けられている。第1接続電極86a及び第2接続電極86bは、支持腕部70の保持部74に設けられている。第1接続電極86a及び第2接続電極86bは、Y´軸方向(第1方向D1)に沿って並んでいる。第1接続電極86aは、保持部74の基端部、すなわち支持腕部70の基部50側に位置している。振動腕部60a,60bの錘部64a,64b側にある第2接続電極86bは、保持部74の先端部に位置している。第1主面12Aを平面視したとき、第1接続電極86aは、第2接続電極86bと基部50との間に位置している。
図6に示すように、第1接続電極86aのX軸方向(第2方向D2)に沿った幅は、支持腕部70における第1引出電極84aのX軸方向(第2方向D2)に沿った幅より大きい。第1接続電極86aのX軸方向(第2方向D2)に沿った幅は、穴部73のX軸方向(第2方向D2)に沿った幅W13より大きく、保持部74のX軸方向(第2方向D2)に沿った幅と略等しい。第2接続電極86bのX軸方向(第2方向D2)に沿った幅は、支持腕部70における第2引出電極84bのX軸方向(第2方向D2)に沿った幅より大きい。第2接続電極86bのX軸方向(第2方向D2)に沿った幅は、穴部73のX軸方向(第2方向D2)に沿った幅W13より大きく、保持部74のX軸方向(第2方向D2)に沿った幅と略等しい。例えば、第1接続電極86a及び第2接続電極86bは、第1主面12Aを平面視したとき、略四角形状である。このように、第1接続電極86a及び第2接続電極86bを第1引出電極84a及び第2引出電極84bよりも幅広に形成することで、音叉型水晶振動素子10が小型化したとしても、音叉型水晶振動素子10の接続電極86a,86bと、後述する導電性保持部材36a,36bとの接合面積の低減が抑制できる。すなわち、音叉型水晶振動素子10の小型化にともなって発生していた、ベース部材30に対する音叉型水晶振動素子10の接合強度の低下が抑制できる。また、音叉型水晶振動素子10とベース部材30との電気的接続の安定性が増加する。
なお、第1接続電極及び第2接続電極は、支持腕部の主面から側面に亘って延在してもよい。これによれば、音叉型水晶振動素子のベース部材との接合強度がさらに向上し、音叉型水晶振動素子とベース部材との電気的接続の安定性がさらに増加する。また、支持腕部の主面を平面視したときに第2引出電極と重ならないように、第1接続電極の第2方向に沿った幅が小さく設けられてもよい。これによれば、音叉型水晶振動素子の第2引出電極と第1接続電極との間で発生する浮遊容量が低減できる。
次に、蓋部材20について説明する。
蓋部材20の形状は、凹状をなしており、ベース部材30の第3主面32Aに向かって開口した箱状である。ベース部材30に接合されて蓋部材20及びベース部材30に囲まれた内部空間26が蓋部材20に設けられる。この内部空間26に音叉型水晶振動素子10が収容される。蓋部材20の形状は、例えば、第1方向D1に平行な長辺と、第2方向D2に平行な短辺と、第3方向D3に平行な高さとで定義される。蓋部材20の材質は特に限定されるものではないが、例えば金属などの導電性材料で構成される。導電性材料を含むことで、蓋部材20の内部空間26へ出入りする電磁波の少なくとも一部を遮蔽する電磁シールド機能が得られる。
蓋部材20は、ベース部材30の第3主面32Aに対向する天面部21と、天面部21の外縁に接続されており且つ天面部21の主面に対して交差する方向に延在する側壁部22と、を有する。音叉型水晶振動素子10を収容することができれば蓋部材20の形状は特に限定されるものではない。例えば、天面部21の主面の法線方向から平面視したときに略矩形状をなしている。図2に示すように、蓋部材20は、内面24及び外面25を有している。内面24は、内部空間26側の面であり、外面25は、内面24とは反対側の面である。また、蓋部材20は、凹状の開口端部(側壁部22のベース部材30に近い側の端部)においてベース部材30の第3主面32Aに対向する対向面23を有する。この対向面23は、音叉型水晶振動素子10の周囲を囲むように枠状に延在している。
次に、ベース部材30について説明する。
