JP2022114298A - 銀の回収方法 - Google Patents

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Ryosuke Sato
晃一郎 高次
Koichiro Takatsugi
史人 田中
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Abstract

【課題】貴金属製錬の焙焼澱物などから生じるスラグに含まれる銀を効率よく回収する方法を提供する。
【解決手段】貴金属の製錬工程で生じるスラグを粗破砕し、粗破砕したスラグをスラリーにして磨鉱し、好ましくは、積算篩下80%粒子径(D80)が80μm以下になるように磨鉱し、磨鉱したスラリーを捕収剤および起泡剤の存在下で浮選して浮鉱を回収、好ましくは、回収した浮鉱を貴金属製錬の焙焼工程又は焙焼熔澱工程に繰り返して粗銀を得る銀の回収方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、貴金属の製錬工程で生じるスラグから銀を回収する方法に関する。具体的には、例えば、貴金属製錬の焙焼炉で分離した焙焼澱物や銅電解スライムの塩化浸出澱物などには金、銀、白金などの貴金属が含まれている。本発明はこれらの澱物から生じるスラグから銀を効率よく分離回収する方法に関する。
従来、銀の回収方法として、特開平4-236731号(特許文献1)に記載されている方法や、特開2001-316736号(特許文献2)に記載されている方法などが知られている。特許文献1の方法は、銅電解スライムを焙焼して貴金属、ビスマス、鉛、アンチモンなどを含有する焙焼澱物を回収し(焙焼工程)、この焙焼澱物に鉄を加えて熔融し、還元された貴金属を含む貴鉛と、鉛やアンチモンなどを含むスラグにし(熔澱工程)、該貴鉛に含まれる不純物を滓化して粗銀を得る方法(分銀工程)である。
特許文献2の方法は、銅電解スライムの塩化浸出澱物をリパルプして鉄粉を加え、銀と鉛を同時に還元して塩素を除くことによってメタリックの銀と鉛を沈殿させ、この混合物を酸化炉で熔融し、鉛を酸化してスラグ化する一方、メタルの粗銀を分離回収する方法である。なお、特許文献1では、焙焼工程と熔澱工程を区分しているが、焙焼工程と熔澱工程を兼ねた焙焼熔澱工程を行う焙焼熔澱炉から生じた貴鉛とスラグのうち、該貴鉛から銀を回収する場合もある。
特開平4-236731号公報 特開2001-316736号公報
特許文献1に記載されている銅電解スライムを出発原料とした従来の貴金属製錬工程では、焙焼工程、熔澱工程および分銀工程を経て粗銀を回収し、これを電解精製して銀を回収している。また、銅電解スライムの塩化浸出澱物の硫酸転化物が上記貴金属製錬工程に適用されることもある。この方法では、焙焼炉、熔澱炉、分銀炉で使用した耐火物には貴金属類が浸潤しているので、該耐火物は熔澱工程で処理されて、貴金属類が回収される。このとき、耐火物を構成する酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなどの不純物は全量がスラグに移行して、貴鉛の懸垂を助長するので、銀の回収が阻害されるという問題点がある。また、特許文献2に記載されている分離方法では、鉛を除去する(例えば焙焼熔澱)工程が無いため、鉛を多く含む原料を処理できないという問題点がある。
本発明は、貴金属製錬の焙焼澱物などから生じるスラグに含まれる銀を効率よく回収する方法を提供する。本発明の銀回収方法によれば、貴金属製錬における銀の収率を高めることができる。
本発明は以下の構成を有する銀の回収方法である。
〔1〕貴金属の製錬工程で生じるスラグを粗破砕し、粗破砕したスラグをスラリーにして磨鉱し、磨鉱したスラリーを捕収剤および起泡剤の存在下で浮遊選鉱(以下、浮選と云う)して浮鉱を回収することを特徴とする銀の回収方法。
〔2〕積算篩下80%粒子径(D80)が80μm以下になるように磨鉱する上記[1]に記載する銀の回収方法。