ベース部材30は、音叉型水晶振動素子10を励振可能に保持するものである。ベース部材30は平板状をなしている。ベース部材30は、第1方向D1方向に平行な長辺と、第2方向D2に平行な短辺と、第3方向D3に平行な厚さとを有する。ベース部材30は基体31を有する。基体31は、互いに対向する第3主面32A(表面)及び第4主面32B(裏面)を有する。基体31は、絶縁性セラミックなどの焼結材である。具体的には、ベース部材30は、基体31としてアルミナを用いている。基体31は、耐熱性材料から構成されることが好ましい。熱履歴によって音叉型水晶振動素子10にかかる応力を抑制する観点から、基体31は、水晶片11に近い熱膨張率を有する材料によって設けられてもよく、例えば水晶によって設けられてもよい。
ベース部材30は、第3主面32Aに設けられた第1電極パッド33a及び第2電極パッド33bと、第4主面32Bに設けられた第1外部電極35a及び第2外部電極35bと、を有する。第1電極パッド33a及び第2電極パッド33bは、ベース部材30と音叉型水晶振動素子10とを電気的に接続するための端子である。また、第1外部電極35a及び第2外部電極35bは、図示しない回路基板と音叉型水晶振動子1とを電気的に接続するための端子である。第1電極パッド33a及び第2電極パッド33bは、第1方向D1に沿って並んでいる。第1外部電極35a及び第2外部電極35bは、第1方向D1に沿って並んでいる。第1電極パッド33aは、第3方向D3に延在する第1ビア電極34aを介して第1外部電極35aに電気的に接続され、第1方向D1に沿って延在している。第2電極パッド33bは、第3方向D3に延在する第2ビア電極34bを介して第2外部電極35bに電気的に接続され、第1方向D1に沿って延在している。第1ビア電極34a及び第2ビア電極34bは、基体31を第3方向D3に貫通するビアホール内に形成される。なお、ベース部材30の第4主面32B側には、外部電極として、電気信号等が入出力されないダミー電極、蓋部材20に接地電位を供給して蓋部材20の電磁シールド機能を向上させる接地電極、等が設けられてもよい。
次に、第1導電性保持部材36a及び第2導電性保持部材36bについて説明する。
第1導電性保持部材36a及び第2導電性保持部材36bは、ベース部材30の第3主面32Aと支持腕部70の主面70Aとの間に設けられている。第1導電性保持部材36aは、第1接続電極86aと第1電極パッド33aとを電気的に接続している。第2導電性保持部材36bは、第2接続電極86bと第2電極パッド33bとを電気的に接続している。また、第1導電性保持部材36a及び第2導電性保持部材36bは、第1振動腕部60a及び第2振動腕部60bが励振可能となるように、ベース部材30から間隔を空けて音叉型水晶振動素子10を保持している。第1導電性保持部材36a及び第2導電性保持部材36bは、例えば、エポキシ系樹脂あるいはシリコーン系樹脂を主剤とする熱硬化樹脂や紫外線硬化樹脂等を含む導電性接着剤によって構成されており、接着剤に導電性を与えるための導電性粒子、などの添加剤を含んでいる。第1導電性保持部材36a及び第2導電性保持部材36bは、前駆体である導電性接着剤ペーストが塗布された後に、加熱、紫外線照射などによって引き起こされる化学反応によって導電性接着剤ペーストを硬化させて設けられる。さらに、強度を増加させる目的、あるいはベース部材30と音叉型水晶振動素子10との間隔を保つ目的で、第1導電性保持部材36a及び第2導電性保持部材36bにフィラーが添加されてもよい。当該フィラーは、セラミックス、樹脂などによって形成された球状フィラーや繊維状フィラーであり、例えば導電性粒子よりも大きい。また、当該フィラーは、導電性を有してもよく、例えば金属フィラーであってもよい。なお、第1導電性保持部材36a及び第2導電性保持部材36bは、金属半田によって設けられてもよい。
次に、封止部材37及び接合部材40について説明する。
ベース部材30の第3主面32Aには、封止部材37が設けられている。封止部材37は、接合部材40よりも基体31との密着性が良好であり、蓋部材20とベース部材30との接合強度を向上させるために設けられている。図1に示す例では、封止部材37の形状は、第3主面32Aを平面視したときに矩形の枠状である。また、第3主面32Aを平面視したときに、封止部材37が音叉型水晶振動素子10を囲むように設けられており、第1電極パッド33a及び第2電極パッド33bが封止部材37の内側に配置されている。封止部材37は、導電性材料により構成されている。例えば、封止部材37の材料が第1電極パッド33a及び第2電極パッド33bと同じ材料で構成され、封止部材37の形成工程が第1電極パッド33a及び第2電極パッド33bの形成工程で同時に実施される。これにより、製造工程の簡略化が図れる。
接合部材40は、蓋部材20及びベース部材30の各全周に亘って設けられている。具体的には、接合部材40は封止部材37上に設けられ、矩形の枠状に形成されている。封止部材37及び接合部材40は、蓋部材20の側壁部22の対向面23と、ベース部材30の第3主面32Aと、の間に挟まれる。
蓋部材20及びベース部材30の両者が封止部材37及び接合部材40を挟んで接合されることによって、音叉型水晶振動素子10が、蓋部材20とベース部材30とによって囲まれた内部空間(キャビティ)26に封止される。内部空間26は、気圧が大気圧よりも低圧であることが好ましく、真空状態であることが更に好ましい。これによれば、第1励振電極82a及び第2励振電極82bなどの電極群の酸化を抑制することができる。したがって、音叉型水晶振動子1は、励振電極の厚みや質量の変化に起因した周波数特性の経時的な変動、引出電極の電気抵抗の増大に起因した消費電力の増加及び信号の遅延、などの動作不良の発生を低減できる。なお、封止部材は不連続な枠状に設けられていてもよく、接合部材は不連続な枠状に設けられていてもよい。
次に、音叉型水晶振動素子10の動作について説明する。
第1励振電極82a及び第2励振電極82bによって印加される駆動信号(交番電圧)により音叉型水晶振動素子10に電界が生じる。駆動信号は、外部から第1接続電極86a及び第2接続電極86bを介して第1励振電極82a及び第2励振電極82bに印加される。そして、水晶片11の圧電効果によって、第1振動腕部60a及び第2振動腕部60bの根元部を支点として、第1振動腕部60a及び第2振動腕部60bが図3及び図4に示す矢印A方向と矢印B方向とに交互に撓むように変位する屈曲振動を発生させる。矢印A方向は、第1振動腕部60a及び第2振動腕部60bが互いに離れる方向であり、矢印B方向は、第1振動腕部60a及び第2振動腕部60bが互いに近づく方向である。すなわち、音叉型水晶振動素子10の第1振動腕部60a及び第2振動腕部60bが、X軸方向において逆相の屈曲振動モードで振動する。
なお、音叉型水晶振動素子10は、逆相の屈曲振動モードを主振動とするが、同相の屈曲振動モードでも振動し得る。当該同相の屈曲振動モードは、第1振動腕部60a及び第2振動腕部60bが同時に+X軸方向に変位し、次に−X軸方向に変位することを順次繰り返す屈曲振動モードである。当該逆相の屈曲振動モードは、第1振動腕部60a及び第2振動腕部60bの一方が+X軸方向に変位し且つ他方が−X軸方向に変位し、次に一方が−X軸方向に変位し且つ他方が+X軸方向に変位することを順次繰り返す屈曲振動モードである。音叉型水晶振動素子10では、逆相の屈曲振動モードの周波数と同相の屈曲振動モードの周波数とが、望ましくは離れている。これによれば、音叉型水晶振動素子10において、同相の屈曲振動モードと逆相の屈曲振動モードとの結合が抑制できる。つまり、音叉型水晶振動素子10の同相の屈曲振動モードの振動姿勢と逆相の屈曲振動モードの振動姿勢との混在が低減できる。
なお、本発明の一実施形態に係る振動素子の振動(駆動)方式は、圧電駆動に限定されない。例えば、本発明の一実施形態に係る振動素子は、圧電基板を用いた圧電駆動型のもの以外に、静電気力を用いた静電駆動型や、磁力を利用したローレンツ駆動型などの振動素子であってもよい。
以下に、本発明の他の実施形態に係る音叉型水晶振動素子の構成について説明する。なお、下記の実施形態では、上記の第1実施形態と共通の事柄については記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については逐次言及しない。また、第1実施形態と同様の符号が付された構成は、第1実施形態における構成と同様の構成及び機能を有するものとする。
<第2実施形態>
次に図7を参照しつつ、第2実施形態に係る音叉型水晶振動子の構成について説明する。図7は、第2実施形態に係る音叉型水晶振動素子の支持腕部の構成を概略的に示す断面図である。
第2実施形態に係る音叉型水晶振動子の支持腕部270は、第1実施形態に係る音叉型水晶振動素子10の支持腕部70と同様、主面270A及び主面270Bを有している。また、支持腕部270は、穴部273が形成された連結部272を有している。連結部272において、第1引出電極284aが主面270Aに設けられ、第2引出電極284bが主面270Bに設けられている。