〔3〕捕収剤としてキサントゲン酸塩を用いる上記[1]または上記[2]に記載する銀の回収方法。
〔4〕捕収剤としてメルカプトベンゾチアゾール系化合物を用い、pH4~8で浮選する上記[1]または上記[2]に記載する銀の回収方法。
〔5〕浮選のスラリー濃度が40質量%以下である上記[1]~上記[4]の何れかに記載する銀の回収方法。
〔6〕回収した浮鉱を脱水した銀精鉱を貴金属製錬の焙焼炉または焙焼熔澱炉に繰り返して粗銀を得る上記[1]~上記[5]の何れかに記載する銀の回収方法。
〔具体的な説明〕
本発明の方法は、貴金属の製錬工程で生じるスラグを粗破砕し、粗破砕したスラグをスラリーにして磨鉱し、磨鉱したスラリーを捕収剤および起泡剤の存在下で浮選して浮鉱を回収することを特徴とする銀の回収方法である。
本発明の銀回収方法は貴金属の製錬工程で生じたスラグから銀を回収する方法である。例えば、銅電解スライムおよび銅電解スライムの塩化浸出澱物の硫酸転化物の焙焼澱物などには金、銀、白金などの貴金属が含まれている。本発明の銀回収方法はこれらの澱物から生じたスラグから該貴金属を濃縮した銀精鉱として銀を回収する。さらに、焙焼工程と熔澱工程を兼ねた焙焼熔澱工程を行う焙焼熔澱炉から生じたスラグから銀を回収する場合にも、本発明は適用できる。
上記焙焼澱物や塩化浸出澱物から生じたスラグを粗破砕する。粗破砕は次の磨鉱を行いやすい大きさにスラグを破砕すればよい。
粗破砕したスラグをボールミルなどに入れて水を加えスラリーにし、好ましくは、積算篩下80%粒径(D80)が80μm以下になるように磨鉱する。D80が80μmより大きいと銀回収率が低下する。一方、D80の下限に制限はないが、例えば30μm以上が好ましい。30μm未満になるまで磨鉱しても浮選の効率は横ばいであり、磨鉱のエネルギーロスになる。
磨鉱時のスラリー濃度は50~80質量%(1~4kg/L)が好ましく、65質量%(2kg/L)前後がさらに好ましい。該スラリー濃度が50質量%未満では効率の低下とコスト増を招き、該スラリー濃度が80質量%を超えると流動性が悪化して効率が低下するので好ましくない。
磨鉱後と浮選の間の時間が長くなると、粒子表面の状態(例えば酸化状態など)が変化し、次工程の浮選に影響を与えて銀収率が低下する懸念があるので、磨鉱後は速やかに、例えば1時間以内に浮選を行うことが好ましい。
磨鉱したスラリーを捕収剤および起泡剤の存在下で浮選する。捕収剤としてキサントゲン酸(Xanthate)塩やメルカプトベンゾチアゾール(Mercaptobenzothiazole)系化合物を用いることができる。キサントゲン酸塩としてはPAX(アミルキサントゲン酸カリウム)などを用いることができ、メルカプトベンゾチアゾール系化合物としてはMCB4(2-メルカプトベンゾチアゾールナトリウム塩)を用いることができる。起泡剤はメチルイソブチルカルビノール(MIBC)などを用いることができる。
PAXは銀の回収においてスラリーのpHに依存しにくいので、pHの範囲は特に制限はないが、例えばpHを11以下調整するとよい。MCB4はセレン化銀に高い選択性を有する。MCB4を用いる場合にはpH4~8に調整して浮選すると良い。pH4未満では、銀の回収率が低下し、pH8を超えても銀の回収率が低下するので好ましくない。また、PAXは磨鉱後の浮選開始前に添加すると良く、MCB4は磨鉱開始前に添加すると良い。
浮選時のスラリー濃度は30~40質量%(425~667g/L)が好ましく、35質量%(500g/L)前後がさらに好ましい。40質量%を上回ると浮選の効率が低下する。
この浮選によって、銀が濃縮した浮鉱と、鉛などが多く含まれる尾鉱に分離するので、浮鉱を回収する。回収した浮鉱を脱水した銀精鉱は貴金属製錬の焙焼炉または焙焼熔澱炉に繰り返して銀を回収することができる。
浮選をしないと、スラグ中に含まれる銀の全てがロスとなるのに対し、このように浮鉱を貴金属製錬に戻す構成にすれば、浮鉱に含まれる銀が回収されるので、尾鉱中に含まれる微量の銀のみがロスとなる。従って、貴金属製錬の全体としての銀収率を飛躍的に向上することができる。