第2実施形態に係る音叉型水晶振動子の支持腕部270と第1実施形態に係る音叉型水晶振動素子10の支持腕部70との相違点は、穴部273が主面270B側に開口する有底の溝部である点である。つまり、穴部273は、主面270Bに繋がる内面273C及び内面273Dに加えて、内面273Cと内面273Dとを繋ぐ内面273Aを有している。内面273Aは、穴部273の主面270A側に位置している。内面273C及び内面273Dは、有底溝状の穴部273の内側面に相当し、内面273Aは有底溝状の穴部273の底面に相当する。これによれば、連結部に形成される穴部が貫通孔である支持腕部より、支持腕部270の機械的強度が向上する。なお、穴部273は、主面270A側に開口する有底の溝部であってもよい。
<第3実施形態>
次に図8を参照しつつ、第3実施形態に係る音叉型水晶振動子の構成について説明する。図8は、第3実施形態に係る音叉型水晶振動素子の支持腕部の構成を概略的に示す断面図である。
第3実施形態に係る音叉型水晶振動子の支持腕部370は、第1実施形態に係る音叉型水晶振動素子10の支持腕部70と同様、主面370A及び主面370Bを有している。また、連結部372において、第1引出電極384aが主面370Aに設けられ、第2引出電極384bが主面370Bに設けられている。
第3実施形態に係る音叉型水晶振動子の支持腕部370と第1実施形態に係る音叉型水晶振動素子10の支持腕部70との相違点は、主面370A側に開口する有底の溝部である穴部373aと主面370B側に開口する有底の溝部である穴部373bを有する点である。支持腕部370の主面370Bを平面視したとき、穴部373bは穴部373aと重なっている。これによれば、連結部に形成される穴部が貫通孔である支持腕部より、支持腕部370の機械的強度が向上する。また、連結部に有底の溝部が1つだけ形成される音叉型水晶振動素子と比較して、第3実施形態に係る音叉型水晶振動素子の振動漏れが低減できる。
<第4実施形態>
次に図9を参照しつつ、第4実施形態に係る音叉型水晶振動子の構成について説明する。図9は、第4実施形態に係る音叉型水晶振動素子の支持腕部の構成を概略的に示す断面図である。
第4実施形態に係る音叉型水晶振動子の支持腕部470は、第1実施形態に係る音叉型水晶振動素子10の支持腕部70と同様、主面470A及び主面470Bを有している。また、支持腕部470は、穴部473が形成された連結部472を有している。連結部472において、第1引出電極484aが主面470Aに設けられ、第2引出電極484bが主面470Bに設けられている。
第4実施形態に係る音叉型水晶振動子の支持腕部470と第1実施形態に係る音叉型水晶振動素子10の支持腕部70との相違点は、穴部473が支持腕部470よりも比誘電率の小さい低誘電材料LK1によって埋められている点である。これによれば、第1引出電極484aと第2引出電極484bとの間の誘電率が低減できる。つまり、第4実施形態に係る音叉型水晶振動素子の第1引出電極484aと第2引出電極484bとの間に発生する浮遊容量が低減できる。また、穴部473の内部に導電性材料が設けられないため、第1引出電極484aと他の導電性材料との間に発生する浮遊容量、及び第2引出電極484bと他の導電性材料との間に発生する浮遊容量が低減できる。
<付記>
以下に、本発明の実施形態の一部又は全部を付記として記載する。なお、本発明は以下の付記に限定されるものではない。
本発明の一態様によれば、基部と、基部から延出する第1振動腕部及び第2振動腕部と、基部から延出し、互いに対向する第1主面及び第2主面を有する支持腕部と、第1振動腕部及び第2振動腕部に設けられた第1励振電極及び第2励振電極と、支持腕部の第1主面に設けられた第1接続電極及び第2接続電極と、支持腕部の第1主面に設けられ、第1励振電極と第1接続電極とを電気的に接続する第1引出電極と、支持腕部の第2主面に設けられ、第2励振電極と第2接続電極とを電気的に接続する第2引出電極と、を備え、支持腕部の第1主面を平面視したとき、支持腕部には、第1引出電極と第2引出電極との間に穴部が形成されている、振動素子が提供される。
穴部は、第1主面側及び第2主面側の両方に開口する貫通孔であってもよい。
穴部は、第2主面側に開口する有底の溝部であってもよい。
穴部は、第1主面側に開口する有底の溝部であってもよい。