本発明の方法は、スラグを粗破砕し、磨鉱し、浮選して浮鉱を回収することによって、高品位の銀を回収することができ、銀の収率を高めることができる。
〔実施例〕
本発明の実施例を比較例と共に示す。液および滓中の金属濃度はICP-OES、XRFで測定した。使用したスラグの組成を表1に示す。
Figure 2022114298000001
原料のスラグを粗破砕した後に磨鉱を行った。磨鉱は原料2kgと水1kgを8Lのボールミルに入れ、径35mmのボールを充填率約30%、臨界回転数70%で、表2,3に示すD80になるように磨鉱した。磨鉱時のスラリー濃度を表2に示す。磨鉱したスラリーを取り出して浮選機に供し、捕収剤と起泡剤(MIBC、添加量50g/t)を添加し、pHを調整して浮選を行った。捕収剤の添加量、浮選時のpH、浮選時のスラリー濃度を表2、表3に示す。浮選で生じた浮鉱と残存した尾鉱を回収し、それぞれ脱水し乾燥して秤量し、各金属成分を測定した。この結果を表2、表3に示した。
表2、表3に示すように、磨鉱と浮選を実施した試験No.1~11の浮鉱は、スラグ1に比べて銀含有量が高い。同様に試験No.12,13の浮鉱は、スラグ2に比べて銀含有量が高い。ここで得た浮鉱を焙焼工程または焙焼熔澱工程に繰り返して銀を回収することができる。浮選をしないスラグ1、スラグ2は、含有する銀の全てがロスとなるのに対し、試料No.1~13では浮鉱を貴金属製錬に戻せるので、尾鉱中に含まれる微量の銀のみがロスとなる。従って、貴金属製錬の全体としての銀収率を飛躍的に向上することができる。
また、スラグ1を原料とし、D80が80μm以下になった試験(No.1~3、No.5~10)について、PAXを用いた試験No.1~3は浮鉱の銀移行率が75%以上かつ尾鉱の銀濃度0.9質量%以下であり、MCB4を用いた試験No.5~10は浮鉱の銀移行率が56%以上でかつ尾鉱の銀濃度は1.8質量%以下であり、銀の回収率が高い。
なお、スラグ1を原料とし、MCB4を使用し、かつD80が80μm以下になった試験No.5~10は、pHが4~8を外れるNo.8、No.9は浮鉱の銀移行率がpH4~8の範囲内であるNo.5~7及びNo.10のうち最も低い値である66%よりも低く、尾鉱の銀濃度もNo.5~7及びNo.10のうち最も高い値である1.4%より高くなっており、従ってMCB4を使用する場合にはpHを4~8に調整するのが好ましい。
Figure 2022114298000002
Figure 2022114298000003

Claims (6)

  1. 貴金属の製錬工程で生じるスラグを粗破砕し、粗破砕したスラグをスラリーにして磨鉱し、磨鉱したスラリーを捕収剤および起泡剤の存在下で浮遊選鉱(以下、浮選と云う)して浮鉱を回収することを特徴とする銀の回収方法。
  2. 積算篩下80%粒子径(D80)が80μm以下になるように磨鉱する請求項1に記載する銀の回収方法。
  3. 捕収剤としてキサントゲン酸塩を用いる請求項1または請求項2に記載する銀の回収方法。
  4. 捕収剤としてメルカプトベンゾチアゾール系化合物を用い、pH4~8で浮選する請求項1または請求項2に記載する銀の回収方法。
  5. 浮選のスラリー濃度が40質量%以下である請求項1~4の何れかに記載する銀の回収方法。
  6. 回収した浮鉱を脱水した銀精鉱を貴金属製錬の焙焼工程又は焙焼熔澱工程に繰り返して粗銀を得る請求項1~請求項5の何れかに記載する銀の回収方法。



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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115369253A (zh) * 2022-08-23 2022-11-22 云南驰宏资源综合利用有限公司 一种银铸锭渣回收银的方法

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