支持腕部の第1主面を平面視したとき、支持腕部の基部からの延出方向に沿った穴部の長さは、延出方向と交差する方向に沿った穴部の幅よりも大きくてもよい。
支持腕部の第1主面を平面視したとき、穴部は長方形状であってもよい。
支持腕部の第1主面を平面視したとき、支持腕部の第1振動腕部側の一端から穴部の第1振動腕部側の一端までの最小距離は、支持腕部の第2振動腕部側の他端から穴部の第2振動腕部側の他端までの最小距離と等しくてもよい。
穴部の内面が露出していてもよい。
穴部が、支持腕部よりも比誘電率の小さい材料によって埋められていてもよい。
以上説明したように、本発明の一態様によれば、浮遊容量が低減できる振動素子を提供することが可能となる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。即ち、各実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、各実施形態が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。例えば、本発明の振動素子および振動子は、タイミングデバイスまたは荷重センサに用いることができる。また、各実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1…音叉型水晶振動子
10…音叉型水晶振動素子
11…水晶片
12A…第1主面
12B…第2主面
20…蓋部材
30…ベース部材
33a,33b…電極パッド
36a,36b…導電性保持部材
40…接合部材
50…基部
60a,60b…振動腕部
62a,62b…腕部
64a,64b…錘部
63a,63b…溝部
70…支持腕部
70A,70B…主面
72…連結部
72C,72D…側面
73…穴部
73C,73D…内面
74…保持部
82a,82b…励振電極
84a,84b…引出電極
86a,86b…接続電極

Claims (7)

  1. 基部と、
    前記基部から延出する第1振動腕部及び第2振動腕部と、
    前記基部から延出し、互いに対向する第1主面及び第2主面を有する支持腕部と、
    前記第1振動腕部及び前記第2振動腕部に設けられた第1励振電極及び第2励振電極と、
    前記支持腕部の前記第1主面に設けられた第1接続電極及び第2接続電極と、
    前記支持腕部の前記第1主面に設けられ、前記第1励振電極と前記第1接続電極とを電気的に接続する第1引出電極と、
    前記支持腕部の前記第2主面に設けられ、前記第2励振電極と前記第2接続電極とを電気的に接続する第2引出電極と、
    を備え、
    前記支持腕部の前記第1主面を平面視したとき、前記支持腕部には、前記第1引出電極と前記第2引出電極との間に穴部が形成され
    前記穴部が、前記支持腕部よりも比誘電率の小さい材料によって埋められている、
    振動素子。
  2. 前記穴部は、前記第2主面側に開口する有底の溝部である、
    請求項1に記載の振動素子。
  3. 前記穴部は、前記第1主面側に開口する有底の溝部である、
    請求項1又は2に記載の振動素子。
  4. 前記穴部は、前記第1主面側及び前記第2主面側の両方に開口する貫通孔である、
    請求項1に記載の振動素子。
  5. 前記支持腕部の前記第1主面を平面視したとき、前記支持腕部の前記基部からの延出方向に沿った前記穴部の長さは、前記延出方向と交差する方向に沿った前記穴部の幅よりも大きい、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の振動素子。
  6. 前記支持腕部の前記第1主面を平面視したとき、前記穴部は長方形状である、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の振動素子。
  7. 前記支持腕部の前記第1主面を平面視したとき、前記支持腕部の前記第1振動腕部側の一端から前記穴部の前記第1振動腕部側の一端までの最小距離は、前記支持腕部の前記第2振動腕部側の他端から前記穴部の前記第2振動腕部側の他端までの最小距離と等しい、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の振動素子。
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